JP3193592B2 - セラミック多層基板及びその製造方法 - Google Patents

セラミック多層基板及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサを印刷
法により内蔵するセラミック多層基板及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、セラミック多層基板の分野では、
高密度実装・高集積化を図るため、基板内層にコンデン
サをグリーンシート積層法又は印刷法で内蔵させるよう
にしたものがある。グリーンシート積層法では、例えば
特公平5−13367号公報に示すように、基板内のコ
ンデンサを形成する層に誘電体グリーンシートを挟み込
み、この誘電体グリーンシートの一部(電極で挟まれた
部分)をコンデンサの誘電体層として利用するものであ
る。
【0003】この構造では、誘電体層(誘電体グリーン
シート)が基板端面に露出するため、誘電体層が緻密質
であること(つまり水分の浸透がないこと)が要求され
る。これは、コンデンサの誘電体層を挟む電極がAg、
Ag−Pd、Cu等の金属であり、これらの金属は水分
の存在下ではマイグレーションが進行して、誘電体層内
で短絡が発生するおそれがあるためである。しかし、誘
電体層の緻密化は現状では非常に困難であり、上述した
マイグレーションの問題が避けられない。
【0004】これに対し、印刷法でコンデンサを内蔵さ
せる場合、コンデンサの誘電体層を基板内層に部分的に
印刷形成するこが可能であり、誘電体層が基板端面に露
出せずに済み、マイグレーションの問題は回避できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印刷法
で基板内層に誘電体層を部分的に形成した場合、図4に
示すように、誘電体材料と基板材料であるセラミック材
料との焼成収縮率の相違により、基板の焼成収縮が不均
一となり、グリーンシート積層法よりも更に大きな基板
変形を生じてしまう欠点がある。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、内蔵コンデンサの誘
電体層への水分浸透によるマイグレーションの問題を回
避できると共に、焼成による基板の変形を少なくするこ
とができるセラミック多層基板及びその製造方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1のセラミック多層基板は、絶縁体
層間にコンデンサを構成する誘電体層を印刷法で形成
し、前記コンデンサを形成する絶縁体層のうちの該コン
デンサの外側に配線導体を印刷し且つ該配線導体を除く
部分に前記誘電体層と同一の誘電体材料を前記絶縁体層
の端縁から0.2mm以上控えて印刷してコンデンサ外
誘電体層を形成したものである。
【0008】このように、コンデンサを形成する絶縁体
層には、コンデンサの外側にも誘電体層と同一の誘電体
材料を印刷してコンデンサ外誘電体層を形成すること
で、絶縁体層のほぼ全面に誘電体材料の印刷層を形成
し、基板全体の焼成収縮率を均一化する。更に、コンデ
ンサ外誘電体層を絶縁体層の端縁から0.2mm以上控
えて印刷することで、コンデンサ外誘電体層が基板端面
に露出することを防ぎ、誘電体層への水分透湿によるマ
イグレーションを防止する。この場合、絶縁体層の端縁
からのコンデンサ外誘電体層の控え量が0.2mm未満
であると、図5(b)に示すようにコンデンサ外誘電体
層をサンドイッチする絶縁体層の端縁が接合せずに隙間
が開く現象(デラミネーション)が発生し、誘電体層へ
水分が浸透してマイグレーションの問題が発生する。
【0009】ところで、請求項1では、配線導体(ビア
ホール導体を含む)にはコンデンサ外誘電体層を印刷し
ないことで、コンデンサ形成層の上下の層をビアホール
導体で導通させることが可能となると共に、配線導体部
分の誘電率が高くなることを防ぎ、高周波信号の遅延の
問題を回避する。
【0010】更に、請求項2のように、コンデンサ外誘
電体層を配線導体から0.2mm以上控えて形成すれ
ば、コンデンサ外誘電体層による配線導体への影響が一
層少なくなって、配線導体周辺の誘電率が一層低くな
り、高周波信号処理特性が一層向上する。
