従来におけるプレストランスファー装置として、特許文献1に示された、一対の並設されたフィードバーの先端にリンクの一端をピン連結すると共に、該リンクの他端にフィード駆動用サーボモータの軸に固設した第1アームを連結し、該第1アームを所定角度揺動させて上記一対のフィードバーにフィードモーションを与え、上記一対のフィードバー両端のフィードバー間に設けたクランプ駆動用サーボモータの軸に第2アームの中間を固設して、該第2アームの両端で一対のフィードバーをフィード方向に移動自在に保持し、クランプ駆動用サーボモータによる前記第2アームの揺動運動による一対のフィードバー間を縮小ないし拡張するクランプ動作と、上記フィード駆動用サーボモータによるフィード動作によりワークをプレス機械の金型上に順次搬送するものが知られていた。
そして、斯かる従来のプレストランスファー装置は、一対のフィードバーを使用してワークをプレス機械の金型上に順次搬送するために、一対のフィードバーにフィードモーションとクランプ・アンクランプモーションを与えるための駆動源として2つのサーボモータが使用されている。
そしてまた、このように一対のフィードバーにフィードモーションとクランプ・アンクランプモーションを与えるための駆動源として2つのサーボモータを使用することで、適切な速度の制御が出来る反面、余分な駆動源が必要となり、これらの独立した各モーションを同期させるための制御装置や位置を確認するためのセンサーが必要になるばかりでなく、プレス機械の加工動作とフィード動作の同期をとる必要があるため、多くの周辺機器の設定やこれらとの応答制御が複雑化する問題点を有していた。
そこで、本発明者は、斯かる問題点を解決し、搬送並びにクランプ専用のそれぞれの駆動源や動作確認のための検出装置を省くことができると共に、迅速且つ確実に搬送することができる、機構的に簡素化されたプレストランスファー装置を先に案出した(特許文献2)。
そして、斯かる特許文献2に示されたプレストランスファー装置は、図16乃至図25に示す通りの構成であり、図に示した符号を用いて説明すると、一対の並設されたトランスファバーTB1、TB2を使用して複数の供給ワークWをプレス機械Mの金型上に順次搬送するプレストランスファー装置において、上記トランスファバーTB1、TB2は、後端側に設けた駆動機構Dによりそれぞれ直進往復移動可能に、上下に重畳して基台26上に案内支持され、先端側が上記金型内部に臨むよう延設された一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bから成り、上記トランスファバーTB1、TB2の先端側には、上記クランプバー5A、5Bと該クランプバー5A、5Bの上面に重畳して支持される上記フィードバー4A、4Bの同期的且つ相対的な往復直進移動の相互作用によって、往復直進移動及び該直進動作に直交する開閉動作を行なうべく長手方向所定間隔毎に複数のクランプ爪32A、32Bを対向配置したクランプ機構28を有し、該クランプ機構28は、上記トランスファバーTB1、TB2の先端側の両外側面近傍に平行に配設された一対のフレーム30A、30Bと、該両フレーム30A、30B間に先端把持部H1、H2が対向するように長手方向所定間隔毎に上記クランプ爪32A、32Bが列設されて、上記一対のフィードバー4A、4B上に直交する方向に進退可能に案内支持され、且つ上記両フレーム30A、30Bの長手方向前後の部位から内方に向けて突設し、上記上下のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5B間で長手方向と直交する方向に進退可能に案内支持され、上下面に垂直な作動ピン34A、34Bを同軸上に備えた一対の作動片35とから成り、上下一対の作動ピン34A、34Bの下端に嵌合すべく上記一対のクランプバー5A、5Bの支持面の搬送方向前後部位に、直進方向に対し平面視所定傾斜角度に傾斜した左右一対の傾斜溝38を対称的に形成すると共に、上記一対の作動ピン34A、34Bの上端に嵌合すべく上記一対の傾斜溝38に対応させて上記一対のフィードバー4A、4Bの支持面に直進搬送方向と直交する一対の横長溝40を形成し、上記一対のクランプバー5A、5Bと一対のフィードバー4A、4Bの相対的な搬送方向前後移動により上記一対の傾斜溝38に嵌合している上記作動ピン34A、34Bを介して上記クランプ爪32A、32Bを開閉すると共に、上記一対のクランプバー5A、5Bと一対のフィードバー4A、4Bの同期的な前後移動により上記一対の横長溝40内の何れかの端部に位置している上記作動ピン34A、34Bを介して上記クランプ爪32A、32Bが搬送方向前後に移動するように構成されていることを特徴とするプレストランスファー装置である。
