JP3197623B2 - 透明導電性薄膜の形成方法 - Google Patents

透明導電性薄膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明導電性薄膜の形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電性薄膜は、液晶を用いた表示装
置や光デバイス等の電極材料として広く用いられてい
る。 特に、酸化錫(SnO2)を添加した酸化インジウ
ム(In23)からなるITO(Indium Tin Oxide)
は10~4Ω・cm台と固有抵抗が低く、光透過性に優れ
ていることから、透明導電性薄膜の主流になっている。
この薄膜の形成には主にスパッタ法が用いられている。
In23とSnO2を混合して作製した酸化物ターゲット
を用いた場合には、アルゴン(Ar)に酸素(O2)を混
合したガスをスパッタガスとして用い、基板を200℃
以上に加熱して形成することが一般的である。これは、
化合物のスパッタにおいてはスパッタガスのターゲット
への衝撃により化合物が分解し、揮発性の成分が失われ
易いためである。すなわち、Arのみをスパッタガスと
してITO薄膜を形成すると、薄膜が黒化して光透過性
が損なわれる。そこで、ITOでは酸素(O)が抜け易
いためO2を含むスパッタガスを用い、反応性スパッタ
とする方法が採用されている。しかし、単純にO2を含
むスパッタガスで膜を形成しても、きわめて高抵抗なI
TO薄膜しか得られない。これは、過剰に酸素が含まれ
るためであって、薄膜の形成時や薄膜形成後に加熱して
適度の酸素含有量に調整する必要があった。ITOの電
気伝導は、主にIn23の酸素の一部が脱落した酸素空
孔によるものである。したがって、従来の薄膜形成方法
は、耐熱温度の低いプラスチック基板上にITO薄膜を
形成する場合には適用できないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術における欠点を解消し、基板の加熱を必要
とすることなく、光透過特性および低抵抗性に優れた透
明導電性薄膜を生産性よく形成する方法を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために、本発明の透明導電性薄膜の形成方法におい
ては、ネオン(Ne)もしくはネオン(Ne)に10%以
下のアルゴン(Ar)を添加したスパッタガスを用い
て、スパッタ法により光透過特性および低抵抗性に優れ
た高品質の透明導電性薄膜を形成するものである。
【0005】
【作用】低抵抗のITO薄膜を形成するには、適度の酸
素空孔が必要である。しかし、スパッタガスとしてAr
のみを用いると薄膜が黒化し、光透過率が悪くなる。ス
パッタ法の原理は、加速したガスイオンをターゲットに
衝突させて薄膜形成材料を弾き出し、ターゲットに対向
する基板上に薄膜として形成させる。したがって、IT
O等の化合物がスパッタターゲットである場合は、イオ
ン化したスパッタガスのエネルギが高いと薄膜形成材料
を弾き出すとともに、化合物の結合を破壊することがあ
る。上記の黒化は、化合物、すなわちIn23の結合の
破壊によるのであって、本発明者らは結合の破壊を生じ
させないスパッタ条件を探求した。その結果、 質量が
Arの約1/2であるNeを スパッタガスとして用いれ
ば、In23の結合の破壊を少なくすることができ薄膜
の黒化が防げることを見い出した。本発明は上記の結果
に基づいてなされたもので、本発明の特徴は以下の実施
例の説明中でさらに明らかにする。
【0006】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、図面を用いて
さらに詳細に説明する。 (実施例1)スパッタ装置として、図1に示す市販のR
Fプレナ形マグネトロンスパッタ装置を用いた。本スパ
ッタ装置は5インチ×15インチのターゲット1と、円
筒状のカルーセル形基板ホルダ2を有している。真空排
気には油拡散ポンプ4を備えている。スパッタガスは、
装置上部のスパッタガス導入口5から導入される。カル
ーセル形基板ホルダ2とターゲット1が対向する距離は
約5cmで、カルーセル形基板ホルダ2を回転させて薄
膜を形成した。この装置ではカルーセル形基板ホルダ2
上の基板3がターゲット近傍を通過するごとに、基板3
上に薄膜が析出し積層されていく。ターゲット1にはI
n23にSnO2を5wt%混合した焼結ターゲットを用
いた。スパッタガスにNeおよびArを用いてガラス基板
(コーニング社1733)3上にITO薄膜を形成して
薄膜特性を比較した。成膜条件は基板加熱なしで、ガス
圧5mTorr(ミリトル)とした。スパッタガスと薄膜
の形成速度および比抵抗の関係を表1に示す。Neでの
薄膜形成速度は、同一RF電力でArの場合の半分で、
質量にほぼ比例する。一方、比抵抗は、RF電力が小さ
いほど低い傾向にあって、低い抵抗値を示している。
