JP3196296B2 - 水素ガス検出器 - Google Patents

水素ガス検出器

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JP3196296B2 JP05885392A JP5885392A JP3196296B2 JP 3196296 B2 JP3196296 B2 JP 3196296B2 JP 05885392 A JP05885392 A JP 05885392A JP 5885392 A JP5885392 A JP 5885392A JP 3196296 B2 JP3196296 B2 JP 3196296B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素ガス検出器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水素ガス検出器として、気体熱伝導式、
接触燃焼式、熱線型半導体式の水素ガス検出器が従来使
用されている。気体熱伝導式水素ガス検出器の検出原理
は、ガスの熱伝導度の差による発熱体(白金線コイル)
の温度変化を測定することにある。接触燃焼式水素ガス
検出器の検出原理は、触媒接触面でのガスの接触燃焼に
よる白金線コイルの温度上昇(抵抗値変化)を測定する
ことにある。熱線型半導体式水素ガス検出器の検出原理
は、金属酸化物半導体表面でのガス吸着による熱伝導度
の変化あるいは電気伝導度の変化を、白金コイルの両端
よりみた抵抗値変化として測定することにある。また、
発色試薬を吸着させた検知剤を充填した水素ガス検知管
も使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来の水素ガ
ス検出器は、ガスセンサ、及びガスセンサの物理的、化
学的変化量を検出する検出手段から成る。一般に、水素
ガス検出用のガスセンサは水分の影響を受け易いという
欠点がある。また、白金コイル等の温度変化、抵抗値変
化等を測定するために、水素ガス濃度を高精度で測定で
きるが、検出手段を比較的高精度の電気、電子回路から
構成する必要がある。従って、従来の水素ガス検出器は
比較的高価である。また、ガス検知管の水素ガス測定濃
度の上限は2%程度である。
【0004】検出すべきガス濃度は比較的低い精度でよ
いが、高いガス濃度まで、安価な水素ガス検出器で水素
ガスを測定したいという要望がある。また、水素ガス中
に水分が含まれている場合でも、水素ガスの検出が妨害
されない簡素な機構の水素ガス検出器が要望されてい
る。
【0005】従って、本発明の目的は、水素ガス中に水
分が含まれている場合でも水素ガスの検出が妨害されな
い、簡素な機構を有し、安価に製造することができる水
素ガス検出器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】本発明者は、希土類磁石
が水素ガスに接触すると、 (イ)希土類磁石の形状が著しく変化する (ロ)その結果、希土類磁石の磁力が低下する (ハ)あるいは又、希土類磁石の重量が変化する (ニ)希土類磁石が変色する ことを見い出し、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明は、希土類磁石をガスセンサとして用い、希土類磁
石の上述の物理的な変化量を検出手段によって検出する
水素ガス検出器である。
【0006】より詳しくは、本発明の第1の態様におけ
る水素ガス検出器は、希土類磁石から成るガスセンサ
と、水素ガスとの接触による希土類磁石の磁力の低下を
検出する検出手段とから成ることを特徴とする。
【0007】本発明の第2の態様における水素ガス検出
器は、希土類磁石から成るガスセンサと、水素ガスとの
接触による該希土類磁石の形状変化を検出する検出手段
とから成ることを特徴とする。
【0008】更に、本発明の第3の態様における水素ガ
ス検出器は、希土類磁石から成るガスセンサと、水素ガ
スとの接触による該希土類磁石の重量の変化を検出する
検出手段とから成ることを特徴とする。
【0009】更に、本発明の第4の態様においては、本
発明の水素ガス検出器は、希土類磁石から成るガスセン
サと、水素ガスとの接触による該希土類磁石の色の変化
を検出する検出手段とから成ることを特徴とする。
【0010】希土類金属をRとした場合、希土類磁石と
