JP3190612B2 - レーザ溶接装置 - Google Patents

レーザ溶接装置

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JP3190612B2 JP01296098A JP1296098A JP3190612B2 JP 3190612 B2 JP3190612 B2 JP 3190612B2 JP 01296098 A JP01296098 A JP 01296098A JP 1296098 A JP1296098 A JP 1296098A JP 3190612 B2 JP3190612 B2 JP 3190612B2
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上 晶 弘 井
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料集合体用のス
ペーサを製作する際に用いるレーザ溶接装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】原子炉に用いられる燃料集合体は、長さ
約4mにわたる長尺状の原子燃料棒を複数本束ね、その
長手方向の複数個所を金属製のスペーサで結束すること
により組み立てられたものである。そして、この金属製
スペーサは、マトリクス状に配列された複数個の管状セ
ルの周囲をバンド部材で取り囲むことにより形成されて
いる。
【0003】上記のスペーサを形成している管状セル同
士の固着、バンド部材同士の固着、あるいは管状セルと
バンド部材との間の固着は溶接により行われているが、
その溶接の種類としては、スペーサが高い寸法精度を要
求されていることから、通常、レーザ溶接が採用されて
いる。スペーサに対するこのようなレーザ溶接は、例え
ば特開平2−197390号公報に示されているよう
に、スペーサ構成部材を所定の治具に装着させ、この治
具を溶接ボックス内の加工テーブルに固定した後に不活
性ガス雰囲気中で行われるようになっている。以下、従
来から行われている、燃料集合体用のスペーサに対する
レーザ溶接の技術について説明する。
【0004】図7はレーザ溶接により製作された燃料集
合体用のスペーサの構成を示す平面図である。この図に
おいて、スペーサ1は略L字形状の4つのバンド部材2
を有しており、これら4つのバンド部材2は4カ所の溶
接部3においてレーザ溶接により固着されている。これ
らバンド部材2の内側には複数の管状セル4が配設され
ている。管状セル4の内側の2カ所には突起4aが形成
されており、また、隣接する管状セル4同士の間にバネ
部材5が取り付けられている。管状セル4の内側に挿通
される原子燃料棒(図示せず)は、これら突起4a及び
バネ部材5によって管状セル4の内側の中心に配置され
る。
【0005】また、隣接する管状セル4同士は溶接部6
においてレーザ溶接により固着されている。この溶接部
6の位置は管状セル4の上端部(図7の紙面手前側)及
び下端部(図7の紙面向こう側)の2カ所である。バン
ド部材2の内側の中央部付近の管状セル4にはプレート
部材7,8が取り付けられており、これによりウォータ
ロッド(図示せず)の配設領域9が形成されている。
【0006】図8は、図7に示したスペーサ1が所定の
治具に装着された状態を示す平面図である。この図にお
いて、スペーサ1が装着されている治具10は、底板1
1を有している。底板11には、その低板面から複数の
直立壁12a〜12gが立設されており、これらの直立
壁同士の間には隙間13a〜13dが形成されている。
これらの隙間13a〜13dの位置は、スペーサ1の4
カ所の溶接部3の位置と対応するようになっている。つ
まり、これら隙間13a〜13dが形成されていること
により、レーザ溶接加工ヘッド(図示せず)がバンド部
材2に接近することができ、溶接部3においてレーザ溶
接を行うことができる。
【0007】底板11から上方に向かって複数のガイド
棒14が立設されており、これにより各管状セル4が所
定の位置に配設され、また、バンド部材2の中心部付近
にウォータロッド配設領域9が確保されるようになって
いる。各ガイド棒14の外側には、このガイド棒14の
断面を半割れ形状にした断面を有するガイド棒15が配
設されており、この各ガイド棒15の平坦面と各直立壁
12a〜12gの内面との間にバンド部材2が装着され
るようになっている。
