JP3192466B2 - 木材処理装置及び方法 - Google Patents
木材処理装置及び方法Info
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- JP3192466B2 JP3192466B2 JP08919892A JP8919892A JP3192466B2 JP 3192466 B2 JP3192466 B2 JP 3192466B2 JP 08919892 A JP08919892 A JP 08919892A JP 8919892 A JP8919892 A JP 8919892A JP 3192466 B2 JP3192466 B2 JP 3192466B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木製製品に使用する木
材の、処理装置と方法に関する。
材の、処理装置と方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より木製製品に使用する木材の処理
に関する技術は公知とされていたのである。例えば、特
開昭49−116204号公報や、特開昭51−136
803号公報や、特開昭61−37402号公報や、特
公平1−38641号公報に記載の技術の如くである。
に関する技術は公知とされていたのである。例えば、特
開昭49−116204号公報や、特開昭51−136
803号公報や、特開昭61−37402号公報や、特
公平1−38641号公報に記載の技術の如くである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の処理方
法の場合には、短時間で急激に木材の余分な水分を蒸発
させようとすると、木材の形状が著しく変化して木製製
品の加工に適さなくなるのである。故に、一年程度の長
い時間をかけて徐々に木材の形状が変化しないように注
意しながら乾燥させるしか方法が無かったのである。ま
た、木材を乾燥させる作業に莫大なエネルギーと時間が
費やされることになり、また製品数量にも自ずから限界
を作ってしまう等の多くの課題を抱えていたのである。
また本発明は木材の色を一定にする為の着色を容易に行
うものである。
法の場合には、短時間で急激に木材の余分な水分を蒸発
させようとすると、木材の形状が著しく変化して木製製
品の加工に適さなくなるのである。故に、一年程度の長
い時間をかけて徐々に木材の形状が変化しないように注
意しながら乾燥させるしか方法が無かったのである。ま
た、木材を乾燥させる作業に莫大なエネルギーと時間が
費やされることになり、また製品数量にも自ずから限界
を作ってしまう等の多くの課題を抱えていたのである。
また本発明は木材の色を一定にする為の着色を容易に行
うものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決すべき課題
は以上の如くであり、次に該課題を解決する手段につい
て説明する。請求項1においては、木材処理装置器Aの
内部に処理用木材10を配置し、該処理用木材10にガ
スを浸透させる木材の処理作業において、メチレンクロ
ライド溶剤液Bを加熱沸騰させて気化し、該メチレンク
ロライドの気化ガスを木材に浸透させるものである。
は以上の如くであり、次に該課題を解決する手段につい
て説明する。請求項1においては、木材処理装置器Aの
内部に処理用木材10を配置し、該処理用木材10にガ
スを浸透させる木材の処理作業において、メチレンクロ
ライド溶剤液Bを加熱沸騰させて気化し、該メチレンク
ロライドの気化ガスを木材に浸透させるものである。
【0005】請求項2においては、木材処理装置器Aの
内部に処理用木材10を配置し、該処理用木材10にガ
スを浸透させる木材処理装置において、メチレンクロラ
イド溶剤液Bを加熱沸騰させて気化し、該メチレンクロ
ライドの気化ガスを木材に浸透させる木材処理装置器A
