JP3195615U - シート製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い生産効率で高純度のリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造することができるシート製造装置を提供する。【解決手段】リチウムまたはリチウム合金のインゴットを収納する筒状のコンテナ3と、スリット状のダイ孔を有し、前記コンテナの一端側に配されるダイ4と、前記コンテナに収納されたインゴットを前記ダイに向かって加圧するピストン5と、前記ピストンを駆動する駆動部6とを有する押出成形機7を備え、前記ダイ孔を通した押出成形により前記インゴットからリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造する装置であって、前記押出成形機は、不活性ガス雰囲気により内部が満たされるグローブボックス8に収容され、前記コンテナの軸方向及び前記ピストンの軸方向が上下方向に沿うように配されることを特徴とするシート製造装置。【選択図】図1

Description

本考案は、リチウム1次電池及びリチウム2次電池の負極材、及びリチウムイオンキャパシタのプレドープ材として好適に使用することができるリチウムシートまたはリチウム合金シートを連続的に押出成形して製造するシート製造装置に関する。
従来、リチウムシートまたはリチウム合金シートはリチウム1次電池の負極材として使用されている。しかし、近年、それらのシートをリチウム2次電池の負極として使用する試みがなされている。さらに、それらのシートを、リチウムイオンキャパシタ(LIC)、及び不可逆容量の大きなリチウムイオン2次電池の電極へのプレドープ材として使用することも行われている。以上の結果、より高純度なリチウムシートまたはリチウム合金シートが求められている。
押出成形によるリチウムシートまたはリチウム合金シートの製造は、例えば、それらのインゴットをシリンダ状のコンテナに挿入し、ピストンでインゴットを加圧し、金属リチウムまたはリチウム合金を適当な寸法の概ね長方形のダイ孔から押し出すことで行われる。
特許文献1には、乾燥空気、または不活性ガスにより満たされた加工室内でリチウムシートを押出成形機により製造する方法が開示されている。特許文献1においては、コンテナ内にリチウムインゴットを挿入したときにリチウムインゴットとコンテナとの間に生じる隙間は不活性ガスや乾燥空気により満たされる。リチウムシートはダイ孔を通して不活性ガスで満たされている加工室に押し出される。加工室内でリチウムシートは不活性ガスとともに梱包される。特許文献1は、以上の構成により、リチウムシートを、水分を含む空気に触れさせることなく製造することができると教示する。
特許文献2には、シリンダ状のコンテナに挿入したリチウムインゴットをピストンにより加圧し、リチウムシートを押出成形する装置が開示されている。この装置においては、リチウムインゴットの継ぎ足しにより、1つのインゴットに相当する長さを超える長さのシートを製造することができる。インゴットの継ぎ足しの際には、コンテナ内部の冷却を待ってコンテナの扉を開け、継ぎ足しのインゴットを挿入する。その後、扉を閉じ、真空下で十分時間をおくと、リチウムの延性のためにインゴット同士の接触面が融合するとの教示が特許文献2にある。
特開昭59−166320号公報 特表2005−530321号公報
リチウムシートなどを製造する際にシートに混入する不純物には、原料であるリチウムインゴットに元々含まれているものと、リチウムシートまたはリチウム合金シートを製造するときに、リチウムが化学的に活性であるために周辺の様々な化学種と反応して生成するリチウム化合物とがある。後者の具体例としては、リチウムと大気中の水分や窒素ガスとが反応して生成される水酸化リチウム及び窒化リチウムがあげられる。
インゴットを押出成形してシートを製造する際には、加圧や組成変形による発熱によりシートは加熱される。また、インゴットの表面における不働態被膜の形成も不十分であるためにリチウムの反応性が高く、乾燥空気中に含まれる成分と容易に反応する。したがって、特許文献2記載の製造方法によっては、シートへの不純物の混入を十分に防止できないことも考えられる。
