JP3195942B2 - 液晶デバイス - Google Patents

液晶デバイス

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JP3195942B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏光板を使用しない液
晶包蔵薄膜に関し、更に詳しくは、視野の遮断、透過を
電気的に操作し得るカラー表示可能な液晶表示装置に関
する。本発明の液晶表示装置は、建物の窓やショーウイ
ンドウなどで視野遮断のスクリーンに利用されると共
に、文字や図形を表示し、高速応答性を以って電気的に
表示を切り換えることによって、広告板等の装飾表示板
や、明るい画面を必要とするコンピューター端末の表示
装置、特にプロジェクションの表示装置として利用され
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置のカラ−表示方式として、
光の波長の透過・吸収を制御する為に、二色性比が1以
上の二色性色素を誘電率の異方性が正の液晶材料に混合
したゲストホスト液晶を用いることがジー・エイチ・ハ
イルマイヤー(G.H.Heilmeir)ら(Appl. Phys. Let
t., 13,(1968) P.91)によって提案された。これを応
用した液晶表示装置として、ネマチック液晶を使用した
TN型やSTN型のものが実用化されている。
【0003】これらのゲストホスト液晶を用いた表示装
置は、使用する二色性色素が、耐光性に優れ、化学的に
安定であって、二色性比が1以上の二色性色素に限られ
ている為、着色した背景に無色のパタ−ンを表示するネ
ガ形表示であり、表示画像の視認性に劣るものであっ
た。この為に、ポジ形表示を実現する種々の提案がなさ
れている。
【0004】例えば、IEEE Trans. Elect. Dev., ED-26
(1979)1373には、誘電率の異方性が負の液晶と垂直配向
膜を用いる方法;Mol. Cryst. Liq.Cryst. Lett.,56(19
79) 115には、化学的には不安定の為、実用化されなか
ったが、テトラジン構造を有する二色性比が負の二色性
色素を用いたもの;Mol. Cryst. Liq. Cryst., 74 (198
1)227には、表示部分は水平配向に、背景となる非表示
部分は垂直配向にする特殊な技術による方法が各々提案
されている。
【0005】しかしながら、これらの方法は、いずれの
場合も偏光板を要する為に、表示面を明るくすることに
限界があった。特に、高密度な透写形表示装置では、開
口率の低下を償いうる大きなバックライトを必要とする
為、コスト上昇などの問題点があった。また、液晶を配
向させる特別な技術を要し、表示装置の作製時の歩留ま
りが低下するという問題点もあった。
【0006】一方、偏光板や配向処理を要さず、明るく
コントラストの良い、大型で廉価な液晶デバイスを製造
する方法が、特表昭58−501631号公報、米国特
許第4,435,047号明細書、特表昭61−502
128号公報、特開昭61−305528号公報、特開
昭62−2231号公報、特開昭63−144321号
公報等に提案されている。
【0007】さらに、これらの光散乱形の液晶デバイス
のカラ−表示の方式として、下記に示した提案がなされ
ている。
【0008】例えば、SID'86 Digest 1986 P.126には、
ポリマ−層に非二色性色素を添加し、マイクロカプセル
化した液晶中に二色性比が1以上の二色性色素を添加し
たもの、あるいは、色調の異なる二色性色素を各々の調
光層の液晶層に添加し2層構造にしたもの;SID'90 Dig
est 1990 P.210には、二色性比が1以上の二色性色素を
液晶層に添加した調光層と有色の透過形フィルムを貼り
合わせたもの;SID'90Digest 1990 P.128には、駆動周
波数によって誘電率の異方性が正から負に変化する液晶
材料に二色性比が1以上の二色性色素を添加するものが
各々提案されている。
【0009】しかしながら、これらの技術では、40V以
上の高駆動電圧を必要とし、時分割駆動に必須な急峻性
がなく、また、液晶材料と透明性固体物質の屈折率の一
致不一致を最適化させることを必要としたり、二周波駆
動用の特殊な液晶材料を必要とする等の煩わしさがあっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】液晶デバイスに要求さ
れる低電圧駆動性、高コントラスト、時分割駆動性及び
明るい画質等の特性以外に、前記の如き液晶デバイスの
カラ−表示には、以下の問題点があった。
【0011】二色性比が1以上の二色性色素を利用して
いるので、光散乱により着色した背景に対し、電圧の印
加により無色透明のパタ−ンのネガ表示となり、その結
果、透写形ディスプレイではカラ−表示ができなかっ
た。また、直視形ディスプレイとして使用した場合は、
背景色と表示部分の区別ができず、鮮明な色相を得るこ
とが困難となり、バックライト等の別の手段を付加する
必要があった。
【0012】さらに実用的に有用なポジ表示を実現する
