JP3196564U - 藻場礁及び生物捕獲部材 - Google Patents

藻場礁及び生物捕獲部材 Download PDF

Info

Publication number
JP3196564U
JP3196564U JP2015000043U JP2015000043U JP3196564U JP 3196564 U JP3196564 U JP 3196564U JP 2015000043 U JP2015000043 U JP 2015000043U JP 2015000043 U JP2015000043 U JP 2015000043U JP 3196564 U JP3196564 U JP 3196564U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
algae
net
capture
growing
attracting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015000043U
Other languages
English (en)
Inventor
裕明 鈴木
裕明 鈴木
達夫 中原
達夫 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Osaka Cement Co Ltd filed Critical Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority to JP2015000043U priority Critical patent/JP3196564U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3196564U publication Critical patent/JP3196564U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Cultivation Of Seaweed (AREA)

Abstract

【課題】藻場礁を水底に配置した際に、藻場礁周辺に捕食生物が住み着くのを抑制することができる藻場礁を提供する。【解決手段】藻類を育成するための育成領域を含む育成ブロック11と、前記育成領域を覆うように配置された藻類育成用ネット12とを備える藻類育成部材1と、前記藻類育成部材1が水底に配置された際に水面側に配置される前記藻類育成用ネット12の外面側に配置され且つ藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネットと、前記捕食生物を前記収容空間に進入させるように前記捕獲ネットに形成された進入部とを含む捕獲部材とを備える。【選択図】図2

Description

本考案は、藻類を育成するための育成領域を備える藻場礁及び藻場礁付近に設置可能な生物捕獲部材に関する。
水中で藻類を育成する方法として、種々の方法が知られている。例えば、藻類の胞子や藻類自体を礁材に付着させることで、礁材上に藻類の育成領域を形成した藻場礁を水中に配置する方法が知られている。しかしながら、魚類等の藻類をエサとする生物(捕食生物)が多数生息している水中では、礁材上で育成した藻類が捕食生物によって捕食されてしまうため、効率的に藻類を育成することができない。
そこで、礁材上の育成領域を覆うように藻類育成用ネットが礁材に取り付けられた藻場礁が提案されている(特許文献1参照)。斯かる藻場礁では、ネット内への捕食生物の進入がネットによって防止されるため、礁材上の藻類が捕食生物によって捕食されるのを防止することができる。これにより、礁材上に藻類の育成し易い環境が形成されている。
しかしながら、上記のような藻場礁を配置する水底付近には魚類等の藻類を捕食する捕食生物が恒常的に存在する。このため、藻類育成用ネットで覆われた育成領域で育成した藻類から放散される胞子が藻場礁の周囲の水底に着床して発芽したとしても、藻場礁の周辺に住み着いた捕食生物によって捕食されてしまい、藻場礁の周辺に藻場を拡大させることが困難となっている。
また、藻場礁付近等の藻類が存在する水中の領域では、藻類を捕食する捕食生物が多く集まるため、捕食生物を駆除するために効率よく駆除できる手段が要望されている。
例えば、特許文献2には、魚類、甲殻類、タコ等を捕獲する捕獲具が記載されている。かかる捕獲具は網状体から構成される本体と、該本体の内部空間と外部空間とを連通する漏斗状の漏斗状部とを備えており、該漏斗状部は、外部空間に開口する入口から内部空間に向かって狭くなるように形成されている。かかる捕獲具は、魚類等が漏斗状部に進入した場合に狭い方向に向かって進んでいく習性を利用して、内部空間に魚類等を収容しようとするものである。
しかしながら、かかる捕獲具では漏斗状部を捕食生物が発見しにくく、効率よく捕食生物を捕獲することが困難である。
特開2007−6796号公報 特開2010−268752号公報
そこで、本考案は、藻場礁を水底に配置した際に、藻場礁周辺に捕食生物が住み着くのを抑制することができる藻場礁を提供することを課題とする。
また、本考案は、藻類を捕食する捕食生物を効率よく駆除できる生物捕獲部材を提供することを課題とする。
本考案にかかる藻場礁は、藻類を育成するための育成領域を含む育成ブロックと、前記育成領域を覆うように配置された藻類育成用ネットとを備える藻類育成部材と、前記藻類育成部材が水底に配置された際に水面側に配置される前記藻類育成用ネットの外面側に配置され且つ藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネットと、前記捕食生物を前記収容空間に進入させるように前記捕獲ネットに形成された進入部とを含む捕獲部材とを備える。
本考案の藻場礁によれば、前記藻類育成部材と前記捕獲部材とを備えるために、まず、前記藻類育成部材が水底に配置された際に周囲にいる魚類等の捕食生物は、前記藻類育成部材の外部から育成領域を透視して該育成領域に配置された藻類に誘き寄せられて前記藻類育成部材の周囲に集まる。前記育成領域は藻類育成用ネットによって覆われているため、捕食生物は育成領域の藻類を食することができず、前記藻類育成部材の周囲を移動することになる。さらに、前記捕獲部材は、前記藻類育成部材が水底に配置された際に水面側に配置される前記藻類育成用ネットの外面側に配置されるため、前記藻類育成部材の周囲を移動するうちに捕食生物は前記捕獲ネットに形成された進入部から捕獲ネット内部に形成された収容空間に進入することが促される。その結果、捕食生物は収容空間に進入して捕獲される。
