JP3196815B2 - ガス配管漏洩検査方法及び装置 - Google Patents

ガス配管漏洩検査方法及び装置

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JP3196815B2
JP3196815B2 JP07256996A JP7256996A JP3196815B2 JP 3196815 B2 JP3196815 B2 JP 3196815B2 JP 07256996 A JP07256996 A JP 07256996A JP 7256996 A JP7256996 A JP 7256996A JP 3196815 B2 JP3196815 B2 JP 3196815B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガス配管漏洩検査方
法及び装置に係り、より詳細には、集合住宅などにLP
ガスや都市ガスなどのガスを供給する灯外内管のような
大容量のガス配管の腐食などによる微少なガス漏れを検
査するガス配管漏洩検査方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種の装置として、図15に示す
ようなものが知られている。同図において、ガス配管A
の途中に設けられた遮断手段としてのガス遮断弁Bが、
ガス配管Aを通じて供給されるガス量が所定流量値以下
になったときガス配管Aを通じて供給されるガスを遮断
する。また、この遮断手段Bにより遮断されるガス配管
Aと並列のガスバイパス路Cの途中に設けられた流量検
出手段Dが、ガス配管Aを通じて供給されるガスの遮断
後にガスバイパス路Cに流れるガス流量を計測する。
【0003】上記流量検出手段Dとしては例えば、現在
ガス計量のために一般に使用されている小型の膜式ガス
メータが転用され、その計量動作時の膜の往復動を回転
動に変換する機構により回転される回転軸にエンコーダ
板を取り付け、膜が1回往復する毎に、エンコーダ板の
回転に応じて回転センサが例えば60個の流量パルスを
発生するようになっている。流量検出手段Dが発生する
流量パルスは漏洩判定手段Eに入力され、漏洩判定手段
Eは流量検出手段Dから所定時間内に入力する流量パル
スに基づいて遮断手段Bの下流側に微少漏洩があるか否
かの判定を行い、微少漏洩ありと判定したときには警報
手段Fに微少漏洩を警報させる。
【0004】上述のように、ガス使用量が所定流量値以
下になったときにガス配管Aを通じて供給されるガスを
遮断手段Bが遮断して遮断手段Bと並列のガスバイパス
路Cにガス流路を形成し、そのガス流量により微少漏洩
の有無を判断し、微少漏洩ありのときは警報するように
なっているので、大容量のガス配管でも、短い時間で遮
断手段Bの下流側のガス配管Aの漏洩検査を行うことが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のもの
は、1日のうちガスを使用しない時間帯があるというこ
とを前提としている。具体的には、深夜などガスが止ま
ると考えられる時間帯のガス流量を随時監視し、例えば
30日の一定期間連続して例えば3(l/h)の一定流量
以上が検出された場合に、漏洩ありと判断していた。し
かし、実際には集合住宅において、口火などのある燃焼
器を設置した住宅によって24時間ガスが止まることの
ない条件下では、24時間一定流量以上のガスが流れる
ため漏洩を検知することは不可能であった。
【0006】よって本発明は、上述した従来のものの問
題点に鑑み、集合住宅へガスを供給する灯外内管のよう
なガス配管の腐食などによる微少漏洩を検知する装置に
おいて、口火などで24時間ガス使用中であってガスが
止まることのない条件下でも漏洩判定に必要な情報を集
め漏洩を推論して検出できるガス配管漏洩検査方法及び
装置を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明により成された請求項1に記載のガス配管漏洩検
査方法は、図1の基本構成図に示すように、ガス配管1
1を通じて供給するガスのガス流量が低下したとき該ガ
ス配管11の途中に設けた遮断手段13によって前記ガ
ス配管11を通じてのガスの供給を遮断し、このとき遮
断されたガス配管11と並列のガスバイパス路11aを
通じてガスを供給し、該ガスバイパス路11aに流れる
ガス流量を該ガスバイパス路11aの途中に設けた流量
検出手段15により計測し、該流量検出手段15により
計測したガス流量に基づいて微少漏洩の有無を検査する
ガス配管漏洩検査方法において、前記流量検出手段15
により計測した単位時間毎のガス流量を記録し、該記録
したガス流量に基づき前記一定の検査時間毎の最小流量
を求める第1の工程と、該第1の工程において求めた前
記最小流量が所定値以下のとき漏洩なしと判定する第2
の工程と、前記第1の工程において求めた前記最小流量
が所定値以上のとき、相前後する一定の検査期間の間に
それぞれ求めた前記最小流量を対比して前記最小流量中
に漏洩成分を含む漏洩の疑いがあるか否かを判定する第
3の工程と、該第3の工程において漏洩の疑いありの判
定が所定回数連続してなされたとき微少漏洩ありを検出
する第4の工程とを有することを特徴としている。
【0008】以上の構成において、第1の工程におい
て、ガス使用量が少なくなってガスバイパス路11aを
通じて供給されるガスのガス流量を、ガスバイパス路1
1aの途中に設けた流量検出手段15により計測して一
定の検査時間監視し、この検査時間の間の最小流量を求
める。この最小流量が所定値以下のときには、ガス消費
及びガス漏洩によるガス流量がないとみなし、第2の工
程において漏洩なしと判定する。これに対し、第3の工
程においては、最小流量が所定値以上のとき直ちに漏洩
の疑いありと判断することなく、相前後する一定の検査
期間の間にそれぞれ求めた最小流量を対比して最小流量
中にガス漏洩による成分が含まれているかどうかを判断
し、含まれているときにはじめて漏洩の疑いありと判定
しているので、ガス消費が完全に無くならなくても漏洩
の疑いがあるか否かの判定を行うことができ、しかも第
4の工程においてこの判定が所定回数連続して行われた
ときに最終的に微少漏洩を検出しているので、仮に漏洩
の疑いありとの判定を誤って行っても連続しない限りこ
れを誤検出することがない。
【0009】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項2に記載のガス配管漏洩検査方法は、図1の
基本構成図に示すように、請求項1に記載のガス配管漏
洩検査方法において、前記検査時間を日単位の時間と
し、前記検査期間を週単位の期間としたことを特徴とし
ている。
【0010】以上の構成において、検査時間を1日の2
4時間とすることによって、深夜などのガス消費の最も
少なくなる時間帯において最小流量を日単位で得ること
ができ、また相前後する週単位でそれぞれ求めた複数の
最小流量により週単位の生活パターンを表す最小流量を
得ることができる。
【0011】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項3に記載のガス配管漏洩検査方法は、図1の
基本構成図に示すように、請求項1又は2に記載のガス
配管漏洩検査方法において、前記検査期間でそれぞれ求
めた最小流量を処理して両検査期間の平均値の差を検定
し、該検定の結果平均値の差に増加傾向の有意の差があ
るとき漏洩の疑いありの判定を行うことを特徴としてい
る。
【0012】以上の構成において、両検査期間の最小流
量を処理して両検査期間の平均値の差を検定し、平均値
の差に増加傾向の有意の差があるとき漏洩の疑いありの
判定を行うので、漏洩の疑いありの判定を、統計量を求
める簡単な計算と簡単な判定によってより確実に行うこ
とができる。
【0013】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項4に記載のガス配管漏洩検査方法は、図1の
基本構成図に示すように、請求項3に記載のガス配管漏
洩検査方法において、前記平均値の差の検定をウエルチ
の検定法により行うことを特徴としている。
【0014】以上の構成において、平均値の差の検定を
ウエルチの検定法により行っているので、両検査期間の
最小流量について分散の差があっても、漏洩の疑いあり
の判定を行うことができる。
【0015】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項5に記載のガス配管漏洩検査装置は、図1の
基本構成図に示すように、ガス配管11を通じて供給す
るガスのガス流量が低下したとき該ガス配管11の途中
に設けた遮断手段13によって前記ガス配管11を通じ
てのガスの供給を遮断し、このとき遮断されたガス配管
11と並列のガスバイパス路11aに流れるガス流量を