して、通常のRCo5系、R(Co,Fe,Cu)5系、
R(Co,Fe,Cu)7系、R2Co17系、R2(C
o,Cu,Fe)17系、R2(Co,Cu,Fe,M)
17(但し、M=Ti,Zr,Hf)系等の種々の組成の
希土類磁石を使用することができる。RCo5系の希土
類磁石として、例えば、SmCo5、PrCo5、(P
r,Sm)Co5、(La,Sm)Co5、(Ce,S
m)Co5等を使用することができる。R(Co,F
e,Cu)5系及びR(Co,Fe,Cu)7系の希土類
磁石として、例えば、Sm(Co,Fe,Cu)5、C
e(Co,Fe,Cu)5、(Sm−Ce)(Co,F
e,Cu)5等を使用することができる。あるいは又、
ネオジム・鉄・ホウ素系希土類磁石(例えば、Nd2
14B)を使用することもできる。
【0011】希土類磁石は、焼結法、プラスチック成形
法、ゴム形成法等、従来の方法にて作製することができ
る。希土類磁石の形状は、立方形、直方形、棒状、円柱
状、角柱状、U字形状、針金状、円板状、円筒状、球
形、板状、シート状、リボン状、異形形状等、ガスセン
サとして使用する測定部位、条件に適合させればよい。
【0012】本発明の第1の態様において、希土類磁石
の磁力の低下を検出する検出手段として、ホール素子、
磁気抵抗素子、方向性磁電素子、強誘電性薄膜磁気抵抗
素子、磁気歪みセンサ、ファラデー素子、磁気光学的カ
ー効果、磁気複屈折効果、ゼーマン効果を応用した素
子、磁石、プランジャー、可動コイル型あるいは可動鉄
片型の電流計に類似した検出手段、ビスマススパイラ
ル、磁束計、衝撃検流計、電流計等、各種の磁束密度を
測定し得る装置を使用することができる。
【0013】本発明の第2の態様において、希土類磁石
の形状変化を検出する検出手段として、インダクタンス
変化センサ、静電容量式変位センサ、電流計、電圧計、
ホイートストンブリッジ、大きさの変化を機械的に検出
する検出手段、光学的検出手段、歪みゲージ、各種圧力
計、固体撮像素子等を使用することができる。
【0014】本発明の第3の態様における、希土類磁石
の重量の変化を検出する検出手段として、秤、重量検出
センサ等を使用することができる。
【0015】更に、本発明の第4の態様における、希土
類磁石の色の変化を検出する検出手段としては、カラー
センサ等を使用することができる。
【0016】
【作用】希土類磁石が水素ガスに接触すると、希土類磁
石には物理的な変化が生じる。希土類磁石のこの変化
量、即ち、形状、磁力、重量及び色の変化量は簡単な検
出手段によって検出することができる。変化量と水素ガ
ス量との関係を予め調べておけば、水素ガス量の積算を
行うことができる。
【0017】
【実施例】希土類磁石と水素ガスを接触させた場合どの
ような現象が生じるか、先ず簡単に説明し、次いで、本
発明を、図面を参照して実施例に基づき説明する。
【0018】20mm×20mm×20mmの立方体の
Sm2Co17から成る希土類磁石を焼結法にて作製し
た。この希土類磁石は約3kガウスの磁束密度を有して
いた。この希土類磁石を1気圧の水素ガス雰囲気に10
0時間放置したところ、希土類磁石は粉状になり、その
磁束密度は0になった。
【0019】18mm×21mm×10mmの直方体の
Nd2Fe14Bから成る希土類磁石を焼結法にて作製し
た。数Torrから500Torrに圧力が変動する水素ガス雰
囲気に放置したところ、最初の15分で直方体の希土類
磁石の角の部分が崩れ始め、約2時間後には希土類磁石
の大きさは元の大きさの約半分となった。
【0020】SmCo5から成る希土類磁石を圧力50
0Torrの水素ガス雰囲気に約2時間放置して、色の変化
を観察した。希土類磁石の色は、当初黒色であったが、
次第に灰色に変化し、約1時間後には白色に変化した。
【0021】本発明の第1の態様における水素ガス検出
器、即ち、希土類磁石から成るガスセンサと、水素ガス
との接触による希土類磁石の磁力の低下を検出する検出
手段とから成る水素ガス検出器について、以下、先ず説
明する。 (実施例−1)実施例−1の水素ガス検出器において
は、検出手段は、具体的にはホール素子である。ガスセ
ンサ及びホール素子の配置を図1の(A)に示す。ガス
センサ10によって形成される磁界内にホール素子20
を配置する。ホール素子20の両端に発生するホール電
