JP3192798U - 干芋 - Google Patents

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雅良 岡部
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Abstract

【課題】 スイーツのような柔らかさで、誰でもが食べ易い干芋を提供すること。【解決手段】 品種登録第19255号「べにはるか」(農林64号)を原料とする干芋を製造するものであって、生の芋を蒸かして皮をむいた後に摂氏マイナス5〜10度の冷凍庫に4〜5時間入れて、適度に硬化した芋を乱切り状にカットして所望の大きさの包装体に包装した干芋。【選択図】図1

Description

本考案は、干芋に関するものであり、特に、品種登録第19255号「べにはるか」(以下べにはるかと呼称する。)を原料として製造したスイーツ風の干芋に関するものである。
従来の干芋は、玉豊という品種の芋を原料として食材としての干芋を製造していたものである。
干芋は、芋を蒸かした後に長手方向に複数枚スライスし、これを天日で5〜7日間乾燥して製造することがよく知られている。
従来の干芋は、スライスした後に5〜7日乾燥したものであるので、完成した干芋は、かなり硬く、又、食べづらいものであった。
他方、製造段階においては、薄く切った平干し・棒状に切った角切りといわれる従来の品種を切る方法だと、切れ端など使えない無駄な部分が出てしまう。
又、べにはるかの特性は蒸した後、玉豊等従来の品種に比べて触感がべたべたし、柔らかい為に崩れやすいので、手間がかかり更に加工・製造しにくいものであった。
特開2003−009763広報
前記の従来の問題点のうち、食べ易くするための先行例が特許文献1に記載されている。
すなわち特許文献1には、特にその図面2には平干しした芋を「一口大にカットした干芋」が示されている。
しかしながら、この発明によれば、「一口大にカットしたこと」により食べ易くなったものの、素材は硬いので、歯の弱い人、入れ歯の人には食することが依然として困難なものである。
そこで本考案の目的は、素材としてべにはるかを使用し、スイーツのような柔らかさで、誰でもが食べ易い干芋を提供することにある。
上記目的を達成するために本考案は、品種登録第19255号「べにはるか(農林64号)」を原料とする干芋を製造するものであって、生芋を蒸かして皮をむいた後に、摂氏マイナス5〜 10度の冷凍庫に4〜5時間入れ、表面が適度に氷結化した芋を取り出して乱切り状にカットし所望の大きさの包装体に包装した干芋にある。
前記本考案によれば、スイーツのような柔らかさで、誰もが食べ易い干芋を提供することができるものである。
本考案干芋の製造工程を示す図。 乱切りを示す図。 乱切り状態にした干芋を包装した図。 従来の工程を示す図。
本考案は実施形態を説明する前に、従来の製造方法について図4を参照して説明する。
Aは、原料芋の洗浄工程で、主に水洗いする。
Bは、選別工程で、芋の大きさを分け、異物など混入していれば取り除く。
Cは、蒸かす工程で、生芋を柔らかくなるまで蒸気で蒸かす。
Dは、皮むき行程で、原料が冷えないうちに人手により行う。
Eは、スライス工程で、ピアノ線を6〜9mm間隔で並べて張った通称突き棒といわれる道具か、又は、包丁を使用してスライスする。
Fは、乾燥工程で、スライスした芋を干し網などに並べて、天日で5〜7日乾燥させる。
Gは、包装工程で、乾燥した干芋をプラスチックの袋や段ボールの箱などに収納包装して商品が完成する。
このような工程で製造された従来の干芋は、前述のように食べ易いとは言い難いものであった。
そこで本考案は、素材として乾燥しても軟らかい触感のべにはるかを使用し、スイーツ風で食べやすい干芋を案出したものである。
次に本考案の実施形態を図1により詳細に説明する。
工程a乃至dは、先に述べた図4の従来の工程と同一であるので省略する。
本考案の特徴的なのは、e工程とf工程である。
以下説明すると、eは冷凍工程であり、この工程では、前工程で蒸かし皮を剥いた芋をマイナス5〜10℃の冷凍庫に4〜5時間入れ、表面が適度に氷結するまで冷凍する。冷凍処理を施すと、食品の糖度が増すことが知られており、本考案干芋も冷凍により糖度が増すことが確認されている。
冷凍処理を僅かな表面部分に留めたのは、次のカット作業を容易にするためである。長時間冷凍処理をして素材の中心付近まで凍化させると、次のカット作業が困難になるのは容易に理解できよう。
fはカット作業工程で、具体的には図2に示すものである。
1は、表面は凍化されていて中までは凍化されていない芋本体であり、2は包丁などでカットされたカット芋である。芋本体1は通常長い楕円形状をしているので、一方の端から適当な距離で斜めに包丁3で切断すればカット芋2を製造できる(一回目の切断)。4はカット面である。
次に芋本体を90度程度手前に回転しカット面4−1の中程を包丁3でカット(二回目の切断)すると二つ目のカット芋2−1ができる。
更に芋本体1を90度程度手前に回転し、包丁で同様にカットすれば、三つ目のカット芋2−2を作ることができる。
このような切り方を通常乱切りと称している。乱切りされたカット芋はサイズが小さいので食べ易いものになる。
又、べにはるかは、べちゃべちゃ感が強く、カットし難いのであるが、表面のみ凍化していて芋本体の中までは凍結していないので、包丁によるカット面は滑らかなものであった。
gは乾燥工程で、通常は干し網に5〜7日天日干しするのであるが、本考案ではあまり硬くならないように注意する必要がある。硬くなると触感が損なわれ、スイーツ風の食材にならないからである。
最後に、hの包装工程であり、スイーツ風に生乾燥され、乱切りにカットされた干芋を、図3のように所定の大きさに包装して商品が完成する。
完成した干芋は、甘みもあり、切り口の滑らかさも手伝って、食しても非常に美味しいものであった。
このように本考案によれば、べにはるかを素材にしたスイーツ風の食べ易い干芋を簡単に提供することができたものである。
1…芋本体、2,2−1,2−2…カット芋、3…包丁
4,4−1,4−2…カット面

Claims (1)

  1. 品種登録第19255号「べにはるか(農林64号)」を原料とする干芋を製造するものであって、生芋を蒸かして皮をむいた後に、摂氏マイナス5〜10度の冷凍庫に4〜5時間入れ、表面が適度に氷結化した芋を取り出して乱切り状にカットし所望の大きさの包装体に包装した干芋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020005518A (ja) * 2018-07-04 2020-01-16 株式会社都食品 干し芋の製造方法

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