JPH0611950A - 接触帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

接触帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

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JPH0611950A
JPH0611950A JP4167961A JP16796192A JPH0611950A JP H0611950 A JPH0611950 A JP H0611950A JP 4167961 A JP4167961 A JP 4167961A JP 16796192 A JP16796192 A JP 16796192A JP H0611950 A JPH0611950 A JP H0611950A
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JP4167961A
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Masanobu Saito
雅信 斉藤
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Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 交流成分を有する電圧が印加される帯電部材
を被帯電体に接触させてこれを均一に帯電させる場合、
帯電音の発生を防ぐことができる接触帯電装置等を提供
すること(第1発明)。 【構成】 少なくとも交流成分を有する電圧が印加され
る帯電ローラ(帯電部材)2を感光ドラム(被帯電体)
1に接触させることにより、該感光ドラム1の帯電を行
なう接触帯電装置において、帯電ローラ2の強磁性体部
2aに、固定状態の電磁石22を接触させるとともに、
該電磁石22に、帯電ローラ2に印加される電圧と波長
が同一で、位相が同一又は180度異なる交流電圧を印
加する(第1発明)。帯電ローラ2は、印加電圧が山又
は谷の状態の時に感光ドラム1に引かれるが、この場
合、電磁石22にも引かれるため、力が相殺されてこの
帯電ローラ2に振動は発生せず、従って、帯電音は発生
しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機、静電
記録装置、レーザビームプリンタ(LBP)等の画像形
成装置と、これに用いられる接触帯電装置及びプロセス
カートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真複写機や静電記録装置
では、感光体や誘電体から成る像担持体(被帯電体)を
一様帯電する場合、コロナ帯電器が広く用いられてい
る。
【0003】しかし、上記コロナ帯電器は、像担持体を
所定の極性、電位に均一に帯電できる反面、高価な高圧
トランス(6〜8KV程度)を必要とし、オゾンを比較
的多量に発生するため、オゾン対策が必要であるという
問題を有している。
【0004】一方、コロナ帯電器に対して、電源の低電
圧化が図られ、且つオゾンの発生量も少ない接触帯電装
置が用いられるようになってきている。この接触帯電装
置は、電源から直流電圧又は直流と交流の重畳した電圧
を帯電部材に印加し、該帯電部材を被帯電体である像担
持体に接触させて該像担持体を一様に帯電させるもので
ある。尚、一般に帯電部材には100V〜2000V程
度の正又は負の直流電圧、或いはこれに交流電圧が重畳
されたものが印加され、像担持体は100V〜1500
Vに帯電される。
【0005】この場合、印加電圧に交流成分を含むこと
により、像担持体の帯電が不十分な場合、帯電ローラか
ら像担持体に放電が生じ、逆に帯電が過剰(直流成分の
電圧値より高い電圧値に帯電された場合)な場合、像担
持体から帯電ローラ側に逆放電が生じるため、この放
電、逆放電を交流成分の周波数分だけ繰り返すことによ
り、像担持体の表面は直流成分の電圧値に均一に帯電さ
れる。従って、帯電部材への印加電圧に直流電圧に交流
電圧が重畳されたものが多く用いられる。
【0006】又、上記接触帯電装置によれば、電源の低
コスト化が図れ、オゾンフィルターも不要であるため、
該接触帯電装置は比較的低コストの画像形成装置に用い
られることが多い。従って、接触帯電装置は低コストの
画像形成装置に用いられる使い捨てタイプのプロセスカ
ートリッジに用いられることが多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接触帯
電装置の帯電部材を像担持体に当接させて該像担持体の
接触帯電を開始すると、この帯電部材に印加された電圧
の交流成分の影響で該帯電部材が振動し、帯電音と呼ば
れる振動音が発生するという不都合が生じる。
【0008】以下に上記帯電音の発生メカニズムを図2
2及び図23に従って説明する。
【0009】図22は像担持体である感光ドラム1に当
接しつつ芯金2aを中心に回転する帯電部材としての帯
電ローラ2を示しており、該帯電ローラ2はその芯金2
aがバネ部材100により加圧されて感光ドラム1に押
圧された状態となっている。又、23図において、1a
は感光ドラム1の感光層であり、1bは接地されたアル
ミ製の基層である。
【0010】先ず、図23(a)に示すように、帯電ロ
ーラ2の或る瞬間には印加電圧の交流成分の影響で、帯
電ローラ2側にはプラス電荷q、感光ドラム1の基層1
b側にはマイナス電荷q’が誘起される。そして、これ
らの電荷q,q’は互いに引き合うため、帯電ローラ2
は感光ドラム1側に引き付けられ、この帯電ローラ2は
太線の位置から細線の位置にバネ部材100の弾発力に
反して移動する。
【0011】次に、交流成分の交流電界が逆転してくる
と、図23(b)に示すように、プラス電荷qとマイナ
ス電荷q’をそれぞれ打ち消すように電荷が移動し、引
き合っていた電荷が消滅するため、帯電ローラ2はその
圧縮変形による弾性力とバネ部材100による弾発力と
が釣り合う、太線の位置から細線の位置に戻ることとな
る。更に、交流電界により帯電ローラ2側にマイナス電
荷q’、感光ドラム1の基層1b側にプラス電荷qが誘
起されると、再び引き合う力が生じ、帯電ローラ2は太
線の位置から細線の位置に移動する。
【0012】以上の現象が帯電ローラ2への印加帯電の
変化に応じて繰り返し生じるため、帯電ローラ2は振動
し、該帯電ローラ2のニップ部近傍の空気がこれに対応
して移動するため、ここに空気の疎密が生じて帯電音
(振動音)が発生することとなる。
【0013】ここで、帯電音の周波数Fは、帯電ローラ
2の振動が交流電圧の1周期に対して2回生じることか
ら、交流電圧の周波数をfとして次式で表わされる。
【0014】
【数1】F(Hz)=2f(Hz) 従って、例えばf=1000Hzの交流成分を有する電
圧を帯電ローラ2に印加すると、F=2000Hzの周
波数の帯電音が発生し、これが騒音となる。
【0015】第1発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、交流成分を有する電圧が印加
される帯電部材を被帯電体に接触させて該被帯電体を均
一に帯電する場合、帯電音を生じさせない接触帯電装
置、該接触帯電装置用の帯電部材等を備えた画像形成装
置用のプロセスカートリッジを提供することにある。
【0016】ところで、像担持体と、これに圧接された
転写部材を備え、これら両者の間に転写材を通過させる
とともに、転写材にバイアスを印加して、像担持体側の
トナー像を転写材に転写するように構成された画像形成
装置が既に提案されている。図24に斯かる画像形成装
置要部の構成を示すが、図示矢印方向に回転駆動される
像担持体である感光ドラム1に、転写ローラ9が圧接さ
れており、該転写ローラ9は感光ドラム1と同期して回
転し、両者の圧接ニップ部が転写部を構成している。
【0017】而して、感光ドラム1表面に形成された可
転写トナー像が前記転写部に到達するまでに、給紙カセ
ット6から給紙ローラ7によって取り出された転写材P
は、フィードローラ15、リタードローラ16間で挟持
され、給紙ガイド14を経て図の左方に進行し、レジス
トローラ対8a,8bによって前記トナー像とタイミン
グを合せて搬送ガイド17を通過する。
【0018】そして、転写材Pが転写部に到達すると、
転写ローラ9は電源31によって転写バイアスが印加さ
れ、形成される電界の作用により感光ドラム1上のトナ