【0008】図9はレーザ溶接装置の全体の概略構成を
示す斜視図である。この図に示すように、レーザ溶接装
置は、大略、レーザ源としてのレーザ発生装置17と、
スペーサ1に対してレーザ溶接による溶接作業を行う溶
接装置本体18と、オペレータの操作指令に基づきレー
ザ発生装置17及び溶接装置本体18に対する制御を行
う制御盤23とにより構成されている。
【0009】溶接装置本体18は、不活性ガス(例え
ば、アルゴン)が満たされた密閉空間を形成する溶接ボ
ックス19と、溶接ボックス19の下方でX,Yの2軸
方向へそれぞれ移動自在に配設されたXテーブル20a
及びYテーブル20bから成るX−Yテーブル20と、
Xテーブル20aをX軸方向へ移動させるX軸駆動モー
タ21と、Yテーブル20bをY軸方向へ移動させるY
軸駆動モータ22とを有している。なお、スペーサ1に
対するレーザ溶接を不活性ガス雰囲気中で行うのは、ス
ペーサ1を構成する材料が高温で活性なジルカロイとい
う金属で形成されていることから、溶接時の酸化及び窒
化を防止するためである。
【0010】図10は、溶接ボックス19内に配設され
る各部材を示した平面図である。ベース部材24は、そ
の下部(裏面側)が図9で示したX−Yテーブル20に
取り付けられており、X−Yテーブル20の移動に伴っ
て溶接ボックス19内をX,Y方向へ移動するようにな
っている。ベース部材24の上方(紙面手前側)には取
付台25が取り付けられており、取付台25には円形の
加工テーブル26が取り付けられている。そして、加工
テーブル26の側方にはC軸駆動モータ27が配設され
ている。
【0011】この加工テーブル26は、図10の紙面と
平行な平面内で回転できるように回転軸(C軸)に取り
付けられており、その側面には歯部が形成されている。
そして、図示を省略してあるウォームギアを介してC軸
駆動モータ27により、この平面内で回転駆動されるよ
うになっている。
【0012】次に、スペーサ1の製作の際のレーザ溶接
作業につき説明する。レーザ溶接作業に先だって、一対
の管状セル4にバネ部材5が取り付けられ、さらに、バ
ネ部材5が取り付けられた一対の管状セル4が、図8に
示す治具10内側の所定位置へ順次ガイド棒14に案内
されながら配置されていく。そして、一対の管状セル4
が全て配置された後、4つのバンド部材2が直立壁12
a〜12gと半割れ形状のガイド棒15との間に差し込
まれる。
【0013】このようにしてスペーサ1が装着された治
具10は、図9の溶接装置本体18へ向かって送られ、
図示を省略してある扉が開放された後、溶接ボックス1
9内に送り込まれる。溶接ボックス19内に送り込まれ
た治具10は、図10に示す加工テーブル26上に止め
ピン等の固定部材により固定される。スペーサ1を装着
した治具10が加工テーブル26上に固定されると、溶
接ボックス19内に不活性ガスが充填され、所定のプロ
グラムに基づいてレーザ溶接加工ヘッドによるレーザ溶
接作業が開始される。このレーザ溶接作業においては、
X−Yテーブル20によるX軸方向及びY軸方向の移
動、並びに加工テーブル26によるC軸方向への回転に
よって、レーザ溶接加工ヘッドとスペーサ1の各溶接個
所との間の位置及び姿勢が制御され、溶接作業が円滑に
行われるようになっている。なお、このようなX−Yテ
ーブル20の移動及び加工テーブル26の回転について
の制御は、位置制御回路(図示せず)により行われるよ
うになっている。
【0014】ところで、レーザ溶接はレーザ溶接加工ヘ
ッドと溶接個所との間が非接触の状態で行われるもので
あるため、スペーサ1に対する位置制御は高い精度で行
われなければならない。通常、このような高精度の位置
制御を行うにあたっては、レーザ光軸上あるいはレーザ
光軸上から一定距離だけ離れた位置に設置したCCDカ
メラ等で各溶接点を観察し、コンピュータにより構成さ
れた位置制御回路が、この観察に基づいて設定した座標
上でX−Yテーブル20及び加工テーブル26の各移動
量を演算するようにしている。
【0015】溶接作業が終了すると、加工テーブル26
に対する治具10の固定が解除され、治具10は溶接ボ
ックス19から取り出される。そして、次のスペーサ1
が装着された新たな治具10の受け入れ準備が行われ、
同様の溶接作業が繰り返される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、スペー
サ1を装着した治具10が加工テーブル26上に一旦固
