JP3196877B2 - 累進多焦点レンズ - Google Patents

累進多焦点レンズ

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JP3196877B2
JP3196877B2 JP09252395A JP9252395A JP3196877B2 JP 3196877 B2 JP3196877 B2 JP 3196877B2 JP 09252395 A JP09252395 A JP 09252395A JP 9252395 A JP9252395 A JP 9252395A JP 3196877 B2 JP3196877 B2 JP 3196877B2
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中間視及び近方視に優
れた視機能を有する累進多焦点レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に累進多焦点レンズには「遠用部」
と呼ばれる遠方を見る為の領域と、「中間部」と呼ばれ
る中間距離を見る為の領域と、「近用部」と呼ばれる近
方を見る為の領域が存在する。なお、ここでいう中間距
離とは概ね50cmから2mまでの距離を指し、これよ
り遠い距離を遠方、近い距離を近方と呼んでいる。しか
しながら時には遠方とは無限遠方のみを意味したり、近
方とは30cm乃至33cmを指すこともあって、確た
る定義が存在していないのが実情である。元来累進多焦
点レンズには、外目からそれと判る明瞭な境界線が存在
しないのであるから、これらの定義が確定していなくと
も実際の装用上に不都合は無い。
【0003】しかしながら、レンズの設計や製造、検
査、更には枠入れする際にはレンズ上に基準となるいく
つかの正確に定義された点が必要となる。それらの点の
うち、現在最も一般的なものに遠用度数測定位置F、近
用度数測定位置N、それにレンズの装用者が正面視をし
たときに視線の通過する位置E(本明細書では、フィッ
ティングポイントも含めて、以下、アイポイント位置と
いう。)の3つがあり、通常、未加工の状態では、レン
ズの光学レイアウト情報としてレンズ表面に表示されて
いる。
【0004】遠用度数測定位置Fや近用度数測定位置N
の位置を定めることは、ISOやJISで定められた規
格の検証にとって必須であり、また、アイポイント位置
Eはレンズの枠入れをする際の垂直方向や水平方向を定
めるのに使用されたり、あるいは、幾何学中心点Gに一
致させてたりして使用する場合がある。
【0005】この他にも、例えばレンズのプリズム屈折
力の測定位置Q等がこれらレンズの光学情報を知るうえ
でも必須である。
【0006】また、累進変化の起点位置や終点位置も重
要なレンズ情報を示す位置ではあるが、レンズ表面上に
表示義務が無く、実測による特定も困難である場合が多
い。
【0007】さらに、遠用度数測定位置Fや近用度数測
定位置Nはこれら累進変化の起点位置や終点位置から、
レンズメーター開口部の半径に相当する距離(2〜4m
m程度)だけ上方及び下方にずれて位置している場合が
多い。
【0008】さて、累進多焦点レンズに存在する不可避
の欠点として非点収差の存在があげられる。この非点収
差の発生原因は、遠用度数測定位置Fと近用度数測定位
置Nとの2点における表面屈折力差として定義されてい
る加入度(Di )の存在である。更に詳しく述べるなら
ば、遠用度数測定位置Fから近用度数測定位置Nに至る
レンズ表面の曲率変化が生み出す曲面の捩れ(歪み)が
非点収差を生み出している。従って非点収差を減らす為
には加入度の値を減らすか、遠用度数測定位置Fと近用
度数測定位置Nとの距離を伸ばせば良い(厳密には表面
屈折力の変化率を減らせば良い)ことになる。ところが
加入度の値は近見時に必要な付加屈折力であるから、こ
れを減らせば累進多焦点レンズ本来の目的が達成できな
い。また、遠用度数測定位置Fと近用度数測定位置Nと
の距離を伸ばすために、遠用度数測定位置Fを変えずに
近用度数測定位置Nを下げると近方視において視線を大
きく下方に転じなければならず不便である。
【0009】非点収差による違和感をできるだけ少なく
して装用感の向上を図った試みとして、特開昭62−1
0617号では、遠方の視野を犠牲にして非点収差を減
らし、中間視及び近方視を重視した累進多焦点レンズが
提案されている。この提案の累進多焦点レンズでは、累