を構成し、処理用木材10を載置する筒状の本体1を設
け、該本体1の内側に、溶剤液槽1a,処理室1b,冷
却室1cの3つの部屋を構成したものである。
内部に処理用木材10を配置し、該処理用木材10にガ
スを浸透させる木材処理装置において、メチレンクロラ
イド溶剤液Bを加熱沸騰させて気化し、該メチレンクロ
ライドの気化ガスを木材に浸透させる木材処理装置器A
を構成し、処理用木材10を載置する筒状の本体1を設
け、該本体1の内側に、溶剤液槽1a,処理室1b,冷
却室1cの3つの部屋を構成したものである。
【0006】請求項3においては、請求項2記載の木材
処理装置において、溶剤液槽1aの内部にメチレンクロ
ライド溶剤液を流入し、該メチレンクロライド溶剤液B
に浸漬すべく熱源パイプ4を配置したものである。
処理装置において、溶剤液槽1aの内部にメチレンクロ
ライド溶剤液を流入し、該メチレンクロライド溶剤液B
に浸漬すべく熱源パイプ4を配置したものである。
【0007】請求項4においては、請求項2記載の木材
処理装置において、冷却室1cの部分に冷却管12と凝
縮液・水受樋13を配置したものである。
処理装置において、冷却室1cの部分に冷却管12と凝
縮液・水受樋13を配置したものである。
【0008】請求項5においては、木材処理装置器Aの
内部に処理用木材10を配置し、該処理用木材10にガ
スを浸透させる木材の処理作業において、メチレンクロ
ライド溶剤液Bを加熱沸騰させて気化し、該メチレンク
ロライドのガスを木材に浸透させ、次に乾燥させる方法
である。
内部に処理用木材10を配置し、該処理用木材10にガ
スを浸透させる木材の処理作業において、メチレンクロ
ライド溶剤液Bを加熱沸騰させて気化し、該メチレンク
ロライドのガスを木材に浸透させ、次に乾燥させる方法
である。
【0009】請求項6においては、木材処理装置器Aの
内部に処理用木材10を配置し、該処理用木材10にガ
スを浸透させる木材の処理作業において、メチレンクロ
ライド溶剤液Bに微粒子よりなる染料を混合し、該メチ
レンクロライド溶剤液Bを加熱沸騰させて気化し、該メ
チレンクロライドのガスと共に、染料微粒子を木材に浸
透させ、次の熱風を送風し、メチレンクロライドのガス
と空気を木材の細胞内において置換し、染料は木材を着
色状態で残存させる方法である。
内部に処理用木材10を配置し、該処理用木材10にガ
スを浸透させる木材の処理作業において、メチレンクロ
ライド溶剤液Bに微粒子よりなる染料を混合し、該メチ
レンクロライド溶剤液Bを加熱沸騰させて気化し、該メ
チレンクロライドのガスと共に、染料微粒子を木材に浸
透させ、次の熱風を送風し、メチレンクロライドのガス
と空気を木材の細胞内において置換し、染料は木材を着
色状態で残存させる方法である。
【0010】
【作用】本発明の作用について説明する。以上のように
構成したことにより、木製製品に使用する木材の乾燥や
染色に要する時間を大幅に短縮することが可能になるの
である。
構成したことにより、木製製品に使用する木材の乾燥や
染色に要する時間を大幅に短縮することが可能になるの
である。
【0011】
【実施例】本発明の解決すべき課題及び解決する手段は
以上の如くであり、次に本発明の具体的な構成について
添付した図面により説明する。図1は本発明の正面断面
図、図2は本発明の上蓋を外した状態の平面図、図3は
本発明の処理作業の準備を示す簡略断面図、図4は本発
明の前半の処理作業を示す簡略断面図、図5は本発明の
後半の処理作業を示す簡略断面図、図6は処理作業終了
後の本発明の簡略断面図である。
以上の如くであり、次に本発明の具体的な構成について
添付した図面により説明する。図1は本発明の正面断面
図、図2は本発明の上蓋を外した状態の平面図、図3は
本発明の処理作業の準備を示す簡略断面図、図4は本発
明の前半の処理作業を示す簡略断面図、図5は本発明の
後半の処理作業を示す簡略断面図、図6は処理作業終了