為に、特殊な液晶材料を選択したり、特殊な配向技術を
要するという問題点があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光散乱不
透明状態と透明状態を利用する液晶デバイスの構造とカ
ラ−表示化の為のゲストホスト液晶の組合せについて鋭
意検討した結果、明るい画面を必要とするコンピュータ
ー端末表示装置やプロジェクション表示装置に有用な鮮
明な色相のカラ−表示が可能な液晶デバイスの技術を確
立するに至った。
【0014】即ち、本発明の構成は、透明性電極層を有
する2枚の基板間に挟持された調光層を有し、該調光層
が液晶材料及び透明性固体物質を含有する光散乱形液晶
デバイスにおいて、前記デバイスが透過形ディスプレイ
用であり、前記液晶材料中に二色性比が1未満の二色性
色素を含有することを特徴とする液晶デバイスである。
本発明の第二の構成は、透明性電極層を有する2枚の基
板間に挟持された調光層を有し、該調光層が液晶材料及
び透明性固体物質を含有する光散乱形液晶表示デバイス
において、前記デバイスが透写形ディスプレイ用であ
り、前記液晶材料中に二色性比が1未満の二色性色素を
含有することを特徴とする液晶デバイスである。更に、
本発明の第三の構成は、透明性電極層を有する2枚の基
板間に挟持された調光層を有し、該調光層が液晶材料及
び透明性固体物質を含有する光散乱形液晶表示デバイス
において、前記デバイスが直視形ディスプレイ用であ
り、前記液晶材料中に二色性比が1未満の二色性色素及
び二色性比が1以上の二色性色素を含有することを特徴
とする液晶デバイスである。
【0015】本発明の液晶デバイスは、二色性比が1未
満の二色性色素を液晶材料に含有することを特徴とする
もので、液晶のランダム配向によって着色した光散乱不
透明性を発現し、電気的な操作によって光の特定な波長
の透過性を強化させることができる優れたものである。
【0016】本発明で使用する基板は、堅固な材料、例
えば、ガラス、金属等であっても良く、柔軟性を有する
材料、例えば、プラスチックフィルムの如きものであっ
ても良い。そして、基板は、2枚が対向して適当な間隔
を隔て得るものである。また、その少なくとも一方は、
透明性を有し、その2枚の間に挟持される液晶層及び透
明性固体物質を有する層から成る調光層を外界から視覚
させるものでなければならない。但し、完全な透明性を
必須とするものではない。もし、この液晶デバイスが、
デバイスの一方の側から他方の側へ通過する光に対して
作用させるために使用される場合は、2枚の基板は、共
に適宜な透明性が与えられる。この基板には、目的に応
じて透明、不透明の適宜な電極が、その全面又は部分的
に配置されても良い。
【0017】尚、2枚の基板間には、通常、周知の液晶
デバイスと同様、間隔保持用のスペーサーを介在させる
こともできる。
【0018】本発明の液晶デバイスにおける液晶材料と
透明性固体物質の代表的な構造を図1〜図8に示す。図
中、1は基板を、2は透明電極を、3は透明性固体物質
を、4は二色性比が1未満の二色性色素又は二色性比が
1以上の二色性色素を含有する液晶材料を、5は配向膜
を、6は封止剤を各々表わす。
【0019】しかしながら、本発明の液晶デバイスは、
これらの図に記載の液晶デバイスに限定されるものでは
なく、二色性比が1未満の二色性色素を含有する液晶材
料を用いた光散乱形液晶表示素子であればどんな液晶デ
バイスでもよい。
【0020】図1は、透明性電極層上に均一な三次元網
目状固体物質を有する層を設けた基板と透明性電極層を
有する基板が接触した状態で作製された液晶デバイスで
あり、図2は、一定の距離で対向して作製された液晶デ
バイスである。
【0021】図3は、透明性電極層上に均一な三次元網
目状固体物質を有する層を設けた2枚の基板が接触した
状態で作製された液晶デバイスであり、図4は、一定の
距離で対向して作製された液晶デバイスである。
【0022】即ち、これらの液晶デバイスにおいては対
向する三次元網目状固体物質を有する層間、或いは、三
次元網目状固体物質を有する層と対向する透明性電極層
との層間は、封止部を除き、構造的に接着させないで、
接触、或いは一定の距離で対向させることが必須であ
る。
【0023】この構造により、液晶材料を挟持する際
に、液晶層内に気泡の介在を防止することができ、より
簡便で均一に液晶材料を挟持することができる。また、
基板と三次元網目状固体物質の熱膨張率の差にとらわれ
ることがなく、材料の選択の幅を広げることができ、作
製された特に大型液晶デバイスにおける熱的サイクルに
よる環境変化に対し、クラック等の発生を防止するうえ
で重要な役割を果たすことができる。
【0024】図5は、一方の透明性電極層上に均一な三
次元網目状固体物質を有する層を設け、もう一方の基板
の透明性電極層上に垂直配向層を設けた2枚の基板間に
液晶を挟持させた例であり、液晶は一方の基板上でラン
ダムに配向し、他方の基板では垂直に配向している。
【0025】図6は、一方の透明性電極層上に均一な三
次元網目状固体物質を有する層を設け、もう一方の基板
の透明性電極層上に水平配向層を設けた2枚の基板間に
液晶を挟持させた例であり、液晶は一方の基板上でラン
