JP3195988U - 着脱具 - Google Patents

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Abstract

【課題】寝具用クッションにおいて見栄えの悪化や不利益を防止しつつ、オープンファスナにより上下2つの部分を着脱可能とした着脱具を提供する。【解決手段】板状の矩形のクッション材を覆うカバーは、上面カバー20と下面カバー21とから構成され、これらは、各々の外縁に取り付けられた1本のオープンファスナにより着脱可能となっている。オープンファスナの始端4s(箱や箱棒や蝶棒が設けられた端部)と終端4eとは、外縁の短辺の中央に配されており、オープンファスナの終端部分4bは、オープンファスナが閉じられた際に、始端部分4aに覆われた状態となるよう配されている。【選択図】図3

Description

本考案は、着脱具に関する。
従来、縁部に沿って配されたオープンファスナにより着脱可能に構成された薄い上敷布団及び下敷布団と、これらの間に配される中芯から構成された敷布団が知られている(特許文献1)。このような敷布団によれば、上敷布団と下敷布団を別々に丸洗いすることができる。
登実3031683号公報
ここで、下敷布団よりもユーザに近接した状態で使用される上敷布団は下敷布団よりも汚れ易いため、上敷布団のみを洗濯するという場合が想定されるが、上敷布団のみを繰り返し洗濯した結果、下敷布団よりも上敷布団が早期に劣化すると考えられる。
このような場合、上敷布団のみを単独で新品に交換することが考えられる。また、この他にも、季節や用途に応じて上敷布団を材質の異なるものに交換したり、カビ等が付着した下敷布団のみを単独で新品に交換したりすることも考えられる。しかしながら、従来は、布団等の寝具の一部分のみを交換するという発想は無かった。
そして、上敷布団のみを単独で新品に交換すると、上,下敷布団を着脱するオープンファスナは長いため、元からある下敷布団のテープに配されたエレメントの数と、新たな上敷布団のテープに配されたエレメントの数が相違してしまう可能性が高い。これにより、上,下敷布団を結合し、オープンファスナを完全に閉じた状態にしても、一部のエレメントが他方のテープに配されたエレメントと係合せず、むき出しの状態で放置されてしまう。
その結果、見栄えが悪化すると共に、例えば、むき出しになったエレメントがユーザの体や衣服等の物品に引っ掛かり、ユーザの体や物品等を傷つけるといった不利益が生じる恐れがある。
本願考案は、見栄えの悪化や不利益を防止しつつ、オープンファスナにより2つの部分を着脱可能とすることを目的とする。
上記課題に鑑みてなされた請求項1に係る考案は、第1部分及び第2部分と、第1部分と第2部分とを着脱可能に結合させるオープンファスナとして構成された1本の線ファスナと、備え、第1部分に設けられた閉じた経路を第1経路とすると共に、第2部分に設けられた経路を第2経路とし、線ファスナは、その一端に、2本のエレメントの列を連結させる連結部が設けられており、第1経路に沿って第1部分に取り付けられていると共に、第2経路に沿って第2部分に取り付けられており、当該線ファスナが閉じられた際に、当該線ファスナにおける他端を含む部分である他端側部分が、一端を含む部分である一端側部分に覆われた状態となるように配されていること、を特徴とする着脱具に関するものである。
このような構成によれば、線ファスナを完全に閉じた状態にすると、線ファスナの他端側部分は一端側部分に覆われた状態になるため、線ファスナにより第1部分と第2部分とを結合させた際に線ファスナの他端側部分を隠すことができる。
このため、仮に、第1部分又は第2部分を交換した結果、第1部分の線ファスナのエレメントの数と、第2部分の線ファスナのエレメントの数に相違が生じ、線ファスナを完全に閉じた際に他端側部分に係合不可能なエレメント(むき出しの状態になるエレメント)が生じたとしても、該エレメントが人目に付くことや、ユーザの体や衣服等の物品に引っ掛かることは無い。
したがって、見栄えの悪化や不利益を防止しつつ、オープンファスナにより2つの部分を着脱可能とすることができる。
なお、請求項2に記載されているように、線ファスナのスライダには、当該スライダが他端に到達して当該線ファスナが閉じられた際に、一端側部分からはみ出した状態となる柄部が設けられていても良い。
このような構成によれば、第1部分と第2部分とを結合させ、線ファスナを完全に閉じた際、線ファスナの一端側部分と他端側部分とに挟まれた空間にスライダを収納することができると共に、柄部が該空間からはみ出した状態にすることができる。このため、線ファスナを閉じた後、何かのはずみでスライダが移動し、線ファスナが開放されてしまうことを防止できる。また、ユーザが柄部を掴み易くなり、容易に線ファスナを開放して第1部分と第2部分を分離させることができる。