よって、藻場礁の周囲にいる魚類等の捕食生物を捕獲することができ、藻場礁周辺に魚類等の捕食生物が住み着くのを抑制することができる。
本考案は、藻類を配置するための藻類配置領域を含む藻類配置部材と、前記藻類配置領域を覆うように配置され且つ前記藻類配置領域が外部から透視可能な誘き寄せネットとを備え、且つ、前記捕獲部材と隣接するように配置される誘き寄せ部材をさらに備えられていてもよい。
前記誘き寄せ部材をさらに備えることにより、前記藻類育成部材が水底に配置された際に周囲にいる魚類等の捕食生物は、前記誘き寄せ部材の前記誘き寄せネットの外部から藻類配置領域を透視して該藻類配置領域に配置された藻類に誘き寄せられて前記誘き寄せ部材の周囲に集まる。前記藻類配置領域は前記誘き寄せネットによって覆われているため、捕食生物は藻類配置領域の藻類を食することができず、前記誘き寄せ部材の周囲を移動することになる。さらに、前記誘き寄せ部材に隣接して前記捕獲部材が配置されているため、前記誘き寄せ部材の周囲を移動するうちに捕食生物は前記捕獲ネットに形成された進入部から捕獲ネット内部に形成された収容空間に進入することが促される。その結果、捕食生物は収容空間に進入して捕獲される。
よって、藻場礁の周囲にいる魚類等の捕食生物をより捕獲しやすくなり、藻場礁周辺に魚類等の捕食生物が住み着くのをより抑制することができる。
前記誘き寄せネット及び前記捕獲ネットは透明又は白色であってもよい。
前記誘き寄せネット及び前記捕獲ネットは透明又は白色であることで、捕食生物が藻類配置領域の藻類をより透視しやすくなる。よって、捕食生物が誘き寄せ部材周囲により誘き寄せられやすくなる。
また、前記誘き寄せネット及び前記捕獲ネットによって光が遮られにくいため、藻類育成部材側に光が到達するのを遮ることを抑制できる。よって、藻類育成領域における藻類の育成を阻害することを抑制できる。
前記誘き寄せ部材は前記藻類配置領域の周囲に配置された複数の支柱を備え、前記藻類育成部材は前記育成領域の周囲に配置された複数の支柱を備え、前記誘き寄せ部材の支柱の少なくとも一の支柱は前記藻類育成部材の少なくとも一の支柱に取り付けられていてもよい。
前記誘き寄せ部材が前記配置領域の周囲に配置された複数の支柱を備えている場合には、支柱によって誘き寄せネットが支えられるため、配置領域の周囲に藻類を配置する空間を形成しやすいと同時に、誘き寄せネットを強固に固定して配置することができる。よって、水流等で誘き寄せネットが配置位置から離脱することを防止できる。
前記藻類育成部材が前記育成領域の周囲に配置された複数の支柱を含む場合には、支柱によって藻類育成用ネットが支えられるため、育成領域の周囲に藻類が育成する空間を形成しやすい。また、藻類育成用ネットが支柱で支えられることで、水流等によって藻類育成用ネットが藻類育成部材から離脱しにくくなる。
また、前記誘き寄せ部材の支柱の少なくとも一の支柱は前記藻類育成部材の少なくとも一の支柱に取り付けられている場合には、支柱同士を固定することで、前記藻類育成部材と前記誘き寄せ部材とを強固に取り付けることができる。
前記誘き寄せ部材は複数備えられ、該複数の誘き寄せ部材は前記捕獲部材の周囲に点在するように配置されていてもよい。
前記誘き寄せ部材が複数備えられ、該複数の誘き寄せ部材が前記捕獲部材の周囲に点在するように配置されている場合には、複数の誘き寄せ部材によって捕食生物が誘き寄せられやすくなると同時に、捕獲部材の周囲に誘き寄せ部材が点在するように配置されているため、点在する誘き寄せ部材の間を移動する捕食生物が捕獲部材により進入しやすくなる。
前記進入部は、一方の端部に前記捕獲ネットの外部空間に開口する入口部を備え、他方の端部に前記収容空間に開口する出口部を備えており、前記入口部の開口面積は、前記出口部の面積よりも大であってもよい。
前記進入部が、一方の端部に前記捕獲ネットの外部空間に開口する入口部を備え、他方の端部に前記収容空間に開口する出口部を備えており、前記入口部の開口面積は、前記出口部の面積よりも大である場合には、捕食生物が収容空間に進入しやすく且つ収容空間から脱出しにくくなるため、捕食生物を収容空間にとどめておきやすくなる。
前記捕獲部材は、前記収容空間と連通する回収空間を有する生物回収部材を備えており、前記回収空間の周囲には遮光性を有する材質からなる回収ネットが配置されていてもよい。
前記捕獲部材が前記収容空間と連通する回収空間を有する生物回収部材を備えており、前記回収空間の周囲には遮光性を有する材質からなる回収ネットが配置されている場合には、捕食生物が暗所を好む生物である場合に、前記収容空間から遮光性を有する材質からなる回収ネットで囲まれた回収空間に捕食生物を誘導させて回収空間に集めることができる。よって、捕獲した捕食生物を回収しやすくなる。
本考案にかかる生物捕獲部材は、藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネットと、前記捕食生物を前記収容空間に進入させる進入部とを備え、前記進入部は、一方の端部に前記捕獲ネットの外部空間に開口する入口部を備え、他方の端部に前記収容空間に開口する出口部を備えており、前記入口部の開口面積は、前記出口部の面積よりも大であって、前記進入部の、前記捕獲ネットが水底に配置された際に水面側となる位置には透光ネットが配置されており、前記透光ネットは、前記捕獲ネットよりも光透過性が高くなるように構成されている。
本考案の生物捕獲部材によれば、前記捕獲ネットを水底に配置した場合、前記進入部の水面側(上方側)となる位置には前記捕獲ネットよりも光透過性の高くなるように構成された透光ネットが配置されているため、捕獲ネットの内側に形成された収容空間よりも、進入部の方が水面側からさす太陽光等の光によって明るくなる。従って、進入部付近に集まった捕食生物は進入部を発見しやすくなる。前記進入部は前記捕獲ネットの外部空間に開口する入口部が前記収容空間に開口する出口部の面積よりも大であるため、捕食生物は習性により収容空間に進入しやすく、且つ、収容空間は、前記進入部よりも暗所になるため、前記進入部に進入した捕食生物が暗所を好む生物である場合には前記収容空間に向かって進んでいきやすい。よって、前記収容空間へ捕食生物をより誘導しやすくなる。また、進入部は入口部が出口部の面積よりも大であるため、捕食生物は習性により収容空間から脱出しにくくなるため、捕食生物を収容空間にとどめておきやすくなる。