斯かるプレストランスファー装置によれば、プレス機械Mの起動によって一対のドラムカム10、12が回転駆動されると、上下に重畳して直進往復移動可能に案内支持されて、先端が金型内部に臨むよう延設された一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bから成るトランスファバーTB1、TB2が、一対の変換手段C1、C2を介して異なる揺動角度で揺動する一対のフィードレバー14とクランプレバー15により、フィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bに同期的且つ相対的な直進往復移動が与えられ、長手方向所定間隔毎に対向配置した複数のクランプ爪32A、32Bの往復直進移動及び該直進動作に直交する開閉動作が行なわれる。また、上下に重畳する左右一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bが、相対的な往復直進移動を行なうと、対称的に形成された左右一対の傾斜溝38に嵌合した一対の作動ピン34A、34Bを介してクランプ爪32A、32Bを開閉し、左右一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bが互いに同期して往復直進移動を行なうと、一対の横長溝40の何れかの端部に位置している上記作動ピン34A、34Bを介してクランプ爪32A、32Bを搬送方向前後に移動する。
したがって、プレス機械Mの駆動力を利用して金型内部に臨むよう延設された一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの同期的且つ相対的な直進往復移動の相互作用による、複数のクランプ爪32A、32Bの往復直進移動と開閉動作と、プレス機械Mの加工動作に機構的に同期した複数のワークWの金型加工位置への繰り返し搬送により、搬送並びにクランプ専用の駆動源や動作確認のための検出装置を省くことで機構的に簡素化することができ、迅速且つ確実に搬送することができる。
また、クランプ機構28が、トランスファバーTB1、TB2の先端側の両外側面近傍に平行に配設された一対のフレーム30A、30Bの長手方向前後部位から内方に突設した一対の作動片35の上下面の作動ピン34A、34Bが、クランプバー5A、5Bの傾斜溝38ないしフィードバー4A、4Bの横長溝40にそれぞれ嵌合することで、上記一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの往復直進移動のみで上記一対のフレーム30A、30Bが幅方向に開閉し、該一対のフレーム30A、30Bに内方に向けて対向するように所定間隔毎に配置した複数のクランプ爪32A、32Bが、開閉動作と該クランプ爪32A、32Bの開閉時における往復直進移動を行なうので、多数のワークWを同時に繰り返し搬送することができる。
次に、上記構成におけるトランスファバーTB1、TB2の後端側に設け、これらを直進往復移動させる駆動機構Dについて説明する。
該駆動機構Dは、基台として直方体の筐体状に構成されるハウジング2内に収容されており、図18〜図21に示すように、プレス機械Mの駆動力がハウジング2の外部に延出したドラムカム10、12のカム軸8に装着されたプーリー6に伝達されるようになっている。
また、前記カム軸8は、ハウジング2内に両端が回転自在に軸支されており、同カム軸8上には外周にカム溝10A、12Aが形成された一対のドラムカム10、12が離間して固設されている。
また、前記ハウジング2内には、一対のドラムカム10、12に対応させて第1揺動軸としてのフィード駆動軸16と第2揺動軸としてのクランプ駆動軸18(図20参照)が、カム軸8にそれぞれ直交する垂直方向に回転自在に軸支されている。
これらフィード駆動軸16とクランプ駆動軸18の軸方向の中央に設けられたホルダ16A、18Aの外周にはカムフォロア16B、18Bが止着されており、これらカムフォロア16B、18Bをドラムカム10、12の外周に形成されたカム溝10A、12Aと係合させることで、フィード駆動軸16とクランプ駆動軸18の一定回転を後述する一対のフィードレバー14とクランプレバー15に異なる揺動角度を得るための揺動動作に変換する変換手段C1、C2が構成されている。
ハウジング2の上面から突出したフィード駆動軸16とクランプ駆動軸18の上端には、それぞれの先端上面にカムフォロア14A、15Aを止着したフィードレバー14とクランプレバー15が水平面上で揺動可能に装着されている。
ハウジング2の上面2Aの左右には、搬送方向に沿って一対のガイドレール24A、24Bが並設されており、これらガイドレール24A、24Bの前後には、これらと直交するように両端が支持されて、ガイドレール24A、24Bの長手方向前後に走行可能なフィードフレーム20とクランプフレーム22が平行に跨設されている。
図16〜図18に示すように、フィードフレーム20とクランプフレーム22の下面に形成される搬送方向と直交する図示しない横溝には、フィードレバー14とクランプレバー15のカムフォロア14A、15Aが係合しており、フィードレバー14とクランプレバー15の揺動範囲でフィードフレーム20とクランプフレーム22をガイドレール24A、24Bに沿って前後に移動できるようになっている。
ガイドレール24A、24Bの前方に配設されたクランプフレーム22の上面の左右には、断面矩形に形成された一対のクランプバー5A、5Bの後端が固設されている。
ガイドレール24A、24Bの後方に配設されたフィードフレーム20は、ハウジング2の上面2Aから上面までの高さがクランプフレーム22より若干高く構成されており、このフィードフレーム20の上面の左右には、断面矩形に形成された一対のフィードバー4A、4Bの後端が固設されている。
