JP3198631B2 - 像ブレ補正撮影装置 - Google Patents

像ブレ補正撮影装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撮影時の像ぶれを補正す
る撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラに代表される撮影装置の手振れ等
による光軸の角度変動を検知し、これにより撮影画像を
補正する像ブレ補正撮影装置として特開平2−6653
5(単玉レンズ光学系の例)、特開平2−183217
(内焦式望遠レンズの撮影光学系の一部のシフトによる
像補正の例)が知られている。
【0003】撮影光学系の構成については、本出願人に
よる特開平2−234115が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】像ブレ補正技術を最も
必要とするカメラの望遠レンズにおいては内焦式レンズ
が主流となっている。しかし、内焦式レンズは無限遠撮
影時から至近距離撮影時に至るまで徐々に焦点距離
(f)が変化する。
【0005】従って、特開平2−66535開示の簡便
な像ブレ量演算式による像ブレ補正駆動制御のみでは、
誤差が生ずる。更に、光学的レンズ厚(主平面間距離H
H’)も変化し、上記開示例における「a」及び「b」
が被写体撮影距離より単純には求められない。また、上
記焦点距離変化、レンズ厚変化の問題はズームレンズに
おいても同様に発生する。
【0006】本発明の目的は、従来の角度変動を検出す
る検知手段を有する該装置において、より正確な像ぶれ
補正を行なうことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明では、撮像手段と、撮影光学系と、像ブレ補
正のため該光学系の一部の要素(=補正系)と画面とを
相対的にシフトさせる補正駆動部と、撮影装置の光軸の
角度変化を検出する角変化検出手段と、該光学系の状態
検出手段と、該状態検出手段出力に対応して該撮影光学
系後ろ側主平面H’〜像面間距離出力(=bとする)を
発生する第1係数発生手段と、該状態検出手段出力に対
応して撮影物体〜該撮影光学系前側主平面H間距離出力
(=aとする)を発生する第2係数発生手段と、該状態
検出手段出力に対応して撮影物体〜(撮像手段の)撮像
面間の距離出力(=Rとする)を発生する撮影距離出力
発生手段とを有し、該角変化検出手段の出力、及び該状
態検出手段の出力を該撮像面〜該角度変化の中心点の距
離で補正して得られた駆動情報により補正駆動部の駆動
を制御する補正駆動制御部とを有する事を特徴とする像
ブレ補正撮影装置とした。
【0008】
【0009】
【0010】また応用例として、該状態検出手段出力若
しくは該回転中心検出手段出力の異常を検出する異常検
出手段と、該状態検出手段出力によらず一定の出力を行
う定出力発生手段を付加し、該異常検出手段が異常を検
出した場合においては該角変化検出手段の出力、該定出
力発生手段の出力に対応して補正駆動部の駆動を制御す
る事を特徴とする像ブレ補正撮影装置とした。
【0011】
【作用】上記のように撮影状態によって変化する、該装
置撮影光学系の各特性値(焦点距離:f(=f’)、光
学的レンズ厚:T、後ろ側主平面H’〜像面間距離:b
等)の正確な値を用い、かつ該装置光軸の回転中心位置
を特定する事により、該回転中心位置と撮影レンズ入射
部の移動によって引き起こされる影響をも除去した、正
確な像ブレ量を演算できるため、その撮影状態における
正確な像ブレ量が算出可能となる。なお、詳細は以下の
実施例の説明中に記することとする。
【0012】
【0013】
【実施例】図1は本発明適用のカメラの好ましい実施例
である。 1・・・各種検出部出力を用い、像ブレ補正光学系の補
正駆動制御を行うカメラCPUユニット部。演算に必要
な数値を記憶しておくROM部、あるいはRAM部を持
っている。
【0014】2・・・カメラCPUユニット部1によっ
て制御され、像ブレ補正光学系をシフト駆動する補正駆
動部。補正系のシフト量を検出しカメラCPUユニット
部1にモニター信号を送るモニター部を持っている。 3・・・カメラ装置の筐体5に固定され、カメラ装置の
回転ブレの角速度を検出する角速度検出部。公知の振動
ジャイロ角速度計を用いる。勿論、これに限定されるわ
けではない。
【0015】4・・・フォーカス調整光学系の位置を検
出するフォーカス位置検出部。後で述べるフォーカス・
カム環7の回転位置を読みとるエンコーダとなってお
り、撮影光学系6(後述)の状態を検出できる。 5・・・カメラボディー及び鏡筒のカメラ装置を構成す
る筺体 6・・・撮影光学系。本図では詳細なレンズ形状は省略
するが、本出願人による特開平2−234115で公開
の例を用いる。
【0016】6a・・・第1群(凸)。筐体5に対して
固定である。 6b・・・第2群(凹)。光軸方向に沿って筐体5に対
して前後に移動可能で、フォーカス調整を行う。フォー
カス調整は、後で述べるフォーカス・カム環7の回転に