定された後は、コンピュータにより構成された位置制御
回路によって設定座標上におけるX−Yテーブル20及
び加工テーブル26の各移動量が正確に演算されて高精
度の位置制御が実行され、各溶接点での溶接作業が円滑
に行われていく。したがって、繰り返し行われる治具1
0の加工テーブル26への固定が常に正確に行われてい
るならば、それ以降の位置制御も正確に行われているは
ずである。しかし、実際には、繰り返し行われる治具1
0の加工テーブル26への固定を正確に行い、正規の固
定位置に対する取付誤差を一定以下に抑制することは困
難である。治具10の固定位置に関する繰り返し精度が
このように悪いままであると、確実な溶接が行われず、
溶接不良品を製作してしまう虞れがある。そして、この
ような溶接不良品の発生は、大量生産においては歩留ま
りを低下させる大きな要因となってしまう可能性があ
る。
【0017】そこで、治具10の加工テーブル26への
固定作業及び位置決め作業を、作業員がガイドピン等を
用いて行うようにして、固定位置に関する繰り返し精度
を向上させようとする方策も考えられる。しかし、現
在、殆ど自動化されているレーザ溶接工程の中に、この
ような作業員による手作業を含めることは、生産効率を
低下させると共に、作業員に対する労力の負担を増大さ
せてしまう結果となる。したがって、このような方策を
採用することは事実上不可能であった。
【0018】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、スペーサを装着した治具を加工テーブルへ固定す
る際に、その固定位置に関する繰り返し精度の向上を作
業員の手作業によることなく可能にし、もって、溶接不
良の発生及び生産効率の低下を防止することが可能なレ
ーザ溶接装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1記載の発明は、燃料集合体用ス
ペーサの構成部材が装着された治具を、所定平面内での
2軸方向への移動動作及び所定回転軸を中心とする回転
動作が可能な加工テーブルに固定し、この加工テーブル
の前記各動作についての制御を行うことにより、前記構
成部材の各溶接点に対してレーザ溶接加工ヘッドがレー
ザ溶接を行う際の位置に制御されるレーザ溶接装置にお
いて、前記治具に形成した第1乃至第3の基準面と、前
記第1乃至第3の基準面の所定個所の位置を検出する位
置検出センサと、前記位置検出センサが検出した第1及
び第2の基準面の所定個所の位置に基づいて、前記所定
回転軸を中心として前記加工テーブルを所定角度だけ回
転させ、この回転後に前記位置検出センサが検出した第
3の基準面の所定個所の位置に基づいて、前記治具の中
心位置を求め、この求めた治具の中心位置を基準として
前記位置制御を行う位置制御回路と、を備えたことを特
徴とする。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記治具は、平板状の底板と、略正方形の
外形を有するように形成され前記底板から垂直に立ち上
がる直立壁とを有し、前記基準面は、前記直立壁の正方
形の各辺の上端面に形成され、前記位置検出センサが検
出する前記所定個所は、前記基準面の外側エッジ部であ
る、ことを特徴とする。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記第1及び第2の基準面は、前記直立壁
の正方形のいずれか1辺の上端面に形成され、前記第3
の基準面は、前記第1及び第2の基準面が形成されてい
る正方形の1辺に隣接する他の1辺に形成されている、
ことを特徴とする。
【0022】請求項4記載の発明は、前記位置制御回路
が前記加工テーブルを回転させる所定角度をθとし、前
記所定平面内での2軸方向をX軸方向及びY軸方向と
し、前記第1及び第2の基準面の各外側エッジ部の座標
位置をA(xa,Ya)及びB(xb,Yb)とし、xa,
xbを前記位置検出センサにによる検出値とすると共に
Ya,Ybを予め設定された定数値とした場合に、前記所
定角度θは下式により表されるものである、ことを特徴
とする。
【0023】 θ=tan-1{(xa−xb)/(Ya−Yb)} …(1) 請求項5記載の発明は、前記加工テーブルを前記所定角
度θだけ回転させた後の前記第1及び第2の基準面の各
外側エッジ部の座標位置をA′(x′a,Y′a)、B′