駆動機構Dは、以上の通りである。そして、前記一対のクランプバー5A、5B上の支持面に、図16、図17に示す一対のフィードバー4A、4Bがガイド部材36(図25参照)に案内されて搬送方向前後に摺動可能に支持されており、クランプバー5A、5Bは、その下方支持面に所定間隔毎に固設されたリニアガイド25が基台26上に取着された一対のガイドレールRに摺動可能に案内支持されており、トランスファバーTB1、TB2の先端側がプレス機械Mの金型内部に臨むよう延設している。
次に、上記プレストランスファー装置の作用について説明する。
上記プレストランスファー装置は、プレス機械Mの加工動作が行なわれる下降、上昇動作の間に、一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの長手方向に同期的且つ相対的な往復直進移動動作が行なわれるようになっている。
また、フィードレバー14とクランプレバー15との関係は、図21に示す通りであり、フィードレバー14は、クランプバー5A、5Bの上方にある一対のフィードバー4A、4Bを長手方向前進端まで移動した状態から後退端まで移動させるために、揺動角度αの範囲で揺動することができ、フィードレバー14先端のカムフォロア14Aは、揺動角度αの範囲で揺動する間に一対のフィードバー4A、4Bを直線移動距離L(例えば50mm)の範囲で前後均等距離L1、L1に往復移動させることができるようになっている。
また、クランプレバー15は、一対のクランプバー5A、5Bを長手方向前進端まで移動した状態から後退端まで移動させるために、揺動角度β(>α)の範囲で揺動することができ、クランプレバー15先端のカムフォロア15Aは、揺動角度βの範囲で揺動する間に一対のクランプバー5A、5Bを直線移動距離L+L2(例えば60mm)の範囲で往復移動させることができるようになっている。
即ち、クランプレバー15は、一対のクランプバー5A、5Bを一対のフィードバー4A、4Bの直線移動距離Lに対し余分な直線移動距離L2(=10mm)を有しており、この直線移動距離L2によってクランプ爪32A、32Bによるクランプ又はアンクランプ動作が行なわれる。
トランスファバーTB1、TB2の初期位置にあっては、フィードレバー14とクランプレバー15のカムフォロア14A、15Aは、図21におけるB及びB′に位置しており、一対のフィードバー4A、4B並びに一対のクランプバー5A、5Bは搬送方向後退位置にある。
図21に実線で示されるフィードレバー14は、一対のフィードバー4A、4Bを搬送方向前進端まで移動した状態を示しており、クランプレバー15は、クランプバー5A、5Bを同期的に搬送方向前進端まで移動した状態を示している。
図21に示されるクランプレバー15は、同時に回転駆動されている一対のドラムカム10、12のうち、一方のドラムカム12のカム溝12Aのリードにより矢印で示される反時計廻りに回転する。
クランプバー5A、5Bがクランプフレーム22を介して直線移動距離L2(図21参照)まで移動し、作動ピン34A、34Bを幅方向内側に移動させることで複数の供給ワークWがクランプ爪32A、32Bにより同時にクランプされる。
次に、他方のドラムカム10のカム溝10Aにより、フィードレバー14が若干遅れた時点となるドラムカム10の回転角度位置(257.5度)から矢印で示される反時計廻りにクランプレバー15と共に揺動を開始することで、フィードバー4A、4Bがフィードフレーム20を介してクランプバー5A、5Bと共に、供給ワークWをクランプした状態を保ちつつクランプ爪32A、32Bの間隔Pに相当する直線距離をドラムカム10の回転角度位置(300度)まで搬送方向に前進移動する。
この状態では、フィードレバー14ないしクランプレバー15は、図21に示される位置まで反時計廻りに揺動して停止し、カムフォロア14A、15Aは、それぞれ直線距離F及びF′に位置しているが、ドラムカム10は回転を継続している。
そこで、ドラムカム10の回転により、クランプレバー15が先に時計廻りに揺動してクランプバー5A、5Bを、停止しているフィードバー4A、4Bに対し相対的に直線移動距離L2まで後退移動させることで、図22、図23に示される作動ピン34A、34Bが幅方向外側に移動し、複数の供給ワークWが同時にアンクランプされる。
次に、フィードレバー14も、時計廻りにクランプレバー15と同期的に揺動することで、フィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bは同期して初期位置まで直線移動距離Pだけ移動する。
本考案者が先に案出したプレストランスファー装置は、上記の如き構成、作用であり、そして該構成、作用により上記の如き従来装置の有する問題点を悉く解消することができるものである。
しかし、また、実際に使用している上で次の如き改良すべき問題点があることも判明した。
それは、金型の設置、変更、調整等を行なう際に作業の邪魔にならないようにするため、搬送方向に沿って並設された前記一対のトランスファバーTB1、TB2の全体を分解し、完全にプレス機械Mの金型上から取り外さなければならないことである。そして斯かるクランプ機構28を含めた一対のトランスファバーTB1、TB2の全体の分解、取り外し作業には多大な手間と時間を要するものである。したがって、また作業員が1人だけで行なうことは困難である。