進帯長が20ミリ以上に設定されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特開昭6
2−10617号に開示されている累進多焦点レンズ
は、中間視及び近方視を重視した設計としたため、表面
非点収差が0.50ジオプター以下の遠用明視域の横幅
が、わずか30mm以下にすぎないため装用者が無意識
のうちに遠用を見たとき「視野の狭窄感」が強く働きや
すいという課題を残してしている。
【0011】本発明の目的はかかる課題を解決すために
なされたものであり、中間視及び近方視を重視した設計
を採用しながらも、特に側方の揺れの少ないバランスの
とれた視野域を有する累進多焦点レンズを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
ために本発明にかかる累進多焦点レンズは、 (構成1)遠用度数測定位置Fと近用度数測定位置Nと
レンズ装用者が正面視をしたときに視線の通過するアイ
ポイント位置Eとが予め設定されている累進多焦点レン
ズであって、遠用度数測定位置Fに対する近用度数測定
位置Nの付加表面屈折力を加入度(Di )とするとき、
該レンズは次の(イ)から(ホ)の条件を備えているこ
とを特徴とする累進多焦点レンズ。
【0013】(イ)アイポイント位置Eにおける付加表
面屈折力は加入度(Di )の30%以上50%以下であ
ること。
【0014】(ロ)該レンズにはレンズ全表面を2分す
る対称軸が存在せず、右眼用レンズと左眼用レンズとは
相異なる屈折表面を有していること。
【0015】(ハ)該レンズは右眼用左眼用共、近見時
の眼の輻輳作用に対応させるべく、アイポイント位置E
は遠用度数測定位置Fの位置よりも鼻側に偏位し、近用
度数測定位置Nはアイポイント位置Eよりも更に鼻側に
偏位していること。
【0016】(ニ)遠用度数測定位置Fはアイポイント
位置Eよりも10mm乃至17mm上方に偏位し、近用
度数測定位置Nはアイポイント位置Eよりも14mm乃
至21mm下方に偏位していること。
【0017】(ホ)該レンズ上の遠用度数測定位置Fを
中心として水平側を0°の基準方向としたとき、30°
方向から150°方向に至る略扇形の領域を遠用明視域
とし、該遠用明視域における非点収差量は加入度(Di
)の値にかかわらず0.50ジオプター以下であるこ
と。
【0018】この構成1の態様として、 (構成2) 構成1の累進多焦点レンズにおいて、前記
遠用度数測定位置F、アイポイント位置E及び近用度数
測定位置Nの3点を通る一本の曲線を主注視線とすると
き、前記主注視線上の任意の点Pの、遠用度数測定位置
Fを基準とした水平方向鼻側への偏位量Hが、H=K・
Dp /Di で表されることを特徴とする(ただし、K
は、1.0≦K≦4.0である任意の定数、Dp は点P
における付加表面屈折力、Di は加入度である。)構成
とし、構成1または2の態様として、 (構成3) 構成1または2の累進多焦点レンズにおい
て、前記主注視線上の任意の点Pと交差する水平方向の
断面曲線に沿っての光学的状況の変化は、該主注視線が
遠用度数測定位置Fを基準として水平方向に偏位してい
ない部分では点Pを境に左右鏡面対称であり、該主注視
線が遠用度数測定位置Fを基準として鼻側へ偏位してい
る部分では点Pから鼻側に至る変化の方が耳側に至る変
化よりも激しいことを特徴とする構成とし、構成1ない
し3のいずれかの態様として、 (構成4) 構成1ないし3のいずれかの累進多焦点レ
ンズにおいて、前記加入度(Di )が少なくとも0.7
5ジオプターから3.00ジオプターの範囲を備え、近
用度数測定位置Nを通る水平方向の断面曲線に沿っての
非点収差の値がXジオプター以下の領域の幅をW(Di
,X)mmとするとき、前記加入度(Di )がそれぞ
れDa ジオプター,Db ジオプターで示されるA,Bの
2種類のレンズの関係において、前記加入度(Di )が
Da >Db のとき、 W(Da ,X)>W(Db ,X・Db /Da ) (ただし、X= 1.00 ジオプターとする。)の関
係を満足することを特徴とする構成とし、構成1ないし
4のいずれかの態様として、 (構成5) 構成1ないし4のいずれかに記載の累進多
焦点レンズにおいて、前記主注視線上における任意の点
Pは遠用度数測定位置F及び近用度数測定位置Nを除い
て、2つの主曲率が異なる部分を有することを特徴とす
る構成とした。
【0019】
【作用】上述の構成によれば、中間視及び近方視を重視
