JP3199982B2 - 自動車排ガス、塩化物、石跳ね環境での耐食性に優れた塗装ステンレス鋼板 - Google Patents
自動車排ガス、塩化物、石跳ね環境での耐食性に優れた塗装ステンレス鋼板Info
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- JP3199982B2 JP3199982B2 JP11268795A JP11268795A JP3199982B2 JP 3199982 B2 JP3199982 B2 JP 3199982B2 JP 11268795 A JP11268795 A JP 11268795A JP 11268795 A JP11268795 A JP 11268795A JP 3199982 B2 JP3199982 B2 JP 3199982B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄回復性に優れ、自
動車排ガス、塩化物、かつ石跳ねによる耐傷付き性の高
い塗膜を有し、かつ傷部における耐食性に優れた、トン
ネル内装板、視線誘導板などの塗装ステンレス鋼板に関
するものである。
動車排ガス、塩化物、かつ石跳ねによる耐傷付き性の高
い塗膜を有し、かつ傷部における耐食性に優れた、トン
ネル内装板、視線誘導板などの塗装ステンレス鋼板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】高硬度、耐汚染性に優れた塗装金属板を
製造する方法としては、特公平4―45342号公報に
電子線硬化法による塗装金属板およびその製造方法が開
示されており、その技術は既に実用化されている。
製造する方法としては、特公平4―45342号公報に
電子線硬化法による塗装金属板およびその製造方法が開
示されており、その技術は既に実用化されている。
【0003】また、塩化物(NaCl、CaCl2)を
散布したトンネル内等での耐食性に優れた塗装金属板を
製造する方法としては、特開平6―262136号公報
に開示されている。
散布したトンネル内等での耐食性に優れた塗装金属板を
製造する方法としては、特開平6―262136号公報
に開示されている。
【0004】また、特開平3―261551号公報に、
基地金属板の表面に、層状被膜を設け、中塗りを焼き付
け硬化型樹脂および上塗りを光硬化型樹脂で構成したこ
とを特徴とするトンネル内装金属板が開示されている。
基地金属板の表面に、層状被膜を設け、中塗りを焼き付
け硬化型樹脂および上塗りを光硬化型樹脂で構成したこ
とを特徴とするトンネル内装金属板が開示されている。
【0005】しかし、これらの塗装金属板がトンネル環
境で使用された場合に、環境によっては石跳ねにより傷
がつきそこから錆が発生、塗膜剥離がおこり、光沢性、
美観が著しく劣化する。
境で使用された場合に、環境によっては石跳ねにより傷
がつきそこから錆が発生、塗膜剥離がおこり、光沢性、
美観が著しく劣化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、苛酷なトン
ネル内環境においても洗浄回復性に優れ、自動車排ガ
ス、塩化物、かつ石跳ねによる耐傷付き性の高い塗膜を
有し、かつ傷部における耐食性に優れた、塗装ステンレ
ス鋼板を提供するものである。
ネル内環境においても洗浄回復性に優れ、自動車排ガ
ス、塩化物、かつ石跳ねによる耐傷付き性の高い塗膜を
有し、かつ傷部における耐食性に優れた、塗装ステンレ
ス鋼板を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、13%
以上のCrを含有するステンレス鋼板を基盤とし、最下