一方、請求項3に記載されているように、第1部分及び第2部分と、第1部分と第2部分とを着脱可能に結合させるオープンファスナとして構成された複数の線ファスナと、備え、第1部分に設けられた閉じた経路を第1経路とすると共に、第2部分に設けられた経路を第2経路とし、線ファスナは、その一端に、2本のエレメントの列を連結させる連結部が設けられており、複数の線ファスナは、第1経路に沿って第1部分に取り付けられていると共に、第2経路に沿って第2部分に取り付けられており、線ファスナは、当該線ファスナが閉じられた際に、当該線ファスナにおける他端を含む部分である他端側部分が、隣接する他の線ファスナである隣接線ファスナの一端を含む部分である一端側部分に覆われた状態となるように配されていること、を特徴とする着脱具を構成しても良い。
このような構成によれば、各線ファスナを完全に閉じた状態にすると、線ファスナの他端側部分は、隣接する他の線ファスナの一端側部分に覆われた状態になるため、線ファスナにより第1部分と第2部分とを結合させた際に、線ファスナの他端側部分を隠すことができる。
このため、仮に、第1部分又は第2部分を交換した結果、第1部分の線ファスナのエレメントの数と、第2部分の線ファスナのエレメントの数に相違が生じ、線ファスナを完全に閉じた際に他端側部分に係合不可能なエレメント(むき出しの状態になるエレメント)が生じたとしても、該エレメントが人目に付くことや、ユーザの体や衣服等の物品に引っ掛かることは無い。
したがって、見栄えの悪化や不利益を防止しつつ、オープンファスナにより2つの部分を着脱可能とすることができる。
なお、請求項4に記載されているように、線ファスナのスライダには、当該スライダが当該線ファスナの他端に到達して当該線ファスナが閉じられた際に、閉じられた隣接線ファスナの一端側部分からはみ出した状態となる柄部が設けられていても良い。
このような構成によれば、第1部分と第2部分とを結合させ、各線ファスナを完全に閉じた際、線ファスナの一端側部分と隣接線ファスナの他端側部分とに挟まれた空間にスライダを収納することができると共に、該空間から柄部がはみ出した状態にすることができる。このため、線ファスナを閉じた後、何かのはずみでスライダが移動し、線ファスナが開放されてしまうことを防止できる。また、ユーザが柄部を掴み易くなり、容易に線ファスナを開放して第1部分と第2部分を分離させることができる。
また、請求項5に記載されているように、着脱具は、寝具用の1又は複数のクッション材を覆うカバーとして構成されており、第1部分は、カバーにおけるクッション材の一方の主面を覆う部分を含む部分として構成されており、第1経路は、第1部分の外縁に沿って配されており、第2部分は、カバーにおけるクッション材の他方の主面を覆う部分を含む部分として構成されており、第2経路は、第2部分の外縁に沿って配されていても良い。
こうすることにより、見栄えの悪化や不利益を防止しつつ、カバーにおけるクッション材の一方の主面を覆う部分と、他方の主面を覆う部分とを着脱可能とすることができる。
また、請求項6に記載されているように、着脱具は、寝具用の1又は複数のクッション材を覆うカバーとして構成されており、第1部分は、カバーにおけるクッション材の一方の主面を覆う部分と、クッションの他方の主面を覆う部分と、の2つの部分として構成されており、第1経路は、それぞれの第1部分の外縁に沿って配されており、第2部分は、クッション材の側面を覆う帯状の部分として構成されており、第2経路は、第2部分の一方の長手側の縁部に沿って配されていると共に、他方の長手側の縁部に沿って配されていても良い。
こうすることにより、見栄えの悪化や不利益を防止しつつ、カバーにおけるクッション材の一方の主面を覆う部分と、側面を覆う部分とを着脱可能とすると共に、カバーにおけるクッション材の他方の主面を覆う部分と、側面を覆う部分とを着脱可能とすることができる。
第1実施形態の寝具用クッションの斜視図と、オープンファスナの始端部分の説明図である。 第1実施形態の寝具用クッションの分解斜視図である。 第1実施形態の下面カバーと上面カバーの内側におけるオープンファスナの配置状態を示す説明図と、オープンファスナの始端部分及び終端部分を示す説明図である。 第2実施形態の下面カバーと上面カバーの内側におけるオープンファスナの配置状態を示す説明図である。 第3実施形態の寝具用クッションの斜視図である。 第3実施形態の寝具用クッションの分解斜視図である。 第3実施形態の側面カバーの縁部と、上面カバーと下面カバーの内側におけるオープンファスナの配置状態を示す説明図である。 第4実施形態の上面カバーと下面カバーの内側におけるオープンファスナの配置状態を示す説明図である。 第4実施形態の側面カバーの縁部におけるオープンファスナの配置状態を示す説明図である。
