JP3189769B2 - 電界効果トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタ及びその製造方法

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JP3189769B2
JP3189769B2 JP30610097A JP30610097A JP3189769B2 JP 3189769 B2 JP3189769 B2 JP 3189769B2 JP 30610097 A JP30610097 A JP 30610097A JP 30610097 A JP30610097 A JP 30610097A JP 3189769 B2 JP3189769 B2 JP 3189769B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化合物半導体材料を
使用した電界効果トランジスタ及びその製造方法に関
し、特に、高いドレイン破壊耐圧を有する電界効果トラ
ンジスタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波帯域で動作する高出力素子として
GaAs等の化合物半導体材料を使用した電界効果トラ
ンジスタ(以下、FETという)が公知である。図7は
従来の高出力用FETを示す断面図である。従来の高出
力用FETにおいては、半絶縁性GaAs基板21上に
バッファ層22が形成されており、バッファ層22上に
n型GaAsチャネル層23が形成されている。更に、
n型GaAsチャネル層23上に選択的にn型GaAs
コンタクト層24が形成されており、n型GaAsコン
タクト層24上にソース電極25及びドレイン電極27
が形成されている。また、n型GaAsコンタクト層2
4間に選択的にゲート電極26が形成されている。
【0003】このように構成された従来の高出力用FE
Tにおいては、ゲート電極26及びドレイン電極27間
に高電圧が印加されると、この領域でアバランシェ降伏
が生じることが知られている。このアバランシェ降伏が
生じると、急激に大きなゲート電流が流れてFETの動
作が不安定になるだけでなく、バーンアウトが生じて素
子が破壊に至る場合も少なくない。
【0004】そこで、アバランシェ降伏の発生を抑制し
てFETの耐圧を改善する方法が提案されている(特開
昭64−61067号公報)。図8は特開昭64−61
067号公報に記載されたFETを示す断面図である。
この公報に記載されたFETにおいては、図7に示すF
ETと同様に、半絶縁性GaAs基板31上にバッファ
層32が形成されており、バッファ層32上にn型Ga
Asチャネル層33が形成されている。更に、n型Ga
Asチャネル層33上に選択的にn型GaAsコンタク
ト層34が形成されており、n型GaAsコンタクト層
34上にソース電極35及びドレイン電極37が形成さ
れている。また、n型GaAsコンタクト層34間に選
択的にゲート電極36が形成されている。なお、n型G
aAsチャネル層33の表面近傍でゲート電極36とド
レイン電極37との間には、不純物濃度がn型GaAs
チャネル層33のそれよりも低い低不純物濃度領域38
が形成されている。
【0005】このように構成された従来のFETでは、
低不純物濃度領域38において、その深さ方向に体積不
純物濃度を積分して求めた表面不純物濃度Nsを小さく
するほど、耐圧がより向上する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
64−61067号公報に記載された従来のFETにお
いては、低不純物濃度領域38の表面不純物濃度Nsが
ゲート電極36の直下で求められた表面不純物濃度より
も小さくなると、FETが流すことができる最大のドレ
イン電流値が低下するという問題点がある。高出力用F
ETの出力電力を増加させるためには、FETが流すこ
とができる最大ドレイン電流値及びドレイン破壊耐圧の
双方を大きくすることが重要であるが、上述の従来技術
では、最大ドレイン電流値を低下させることなく大幅な
耐圧の改善を実現することができない。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ドレイン破壊耐圧が高く、高いドレイン電
圧を印加することにより大きな出力電力を得ることがで
きる電界効果トランジスタ及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電界効果ト
ランジスタは、第1の半導体材料からなるチャネル層
と、前記チャネル層上に形成されたゲート電極及びドレ
イン電極とを有する電界効果トランジスタにおいて、前