層としてTg(ガラス遷移転)が65℃以下の柔軟な特
性を有する熱硬化型からなる固体状態に熱硬化せしめら
れた塗膜を有し、その上にTg(ガラス遷移転)が30
℃以下の最下層よりさらに柔軟な特性を有する熱硬化型
からなる固体状態に熱硬化せしめられた塗膜を有し、そ
の上に1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上含
み、かつ(メタ)アクリロイル基当量が400以下のオ
リゴポリエステル(メタ)アクリレートを必須成分とし
た組成物からなる塗膜を一層以上塗布し、オリゴポリエ
ステル(メタ)アクリレートを含む層を電子線照射また
は紫外線照射または熱により硬化させて塗膜のイオン透
過抵抗が500Mオーム・cm2以上とすることを特徴
とする塗膜を有し、(1)および(2)で表わされるト
ンネル内環境において、少なくとも365日経過した後
でも表面に基盤のステンレス鋼板からの鉄錆が発生しな
いことを特徴とする塗装ステンレス鋼板を提供するもの
である。
以上のCrを含有するステンレス鋼板を基盤とし、最下
層としてTg(ガラス遷移転)が65℃以下の柔軟な特
性を有する熱硬化型からなる固体状態に熱硬化せしめら
れた塗膜を有し、その上にTg(ガラス遷移転)が30
℃以下の最下層よりさらに柔軟な特性を有する熱硬化型
からなる固体状態に熱硬化せしめられた塗膜を有し、そ
の上に1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上含
み、かつ(メタ)アクリロイル基当量が400以下のオ
リゴポリエステル(メタ)アクリレートを必須成分とし
た組成物からなる塗膜を一層以上塗布し、オリゴポリエ
ステル(メタ)アクリレートを含む層を電子線照射また
は紫外線照射または熱により硬化させて塗膜のイオン透
過抵抗が500Mオーム・cm2以上とすることを特徴
とする塗膜を有し、(1)および(2)で表わされるト
ンネル内環境において、少なくとも365日経過した後
でも表面に基盤のステンレス鋼板からの鉄錆が発生しな
いことを特徴とする塗装ステンレス鋼板を提供するもの
である。
【0008】
【数1】
【0009】
【数2】
【0010】ここで、[A],[B],[C]は、以下
の条件に応じて選択すべき定数である。 [A]:1・・・トンネル延長200m以上、または、
0.5・・・トンネル延長200m未満 [B]:1・・・一方通行、または、2・・・対面通行 [C]:1・・・路面の砂利の平均密度500g/m2
未満、または、2・・・路面の砂利の平均密度500g
/m2以上
の条件に応じて選択すべき定数である。 [A]:1・・・トンネル延長200m以上、または、
0.5・・・トンネル延長200m未満 [B]:1・・・一方通行、または、2・・・対面通行 [C]:1・・・路面の砂利の平均密度500g/m2
未満、または、2・・・路面の砂利の平均密度500g
/m2以上
【0011】
【作用】自動車排ガス中の亜硫酸ガス、融雪剤や海塩粒
子などの塩化物が表面に付着し自動車による石跳ね(チ
ッピング)の激しい環境では、塗装ステンレス鋼に斑点
状の塗膜剥離と基盤ステンレス鋼の腐食が発生し、光沢
が低下し、美観を著しく損なうことがわかった。
子などの塩化物が表面に付着し自動車による石跳ね(チ
ッピング)の激しい環境では、塗装ステンレス鋼に斑点
状の塗膜剥離と基盤ステンレス鋼の腐食が発生し、光沢
が低下し、美観を著しく損なうことがわかった。
【0012】そしてその塗膜剥離の機構としては、損傷
の初期段階から綿密に観察調査することにより、まず、
チッピング(石跳ね)により塗膜に傷が生じ、その回り
に微小な割れおよび塗膜剥離が生じる。そこに塩化物イ