以下、本考案の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本考案の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本考案の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
第1実施形態の寝具用クッション1は、マットレスとして構成されており、1又は複数の板状の矩形のクッション材3と、1つのクッション材3、又は、重なった状態で配された複数のクッション材3を覆うカバー2等から構成されている(図1,2参照)。
カバー2は、1つのクッション材3の上面,下面,側面全体、又は、重なった状態で配された複数のクッション材3における1番上に位置するクッション材3の上面と、1番下に位置するクッション材3の下面と、これらのクッション材3の側面全体を完全に覆う構成となっている。なお、図2では、一例として1つのクッション材3がカバー2に収納されている。
また、カバー2は、クッション材3の上面及び側面の上側を覆う上面カバー20と、クッション材3の下面及び側面の下側を覆う下面カバー21とから構成されており、これらは、1本のオープンファスナ4により着脱可能に構成されている。オープンファスナ4は、線ファスナとして構成されており、スライダ41により開閉される。スライダ41には、細長い矩形の布により構成され、スライダ41を移動させる際の取手として機能する柄部41aが設けられている。なお、柄部41aは、布に限らず、例えば、金属や樹脂等からなる細長い部位として構成されていても良い。
次に、オープンファスナ4の構成や配置について詳しく説明する。オープンファスナ4は、上面テープ42と下面テープ43とから構成されており、上面テープ42が上面カバー20に、下面カバー21が下面テープ43に設けられている。
上面テープ42は、上面カバー20の外縁に沿って外縁の内側を取り囲むように取り付けられており、下面テープ43も同様にして、下面カバー21の外縁に沿って外縁の内側を取り囲むように取り付けられている。そして、上面カバー20及び下面カバー21の一方の短辺の中央位置に、オープンファスナ4の両端(換言すれば、上面テープ42及び下面テープ43の両端)が位置するよう配されている(図3参照)。
また、図1(b),図3(c),(d)は、オープンファスナ4の両端の構成を示している。上面テープ42では、エレメント42aの一端に蝶棒42bが、他端に上止42cが設けられている。下面テープ43では、エレメント43aの一端に箱棒43b及び箱43dが、他端に上止43cが設けられており、該エレメント43aにはスライダ41が取り付けられている。無論、スライダ41を上面テープ42のエレメント42aに取り付けても良い。
ここで、オープンファスナ4において、蝶棒42bや、箱43d及び箱棒43bが設けられた側の端部を始端4sとし、上止42c,43cが設けられた側の端部を終端4eとする。また、オープンファスナ4における始端4sを含む予め定められた長さの区間を始端部分4aとすると共に、終端4eを含む予め定められた長さの区間を終端部分4bとする。
オープンファスナ4の始端4sは、上述した短辺の中央位置に配されており、終端部分4bは、始端部分4aの内側に配されている(図3参照)。このため、下面テープ43の箱43d及びスライダ41と、上面テープ42の蝶棒42bとを連結した後、スライダ41を上止42c,43cまで移動させ、オープンファスナ4を完全に閉じた状態(完全封鎖状態)にすると、終端部分4bは、始端部分4aに覆われた状態になる(図1(b)参照)。
また、上面テープ42と下面テープ43が分離した状態でスライダ41を上止43cまで移動させた際、柄部41aの先端が下面テープ43の終端部分4b(始端部分4aと重なる部分)からはみ出た状態になるよう、柄部41aの長さや取付位置が調整されている(図3(c)参照)。これにより、完全封鎖状態となった際、スライダ41は始端部分4aに覆われた状態となるが、柄部41aの先端が始端部分4aから(箱43dの裏側から)はみ出た状態となる(図1(c)参照)。