また、リチウムの熱伝導率はアルミニウムなどに比べて小さい。このため、インゴットの冷却には相当な時間がかかる。したがって、特許文献2に記載された製造方法によれば、リチウムシートの製造時間の短縮が困難であり、生産効率が低下することも考えられる。
また、特許文献1記載の製造方法においては、コンテナ内にリチウムインゴットを挿入した状態でコンテナ内に不活性ガスや乾燥空気が存在する。このため、コンテナ内にリチウムインゴットを継ぎ足し挿入するときに、先にコンテナ内に挿入したリチウムインゴットと、後からコンテナ内に挿入したリチウムインゴットとの間に不活性ガスや乾燥空気が介在することが考えられる。その結果、先のインゴットに由来するリチウムシートと、後のインゴットに由来するリチウムシートとの継ぎ目に気泡や空隙が介在することが考えられる。
さらに、特許文献1及び2記載の製造方法においては、ダイ孔を通して横方向に押し出されるリチウムシートを巻き取り装置により巻き取る必要がある。このとき、偏心または巻ずれを引き起こすことなくリチウムシートを巻き取るためには、比較的に多くのガイドローラを使用し、適切な張力を付与しながらリチウムシートを巻き取る必要があり、巻き取り装置の制御の難易度が高くなる。
本考案は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、高い生産効率で高純度のリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造することができるシート製造装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の考案は、リチウムまたはリチウム合金のインゴットを収納する筒状のコンテナと、スリット状のダイ孔を有し、前記コンテナの一端側に配されるダイと、前記コンテナに収納されたインゴットを前記ダイに向かって加圧するピストンと、前記ピストンを駆動する駆動部とを有する押出成形機を備え、前記ダイ孔を通した押出成形により前記インゴットからリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造する装置であって、前記押出成形機は、不活性ガス雰囲気により内部が満たされるグローブボックスに収容され、前記コンテナの軸方向及び前記ピストンの軸方向が上下方向に沿うように配されることを特徴とするシート製造装置に関する。
請求項2記載の考案は、前記グローブボックス内の空間が、前記ダイ孔を通して前記リチウムシートまたはリチウム合金シートが押し出される下側空間と、前記インゴットを前記コンテナに収容するための収容工程を実行する上側空間とに仕切られている、請求項1記載のシート製造装置。
請求項3記載の考案は、前記インゴットおよび前記コンテナは円筒状であり、前記インゴットの径は、前記インゴットを手作業で前記コンテナに挿入するのに容易な大きさに設定される請求項1または2記載のシート製造装置。
請求項4記載の考案は、前記ピストンにより前記インゴットを加圧するときに、前記コンテナの内部を真空状態に維持する真空維持機構を備える請求項1乃至3いずれかに記載のシート製造装置。
請求項5記載の考案は、前記ダイ孔から押し出される前記リチウムシートまたは前記リチウム合金シートを巻き取るリールを着脱可能な回転軸を有するシート巻き取り機構を備え、前記回転軸は前記グローブボックス内の前記ダイ孔の下方で前記リールを十分回転し得る位置に配され、前記リールを前記回転軸に着脱する作業を行うためのグローブが前記ボックスの前記回転軸と対応する位置に配設されている請求項1乃至4いずれかに記載のシート製造装置。
請求項6記載の考案は、前記リチウムシート及び前記リチウム合金シートを前記リールに巻き取るときの張力を制御する張力制御機構を備える請求項1乃至5いずれかに記載のシート製造装置。
請求項7記載の考案は、前記不活性ガス雰囲気は、アルゴンを主成分とし、水分量が100体積ppm以下であり、窒素濃度が5体積%以下である請求項1乃至6いずれかに記載の押出成形装置。
請求項8記載の考案は、前記不活性ガス雰囲気は、0.1体積%(=1,000体積ppm)〜5体積%の二酸化炭素を含む請求項7記載のシート製造装置。
請求項9記載の考案は、前記不活性ガス雰囲気の圧力Pは、45Pa以下の圧力P1だけ外気圧Poよりも高く設定されている、ただし、P1>0(Pa)である、請求項1乃至7いずれかに記載のシート製造装置。