そこで、本考案は斯かる問題点を解決すべくなされたものであって、一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの先端側の金型内部に臨むクランプ機構28を備えた部分を、少なくともクランプ機構28におけるフレーム30A、30Bの長手方向後端位置にて分断し、分断して移動すべき側の部分を、搬送方向に沿って水平にずらすことができるようになすと共に、該分断した部分を、連結並びにこれの解除を容易になし得る適宜の連結手段をもって連結し、もって金型の設置、変更、調整等を行なう際には、処理すべき金型部分の範囲に対応させて一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを、クランプ機構28を備えた状態において分断位置にて搬送方向に水平にずらして引き離し、作業が終了したときには再びずらして端部を合わせ、連結手段によって元通りに連結することができるように改良したプレストランスファー装置を提供しようとするものである。
而して、本考案の要旨とするところは、一対の並設されたトランスファバーTB1、TB2を使用して複数の供給ワークWをプレス機械Mの金型上に順次搬送するプレストランスファー装置であって、上記トランスファバーTB1、TB2は、後端側に設けた駆動機構Dによりそれぞれ直進往復移動可能に、上下に重畳して基台26上に案内支持され、先端側が上記金型内部に臨むよう延設された一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bから成り、上記トランスファバーTB1、TB2の先端側には、上記クランプバー5A、5Bと該クランプバー5A、5Bの上面に重畳して支持される上記フィードバー4A、4Bの同期的且つ相対的な往復直進移動の相互作用によって、往復直進移動及び該直進動作に直交する開閉動作を行なうべく長手方向所定間隔毎に複数のクランプ爪32A、32Bを対向配置したクランプ機構28を有し、該クランプ機構28は、上記トランスファバーTB1、TB2の先端側の両外側面近傍に平行に配設された一対のフレーム30A、30Bと、該両フレーム30A、30B間に先端把持部H1、H2が対向するように長手方向所定間隔毎に上記クランプ爪32A、32Bが列設されて、上記一対のフィードバー4A、4B上に直交する方向に進退可能に案内支持され、且つ上記両フレーム30A、30Bの長手方向前後の部位から内方に向けて突設し、上記上下のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5B間で長手方向と直交する方向に進退可能に案内支持され、上下面に垂直な作動ピン34A、34Bを同軸上に備えた一対の作動片35とから成り、上記一対の作動ピン34A、34Bの下端に嵌合すべく上記一対のクランプバー5A、5Bの支持面の搬送方向前後部位に、直進方向に対し平面視所定傾斜角度に傾斜した左右一対の傾斜溝38を対称的に形成すると共に、上記一対の作動ピン34A、34Bの上端に嵌合すべく上記一対の傾斜溝38に対応させて上記一対のフィードバー4A、4Bの支持面に直進搬送方向と直交する一対の横長溝40を形成し、上記一対のクランプバー5A、5Bと一対のフィードバー4A、4Bの相対的な搬送方向前後移動により上記一対の傾斜溝38に嵌合している上記作動ピン34A、34Bを介して上記クランプ爪32A、32Bを開閉すると共に、上記一対のクランプバー5A、5Bと一対のフィードバー4A、4Bの同期的な前後移動により、上記一対の横長溝40内の何れかの端部に位置している上記作動ピン34A、34Bを介して上記クランプ爪32A、32Bが搬送方向前後に移動するように構成されているプレストランスファー装置において、前記一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの先端側の金型内部に臨むクランプ機構28を備えた部分を、少なくともクランプ機構28におけるフレーム30A、30Bの長手方向後端位置にて分断し、分断した一方の移動すべき側の部分を、搬送方向に沿って水平にずらすことができるようになすと共に、該分断した部分を、連結並びにこれの解除を容易になし得る適宜の連結手段をもって連結したことを特徴とするプレストランスファー装置にある。
また、上記構成において、一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの先端側の分断位置としては、クランプ機構28におけるフレーム30A、30Bの長手方向後端位置と長手方向中央位置とし、且つ一対のフレーム30A、30Bを長手方向中央位置にて分断し、該分断した部分を、連結並びにこれの解除を容易になし得る適宜の連結手段をもって連結するようになしてもよい。
また、上記構成において、一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bにおける分断した部分の連結手段としては、一対のフィードバー4A、4Bにあっては、双方の端部に平面視において食い違い状に合わさる連結片部4A′、4B′を設けると共に、これら両連結片部4A′、4B′を、その側面から挿通するネジ43をもって結合する連結手段、又は該連結手段と、双方の端部の上面に長手方向と直交する凹部44を設け、縦断面コ字形の連結具45を双方の端部にかすがい状に跨がらせて両端下面の突条部をそれぞれ前記凹部44に嵌合し、この状態において該連結具45の上面から挿通するネジ46をもって該連結具45を固定する連結手段とを併用する連結手段とし、一対のクランプバー5A、5Bにあっては、双方の端部に平面視において食い違い状に合わさる連結片部5A′、5B′を設けると共に、これら両連結片部5A′、5B′を、その側面から挿通するネジ47をもって結合する連結手段としてもよい。