圧は磁束密度に比例する。ガスセンサが水素ガスに接触
すると、希土類磁石の磁力が低下する。従って、この磁
力の変化がホール素子の両端のホール電圧の変化とな
り、このホール電圧を電圧計で測定すれば、水素ガスの
検出及び積算を行うことができる。ガスセンサをガス配
管内に配置する場合には、ガスセンサによって形成され
たガス配管の外部の磁界内にホール素子を配置すればよ
い。あるいは又、図1の(B)に示すように、ガス配管
12の外部に追加の磁石22を配置し、かかる磁石22
とガスセンサ10との間で形成された磁界内にホール素
子20を配置すればよい。
【0022】(実施例−2)実施例−2の水素ガス検出
器においては、検出手段は、具体的には磁気抵抗素子で
ある。磁気抵抗素子は、素子に磁界を加えると、素子の
電気抵抗が増加する磁気抵抗効果を利用したものであ
る。ガスセンサ10及び磁気抵抗素子30の配置を図2
の(A)に示す。ガスセンサ10によって形成される磁
界内に磁気抵抗素子30を配置する。ガスセンサ10が
水素ガスに接触すると、希土類磁石の磁力が低下する。
従って、この磁力の変化が磁気抵抗素子30の両端の電
気抵抗値の変化となり、この電気抵抗値を測定すれば、
水素ガスの検出及び積算を行うことができる。図2の
(B)に示すように、ガスセンサ10をガス配管12内
に配置する場合には、ガスセンサ10によって形成され
るガス配管12の外部の磁界内に磁気抵抗素子30を配
置すればよい。
【0023】磁気抵抗素子の代わりに、3端子構造を有
し感度が磁界方向によって著しく非対称な磁界感度方向
性を有する方向性磁電素子、あるいは磁化容易軸と磁化
困難軸を有する磁気異方性のある強誘電性薄膜から成る
強誘電性薄膜磁気抵抗素子、強磁性体が磁化されること
によって寸法が変化する磁気歪み現象を応用した磁気歪
みセンサを使用することもできる。更に、検出手段とし
て、ファラデー素子を使用することもできる。この場
合、ガスセンサの両極間にファラデー素子を配置し、磁
界方向あるいはその反対方向から平面偏光光をファラデ
ー素子に当て、偏光光の振動面の回転を検出する。ガス
センサが水素ガスに接触すると、希土類磁石の磁力が低
下する。その結果、偏光光の振動面の回転量が変化す
る。これによって、水素ガスの検出及び積算を行うこと
もできる。更には、ガスセンサの磁力の変化を測定する
ための、磁気光学的カー効果、磁気複屈折効果、ゼーマ
ン効果を利用した素子を検出手段として用いることもで
きる。
【0024】(実施例−3)図3に示すように、実施例
−3の水素ガス検出器においては、検出手段は、具体的
には磁石40である。この水素ガス検出器は、非磁性材
料から成るガス配管12に容易に取り付けることができ
る。即ち、ガス配管内部にガスセンサ10を置く。そし
て、ガス配管12の外側に検出手段である磁石40を、
ガスセンサ10と対向して配置する。通常、ガスセンサ
10と磁石40は引き合い、検出手段である磁石40が
ガス配管12の外面を移動することはない。ガス配管1
2内を水素ガスあるいは水素ガスを含んだガスが流れる
と、ガスセンサ10を構成する希土類磁石の磁力が低下
する。従って、磁石40から成る検出手段がガス配管1
2の外面を移動し、あるいはガス配管12の外面から離
脱する。この磁石40の動きを目視あるいは適切な方法
で検出すれば、水素ガスの検出を行うことができる。
【0025】(実施例−4)図4に示すように、実施例
−4の水素ガス検出器においては、検出手段は、具体的
にはプランジャータイプであり、鉄心42と可動ロッド
44から成る。鉄心42の周りにはガスセンサ10が配
置されている。ガスセンサ10が水素ガスに接触する
と、ガスセンサ10を構成する希土類磁石の磁力が低下
する。その結果、可動ロッド44の位置が変化する。こ
の可動ロッドの位置の変化を差動トランス等の適切な方
法で検出すれば、水素ガスの検出及び積算を行うことが
できる。
【0026】(実施例−5)図5に示すように、実施例
−5の水素ガス検出器においては、検出手段は、具体的
には可動コイル型の電流計の原理を利用した検出手段1
4である。検出手段14は、ヨーク50、円筒状の鉄心
52、可動コイル54、及び図示していない制御ばねと
指示部から成る。通常の電流計には永久磁石が配置され
ているが、本発明においては、永久磁石の代わりにガス
センサ10が配置されている。ガスセンサである希土類