(x′b,Y′b)とした場合に、x′aの値は下式によ
り表されるものである、ことを特徴とする。
【0024】x′a=(xa−X0)・cosθ−(Ya−Y
0)・sinθ+X0=x′b 請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、
前記第3の基準面の外側エッジ部の座標位置をE(X
e,ye)とし、前記治具の正方形の互いに対向する各辺
に属する基準面に形成された各外側エッジ部同士の間の
距離を2dとし、前記治具の中心位置C1の座標位置を
(xzc,yzc)とした場合に、これらxzc,yzcの値は
下式により表されるものである、ことを特徴とする。
【0025】xzc=x′a+d yzc=ye−d 請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記
載の発明において、前記位置検出センサは、反射型の半
導体レーザ変位計により構成されるものである、ことを
特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づき説明する。但し、本発明は、加工テーブルに対する
治具の固定が正確であると否とに拘わらず、溶接作業に
おける位置制御を高精度に行うことが可能なことを特徴
とするものであるため、以下の説明においては、この高
精度の位置制御を可能にする技術を中心に説明する。そ
して、位置制御以外の他の溶接作業についての動作は従
来と同様であるため、その重複した説明は省略する。
【0027】図1は、本実施形態のレーザ溶接装置に用
いられる治具51の構成を示す平面図である。この図に
おいて、治具50は底板51を有しており、この底板5
1からは、上方に向かって(紙面向こう側から手前側に
向かって)略L字形状の4つの直立壁53が延びてい
る。そして、各直立壁53同士の間には、スペーサのバ
ンド部材同士の溶接部の位置に対応して隙間52が4カ
所に形成されている。また、各直立壁53で囲まれた内
側の領域には複数のガイド棒14が立設されており、こ
れら複数のガイド棒14の外側には、このガイド棒14
の断面を半割れ形状にした断面を有するガイド棒15が
立設されている。
【0028】略L字形状の上記各直立壁53の上端面に
は、高い寸法精度で加工された基準面が形成されてい
る。これら各基準面に対し、図示のように、順に符号5
3A〜53Hを付すことにする。そして、基準面53A
(53B)の外側エッジ部と基準面53G(53H)の
外側エッジ部との間の距離は2dとなっており、同様
に、基準面53C(53D)の外側エッジ部と基準面5
3E(53F)の外側エッジ部との間の距離も2dとな
っている。なお、治具50の各構成部分はもともと寸法
精度が高く作られているので、本発明の適用にあたって
は、直立壁53の上端面を特に加工することなくそのま
ま基準面として使用することも可能であるが、本実施形
態ではより精度の高い位置制御を実現するために、上記
の基準面53A〜53Hを敢えて各直立壁53の上端面
に加工によって形成するようにしている。
【0029】図2は、本実施形態に係るレーザ溶接装置
のレーザ溶接加工ヘッド54の構成を示す一部破砕断面
図である。この図に示すように、光路カバー55の一端
側にヘッド本体部56が取り付けられており、ヘッド本
体部56の内部に集光レンズ57が配設されている。こ
の集光レンズ57によって、光路カバー55からのレー
ザ光58がレーザ光軸59に集束するようになってい
る。そして、レーザ光軸59から距離l1だけ離れたヘ
ッド本体部56の側方位置に位置検出センサ60が取り
付けられている。
【0030】位置検出センサ60は、反射型の半導体レ
ーザ変位計により構成されており、そのセンサスキャン
方向は、図3に示すように、各基準面に対して平行な方
向となっている。そして、位置検出センサ60を図の左
方から右方へ向けて平行に移動させていくと、エッジ部
手前側では基準面高さは変化しないために変位信号のレ
ベルはほぼ一定となる。しかし、位置検出センサ60が
エッジ部を横切ると、基準面高さは∞に変化するため変
位信号のレベルは急激に大きく変化する。したがって、
このような変位信号のレベル変化を捉えることにより各
基準面のエッジ部の位置を検出することができる。な
お、位置検出センサ60のスキャン動作は、実際には、
位置検出センサ60を移動させるのではなく、X−Yテ
ーブル20(図9参照)を移動させることにより行うこ
とになる。