した設計を採用しながらも、特に側方の揺れの少ないバ
ランスのとれた視野域を有する累進多焦点レンズを得る
ことが可能になった。以下、本願発明の作用を詳しく説
明する。
【0020】本発明者等の研究によれば、一般的な累進
多焦点レンズにおける「遠用部」「中間部」「近用部」
の明視しうる領域の広さの配分は、個々の累進多焦点レ
ンズの種類により多少の違いはあるが「遠用部」が最も
広くなっている。これは日常生活において遠方視の頻度
が極めて高いことに対応させているからである。また、
非点収差に対する人間の眼の感度も、遠方視が最も敏感
であり、中間視から近方視に移るにつれ鈍くなっていく
傾向が認められる。
【0021】独自に行なった装用テストの結果を見て
も、遠方視における明視域は約0.50ジオプター以内
の非点収差であることを必要とするが、近方視では約
0.75乃至1.00ジオプター以内の非点収差であれ
ば明視しうることが判明している。従ってある一定の非
点収差の値で各明視域の広さを単純比較することは合理
的ではないと判断される。
【0022】さらに、人間にとって遠方の視野が狭めら
れるということは心理的に大きな負担となる。これは単
に「便利か不便か」といった問題ではなく、「視野の狭
窄感」という心理的圧迫が装用者をしてその眼鏡を忌避
させる要因となるということである。
【0023】かかる状況に鑑み、本発明における遠用明
視域は前記Fの位置を基準にして30°方向から150
°方向に至る略扇形の大きく上方に開いた末広がりの領
域と定義し、この遠用明視域における非点収差は加入度
(Di )の値にかかわらず0.50ジオプター以下とし
た。加入度(Di )の値に無関係に限界値を定めたの
は、独自に行なった装用テストの結果、遠方視における
明視域の限界非点収差量に加入度(Di )との相関が殆
ど認められなかったからである。
【0024】また、遠用明視域の形状を上記の様に「略
扇形の大きく上方に開いた末広がりの領域」と定めたの
は、装用者に「視野の狭窄感」を抱かせないためであ
る。
【0025】さらに、本発明の累進多焦点レンズの装用
者が正面視をしたときに視線の通過するアイポイント位
置Eを中間距離を見るのに適した状態にする為に、アイ
ポイント位置Eにおける付加表面屈折力を、加入度(D
i )の30%以上50%以下とした。これは、多くの装
用テストにより、30%未満では遠用度数測定位置Eか
ら近用度数測定位置Nまでの表面屈折力の変化が激しく
なり中間視野側方の非点収差を充分に減少させることが
出来ず、又、50%を越えては遠用明視域を充分に確保
出来ないことが判明したからである。
【0026】また、本発明の累進多焦点レンズでは通常
の累進多焦点レンズよりも非点収差を充分に減少させて
あるがために側方を広く使用することになるので、特に
側方における両眼視を良好にする必要がある。従って、
レンズ全表面を2分する対称軸が存在し、枠入れ時に5
°乃至10°回転させる、いわゆる「左右対称型設計」
は、側方における両眼視を全く考慮していないため好ま
しくなく、右眼用レンズと左眼用レンズとが相異なる表
面を有した、いわゆる「左右別型設計」を最適と位置づ
ける。
【0027】さらに、前記遠用度数測定位置F,アイポ
イント位置E,近用度数測定位置Nの3点の水平方向の
配置については、右眼用左眼用共、近見時の眼の輻輳作
用に対応させるべく、アイポイント位置Eの位置は遠用
度数測定位置Fの位置よりも鼻側に偏位しており、近用
度数測定位置Nの位置はアイポイント位置Eの位置より
も更に鼻側に偏位していることが必要である。
【0028】また、これら3点の縦方向の配置として、
多くの装用テストにより遠用度数測定位置Fの位置はア
イポイント位置Eの位置よりも好ましくは10mm乃至
17mm、より好ましくは、12mm乃至15mm上方
に偏位させ、近用度数測定位置Nの位置はアイポイント
位置Eよりも好ましくは14mm乃至21mm、より好
ましくは、16mm乃至19mm下方に偏位させること
が、遠用度数測定位置Fと近用度数測定位置Nとの距離
を充分にとって屈折力変化を減少しうると同時に、遠近
2つの領域への無理のない視線移動をするための最適な
両立範囲であることが判明した。
【0029】本発明の累進多焦点レンズを更に使い易く
するために、前記遠用度数測定位置Fとアイポイント位
置E、及び近用度数測定位置Nの3点を通る一本の曲線
を想定し、注視するときの視線の通過頻度が最も高いと