【0011】また、請求項3では、絶縁体層を1000
℃以下で焼成する低温焼成セラミックにより形成してい
る。これにより、配線導体やコンデンサの電極として例
えばAg、Pd、Au、Pt、Cu、Ag−Pd合金
等、比較的低融点の電気的特性の良い金属を使用するこ
とが可能となる。
【0012】また、請求項4では、誘電体層及びコンデ
ンサ外誘電体層を、Pb複合ペロブスカイトにより形成
している。Pb複合ペロブスカイトは、1000℃以下
で低温焼成セラミックと同時焼成可能であると共に、誘
電率が高く、コンデンサを作るのに適している。
【0013】一方、請求項5は、前記コンデンサ、前記
コンデンサ外誘電体層及び前記配線導体を内蔵したグリ
ーンシート積層体を焼成し、このグリーンシート積層体
からセラミック多層基板を形成する部分の外側を切除し
て請求項1乃至4のいずれかに記載のセラミック多層基
板を製造する方法であって、前記コンデンサの誘電体層
を形成するグリーンシートには、セラミック多層基板を
形成する部分の外側にも誘電体層と同一の誘電体材料を
印刷し、基板外誘電体層を形成する。これにより、グリ
ーンシート積層体全体の焼成収縮率が均一化され、製造
するセラミック多層基板の変形が一層少なくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。まず、図1に基づいてセラミック
多層基板11の構造を説明する。図1はセラミック多層
基板11内層のコンデンサ12を形成する層の平面図を
示したものである。コンデンサ12を形成する絶縁体層
15には、Ag−Pd導体ペースト等により配線導体1
3がスクリーン印刷により形成され、また、ビアホール
導体14が上下の層と導通している。
【0015】この実施形態では、絶縁体層15(後述す
るグリーンシート22)は、焼成温度1000℃以下で
焼成できる低温焼成セラミック材料であれば良く、例え
ば、CaO−SiO2 −Al2 3 −B2 3 系ガラス
とAl2 3 よりなる系、又はMgO−SiO2 −Al
2 3 −B2 3 系ガラスとAl2 3 よりなる系、或
は、PbO−SiO2 −B2 3 系ガラスとAl2 3
よりなる系、SiO2−B2 3 系ガラスとAl2 3
よりなる系、結晶化ガラスよりなる系などがある。この
中で最も好ましいのは、CaO−SiO2 −Al2 3
−B2 3 系ガラス粉末とAl2 3 粉末との混合物か
ら成る低温焼成セラミック材料であり、その好ましい組
成は、CaO10〜55重量%、SiO2 45〜70重
量%、Al2 3 0〜30重量%、B2 3 5〜20重
量%よりなるガラス粉末50〜65重量%と、Al2
3 粉末50〜35重量%である。
【0016】このような組成にすると、焼成過程におい
てアノーサイト若しくはアノーサイト+ケイ酸カルシウ
ムの部分結晶化を起こさせて、酸化雰囲気(空気)中で
800〜1000℃の低温焼成を可能にするだけでな
く、焼成過程における微細パターンのずれを上述した部
分結晶化により抑えることができて、ファインパターン
の形成が容易である。また、焼成時に30〜50℃/分
という早いスピードで昇温しても、730〜850℃ま
でガラス層が全く軟化せず、収縮もしない多孔質体を維
持するため、クラックが入ったり、カーボンをガラス層
に封じ込めること無く、バインダーを容易に除去でき、
更に、800〜1000℃の焼成温度付近で急速に収縮
焼結するため、大型の緻密なセラミック基板を短時間で
焼成可能である。
【0017】一方、図2に示すように、コンデンサ12
は絶縁体層15(グリーンシート)上にAg−Pd導体
ペースト等により電極16をスクリーン印刷し、その上
からPb複合ペロブスカイト等の誘電体材料により誘電
体層17をスクリーン印刷し、更にその上から電極18
をスクリーン印刷して構成したものである。1000℃
以下で焼成する場合には、配線導体13や電極16,1
8を形成する金属としては、Ag−Pdの他、Ag、P
d、Au、Pt、Cu等、比較的低融点の電気的特性の
良い金属を用いても良い。また、誘電体層17を形成す
る誘電体材料としては、Pb複合ペロブスカイトの他、
SrTiO3 系化合物、BaTiO3 系化合物、CaT
iO3 系化合物を用いても良く、これらはいずれも10
00℃以下で絶縁体層15と同時焼成可能である。