該ガスバイパス路11aの途中に設けた流量検出手段1
5により計測し、該流量検出手段15により計測したガ
ス流量に基づいて微少漏洩の有無を検査するガス配管漏
洩検査装置において、前記流量検出手段15により計測
した単位時間毎のガス流量を記録するガス流量計測手段
27aー1と、一定の検査時間の間に前記ガス流量計測
手段により記録したガス流量に基づき前記検査時間毎の
最小流量を求める最小流量検知手段27aー2と、前記
最小流量が所定値以下のとき漏洩なしと判定する漏洩な
し判定手段27a−3と、前記最小流量が所定値以上の
とき、相前後する一定の検査期間の間にそれぞれ求めた
前記最小流量を対比して前記最小流量中に漏洩成分を含
む漏洩の疑いがあるか否かを判定する漏洩判定手段27
a−4と、該漏洩判定手段が漏洩の疑いありの判定を所
定回数連続してなしたとき微少漏洩ありを検出する微少
漏洩検出手段27aー5とを備えることを特徴としてい
る。
【0016】以上の構成において、ガス使用量が少なく
なってガスバイパス路11aを通じて供給されるガスの
ガス流量を、ガスバイパス路11aの途中に設けた流量
検出手段15により計測して一定期間監視し、この一定
期間の間にガス流量計測手段27aー1により記録した
ガス流量に基づき最小流量検知手段27aー2が一定期
間毎の最小流量を求める。この最小流量が所定値以下の
ときには、ガス消費及びガス漏洩によるガス流量がない
とみなし、漏洩なし判定手段27a−3が漏洩なしと判
定する。これに対し、最小流量が所定値以上のときに
は、直ちに漏洩の疑いありと判断することなく、漏洩判
定手段27a−4が相前後する一定の検査期間の間にそ
れぞれ求めた最小流量を対比して最小流量中にガス漏洩
による成分が含まれているかどうかを判断し、含まれて
いるときにはじめて漏洩の疑いありと判定しているの
で、ガス消費が完全に無くならなくても漏洩の疑いがあ
るか否かの判定を行うことができ、しかもこの判定が所
定回数連続して行われたときに微少漏洩検出手段27a
ー5が最終的に微少漏洩を検出しているので、仮に漏洩
の疑いありとの判定を誤って行っても連続しない限りこ
れを誤検出することがない。
【0017】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項6に記載のガス配管漏洩検査装置は、図1の
基本構成図に示すように、請求項5に記載のガス配管漏
洩検査装置において、前記最小流量検知手段27aー2
が最小流量を求める前記検査時間が日単位の時間であ
り、前記漏洩判定手段27a−4が漏洩の疑いありの判
定を行う前記検査期間が週単位の期間であることを特徴
としている。
【0018】以上の構成において、検査時間を1日の2
4時間とすることによって、深夜などのガス消費の最も
少なくなる時間帯において最小流量を日単位で得ること
ができ、また検査期間を週単位の期間とすることによっ
て、週単位の生活パターンを反映した最小流量を得るこ
とができる。そして、生活パターンが相前後する週で極
端に変わらないことを前提に、相前後する週単位でそれ
ぞれ求めた最小流量を対比して最小流量中に漏洩成分を
含む漏洩の疑いがあるどうかを判定するようにしている
ので、漏洩の疑いありの判定をより確実に行うことがで
きる。
【0019】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項7に記載のガス配管漏洩検査装置は、図1の
基本構成図に示すように、請求項5又は6に記載のガス
配管漏洩検査装置において、前記漏洩判定手段27a−
4が、前記検査期間でそれぞれ求めた最小流量を処理し
て両検査期間の平均値の差を検定する平均値検定手段2
7a−41と、該平均値検定手段が平均値に差があると
検定したとき差が増加傾向であるかどうかを判定する傾
向判定手段27a−42とを有し、該傾向判定手段が増
加傾向の差があると判定したとき漏洩の疑いありの判定
を行うことを特徴としている。
【0020】以上の構成において、平均値検定手段27
a−41が検査期間でそれぞれ求めた最小流量を処理し
て両検査期間の平均値の差を検定し、かつ傾向判定手段
27a−42が増加傾向の差があると判定したとき、漏
洩判定手段27a−4が漏洩の疑いありの判定を行うの
で、漏洩の疑いありの判定を、統計量を求める簡単な計
算と簡単な判定によってより確実に行うことができる。
【0021】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項8に記載のガス配管漏洩検査装置は、図1の
基本構成図に示すように、請求項7に記載のガス配管漏
洩検査装置において、平均値検定手段27a−41が、
前記平均値の差の検定をウエルチの検定法により行うこ
とを特徴としている。
【0022】以上の構成において、平均値の差の検定を
ウエルチの検定法により行っているので、両検査期間の
最小流量について分散の差があっても、漏洩の疑いあり
の判定を行うことができる。
【0023】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた請求項9に記載のガス配管漏洩検査装置は、図1の
基本構成図に示すように、請求項5〜8に記載のガス配
管漏洩検査装置において、微少漏洩の有無を検査するに
先だって前記ガス配管11の気密漏洩検査を実施して漏
洩がないことを確認する気密漏洩検査手段27aー6を
備えることを特徴とする。
【0024】以上の構成において、ガス配管11に漏洩
がないことを気密漏洩検査手段27aー6によってまず
確認した後に、微少漏洩の有無を検査するようになって
いるので、気密漏洩検査、最小流量の検知、漏洩判定ま
での一連の動作を自動的に行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図2は集合住宅のガス供給システ
ムに適用した本発明によるガス配管漏洩検査装置の一実
施の形態を示す図である。同図において、集合住宅Hの
各戸に設けられたガス元栓CとガスメータMに至るガス
配管11の途中には、電気信号によって開閉される電磁
弁からなる第1の遮断弁12と、上流と下流との間の圧
力差によって開閉されるダイヤフラム式弁からなる第2
の遮断弁13とが離間して取り付けられると共に、第1
及び第2の遮断弁12及び13の間に例えばオリフィス
からなる圧損発生機構21が設けられている。また、第
1の遮断弁12及び圧損発生機構21間の圧力と、圧損
発生機構21及び第2の遮断弁13間の圧力とは、これ
らの間に設けられた例えば半導体圧力センサからなる第
1及び第2の圧力センサ14a及び14bによりそれぞ
れ検知され圧力に応じた信号が発生される。なお、圧力
センサ14aは第1の遮断弁12の2次側に、圧力セン
サ14bは第2の遮断弁13の1次側にそれぞれ内蔵し
てもよい。
【0026】また、流路切替弁として働く第2の遮断弁
13には、入口が1次側に出口が2次側にそれぞれ連結
されたガスバイパス路11aとしてのバイパスガス配管
11aが並列に接続され、このバイパスガス配管11a
には微少流量センサとして働く小型膜式ガスメータ15
が設けられている。この微少流量センサ15には第2の
遮断弁13が開のときガスが流れず、第2の遮断弁13
が閉したときのみガスが流れる。
【0027】上記第1の遮断弁12、圧力センサ14
a、圧力センサ14b、微少流量センサ15は、信号線
161 、1631、1632、164 をそれぞれ介してコン
トローラ17に接続されている。コントローラ17に
は、気密漏洩検査を開始させるためのスタートスイッチ
18a、警報表示をリセットするためのリセットスイッ
チ18bの他に、「大漏れ表示」、「微少漏洩表示」、
「判定不能表示」、「微少漏れ確認中表示」、「気密漏
洩表示」などの警報表示を行うための警報ランプ18c
1 〜18c5 が設けられている操作部18が信号線19
を介して接続されている。
【0028】コントローラ17はまた、自動通報装置2
0及び図示しない電話交換局を更に介してガス会社の図
示しないセンタに接続されている。センタ側からはガス
配管漏洩検査装置のコントローラ17内に設定される各
種の設定データが伝送されてくる。一方、異常の有り無
しに応じて、コントローラ17側からセンタへは操作部
18、自動通報装置20及び電話交換局を介して「大漏
れ」、「微少漏洩」、「異常なし」の情報が伝送され
る。なお、18fは操作部18、コントローラ17、自
動通報装置20などの電源を得るためのAC100Vコ
ンセントである。また、Gは他の消費機器であり、これ
は遮断弁12の上流側において分岐されたガス配管1
1′の先に接続されている。なお、自動通報装置20は
操作部18の一部分として内蔵することができる。
【0029】コントローラ17はまた、自動通報装置2
0及び図示しない電話交換局を更に介してガス会社の図
