JP3190783B2 - フォーカシングサーボ機構 - Google Patents

フォーカシングサーボ機構

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JP3190783B2
JP3190783B2 JP8947994A JP8947994A JP3190783B2 JP 3190783 B2 JP3190783 B2 JP 3190783B2 JP 8947994 A JP8947994 A JP 8947994A JP 8947994 A JP8947994 A JP 8947994A JP 3190783 B2 JP3190783 B2 JP 3190783B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ナイフエッジ法から求
められたフォーカスエラー信号に基づいて測定面と対物
レンズの焦点位置とが一致するように対物レンズを測定
面に近接離隔させるフォーカシングサーボ機構に関する
もので、フロッピィーディスクドライバーのピックアッ
プの追従制御や表面粗さ計の測定ヘッド等の光学式変位
計に利用できる。
【0002】
【背景技術】光学式変位計には、フォーカスエラー信号
に基づいて測定面に対して対物レンズを近接離隔させる
フォーカシングサーボ機構が用いられている。このフォ
ーカシングサーボ機構として、ナイフエッジ法から求め
られたフォーカスエラー信号に基づいて対物レンズを測
定面に対して近接離隔させるものが知られている。図6
(A)には、ナイフエッジ法によるフォーカシングサー
ボ機構の概略構成が示されている。図6(A)におい
て、測定面50に対向して対物レンズ51が近接離隔可
能に配置され、この対物レンズ51の隣に結像レンズ5
2が配置されている。これらの対物レンズ51及び結像
レンズ52の光軸を挟んで第1の受光素子53及び第2
の受光素子54が互いに対向配置されている。これらの
第1の受光素子53及び第2の受光素子54は、結像レ
ンズ52の焦点位置に置かれ、対物レンズ51及び結像
レンズ52から送られる光の量をそれぞれ検出するもの
である。第1の受光素子53と結像レンズ52との間に
はナイフエッジ55が配置される。
【0003】図6(A)では、前記測定面50と対物レ
ンズ51の焦点位置とは一致する場合を示しており、こ
の場合には、第1の受光素子53及び第2の受光素子5
4の受光量は0となる。これに対して、図6(B)から
図6(D)に示される通り、前記測定面50と対物レン
ズ51の焦点位置とが一致しない場合には、結像レンズ
52から送られる光はナイフエッジ55で遮られるの
で、第1の受光素子53と第2の受光素子54とでの受
光量は相違する。例えば、図6(B)に示される通り、
測定面50が対物レンズ51の焦点位置より近い場合に
は、第2の受光素子54が第1の受光素子53より受光
量が多い。図6(C)に示される通り、測定面50が対
物レンズ51の焦点位置より遠い場合には、第1の受光
素子53が第2の受光素子54より受光量が多い。さら
に、図6(D)に示される通り、測定面50が図6
(C)の位置よりさらに焦点位置から離れる場合には、
図6(C)の場合とは反対に第2の受光素子54が第1
の受光素子53より受光量が多い。
【0004】前記第1及び第2の受光素子53,54の
受光量(E2,E1)からフォーカスエラー信号Sが求めら
れる。即ち、このフォーカスエラー信号Sは、第1の受
光素子の受光量(E2)から第2の受光素子の受光量
(E1)を引いた値(E2−E1)をこれらの受光素子53,
54の受光量の和(E1+E2)の値で割った値{(E2
E1)/(E1+E2)}であり、この値を対物レンズ51の
焦点位置に対する測定面50の距離との関係を図7のグ
ラフで示す。図7において、フォーカスエラー信号S
は、測定面50が対物レンズ51の焦点位置と一致する
場合には0となり、測定面50が対物レンズ51の焦点
位置に対して近い場合には正の値をとる。これに対し
て、測定面50が対物レンズ51の焦点位置から遠い場
合には、負の値をとるが、測定面50が対物レンズ51