ー像は転写材Pに転写される。
【0019】その後、トナー像を担持した転写材Pは、
感光ドラム1から分離され、定着ガイド18を経て不図
示の定着器に至り、そこでトナー像の定着を受ける。
【0020】ここで、前記リタードローラ16について
言及すると、該リタードローラ16は、前記フィードロ
ーラ15よりも小さい回転力で回転しており、両ローラ
15,16間に転写材Pが無い場合と転写材Pが1枚だ
け存在する場合には、フィードローラ15とは逆方向
(図示矢印方向)に回転し、2枚以上の転写材Pが到来
すると、該リタードローラ16は逆方向の回転力を受け
て図示矢印とは逆方向に回転し、2枚目以降の転写材P
の進行を阻止して転写材Pの重送を防ぐ。
【0021】ところで、上記画像形成装置においては、
給紙ローラ7、フィードローラ15、リタードローラ1
6及びレジストローラ対8a,8bは、転写材Pの先端
が転写ローラ9に接触したときにおいても、転写材Pの
中程、或いは後端を挟んでいることが多い。特に、小型
の電子写真複写機やレーザビームプリンタでは、転写材
Pの先端が感光ドラム1と転写ローラ9間に挟まったと
きに未だその後端が給紙ローラ7に位置にあることがあ
る。
【0022】而して、高湿環境下で吸湿した転写材Pが
上述のように転写ローラ9と各搬送ローラ(給紙ローラ
7、フィードローラ15、リタードローラ16及びレジ
ストローラ対8a,8b)に挟まった状態になると、転
写ローラ9に印加した電流が転写材Pを通して各搬送ロ
ーラに流れてしまい、転写電圧が低下してしまい、感光
ドラム1上のトナー像の転写材Pへの転写が良好に行な
われないという問題が生ずる。
【0023】このため、転写ローラ9等の接触転写手段
を用いる画像形成装置においては、各搬送ローラを体積
抵抗値が1014Ω・cm以上の絶縁ゴムで構成し、転写
電流が転写材Pを通じて各搬送ローラに逃げてしまうの
を防いでいる。
【0024】ところが、上述のように各搬送ローラを絶
縁ゴムで構成すると、低湿環境下では搬送ローラが転写
材Pとの摩擦で帯電し、更に転写材P自身も帯電するた
め、感光ドラム1側のトナーが転写材Pに不規則に転移
し、画像飛び散りと称される画質劣化が生じてしまう。
【0025】一方、転写ローラ9は画像形成装置に外部
から組み込まれ、各々の転写ローラ9の体積抵抗値が単
品レベルでばらつくため、電源31の電圧をその都度適
正値に調整する必要がある。尚、転写ローラ9の単品レ
ベルでの体積抵抗値のバラツキは、108 〜109 Ω・
cmである。
【0026】又、温度や湿度によっても、転写ローラ9
の体積抵抗値が1桁程度変化し、総合すると、体積抵抗
値は107 〜1010Ω・cmの範囲で変化する。
【0027】このため、転写ローラ9の電圧電源31は
転写ローラ9の体積抵抗値のレベルに応じて、前述のよ
うにその都度電圧がボリウムで調整されたり、定電流制
御によって電圧値が自動的に変えられている。実際、転
写ローラ9に印加される電圧値は、400V〜4000
Vの範囲で変化する。そして、斯かる電圧可変型の系で
は、各搬送ローラへの転写電流の逃げを防止する手段は
未だ提案されていないのが実情である。
【0028】従って、第2発明の目的とする処は、転写
電流が転写材を通じて搬送ローラに流れるのを防いで転
写電圧の低下による転写不良の発生を防ぐことができる
画像形成装置を提供することにある。
【0029】ところで、前記画像飛び散りと称される画
質劣化を防ぐために、除電ブラシが転写部以前に転写材
と接触するように設けられることがある。該除電ブラシ
に適正な交流バイアスを印加すれば、転写材の電荷は除
電され、転写材が転写部に進入する前に転写材の電位は
ゼロとなる。
【0030】しかし、低湿環境下では、転写材の抵抗値
が著しく増加し、更には帯電した転写材の電荷が放電し
にくくなるため、除電ブラシには常温環境下より高い交
流電圧が必要となる。
【0031】一方、高湿環境下では、転写材の抵抗値が
下がるため、転写電流が除電ブラシに流れ込んで転写画
像を乱すことがある。
【0032】以上にように、除電ブラシに印加すべき電
圧には湿度環境に応じた適正値が存在するため、低湿環
境下と高湿環境下とで除電ブラシに対する印加電圧をそ
れぞれの適正レベルに切り変える手動スイッチを設ける
のも1つの対策ではあるが、手動スイッチによる操作は
ユーザーにとっては煩わしく、切り換え忘れ等の不都合
を招く虞れがある。
【0033】更に、高価な高圧トランス(6〜8KV程
度)を必要とするコロナ帯電器に替えて、負の直流電圧
と数100V〜2KVの交流電圧を重畳させて印加する
接触帯電器を導入し、高圧電源の低コスト化を図ったも
のの、除電ブラシへの電圧の印加には帯電や転写用とは
別の電源を未だに用いており、画像形成装置のコストア
ップの一因となっている。
【0034】従って、第3発明の目的とする処は、湿度
環境の低湿・高湿変動に応じて除電手段に対する印加電
圧を自動的に高低補正することができるとともに、接触
帯電手段と除電手段に対する電圧印加電源を兼用してコ
ストダウンを図ることができる画像形成装置を提供する
ことにある。
【0035】ここで、帯電ローラ2を用いた接触帯電手
段の構成を図25に示すが、帯電ローラ2の給電部であ
る芯金2aには、現像器やクリーニング器から飛散して
浮遊するトナーtが付着し、印刷枚数が増加するにつれ
て芯金2aにトナーtが付着することがある。トナーt
の体積抵抗値は1013〜1015Ω・cmであって、その
抵抗が高いため、これが芯金2aに固着すると、芯金2
aは給電電極39との摺動面で導通不良を起こすことが
ある。
【0036】そこで、給電電極39の当接部の先端形状
を鋭利にし、しかも該給電電極39の当接圧をアップし
てこれの摺動部でのトナーtの固着を防ぐようにしてい
るが、帯電ローラ2の回転に伴って摺動部から変音が発
生することがある。このため、摺動部に導電グリースを
塗って変音対策を実施しているが、周囲を汚さないで、
適量の導電グリースを塗る作業が必要となり、この作業
のために組立作業効率が低下するという問題があった。
【0037】従って、第4発明の目的とする処は、接触
帯電手段及び接触転写手段の給電部の導通を確実にする
ことができる画像形成装置を提供することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく第
1発明は、少なくとも交流成分を有する電圧が印加され
る帯電部材を被帯電体に接触させて該被帯電体を帯電さ
せる接触帯電装置において、前記帯電部材の強磁性体部
に固定状態の電磁石を接触させるとともに、該電磁石
に、帯電部材に印加される電圧と波長が同一で位相が同
一又は180度異なる交流電圧を印加することを特徴と
する。
【0039】又、第1発明は、少なくとも交流成分を有
する電圧が印加される帯電部材を被帯電体接触させて該
被帯電体を帯電させる接触帯電装置において、前記帯電
部材の強磁性体部に固定状態の電磁石を永久磁石を介し
て接触させるとともに、該電磁石に、帯電部材に印加さ
れる電圧に対して波長が1/2で、且つ、この電圧の山
又は谷部において、その山又は谷部が重なる交流電圧を
印加することを特徴とする。
【0040】第2発明は、像担持体と、該像担持体に圧
接される転写手段を有し、両者の圧接部を転写部とし、
該転写部に向かって転写材を搬送する搬送ローラを転写
材の搬送方向に配して成る画像形成装置において、前記
転写手段に印加される電圧を可変とするとともに、前記
搬送ローラには、前記転写手段と同じ電源から電圧を印
加することを特徴とする。
【0041】第3発明は、像担持体と、該像担持体に当
接する接触帯電手段と、転写材の除電手段を有する画像
形成装置において、前記接触帯電手段は、定電流制御さ
れた交流電圧成分(振動電圧成分・交番電圧成分)を少
なくとも有する電圧を印加した接触帯電部材であり、前
記除電手段に印加する電圧は、前記接触帯電部材に対す
る定電流制御された交流電圧成分であることを特徴とす
る。
【0042】第4発明は、被帯電体に接触して該被帯電
体を帯電させる接触帯電手段を有する画像形成装置にお
いて、前記接触帯電手段の給電部をクリーニングするク
リーニング部材を設けたことを特徴とする。
【0043】又、第4発明は、像担持体に接触して該像
担持体上の現像剤像を転写材に転写する接触転写手段を
有する画像形成装置において、前記接触転写手段の給電
部をクリーニングするクリーニング部材を設けたことを
特徴とする。
【0044】
