JP3199843B2 - プラスチック成形体の製造方法および製造装置 - Google Patents

プラスチック成形体の製造方法および製造装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凹部を備え、容器等と
して用いられるプラスチック成形体の製造方法およびそ
の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】容器等としてプラスチック材料を用いた
凹型成形体が使用されている。一般に、プラスチックを
用いて立体的な成形体を製造する場合には、射出成形が
用いられている。しかし、厚み1mm以下の薄い凹型成
形体を射出成形によって作製しようとすると、使用する
金型内部が狭いため溶融したプラスチック材料が金型内
でスムースに流動しにくくなるので、成形が困難であ
る。
【0003】そのため、プラスチック薄板全体を変形可
能な温度まで加熱し、金型内部を減圧して該プラスチッ
ク薄板を金型内部に密着させる真空成形、または該プラ
スチック薄板を加圧することによってプラスチック薄板
を金型に圧着させて成形する圧空成形が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
では、成形体の肉厚を制御することが難しい。例えば、
図2に斜視図、図3にそのA−A´断面図を示した角錐
台形の凹部が形成された成形体を作製する場合において
は、その稜部21および稜隅部22の厚みが他の部分よ
り薄くなるため、成形体の剛性が劣る等の欠点がある。
【0005】本発明は上記欠点を解決するものであり、
その目的とするところは肉厚が1mm以下のプラスチッ
ク成形体において、局部的に肉厚が薄くなることなく、
剛性等に優れたプラスチック成形体を作製できる製造方
法およびこの製造方法に好適に用いられる装置を提供す
ることにある。
【0006】本発明のもう1つの目的は、上記プラスチ
ック成形体を短時間で容易に製造することができる製造
方法および製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】局部的薄化を避けつつ薄
板に凹部を形成するには、薄板を金型内部に引き込んで
成形する深絞りが有効である。プラスチック薄板を一様
に加熱して深絞りを行うと、プラスチックは金属と異な
り加工硬化しないため、稜部を有するパンチと当接させ
て力を付与すると該稜部で破断されてしまうが、発明者
等は、薄板を部分的に加熱軟化させて深絞りを行うこと
により稜部での破断を防げることを見い出した。
【0008】すなわち本発明は、プラスチック薄板の周
縁部を残して凹部が形成されたプラスチック成形体を製
造する方法において、該プラスチック薄板の周縁部を挟
持すると共に、該凹部の底に相当するプラスチック薄板
部分を少なくとも除いて加熱する工程と、該薄板部分に
力を付与して凹部を形成する工程と、を包含し、該プラ
スチック薄板に力を付与して凹部を形成する工程が、以
下の工程を包含するプラスチック成形体の製造方法:
プラスチック薄板の一方側から、パンチでプラスチック
薄板部分を押してプラスチック薄板部分を凹ませる工
程、該プラスチック薄板の他方側に配設された冷却補助
ダイスの凹所に、該パンチによって押されたプラスチッ
ク薄板部分の突出部分を受け入れる工程、該パンチに形
成された吹出孔から該プラスチック薄板に向けて圧縮空
気を吹き出す工程、冷却補助ダイスに設けた切断手段に
よってプラスチック薄板の周縁部を切断する工程、およ
び該冷却補助ダイスに設けた送風孔から、該冷却補助ダ
イスの凹所で冷却されたプラスチック薄板部分に向けて
加圧空気を送る工程。
【0009】また、本発明の製造装置は、プラスチック
薄板の周縁部を残して凹部が形成されたプラスチック成
形体の製造装置であって、該プラスチック薄板の周縁部
を挟持すると共に該凹部の底に相当するプラスチック薄
板部分を少なくとも除いて加熱する挟持・加熱手段と、
該挟持・加熱手段の一方側に配設され、該プラスチック
薄板部分に力を付与して凹部を形成する力付与手段と、
該挟持・加熱手段の他方側に配設され、該力付与手段に
よって形成されたプラスチック薄板部分の突出部分を受