請求項1記載の考案によれば、押出成形機の全体が不活性ガス雰囲気により内部が満たされるグローブボックスに収容され、前記コンテナの軸方向及び前記ピストンの軸方向が上下方向に沿うように配されるので、リチウムまたはリチウム合金のインゴットを水分や窒素を多量に含む外気に触れさせずに、グローブボックス内で容易にコンテナに挿入することができる。これにより、不純物の混入が防止されるので、高い生産効率で高純度のリチウムシートまたはリチウム合金シートを押出成形により容易に製造することができる。
請求項2記載の考案によれば、グローブボックス内の空間は、インゴット等の原料がもっぱら取り扱われる上側空間と、製品であるシートが取り扱われる下側空間とに区分される。これにより、インゴットの袋や缶等に付着してグローブボックス内に持ち込まれるホコリ等の不純物が製品に紛れ込むリスクを格段に低下させることができる。また、作業の効率化を図ることもできる。なお、グローブボックス内の空間を上記2つの空間に仕切るための仕切り板などは、およそダイが設置される水平面と同じ高さに設置することができる。
請求項3記載の考案によれば、インゴットの径が適宜大きさであるために、インゴットをグローブボックス内でコンテナに挿入することが容易になる。このとき、インゴットの径(直径。以下同じ)は例えば15cm(または6インチ)以下、より好ましくは13.5cm以下である。
請求項4記載の考案によれば、ピストンによりインゴットを加圧するときに、コンテナの内部が真空状態に維持されるので、コンテナに追加で後から投入したインゴットと、先に投入したインゴットとの間に空隙が生ぜず、欠陥のない高純度のリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造することができる。
請求項5記載の考案によれば、ダイ孔から押し出されるリチウムシート及びリチウム合金シートを巻き取るリールの回転軸への着脱が容易になる。なお、リールの径が例えば、16.5cmであれば、回転軸はダイの下面よりも30cm以上下方に配設されることが好ましい。リールの径が例えば、30cmであれば、回転軸はダイの下面よりも40cm以上下方に配設されることが好ましい。リールの径が例えば、45cmであれば、回転軸はダイの下面よりも45cm以上下方に配設されることが好ましい。これにより、シートのリールへの巻ずれを防止することが容易になる。
請求項6記載の考案によれば、前記リチウムシート及び前記リチウム合金シートを前記リールに巻き取るときの張力を制御する張力制御機構を備えることで、シートの厚みを一定にすることが容易になる。また、シートのリールへの巻ずれを防止することや、シートの破断を防止することが容易になる。
請求項7記載の考案によれば、不活性ガス雰囲気は、高純度のリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造することが容易になる。なお、アルゴンの濃度は90体積%以上であることが好ましい。
請求項8記載の考案によれば、高純度のリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造することが容易になる。
請求項9記載の考案によれば、グローブボックス内部への外気の侵入を容易に防止できるので、高純度のリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造することが容易になる。
本考案の一実施形態に係るシート製造装置の概略構成を示す、内部を透視した正面図である。 シート製造装置を構成する押出成形機の要部の断面図である。
以下、本考案のシート製造装置について、適宜図面を参照しながら説明する。
図1〜図2は、本考案の一実施形態に係るシート製造装置の要部を示す図であって、図1はシート製造装置の内部を透視した正面図、図2はコンテナ周辺の断面図である。
図示例のシート製造装置1は、リチウムまたはリチウム合金のインゴット2を収納する筒状のコンテナ3と、スリット状のダイ孔4aを有し、コンテナ3の一端側に配されるダイ4と、コンテナ3に収納されたインゴット2をダイ4に向かって加圧するピストン5と、ピストン5を駆動する駆動部としての油圧部6とを有する押出成形機7を備え、ダイ孔4aを通した押出成形によりインゴット2からリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造する装置である。ここで、押出成形機7は、不活性ガス雰囲気により内部が満たされるグローブボックス8に収容される。また、コンテナ3の軸方向及びピストン5の軸方向は上下方向に沿うように配される。