よって成される。 6c・・・第3群(凸)。光軸と垂直な方向に移動(シ
フト)可能で、像ブレ補正を行う。光軸方向に沿った方
向に関しては、筐体5に対して移動しない。
【0017】ここでは6cシフト量(ds):像補正量
(6cシフトによる像移動量;di)の比率が、ds:
di=1:1(ds=di)であるとする。一般的、実
用的には、ds=di×C(C:定数)の関係と考えて
良い。 7・・・フォーカス・カム環。カム溝が切ってあり、本
部材の回転によって撮影光学系第2群を光軸方向に移動
させ、フォーカス調整を行う。
【0018】8・・・撮影フィルム 9・・・クイックリターンミラー 10・・・ファインダースクリーン 11・・ペンタプリズム 12・・・接眼部 13・・・接眼部12に撮影者の顔面が当接したときに
閉となる接眼部スイッチ 14・・・撮影フィルム8の直下にある三脚座L 15・・・三脚座L14に三脚を装着したときに閉とな
る三脚座Lスイッチ 16・・・レンズ鏡筒中間にある三脚座M 17・・・三脚座M16に三脚を装着したときに閉とな
る三脚座Mスイッチ 図2は上記図1に示した例のブロック図である。
【0019】補正駆動部2、角速度検出部3、フォーカ
ス位置検出部4、接眼部スイッチ13、三脚座Lスイッ
チ15、三脚座Mスイッチ17はそれぞれカメラCPU
ユニット部1と接続され信号通信を行う。カメラCPU
ユニット部1は各スイッチの閉成を検出できる様になっ
ている。撮影フィルム8から三脚座M15までの距離は
mで、カメラCPUユニット部1のROM部に記憶され
ている。
【0020】図3で、本発明のカメラ装置のブレ(光軸
の角度変化)と被写体像の像ブレの関係を説明する。撮
影物体〜撮影光学系・前側主平面(H)間の距離、=a
とする。撮影光学系・後ろ側主平面(H’)〜像面間の
距離、=bとする。像面とは、具体的には撮影フィルム
8面上で、筐体5に対して常に一定の位置である。撮影
光学系・前側主平面(H)〜後ろ側主平面(H’)間の
距離、=Tとする。(先に述べている光学的レンズ厚の
こと)撮影物体〜像面間の距離、=Rとする。
【0021】 R=a+T+b ・・・(式1) 光軸の角度変化とは、光軸上のある点を中心にカメラ装
置が光軸を回転させるようにブレたことを示すから、こ
の回転中心を点Nとし、点N〜像面間の距離、=nとす
る。図3に示す様に、静止被写体に対してある微小時間
(=dt)内に、点Nを中心にカメラ装置の光軸がdθ
変化したとする。
【0022】本装置の光軸を基準に言い替えれば、被写
体の方向が点Nを中心として、本装置に対して(−d
θ)変化したとみなせる。図3ではこの変化に伴う被写
体の移動相当量をDoで示している。被写体光の撮影光
学系への入射角度の変化量を(−dφ)とすると、以下
の値が得られる。
【0023】 −dφ=(a+T+b−n)×(−dθ)/a =−dθ×(R−n)/a ・・・(式2) よって、結像の関係から像ブレ量(=図3で示すよう
に、Dimとする)は、以下の値となる。 Dim=b×(−dφ) =−b×dθ×(R−n)/a ・・・(式3) 先の図1の説明に述べたように、本例では補正系シフト
量と像移動の関係が、ds=diであるから、上記の像
ブレ量Dimを補正するためには、補正光学系を逆方向
に等量シフトさせてやれば良い。光軸変化量dθでの補
正光学系シフト駆動量をds(dθ)とすれば、以下の
値となる。
【0024】 ds(dθ)=−Dim =b×dθ×(R−n)/a ・・・(式4) 一般的にはds=di×Cであるから、以下のようにな
る。 ds(dθ)=C×b×dθ×(R−n)/a (C:定数) ・・・(式5) なお、補正光学系の位置がすでにセンター位置でない場
合(像ブレ補正駆動継続中などの場合)であっても、上
記図3、及び上記(式1)〜(式5)で説明したものと
同様の補正駆動を行えば良い。
【0025】上記で説明した像ブレ補正駆動開始時(t
1とする)の補正光学系シフト位置をS(t1)とおけ
ば、dt時間後の補正光学系シフト位置S(t1+d
t)とは下記の関係にある。 S(t1+dt)=S(t1)+ds(dθ) =S(t1)+{C×b×dθ×(R−n)/a} ・・・(数6) 上記(式4)及び(式5)において、本説明例のような
内焦式のレンズでは焦点距離(=f=f’とする)、レ
ンズ厚「T」が撮影距離「R」によって変化する。 通
常の全群繰り出し式のレンズでは「f(=f’)」、
「T」の値は変化しないため、この数値情報のみを予め
カメラ装置に記憶させておけば、あとは撮影距離「R」
さえ検出できれば(例えばレンズ距離環の回転位置検
出)、「a」、「b」は簡単な演算(ニュートンの結像
式)により求められる。
【0026】しかし、内焦式のレンズでは「f(=
f’)」、「T」の値が撮影距離「R」によって変化す
るため、単に「f(=f’)」、「T」の値を記憶させ
ておくだけでは正確な像ブレ量の演算が出来ない。内焦
レンズ(単焦点の内焦レンズと呼ばれる類のもの)では
「R」が決定されれば、その撮影状態での「f(=
f’)」、「T」及び「f(=f’)」が定まる事によ