の焦点位置からさらに遠くなる場合(図6(D)参照)
には、逆に、正の値をとり、正負が反転する。フォーカ
スエラー信号Sが0となる場所は焦点位置と測定面が焦
点位置から離れた位置Pとの2か所あり、フォーカスエ
ラー信号が正となる領域が焦点位置に近い領域L1と位置
Pに近い領域L2との2か所となる。この領域L1の最大値
は領域L2の最大値より大きい。
【0005】一般にフォーカシングサーボ機構は、測定
面50が対物レンズ51の焦点位置より近くフォーカス
エラー信号Sが正となる場合には前記フォーカスエラー
信号が0になるまで対物レンズ51を測定面50に対し
て離隔し、測定面50が焦点位置より遠くフォーカスエ
ラー信号Sが負となる場合には前記フォーカスエラー信
号が0になるまで対物レンズ51を測定面50に対して
近接させる自動焦点機構を備えている。ナイフエッジ法
によりフォーカスエラー信号を求める場合にあっては、
フォーカスエラー信号Sが正となる場合が領域L1及び領
域L2の2か所となるので、フォーカスエラー信号Sの正
負から対物レンズ51を近接離隔制御する場合には焦点
位置ではない位置に制御される問題がある。即ち、測定
面50が対物レンズ51から離れてフォーカスエラー信
号の領域L2にある場合には、フォーカシングサーボ機構
を作動すると、対物レンズ51は測定面50からさらに
離隔してしまい焦点位置に合わせることはできない。
【0006】この問題を解決するため、フォーカスエラ
ー信号が領域L1及び領域L2のいずれにあるのかを判別す
る必要がある。その判別手段は、従来では、前記フォー
カスエラー信号が正となる2か所の領域L1,L2の大小を
識別することにより行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】対物レンズ51はフォ
ーカスエラー信号に基づいて測定面50に対し近接離隔
されるが、信号に対する対物レンズ51の追従性を良好
にするには第1及び第2の受光素子53,54を大きく
する必要がある。しかし、第1及び第2の受光素子5
3,54を大きくすると、これに反比例して領域L1,L2
の識別性が低くなる。従って、従来例では、フォーカス
エラー信号が領域L1及び領域L2のいずれにあるのかを判
別することが容易ではなく、測定面50が対物レンズ5
1の焦点位置より遠い場合には測定面50に対物レンズ
51の焦点位置を一致させることが必ずしも十分には行
えないという問題点がある。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、測定面が対物レンズの焦点位置よ
り遠い場合でも、測定面と対物レンズの焦点位置とを一
致させることができるフォーカシングサーボ機構を提供
することにある。また、本発明の異なる目的は、前記目
的に加え、自動焦点機構の作動後、対物レンズの焦点位
置に測定面を迅速に一致させることができるフォーカシ
ングサーボ機構を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ナイフエッジ
法によって求められたフォーカスエラー信号に基づいて
測定面と対物レンズの焦点位置とを一致させるフォーカ
シングサーボ機構において、フォーカスエラー信号が0
より小さく最小値より大きい範囲にある第1の基準値以
下となるように対物レンズを測定面に対して近接離隔さ
せ、その後、第1の基準値を越えるように対物レンズを
測定面に近接させて前記目的を達成しようとするもので
ある。具体的には、本発明のフォーカシングサーボ機構
は、光ビームを測定面に向けて照射するとともに測定面
から反射した反射光を受ける対物レンズと、この対物レ
ンズの光軸を挟んで互いに対向配置され前記対物レンズ
から送られる光の量をそれぞれ検出する第1の受光素子
及び第2の受光素子と、この第1の受光素子と前記対物
レンズとの間に配置され先端が前記対物レンズの光軸と
一致するナイフエッジと、前記第1の受光素子の受光量
と前記第2の受光素子の受光量との差に基づいて求めら
れるフォーカスエラー信号が0となるように前記対物レ
ンズを前記測定面に対して近接離隔させる自動焦点機構
