JP3198346B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3198346B2
JP3198346B2 JP00038792A JP38792A JP3198346B2 JP 3198346 B2 JP3198346 B2 JP 3198346B2 JP 00038792 A JP00038792 A JP 00038792A JP 38792 A JP38792 A JP 38792A JP 3198346 B2 JP3198346 B2 JP 3198346B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性支持体上に電荷輸
送層と電荷発生層とをこの順に有する正帯電用電子写真
感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法により画像を形成する
には、所謂ゆるカールソン法によるのが一般的であり、
感光体表面への一様帯電及び像様の露光により静電潜像
を形成し、該潜像を現像してトナー像を形成し、これを
転写材上に転写・定着して画像形成が行われる。
【0003】一方、転写後の感光体は除電器による除
電、クリーニングブレード、クリーニングブラシ等のク
リーニング部材の摺擦により残留トナーの除去が行われ
て、長期に亘り反復使用される。
【0004】従って、電子写真感光体としては、帯電特
性および感度が良好で更に暗減衰が小さい等の電子写真
特性は勿論、加えて繰返し使用での耐刷性、耐摩耗性、
耐湿性等の物理的性質や、コロナ放電時に発生するオゾ
ン、露光時の紫外線等への耐性(耐環境性)においても
良好であることが要求される。
【0005】従来、電子写真感光体としては、セレン、
酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性物質を主成
分とする感光層を有する無機感光体が広く用いられてい
る。
【0006】一方、種々の有機光導電性物質を電子写真
感光体の感光層の材料として利用することが近年活発に
開発、研究されている。
【0007】例えば特公昭50-10496号にはポリ-N-ビニ
ルカルバゾールと2,4,7-トリニトロ-9-フルオレノンを
含有した感光層を有する有機感光体について記載されて
いる。しかしこの感光体は、感度及び耐久性において必
ずしも満足できるものではない。
【0008】このような欠点を改善するために、感光層
において、電荷発生機能と電荷輸送機能とを異なる物質
に個別に分担させることにより、感度が高くて耐久性の
大きい有機感光体を開発する試みがなされている。この
ようないわば機能分離型の電子写真感光体においては、
各機能を発揮する物質を広い範囲のものから選択するこ
とができるので、任意の特性を有する電子写真感光体を
比較的容易に作製することが可能である。このような有
機電子写真感光体によれば、感光層を塗布により形成で
きるので製造コストが安く、公害や環境汚染も防止で
き、また種々の形(シート状等)に容易に加工できる。
【0009】しかし、有機電子写真感光体には、以下の
欠点があり、これらの欠点の解決が強く要望されてい
る。
【0010】(a)例えば、低分子の有機化合物を高分子
有機樹脂(バインダ)で結着することにより層形成して
いるので、機械的強度が必ずしも充分ではなく、感光体
の反復使用時に、現像ブレードの摺擦等により感光体表
面に傷が生じたり、表面が摩耗したりする。
【0011】(b)感光体は主として負帯電用として用い
られ、特開昭60-247647号に記載されているように支持
体上に薄い電荷発生層を設け、この上に比較的厚い電荷
輸送層を設ける構成がとられている。
【0012】この理由は、負帯電使用の場合には、ホー
ル輸送性の材料を使用でき、高感度等の点で有利である
のに対し、電子輸送性の材料には優れた特性を有するも
のが極めて少なく、毒性または発がん性を有するもので
あり、使用できないためである。
【0013】しかも、前記ホール輸送性の材料を用いて
感光体を負帯電で使用した場合、帯電時に多量のオゾン
を発生して環境条件を悪化せしめる。さらに、前記オゾ
ンその他のイオン性物質が感光体表面へ吸着して材質を
劣化せしめ、繰り返し使用により、電位低下、残留電位
の上昇、感度低下、画質の低下を招き、感光体の寿命を
低下させる。
【0014】そこで支持体上にホール輸送性の電荷輸送
物質を含む電荷輸送層を設け、この上に表面層として電
荷発生層を設けて成る正帯電用感光体の研究、開発が行
われている。前記正帯電用感光体によれば、帯電時オゾ
ンの発生が極めて少なく環境衛生上有利である。
【0015】しかしながら、表面層として設けられる電
荷発生層は、微粒子状の電荷発生物質を高密度に含み、
機械的衝撃、温湿度条件の変化等により摩耗劣化し易い
