JP3196438B2 - 帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JP3196438B2
JP3196438B2 JP19404993A JP19404993A JP3196438B2 JP 3196438 B2 JP3196438 B2 JP 3196438B2 JP 19404993 A JP19404993 A JP 19404993A JP 19404993 A JP19404993 A JP 19404993A JP 3196438 B2 JP3196438 B2 JP 3196438B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電装置、画像形成装
置、及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】より詳しくは、a. 振動電圧を帯電部材に印加し、この帯電部材を被帯
電体に当接もしくは近接させて被帯電体面を帯電する帯
電装置b. 像担持体体面を帯電装置で帯電し、その帯電面に画
像情報の書き込みをして画像形成を実行する画像形成装
c. 少なくとも、像担持体と、該像担持体の帯電装置と
を包含し、画像形成装置に対して着脱されるプロセスカ
ートリッジに関する。
【0003】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真装置(複写機・
レーザービームプリンターなど)、静電記録装置等の画
像形成装置において、感光体・誘電体等の像担持体、そ
の他の被帯電体を帯電処理(除電処理も含む)する手段
としては、ワイヤに高電圧をかけてコロナ放電を生じさ
せるコロナ放電装置を用い、該装置から発生するコロナ
に被帯電体面をさらす非接触式の帯電手段が広く利用さ
れていた。
【0004】近時は接触式の帯電手段(接触帯電)の採
用が進められている。接触帯電は、ローラ型・ブレード
型などの帯電部材(接触帯電部材、導電性部材)に電圧
を印加しこの帯電部材を被帯電体に当接もしくは近接さ
せて被帯電体面を帯電するものである。
【0005】ここで、帯電部材は被帯電体面に必ずしも
接触している必要はなく、帯電部材と被帯電体面との間
に、ギャップ間電圧と補正パッシェンカーブで決まる放
電可能領域さえ確実に保証されれば、非接触(近接)で
も構わないもので、この場合も接触帯電の範疇とする。
【0006】接触帯電は、非接触帯電のコロナ放電装置
に比べて、被帯電体面に所望の電位を得るのに必要とさ
れる印加電圧の低電圧化がはかれること、帯電過程で発
生するオゾン量がごく微量でありオゾン除去フィルター
の必要性がなくなること、そのため装置の排気系の構成
が簡略化されること、メンテナンスフリーであること、
構成が簡単であること、等の長所を有している。
【0007】そこで例えば、電子写真装置・静電記録装
置等の画像形成装置において、感光体等の被帯電体を帯
電処理する手段としてコロナ放電装置に替わるものとし
て注目され実用化もされている。
【0008】接触帯電おいて、帯電部材に印加する電圧
は、直流電圧(DC印加方式)でもよいし、振動電圧
(AC印加方式)でもよい。
【0009】AC印加方式に関し、本出願人が先に提案
(特開昭63ー149669号公報等)したように、振
動電圧、特には、直流電圧を印加したときの被帯電体の
帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する振動電
圧を帯電部材に印加して帯電を実行させる方式は、均一
な帯電(除電)処理をすることが可能であり、有効であ
る。
【0010】振動電圧は振動電圧成分(以下、AC成分
と記す)、もしくは該AC成分と直流電圧成分(目標帯
電電位に相当する電圧、以下DC成分と記す)との重畳
電圧であり、AC成分の波形としては正弦波・矩形波・
三角波など適宜である。直流電源を周期的にオン・オフ
することによって形成された矩形波電圧であってもよ
い。
【0011】図10に帯電手段としてAC印加方式の接
触帯電装置を採用した画像形成装置の一例の概略構成を
示した。本例の画像形成装置は電子写真プロセス利用の