と、この自動焦点機構を作動した際に前記対物レンズの
焦点位置と前記測定面とが一致するように前記対物レン
ズが前記測定面に対して近接離隔できる領域に前記対物
レンズを案内するサーボイン機構と、このサーボイン機
構と前記自動焦点機構とを切り換えるスイッチとを備
え、前記フォーカスエラー信号は正の値をとる領域が2
か所であり、負の値をとる領域が1か所となるフォーカ
シングサーボ機構であって、前記サーボイン機構は、フ
ォーカスエラー信号が0より小さく最小値より大きい範
囲にある第1の基準値以下か否かを検知する第1のコン
パレータと、この第1のコンパレータから送られる信号
が第1の基準値以下となるように前記対物レンズを測定
面に対して近接離隔させ、その後、前記第1のコンパレ
ータから送られる信号が第1の基準値を越えるように前
記対物レンズを前記測定面に近接させるサーチ制御部と
を含んで構成されたことを特徴とする。
【0010】ここで、前記サーボイン機構は、前記第1
のコンパレータと、フォーカスエラー信号が0より大き
く最大値より小さい範囲にある第2の基準値以下か否か
を検知する第2のコンパレータとを備え、前記サーチ制
御部は、前記第1のコンパレータから送られる信号が第
1の基準値以下となるように前記対物レンズを前記測定
面に対して近接離隔させた後、前記第2のコンパレータ
から送られる信号が第2の基準値以上となるように前記
対物レンズを前記測定面に近接させ、さらに、前記第2
のコンパレータから送られる信号が第2の基準値未満か
つ前記第1のコンパレータから送られる信号が第1の基
準値を越えるように前記対物レンズを前記測定面に離隔
させる構成としてもよい。
【0011】
【作用】測定面から反射された反射光は対物レンズを通
り第1及び第2の受光素子で受光される。これらの第1
の受光素子及び第2の受光素子での受光量は、ナイフエ
ッジの影響により測定面と対物レンズとの距離により相
違する。第1の受光素子の受光量と第2の受光素子の受
光量との差に基づいて求められたフォーカスエラー信号
から対物レンズを所定範囲にサーボインし、さらに、焦
点位置と測定面とが一致するように自動制御する。その
ため、まず、スイッチを操作してサーボイン機構が作動
する状態にしておく。この状態で、第1のコンパレータ
でフォーカスエラー信号を0より小さく最小値より大き
い範囲にある第1の基準値以下か否かを検知し、この第
1のコンパレータから送られる信号が第1の基準値以下
となるようにサーチ制御部は前記対物レンズを測定面に
対して近接離隔させる。その後、サーチ制御部は前記第
1のコンパレータから送られる信号が第1の基準値を越
えるように前記対物レンズを前記測定面に近接させる。
【0012】ここで、サーボイン機構が前記第1のコン
パレータ以外に第2のコンパレータも含んで構成される
場合には、前記サーチ制御部は、前記第1のコンパレー
タから送られる信号が第1の基準値以下となるように前
記対物レンズを前記測定面に対して近接離隔させた後、
前記第2のコンパレータから送られる信号が第2の基準
値以上となるように前記対物レンズを前記測定面に近接
させ、さらに、前記第2のコンパレータから送られる信
号が第2の基準値未満かつ前記第1のコンパレータから
送られる信号が第1の基準値を越えるように前記対物レ
ンズを前記測定面に離隔させる。その後、スイッチによ
りサーボイン機構から自動焦点機構に切り換える。この
状態では、自動焦点機構により、前記対物レンズが前記
測定面に対して近接離隔制御され前記対物レンズの焦点
位置と前記測定面とが一致する。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係るフォーカシングサーボ
機構の好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら
詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係るフォー
カシングサーボ機構を用いた光学式変位計の断面図であ
る。図1において、光学式変位計は、ケーシング1と、
このケーシング1内に設けられた光源としての半導体レ