って「b」についても一意的に決まる仕組みと成ってい
る。
【0027】よって、レンズ距離環の回転位置を検出
し、検出結果に対応した「T」、「b」の正確な値を逐
次演算に用いる事が出来れば、その都度(式4)に用い
る変数「b」、「R」、「a」が決まるため、正確な像
ブレ量の演算が可能となる。図1で説明したフォーカス
位置検出部4は、この目的のために設置されており、フ
ォーカス・カム環の回転位置情報をカメラCPUユニッ
ト部1に出力する。カメラCPUユニット部1は、予め
ROM部にフォーカス位置と上記「b」、「R」、
「a」の値の対応表を記憶しており、像ブレ量演算に用
いる。
【0028】次に、(式4)のもう一つの変数項「n」
の決定について説明する。上記カメラ装置のブレに関し
て、頻繁に起こる状況としては、手持ち撮影での手ブ
レ、三脚取付時の風ブレが考えられる。前者の場合、カ
メラが接眼部において撮影者の顔面に当接していること
から、カメラ後端部が大きく変位することはなく、従っ
てカメラ装置の回転ブレは接眼部(カメラ後端部)付近
を回転中心とした回転ブレとなりやすい。
【0029】また後者の場合、通常において三脚取付部
が大きく変位することはなく、取付ネジ部や雲台の僅か
なガタ等でカメラ装置の回転ブレが発生する場合が多
い。この場合も、カメラ装置の回転ブレは三脚取付部付
近を回転中心とした回転ブレとなる。そこで、カメラの
支持状況が判別できればカメラ装置光軸の回転中心位置
の特定が可能となる。
【0030】図1で説明した接眼部スイッチ13、三脚
座Lスイッチ15、三脚座Mスイッチ17は、この目的
のために設置されており、それぞれのスイッチの閉成を
カメラCPUユニット部1が検出する。カメラCPUユ
ニット部1は、予めROM部にそれぞれのスイッチ閉成
時の上記「n」の値の対応表を記憶しており、像ブレ量
演算に用いる。
【0031】本例では、接眼部スイッチ13及び三脚座
Lスイッチ15閉成検出時の「n」の記憶値は「0」
で、三脚座Mスイッチ17閉成検出時の「n」の記憶値
は「m」である。また後に述べるが、回転中心位置を特
定できない場合の「n」への代入数「N1」も、記憶値
として用意されている。最後に、(式4)の変数項「d
θ」の決定について説明する。
【0032】まず、角速度検出部3の出力する角速度信
号をカメラCPUユニット部1が検出し、カメラCPU
ユニット部1が予めROM部に記憶している角速度信号
強度と角速度値の変換係数を用いて、回転ブレの角速度
「ω」を算出する。カメラCPUユニット部1は上記角
速度信号検出動作をある一定の時間毎(dt時間毎)に
行う。
【0033】そこで「dθ」は以下の演算により算出す
る。 dθ=ω×dt ・・・(式7) 以上により、(式4)で用いる全ての変数が確定し、光
軸変化量dθでの補正光学系シフト駆動量ds(dθ)
を演算する事が出来る。なお以上の説明では、カメラ装
置の光軸変化量がdθとなるブレに対する補正光学系シ
フト駆動量ds(dθ)を演算したが、カメラ装置の光
軸傾きの速度、つまり回転ブレの角速度「ω」に対する
補正光学系シフト駆動速度(=ds’(ω)と表す)に
関しても、(式4)と同様の式を用いることが出来る。
【0034】 ds’(ω)=b×ω×(R−n)/a ・・・(式8) 一般的には(式5)と同様に以下のようになる。 ds’(ω)=C×b×ω×(R−n)/a (C:定数) ・・・(式9) 図4は、図1に示した本発明例の像ブレ補正に関する作
動順序を説明した図である。像ブレ補正量の算出は、上
記図3で説明してきた各種の式による。断り無き場合
は、カメラCPUユニット部1で処理されるものとす
る。
【0035】ステップ(以下Sと略す)100からスタ
ートし、S105で現在のレンズ状態を検出するため、
フォーカス位置検出部4からフォーカス調整光学系(=
撮影光学系第2群6b)位置検出信号を入力する。S1
10で、上記S105で入力した信号に対応して、撮影
距離「R」、撮影物体〜撮影光学系・前側主平面(H)
間の距離「a」、撮影光学系・後ろ側主平面(H’)〜
結像点間の距離「b」の各値を、カメラCPUユニット
部1内のROM部に予め記憶された数値よりそれぞれ選
び出し、演算に用いる数値とする。
【0036】S115で、角速度検出部3の出力する角
速度信号を検出し、カメラCPUユニット部1のROM
部に予め記憶している角速度信号強度と角速度値の変換
係数を用いて、回転ブレの角速度「ω」を算出する。S
120で、所定の時間でのカメラ装置の回転ブレによる
光軸変化量「dθ」を算出する。カメラCPUユニット
部1はS115での角速度信号算出動作をある所定の時
間毎(dt時間毎)に行う。「dθ」は先の(式7)式
で説明したようにdθ=ω×dtで算出される。なお、
ここで用いた所定の時間dtは、本図4で説明するS1
00〜S165の一連の動作(ルーチン)を繰り返すの
に要する時間のことで、前回のルーチンでのS115遂
行から今回のルーチンでのS115遂行までの時間であ
る。
【0037】次に、S125以下でカメラ装置の回転ブ