後の本発明の簡略断面図である。
【0012】図1,2において本発明の構成について説
明する。まず、本発明の木材処理装置器Aはステンレス
製で、円筒形をした本体1と上方に設けられたドーム状
の上蓋2から構成されており、該ドーム状の上蓋2は本
体1上部のフランジ1dの複数個のボルト穴1e・1e
・・・に、複数本の密閉ボルト3・3・・・を螺嵌する
ことに拠って、本体1に取付けられているのであり、更
に本体1の内側は溶剤液槽1a,処理室1b,冷却室1
cの3つの部屋から構成されているのである。
明する。まず、本発明の木材処理装置器Aはステンレス
製で、円筒形をした本体1と上方に設けられたドーム状
の上蓋2から構成されており、該ドーム状の上蓋2は本
体1上部のフランジ1dの複数個のボルト穴1e・1e
・・・に、複数本の密閉ボルト3・3・・・を螺嵌する
ことに拠って、本体1に取付けられているのであり、更
に本体1の内側は溶剤液槽1a,処理室1b,冷却室1
cの3つの部屋から構成されているのである。
【0013】まず前記の溶剤液槽1aは、図1,2に示
すように、本体1の床下に配設され、該溶剤液槽1a内
には、塩素系の蒸気脱脂洗浄有機溶剤であるメチレンク
ロライド溶剤液Bが一杯に満たされている。他に蒸気脱
脂洗浄有機溶剤としては、トリクロロエチレンや、パー
クロルエチレンや、1,1,1,−トリクロロエタン等
があるが、本実施例ではメチレンクロライド(CH2 C
l2 )溶剤液Bが用いられている。該メチレンクロライ
ド溶剤液Bを加熱沸騰させる為の熱源パイプ4が槽外か
ら槽内全体を均等に温めるべく配管されているのであ
り、その他冷却室1cで蒸留回収し水分離器5で精製し
たメチレンクロライド溶剤液Bを溶剤液槽1a内に戻す
為の溶剤液戻りパイプ6や、前半の処理作業終了後に溶
剤液槽1a内のメチレンクロライド溶剤液Bを抜き取り
溶剤液タンク7に貯めておく為の溶剤液抜取パイプ8
が、それぞれ溶剤液槽1aには連設されているのであ
る。
すように、本体1の床下に配設され、該溶剤液槽1a内
には、塩素系の蒸気脱脂洗浄有機溶剤であるメチレンク
ロライド溶剤液Bが一杯に満たされている。他に蒸気脱
脂洗浄有機溶剤としては、トリクロロエチレンや、パー
クロルエチレンや、1,1,1,−トリクロロエタン等
があるが、本実施例ではメチレンクロライド(CH2 C
l2 )溶剤液Bが用いられている。該メチレンクロライ
ド溶剤液Bを加熱沸騰させる為の熱源パイプ4が槽外か
ら槽内全体を均等に温めるべく配管されているのであ
り、その他冷却室1cで蒸留回収し水分離器5で精製し
たメチレンクロライド溶剤液Bを溶剤液槽1a内に戻す
為の溶剤液戻りパイプ6や、前半の処理作業終了後に溶
剤液槽1a内のメチレンクロライド溶剤液Bを抜き取り
溶剤液タンク7に貯めておく為の溶剤液抜取パイプ8
が、それぞれ溶剤液槽1aには連設されているのであ
る。
【0014】次に、前記溶剤液槽1aと処理室1bはス
ノコ台の床9で仕切られており、該処理室1b内には溶
剤液槽1aで、約摂氏40度の低温で、加熱沸騰された
メチレンクロライド溶剤液Bの蒸気が溜まって、メチレ
ンクロライドの溶剤蒸気層Cが作り出されるのであり、
そして処理作業中はずっと処理用木材10の入った通気
性の良い木材運搬容器11が処理室1bのスノコ台の床
9の上に載置されているのである。
ノコ台の床9で仕切られており、該処理室1b内には溶
剤液槽1aで、約摂氏40度の低温で、加熱沸騰された
メチレンクロライド溶剤液Bの蒸気が溜まって、メチレ
ンクロライドの溶剤蒸気層Cが作り出されるのであり、
そして処理作業中はずっと処理用木材10の入った通気
性の良い木材運搬容器11が処理室1bのスノコ台の床
9の上に載置されているのである。
【0015】そして、前記処理室1bの上に空気/蒸気
境界面Dを隔てる格好で設けられている冷却室1cは、
処理室1bから上昇してきた余分な溶剤蒸気を蒸留回収
する為のものであり、該冷却室1cの室温は冷却管12