より詳しくは、シート製造装置1は、装置本体である押出成形機7と、押出成形機7の全体を収納する大型のグローブボックス8と、サイドボックス9と、真空ポンプ10と、除湿装置11(循環ガス精製装置)とを備えている。サイドボックス9は、原料であるリチウムまたはリチウム合金のインゴット2のグローブボックス8への搬入や、成形品の搬出作業を効率的に行うために使用される。
押出成形機7は、コンテナ3、真空蓋12、ピストン5、ピストン5を駆動する駆動部としての油圧部6、ダイ4、ベース13を備える。ピストン5は油圧部6により上下方向に駆動される。コンテナ3は、両端側に開口部を有する円筒形状の部材であり、一端側(図の下側)の開口部はダイ4により塞がれ、他端側の開口部は真空蓋12により塞がれている。
真空蓋12の天部にはピストン5が挿通されるピストン挿通孔12aが設けられ、真空蓋12の側部の内側面には、コンテナ3の内部を真空引きするための導管12bが開口している。コンテナ3と、ダイ4及び真空蓋12とはそれぞれ気密に接触し、ピストン挿通孔12aの内周面とピストン5の外周面とは気密に接触する。以上のような機構により、ピストン5によりインゴット2を加圧するときに、コンテナ3の内部を真空状態に維持することができる。
ピストン5は、コンテナ3内のリチウムまたはリチウム合金のインゴット2を真空下で加圧し、ダイ孔4a(ダイ開口部分)から押し出し、任意の幅、厚みのリチウムシートまたはリチウム合金シート(以下、単にシート14と称する)を成形する。
ピストン5は、インゴット2を加圧する側の先端に大径部5aを有している。大径部5aの径はコンテナ3の内径とほぼ等しく、真空蓋12のピストン挿通孔12aの径よりも大きい。ピストン5が大径部5aを有することで、インゴット2をコンテナ3に追加挿入するときに、ピストン5を引き上げることで、真空蓋12を容易に開けることができる。
インゴット2およびコンテナ3は円筒状であり、インゴット2の径は、インゴット2を手作業でコンテナ3に挿入するのに容易な大きさ(例えば13.5cm以下)に設定される。なお、コンテナ3の内径は、インゴット2をコンテナ3に挿入することを容易にするように、インゴット2の径よりも若干(例えば1cm程度)大きめに設定することが好ましい。
グローブボックス8には、内部のガスを脱水し、リサイクル使用するために、除湿装置11が接続される。グローブボックス8におけるグローブ15の取り付け位置は、容易に作業を行えるように、コンテナ3の位置に合わせてグローブボックス8の接地面から2m以下であることが望ましい。
リチウムは大気中の成分と反応する活性な金属ではあるが、他のアルカリ金属と較べると反応性が穏やかなため、しばしばドライルームや、大気下でドライ空気を吹き付けながら取り扱われる。しかし、高品質のリチウムシートまたはリチウム合金シートの作製にはこのような大気下での作業では限界がある。
そこで、本実施形態の製造装置では、原材料のインゴット2の表面が大気と反応することによって生じる化合物がシート14に混入することがないように、グローブボックス8に押出成形機7の全体を収納している。これにより、インゴット2をシーケンシャルにコンテナに継ぎ足し挿入し、1本のインゴット2に相当するよりも長いシート14を製造する場合にも、不純物の混入を抑えた高純度のシートの製造が可能となる。そして、シート14につなぎ目を生じさせず、高い歩留まりを実現することができるとともに、高い生産効率でシート14を製造することができる。そして、ピストン5によりインゴット2を加圧する間、コンテナ3の内部は上述した真空維持機構により真空状態に維持される。
リチウム、または、延性を著しく損なわない範囲で異種元素が混合されたリチウム合金は、大きな展性のため表面に粘着性を有する。このため、そのインゴット2をコンテナ3に挿入する際にインゴット2がコンテナ3の内壁と強く接触すると、容易に固着し、円滑な作業の妨げになる。