レの回転中心を検出する。先ず、S125で、三脚座M
スイッチ17がON(閉成)状態と成っているかどうか
を検出する。ON状態であればS145に進む。ON状
態でなければ次のS130に進む。 S130で、三脚
座Lスイッチ15がON(閉成)状態と成っているかど
うかを検出する。ON状態であればS140に進む。O
N状態でなければ次のS135に進む。 S135で
は、接眼部スイッチ13がON(閉成)状態と成ってい
るかどうかを検出する。ON状態であれば同様にS14
0に進む。ON状態でなければS150に進む。
【0038】S140〜S150では、次の像ブレ補正
駆動量算出(=S155)に用いる変数「n」の値の設
定を行う。先ず、S140ではn=0とする。S140
に至る場合は、カメラが接眼部12において撮影者の顔
面に当接している場合、及び撮影フィルム8直下の三脚
座L14に三脚が取り付けられた場合である。従ってカ
メラ装置光軸の回転中心位置は撮影フィルム8、接眼部
12の近傍であり、先の(式4)の説明に記したよう
に、n=0とする。
【0039】次に、S145ではn=mとする。S14
5に至る場合は、先に説明したように、撮影フィルム8
より距離mの三脚座M16に三脚が取り付けられた場合
だからである。 S150に至る場合は、三脚座Mスイ
ッチ17、三脚座Lスイッチ15、接眼部スイッチ13
がいずれもON(閉成)状態と成っていない時である。
この場合はカメラの支持状況が各スイッチの状態からは
分からず、光軸の回転中心が特定できない場合である。
ここでは、n=N1とする。N1はS150に至る状
況で最も適当と思われる数値を予めカメラCPUユニッ
ト部1のROM部に記憶させたものである。最も適当な
数値として、本カメラ装置の重心〜撮影フィルム8の距
離が考えられる。但し、この数値に限られるものではな
い。本カメラ装置製造時に実験により求めた、統計的に
最も優れている数値でも構わない。また、その数値がた
またま「0」であったり「m」であったりしても、構わ
ない。
【0040】以上、S140〜S150で変数「n」の
値の設定を行った後、S155に進む。S155では、
図3で説明した(式4)を用いて(一般解としては(式
5)を用いる)像ブレ補正駆動量算出を行う。次に、S
160に進み、補正駆動部2を制御して像ブレ補正光学
系をシフト駆動する。補正系のシフト量は補正駆動部2
よりモニター信号としてカメラCPUユニット部1に送
られ、カメラCPUユニット部1による補正駆動部2の
駆動制御を容易で高精度のものとする。
【0041】以上を終えた後S165に進み、一回のル
ーチンを終える。このS100〜S165のルーチンは
像ブレ補正駆動が行われる間、絶えず繰り返される。先
に記したように、S100〜S165の一連の動作(ル
ーチン)を繰り返すのに要する時間はdt時間である。
以上により本発明の装置は、レンズ状態から撮影距離
「R」、撮影物体〜撮影光学系・前側主平面(H)間の
距離「a」、撮影光学系・後ろ側主平面(H’)〜結像
点間の距離「b」の各値を特定し、さらには、場合によ
り回転中心点N〜結像点間の距離「n」を特定する事に
よって、検出される装置の回転ブレ角「dθ」からより
正確な像ブレ量が算出でき、その像ブレ量を正確に補正
できる像ブレ補正駆動が可能となった。
【0042】なお、実施の形態や装置の作動順序は、上
記図1や図4で説明したものに限定されるものではな
い。図1では縦方向の角速度検出部と補正駆動部しか示
していないが、横方向(同図では紙面垂直方向にあた
る)に関しても同様に本発明が適用可能なことは明かで
あり、縦横2方向の組み合わせであっても勿論構わな
い。
【0043】また、上記例で三脚座が2カ所の場合を説
明したが、1カ所だけ、あるいは更に多数の箇所でも支
持位置特定を適宜行えばよく(S125〜S150部分
を適宜修正すれば良い)、上記例と同様の手順で対処で
きる。また、図4で説明したS140、S145に至る
場合の「n」の値の設定値や、S150に至る場合の
「n」の値の設定値は、予めカメラCPUユニット部1
のROM部に記憶された数値と規定したが、例えば図1
の例に更にカメラCPUユニット部1に接続された入力
ダイヤル18(不図示)を追加し、それぞれの場合にお
いて「n」の数値を自在に修正可能としてやり、ファイ
ンダーで確認しながらダイヤル操作を行って、最高の補
正が行えるようにしてやってもよい。
【0044】図5は図4で説明した例の簡素化した応用
例で、図1に示した各回転中心特定用のスイッチを省略
した場合の例である。実施例の図は省略する。大口径の
望遠レンズや、そのレンズにモータードライブ内蔵の比
較的重量のあるボディを組み合わせた場合などは、カメ
ラ全体の重量がかなり重くなる。このカメラを手持ち条
件で撮影した場合、カメラ接眼部が撮影者の顔面に接し
ていても、カメラ重量の大きさから、カメラの回転ブレ
はカメラ全体の重心位置を中心とした回転となり易い。
【0045】そこで、コストダウン化も含めて先に説明
したスイッチ類を省略し、図4で説明したフローの内、