【0018】この実施形態では、図1に示すように、セ
ラミック多層基板11の所定位置にキャビティ19が形
成され、このキャビティ19内にICチップ、水晶振動
子等の電子部品を実装できるようになっている。但し、
キャビティ19は無くても良く、また、コンデンサ12
を形成する絶縁体層15に、RuO2 系の抵抗体も印刷
法によって形成するようにしても良い。
【0019】上述したコンデンサ12を形成する絶縁体
層15には、コンデンサ12の外側にも、配線導体13
とビアホール導体14を除く部分に誘電体層17と同一
の誘電体材料を印刷してコンデンサ外誘電体層20(図
1の斜線で示す部分)を形成している。このコンデンサ
外誘電体層20は、デラミネーションが発生しないよう
に、絶縁体層15の端縁から0.2mm以上控えて印刷
されている。ここで、絶縁体層15の端縁とは、セラミ
ック多層基板11の外端縁とキャビティ19側の内端縁
との双方を意味し、これら両者の端縁からコンデンサ外
誘電体層20が0.2mm以上控えて印刷されている。
更に、このコンデンサ外誘電体層20は高誘電率化によ
る高周波信号の遅延を防ぐために、配線導体13とビア
ホール導体14から0.2mm以上控えて印刷されてい
る。
【0020】このコンデンサ外誘電体層20は、コンデ
ンサ12の誘電体層17を印刷する際に同時にスクリー
ン印刷することができ、生産性を低下させることはな
い。また、コンデンサ外誘電体層20は、コンデンサ1
2の誘電体層17に連続して形成しても良いし、分離し
ても良い。いずれの場合でも、両誘電体層17,20を
同時に印刷できるので、生産性を低下させることはな
い。
【0021】次に、コンデンサ外誘電体層20を絶縁体
層15の端縁(以下「基板端」という)から0.2mm
以上控えて印刷する理由を説明する。誘電体はポーラス
な材料であるため、図5(a)に示すように、コンデン
サ外誘電体層20が基板端面やキャビティ端面に露出し
ていると、水分が誘電体層20,17に浸透し、コンデ
ンサ12の電極16,18にマイグレーションが発生し
て、誘電体層17内で短絡が発生するおそれがある。
【0022】また、基板端からのコンデンサ外誘電体層
20の控え量が0.2mm未満であると、図5(b)に
示すようにコンデンサ外誘電体層20をサンドイッチす
る絶縁体層15の端縁が接合せずに隙間が開くデラミネ
ーションが発生し、誘電体層20へ水分が浸透してマイ
グレーションの問題が発生する。
【0023】これに対し、本発明らの試験結果によれ
ば、基板端からのコンデンサ外誘電体層20の控え量が
0.2mm以上であると、図5(c)に示すようにコン
デンサ外誘電体層20をサンドイッチする絶縁体層15
の端縁部分が密着して完全に接合し、コンデンサ外誘電
体層20全体を絶縁体層15で完全に密封した状態とな
る。このため、コンデンサ外誘電体層20への水分の浸
透が防がれ、マイグレーションが防止される。しかも、
コンデンサ12を形成する絶縁体層15のほぼ全面に誘
電体層17,20を形成することで、セラミック多層基
板11全体の焼成収縮率が均一化され、焼成によるセラ
ミック多層基板11の変形が従来より著しく少なくな
る。
【0024】以上のように構成されたセラミック多層基
板11は、例えば次のようにして製造される。図3は、
1つのグリーンシート積層体21から複数個のセラミッ
ク多層基板11を製造する場合の例であり、セラミック
多層基板11内層のコンデンサ12を形成するグリーン
シート22の平面図を示したものである。コンデンサ1
2の誘電体層17を形成するグリーンシート22には、
セラミック多層基板11を形成する部分の外側にも誘電
体層17と同一の誘電体材料をスクリーン印刷し、基板
外誘電体層23(図3の斜線で示す部分)を形成する。
この基板外誘電体層23は、各セラミック多層基板11
のコンデンサ外誘電体層20を印刷する際に同時にスク
リーン印刷することができ、生産性を低下させることは
ない。
【0025】このようなグリーンシート22を積層して
1000℃以下で同時焼成し、このグリーンシート積層
体21からセラミック多層基板11を形成する部分の外
側を切除して、個々のセラミック多層基板11に分断す
る。この切断は、予め焼成前にグリーンシート積層体2
1の表面に図3に点線で示すようにスナップライン(切