の冷却水によりメチレンクロライド溶剤液Bの沸点40
度よりも常に低く設定されており、処理室1bから上昇
してきたメチレンクロライド溶剤液Bの蒸気が凝縮して
凝縮液・水受樋13に溜まり凝縮液パイプ14を通っ
て、本体1の側方に設けられている水分離器5に送られ
て精製され溶剤液槽1aに戻るように構成されているの
である。
境界面Dを隔てる格好で設けられている冷却室1cは、
処理室1bから上昇してきた余分な溶剤蒸気を蒸留回収
する為のものであり、該冷却室1cの室温は冷却管12
の冷却水によりメチレンクロライド溶剤液Bの沸点40
度よりも常に低く設定されており、処理室1bから上昇
してきたメチレンクロライド溶剤液Bの蒸気が凝縮して
凝縮液・水受樋13に溜まり凝縮液パイプ14を通っ
て、本体1の側方に設けられている水分離器5に送られ
て精製され溶剤液槽1aに戻るように構成されているの
である。
【0016】図3〜6において、本発明の処理作業につ
いて説明する。まず図3に示すように、木材処理装置器
Aの上蓋2を開放した状態の本体1内側のスノコ台の床
9の上に、クレーン16で処理用木材10の入った木材
運搬容器11を搬入して載置するのである。
いて説明する。まず図3に示すように、木材処理装置器
Aの上蓋2を開放した状態の本体1内側のスノコ台の床
9の上に、クレーン16で処理用木材10の入った木材
運搬容器11を搬入して載置するのである。
【0017】次に図4に示すように、上蓋2を密閉ボル
ト3・3・・・で本体1に螺嵌して、木材処理装置器A
の内部を密閉状態にして、熱源パイプ4の電源をONに
すると熱源パイプ内全体に熱源が伝えられていき、これ
に拠って溶剤液槽1a内のメチレンクロライド溶剤液B
が加熱沸騰され処理室1b内に溶剤蒸気層Cが作り出さ
れて、該溶剤蒸気層Cに放置された状態の木材運搬容器
11の処理用木材10からは、次第に余分な水分及び樹
脂分が追い出されて行き、代わりに溶剤蒸気が処理用木
材10内部に染み込んで行くのであり、この作業を12
時間継続して処理し、次に熱源パイプ4の電源をOFF
にすると供に、溶剤液槽1a内のメチレンクロライド溶
剤液Bは後半の処理作業には必要がないので、全て溶剤
液タンク7に移し変えられるのである。
ト3・3・・・で本体1に螺嵌して、木材処理装置器A
の内部を密閉状態にして、熱源パイプ4の電源をONに
すると熱源パイプ内全体に熱源が伝えられていき、これ
に拠って溶剤液槽1a内のメチレンクロライド溶剤液B
が加熱沸騰され処理室1b内に溶剤蒸気層Cが作り出さ
れて、該溶剤蒸気層Cに放置された状態の木材運搬容器
11の処理用木材10からは、次第に余分な水分及び樹
脂分が追い出されて行き、代わりに溶剤蒸気が処理用木
材10内部に染み込んで行くのであり、この作業を12
時間継続して処理し、次に熱源パイプ4の電源をOFF
にすると供に、溶剤液槽1a内のメチレンクロライド溶
剤液Bは後半の処理作業には必要がないので、全て溶剤
液タンク7に移し変えられるのである。
【0018】以上の処理用木材10に含まれている水分
を一定量まで減らすという処理作業において、水分と共
に木材の油脂部分がメチレンクロライド(CH2 C
L2 )溶剤液Bに溶かされて出てくるのである。この処
理の前半が終了したら、木材の油脂部分が溶け出して、
細胞に穿孔が開いた状態となっているので、次は図5に
示すように、水分を一定量まで減らす為に処理用木材1
0に含ませた溶剤蒸気と、木材内部の水分を熱風に拠っ
て追い出すという乾燥作業に移るのである。
を一定量まで減らすという処理作業において、水分と共
に木材の油脂部分がメチレンクロライド(CH2 C
L2 )溶剤液Bに溶かされて出てくるのである。この処
理の前半が終了したら、木材の油脂部分が溶け出して、
細胞に穿孔が開いた状態となっているので、次は図5に
示すように、水分を一定量まで減らす為に処理用木材1
0に含ませた溶剤蒸気と、木材内部の水分を熱風に拠っ