オン、自動車排ガス中の亜硫酸イオンが入り込む。
の初期段階から綿密に観察調査することにより、まず、
チッピング(石跳ね)により塗膜に傷が生じ、その回り
に微小な割れおよび塗膜剥離が生じる。そこに塩化物イ
オン、自動車排ガス中の亜硫酸イオンが入り込む。
【0013】剥離した塗膜とステンレス鋼板の隙間部に
おいて隙間腐食が生じ、腐食が進行すると同時に塗膜剥
離が進展する。
おいて隙間腐食が生じ、腐食が進行すると同時に塗膜剥
離が進展する。
【0014】本発明者らは、自動車排ガス、塩化物およ
び石跳ね環境の厳しさに応じて塗膜とステンレス鋼を適
切に組合せることにより、耐久性と経済性を兼ね備えた
塗装ステンレス鋼板を設計できることを見出した。
び石跳ね環境の厳しさに応じて塗膜とステンレス鋼を適
切に組合せることにより、耐久性と経済性を兼ね備えた
塗装ステンレス鋼板を設計できることを見出した。
【0015】まず、塗膜構成としては、最下層塗膜は、
柔軟な特性を有する熱硬化型からなる固体状態に熱硬化
せしめられた塗膜とし、その上に、1分子中に(メタ)
アクリロイル基を2個以上含み、かつ(メタ)アクリロ
イル基当量が400以下のオリゴポリエステル(メタ)
アクリレートを必須成分とした組成物からなる硬い塗膜
を一層以上塗布した。
柔軟な特性を有する熱硬化型からなる固体状態に熱硬化
せしめられた塗膜とし、その上に、1分子中に(メタ)
アクリロイル基を2個以上含み、かつ(メタ)アクリロ
イル基当量が400以下のオリゴポリエステル(メタ)
アクリレートを必須成分とした組成物からなる硬い塗膜
を一層以上塗布した。
【0016】この塗膜構成の特長は、最下層の柔軟な塗
膜により、塗膜の衝撃割れが防げるとともに、表層の硬
い層に割れが入ってもその割れの進展が、中間の柔軟な
層で停止または抑制され、基盤まで割れが達しにくくな
っていることである。
膜により、塗膜の衝撃割れが防げるとともに、表層の硬
い層に割れが入ってもその割れの進展が、中間の柔軟な
層で停止または抑制され、基盤まで割れが達しにくくな
っていることである。
【0017】塗膜のイオン透過抵抗を500Mオーム・
cm2とすることに関しては、イオン・ガス等を全く透
過しない塗膜は有り得ないが、500Mオーム・cm2
以上で急激に透過しにくくなるためか、耐食性が向上す
ることを見いだしたことによる。
cm2とすることに関しては、イオン・ガス等を全く透
過しない塗膜は有り得ないが、500Mオーム・cm2
以上で急激に透過しにくくなるためか、耐食性が向上す
ることを見いだしたことによる。
【0018】次に問題となるのは、塗装ステンレス鋼板
の使い分けの指標となる環境の定量化である。
の使い分けの指標となる環境の定量化である。
【0019】これについては、全国13ヶ所のトンネル
環境と塗装ステンレス鋼板の腐食状況との関係を解析し
た結果、以下の知見を得、腐食への影響因子を見出し
た。
環境と塗装ステンレス鋼板の腐食状況との関係を解析し
た結果、以下の知見を得、腐食への影響因子を見出し
た。
【0020】トンネル内に暴露した塗装ステンレス鋼
板上の付着物中に含まれるCl-イオン量が多くなる
と、腐食の発生箇所も多くなる。 付着物中のCl-イオン量は、清掃間の自動車の通過
台数に比例する。 付着物中のCl-イオン量は、トンネルの[幅×高
さ]で表わされる面積の大きさが小さいほど多くなる。 付着物中のCl-イオン量は、200m以下の短いト
ンネルでは少なくなる。 付着物中のCl-イオン量は、対面通行では一方通行
の約2倍である。 発錆に影響を与えると考えられる付着物中のSO4 2-
イオン量、NO3 -イオン量は、Cl-イオン量が多くな
ると多くなる。
板上の付着物中に含まれるCl-イオン量が多くなる