ダムに配向し、他方の基板上では水平に配向している。
【0026】液晶の配向は、一定方向であればよく、特
に垂直と水平には拘らず、これらの中間であってもよ
い。
【0027】図7は、透明性電極層を有する2枚の基板
間に、連続微細気孔を有する三次元網目構造の透明性固
体物質とこの連続微細気孔を満たし且つ連続層を形成し
た液晶材料からなる調光層を挟持させた例である。
【0028】図8は、透明性電極層を有する2枚の基板
間に、液晶材料をマイクロカプセル化した液晶小滴を透
明性固体物質中に分散させた調光層を挟持させた例であ
る。本発明の液晶デバイスは、コンピュ−タ端末の表示
装置やプロジェクションの表示装置等に利用される場
合、透明性電極層に能動素子を設けることが好ましい。
【0029】本発明において必須成分である二色性色素
は、二色性比が1未満のものであり、化学的に安定で実
用化されているアントラキノン構造を有する化合物群で
ある。これらの二色性色素は、A.V.Ivashchenko らによ
って研究開発されたものであり、Mol. Cryst. Liq. Cry
st., 129 (1985) P.259〜283に開示されている。これら
の代表的な化合物を以下に示す。
【0030】
【化1】
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】これらの化合物は、いずれも二色性比が1
未満であるが、表示部分における鮮明な色相を得るため
には二色性比が0.3以下のものがより好ましい。このよ
うな化合物としては、例えば、「KD−36」、「KD
−92」、「DD−266」等が挙げられ、以下にその
構造式を示す。
【0034】
【化4】
【0035】このような二色性色素を含有する液晶材料
を光散乱形液晶表示素子に使用すると、直視形ディスプ
レイでは、液晶のランダム配向によって発現される背景
色と、表示部分の色の区別がほとんどできないものであ
る。
【0036】しかしながら、この表示素子を透過形ディ
スプレイ又は透写形ディスプレイとして使用すると、背
景色は、光散乱の為黒地となり、表示部分は鮮明な色相
を有し、二色性比が1以上のものより優れたものとな
る。また、二色性比が1未満の化合物と1以上の化合物
を含有する液晶材料を光散乱形液晶表示素子に使用する
と、両者の二色性色素の混合系からなる新しい色相を背
景色に有し、表示部分は、二色性比が1未満の二色性色
素が有する鮮明な色相となり、最低2つの鮮やかな色相
を電気的に制御しうる有用な直視形ディスプレイを得る
ことができる。
【0037】本発明で使用する液晶材料は、単一の液晶
性化合物であることを要しないのは勿論で、2種以上の
液晶化合物や液晶化合物以外の物質も含んだ混合物であ
っても良く、通常この技術分野で液晶材料として認識さ
れるものであれば良く、そのうちの正の誘電率異方性を
有するものが好ましい。用いられる液晶としては、ネマ
チック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶が
好ましく、ネマチック液晶が特に好ましい。その性能を
改善するために、コレステリック液晶、カイラルネマチ
ック液晶、カイラルスメクチック液晶等やカイラル化合
物が適宜含まれていてもよい。
【0038】本発明で使用する液晶材料は、以下に示し
た化合物群から選ばれた1種以上の化合物から成る配合
組成物が好ましく、液晶材料の特性、即ち、等方性液体
と液晶の相転移温度、融点、粘度、Δn、Δε及び重合
性組成物等との溶解性等を改善することを目的として適
宜選択、配合して用いることができる。
【0039】液晶材料としては、例えば、4−置換安息
香酸4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキ
サンカルボン酸4’−置換フェニルエステル、4−置換
シクロヘキサンカルボン酸4’−置換ビフェニルエステ
ル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)
安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換
シクロヘキシル)安息香酸4’−置換フェニルエステ
ル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4’−置
換シクロヘキシルエステル、4−置換4’−置換ビフェ
ニル、4−置換フェニル−4’−置換シクロヘキサン、
4−置換4”−置換ターフェニル、4−置換ビフェニル
4’−置換シクロヘキサン、2−(4−置換フェニル)
−5−置換ピリミジン等を挙げることができ、これらの
化合物の中でも、少なくとも分子の一方の末端にシアノ
基を有する化合物が特に好ましい。
【0040】前記基板の少なくとも一方に形成される透
明性固体物質や、基板間に形成される透明性固体物質
は、粒子上に分散するものでもマイクロカプセル状でも
良いが、三次元網目状の構造を有するものがより好まし
い。
【0041】この透明性固体物質の三次元網目状部分に
は、液晶材料が充填され、かつ、液晶材料が連続層を形
成することが好ましく、液晶材料の無秩序な状態を形成