て追い出すという乾燥作業に移るのである。
【0019】乾燥作業は、処理用木材10内部に染み込
んだ溶剤蒸気を追い出し、油脂が溶けだして穿孔の開い
た細胞から、細胞水を追い出す為に、ドーム状の上蓋2
に設けた熱風送風管15のバルブを開放して熱風を木材
処理装置器A内部に送り込むものである。該熱風に拠っ
て処理用木材10内部に染み込んでいた溶剤蒸気は蒸発
し、また細胞水の水分も蒸発するのである。この作業も
12時間継続して行って、完全に処理用木材10内部か
らメチレンクロライドの溶剤蒸気と、水分を蒸発させる
のである。そして処理作業が全て終了すると、図6に示
すように、ドーム状の上蓋2が再び開放されて、木材運
搬容器11はクレーン16で木材処理装置器Aから搬出
されるのである。
んだ溶剤蒸気を追い出し、油脂が溶けだして穿孔の開い
た細胞から、細胞水を追い出す為に、ドーム状の上蓋2
に設けた熱風送風管15のバルブを開放して熱風を木材
処理装置器A内部に送り込むものである。該熱風に拠っ
て処理用木材10内部に染み込んでいた溶剤蒸気は蒸発
し、また細胞水の水分も蒸発するのである。この作業も
12時間継続して行って、完全に処理用木材10内部か
らメチレンクロライドの溶剤蒸気と、水分を蒸発させる
のである。そして処理作業が全て終了すると、図6に示
すように、ドーム状の上蓋2が再び開放されて、木材運
搬容器11はクレーン16で木材処理装置器Aから搬出
されるのである。
【0020】ところで前半の処理作業中、図4に示すよ
うに、溶剤液タンク7は溶剤液槽1a内の圧力を一定に
保つ為に、溶剤液槽1aと溶剤液タンク7のメチレンク
ロライド溶剤液B面の高さが同じになるように上方に持
ち上げられているのであり、そして前半の処理作業が終
了すると、溶剤液槽1aのメチレンクロライド溶剤液B
が回収しやすいように溶剤液タンク7は下方に降ろされ
て、溶剤液抜き取りパイプ8を経由して回収されるので
ある。
うに、溶剤液タンク7は溶剤液槽1a内の圧力を一定に
保つ為に、溶剤液槽1aと溶剤液タンク7のメチレンク
ロライド溶剤液B面の高さが同じになるように上方に持
ち上げられているのであり、そして前半の処理作業が終
了すると、溶剤液槽1aのメチレンクロライド溶剤液B
が回収しやすいように溶剤液タンク7は下方に降ろされ
て、溶剤液抜き取りパイプ8を経由して回収されるので
ある。
【0021】木材の処理作業において、メチレンクロラ
イドの溶剤液に微粒子よりなる染料を混合し、該メチレ
ンクロライドの溶剤液を加熱沸騰させて気化し、該メチ
レンクロライドのガスと共に、該メチレンクロライドの
ガスに乗せて染料微粒子を木材に浸透させ、次に熱風を
送風し、メチレンクロライドのガスと空気を木材の細胞
内において置換し、染料は木材を着色状態で残存させ
る、木材の着色方法も開発した。木材はそれぞれが木目
色をしているが、天井板として、内壁材として用いる場
合には、一定の同一色を揃える必要がある。しかし、そ
の植生条件の相違により、各木材の色は相違するのであ
る。そのままの相違する色のままで、天井や内壁を構成
すると、縞模様や斑模様を構成してしまい、見栄えの低
下に繋がるのである。故に、一定の同一色であることが
望まれるのである。本発明の処理方法はこの点を改善し
ている。
イドの溶剤液に微粒子よりなる染料を混合し、該メチレ
ンクロライドの溶剤液を加熱沸騰させて気化し、該メチ
レンクロライドのガスと共に、該メチレンクロライドの
ガスに乗せて染料微粒子を木材に浸透させ、次に熱風を
送風し、メチレンクロライドのガスと空気を木材の細胞
内において置換し、染料は木材を着色状態で残存させ
る、木材の着色方法も開発した。木材はそれぞれが木目
色をしているが、天井板として、内壁材として用いる場
合には、一定の同一色を揃える必要がある。しかし、そ
の植生条件の相違により、各木材の色は相違するのであ
る。そのままの相違する色のままで、天井や内壁を構成