と言う問題がある。
【0016】そこで例えば特開平2-189550号公報、特開
平2-189551号公報、特開平2-236555号公報、特開平2-23
6556号公報、及び特開平2-240655号公報等には、感光体
の表面層のバインダ樹脂として、各種置換ポリカーボネ
ート、中心炭素原子を含む環状ポリカーボネート、ケイ
素原子を中心原子とするポリカーボネート、ポリカーボ
ネート−ポリシロキサンブロック共重合体等の各種ポリ
カーボネートが提案されている。
【0017】これらのポリカーボネートは電荷発生物質
の分散性及び膜特性に優れていて、帯電露光の繰り返し
による光電的疲労劣化に強く、かつ機械的耐摩耗性に優
れていることが指摘されている。
【0018】しかしながら、近時複写機等においては、
高速かつ高耐久性、しかも高画質が要請され、そのため
感光体表面層の膜強度の一層の向上が要請されるように
なった。
【0019】ところで、感光体表面層の膜強度対策の1
つとして、例えば特開昭61-117558号公報には、感光層
中に補強剤としてSiO2,CrO2,Al2O3,SiC,TiO2,ZnO
等の無機化合物粒子を含有せしめることが提案されてい
る。
【0020】また、特開昭63-30850号公報、特開昭64-3
5448号公報には、感光体の表面層に固体潤滑剤とシリコ
ーンオイルを含有せしめる技術が記載されている。さら
に特開平2-189550号公報及び特開平2-189551号公報には
ポリカーボネート樹脂と弗素樹脂または弗素樹脂粒子を
感光体の表面層に含有せしめる技術が提案されている。
【0021】しかしながら有機光導電性顔料を高密度に
含み、かつ薄層の電荷発生層を表面層とする正帯電用の
有機感光体においては、近時要請される高耐久性、高画
質を達成するには不十分であり、繰り返し像形成の過程
で感光層表面の摩耗、損傷を生じて、画像ぼけ、画像む
ら等の画像欠陥の発生が避けられず、より一層の膜特性
の改善が望まれている。
【0022】
【発明の目的】本発明の目的は、摩擦による表面の摩耗
や引掻き傷、画像ぼけ等の発生がなく高画質の複写画像
が得られる正帯電用の電子写真感光体を提供することに
ある。
【0023】本発明の他の目的は、クリーニング性が良
好で感光体表面層へのトナーフィルミングに基づく画像
劣化を生じない高耐久性の電子写真感光体を提供するこ
とにある。
【0024】本発明のさらに他の目的は、繰り返し像形
成の過程で生じる残留電位の増大が使用環境の温湿度に
依存せず、高濃度、鮮明な画質が安定して得られる正帯
電用の電子写真感光体を提供することにある。
【0025】
【発明の構成】本発明は導電性支持体上に電荷輸送層と
電荷発生層とをこの順に積層して成る電子写真感光体に
おいて、前記電荷発生層中に250℃以上で加熱処理を行
なったシリコーン樹脂微粒子を含有する電子写真感光体
より構成される。
【0026】以下本発明の電子写真感光体について詳細
に説明する。
【0027】図面は、本発明の電子写真感光体の層構成
を説明するための模式的断面図である。図1及び図2に
おいて、1は導電性支持体、2は電荷輸送層、3は電荷
発生層、4は前記導電性支持体1と電荷輸送層2との間
に設けられる中間層である。
【0028】本発明の前記電荷発生層3には市販のシリ
コーン樹脂微粒子を250℃以上に加熱処理したものが含
有される。
【0029】前記市販のシリコーン樹脂微粒子としては
例えばトルパール(東芝シリコーン(株))、トレフィ
ル(東レダウコーニングシリコーン(株))等が容易に
入手出来る。
【0030】シリコーン樹脂微粒子は0.5〜5μmのもの
が好ましく、更に好ましくは0.8〜3μmのものが用いら
れる。0.5μm以下では、感光体の耐摩耗性の向上があま
り期待出来ない。一方、5μm以上では、クリーニング
不良が発生し易い。
【0031】又、本発明のシリコーン樹脂微粒子の加熱
処理方法は市販のオーブンで容易に行うことが出来る。
【0032】前記電荷発生層中に含有される電荷発生物
質としては、可視光を吸収してフリー電荷を発生する下
記有機光導電性材料を用いることができる。
【0033】(1)モノアゾ顔料、ポリアゾ顔料、金属
錯塩アゾ顔料、ピラゾロンアゾ顔料、スチルベンアゾ顔
料及びチアゾールアゾ顔料等のアゾ系顔料 (2)ペリレン酸無水物及びペリレン酸イミド等のペリ
レン系顔料 (3)アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導
体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導
体、ビオラントロン誘導体及びイソビオラントロン誘導
体等のアントラキノン系又は多環キノン系顔料 (4)インジゴ誘導体及びチオインジゴ誘導体等のイン
ジゴイド系顔料 (5)金属フタロシアニン及び無金属フタロシアニン等