磁石10が水素ガスに接触すると、希土類磁石の磁力が
低下し、その結果、検出手段14の指示部の指示値が変
化する。従って、この指示値の変化を適切な手段で調べ
ることによって、水素ガスの検出及び積算を行うことが
できる。ガスセンサ10をガス配管内に配置する場合に
は、ガスセンサ10によって形成されるガス配管の外部
の磁界内に検出手段14を配置すればよい。
【0027】(実施例−6)図6に示すように、実施例
−6の水素ガス検出器においては、検出手段は、具体的
には可動鉄片型の電流計の原理を利用した検出手段14
Aである。検出手段14Aは、鉄片60、制御ばね6
2、指示部64から成る。ガスセンサが水素ガスに接触
すると希土類磁石の磁力が低下し、その結果、指示部6
4の指示値が変化する。従って、この指示値の変化を適
切な手段で調べることによって、水素ガスの検出及び積
算を行うことができる。鉄片60を磁石片に置き換える
ことができる。ガスセンサ10をガス配管内に配置する
場合には、ガスセンサ10によって形成されるガス配管
の外部の磁界内に検出手段14Aを配置すればよい。
【0028】(実施例−7)図7に示すように、実施例
−7の水素ガス検出器においては、検出手段は、具体的
にはビスマススパイラル70である。ビスマスの抵抗は
磁界の強さで変化する。従って、ガスセンサ10によっ
て形成される磁界内にビスマススパイラルを配置する。
ガスセンサ10が水素ガスに接触すると、希土類磁石の
磁力が低下する。従って、ビスマスの抵抗値を測定すれ
ば、水素ガスの検出及び積算を行うことができる。ガス
センサ10をガス配管内に配置する場合には、ガスセン
サ10によって形成されるガス配管の外部の磁界内にビ
スマススパイラル70を配置すればよい。
【0029】(実施例−8)図8の(A)に示すよう
に、実施例−8の水素ガス検出器においては、検出手段
は、具体的には磁束計80である。ガスセンサ10によ
って形成される磁界内に磁束計80のさぐりコイル82
を配置する。図8の(A)中、84は鉄心、86は導
線、88はつり線である。ガスセンサが水素ガスに接触
すると、希土類磁石の磁力が低下する。従って、この磁
力の変化を磁束計80で測定すれば、水素ガスの検出及
び積算を行うことができる。検出手段として、図8の
(B)に示すように、衝撃検流計90及びさぐりコイル
92を使用することもできる。ガスセンサ10をガス配
管内に配置する場合には、ガスセンサ10によって形成
されるガス配管の外部の磁界内にさぐりコイル82,9
2を配置すればよい。
【0030】(実施例−9)図9に示すように、実施例
−9の水素ガス検出器においては、検出手段は、具体的
には電流計100である。ガスセンサ10は、弾性材料
の先端に希土類磁石10Bが取り付けられた一組のセン
サ片10Aから成る。センサ片10Aの各々は電流計に
接続されている。通常、センサ片10A同士は引き合
い、ガスセンサ10は導通状態にある。ガスセンサが水
素ガスに接触すると希土類磁石の磁力が低下し、センサ
片10Aが互いに離れ、ガスセンサは導通状態でなくな
る。従って、このガスセンサ10の変化を電流計100
で測定すれば、水素ガスの検出を行うことができる。
【0031】次に、本発明の第2の態様における水素ガ
ス検出器、即ち、希土類磁石から成るガスセンサと、水
素ガスとの接触による該希土類磁石の形状変化を検出す
る検出手段とから成る水素ガス検出器について、以下、
説明する。 (実施例−10)図10に示すように、実施例−10の
水素ガス検出器においては、検出手段は、具体的にはコ
イル112と鉄心114とから成るインダクタンス変化
センサ110である。インダクタンス変化センサ110
の近傍にガスセンサ10を配置する。ガスセンサ10が
水素ガスに接触すると、ガスセンサ10の形状が変化す
る。より具体的には、ガスセンサの大きさが小さくな
り、あるいは粉状となる。その結果、鉄心114とガス
センサ10の間の空隙が変化し、インダクタンスが変化
する。このインダクタンスの変化量を測定することによ
ってガスセンサ10の形状の変化を知ることができ、従
って、水素ガスの検出及び積算を行うことができる。ガ
スセンサ10をガス配管内に配置する場合には、インダ
クタンス変化センサ110をガス配管の外部に配置すれ
ばよい。
【0032】(実施例−11)図11に示すように、実