【0007】
【表1】
【0008】図2は、光透過率とスパッタ条件の関係を
示す。NeのRF電力2kWでの透過率が最も高く、Ar
の1kWおよび2kWでは透過率が減少している。特
に、Arの2kWでは短波長側での吸収が増加している
ことが分かる。これは、還元されたメタリック状のIn
量が多いためであると考えられる。図2から、Arでも
低いRF電力(1kW)でITO薄膜を形成すれば透過
特性が改善されることが分かるが、同じ薄膜形成速度で
RF電力2kWのNeの場合の方がはるかに良好な透過
特性を示していることが分かる。すなわち、Neをスパ
ッタガスとして用いると、光透過特性および低抵抗性に
優れたITO薄膜を基板の加熱なしで形成できることが
分かった。
【0009】(実施例2)実施例1と同一の装置で、N
eの代わりにNeとArの混合ガスをスパッタガスとして
用いてITO薄膜を形成した。RF電力は2kWで、ガ
ス圧を5mTorrとした。薄膜形成速度および比抵抗に
関する結果を表2に示す。Neに10%のArを添加する
と、形成速度が1.5倍に向上する。
【0010】
【表2】
【0011】しかし、図3に示すように、光透過率はN
eのみの場合と変化がない。すなわち、NeにArを混合
したガスを用いると、光透過率および低抵抗性を劣化さ
せることなく薄膜形成速度を向上させることができた。
以上に説明したごとく、本発明の透明導電性薄膜の形成
方法によれば、スパッタガスとして通常のスパッタ法で
用いられているArの代わりに質量の小さいNeを用いる
ことで、化合物ターゲットへの衝撃を低減し、化合物の
分解を防ぐことができる。これにより、化合物の分解に
より不足する揮発性成分をガスとして供給する必要がな
くなる。なお、上記実施例で用いた装置や条件は一例で
あり、本発明の範囲内で適宜変更することができること
は言うまでもない。
【0012】
【発明の効果】以上詳細に説明したごとく、本発明のN
eもしくはNeに10%以下のArを添加したスパッタガ
スを用いて、スパッタ法により透明導電性薄膜を形成す
る方法によれば、光透過特性および低抵抗性に優れた高
品質の透明導電性薄膜を基板の加熱なしで形成すること
ができるので、耐熱温度の低いプラスチック基板上に透
明導電性薄膜の形成が可能となる。また、一般に酸素を
スパッタガスに添加すると薄膜形成速度は減少するが、
本発明では酸素を添加する必要がないので、薄膜形成速
度を倍以上に向上させることができること、および基板
加熱時間が不要となることから、透明導電性薄膜の生産
性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において使用したスパッタ装置
の構成を示す模式図。
【図2】NeとArをスパッタガスを用いて形成したIT
O薄膜の透過率特性を示すグラフ。
【図3】NeとNeにArを添加したスパッタガスを用い
て形成したITO薄膜の透過率特性を示すグラフ。
【符号の説明】
1 ターゲット 2 カルーセル形基板ホルダ 3 基板 4 油拡散ポンプ 5 スパッタガス導入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/285 H01L 21/285 S (56)参考文献 特開 昭59−204625(JP,A) 特開 昭59−119697(JP,A) 特開 平5−334924(JP,A) 特開 平2−236271(JP,A) 特開 昭61−170561(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 H01L 21/203,21/363 H01L 21/28 - 21/288 H01L 21/44 - 21/445 H01L 29/40 - 29/64 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スパッタ法を用いた透明導電性薄膜の形成
    方法において、ネオン(Ne)もしくはネオン(Ne)
    10%以下のアルゴン(Ar)を添加したスパッタガス
    を用いて薄膜を形成することを特徴とする透明導電性薄
    膜の形成方法。
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ES2185454B1 (es) * 2000-08-28 2004-05-01 Centro De Investigaciones Energeticas, Medioambientales Y Tecnologicas (C.I.E.M.A.T.) Metodo de obtencion de oxidos conductores electricos y transparentes mediante pulverizacion catodica.

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