また、上記構成において、上下に重畳した一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを基台26上に案内支持する、基台26上に取り付けるガイドレールR及びクランプバー5A、5Bの下面に取り付けるリニアガイド25と、フィードバー4A、4Bをクランプバー5A、5Bの上面に摺動自在に支持するガイド部材36とにおいて、前記ガイドレールRは、列設された全金型部分の範囲において欠落すると共に、該欠落した部分における基台26上のクランプバー5A、5Bの分断位置に対応する位置に、クランプバー5A、5Bの下面をガイド部材36′を介して摺動自在に支持する支持台48、49を設ける一方、前記フィードバー4A、4Bをクランプバー5A、5Bの上面に摺動自在に支持するガイド部材36は、分断した一方の移動すべき側の部分におけるフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bとの間の所定の位置に独立して取り付けるようになしてもよい。
本考案は上記の如き構成であり、一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの先端側の金型内部に臨むクランプ機構28を備えた部分を、少なくともクランプ機構28における一対のフレーム30A、30Bの長手方向後端位置にて分断し、分断した一方の移動すべき側の部分を、搬送方向に沿って水平にずらすことができるようになすと共に、該分断した部分を、連結並びにこれの解除を容易になし得る適宜の連結手段をもって連結してなるものである。
このように構成したことにより、金型の設置、変更、調整等を行なう際には、処理すべき金型部分の範囲に対応させて一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを分断位置にて搬送方向に水平にずらして引き離すことができるようになるものである。また、処理すべき金型について処理作業が終了したときには、再び元の方向にずらせばよいものである。そして、このように一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを、クランプ機構28を備えた状態でそのままずらすだけで済むから、金型の設置、変更、調整等の際には、本考案者が先に案出したプレストランスファー装置におけるが如く、クランプ機構28を含めた一対のトランスファバーTB1、TB2の全体を分解し、金型上から取り外す場合に比して手間と時間を大幅に軽減することができるものである。そしてまた、作業員が1人だけでも容易に行なうことができるものである。
また、一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの分断位置を、クランプ機構28におけるフレーム30A、30Bの長手方向後端位置と長手方向中央位置とし、且つ一対のフレーム30A、30Bを長手方向中央位置にて分断し、該分断した部分を、連結並びにこれの解除を容易になし得る適宜の連結手段をもって連結してなる場合には、所定の間隔で列設された多数の金型の全てについて処理を行なう場合において、クランプ機構28におけるフレーム30A、30Bの長手方向後部側に位置する複数の金型と、長手方向前部側に位置する複数の金型とに分けて処理作業を行なうことができるものである。そしてまた、この場合には、全部の金型の上部空間を一度にあける場合に比して水平にずらす移動距離を小さくすることができるものである。
また、一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bにおける分断した部分の連結手段として、一対のフィードバー4A、4Bにあっては、双方の端部に平面視において食い違い状に合わさる連結片部4A′、4B′を設けると共に、これら両連結片部4A′、4B′を、その側面から挿通するネジ43をもって結合する連結手段としたから、一対のフィードバー4A、4Bを分断位置にて分離するときにはネジ43を弛め或いは螺脱するだけで容易に連結状態を解除することができると共に、金型の処理作業が終了して再び連結するときには、ずらして移動させた側の部分を再び元の方向にずらして、移動させない側との両者の連結片部4A′、4B′同士を突き合わせ、それらの連結片部4A′、4B′に側面から挿通したネジ43を締め付けるだけで連結を完了させることができるものである。
また、一対のフィードバー4A、4Bにあっては、上記連結手段の他に、上記連結手段と、双方の端部の上面に長手方向と直交する凹部44を設け、縦断面コ字形の連結具45を双方の端部にかすがい状に跨がらせて両端下面の突状部をそれぞれ前記凹部44に嵌合し、この状態において該連結具45の上面から挿通するネジ46をもって該連結具45を固定する連結手段とを併用する連結手段としてもよく、斯かる場合における後者の連結手段においては、分離するときにはネジ46を弛め或いは螺脱して連結具45を外すだけで容易に連結状態を解除することができると共に、金型の処理作業が終了して再び連結するときには、ずらして移動させた側の部分を再び元の方向にずらして、移動させない側との両者の端面同士を突き合わせ、双方の端部にかすがい状に連結具45を跨がらせてネジ止めするだけで連結を完了させることができるものである。