施例−11の水素ガス検出器においては、検出手段は、
具体的には2枚の対向した金属板122から成る静電容
量式変位センサ120である。2枚の金属板122の間
にガスセンサ10を配置する。ガスセンサ10が水素ガ
スに接触すると、ガスセンサの形状が変化する。より具
体的には、ガスセンサの大きさが小さくなり、あるいは
粉状となる。その結果、金属板122の空隙が変化し、
静電容量式変位センサ120の静電容量が変化する。こ
の静電容量の変化量を測定することによってガスセンサ
10の形状の変化を知ることができ、従って、水素ガス
の検出及び積算を行うことができる。
【0033】(実施例−12)図12に示すように、実
施例−12の水素ガス検出器においては、検出手段は、
具体的には電流計又は電圧計である。ガスセンサ10を
電流計又は電圧計130に接続する。ガスセンサ10が
水素ガスに接触すると、ガスセンサの大きさが小さくな
り、あるいは粉状となる。その結果、ガスセンサの抵抗
値が変化し、あるいはガスセンサは導通しなくなる。こ
の抵抗値の変化量あるいはガスセンサの導通状態を測定
することによってガスセンサの形状の変化を知ることが
でき、従って、水素ガスの検出及び積算を行うことがで
きる。尚、電流計の代わりにホイートストンブリッジ等
の抵抗値を測定する装置を使用してガスセンサの抵抗値
を測定することもできる。
【0034】(実施例−13)図13に示すように、実
施例−13の水素ガス検出器においては、検出手段は、
具体的には棒130、押しばね132及び指示部134
から成る。棒130は押しばね132によってガスセン
サ10と接触させられている。ガスセンサ10が水素ガ
スに接触するとガスセンサの形状が変化する。より具体
的には、ガスセンサの大きさが小さくなりあるいは粉状
となる。この変化を指示部134にて検出すれば、水素
ガスの検出及び積算を行うことができる。尚、棒を任意
の形状に代えることができ、押しばねの代わりに適切な
付勢手段を設けることができ、指示部も任意の形態、例
えば、光電スイッチ、近接スイッチ、静電容量式近接ス
イッチ、静電容量式変位センサ、差動トランス、光電式
変位スイッチ、各種エンコーダ等に置き換えることがで
きる。
【0035】(実施例−14)図14の(A)に示すよ
うに、実施例−14の水素ガス検出器においては、検出
手段は、具体的には発光素子150及び受光素子152
である。発光素子150と受光素子152の間にガスセ
ンサ10を配置する。ガスセンサ10が水素ガスに接触
するとガスセンサの形状が変化する。その結果、受光素
子152は発光素子150からの光を感知するようにな
る。これによって水素ガスの検出を行うことができる。
あるいは又、図14の(B)に示すように、発光素子1
50からの光をガスセンサ10で反射させ、反射した光
を受光素子152で受光することもできる。ガスセンサ
10が水素ガスに接触すると、ガスセンサの形状が変化
する。その結果、ガスセンサ10で反射された光の受光
素子152による受光量が変化する。これによって水素
ガスの検出及び積算を行うことができる。この場合、ガ
スセンサ10の表面にめっきを施し、あるいは着色する
ことができる。
【0036】(実施例−15)図15に示すように、実
施例−15の水素ガス検出器においては、検出手段は、
具体的には、力を加えたときに生じる電気抵抗変化を応
用した歪みゲージ160である。歪みゲージ160をガ
スセンサ10の表面に張り付けておく。ガスセンサ10
が水素ガスに接触するとガスセンサの形状が変化する。
その結果、歪みゲージ160がガスセンサから受ける力
が変化し、歪みゲージ160の電気抵抗値が変化する。
これによって水素ガスの検出及び積算を行うことができ
る。
【0037】(実施例−16)図16に示すように、実
施例−16の水素ガス検出器においては、検出手段は、
具体的には、細管170、及び細管の一端に取り付けら
れた圧力計172から成る。細管の他端は、ガス配管1
2内に突出している。また、細管170の他端にはガス
センサ10が取り付けられており、細管170とガス配
管12とは連通状態にない。ガスセンサ10が水素ガス
に接触すると、ガスセンサにひび割れが生じあるいは粉
状となり、ガス配管12と細管170とは連通状態とな
る。この状態を圧力計172によって知ることができ、
水素ガスの検出を行うことができる。