レーザービームプリンターである。
【0012】1は被帯電体としてのドラム型の電子写真
感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印Rの時
計方向に所定の周速度(プロセススピード)にて回転駆
動される。
【0013】20は帯電部材としての帯電ローラ(導電
性ローラ)であり、芯金棒20aと、その外周に形成し
た導電性ゴム製等の導電性ローラ体20bとよりなる。
この帯電ローラ20は芯金棒20aの両端部にそれぞれ
作用させた押し圧ばね20cの押し圧力で感光ドラム1
面に対して所定の押し圧力をもって圧接しており、本例
の場合は感光ドラム1の回転にともない従動回転する。
【0014】3は帯電ローラ20に対する電圧印加電源
であり、該電源3により帯電ローラ20の芯金棒20a
に接触させた接点板20dを介して感光ドラム1の帯電
開始電圧の2倍以上のピーク間電圧Vppを有するAC
成分VacとDC成分Vdcとの重畳電圧(Vac+V
dc)が帯電ローラ20に印加され、回転駆動されてい
る感光ドラム1の外周面がAC印加方式で均一に接触帯
電処理される。
【0015】一方、コンピューター・ワードプロセッサ
ー・画像読み取り装置等のホスト装置(不図示)から目
的の画像(印字)情報の時系列電気デジタル画素信号が
レーザースキャナ(不図示)に入力され、コントローラ
ーにより制御された該レーザースキャナから該入力画素
信号に対応して一定の印字密度Ddpiで画像変調され
たレーザー光4が出力され、前記回転感光ドラム1の帯
電処理面に対して該出力レーザー光4によるライン走査
(ドラム母線方向の主走査露光)がなされることで、目
的の画像情報の書き込みがなされて回転感光ドラム1面
に該画像情報の静電潜像が形成される。
【0016】その潜像が現像器の現像スリーブ5により
反転現像でトナー像として可視化され、そのトナー像
が、不図示の給紙部から感光ドラム1と転写ローラ7と
の圧接ニップ部(転写部位)に所定のタイミングで給送
された記録紙(転写材)6に順次に転写されていく。
【0017】トナー像転写を受けた記録紙6は感光ドラ
ム1面から分離されて不図示の定着手段へ搬送され、ト
ナー像定着を受けて画像形成物として出力される。また
転写材分離後の回転感光ドラム1面はクリーニング器
(クリーナー)のクリーニングブレード8で転写残りト
ナー等の残留付着物の除去を受けて清掃され、繰り返し
て作像に供される。
【0018】
【発明が解決しようとしている課題】帯電部材の放電面
と被帯電体間に直流電界に重畳して、振幅が放電開始電
圧の2倍以上の振動電界を形成すると、両者間では前記
直流電界値を中心にして周期的に電界の向きが反転した
放電が行われる。そのため、被帯電体の帯電電位は、該
振動電界の周波数及び被帯電体表面移動速度に応じて直
流電界値を中心にして周期的に変動したものとなる。
【0019】本発明者等の検討によると、この変動電位
のピークトウピークが50V程度以上になると、被帯電
体である感光ドラムの回転方向に対し周期を持つ画像を
出力した場合、その周期によっては、前記帯電電位変化
の空間周波数と潜像の電位変動の空間周波数が干渉(う
なり)を生じ、出力画像を乱れたもの(モアレ画像)に
するという問題がある。
【0020】従来、帯電部材としてローラやブレード
等、放電面が被帯電体に対し凸の曲率を持つ帯電部材を
用いた場合、1 回の放電につき被帯電体は、せいぜい1
〜2mm幅の領域がピーク電位を1〜1.2kVとした
正規分布状に帯電される(振動バイアスのピークトウピ
ークが2.2kV、直流バイアスが−600V、放電開
始電圧が550Vの場合) 。
【0021】この場合、帯電幅に対する電位変化が大き
いため、実際の系において前記変動電位のピークトウピ
ークを50V以下にすることは出来ない。よって、前記
帯電電位変化の空間周波数をプリンターが出力可能な空
間周波数と干渉しない値に選ぶ事により前記モアレ画像
の発生は抑えられてきた。
【0022】しかし、出力画像の高精細化やプリントス
ピードの高速化を計った場合、帯電周波数はそれに応じ
て高くする必要があり、例えば600dpiでプロセス