【0031】図4は、このような位置検出センサ60の
変位信号レベルと基準面上の位置との関係を示す説明図
である。本実施形態では、例えば、変位信号のレベルが
ゼロとなる高さで位置検出センサ60をスキャンさせる
ようにし、閾値のレベルを基準面から0.125mm離れた高
さに対応するレベルに設定してある。そして、位置検出
センサ60は、変位信号のレベルがこの閾値を超えた時
点で、位置検出信号を出力するようになっている。
【0032】次に、本実施形態の動作につき説明する。
図5及び図6は、本実施形態における位置制御回路によ
る位置決め制御の内容を説明するための概念図である。
図5において、加工テーブル26(図10参照)の中心
すなわちC軸中心の位置をC0とし、治具50の中心位
置をC1とする。C1は、本来、C0に一致すべきである
が、治具50の加工テーブル26に対する固定が正確に
行われなかったために、図5に示すように、C0とC1と
がずれてしまったものとする。
【0033】まず、位置制御回路は、加工テーブル26
上に座標系を設定し、この座標系におけるC0の座標位
置をC0(X0,Y0)とする。このX0,Y0の値は装置
固有の値であって定数として設定することができる。次
いで、位置制御回路は、X−Yテーブル20を移動させ
ることにより位置検出センサ60にスキャン動作を行わ
せ、位置検出センサ60からの位置検出信号に基づき、
基準面53A,53Bの各外側エッジ部の位置を検出す
る。
【0034】このとき、位置検出センサ60により検出
された各外側エッジ部の座標位置をそれぞれA(xa,
Ya)、B(xb,Yb)とする。ここで、xa,Ya,x
b,Ybの各値につき、大文字で表されたものは定数とし
て設定される値であり、小文字で表されたものは変数
(すなわち位置検出センサ60により測定されたデー
タ)であることを示している(以下、同様とする。)。
したがって、基準面53A,53Bの各外側エッジ部の
Y軸方向位置は予め設定されているものとする。
【0035】位置制御回路は、各座標位置A(xa,Y
a)、B(xb,Yb)のX軸方向の位置を等しくすべ
く、加工テーブル26を角度θだけ回転させる。この場
合のθの値は、(1)式により求めることができる。
【0036】 θ=tan-1{(xa−xb)/(Ya−Yb)} …(1) 図6は、加工テーブル26をθだけ回転した状態を示し
たものである。そして、回転後の基準面53A,53B
の各外側エッジ部の各座標位置をA′(x′a,Y′
a)、B′(x′b,Y′b)とすると、これらのX軸方
向の位置と加工テーブル26の中心C0のX軸方向の位
置との関係から(2),(3)式が成立する。
【0037】なお、(2),(3)式におけるsinθの
負符号の位置から明らかなように、本実施形態では、図
5および図6において反時計回り方向を正方向としてい
る。
【0038】また、(2)式はx′a,xaおよびY′
a,YaをそれぞれX0,Y0だけ平行移動したものとな
っているが、これは次の理由による。すなわち、現実に
はX−Y平面はX,Y移動軸により設定されるため、実
際の使用にあたってC軸中心C0を原点とした座標系を
設定するのは困難である。しかし、C軸中心C0の位置
は装置の組付けによって決まるものであり、測定可能な
ものである。そこで、この座標を(X0,Y0)とし、ま
ず、この座標が原点となる仮想の座標系に平行移動させ
ることとしたものである。
【0039】
【数1】 (2)式より、 x′a=(xa−X0)・cosθ−(Ya−Y0)・sinθ+
X0 となってx′aの値が求まる。x′a=x′bであるが、
同様にして、(3)式より、 x′b=(xb−X0)・cosθ−(Yb−Y0)・sinθ+
X0 となってx′bの値が求まる。したがって、このx′a
(=x′b)を用いてX軸方向の基準位置を設定するこ
とができる。すなわち、治具50の中心C1の座標位置
を、C1=(xzc,yzc)とすると、この中心C1のX軸
方向の位置xzcは、 xzc=xa+d … (4) により求まる。なお、(4)式において、dの符号が負
でなく正となっているのは、図5および図6では右側上
部を原点とする座標系(通常のX−Y座標軸の第1象限
を逆さ方向から見たもの)を設定しており、X軸は左へ
行くほど大きく、Y軸は下へ行くほど大きくなっている
からである。
【0040】次に、加工テーブル26を角度θだけ回転
した後の基準面53Eの外側エッジ部の座標位置を位置
