JP3193894U - 地盤掘削用のビット及び掘削装置 - Google Patents

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勝文 田家
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Abstract

【課題】管状のドリルを用いる場合であっても、掘削穴に土塊や礫等が残留しにくくした地盤掘削用のビットを提供する。【解決手段】ビットは、ドリルストリングを回転させると共に振動させる地盤の掘削工法において、ドリルストリングの本体であるドリルパイプの下端に取り付けられる。ビットは、ビット基部、ビット先端部及びビット中間部160を備えている。ビット中間部160は、周壁部162と、周壁部162からドリルストリングの回転軸に向かって延びると共に、回転軸を中心とした周方向と交差する側面171aを有する掘削歯部170とを備えている。【選択図】図4

Description

本考案は、地盤等の掘削に使用するビット及びそのビットを使用した掘削装置に関する。
地盤や岩盤の掘削方式として、ドリルストリング(本考案におけるドリル)に回転と振動を加えて掘削する方式が使用されている。かかる掘削方式のドリルストリングには、特許文献1に記載のものがある。特許文献1のドリルストリングは管状である。ドリルパイプ(ドリルストリングの本体)の下端にビットが取り付けられている。ドリルストリング内の土塊や礫等は、ドリルストリングの上端からドリルパイプ内に水が注入されることによって、ビットの下端から管外へと押し流される。
特開2007−527493号公報
上記のような管状のドリルストリングを用いた場合、土塊や礫等を完全には除去し切れないことがある。例えば、特許文献1のように水流による場合にも、土塊や礫等を十分に押し流せないことがある。このような場合、掘削によって形成された掘削穴の底に土塊や礫等が残る。
本考案の目的は、管状のドリルを用いる場合であっても、掘削穴に土塊や礫等が残留しにくい地盤掘削用のビット及び掘削装置を提供することにある。
本考案の地盤掘削用のビットは、管状のドリルを回転させると共に振動させる地盤の掘削工法において前記ドリルの本体の先端に取り付けられる地盤掘削用のビットであって、周壁部と、前記周壁部内において前記周壁部から前記ドリルの回転軸方向に直交する方向に関して前記ドリルの回転軸に向かって延びると共に、前記回転軸を中心とした周方向と交差する表面を有する掘削歯部とを備えている。
本考案は、管状のドリルを回転させると共に振動させることを前提にしている。このように、ドリルを振動させることで、土塊や礫等が掘削しやすい状態になる。ところが、ドリルに振動を加えても土塊や礫等がドリル内に残留する場合がある。これは、掘削地の地盤が比較的強固である場合に生じる。このようにドリルに回転と振動を与えて、なおかつ、土塊や礫等がドリル内に残留する場合には、本考案のビットを用いることにより、以下の通り、土塊や礫等がドリル内に残留しにくくなる。本考案のビットは、周壁部からドリルの回転軸方向に直交する方向に関して、ドリルの回転軸に向かって延びると共に、回転軸を中心とした周方向と交差する表面を有する掘削歯部を備えている。したがって、ドリルが回転する際に掘削歯部の上記表面がドリル内の土塊や礫等と接触する。このため、ドリル内に位置した土塊や礫等が掘削歯部によって破砕されやすい。よって、掘削穴に土塊や礫等が残留しにくい。なお、本発明において「地盤掘削用」とは、掘削対象となる地盤を限定する意図を示さない。例えば、比較的軟弱な地盤や比較的強固な地盤、岩盤のいずれに本発明が適用されてもよい。また、自然の地盤に限られず、人工の地盤の掘削に適用されてもよい。
また、本考案においては、前記掘削歯部が、前記回転軸から前記周壁部に向かって複数の方向に延びていてもよい。地盤が強固な場合等は、回転軸付近に掘削歯部がないと、ドリル内の回転軸付近の地盤が削られないおそれがある。しかし、本考案によれば、回転軸から周壁部に向かって複数の掘削歯部が延びていることで、回転軸付近の地盤も削ることができる。
また、本考案においては、前記掘削歯部が、前記回転軸から前記周壁部に向かって3つ以上の方向に延びていてもよい。掘削歯部が回転軸から3つ以上の方向に延びているため、掘削歯部の強度が確保される。
また、本考案においては、掘削歯部が、前記回転軸を中心とした径方向に関する最大長よりも前記回転軸を中心とした周方向に関する最大長が大きくてもよい。これによると、掘削歯部が回転の周方向に長いため、回転に対する掘削歯部の強度が確保される。
