JP3194526U - 突出長さの測定器 - Google Patents

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山本 裕之
裕之 山本
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株式会社ソネック
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Abstract

【課題】ねじなどの突出長さを片手によって効率よくかつ簡単に測定できるようにした突出長さの測定器を提供する。【解決手段】基準面から突出する棒状体の突出長さを測定するのに用いられる突出長さの測定器10において、後端縁が基準面50Aに当接される筒状体11と、外側面に目盛りが設けられ、上記筒状体11内にスライド自在に挿入されて後方に抜け止めされ、後端部が基準面50Aから突出する棒状体51の先端に当接された状態で上記筒状体11の後端縁が基準面50Aに押し付けられることによって、前方にスライドされて上記棒状体の突出長さに対応する寸法を表示するゲージ12と、ゲージ12を上記筒状体11に対して後方に付勢する付勢手段13と、を備える。【選択図】図3

Description

本考案は突出長さの測定器に関し、特にねじなどの突出長さを片手によって効率よくかつ簡単に測定できるようにした測定器に関する。
道路に遮音壁を設置する場合、例えば図4に示されるように、コンクリート製の側壁50にアンカーボルト51を埋設してその一端部を側壁50から突出させ、この突出したアンカーボルト51のねじを利用して遮音壁60を取り付けるようにした構造が知られている。かかる構造において、遮音壁60を効率よく取り付ける上で、アンカーボルト51のねじがどの程度突出しているかを求める必要がある。
従来、コンベックス(特許文献1)や差し金などを用い、ボルトのねじ先端に当て木などを行い、ねじの突出長さを測定することが行われていた。
また、線形ガイドにキャリッジをスライド可能に設け、キャリッジにプローブを取り付け、プローブを測定対象に接触させ、ピエゾ素子などの力センサーを介してキャリッジ内のトランスデューサーに伝え、測定対象の高さを測定するようにした測定器具が提案されており(特許文献2)、この測定器具を上述のねじの突出長さの測定に用いることができる。
特開2006−337292号公報 特開2010−266438号公報
しかし、従来のコンベックスや差し金などを用いた測定方法では一方の手でコンベックスや差し金を持ち、他方の手で当て木を取り扱う必要があって、両手がふさがれて作業が煩雑であるばかりでなく、当て木の角度によって測定誤差が生じるおそれがあった。
また、特許文献2記載の測定器具ではねじの突出長さを精度よく測定することができるものの、精密機器であるので、道路のコンクリート製の側壁から突出するねじ長さの測定など、粉塵の多い環境で使用すると、機器の故障を招来するおそれがあった。
本考案は、かかる問題点に鑑み、ねじの突出長さを片手によって効率よくかつ簡単に測定できるようにした突出長さの測定器を提供することを課題とする。
そこで、本考案に係る突出長さの測定器は、基準面から突出する棒状体の突出長さを測定するのに用いられる突出長さの測定器において、後端縁が基準面に当接される筒状体と、外側面に目盛りが設けられ、上記筒状体内にスライド自在に挿入されて後方に抜け止めされ、後端部が基準面から突出する棒状体の先端に当接された状態で上記筒状体の後端縁が基準面に押し付けられることによって、前方にスライドされて上記棒状体の突出長さに対応する寸法を表示するゲージと、該ゲージを上記筒状体に対して後方に付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とする。
本考案の特徴の1つは筒状体内にゲージをスライド可能に内蔵して付勢手段によって没入方向に付勢し、ゲージ後端部を棒状体の先端に当接させて、筒状体を付勢手段の付勢力に抗して基準面に押し付けることによって、ゲージを棒状体の突出長さに対応する距離だけ突出方向にスライドさせるようにした点にある。
これにより、簡単な操作で棒状体の突出長さを測定することができ、又ゲージを棒状体の突出長さに応じた距離だけスライドさせるだけであるので、誤差が少なく、高精度に測定できる。
