JP3199888B2 - 帯状超電導シートから形成された超電導磁気遮蔽体 - Google Patents

帯状超電導シートから形成された超電導磁気遮蔽体

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JP3199888B2
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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯状の超電導体シート
から形成する大径の超電導磁気遮蔽体に関する。
【0002】
【従来の技術】Nb−Ti合金などの超電導体とCu又
はAlなど常電導性金属との多層積層体を、液体ヘリウ
ム温度下で冷却して、超電導磁気遮蔽体に利用する技術
は公知であり(特開昭61−183979号公報)、ま
た、このNb−Ti積層体から形成したディスク状円環
板を多数重積した円筒体が、外部の強磁界を遮蔽して、
中空部を零磁界とする磁気遮蔽体も既に開示した(特開
平2−97098号公報)。
【0003】磁気遮蔽体用のNb−Ti積層体は、Nb
−Ti合金層間に介装されるAl又はCu等の常電導性
金属層が、Nb−Ti合金層に浸透する磁束の流動の際
に発する熱をヘリウム液相に伝導して冷却することによ
り、Nb−Ti合金層のフラックスジャンプを防止し、
さらにNb−Ti合金層を20μm以下の薄層にし且つ
多層に積層することによって、Nb−Ti積層体全体の
最大磁気遮蔽磁界を大幅に増加させることは、既に開示
した。
【0004】このNb−Ti積層体には、シート基板の
表面にNb−Ti合金と金属Alとを交互にスパッタリ
ングにより蒸着して形成する多層蒸着シートが利用され
ていた。この多層蒸着シートは、Nb−Ti合金層を層
厚み1μm以下の極めて薄く形成し得て、安定性に優れ
た磁気遮蔽体を構成できる。さらに、Nb−Tiの板又
は箔の両面に金属Al層を接着して冷間圧延により形成
し三層構造の長尺シートを提案しているが(特開平3−
283475号公報)、このシートから切り出した円環
板(箔)を積層して円筒状の磁気遮蔽体に形成すること
も実施されている。この圧延シートは、層厚みに限界が
あるが、Nb−Ti合金層中に、冷間加工組織として多
量の格子欠陥を導入し、且つ冷間加工後の時効処理によ
りα−Tiの多数の微細粒子を析出させることにより、
臨界遮蔽電流密度を高めて磁気安定性を改善することが
可能となった。
【0005】他方、管状の磁気遮蔽体では、Nb−Ti
管とCu管とを同軸状に交互に挿嵌して、熱間で管圧延
する圧着方法も知られ、このような多層同軸管をもっ
て、磁気遮蔽体とする技術もある(特開平3−2737
00号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】筒状の超電導磁気遮蔽
体を円環状の板から積層して形成する場合は、所望の内
径及び外径並びに高さに任意に調整できるので、磁気遮
蔽体の形成に有利である。
【0007】近年、超電導マグネットを利用した機器の
大型化に伴って、磁気遮蔽体も内径20cm〜2mもの
大型のものが必要とされるに至り、そこで円環状のNb
−Ti積層板も大径のものが必要となってきた。
【0008】しかるに、大径の磁気遮蔽体を上記円環板
から形成するとなると、広幅の積層圧延シートを必要と
し、さらに、内径のくり抜き部分が大きくて歩留が悪い
と言う問題があった。。また、上記同軸管を利用する場
合には、拡径のための複雑な圧延工程を要し、現実的で
はなかった。
【0009】大径の磁気遮蔽体を、円筒状支持体の外面
に帯状の積層シートを多数回捲着して形成することもで
きるが、円筒の軸心方向の磁力線に対して磁気遮蔽を行
なうには、超電導体であるNb−Ti合金層は軸心廻り
の遮蔽電流が流れるように円周方向に短絡している必要
がある。そこで、積層体のシートの両端部を、相隣接す
るNb−Ti合金層同士が接触するように、超電導性低
融点合金で接合する方法もあるが、この接合部での僅か
の電気抵抗によって発熱し局部的な常電導転移によっ
て、磁気遮蔽能の不安定化や消失が生じるなどの問題が