【作用】第1発明において、帯電部材に印加される電圧
(交流成分を含む)が山又は谷の状態の場合、帯電部材
は被帯電体側に電気的に引かれ、山又は谷の状態でない
場合にはこれらの間に電気的な力は生じない。従って、
電磁石に帯電部材に印加される電圧と波長が同一で、位
相が同一又は180度異なる交流電圧を印加すれば、帯
電部材が被帯電体側に引かれた場合、この帯電部材はそ
の強磁性体部を介して電磁石側にも引かれることとな
り、電気的な力と磁力とを相殺させて、帯電部材を移動
させないようにすることが可能となる。
【0045】又、帯電部材と被帯電体に電気的な力が生
じない場合は、電磁石と帯電部材の強磁性体部との間に
も磁力は生じず、帯電部材は移動することはない。従っ
て、帯電部材はその印加される電圧によって振動するこ
とはなく、帯電音を発することはない。
【0046】更に、第1発明は、電磁石を永久磁石を介
して帯電部材の強磁性体部に接触させる場合、この電磁
石に帯電部材に印加される電圧に対し波長が1/2で、
且つ、この電圧の山又は谷部において、その山又は谷部
が重なる交流電圧を印加したため、電磁石と永久磁石の
吸引、反発等を介して、帯電部材は常に被帯電体側に加
圧され、振動して帯電音を発することはない。
【0047】第2発明によれば、転写ローラと搬送ロー
ラは、電源の電圧が変化しても常に同電位を保つため、
吸湿した転写材を通じて転写電流が搬送ローラに逃げて
しまうことがなく、転写電流の低下が防がれて高湿環境
下でも良好な転写が可能となる。
【0048】第3発明によれば、像担持体面を帯電する
接触帯電手段の接触帯電部材の抵抗・容量が湿度環境の
低湿・高湿変動に伴って変動すると、それに連動して該
接触帯電部材に対して印加した定電流制御された交流電
圧成分も、接触帯電部材の抵抗・容量の変動に応じて変
動する。そして、除電部材に対しては、接触帯電部材に
対する定電流制御された交流電圧成分を印加しているた
め、該除電部材に対する印加電圧も前述の接触帯電部材
に対する交流成分の自動変動に連動して自動的に高低変
調される。つまり、除電手段に対する印加電圧は、湿度
環境の低湿・高湿に応じて自動変調され、低湿環境では
高電圧レベル(例えば、2000Vpp)に、高湿環境で
は低電圧レベル(例えば、+1150Vpp)にそれぞれ
自動変調される。
【0049】上記の結果、低湿環境下では除電電位が自
動的に高められて除電効果が上がり、画像飛び散りが防
がれる。又、高湿環境下では除電電位が自動的に低めら
れ、転写電流の除電手段への流れ込みが抑えられるた
め、転写不良の発生が防がれる。
【0050】更に、接触帯電部材に対する電圧印加用電
源が除電手段に対する電圧印加用電源に兼用され、その
電源は低圧電源で良く、従来のコロナ放電用の6〜8K
Vの高圧電源の必要性がなくなり、装置コストの大幅な
削減が可能となる。
【0051】第4発明によれば、接触帯電手段及び接触
転写手段の給電部が位置する摺動面がのクリーニング部
材によって常にクリーニングされるため、接触帯電手段
及び接触転写手段の給電部の導通が確実となる。
【0052】
【実施例】
<第1発明>以下に第1発明の実施例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0053】先ず、本発明の第1実施例を図1乃至図4
により説明する。
【0054】図4はレーザビームプリンタ(LBP)等
の画像形成装置の主要部の断面を示しており、図中、1
は矢印方向に回転駆動される像担持体としての感光ドラ
ム(電子写真感光体)である。そして、感光ドラム1の
周りには、帯電手段としての帯電ローラ2、現像手段と
しての現像器3、クリーニング手段としてのクリーニン
グ器4が配設され、これらのプロセス機器が感光ドラム
1と共にカートリッジハウジング5a内に一体的に収納
されて、プロセスカートリッジ5として装置本体13内
に着脱自在に配設されている。尚、プロセスカートリッ
ジ5は、内部の機器が寿命に達した場合、個々の機器を
交換するのでなく、これ全体をそのまま新しいものと交
換することによってメインテナンスの容易化等を図るた
めのものである。
【0055】ところで、前記帯電ローラ2は、感光ドラ
ム1に接触しつつ従動回転して該感光ドラム1の外表面
を一様に一次帯電する帯電部材であり、これは強磁性体
で構成された回転軸となるべき芯金部2aと、該芯金部
2a周りに同心状に形成される帯電部2b(カーボンが
分散された高抵抗ゴム等から形成される)から構成され
ている。この帯電ローラ2は、その両端から突出する芯
金部2aを感光ドラム1側に移動自在に枢支する不図示
の軸受部を介して、カートリッジハウジング5aに回転
自在に支持されている。そして、帯電ローラ2の芯金部
2aはバネ部材20によって感光ドラム1に加圧されて
いるため、帯電ローラ2はその帯電部2bがニップ部を
形成するように所定圧をもって感光ドラム1に圧接され
ている(図1参照)。
【0056】而して、帯電動作に際して帯電ローラ2に
おいては、その芯金部2aに直流電圧に交流電圧が重畳
されたバイアス電圧が印加され、これによって該帯電ロ
ーラ2は帯電部2bを介して感光ドラム1表面に電圧を
誘起し、該感光ドラム1をバイアス電圧の直流成分と同
一電圧に一様帯電させる。
【0057】又、前記現像器3は感光ドラム1上の潜像
にトナーTを供給してこれをトナー像として顕像化する
ものであり、これはトナー収納室3a内のトナーTを撹
拌部材3bを介して現像スリーブ3c側に供給し、該現
像スリーブ3cを介して感光ドラム1側にトナーTを供
給する。
【0058】更に、前記クリーニング器4は、そのクリ
ーニングブレード4aを感光ドラム1の表面に摺擦さ
せ、該感光ドラム1上の残留トナーを掻き落して除去す
るものである。尚、5bは、プロセスカートリッジ5が
装置本体13外にある場合、感光ドラム1の露出部を覆
ってこれを外光や損傷から保護するドラムシャッターで
ある。
【0059】その他、装置本体13内のプロセスカート
リッジ5の供給側には給紙カセット6、給紙ローラ7、
レジストローラ8、転写ローラ9が配設され、排紙側に
は定着器10、排紙ローラ11、排紙トレイ12が配設
されている。
【0060】而して、帯電ローラ2により所定電位に一
様帯電された感光ドラム1に不図示のスキャナユニット
等を介して画像光Lが露光されると、感光ドラム1上に
は静電潜像が形成される。そして、感光ドラム1上の静
電潜像は、感光ドラム1の回転と共に現像器3の現像ス
リーブ3c側に向けられ、該現像スリーブ3cによって
トナーTが供給されてトナー像として顕像化される。そ
の後、このトナー像は転写ローラ9によって感光ドラム
1から転写材P上に転写され、該転写の終了した感光ド
ラム1は、クリーニング器4によってその残留トナーが
除去されて次の画像形成のために備えられる。
【0061】一方、給紙カセット6内の転写材Pは、給
紙ローラ7により1枚ずつ取り出された後レジストロー
ラ8の方へ送られ、該レジストローラ8によってタイミ
ングを合されて感光ドラム1側に供給される。そして、
感光ドラム1からトナー像の転写を受けた転写材Pは、
定着器10に搬送されて該定着器10によってそのトナ
ー像が永久像として定着された後、排紙ローラ11を介
して排紙トレイ12上に積載される。
【0062】ここで、図1乃至図3に基づいて接触帯電
装置について説明する。
【0063】図1に示すように、接触帯電装置はく、前
記帯電ローラ2、バネ部材20及び帯電ローラ2の芯金
部2aにバイアス電圧を印加する電源21を含んで構成
されている。そして、帯電ローラ2には電源21からの
バイアス電圧がバネ部材20を介して芯金部2aに印加
され、帯電ローラ2は帯電部2bを介して感光ドラム1
を所定電位に帯電する。この場合、帯電ローラ2はバイ
アス電圧の直流成分と同一電圧に感光ドラム1を帯電す
るが、交流成分は感光ドラム1を帯電ムラなく一様に帯
電する働きを有している。
【0064】しかし、前述のように、バイアス電圧の交
流成分によって帯電ローラ2に振動を引き起こし、該帯
電ローラ2が感光ドラム1との間で帯電音を発生してし
まうという不都合がある。
【0065】そこで、本実施例においては、帯電ローラ
2の両端の芯金部2aに、一端部が感光ドラム1と逆側
のカートリッジハウジング5aに支持される電磁石22
を当接した状態で配設し、該電磁石22に帯電ローラ2
に印加されるバイアス電圧のと同一波長で、且つ、位相
が同一又は180度異なる交流電圧を印加して、帯電ロ
ーラ2に振動が生じないようにして帯電音の発生を防止