と、腐食の発生箇所も多くなる。 付着物中のCl-イオン量は、清掃間の自動車の通過
台数に比例する。 付着物中のCl-イオン量は、トンネルの[幅×高
さ]で表わされる面積の大きさが小さいほど多くなる。 付着物中のCl-イオン量は、200m以下の短いト
ンネルでは少なくなる。 付着物中のCl-イオン量は、対面通行では一方通行
の約2倍である。 発錆に影響を与えると考えられる付着物中のSO4 2-
イオン量、NO3 -イオン量は、Cl-イオン量が多くな
ると多くなる。
【0021】これらの知見から、トンネル腐食環境は付
着物中のCl-イオン量により代表することができ、付
着物中のCl-イオン量は(1)の左辺の式で近似でき
る。
着物中のCl-イオン量により代表することができ、付
着物中のCl-イオン量は(1)の左辺の式で近似でき
る。
【0022】また、チッピングによる損傷の起こりやす
さについては、チッピングによる腐食剥離個数と、自動
車通過台数と砂利の単位面積あたりの量、トンネル断面
の大きさが影響を与える。したがってチッピングによる
損傷の起こりやすさは(2)の左辺の式で表わすことが
できる。
さについては、チッピングによる腐食剥離個数と、自動
車通過台数と砂利の単位面積あたりの量、トンネル断面
の大きさが影響を与える。したがってチッピングによる
損傷の起こりやすさは(2)の左辺の式で表わすことが
できる。
【0023】1.5年以上の暴露試験の結果、(1)お
よび(2)の環境下では本発明による製品であれば、鉄
錆が発生しないことがわかった。
よび(2)の環境下では本発明による製品であれば、鉄
錆が発生しないことがわかった。
【0024】
【実施例】まず基盤に塗布する塗料として以下の5種類
を準備した。 塗料A;ポリエステル系塗料 塗膜のガラス転移点;−20℃、塗膜伸び率400% 塗料B;ポリエステル系塗料 塗膜のガラス転移点;−5℃、塗膜伸び率300% 塗料C;アクリル系塗料 塗膜のガラス転移点;10℃、塗膜伸び率150% 塗料D;テトラヒドロフタル酸、トリメチロールプロパ
ン、アクリル酸の縮合モル比が1:2:4のオリゴマー
(アクリロイル基当量約155)100部に酸化チタン
120部を添加して塗料化した。 塗料D1;塗料Dに光重合開始剤ベンゾインブチルエー
テルを重量1%分添加して塗料化した。 塗料D2;塗料Dに熱重合開始剤過酸化ベンゾイルを重
量1%分添加して塗料化した。 塗料E;Dで用いたオリゴマー100部にトリメチロー
ルプロパントリメタクリレート(アクリロイル基当量約
155)を添加して組成物とする。この組成物に対し架
橋ポリメタクリル酸メチル(平均粒径:20μm)ビー
ズを重量で5%分を添加し組成物とした。 塗料E1;塗料Dに光重合開始剤ベンゾインブチルエー
テルを重量1%分添加して塗料化した。 塗料E2;塗料Dに熱重合開始剤過酸化ベンゾイルを重
量1%分添加して塗料化した。
を準備した。 塗料A;ポリエステル系塗料 塗膜のガラス転移点;−20℃、塗膜伸び率400% 塗料B;ポリエステル系塗料 塗膜のガラス転移点;−5℃、塗膜伸び率300% 塗料C;アクリル系塗料 塗膜のガラス転移点;10℃、塗膜伸び率150% 塗料D;テトラヒドロフタル酸、トリメチロールプロパ
ン、アクリル酸の縮合モル比が1:2:4のオリゴマー
(アクリロイル基当量約155)100部に酸化チタン
120部を添加して塗料化した。 塗料D1;塗料Dに光重合開始剤ベンゾインブチルエー
テルを重量1%分添加して塗料化した。 塗料D2;塗料Dに熱重合開始剤過酸化ベンゾイルを重
量1%分添加して塗料化した。 塗料E;Dで用いたオリゴマー100部にトリメチロー
ルプロパントリメタクリレート(アクリロイル基当量約
