JP3195559B2 - 天然御影石調塗装工法及び天然御影石調塗膜 - Google Patents

天然御影石調塗装工法及び天然御影石調塗膜

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JP3195559B2 JP06831797A JP6831797A JP3195559B2 JP 3195559 B2 JP3195559 B2 JP 3195559B2 JP 06831797 A JP06831797 A JP 06831797A JP 6831797 A JP6831797 A JP 6831797A JP 3195559 B2 JP3195559 B2 JP 3195559B2
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耕三 大北
信行 松岡
克寿 宮内
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フジワラ化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、御影石調の素材感
に適した豪華で自然な装いを簡単に施工できるようにし
た、天然御影石調塗装工法及び天然御影石調塗膜に関す
るもので、より天然御影石に近い石柄塗膜に仕上げるこ
とを特徴とするものである。
【0002】
【従来の技術】大理石、御影石を始めとする天然石が建
造物や屋内装置品の化粧材として使用されている。最近
では、天然石の高価な点や加工の困難な点から、天然石
模様を形成する方法が開発されている。従来の石調模様
塗膜の製造方法には大別して2つある。1つは、天然石
の砕石又は着色砂を用いて2色以上の塗料を作成して班
点模様に吹付けて石模様を再現する。この石調模様塗膜
の形成のための吹付けには、班点状態に吹いて模様を作
るために、吹付けしたときの班点の大きさ、数、散らば
りをすべて均一に吹付けることが要求され、作業は難し
い。また、塗料が必ず2色以上必要である。更に、厚み
のある塗膜となり、フレキシブルな金属板にはひび割れ
や剥離を生じやすくなるために塗装しにくい。
【0003】他の1つは、石模様を再現するために多彩
塗料(例えば、特公昭58-55991号)を利用する方法であ
る。これには、例えば、一定の大きさの多彩塗料に雲母
を入れてローラー施工に適した石模様仕上げ材としてい
る方法もある(特開平8-257490号)。多彩塗料を用いる方
法は、一液タイプであるから吹付けは容易で、薄い塗膜
でよい(1〜2kg/m2)。そこで、品質管理も容易であ
る。また、色の再現性もよいし、多様な下地に密着が可
能で、例えば下地が金属でも良好な塗装が可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記本発明者等によっ
て提案している多彩塗料や市販のものにも難点がある。
それは、多彩塗料では、どうしても2色または3色程度
の塗料をゲル化して製造する。そのため多彩薄片は元の
塗料の色のみであって、天然特有の連続した多くの色が
出にくいことである。すなわち、模様がはっきりしすぎ
て中間色がない。天然のものは無限に近いコントラスト
を有している。また、石と触感を合わせるために、多彩
塗料の中に、天然石の素材である砂などを入れて混合す
るとき、多彩塗料の薄片がつぶれて模様がなくなる。更
に、色を変えるために顏料を添加すれば、多彩の薄片の
色が顏料に覆われ、多彩が1色になり好ましくない。し
かも樹脂の平滑性が残って自然の石の感じ、ザラザラし
た表面感触に欠ける。このような事情によって天然特有
の連続した多くの色が出にくいのである。本発明は御影
石調多彩塗料におけるこの点を解決しようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を検討した結
果、塗装下地に対して、各種石調を現出させる多彩塗料
により基礎多彩塗膜を形成し、次いで、半透明な寒水石
(重質炭酸カルシウム)又はけい砂を骨材とする塗料によ
り表層塗膜を形成して、より天然石に近い御影石柄塗膜
に仕上げることを特徴とする天然御影石調塗装工法とし
た。すなわち、塗装下地に対して、御影石調を現出させ
る多彩塗料により基礎多彩塗膜を形成し、 次いで寒水石
又はけい砂を骨材とする塗料を斑点状態に吹付けて天然
石に似た半透明又は白色のぼかしと外観上石の組成と同
じ結晶の表層塗膜を形成して、より天然の御影石に近い
石柄塗膜に仕上げることを特徴とする天然御影石調塗装
工法である。
【0006】また、前記施工法によって、少なくとも塗
装下地に御影石調を現出させる多彩塗料層からなる基礎
多彩塗膜と、表層塗膜とからなり、該表層塗膜中に寒水
石又はけい砂を有してなる天然御影石調塗膜を形成可能
とした。すなわち、少なくとも塗装下地に御影石調を現
出させる多彩塗料層からなる基礎多彩塗膜と、表層塗膜
とからなり、該表層塗膜中に寒水石又はけい砂を斑点状
態に有して天然石に似た半透明又は白色のぼかしと外観
上石の組成と同じ結晶を形成してなる天然御影石調塗膜
である。本発明でいう基礎多彩塗膜は、多彩塗料を一回
吹付けて形成するのを原則とする。2回以上はむらがあ
ったときの補充程度である。更に、吹付け以外は、ロー
ラ塗りでも同様な天然御影石調塗膜とすることができ、
前記吹付け等に含まれる。
【0007】基礎多彩塗膜を形成する多彩塗料中には薄
いグレー、濃いグレー、黒、薄いピンク、オレンジ、赤
オレンジ等のそれぞれが擬石模様を部分的に形成する多
彩模様付塗料が適度に配合されている。樹脂は従来公知
のアクリル系、EVA、エポキシなどの樹脂溶液、エマ
ルジョン等である。多種存在する合成樹脂の中から、本
発明の施工される場所が屋外であるか、屋内であるか、
耐水性を必要とするか等に応じて適宜選択して使用す
る。例えば、耐侯性を必要としない屋内に使用される場
合には、エポキシ樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ウレタン系樹脂の使用が可能である。屋外での耐水