するようにした。
【0066】即ち、図2に示すように、電源21内の同
一交流トランスからバイアス電圧Vpri(例えば、直
流成分が−500V、交流成分のピーク間電圧が220
0Vで、周波数が1000Hzのもの)用の交流成分と
同一(波長及び位相が同一)の交流電圧Vmagを電磁
石22に印加するか、又は図3に示すように、バイアス
電圧Vpriの交流成分と波長が等しく位相が180度
異なる交流電圧Vmagを電磁石22に印加するように
した。
【0067】而して、バイアス電圧Vpriが山又は谷
の状態にあれば、帯電ローラ2と感光ドラム1は電気的
に引き合う状態となり、バネ部材20の弾発力に抗して
帯電ローラ2は感光ドラム1側に移動しようとする。
【0068】一方、上記の場合、電磁石22に印加され
る交流電圧Vmagも図2及び図3から明らかなように
山又は谷の状態となり、この電磁石22は強磁性体から
成る芯金部2aを介して帯電ローラ2を吸着保持しよう
とする。従って、帯電ローラ2には、これを感光ドラム
1側へ電気的に移動させようとする電界力と、該電界力
に対して帯電ローラ2を感光ドラム1側へ行かせないと
する電磁石22による磁力とが作用するため、2つの力
が相殺され、帯電ローラ2は移動せず、バネ部材20は
当初の長さから変化することはない。
【0069】又、バイアス電圧Vpriがその直流成分
と同一電圧(図2及び図3中、水平破線の位置)にあれ
ば、帯電ローラ2と感光ドラム1には電気的に引き合う
力が生じず、且つ、電磁石22に印加される交流電圧V
magも0Vとなるため、この電磁石22に磁力は発生
しない。従って、この場合も帯電ローラ2は移動せず、
バネ部材20は当初の長さから変化することはない。
【0070】以上のように、帯電ローラ2の芯金部2a
に電磁石22を当接させ、該電磁石22に帯電ローラ2
に印加されるバイアス電圧Vpriの交流成分と同一波
長及び位相、又は同一波長で位相が180度異なる交流
電圧Vmagを印加するようにしたため、電界力と磁力
とが相殺され、帯電ローラ2に振動は生じず、該帯電ロ
ーラ2が感光ドラム1との間で帯電音を生じさせること
はない。
【0071】又、プロセスカートリッジ5内に斯かる接
触帯電装置の帯電ローラ2(帯電部材)等を有するた
め、プロセスカートリッジ5からの帯電音を無くすこと
ができ、該プロセスカートリッジ5の使用価値の向上を
図ることができる。
【0072】次に、本発明の第2実施例を図5乃至図7
に基づいて説明する。尚、図5乃至図7においては、第
1実施例に係るものと同一機能を有するものについては
同一符号を付しており、以下、それらについての説明は
省略する。
【0073】本実施例では、接触帯電装置を構成する帯
電部材である帯電ローラ2を、バイアス電圧Vpriの
交流成分による電界力及び電磁石24による磁力によっ
て常に所定圧で感光ドラム1側に押圧することにより、
帯電ローラ2がバイアス電圧の交流成分により振動し、
帯電音を発するのを防止するようにした。
【0074】即ち、図5に示すように、一端部側がプロ
セスカートリッジ5のカートリッジハウジング5aに固
定された電磁石24の他端側に、バネ部材23の一端に
固定された永久磁石25を当接して設け、且つ、バネ部
材23の他端側で帯電ローラ2の芯金部2aを感光ドラ
ム1側に加圧するようにする。そして、この場合、永久
磁石25の電磁石24側をS極、他側をN極とする。
尚、帯電ローラ2は第1実施例と同様に感光ドラム1側
にのみ移動できるような不図示の軸受によって支持され
ているものとし、且つ、バネ部材23及び永久磁石25
等も同様な動きをするものとする。
【0075】又、電源21から帯電ローラ2の芯金部2
aには図5に示すバネ部材23を介してバイアス電圧V
priが印加される。この場合、図6に示すように、バ
イアス電圧Vpriの波長は交流電圧Vmagのそれの
1/2であり、且つ、バイアス電圧Vpriが山、又は
谷の時に交流電圧Vmagが谷となるようにバイアス電
圧Vpriと交流電圧Vmagの位相が調整されている
ものとする。尚、交流電圧Vmagが谷の状態の場合、
電磁石24の永久磁石25側はN極となるものとする。
【0076】而して、電源21から電圧が印加されない
場合、帯電ローラ2は電磁石24、永久磁石25、バネ
部材23の作用により、感光ドラム1側にやや加圧され
た状態となっている。
【0077】次に、電磁石24及び帯電ローラ2に電源
21を介して交流電圧Vmag、バイアス電圧Vpri
が印加されると、先ず、交流電圧Vmagが谷の状態の
場合、バイアス電圧Vpriは山又は谷の状態となり、
電磁石24の永久磁石25側にはN極が形成され、永久
磁石25は電磁石24側に磁力により吸着された状態と
なるとともに、帯電ローラ2と感光ドラム1とは電界力
により引き合った状態となる。従って、帯電ローラ2は
永久磁石25、即ち、バネ部材23の一端が電磁石24
側に固定された状態で、感光ドラム1側に所定の電界力
及びバネ部材23の弾発力により加圧された状態とな
る。
【0078】一方、交流電圧Vmagが山の状態の場
合、バイアス電圧Vpriはその直流成分と同一電圧
(図6中、水平な破線との交点部)となり、電磁石24
の永久磁石25側にはS極が形成され、該永久磁石25
は電磁石24により反発された状態となるとともに、帯
電ローラ2と感光ドラム1とに作用していた電界力は無
くなって帯電ローラ2はバネ部材23の作用によっての
み感光ドラム1側に加圧されることとなる。従って、帯
電ローラ2はバネ部材23の弾発力及び永久磁石25が
電磁石24により反発される磁気の力により感光ドラム
1側に加圧された状態となる。
【0079】以上のように、本実施例においては、帯電
ローラ2がバイアス電圧Vpriの交流成分により振動
しようとしても、この帯電ローラ2は常に感光ドラム1
側に電界力又は磁力により加圧された状態となるため、
この帯電ローラ2は振動せず、従って、該帯電ローラ2
によって帯電音の発生はなく、第1実施例と同様な効果
が得られる。
【0080】又、図7に示すように、バイアス電圧Vp
riの山又は谷の状態と交流電圧Vmagの山の状態が
常に一致するように位相を定めたバイアス電圧Vpri
と交流電圧Vmagにおいても、上記と同様の効果を得
ることができる。但し、この場合、交流電圧Vmagが
山の時に電磁石24のN,S極の位置を逆にする必要が
ある。
【0081】次に、本発明の第3実施例を図8に基づい
て説明する。尚、図8においても、第1実施例に係るも
のと同一機能を有するものについては同一符号を付して
おり、以下、それらについての説明は省略する。
【0082】本実施例では、接触帯電装置を構成する帯
電部材を帯電ブレード13としている。帯電ブレード1
3は、水平部と垂直部とから成り、水平部の端部13a
−1がプロセスカートリッジ5のカートリッジハウジン
グ5aに上下に回動自在に枢支される強磁性体の支持部
13aと、該支持部13aの垂直部に取り付けられ、カ
ーボンを分散したウレタンゴム、NBR又はEPDM等
から構成される本体の外表面に、トレジン(N−メトキ
シメチル化ナイロンの商品名)又はエピクロスヒドリン
ゴム等から構成される表層13b−1が設けられたブレ
ード部13bとから構成されている。そして、帯電ブレ
ード13においては、ブレード部13bの表層13b−
1が支持部13aに取り付けられたバネ部材26を介し
て感光ドラム1に所定圧で押圧されている。
【0083】斯かる帯電ブレード13も電源21から第
1実施例と同様な交流成分を有するバイアス電圧Vpr
iがバネ部材26を介して支持部13aに印加される
と、ブレード部13bは感光ドラム1に摺擦しつつ該感
光ドラム1を一様に帯電させるが、このブレード部13
bに振動が生じ、帯電ブレード13が帯電音を発してし
まうという不都合が生じる。
【0084】そこで、本実施例でもプロセスカートリッ
ジ5のカートリッジハウジング5aに支持される電磁石
27を帯電ブレード13の支持部13aの水平部に当接
して設け、この電磁石27に電源21からバイアス電圧
Vpriの交流成分と同一波長及び同一位相、又は同一
波長及び180度位相の異なる交流電圧Vmagを印加
するようにした。
【0085】従って、本実施例でも帯電ブレード13が
振動することはなく、該帯電ブレード13からの帯電音
の発生を防止することができ、第1実施例と同様な効果
を得ることができる。尚、第2実施例と同様な構成にし
た場合においても、帯電ブレード13より発する帯電音