いう意味で主注視線と名付け、この主注視線上の任意の
点Pの、遠用度数測定位置Fの位置を基準とした水平方
向鼻側への偏位量HはKを1.0≦K≦4.0である任
意の定数、点Pにおける付加表面屈折力をDp 、加入度
をDi としたとき、 H=K・Dp /Di で表されるとして主注視線のレンズ上の位置を定めた。
【0030】主注視線に沿って付加表面屈折力を増やし
てあるのは、より近い距離の視標を見るためであり、よ
り近い距離の視標を見るということは左右眼の視線が相
互に更に鼻側に寄る(眼の輻輳作用が増える)というこ
とであるから、それに対応させる為には主注視線の鼻側
への偏位量を増やす必要がある。従って、主注視線上の
任意の点Pの偏位量Hは点Pにおける付加表面屈折力D
p をDi で割った値に比例する。又、任意の定数Kの値
に幅を持たせたのは、偏位量Hの位置におけるレンズの
透過屈折力の水平方向成分によるプリズム作用のため、
視線がレンズを通過する際に屈折し、前記透過屈折力が
負の場合Kは小さくなり、正の場合Kは大きくなるから
である。透過屈折力が0の場合には、K=2.5程度の
値が望ましい。
【0031】また、本発明の累進多焦点レンズを更に使
い易くするために、前述した「左右別型設計」の内容を
次に示す技術とすることにより更に改良することができ
る。すなわち、良好な両眼視を得るためには、視線が通
過するレンズ上の非点収差やその軸方向、平均度数(球
面度数+乱視度数の1/2)、さらにはレンズのプリズ
ム屈折力の水平成分や垂直成分を、左右眼で一致させる
ことが必要となる。ここにおいて、見ようとする視標が
レンズ装用者の正面にある場合は前述の主注視線の配置
や表面屈折力の配分を考慮するだけで事足りる。
【0032】ところが、見ようとする視標がレンズ装用
者の側方に移った場合は、片眼の視線が耳側に移動し他
眼の視線が鼻側に移動するので、両方の視線が通過する
レンズ上の光学的状況が同じになるとは限らない。
【0033】仮に、見ようとする視標がレンズ装用者の
無限遠方であれば、正面視から側方視に移るときに左右
眼の視線のふれる角度は同じになるから、レンズ上の光
学的状況の分布は前述の主注視線を境に水平方向に左右
鏡面対称(主注視線の位置に鏡を置いて写した様な対称
配置を意味し、単なる「左右対称」の意味ではない。こ
れは、非点収差の軸方向の様に方向性のあるものをも前
述の「光学的状況」に含まれるようにするためであ
る。)となっていることが望ましい。
【0034】一方、見ようとする視標がレンズ装用者の
有限距離であれば、眼の輻輳作用により左右眼の視線は
相互に鼻側に寄っている。この状態で正面視から側方視
に移るとき、視標までの距離が不変ならば、左右眼の視
線のふれる角度は同じになる。ところが、ごく近方を例
にとって考えればすぐに判る様に正面視から側方視に移
るとき、視標までの距離は遠ざかるのが普通である。そ
うなれば眼の輻輳作用が弱まり、両眼の視線は平行に近
くなる。
【0035】従って、見ようとする視標がレンズ装用者
の有限距離にあれば、正面視から側方視に移るときに左
右眼の視線のふれる角度が異なり、耳側に移動する視線
の方が、鼻側に移動する視線よりも大きい。この傾向は
側方視に於ける頭部の回転(通常は正面視から側方視に
移る角度の約半分を頭部が回転し、残りを眼球が回転す
る。)のために、頭部と付随して回転する眼鏡レンズ上
では一層凝縮され、顕著となる。このため有限距離を見
るために、主注視線が前記Fの位置を基準として鼻側に
偏位している部分では、水平方向に左右非対称となって
いることが望ましい。
【0036】累進多焦点レンズでは主注視線から水平方
向へのレンズ上の光学的状況の分布は変化しているのが
普通であるから、左右の視線が通過するレンズ上の光学
的状況を同じにするためには、主注視線から鼻側に至る
変化の方が耳側に至る変化よりも激しくなっていること
が望ましい。
【0037】以上の点をまとめると、前記主注視線上の
任意の点Pと交差する水平方向の断面曲線に沿っての非
点収差の変化、非点収差の軸方向の変化、平均屈折力の
変化、プリズム屈折力の水平成分の変化、プリズム屈折
力の垂直成分の変化等の光学的状況の少なくとも1つは
遠用度数測定位置Fの位置を基準として水平方向に偏位
していない部分では点Pを境に左右鏡面対称とし、遠用
度数測定位置Fの位置を基準として鼻側へ偏位している
部分では点Pから鼻側に至る変化の方が耳側に至る変化
よりも激しくなっていることが望ましいということにな