また、本考案においては、前記掘削歯部における前記径方向に関する側面が、前記回転軸を中心とした円弧に沿っていてもよい。つまり、掘削歯部の径方向に関する側面と、掘削歯部の周方向に関する側面が交差している。よって、交差している箇所で角部ができる。これによると、ドリルが下方向に進みながら回転する際に角部がドリル内の土塊や礫等に食い込みやすい。よって土塊や礫等が破砕されやすい。
また、本考案においては、前記掘削歯部には、前記回転軸方向に直交する面に交差するように突起した突起歯が形成されていてもよい。これによると、突起歯が接触した地盤を削ることができるので、突起歯がない場合に比べて、ドリル内の地盤が削られやすい。
本考案の地盤掘削用の掘削装置は、管状のドリルと、前記ドリルの本体の先端に取り付けられたビットと、前記ドリルを回転させると共に振動させるドリル駆動部とを備えており、前記ビットが、周壁部と、前記周壁部内において前記周壁部から前記ドリルの回転軸方向に直交する方向に関して前記ドリルの回転軸に向かって延びると共に、前記回転軸を中心とした周方向と交差する表面を有する掘削歯部とを備えている。
本考案の掘削装置に設けられたビットは、周壁部からドリルの回転軸方向に直交する方向に関して、ドリルの回転軸に向かって延びると共に、回転軸を中心とした周方向と交差する表面を有する掘削歯部を備えている。したがって、ドリルが回転する際に掘削歯部の上記表面がドリル内の地盤と接触する。このため、ドリル内に位置した土塊や礫等が掘削歯部によって破砕されやすい。よって、掘削穴に土塊や礫等が残留しにくい。
図1は、本発明の一実施形態である第1の実施形態に係る掘削装置が地盤を削る際の概略図である。 図2は、図1の地盤掘削用ビット周辺の拡大図である。 図3は、図1の掘削装置に設けられる地盤掘削用ビットの縦断面図である。先端部に形成される突起歯は一部のみ図示されている。 図4は、図3の地盤掘削用ビットの一部であるビット中間部の底面図である。 図5は、図4の地盤掘削用ビットのV−V線断面図である。 図6(a)は、従来の掘削装置で軟弱な地盤を掘削した状況の一例を示す概略図である。図6(b)は、強固な地盤を掘削した状況の一例を示す概略図である。 図7は、図6(a)の状態からドリルストリングを引き上げた状況を示す概略図である。 図8は、第1の実施形態に係る掘削装置で、図7の掘削穴を掘削している状況を示す概略図である。 図9は、従来型のビットの断面図である。 図10は、本考案の別の実施形態である第2の実施形態に係るビット中間部の底面図である。 図11は、図10のXI−XI線断面図である。
以下、本考案の第1実施形態に係る掘削装置100について、図1〜図3を参照しつつ説明する。図1に示すように、掘削装置100は、地盤を削って掘削穴300を形成する装置である。掘削装置100は、地中熱利用システムの採熱管埋設のための掘削、井戸掘りのための掘削、または地質調査のための掘削等で使用される。本実施形態では、地中熱利用システムの採熱管埋設のための掘削が想定されている。
掘削装置100は、移動車両200に支持されている。移動車両200は、車両装置201と昇降装置202を有する。車両装置201によって、掘削装置100を施工現場まで移動させることができる。昇降装置202は、ベルト駆動方式等により、スライダ部203を鉛直方向に往復移動させる。スライダ部203には、掘削装置100の駆動装置113(後述)が固定されている。
掘削装置100には、合成樹脂製等のチューブ111の一端が接続されている。チューブ111の他端はポンプ装置112に接続されている。ポンプ装置112は、水、泥水等からなる掘削流体を、チューブ111を介して掘削装置100に送水する。掘削流体は、ポンプ装置112に給水装置等を接続して、外部から常時供給してもよい。また、掘削に使用した泥水等をポンプ装置112に回収させ、再び掘削装置100へと送水させるようにしてもよい。
掘削装置100は、駆動装置113及びドリルストリング120を有している。駆動装置113にはドリルストリング120の上端が接続されている。駆動装置113は、ドリルストリング120を回転させる電動モータとドリルストリング120に振動を発生させる振動発生ユニットとを有している。電動モータは、ドリルストリング120を図1の回転軸Aに関して回転させる。振動発生ユニットは、偏心ウェイトを回転させること等により鉛直方向に関する振動を発生させると共に、その振動をドリルストリング120に伝達させる。振動の周波数は、空気中を伝達する音の振動周波数と同程度、または音の振動周波数より高い。駆動装置113の上端には、チューブ111を介してポンプ装置112が接続されている。駆動装置113には、チューブ111を介してポンプ装置112から掘削流体が送り込まれる。駆動装置113内には掘削流体の通路が形成されている。ポンプ装置112からチューブ111に送水された掘削流体は、駆動装置113を通り、ドリルパイプ121の内部において図2の矢印Bの方向に送水される。ドリルストリングが掘削穴300を削ることで出た土塊や礫等は、掘削流体によって図2の矢印Cの方向に押し流される。その後、掘削流体、土塊及び礫は、図2の矢印Dの方向に掘削穴300から押し出され、地上に排出される。