一方、クッション材3は、表面に凹凸が設けられていると共に、裏面は平面となっている。無論、表面が平面となっているクッション材を用いても良い。また、寝具用クッション1に用いることができるクッション材3として、厚さの異なる複数の種類のクッション材3が設けられている。なお、クッション材3を用いる際、クッション材3(特に、一番上に位置するクッション材3)は、凹凸が形成された表面を上に配しても良いし、平面となっている裏面を上に配しても良い。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の寝具用クッション1について説明する。第2実施形態の寝具用クッション1は、第1実施形態と同様のマットレスとして構成されているが、オープンファスナの配置が異なっている。
第1実施形態では、1本のオープンファスナ4により上面カバー20と下面カバー21が着脱可能に構成されているが、第2実施形態では、2本のオープンファスナ4,5により上面カバー20と下面カバー21が着脱可能に構成されている。
オープンファスナ4,5は、第1実施形態と同様に構成されているが、配置される位置が異なっている。すなわち、オープンファスナ4,5は、それぞれ、上面カバー20及び下面カバー21の外縁に沿って間隔を開けること無く一列に配されており、外縁の内側は、オープンファスナ4,5により隙間の無く取り囲まれた状態となる。
ここで、図4(a),(b)により、各オープンファスナ4,5の配置について説明するが、図中、上面カバー20及び下面カバー21の下側の短辺の中央位置を下側中央位置とし、上側の短辺の中央位置を上側中央位置とする。
オープンファスナ4は、上面カバー20及び下面カバー21の外縁における一方の長辺を通過し、下側中央位置と上側中央位置とを結ぶコの字型の区間に対応して配されており、始端4sが下側中央位置に、終端4eが上側中央位置に配されている。
また、オープンファスナ5は、上記外縁における他方の長辺を通過し、下側中央位置と上側中央位置とを結ぶコの字型の区間に対応して配されており、始端5sが上側中央位置に、終端5eが下側中央位置に配されている。
そして、第1実施形態と同様にして、オープンファスナ4の終端部分4bは、オープンファスナ5の始端部分5aの内側に配され、オープンファスナ5の終端部分5bは、オープンファスナ4の始端部分4aの内側に配されている。このため、オープンファスナ4,5を完全封鎖状態にすると、第1実施形態と同様にして、その終端部分は、他方のオープンファスナの始端部分に覆われた状態になる。
また、第1実施形態と同様、上面テープと下面テープが分離した状態で、オープンファスナ4,5に設けられたスライダを上止まで移動させると、柄部の先端が下面テープの終端部分(始端部分と重なる部分)からはみ出た状態になるよう、柄部の長さや取付位置が調整されている。このため、完全封鎖状態となった際、スライダの柄部の先端が始端部分からはみ出た状態となる。
無論、2本のオープンファスナに限らず、3本以上のオープンファスナにより上面カバー20と下面カバー21が着脱可能に構成されていても良い。このような場合には、これらのオープンファスナを、上面カバー20及び下面カバー21の外縁に沿って間隔を開けること無く一列に配し(換言すれば、外縁を構成する各区間に対応して各オープンファスナを配し)、外縁の内側がこれらのオープンファスナにより隙間の無く取り囲まれた状態とすることが考えられる。そして、同様にして、各オープンファスナの終端部分が、隣接する他のオープンファスナの始端部分の内側に配された状態にすることが考えられる。
また、第2実施形態では、全てのオープンファスナの終端部分が、隣接する他のオープンファスナの始端部分に覆われた状態となっている。しかしながら、これに限らず、一部のオープンファスナ(少なくとも1つのオープンファスナ)の終端部分が、隣接する他のオープンファスナの始端部分に覆われた状態となるようにしても良い。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の寝具用クッション1について説明する。第3実施形態の寝具用クッション1は、第1実施形態と同様のマットレスとして構成されているが、カバーの構成が異なっている。
第3実施形態では、カバー2は、クッション材3の上面を覆う上面カバー20と、クッション材3の側面を覆う帯状の側面カバー22と、クッション材3の下面を覆う下面カバー21とから構成されている(図5,6参照)。なお、側面カバー22は、幅の異なる複数の種類が設けられており、各種類の側面カバー22は、クッション材3の厚さや、複数のクッション材を重ねた際の全体の厚さに対応した幅を有している。
そして、上面カバー20と側面カバー22は、1本の上オープンファスナ6により着脱可能に構成されていると共に、下面カバー21と側面カバー22は、1本の下オープンファスナ8により着脱可能に構成されている。これらの上,下オープンファスナ6,8は、第1実施形態のオープンファスナ4と同様に構成されているが、配置される位置が異なっている。