る。
【0038】また、本発明の累進多焦点レンズを更に使
い易くするために、加齢と共により大きな加入度(Di
)の累進レンズが必要となることに鑑み、加入度(Di
)が大きくなった場合に生じる問題点についての対策
も考慮した。
【0039】すなわち、加入度(Di )が比較的小さい
装用者は比較的若いので視生活が活発であり、頭部や視
線を大きく動かしたときの視野(動的視野)の安定が要
求され、逆に加入度(Di )が比較的大きい装用者は比
較的高齢なので静かな視生活であり、頭部や視線をあま
り大きく動かさないときの視野(静的視野)の安定が要
求される。従って加入度(Di )の値によって設計その
もの、即ち、累進多焦点レンズ上の非点収差やその軸方
向、平均度数(球面度数+乱視度数の1/2)、更には
レンズのプリズム屈折力の水平成分や垂直成分の分布
を、上記要求に合わせるべく変えることが望ましい。
【0040】また、独自に行なった装用テストの結果、
近方視における明視域の限界非点収差量と加入度(Di
)との相関は殆ど認められれず、約0.75乃至1.
00ジオプター以内の非点収差であれば明視しうること
が判明した。従って、従来のようにいかなる加入度(D
i )の値に対しても同一の設計であれば、加入度(D
i)が大きくなったとき近用明視域が狭くなる傾向から
逃れられないが、加入度(Di )が大きくなる程、近用
明視域として約1.00ジオプター以内の非点収差の幅
Wをより広くする設計に変えれば、上記の傾向を緩和出
来ることになる。
【0041】以上の点をまとめると、例えば、加入度
(Di )が0.25ジオプターから5.00ジオプタ
ー、少なくとも0.75ジオプターから3.00ジオプ
ターの範囲を備え、近用度数測定位置Nを通る水平方向
の断面曲線に沿っての非点収差の値がXジオプター以下
の領域の幅をW(Di ,X)mmとするとき、該加入度
(Di )がそれぞれ Da ジオプター,Db ジオプター
で示されるA,Bの2種類のレンズの関係において、該
加入度(Di )がDa >Db のとき、 W(Da ,X)>W(Db ,X・Db /Da ) (但し、X= 1.00 ジオプターとする。)とすれ
ば加入度(Di )が大きくなったとき、近用明視域が狭
くなる傾向を緩和することができることになる。ただ
し、加入度(Di )が大きくなったとき、近用領域での
非点収差を減らすと近用側方の非点収差が増大するの
で、静的視野はより安定するが動的視野は不安定とな
る。即ち、比較的小さい加入度を有する累進多焦点レン
ズに動的視野を安定させる設計を施し、比較的大きい加
入度を有する累進多焦点レンズに上記の方法を適用すれ
ば、比較的大きい加入度を有する累進多焦点レンズの静
的視野が安定することとなり、前述の要求をも同時に満
足させることになる。
【0042】これまで使用してきた光学的状況の項目と
して、累進多焦点レンズ上の非点収差やその軸方向、平
均度数(球面度数+乱視度数の1/2)、更にはレンズ
のプリズム屈折力の水平成分や垂直成分の分布等があ
る。これらは説明を容易とするために、主として累進多
焦点レンズ表面の状態として扱ってきた。即ち、非点収
差とは累進表面の表面非点収差の事であり、平均度数と
は累進表面の表面平均度数のことであり、更にプリズム
屈折力とは累進表面と裏面の法線方向の差等から比較的
単純に算出される値であった。
【0043】しかしながら現実のレンズは眼鏡枠に枠入
れされて眼前約12mmの位置に5°乃至10°程度の
前傾状態で装用されるのであるから、実際には視線がレ
ンズと交わる角度やその位置での厚み(厳密にはレンズ
内での視線の光路長)等が全て関係しているのは自明で
あるから、上記の非点収差とは透過非点収差、平均度数
とは透過平均度数、更にプリズム屈折力とは視線のふれ
角から算出されるべき値としてとらえても本発明の技術
的範囲に含まれる(加入度の表現のみ、特に「付加表面
屈折力」としたのは、それが加入度の定義だからであ
る。)。従って、前記主注視線の説明として、従来よく
用いられている「表面非点収差の無い線(=へそ状子午
線)」としていないのは、表面非点収差の無いことが実
際の使用状況において必ずしも最良の状態ではないこと
から本発明の必須要件としていないからである。
【0044】
【実施例】(実施例1)図1は本実施例1の右眼用累進
多焦点レンズの光学情報のレイアウトを説明する図であ
る。
【0045】図1において、レンズの幾何中心Oの上方
