JP3196564U - 藻場礁及び生物捕獲部材 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、上記のような藻場礁を配置する水底付近には魚類等の藻類を捕食する捕食生物が恒常的に存在する。このため、藻類育成用ネットで覆われた育成領域で育成した藻類から放散される胞子が藻場礁の周囲の水底に着床して発芽したとしても、藻場礁の周辺に住み着いた捕食生物によって捕食されてしまい、藻場礁の周辺に藻場を拡大させることが困難となっている。
例えば、特許文献2には、魚類、甲殻類、タコ等を捕獲する捕獲具が記載されている。かかる捕獲具は網状体から構成される本体と、該本体の内部空間と外部空間とを連通する漏斗状の漏斗状部とを備えており、該漏斗状部は、外部空間に開口する入口から内部空間に向かって狭くなるように形成されている。かかる捕獲具は、魚類等が漏斗状部に進入した場合に狭い方向に向かって進んでいく習性を利用して、内部空間に魚類等を収容しようとするものである。
しかしながら、かかる捕獲具では漏斗状部を捕食生物が発見しにくく、効率よく捕食生物を捕獲することが困難である。
また、本考案は、藻類を捕食する捕食生物を効率よく駆除できる生物捕獲部材を提供することを課題とする。
よって、藻場礁の周囲にいる魚類等の捕食生物を捕獲することができ、藻場礁周辺に魚類等の捕食生物が住み着くのを抑制することができる。
よって、藻場礁の周囲にいる魚類等の捕食生物をより捕獲しやすくなり、藻場礁周辺に魚類等の捕食生物が住み着くのをより抑制することができる。
また、前記誘き寄せネット及び前記捕獲ネットによって光が遮られにくいため、藻類育成部材側に光が到達するのを遮ることを抑制できる。よって、藻類育成領域における藻類の育成を阻害することを抑制できる。
前記藻類育成部材が前記育成領域の周囲に配置された複数の支柱を含む場合には、支柱によって藻類育成用ネットが支えられるため、育成領域の周囲に藻類が育成する空間を形成しやすい。また、藻類育成用ネットが支柱で支えられることで、水流等によって藻類育成用ネットが藻類育成部材から離脱しにくくなる。
また、前記誘き寄せ部材の支柱の少なくとも一の支柱は前記藻類育成部材の少なくとも一の支柱に取り付けられている場合には、支柱同士を固定することで、前記藻類育成部材と前記誘き寄せ部材とを強固に取り付けることができる。
よって、藻類を捕食する捕食生物を効率よく収容空間に収容して、水底付近から駆除することができる。
よって、藻類を捕食する捕食生物をより効率よく収容空間に収容して、水底付近から駆除することができる。
また、藻類を捕食する捕食生物をより効率よく駆除できる。
まず、本考案の藻場礁の実施形態について図1〜図4を参照しながら説明する。
本実施形態の藻場礁10は、藻類を育成するための育成領域を含む育成ブロック11と、前記育成領域を覆うように配置された藻類育成用ネット12とを備える藻類育成部材1と、
前記藻類育成部材1が水底に配置された際に水面側に配置される前記藻類育成用ネット12の外面側に配置され且つ藻類を食する藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネット33と、前記捕食生物を前記収容空間に進入させるように前記捕獲ネット33に形成された進入部34とを含み、且つ前記誘き寄せ部材2に隣接して配置された捕獲部材3とを備える。
藻類育成部材1は、図1及び図2に示すように、藻類を育成するための育成領域NAを含む育成ブロック11と、前記育成領域NAを覆うように配置された藻類育成用ネット12とを備える。
育成ブロック11としては、特に限定されるものではないが、例えば、コンクリート等から形成された図1及び2に示すような略六面体のブロック体等が挙げられる。
該育成ブロック11の一面側には、藻類を育成する育成領域NAが備えられている。該育成領域NAは、例えば、育成ブロック11の一面に形成された藻類の胞子等が付着しやすい凹凸領域等が挙げられる。
藻類育成用ネット12と支柱13とは、紐や結束具等によって固定されていてもよい。
本実施形態の誘き寄せ部材2は、図1及び図3に示すように、前記藻類育成部材1の上方ネット12bの四隅に4個配置されている。さらに、該誘き寄せ部材2は、上方ネット12bの中央部に配置された捕獲部材3の周囲(本実施形態においては四隅にあたる位置)に点在するように配置されている。
該藻類配置部材21の一面側には藻類が配置される藻類配置領域AAが備えられている。本実施形態の藻類配置領域AAは藻類配置部材21の一面から構成されており、該藻類配置領域AAには、あらかじめ採取しておいた藻類を固定してもよく、或いは藻類の胞子等を藻類配置部材21に付着させて育成させることで藻類を配置してもよい。
透視可能な誘き寄せネット23としては、透明又は白色のネットから構成されていてもよい。誘き寄せネット23が透明又は白色のネットから構成されている場合には、外側からより透視しやすいため、捕食生物が藻類を認識しやすく誘き寄せられやすい。また、透明又は白色のネットは光を遮りにくいため、藻類配置領域AAの藻類の育成、生存を阻害することが抑制できる。