断線)を入れておき、焼成後にスナップラインに沿って
切断すれば良い。
【0026】この実施形態のように、コンデンサ12の
誘電体層17を形成するグリーンシート22には、セラ
ミック多層基板11を形成する部分の外側にも誘電体層
17と同一の誘電体材料により基板外誘電体層23を印
刷形成すれば、グリーンシート積層体21全体の焼成収
縮率が均一化され、製造するセラミック多層基板11の
変形が一層少なくなる。
【0027】本発明者らは、コンデンサ外誘電体層2
0、基板外誘電体層23によるセラミック多層基板11
の変形防止効果を試験1,2により確認したので、その
試験結果を説明する。
【0028】[試験1]低温焼成セラミック材料とし
て、CaO−SiO2 −Al2 3 −B2 3 系ガラス
粉末60重量%とAl2 3 粉末40重量%との混合粉
末に、バインダー、可塑剤、溶剤を加えて混練してスラ
リーを作製し、通常のドクターブレード法により厚み
0.2mmのグリーンシートを作製する。このグリーン
シートにコンデンサを印刷法により形成する。コンデン
サの電極としてはAg−Pd導体ペーストを用い、誘電
体材料としてPb複合ペロブスカイトを用いる。
【0029】図6(a)に示すように、この試験1で用
いたサンプルのグリーンシートの大きさは、横10.0
mm×縦7.5mmであり、このグリーンシートの上半
部に形成されたコンデンサの大きさは、横8.5mm×
縦2.5mmである。比較例は、試験サンプルにコンデ
ンサ外誘電体層を形成せずに焼成した例であり、実施例
は、試験サンプルのコンデンサの外側にコンデンサ外誘
電体層を印刷形成して焼成した例である。比較例と実施
例は共に4枚のグリーンシートを積層したサンプルを用
いている。
【0030】比較例では、誘電体材料とグリーンシート
との焼成収縮率の相違により、基板全体の焼成収縮率が
不均一となり、焼成による変形量が0.23mmにもな
ってしまう。
【0031】これに対し、実施例では、コンデンサの外
側にコンデンサ外誘電体層を印刷形成することで、基板
全体の焼成収縮率が均一化され、焼成による変形量が
0.03mmまで減少し、比較例と比べて変形量が著し
く少なくなる。
【0032】[試験2]試験2は、1つのグリーンシー
ト積層体から4個のセラミック多層基板を製造する場合
の基板変形試験であり、サンプル組成は試験1と同じで
ある。比較例は、コンデンサを形成するグリーンシート
に基板外誘電体層を形成せずに焼成した例であり、グリ
ーンシート外形変形量が1.2mmにもなり、その影響
で、製造するセラミック多層基板の外形も大きく変形し
てしまう。
【0033】これに対し、実施例では、コンデンサを形
成するグリーンシートに基板外誘電体層を印刷すること
で、グリーンシート積層体全体の焼成収縮率が均一化さ
れ、焼成によるグリーンシート外形変形量が0.35m
mまで減少し、比較例と比べて変形量が著しく少なくな
る。
【0034】尚、上記実施形態では、焼成後にグリーン
シート積層体21からセラミック多層基板11を切断す
るようにしたが、焼成前にグリーンシート積層体21か
らセラミック多層基板11を切断した後に焼成する場合
には、基板外誘電体層23は形成する必要はない。ま
た、上記実施形態は、本発明を低温焼成セラミック基板
に適用した例であるが、アルミナ多層基板に適用しても
良いことは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1のセラミック多層基板によれば、コンデンサ
を形成する絶縁体層には、コンデンサの外側にも該誘電
体層と同一の誘電体材料を絶縁体層の端縁から0.2m
m以上控えて印刷するようにしたので、誘電体層が基板
端面に露出せず、誘電体層への水分浸透によるマイグレ
ーションを防止することができると共に、基板全体の焼
成収縮率を均一化することができて、焼成による基板の
変形を少なくすることができる。
【0036】更に、請求項2では、コンデンサ外誘電体
層を配線導体から0.2mm以上控えて形成しているの
で、配線導体周辺の誘電率を低くすることができて、高
周波信号の遅延を防ぐことができる。
【0037】また、請求項3では、絶縁体層を1000
℃以下で焼成する低温焼成セラミックにより形成してい