155)を添加して組成物とする。この組成物に対し架
橋ポリメタクリル酸メチル(平均粒径:20μm)ビー
ズを重量で5%分を添加し組成物とした。 塗料E1;塗料Dに光重合開始剤ベンゾインブチルエー
テルを重量1%分添加して塗料化した。 塗料E2;塗料Dに熱重合開始剤過酸化ベンゾイルを重
量1%分添加して塗料化した。
【0025】熱硬化型エポキシ系プライマーを塗布(3
μm)したフェライト系ステンレス鋼板(22Cr―
0.8Mo―0.4Nb―0.5Cu)にBを乾燥膜厚
で20μmとなるようにカーテンフローコーター(岩田
塗装機製)で塗布した。
μm)したフェライト系ステンレス鋼板(22Cr―
0.8Mo―0.4Nb―0.5Cu)にBを乾燥膜厚
で20μmとなるようにカーテンフローコーター(岩田
塗装機製)で塗布した。
【0026】その上にAをグラビアオフセット印刷機に
より乾燥膜厚で5μmとなるように塗布し、これを板温
140℃の条件で加熱し、軟固体状とした。
より乾燥膜厚で5μmとなるように塗布し、これを板温
140℃の条件で加熱し、軟固体状とした。
【0027】この軟固体塗膜の上に、Dを乾燥膜厚で2
0μmとなるようにカーテンフローコーター(岩田塗装
機製)で塗布した。
0μmとなるようにカーテンフローコーター(岩田塗装
機製)で塗布した。
【0028】さらにその上にEをグラビアオフセット印
刷機により乾燥膜厚で5μmとなるように塗布した。
刷機により乾燥膜厚で5μmとなるように塗布した。
【0029】その後電子線照射により3層を同時に硬化
処理した。硬化条件は電流160mA/1.2m、照射
線量9Mrad、照射時の酸素濃度は150ppmであ
った(試験No.1)。
処理した。硬化条件は電流160mA/1.2m、照射
線量9Mrad、照射時の酸素濃度は150ppmであ
った(試験No.1)。
【0030】熱硬化型エポキシ系プライマーを塗布(3
μm)したフェライト系ステンレス鋼板(22Cr―
0.8Mo―0.4Nb―0.5Cu)にCを乾燥膜厚
で20μmとなるようにカーテンフローコーター(岩田
塗装機製)で塗布した。
μm)したフェライト系ステンレス鋼板(22Cr―
0.8Mo―0.4Nb―0.5Cu)にCを乾燥膜厚
で20μmとなるようにカーテンフローコーター(岩田
塗装機製)で塗布した。
【0031】その上にAをグラビアオフセット印刷機に
より乾燥膜厚で5μmとなるように塗布し、これを板温
140℃の条件で加熱し、軟固体状とした。
より乾燥膜厚で5μmとなるように塗布し、これを板温
140℃の条件で加熱し、軟固体状とした。
【0032】この軟固体塗膜の上に、Dを乾燥膜厚で2
0μmとなるようにカーテンフローコーター(岩田塗装
機製)で塗布した。
0μmとなるようにカーテンフローコーター(岩田塗装
機製)で塗布した。
【0033】さらにその上にEをグラビアオフセット印
刷機により乾燥膜厚で5μmとなるように塗布した。
刷機により乾燥膜厚で5μmとなるように塗布した。
【0034】その後電子線照射により3層を同時に硬化
処理した。硬化条件は電流160mA/1.2m、照射
線量9Mrad、照射時の酸素濃度は150ppmであ
った(試験No.2)。
処理した。硬化条件は電流160mA/1.2m、照射
線量9Mrad、照射時の酸素濃度は150ppmであ
った(試験No.2)。
【0035】試験No.1と同じ基盤および同系の塗料
について紫外線照射により硬化処理した(試験No.
3)。
について紫外線照射により硬化処理した(試験No.
3)。
【0036】試験No.2と同じ基盤および同系の塗料
について紫外線照射により硬化処理した(試験No.
4)。
について紫外線照射により硬化処理した(試験No.