のフタロシアニン系顔料 (6)ジフェニルメタン系顔料、トリフェニルメタン顔
料、キサンテン顔料及びアクリジン顔料等のカルボニウ
ム系顔料 (7)アジン顔料、オキサジン顔料及びチアジン顔料等
のキノンイミン系顔料 (8)シアニン顔料及びアゾメチン顔料等のメチン系顔
料 (9)キノリン系顔料 (10)ニトロ系顔料 (11)ニトロソ系顔料 (12)ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料 (13)ナフタルイミド系顔料 (14)ビスベンズイミダゾール誘導体等のペリノン系顔
料 等がある。
【0034】中でも本発明に好ましく用いられる顔料と
して、下記一般式(1)、(2)又は(3)で示される
多環キノン顔料がある。
【0035】
【化1】
【0036】〔但し、上記各式中、Xはハロゲン原子、
ニトロ基、シアノ基、アシル基又はカルボキシル基を表
し、nは0〜4の整数、mは0〜6の整数を表す。〕前
記多環キノン系顔料の具体的化合例は例えば特開昭60-1
72044号公報、第24〜26頁に記載されている。また、使用
可能な他の電荷発生物質としては、下記一般式(4)の
ビスアゾ化合物が挙げられる。
【0037】
【化2】
【0038】〔但し、この一般式(4)の中のX1、X2
は水素原子もしくはハロゲン原子を表す。
【0039】A1
【0040】
【化3】
【0041】(Xはヒドロキシ基、または-N(R2)(R3)ま
たは-NHSO2-R4、〈但し、R2及びR3はそれぞれ、水素
原子、置換、無置換のアルキル基、R4は置換、無置換
のアルキル基または置換、無置換のアリール基〉Yは、
水素原子、ハロゲン原子、置換、無置換のアルキル基、
アルコキシ基、カルボキシル基、スルホ基、置換、無置
換のカルバモイル基または置換、無置換のスルファモイ
ル基但し、mが2以上のときは、互いに異なる基であっ
てもよい。)Zは、置換、無置換の炭素環式芳香族環ま
たは置換、無置換の複素環式芳香族環を構成するに必要
な原子群、R1は、水素原子、置換、無置換のアミノ
基、置換、無置換のカルバモイル基、カルボキシル基ま
たはそのエステル基、A2は、置換、無置換のアリール
基、nは、1または2の整数、mは、0〜4の整数であ
る。〕前記一般式(4)のビスアゾ化合物の具体的化合
物例は、例えば、特開平1-200361号公報、第3〜10頁に
記載されている。
【0042】また、他の電荷発生物質としては、下記一
般式(5)のビスアゾ化合物も使用可能である。
【0043】
【化4】
【0044】(但、この一般式中、A3
【0045】
【化5】
【0046】であり、 Z:置換、無置換の芳香族炭素環または置換、無置換の
芳香族複素環を構成するに必要な原子群、 Y:水素原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基若しく
はそのエステル基、スルホ基、置換若しくは未置換のカ
ルバモイル基、または置換、無置換のスルファモイル
基、 R5:水素原子、置換、無置換のアルキル基、置換、無
置換のアミノ基、置換、無置換のカルバモイル基、カル
ボキシル基若しくはそのエステル基、またはシアノ基、 Ar3:置換、無置換のアリール基、 R6:置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアラ
ルキル基、または置換、無置換のアリール基 を表す。)前記一般式(5)で示されるビスアゾ化合物
の具体的化合物例としては特開平1-219841号公報第2〜
4頁に記載されている。
【0047】前記の如き電荷発生物質はバインダ樹脂中
に0.1〜1μm径の微粒子状に分散含有され層形成が行わ
れる。
【0048】前記電荷発生層に含有される前記バインダ
樹脂としては、電子写真用の全ての樹脂が有用であり、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、
メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ビ
ニルブチラール樹脂、ビニルホルマール樹脂、エポキシ
樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリ
コーン樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加
型樹脂、重縮合型樹脂、並びにこれらの樹脂の繰返し単
位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビ
ニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル
-無水マレイン酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂の他、ポ