特に押出成形機7が一般的な横押し型の場合(特許文献1及び2参照)、インゴット2のコンテナ3への挿入はインゴット2を横方向にスライドさせて行われる。このため上記の固着のような不具合が起きやすい。本考案では、コンテナ3の軸方向及びピストン5の軸方向は上下方向に沿うように配される。つまり、本実施形態の押出成形機7は縦押し型になっている。このため、インゴット2をコンテナ3の上方から下方へ自然落下させてインゴット2をコンテナ3に挿入することができる。したがって、上記不具合を抑制することができる。その結果、熟練者でなくとも、インゴット2の挿入作業を簡便に行うことができる。
比較的に小さなサイズのインゴット2を用いてシート14を製造するとき、ピストン5の駆動部として、小型軽量の油圧部6を使用することができる。これにより、グローブボックス8内部の限られたスペース内への縦押し型の押出成形機7の収納を容易にすることができる。
例えば、直径が10cmの円筒形のインゴット2を用いる場合には、30〜60トンの小さな力で押出成形に必要な圧力をインゴット2に与えることができる。これは直径が8インチ(約20cm)のインゴット2を用いる場合に較べると約4分の1の力である。すなわち、インゴット2を加圧するための油圧部6(油圧プレス機)に要求される最大出力は8インチのインゴット2のそれの4分の1で済ますことができる。このため、油圧部6には比較的小型軽量のものを採用できる。
以上により、押出成形機7の重量が軽減するために、これを支える架台をより簡素なものにすることができ、比較的にサイズを抑制したグローブボックス8に押出成形機7を収納することが可能となる。その結果、グローブボックス8に充填される不活性ガス等の使用量を抑え、ランニングコストを低く抑えることもできる。以上のように、小型のインゴット2を使用することで、コストを相乗的に抑えることが可能となる。
しかし、小型のインゴット2を用いることによるデメリットも存在する。それは同量のシート14を製造するのに、大型のインゴット2を用いる場合に比べて、より頻繁にインゴット2をコンテナ3に追加投入しなければならないことである。
しかしながら、本考案によれば、インゴット2の投入作業をグローブボックス8内の不活性ガス雰囲気下で行うため、コンテナ3の内周面に付着したリチウムに由来する化合物の生成を抑えることができる。これにより、インゴット2の追加投入のときにコンテナ3の清掃が不要になる。また、押出成形機7が縦型であるためにスムーズなインゴット2の投入が可能であり、リチウムのコンテナ3の内周面への付着自体を抑えることができる。以上の結果、メンテナンスに要する時間が短縮できるので、結局、大きなインゴット2を使用する場合と比較しても同量のシート14を製造するに当たり、実質的な全体の作業時間が増えることはない。
上述した通り、押出成形機7は完全にグローブボックス8の内部に収容される。そのグローブボックス8内部の充填ガスはアルゴンガスを主成分(例えば90%以上)とする。その充填ガスを、除湿装置11を通して循環させることで常に水分濃度を100体積ppm以下に保持することができる。このとき、窒素濃度は5%以下に保持することが好ましい。望ましくは、水分濃度は、50ppm以下に保持される。原料のインゴット2のコンテナ3内への挿入から、製品であるシート14の梱包作業などのすべての作業をグローブボックス8内で行うことで、原材料であるリチウムを、一切、水分や窒素を多く含む外気に触れないように管理することができる。
不活性ガス雰囲気は、0.1体積%(=1,000体積ppm)〜5体積%の二酸化炭素を含むことが好ましい。不活性ガス雰囲気の圧力Pは、45Pa以下の圧力P1だけ外気圧Poよりも高いことが好ましい。ただし、P1>0(Pa)である。
特にインゴット2が挿入されるコンテナ3の内周面も外気に触れることが一切ないため、真空蓋12を開け、コンテナ3にインゴット2を追加で挿入する際に、コンテナ3内周面に直前の押出作業で付着した残存リチウムが外気に触れて、窒化物などリチウム化合物を生成することがない。そのためインゴット2を挿入するたびにコンテナ3内を清掃することが不要になる。また、反応性を抑えるためにインゴット2やコンテナ3を冷却する必要がなく、そのために時間を置く必要もない。このため、短時間で新しいインゴット2を継ぎ足し挿入することができる。そのため、小型のインゴット2を用いるにも拘わらず、大型のリチウムインゴット2を用いる場合に較べても時間的なロスがなく、シーケンシャルな押出成形作業を行うことができる。