検出センサ60の検出により求める(但し、X軸方向の
位置は予め設定されている。)。この検出された座標位
置をE(Xe,ye)とすれば、このyeを用いてY軸方
向の基準位置を設定することができる。すなわち、治具
50の中心C1のY軸方向位置yzcは、 yzc=ye−d … (5) により求まる。
【0041】したがって、(4),(5)式より治具5
0の中心C1の座標位置(xzc,yzc)を設定すること
ができ、位置制御回路は、この中心C1を基準とした各
溶接点の位置を演算により求め、その演算結果に基づき
X−Yテーブル20の移動量を決定すれば、加工テーブ
ル26の中心C0と治具50の中心C1との位置のずれの
有無如何に拘わらず、常に正確な位置制御を行うことが
可能となる。
【0042】なお、上述した治具50の中心C1の座標
位置(xzc,yzc)の設定は、図9における溶接装置本
体18内の雰囲気を不活性ガスに置換する間に行うこと
ができるため、この設定のためのみの時間を余分に追加
する必要はなく、作業時間を増大させることはない。
【0043】また、図2に示したように、位置検出セン
サ60はレーザ光軸59から距離l1だけ離れた位置に
設置されているため、位置制御回路は、位置検出センサ
60からの検出値に基づき各基準面の外側エッジ部の位
置の演算等を行う場合に、この検出値をレーザ光軸59
の位置を基準とした座標における値に変換する必要があ
る。しかし、このような変換は、距離l1の値は常に一
定であることから、この距離l1に対応するオフセット
量を位置検出センサ60の検出値に対して加減すること
により容易に行うことができる。
【0044】上記実施形態においては、位置検出センサ
60として反射型の半導体レーザ変位計により構成され
るものを採用しているが、この位置検出センサ60は、
各基準面の外側エッジ部の位置を高精度に検出できるも
のであればよく、特にタイプが限定されるものではな
い。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、治具に
形成した複数の基準面の所定個所の位置を検出し、この
検出した第1及び第2の基準面の所定個所の位置に基づ
いて、加工テーブルを所定角度だけ回転させ、この回転
後に第3の基準面の所定個所の位置を検出して治具の中
心位置を求め、この求めた治具の中心位置を基準として
位置制御を行うようにしているので、スペーサを装着し
た治具を加工テーブルへ固定する際に、その固定位置に
関する繰り返し精度を作業員の手作業によることなく向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のレーザ溶接装置に用いられ
る治具の構成を示す平面図。
【図2】本発明の実施形態に係るレーザ溶接装置のレー
ザ溶接加工ヘッドの構成を示す一部破砕断面図。
【図3】図2における位置検出センサのセンサスキャン
方向を示す説明図。
【図4】図3における位置検出センサの変位信号レベル
と基準面上の位置との関係を示す説明図。
【図5】本発明の実施形態における位置決め制御の内容
を説明するための概念図。
【図6】本発明の実施形態における位置決め制御の内容
を説明するための概念図。
【図7】図7はレーザ溶接により製作された燃料集合体
用のスペーサの構成を示す平面図。
【図8】図7に示したスペーサが所定の治具に装着され
た状態を示す平面図。
【図9】レーザ溶接装置の全体の概略構成を示す斜視
図。
【図10】図9における溶接ボックス内に配設される各
部材を示した平面図。
【符号の説明】
1 スペーサ 2 バンド部材 3 溶接部 4 管状セル 4a 突起 5 バネ部材 6 溶接部 7 プレート部材 8 プレート部材 9 ウォータロッド 10 治具 11 底板 12a〜12g 直立壁 13a〜13d 隙間 14 ガイド棒 15 ガイド棒 17 レーザ発生装置 18 溶接装置本体 19 溶接ボックス 20 X−Yテーブル 20a Xテーブル 20b Yテーブル 21 X軸駆動モータ 22 Y軸駆動モータ 23 制御盤 24 ベース部材 25 取付台 26 加工テーブル 27 C軸駆動モータ 50 治具 51 底板 52 隙間 53 直立壁 53A〜53H 基準面 54 レーザ溶接加工ヘッド 55 光路カバー 56 ヘッド本体部 57 集光レンズ 58 レーザ光 59 レーザ光軸 60 位置検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−156638(JP,A) 特開 昭58−128270(JP,A) 特開 平2−197390(JP,A) 特開 平2−147183(JP,A) 特開 平2−52169(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 B23K 26/02 B23K 37/04 G21C 3/34