することにより、光学的境界面を形成し、光の散乱を発
現させる上で必須である。
【0042】これらの透明性固体物質としては、合成樹
脂が好適である。三次元網目状の構造を与えるものとし
ては、高分子形成性モノマー若しくはオリゴマーを重合
させて得られる熱硬化型樹脂又は紫外線硬化型樹脂が好
ましい。また、有機溶剤に可溶性の合成樹脂、水に可溶
性の合成樹脂も好適である。
【0043】透明性固体物質を形成する高分子形成性モ
ノマーとしては、例えば、スチレン、クロロスチレン、
α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン:置換基とし
て、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、2−
エチルヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサ
デシル、オクタデシル、シクロヘキシル、ベンジル、メ
トキシエチル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、ア
ルリル、メタリル、グリシジル、2−ヒドロキシエチ
ル、2−ヒドロキシプロピル、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノ
エチル等の如き基を有するアクリレート、メタクリレー
ト又はフマレート;エチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール、1,3 −ブチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン及び
ペンタエリスリトール等のモノ(メタ)アクリレート又
はポリ(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、酪酸ビニル
又は安息香酸ビニル、アクリロニトリル、セチルビニル
エーテル、リモネン、シクロヘキセン、ジアリルフタレ
ート、ジアリルイソフタレート、2−、3− 又は4−
ビニルピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル
アミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアク
リルアミド又はN−ヒドロキシエチルメタクリルアミド
及びそれらのアルキルエーテル化合物;ネオペンチルグ
リコール1モルに2モル以上のエチレンオキサイド若し
くはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ
(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパン1モル
に3モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレン
オキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メ
タ)アクリレート;ビスフェノールA1モルに2モル以
上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイド
を付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート1モルとフェ
ニルイソシアネート若しくはn−ブチルイソシアネート
1モルとの反応生成物;ジペンタエリスリトールのポリ
(メタ)アクリレート等を挙げることができるが、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリシクロデカ
ンジメチロールジアクリレート、ポリエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリ
レート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、トリス−(アクリルオキ
シエチル)イソシアヌレートが特に好ましい。
【0044】透明性固体物質を形成する高分子形成性オ
リゴマーとしては、例えば、カプロラクトン変性ヒドロ
キシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアク
リレートが挙げられる。
【0045】重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(メルク社製「ダロキュア1173」) 、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社製「イ
ルガキュア184」)、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン
(メルク社製「ダロキュア1116」)、ベンジルジメチル
ケタール(チバ・ガイギー社製「イルガキュア65
1」)、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニ
ル〕−2−モルホリノプロパノン−1(チバ・ガイギー
社製「イルガキュア907」)、2,4 −ジエチルチオキサ