示しないセンタに接続されている。センタ側からはガス
配管漏洩検査装置のコントローラ17内に設定される各
種の設定データが伝送されてくる。一方、異常の有り無
しに応じて、コントローラ17側からセンタへは操作部
18、自動通報装置20及び電話交換局を介して「大漏
れ」、「微少漏洩」、「異常なし」の情報が伝送され
る。なお、18fは操作部18、コントローラ17、自
動通報装置20などの電源を得るためのAC100Vコ
ンセントである。また、Gは他の消費機器であり、これ
は遮断弁12の上流側において分岐されたガス配管1
1′の先に接続されている。なお、自動通報装置20は
操作部18の一部分として内蔵することができる。
【0030】上述のような微少漏洩を検出するための微
少流量センサ15として使用される小型膜式ガスメータ
は、一般に、各々がガス入口とガス出口を有する2つの
部屋と、該2つの部屋を仕切る往復動自在の隔膜と、該
隔膜の往復動に応じて作動し前記部屋のガス入口及びガ
ス出口の一方を交互に塞ぎ、一方の部屋に流入したガス
のガス圧によって前記隔膜を他方の部屋側に移動させて
他方の部屋内のガスを排出させる切換弁と、前記隔膜の
往復動を回転動に変換する往復−回転変換機構とを有す
る。そして、通常の小型膜式ガスメータでは、前記往復
−回転機構によって得られる回転動により回転される回
転軸を積算カウンタに連結してガス使用量を積算カウン
タの積算値によって表示させるようになっている。
【0031】しかし、小型膜式ガスメータを微小流量セ
ンサ15として使用している本実施の形態では、往復−
回転機構によって得られる回転動により回転される図示
しない回転軸にはパルス発生手段としてのエンコーダが
連結される。エンコーダは、図3に示すように反射面1
5a1 と非反射面15a2 とを交互に形成したエンコー
ダ板15a(図には各8個となっているが、実際には各
60個形成される)を回転軸に取り付けると共に、この
エンコーダ板15aと対向して配置された発光素子15
1 と受光素子15b2 とからなる光センサ15bとに
より構成されている。この微少流量センサ15では、光
センサ15bの出力信号を処理して流量パルスが得られ
る。
【0032】また、ダイヤフラム式の第2の遮断弁13
は、図4及び図5に示すように構成されている。同図に
おいて、第2の遮断弁13はガス配管11の一部を構成
する本体31を有し、この本体31にはガス配管11の
上流側に流入口32が、下流側に流出口33がそれぞれ
ねじ結合部として形成されている。本体31にはまた、
小型膜式ガスメータからなる微少流量センサ15が設け
られるガスバイパス路11aとしてのバイパスガス配管
11aを接続するため、流入口32の少し下流側に流量
センサ入口34が、流出口33の少し上流側に流量セン
サ出口35がそれぞれ設けられている。
【0033】流量センサ入口34の下流側から流量セン
サ出口35の上流側までの間には空間Sが形成され、こ
の空間Sと流量センサ入口34との境界部には、第2の
遮断弁13を形成するために、弁口として働く環状のノ
ズル36が気密リング37を用いて気密に取付けられて
いる。ノズル36は横方向(水平方向)に開口してい
る。本体31にはさらに、流入口32とノズル36との
間に、後述する通路38の一部を形成する小孔38aが
設けられている。空間Sの上方には、後述する弁体駆動
機構を取付けるために開口31aがあけられている。
【0034】本体31の上には、中間部材39が気密リ
ング40を用いて気密に設けられている。中間部材39
は、本体31の上端面に接する支持部39aとこの支持
部39aから開口31aを通じて空間S内に突出された
膨出部39bとからなる。膨出部39bには、この上に
後で取付けられるダイアフラム42に連結されるリンク
57cを貫通させるため、その中央にリンク貫通孔39
cがあけられている。中間部材39にも、後述する通路
38の一部を形成する小孔38bが本体31の小孔38
aに整合させてあけられている。
【0035】中間部材39の上には、カバー部材41が
気密リング43を用いて気密に設けられると共に、中間
部材39とカバー部材41との間にダイアフラム42の
周縁部が気密リング44を用いて挟まれ気密に設けられ
ている。カバー部材41とダイアフラム42とは圧力室
45を形成している。カバー部材41には、一端が中間
部材39の小孔38bに整合してつながり他端が圧力室
45に到る小孔38cが形成されている。これにより流
入口32とノズル36との間のガス圧力を圧力室45に
与えるための通路38が形成される。
【0036】ダイアフラム42は、ゴム等の弾性と可撓
性を有する膜部材42aを有し、その周囲が気密リング
44を介して中間部材39とカバー部材41との間に気
密に挟まれて空間Sから仕切られた圧力室45を形成す
る。膜部材42aの中央部分は平坦に保つために円板部
材42b,42cにより挟まれている。膜部材42aと
円板部材42b,42cの中心部分には、フランジとね
じ溝を有する連結金具42dが通され、これにパッキン
グ42eを介してナット42fが螺合されて締めつけら
れて気密に取付けられる。連結金具42dには、その下
端に後述するリンク57cと連結するための連結孔42
gがあけられている。ダイアフラム42と中間部材39
の膨出部39bとの間には弾性部材46が圧縮状態で配
置され、ダイアフラム42を圧力室45内に偏倚させる
ように弾性的に支持している。弾性部材46は、蔓巻き
ばね、板ばね、あるいはゴムなど弾性を有して伸縮する
ものであれば何でも良い。本実施の形態では蔓巻きばね
を用い、ダイアフラム42を下から支えているが、蔓巻
きばねでダイアフラム42を上から吊っても良い。
【0037】要は、ダイアフラム42は圧力室45内の
圧力、空間Sの圧力及び弾性部材46による偏倚力の大
小によってに上下動するようになっていればよい。ま
た、弾性部材46の弾性力の調整によって第2の遮断弁
13の開閉ガス流量が設定されるので、弾性部材46の
弾性力の設定は重要である。ダイアフラム42は、可撓
性部材でガス配管11の上流側と下流側とを仕切るよう
に設けたので、圧力室45の圧力P1 と空間Sの圧力P
2 との差圧が大きくなると、弾性部材46の弾性に抗し
てダイアフラム42が下方に押されて、連結部材による
力の伝達により弁口であるノズル36が自動的に開き、
ガス配管11にガスが流れるようになる。
【0038】弁口としてのノズル36を開閉してこのノ
ズル36と共に第2の遮断弁13を構成する弁体51は
円形をなし、中心部分が厚く作られた金属製の円板51
aの周囲にニトリルゴムのような弾性と可撓性を有する
封止部材51bが気密に取付けられて構成されている。
封止部材51bは環状をなし、周囲から斜めに張出した
部分が設けられている。封止部材51bは、ノズル36
に気密に接触してノズル36の開口を弁閉する。円板5
1aの中心部分には、円板51aを支持する弁軸52を
取付けるための穴51cがあけられている。弁軸52は
円柱形をなし、弁体51の孔51cを貫挿された上で弁
体51に気密リング53を介して気密に取付けられてい
る。弁体51の両側に止め金具54が取付けられ、弁体
51が動かないようにされている。
【0039】弁軸52は、2つの弁軸支持体55,56
で水平方向に移動可能に支持されている。一方の弁軸支
持体55は本体31の底部に垂直に立てられた柱からな
り、弁軸52を通す孔55aがあけられている。他方の
弁軸支持体56は、図5に示すように、環状に作られた
軸受56aと、この軸受56aから等角度、等長で伸び
る3本のアーム56b,56c,56dと、これらのア
ームの端部を連結する大径の環状部56fとからなり、
環状部56fにノズル36が一体に形成されている。軸
受56aの孔56eには弁軸52が摺動自在に嵌挿され
ている。
【0040】第2の遮断弁13の弁体51を駆動してノ
ズル36を開閉し弁作用を実現するため、ダイアフラム
42と弁軸52とがリンク57a,57b,57cを用
いて連結されている。このために、本体31の底部に支
柱58が垂直に立てられ、支柱58の上部に軸受用孔
(図示せず)が設けられている。リンク57a,57b
はへの字形に作られ、リンク57aの一端が回転軸C1
で支柱58に連結され、他端が回転軸C3 でリンク57
cの一端に連結され、リンク57bの一端が回転軸C2
でリンク57aのへの字の頂点近傍に連結され、他端が
回転軸C5 で弁軸52にに連結され、リンク57cの他
端が回転軸C4 でダイアフラム42の連結金具42dに
連結されてリンク機構を構成している。
【0041】このリンク機構は、ダイアフラム42の運
動方向を別の運動方向に変換して弁体に力を伝達するた
めのものである。本実施の形態では、垂直運動を弁軸5
2の水平運動に変換している。この変換を行うことによ
りダイアフラム42をガス配管11の上方に設けること
ができるようになって、ガス配管11を流れるガスの妨