あった。
【0010】本発明は、以上の問題に鑑み、Nb−Ti
合金などの超電導体層とCu又はAlなどの常電導性金
属層との積層体に成形容易な冷間圧延シート又は多層蒸
着シートを利用して、これら狭幅長尺シートから所望の
任意径に形成された筒状磁気遮蔽体を提供しようとする
ものである。
【0011】
【解決手段】本発明の超電導磁気遮蔽体は、超電導体層
と常電導金属層とから成る積層体の帯状シートを、その
長手方向に切開して、接合部のない閉環状シートとな
し、当該閉環状シートをもって単位磁気遮蔽体となした
環状超電導磁気遮蔽体である。
【0012】本発明の閉環状シートは、超電導体層と常
電導金属層とから成る積層体の帯状シートから一体に形
成されるが、帯状シートをその長手方向中央に折線部を
もって2重折りとなし、両端部を残して当該折線部を切
開して、一対の帯状部片を形成し、該一対の帯状部片を
相反対側に湾曲して閉環状となしたもので、この閉環状
シートをもって単位磁気遮蔽体とするものである。
【0013】また、当該閉環状シートは、両端部を共通
し且つ相互に分離した一対の帯状部片が相反対方向に湾
曲して成り、当該閉環状シートをもって単位磁気遮蔽体
とするものでもよい。
【0014】本発明には、このような単位磁気遮蔽体を
複数層に積層して環状に形成された超電導磁気遮蔽体が
含まれ、また、この環状超電導磁気遮蔽体を、筒状の支
持体の周面に、且つ筒軸方向に並設して覆設し固定して
筒状に形成した超電導磁気遮蔽体が含まれる。
【0015】このような筒状の磁気遮蔽体として、特
に、上記支持体の周面に並列して覆設した第1の環状超
電導磁気遮蔽体の外周に第2の環状超電導磁気遮蔽体を
並列して覆設し、第1の環状超電導磁気遮蔽体の相近接
する周縁が第2の環状超電導磁気遮蔽体の周体により、
被覆されて形成されるものがある。各環状超電導磁気遮
蔽体の超電導層同士を非接触状態として、第1及び第2
の環状超電導磁気遮蔽体が配置されているものが、好ま
しい。
【0016】帯状シートは、上述のような冷間圧延シー
ト又は多層蒸着シートが利用できる。まず、冷間圧延シ
ートについては、超電導体層にはNb−Ti合金層を利
用し、常電導金属層には、Cu層若しくはAl層を利用
して、上記積層体を冷間圧延して帯状シートにしたもの
が好適に採用される。この帯状シートは、積層体を圧下
率25〜99%の強度の圧延をし、その冷間圧延工程後
に時効熱処理してNb−Ti合金層中にα−Ti相微細
粒子を析出分散させたものが特によい。
【0017】他方、多層蒸着シートの場合は、超電導体
層としてNb−Ti合金、NbN化合物及びNbN−T
iN混晶体のいずれか一種の層を、上記常電導金属層と
してCu層若しくはAl層を、適当幅の長尺シート基板
に交互にスパッター蒸着して上記帯状シートに形成され
た積層体から成るものが利用される。
【0018】
【実施例】本発明の超電導磁気遮蔽体を、図面に基づい
て以下に、説明する。図1は、同図(D)に示すような
Nb−Ti合金層40とAl層41との3層積層体から
冷間圧延により帯状シート10を成形し、この帯状シー
ト10から閉環状シート1に形成した単位磁気遮蔽体を
示したものである。
【0019】図1(A)に示す帯状シート10には、両
端部21,22を除いて、長手方向のほぼ中央線上に切
開部6を設けてあり、両端部21,22の折れ線5上で
2重に折りたたむと、図1(B)に示すように、共通の
両端部21,22に一体に取着された一対の帯状部片1
1,13が形成され、この一対の帯状部片11,13を
湾曲させると、帯状部片11,13の切開部6が開口部
端縁となる閉環状シート1を形成でき、この閉環状シー
ト1をもって、単位磁気遮蔽体にする。閉環状シート1
には、外側に、帯状シート10の端部21、22が耳状
に残る。
【0020】図1(B)において、閉環状シート1の開
口部を貫通する方向の磁力線9が作用した場合には、シ
ート1を構成するNb−Ti超電導体層40を流れる遮
蔽電流91は、一対の帯状部片11、13と耳状の両端
部21、22及びその曲折部5を流れるように閉ループ
を形成し、この遮蔽電流91が、外部磁界を遮蔽するよ