14mmの位置に遠用度数測定位置F、レンズの幾何中
心Oの下方17.5mmかつ鼻側内方2.5mmの位置
に近用度数測定位置N、レンズの幾何中心の水平方向鼻
側1.0mmの位置にレンズの装用者が正面視をしたと
きに視線の通過する位置Eが存在する(図は説明上、や
や誇張的に描かれている)。
【0046】本実施例において遠用度数は S−1.0
0ジオプター、加入度は Di =+2.00ジオプター
である。遠用度数測定位置Eにおける付加表面屈折力は
+0.76ジオプターであり、これは加入度(Di )の
約38%に相当する。レンズ上の遠用度数測定位置Fの
位置を中心として水平右側を0°の基準方向としたと
き、30°方向から150°方向に至る略扇形の領域D
fは遠用明視域であり、この領域における非点収差は
0.50ジオプター以下である。図1のレンズのほぼ中
央縦方向にある一本の太い曲線は主注視線であり、遠用
度数測定位置Fとアイポイント位置E、及び近用度数測
定位置Nの3点を通ってレンズを「鼻側部分」と「耳側
部分」に分割しているが、この2つの面部分は水平方向
に非対称である。
【0047】この主注視線上の任意の点Pにおける偏位
量Hを示す図が図2であり、この主注視線上の任意の点
Pにおける付加表面屈折力Dを示す図が図3である。図
2と図3における横座標は正の数値がレンズの幾何中心
点から上方、負の数値が下方の位置を表している。一見
してわかるように、図2と図3におけるグラフの形状は
似かよっており、異なるのは縦座標のみである。これは
HとDとに、H=K・D/Diなる正比例の関係がある
からであり、ここでKは2.5という定数である。
【0048】(実施例2)図4は本実施例2の右眼用累
進多焦点レンズの光学情報のレイアウトを説明する図で
ある。
【0049】図4において、レンズの幾何中心の上方1
4mm水平方向耳側1.0mmの位置に遠用度数測定位
置F、レンズの幾何中心の下方17.5mmかつ鼻側内
方1.5mmの位置に近用度数測定位置N、レンズの幾
何中心の位置にレンズの装用者が正面視をしたときに視
線の通過する位置Eが存在する。
【0050】この実施例は、図1に示される実施例1に
おける遠用度数測定位置F、アイポイント位置E及び近
用度数測定位置Nの3点を共に水平方向耳側へ1.0m
mだけ偏位させた配置となっている。その他は実施例1
の累進多焦点レンズと同一である。
【0051】この実施例2のレンズの実施例1のレンズ
に対する利点は、アイポイント位置Eを裏面加工上の中
心点と一致させ、プリズム屈折力の測定点とすることが
容易にできることにある。
【0052】(実施例3)図5及び図6は実施例3の累
進多焦点レンズの非点収差分布を示す図である。ここ
で、図5は加入度数Da =+1.00ジオプター、図6
は加入度数Db =+2.00ジオプターの2つの累進多
焦点レンズの実施例にそれぞれ対応しており、各々に描
かれた曲線(実線)は0.25ジオプター毎の非点収差
の等高線であって、各々の曲線の傍らに記された数値は
非点収差量(単位:ジオプター)を表している。
【0053】図5及び図6のそれぞれに記された遠用度
数測定位置F,アイポイント位置E,近用度数測定位置
Nは実施例1と同じ配置であり、レンズのほぼ中央縦方
向にある一本の曲線(点線)は主注視線であり、遠用度
数測定位置Fとアイポイント位置E、及び近用度数測定
位置Nの3点を通っている。各々に描かれた非点収差の
等高線の間隔のうち、主注視線が遠用度数測定位置Fの
位置を基準として水平方向に偏位していない部分(遠用
度数測定位置Fより上部)では左右鏡面対称であり、主
注視線が遠用度数測定位置Fの位置を基準として鼻側へ
偏位している部分(遠用度数測定位置Fより下部)で
は、「鼻側部分(向かって右側)」が「密」、「耳側部
分(向かって左側)」が「疎」であって、主注視線から
鼻側に至る変化の方が耳側に至る変化よりも激しくなっ
ている。この特徴は非点収差ばかりではなく、非点収差
の軸方向、平均屈折力、プリズム屈折力の水平成分と垂
直成分においても同様である。
【0054】また、近用度数測定位置Nを通る水平方向
の断面曲線に沿っての非点収差の値がXジオプター以下
の領域の幅をW(Di ,X)mmとするとき、加入度
(Di )がそれぞれ Da ジオプター,Db ジオプター
で示されるA,Bの2種類のレンズの関係において、加
入度(Di )がDa >Db のとき、 W(Da ,X)>W(Db ,X・Db /Da ) (ただし、X=1.00 ジオプターとする)の関係を