性、耐候性を必要とする施工にはアクリル樹脂系がよ
い。特にアクリルシリコン系エマルジョンは耐候性に加
えて耐水性及び多彩塗料中における成分間の層分離も排
除できる。また、多彩粒子は水系の分散媒中に溶解しな
い着色塗料を安定に分散させたものである(例えば、特
公昭58-55991号)。
【0008】多彩粒子の粒子径についても既に検討され
公知である(例えば実開平8-257490号)。施工は通常吹付
け法やコテ塗り法、ローラー刷毛法が適しているが、ロ
ーラ刷毛施工に適しているものとして、実開平8-257490
号では、塗膜形成樹脂1に対して、粒子径0.2〜1.5mmの
小径粒子と粒子径1.5〜4mmの大径粒子とが1:0.5〜
1:4の範囲で混合された着色材が1〜10配合された多
彩塗料からなるローラー刷毛施工に適していることを明
らかにしている。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に本発明の天然御影石調塗装
工法の実施例をフローシートで示す。塗装下地はコンク
リート、金属、スレートその他の各種素材を対象とする
ことができ、これらに対して、まず、素地塗料を用いて
着色とパターン付けをする。パターンはリシンガンによ
るリシン状吹付と玉吹きにより凹凸が天然御影石に類似
の状態とする。天然御影石の表面をバーナーで焼き、バ
ーナー仕上げを糢したものである。素地塗料の組成例を
表1に示す。下地自体が着色とパターンを既に有してい
る場合には素地塗料を必ずしも必要としない。
【0010】
【表1】
【0011】次に、表2に示す多彩塗料(A,B)を調製
して、各種の御影石調を現出させるためのこれら多彩塗
料を吹付けて仕上げて基礎多彩塗膜を形成した。なお、
多彩塗料(A,B)中には表2中にみられるように薄いグ
レー、濃いグレー、黒、薄いピンク、オレンジ、赤オレ
ンジ等のそれぞれが擬石模様を部分的に形成するa〜f
の多彩模様付塗料が適度に配合されている。樹脂はこの
例では屋外での使用に耐水性、耐候性を発揮するアクリ
ルシリコン系エマルジョンを配合している。これは耐候
性に加えて耐水性及び多彩塗料中における成分間の層分
離も排除できる。以上により基礎多彩塗膜が形成され
る。
【0012】
【表2】
【0013】次いで、寒水石又はけい砂を骨材とする塗
料を班点状態に吹付けて塗膜を形成して、より天然御影
石に近い石柄塗膜に仕上げる。従来は艶出しのためにア
クリル塗料を塗布する場合が多かったが、本発明では表
3に3例の表層塗料を例示したように、寒水石又はけい
砂を骨材とする塗料を班点状態に吹付けることとした。
班点部分が吹付けのときに生じる厚みの違いにより半透
明であったり、白くあるいは下の色が透けて微妙な色模
様ができる。表層塗料には多彩塗料と同様に樹脂、消泡
剤、造膜助剤、増粘剤等を配合することは変わりない
が、その他に表層塗料1にみられるように寒水石(70M及
び#50は銘柄)を添加するとか、表層塗料2にみられるよ
うにけい砂(フリーマントル及び21号は銘柄)を添加、あ
るいは表層塗料2にみられるように寒水石とけい砂との
両者を用いることができる。
【0014】
【表3】
【0015】コンクリート下地又は防錆処理済の金属板
に対する多彩塗料A,Bのいずれかと、表層塗料1〜3
を塗布した例を図2に示す。同時に表層塗料のない例も
比較例として示した。実施例及び比較例の評価を表4に
示す。実施例1〜5はいずれも、無限に近いコントラス
トを有している。すなわち、下地の単純な模様の上に天
御影石に似たぼかしと、近くで見て石の組成と同じ結
晶が見られるために極めて石に近い美観を呈したものと
なった。また、自然の御影石の感じで、ザラザラした感
触の表面を有した良好なものであった。表層塗料のない
比較例1は天然御影石模様のコントラストがきつく、天
然特有の連続した多くの色が出にくいことである。すな
わち、模様がはっきりしすぎて中間色がない。すなわ
ち、天然のものは無限に近いコントラストを有してい
る。また、樹脂の平滑性が残って自然の石の感じ、ザラ
ザラした表面感触に欠ける、色調もやや白っぽいもので
あった。
【0016】
【表4】
【0017】
【発明の効果】本発明によって、深みのある無限に近い
コントラストを有した御影石の各種石調を現出させる天
御影石調塗装工法を容易に実施可能とした。これによ
って得られた本発明の天然御影石調塗膜は、御影石に
覚的にも感触的にも近いものとなり高価な自然石に代え
得るものとなっている。従って、容易かつ安価に石造り
調の建築施工を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の天然御影石調塗装工法の詳細な
フローシートである。
【図2】実施例及び比較例の吹付方法の概要を示すフロ
ーシートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 7/00 B05D 5/06 101 E04F 13/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装下地に対して、御影石調を現出させ
    る多彩塗料により基礎多彩塗膜を形成し、次いで寒水石
    又はけい砂を骨材とする塗料を斑点状態に吹付けて天然
    石に似た半透明又は白色のぼかしと外観上石の組成と同
    じ結晶の表層塗膜を形成して、より天然の御影石に近い
    石柄塗膜に仕上げることを特徴とする天然御影石調塗装
    工法。
  2. 【請求項2】 少なくとも塗装下地に御影石調を現出さ
    せる多彩塗料層からなる基礎多彩塗膜と、表層塗膜とか
    らなり、該表層塗膜中に寒水石又はけい砂を斑点状態に
    有して天然石に似た半透明又は白色のぼかしと外観上石
    の組成と同じ結晶を形成してなる天然御影石調塗膜。
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