ントン(日本化薬社製「カヤキュアDETX」)とp−ジメ
チルアミノ安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュア
−EPA」)との混合物、イソプロピルチオキサントン
(ワードプレキンソップ社製「カンタキュアITX」)
とp−ジメチルアミノ安息香酸エチルとの混合物等が挙
げられるが、液状である2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オンが液晶材料、高分子形
成性モノマー若しくはオリゴマーとの相溶性の面で特に
好ましい。
【0046】基板に均一に付着させる透明性固体物質の
厚みを制御するために、液晶材料とモノマーもしくはオ
リゴマーの溶液、あるいは、有機溶剤とモノマーもしく
はオリゴマーの溶液に、スペーサーを混合しても良く、
一方の基板上にスペーサーを塗布しても良い。
【0047】液晶デバイスの構造例として示した図1〜
図6において、均一な三次元網目状の構造を有する透明
性固体物質を含む層を基板上に形成する方法としては、
例えば、(1)液晶材料と、高分子形成性モノマ−もし
くはオリゴマ−と、必要に応じて光重合開始剤との均一
溶液を、又は(2)溶剤と高分子形成性モノマ−もしく
はオリゴマ−と、必要に応じて光重合開始剤との均一溶
液を、2枚の透明性電極層を有する基板間に挟持させる
か、あるいは、一方の透明性電極層を有する基板上にス
ピンコ−タ−等のコ−タ−を使用して塗布し、次いで他
方の補助板を重ねても良く、これに紫外線を照射する
か、あるいは、熱的に重合硬化させて、三次元網目状の
合成樹脂層を形成する。次に、このようにして得た三次
元網目状構造を形成した透明性固体物質を挟持した2枚
の基板の一方を、あるいは、補助板を剥離した後、三次
元網目構造を有する透明性固体物質から未硬化のモノマ
−あるいはオリゴマ−や液晶材料、溶剤を洗浄、除去す
る。なお、一方の基板あるいは補助板上に離型剤を予め
塗布しておくと剥離段階が容易となる。
【0048】また、洗浄方法は、通常周知の液晶デバイ
スの透明電極を有するガラス基板に対して行なう方法と
同様の方法で行っても良く、新たな有機溶剤、蒸留水、
液晶材料の溶液に入れた後、超音波洗浄を行っても良
い。
【0049】洗浄された透明性固体物質を有する基板
は、真空乾燥又は真空加熱乾燥等の方法により、十分に
乾燥させる必要がある。また、前記モノマーもしくはオ
リゴマーの代わりにポリマーを用い、溶媒もしくは水の
蒸発乾燥によって、三次元網目状ポリマーを作製するこ
ともできる。
【0050】三次元網目状の構造を有する透明性固体物
質を均一に基板上に形成させる方法は、これらの方法に
限定されることはない。
【0051】このような作製法により、透明性固体物質
から形成された三次元網目状構造の形状の平均径は、光
の波長に比べて大きすぎたり、小さすぎる場合、光散乱
性が衰える傾向にあるので、0.2〜2μmの範囲が好ま
しい。また、透明性固体物質を有する層の層厚は、使用
目的に応じ、光散乱による不透明性と電気的に達成した
透明性との間の十分なコントラストを得るために、2〜
15μmの範囲が好ましい。
【0052】本発明の液晶デバイスは、例えば、上記の
方法によって得た均一な三次元網目状固体物質を有する
層を形成した基板と通常実施されている方法によって得
た一定方向の配向層を有する基板を用いて、以下の方法
に従って製造することができる。
【0053】即ち、(1)少なくとも一方の基板が透明性
電極層上に均一な三次元網目状固体物質を有する層を形
成した2枚の透明性電極層を有する基板を、周知の液晶
デバイスと同様にして、張り合わせ、封止剤を用いて固
定し、パネル化する。このパネルの内部を真空減圧し、
液晶材料中にこのパネルの液晶注入口を浸した後、通常
気圧に戻すことによって、液晶材料を注入する方法。
【0054】(2)透明性電極層上に均一な三次元網目状
固体物質を有する層を形成した基板上に液晶材料を塗布
した後、同一基板あるいは通常の透明電極層を有する基
板を重ね、真空減圧下で、十分に脱気を行なう。次い
で、両基板の周囲を封止剤を用いて固定し、液晶デバイ
スを製造する方法。
【0055】あるいは、(3)一方の基板が透明性電極層
上に均一な三次元網目状固体物質を有する層を形成した
透明性電極層を有する基板と透明電極層上に一定方向の
配向層を有する基板を、周知の液晶デバイスと同様にし
て、張り合わせ、封止剤を用いて固定し、パネル化す
る。このパネルの内部を真空減圧し、液晶材料中にこの
パネルの液晶注入口を浸した後、通常気圧に戻すことに
よって、液晶材料を注入する方法。
【0056】(4)透明性電極層上に均一な三次元網目状
固体物質を有する層を形成した基板あるいは透明性電極
層上に一定方向の配向層を有する基板上に液晶材料を塗
布した後、もう一方の基板を重ね、真空減圧下で、十分
に脱気を行なう。次いで、両基板の周囲を封止剤を用い
て固定し、液晶デバイスを製造する方法。
【0057】基板間隔は、2〜30μmの範囲が好まし
く、5〜20μmの範囲が特に好ましい。
【0058】また、図7及び図8で示した液晶デバイス
の作製法としては、二色性比が1未満の二色性色素で含