よって、藻類を捕食する捕食生物を効率よく収容空間に収容して、水底付近から駆除することができる。
本考案の生物捕獲部材は、藻類を収容可能な藻類収容空間を内側に形成し且つ前記藻類収容空間を外部から透視可能に構成されている透視ネットを備えた藻類収容部材が前記捕獲ネットの外側に配置されていてもよい。
藻類を収容可能な藻類収容空間を内側に形成し且つ前記藻類収容空間を外部から透視可能に構成されている透視ネットを備えた藻類収容部材が前記捕獲ネットの外側に配置されている場合には、水底周囲にいる魚類等の捕食生物は、透視ネットの外部から藻類収容部を透視して収容される藻類に誘き寄せられて該藻類収容部材の周囲に集まる。藻類収容空間に収容された藻類は透視ネットによって覆われているため、捕食生物は藻類を食することができず、藻類収容部材の周囲を移動することになる。さらに、前記藻類収容部材が前記捕獲ネットの外側に配置されているため、捕食生物は前記進入部から収容空間に進入することが促される。その結果、捕食生物は収容空間に進入して捕獲される。
よって、藻類を捕食する捕食生物をより効率よく収容空間に収容して、水底付近から駆除することができる。
藻場礁を水底に配置した際に、藻場礁周辺に捕食生物が住み着くのを抑制することができる。
また、藻類を捕食する捕食生物をより効率よく駆除できる。
実施形態に係る藻場礁を示す斜視図。 実施形態の藻類育成部材を示す斜視図。 実施形態の誘き寄せ部材を示す斜視図。 実施形態の捕獲部材を示す斜視図。 実施形態の藻場礁の使用状態を示す概略図。 実施形態の藻場礁の使用状態を示す概略図。 他の実施形態に係る藻場礁を示す斜視図。 他の実施形態の捕獲部材を示す斜視図。 実施形態に係る生物捕獲部材を示す斜視図。 他の実施形態の生物捕獲部材を示す斜視図。
以下、図面に基づいて本考案に藻場礁及び生物捕獲部材の実施形態について説明する。尚、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施形態1)
まず、本考案の藻場礁の実施形態について図1〜図4を参照しながら説明する。
本実施形態の藻場礁10は、藻類を育成するための育成領域を含む育成ブロック11と、前記育成領域を覆うように配置された藻類育成用ネット12とを備える藻類育成部材1と、
前記藻類育成部材1が水底に配置された際に水面側に配置される前記藻類育成用ネット12の外面側に配置され且つ藻類を食する藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネット33と、前記捕食生物を前記収容空間に進入させるように前記捕獲ネット33に形成された進入部34とを含み、且つ前記誘き寄せ部材2に隣接して配置された捕獲部材3とを備える。
また、本実施形態の藻場礁10は、藻類を配置するための藻類配置領域を含む藻類配置部材21と、前記藻類配置領域を覆うように配置され且つ前記藻類配置領域が外部から透視可能な誘き寄せネット23とを備え、且つ、前記捕獲部材3と隣接するように配置される誘き寄せ部材2をさらに備える。
まず、前記藻類育成部材1について詳しく説明する。
藻類育成部材1は、図1及び図2に示すように、藻類を育成するための育成領域NAを含む育成ブロック11と、前記育成領域NAを覆うように配置された藻類育成用ネット12とを備える。
育成ブロック11としては、特に限定されるものではないが、例えば、コンクリート等から形成された図1及び2に示すような略六面体のブロック体等が挙げられる。
該育成ブロック11の一面側には、藻類を育成する育成領域NAが備えられている。該育成領域NAは、例えば、育成ブロック11の一面に形成された藻類の胞子等が付着しやすい凹凸領域等が挙げられる。
本実施形態の藻類育成部材1は、複数個(本実施形態では9個)の育成ブロック11を備えている。各育成ブロック11は育成領域NAが形成された面が上面になるように縦横3個ずつ、平面上、例えば、コンクリート製の板部材14の一面上等に配置されている。
本実施形態において、育成ブロック11の周囲には4本の支柱13が配置されている。具体的には、育成ブロック11が配置された板部材14の四隅にあたる位置において、前記育成領域NAの上方に向かって突出するように4本の支柱13が立設されている。支柱13としては特に限定されるものではないが、例えば、鋼鉄等の金属製、FRP等の合成樹脂製の支柱等が上げられる。支柱13を設置する方法についても特に限定されるものではないが、例えば、前記育成ブロック11に取りつけることで固定して設置してもよく、育成ブロック11を配置する板部材14の上面に穴を形成して、該穴に支柱を挿入することで設置してもよい。
藻類育成用ネット12は、育成ブロック11の育成領域NAを覆うように前記支柱13に取り付けられている。すなわち、4本の支柱13間に配置され育成領域の周囲を包囲するように配置される外周ネット12aと、育成領域NAの上方に配置される上方ネット12bとから構成される。
藻類育成用ネット12と支柱13とは、紐や結束具等によって固定されていてもよい。
藻類育成用ネット12としては特に限定されるものではなく、ポリエチレン等の合成樹脂製、天然繊維製、金属製のネット等であって、藻類を魚類等の捕食生物から捕食から保護可能なネットであればどのようなものであってもよい。
次に、誘き寄せ部材2及び捕獲部材3について詳しく説明する。
本実施形態の誘き寄せ部材2は、図1及び図3に示すように、前記藻類育成部材1の上方ネット12bの四隅に4個配置されている。さらに、該誘き寄せ部材2は、上方ネット12bの中央部に配置された捕獲部材3の周囲(本実施形態においては四隅にあたる位置)に点在するように配置されている。
本実施形態の誘き寄せ部材2は、図3に示すように、上面に藻類配置領域を備えた藻類配置部材21と、該藻類配置部材21が載置される板部材24と、該板部材24の四隅に配置された4本の支柱22と、前記藻類配置部材21の藻類配置領域を覆うように配置された誘き寄せネット23とから構成されている。尚、図1及び図3において、誘き寄せネット23は省略又は一部省略されている。
前記藻類配置部材21は、特に限定されるものではないが、例えば、コンクリート等から形成された板状のブロック体等が挙げられる。