4)。
【0037】試験No.1と同じ基盤および同系の塗料
について加熱炉内で硬化処理した(試験No.5)。
について加熱炉内で硬化処理した(試験No.5)。
【0038】試験No.2と同じ基盤および同系の塗料
について加熱炉内で硬化処理した(試験No.6)。
について加熱炉内で硬化処理した(試験No.6)。
【0039】熱硬化型エポキシ系プライマーを塗布(3
μm)したフェライト系ステンレス鋼板(19Cr―
0.4Cu―0.4Nb―低C―低N)の基盤上に、試
験No.1と同じ塗料について電子線照射により硬化処
理した(試験No.7)。
μm)したフェライト系ステンレス鋼板(19Cr―
0.4Cu―0.4Nb―低C―低N)の基盤上に、試
験No.1と同じ塗料について電子線照射により硬化処
理した(試験No.7)。
【0040】熱硬化型エポキシ系プライマーを塗布(3
μm)したフェライト系ステンレス鋼板(19Cr―
0.4Cu―0.4Nb―低C―低N)の基盤上に、試
験No.2と同じ塗料について電子線照射により硬化処
理した(試験No.8)。
μm)したフェライト系ステンレス鋼板(19Cr―
0.4Cu―0.4Nb―低C―低N)の基盤上に、試
験No.2と同じ塗料について電子線照射により硬化処
理した(試験No.8)。
【0041】比較例として、熱硬化型エポキシ系プライ
マーを塗布(3μm)したフェライト系ステンレス鋼板
(11Cr)の基盤上に、試験No.1と同じ塗料につ
いて電子線照射により硬化処理した(試験No.9)。
マーを塗布(3μm)したフェライト系ステンレス鋼板
(11Cr)の基盤上に、試験No.1と同じ塗料につ
いて電子線照射により硬化処理した(試験No.9)。
【0042】比較例として、熱硬化型エポキシ系プライ
マーを塗布(3μm)したフェライト系ステンレス鋼板
(11Cr)の基盤上に、試験No.2と同じ塗料につ
いて電子線照射により硬化処理した(試験No.1
0)。
マーを塗布(3μm)したフェライト系ステンレス鋼板
(11Cr)の基盤上に、試験No.2と同じ塗料につ
いて電子線照射により硬化処理した(試験No.1
0)。
【0043】比較例として、熱硬化型エポキシ系プライ
マーを塗布(3μm)したフェライト系ステンレス鋼板
(11Cr)の基盤上に、塗料Aを30μmの厚さに塗
り、加熱炉内で硬化処理した(試験No.11)。
マーを塗布(3μm)したフェライト系ステンレス鋼板
(11Cr)の基盤上に、塗料Aを30μmの厚さに塗
り、加熱炉内で硬化処理した(試験No.11)。
【0044】これらの塗装ステンレス鋼板について、
JISK5400に基づく鉛筆引っかき値による塗膜硬
度評価、マジックインキ(赤、黒、青)を塗布し、2
4時間後にエタノールに浸した布による拭き取りの難易
性、いわゆる耐汚染性、5%塩酸、水酸化ナトリウム
に240時間浸漬した後の塗膜の性状変化、いわゆる耐
薬品性の評価、日鐵テクノス(株)製塗膜劣化診断装
置RST Model3による塗膜のイオン透過抵抗の
測定、(1)、(2)のトンネル内における1.5年
の暴露試験により評価した。
JISK5400に基づく鉛筆引っかき値による塗膜硬
度評価、マジックインキ(赤、黒、青)を塗布し、2
4時間後にエタノールに浸した布による拭き取りの難易
性、いわゆる耐汚染性、5%塩酸、水酸化ナトリウム
に240時間浸漬した後の塗膜の性状変化、いわゆる耐
薬品性の評価、日鐵テクノス(株)製塗膜劣化診断装
置RST Model3による塗膜のイオン透過抵抗の
測定、(1)、(2)のトンネル内における1.5年
の暴露試験により評価した。
【0045】それらの評価結果を表1に示す。表から明
らかなように、本発明による塗装ステンレス鋼板は鉛筆
硬度が高く、耐汚染性、耐薬品性も良好であり、特定環
境内で優れた耐久性を示す。
らかなように、本発明による塗装ステンレス鋼板は鉛筆
硬度が高く、耐汚染性、耐薬品性も良好であり、特定環
境内で優れた耐久性を示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明で製造された塗装ステンレス鋼板
は、トンネルや海洋沿岸道路など、チッピング等の塗膜
の衝撃破壊が起こり得る過酷な腐食環境にさらされる内
装板や建材として十分使用に耐え得るものであり、安全
性や美観の確保、補修や取り替えの削減への効果がきわ
めて大きい。
は、トンネルや海洋沿岸道路など、チッピング等の塗膜
の衝撃破壊が起こり得る過酷な腐食環境にさらされる内
装板や建材として十分使用に耐え得るものであり、安全
性や美観の確保、補修や取り替えの削減への効果がきわ
めて大きい。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 167/07 C09D 167/07 // C22C 38/18 C22C 38/18 (56)参考文献 特開 昭62−182284(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/00 - 7/26 C09D 5/08 C09D 167/07 C22C 38/18
Claims (3)
- 【請求項1】 13%以上のCrを含有するステンレス
鋼板を基盤とし、最下層として柔軟な特性を有する熱硬
化型からなる固体状態に熱硬化せしめられた塗膜を有
し、その上に最下層よりさらに柔軟な特性を有する熱硬