ーザ2と、この半導体レーザ2から発光された光ビーム
を測定面3に向けて照射するとともに測定面3から反射
した反射光を受ける対物レンズ4を有する光学系5と、
前記対物レンズ4の光軸を挟んで互いに対向配置された
第1の受光素子6及び第2の受光素子7と、この第1の
受光素子6と前記光学系5との間に配置されたナイフエ
ッジ8と、前記対物レンズ4を前記測定面3に対して近
接離隔させる駆動機構9と、この駆動機構9の駆動を制
御する制御手段10と、前記対物レンズ4の移動量を検
出する変位検出機構11とを備えて構成され、前記半導
体レーザ2、光学系5、第1及び第2の受光素子6,
7、ナイフエッジ8、駆動機構9及び制御手段10から
本実施例のフォーカシングサーボ機構12が構成されて
いる。
【0014】前記光学系5は、前記対物レンズ4と、前
記半導体レーザ2から発光された光ビームを前記対物レ
ンズ4に向けて反射する偏光ビームスプリッタ13と、
この偏光ビームスプリッタ13と前記対物レンズ4との
間に配置され偏光ビームスプリッタ13からの光ビーム
を平行光線にするコリメータレンズ14と、前記偏光ビ
ームスプリッタ13のコリメータレンズ14と対向する
面に設けられた1/4波長板15と、前記偏光ビームス
プリッタ13を通過した反射光を結像するための結像レ
ンズ16とを備えて構成されている。前記1/4波長板
15は測定面3から反射された反射光が半導体レーザ2
に戻らないようにするとともに前記偏光ビームスプリッ
タ13との組み合わせによってハーフミラーを用いた場
合よりも効率を高めるものである。前記第1及び第2の
受光素子6,7は、光学系5から送られる光の量を検出
するために、それぞれホトダイオード等から構成されて
いる。また、第1及び第2の受光素子6,7は結像レン
ズ16の焦点位置に配置されている。前記ナイフエッジ
8は、基端部が前記ケーシング1に固定されている。前
記駆動機構9は、前記対物レンズ4をその光軸に沿って
進退可能に保持するレンズホルダ17と、このレンズホ
ルダ17に固定されたコイル18と、前記ケーシング1
に固定されたマグネット19とを備えて構成され、コイ
ル18に通電することにより対物レンズ4を光軸に沿っ
て進退させる構造である。前記変位検出機構11は、前
記レンズホルダ17に一端が固定されたスケール20
と、図示しない取付部材を介してケーシング1に取り付
けられた検出器21とを備え、対物レンズ4の位置を検
出するリニアエンコーダから構成されている。
【0015】前記制御手段10の構成が図2に示されて
いる。図2おいて、前記制御手段10は、前記第1の受
光素子6の受光量と前記第2の受光素子7の受光量との
差に基づいてフォーカスエラー信号を求める信号発生手
段22と、この信号発生手段22で求められたフォーカ
スエラー信号が0となるように前記対物レンズ4を前記
測定面3に対して近接離隔させる自動焦点機構23と、
この自動焦点機構23を作動した際に前記対物レンズ4
の焦点位置と前記測定面3とが一致するように前記対物
レンズ4が前記測定面3に対して近接離隔できる領域に
前記対物レンズ4を案内するサーボイン機構24と、こ
のサーボイン機構24と前記自動焦点機構23とを切り
換えるスイッチ25とを備えた構成である。前記信号発
生手段22の構成が図3に示されている。図3におい
て、前記信号発生手段22は、前記第1及び第2の受光
素子6,7の出力電流を電圧に変換するための電流−電
圧変換器26,27と、これらの電流−電圧変換器2
6,27の出力の差を演算する差演算器28と、これら
の電流−電圧変換器26,27の出力の和を演算する和
演算器29と、前記差演算器28の出力電圧を増幅する
可変増幅器30と、前記和演算器29の出力電圧を増幅
する可変増幅器31と、前記差演算器28の出力を和演
算器29の出力で割ってフォーカスエラー信号Sを出力
する除算器32とから構成されている。
【0016】図2において、前記自動焦点機構23は、
前記信号発生手段22からのフォーカスエラー信号Sを
受けて前記対物レンズ4の焦点位置からの前記測定面3
のずれを検出する加算器33と、この加算器33から出