スピードが100mm/secの出力装置の場合、前記
帯電周波数を1kHz以上にしなければ前記モアレ画像
が顕在化してしまうので、この場合は帯電部材の振動に
起因する帯電音が聴感上かなり耳障りになるという問題
がある。
【0023】この帯電音低減の手段としては、感光ドラ
ムシリンダー内に防振材を詰め込む、帯電部材の硬度、
慣性を下げる等の手段が試みられているが、材料や工程
のコストアップ、あるいは品質の安定性に問題がある。
【0024】本発明はこの種の帯電手段、該帯電手段を
具備した装置における上述のモアレ画像や帯電音の発生
の問題を解消することを目的とする、また帯電部材の放
電面に低抵抗物質が付着しても帯電ムラを生じにくくし
て装置の耐久性・信頼性を向上することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカー
トリッジである。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】(1)振動電圧を帯電部材に印加し、この
帯電部材を被帯電体に当接もしくは近接させて被帯電体
面を帯電する帯電装置において、帯電部材は、被帯電体
との接触部もしくは最近接部のうち、被帯電体移動方向
において最も下流側の点から被帯電体移動方向下流側へ
向けて引いた接線に対して該被帯電体と同じ側に帯電面
の少なくとも一部があり、該帯電部材の被帯電体対向面
には内側と外側の積層抵抗層を備え、内側の抵抗層は被
帯電体移動方向上流側が下流側よりも体積抵抗が大きい
ことを特徴とする帯電装置。
【0030】(2)振動電圧は、直流電圧を印加したと
きの被帯電体の帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧
を有することを特徴とする(1)に記載の帯電装置。
【0031】(3)被帯電体が画像形成装置における像
担持体であることを特徴とする(1)または(2)に記
載の帯電装置。
【0032】(4)前記被帯電体は 像担持体であり、
前記像担持体と、(1)または(2)に記載の帯電装置
と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【0033】
【0034】(5)像担持体面の帯電面に対する画像情
報の書き込みがライン走査でなされることを特徴とする
(4)に記載の画像形成装置。
【0035】(6)前記被帯電体は 像担持体であり、
前記像担持体と、(1)または(2)に記載の帯電装置
と、を有し、画像形成装置に対して着脱可能であること
を特徴とするプロセスカートリッジ。
【0036】
【0037】
【0038】
【作用】上記の如く構成された帯電部材を配設すること
により、振動電圧印加時、周期的に帯電電位が変動する
振幅を小さくすることが出来る。これにより、前述モア
レ画像の発生を抑制することが出来る。特に、該帯電部
材の放電面を感光ドラムに対し凹面とすれば、その曲率
を選ぶことにより、コンパクトな帯電部材を用いながら
放電領域の大きさを任意に変えることが可能になる。
【0039】さらに、該放電面と感光体との距離が上流
側から下流側にかけて大きくなるために帯電電位は、ピ
ーク電位から回転方向下流側に向かって徐々に減衰する
分布となり、しかも前記分布は、放電面の曲率半径およ
び感光体との距離を変えることによって任意に設定可能
である。
【0040】モアレ画像が目だちにくくなるために、印
加周波数も小さくすることが可能になる。このため帯電
音も実用上問題にならないレベルに抑えることが可能に
なる。
【0041】さらに、帯電部材の被帯電体対向面には内
側と外側の積層抵抗層を備えているために、高湿環境下
において低抵抗物質が放電面に付着したとしても帯電ム
ラは生じにくくなる。よって、安定した放電を長期間に
わたって行うこと可能になる。また、内側の抵抗層は被
帯電体移動方向上流側が下流側よりも体積抵抗が大きい
ことにより、ピンホールや傷等の欠陥の生じた被帯電体
に対して生じる電圧降下や異常放電、あるいは帯電部材
表面の汚れに起因する帯電ムラの生じるレベルが格段に
優れた帯電部材を提供することができる。すなわち、帯
電部材と被帯電体の距離を上流部で下流部よりも近接さ