け入れる凹所を有し、かつ該プラスチック薄板部分を冷
却し得る、冷却補助ダイスと、を備え、該挟持・加熱手
段が、第1の貫通孔が形成された加熱ダイスと、該第1
の貫通孔より径の小さい第2の貫通孔が形成された抑え
板とを有し、該加熱ダイスと該抑え板との間で該プラス
チック薄板の周縁部が挟持されるように構成され、該力
付与手段が、該加熱ダイスの第1の貫通孔および該抑え
板の第2の貫通孔を通して該冷却補助ダイスの凹所内へ
突出し、および該冷却補助ダイスの凹所から離退するよ
うに構成されたパンチを有し、かつ該パンチは該プラス
チック薄板に向けて圧縮空気を吹き出す吹出孔を有し、
該冷却補助ダイスが、該加熱ダイスの第1の貫通孔内へ
突出、離退可能であり、該冷却補助ダイスはその凹所内
へ配置されたプラスチック薄板に向けて加圧空気を送る
送風孔を有し、かつ加熱ダイスの第1の貫通孔内へ突出
した際にプラスチック薄板の周縁部を切断し得る切断手
段を有し、そのことにより上記目的が達成される。
【0010】
【0011】
【0012】さらに、前記凹部が形成されたプラスチッ
ク成形体を挟んで力付与手段とは反対側に、該プラスチ
ック成形体に対して接離可能に冷却補助ダイスが設けら
れ、該冷却補助ダイスを接近させることにより、プラス
チック成形体に当接して凹部を冷却する構成とすると好
ましい。
【0013】また、前記パンチに、前記凹部の側面を冷
却すべく冷却空気通流用の吹出孔を設ける。
【0014】更に好ましくは、前記冷却補助ダイスのプ
ラスチック成形体との当接側に、成形されたプラスチッ
クの周縁部の一部又は全部を切除する切断手段を設け
る。
【0015】
【作用】挟持・加熱手段によってプラスチック薄板の周
縁部を挟持し、該凹部の底に相当するプラスチック薄板
部分を少なくとも除いて加熱するので、該凹部を形成す
る際に、該凹部の底に相当するプラスチック薄板部分に
力を付与しても、この薄板部分は伸びることがなく、プ
ラスチック薄板の厚みがそのまま保たれながら凹部が形
成される。
【0016】共に貫通孔を有する一対の挟持・加熱部材
を用いてプラスチック薄板を挟持させると、該薄板は該
貫通孔以外の部分で加熱される。該貫通孔は、一方の挟
持・加熱部材の方が、他方の挟持・加熱部材より大径で
あるので、小径である貫通孔上にある薄板部分は加熱さ
れない。この加熱されない部分が、上記凹部の底に相当
する薄板部分となる。
【0017】上記パンチが上記他方の挟持・加熱部材の
貫通孔を挿通すると、その上面が上記底に相当する薄板
部分に当接し、この薄板部分に力が付与されて、凹部が
形成される。
【0018】また、上記冷却補助ダイスは、上記力付与
手段によって形成された凹部に当接し、凹形状を保持し
つつこれを接触冷却する。その際、上記パンチに設けら
れた吹出孔から冷却空気を噴射すると、凹部が冷却補助
ダイスに押し付けられ、かつこの冷却用空気自体によっ
ても冷却されるので、型保持および冷却がより効果的と
なる。
【0019】さらに、冷却補助ダイスに設けられた切断
手段によって、冷却用補助ダイスに上記凹部を当節させ
た際にプラスチックの周縁部の一部または全部が切除さ
れ、成形体の冷却同時にトリミングが行なわれる。
【0020】
【実施例】以下、フランジ部を備え円錐台形の凹部を有
する成形体を作製する場合に本発明を適用した実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0021】本実施例においては、プラスチック薄板と
して、市販品の円形の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ート薄板(厚み188μm、直径90mm)を用いた。
【0022】この実施例において使用される製造装置
は、図1(a)に示すように、ダイスホルダー5に熱絶
縁板6を介して支持され、貫通孔12を有する加熱ダイ
ス2と、加熱ダイス2の下方に設けられ、後記パンチ4
が通過でき、加熱ダイス2の貫通孔より小さい径を有す
る貫通孔11を備えた抑え板3と、該抑え板3の下方に
あって、円柱形状を有し、上記貫通孔11、12に挿入
されるパンチ4と、該パンチ4と対面する位置にあり該
貫通孔12に挿入可能で、円錐台形の成形型を備えた冷