【0038】(実施例−17)図17に示すように、実
施例−17の水素ガス検出器においては、検出手段は、
オリフィス流量計と類似の機構を有する。即ち、検出器
は差圧計180から成る。ガス配管12にバイパス管1
82を設ける。ガスセンサ10はオリフィスである。ガ
スセンサ10の前後の圧力差を差圧計180にて測定す
ることができる。ガスセンサ10が水素ガスに接触する
と、ガスセンサのオリフィス径が拡大してガスセンサ1
0の前後の圧力差が減少する。この状態を差圧計180
によって知ることができ、水素ガスの検出及び積算を行
うことができる。
【0039】(実施例−18)実施例−18の水素ガス
検出器においては、検出手段にラインセンサやイメージ
センサ等の固体撮像素子を使用する。ガスセンサが水素
ガスに接触すると、ガスセンサの形状が変化する。この
変化を固体撮像素子で検出することによって、水素ガス
の検出及び積算を行うことができる。あるいは又、検出
手段にカメラの自動焦点システムを応用することもでき
る。かかる自動焦点システムとして、例えば、周知の位
相差検出方式やコントラスト検出方式を採用する。焦点
検出素子としてCCDから成るラインセンサを使用し、
そのラインセンサ上にガスセンサの像を結ばせる。ガス
センサが水素ガスに接触すると、ガスセンサの形状が変
化する。この変化を自動焦点システムで検出することに
よって、水素ガスの検出及び積算を行うことができる。
【0040】次に、本発明の第3の態様における水素ガ
ス検出器、即ち、希土類磁石から成るガスセンサと、水
素ガスとの接触による該希土類磁石の重量の変化を検出
する検出手段とから成る水素ガス検出器について説明す
る。 (実施例−19)実施例−19の水素ガス検出器におい
ては、検出手段は秤である。ガスセンサを秤に乗せてお
く。ガスセンサが水素ガスに接触するとその重量が変化
する。この重量の変化を秤で測定すれば、水素ガスの検
出及び積算を行うことができる。
【0041】(実施例−20)実施例−20の水素ガス
検出器においては、検出手段は重量検出センサから成
る。かかる重量検出センサとして、例えば、箔ゲージか
ら成るロードセル、ピエゾ抵抗効果を応用した半導体歪
みセンサ、導電性微粒子を分散したゴムから成る加圧導
電性ゴム、あるいは所謂メンブレンスイッチを使用する
ことができる。ガスセンサを重量検出センサの上に乗せ
ておく。ガスセンサが水素ガスに接触するとその重量が
変化する。この重量の変化を重量検出センサで測定すれ
ば、水素ガスの検出及び積算を行うことができる。
【0042】次に、本発明の第4の態様における水素ガ
ス検出器、即ち、希土類磁石から成るガスセンサと、水
素ガスとの接触による希土類磁石の色の変化を検出する
検出手段とから成る水素ガス検出器について説明する。 (実施例−21)実施例−21の水素ガス検出器におい
ては、検出手段は、具体的にはカラーセンサである。カ
ラーセンサ190は、図18に示すように、例えば単結
晶あるいはアモルファスシリコンから成るフォトダイオ
ード192と、カラーフィルター194から構成されて
いる。ガスセンサ10が水素ガスに接触すると、その色
が変化する。これをカラーセンサ190によって検出す
ることにより、水素ガスの検出及び積算を行うことがで
きる。
【0043】
【発明の効果】本発明の水素ガス検出器は、使い捨てで
はあるが極めて簡単な構造のガスセンサを使用するの
で、ガスセンサを容易に且つ安価に製造することができ
る。希土類磁石から成るガスセンサは、水素ガス中に水
分が含まれている場合でも水素ガスの検出が妨害されな
い。そして水素ガスの検出及び積算のために広範囲に亙
る種類の検出手段を採用することができ、簡素な機構を
有し、安価に製造することができる水素ガス検出器を提
供することができる。また、水素ガス検出器を使用する
場所、条件等に応じて、適切な検出手段を選択すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】検出手段としてホール素子を使用する本発明の
第1の実施例を示す図である。
【図2】検出手段として磁気抵抗素子を使用する本発明
の第2の実施例を示す図である。
【図3】検出手段として磁石を使用する本発明の第3の
実施例を示す図である。
【図4】検出手段としてプランジャーを使用する本発明
の第4の実施例を示す図である。