S135からS150に至るルーチンのみを用いる事と
する。図5はこれら作動順序を説明した図である。各ス
テップの内容は図4に準じているので、説明は省略す
る。
【0046】尚、S155中の係数「N1」は、先に説
明したように、本カメラ装置の重心〜撮影フィルム8の
距離に相当する記憶値である。更にこの場合において
も、先に説明したように「N1」を修正可能な、カメラ
CPUユニット部1に接続された入力ダイヤル18(不
図示)を追加し、この操作によって最適な補正が行える
ようにしてやってもよい。あるいは、段階的にいくつか
の値を選択できる選択スイッチの様なものでも勿論構わ
ない。
【0047】次に示す図6及び図7、図8は、図1、図
4で説明した例とは別の方式の実施例を示したものであ
る。図6と図1との相違点は、回転中心特定用にスイッ
チを用いずに揺動センサーを用いた所である。ここで言
う揺動センサーとは、公知の加速度計、それも比較的安
価で小型なICプロセスによるピエゾ抵抗型加速度計
や、更に安価な圧電素子型加速度計の事である。これら
の揺動センサーは、感度軸が光軸と垂直な方向で、像ブ
レ補正光学系のシフト駆動方向と同一となるように設置
される。
【0048】図6を説明すると、カメラ装置各所に加速
度計21〜23が取り付けられており、カメラCPUユ
ニット部1に加速度信号を出力する。カメラCPUユニ
ット部1は例えばそれらの出力の単位時間内の変動量を
比較し、最も変動量の小さい加速度計付近にカメラ装置
の回転ブレの中心があると判定する。何故ならば、手持
ち状態でのカメラブレは、ある中立位置近辺を往復する
継続的な振動であり、その回転中心位置付近は回転周方
向の加速度変動が小さく、中心から外れるほどに回転周
方向の加速度変動が大きくなる。よって、最も変動量の
小さい加速度計付近がカメラ装置の回転ブレの中心とみ
なせるのである。 以上により、揺動センサーを用いて
も、カメラ装置のブレの回転中心位置が特定可能とな
る。
【0049】図7は、図6に示した例の像ブレ補正に関
する作動順序を説明した図である。図4とほぼ同様な内
容なので、重複する部分の説明は省略する。ステップS
(以下Sと略す)100からスタートし、S101で加
速度計の単位時間内の変動量を検出し、記憶する。S1
01の内容の詳細は図8に示す様になっている。
【0050】先ず、S101−aでカメラCPUユニッ
ト部1は単位時間を計時するタイマーをスタートさせ、
S101−bで加速度計21〜23の各出力を検出す
る。次に、s101−cで各加速度計の単位時間におけ
る出力の最大値(Max)、最小値(Min)をそれぞ
れ適宜更新しながらカメラCPUユニット部1のRAM
部に記憶する。
【0051】次に、S101−dで単位時間の終了を判
定し、時間に満たない場合はS101−bに戻り、時間
に達していたならば次のS101−eに進む。S101
−eでは各加速度計出力毎の最大値から最小値を減じ
て、各加速度計出力の単位時間における変動量を算出
し、カメラCPUユニット部1のRAM部に記憶する。
この記憶値は後のS136で用いる。
【0052】S101終了後、S105〜S120まで
は図4と同様である。次に、S136で先に算出した各
加速度計出力の単位時間における変動量を比較し、最も
変動量の小さい加速度計の設置された位置〜撮影フィル
ム8の距離に相当する係数「n」の値を決定するステッ
プに振り分ける。S136で加速度計21の出力変動量
が最小と判定されたならば、カメラ装置のブレの回転中
心がカメラ後端部付近、即ち撮影フィルム8付近とみな
せるため、S141に進みn=0を代入する。
【0053】また、S136で加速度計22の出力変動
量が最小と判定されたならば、カメラ装置のブレの回転
中心がレンズ中央部付近、即ち撮影フィルム8から距離
mの位置とみなせるため、S141に進みn=mを代入
する。最後に、S136で加速度計23の出力変動量が
最小と判定されたならば、カメラ装置のブレの回転中心
がレンズ先端部付近、即ち撮影フィルム8から距離N2
の位置とみなせるため、S141に進みn=N2を代入
する。
【0054】これらのステップを終了した後、S160
以下に進む。これらは図4ですでに説明した通りなの
で、ここでは説明を省略する。なお、加速度計等の揺動
センサーを用いてカメラ装置の回転ブレ中心を特定する
方法は、上記に限られる事はない。例えば、各加速度計
21〜23出力のハイパスフィルター通過後の出力を
(重力による直流加速度成分除去のため)それぞれ単位
時間毎に2階積分し位置変化量に変換し、その位置変化
量の大小によって回転ブレ中心を特定してやっても良
い。位置変化量の小さい方が回転中心位置である。
【0055】また、上記で説明した加速度の変動量や2
階積分で得られた位置変化量での回転中心特定に際して
敷居値を設け、上記各量が一定値以下と成った場合のみ
その揺動センサー位置が回転中心であると決定するよう
にしても良い。一定値以下となるものが無い場合は、図
5で説明したのと同様に、予め定められた係数を用いて