却補助ダイス10とを有している。
【0023】加熱ダイス2の下部と抑え板3の上部には
それぞれヒーター7、8が埋め込まれている。加熱ダイ
ス2と抑え板3は、その間にプラスチック薄板(以下薄
板という)1が挟持されるように構成されている。
【0024】上記パンチ4には、その内部から側面へ貫
通する冷却空気通流用の吹出孔9が設けられており、パ
ンチ4外部から内部に供給された冷却用の空気がその側
面から噴出されるように構成されている。
【0025】上記冷却補助ダイス10には、外部からそ
の成形型内部に貫通する送風孔14が設けられている。
さらに、その縁部には切断手段としてナイフ13が備え
られている。
【0026】本実施例において上記製造装置の各部材の
詳細は以下の通りである。なお、型工具は工具鋼SK3
で形成されている。
【0027】加熱ダイス2:内部空間12の内径60m
m、肩半径4mm、 抑え板3:孔11の内径30mm、 パンチ4:直径28mm、肩半径4mm、 冷却補助ダイス10:上辺28mm、下辺60mm、高さ2
0mmの円錐台形。
【0028】上記装置を用いて、プラスチック成形体を
作製する工程について説明する。
【0029】まず、加熱ダイス2と抑え板8との間に薄
板1を挟持力936kgfにて挟持させ、該薄板1が変
形可能となるように230℃にて40秒間加熱する。こ
の際、薄板1の抑え板8の貫通孔11上にある部分1a
は加熱されない。薄板1は加熱ダイス2または抑え板8
と接している部分1bおよび挟持部1cが加熱され、こ
の部分1bおよび挟持部1cが変形可能となる。
【0030】薄板1の抑え板3上の部分が軟化された
後、図1(b)に示されるように、容器10トンの油圧
プレス(図示せず)によって15mm/secの押し込
み速度にてパンチ4を上昇させて抑え板3の貫通孔11
を通過させ、その上面を薄板1の加熱されていない部分
1aに当接させ、該薄板1を押し上げつつ加熱ダイス2
の貫通孔12に挿入させる。パンチ4の上昇に伴って、
薄板1は加熱ダイス2の貫通孔12内に引きこまれ、そ
の加熱された部分1bはパンチ4の円周方向に収縮しつ
つ半径方向に延伸されて凹部15の側壁となり、挟持部
1cは成形体のフランジとなる。パンチ4の上面に当接
した部分1aは凹部15の底部となる。この底部は軟化
されていないので、肉厚が薄化することがない。また、
この際に加熱ダイス2と抑え板3による挟持力およびパ
ンチ4の上昇速度を調節することによって、凹部15の
側壁の厚みを調節することができる。これにより、局所
的に肉厚が薄くなることなく成形することができる。
【0031】凹部15が形成された後、図1(c)に示
されるように、パンチ4の吹出孔9から室温の圧縮空気
(ブルドン管圧5kg/cm2)を凹部15内に圧入
し、凹部15の側面を冷却しながら、下降させた冷却補
助ダイス10に凹部15の外面に当接させ、凹部15を
冷却補助ダイス10に押し付けつつ強制冷却する。これ
により、短時間で凹部15を冷却することができる。ま
た、このように吹出孔9から空気を吹き付けることによ
り、冷却すると同時に内側に歪みやすい凹部15の側壁
を冷却補助ダイス10に完全に接触させることができ
る。
【0032】上述のように強制冷却することによって、
凹部15を急速に冷却することができる。この実施例に
おける成形体の形状が定着するまでの型保持時間は10
秒程度であり非常に短時間で冷却することができた。
【0033】さらに、冷却補助ダイス10の縁部に設け
られたナイフ13によって、凹部15はそのフランジ部
で切断され、成形体となる。よって、冷却と同時にトリ
ミングを行うことができ、作業時間を短縮を図ることが
できる。トリミング後、冷却補助ダイス10を加熱ダイ
ス2内部から移動させ、その送風孔14から加圧空気を
導入し、成形品を取り出す。これにより、冷却後の成形
体を速やかに取り出すことができる。
【0034】なお、本発明の製造方法においては、成形
された凹部の冷却はこの実施例のように急速に行われな
くてもよく、冷却補助ダイス10およびパンチ4の吹出
孔9は必須のものではない。ただし、これらの強制冷却
手段を省いた場合は、型保持時間が長く必要になる。上
記実施例において、凹部15を冷却補助ダイス10のみ