るので、配線導体やコンデンサの電極として比較的低融
点の電気的特性の良い金属を使用することができ、高周
波信号処理特性を向上することができる。
【0038】また、請求項4では、誘電体層及びコンデ
ンサ外誘電体層を、Pb複合ペロブスカイトにより形成
しているので、1000℃以下で低温焼成セラミック
(絶縁体層)と同時焼成できると共に、高い誘電率を確
保することができ、コンデンサ容量増大に貢献すること
ができる。
【0039】更に、請求項5では、コンデンサの誘電体
層を形成するグリーンシートには、セラミック多層基板
を形成する部分の外側にも誘電体層と同一の誘電体材料
を印刷したので、グリーンシート積層体全体の焼成収縮
率を均一化することができ、製造するセラミック多層基
板の変形を一層少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すコンデンサ形成層の
平面図
【図2】セラミック多層基板の積層前の状態を示す分解
【図3】1つのグリーンシート積層体から複数のセラミ
ック多層基板を製造する場合のコンデンサ形成層の平面
【図4】誘電体材料とセラミック材料との焼成収縮率の
相違を説明する図
【図5】基板端からのコンデンサ外誘電体層の控え量を
0.2mm以上にする理由を説明する図
【図6】試験1における比較例と実施例のセラミック多
層基板の外形変形量を説明する図
【図7】試験2における比較例と実施例のグリーンシー
ト積層体の外形変形量を説明する図
【符号の説明】
11…セラミック多層基板、12…コンデンサ、13…
配線導体、14…ビアホール導体、15…絶縁体層、1
6…電極、17…誘電体層、18…電極、19…キャビ
ティ、20…コンデンサ外誘電体層、21…グリーンシ
ート積層体、22…グリーンシート、23…基板外誘電
体層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−270396(JP,A) 特開 昭59−132612(JP,A) 特開 昭60−177695(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/46

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンデンサを内蔵するセラミック多層基
    板において、 絶縁体層間に前記コンデンサを構成する誘電体層を印刷
    法で形成し、前記コンデンサを形成する絶縁体層のうち
    の該コンデンサの外側に、配線導体を印刷し且つ該配線
    導体を除く部分に前記誘電体層と同一の誘電体材料を前
    記絶縁体層の端縁から0.2mm以上控えて印刷してコ
    ンデンサ外誘電体層を形成したことを特徴とするセラミ
    ック多層基板。
  2. 【請求項2】 前記コンデンサ外誘電体層は、前記配線
    導体から0.2mm以上控えて形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載のセラミック多層基板。
  3. 【請求項3】 前記絶縁体層は、1000℃以下で焼成
    する低温焼成セラミックにより形成されていることを特
    徴とする請求項1又は2に記載のセラミック多層基板。
  4. 【請求項4】 前記誘電体層及び前記コンデンサ外誘電
    体層は、Pb複合ペロブスカイトにより形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のセラミック多層基
    板。
  5. 【請求項5】 前記コンデンサ、前記コンデンサ外誘電
    体層及び前記配線導体を内蔵したグリーンシート積層体
    を焼成し、このグリーンシート積層体からセラミック多
    層基板を形成する部分の外側を切除して請求項1乃至4
    のいずれかに記載のセラミック多層基板を製造する方法
    であって、 前記コンデンサの誘電体層を形成するグリーンシートに
    は、前記セラミック多層基板を形成する部分の外側にも
    前記誘電体層と同一の誘電体材料を印刷し、基板外誘電
    体層を形成したことを特徴とするセラミック多層基板の
    製造方法。
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