また、一対のクランプバー5A、5Bにあっては、フィードバー4A、4Bと異なり、その上面にフィードバー4A、4Bが存在することから、上記フィードバー4A、4Bにおける二つの連結手段のうちの前者の連結手段を採用している。そして、斯かる場合にも連結並びにこれの解除を容易になし得るものである。
また、上下に重畳した一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを基台26上に案内支持する、基台26上に取り付けるガイドレールR及びクランプバー5A、5Bの下面に取り付けるリニアガイド25と、フィードバー4A、4Bをクランプバー5A、5Bの上面に摺動自在に支持するガイド部材36とにおいて、前記ガイドレールRは、列設された全金型部分の範囲において欠落すると共に、該欠落した部分における基台26上のクランプバー5A、5Bの分断位置に対応する位置に、クランプバー5A、5Bの下面をガイド部材36´を介して摺動自在に支持する支持台48、49を設ける一方、前記フィードバー4A、4Bをクランプバー5A、5Bの上面に摺動自在に支持するガイド部材36は、分断した一方の移動すべき側の部分におけるフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bとの間の所定の位置に独立して取り付けるようになした場合には、金型の設置、変更、調整等を行なう際に一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを分断位置にてずらして引き離したときに、これらを基台26上に案内支持するためのガイドレールRも引き離した空間部分においてなくなるものである。したがって、金型の処理作業の際に邪魔になるものが減り、作業がより一層し易くなるものである。
以下、本考案を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
本考案は、本考案者が先に案出した上記図16乃至図25に示すプレストランスファー装置の改良であり、したがって、その基本的な構成においては同一である。
即ち、図16乃至図25において示した符号を用いて説明すると、本考案は、一対の並設されたトランスファバーTB1、TB2を使用して複数の供給ワークWをプレス機械Mの金型上に順次搬送するプレストランスファー装置であって、上記トランスファバーTB1、TB2は、後端側に設けた駆動機構Dによりそれぞれ直進往復移動可能に、上下に重畳して基台26上に案内支持され、先端側が上記金型内部に臨むよう延設された一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bから成り、上記トランスファバーTB1、TB2の先端側には、上記クランプバー5A、5Bと該クランプバー5A、5Bの上面に重畳して支持される上記フィードバー4A、4Bの同期的且つ相対的な往復直進移動の相互作用によって、往復直進移動及び該直進動作に直交する開閉動作を行なうべく長手方向所定間隔毎に複数のクランプ爪32A、32Bを対向配置したクランプ機構28を有し、該クランプ機構28は、上記トランスファバーTB1、TB2の先端側の両外側面近傍に平行に配設された一対のフレーム30A、30Bと、該両フレーム30A、30B間に先端把持部H1、H2が対向するように長手方向所定間隔毎に上記クランプ爪32A、32Bが列設されて、上記一対のフィードバー4A、4B上に直交する方向に進退可能に案内支持され、且つ上記両フレーム30A、30Bの長手方向前後の部位から内方に向けて突設し、上記上下のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5B間で長手方向と直交する方向に進退可能に案内支持され、上下面に垂直な作動ピン34A、34Bを同軸上に備えた一対の作動片35とから成り、上記一対の作動ピン34A、34Bの下端に嵌合すべく上記一対のクランプバー5A、5Bの支持面の搬送方向前後部位に、直進方向に対し平面視所定傾斜角度に傾斜した左右一対の傾斜溝38を対称的に形成すると共に、上記一対の作動ピン34A、34Bの上端に嵌合すべく上記一対の傾斜溝38に対応させて上記一対のフィードバー4A、4Bの支持面に直進搬送方向と直交する一対の横長溝40を形成し、上記一対のクランプバー5A、5Bと一対のフィードバー4A、4Bの相対的な搬送方向前後移動により、上記一対の傾斜溝38に嵌合している上記作動ピン34A、34Bを介して上記クランプ爪32A、32Bを開閉すると共に、上記一対のクランプバー5A、5Bと一対のフィードバー4A、4Bの同期的な前後移動により上記一対の横長溝40内の何れかの端部に位置している上記作動ピン34A、34Bを介して上記クランプ爪32A、32Bが搬送方向前後に移動するように構成されているプレストランスファー装置1である。尚、本考案においては上記一対の作動ピン34A、34Bをカムフォロアとしているが、勿論作動ピンとしてもい。