力された焦点ずれ信号を増幅する増幅回路34と、この
増幅回路34の出力に対して検出信号と制御信号との間
の位相のずれを補償する位相補償回路35と、この位相
補償回路35の出力により前記駆動機構9のコイル18
に駆動信号を与える駆動アンプ36とを備えており、対
物レンズ4の焦点位置と測定面3とが一致してフォーカ
スエラー信号Sが0となるように対物レンズ4の位置を
フィードバック制御する構成である。前記サーボイン機
構24は、フォーカスエラー信号Sが0より小さく最小
値より大きい範囲にある第1の基準値以下か否かを検知
する第1のコンパレータ37と、フォーカスエラー信号
Sが0より大きく最大値より小さい範囲にある第2の基
準値以下か否かを検知する第2のコンパレータ38と、
これらのコンパレータ37,38からの信号に基づいて
対物レンズ4をサーボインさせる信号を送るサーチ制御
部39とから構成されている。
【0017】これらの第1及び第2のコンパレータ3
7,38の具体的な構成を図4に基づいて説明する。図
4(A)は前記信号発生手段22で発生したフォーカス
エラー信号Sと対物レンズ4の焦点位置に対する測定面
3の距離との関係を示すグラフであり、図7のグラフと
同じである。フォーカスエラー信号Sは、測定面3が対
物レンズ4の焦点位置と一致する場合には0となり、測
定面3が対物レンズ4の焦点位置に対して近い場合には
正の値をとる。これに対して、測定面3が対物レンズ4
の焦点位置から遠い場合には、負の値をとるが、対物レ
ンズ4の焦点位置から測定面3がさらに遠くなる場合に
は、正負が反転し、正の値をとる。従って、フォーカス
エラー信号Sは正の値をとる領域がL1及びL2の2か所で
あり、負の値をとる領域がL3の1か所となる。領域L1
領域L2に比べて最大値が大きい。前記第1の基準値D1
領域L3の最小値と0との間の値とされ、第1のコンパレ
ータ37は、図4(C)に示される通り、第1の基準値
D1を越える場合にはH1の信号C1を出力し、第1の基準値
D1以下の場合には0の信号C1を出力する。前記第2の基
準値D2は、領域L2に最大値と0との間の値とされ、第2
のコンパレータ38は、図4(B)に示される通り、第
2の基準値D2以上の場合には0の信号C2を出力し、第2
の基準値D2未満の場合にはH2の信号C2を出力する。
【0018】前記サーチ制御部39は、前記第1のコン
パレータ37から送られる信号が第1の基準値D1以下
(出力信号C1=0)となるように前記対物レンズ4を全
範囲移動させ、その後、前記第1のコンパレータ37か
ら送られる信号が第1の基準値D1を越える(出力信号C1
=H1)ように前記対物レンズ4を前記測定面3に近接さ
せ、前記第2のコンパレータ38から送られる信号が第
2の基準値D2以上(出力信号C2=0)になるまで前記対
物レンズ4を前記測定面3に近接させ続け、さらに、前
記第2のコンパレータ38から送られる信号が第2の基
準値D2未満(出力信号C2=H2)かつ前記第1のコンパレ
ータから送られる信号が第1の基準値以上(出力信号C1
=H1となる)ように前記対物レンズ4を前記測定面3に
離隔させる構成である。前記スイッチ25は、端子25
A〜25Cを備えており、端子25A,25Cを接続す
るとサーボイン機構24が作動し、端子25B,25C
を接続すると自動焦点機構23が作動する構成である。
【0019】次に、本実施例のフォーカシングサーボ機
構12を作動する方法を図5のフローチャートに基づい
て説明する。まず、スイッチ25の端子25A,25C
を接続してサーボイン機構24が作動する状態にしてお
く(STEP1)。この状態において、サーチ制御部39に
より駆動機構9を作動して前記対物レンズ4の全範囲移
動を開始する(STEP2)。この動作を前記第1のコンパ
レータ37の出力信号C1が0となるまで続ける。なお、
全範囲に渡って対物レンズ4を移動させた結果、第1の
コンパレータ37の出力信号C1が0とならない場合は、
測定対象となるワークがないということであり、作業は
ここで終了する。第1のコンパレータ37の出力信号C1
が0となったら駆動機構9を停止し(STEP3)、その