ドリルストリング120は管状に構成された金属製の部材である。ドリルストリング120は、図1及び図2に示すように、ドリルパイプ121及びビット122を有している。ドリルパイプ121は鉛直方向に沿って延びている。ドリルパイプ121の形状は円筒である。ドリルパイプ121の上端及び下端は、それぞれ開口している。ドリルパイプ121の上端は、駆動装置113の下端に、螺子構造等を介して取り外し可能に接続されている。駆動装置113からはドリルパイプ121の上端の開口に掘削流体が送水される。掘削流体は、ドリルパイプ121の円筒内の空間を下方へと流れ落ちる。
ビット122は、図3に示すように、ビット基部130及び掘削部140を有している。ビット基部130は、鉛直方向に沿って延びている。ビット基部130の概略形状は、円筒である。ビット基部130の上端はドリルパイプ121の下端と接続されている。接続方法は、螺子構造を用いること等により取り外し可能に接続される方法であってもよいし、溶接等により取り外しができないように互いに固定される方法であってもよい。ビット基部130の下端には、6つのボルト穴131が開口している。ボルト穴131は回転軸Aを中心とした周方向(以下、「周方向」とする)に関して60°の間隔で配列されており、後述のボルト穴151及び161と周方向に同じ位置に配置されている。各ボルト穴131は鉛直方向に沿っている。
掘削部140は、地盤の掘削がなされる部位である。掘削部140は、ビット基部130の下端に接続されている。掘削部140は、ビット先端部150及びビット中間部160を有している。ビット先端部150はリング状に形成されている。ビット先端部150の下端には多数の突起歯152が固定されている。なお、図3には突起歯152の一部のみが図示されている。突起歯152は、周方向に互いに異なる位置に配置されている。また、水平方向に関して回転軸Aに向かって突起するものと、水平方向に関して回転軸Aとは反対方向に向かって突起するものとがある。ビット先端部150には6つのボルト穴151が形成されている。ボルト穴151はビット先端部150を上下方向に貫通している。ビット中間部160には、ビット先端部150の6つのボルト穴151に対応する位置に6つのボルト穴161が形成されている。ボルト穴161はビット中間部160を上下方向に貫通している。ビット先端部150及びビット中間部160は、ボルト穴131、151及び161にボルト153を取り付けることによってビット基部130に固定されている。
図4、図5を用いて、ビット122のビット中間部160についてより詳細に説明する。ビット中間部160は、周壁部162、及びY字状掘削歯部170を有している。周壁部162は、リング状に形成された部分である。上述のボルト穴161は、周壁部162を上下に貫通するように形成されている。ボルト穴161の近くには、周壁部162の内側面から回転軸Aに向かって径方向に突起する突起部174が形成されている。突起部174の上面及び下面は、Y字状掘削歯部170の上面及び下面と同じ位置に配置されている。
Y字状掘削歯部170は3本の掘削歯支持部171を含んでいる。3本の掘削歯支持部171は、回転軸Aからこの軸を中心とした径方向に沿って周壁部162に向かって延びている。3本の掘削歯支持部171の一端は回転軸Aにおいて互いに結合している。各掘削歯支持部171の他端は周壁部162に結合している。掘削歯支持部171は、周壁部162との結合部付近で、周壁部162に近づくにつれて周方向に両側に広がっている。掘削歯支持部171の側面171aは周方向と交差している。したがって、ドリルストリング120が回転した際に、ドリルストリング120内に入り込んだ土塊や礫等に水平方向から衝突してこれらを破砕する。側面171aは、回転軸Aから周壁部162まで延びている。よって、側面171aは、回転軸Aを中心とした径方向(以下、「径方向」とする)に関して回転軸A付近から周壁部162までのほぼ全域の土塊や礫等を破砕できる。また、回転軸Aから掘削歯支持部171が3本延びていることで、Y字状掘削歯部170は強度が確保されている。