誘き寄せネット23と支柱22とは、紐や結束具等によって固定されていてもよい。
また、進入部34は、前記入口部34aの開口面積が前記出口部34bの面積よりも大になるように構成されている。
本実施形態における進入部34のより具体的な構成は以下のような構成である。すなわち、図4に示すように、入口部34aは捕獲部本体31の側面に配置された捕獲ネット33に長方形状に開口されてなり、該入口部34から収容空間R1の内部に向かって狭くなるように形成された進入路34cを備え、該進入路34cの最先端、すなわち、収容空間R1側の端部には切りこみ状の出口部34bが形成されている。
フレーム35は、鋼鉄等の金属製、FRP等の合成樹脂製等からなるフレーム部材から構成されているものが挙げられ、各フレーム部材が捕獲部本体31の上面、底面、側面及び進入路34cの形状を構成するように配置されてフレーム35は構成されている。
捕獲部本体31にフレーム35が備えられている場合には、捕獲ネット33は、紐や結束具等によってフレーム35に固定されていてもよい。
前記進入路34cは、入口部34aが前記外周ネット33aに開口するように構成されており、出口部34bが一対の進入路ネット33cが当接することで切り込み状の開口として構成されている。
生物回収部材32にフレーム36が備えられている場合には、回収ネット38が紐や結束具等によって該フレーム36に固定されていてもよい。
前記フレーム36としては特に限定されるものではなく、例えば、鋼鉄等の金属製、FRP等の合成樹脂製からなるフレーム部材から構成されているものが挙げられる。
遮光性を有する材質からなるネットとしては、黒色や暗色のネット等が挙げられる。尚、図4において、回収ネット38は一部省略されている。
捕獲部本体31の収容空間R1と、生物回収部材32の回収空間R3とは、生物回収部3の一側面側の回収ネット38に形成された回収部進入部39によって連通されている。
具体的には、回収部進入部39は、収容空間R1に開口された入口部39aと回収空間R3に開口された出口部39bとを備えており、前記進入部34と同様に、入口部39aは長方形状の開口からなり、該入口部39aから回収空間R3の内部に向かって狭くなるように形成された進入路39cが形成されている。該進入路39cの最先端、すなわち、回収空間R3側の端部には切りこみ状の出口部39bが形成されている。
従って、本実施形態の捕獲部本体31の底面には、捕獲ネット33は配置されていなくても、藻類育成部材1の上方ネット12bによって収容空間R2が形成される。
また、生物回収部材32の下方には藻類育成部材1が配置されていないため、回収ネット38で藻類育成領域NAを遮光しにくい。
回収空間R3内に入った後には、前記出口部39bは閉じた状態になるため捕食生物Fが開口に気づきにくく、収容空間R1側に脱出しにくくなる。
この場合、生物回収部材32の回収ネット38に回収空間R3と外部空間R2とを連通させることが可能な取り出し口が備えられている場合には、該取り出し口から捕食生物を容易に取り出すことができる。
本考案の藻場礁の他の実施形態について図7及び8を参照しながら説明する。
本実施形態の藻場礁10は、基本的な構成は実施形態1における藻場礁10と同様であるが、誘き寄せ部材2を備えていない点において相違する。
具体的には、図7に示すように、本実施形態の藻場礁10は、藻類を育成するための育成領域を含む育成ブロック11と、前記育成領域を覆うように配置された藻類育成用ネット12とを備える藻類育成部材1と、前記藻類育成部材1が水底に配置された際に水面側に配置される前記藻類育成用ネット12の外面側に配置され且つ藻類を食する藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネット33と、前記捕食生物を前記収容空間に進入させるように前記捕獲ネット33に形成された進入部34とを含む捕獲部材3’とを備える。
また、本実施形態の捕獲部材3’は、図7に示すように実施形態1と同様の構成の藻類育成部材1の上方ネット上に捕獲部本体31が上方ネットの内側に配置され、生物回収部材32は前記藻類育成部材1の上方ネットから外側に突出するように配置されている。
例えば、円形状の入口部と出口部とを備えた進入部であって、入口部の直径が出口部の直径よりも大となるように構成された進入部であてもよい。
さらには、進入部及び回収部進入部が入口部と出口部を備えていることにも限定されるものではなく、例えば、捕獲ネット33或いは回収ネット38に切り込み状の開口が形成されて構成された進入部及び回収部進入部であってもよい。
まず、本考案の生物捕獲部材の実施形態について図9を参照しながら説明する。
本実施形態の生物捕獲部材300は、基本的な構成は実施形態1における捕獲部材3と同様であるが、進入部34の、前記捕獲ネット33が水底に配置された際に水面側となる位置には透光ネット334が配置されており、前記透光ネット334は、前記捕獲ネット33よりも光透過性が高くなるように構成されている点において相違する。
すなわち、前記透光ネット334は、外周ネット33a、上方ネット33b、進入路ネット33c、33cよりも光透過性が高くなるように構成されている。