記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記チャネル
層内に、不純物濃度が前記第1の半導体材料と等しく
制帯幅が前記第1の半導体材料のものよりも大きい第2
の半導体材料からなるn型埋込み領域を有することを特
徴とする。また、本発明に係る他の電界効果トランジス
タは、第1の半導体材料からなるチャネル層と、前記チ
ャネル層上に形成されたゲート電極及びドレイン電極と
を有する電界効果トランジスタにおいて、前記ゲート電
極と前記ドレイン電極との間の前記チャネル層内に、禁
制帯幅が前記第1の半導体材料のものよりも大きい第2
の半導体材料からなるn型埋込み領域を有し、前記チャ
ネル層と前記ゲート電極及び前記ドレイン電極との間に
禁制帯幅が前記第1の半導体材料のものよりも大きい第
3の半導体材料からなるバリア層が形成されていること
を特徴とする。
【0009】本発明においては、ゲート電極とドレイン
電極との間のチャネル層内に、禁制帯幅が第1の半導体
材料よりも大きな第2の半導体材料からなるn型埋込み
領域を設けているので、キャリアの衝突電離の発生確率
を減少させることができる。このため、電界効果トラン
ジスタのアバランシェ降伏を発生しにくくすることがで
き、ドレイン破壊耐圧が高い。また、n型埋込み領域の
不純物濃度が第1の半導体材料と等しいか、又はゲート
電極及びドレイン電極との間に禁制帯幅が第1の半導体
材料のものよりも大きい第3の半導体材料からなるバリ
ア層が設けられているため、n型埋込み領域内の不純物
濃度を低くする必要がないので、高いドレイン電圧を印
加することにより大きな出力電力を得ることができる。
【0010】前記第1の半導体材料及び前記第2の半導
体材料は化合物半導体であってもよく、例えば第1の半
導体材料としてはGaAs及びInGaAsが挙げら
れ、第2の半導体材料としてはAlGaAs及びInG
aPが挙げられる。
【0011】
【0012】本発明に係る電界効果トランジスタの製造
方法は、半導体基板上に第1の半導体材料からなるチャ
ネル層を形成する工程と、前記チャネル層内に不純物濃
度が前記第1の半導体材料と等しく禁制帯幅が前記第1
の半導体材料のものよりも大きい第2の半導体材料から
なるn型埋込み領域を形成する工程と、前記チャネル層
上に前記n型埋込み領域を挟んでゲート電極及びドレイ
ン電極を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0013】本発明に係る他の電界効果トランジスタの
製造方法は、半導体基板上に第1の半導体材料からなる
チャネル層を形成する工程と、前記チャネル層内に禁制
帯幅が前記第1の半導体材料のものよりも大きい第2の
半導体材料からなるn型埋込み領域をエピタキシャル法
によって選択的に形成する工程と、前記チャネル層上に
前記n型埋込み領域を挟んでゲート電極及びドレイン電
極を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0014】また、本発明においては、前記第1の半導
体材料及び前記第2の半導体材料は化合物半導体であっ
てもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】本願発明者等が前記課題を解決す
るため、鋭意実験研究を重ねた結果、特開昭64−61
067号公報に記載された従来のFETにおいては、低
不純物濃度領域38が形成されているために、この領域
38を流れることができる最大の電流値がゲートが最大
に開いた状態でゲートを流れる電流値よりも小さくな
り、最大のドレイン電流値が低下していることに想到し
た。そこで、本発明においては、ゲート電極とドレイン
電極との間にチャネル層よりも禁制帯幅が大きなn型埋
込み領域を設けることとした。
【0016】以下、本発明の実施例に係る電界効果トラ
ンジスタについて、添付の図面を参照して具体的に説明
する。図1は本発明の第1の実施例に係る電界効果トラ
ンジスタを示す断面図である。本実施例においては、高
抵抗基板1として半絶縁性GaAs基板が使用されてい
る。なお、デバイスの用途によって、他の基板材料を使
用することができる。そして、高抵抗基板1上には、バ
ッファ層2が形成されている。バッファ層2は、例えば
不純物を含有しない膜厚が500nmのGaAs層であ
る。更に、バッファ層2上には、n型チャネル層3が形
成されている。n型チャネル層3は、例えばSiが2×
1017(cm-3)添加された膜厚が220nmのn型G
aAs層である。n型チャネル層3上には、選択的にn
型コンタクト層4が形成されている。n型コンタクト層
4は、例えばSiが1×1018(cm-3)添加された膜