像振れ補正駆動量の算出を行うようにするか、若しくは
前回のルーチンで決定された回転中心位置をそのまま引
き継いでやっても良い。
【0056】以上、図1や図4で説明してきた実施例
は、内焦式の望遠レンズを備えたカメラ装置についてで
あったが、本発明の適用はこのレンズ形式に限られるも
のではない。図9は、ズームレンズを備えたカメラ装置
の例である。以下、主に図1と異なる部分を説明し、共
通の部分については説明を省略する。
【0057】4・・・フォーカス位置検出部。図1と機
能は同じであるが、筐体5や後で述べるズーム撮影光学
系31との相対的位置が異なっている。 7・・・フォーカス・カム環。上記フォーカス位置検出
部4と同様に、図1とは位置が異なるが、機能は同じで
ある。 31・・・ズーム撮影光学系。本図では詳細なレンズ形
状は省略するが、例えば本出願人による米国特許第4,
978,205号に公開されている例を用いる。勿論、
この形式に限定されることはない。
【0058】31a・・・第1群(凸)。光軸方向に沿
って筐体5に対して前後に移動可能で、フォーカス調整
を行う。フォーカス調整は、フォーカス・カム環7の回
転によって成される。 31b・・・第2群(凹)。光軸方向に沿って筐体11
に対して前後に移動可能で、後に述べる第3群32cの
移動との組み合わせによりズーム調整を行う。
【0059】31c・・・第3群(凸)。第2群32b
の移動に対応して、光軸方向に沿って筐体11に対して
前後に移動可能である。 31d・・・第4群(凸)。光軸と垂直な方向に移動
(シフト)可能で、像ブレ補正を行う。光軸方向に沿っ
た方向に関しては、筐体11に対して移動しない。
【0060】ここでも、31dシフト量(ds):像補
正量(31dシフトによる像移動量;di)の比率が、
ds:di=1:1(ds=di)であるとする。一般
的、実用的には、図1の例と同様にds=di×C
(C:定数)の関係と考えて良い。 32・・・ズーム・カム環。ズーム撮影光学系第2群3
1b、及びズーム撮影光学系第3群31cを光軸に沿っ
て移動させる2本のカム溝が切ってあり、本部材の回転
によって、ズーム調整を行う。
【0061】33・・・ズーム調整光学系の位置を検出
するズーム位置検出部。ズーム・カム環32の回転位置
を読みとるエンコーダとなっている。本検出部もカメラ
CPUユニット部1と接続され、信号通信を行う。図1
に示した例では、撮影光学系6の状態は筐体5に対する
撮影光学系第2群6bの位置によって決まり、また被写
体の撮影距離も決定できる事から、「R」、「a」、
「b」全ての変数がフォーカス・カム環7の回転位置を
検出するフォーカス位置検出部4の出力のみで一意的に
検出、決定が可能であった。
【0062】図9に示したズームレンズの例では、フォ
ーカス調整光学系である第1群31aの位置と、ズーム
調整光学系である第2群31b、第3群31cの位置の
組み合わせによって、初めてズーム撮影光学系31の状
態が決定される。先の(式4)の説明の部分で述べた
が、「R」、「a」、「b」を各レンズ状態において確
定するためには、光学的レンズ厚「T」が確定していな
いと求められない。ところが、ズームレンズの構成によ
っては、先の内焦式望遠レンズの例で述べたように、各
構成群の相対的な位置関係によってレンズ厚「T」が逐
次変化するものがある。
【0063】よって、「R」、「a」、「b」を決定す
るためには、図9の例のように、それぞれの群を移動さ
せるカム環の回転位置を検出するフォーカス位置検出部
4、及びズーム位置検出部33の検出出力両方を用いて
ズーム撮影光学系31の状態を検出し、上記係数を決定
する必要がある。具体的な方法としては、フォーカス位
置検出部4の出力によって選択する行と、ズーム位置検
出部33の出力によって選択される列から構成される2
次元配列の係数記憶部をカメラCPUユニット部1のR
OM部に設定しておき、上記二つの出力に対応した係数
記憶部に格納されている各係数(光学計算上、若しくは
実験的に求めた適正な各係数が、予め格納されている)
を、像ブレ補正シフト量の演算に用いるようにすれば良
い。
【0064】図10は、図9に示した本発明例の像ブレ
補正に関する作動順序を説明した図である。断り無き場
合は、カメラCPUユニット部1で処理されるものとす
る。図4と同様な部分については、説明を省略する。S
100からスタートし、S105でフォーカス位置検出
部4からフォーカス調整光学系(=光学系第1群31
a)の位置検出信号を入力する。
【0065】次に、S106でズーム位置検出部33ら
ズーム調整光学系(=光学系第2群31b及び光学系第
3群31c)の位置検出信号を入力する。S110で、
上記S105、及びS106で入力した両信号に対応し
て、撮影距離「R」、撮影物体〜撮影光学系・前側主平
面(H)間の距離「a」、撮影光学系・後ろ側主平面
(H’)〜結像点間の距離「b」の各値を、カメラCP
Uユニット部1のROM部に設定された2次元配列の係
数記憶部から選び出し、演算に用いる数値とする。