後、サーチ制御部39から駆動機構9に信号を与え、前
記対物レンズ4を測定面3に対して近接させる(STEP
4)。この動作を前記第2のコンパレータ38の出力信
号C2が0となるまで続ける。なお、対物レンズ4を最も
測定面3に近接させた結果、第2のコンパレータ38の
出力信号C2が0とならない場合は、測定対象となるワー
クが対物レンズ4により近い位置にあるということであ
り、作業はここで終了する。第2のコンパレータ38の
出力信号C2が0となったら駆動機構9を停止し(STEP
5)、その後、サーチ制御部39から駆動機構9に信号
を与え、前記対物レンズ4を測定面3に対して離隔させ
る(STEP6)。この動作を前記第2のコンパレータ38
の出力信号C2がH2となり、かつ、前記第1のコンパレー
タ37の出力信号C1がH1となるまで続ける。C2=H2及び
C1=H1となったら、駆動機構9を停止する(STEP7)。
この状態では、測定面3と対物レンズ4の焦点位置とが
近い。その後、スイッチ25の端子25B,25Cを接
続してサーボイン機構24から自動焦点機構23に切り
換え、自動焦点機構23が作動できる状態にしておく
(STEP8)。自動焦点機構23により、測定面3と対物
レンズ4の焦点位置とが一致するように対物レンズ4の
位置が制御される。
【0020】従って、本実施例によれば、ナイフエッジ
法から求められたフォーカスエラー信号Sに基づいて対
物レンズ4を測定面3に対して近接離隔させるフォーカ
シングサーボ機構12を、第1の受光素子6の受光量と
前記第2の受光素子7の受光量との差に基づいて求めら
れるフォーカスエラー信号Sが0となるように前記対物
レンズ4を前記測定面3に対して近接離隔させる自動焦
点機構23と、この自動焦点機構23を作動した際に前
記対物レンズ4の焦点位置と前記測定面3とが一致する
ように前記対物レンズ4が前記測定面3に対して近接離
隔できる領域L2,L3に前記対物レンズ4を案内するサー
ボイン機構24と、このサーボイン機構24と前記自動
焦点機構23とを切り換えるスイッチ25とを備え、前
記サーボイン機構24を、フォーカスエラー信号Sが0
より小さく最小値より大きい範囲にある第1の基準値D1
以下か否かを検知する第1のコンパレータ37と、この
第1のコンパレータ37から送られる信号が第1の基準
値D1以下となるように前記対物レンズ4を測定面3に対
して近接離隔させ、その後、前記第1のコンパレータ3
7から送られる信号が第1の基準値D1を越えるように前
記対物レンズ4を前記測定面3に近接させるサーチ制御
部39とを含んで構成したから、測定面3が対物レンズ
4の焦点位置より遠い場合でも、測定面3と対物レンズ
4の焦点位置とを確実に一致させることができる。
【0021】さらに、本実施例では、前記サーボイン機
構24を、前記第1のコンパレータ37と、フォーカス
エラー信号が0より大きく最大値より小さい範囲にある
第2の基準値D2以下か否かを検知する第2のコンパレー
タ38とを備え、前記サーチ制御部39を、前記第1の
コンパレータ37から送られる信号が第1の基準値D1
下となるように前記対物レンズ4を前記測定面3に対し
て近接離隔させた後、前記第2のコンパレータ38から
送られる信号が第2の基準値D2以上となるように前記対
物レンズ4を前記測定面3に近接させ、さらに、前記第
2のコンパレータ38から送られる信号が第2の基準値
D2未満かつ前記第1のコンパレータ37から送られる信
号が第1の基準値D1を越えるように前記対物レンズ4を
前記測定面3に離隔させる構成にしたから、サーボイン
機構24によって予め対物レンズ4の焦点位置を測定面
3に近い位置に案内できることになり、自動焦点機構2
3を作動した際、対物レンズ4の焦点位置と測定面3と
を迅速に一致させることができる。
【0022】以上、本発明について好適な実施例を挙げ
て説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の
改良並びに設計の変更が可能なことは勿論である。例え
ば、前記実施例では、前記サーボイン機構24を、第1
のコンパレータ37以外に第2のコンパレータ38を備