厚が150nmのn型GaAs層である。また、n型コ
ンタクト層4上には、選択的にソース電極5及びドレイ
ン電極7が形成されている。ソース電極5及びドレイン
電極7は、例えばAuGe層とNi層とからなる2層構
造(以下、この2層構造を有する層をAuGe/Ni層
という)を有する。このAuGe/Ni層はn型GaA
s層に対して十分小さな抵抗値を与えるように熱処理さ
れている。更に、n型コンタクト層4間には、選択的に
ゲート電極6が形成されている。ゲート電極6は、例え
ばタングステンシリサイド(WSi)からなる。なお、
n型チャネル層3のゲート電極6とドレイン電極7との
間に位置する領域の一部には、例えば深さが100nm
の溝状のくぼみが形成されており、このくぼみ中にn型
埋込み領域8が形成されている。n型埋込み領域8は、
n型チャネル層3を構成する半導体材料よりも大きな禁
制帯幅を有する半導体材料、例えばSiが2×10
17(cm-3)添加されAlを25原子%含有するAlG
aAs又はGaを51原子%含有するInGaPからな
る。
【0017】次に、このように構成された電界効果トラ
ンジスタの作用について説明する。従来のFETで問題
となっていたアバランシェ降伏はキャリアの衝突電離を
原因としており、この衝突電離は高い電界が印加される
ことにより加速されたキャリアのエネルギが半導体材料
の禁制帯幅以上となったときに生じる現象であり、半導
体材料の禁制帯幅を大きくすることにより、その発生確
率を減少させることができる。また、FETにおいて、
最も高い電界が発生する領域はゲート電極とドレイン電
極との間である。前述ように構成された本実施例に係
るFETにおいては、この領域に禁制帯幅がn型チャネ
ル層3を構成する半導体材料のそれよりも大きな半導体
材料から構成されるn型埋込み領域8を設けているの
で、衝突電離の発生確率を減少させることができる。こ
のため、FETのアバランシェ降伏を発生しにくくする
ことができる。更に、n型埋込み領域8を構成する半導
体材料の禁制帯幅がn型チャネル層3のそれよりも大き
ければ、その不純物濃度は自由に選択されるものであ
る。このため、特開昭64−61067号公報に記載さ
れた従来のFETのように不純物濃度を低下させること
によって最大ドレイン電流値を低下させてしまうことは
避けられる。
【0018】実際に、本実施例におけるゲート幅1mm
あたりの最大ドレイン電流値は350mAであり、ドレ
イン耐圧は27Vであった。一方、n型埋込み領域8に
対応する領域にSiが1×1017(cm-3)添加された
GaAs層が形成されている従来のFETでは、その最
大ドレイン電流値はゲート幅1mmあたり320mAで
あり、ドレイン耐圧は18Vであった。つまり、本実施
例により、最大ドレイン電流値及びドレイン耐圧の双方
を向上させることができる。
【0019】また、FETを高速で動作させるために
は、一般にキャリアの移動度が大きい材料を使用するこ
とが効果的であることが知られており、本実施例のよう
に禁制帯幅が大きな半導体材料を使用する場合には、キ
ャリアの移動度の低下が懸念される。しかし、ゲート電
極とドレイン電極との間には、高電界領域が存在するた
め、多くのキャリアが半導体材料の種類にほとんど依存
しない飽和速度で移動することができる。従って、ゲー
トのドレイン側に禁制帯幅が大きくキャリアの移動度が
小さな半導体材料からなるn型埋込み領域8が存在して
も、FETの高周波特性への影響は極めて小さい。
【0020】次に、本発明の実施例方法に係る電界効果
トランジスタの製造方法について説明する。本実施例方
法においては、上述の第1の実施例に係るFETを製造
する。図2(a)乃至5(b)は本発明の実施例方法に
係る電界効果トランジスタの製造方法を工程順に示す断
面図である。本実施例方法においては、先ず、図2
(a)に示すように、半絶縁性GaAs基板からなる高
抵抗基板1上に分子線エピタキシャル法により、不純物
を含有しない膜厚が500nmのGaAs層であるバッ
ファ層2、Siが2×1017(cm-3)添加された膜厚
が220nmのn型GaAs層であるn型チャネル層3
及びSiが1×1018(cm-3)添加された膜厚が15
0nmのn型GaAs層であるn型コンタクト層4を順
次成長させて形成する。
【0021】次いで、図2(b)に示すように、フォト
レジストを全面に形成した後、フォトリソグラフィ技術
により、ゲートが形成される予定の領域のフォトレジス
トに開口部を形成する。そして、このフォトレジストを
マスクとして、n型コンタクト層4を選択的にエッチン
グ除去してリセス開口部4aを形成する。
【0022】その後、図3(a)に示すように、全面に