リ-N-ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体を挙げ
ることができる。
【0049】本発明の感光体の表面層としての電荷発生
層には、前記した電荷発生物質と共に電荷輸送物質を含
有せしめることも出来る。該電荷輸送物質としては下層
としての電荷輸送層に含有される下記電荷輸送物質の群
から選ばれる少なくとも1種が含有される。
【0050】電荷輸送物質としては、オキサゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、
ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラジ
ン化合物、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベ
ンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キ
ナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導
体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ
-N-ビニルカルバゾール、ポリ-1-ビニルピレン、ポリ-9
-ビニルアントラセン等が挙げられる。
【0051】具体的には次の一般式(6)又は(7)の
スチリル化合物が挙げられる。
【0052】
【化6】
【0053】前記一般式中、R7,R8は置換、無置換の
次記2つの基;アルキル基、アリール基を表し、置換基
としてはアルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、水
酸基、ハロゲン原子、アリール基が挙げられる。
【0054】Ar4,Ar5は、置換、無置換のアリール基
を表し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、置
換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基が用い
られる。
【0055】R9,R10は、置換、無置換のアリール
基、水素原子を表し、置換基としてはアルキル基、アル
コキシ基、置換アミノ基、水酸基、ハロゲン原子、アリ
ール基が用いられる。
【0056】
【化7】
【0057】前記一般式中、R11は置換、無置換のアリ
ール基、R12は水素原子、ハロゲン原子、置換、無置換
のアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、置換アミノ
基、水酸基、R13は置換、無置換のアリール基、置換、
無置換のヘテロ環基を表す。
【0058】又、キャリア輸送物質として次の一般式
(8)、(9)、(10)又は(11)のヒドラゾン化合物
も使用可能である。
【0059】
【化8】
【0060】式中、R14及びR15はそれぞれ、水素原子
又はハロゲン原子、R16及びR17はそれぞれ、置換、無
置換のアリール基、Ar6は置換、無置換のアリーレン基
を表す。
【0061】
【化9】
【0062】式中、R18はメチル基、エチル基、2ーヒド
ロキシエチル基又は2-クロルエチル基、R19はメチル
基、エチル基、ベンジル基又はフェニル基、R20はメチ
ル基、エチル基、ベンジル基又はフェニル基を示す。
【0063】
【化10】
【0064】式中、R21は置換、無置換のナフチル基、
22は置換、無置換の続記3つの基;アルキル基、アラ
ルキル基又はアリール基、R23は水素原子、アルキル基
又はアルコキシ基、R24及びR25は置換、無置換の続記
3つの基;アルキル基、アラルキル基、アリール基から
選ばれる互いに同一の若しくは異なる基を示す。
【0065】
【化11】
【0066】式中、R26は置換、無置換のアリール基又
は置換、無置換のヘテロ環基、R27は水素原子、置換、
無置換の次記2つの基;アルキル基、アリール基、Qは
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アミノ基、
アルコキシ基又はシアノ基を表し、mは0又は1の整数
を表す。
【0067】又、電荷輸送物質として、次の一般式(1
2)のピラゾリン化合物も使用可能である。
【0068】
【化12】
【0069】式中、nは0又は1を表し、R28,R29
びR30は置換、無置換のアリール基、R31及びR32は水
素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、又は置換、無
置換のアリール基若しくはアラルキル基を表す。但し、
31及びR32は共に水素原子であることはなく、nが0
のときはR31は水素原子ではない。
【0070】更に、次の一般式(13)のアミン誘導体も
電荷輸送物質として使用できる。