せるために、帯電部材の上流部が飛散トナーや紙粉等で
汚れ易い。帯電面が汚れると抵抗ムラとなり帯電ムラが
生じ易いが、この部分を高抵抗化するとゴミが付着する
部分での放電は行われず、より下流で放電が行われるこ
とになる。その結果、汚れの影響を減じることができ、
帯電ムラを抑止することが可能になる。
【0042】
【実施例】〈参考例〉(図1〜図7) 図1は本参考例装置の要部の概略図である。本例の装置
は電子写真プロセスによるレーザービームプリンターで
あり、その帯電部材部分のみを示しており、他の作像プ
ロセス機器は図に省略してある。
【0043】1は像坦持体であるところの感光ドラムで
あり、本例のものはアルミニウム製のドラム基体1bの
外周面に感光体層として有機光導電体(opc)層1a
を形成してなるもの、半径r=15mmのものである。
原点0(0,0)を回転軸として矢印Rの時計方向に1
00mm/sec(周速度)をもって回転駆動される。
【0044】2は帯電部材であり、金属板、導電プラス
チック、導電ゴム等からなる電極部材2aと、該電極部
材の感光ドラム対向面(帯電部材表面、放電面)に、テ
ーピング、ロールコーテイング、スプレイコーテイング
あるいはそれらの組み合わせによって順次に形成した、
セルロースやナイロン系の樹脂フィルムからなる体積抵
抗率が109 〜1011Ωcmの、第1と第2の2層
の抵抗層2b・2cとからなる。電極部材2aには電源
3から直流に交流を重畳したバイアスが印加されてい
る。
【0045】帯電部材は、被帯電体としての感光ドラム
との接触部(もしくは最近接部)のうち、ドラム回転方
向において最も下流側(もしくは最近接部)の点からド
ラム回転方向下流側へ向けて引いた接線(もしくは前記
最近接部から下流へ向けて前記接線と平行に引いた線
分)に対して感光ドラムと同じ側に帯電面の少なくとも
一部があるように配設する。
【0046】このように配設することで、前記サイクル
ムラのピーク間電圧を小さくできるため従来のような干
渉縞などの画像不良の問題はなくなった。またサイクル
ムラがほとんど目立たないドラムの表面電位を形成でき
るので、印加電圧の周波数を小さくすることが可能とな
り、帯電音の問題もなくなった。
【0047】本例の帯電部材2は感光ドラム1に対し凹
面で面するとともに、感光ドラム上の点A(0,r)と
最近接し、最近接領域の長手方向両端部とそれより下流
側片端部において感光ドラム1との間に感光ドラム1の
非画像部に接する不図示のスペーサーを介することによ
って感光ドラムとの間に空気間隙を形成する。Sは接線
である。
【0048】放電面は上記のように抵抗層2b・2cを
設けることにより、感光ドラム1上にピンホールや突起
等の欠陥が在ってもその部分に対する異常放電を抑制す
る事が可能になる。
【0049】さらに、抵抗層を複数にして抵抗層間に境
界面を形成するために、この境界面においては面方向に
電荷が流れにくくなる。このため、高湿環境下において
放電面に低抵抗のゴミが付着してこの部分に電荷集中が
起こり易くなっても、電極部材2aから抵抗層2cの表
層に生じた該低抵抗部分への電荷の集中が、単層の場合
に比べ緩和される。
【0050】この様子を抵抗層が単層2dの場合を示す
図2と、2層2b・2cの場合を示す図3を用いて説明
する。
【0051】図中、R1・R2・R3・R4・R5は抵
抗を示し、40は吸湿したゴミ等の低抵抗物質である。
抵抗層を複数2b・2c(図3)にすることにより、境
界面で抵抗R5が生じるために、電極部材2aから低抵
抗物質40への電流の集中が低減されると考えられる。
このため、高湿環境下においても帯電ムラの少ない、安
定した帯電を長期間にわたって行うことができるように
なる。
【0052】次に、該帯電部材2により、前記モアレ画
像発生の原因となる帯電電位変動の振幅が小さくなる理
由について説明する。
【0053】本参考例において、感光体表面上の任意の
点をPx(図1)とし、円弧APxの長さをX、Pxと
帯電部材2との距離( 前記空気間隙) をZ(x)とすれ
ばXに対するZ(x)図4に示す関係になる。
【0054】即ち、帯電部材2に対し交流成分のピーク