而して、本考案は斯かるプレストランスファー装置1において、図1乃至図15に示す如く、前記一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの先端側の金型内部に臨むクランプ機構28を備えた部分を、少なくともクランプ機構28におけるフレーム30A、30Bの長手方向後端位置にて分断し、分断した一方の移動すべき側の部分を、搬送方向に沿って水平にずらすことができるようになすと共に、該分断した部分を、連結並びにこれの解除を容易になし得る適宜の連結手段をもって連結したことを特徴とするものである。尚、図3乃至図15は、一対のトランスファバーTB1、TB2のうちの一方側のトランスファバーTB2のみを示しているが、もう一方側のトランスファバーTB1も同様の構成である。したがって、その図面及び説明は省略する。
また、本実施形態においては、前記一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの先端側の分断位置を、クランプ機構28における一対のフレーム30A、30Bの長手方向後端位置と長手方向中央位置とし、且つ一対のフレーム30A、30Bを長手方向中央位置にて分断し、該分断した部分を、連結並びにこれの解除を容易になし得る適宜の連結手段をもって連結している。また、前記連結手段としては、分断位置の双方の端部を切欠30A′、30B′すると共に、該切欠30A′、30B′部分に落とし込んで両方の端部に跨がる連結板41を、その上面から挿通するネジ42をもって固定する連結手段としている。
また、本実施形態においては、一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bにおける分断した部分の連結手段として、一対のフィードバー4A、4Bにあっては、双方の端部に平面視において食い違い状に合わさる連結片部4A′、4B′を設けると共に、これら連結片部4A′、4B′を、その側面から挿通するネジ43をもって結合する連結手段と、双方の端部の上面に長手方向と直交する凹部44を設け、縦断面コ字形の連結具45を双方の端部にかすがい状に跨がらせて両端下面の突状部をそれぞれ前記凹部44に嵌合し、この状態において該連結具45の上面から挿通するネジ46をもって該連結具45を固定する連結手段とを併用している。
尚、本実施形態においては、上記の通り異なる複数の連結手段を併用しているが、上記連結手段のうちのいずれか一方のみで行なうようにしてもよい。
また、もう一方の一対のクランプバー5A、5Bにあっては、双方の端部に平面視において食い違い状に合わさる連結片部5A′、5B′を設けると共に、これら両連結片部5A′、5B′を、その側面から挿通するネジ47をもって結合する連結手段によって行なっている。
また、本実施形態においては、上下に重畳した一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを基台26上に案内支持する、基台26上に取り付けるガイドレールR及びクランプバー5A、5Bの下面に取り付けるリニアガイド25と、フィードバー4A、4Bをクランプバー5A、5Bの上面に摺動自在に支持するガイド部材36とにおいて、前記ガイドレールRは、列設された全金型K1〜K8部分の範囲において欠落すると共に、該欠落した部分における基台26上のクランプバー5A、5Bの分断位置に対応する位置に、クランプバー5A、5Bの下面をガイド部材36′を介して、或いはガイド部材36′を介さないで摺動自在に支持する支持台48、49を設ける一方、前記フィードバー4A、4Bをクランプバー5A、5Bの上面に摺動自在に支持するガイド部材36は、分断した一方の移動すべき側の部分におけるフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bとの間の所定の位置に独立して取り付けるようになしている。尚、前記基台26はワークWの搬送方向に沿った前後にそれぞれ張り出し部26A、26Bを設けている。また、その他図中K1〜K8は基台26上に列設された金型を示す。
次に、上記実施形態に係るプレストランスファー装置の金型の設置、変更、調整等を行なう際における操作について説明する。
先ず、図10乃至図12を参照しつつ列設された金型K1〜K8の全8個のうちの半分にあたる4個(K1〜K4)について処理を行なう場合について説明する。
斯かる場合においては、一対のフィードバー4A、4Bにあっては、ネジ46を弛めて連結具45を取り外し、分断した部分から前部側の全体を金型K1〜K4の長さ分だけ搬送方向に沿って水平にずらすものである。
また一方、これと同時に、一対のクランプバー5A、5Bにあっては、ネジ47を弛めて或いは螺脱して双方の連結片部5A′、5B′を分離させ、一対のフィードバー4A、4Bと同様に、分断した部分から前部側の全体を金型K1〜K4の長さ分だけ搬送方向に沿って水平にずらすものである。
次に、図13乃至図15を参照しつつ、列設された8個の金型K1〜K8のうちの残り半分にあたる4個(K5〜K8)について処理を行なう場合について説明する。
斯かる場合においては、一対のフィードバー4A、4Bにあっては、ネジ43を弛めて或いは螺脱して双方の連結片部4A′、4B′を分離させ、長手方向中央の分断した部分から前部側の全体を金型K5〜K8の長さの分だけ搬送方向に沿って水平にずらすものである。
また一方、これと同時に、一対のクランプバー5A、5Bにあっては、ネジ47を弛めて或いは螺脱して双方の連結片部5A′、5B′を分離させ、長手方向中央の分断した部分から前部側の全体を金型K5〜K8の長さの分だけ搬送方向に沿って水平にずらすものである。