【図5】可動コイル型電流計と類似した検出手段を使用
する本発明の第5の実施例を示す図である。
【図6】可動鉄片型電流計と類似した検出手段を使用す
る本発明の第6の実施例を示す図である。
【図7】検出手段としてビスマススパイラルを使用する
本発明の第7の実施例を示す図である。
【図8】検出手段として磁束計あるいは衝撃検流計を使
用する本発明の第8の実施例を示す図である。
【図9】検出手段として電流計を使用する本発明の第9
の実施例を示す図である。
【図10】検出手段としてインダクタンス変化センサを
使用する本発明の第10の実施例を示す図である。
【図11】検出手段として静電容量式変位センサを使用
する本発明の第11の実施例を示す図である。
【図12】検出手段として電流計又は電圧計を使用する
本発明の第12の実施例を示す図である。
【図13】機械的な変位を検出する検出手段を使用する
本発明の第13の実施例を示す図である。
【図14】検出手段として発光及び受光素子を使用する
本発明の第14の実施例を示す図である。
【図15】検出手段として歪みゲージを使用する本発明
の第15の実施例を示す図である。
【図16】検出手段として圧力計を使用する本発明の第
16の実施例を示す図である。
【図17】オリフィス流量計と類似した検出手段を使用
する本発明の第17の実施例を示す図である。
【図18】検出手段としてカラーセンサを使用する本発
明の第21の実施例を示す図である。
【符号の説明】
10 ガスセンサ 10A センサ片 12 ガス配管 14,14A 検出手段 20 ホール素子 22,40 磁石 30 磁気抵抗素子 42,52 鉄心 44 可動ロッド 50 ヨーク 54 可動コイル 60 鉄片 70 ビスマススパイラル 80 磁束計 82,92 さぐりコイル 90 衝撃検流計 100,130 電流計 110 インダクタンス変化センサ 120 静電容量式変位センサ 130 棒 132 押しばね 150 発光素子 152 受光素子 160 歪みゲージ 172 圧力計 180 差圧計 190 カラーセンサ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】希土類磁石から成るガスセンサと、水素ガ
    スとの接触による該希土類磁石の磁力の低下を検出する
    検出手段とから成ることを特徴とする水素ガス検出器。
  2. 【請求項2】 希土類磁石から成るガスセンサと、水素ガ
    スとの接触による該希土類磁石の色の変化を検出する検
    出手段とから成ることを特徴とする水素ガス検出器。
  3. 【請求項3】 希土類磁石から成るガスセンサと、水素ガ
    スとの接触による該希土類磁石の形状変化に基づくイン
    ダクタンスの変化を検出するインダクタンス変化センサ
    とから成ることを特徴とする水素ガス検出器。
  4. 【請求項4】 希土類磁石から成るガスセンサと、水素ガ
    スとの接触による該希土類磁石の形状変化に基づく静電
    容量の変化を検出する静電容量式変位センサとから成る
    ことを特徴とする水素ガス検出器。
  5. 【請求項5】希土類磁石から成るガスセンサと、水素ガ
    スとの接触による該希土類磁石の形状変化を検出する光
    学的検出手段とから成ることを特徴とする水素ガス検出
    器。
  6. 【請求項6】ガス配管に一端部が突出した細管と、該細
    管の一端部に取り付けられ、該一端部を閉塞する希土類
    磁石から成るガスセンサと、該細管に取り付けられた圧
    力計から成り、 水素ガスとの接触による該希土類磁石の形状変化に起因
    したガス配管と細管との連通に基づく細管内の圧力変化
    を圧力計にて測定することを特徴とする水素ガス検出
    器。
  7. 【請求項7】ガス配管に設けられたバイパス管と、該バ
    イパス管に取り付けられた、オリフィス状の希土類磁石
    から成るガスセンサと、該ガスセンサの前後におけるバ
    イパス管内の差圧を測定する差圧計から成り、 水素ガスとの接触による該希土類磁石の形状変化に起因
    したオリフィス径の変化に基づくバイパス管内の差圧の
    変化を差圧計にて測定することを特徴とする水素ガス検
    出器。
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