トウピークが2200V、周波数が300Hz、直流成
分が−600Vのバイアス電圧を印加した。感光ドラム
表面に対し放電が生じ帯電が行われるのは、パッシェン
の放電条件から計算すると図4におけるx1〜x2間に
なる。
【0055】本参考例においては、放電領域の幅が約1
6mmと従来のローラ式の帯電部材に比べると10倍近
く広い帯電幅となり、かつこの放電領域において前記Z
(x)は、図4に示す如く感光体の移動距離に対しほぼ
線形に増加する構成となっている。このため、振動バイ
アスのマイナス側極大値が印加された時に帯電される電
位分布は、帯電部材と感光体との距離変化に応じて図5
に示す如く最大電位部から下流側にかけてなだらかに低
下した分布になる。
【0056】前記モアレの原因となる帯電電位変動の振
幅は振動電圧の周波数、像担持体表面の移動速度と図3
に示す帯電電位分布によって決まる。簡単のため、この
様子を振動バイアスの極大値が印加された際に行われる
帯電を考えることにより説明する。図5に示す帯電が行
われた時間をt=t0とする。
【0057】図6はt=t0から振動バイアス1/2周
期分の時間 1/2f=1/600(sec) が経過した時点の帯電電位を説明するための図である。
【0058】t=t0+1/2f の時点においては、帯電部材2に対し振動バイアスのプ
ラス側極大値が印加されるため、直流バイアス値を中心
にして電界の向きが反転した放電が行われ、感光体の帯
電電位は、図6の実線に示すような帯電電位分布とな
る。
【0059】図7は、t=t0+1/f時点における帯
電電位分布を示す図である。図中、波線で囲んだBの領
域におけるノコギリ状の電位変化は、振動電界を用いて
帯電を行う事によって生じ、この振幅の値を小さくする
事によって前記モアレ画像を目立たなくする事が本発明
の主旨である。本参考例においては計算上、前記振幅は
30V以下になっている。なお図5に示す電位分布は、
周知の如く該帯電部材放電面の曲率、長さを変えること
により任意に変更可能である。
【0060】実際、本参考例の系で、画像を出力したと
ころ、600dpiのハーフトーン画像上においてモア
レ画像は全く認められず、かつ感光ドラムのメモリーも
無い良好な画像が得られた。
【0061】さらに、高湿環境下において10000枚
以上のプリントを行っても放電面の汚れに起因する帯電
ムラはほとんど生じない。
【0062】また、モアレ画像が目立たなくなるために
印加周波数を下げることが可能となる。その結果、帯電
音を実用上問題にならないレベルに抑える事が可能にな
った。
【0063】本参考例のように帯電部材2を感光ドラム
1に対して非接触にすることで、帯電部材2と感光ドラ
ム1の摺擦に起因する融着や削れ、ドラム汚染などを防
止することができ、有利となる。
【0064】なお、本参考例および次の第1の実施例以
下に示される帯電部材における個々の構成部品の材質、
寸法、体積抵抗率および厚さ、あるいは印加されるバイ
アス値、等は一具体例を示しているものであり、本発明
を限定するものではないことは勿論である。
【0065】〈第1の実施例〉(図8) 図8は本実施例装置の要部の概略構成図である実施例を
示す。
【0066】本実施例は、帯電部材2の放電面の感光ド
ラム回転方向上流側に、テフロン、ポリアミドイミド等
からなる体積抵抗率が1014Ωcm程度の高抵抗層2
eを形成具備させていることを特徴とする。電極部材2
aは、アルミ、SUS等の金属あるいは導電樹脂からな
る電極であり、第1の抵抗層2bはナイロン系の樹脂を
用いロールコーティングによって厚さ30μm、体積抵
抗1010〜1011Ωcmとなるように形成された抵
抗層、第2の抵抗層2c厚さ40μm、体積抵抗率が1
09 〜1010Ωcmのセルロースフィルムからなる
抵抗層である。
【0067】本実施例に示した如くの帯電部材2を用い
ることにより、参考例に示したと同様にモアレ画像がほ
とんど目だたなく、かつ帯電音も小さな帯電を行うこと
ができる。
【0068】さらには、ピンホールや傷等で感光層に欠
陥の生じた感光体に対して生じる電圧降下や異常放電、
あるいは帯電部材表面の汚れに起因する帯電ムラの生じ
るレベルが参考例の部材に比べて格段に優れた帯電部材