を防止することも可能である。
【0086】以上第1乃至第3実施例においては、接触
タイプの帯電部材として帯電ローラ2や帯電ブレード1
3について説明したが、その他接触タイプのものであれ
ばブラシタイプやベルトタイプのものであっても良いの
は勿論である。又、第1乃至第3実施例においては接触
帯電装置の帯電部材2,13等がプロセスカートリッジ
5内に配設されている場合について説明したが、プロセ
スカートリッジを有さない画像形成装置であっても本発
明が適用できるのは勿論である。
【0087】ここで、プロセスカートリッジとは、帯電
手段、現像手段又はクリーニング手段と電子写真感光体
とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画
像形成装置(例えば、複写機、LBP等)本体に対して
着脱可能とするものであるとともに、帯電手段、現像手
段、クリーニング手段の少なくとも1つと電子写真感光
体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを
画像形成装置(例えば、複写機、LBP等)本体に対し
て着脱可能とするものである。尚、本発明に係るプロセ
スカートリッジの場合、電子写真感光体の他、少なくと
も帯電手段を有することが必要となる。 <第2発明>以下に第2発明の実施例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0088】図9は本発明に係る画像形成装置要部の側
面図であり、本図においては図 に示した装置の対応す
る部分には同一符号を付してあり、以下、それらについ
ての説明は省略する。
【0089】給紙カセット6から、給紙ローラ7によっ
て取り出された転写紙Pは、フィードローラ15、リタ
ードローラ16に挟持され、給紙ガイド14を経て図の
左方に進行し、レジストローラ対8a,8bによってト
ナー像とタイミングを合せて、搬送ガイド17を通過す
る。
【0090】尚、図示していないが、感光ドラム1の周
辺には、その表面を一様に帯電させるための一次帯電手
段、感光ドラム1の帯電面に、画像変調されたレーザビ
ーム等の画像信号を付与する静電潜像形成手段、該潜像
にトナーを付与してトナー像を形成する現像手段、その
他画像形成に要する機器が配設されていることは云うま
でもないが、それらは本発明に直接関係がないので省略
してある。
【0091】但し、本実施例に係る画像形成装置はレー
ザビームプリンタ(LBP)であり、感光ドラム1はプ
ロセスカートリッジ5内にあり、該感光ドラム1はプロ
セスカートリッジ5を介して転写ローラ9に対して位置
決めされている。
【0092】理解を容易にするため、上記装置において
は、感光ドラム1がOPC感光体のように一次帯電によ
って負に帯電するものとし、該感光ドラム1にネガトナ
ーを供給して反転現像によってトナー像を形成するもの
とし、転写材Pとしては紙を使用するものとする。
【0093】而して、転写紙Pが転写部に到達すると、
転写ローラ9には可変電圧電源33によって転写バイア
スが印加され、形成される電界の作用で感光ドラム1側
のトナー像は転写紙Pに転移する。
【0094】尚、可変電圧電源33は、その電圧を外部
のボリウムによって可変に設定することができる。その
変動幅は400V〜4000Vであり、転写ローラ9の
体積抵抗値が単品でバラツキである108 〜109 Ω・
cmに応じて設定する。つまり、抵抗値の高い転写ロー
ラ9に対しては高い電圧を与え、トナー像を転写するに
十分な転写電流を与えるようにする。又、抵抗値の低い
転写ローラ9に対しては、転写メモリを感光ドラム1に
与えない程度の低い電圧を印加する。本実施例では、体
積抵抗値が109 Ω・cmの転写ローラ9を用い、該転
写ローラ9に適正値である+2500Vを印加した。
【0095】その後、トナー像を担持する転写紙Pは、
感光ドラム1から分離され、定着ガイド18を経て不図
示の定着部に至り、そこでトナー像の定着を受ける。
【0096】可変電圧電源33からは、転写ローラ9に
印加されていたものと同電位の電圧が給紙ローラ7、フ
ィードローラ15、リタードローラ16、レジストロー
ラ対8a,8bに印加される。
【0097】図10に示すように、各搬送ローラ(転写
ローラ9、給紙ローラ7、フィードローラ15、リター
ドローラ16及びレジストローラ対8a,8b)に印加
される電圧は、転写ローラ9と同時に切り替えられる。
この切り替えは、図9に示すスイッチSで行なわれる。
【0098】而して、転写紙Pの先端が転写ローラ9に
突入すると、スイッチSがONされ、転写ローラ9、給
紙ローラ7、フィードローラ15、リタードローラ1
6、レジストローラ対8a,8bに+2500Vの電圧
がかかる。転写紙Pの後端が転写ローラ9から抜ける
と、スイッチSはアースに接続される。尚、ここではト
ナーはネガトナーを用いている。
【0099】各搬送ローラ(転写ローラ9、給紙ローラ
7、フィードローラ15、リタードローラ16及びレジ
ストローラ対8a,8b)を構成するゴムは、体積抵抗
値が1011Ω・cmの中抵抗のクロロプレーンゴム(C
R)であり、該ゴムはこれを低湿環境下で摩擦帯電して
も、すぐに減衰し、転写紙Pを帯電させることもなく、
よって画像飛び散りを防止できる。
【0100】高湿環境下において、十分に吸湿した転写
紙Pを本発明に係る画像形成装置に搬送させたところ、
吸湿した転写紙Pが転写ローラ9と感光ドラム1に挟ま
っている間は、各搬送ローラ(転写ローラ9、給紙ロー
ラ7、フィードローラ15、リタードローラ16及びレ
ジストローラ対8a,8b)にも転写ローラ9と同じ+
2500Vが印加され、転写ローラ9との電位差がない
ため、転写ローラ9の電圧は+2500Vのまま低下す
ることはなかった。よって、感光ドラム1と転写ローラ
9の間の電界も保たれ、良好な転写画像が得られた。
【0101】次に、本発明の第2実施例を図11に基づ
いて説明する。尚、図11においては、図9において示
したのと同一要素には同一符号が付されている。
【0102】本実施例では、転写ローラ9に印加する電
圧として、定電流制御電源34を新たに使用している。
【0103】定電流制御値は2,5μAであり、体積抵
抗値が109 Ω・cmの転写ローラ9を本実施例に組み
入れると、+2500Vが印加される。この定電流制御
電源34を用いると、環境が低湿になり、転写ローラ9
の体積抵抗値が1010Ω・cmとなると、+4000V
が印加される。尚、+4000V以上は定電流制御電源
34のトランスの巻き線数の制限のために発生させるこ
とはできない。
【0104】一方、高湿環境下で転写ローラ2の体積抵
抗値が108 Ω・cmに低下すると、+1000Vが印
加される。
【0105】定電流制御電源34は各搬送ローラ(転写
ローラ9、給紙ローラ7、フィードローラ15、リター
ドローラ16及びレジストローラ対8a,8b)にも同
時に印加している。よって、前述した実施例と同様に高
湿環境下で吸湿紙Pを通紙しても、転写ローラ9と各搬
送ローラ(転写ローラ9、給紙ローラ7、フィードロー
ラ15、リタードローラ16及びレジストローラ対8
a,8b)の電位は等しくなり、転写ローラ9の印加電
圧は低下することなく、良好な転写画像が得られた。
【0106】次に、本発明の第3実施例を図12に示
す。尚、図12においても図9において示したのと同一
要素には同一符号が付されている。
【0107】本実施例では、転写ローラ9に印加する電
源としてATVC電源35を新たに使用している。
【0108】ATVC電源とは、特願昭63−2761
06において提案された電源である。即ち、紙間におい
て例えば2.5μAの定電流制御を行ない、この紙間時
の電圧を検知し、通紙時にこの電圧で定電圧制御する電
源である。
【0109】本実施例では、紙間での定電流制御が正し
く行なえるように、紙間では各搬送ローラ(転写ローラ
9、給紙ローラ7、フィードローラ15、リタードロー
ラ16及びレジストローラ対8a,8b)の印加電圧の
接続はスイッチSaによりOFFされており、転写電流
は感光ドラム1に流れる。
【0110】紙間で2.5μAの定電流制御中は、電圧
が+2500Vであり、通紙中は、この+2500Vの
定電圧が転写ローラ9に印加された。ATVC電源35
は、各搬送ローラ(転写ローラ9、給紙ローラ7、フィ
ードローラ15、リタードローラ16及びレジストロー
ラ対8a,8b)にも、スイッチSaをONすること
で、同時に印加している。よって、前述した実施例と同