うに作用する。そして、閉ループ91を形成するNb−
Ti超電導体層40には、接続部がないので、経時的安
定度の高い永久電流が流れる。
【0021】図1(C)は、図1(A)に示した帯状シ
ート10によって構成した他の態様の閉環状シート1を
示す。この場合、切開部6を設けた帯状シート10の一
対の帯状部片11,13をシート面の法線方向に互いに
湾曲状に変位させて、環状に開口したもので、この場合
も、閉環状シート1廻りにNb−Ti超電導体層40を
流れる遮蔽電流91の閉ループが形成され、当該超電導
体層40には同様に接続部がない。
【0022】閉環状シート1を円形に形成した場合、そ
の内径は、帯状シート10の切開部6の長さによって定
まるので、帯状シート10の長さを適宜選ぶことによ
り、シート幅に関係なく、任意の大きさの直径の環状磁
気遮蔽体にできる。
【0023】帯状シート10に上述のようなα−Ti相
析出冷間圧延シートを利用すると、この冷間圧延シート
は、圧延方向の最大遮蔽電流密度がその垂直方向のそれ
より大きいと言う異方性を示すのであるが、切開線6が
圧延方向7と平行であるので、閉環状シート1廻りの超
電導電流ループ91はその大部分が圧延方向7に平行に
流れ(図1(B))、従って最大遮蔽磁界を高めること
が可能となる。他方、端部21,22は当該超電導電流
ループ91が圧延方向7と概ね直交するが、この端部長
さを相対的に大きくして遮蔽電流密度を相対的に低減す
ることにより、この磁気不安定性から逃れることができ
る。従って本発明の超電導磁気遮蔽体は、素材の帯状シ
ート10の圧延方向に最大遮蔽電流を増加させるような
異方性があるほど優れた磁気遮蔽能を発現する。
【0024】図2(A)は、図1(B)の閉環状シート
1を3枚重ねて積層した単位磁気遮蔽体としてなしたも
のを示すが、多数枚の閉環状シート1を重ね合わせるこ
とによって、多層の閉環状シートとなして、磁気遮蔽能
を大きくすることができる。
【0025】図2(B)は、閉環状シート1の外周に耳
状に突出した端部21、22を、外周面に添着するよう
に折り畳んだものである。
【0026】図2(C)は、多層閉環状シート1の単位
磁気遮蔽体3から形成した円筒状の超電導磁気遮蔽体8
を示しているが、円筒状の支持体80(通常は、アルミ
ニウム製)の外周に、4列の単位磁気遮蔽体3a・・・
を外覆並設して第1の超電導磁気遮蔽体とする。次い
で、この第1の超電導磁気遮蔽体の単位磁気遮蔽体3a
・・・の外周に、3列の単位磁気遮蔽体3b・・・を外
覆並設して第1の超電導磁気遮蔽体としたものである。
この場合、単位磁気遮蔽体3を形成する閉環状シート1
の積層数が多いほど、軸方向の磁界に対する磁気遮蔽能
が増大するので好ましい。
【0027】また、外側の第2の磁気遮蔽体を成す単位
磁気遮蔽体3b・・・が内側第2の磁気遮蔽体を構成し
て相隣接する単位磁気遮蔽体3a・・・の当接した周縁
やその隙間を覆うように配置するのが、半径方向の磁界
に対する磁気遮蔽能が増大する。この場合、各環状超電
導磁気遮蔽体3a・・・,3b・・・の超電導層40同
士を非接触状態として、第1及び第2の環状超電導磁気
遮蔽体が配置されていることが、筒状遮蔽体の各部での
半径方向の最大遮蔽磁界を均一化するのに好ましい。超
電導層40同士を非接触状態とするのは、単位磁気遮蔽
体の環状シート1に超電導体層40と常電導金属層41
との積層体シートを使用するので、容易に実現できる。
【0028】閉環状シート1は、通常は可撓性があり、
また閉環状シート1の内径あるいは開口部の大きさは、
帯状シート10からの形成の際の切開部6の長さを調節
するか若しくは、閉環状シート1の外周に突出した端部
21、22の折り畳み長さを調整して自由に調整できる
から、支持体80の形状を磁気遮蔽空間の形状に合致す
るように適宜選んで、所望の形状及び大きさの超電導磁
気遮蔽体に形成するとができる。例えば、支持体80
を、四角筒状や太鼓胴状等所望の筒状にあるいはその筒
底面を部分球面状又は鏡板状に選んで、その外周または
内周に上記閉環状シート1を被着して、磁気遮蔽体とす
るのである。
【0029】上記実施例は、帯状の圧延シートから形成