有した液晶材料を用いること以外は、たとえば特開平1
−198725号公報又は特表昭58−501631号
公報等で開示された同様の方法でもよい。
【0059】これらの液晶デバイスにおいても、基板間
隔は、5〜20μmの範囲が特に好ましい。
【0060】このようにして製造された液晶デバイス
は、従来の光散乱形液晶デバイスと比較して、カラ−表
示が特別な技術を用さずにでき、特に、直視形ディスプ
レイや透写形ディスプレイにおいて、鮮明な色相を表示
部分に有する優れた液晶デバイスを提供することができ
る。
【0061】また調光層の透明性固体物質を少なくとも
一方の電極層上に設ける等の液晶デバイスにおいては、
次のような特徴を有する。
【0062】(1)低電圧で駆動する。
【0063】(2)挟持された液晶材料の抵抗を高くする
ことができるので、高い電圧保持率を有する液晶デバイ
スを提供することができる。
【0064】(3)ヒステリシス現象を改善することがで
きるので、諧調表示に優れた液晶デバイスを提供するこ
とができる。
【0065】(4)液晶材料と合成樹脂の種々の材料の組
み合わせによる制約を受けないため、表示特性の改良が
容易となり、優れた液晶デバイスを提供することができ
る。
【0066】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に
具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
【0067】なお、以下の実施例及び比較例において
「%」は「重量%」を表わす。また、各実施例及び比較
例中の評価特性の各々は以下の記号及び内容を意味す
る。
【0068】(1)時分割駆動線数(Nmax): Nmax=[(α2+1)/(α2−1)]2 (但し、α=V90/V10とする。)
【0069】(2)V90、V10:電圧無印加時のデバイス
の光透過率(T0)を0%とし、印加電圧の増大に伴っ
て光透過率が 変化しなくなった時の透過率(T100
を100%とする時、光透過率90%となる印加電圧(ボル
ト)をV90、光透過率10%となる時の印加電圧をV10
する。
【0070】(3)コントラスト:デバイスを測光上から
外した状態で、光源の点灯時の光透過率を100%とし、
消灯時の光透過率を0%とした時、印加電圧V90の時に
得られる光透過率をT90とする時 コントラスト=T90/T0 で表わされる。
【0071】(4)ヒステリシス:電圧を0Vから上昇させ
た時に、光透過率が50%(T50)となる電圧をV50 up
し、十分高い電圧から下降させた時に光透過率が50%に
なる電圧をV50 downとする時、 △V=V50 up−V50 down をヒステリシス現象の評価値とし、ヒステリシス巾とす
る。
【0072】(5)応答速度:印加電圧を0VからON状態
に切り換えた時、光透過率が90%に到達するまでの時間
を立ち上がり時間τrとし、ON状態から0Vに切り換え
た時、光透過率が10%に到達する時間を立ち下がり時間
τdとして、ON状態の電圧を変化させて τr=τd となる時間を応答速度とする。
【0073】(6)保持率:フレーム周波数60Hz、電圧4.5
V、ON状態の時間67μ秒の矩形波を印加し、ON状態で蓄
積された電荷をQ0、OFF状態で漏れる電流を高インピー
ダンス電圧計で測定し、残存電荷をQとした時、 保持率=Q/Q0 で表わされる。
【0074】(実施例1)高分子形成性オリゴマーとし
て、「HX−620」(日本化薬社製カプロラクトン変
性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコー
ルジアクリレート)19.8%、重合開始剤として、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン0.2%及び液晶材料として、下記混合液晶(A)80%
を混合した均一溶液を、平均粒径10μmのスペーサーを
透明電極層上に少量散布した5×5cmのITOガラス板
と同サイズのポリカーボネート板(三菱瓦斯化学製「ユ
ピロン」)の間に挟み込み、ITOガラス板側から紫外
線を照射し、高分子形成性オリゴマーを硬化させた。硬
化条件は、メタルハライドランプ(80W/cm2)の下
を、3.5m/分の速度で通過させ、500mJ/cm2に相当す
るエネルギーの紫外線を照射した。この基板間に形成さ
れた硬化物の断面を走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、ポリマーの三次元ネットワーク構造が認められた。
【0075】この紫外線照射物からポリカーボネート板
を剥離して得た三次元網目状固体物質が均一に付着した
ITOガラス板を、エタノール中に浸し、超音波洗浄工
程を加えた後、真空加熱乾燥させた。
【0076】この三次元網目状固体物質が均一に付着し
たITOガラス板と、5×5cmのITOガラス板を貼り
合わせ、封止剤として「DSA−001」(ロディック
社製エポキシ樹脂)を用いて固定化し、空セルを作製し
た。このセルを真空減圧下に置き、ホスト液晶として下
記混合液晶(B)90%と二色性色素として二色性比が0.