各掘削歯支持部171の下面171bには径方向に関して等間隔で円筒状の3つまたは4つの凹み部172が形成されている。凹み部172には、突起歯173がはめ込まれている。突起歯173は、凹み部172から取り外し可能であってもよい。突起歯173が取り外し可能な場合、破損の際に新しい突起歯173と交換できる。また、突起歯173は円筒状の本体部173bと先端部173aからなる。先端部173aは、円筒がその径方向に両側から尖鋭に削られた形状をしている。先端部173aがこのように尖鋭に形成されているため、ドリルストリング120内の地盤が突起歯173によって削られやすい。先端部173aの歯先は径方向に沿っている。突起歯173を凹み部172に差し込むと、周壁部162の下面162aは突起歯173の先端と上下方向に同じ位置になる。凹み部172及び突起歯173は1つ、2つ、または5つ以上でもよい。
掘削歯支持部171の下面171bと周壁部162の下面162aとの間には段差がある。この段差にビット先端部150の上端がはめ込まれている。これにより、ビット先端部150とビット中間部160とがボルト153で固定される際に径方向にずれにくい。掘削歯支持部171の上面171cと周壁部162の上面162bとの間にも段差がある。この段差にビット基部130の下端がはめ込まれている。これにより、ビット中間部160とビット基部130がボルト153で固定される際に径方向にずれにくい。
以下、地中熱利用システムで使用する採熱管を埋設するために掘削装置100を使用して掘削穴300を形成する作業工程の一例について図1、図2及び図6〜図9を参照して説明する。まず、図9に示すように、ビット中間部160が設けられていない従来型のビット422を用いて掘削を行う。なお、図1及び図2におけるドリルストリング120、ビット122は、ドリルストリング120をドリルストリング420、ビット122をビット422に置き換えて想定されたい。
駆動装置113が、ビット422が設けられたドリルストリング420を回転させると共に振動させる。ドリルストリング420は、地盤を削り、掘削穴300を形成していく。掘削穴300が深くなるにつれ、ドリルストリング420には、追加のドリルパイプ121を連結させる。まず、昇降装置202によって、掘削装置100を鉛直方向に移動させ、駆動装置113からドリルパイプ121を取り外す。次に、取り外したドリルパイプ121の上端と追加のドリルパイプ121の下端とを、螺子構造等を介して接続する。そして、追加のドリルパイプ121の上端と駆動装置113の下端を、螺子構造等を介して接続する。
そして、掘削が完了すると、図6(a)に示すようにドリルストリング420を掘削穴300内に残したまま、ドリルストリング420内に採熱管が挿入される。このため、掘削穴300が崩れやすい場合であっても、採熱管を挿入する空間がドリルストリング420によって確保される。図6(a)のように掘削穴300の内部から土塊や礫等が十分に排出されている場合には、採熱管を掘削穴300の底まで到達させることができる。その後、採熱管が掘削穴300内に残るようにドリルストリング420のみを掘削穴300から引き上げる。
しかしながら、従来型のビット422を用いて地盤を掘削すると、図6(b)のように、土塊や礫等が、ドリルストリング420内の掘削穴300底部に残ってしまう場合がある。これは、比較的強固な地盤を掘削した場合に起こりやすい。これに対し、比較的軟弱な地盤を掘削した場合には、従来の掘削装置を使用した場合であっても、土塊や礫等は、図6(a)に示すように、ドリルストリング420内の掘削穴300底部に残りにくい。軟弱な地盤の場合は、ドリルストリング420によって削られやすいと共に、掘削流体によって土塊や礫等が掘削穴の外部に押し出されやすいからである。しかし、比較的強固な地盤は削られにくく、掘削流体によって土塊や礫等が掘削穴の外部に押し出されにくい。このため、図6(b)のように、土塊や礫等がドリルストリング420内の掘削穴底部に残ってしまう。この場合、採熱管を掘削穴300内に十分な深さまで挿入することができない。
そこで、土塊や礫等が図6(b)のようにビット422を用いたドリルストリング420内の掘削穴底部に残ってしまった場合には、図7のように、ドリルストリング420を一旦掘削穴300から取り出す。そして、ビット基部130とビット先端部150の間にビット中間部160を設けることで、従来型のビット422を本実施形態に係るビット122とする。その後、このようにビット中間部160を設けたドリルストリング120を用いて再度、上記と同様に掘削を実施する。ビット122にはビット中間部160が設けられているため、ドリルストリング120が回転する際に、Y字状掘削歯部170がドリルストリング120内の土塊や礫等と接触する。このため、図8のようにドリルストリング120内の土塊や礫等が、Y字状掘削歯部170によって削られやすい。そして、残った土塊や礫等が掘削流体によって掘削穴300の外部に押し出されるので、掘削穴300に土塊や礫等が残留しにくい。