げにならず圧力損失を小さくすることができるようにな
る。連結金具42d、弾性部材46、弁軸52、リンク
57a〜リンク57cは、弁体駆動手段を構成してい
る。この弁体駆動手段は、ガスが流れていないとき、ガ
ス配管11の弁口36を閉じるように弁体51を弁口3
6に対して押しつけ弁閉状態を保持する。また、連結金
具42d、リンク57a,57b,57c、及び弁軸5
2は、弁体51とダイアフラム42とを連結する連結手
段を構成している。
【0042】なお、上記リンク機構において、回転軸C
1 から回転軸C2 までの距離は回転軸C1 から回転軸C
3 までの距離より小さいから、弁軸52のストロークは
リンク57cのストロークより小さくなる、すなわちス
トローク縮小となる。このことは、リンク57cを移動
させるのに要する力は弁軸52を移動させるのに要する
力より小さくてすむことを意味する。従って、小さい差
圧であっても弁体51を容易に移動させることができ、
ガス流に敏感に応答させることができる。
【0043】また、上記リンク機構では、連結部材を回
転軸C1 〜C5 で連結したので、長穴を摺動する連結機
構と比べて摩擦抵抗が小さく、小さい差圧であっても弁
体51を容易に移動させることができ、ガス流に敏感に
応答させることができる。
【0044】次に、第2の遮断弁13の動作について説
明する。第2の遮断弁13の下流側においてガス消費が
あると、空間S内の圧力P2が低下し、通路38を通じ
て第2の遮断弁13の上流側に連通されている圧力室4
5内の圧力P1よりも十分に低くなると、ダイアフラム
42が弾性部材46の弾性力に抗して押し下げられ、こ
れに伴ってリンク57cとリンク57aとが下降し、リ
ンク57bが弁軸52を図の右方向に引き、これと一緒
に弁体51が移動してノズル36から離れ、ノズル36
を開く。これによりガス配管11の第2の遮断弁13は
図4に示すように弁開される。この第2の遮断弁13の
弁開度は、圧力P1 及びP2 の圧力差の大きさに応じた
ものとなる。
【0045】これに対し、第2の遮断弁13の下流側の
ガス消費が少なくなると、空間S内の圧力P2 が上昇
し、通路38を通じて第2の遮断弁13の上流側に連通
されている圧力室45内の圧力P1 に近づき圧力P1
びP2 の圧力差が小さくなると、ダイアフラム42が弾
性部材46の弾性力により押し上げられ、これに伴って
リンク57cとリンク57aとが上昇し、リンク57b
が弁軸52を図の左方向に押し、これと一緒に弁体41
が移動してノズル36を塞ぐ。これによりガス配管11
の第2の遮断弁13は弁閉される。第2の遮断弁13が
弁閉すると、流量センサ入口34から流量センサ出口3
5に至るバイパスガス配管11aの途中に設けられた小
型膜式ガスメータからなる微少流量センサ15を通じて
ガスが流れるようになる。
【0046】夜間や深夜のように、ガス消費が少なくな
るときには、ノズル36を通るガス流は遮断され、流量
センサ入口34から微少流量センサ15を通じて流れる
ガスのみとなる。これにより微少流量センサ15がガス
配管11を通じて流れるガス流量を監視することができ
るようになる。このガス流量の監視によって微少ガス漏
洩の有無を判定する仕方については後述する。
【0047】図6は本発明によるガス配管漏洩検査装置
の回路構成を示し、コントローラ17に内蔵され予め定
められたプログラムにより動作するマイクロコンピュー
タからなる制御部27を有し、制御部27はプログラム
により動作する中央処理装置(CPU)27aと、上記
プログラムなどを格納したROM27bと、各種のデー
タを格納するエリアやワークエリアを有するRAM27
cと、実時間を計時する時計27dとを内蔵すると共
に、入力ポートI1 〜I3 、出力ポートO1 〜O 3 及び
入出力ポートI/Oを有している。
【0048】制御部27には、その入力ポートI1 及び
2 にA/D変換器14a1 及び14b1 を介して圧力
センサ14a及び14bがそれぞれ接続されてA/D変
換された圧力信号が入力されると共に、入力ポートI3
に微少流量センサ15が直接接続されてパルス信号が入
力される。A/D変換器14a1 及び14b1 は出力ポ
ートO1 及びO2 からのサンプリング信号によって圧力
センサ14a及び14bからのアナログ信号をデジタル
信号に変換する。また、制御部27は、その出力ポート
3 に接続された第1の遮断弁12に対して遮断信号を
出力する。
【0049】また、制御部27には、入出力ポートI/
Oに信号線19を介して操作部18の制御器28が接続
されている。制御器28はその入力ポートにスタートス
イッチ18a及びリセットスイッチ18bがそれぞれ接
続されてこれらのスイッチの操作信号が入力される。ま
た、制御器28はその出力ポートにそれぞれ接続された
警報ランプ18c1 〜18c5 に警報信号を出力する。
【0050】更に、制御器28は、その入力ポートに自
動通報装置20を介してセンタから上述した大漏れ判定
量、配管容積、ガス比重などの設定データを受信する受
信用インタフェース(I/F)18fが接続され、その
出力ポートに自動通報装置20を介してセンタへ「大漏
れ」、「微少漏洩」、「異常なし」の情報を送出するた
めの大漏れ接点出力18g、微少漏洩接点出力18h、
異常なし接点出力18iが接続されている。
【0051】以上の構成において、制御部27はスター
トスイッチ18aのオン操作に応じてまず気密漏洩検査
を実施する。この気密漏洩検査はガス配管を敷設した直
後などのように燃焼器などの端末機器が使用されていな
い状態で行われ、この検査を行うに当たって第1の遮断
弁12を弁閉してこの遮断弁の下流側に供給ガスを閉じ
こめる。その後制御部27は第1及び第2の遮断弁12
及び13と圧損発生機構21と間の圧力センサ14a及
び14bから信号線1631及び1632を介して圧力信号
を例えば1分の一定時間T毎に入力し、圧力センサ14
aあるいは14bからの圧力信号を一定時間監視し、一
定時間経過しても第1の遮断弁12の下流側のガス圧に
実質的な低下がないかどうかを判断し、低下がないとき
には第1の遮断弁12の下流側に漏洩が無いことを確認
する。
【0052】制御部27は、第1の遮断弁12下流側の
ガス圧に実質的な低下があるときには漏洩ありと判断
し、その低下の程度に応じて「大漏れ」、「微少漏洩」
の別を判断し、操作部18の警報ランプ18c1あるい
は18c2を点灯させて「大漏れ表示」、「微少漏洩表
示」の警報表示を行わせ、第1の遮断弁12は弁閉状態
に保持させたままにする。
【0053】制御部27が第1の遮断弁12の下流側に
漏洩が無いことを確認すると、第1の遮断弁12を弁開
してガスの使用を可能にしてから最小流量の検知処理を
行う。この最小流量の検知処理においては、24時間の
検査時間内に単位時間(最小6秒)毎にとった流量を記
録し、この記録に基づいて最小流量Qaを検知してその
流量値を記憶する。そして、この最小流量値Qaが例え
ば3[l/h]の所定値未満であるか、すなわちQa<3[l
/h]であるかどうかの確認を行う。
【0054】制御部27は、上述の最小流量値の検知処
理によって記憶された検査時間毎の最小流量値Qaを、
週単位の生活パターンに対応する任意に定めた例えば2
週間の検査期間分収集し、設定日数に達したら次の最小
流量値の処理に進む。ただし、検査期間内にQa<3[l
/h]の日があった場合には、検査期間は再び1日目から
開始する。
【0055】上述のように制御部27が2週間分の最小
流量値を収集すると、最小流量値の処理を開始する。こ
の最小流量値の処理では、例えば14日の検査期間内の
検査時間毎の最小流量値のうちのQmin から2日分、Q
max から2日分を除いた例えば10日の日数分の最小流
量値から平均値1を算出する。次の検査期間において
も、同様の計測を行い、平均値2を算出する。ただし、
この最小流量値の処理の段階でも、Qa<3[l/h]の日
があった場合には、上記最小流量値の検知処理に戻り、
再び1日目から開始する。
【0056】制御部27が最小流量値の処理により平均
値1及び平均値2を算出すると、これらの平均値の間に
有意の差があるかどうか判断するためこれらを用いて平
均値の差の検定を行う。平均値に差があると判定された
ときには、その差が増加傾向か減少傾向かを確認し、増
加傾向の場合には漏洩の疑いありと判定する。以後、検
査期間毎に上述と同様に前の検査期間に算出した平均値
との比較を行って、検定処理を行う。
【0057】その後制御部27は漏洩判定、表示処理を
行う。この漏洩判定、表示処理においては、上記計測処
理の最後に行う漏洩判定の結果、漏洩の疑いありとなっ
たときにはこれを計数し、この計数値が例えば3の複数
回累積されると、インジケータを点灯して漏洩表示を行
う。ただし、漏洩なしの判定が行われると、累積値は0