【0071】一般式(13) Ar9−N(Ar7)(Ar8) 式中、Ar7,Ar8は置換、無置換のフェニル基を表し、
置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、ニトロ基、
アルコキシ基が用いられる。
【0072】Ar9は置換、無置換のフェニル基、ナフチ
ル基、アントリル基、フルオレニル基、ヘテロ環基を表
し、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲ
ン原子、水酸基、アリールオキシ基、アリール基、アミ
ノ基、ニトロ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ナフチ
ル基、アンスリル基及び置換アミノ基を用いる。但し、
置換アミノ基の置換基としてアシル基、アルキル基、ア
リール基、アラルキル基が用いられる。
【0073】前記一般式(6)〜(13)に示される電荷
輸送物質の具体的化合物例は特開昭60-172044号に記載
されている。
【0074】前記電荷輸送層に含有されるバインダ樹脂
としては、電子写真用の全ての樹脂が有用であり、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ビニル
ブチラール樹脂、ビニルホルマール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル
樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコ
ーン樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型
樹脂、重縮合型樹脂、並びにこれらの樹脂の繰返し単位
のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニ
ル-酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-
無水マレイン酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂の他、ポリ
-N-ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体を挙げる
ことができる。
【0075】中でも電荷輸送層に用いるバインダ樹脂と
しては、ポリカーボネートが好ましく用いられる。
【0076】以下、前記図2を中心にして本発明の感光
体の層構成を更に具体的に説明する。
【0077】図中、導電性支持体1としては、導電性及
び絶縁性のいずれの材料によって形成されてもよい。導
電性の材料としては、例えばステンレス、アルミニウ
ム、クロム、モリブデン、イリジウム、テルル、チタ
ン、白金、パラジウム等の金属又はこれらの合金等を挙
げることができる。絶縁性の材料としては、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセ
テート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフ
ィルムもしくはシート、ガラス、セラミック、紙等を挙
げることができる。絶縁性の材料を用いる場合はその表
面が導電処理されていることが好ましい。具体的には、
例えばガラスの場合は、酸化インジウム、酸化スズ等に
より導電処理し、ポリエステルフィルム等の合成樹脂フ
ィルムの場合は、アルミニウム、銀、鉛、ニッケル、
金、クロム、モリブデン、イリジウム、ニオブ、タンタ
ル、バナジウム、チタン、白金等の金属を真空蒸着、電
子ビーム蒸着、スパッタリング等の方法により導電処理
し、或は上記金属でラミネートすることにより導電処理
される。
【0078】前記導電性支持体1上には、該支持体1か
らの電荷注入を阻止し、支持体1と電荷輸送層2との接
着性の向上を目的として、必要に応じて中間層4が設け
られる。則ち電荷輸送層に用いられるバインダ樹脂の他
ポリビニルアルコール、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、カゼイン、澱粉等の有機高分子化合
物をディップ塗布、スプレー塗布等の方法により、又、
酸化アルミニウム等を真空蒸着、スパッタリング等の方
法等により0.01〜2μm厚の中間層4を形成する。次い
で該中間層4上にバインダ樹脂100重量部に対して前記
電荷輸送物質を20〜200重量部、好ましくは、30〜100重
量部相溶して含有せしめ、5〜50μm厚の電荷輸送層2
が形成される。次いで該電荷輸送層2上にバインダ樹脂
100重量部に対して前記電荷発生物質を5〜500重量部、
好ましくは20〜100重量部分散含有する電荷発生層3を
0.05〜10μm厚に積層して本発明の感光体を得る。電荷
発生層には必要に応じて電荷輸送物質、酸化防止剤等の