様に高湿環境下で吸湿紙Pを通紙しても、転写ローラ9
と各搬送ローラ(転写ローラ9、給紙ローラ7、フィー
ドローラ15、リタードローラ16及びレジストローラ
対8a,8b)の電位は等しくなり、転写ローラ9の印
加電圧低下することなく、良好な転写画像が得られた。
【0111】以上のように、ATVC電源35を用いる
と、環境変化による転写ローラ9の体積抵抗値の変動を
電圧を変動させることでカバーでき、通紙中の転写電圧
は一定となるため、転写は安定する。 <第3発明>以下に第3発明の実施例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0112】図13は本発明の第1実施例に係るレーザ
ビームプリンタ(LBP)要部の構成図である。
【0113】本実施例においては、感光ドラム1はOP
C(有機光導電体)感光体であって、該感光ドラム1に
転写ローラ9が圧接され、該転写ローラ9は感光ドラム
1と同期走行し、両者の圧接ニップ部が転写部を形成し
ている。
【0114】而して、感光ドラム1表面に形成された可
転写トナー像が前記転写部に到達するまでに、給紙カセ
ット6から給紙ローラ7によって取り出された転写紙P
は、フィードローラ15、リタードローラ16に挟持さ
れ、給紙ガイド14を経て図の左方に進行し、レジスト
ローラ対8a,8bによってトナー像とタイミングを合
せて、搬送ガイド17を通過する。
【0115】そして、転写紙Pが転写部に到着すると、
転写ローラ9には電源31によって転写バイアスが印加
され、形成される電界の作用で感光ドラム1側のトナー
像は転写紙Pに転移する。
【0116】その後、トナー像を担持する転写紙Pは、
感光ドラム1から分離され、定着ガイド18を経て不図
示の定着部に至り、そこでトナー像の定着を受ける。
【0117】ここで、リタードローラ16について言及
すると、該リタードローラ16は、図示矢印で示すよう
に、フィードローラ15とは、これよりも小さい回転力
で反対方向に回転しており、両ローラ15,16間に転
写紙Pが無い場合及び1枚だけ存在する場合には、リタ
ードローラ16は図示矢印方向に回転し、2枚以上の転
写紙Pが到来すると、これに逆方向の回転力を作用させ
て図示矢印方向とは逆方向に回転して2枚目以降の転写
紙Pの進行を阻止し、転写紙Pの重送を阻止する。
【0118】但し、感光ドラム1はプロセスカートリッ
ジ5内にあり、感光ドラム1はプロセスカートリッジ5
を介して転写ローラ9に対して位置決めされている。
【0119】而して、本レーザプリンタにおいては、感
光ドラム1が接触帯電によって負に帯電され、これにネ
ガトナーが供給されて反転現像によってトナー像が形成
されるものとし、以下、接触帯電について説明する。
【0120】図13において、2は感光ドラム1の面を
帯電処理する接触帯電部材(導電性部材)である帯電ロ
ーラある。本実施例の場合、帯電ローラ2は、直径6m
mの導電性芯金2aと、その外周に形成された肉厚3m
mの導電性ゴム層2bと、該導電性ゴム層2bの外周を
被覆する肉厚100μmの高抵抗層2cで構成されてい
る。ここで、上記導電性ゴム層2bは、EPDM等のゴ
ムにカーボンを含浸させて構成され、その体積抵抗値は
1×103 Ω・cm程度に低く抑えられている。又、前
記高抵抗層2cは、例えばエピクロルヒドリンゴムで構
成され、その体積抵抗値は1×108 Ω・cmである。
尚、最外周の高抵抗層2cは、感光ドラム1上にピンホ
ール等の欠陥があっても電圧降下による帯電不良が起こ
らないように設けられたものである。
【0121】而して、帯電ローラ2は、感光ドラム体1
の面に両者の軸線を略平行にして導電性コイルばね20
で総圧1.0kgの圧力で押圧されている。ここで、帯
電ローラ2と感光ドラム1の当接幅dは1mm、軸方向
の当接長さは220mmに設定されている。
【0122】又、図13において、40は帯電ローラ2
に対して電圧を印加する電源装置であり、帯電ローラ2
はこの電源装置40から導電性コイルばね20、導電芯
金2aを介して電圧印加を受ける。そして、図示矢印方
向に回転駆動される感光ドラム1の外周面は、電圧印加
された帯電ローラ2の接触によって均一に一様帯電され
る。
【0123】更に、図13において、除電ブラシ43
は、図16に示すように金属又はカーボンから成る導電
繊維43aの表面を高抵抗膜43bで被覆して構成され
ている。尚、高抵抗膜43bはカーボンを分散させたナ
イロン系樹脂で構成され、除電ブラシ43は抵抗・容量
を有するため、図17に示すような印加電圧に対する放
電特性を有する。
【0124】図17より、除電ブラシ43の放電開始電
圧は650VDCであることがわかる。よって、振幅65
0Vのピーク間電圧は1300Vppであるから、130
0Vpp以下では放電せず、従って除電はできない。
【0125】又、図13において、30は周知のレーザ
スキャナユニットであり、これは目的画像情報の時系列
電気画素信号に対応して変調されたレーザビームLを出
力し、帯電ローラ2で帯電処理された感光ドラム1の面
が上記レーザビームLで走査されることにより、目的画
像に対応した静電潜像が感光ドラム1面に順次に形成さ
れていく。尚、29はレーザスキャナユニット30から
の出力レーザビームLを感光ドラム1の露光部へ偏向さ
せるミラーである。
【0126】而して、感光ドラム1面上の形成潜像は現
像器3によって反転現像され、レーザビーム露光を受け
た感光ドラム1の露光明部には現像剤(トナー)が付着
してトナー像が形成される。
【0127】本発明は、帯電ローラ2の抵抗が湿度環境
に応じて変動することを利用して、除電ブラシ43に対
する印加電圧を湿度環境に応じて自動的に適正電圧レベ
ルに補正するものである。
【0128】図14は電源装置40の構成ブロック図で
ある。電源装置40は、前述のように、帯電ローラ2と
除電ブラシ43に電圧を供給印加するものであり、帯電
ローラ2に対してはDC(直流)定電圧電源45の定電
圧制御DC電圧と、AC(交流)定電圧電源44の定電
圧制御AC電圧との重畳電圧DC+ACが印加される。
【0129】上記AC定電圧電源44は電流検出回路4
1及びAC電流制御回路42により、常に750μAの
交流電流が流れるようにその出力電圧が制御されてい
る。定電圧制御されたDC電圧成分は、感光ドラム1面
の帯電電位を所定の一定電圧に制御する。
【0130】一方、除電ブラシ43には上記AC定電流
電源44の出力電圧が供給印加されている。
【0131】ここで、前記帯電ローラ2についてその抵
抗が湿度環境に応じてどのように変化し、電源装置40
によりAC電圧成分だけ定電流制御(AC750μA)
すると、帯電ローラ2と除電ブラシ43に印加される電
圧がどのように変化するかを測定した。その結果を表1
に示す。
【0132】
【表1】 即ち、像担持体としての感光ドラム1面を帯電する接触
帯電部材としての帯電ローラ2の抵抗・容量が湿度環境
の変動に伴って変動すると、それに連動して該帯電ロー
ラ2に対して印加されている定電流制御された交流電圧
成分が変動する。除電部材としての除電ブラシ43は、
上記帯電ローラ2の交流成分が印加されるので、該除電
ブラシ43に対する印加電圧も湿度環境変動に伴う自動
変動に連動して、自動的に高低変調される。
【0133】つまり、除電ブラシ43に対する印加電圧
は、湿度環境の低湿・高湿変動に応じて、低湿環境では
高電圧レベル(例えば、1150Vpp)に自動変調さ
れ、高湿環境では低電圧レベル(例えば、2000
pp)に自動的に変調補正される。
【0134】低湿環境下では、転写紙の抵抗値が著しく
増加することや、帯電した転写紙の電荷が放電しにくく
なっているものの、除電ブラシ43の除電電位が自動的
に高められているので、その分だけ除電効果が上がる。
15℃・10%の低湿環境下では、乾燥した転写紙を除
電するには、1800Vpp以上必要であるが、本実施例
では2000Vpp印加されているので、転写紙上の電荷
は十分に除電され、転写部での画像飛び散りの発生が防
がれた。
【0135】又、32℃・85%の高湿環境下で吸湿し
た転写紙を通紙したとき、除電電位が1300Vpp以上
になると、吸湿した転写紙を通じて転写部まで除電され
る(転写電流が除電ブラシ43に流れる)。しかし、本
実施例では除電電位が自動的に1150Vppに低めら
れ、転写電流の除電手段への流れ込みが抑えられるた
め、転写ローラ9の印加電圧が低下することがなく、よ
って転写電界不足による転写不良の発生が防止された。