にリセットされる。
【0058】制御部27は上記処理の過程において、圧
力センサ14a及び14bからの圧力信号により圧損発
生機構21の上流側及び下流側でそれぞれ測定した圧力
U及びPL の差である圧損(PU −PL )が予め定め
た値H以上となったかどうかを常時監視し、H以上とな
ったときに大漏れが発生していると判断する。
【0059】ここで、一般にオリフィスの圧損Hは、H
=d×〔Q/(K×D2 )〕2 で表され、Qは流量、d
は流体比重、Dは既知のオリフィスの直径、Kは既知の
定数である。そこで、Qとして大漏れ量、dとしてガス
比重を設定することにより、大漏れ時のオリフィスの圧
損が計算できる。
【0060】従って、制御部27のCPU27aは、通
常状態において、例えば1分毎に第1及び第2の圧力セ
ンサ14a及び14bによりそれぞれ検知した圧力の差
が所定値H以上であるかどうかを判定し、所定値以上に
なったことを判定すると大漏れが発生していると判断
し、操作部18の警報ランプ18c1 を点灯して「大漏
れ表示」を行うと共に、大漏れ接点出力18gをオンさ
せ、かつ大量ガス漏れを停止させるため第1の遮断弁1
2を弁閉してガス供給を遮断させる。
【0061】また、上記圧力PU 及びPL の差である圧
損(PU −PL )が予め定めた値H以下のときには、次
に圧損(PU −PL )が予め定めた所定値H1 、例えば
5mmH2 O以上であるかどうかを判断し、この判断の
結果、圧損(PU −PL )が5mmH2 O以上であると
きにはガス使用中であると判断する。そして、圧損(P
U −PL )が5mmH2 O以下のときには微少ガス漏れ
確認動作に入り、操作部18の警報ランプ18c4 を点
灯して「微少漏れ確認中表示」を行わせる。このような
圧損値になると、第2の遮断弁13が自動的に弁閉する
ので、ガスはバイパスガス配管11aに設けた小型膜式
ガスメータからなる微少流量センサ15を通じてのみ流
れるようになる。よって、「微少漏れ確認中表示」が行
われているときには、微少流量センサ15にはガス配管
11を通じて集合住宅に供給されるガスのすべてが流
れ、このガス流量に応じた流量パルスを出力する。制御
部27がこの流量パルスを入力することによってガス配
管11を通じて集合住宅に供給されるガスの流量を監視
することができるようになる。
【0062】制御部27内のRAM27cの所定エリア
には、微少漏れ確認中に微少流量センサ15から入力す
る流量パルスを計数するパルスカウンタPCが形成され
ている。CPU27aは微少流量センサ15から流量パ
ルスを入力する毎にパルスカウンタPCをインクリメン
トさせる一方、このパルスカウンタPCの計数値を例え
ば6秒の単位時間毎に読み込み、前回読み込んだ計数値
との差をとり、この差に例えば600の定数と所定の係
数を乗じることによって流量[l/h]を求め、これをRA
M27c内に形成した流量記録エリアに順次記録する。
【0063】RAM27c内の流量記録エリアに記録さ
れた気密漏洩検査直後の例えば24時間の検査時間分の
流量データは、最小流量値の検知処理の際に最小流量値
Qaを選定するために参照され、選定されたQaはRA
M27c内の所定の最小流量値格納エリアに記録格納さ
れる。次の検査時間にも24時間の検査時間分の流量デ
ータが流量記録エリアに記録されて最小流量値Qaが最
小流量値格納エリアに記録格納されることが行われ、例
えば1〜2週間の検査期間の一定期間分の最小流量値Q
aが収集される。この検査期間の間の例えば14日分の
流量最小値Qaは最小流量値の処理において平均値1を
算出するために利用され、算出された平均値1はRAM
27c内の所定の平均値格納エリアに記録格納される。
次の検査期間に算出された平均値2もRAM27c内の
所定の平均値格納エリアに記録格納され、この相前後す
る検査期間の平均値は、次の平均値の差の検定を行うた
めの検定処理の際に利用される。
【0064】次に、上記平均値の差の検定を行うための
検定処理について概略説明する。本例では、相前後する
検査期間の最小流量値についての分散の差の有無に関係
なく適用可能なウエルチ(Welch)の検定法を使用す
る。相前後する2つの検査期間のサンプルの大きさ、す
なわち最小流量値の数をnA 及びnB 、各検査期間の最
小流量値の平均値をxA 及びxB 、各検査期間の最小流
量値の平方和をSA 及びSB として、以下の式によって
0 を算出する。
【0065】
【数1】
【0066】ただしこのときのt分布の自由度φは次式
によって求める。
【数2】 上式t0 の値を、自由度φと両側確率Pから求めたtと
比較して検定を行う。差がある場合にはt(φ,P)<
|t0 |となる。
【0067】以上概略説明した動作の詳細を、制御部2
7のCPU27aが予め定めたプログラムに従って行う
仕事を示す図7乃至図12のフローチャートを参照して
以下説明するが、その前に、RAM27cの構成を図1
3及び図14について説明する。
【0068】RAM27cのデータエリアには、図13
に示すように、大漏れ量からの計算値である大漏れ時の
差圧Hを格納するHデータ格納エリア27c1 、第2の
遮断弁13が弁閉してバイパスガス配管11aにのみガ
スが流れるようになる流量からの計算値である微少漏れ
確認中となる差圧H1 を格納するH1 データ格納エリア
27c2 、気密検査時に気密判定を行う際に使用する検
査開始時と一定時間後との圧力の差ΔPを格納するΔP
データ格納エリア27c3 、漏洩検知判定回数S1 を格
納するS1 データ格納エリア27c4 、検査期間判定回
数S2 を格納するS2 データ格納エリア27c5 、漏洩
なし判定値Q0 を格納するQ0 データ格納エリア27c
6 が形成され、これらのエリアには予め定められた定数
が格納されている。
【0069】RAM27cのワークエリアにはまた、図
14に示すように、気密検査時間を計時するタイマT1
を構成するエリア27c11、検査時間を計時するタイマ
2を構成するエリア27c12、圧力計測周期を決定す
るタイマT1を構成するエリア27c14、微少漏れ確認
中の流量記録周期を決定するタイマT2を構成するエリ
ア27c15、流量パルスを計数する流量パルスカウンタ
PCを構成するエリア27c16、漏洩検知回数Sを計数
するS1 カウンタを構成するエリア27c17、検査期間
を計数するS2 カウンタを構成するエリア27c18、漏
洩確認フラグFを構成するエリア27c20、流量を記録
するエリア27c21、最小流量値を格納するエリア27
22、検定データ1を格納するエリア27c23、検定デ
ータ2を格納するエリア 27c24が形成され、これら
のエリア内のデータは随時書き換えられる。
【0070】CPU27aは電源投入により図7及び図
8に示すメインルーチンの動作を開始し、その最初のス
テップS1において初期設定を行う。この初期設定にお
いては、ROM27bに予め格納されている各種のデー
タをRAMの所定のエリアに格納するなどの処理を行
う。その後ステップS2に進み、ここでスタートスイッ
チ18aがオン操作されるのを待ち、スタートスイッチ
18aがオン操作されステップS2の判定がYESとな
るとステップS3に進んで第1の遮断弁12を弁閉す
る。このことによって第1の遮断弁12の下流側に所定
の圧力の供給ガスが閉じこめられる。その後ステップS
4に進み、ここで気密漏洩検査を行うのに必要な一定時
間T1 を計時するT1 タイマをスタートさせる。続いて
ステップS5に進み、ここでT1 タイマがタイムオーバ
となるのを待つ。T1 タイマがタイムオーバとなりステ
ップS5の判定がYESになるとステップS6に進む。
【0071】ステップS6においては、スタートスイッ
チ18aのオン操作から一定時間T 1 の間に第1の遮断
弁12の下流側に閉じこめられたガスの圧力が所定値Δ
P以上低下したかどうかを判定する。このためにスター
トスイッチ18aをオン操作した直後に圧力センサ14
a及び14bによって検知した圧力PU0又はPL0とタイ
マT1 がタイムオーバとなった直後に圧力センサ14a
及び14bによって検知した圧力PUT又はPLTとの差が
所定値ΔPより大きいか否かを判定する。すなわち、P
U0−PUT又はPL0−PLT≧ΔPであるか否かを判定す
る。
【0072】上記ステップS6の判定がYESのときに
は、第1の遮断弁12の下流側に閉じこめたガスが漏れ
て一定時間後の圧力が低下したと想定し、ステップS7
に進んで気密漏洩検査の結果として「気密漏洩表示」を
警報ランプ18c5 の点灯によって行わせる。この表示
は次のステップS8においてリセットスイッチ18bが
オン操作されたことが判定されるまで継続される。気密
漏洩箇所の修復が完了してリセットスイッチ18bがオ
ン操作されてステップS8の判定がYESになると、上
記ステップS1に戻って再度気密漏洩検査が最初から再