また、上述したリチウム化合物からなる固形物や、リチウムの電解精錬過程で混入した窒化物や予期せぬ不純物のような固形物がダイ孔4aに詰まり、シート14が引き裂かれるようなトラブルが発生した場合においても、固形物の取り除き作業のときに、押出成形機7の導入部、ダイ4、コンテナ3などのリチウムとの接触部分を一切外気に曝すことがない。これにより、迅速に対処することができる。
また、図示例装置は、ダイ孔4aから押し出されるシート14を巻き取るリール16が着脱可能な回転軸を有する巻き取り機構17を備える。巻き取り機構17はグローブボックス8内でダイ孔4aの下方に配される。また、リール16を回転軸に着脱する作業を行うためのグローブ15がボックスの前記回転軸と対応する位置に配設されている。
巻き取り機構17は、シート14をリール16に巻き取るときのシート14の張力を制御する図示しない張力制御機構を備えている。
以下に、本考案に基づいてシート14を製造する手順の概略を示す。
サイドボックス9の外側の扉9Aを開け、アルミラミネートパックされたインゴット2をそのままサイドボックス9に入れ、扉9Aを閉める。サイドボックス9の内部を真空ポンプ10により真空引き(減圧)する。十分時間が経過した後に真空引きを停止し、サイドボックス9内にグローブボックス8内のガスと実質的に同一のガスを同一の圧力まで充填する。
サイドボックス9とグローブボックス8との間の扉9Bを開け、サイドボックス9内にグローブボックス8内のガスを導入する。サイドボックス9内にあらかじめ配置したインゴット2をグローブボックス8側に移動させる。このとき、当面の作業に必要な数のインゴット2を何本でもサイドボックス9内に保管することができる。また、必要に応じてリール16やアルミラミネート袋、熱圧着機などをサイドボックス9からグローブボックス8に搬入する。
インゴット2を包装するアルミラミネート袋をグローブボックス8内で取り去る。これにより、インゴット2が外気に曝されるのを防止することができる。グローブボックス8には、サイドボックス9との間でインゴット2や製品等の受け渡しをするためのグローブ15の他に、押出成形機7の真空扉の開閉、及びシート14の巻き取りリール16の回転軸への脱着などの作業を遂行するためのグローブ15を適切な位置に設置することができる。
インゴット2のコンテナ3への挿入は、コンテナ3よりも上に設けられたグローブ15に手を挿入し、真空蓋12を開け、インゴット2をコンテナ3の上方から投下することで行う。インゴット2を挿入後、真空蓋12を閉め、コンテナ3内を真空引きする。これにより、追加投入されたインゴット2と先に投入されたインゴット2との間にガスが介在し、シート14に欠陥が生じることを防止することができる。
次に、押出成形機の下方に設置された張力制御機能付きの巻き取り機構17の回転軸にリール16を装着する。油圧部6によりピストン5に圧力を短時間加えて、インゴット2をピストン5により下方に押し、シート14を適当な長さだけダイ孔4aから引き出し、その先端をリール16の芯に固定する。
調整しておいた張力をシート14に印加した状態で、インゴット2の上端をピストン5で加圧し、押し出されてくるシート14をリール16へ適量巻き取ってゆく。適量巻き取ったら、加圧を止め、シート14を切断し、リール16を回転軸からはずす。そのあと、空のリール16を回転軸に装着する。
以上の操作を繰り返すことでリール16に巻き取られたシート14からなる製品を効率よく製造することができる。ここで、追加のインゴット2は、先に投入したインゴット2が完全に消費される前の適当な頃合いを計って補給する。
そのようなインゴット2の継ぎ足しは、コンテナ3内部の真空を解除した後に真空蓋12をあけ、直ちに新しいインゴット2を先に投入したインゴット2の上にそのまま置くことで行われる。
インゴット2の追加投入が終わったら、真空蓋12を閉め、コンテナ3内部を真空に戻し、その状態でピストン5によりインゴット2を加圧する。これにより、先に投入したインゴット2と新たに投入したインゴット2はリチウムの延性のため隙間なく融合し、かつ、融合面は外気に一切触れていないため、接合面に無用な表面生成物が混入することもない。