された閉環状シート1を利用した例を示したが、帯状シ
ートとしては、スパッタリングによる積層シートも同様
に利用できる。この場合には、長尺のAl箔に、Nb−
Ti合金層とAl層とを1μm厚み以下に交互にスパッ
タ蒸着して、多層の蒸着層を形成し、この多層蒸着シー
トを所定長さに裁断し、長手方向に切開して閉環状シー
ト1とするのである。
【0030】図3には、帯状シート10の切開を工夫し
たさらに大径の単位磁気遮蔽体が示されている。この例
は、同図(A)に示すように、帯状シート10にその一
端を切り欠く第1の切開部61がシート長手方向の中央
部に設けられ、当該第1の切開部61により切開かれた
端部21,22を切り残して、第2の切開部62が第1
の切開部61の端部を迂回するように長手方向に設けら
れたもので、図3(B,C)に示すように、展開する
と、大径の閉環状シート1が得られ、これを単位磁気遮
蔽体として、同様に、積層すると、筒状の超電導磁気遮
蔽体を構成することができる。
【0031】次に、本発明の超伝導磁気遮蔽体の磁気遮
蔽能を以下のように調べた。帯状シート10は、Nb−
Ti合金層の両面にAl層を接合して、冷間圧延により
成形した幅50mmの三層構造の箔(Nb−Ti層厚3
4μm、Al層厚8μm、時効焼鈍材)を長さ150m
mに切断し、長手方向の中央線上に90mm長さの切開
をして、直径約50mm、高さ25mmの閉環状シート
1を形成し、次いで、図2(A)に示すように、この閉
環状シート1を10枚重ね合わせて、単位磁気遮蔽体3
とした。
【0032】単位磁気遮蔽体3を、図2(C)に示すよ
うに、アルミニウム製の外径50mm、高さ120m
m、厚み3mmの円筒支持体80の外周に、上層及び下
層の2層に計7列にわたり低温用接着剤により覆設接着
して、超電導磁気遮蔽体8を形成した。
【0033】液体ヘリウム中において、超電導マグネッ
トの軸心上に配置して、磁気遮蔽体の中空部内にホール
素子磁気センサーを固定して、磁界を印加した。上記単
位磁気遮蔽体3単独では、軸方向の外部磁界5000G
までは、中空部内は実質的に零磁界にすることができ
た。又、上記の超電導磁気遮蔽体8は、軸方向及び径方
向の外部磁界約1Tに対して、中空部内は中心軸状で実
質的に零磁界に遮蔽することができた。
【0034】次に、外形400mm、高さ350mm、
厚さ3mmのステンレス鋼製支持体の外周に上記3層構
造のNb−Ti圧延シートを用いて大型の磁気遮蔽体を
試作して、磁気遮蔽能力を調べた。
【0035】組立は、幅100mmの上記圧延シートの
長手方向に切開線をいれて、直径400mm、高さ50
mmの閉環状シートを形成し、この閉環状シート20枚
重積して形成した単位磁気遮蔽体6列を支持体の外周に
低温用接着剤で軸方向に被着して、磁気遮蔽体とした。
【0036】試験結果は、液体ヘリウム温度において、
磁気遮蔽体の軸方向の磁場1500Gに対して中空部内
は実質的に零磁界にすることができた。
【0037】
【発明の効果】本発明の筒状の超電導磁気遮蔽体は、超
電導体層と常電導金属層との積層体の閉環状シートを利
用するが、閉環状シートは当該積層体の狭幅帯状シート
から形成され、その開口部の寸法形状は、帯状シートの
幅に依存せず、単に帯状シートの中央部切開長さにより
決められるので、任意の大きさの閉環状シートが簡便に
得られ、従って、超電導体層を含む素材の大きさに限定
されず、大型の超電導磁気遮蔽体が製作できる。
【0038】また、帯状シートから単位磁気遮蔽体を形
成する際に、超電導材料の歩留がよく、複雑な熱間加工
や機械加工を必要とせず、簡便に目的形状の磁気遮蔽体
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超電導体層と常電導金属との積層体の帯状シー
トの平面図(A)、当該帯状シートから形成した閉環状
シートの斜視図(B、C)及び当該帯状シートの積層構
造を示す断面図(D)。
【図2】閉環状シートの斜視図(A、B)と、当該閉環
状シートを組み合わせて構成した円筒状超電導磁気遮蔽
体の斜視図(C)。
【図3】切開された帯状シート(A)と、展開して閉環
状シート(B、C)との斜視図。