土塊や礫等を掘削穴300から十分に排出すると、ドリルストリング120を掘削穴300から引き上げる。採熱管を掘削穴300に挿入した後にドリルストリング120を引き上げようとすると、Y字状掘削歯部170が採熱管に引っかかり、引き上げを妨げるからである。そして、採熱管を掘削穴300内に挿入する。ドリルストリング120を掘削穴300から取り出した後に採熱管を挿入しても、上記のように地盤が比較的強固であるため、掘削穴300は崩れにくい。このため、採熱管を適切に挿入できる。なお、地盤が強固であることがあらかじめ分かっている場合等については、はじめからビット中間部160を設けたビット122を用いて地盤を掘削してもよい。
次に、図10及び図11を用いて、本考案の第2実施形態に係るビット中間部180について説明する。上記第1実施形態と同様の構成については上記と同じ符号を用いると共に、その説明を適宜省略する。ビット中間部180は、ビット中間部160の代わりにビット先端部150とビット基部130の間に設けられる。ビット中間部180の周壁部182には、ビット先端部150の6つのボルト穴151に対応する位置に6つのボルト穴181が形成されている。ボルト穴181はビット中間部180を上下方向に貫通している。周壁部182において、径方向に関して回転軸A側の端部には、リング状の段差部182aが形成されている。この段差部182aの下面と周壁部182の下面との間で段差が形成されている。第1の実施形態と同様、この段差にビット先端部150の上端がはめ込まれている。また、段差部182aの上面と周壁部182の上面との間で段差が形成されている。第1の実施形態と同様、この段差にビット基部130の下端がはめ込まれている。
掘削歯部190は、周壁部182から回転軸Aに向かって径方向に延びている。掘削歯部190は、回転軸Aから少し離れて回転軸Aを中心とした円弧状に広がっている。掘削歯部190における径方向に関する側面190dは、回転軸Aを中心とした円弧に沿っている。掘削歯部190は、径方向に関する最大長L1より周方向に関する最大長L2が大きい。つまり、掘削歯部190は、回転方向に関して細長く形成されている。これによって、回転に対する掘削歯部190の強度が確保されている。掘削歯部190は、周壁部182との結合部付近で、周壁部182に近づくにつれて周方向に両側に広がっている。掘削歯部190における周方向に関する側面190aは周方向と交差している。また、掘削歯部190の径方向に関する側面190dと、掘削歯部の周方向に関する側面190aとが交差している箇所に、尖った角部190eができる。これによると、ビット422を使用したドリルストリングが下方向に進みながら回転する際に角部190eがドリルストリング内の土塊や礫等に食い込みやすい。よって、土塊や礫等が破砕されやすい。
図11の断面に示すように、掘削歯部190の下面190bは、水平方向に対して30°の角度で、回転軸Aに近づくに連れて上方に向かうように傾斜している。掘削歯部190の上面190cは、水平方向に対して15°の角度で、回転軸Aに近づくに連れて下方に向かうように傾斜している。
掘削歯部190の下面190bには複数の凹み部191が開口している。凹み部191は、回転軸Aを中心とした互いに半径が異なる3つの仮想同心円C1〜C3上に、周方向に関して等間隔となるように配列されている。最も半径が大きい円C1上には2つの凹み部191が配置されている。これらの凹み部191は周方向に掘削歯部190の両端付近に配置されている。次に半径が大きい円C2上には2つの凹み部191が配置されている。これらの凹み部191は、周方向に関して、円C1上の2つの凹み部191同士の間に配置されている。最も半径が小さい円C3上には3つの凹み部191が配置されている。これらの凹み部191は、周方向に関して、円C1及びC2上の4つの凹み部191同士の間にそれぞれ配置されている。凹み部191には、突起歯173がはめ込まれている。突起歯173の先端部173aの歯先は径方向に沿っている。なお、凹み部191及び突起歯173は、どのような配置であってもよい。また、凹み部191及び突起歯173は、6つ以下、または8つ以上でもよい。
<変形例>