以上の操作により、金型の設置、変更、調整等を行なう際において、連結を解除してそのまま搬送方向に沿って水平にずらすだけで、クランプ機構28を備えた状態で一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを処理すべき金型部分の範囲に対応させて分離させることができるものである。
また、処理すべき金型について処理が終了したときには、再び元の方向にずらして再度分断部分の端部を連結すれば済むものである。
したがって、本考案者が先に案出したプレストランスファー装置におけるが如く、クランプ機構28を含めた一対のトランスファバーTB1、TB2の全体を分解し、金型上から取り外す場合に比して手間と作業を大幅に軽減することができるものである。そしてまた、移動作業も水平に押し、或いは引いてずらすだけで済むから然程の力を要さず、作業員が1人だけでも容易に行なうことができるものである。
また、上記実施形態においては、一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bの分断位置を、クランプ機構28におけるフレーム30A、30Bの長手方向後端位置と長手方向中央位置とし、且つ一対のフレーム30A、30Bを長手方向中央位置にて分断し、該分断した部分を、連結並びにこれの解除を容易になし得る適宜の連結手段をもって連結してなるから、列設された多数の金型K1〜K8の全てについて処理を行なう場合において、半数宛に分けて処理作業を行なうことができるものである。そしてまた、この場合には、全部の金型K1〜K8の上部空間を一度にあける場合に比して水平にずらす移動距離を小さくすることができるものである。
また、一対のトランスファバーTB1、TB2を構成する一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bにおける分断した部分の連結手段として、一対のフィードバー4A、4Bにあっては、本実施形態においては、長手方向中央部の分断部分の連結手段として、双方の端部に平面視において食い違い状に合わさる連結片部4A′、4B′を設けると共に、これら両連結片部4A′、4B′を、その側面から挿通するネジ43をもって結合する連結手段としたから、一対のフィードバー4A、4Bを分断位置にて分離するときにはネジ43を弛め或いは螺脱するだけで容易に連結状態を解除することができると共に、金型の処理作業が終了して再び連結するときには、ずらして移動させた側の部分を再び元の方向にずらして、移動させない側との両者の連結片部4A′、4B′同士を突き合わせ、それらの連結片部4A′、4B′に側面から挿通したネジ43を締め付けるだけで連結を完了させることができるものである。
また、一対のフィードバー4A、4Bにあっては、本実施形態においては、長手方向駆動機構D寄り側の分断部分の連結手段として、双方の端部の上面に長手方向と直交する凹部44を設け、縦断面コ字形の連結具45を双方の端部にかすがい状に跨がらせて両端下面の突状部をそれぞれ前記凹部44に嵌合し、この状態において該連結具45の上面から挿通するネジ46をもって該連結具45を固定する連結手段としているから、分離するときにはネジ46を弛め或いは螺脱して連結具45を外すだけで容易に連結状態を解除することができると共に、金型の処理作業が終了して再び連結するときには、ずらして移動させた側の部分を再び元の方向にずらして、移動させない側との両者の端面同士を突き合わせ、双方の端部にかすがい状に連結具45を跨がらせてネジ止めするだけで連結を完了させることができるものである。
また 一対のクランプバー5A、5Bにあっては、フィードバー4A、4Bと異なり、その上面にフィードバー4A、4Bか存在することから、上記フィードバー4A、4Bにおける二つの連結手段のうちの前者の連結手段を採用している。そして、斯かる場合にも連結並びにこれの解除を容易になし得るものである。
また、上下に重畳した一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを基台26上に案内支持する、基台26上に取り付けるガイドレールR及びクランプバー5A、5Bの下面に取り付けるリニアガイド25と、フィードバー4A、4Bをクランプバー5A、5Bの上面に摺動自在に支持するガイド部材36とにおいて、前記ガイドレールRは、列設された全金型部分の範囲において欠落すると共に、該欠落した部分における基台26上のクランプバー5A、5Bの分断位置に対応する位置に、クランプバー5A、5Bの下面をガイド部材36′を介して摺動自在に支持する支持台48を設ける一方、前記フィードバー4A、4Bをクランプバー5A、5Bの上面に摺動自在に支持するガイド部材36は、分断した一方の移動すべき側の部分におけるフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bとの間の所定の位置に独立して取り付けるようになしたから、金型の設置、変更、調整等を行なう際に、一対のフィードバー4A、4Bとクランプバー5A、5Bを分断位置にてずらして引き離したときに、これらを基台26上に案内支持するためのガイドレールRも引き離した空間部分においてなくなるものである。したがって、金型の処理作業の際に邪魔になるものが減り、作業がより一層し易くなるものである。