【符号の説明】
1 閉環状シート 10 帯状シート 21、22 端部 3 単位磁気遮蔽体 6 切開部(縁) 8 超電導磁気遮蔽体 80 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 光平 大阪市北区堂山町1番5号 高圧ガス工 業株式会社内 (72)発明者 佐藤 学 大阪市北区堂山町1番5号 高圧ガス工 業株式会社内 (72)発明者 久田 健次 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東洋アルミニウム株式会社内 (72)発明者 横手 隆昌 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東洋アルミニウム株式会社内 審査官 内田 博之 (56)参考文献 特開 平6−140120(JP,A) 特開 平5−180917(JP,A) 特開 平4−42512(JP,A) 特開 平5−81941(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 9/00 ZAA

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導体層と常電導金属層とから成る積
    層体の帯状シートをその長手方向に切開して、接合部の
    ない閉環状シートとなし、当該閉環状シートをもって単
    位磁気遮蔽体となした環状超電導磁気遮蔽体。
  2. 【請求項2】 超電導体層と常電導金属層とから成る積
    層体の帯状シートをその長手方向中央に折線部をもって
    2重折りとなし、両端部を残して当該折線部を切開し
    て、一対の帯状部片を形成し、該一対の帯状部片を相反
    対側に湾曲して閉環状シートとなし、当該閉環状シート
    をもって単位磁気遮蔽体となした環状超電導磁気遮蔽
    体。
  3. 【請求項3】 超電導体層と常電導金属層とから成る積
    層体の帯状シートから一体に形成された閉環状シートで
    あつて、当該閉環状シートは、両端部を共通し且つ相互
    に分離した一対の帯状部片が相反対方向に湾曲して成
    り、当該閉環状シートをもって単位磁気遮蔽体となした
    環状超電導磁気遮蔽体。
  4. 【請求項4】 上記単位磁気遮蔽体を複数層に積層して
    成る請求項1乃至3いずれか記載の環状超電導磁気遮蔽
    体。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれか記載の環状超電
    導磁気遮蔽体を、筒状の支持体の周面に、筒軸方向に共
    軸状に並列して、覆設したことを特徴とする筒状超電導
    磁気遮蔽体。
  6. 【請求項6】 上記支持体の周面に並列して覆設した第
    1の環状超電導磁気遮蔽体の外周に第2の環状超電導磁
    気遮蔽体を並列して覆設し、第1の環状超電導磁気遮蔽
    体の相近接する周縁が第2の環状超電導磁気遮蔽体の周
    体により被覆されて成る請求項5記載の筒状超電導磁気
    遮蔽体。
  7. 【請求項7】 上記の超電導体層がNb−Ti合金層
    で、常電導金属層がCu層若しくはAl層であり、且
    つ、上記帯状シートが上記積層体を冷間圧延して成る請
    求項1乃至3いずれか記載の環状超電導磁気遮蔽体。
  8. 【請求項8】 上記帯状シートが上記積層体を冷間圧延
    工程後に時効熱処理してα−Ti相を析出して成る請求
    項1乃至3いずれか記載の環状超電導磁気遮蔽体。
  9. 【請求項9】 上記の超電導体層がNb−Ti合金層、
    NbN化合物層及びNbN−TiN混晶体層のいずれか
    一種の層で、上記常電導金属層がCu層若しくはAl層
    であり、且つ、上記帯状シートはシート基板に当該超電
    導体層と当該常電導金属層とが交互にスパッター蒸着し
    て形成された積層体から成る請求項1乃至3いずれか記
    載の環状超電導磁気遮蔽体。
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