以上は、本考案の好適な実施形態についての説明であるが、本考案は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の第1の実施形態では、Y字状掘削歯部170として、3本の掘削歯支持部171を有するものが設けられている。しかし、4本以上の掘削歯支持部171を有する掘削歯部が設けられてもよいし、2本の掘削歯支持部171を有する掘削歯部が設けられてもよい。また、掘削歯支持部171は直線状に形成されているが、湾曲していてもよい。また、掘削歯支持部が周壁部162内に網目状に形成されていてもよい。
また、上述の第1の実施形態では、突起歯173が掘削歯支持部171の下面171bのみに配置されているが、掘削歯支持部171の側面171aに配置されてもよい。また、上述の第1及び第2の実施形態では、突起歯173の先端部173aの歯先は径方向に沿っているが、突起歯173の先端部173aの歯先が周方向に沿っていてもよい。また、突起歯173の先端部173aの歯先が径方向及び周方向のいずれにも交差していてもよい。
また、上述の第2の実施形態では、掘削歯部190は、回転軸Aから少し離れて回転軸Aを中心とした円弧状に広がっているが、その他の形状に形成されていてもよい。例えば、掘削歯部190は、回転軸Aから扇形に形成されていてもよい。また、上述の第2の実施形態では、掘削歯部190が1枚のみ形成されているが、複数枚の掘削歯部が周方向に異なる位置に形成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、ポンプ装置112が使用されているが、ポンプ装置112は使用されなくてもよい。つまり、掘削作業に流体物が使用されなくてもよい。このとき、掘削された土塊や礫等を排出するため、空気等が掘削穴300に送り込まれてもよい。
また、上述の実施形態では、ビット先端部150、ビット基部130及びビット中間部160はボルト153によって固定されているが、これらのいずれか2つまたはすべてが一体化していてもよい。
100 掘削装置
113 駆動装置
120 ドリルストリング
122 ビット
130 ビット基部
140 掘削部
150 ビット先端部
152 突起歯
160 ビット中間部
162 周壁部
170 Y字状掘削歯部
171 掘削歯支持部
173 突起歯
180 ビット中間部
182 周壁部
190 掘削歯部
200 移動車両
300 掘削穴
420 ドリルストリング
422 ビット

Claims (7)

  1. 管状のドリルを回転させると共に振動させる地盤の掘削工法において前記ドリルの本体の先端に取り付けられる地盤掘削用のビットであって、
    周壁部と、
    前記周壁部内において前記周壁部から前記ドリルの回転軸方向に直交する方向に関して前記ドリルの回転軸に向かって延びると共に、前記回転軸を中心とした周方向と交差する表面を有する掘削歯部とを備えていることを特徴とする地盤掘削用のビット。
  2. 前記掘削歯部が、
    前記回転軸から前記周壁部に向かって複数の方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載のビット。
  3. 前記掘削歯部が、
    前記回転軸から前記周壁部に向かって3つ以上の方向に延びていることを特徴とする請求項2に記載のビット。
  4. 前記掘削歯部が、前記回転軸を中心とした径方向に関する最大長よりも前記回転軸を中心とした周方向に関する最大長が大きいことを特徴とする請求項1に記載のビット。
  5. 前記掘削歯部における前記径方向に関する側面が、前記回転軸を中心とした円弧に沿っていることを特徴とする請求項4に記載のビット。
  6. 前記掘削歯部には、前記回転軸方向に直交する面に交差するように突起した突起歯が形成されていることを特徴とする請求項1〜5に記載のビット。
  7. 管状のドリルと、
    前記ドリルの本体の先端に取り付けられたビットと、
    前記ドリルを回転させると共に振動させるドリル駆動部とを備えており、
    前記ビットが、
    周壁部と、
    前記周壁部内において前記周壁部から前記ドリルの回転軸方向に直交する方向に関して前記ドリルの回転軸に向かって延びると共に、前記回転軸を中心とした周方向と交差する表面を有する掘削歯部とを備えていることを特徴とする地盤掘削用の掘削装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111101865A (zh) * 2019-12-30 2020-05-05 深圳市盛业地下工程有限公司 一种高效率钻孔设备

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