該藻類配置部材21の一面側には藻類が配置される藻類配置領域AAが備えられている。本実施形態の藻類配置領域AAは藻類配置部材21の一面から構成されており、該藻類配置領域AAには、あらかじめ採取しておいた藻類を固定してもよく、或いは藻類の胞子等を藻類配置部材21に付着させて育成させることで藻類を配置してもよい。
誘き寄せネット23は、特に限定されるものではなく、ポリエチレン等の合成樹脂製、天然繊維製、金属製のネット等であって、藻類を魚類等の捕食生物から捕食から保護可能なネットであればどのようなものであってもよいが、藻類配置部材21に配置された藻類が誘き寄せ部材2の外側から透視可能なようなネットから構成される。
透視可能な誘き寄せネット23としては、透明又は白色のネットから構成されていてもよい。誘き寄せネット23が透明又は白色のネットから構成されている場合には、外側からより透視しやすいため、捕食生物が藻類を認識しやすく誘き寄せられやすい。また、透明又は白色のネットは光を遮りにくいため、藻類配置領域AAの藻類の育成、生存を阻害することが抑制できる。
藻類配置領域AAに配置される藻類は特に限定されるものではなく、藻場礁10の設置される周囲から排除したい捕食生物の好む藻類等から選択してもよく、例えば、ヒジキ、クロメ等が挙げられる。
本実施形態において、誘き寄せ部材2の藻類配置領域AAの周囲には4本の支柱22が配置されている。具体的には、藻類配置部材21が載置された板部材24の四隅にあたる位置に4本の支柱22が藻類配置領域AAの上方に向かって突出するように立設されている。支柱22としては特に限定されるものではないが、例えば、鋼鉄等の金属製、FRP等の合成樹脂製の支柱等が挙げられる。支柱22を板部材24に設置する方法についても特に限定されるものではないが、例えば、板部材24に溶接や接着などによって支柱22を固定して取り付けてもよく、板部材24と支柱22とを一体成型によって形成してもよく、板部材24に穴を形成して、該穴に支柱22を挿入することで設置してもよい。あるいは、直接、藻類配置部材21に支柱を設置することで、藻類配置領域AAの周囲に支柱22を配置してもよい。
誘き寄せネット23は、藻類配置領域AAを覆うように前記支柱22に取り付けられている。すなわち、4本の支柱22間に配置され藻類配置領域AAの周囲を包囲するように配置される外周ネット23aと、藻類配置領域の上方に配置される上方ネット23bとから構成される。
誘き寄せネット23と支柱22とは、紐や結束具等によって固定されていてもよい。
本実施形態の捕獲部材3は、前記藻類育成部材1の上方ネット12bの上部に配置されている。本実施形態の捕獲部材3は、図4に示すように、捕獲部本体31と、該捕獲部本体31の側方部に隣接するように配置されている生物回収部材32とから構成されている。
捕獲部本体31は、捕食生物を収容可能な収容空間R1を内側に形成する捕獲ネット33と、捕食生物を前記収容空間R1に進入させるように前記捕獲ネット33に形成された進入部34とを含む。
具体的には、捕獲部本体31は、上面部と側面部とに捕獲ネット33が配置されることで、該捕獲ネット33で囲まれた内側に収容空間R1が形成されている。上面部は略矩形状であり、四隅に誘き寄せ部材2が嵌合可能な凹部Cが形成されている。
捕獲部本体31の側面部のうち対向する一対の面には進入部34が形成されている。各進入部34の両端は捕獲部本体31の外部空間R2と、前記収容空間R1とに開口している。具体的には、進入部34の一方の端部には外部空間R2に開口する入口部34aが備えられ、他方の端部には収容空間R1に開口する出口部34bが備えられている。
また、進入部34は、前記入口部34aの開口面積が前記出口部34bの面積よりも大になるように構成されている。
本実施形態における進入部34のより具体的な構成は以下のような構成である。すなわち、図4に示すように、入口部34aは捕獲部本体31の側面に配置された捕獲ネット33に長方形状に開口されてなり、該入口部34から収容空間R1の内部に向かって狭くなるように形成された進入路34cを備え、該進入路34cの最先端、すなわち、収容空間R1側の端部には切りこみ状の出口部34bが形成されている。
本実施形態の捕獲部本体31は、図4に示すようなフレーム35を備えていてもよい。
フレーム35は、鋼鉄等の金属製、FRP等の合成樹脂製等からなるフレーム部材から構成されているものが挙げられ、各フレーム部材が捕獲部本体31の上面、底面、側面及び進入路34cの形状を構成するように配置されてフレーム35は構成されている。
捕獲ネット33は、特に限定されるものではなく、ポリエチレン等の合成樹脂製、天然繊維製、金属製のネット等であって、魚類等の捕食生物が収容空間R1から逃げ出さないようなネットであればどのようなものであってもよいが、例えば、透明又は白色のネットから構成されていてもよい。捕獲ネット33が透明又は白色のネットから構成されている場合には、下方に配置される藻類育成部材1の藻類配置領域AAの藻類の育成、生存を阻害することが抑制できる。尚、図4において、捕獲ネット33は一部省略されている。
本実施形態において捕獲部本体31は、前記フレーム35に捕獲ネット33が取り付けられることで形成されていてもよい。
捕獲部本体31にフレーム35が備えられている場合には、捕獲ネット33は、紐や結束具等によってフレーム35に固定されていてもよい。
本実施形態の捕獲ネット33は、捕獲部本体31の収容空間R1の周囲を包囲するように配置される外周ネット33aと、収容空間R1の上方に配置される上方ネット33bと前記進入路34cの側壁を構成する一対の進入路ネット33c、33cとから構成される。
前記進入路34cは、入口部34aが前記外周ネット33aに開口するように構成されており、出口部34bが一対の進入路ネット33cが当接することで切り込み状の開口として構成されている。
また、捕獲部本体31の四隅に前記誘き寄せ部材2が配置されているため、一対の進入路ネット33c、33cにおいて2個の誘き寄せ部材2の間に進入路34cの入口部34aが配置されている。
前記生物回収部材32は、前記捕獲部本体31の一の側方部に配置されており、前記収容空間R1と連通する回収空間R3を備えており、前記回収空間R3の周囲には遮光性を有する材質からなる回収ネット38が配置されている。