開される。一方、上記ステップS6の判定がN0のとき
には、第1の遮断弁12の下流側にガス漏れがないと想
定し、ステップS9に進んで第1の遮断弁12を弁開し
てガス供給を再開する。
【0073】上記ステップS9においてガス供給を再開
してからステップS10(図8)に進んで最小流量の検
知処理を行うのに必要な例えば1日(24時間)の検査
時間T2 を計時するT2 タイマをスタートさせる。続い
てステップS11に進み、ここでT2 タイマがタイムオ
ーバとなるのを待つ。T2 タイマがタイムオーバとなり
ステップS11の判定がYESになるとステップS12
に進んで最小流量の検知処理を行う。上記ステップS1
2において最小流量の検知処理が完了したらステップS
13に進み、ここで漏洩なしを判定するため上記ステッ
プ12において検知した最小流量Qaが例えば3[l/h]
の所定値Q0 未満であるか、すなわちQa<3[l/h]で
あるかどうかを判定する。このステップS13の判定が
YESのときにはステップS14に進んで後述する流量
計測処理によってRAM27c内の流量記録エリア27
21に順次記録し収集したガス流量をクリアすると共
に、後述する検査期間を計時するRAM27c内のエリ
ア27c18に形成した検査期間カウンタ及び漏洩の疑い
ありの回数を計数するRAM27c内のエリア27c 17
に形成した漏洩検知カウンタをクリアしてから上記ステ
ップS10に戻って上記ステップS10〜S13を繰り
返す。
【0074】上記ステップS13の判定がN0のときに
はステップS15に進んで検査期間カウンタをインクリ
メントしてからステップS16に進み、ここで検査期間
カウンタの計数が例えば2週間の日数に対応する14の
所定値S2 に等しいか否かを判定する。このステップS
16の判定がN0のときには上記ステップS10に戻っ
て上記ステップS10〜S16を繰り返す。上記ステッ
プS16の判定がYESのときにはステップS17に進
んで最小流量値の処理を行ってからステップS18に進
み、ここで上記ステップS17における処理結果に基づ
いて漏洩判定及び判定結果の表示処理を行う。ステップ
S18の終了後は上記ステップS10に戻って上記ステ
ップS10〜S18を繰り返す。
【0075】上記ステップS1〜S18の処理を行って
いる過程で、図9に示すような例えば1分の一定時間T
1毎にタイマ割り込み処理が開始する。このタイマ割り
込み処理においては、その最初のステップS20におい
て圧力センサ14a及び14bによって検知した圧力P
U 又はPL を表す圧力信号をデジタル化して読み込み、
この読み込んだ圧力信号に基づいて次のステップS21
において圧力PU 及びPL の差PU-L を取り、この差P
U-L が所定値Hより大きいか否かを続くステップS22
において判定する。すなわち、PU −PL ≧Hであるか
否かを判定する。この判定がYESのときにはガス配管
の破損などによる大漏れが生じていると判断してステッ
プS23に進んで「大漏れ表示」の警報表示を警報ラン
プ18c 1 の点灯を行わせ、更にステップS24に進ん
で第1の遮断弁12を弁閉状態に保持させる。この表示
は次のステップS25においてリセットスイッチ18b
がオン操作されたことが判定されるまで継続される。大
漏れ箇所の修復が完了してリセットスイッチ18bがオ
ン操作されてステップS25の判定がYESになると、
上記ステップS1に戻って再度気密漏洩検査が最初から
再開される。
【0076】上記ステップS22の判定がN0のときに
は、ステップS26に進んで上記ステップS21におい
て取った圧力PU 及びPL の差PU-L が所定値H1 より
小さいか否かを判定する。すなわち、PU −PL <H1
であるか否かを判定する。この判定がYESのときには
ガス使用量が小さくなって第2の遮断弁13が自動的に
弁閉するので、ガスはバイパスガス配管11aに設けた
微少流量センサ15を通じてのみ流れ、微少流量センサ
15が流量パルスを発生するようになる。この流量パル
スは流量を監視して微少漏洩を確認するために利用され
るので、ステップS27において「微少漏れ確認中表
示」の警告表示を警告ランプ18c4 を点灯させて行わ
せると共に続くステップS28においてRAM27cに
形成された漏れ確認フラグFをオンさせてから元のメイ
ンルーチンに戻る。一方、上記ステップS26の判定が
N0のとき、すなわち、圧力PU 及びPL の差が所定値
1より大きいときには、ステップS29に進んで漏れ
確認フラグFをオフさせてからメインルーチンに戻る。
【0077】また、上記ステップS1〜S18の処理を
行っている任意時点で、図10に示すような割り込み処
理が開始する。この割り込み処理は、微少流量センサ1
5が発生する流量パルスを入力すると開始し、その最初
のステップS30において漏れ確認フラグFがオンして
いるか否かを判定し、判定がN0のときには直ちにメイ
ンルーチンに戻って入力した流量パルスを無視する。こ
れに対し、ステップS30の判定がYESのとき、すな
わち、漏れ確認フラグFがオンしているときには、ステ
ップS31に進んでRAM27c内の所定のエリア27
16に形成した流量パルスカウンタPCをインクリメン
トしてからメインルーチンに戻る。
【0078】更に、上記ステップS1〜S18の処理を
行っている過程で、図11に示すような例えば6秒の一
定時間T2毎にタイマ割り込み処理が開始する。この割
り込み処理においては、その最初のステップS40aに
おいて漏れ確認フラグFがオンしているか否かを判定
し、判定がN0のときには直ちにメインルーチンに戻
り、ステップS40aの判定がYESのときにはステッ
プS40に進んでRAM27c内のエリア27c16に形
成した流量パルスカウンタPCの計数値を今回計数値と
して読み込む。この今回計数値は次のステップS41に
おいて前回計数値との差が取られる。次にステップS4
2に進み、上記ステップS41にて求めた差に例えば6
00の定数と所定の係数を乗じて換算することによって
流量[l/h]を求め、これを続くステップS43において
RAM27c内の流量記録エリア27c21に順次記録し
てからメインルーチンに戻る。
【0079】図7及び図8について上述したメインルー
チンのステップS12においては、より詳細には、スタ
ートスイッチ18aがオン操作されてからステップ10
においてスタートされるタイマT2 が例えば24時間の
検査期間T2 を計時している間に図11のタイマ割り込
みルーチンの上記ステップS43において流量記録エリ
ア27c21に順次記録された流量データに基づいて、最
小流量Qaを検知され、これがRAM27c内の最小流
量値格納エリア27c22に格納される。
【0080】また、図7及び図8について上述したメイ
ンルーチンのステップS17の最小流量値の処理及びス
テップS18の漏洩判定及び判定結果の表示処理におい
ては、より詳細には、図12のフローチャートに示すよ
うな処理が行われる。
【0081】図12のフローチャートにおいては、ステ
ップS17の最小流量値の処理の最初のステップS17
aにおいてRAM27c内の最小流量値格納エリア27
22に記録格納されている14の最小流量値を処理して
後の検定のために使用する各種の値を求めるが、これに
先だって14の最小流量値から大きい方と小さい方の2
つをそれぞれ除いて10の最小流量値とする。その上
で、後述の検定において使用する最小流量値の数n(=
10)、検査期間の最小流量値の平均値x、検査期間の
最小流量値の平方和Sを求めておく。続いてステップS
17bに進んで最小流量値格納エリア27c22に記録格
納された最小流量値とRAM27c内のエリア27c18
に形成された検査期間カウンタの値をそれぞれクリアし
てからステップS17cに進む。
【0082】ステップS17cにおいては、ステップS
17aにおいて求めた値n、x、Sを格納するRAM2
7c内のエリア27c23及び27c24にそれぞれ形成さ
れた2つのを検定データ格納エリア1及び2の一方1に
データがあるか否か判定する。このステップS17cの
判定がN0のときにはステップS17dに進んで上記ス
テップS17aにおいて求めた値を検定データ格納エリ
ア1に格納してから上記ステップS10に戻る。これに
対し、検定データ格納エリア1にデータが格納されてい
てステップS17cの判定がYESのときにはステップ
S17eに進んで上記ステップS17aにおいて求めた
値を検定データ格納エリア2に格納してから次のステッ
プS18の漏洩判定及び判定結果の表示処理に進む。
【0083】ステップS18の漏洩判定及び判定結果の
表示処理の最初のステップS18aにおいて、上式(1)
〜(5) の計算を行うことによって平均値の差の検定を行
う。続いてステップS18bに進んで2つの検査期間の
データに差があるか否かを判定し、このステップS18
bの判定がN0のときには、ステップS18cに進んで