まず、上オープンファスナ6の配置について説明する。上オープンファスナ6は、上面テープ62と側面テープ63とから構成されており、上面テープ62が上面カバー20に、側面テープ63が側面カバー22に設けられている。なお、上オープンファスナ6のスライダ61は、上面テープ62のエレメントに取り付けられているが、側面テープ63のエレメントに取り付けられていても良い。
側面テープ63は、側面カバー22の一方の長手側の縁部(上縁部)に沿って取り付けられており、上縁部の一端に上オープンファスナ6の始端6sが、他端に終端6eが配される(図7(a)参照)。一方、上面テープ62は、第1実施形態と同様にして上面カバー20の外縁に沿って取り付けられており、上面カバー20の短辺の中央位置に、上オープンファスナ6の両端が位置するよう配されている(図7(b)参照)。
そして、第1実施形態と同様、上オープンファスナ6の始端6sは、上述した短辺の中央位置に配されており、終端部分6bは、始端部分6aの内側に配されている。このため、上オープンファスナ6を完全封鎖状態にすると、終端部分6bは始端部分6aに覆われた状態になる。
また、第1実施形態と同様、上面テープ62と側面テープ63を分離した状態でスライダ61を上止まで移動させた際、柄部の先端が上面テープ62の終端部分6b(始端部分4aと重なる部分)からはみ出た状態になるよう、柄部の長さや取付位置が調整されている。これにより、完全封鎖状態となった際、スライダ61の柄部の先端が始端部分6aからはみ出た状態となる。
次に、下オープンファスナ8の配置について説明する。下オープンファスナ8は、下面テープ82と側面テープ83とから構成されており、下面テープ82が下面カバー21に、側面テープ83が側面カバー22に設けられている。なお、下オープンファスナ8のスライダ81は、下面テープ82のエレメントに取り付けられているが、側面テープ83のエレメントに取り付けられていても良い。
側面テープ83は、側面カバー22の他方の長手側の縁部(下縁部)に沿って取り付けられており、下縁部の一端に下オープンファスナ8の始端8sが、他端に終端8eが配される(図7(a)参照)。一方、下面テープ82は、第1実施形態と同様にして下面カバー21の外縁に沿って取り付けられており、下面カバー21の短辺の中央位置に、下オープンファスナ8の両端が位置するよう配されている(図7(c)参照)。
そして、第1実施形態と同様、下オープンファスナ8の始端8sは、上述した短辺の中央位置に配されており、終端部分8bは、始端部分8aの内側に配されている。このため、下オープンファスナ8を完全封鎖状態にすると、終端部分8bは始端部分8aに覆われた状態になる。
また、第1実施形態と同様、下面テープ82と側面テープ83を分離した状態でスライダ81を上止まで移動させた際、柄部の先端が下面テープ82の終端部分8b(始端部分8aと重なる部分)からはみ出た状態になるよう、柄部の長さや取付位置が調整されている。これにより、完全封鎖状態となった際、スライダ81の柄部の先端が始端部分8aからはみ出た状態となる。
なお、上オープンファスナ6の上面テープ62と下オープンファスナ8の下面テープ82の一方にスライダを取り付け、上面テープ62と下面テープ82とを着脱可能にしても良い。これにより、上面カバー20と下面カバー21とが着脱可能となり、上面カバー20と下面カバー21とクッション材3とにより寝具用クッションを構成することができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態の寝具用クッション1について説明する。第4実施形態の寝具用クッション1は、第3実施形態と同様のマットレスとして構成されているが、オープンファスナの配置が異なっている(図8,9参照)。
第3実施形態では、1本の上オープンファスナ6により上面カバー20と側面カバー22が着脱可能に構成されていると共に、1本の下オープンファスナ8により下面カバー21と側面カバー22が着脱可能に構成されている。これに対し、第4実施形態では、2本の上オープンファスナ6,7により上面カバー20と側面カバー22が着脱可能に構成されていると共に、2本の下オープンファスナ8,9により下面カバー21と側面カバー22が着脱可能に構成されている。
これらのオープンファスナ6〜9は、第3実施形態と同様に構成されているが、配置される位置が異なっている。上オープンファスナ6,7は、上面カバー20に取り付けられた上面テープ62,72と、側面カバー22に取り付けられた側面テープ63,73とから構成されており、下オープンファスナ8,9は、下面カバー21に取り付けられた下面テープ82,92と、側面カバー22に取り付けられた側面テープ83,93とから構成されている。