生物回収部材32にはフレーム36が備えられていてもよく、該フレーム36に回収ネット38が取り付けられることで回収空間R3が回収ネット38によって囲まれるように構成されていてもよい。
生物回収部材32にフレーム36が備えられている場合には、回収ネット38が紐や結束具等によって該フレーム36に固定されていてもよい。
前記フレーム36としては特に限定されるものではなく、例えば、鋼鉄等の金属製、FRP等の合成樹脂製からなるフレーム部材から構成されているものが挙げられる。
本実施形態の回収ネット38は、特に限定されるものではなく、ポリエチレン等の合成樹脂製、天然繊維製、金属製のネット等であって、魚類等の捕食生物が回収空間R3から逃げ出さないようなネットであればどのようなものであってもよいが、例えば、遮光性を有する材質からなるネットから構成されていることが好ましい。回収ネット38が遮光性を有する材質から構成されている場合には、例えば、捕食生物が暗い場所を好む魚類等である場合に、収容空間R1から回収空間R3に進んで入るため、回収空間R3に捕獲した捕食生物を集めることが容易にできる。
遮光性を有する材質からなるネットとしては、黒色や暗色のネット等が挙げられる。尚、図4において、回収ネット38は一部省略されている。
生物回収部材32は、必要に応じて前記捕獲部本体31から取り外し可能なように前記捕獲部本体31の一の側方部に取り付けられていてもよい。
本実施形態の生物回収部材32においてが回収ネット38は、回収空間R3の周囲を包囲する位置と、回収空間R3の上方と、回収空間R3の下方とに配置されている。
捕獲部本体31の収容空間R1と、生物回収部材32の回収空間R3とは、生物回収部3の一側面側の回収ネット38に形成された回収部進入部39によって連通されている。
具体的には、回収部進入部39は、収容空間R1に開口された入口部39aと回収空間R3に開口された出口部39bとを備えており、前記進入部34と同様に、入口部39aは長方形状の開口からなり、該入口部39aから回収空間R3の内部に向かって狭くなるように形成された進入路39cが形成されている。該進入路39cの最先端、すなわち、回収空間R3側の端部には切りこみ状の出口部39bが形成されている。
生物回収部材32の回収ネット38には、回収空間R3と外部空間R2とを連通させることが可能な取り出し口(図示せず)が備えられていてもよい。取り出し口は保管生物を回収空間R3内に保管中は閉鎖されており、必要に応じて開口可能な取り出し口であることが好ましい。取り出し口としては、例えば、面ファスナーや線ファスナー等の開閉自在な手段が取り付けられている開口部等が挙げられる。
本実施形態において捕獲部材3は、前記藻類育成部材1の上方ネット12b上に配置されているが、捕獲部材3の捕獲部本体31は上方ネット12bの内側に配置され、生物回収部材32は前記藻類育成部材1の上方ネット12bから外側に突出するように配置されている。
従って、本実施形態の捕獲部本体31の底面には、捕獲ネット33は配置されていなくても、藻類育成部材1の上方ネット12bによって収容空間R2が形成される。
また、生物回収部材32の下方には藻類育成部材1が配置されていないため、回収ネット38で藻類育成領域NAを遮光しにくい。
また、藻類育成部材1、誘き寄せ部材2、捕獲部材3の捕獲部本体31及び生物回収部材32は、各部材にそれぞれ配置されたネット(藻類育成用ネット12、誘き寄せネット23、捕獲ネット33、回収ネット38)同士を紐や結束具で固定することで固定されていてもよい。或いは、それぞれに配置された支柱やフレーム部材(藻類育成部材1の支柱13、誘き寄せ部材2の支柱22、捕獲部本体31のフレーム35、生物回収部材32のフレーム36)同士を紐や結束具で固定することで固定されていてもよい。
次に上記のような本実施形態の藻場礁10を使用する場合について説明する。
本実施形態において、藻場礁10は前記藻類育成部材1が水底等に載置されることで設置される。藻場礁10は藻類育成部材1が直接水底に配置されていてもよく、あるいは、図1に示すような礁材100の上に配置されて、礁材100ごと水底に設置されてもよい。本実施形態の礁材100は、脚部が3本配置されているコンクリート製ブロックからなる礁材100であり、かかる礁材100の上に藻場礁10は配置することで水底面に凹凸があるような場合にも安定して藻場礁10を設置することができる。
藻場礁10は、前記誘き寄せ部材2及び前記捕獲部材3が水面側に配置されるように設置されることが好ましい。
水底に設置された藻場礁10の藻類育成部材1では、藻類が育成される育成領域NAが藻類育成用ネット12に覆われているため魚類等の捕食生物に捕食することなく育成されうる。一方、藻類育成部材1で藻類が育成されるにつれて、かかる藻類を餌とするイシズミ、ブダイ、アイゴ等の魚類等の捕食生物が周囲に集まるようになる。
藻類育成部材1の近傍(本実施形態では上方)には、誘き寄せ部材2が配置されている。該誘き寄せ部材2の誘き寄せネット23は、透視可能なネットから構成されているため、捕食生物から誘き寄せ部材2の藻類配置領域に配置された藻類がよく見え、誘き寄せ部材2の周囲により集まりやすくなる。しかし、藻類配置領域に配置された藻類は誘き寄せネット23で保護されており、捕食生物はかかる藻類を食することができず、周囲を周遊する。
また、誘き寄せネット23及び捕獲ネット33は透明又は白色である場合には、誘き寄せ部材1及び捕獲部材1が藻類育成部材1の上方に配置されていても、光を透過しやすいため、藻類配置領域に配置された藻類の育成が抑制されることはない。
本実施形態の藻場礁10には、2個の誘き寄せ部材2の間に前記捕獲部材3の進入部34の入口部34aが配置されているため、誘き寄せ部材2の周囲を周遊する捕食生物は入口部34a内に進入しやすくなる。
特に、本実施形態の進入部34は入口部34aが広く、内部に向かって狭くなるような進入路34cが形成されており、かかる形状の進入路34cを好む魚類等の捕食生物はより入口部34a内に進入しやすくなる。
具体的には、図5に示すように、入口部34a内に進入した捕食生物Fは、出口部34bに到達するが、出口部34bは切り込み状の開口が形成されているため、捕食生物Fが該出口部34bに当接すると、切り込みが開き捕食生物Fが該出口部34bを通過可能となる。
一方、捕食生物Fが収容空間R1内に入った後には、図6に示すように、前記出口部34bは閉じた状態になるため捕食生物Fが開口に気づきにくく、外部空間R2側に脱出しにくくなる。