【0066】S115以下は、図4と同様である。な
お、フォーカス位置検出部4、及びズーム位置検出部3
3の検出出力から、(式4)若しくは(式5)に用いる
「R」、「a」、「b」の各係数を決定する方法は、先
に挙げたカメラCPUユニット部1のROM部に設定さ
れた2次元配列の係数記憶部から選び出す方法に限定さ
れるわけではない。つまり、カメラCPUユニット部1
のROM部の「R」、「a」、「b」の数値を直接記憶
部に格納するのではなく、これらの数値を計算によって
決定できる他の数値であっても良い。
【0067】例えば、「R」、「T」、「b」の数値
(a=R−b−Tで求められる)や、「b」を更に分解
した「f’(=レンズ焦点距離、=f)」、「x’(=
レンズ像点側焦点〜撮影フィルム8間距離)」、及び
「T」の数値(b=f’+x’、a=f×b/x’、R
=a+b+Tで求められる)でも良い。また、ズームレ
ンズの構成によっては更に、各構成群の相対的な位置関
係によって(式5)で説明した定数「C」が逐次変化す
る場合も考えられる。
【0068】この場合も上記各係数と同様に、フォーカ
ス位置検出部4、及びズーム位置検出部33の検出出力
からレンズ状態を判定し、カメラCPUユニット部1の
ROM部の係数記憶部からその状態に対応した「C」の
数値を選び出して、(式5)に用いるようにすれば良
い。勿論、上記、変化する定数「C」の決定の方法はズ
ームレンズの場合に限られる訳ではなく、単焦点レンズ
と公称しているレンズにおいて適用されていても構わな
い。
【0069】また、以上説明してきた例では、角速度信
号から回転ブレの角速度「ω」を算出し、その後光軸変
化量「dθ」を算出してから、(式4)若しくは(式
5)によって補正系のシフト量を決定して補正系の駆動
を所定時間毎のシフト量制御で行っていたが、これを先
の(式8)もしくは(式9)で説明したように、回転ブ
レの角速度「ω」の次元で駆動制御するようにしても構
わない。
【0070】その場合は、カメラCPUユニット部1に
送られる補正駆動部2からのモニター信号をカメラCP
Uユニット部1が微分して制御信号としても構わない
し、あるいは補正駆動部2からのモニター信号自身が、
例えばタコジェネレーターの出力のような駆動速度に比
例する形の信号となっていても良い。また、図4等で説
明した作動順序の例では、S125〜S135で各スイ
ッチがON(閉成)状態と成ってるかどうかを順次検出
し、ONを検出した時点でS140、S145に振り分
けるようにし、全てがONでない場合のみS150へ進
むようにした。しかし、撮影状況によっては、同時に二
つのスイッチがON状態となる場合も有り得る。例えば
カメラ装置を2つの三脚に固定する場合などである。こ
の場合、どちらかが真のブレ回転中心となる可能性が高
いが、どちらであるかの断定は不可能である。あるい
は、スイッチの不具合によって正しくない信号が発生す
る場合も有り得る。
【0071】図11及び図12は図4で示した例のS1
25〜S135の部分を変更した一例で、S127〜S
138の各ステップにおいて各スイッチの状態によって
回転中心判定パラメータ(n’で示す)のビットを調節
し、各スイッチのON状態を検出するようにした。2カ
所以上のスイッチがON状態となっているときには、S
141〜S151の各判定ステップで「NO」と成るた
め、S154へ至る事になる。つまり、所定の条件を満
たさない場合は予め設定しておいた所定の係数を用いて
像ブレ量の演算を行う事とする。
【0072】なお、これら所定の値とは、それぞれの係
数の取り得る範囲の内の中間的な値を用いても良いし、
最も撮影頻度が高いと思われる状況での係数値でも良
い。図11、図12の例では、真のブレ回転中心が確定
できない場合(S154に至る場合)に用いる「n」の
値は、本カメラ装置の重心〜撮影フィルム8の距離に相
当する「N1」とした。勿論この数値に限られるもので
はないし、図4の説明で記したように、カメラCPUユ
ニット部1に接続された入力ダイヤル18(不図示)を
追加して「n」の数値を自在に修正可能としてやり、フ
ァインダーで確認しながらダイヤル操作を行って、最高
の補正が行えるようにしてやってもよい。
【0073】また、この手法はフォーカス位置検出部4
が異常をきたし、異常な出力を発生したときも適用でき
る。図13は、上記フォーカス位置信号の異常時に対処
する例を示したものである。図11及び図12同様、図
4に示した例を一部変更したものである。本例ではフォ
ーカス位置検出パラメータ「FP」を導入する。S10
4で「FP=0」とリセットした後に、図4で示した例
と同様に、S105で現在のレンズ状態を検出するた
め、フォーカス位置検出部4からフォーカス調整光学系
位置検出信号を入力する。つぎのS106で上記信号が
正常な信号であるか否かを判定する。正常な信号とは、
本発明のシステム使用中に発生し得る信号範囲の事で、
例えばフォーカス位置検出部4を構成するエンコーダの
異常等(グレイコードブラシのグランド浮き等)によっ
て上記正常でない信号が検出された場合、フォーカス位