上面テープ62,72は、第2実施形態の上面テープと同様にして、上面カバー20の外縁に沿って間隔を開けること無く一列に並んで配されており、各上面テープの終端部分6b,7bは、他方の上面テープの始端部分6a,7aの内側に配されている(図8(a)参照)。
また、側面テープ63,73は、側面カバー22の一方の長手側の縁部(上縁部)に沿って間隔を開けること無く一列に並んで配されている。側面テープ63は、上縁部の一端から中央にかけて配されており、始端6sが上縁部の一端に、終端6eが中央に配置される。また、側面テープ73は、上縁部の他端から中央にかけて配されており、始端7sが上縁部の中央に、終端7eが他端に配置される。そして、側面テープ63の終端部分6bと、側面テープ73の始端部分7aは、上縁部の中央で重なった状態で配されている。
このため、上面カバー20と側面カバー22を結合し、上オープンファスナ6,7を完全封鎖状態にすると、第1実施形態と同様にして、各オープンファスナの終端部分は、隣接する他のオープンファスナの始端部分に覆われた状態になる。
一方、下面テープ82,92は、第2実施形態の下面テープと同様にして、下面カバー21の外縁に沿って間隔を開けること無く一列に並んで配されており、各下面テープの終端部分8b,9bは、他方の下面テープの始端部分8a,9aの内側に配されている(図8(b)参照)。
また、側面テープ83,93は、側面カバー22の他方の長手側の縁部(下縁部)に沿って間隔を開けること無く一列に並んで配されている。側面テープ83は、下縁部の一端から中央にかけて配されており、始端8sが下縁部の一端に、終端8eが中央に配置される。また、側面テープ93は、下縁部の他端から中央にかけて配されており、始端9sが下縁部の中央に、終端9eが他端に配置される。そして、側面テープ83の終端部分8bと、側面テープ93の始端部分9aは、下縁部の中央で重なった状態で配されている。
このため、下面カバー21と側面カバー22を結合し、下オープンファスナ8,9を完全封鎖状態にすると、第1実施形態と同様にして、各オープンファスナの終端部分は、隣接する他のオープンファスナの始端部分に覆われた状態になる。
また、第1実施形態と同様、テープを分離した状態で上,下オープンファスナ6〜9に設けられたスライダを上止まで移動させると、柄部の先端がテープの終端部分(始端部分と重なる部分)からはみ出た状態になるよう、柄部の長さや取付位置が調整されている。このため、完全封鎖状態となった際、スライダの柄部の先端が始端部分からはみ出た状態となる。
無論、2本の上オープンファスナ6,7に限らず、3本以上のオープンファスナにより上面カバー20と側面カバー22が着脱可能に構成されていても良い。このような場合には、これらのオープンファスナの上面テープを、上面カバー20の外縁に沿って間隔を開けること無く一列に配し(換言すれば、外縁を構成する各区間に対応して各上面テープを配し)、外縁の内側がこれらのオープンファスナにより隙間の無く取り囲まれた状態とすることが考えられる。また、同様にして、各上面テープの終端部分が、隣接する他のオープンファスナの始端部分の内側に配された状態にすることが考えられる。
さらに、側面テープを、側面カバー22の上縁部に沿って間隔を開けること無く一列に配し(換言すれば、上縁部を構成する各区間に対応して各側面テープを配し)、同様にして、各側面テープの終端部分と、隣接する他の側面テープの始端部分とが重なった状態とすることが考えられる。これにより、各オープンファスナを完全封鎖状態にすると、第3実施形態と同様にして、各オープンファスナの終端部分が、隣接する他のオープンファスナの始端部分に覆われた状態になる。
無論、同様にして、2本の下オープンファスナ8,9に替えて、3本以上のオープンファスナにより下面カバー21と側面カバー22を着脱可能に構成することも考えられる。
また、第4実施形態では、全てのオープンファスナの終端部分が、隣接する他のオープンファスナの始端部分に覆われた状態となっている。しかしながら、これに限らず、一部のオープンファスナ(少なくとも1つのオープンファスナ)の終端部分が、隣接する他のオープンファスナの始端部分に覆われた状態となるようにしても良い。
また、上オープンファスナ6,7の上面テープと下オープンファスナ8,9の下面テープの一方にスライダを取り付け、上面テープと下面テープとを着脱可能にしても良い。これにより、上面カバー20と下面カバー21とが着脱可能となり、上面カバー20と下面カバー21とクッション材3とにより寝具用クッションを構成することができる。
[効果]