すると、縞模様や斑模様を構成してしまい、見栄えの低
下に繋がるのである。故に、一定の同一色であることが
望まれるのである。本発明の処理方法はこの点を改善し
ている。
【0022】また、本発明の木材処理装置器Aには、上
蓋2と溶剤液槽1aにそれぞれ安全弁17,18が設け
られており、万が一処理作業中に木材処理装置器A内部
で圧力の異常が発生した場合には圧力を軽減させて一定
の圧力が常に保たれるように作動するのである。
蓋2と溶剤液槽1aにそれぞれ安全弁17,18が設け
られており、万が一処理作業中に木材処理装置器A内部
で圧力の異常が発生した場合には圧力を軽減させて一定
の圧力が常に保たれるように作動するのである。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するものである。第1に、メチレンクロ
ライド(CH2 CL2 )溶剤液Bの蒸気が、木材の油脂
成分に作用して、これらを溶かし出すことにより、細胞
水を包含した木材細胞の一部に穿孔が開き、この部分か
ら、水分が抜けやすく、逆に染料が浸透し易くなるので
ある。これにより、従来と較べて木材の処理時間が1年
から1日へと飛躍的に短縮されることになり、大量の木
材の処理が行えると供に、時間とエネルギーの大幅な節
約が可能となるのである。
ような効果を奏するものである。第1に、メチレンクロ
ライド(CH2 CL2 )溶剤液Bの蒸気が、木材の油脂
成分に作用して、これらを溶かし出すことにより、細胞
水を包含した木材細胞の一部に穿孔が開き、この部分か
ら、水分が抜けやすく、逆に染料が浸透し易くなるので
ある。これにより、従来と較べて木材の処理時間が1年
から1日へと飛躍的に短縮されることになり、大量の木
材の処理が行えると供に、時間とエネルギーの大幅な節
約が可能となるのである。
【0024】第2に、処理された木材は処理する前と較
べると、体積は収縮せずにむしろ膨張するのであり、ま
た強度も少しも低下しないのである。
べると、体積は収縮せずにむしろ膨張するのであり、ま
た強度も少しも低下しないのである。
【0025】第3に、処理時間の大幅な短縮に使用して
いるメチレンクロライド溶剤液は、木材を傷めない安全
性の高い塩素系溶剤であり、しかも沸点が40度と低い
ので処理作業の仕上げとしての熱風を木材処理装置内部
に送る場合や蒸留回収する場合においても、時間とエネ
ルギーが節約でき非常に都合が良いのである。
いるメチレンクロライド溶剤液は、木材を傷めない安全
性の高い塩素系溶剤であり、しかも沸点が40度と低い
ので処理作業の仕上げとしての熱風を木材処理装置内部
に送る場合や蒸留回収する場合においても、時間とエネ
ルギーが節約でき非常に都合が良いのである。
【0026】第4に、本発明においては、微粒子よりな
る染料をメチレンクロライドに混合し、メチレンクロラ
イドのガスに乗せて、該微粒子の染料を木材の細胞内ま
で運搬し、着色を行うのである。これにより、略一定し
た木目色の木材を得ることが可能となったのである。従
来の着色方法では、木材を染料を溶融した液に浸漬し
て、着色していたので、木材の表面のみしか着色出来な
かったのである。故に、木材の表面を削ったりすると、
着色層が剥離し、また元の木材の色目が出てしまい、着
色の効果が無くなっていたのである。しかし、本発明の
如く、メチレンクロライドのガスに乗せて、細胞内まで
微粒子の染料を侵入させることにより、より深くまで着
色出来るので、表面を削った場合にも、着色層が残るこ
ととなったのである。
る染料をメチレンクロライドに混合し、メチレンクロラ
イドのガスに乗せて、該微粒子の染料を木材の細胞内ま
で運搬し、着色を行うのである。これにより、略一定し
た木目色の木材を得ることが可能となったのである。従
来の着色方法では、木材を染料を溶融した液に浸漬し
て、着色していたので、木材の表面のみしか着色出来な
かったのである。故に、木材の表面を削ったりすると、