以上の手順を繰り返すことにより、インゴット2の継ぎ足しに起因する継ぎ目の存在しないシート14を製造することができる。
シート14の横断面形状は特に限定されず、長方形や、目的に応じて様々な形状にすることができる。また、シート14は、そのままで電池用電極や、キャパシタ用の部材として使用してもよいが、引き続き圧延をおこない、さらに薄いシート14に成形してから使用してもよい。
また、シート14は、単独でリール16へ巻き取るだけでなく、電池集電体である銅箔や、細孔のあけられた銅箔、またはメッシュ状の銅箔に付着させながら巻き取ってもよい。これにより、電池などの構成部材としてそのまま使用することもできる。あるいは、単に機械的な強度を補強するためにポリプロピレンやポリエチレンなどのリチウムとの反応性の低い樹脂シートに付着して巻き取ってもよい。
本考案に係るシート製造装置によれば、高純度のリチウムシートまたはリチウム合金シートを容易に製造することができる。
1 シート製造装置
2 インゴット
3 コンテナ
4 ダイ
4a ダイ孔
5 ピストン
6 油圧部(駆動部)
7 押出成形機
8 グローブボックス

Claims (9)

  1. リチウムまたはリチウム合金のインゴットを収納する筒状のコンテナと、
    スリット状のダイ孔を有し、前記コンテナの一端側に配されるダイと、
    前記コンテナに収納されたインゴットを前記ダイに向かって加圧するピストンと、
    前記ピストンを駆動する駆動部とを有する押出成形機を含み、
    前記ダイ孔を通した押出成形により前記インゴットからリチウムシートまたはリチウム合金シートを製造する装置であって、
    前記押出成形機は、不活性ガス雰囲気により内部が満たされるグローブボックスに収容され、
    前記コンテナの軸方向及び前記ピストンの軸方向は上下方向に沿うように配されることを特徴とするシート製造装置。
  2. 前記グローブボックス内の空間が、前記ダイ孔を通して前記リチウムシートまたはリチウム合金シートが押し出される下側空間と、前記インゴットを前記コンテナに収容する収容工程を実行するための上側空間とに仕切られている、請求項1記載のシート製造装置。
  3. 前記インゴットおよび前記コンテナは円筒状であり、前記インゴットの径は、前記インゴットを手作業で前記コンテナに挿入するのに容易な大きさに設定される請求項1または2記載のシート製造装置。
  4. 前記ピストンにより前記インゴットを加圧するときに、前記コンテナの内部を真空状態に維持する真空維持機構を備える請求項1乃至3いずれかに記載のシート製造装置。
  5. 前記ダイ孔から押し出される前記リチウムシートまたは前記リチウム合金シートを巻き取るリールを着脱可能な回転軸を有するシート巻き取り機構を備え、
    前記回転軸は前記グローブボックス内の前記ダイ孔の下方で前記リールを十分回転し得る位置に配され、
    前記リールを前記回転軸に着脱する作業を行うためのグローブが前記ボックスの前記回転軸と対応する位置に配設されている請求項1乃至4いずれかに記載のシート製造装置。
  6. 前記リチウムシート及び前記リチウム合金シートを前記リールに巻き取るときの張力を制御する張力制御機構を備える請求項1乃至5いずれかに記載のシート製造装置。
  7. 前記不活性ガス雰囲気は、アルゴンを主成分とし、水分量が100体積ppm以下であり、窒素濃度が5体積%以下である請求項1乃至6いずれかに記載のシート製造装置。
  8. 前記不活性ガス雰囲気は、0.1体積%〜5体積%の二酸化炭素を含む請求項7記載のシート製造装置。
  9. 前記不活性ガス雰囲気の圧力Pは、45Pa以下の圧力P1だけ外気圧Poよりも高く設定されている、ただし、P1>0(Pa)である、請求項1乃至8いずれかに記載のシート製造装置。
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WO2017110797A1 (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 Jsr株式会社 電極材料の製造システム、並びに、電極材料、電極、電池及びキャパシタの製造方法
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