満たしている。
【0055】従って、図5の近用部W1は、W1=W
(1.00,0.50)、図6の近用部W2は、W2=
W(2.00,1.00)と表される。それゆえ、図5
のレンズは、図6のレンズの2倍の加入度なのであるか
ら、図5のレンズと図6のレンズとが同一の設計である
ならば、図6のレンズは図5のレンズを2枚重ねたもの
に等しくなるはずである。すなわち、加入度Db =+
2.00ジオプターにおける非点収差量1.00ジオプ
ターの幅(W2)は、加入度Da =+1.00ジオプタ
ーにおける非点収差量0.50ジオプターの幅(W1)
に等しくなるはずである。
【0056】ところが、図5のレンズと図6のレンズと
において、Nを通る水平方向の2つの矢印の幅を比較す
るとW2>W1,即ち、W(2.00,1.00)>W
(1.00,0.50)となっており、加入度が大きく
なったとき、近用明視域が狭くなる傾向を緩和する設計
をしていることが判る。
【0057】(実施例4)図7は実施例4の右眼用累進
多焦点レンズの非点収差分布を示す図である。本実施例
において遠用度数は、S+1.50ジオプター、加入度
数は、Di =+2.00ジオプターであり、曲線(実
線)は0.25ジオプター毎の非点収差の等高線であっ
て、各々の曲線の傍らに記された数値は非点収差量(単
位:ジオプター)を表している。
【0058】レンズの幾何中心Oの上方15mmの位置
に遠用度数測定位置F、レンズの幾何中心Oの下方19
mmかつ鼻側内方2.5mmの位置に近用度数測定位置
N、レンズの幾何中心Oの水平方向鼻側1.0mmの位
置にレンズの装用者が正面視をしたときに視線の通過す
る位置Eが存在する。レンズのほぼ中央縦方向にある一
本の曲線(点線)は主注視線であり、遠用度数測定位置
Fとアイポイント位置E、及び近用度数測定位置Nの3
点を通っている。この主注視線の下方には非点収差の等
高線と交差している部分があり、この主注視線に沿って
の各点における2つの主曲率が異なる部分がレンズ下方
に存在していることが判る。
【0059】この実施例では、レンズは眼鏡枠に枠入れ
されて眼前約12mmの位置に7°前傾状態で装用され
るとの想定の下に、全ての視線の方向に対して、視線が
レンズと交わる角度やその位置でのレンズ内での視線の
光路長等を考慮して、透過非点収差の分布、透過平均度
数の分布、更には視線のふれ角の分布等がより望ましい
状態になるようにレンズ表面を設定した。その結果、主
注視線に沿っての各点における2つの主曲率が異なる部
分が生じたのである。しかしながら、前記FとNの位置
のみは検査工程の都合上、2つの主曲率を等しく設定し
た。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明にかかる累
進多焦点レンズは、(イ)アイポイント位置Eにおける
付加表面屈折力は加入度(Di )の30%以上50%以
下であること、(ロ)該レンズにはレンズ全表面を2分
する対称軸が存在せず、右眼用レンズと左眼用レンズと
は相異なる屈折表面を有していること、(ハ)該レンズ
は右眼用左眼用共、近見時の眼の輻輳作用に対応させる
べく、アイポイント位置Eは遠用度数測定位置Fの位置
よりも鼻側に偏位し、近用度数測定位置Nはアイポイン
ト位置Eよりも更に鼻側に偏位していること、(ニ)遠
用度数測定位置Fはアイポイント位置Eよりも10mm
乃至17mm上方に偏位し、近用度数測定位置Nはアイ
ポイント位置Eよりも14mm乃至21mm下方に偏位
していること、(ホ)該レンズ上の遠用度数測定位置F
を中心として水平側を0°の基準方向としたとき、30
°方向から150°方向に至る略扇形の領域を遠用明視
域とし、該遠用明視域における非点収差量は加入度(D
i )の値にかかわらず0.50ジオプター以下であるこ
と、の条件を満たすようにしたことにより、中間視及び
近方視に優れた視野機能を有し、側方の像の揺れの少な
く、かつ、遠用、近用、中間のバランスのとれた視野域
を有する累進多焦点レンズを得ているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の右眼用累進多焦点レンズの
光学情報のレイアウトを説明する図である。
【図2】本発明の実施例1の右眼用累進多焦点レンズの
主注視線上の任意の点Pにおける偏位量Hを示す図であ
る。
【図3】本発明の実施例1の右眼用累進多焦点レンズの
主注視線上の任意の点Pにおける付加表面屈折力Dを示