22(λ=467nm、色相:橙)の「DD−208」10%を
混合した液晶材料を注入した後、通常気圧に戻すことに
よって、本発明の液晶デバイスを得た。
【0077】得られた液晶デバイスの特性は、以下の通
りであった。 V10 : 5.0V V90 : 8.3V γ : 1.7 Nmax : 4.5 コントラスト: 1:45 τr=τd : 20.4ミリ秒 ヒステリシス: 0.1V 保持率 : 63.8%
【0078】この液晶デバイスをハロゲン光源を用いて
スクリ−ン上に投写したところ、背景色は黒地(透過率
0.1%以下)、表示部は鮮明な橙色(透過率48%)を示
した。
【0079】混合液晶(A)の組成:
【0080】
【化5】
【0081】混合液晶(B)の組成:
【0082】
【化6】
【0083】(実施例2) 実施例1において、混合液晶(B)88.5%、二色性比が
0.09(λmax=645nm、色相:橙色)の二色性色素「DD-2
66」10%及び二色性比が7.0(λmax=645nm、色相:青
色)の二色性色素「CLD-506」1.5%(住友化学社製)を
混合した液晶材料を使用した以外は、実施例1と同様に
して本発明の液晶デバイスを得た。
【0084】得られた液晶デバイスの特性は、以下の通
りであった。 V10 : 5.2V V90 : 8.1V γ : 1.56 Nmax : 5.8 コントラスト: 1:47 τr=τd : 20.8ミリ秒 ヒステリシス: 0.05V 保持率 : 63.9%
【0085】この液晶デバイスの背面に、白地の散乱板
を置き、直視したところ、背景色は緑色を示し、表示部
は鮮明な橙色を示し、視認性に優れていた。
【0086】(実施例3) 実施例1において、混合液晶(B)94.5%、二色比が0.
14(λmax=335nm、色相:青色)の二色性色素「DD-33
5」1%、二色比が0.29(λmax=578nm、色相:青色)
の二色性色素「KD-92」0.5%、二色比が0.35(λmax=5
77nm、色相:青色)の二色性色素「KD-54」0.5%、二色
比が0.16(λmax=540nm、色相:紫色)の二色性色素
「DD-290」0.5%、二色比が0.14(λmax=540nm、色
相:赤色)の二色性色素「KD-261」0.5%、二色比が0.2
4(λmax=508nm、色相:赤色)の二色性色素「DD-32
7」0.5%及び二色比が0.09(λmax=466nm、色相:橙
色)の二色性色素「DD-266」2%を混合した液晶材料を
使用した以外は、実施例1と同様にして本発明の液晶デ
バイスを得た。
【0087】得られた液晶デバイスの特性は、以下の通
りであった。 V10 : 5.5V V90 : 8.0V γ : 1.45 Nmax : 7.8 コントラスト: 1:283 τr=τd : 21.0ミリ秒 ヒステリシス: 0.03V 保持率 : 60.5% この液晶デバイスの背面に、白地の散乱板を置き、直視
した所、背景色は灰色を示し、表示部は鮮明な黒色を示
し、視認性に優れていた。
【0088】(実施例4)高分子形成性オリゴマーとし
て、「HX-620」19.8%、重合開始剤として、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン0.
2%及び液晶材料として混合液晶(A)80%を混合した均
一溶液を、平均粒径10μmのスペーサーを透明電極層上
に少量散布した5×5cmのITOガラス板と同サイズの
ポリカーボネート板(三菱瓦斯化学製「ユピロン」)の
間に挟み込み、ITOガラス板側から紫外線を照射し、
高分子形成性オリゴマーを硬化させた。硬化条件は、メ
タルハライドランプ(80W/cm2)の下を、3.5m/分の速
度で通過させ、500mJ/cm2に相当するエネルギ−の紫外
線を照射した。この基板間に形成された硬化物の断面を
走査型電子顕微鏡で観察したところ、ポリマーの三次元
ネットワークが認められた。
【0089】この紫外線照射物からポリカーボネート板
を剥離して得た三次元網目状固体物質が均一に付着した
ITOガラス板を、エタノール中に浸し、超音波洗浄工
程を加えた後、真空加熱乾燥させた。
【0090】この三次元網目状固体物質が均一に付着し
たITOガラス板と、レシチンから成る垂直配向層を設
けた5cm×5cmのITOガラス板を貼り合わせ、封止剤
として「DSA-001」(ロディック社製エポキシ樹脂)を
用いて固定化し、空セルを作製した。このセルを真空減
圧下に置き、混合液晶(B)88%、二色性比が0.22(λ
max=467nm、色相:橙色)の二色性色素「DD-208」10%
及び二色性比が12.6(色相:黒色)の二色性色素「S-41
6」2%(三井東圧染料社製)を混合した液晶材料を注
入した後、通常気圧に戻すことによって、本発明の液晶
デバイスを得た。
【0091】得られた液晶デバイスの特性は、以下の通
りであった。 V10 : 2.6V V90 : 3.1V γ : 1.19 Nmax : 33.0 コントラスト: 1:138 τr=τd : 25ミリ秒 ヒステリシス: 0.03V 保持率 : 62.0%