検定データ格納エリア2に格納している値を検定データ
格納エリア1に格納し、検定データ格納エリア2をクリ
アしてから上記ステップS10に戻る。ステップS18
bの判定がYESのときにはステップS18dに進んで
差が増加傾向であるか否かを判定する。この判定は相前
後する検査期間の平均値xを単純に比較することによっ
て行われる。このステップS18dの判定がYESのと
きにはステップS18eに進む。
【0084】ステップS18eにおいてはRAM27c
内のエリア27c17に形成された漏洩検知カウンタをイ
ンクリメントし、このインクリメントした漏洩検知カウ
ンタの値が例えば3の漏洩検知回数S1 に等しいか否か
をステップS18fにおいて判定する。ステップS18
fの判定がN0のときには上記ステップS18cの処理
を行った後に上記ステップS10に戻る。なお、上記ス
テップS18dの判定がN0のときにはステップS18
gにおいて漏洩検知カウンタをクリアしてからステップ
S18cを経由して上記ステップS10に戻る。また、
ステップS18fの判定がYESのときにはステップS
18hに進んで「微少漏洩表示」を警報ランプ18c2
を点灯して行ってから上記ステップS10に戻る。
【0085】上述した実施の形態によれば、ガス配管1
1を通じて供給するガスのガス流量が低下したとき、ガ
ス配管11の途中に設けた遮断手段としての第2の遮断
弁13によってガス配管11を通じてのガスの供給を遮
断し、このとき遮断されたガス配管11と並列のガスバ
イパス路11aを通じてガスを供給し、ガスバイパス路
11aに流れるガス流量をガスバイパス路11aの途中
に設けた流量検出手段としての微少流量センサ15によ
り計測し、微少流量センサ15により計測したガス流量
に基づいて微少漏洩の有無を検査するようにしているの
で、ガス供給を停止することなくガス配管11の漏洩検
査を行うことができる。
【0086】図7〜図12のフローチャートを参照して
説明した実施の形態によれば、微少漏洩の有無を検査す
るに先だって第1の遮断弁12を遮断してガス配管11
に所定の供給圧力のガスを閉じこめ、その後の閉じこめ
たガスの圧力変化を監視する。この監視によって、ガス
配管11内のガス圧に実質的な圧力低下があるかどうか
を判断することにより気密漏洩検査を実施して漏洩がな
いことを確認する。漏洩が無いことを確認した上で微少
流量センサ15により計測した単位時間毎のガス流量を
24時間の検査時間の間記録し、この記録したガス流量
に基づき、検査時間毎の最小流量を検知して流量記録エ
リア27c21に記録格納する。この記録格納した最小流
量値は、1日にガス配管11を通じて供給するガス流量
の最も小さい値である。この最小流量値は2週間の検査
期間分記録収集されるが、この2週間分の最小流量値に
は週間単位のガス消費パターンが含まれる。
【0087】そして、例えば24時間の一定の検査時間
分記録したガス流量に基づき検知した検査時間内の最小
流量が例えば3[(l/H)] の所定値以下のときに漏洩なし
と判定し、それまで検知した最小流量をクリアし、新た
に検査時間毎の最小流量を検査期間分検知するようにな
っているので、常に、漏洩なしが確認できなくなった後
の最小流量によって微少漏洩の有無を検出することにな
る。
【0088】また、最小流量が所定値以上のとき直ちに
漏洩の疑いありと判断することなく、相前後する一定の
検査期間の間にそれぞれ求めた最小流量を対比して最小
流量中にガス漏洩による成分が含まれているかどうかを
判断し、含まれているときにはじめて漏洩の疑いありと
判定しているので、ガス消費が完全に無くならなくても
漏洩の疑いがあるか否かの判定を行うことができる。し
かも、この判定が例えば3回の所定回数連続して行われ
たときに最終的に微少漏洩を検出しているので、仮に連
続2度まで漏洩の疑いありとの判定を誤って行っても所
定回数連続しない限り微少漏洩を誤検出することがな
い。
【0089】更に、相前後する一定の検査期間の間にそ
れぞれ求めた最小流量を対比して最小流量中にガス漏洩
による成分が含まれているかどうかを判断するために、
両検査期間の最小流量を処理して両検査期間の平均値の
差を例えばウエルチの検定法により検定し、平均値の差
に増加傾向の有意の差があるとき漏洩の疑いありの判定
を行うようにしているので、漏洩の疑いありの判定を、
両検査期間の最小流量について分散の差があっても統計
量を求める簡単な計算と簡単な判定によってより確実に
行うことができる。しかし、平均値の差の検定はウエル
チの検定法によらなくても行うことが可能である。
【0090】更に、ガス流量計測手段27aー1として
働くCPU27aが単位時間毎のガス流量を記録し、最
小流量検知手段27aー2として働くCPU27aが一
定の検査時間の間に記録したガス流量に基づき検査時間
毎の最小流量を求め、漏洩なし判定手段27a−3とし
て働くCPU27aが最小流量が所定値以下のとき漏洩
なしと判定する。これに対し、漏洩判定手段27a−4
として働くCPU27aが最小流量が所定値以上のと
き、相前後する一定の検査期間の間にそれぞれ求めた最
小流量を対比して最小流量中に漏洩成分を含む漏洩の疑
いがあるか否かを判定し、微少漏洩検出手段27aー5
として働くCPU27aが漏洩判定手段が漏洩の疑いあ
りの判定を所定回数連続してなしたとき微少漏洩ありを
検出しているので、ガス使用中でガスが完全に止まらな
くても例えば週単位の漏洩の疑いの有無の判定の積み重
ねに基づいて微少漏洩を検出することができる。
【0091】更にまた、気密漏洩検査手段27aー6と
して働くCPU27aがガス配管に漏洩がないことを確
認するので、気密漏洩検査、漏洩推論値の設定、漏洩推
論値の計測及び漏洩判定までの一連の動作を自動的に行
うことができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように本発明の方法によれ
ば、ガス使用量が少なくなってガスバイパス路を通じて
供給されるガスの流量を一定の検査時間監視し、この検
査時間の間の最小流量が所定値以下のときには、ガス消
費及びガス漏洩によるガス流量がないとみなすのに対
し、最小流量が所定値以上のとき直ちに漏洩の疑いあり
と判断することなく、相前後する一定の検査期間の間に
それぞれ求めた最小流量を対比して最小流量中にガス漏
洩による成分が含まれているかどうかを判断し、含まれ
ているときにはじめて漏洩の疑いありと判定しているの
で、集合住宅へガスを供給する灯外内管のようなガス配
管の腐食などによる微少漏洩を検知する場合、口火など
で24時間ガス使用中であってガス消費が完全に無くな
らない条件下でも漏洩判定に必要な情報を集め漏洩の疑
いがあるか否かの判定を行うことができ、しかもこの判
定が所定回数連続して行われたときに最終的に微少漏洩
を検出しているので、仮に漏洩の疑いありとの判定を誤
って行っても連続しない限りこれを誤検出することがな
く、ガス配管の漏洩検査を確実に行うことができる。
【0093】また、本発明の方法によれば、検査時間を
1日の24時間とすることによって、深夜などのガス消
費の最も少なくなる時間帯において最小流量を日単位で
得ることができ、また相前後する週単位でそれぞれ求め
た複数の最小流量により週単位の生活パターンを表す最
小流量を得ることができ、相前後する一定の検査期間の
最小流量を対比し最小流量中にガス漏洩による成分が含
まれているかどうかを判断する上で有効である。
【0094】しかも、漏洩の疑いありの判定を、相前後
する両検査期間の最小流量を処理して両検査期間の平均
値の差を検定し、平均値の差に増加傾向の有意の差があ
るとき行うので、統計量を求める簡単な計算と簡単な判
定によってより確実に行うことができる。特に、平均値
の差の検定をウエルチの検定法により行っているので、
両検査期間の最小流量について分散の差があっても、漏
洩の疑いありの判定を行うことができる。
【0095】本発明の装置によれば、検査時間の間の最
小流量が所定値以下のときにはガス消費及びガス漏洩に
よるガス流量がないとみなすのに対し、最小流量が所定
値以上のとき直ちに漏洩の疑いありと判断することな
く、相前後する一定の検査期間の間にそれぞれ求めた最
小流量を対比して最小流量中にガス漏洩による成分が含
まれているかどうかを判断し、含まれているときにはじ
めて漏洩の疑いありと判定しているので、口火などで2
4時間ガス使用中であってガス消費が完全に無くならな
い条件下でも漏洩判定に必要な情報を集め漏洩の疑いの
有無の判定を行うことができる。しかもこの判定が所定
回数連続して行われたときに最終的に微少漏洩を検出し
ているので、ガス配管の漏洩検査を確実に行うことがで
きる。
【0096】更にまた、本発明の装置によれば、検査時
間を1日の24時間とすることによって、深夜などのガ
ス消費の最も少なくなる時間帯において最小流量を日単