す図である。
【図4】本発明の実施例2の右眼用累進多焦点レンズの
光学情報のレイアウトを説明する図である。
【図5】本発明の実施例3の右眼用累進多焦点レンズの
非点収差分布を示す図である。
【図6】本発明の実施例3の右眼用累進多焦点レンズの
非点収差分布を示す図である。
【図7】本発明の実施例4の右眼用累進多焦点レンズの
非点収差分布を示す図である。
【符号の説明】
E…アイポイント位置、F…遠用度数測定位置、N…近
用度数測定位置、Df…遠用明視域、O…レンズの幾何
中心。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−43403(JP,A) 特開 平6−214199(JP,A) 特開 昭60−260917(JP,A) 特開 昭62−10617(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02C 7/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠用度数測定位置Fと近用度数測定位置
    Nとレンズ装用者が正面視をしたときに視線の通過する
    アイポイント位置(視野位置)Eとが予め設定されてい
    る累進多焦点レンズであって、遠用度数測定位置Fに対
    する近用度数測定位置Nの付加表面屈折力を加入度(D
    i )とするとき、該レンズは次の(イ)ないし(ホ)の
    条件を備えていることを特徴とする累進多焦点レンズ。 (イ)アイポイント位置Eにおける付加表面屈折力は加
    入度(Di )の30%以上50%以下であること。 (ロ)該レンズにはレンズ全表面を2分する対称軸が存
    在せず、右眼用レンズと左眼用レンズとは相異なる屈折
    表面を有していること。 (ハ)該レンズは右眼用左眼用共、近見時の眼の輻輳作
    用に対応させるべく、アイポイント位置Eは遠用度数測
    定位置Fの位置よりも鼻側に偏位し、近用度数測定位置
    Nはアイポイント位置Eよりも更に鼻側に偏位している
    こと。 (ニ)遠用度数測定位置Fはアイポイント位置Eよりも
    10mm乃至17mm上方に偏位し、近用度数測定位置
    Nはアイポイント位置Eよりも14mm乃至21mm下
    方に偏位していること。 (ホ)該レンズ上の遠用度数測定位置Fを中心として水
    平側を0°の基準方向としたとき、30°方向から15
    0°方向に至る略扇形の領域を遠用明視域とし、該遠用
    明視域における非点収差量は加入度(Di )の値にかか
    わらず0.50ジオプター以下であること。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の累進多焦点レンズにお
    いて、 前記遠用度数測定位置F、アイポイント位置E及び近用
    度数測定位置Nの3点を通る一本の曲線を主注視線とす
    るとき、該主注視線上の任意の点Pの、遠用度数測定位
    置Fを基準とした水平方向鼻側への偏位量Hが、H=K
    ・Dp /Di で表されることを特徴とする累進多焦点レ
    ンズ。(ただし、Kは、1.0≦K≦4.0である任意
    の定数、Dp は点Pにおける付加表面屈折力、Di は加
    入度である。)
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の累進多焦点レ
    ンズにおいて、 前記主注視線上の任意の点Pと交差する水平方向の断面
    曲線に沿っての光学的状況の変化は、該主注視線が遠用
    度数測定位置Fを基準として水平方向に偏位していない
    部分では点Pを境に左右鏡面対称であり、該主注視線が
    遠用度数測定位置Fを基準として鼻側へ偏位している部
    分では点Pから鼻側に至る変化の方が耳側に至る変化よ
    りも激しいことを特徴とする累進多焦点レンズ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の累
    進多焦点レンズにおいて、 前記主注視線上における任意の点Pは遠用度数測定位置
    F及び近用度数測定位置Nを除いて、2つの主曲率が異
    なる部分を有することを特徴とする累進多焦点レンズ。
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