本実施形態の捕獲部材3の捕獲部本体1には、前記生物回収部材32が隣接して配置されている。上述のとおり捕獲部本体31の収容空間R1と、生物回収部材32の回収空間R3とは、生物回収部3の一側面側の回収ネット38に形成された回収部進入部39によって連通されているため収容空間R1内の捕食生物は、入口部39aから回収空間R3の内部に向かって狭くなるように形成された進入路39cに進入し、進入路39cの最先端の端部に形成された切りこみ状の出口部39bに当接して、切り込みを開くことで、回収空間R3に進入する。
回収空間R3内に入った後には、前記出口部39bは閉じた状態になるため捕食生物Fが開口に気づきにくく、収容空間R1側に脱出しにくくなる。
このように捕獲部材2において捕食生物Fを捕獲することで、藻場礁10の周囲の魚類を駆除して、住み着くことを抑制することができる。
捕獲された捕食生物は、例えば、生物回収部3内に一定期間保管しておき、多数の捕食生物が捕獲されてから該生物回収部3から取り出してもよい。
この場合、生物回収部材32の回収ネット38に回収空間R3と外部空間R2とを連通させることが可能な取り出し口が備えられている場合には、該取り出し口から捕食生物を容易に取り出すことができる。
また、生物回収部材32が前記捕獲部本体31から取り外し可能なように前記捕獲部本体31に取り付けられている場合には、捕食生物を取り出す際に生物回収部材32のみを捕獲部材3から取り外して、水中から引き上げて、生物回収部材32ごと捕食生物を取り出してもよい。
以上のように、本実施形態の藻場礁10は、該藻場礁10が設置された周囲に集まる捕食生物を捕獲することが容易にできる。従って、藻場礁10の周辺に捕食生物が住み着くのを防止することができる。
尚、本実施形態では、誘き寄せ部材2を複数個配置したが、誘き寄せ部材の配置される数は単数であってもよい。
(実施形態2)
本考案の藻場礁の他の実施形態について図7及び8を参照しながら説明する。
本実施形態の藻場礁10は、基本的な構成は実施形態1における藻場礁10と同様であるが、誘き寄せ部材2を備えていない点において相違する。
具体的には、図7に示すように、本実施形態の藻場礁10は、藻類を育成するための育成領域を含む育成ブロック11と、前記育成領域を覆うように配置された藻類育成用ネット12とを備える藻類育成部材1と、前記藻類育成部材1が水底に配置された際に水面側に配置される前記藻類育成用ネット12の外面側に配置され且つ藻類を食する藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネット33と、前記捕食生物を前記収容空間に進入させるように前記捕獲ネット33に形成された進入部34とを含む捕獲部材3’とを備える。
本実施形態の捕獲部材3’は、図8に示すように、四隅に誘き寄せ部材2が配置される凹部が形成されていない以外は上記実施形態1の捕獲部材3と同様の構成である。
また、本実施形態の捕獲部材3’は、図7に示すように実施形態1と同様の構成の藻類育成部材1の上方ネット上に捕獲部本体31が上方ネットの内側に配置され、生物回収部材32は前記藻類育成部材1の上方ネットから外側に突出するように配置されている。
本実施形態の藻場礁10の周囲にいる捕食生物は、藻類育成部材1の育成領域NAを藻類育成ネット12の外から透視して該育成領域NAに配置された藻類に誘き寄せられて前記藻類育成部材1の周囲に集まる。そして、藻類育成用ネット12によって藻類を食すことができない捕食生物は、前記藻類育成部材1の周囲を移動することになり、該藻類育成部材1上部に配置された前記捕獲部材3の内側の収容空間R1内部に進入部34から進入することが促され、捕食生物は収容空間R1に進入して捕獲される。
尚、上記各実施形態では、捕獲部材3には捕獲部本体31と生物回収部材32とが備えられているが、生物回収部材32が備えられていることには限定されるものではない。
さらに、上記各実施形態では進入部34及び回収部進入部39として、長方形状の入口部と該入口部から進入させる方向に向かって狭くなる進入路と切り込み状の出口部とが備えられている構成を例示したが、進入部34及び回収部進入部39の構成はこれに限定されるものではない。
例えば、円形状の入口部と出口部とを備えた進入部であって、入口部の直径が出口部の直径よりも大となるように構成された進入部であてもよい。
さらには、進入部及び回収部進入部が入口部と出口部を備えていることにも限定されるものではなく、例えば、捕獲ネット33或いは回収ネット38に切り込み状の開口が形成されて構成された進入部及び回収部進入部であってもよい。
また、上記各実施形態では藻類育成部材1の上方に捕獲部材3(又は捕獲部材3及び誘き寄せ部材2)が配置されているが、誘き寄せ部材2、捕獲部材3が配置される位置はこれに限定されるものではなく、例えば、藻類育成部材1に隣接した側方に誘き寄せ部材2、捕獲部材3が配置されていてもよく、あるいは、藻類育成部材1の下方に、誘き寄せ部材2、捕獲部材3が配置されていてもよい。
(実施形態3)
まず、本考案の生物捕獲部材の実施形態について図9を参照しながら説明する。
本実施形態の生物捕獲部材300は、基本的な構成は実施形態1における捕獲部材3と同様であるが、進入部34の、前記捕獲ネット33が水底に配置された際に水面側となる位置には透光ネット334が配置されており、前記透光ネット334は、前記捕獲ネット33よりも光透過性が高くなるように構成されている点において相違する。
本実施形態の捕獲ネット33は、実施形態1の捕獲部材3と同様に、捕獲部本体31の収容空間R1の周囲を包囲するように配置される外周ネット33aと、収容空間R1の上方に配置される上方ネット33bと前記進入路34cの側壁を構成する一対の進入路ネット33c、33cとから構成される。
すなわち、前記透光ネット334は、外周ネット33a、上方ネット33b、進入路ネット33c、33cよりも光透過性が高くなるように構成されている。
また、捕獲部本体31の四隅には上記実施形態1と同様の誘き寄せ部材2が4つ配置されている。すなわち、本実施形態の生物捕獲部材300において、実施形態1と同様の誘き寄せ部材2が、藻類収容部材として配置されるべく構成されており(誘き寄せ部材2は図示せず)、誘き寄せネット23は透視ネットとして配置されている。