置信号が異常であると判断してS111に進むようにす
る。正常であれば図4の例同様S110に進む。
【0074】S111では先に述べたフォーカス位置検
出パラメータ「FP」を「FP=1」と置き換える。以
下S115に戻る。S115〜S120と進み、S12
1で「FP」の値を判定する。フォーカス位置信号正常
で「FP=0」ならば図4同様、S125〜S155を
経てS160に進む。
【0075】「FP=1」のためS121でフォーカス
位置信号異常と判定されたならば、S156に進む。本
例では、この様な異常が発生した場合の「R」の設定を
「無限遠」とする。その結果、R−n=a、b=f’
(∞)(無限設定時の焦点距離)とみなせるように成る
ため、S125〜S150、及びS155のステップが
不要になる。
【0076】S156で上記条件でのブレ補正駆動量算
出を行い、S160へと進むようにする。
【0077】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、本発明の
装置の撮影光学系の状態を検出する事によって、該光学
系の各特性値(焦点距離:f(=f’)、光学的レンズ
厚:T、後ろ側主平面H’〜像面間距離:b等)の正確
な値が得られこれらを用い、かつ回転中心位置と撮影レ
ンズ入射部の移動によって引き起こされる影響をも除去
した像ブレ量を演算できるため、その撮影状態における
正確な像ブレ量が算出可能となり、高精度のブレ補正駆
動が可能となる効果が得られる。
【0078】また、本発明の装置の光軸の回転中心位置
をスイッチ、センサー等で特定することが出来る様にな
。更に、上記回転中心を検出する手段の出力異常を検
出する異常検出手段、若しくは本発明の装置の光学系の
状態を検出する手段の出力異常を検出する異常検出手段
を備える事によって、万一上記各検出手段が異常をきた
した時にもある程度像ブレ量の算出について対処可能
で、有効なブレ補正駆動を遂行できる様になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明適用のカメラの好ましい実施例を示した
図。
【図2】上記図1の例のブロック図。
【図3】カメラ装置のブレ(光軸の角度変化)と被写体
像の像ブレの関係を説明する図。
【図4】本発明例の像ブレ補正に関する作動順序を説明
した図。
【図5】図4で説明した例の応用例の作動順序を説明し
た図。
【図6】回転中心検出に加速度計を用いた例を示す図。
【図7】図6に示した例の像ブレ補正に関する作動順序
を説明した図。
【図8】図7中のステップ内容の詳細を説明した図。
【図9】撮影光学系にズームレンズを備えたカメラ装置
の例を示す図。
【図10】図9に示した本発明例の像ブレ補正に関する
作動順序を説明した図。
【図11】本発明の応用例の作動順序を説明した図。
【図12】本発明の応用例の作動順序を説明した図。
【図13】別の応用例の作動順序を説明した図。
【符号の説明】
1 カメラ 2 補正駆動部 3 角速度検出部 4 フォーカス位置検出部 6 撮影光学系 13 接眼部スイッチ 15 三脚座Lスイッチ 17 三脚座Mスイッチ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像手段と、 撮影光学系と、 像ブレ補正のため該光学系の一部の要素と画面とを相対
    的にシフトさせる補正駆動部と、 撮影装置の光軸の角度変化を検出する角変化検出手段
    と、 該光学系の状態検出手段と、該状態検出手段出力に対応して該撮影光学系後ろ側主平
    面H’〜像面間距離出力(=bとする)を発生する第1
    係数発生手段と、 該状態検出手段出力に対応して撮影物体〜該撮影光学系
    前側主平面H間距離出力(=aとする)を発生する第2
    係数発生手段と、 該状態検出手段出力に対応して撮影物体〜(撮像手段
    の)撮像面間の距離出力(=Rとする)を発生する撮影
    距離出力発生手段とを有し、 該角変化検出手段の出力及び該状態検出手段の出力を
    撮像面〜該角度変化の中心点の距離で補正して得られた
    駆動情報により補正駆動部の駆動を制御する補正駆動制
    御部とを有する事を特徴とする像ブレ補正撮影装置。
  2. 【請求項2】上記請求項1の装置 において更に、該状態
    検出手段出力の異常を検出する異常検出手段と、 該状態検出手段出力によらず一定の出力を行う定出力発
    生手段とを有し、 該異常検出手段が異常を検出しない場合においては上記
    該角変化検出手段の出力、該第1、第2係数発生手段の
    出力、及び該撮影距離出力発生手段の出力に対応して補
    正駆動部の駆動を制御し、 該異常検出手段が異常を検出した場合においては該角変
    化検出手段の出力、該定出力発生手段の出力に対応して
    補正駆動部の駆動を制御する補正駆動制御部を有する事
    を特徴とする像ブレ補正撮影装置。
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