【0136】そして、接触帯電部材に対する電源印加用
の電源が除電手段に対する電圧印加用に兼用され、又、
その電源は低圧電源で良く、従来のコロナ放電用の6〜
8KVの高圧電源の必要性がなくなって装置コストを大
きく低減させることが可能となる。
【0137】次に、本発明の第2実施例を図15に示
す。尚、図15においては図13において示したと同一
要素には同一符号が付されている。
【0138】本実施例では、転写紙の除電手段として、
転写ローラ9の直後に除電針48が設けられている。こ
の除電針48は、ステンレス鋼、青銅にニッケルメッキ
を施したものであって、多数の鋸歯状の端部を形成して
成る。尚、除電針48は、その先端が転写紙Pに対して
0.5〜3.0mm離れる位置に設置される。
【0139】而して、上記除電針48も電源40に接続
され、AC電圧は自動的に低湿環境で高電位に、高湿環
境で低電位に制御され、低湿環境の画像飛び散りと高湿
環境の転写不良の発生が同時に防がれた。 <第4発明>以下に第4発明の実施例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0140】図18は接触帯電装置要部の構成図、図1
9は接触帯電装置を備えるプロセスカートリッジの縦断
面図である。
【0141】図19に示すプロセスカートリッジ5は、
画像形成装置本体13に対して着脱自在に構成されるも
のであって、これのハウジング5a内の図中、右寄りに
は像担持体としての感光ドラム1が回転自在に配されて
おり、プロセスカートリッジ5が画像形成装置本体13
から取り出されているときには、該感光ドラム1は図
中、閉じ状態にある防護カバー(ドラムカバー)5bに
て被われてその損傷、外光による劣化等が防がれてい
る。そして、この感光ドラム1は、ハウジング5aの図
19中、左側面に形成されたスリット状の露光窓5cを
介して画像形成装置本体13で形成された光露光光(原
稿画像のスリット露光光、レーザビーム走査露光光等)
Lの照射をその光像露光工程部に受ける。
【0142】又、ハウジング5a内には、帯電ローラ
2、現像器3及びクリーニング器4が設けられている。
【0143】上記帯電ローラ2は、感光体ドラム1面を
一様に一次帯電処理する接触帯電部材であって、本実施
例では該帯電ローラ2は金属製の芯金2aと、該芯金2
aの周りに同心一体に形成された高抵抗ゴムローラ部2
bで構成されており、高抵抗ゴムローラ部2bにはカー
ボンが分散されている。
【0144】而して、上記帯電ローラ2は、芯金2aの
両端部を図18に示すように軸受38に回転自由に保持
されて感光ドラム1に対して略平行に配設され、バネ2
0で感光ドラム1面に所定の圧力をもって常時圧接させ
ており、感光ドラム1の回転に伴って従動回転する。
【0145】そして、帯電ローラ2に対してバイアス印
加電源21から給電電極39よりバイアス電圧が印加さ
れると、感光ドラム1の周面が所定の極性(本例では、
負)・電位に接触帯電方式で一様に一次帯電処理され
る。
【0146】次に、感光ドラム1の光像露光工程部に光
像露光光Lを受けると、感光ドラム1上には潜像が形成
され、該潜像は現像器3の現像スリーブ3aによってト
ナー像として現像される。そして、感光ドラム1と転写
ローラ9との間に、画像装置本体13内の給紙カセット
6から転写材Pが給紙ローラ7によって給送されると、
該転写材Pには感光ドラム1上のトナー像が順次転写さ
れる。このような像転写を受け、感光ドラム1面から分
離された転写材Pは、定着器10へ搬送されて像定着を
受けた後、機外へ排出される。尚、像転写後の感光ドラ
ム1面はクリーニングブレード4aにより転写残りトナ
ー、その他の付着物の拭掃除去を受けて清浄面化され、
繰り返して像形成に供される。
【0147】図18に示すように、給電電極39には、
交流電圧と直流電圧が重畳された電圧が電源21より印
加されている。その交流電圧成分は、周波数1000H
z、ピーク間電圧2000Vppであり、直流電圧成分V
DCは−700VDCである。又、電源21はプロセスカー
トリッジ5の外部に設けられている。
【0148】ところで、帯電ローラ2の給電電極39が
設けられる側の芯金2aの端部には、図示のようにスポ
ンジ37が当接されている。このスポンジ37は、多孔
質であるため、クリーニングブレード4a又は現像スリ
ーブ3aより飛散して芯金2aに固着したトナーをこれ
の孔にトラップすることができる。又、スポンジ37は
弾力性があり、芯金2a面の形状に沿って変形し易いた
め、特に取付精度を必要とせずに確実にトナーを除去す
るこができる。尚、スポンジ37の材質としては、例え
ば発砲ポリウレタンや発砲ポリエチレン等が用いられ
る。又、スポンジ37は給電電極39より下方に配置し
た方が、万一当該スポンジ37からトナーが落下しても
給電電極39を汚すことがないため、好都合である。
【0149】而して、上記スポンジ37の働きにより、
給電電極39は常にクリーニングされた芯金2aの面と
直に接触することができ、帯電ローラ2との導通は確実
なものとなる。
【0150】ところで、図19に示す転写ローラ9にお
いても、負極に帯電したトナーのトナー像を感光ドラム
1から転写紙Pに転写するために、直流電圧+500V
が給電電極46より印加されている。そこで、帯電ロー
ラ2と同様に、スポンジ47を芯金9aに当接させて該
芯金9aの摺動面を常にクリーニングしている。
【0151】以上のようにスポンジ47は、転写ローラ
9においても、電源21との導通において接点部への付
着トナーを除去し、バイアス電圧を確実に伝える機能を
果たす。
【0152】次に、本発明の第2実施例を図20に基づ
いて説明する。尚、図20においては、図18及び図1
9において示したと同一要素には同一符号を付してい
る。
【0153】本実施例においては、帯電ローラ2の芯金
2a上の給電電極39のある側の端部にスクレーパ52
が当接されている。
【0154】上記スクレーパ52は、その一端が不図示
のハウジングに支持されており、他端はは芯金2aの面
にエッジ当接されている。該スクレーパ52は、その当
接方向が帯電ローラ2の回転方向に対してカウンター方
向であって、線圧25g/cmで芯金2aに当接してい
る。尚、本実施例では、スクレーパ52は厚さ100μ
mのPET(ポリエチレテレフタレート)で構成されて
いる。
【0155】而して、上述のようにスクレーパ52を芯
金2aに当接させることによって、飛散してきたトナー
tを芯金2aの表面からスクレイプでき、トナーtの芯
金2aへの固着を防止することができる。尚、スクレー
パ52によってスクレイプされたトナーtは、感光ドラ
ム1に落下するが、感光ドラム1に静電付着してそのま
ま不図示のクリーニングブレードで回収されるため、画
像形成装置の機内を汚すことがない。又、スクレイプさ
れたトナーtは感光ドラム1の端部の非通紙部に落下す
るため、該トナーtが印刷画像を汚すこともない。
【0156】ところで、本実施例では、スクレーパ52
の材質としてPETを使用したが、PETに限るもので
なく、エッジ精度があり、永久変形の少ない材料であれ
ば、ウレタンゴムや金属板等の他の任意のものを使用す
ることができる。
【0157】以上ように、板状のスクレーパ52によ
り、給電電極39と帯電ローラ2との導通は、トナー付
着に防げられることなく、確実なものとなる。
【0158】次に、本発明の第3実施例を図21に基づ
いて説明する。尚、図21においては、図18及び図1
9において示したと同一要素には同一符号を付してい
る。
【0159】本実施例では、帯電ローラ2の芯金2a上
の給電電極39のある側の端部にブラシローラ51が当
接されている。
【0160】上記ブラシローラ51は、その両端が不図
示のハウジングに回転自在に支持されており、これは帯
電ローラ2の芯金2aの図示矢印方向の回転方向に対し
てカウンター方向に回転駆動される。尚、本実施例で
は、ブラシローラ51は芯金51aにガラス繊維51b
を植毛して構成され、ガラス繊維51bの径は約20μ
m、長さは2mm、植毛密度は900本/cm2 であっ
て、これは帯電ローラ2の心金2aに対して逆目で接触
する。
【0161】而して、飛散してきたトナーtが帯電ロー
ラ2の芯金2aに付着しても、該トナーtは、接触して
摺擦しているブラシローラ51で掻き落とされたり、或
いは捕集除去され、この結果、芯金2aの給電電極39
が当接する面は長期に亘って常に清掃状態に維持され、
電源21からのバイアス電圧の導通が確実になる。