第1〜第4実施形態によれば、各オープンファスナを完全に閉じた状態にすると、オープンファスナの終端部分は、当該オープンファスナ又は隣接する他のオープンファスナの始端部分に覆われた状態となる。つまり、上面カバーや下面カバーや側面カバーを結合させた際に、オープンファスナの終端部分を隠すことができる。
このため、仮に、上面カバー等を交換した結果、オープンファスナを構成する各テープに設けられたエレメントの数に相違が生じ、オープンファスナを完全に閉じた際に終端部分に係合不可能なエレメント(むき出しの状態になるエレメント)が生じたとしても、該エレメントが人目に付くことや、ユーザの体や衣服等の物品に引っ掛かることは無い。
したがって、見栄えの悪化や不利益を防止しつつ、オープンファスナにより上面カバー等を着脱可能とすることができる。
さらに、第1〜第4実施形態によれば、上面カバー20や下面カバー21や側面カバー22がオープンファスナにより着脱可能であるため、容易に、クッション材3を厚さの異なるものに変更したり、クッション材3の枚数を変更したりすることができる。したがって、容易且つ柔軟に、寝具用クッション1の厚さや柔らかさ等を調整することができる。
また、ベッドや畳や床の上等、様々な場所で寝具用クッション1を使用することが想定されるが、使用場所によって寝具用クッション1の厚さや柔らかさ等を調整することができ、より快適に寝具用クッション1を使用することができる。
さらに、複数のクッション材3を重ねた状態で使用している場合には、カバー2を構成する各部分を別途有していれば、これらのクッション材3を複数に分けることにより、1つの寝具用クッション1から複数の寝具用クッション1を構成することができる。
このため、例えば、子供が生まれた際や、急な来客があった際等に新たに寝具用クッション1を設けることができ、敷布団やマットレスを別途購入する必要が無く、非常に経済的である。
また、これとは反対に、複数の寝具用クッション1を有していれば、これらで用いられていたクッション材3を取り出して重ねて使用することで、厚さや柔らかさ等が増した1つの寝具用クッション1を新たに設けることもできる。
このため、不要となった寝具用クッション1を有効に活用することができ、資源の無駄遣いを防止できると共に、寝具用クッション1を破棄する負担が無くなる。
また、寝具用クッション1では、複数のクッション材3が重なった状態で上面カバー20と下面カバー21により覆われているため、クッション材3がずれることが無く、快適に使用することができる。また、上面カバー20が汚れた場合等には、上面カバーのみを交換して寝具用クッションを使用することができる。
また、各季節に応じた複数種類の上面カバー20を設け、季節毎に上面カバー20を交換して使用しても良い。また、夏用の上面カバー20は、当該上面カバー20に接触したユーザに冷感を与える接触冷感生地により構成されていても良い。また、防水性を有するシート等として構成された上面カバー20を設け、寝具用クッション1を老人介護や病人の看護に用いても良い。
[他の実施形態]
第1〜第4実施形態では、マットレスとして構成された寝具用クッション1のカバー2に本考案を適用した場合を例示した。本考案は、マットレスのカバー2以外にも、第1〜第4実施形態と同様にして厚さの調整を可能とした敷布団,掛布団,座る際に臀部の下に敷かれるクッション等のカバーにも適用可能である。
さらに、これ以外にも、閉じた経路(始点と終点が同じ位置にある経路)に沿って配されたオープンファスナにより一部を着脱可能とした寝具,クッション,衣類,鞄,帽子等といった様々な機器にも適用可能である。
このようなカバーや機器に本考案を適用した場合であっても、同様の効果を得ることができる。
[実用新案登録請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、実用新案登録請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
カバー2が着脱具の一例に相当する。
また、第1実施形態の上面カバー20が第1部分の一例に、下面カバー21が第2部分の一例に、オープンファスナ4の蝶棒42b,箱棒43b,箱43dが連結部の一例に、始端4sが線ファスナの一端の一例に、始端部分4aが一端側部分の一例に、終端4eが他端の一例に、終端部分4bが他端側部分の一例に相当する。
また、第2実施形態の上面カバー20が第1部分の一例に、下面カバー21が第2部分の一例に、オープンファスナ4,5の始端4s,5sが線ファスナの一端の一例に、始端部分4a,5aが一端側部分の一例に、終端4e,5eが他端の一例に、終端部分4b,5bが他端側部分の一例に相当する。
また、第3実施形態の上面カバー20,下面カバー21が第1部分の一例に、側面カバー22が第2部分の一例に、始端6s,8sが線ファスナの一端の一例に、始端部分6a,8aが一端側部分の一例に、終端6e,8eが他端の一例に、終端部分6b,8bが他端側部分の一例に相当する。