え、前記サーチ制御部39を、前記第1のコンパレータ
37から送られる信号が第1の基準値D1以下となるよう
に前記対物レンズ4を前記測定面3に対して近接離隔さ
せた後、前記第2のコンパレータ38から送られる信号
が第2の基準値D2以上となるように前記対物レンズ4を
前記測定面3に近接させ、さらに、前記第2のコンパレ
ータ38から送られる信号が第2の基準値D2未満かつ前
記第1のコンパレータ37から送られる信号が第1の基
準値D1を越えるように前記対物レンズ4を前記測定面3
に離隔させる構成にしたが、本発明では、前記サーボイ
ン機構24から第2のコンパレータ38を排し、前記第
1の基準値D1とサーチ制御部39とから対物レンズ4の
位置を制御するものでもよい。
【0023】また、前記実施例では、結像レンズ16の
焦点位置に第1及び第2の受光素子6,7を配置した
が、本発明では、結像レンズ16の焦点位置に前記ナイ
フエッジ8の先端が位置するようにした構成でもよい。
さらに、前記実施例では、対物レンズ4のみを光軸に沿
って進退させる構造としたが、本発明では、対物レンズ
4を含む光学系5全体を光軸に沿って進退させる構造と
してもよい。また、対物レンズ4を進退させる駆動機構
9を、レンズホルダ17に固定されたコイル18と、前
記ケーシング1に固定されたマグネット19とを備えて
構成したが、レンズホルダ17に設けられたラック、こ
のラックに噛合するピニオン及びこのピニオンを回転駆
動するモータから駆動機構9を構成してもよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ナイフエッジ法から求められたフォーカスエラー信号に
基づいて測定面と対物レンズの焦点位置とが一致するよ
うに対物レンズを測定面に対して近接離隔させるフォー
カシングサーボ機構を、第1の受光素子の受光量と前記
第2の受光素子の受光量との差に基づいて求められるフ
ォーカスエラー信号が0となるように前記対物レンズを
前記測定面に対して近接離隔させる自動焦点機構と、こ
の自動焦点機構を作動した際に前記対物レンズの焦点位
置と前記測定面とが一致するように前記対物レンズが前
記測定面に対して近接離隔できる領域に前記対物レンズ
を案内するサーボイン機構と、このサーボイン機構と前
記自動焦点機構とを切り換えるスイッチとを備え、前記
サーボイン機構を、フォーカスエラー信号が0より小さ
く最小値より大きい範囲にある第1の基準値以下か否か
を検知する第1のコンパレータと、この第1のコンパレ
ータから送られる信号が第1の基準値以下となるように
前記対物レンズを測定面に対して近接離隔させ、その
後、前記第1のコンパレータから送られる信号が第1の
基準値を越えるように前記対物レンズを前記測定面に近
接させるサーチ制御部とを含んで構成したから、測定面
が対物レンズの焦点位置より遠い場合でも、測定面と対
物レンズの焦点位置とを確実に一致させることができ
る。また、本発明では、前記サーボイン機構を、前記第
1のコンパレータと、フォーカスエラー信号が0より大
きく最大値より小さい範囲にある第2の基準値以下か否
かを検知する第2のコンパレータとを備え、前記サーチ
制御部を、前記第1のコンパレータから送られる信号が
第1の基準値以下となるように前記対物レンズを前記測
定面に対して近接離隔させた後、前記第2のコンパレー
タから送られる信号が第2の基準値以上となるように前
記対物レンズを前記測定面に近接させ、さらに、前記第
2のコンパレータから送られる信号が第2の基準値未満
かつ前記第1のコンパレータから送られる信号が第1の
基準値を越えるように前記対物レンズを前記測定面に離
隔させる構成にすれば、サーボイン機構によって予め対
物レンズの焦点位置を測定面に近い位置に案内できるこ
とになり、自動焦点機構を作動した際、対物レンズの焦
点位置と測定面とを迅速に一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るフォーカシングサーボ
機構を用いた光学式変位計の断面図である。
【図2】前記フォーカシングサーボ機構の制御手段の構