さらに、筒状体、ゲージ及び付勢手段によって測定器が構成されているので、構造がシンプルであり、粉塵環境で使用しても故障のおそれが少ない。
さらに、筒状体を基準面から離すと、ゲージは付勢力によって元の状態に復帰するので、作業者は測定作業の全てを片手で行うことができる。
付勢手段はゲージを没入方向に付勢できるものであればよく、例えばばね部材や流体シリンダ、例えばエアーシリンダを用いることができる。
本考案に係る突出長さの測定器の好ましい実施形態を示す概略側面構成図である。 上記実施形態における使用状態を示す模式図である。 上記実施形態における測定器の動作を模式的に示す図である。 従来の技術を説明するための図である。
以下、本考案を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図3は本考案に係る突出長さの測定器の好ましい実施形態を示す。図において、測定器10は筒状体11を備え、筒状体11はプラスチック材料を用いて円筒状に製作され、筒状体11の先端面に円形穴11Aが形成され、筒状体11の後端部内周にはフランジ11Bが形成されている。
この筒状体11内には円筒状のゲージ12が内蔵され、ゲージ12の後端には円形状のストッパー12Aが形成され、ストッパー12Aの外周縁には段部が形成されて筒状体11の後端部内周のフランジ11Bと当接してゲージ12を後方に抜け止めするようになっている。
また、ゲージ12の外側面には目盛りが形成され、筒状体11の先端面に対するゲージ12の目盛りの位置からゲージ12のスライド距離を求めることができるようになっている。
また、ゲージ12のストッパー12Aと筒状体11の先端面との間にはコイルばね13が縮装され、ゲージ12を筒状体11に対して没入方向に付勢するようになっている。
なお、筒状体11は前後2つに分割しゲージ12及びコイルばね13をセットした後、前後の分割体を合わせて接着又は螺合することによって組立てることができる。また、コイルばね13に代え、エアーシリンダの構造を採用することによって付勢することもできる。
道路のコンクリート側壁50に埋設したアンカーボルトのねじ51の突出長さを測定する場合、作業者が測定器10の筒状体11を片手に持ち、図2に示すように、ゲージ12のストッパー12Aをねじ51の突端に当て、その状態で筒状体11を側壁50の側面(基準面)50Aに押し付けると、図3に示されるように、ゲージ12がねじ51によって押され、ねじ51の突出長さに等しい距離だけ筒状体11に対して相対的に前方にスライドして筒状体11から突出する。このとき、筒状体11の先端面に対するゲージ12の目盛りを読むと、ねじ51の突出長さを求めることができる。
こうして、簡単な操作でねじ51の突出長さを測定することができ、又ゲージ12をねじ51の突出長さに応じた距離だけ筒状体11に対して相対的にスライドさせるだけであるので、誤差が少なく、高精度に測定できる。
さらに、筒状体11、ゲージ12及びコイルばね13によって測定器を構成しているので、構造がシンプルであり、粉塵環境で使用しても故障のおそれが少ない。
また、筒状体11を側壁50の側面から離すと、ゲージ12はコイルばね13の付勢力によって元の状態に復帰するので、作業者は測定作業の全てを片手で行うことができる。
10 測定器
11 筒状体
11B フランジ
12 ゲージ
12A ストッパー
13 コインばね(付勢手段)
50A 側面(基準面)
51 ねじ(棒状体)

Claims (2)

  1. 基準面から突出する棒状体の突出長さを測定するのに用いられる突出長さの測定器において、
    後端縁が基準面(50A)に当接される筒状体(11)と、
    外側面に目盛りが設けられ、上記筒状体(11)内にスライド自在に挿入されて後方に抜け止めされ、後端部が基準面(50A)から突出する棒状体(51)の先端に当接された状態で上記筒状体(11)の後端縁が基準面(50A)に押し付けられることによって、前方にスライドされて上記棒状体(51)の突出長さに対応する寸法を表示するゲージ(12)と、
    該ゲージ(12)を上記筒状体(11)に対して後方に付勢する付勢手段と、
    を備えたことを特徴とする突出長さの測定器。
  2. 上記付勢手段がばね部材(13)又は流体シリンダである請求項1記載の突出長さの測定器。
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