を提供することができる。
【0069】上記理由は、以下のように考えられる。本
発明においては、帯電部材と感光体の距離を上流部で下
流部よりも近接させるために、帯電部材の上流部が飛散
トナーや紙粉等で汚れ易い。帯電面が汚れると抵抗ムラ
となり帯電ムラが生じ易いが、この部分を高抵抗化する
とゴミが付着する部分での放電は行われず、より下流で
放電が行われることになる。その結果、汚れの影響を減
じることができ、帯電ムラを抑止することが可能にな
る。
【0070】〈第2の実施例〉(図9) 本実施例は本発明に従う接触帯電装置を像担持体の帯電
手段として用いている画像形成装置のプロセスカートリ
ッジである。
【0071】プロセスカートリッジとは、帯電手段、感
光体、現像手段、クリーニング手段の少なくとも2つ以
上を一体的にカートリッジ化し、これを画像形成装置本
体に対し着脱可能としたものである。感光体、現像剤に
代表される消耗品をカートリッジとして一体化して、ユ
ーザーが容易に交換できるようにする事により、基本的
にメンテナンスフリーの画像形成装置が提供できるよう
になる。
【0072】本実施例のプロセスカートリッジは、像担
持体としての回転ドラム型の電子写真感光体1、帯電部
材2、現像器10、クリーナー器15の4つのプロセス
機器を包含させてなるものである。
【0073】現像器10において、5は現像スリーブ、
11は現像剤(トナー)Tの収容容器、12は該容器1
1内のトナー撹拌回転部材であり、トナーTを撹拌する
と共に現像スリーブ方向へ送り出す役目をしている。1
3は現像スリーブ5上にトナーTを均一な厚みにコート
するための現像ブレードである。
【0074】クリーナー15において、8はクリーニン
グブレード、16はクリーニングブレード8で回収され
たトナーを溜めるトナー溜である。
【0075】17はプロセスカートリッジのドラムシャ
ッターであり、実線示の開き状態から2点鎖線示の閉じ
状態に開閉自在である。プロセスカートリッジが画像形
成装置本体(不図示)から取り出された状態においては
2点鎖線示の閉じ状態にあり、感光ドラム1の外部露出
部分面を隠散して感光ドラム面を保護している。
【0076】プロセスカートリッジを画像形成装置本体
に装着するときはシャッター17を実線示のように開き
状態にする、或いはプロセスカートリッジの装着過程で
シャッター17が自動的に開き動作して、プロセスカー
トリッジが正規に装着されると、感光ドラム1の外部露
出部分面が画像形成装置本体側の転写ローラ7に圧接し
た状態になる。
【0077】またプロセスカートリッジと画像形成装置
本体とが機械的・電気的にカップリングして、画像形成
装置本体側の駆動機構でプロセスカートリッジ側の感光
ドラム1・現像スリーブ5・撹拌棒11等の駆動が可能
となり、また画像形成装置本体側の電気回路によりプロ
セスカートリッジ側の帯電部材2への帯電バイアスの印
加、現像スリーブ5への現像バイアスの印加等が可能と
なり、画像形成動作を実行できる状態になる。
【0078】18はプロセスカートリッジのクリーナー
15と現像器10との間に設けた露光用通路であり、画
像形成装置本体側のレーザースキャナ(不図示)からの
出力レーザー光4がこの露光用通路18を通してプロセ
スカートリッジ内に入光して感光ドラム1面が走査露光
される。
【0079】本発明の帯電部材を用いているために、振
動バイアス印加によって生じる電位変動の少ない帯電が
可能になる。よって、モアレ画像がほとんど目だたな
く、かつ帯電音も小さなプロセスカートリッジを提供す
ることが可能になる。
【0080】また、本発明における画像形成装置の潜像
形成は、強度変調されたレーザービームをポリゴンスキ
ャナーによって走査する方法(ライン走査)に限らず、
LEDヘッド、あるいは液晶シヤッターと光源からなる
光学系等の周知の方法が適用可能である。
【0081】更に、像担持体としては感光ドラムに限ら
ず絶縁体のものを使用することもできる。この場合は帯
電部材の像担持体面移動方向下流側にピン状の電極を像
担持体長手方向に並べて対向配置したマルチスタイラス
の記録ヘッドを設けて帯電後に潜像を形成すればよい。