化型からなる固体状態に熱硬化せしめられた塗膜を有
し、その上に1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個
以上含み、かつ(メタ)アクリロイル基当量が400以
下のオリゴポリエステル(メタ)アクリレートを必須成
分とした組成物からなる塗膜を一層以上塗布し、オリゴ
ポリエステル(メタ)アクリレートを含む層を電子線照
射により硬化させて塗膜のイオン透過抵抗が500Mオ
ーム・cm2以上とすることを特徴とする塗膜を有し、
(1)および(2)で表わされるトンネル内環境におい
て、少なくとも365日経過した後でも表面に基盤のス
テンレス鋼板からの鉄錆が発生しないことを特徴とする
塗装ステンレス鋼板。 【数1】 【数2】 ここで、[A],[B],[C]は、以下の条件に応じ
て選択すべき定数である。 [A]:1・・・トンネル延長200m以上、または、
0.5・・・トンネル延長200m未満 [B]:1・・・一方通行、または、2・・・対面通行 [C]:1・・・路面の砂利の平均密度500g/m2
未満、または、2・・・路面の砂利の平均密度500g
/m2以上 - 【請求項2】 13%以上のCrを含有するステンレス
鋼板を基盤とし、最下層として柔軟な特性を有する熱硬
化型からなる固体状態に熱硬化せしめられた塗膜を有
し、その上に最下層よりさらに柔軟な特性を有する熱硬
化型からなる固体状態を熱硬化せしめられた塗膜を有
し、その上に1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個
以上含み、かつ(メタ)アクリロイル基当量が400以
下のオリゴポリエステル(メタ)アクリレートと光重合
開始剤を必須成分とした組成物からなる塗膜を一層以上
塗布し、オリゴポリエステル(メタ)アクリレートを含
む層を紫外線照射により硬化させて塗膜のイオン透過抵
抗が500Mオーム・cm2以上とすることを特徴とす
る塗膜を有し、(1)および(2)で表わされるトンネ
ル内環境において、少なくとも365日経過した後でも
表面に基盤のステンレス鋼板からの鉄錆が発生しないこ
とを特徴とする塗装ステンレス鋼板。【数1】 【数2】 - 【請求項3】 13%以上のCrを含有するステンレス
鋼板を基盤とし、最下層として柔軟な特性を有する熱硬
化型からなる固体状態に熱硬化せしめられた塗膜を有
し、その上に最下層よりさらに柔軟な特性を有する熱硬
化型からなる固体状態を熱硬化せしめられた塗膜を有
し、その上に1分子中に(メタ)アクリロイル基を2個
以上含み、かつ(メタ)アクリロイル基当量が400以
下のオリゴポリエステル(メタ)アクリレートと光重合
開始剤を必須成分とした組成物からなる塗膜を一層以上
塗布し、オリゴポリエステル(メタ)アクリレートを含
む層を熱により硬化させて塗膜のイオン透過抵抗が50
0Mオーム・cm2 以上とすることを特徴とする塗膜を
有し、(1)および(2)で表わされるトンネル内環境
において、少なくとも365日経過した後でも表面に基
盤のステンレス鋼板からの鉄錆が発生しないことを特徴
とする塗装ステンレス鋼板。【数1】 【数2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11268795A JP3199982B2 (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | 自動車排ガス、塩化物、石跳ね環境での耐食性に優れた塗装ステンレス鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11268795A JP3199982B2 (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | 自動車排ガス、塩化物、石跳ね環境での耐食性に優れた塗装ステンレス鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08281205A JPH08281205A (ja) | 1996-10-29 |
JP3199982B2 true JP3199982B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=14592973
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11268795A Expired - Fee Related JP3199982B2 (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | 自動車排ガス、塩化物、石跳ね環境での耐食性に優れた塗装ステンレス鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3199982B2 (ja) |
-
1995
- 1995-04-14 JP JP11268795A patent/JP3199982B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH08281205A (ja) | 1996-10-29 |
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