前記透光ネット334を前記捕獲ネット33よりも光透過性が高くなるように構成するためには、例えば、捕獲ネット33を黒色や暗色のネットから構成し、透光ネット334を捕獲ネット33を明るい色、透明、半透明のネットから構成することや、捕獲ネット33よりも透光ネット334のネットの密度を低くすることなどが挙げられる。
かかる本実施形態の生物捕獲部材300は、藻類を捕食する捕食生物を駆除したい水底等に前記透光ネット334が水面側(上方側)に配置されるように設置される。
この場合、生物捕獲部材300には、四隅に誘き寄せ部材が配置されるため、該誘き寄せ部材の藻類配置領域に配置された藻類によって捕食生物は誘き寄せられ、さらに、誘き寄せ部材の間に進入部34の入口部34aが配置されているため、誘き寄せ部材の周囲を周遊する捕食生物は入口部34a内に進入しやすくなる。
本実施形態の進入部34の水面側には捕獲ネット33よりも光透過性の高い透光ネット334が配置されているため、該透光ネット334の下方側に配置される進入部34には、収容空間R1よりも光が入りやすくなり明るくなる。
よって、捕食生物がかかる進入部34を発見しやすくなり、より進入しやすくなる。また、該進入部334の進入路34cは入口部34aが広く内部に向かって狭くなるような進入路34cが形成されており、かかる形状の進入路34cを好む魚類等の捕食生物はより入口部34a内に進入しやすくなる。
さらに、進入路34cにおいては、捕獲ネット33で囲まれた収容空間R1は暗くみえるため、入口部34a内に進入した捕食生物は収容空間R1へ進入を促される。
よって、捕食生物を収容空間R1へより誘導しやすくなり、周囲の捕食生物を効率よく駆除することができる。
尚、本実施形態では誘き寄せ部材を藻類収容部材として捕獲ネット33の外側に配置する構成を採用したが、例えば、実施形態1及び2の藻場礁10の藻類育成部材1を藻類収容部材として用いて、該藻類育成部材1が捕獲ネット33の外側に配置されているように構成してもよい。この場合、藻類育成用ネット12を、該藻類育成用ネット12の内部を外側から透視可能に構成することが好ましい。
誘き寄せ部材、藻類育成部材1等の藻類収容部材が配置される位置は、特に限定されるものではなく、捕獲ネット33の外側であればいずれの箇所であってもよい。但し、進入部34に近接位置である場合には、捕食生物を収容空間内部に誘導しやすくなるため特に好ましい。
(実施形態4)
本考案の生物捕獲部材の実施形態について図10を参照しながら説明する。
本実施形態の生物捕獲部材300’は、基本的な構成は実施形態3の生物捕獲部材300と同様の構成であるが、実施形態2と同様に誘き寄せ部材(藻類収容部材)が配置されていない点において相違する。
尚、上記生物捕獲部材にかかる各実施形態では、生物捕獲部材300、300’には捕獲部本体31と生物回収部材32とが備えられているが、生物回収部材32が備えられていることには限定されるものではない。
さらに、上記生物捕獲部材にかかる各実施形態では、進入部34及び回収部進入部39として、長方形状の入口部と該入口部から進入させる方向に向かって狭くなる進入路と切り込み状の出口部とが備えられている構成を例示したが、進入部34及び回収部進入部39の構成はこれに限定されるものではない。
例えば、円形状の入口部と出口部とを備えた進入部であって、入口部の直径が出口部の直径よりも大となるように構成された進入部であてもよい。
さらには、進入部及び回収部進入部が入口部と出口部を備えていることにも限定されるものではなく、例えば、捕獲ネット33或いは回収ネット38に切り込み状の開口が形成されて構成された進入部及び回収部進入部であってもよい。
また、本実施形態の生物捕獲部材300は、上記実施形態1及び2で示された藻場礁における藻類育成部材上に配置されていてもよく、或いは、図1及び図7に示すような礁材100の上に配置されていてもよい。さらには、水底に直接設置されてもよい。
尚、本実施形態にかかる藻場礁及び生物捕獲部材は以上のとおりであるが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本考案の範囲は前記説明ではなくて実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 藻類育成部材、11 育成ブロック、12 藻類育成用ネット、2 誘き寄せ部材、23 誘き寄せネット、3 捕獲部材、31 捕獲部本体、32 生物回収部、33 捕獲ネット、34 進入部、38 回収ネット、10 藻場礁、300 生物捕獲部材、334 透光ネット

Claims (9)

  1. 藻類を育成するための育成領域を含む育成ブロックと、前記育成領域を覆うように配置された藻類育成用ネットとを備える藻類育成部材と、
    前記藻類育成部材が水底に配置された際に水面側に配置される前記藻類育成用ネットの外面側に配置され且つ藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネットと、前記捕食生物を前記収容空間に進入させるように前記捕獲ネットに形成された進入部とを含む捕獲部材とを備える藻場礁。
  2. 藻類を配置するための藻類配置領域を含む藻類配置部材と、前記藻類配置領域を覆うように配置され且つ前記藻類配置領域が外部から透視可能な誘き寄せネットとを備え、且つ、前記捕獲部材と隣接するように配置される誘き寄せ部材をさらに備える請求項1に記載の藻場礁。
  3. 前記誘き寄せネット及び前記捕獲ネットは透明又は白色である請求項2に記載の藻場礁。
  4. 前記誘き寄せ部材は前記藻類配置領域の周囲に配置された複数の支柱を備え、
    前記藻類育成部材は前記育成領域の周囲に配置された複数の支柱を備え、
    前記誘き寄せ部材の支柱の少なくとも一の支柱は前記藻類育成部材の少なくとも一の支柱に取り付けられている請求項2又は3に記載の藻場礁。
  5. 前記誘き寄せ部材は複数備えられ、該複数の誘き寄せ部材は前記捕獲部材の周囲に点在するように配置されている請求項2乃至4のいずれか一項に記載の藻場礁。
  6. 前記進入部は、一方の端部に前記捕獲ネットの外部空間に開口する入口部を備え、他方の端部に前記収容空間に開口する出口部を備えており、前記入口部の開口面積は、前記出口部の面積よりも大である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の藻場礁。