この場合、生物捕獲部材300には、四隅に誘き寄せ部材が配置されるため、該誘き寄せ部材の藻類配置領域に配置された藻類によって捕食生物は誘き寄せられ、さらに、誘き寄せ部材の間に進入部34の入口部34aが配置されているため、誘き寄せ部材の周囲を周遊する捕食生物は入口部34a内に進入しやすくなる。
よって、捕食生物がかかる進入部34を発見しやすくなり、より進入しやすくなる。また、該進入部334の進入路34cは入口部34aが広く内部に向かって狭くなるような進入路34cが形成されており、かかる形状の進入路34cを好む魚類等の捕食生物はより入口部34a内に進入しやすくなる。
さらに、進入路34cにおいては、捕獲ネット33で囲まれた収容空間R1は暗くみえるため、入口部34a内に進入した捕食生物は収容空間R1へ進入を促される。
よって、捕食生物を収容空間R1へより誘導しやすくなり、周囲の捕食生物を効率よく駆除することができる。
本考案の生物捕獲部材の実施形態について図10を参照しながら説明する。
本実施形態の生物捕獲部材300’は、基本的な構成は実施形態3の生物捕獲部材300と同様の構成であるが、実施形態2と同様に誘き寄せ部材(藻類収容部材)が配置されていない点において相違する。
例えば、円形状の入口部と出口部とを備えた進入部であって、入口部の直径が出口部の直径よりも大となるように構成された進入部であてもよい。
さらには、進入部及び回収部進入部が入口部と出口部を備えていることにも限定されるものではなく、例えば、捕獲ネット33或いは回収ネット38に切り込み状の開口が形成されて構成された進入部及び回収部進入部であってもよい。
Claims (9)
- 藻類を育成するための育成領域を含む育成ブロックと、前記育成領域を覆うように配置された藻類育成用ネットとを備える藻類育成部材と、
前記藻類育成部材が水底に配置された際に水面側に配置される前記藻類育成用ネットの外面側に配置され且つ藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネットと、前記捕食生物を前記収容空間に進入させるように前記捕獲ネットに形成された進入部とを含む捕獲部材とを備える藻場礁。 - 藻類を配置するための藻類配置領域を含む藻類配置部材と、前記藻類配置領域を覆うように配置され且つ前記藻類配置領域が外部から透視可能な誘き寄せネットとを備え、且つ、前記捕獲部材と隣接するように配置される誘き寄せ部材をさらに備える請求項1に記載の藻場礁。
- 前記誘き寄せネット及び前記捕獲ネットは透明又は白色である請求項2に記載の藻場礁。
- 前記誘き寄せ部材は前記藻類配置領域の周囲に配置された複数の支柱を備え、
前記藻類育成部材は前記育成領域の周囲に配置された複数の支柱を備え、
前記誘き寄せ部材の支柱の少なくとも一の支柱は前記藻類育成部材の少なくとも一の支柱に取り付けられている請求項2又は3に記載の藻場礁。 - 前記誘き寄せ部材は複数備えられ、該複数の誘き寄せ部材は前記捕獲部材の周囲に点在するように配置されている請求項2乃至4のいずれか一項に記載の藻場礁。
- 前記進入部は、一方の端部に前記捕獲ネットの外部空間に開口する入口部を備え、他方の端部に前記収容空間に開口する出口部を備えており、前記入口部の開口面積は、前記出口部の面積よりも大である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の藻場礁。
- 前記捕獲部材は、前記収容空間と連通する回収空間を有する生物回収部材を備えており、前記回収空間の周囲には遮光性を有する材質からなる回収ネットが配置されている請求項1乃至6のいずれか一項に記載の藻場礁。
- 藻類を食する捕食生物を収容可能な収容空間を内側に形成する捕獲ネットと、前記捕食生物を前記収容空間に進入させる進入部とを備え、
前記進入部は、一方の端部に前記捕獲ネットの外部空間に開口する入口部を備え、他方の端部に前記収容空間に開口する出口部を備えており、前記入口部の開口面積は、前記出口部の面積よりも大であって、
前記進入部の、前記捕獲ネットが水底に配置された際に水面側となる位置には透光ネットが配置されており、前記透光ネットは、前記捕獲ネットよりも光透過性が高くなるように構成されている生物捕獲部材。 - 藻類を収容可能な藻類収容空間を内側に形成し且つ前記藻類収容空間を外部から透視可能に構成されている透視ネットを備えた藻類収容部材が前記捕獲ネットの外側に配置されている請求項8に記載の生物捕獲部材。
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CN105104241A (zh) * | 2015-05-22 | 2015-12-02 | 浙江海洋学院 | 一种潮间带海洋生物保护结构 |
JP2017200449A (ja) * | 2016-05-02 | 2017-11-09 | 日本水産株式会社 | 小型魚誘導部材および小型魚の回収装置 |
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