【0162】尚、本実施例ではブラシローラ51のガラ
ス繊維51bとしては、正極性に帯電するものを使用し
ており、負極性に帯電したトナーtは、正極性帯電のガ
ラス繊維51bに効果的に捕集される。
【0163】以上、本発明の第1〜第3実施例における
接触帯電体又は接触転写体はローラ型のものに限らず、
回動ベルト型、回動ブラシ型等のものであっても良い。
【0164】
【発明の効果】以上の説明で明らかな如く、第1発明に
よれば、帯電音の生じない静粛な接触帯電装置及びプロ
セスカートリッジを得ることができる。
【0165】第2発明によれば、高湿環境下で吸湿した
転写材を通じて転写電流が転写手段から搬送ローラへ流
れるのが防がれ、転写電圧の低下に起因する転写不良の
発生が防がれる。
【0166】第3発明によれば、低湿環境下では除電電
位が自動的に高められて除電効果が上がり、画像飛び散
りの発生が防がれ、高湿環境下では除電電位が自動的に
低められて転写電流の除電手段への流れ込みが抑えられ
るため、転写不良の発生が防がれる。
【0167】第4発明によれば、接触帯電手段及び接触
転写手段の給電部が位置する摺動面がクリーニング部材
によって常にクリーニングされるため、給電接点と摺動
面での現像剤の固着が防がれ、導通不良の発生を確実に
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の第1実施例に係る接触帯電装置の概
念的構成図である。
【図2】第1発明の第1実施例に係る接触帯電装置に印
加される電圧の波形を示す図である。
【図3】第1発明の第1実施例に係る接触帯電装置に使
用される電圧の波形を示す図である。
【図4】第1発明の第1実施例に係る接触帯電装置を備
えた画像形成装置の断面図である。
【図5】第1発明の第2実施例に係る接触帯電装置の概
念的構成図である。
【図6】第1発明の第2実施例に係る接触帯電装置に使
用される電圧の波形を示す図である。
【図7】第1発明の第2実施例に係る接触帯電装置に使
用される電圧の波形を示す図である。
【図8】第1発明の第3実施例に係る接触帯電装置の概
念的構成図である。
【図9】第2発明の第1実施例に係る画像形成装置要部
の構成図である。
【図10】第2発明の第1実施例に係る画像形成装置の
電圧シーケンス図である。
【図11】第2発明の第2実施例に係る画像形成装置要
部の構成図である。
【図12】第2発明の第3実施例に係る画像形成装置要
部の構成図である。
【図13】第3発明の第1実施例に係る画像形成装置要
部の構成図である。
【図14】第3発明の第1実施例に係る画像形成装置の
電源の構成を示す回路図である。
【図15】第3発明の第2実施例に係る画像形成装置要
部の構成図である。
【図16】除電ブラシの拡大側面図である。
【図17】除電ブラシの放電特性図である。
【図18】第4発明の第1実施例に係る画像形成装置に
用いられる接触帯電装置要部の構成図である。
【図19】第4発明の第1実施例に係る画像形成装置の
基本構成を示す断面図である。
【図20】第4発明の 第2実施例に係る接触帯電装置
の構成図である。
【図21】第4発明の第3実施例に係る接触帯電装置の
構成図である。
【図22】従来例に係る接触帯電装置の帯電ローラの支
持状態を示す図である。
【図23】帯電ローラが振動する(帯電音を発する)メ
カニズムを説明するための図である。
【図24】従来例に係る画像形成装置要部の構成図であ
る。
【図25】従来例に係る接触帯電装置の構成図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体、被帯電体) 2 帯電ローラ(帯電部材) 2a 芯金部(強磁性体部) 5 プロセスカートリッジ 9 転写ローラ 7 給紙ローラ(搬送ローラ) 8a,8b レジストローラ対(搬送ローラ) 13 画像形成装置本体 15 フィードローラ(搬送ローラ) 16 リタードローラ(搬送ローラ) 22 電磁石 37 スポンジ(クリーニング部材) 39 給電電極 43 除電ブラシ 47 スポンジ(クリーニング部材) 51 ブラシローラ(クリーニング部材) 52 スクレーパ(クリーニング部材)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも交流成分を有する電圧が印加
    される帯電部材を被帯電体に接触させて該被帯電体を帯
    電させる接触帯電装置において、前記帯電部材の強磁性
    体部に固定状態の電磁石を接触させるとともに、該電磁
    石に、帯電部材に印加される電圧と波長が同一で位相が
    同一又は180度異なる交流電圧を印加することを特徴
    とする接触帯電装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも交流成分を有する電圧が印加
    される帯電部材を被帯電体接触させて該被帯電体を帯電
    させる接触帯電装置において、前記帯電部材の強磁性体
    部に固定状態の電磁石を永久磁石を介して接触させると
    ともに、該電磁石に、帯電部材に印加される電圧に対し
    て波長が1/2で、且つ、この電圧の山又は谷部におい
    て、その山又は谷部が重なる交流電圧を印加することを
    特徴とする接触帯電装置。
  3. 【請求項3】 像担持体の他、少なくとも帯電手段を有
    し、画像形成装置本体内に着脱可能に配設されるプロセ
    スカートリッジにおいて、前記帯電手段が請求項1又は
    2記載の接触帯電装置の帯電部材等から構成されている
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 【請求項4】 像担持体と、該像担持体に圧接される転
    写手段を有し、両者の圧接部を転写部とし、該転写部に
    向かって転写材を搬送する搬送ローラを転写材の搬送方
    向に配して成る画像形成装置において、前記転写手段に
    印加される電圧を可変とするとともに、前記搬送ローラ
    には、前記転写手段と同じ電源から電圧を印加すること
    を特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 電圧可変な電源は、定電流制御式である
    ことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 電圧可変な電源は、前記転写部が非画像
    域の場合には、定電流制御によってこのときの電圧を検
    知し、転写部が画像域の場合には、前記検知した電圧で
    前記転写手段を定電圧制御することを特徴とする請求項
    4記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 像担持体と、該像担持体に当接する接触
    帯電手段と、転写材の除電手段を有する画像形成装置に
    おいて、前記接触帯電手段は、定電流制御された交流電
    圧成分(振動電圧成分・交番電圧成分)を少なくとも有
    する電圧を印加した接触帯電部材であり、前記除電手段
    に印加する電圧は、前記接触帯電部材に対する定電流制
    御された交流電圧成分であることを特徴とする画像形成
    装置。
  8. 【請求項8】 被帯電体に接触して該被帯電体を帯電さ
    せる接触帯電手段を有する画像形成装置において、前記
    接触帯電手段の給電部をクリーニングするクリーニング
    部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記クリーニング部材は、前記給電部よ
    りも下方に取り付けられていることを特徴とする請求項
    8記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 像担持体に接触して該像担持体上の現
    像剤像を転写材に転写する接触転写手段を有する画像形
    成装置において、前記接触転写手段の給電部をクリーニ
    ングするクリーニング部材を設けたことを特徴とする画
    像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記クリーニング部材は、前記給電部
    よりも下方に取り付けられていることを特徴とする請求
    項10記載の画像形成装置。
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