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料集合体用スペーサの構成部材が装着さ
    れた治具を、所定平面内での2軸方向への移動動作及び
    所定回転軸を中心とする回転動作が可能な加工テーブル
    に固定し、この加工テーブルの前記各動作についての制
    御を行うことにより、前記構成部材の各溶接点に対して
    レーザ溶接加工ヘッドがレーザ溶接を行う際の位置に制
    御されるレーザ溶接装置において、前記治具に形成した第1乃至第3の基準面と、 前記第1乃至第3の基準面の所定個所の位置を 検出する
    位置検出センサと、 前記位置検出センサが検出した第1及び第2の基準面の
    所定個所の位置に基づいて、前記所定回転軸を中心とし
    て前記加工テーブルを所定角度だけ回転させ、この回転
    後に前記位置検出センサが検出した第3の基準面の所定
    個所の位置に基づいて、前記治具の中心位置を求め、こ
    の求めた治具の中心位置を基準として前記位置制御を行
    う位置制御回路と、 を備えたことを特徴とするレーザ溶接装置。
  2. 【請求項2】前記治具は、平板状の底板と、略正方形の
    外形を有するように形成され前記底板から垂直に立ち上
    がる直立壁とを有し、 前記基準面は、前記直立壁の正方形の各辺の上端面に形
    成され、 前記位置検出センサが検出する前記所定個所は、前記基
    準面の外側エッジ部である、 ことを特徴とする請求項1記載のレーザ溶接装置。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2の基準面は、前記直立壁
    の正方形のいずれか1辺の上端面に形成され、前記第3
    の基準面は、前記第1及び第2の基準面が形成されてい
    る正方形の1辺に隣接する他の1辺に形成されている、 ことを特徴とする請求項2記載のレーザ溶接装置。
  4. 【請求項4】前記位置制御回路が前記加工テーブルを回
    転させる所定角度をθとし、前記所定平面内での2軸方
    向をX軸方向及びY軸方向とし、前記第1及び第2の基
    準面の各外側エッジ部の座標位置をA(xa,Ya)及び
    B(xb,Yb)とし、xa,xbを前記位置検出センサに
    による検出値とすると共にYa,Ybを予め設定された定
    数値とした場合に、前記所定角度θは下式により表され
    るものである、 ことを特徴とする請求項3記載のレーザ溶接装置。 θ=tan-1{(xa−xb)/(Ya−Yb)}
  5. 【請求項5】前記加工テーブルを前記所定角度θだけ回
    転させた後の前記第1及び第2の基準面の各外側エッジ
    部の座標位置をA′(x′a,Y′a)、B′(x′b,
    Y′b)とした場合に、x′aの値は下式により表される
    ものである、 ことを特徴とする請求項4記載のレーザ溶接装置。 x′a=(xa−X0)・cosθ−(Ya−Y0)・sinθ+
    X0=x′b
  6. 【請求項6】前記第3の基準面の外側エッジ部の座標位
    置をE(Xe,ye)とし、前記治具の正方形の互いに対
    向する各辺に属する基準面に形成された各外側エッジ部
    同士の間の距離を2dとし、前記治具の中心位置C1の
    座標位置を(xzc,yzc)とした場合に、これらxzc,
    yzcの値は下式により表されるものである、 ことを特徴とする請求項5記載のレーザ溶接装置。 xzc=x′a+d yzc=ye−d
  7. 【請求項7】前記位置検出センサは、反射型の半導体レ
    ーザ変位計により構成されるものである、 ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のレ
    ーザ溶接装置。
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