を用いて冷却した場合は、型保持時間は約25秒程度で
あった。また、冷却補助ダイス10等を用いず、凹部1
5を自然冷却した場合は、ヒーターを切った後10分以
上の型保持時間を要した。十分に冷却させないと余熱に
よって成形品の側壁およびフランジに反り、たるみ、し
わが発生し、深絞り時に発生した残留歪みの回復によっ
て成形品の高さが25〜50%も減少する恐れがある。
【0035】冷却を上記3つの方法のいずれで行った場
合でも、得られた成形品は、120℃のオーブン内で1
0分間加熱しても、外見で判別できる範囲内での形状変
化は認められなかった。フランジにおいても形状変化は
認められなかった。
【0036】本発明において用いられるプラスチック薄
板は、上記実施例で用いられたものに限らず、熱可塑性
ポリマーでなる厚み25〜1000μm程度のフィルム
またはシートが用いられる。
【0037】上記熱可塑性ポリマーとしては、融点が1
20℃以上の結晶性ポリマーが好適である。例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。ポ
リエチレンテレフタレートやポリプロピレンの2軸延伸
フィルムは軽量・強靭でかつ耐熱性に優れるので、特に
好ましい。特にポリエチレンテレフタレートは耐熱性に
優れている。プラスチック薄板には、タルク、マイカ、
炭酸カルシウム、顔料、有機系材料からなる粒子、中空
微粒子、小ボイドなどが含まれていてもよい。
【0038】例えば、非結晶性のポリスチレンフィルム
(厚み350μm、非延伸品)を用い、加熱温度を98
℃としたこと以外は上記実施例と同様にして得た成形品
は、115℃のオーブン中で加熱したところ形状が大き
く崩れてしまった。
【0039】また、25μmより薄い薄板を用いると、
均一な圧力で挟持することが難しくなり、1000μm
より厚い薄板を用いると、成形体の軽量性が劣る。
【0040】また、本発明の製造方法で得られる成形体
は、上記実施例のフランジ付円錐台形に限らず、図4に
示すようなフランジがない形状、図2および図3に示し
た角錐台形、半球形等の成形体を作製する場合にも適用
可能である。また、ブリスター包装のように、1枚の薄
板に多数の凹部が形成された形状の成形体でもよい。一
般に、これらの成形体が稜部およびコーナー部を有する
場合は、それらの曲率半径Rは1mm以上である。パン
チは、成形体の形状に対応して選択される。
【0041】また、上記実施例では、一対の挟持・加熱
手段および1つのパンチを備えた装置を用い、材料とし
て1枚の薄板を用いたが、複数の挟持・加熱手段とパン
チを備えた装置と、図5に示すように、上記実施例で用
いた円形薄板が同一薄板材に複数打ち抜かれて形成され
た大きな薄板41を用い、一度に複数の成形体を作製す
る構成とすることも可能である。この薄板41において
は成形形状に対応した形状を有する成形部44が、つな
がり部43を除いて打ち抜かれている。このように打ち
抜き部42が形成されていることにより、深絞りの際に
成形部44どうしが引っ張られることがなく、互いに影
響することがない。このような構成とすることによっ
て、さらに生産効率の向上を図ることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な製造装置を用い
て、肉厚の薄いプラスチック成形体を局部的にその肉厚
が薄くなることなく作製することができる。
【0043】この製造装置においては、ダイスも簡易で
かつ安価である。さらに、賦形所用時間を極めて短くで
き、かつトリミングを成形と同時もしくは成形直後に行
うことができ、さらに成形体の取り出しの自動化が図れ
るので、著しく製造所要時間を短縮でき、生産効率よ
く、経済的に成形体を生産することができる。
【0044】本発明によれば、軽量で、かつ耐熱性、剛
性に優れた強靭な成形体を安価に作製することができ、
高温で加熱殺菌を行う場合や、電子レンジを使用する場
合にも十分に変形に耐えられる成形体を製造することが
できる。この成形体は、食品容器等として好適に使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の工程を説明する図である。