成を示すブロック図である。
【図3】前記フォーカシングサーボ機構の信号発生手段
を示すブロック図である。
【図4】(A)はフォーカスエラー信号と対物レンズ及
び測定面の相対変位との関係を示すグラフである。
(B)(C)はこのグラフに対応した第1及び第2のコ
ンパレータの出力信号を示すグラフである。
【図5】前記実施例を作動させるためのフローチャート
である。
【図6】ナイフエッジ法によるフォーカシングサーボ機
構の概略構成図である。
【図7】フォーカスエラー信号と対物レンズ及び測定面
の相対変位との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
3 測定面 4 対物レンズ 6 第1の受光素子 7 第2の受光素子 8 ナイフエッジ 9 駆動機構 10 制御手段 12 フォーカシングサーボ機構 22 信号発生手段 23 自動焦点機構 24 サーボイン機構 25 スイッチ 37 第1のコンパレータ 38 第2のコンパレータ 39 サーチ制御部 S フォーカスエラー信号 D1 第1の基準値 D2 第2の基準値

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを測定面に向けて照射するとと
    もに測定面から反射した反射光を受ける対物レンズと、
    この対物レンズの光軸を挟んで互いに対向配置され前記
    対物レンズから送られる光の量をそれぞれ検出する第1
    の受光素子及び第2の受光素子と、この第1の受光素子
    と前記対物レンズとの間に配置され先端が前記対物レン
    ズの光軸と一致するナイフエッジと、前記第1の受光素
    子の受光量と前記第2の受光素子の受光量との差に基づ
    いて求められるフォーカスエラー信号が0となるように
    前記対物レンズを前記測定面に対して近接離隔させる自
    動焦点機構と、この自動焦点機構を作動した際に前記対
    物レンズの焦点位置と前記測定面とが一致するように前
    記対物レンズが前記測定面に対して近接離隔できる領域
    に前記対物レンズを案内するサーボイン機構と、このサ
    ーボイン機構と前記自動焦点機構とを切り換えるスイッ
    チとを備え、前記フォーカスエラー信号は正の値をとる
    領域が2か所であり、負の値をとる領域が1か所となる
    フォーカシングサーボ機構であって、 前記サーボイン機構は、フォーカスエラー信号が0より
    小さく最小値より大きい範囲にある第1の基準値以下か
    否かを検知する第1のコンパレータと、この第1のコン
    パレータから送られる信号が第1の基準値以下となるよ
    うに前記対物レンズを測定面に対して近接離隔させ、そ
    の後、前記第1のコンパレータから送られる信号が第1
    の基準値を越えるように前記対物レンズを前記測定面に
    近接させるサーチ制御部とを含んで構成されたことを特
    徴とするフォーカシングサーボ機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフォーカシングサーボ機
    構において、前記サーボイン機構は、前記第1のコンパ
    レータと、フォーカスエラー信号が0より大きく最大値
    より小さい範囲にある第2の基準値以下か否かを検知す
    る第2のコンパレータとを備え、前記サーチ制御部は、
    前記第1のコンパレータから送られる信号が第1の基準
    値以下となるように前記対物レンズを前記測定面に対し
    て近接離隔させた後、前記第2のコンパレータから送ら
    れる信号が第2の基準値以上となるように前記対物レン
    ズを前記測定面に近接させ、さらに、前記第2のコンパ
    レータから送られる信号が第2の基準値未満かつ前記第
    1のコンパレータから送られる信号が第1の基準値を越
    えるように前記対物レンズを前記測定面に離隔させるこ
    とを特徴とするフォーカシングサーボ機構。
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