着色層が剥離し、また元の木材の色目が出てしまい、着
色の効果が無くなっていたのである。しかし、本発明の
如く、メチレンクロライドのガスに乗せて、細胞内まで
微粒子の染料を侵入させることにより、より深くまで着
色出来るので、表面を削った場合にも、着色層が残るこ
ととなったのである。
【図1】本発明の正面断面図である。
【図2】本発明の上蓋を外した状態の平面図である。
【図3】本発明の処理作業の準備を示す簡略断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の前半の処理作業を示す簡略断面図であ
る。
る。
【図5】本発明の後半の処理作業を示す簡略断面図であ
る。
る。
【図6】処理作業終了後の本発明の簡略断面図である。
A 木材処理装置器 B メチレンクロライド溶剤液 C 溶剤蒸気層 D 空気/蒸気境界面 1 本体 1a 溶剤液槽 1b 処理室 1c 冷却室 2 上蓋 4 熱源パイプ 9 スノコ台の床 10 処理用木材 15 熱風送風管
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−156281(JP,A) 特開 平3−183504(JP,A) 特開 平2−116512(JP,A) 特開 昭56−154013(JP,A) 特開 昭59−79718(JP,A) 特開 平2−98404(JP,A) 実開 昭58−55294(JP,U) 特公 昭46−2434(JP,B2) 実公 昭35−4790(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F26B 9/06,21/14 B27K 3/00 - 5/06
Claims (6)
- 【請求項1】 木材処理装置器Aの内部に処理用木材1
0を配置し、該処理用木材10にガスを浸透させる木材
の処理作業において、メチレンクロライド溶剤液Bを加
熱沸騰させて気化し、該メチレンクロライドの気化ガス
を木材に浸透させることを特徴とする木材処理方法。 - 【請求項2】 木材処理装置器Aの内部に処理用木材1
0を配置し、該処理用木材10にガスを浸透させる木材
処理装置において、メチレンクロライド溶剤液Bを加熱
沸騰させて気化し、該メチレンクロライドの気化ガスを
木材に浸透させる木材処理装置器Aを構成し、処理用木
材10を載置する筒状の本体1を設け、該本体1の内側
に、溶剤液槽1a,処理室1b,冷却室1cの3つの部
屋を構成したことを特徴とする木材処理装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の木材処理装置において、
溶剤液槽1aの内部にメチレンクロライド溶剤液を流入
し、該メチレンクロライド溶剤液Bに浸漬すべく熱源パ
イプ4を配置したことを特徴とする木材処理装置。 - 【請求項4】 請求項2記載の木材処理装置において、
冷却室1cの部分に冷却管12と凝縮液・水受樋13を
配置したことを特徴とする木材処理装置。 - 【請求項5】 木材処理装置器Aの内部に処理用木材1
0を配置し、該処理用木材10にガスを浸透させる木材
の処理作業において、メチレンクロライド溶剤液Bを加
熱沸騰させて気化し、該メチレンクロライドのガスを木
材に浸透させ、次に乾燥させることを特徴とする木材処
理方法。 - 【請求項6】 木材処理装置器Aの内部に処理用木材1
0を配置し、該処理用木材10にガスを浸透させる木材
の処理作業において、メチレンクロライド溶剤液Bに微
粒子よりなる染料を混合し、該メチレンクロライド溶剤
液Bを加熱沸騰させて気化し、該メチレンクロライドの
ガスと共に、染料微粒子を木材に浸透させ、次の熱風を
送風し、メチレンクロライドのガスと空気を木材の細胞
内において置換し、染料は木材を着色状態で残存させる
ことを特徴とする木材処理方法。
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