【図2】本発明によって製造されるプラスチック成形体
の1例を示す斜視図である。
【図3】図2におけるA−A´断面図である。
【図4】本発明によって製造されるプラスチック成形体
の他の例を示す断面図である。
【図5】本発明に使用されるプラスチック薄板の1例を
示す平面図である。
【符号の説明】
1 プラスチック薄板 1a 加熱されない部分 2 加熱ダイス 3 抑え板 4 パンチ 7、8 ヒーター 9 吹出孔 10 冷却補助ダイス 13 ナイフ 15 凹部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 51/00 - 51/46

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック薄板の周縁部を残して凹部
    が形成されたプラスチック成形体を製造する方法におい
    て、 該プラスチック薄板の周縁部を挟持すると共に、該凹部
    の底に相当するプラスチック薄板部分を少なくとも除い
    て加熱する工程と、 該薄板部分に力を付与して凹部を形成する工程と、を包含し、 該プラスチック薄板に力を付与して凹部を形成する工程
    が、以下の工程を包含する プラスチック成形体の製造方
    法:該プラスチック薄板の一方側から、パンチでプラスチッ
    ク薄板部分を押してプラスチック薄板部分を凹ませる工
    程、 該プラスチック薄板の他方側に配設された冷却補助ダイ
    スの凹所に、該パンチによって押されたプラスチック薄
    板部分の突出部分を受け入れる工程、 該パンチに形成された吹出孔から該プラスチック薄板に
    向けて圧縮空気を吹き出す工程、 冷却補助ダイスに設けた切断手段によってプラスチック
    薄板の周縁部を切断する工程、および該冷却補助ダイス
    に設けた送風孔から、該冷却補助ダイスの凹所で冷却さ
    れたプラスチック薄板部分に向けて加圧空気を送る工
    程。
  2. 【請求項2】 プラスチック薄板の周縁部を残して凹部
    が形成されたプラスチック成形体の製造装置であって、 該プラスチック薄板の周縁部を挟持すると共に該凹部の
    底に相当するプラスチック薄板部分を少なくとも除いて
    加熱する挟持・加熱手段と、該挟持・加熱手段の一方側に配設され、該プラスチック
    薄板部分に力を付与して凹部を形成する力付与手段と、該挟持・加熱手段の他方側に配設され、該力付与手段に
    よって形成されたプラスチック薄板部分の突出部分を受
    け入れる凹所を有し、かつ該プラスチック薄板部分を冷
    却し得る、冷却補助ダイスと、を備え、 該挟持・加熱手段が、第1の貫通孔が形成された加熱ダ
    イスと、該第1の貫通 孔より径の小さい第2の貫通孔が
    形成された抑え板とを有し、該加熱ダイスと該抑え板と
    の間で該プラスチック薄板の周縁部が挟持されるように
    構成され、 該力付与手段が、該加熱ダイスの第1の貫通孔および該
    抑え板の第2の貫通孔を通して該冷却補助ダイスの凹所
    内へ突出し、および該冷却補助ダイスの凹所から離退す
    るように構成されたパンチを有し、かつ該パンチは該プ
    ラスチック薄板に向けて圧縮空気を吹き出す吹出孔を有
    し、 該冷却補助ダイスが、該加熱ダイスの第1の貫通孔内へ
    突出、離退可能であり、該冷却補助ダイスはその凹所内
    へ配置されたプラスチック薄板に向けて加圧空気を送る
    送風孔を有し、かつ加熱ダイスの第1の貫通孔内へ突出
    した際にプラスチック薄板の周縁部を切断し得る切断手
    段を有する、 プラスチック成形体の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記パンチに形成された圧縮空気の吹出
    孔が、パンチの側面に形成されている請求項2記載のプ
    ラスチック成形体の製造装置
  4. 【請求項4】 前記冷却補助ダイスの縁部に切断手段と
    してナイフが設けられている請求項2又は3記載のプラ
    スチック成形体の製造装置
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