また、第4実施形態の上面カバー20,下面カバー21が第1部分の一例に、側面カバー22が第2部分の一例に、始端6s〜9sが線ファスナの一端の一例に、始端部分6a〜9aが一端側部分の一例に、終端6e〜9eが他端の一例に、終端部分6b〜9bが他端側部分の一例に相当する。
1…寝具用クッション、2…カバー、20…上面カバー、21…下面カバー、22…側面カバー、3…クッション材、4…オープンファスナ、5…オープンファスナ、6…上オープンファスナ、7…上オープンファスナ、8…下オープンファスナ、9…下オープンファスナ。

Claims (6)

  1. 第1部分及び第2部分と、
    前記第1部分と前記第2部分とを着脱可能に結合させるオープンファスナとして構成された1本の線ファスナと、備え、
    前記第1部分に設けられた閉じた経路を第1経路とすると共に、前記第2部分に設けられた経路を第2経路とし、
    前記線ファスナは、
    その一端に、2本のエレメントの列を連結させる連結部が設けられており、
    前記第1経路に沿って前記第1部分に取り付けられていると共に、前記第2経路に沿って前記第2部分に取り付けられており、
    当該線ファスナが閉じられた際に、当該線ファスナにおける他端を含む部分である他端側部分が、前記一端を含む部分である一端側部分に覆われた状態となるように配されていること、
    を特徴とする着脱具。
  2. 請求項1に記載の着脱具において、
    前記線ファスナのスライダには、当該スライダが前記他端に到達して当該線ファスナが閉じられた際に、前記一端側部分からはみ出した状態となる柄部が設けられていること、
    を特徴とする着脱具。
  3. 第1部分及び第2部分と、
    前記第1部分と前記第2部分とを着脱可能に結合させるオープンファスナとして構成された複数の線ファスナと、備え、
    前記第1部分に設けられた閉じた経路を第1経路とすると共に、前記第2部分に設けられた経路を第2経路とし、
    前記線ファスナは、その一端に、2本のエレメントの列を連結させる連結部が設けられており、
    複数の前記線ファスナは、前記第1経路に沿って前記第1部分に取り付けられていると共に、前記第2経路に沿って前記第2部分に取り付けられており、
    前記線ファスナは、当該線ファスナが閉じられた際に、当該線ファスナにおける他端を含む部分である他端側部分が、隣接する他の前記線ファスナである隣接線ファスナの前記一端を含む部分である一端側部分に覆われた状態となるように配されていること、
    を特徴とする着脱具。
  4. 請求項3に記載の着脱具において、
    前記線ファスナのスライダには、当該スライダが当該線ファスナの前記他端に到達して当該線ファスナが閉じられた際に、閉じられた前記隣接線ファスナの前記一端側部分からはみ出した状態となる柄部が設けられていること、
    を特徴とする着脱具。
  5. 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の着脱具において、
    前記着脱具は、寝具用の1又は複数のクッション材を覆うカバーとして構成されており、
    前記第1部分は、前記カバーにおける前記クッション材の一方の主面を覆う部分を含む部分として構成されており、
    前記第1経路は、前記第1部分の外縁に沿って配されており、
    前記第2部分は、前記カバーにおける前記クッション材の他方の主面を覆う部分を含む部分として構成されており、
    前記第2経路は、前記第2部分の外縁に沿って配されていること、
    を特徴とする着脱具。
  6. 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の着脱具において、
    前記着脱具は、寝具用の1又は複数のクッション材を覆うカバーとして構成されており、
    前記第1部分は、前記カバーにおける前記クッション材の一方の主面を覆う部分と、前記クッションの他方の主面を覆う部分と、の2つの部分として構成されており、
    前記第1経路は、それぞれの前記第1部分の外縁に沿って配されており、
    前記第2部分は、前記クッション材の側面を覆う帯状の部分として構成されており、
    前記第2経路は、前記第2部分の一方の長手側の縁部に沿って配されていると共に、他方の長手側の縁部に沿って配されていること、
    を特徴とする着脱具。
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