【0092】この液晶デバイスをハロゲン光源を用いて
スクリ−ン上に投写したところ、背景色は黒地(透過率
0.1%以下)、表示部分は鮮明な橙色(透過率41%)を示
した。また、この液晶デバイスの背面に白地の散乱板を
置き直視したところ、背景色は黒を、表示部分は鮮明な
橙を示し、視認性に優れていた。
【0093】(実施例5)液晶材料として混合液晶
(B)76%、二色性色素として「DD-208」4%、重合開
始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン 0.4%、重合性化合物としてカプ
ロラクトン変性ヒドロキシパビリン酸エステルネオペン
チルグリコ−ルジアクリレ−ト19.6%を混合した。この
溶液にスペ−サとして平均粒径10μmのガラスファイバ
−微粉を少量添加し、5×5cmの2枚の透明性電極層を
有するガラス基板の間に挿入し、40mW/cm2強度の紫外
線を、全面に照射した。与えたエネルギ−は、400mJ/c
m2に相当する。2枚の基板間に形成された調光層の断面
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、1〜1.3μmの大
きさの均一な3次元ネットワ−ク構造が認められた。
【0094】得られた液晶デバイスの特性は、以下の通
りであった。 V10 : 6.9V V90 : 13.0V γ : 1.884 Nmax : 3.2 コントラスト: 1:28 τr=τd : 23.8ミリ秒
【0095】この液晶デバイスをハロゲン光源を用いて
スクリ−ン上に投写したところ、背景色は黒地(透過率
0.2%以下)、表示部分は鮮明な橙色(透過率51%)を
示した。
【0096】
【発明の効果】本発明の液晶デバイスは、偏光板が不要
で、明るい画質の液晶デバイスであって、透明−不透明
のコントラストが約1:28以上と大きく、時分割駆動が
可能なしきい値特性と、急峻性を有し、鮮明な色相を示
す表示部分を有するカラ−表示が可能な光散乱形液晶デ
バイスである。
【0097】また、本発明で使用する二色性比が1未満
のアントラキノン系二色性色素は化学的に安定であり、
ホスト液晶と同等の高い抵抗値を有するので、本発明の
液晶デバイスは、カラー表示が可能で高保持率を有する
優れたものである。
【0098】従って、本発明の液晶デバイスは、カラー
表示を伴うコンピューター端末の表示装置、プロジェク
ションの表示装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶デバイスの構造の一例を示す断面
図である。
【図2】本発明の液晶デバイスの構造の一例を示す断面
図である。
【図3】本発明の液晶デバイスの構造の一例を示す断面
図である。
【図4】本発明の液晶デバイスの構造の一例を示す断面
図である。
【図5】本発明の液晶デバイスの構造の一例を示す断面
図である。
【図6】本発明の液晶デバイスの構造の一例を示す断面
図である。
【図7】本発明の液晶デバイスの構造の一例を示す断面
図である。
【図8】本発明の液晶デバイスの構造の一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 透明電極 3 透明性固体物質 4 液晶材料 5 配向膜 6 封止剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−127715(JP,A) 特開 平2−282718(JP,A) 特開 昭64−40379(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明性電極層を有する2枚の基板間に挟
    持された調光層を有し、該調光層が液晶材料及び透明性
    固体物質を含有する光散乱形液晶デバイスにおいて、
    記デバイスが透過形ディスプレイ用であり、前記液晶材
    料中に二色性比が1未満の二色性色素を含有することを
    特徴とする液晶デバイス。
  2. 【請求項2】 透明性電極層を有する2枚の基板間に挟
    持された調光層を有し、該調光層が液晶材料及び透明性
    固体物質を含有する光散乱形液晶デバイスにおいて、前
    記デバイスが透写形ディスプレイ用であり、前記液晶材
    料中に二色性比が1未満の二色性色素を含有することを
    特徴とする液晶デバイス。
  3. 【請求項3】 透明性電極層を有する2枚の基板間に挟
    持された調光層を有し、該調光層が液晶材料及び透明性
    固体物質を含有する光散乱形液晶デバイスにおいて、前
    記デバイスが直視形ディスプレイ用であり、前記液晶材
    料中に二色性比が1未満の二色性色素及び二色性比が1
    以上の二色性色素を含有することを特徴とする液晶デバ
    イス。
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