位で得ることができ、また相前後する週単位でそれぞれ
求めた複数の最小流量により週単位の生活パターンを表
す最小流量を得ることができ、相前後する一定の検査期
間の最小流量を対比し最小流量中にガス漏洩による成分
が含まれているかどうかを判断する上で有効である。
【0097】また、検査期間でそれぞれ求めた最小流量
を処理して両検査期間の平均値の差を検定し、かつ平均
値に増加傾向の差があると判定したとき漏洩の疑いあり
の判定を行うので、漏洩の疑いありの判定を、統計量を
求める簡単な計算と簡単な判定によってより確実に行う
ことができ、特に平均値の差の検定をウエルチノの検定
法により、両検査期間の最小流量について分散の差があ
っても、漏洩の疑いありの判定を行うことができる。
【0098】また、ガス配管に漏洩がないことを気密漏
洩検査手段によってまず確認した後に、微少漏洩の有無
を検査するようになっているので、気密漏洩検査、最小
流量の検知、漏洩判定までの一連の動作を自動的に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス配管漏洩検査装置の基本構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明によるガス配管漏洩検査装置の一実施の
形態を示す図である。
【図3】図2中の微少流量センサの一例を示す図であ
る。
【図4】図2中の第2の遮断弁の全体構成を示す断面図
である。
【図5】図4中の一部分を示す図である。
【図6】本発明によるガス配管漏洩検査装置の回路構成
を示す図である。
【図7】図6中のCPUが行うメイン処理のフローチャ
ートの一部分を示す図である。
【図8】図6中のCPUが行うメイン処理のフローチャ
ートの他の部分を示す図である。
【図9】図6中のCPUが行うタイマ割込処理のフロー
チャートを示す図である。
【図10】図6中のCPUが行う入力割込処理のフロー
チャートを示す図である。
【図11】図6中のCPUが行う他のタイマ割込処理の
フローチャートを示す図である。
【図12】図8中の一部分の詳細な処理のフローチャー
トを示す図である。
【図13】図6中のRAM内のワークエリアの一部を示
す図である。
【図14】図6中のRAM内のワークエリアの他の一部
を示す図である。
【図15】従来の装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
11 ガス配管 11a ガスバイパス路 13 遮断手段(第2の遮断弁) 15 流量検出手段(微少流量センサ) 27a−1 ガス流量計測手段(CPU) 27a−2 最小流量検知手段(CPU) 27a−3 漏洩なし判定手段(CPU) 27a−4 漏洩判定手段(CPU) 27a−41平均値検定手段(CPU) 27a−42傾向判定手段(CPU) 27a−5 微少漏洩検出手段(CPU) 27a−6 気密漏洩検査手段(CPU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 陶山 毅一 神奈川県横浜市磯子区汐見台3−3 3305棟514号 (72)発明者 筏 隆臣 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 岡村 繁憲 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 安藤 純一 愛知県名古屋市熱田区桜田町19−18 東 邦瓦斯株式会社内 (72)発明者 鈴木 年彦 静岡県天竜市二俣町南鹿島23 矢崎計器 株式会社内 審査官 本郷 徹 (56)参考文献 特開 平7−243598(JP,A) 特開 平4−346047(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 3/00 G01F 1/00 G01F 3/22 G01M 3/28

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス配管を通じて供給するガスのガス流
    量が低下したとき該ガス配管の途中に設けた遮断手段に
    よって前記ガス配管を通じてのガスの供給を遮断し、こ
    のとき遮断されたガス配管と並列のガスバイパス路を通
    じてガスを供給し、該ガスバイパス路に流れるガス流量
    を該ガスバイパス路の途中に設けた流量検出手段により
    計測し、該流量検出手段により計測したガス流量に基づ
    いて微少漏洩の有無を検査するガス配管漏洩検査方法に
    おいて、 前記流量検出手段により計測した単位時間毎のガス流量
    を記録し、該記録したガス流量に基づき前記一定の検査
    時間毎の最小流量を求める第1の工程と、 該第1の工程において求めた前記最小流量が所定値以下
    のとき漏洩なしと判定する第2の工程と、 前記第1の工程において求めた前記最小流量が所定値以
    上のとき、相前後する一定の検査期間の間にそれぞれ求
    めた前記最小流量を対比して前記最小流量中に漏洩成分
    を含む漏洩の疑いがあるか否かを判定する第3の工程
    と、 該第3の工程において漏洩の疑いありの判定が所定回数
    連続してなされたとき微少漏洩ありを検出する第4の工
    程とを有することを特徴とするガス配管漏洩検査方法。
  2. 【請求項2】 前記検査時間を日単位の時間とし、前記
    検査期間を週単位の期間としたことを特徴とする請求項
    1に記載のガス配管漏洩検査方法。
  3. 【請求項3】 前記第3の工程において、前記検査期間
    でそれぞれ求めた最小流量を処理して両検査期間の平均
    値の差を検定し、該検定の結果平均値の差に増加傾向の
    有意の差があるとき漏洩の疑いありの判定を行うことを
    特徴とする請求項1又は2に記載のガス配管漏洩検査方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第3の工程において、前記平均値の
    差の検定をウエルチの検定法により行うことを特徴とす
    る請求項3に記載のガス配管漏洩検査方法。
  5. 【請求項5】 ガス配管を通じて供給するガスのガス流
    量が低下したとき該ガス配管の途中に設けた遮断手段に
    よって前記ガス配管を通じてのガスの供給を遮断し、こ
    のとき遮断されたガス配管と並列のガスバイパス路に流
    れるガス流量を該ガスバイパス路の途中に設けた流量検
    出手段により計測し、該流量検出手段により計測したガ
    ス流量に基づいて微少漏洩の有無を検査するガス配管漏
    洩検査装置において、 前記流量検出手段により計測した単位時間毎のガス流量
    を記録するガス流量計測手段と、 一定の検査時間の間に前記ガス流量計測手段により記録
    したガス流量に基づき前記検査時間毎の最小流量を求め
    る最小流量検知手段と、 前記最小流量が所定値以下のとき漏洩なしと判定する漏
    洩なし判定手段と、 前記最小流量が所定値以上のとき、相前後する一定の検
    査期間の間にそれぞれ求めた前記最小流量を対比して前
    記最小流量中に漏洩成分を含む漏洩の疑いがあるか否か
    を判定する漏洩判定手段と、 該漏洩判定手段が漏洩の疑いありの判定を所定回数連続
    してなしたとき微少漏洩ありを検出する微少漏洩検出手
    段とを備えることを特徴とするガス配管漏洩検査装置。
  6. 【請求項6】 前記最小流量検知手段が最小流量を求め
    る前記検査時間が日単位の時間であり、前記漏洩判定手
    段が漏洩の疑いありの判定を行う前記検査期間が週単位
    の期間であることを特徴とする請求項5に記載のガス配
    管漏洩検査装置。
  7. 【請求項7】 前記漏洩判定手段が、前記検査期間でそ
    れぞれ求めた最小流量を処理して両検査期間の平均値の
    差を検定する平均値検定手段と、該平均値検定手段が平
    均値に差があると検定したとき差が増加傾向であるかど
    うかを判定する傾向判定手段とを有し、該傾向判定手段
    が増加傾向の差があると判定したとき漏洩の疑いありの
    判定を行うことを特徴とする請求項5又は6に記載のガ
    ス配管漏洩検査装置。
  8. 【請求項8】 平均値検定手段が、前記平均値の差の検
    定をウエルチの検定法により行うことを特徴とする請求
    項7に記載のガス配管漏洩検査装置。
  9. 【請求項9】 微少漏洩の有無を検査するに先だって前
    記ガス配管の気密漏洩検査を実施して漏洩がないことを
    確認する気密漏洩検査手段を備えることを特徴とする請
    求項5〜8のいずれかに記載のガス配管漏洩検査装置。
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