添加剤を含有しても良い。
【0079】本発明の感光体において、前記電荷発生層
中の電荷発生物質の量がバインダ樹脂100重量部に対し
て5重量部未満の場合、光吸収が不足して感度が低下
し、500重量部を越える場合、膜がもろくなり、機械
的強度が低下する。
【0080】又、前記電荷発生層中に含有されるシリコ
ーン樹脂微粒子の量がバインダ樹脂100重量部当り10
重量部未満の場合、膜強度向上効果が得られず、200重
量部を越えると膜がもろくなり、機械的強度が低下す
る。
【0081】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明の実施の態様はこれにより限定されるも
のではない。
【0082】
【実施例】
実施例1 外径80mm、長さ355.5mmのアルミニウムドラムを用意し
下記の塗布液を用いて浸漬法により、厚さ20μmの電荷
輸送層を設け、90℃で30分乾燥した。
【0083】 <電荷輸送層形成用塗布液> 1,2-ジクロルエタン 1000ml ポリカーボネート(帝人化成(株)TS−2020) 200g ポリエステル(東洋紡(株)バイロン200) 5g 例示化合物〔I〕 150g 酸化防止剤(住友化学(株)スミライザーBHT) 5g シリコーンオイル(信越化学(株)KF−54) 0.1g 次に、下記の塗布液を用いて円形スライドホッパー法に
より電荷輸送層上に厚さ2μmの電荷発生層を設け、90
℃で30分乾燥した。
【0084】 <電荷発生層形成用塗布液> 1,2ジクロルエタン 1000ml ポリカーボネート(帝人化成(株)TS−2050) 80g 例示化合物〔I〕 50g 例示化合物〔II〕
30g 酸化防止剤(住友化学(株)スミライザーBHT) 5g シリコーン樹脂微粒子(東芝シリコーン(株)トスパール120) 60g シリコーンオイル(信越化学(株)KF−54) 0.2g 尚、電荷発生層形成用塗布液に加えたシリコーン樹脂微
粒子は市販のものに予め300℃で5時間加熱処理を加え
たものを用いた。
【0085】尚、実施例1の加熱処理を250℃で行なっ
たシリコーン樹脂微粒子を加えた感光体を作成し実施例
2とした。更に、比較例1として加熱処理を加えないシ
リコーン樹脂微粒子を加えた感光体を作成した。
【0086】又実施例1の加熱処理を240℃で行なった
シリコーン樹脂微粒子を加えた感光体を作成し比較例2
とした。
【0087】こうして得られた感光体を33℃,85%RHの
環境でコニカ(株)製U−Bix3035複写機の改造
機に装着し、10000コピーの実写テストを行い、感光体
の表面電位の変化、コピー画像の評価を行った。
【0088】
【表1】
【0089】表1の結果の如く本発明の実施例1,2は
比較例1,2に比べて、高温高湿の環境下でも繰り返し
像形成の過程で、残留電位の増大に基づくかぶりの発生
がなく高濃度、解明な画質が安定して得られることがわ
かる。
【0090】以下に、実施例中に使用した例示化合物
〔I〕,〔II〕の構造式を示す。
【0091】
【化13】
【0092】
【発明の効果】本発明の感光体は電荷輸送層を下層と
し、電荷発生層を上層とする正帯電用感光体とされるた
めオゾン発生等の公害が防止される外、前記電荷発生層
中に250℃以上で加熱処理を行ったシリコーン樹脂微粒
子を含有することにより感光体に光電的劣化及び機械的
摩耗に強く高耐久性の特性を付与することができ、従っ
て又、感光体の長期使用に当り高画質が安定して得られ
る等の効果を有することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体の層構成を示す断面図。
【図2】本発明の感光体の層構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷輸送層 3 電荷発生層 4 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−2072(JP,A) 特開 昭62−223758(JP,A) 特開 平3−155559(JP,A) 特開 平2−149855(JP,A) 特開 平3−211563(JP,A) 特開 昭63−61256(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05,5/147

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に電荷輸送層と電荷発生
    層とをこの順に積層して成る電子写真感光体において、
    前記感光体中に250℃以上で加熱処理を行なったシリコ
    ーン樹脂微粒子を含有することを特徴とする電子写真感
    光体。
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