  7. 前記捕獲部材は、前記収容空間と連通する回収空間を有する生物回収部材を備えており、前記回収空間の周囲には遮光性を有する材質からなる回収ネットが配置されている請求項1乃至6のいずれか一項に記載の藻場礁。
  8. 藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネットと、前記捕食生物を前記収容空間に進入させる進入部とを備え、
    前記進入部は、一方の端部に前記捕獲ネットの外部空間に開口する入口部を備え、他方の端部に前記収容空間に開口する出口部を備えており、前記入口部の開口面積は、前記出口部の面積よりも大であって、
    前記進入部の、前記捕獲ネットが水底に配置された際に水面側となる位置には透光ネットが配置されており、前記透光ネットは、前記捕獲ネットよりも光透過性が高くなるように構成されている生物捕獲部材。
  9. 藻類を収容可能な藻類収容空間を内側に形成し且つ前記藻類収容空間を外部から透視可能に構成されている透視ネットを備えた藻類収容部材が前記捕獲ネットの外側に配置されている請求項8に記載の生物捕獲部材。
JP2015000043U 2015-01-07 2015-01-07 藻場礁及び生物捕獲部材 Active JP3196564U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015000043U JP3196564U (ja) 2015-01-07 2015-01-07 藻場礁及び生物捕獲部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015000043U JP3196564U (ja) 2015-01-07 2015-01-07 藻場礁及び生物捕獲部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3196564U true JP3196564U (ja) 2015-03-19

Family

ID=52986208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015000043U Active JP3196564U (ja) 2015-01-07 2015-01-07 藻場礁及び生物捕獲部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3196564U (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105075924A (zh) * 2015-05-22 2015-11-25 浙江海洋学院 一种可伸展的浮礁
CN105104241A (zh) * 2015-05-22 2015-12-02 浙江海洋学院 一种潮间带海洋生物保护结构
JP2017200449A (ja) * 2016-05-02 2017-11-09 日本水産株式会社 小型魚誘導部材および小型魚の回収装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105075924A (zh) * 2015-05-22 2015-11-25 浙江海洋学院 一种可伸展的浮礁
CN105104241A (zh) * 2015-05-22 2015-12-02 浙江海洋学院 一种潮间带海洋生物保护结构
JP2017200449A (ja) * 2016-05-02 2017-11-09 日本水産株式会社 小型魚誘導部材および小型魚の回収装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101921386B1 (ko) 역통발형 치어 보호장치
KR102355838B1 (ko) 피양식 생물의 양식 방법 및 그 양식 시설
KR100986747B1 (ko) 나비 애벌레 사육통
JP3196564U (ja) 藻場礁及び生物捕獲部材
AU2017341749B2 (en) Device for confining larvae and/or aquatic organisms, system, method for keeping and cultivating them in aquatic environments
CA2951946A1 (en) Crab pot
EP1961297A2 (en) Cage for queen bees
KR101071149B1 (ko) 어류종묘 중간 육성기 및 이를 이용한 어류종묘 방류 시스템
KR101453990B1 (ko) 조식동물 포획을 위한 유인장치
ES2611500A1 (es) Dispositivo capturador de avispas
CN107125186A (zh) 大型溞养殖采集池以及采集方法
KR101549056B1 (ko) 문어 은신부재 및 이를 포함하는 해상 가두리 양식장
KR101460099B1 (ko) 풀잠자리류 곤충 생장 관찰 장치
JP5641460B1 (ja) メダカ用人工産卵床装置
KR101725294B1 (ko) 활게 연갑게 탈피촉진 축양통
JP2012152126A (ja) 植生浮島における水生植物の根茎保護方法及びこれに用いる植生浮島
JP6634143B1 (ja) 貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かご
JP4629708B2 (ja) 貝類の養殖篭
KR100794269B1 (ko) 피조개부착치패 보호망 및 상기 보호망을 이용한 피조개치패 중간양성방법
KR101108147B1 (ko) 인공 어초
KR101380169B1 (ko) 벌알채집키트
KR101412045B1 (ko) 이중배수장치가 장착된 수서생물 다단시스템 사육용 유리수조
KR101606630B1 (ko) 주촉성을 갖는 두족류 조립식 양식장치
CN210869465U (zh) 一种黄喙蜾蠃远程观察和繁殖装置
JPH08317747A (ja) 水棲生物の産卵、孵化および仔保護容器

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3196564

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250