また本発明の画像形成装置は正規現像にも反転現像にも
適用可能であることはもちろんである。
【0082】現像方式は、反転現像に限るものではな
く、正規現像に対しても同様の効果を発揮できる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、AC印加
方式の接触帯電装置、画像形成装置、プロセスカートリ
ッジにおいて、長期にわたり安定した放電が行え、かつ
モアレ画像の発生がほとんど無いうえに、印加周波数も
小さくすることが可能になった。その結果、帯電音も問
題にならないレベルに抑えることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例装置の要部の概略構成図
【図2】 抵抗層が単層である帯電部材の耐圧説明図
【図3】 抵抗層が2層である帯電部材の耐圧説明図
【図4】 感光体の表面位置に対する帯電部材表面の距
離を示す図
【図5】 1 回の放電によって帯電される電位分布を表
わす図
【図6】 振動バイアス1/2 周期分の時間が経過した時
点での帯電電位分布を表わす図
【図7】 振動バイアス1 周期分の時間が経過した時点
での帯電電位分布を表わす図
【図8】 第1の実施例装置の要部の概略構成図
【図9】 第2の実施例装置(プロセスカートリッジ)
の要部の概略構成図
【図10】 帯電手段としてAC印加方式の接触帯電装
置を採用した従来の画像形成装置の一例の概略構成
【符号の説明】
1 像担持体としての感光ドラム 2 帯電部材 2a 電極部材 2b 第1の抵抗層 2c 第2の抵抗層 3 バイアス電源 4 レーザー光 5 現像スリーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木須 浩樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−158324(JP,A) 特開 平4−76570(JP,A) 特開 平1−292358(JP,A) 特開 平3−33768(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動電圧を帯電部材に印加し、この帯電
    部材を被帯電体に当接もしくは近接させて被帯電体面を
    帯電する帯電装置において、 帯電部材は、被帯電体との接触部もしくは最近接部のう
    ち、被帯電体移動方向において最も下流側の点から被帯
    電体移動方向下流側へ向けて引いた接線に対して該被帯
    電体と同じ側に帯電面の少なくとも一部があり、該帯電
    部材の被帯電体対向面には内側と外側の積層抵抗層を備
    え、内側の抵抗層は被帯電体移動方向上流側が下流側よ
    りも体積抵抗が大きいことを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 動電圧は、直流電圧を印加したときの
    被帯電体の帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有
    することを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 被帯電体が画像形成装置における像担持
    体であることを特徴とする請求項1または2に記載の帯
    電装置。
  4. 【請求項4】 前記被帯電体は 像担持体であり、前記
    像担持体と、請求項1または2に記載の帯電装置と、を
    有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 像担持体面の帯電面に対する画像情報の
    書き込みがライン走査でなされることを特徴とする請求
    項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記被帯電体は 像担持体であり、前記
    像担持体と、請求項1または2に記載の帯電装置と、を
    有し、画像形成装置に対して着脱可能であることを特徴
    とするプロセスカートリッジ。
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