膜厚が200nmのSiO2膜9を堆積した後、フォト
リソグラフィ技術により、リセス開口部4aのゲート電
極が形成される予定の領域のSiO2膜9に1μmの幅
のゲート開口部9aを形成する。
【0023】そして、スパッタリング蒸着により全面に
膜厚が300nmのタングステンシリサイド(WSi)
層を堆積する。次いで、図3(b)に示すように、Si
2膜9上に堆積した不要なWSi層のみをSF6ガスを
使用したドライエッチングによって除去することによ
り、ゲート開口部9aに幅が1μmのゲート電極6を形
成する。
【0024】次に、図4(a)に示すように、SiO2
膜9を除去した後、プラズマCVD法により全面に膜厚
が200nmのSiN膜10を堆積する。そして、フォ
トリソグラフィ技術により、リセス開口部4a内のn型
チャネル層3直上のSiN膜10に選択的に開口部10
aを形成する。
【0025】次に、図4(b)に示すように、燐酸と過
酸化水素水との混合水溶液を使用して開口部10a下の
露出したn型チャネル層3を100nmの深さでエッチ
ング除去することにより、溝状のくぼみ3aを形成す
る。
【0026】その後、有機金属気相成長装置に溝状のく
ぼみ3aが形成されたウェハを導入し、成長温度を65
0℃としてSiが2×1017(cm-3)添加されAlを
25原子%含有する膜厚が100nmのn型AlGaA
s層を成長させる。このとき、図5(a)に示すよう
に、SiN膜10上にはn型AlGaAs層を成長させ
ず、くぼみ3a内のみに選択的に成長させることによ
り、n型埋込み領域8を形成する。
【0027】次いで、図5(b)に示すように、不要に
なったSiN膜10を除去した後、n型コンタクト層4
上にAuGe/Ni層を真空蒸着し、400℃で1分間
の熱処理を施すことにより、ゲート電極6のn型埋込み
領域8側のn型コンタクト層4上にドレイン電極7が形
成され、他方のn型コンタクト層4上にソース電極5が
形成される。こうして、第1の実施例に係るFETが完
成する。
【0028】本実施例方法においては、n型埋込み領域
8にAlの含有量が25原子%のn型AlGaAs層を
形成したが、この組成に限定されるものではない。ま
た、n型埋込み領域8にn型InGaP層を形成するこ
ともできる。
【0029】次に、本発明の第2の実施例ついて説明す
る。図6は本発明の第2の実施例に係る電界効果トラン
ジスタを示す断面図である。本実施例においては、高抵
抗基板11として半絶縁性GaAs基板が使用されてい
る。そして、高抵抗基板11上には、バッファ層12が
形成されている。バッファ層12は、例えば不純物を含
有しない膜厚が500nmのGaAs層である。更に、
バッファ層12上には、n型チャネル層13が形成され
ている。n型チャネル層3は、例えばSiが2×1017
(cm-3)添加された膜厚が200nmのn型GaAs
層である。n型チャネル層3上には、バリア層19が形
成されている。バリア層19は、n型チャネル層13を
構成する半導体材料よりも大きな禁制帯幅を有する半導
体材料からなる層、例えばSiが2×1017(cm-3
添加されAlを25原子%含有する膜厚が40nmのn
型AlGaAs層である。バリア層19上には、選択的
にn型コンタクト層14が形成されている。n型コンタ
クト層14は、例えばSiが1×1018(cm-3)添加
された膜厚が150nmのn型GaAs層である。ま
た、n型コンタクト層14上には、選択的にソース電極
15及びドレイン電極17が形成されている。ソース電
極15及びドレイン電極17は、例えばAuGe/Ni
層である。このAuGe/Ni層はn型GaAs層に対
して十分小さな抵抗値を与えるように熱処理されてい
る。更に、n型コンタクト層14間には、選択的にゲー
ト電極16が形成されている。ゲート電極16は、例え
ばタングステンシリサイド(WSi)からなる。なお、
n型チャネル層13及びバリア層19のゲート電極16
とドレイン電極17との間に位置する領域の一部には、
例えば深さが100nmの溝状のくぼみが形成されてお
り、このくぼみ中にn型埋込み領域18が形成されてい
る。n型埋込み領域18は、n型チャネル層13を構成
する半導体材料よりも大きな禁制帯幅を有する半導体材
料、例えばSiが2×1017(cm-3)添加されAlを
25原子%含有するAlGaAs又はGaを51原子%
含有するInGaPからなる。
【0030】本実施例においては、禁制帯幅がn型チャ
ネル層13を構成する半導体材料よりも大きい半導体材
料からなるn型埋込み領域18が形成されているだけで
なく、禁制帯幅がn型チャネル層13を構成する半導体
材料よりも大きい半導体材料からなるバリア層19がn
型チャネル層13上に形成されているので、最大ドレイ
ン電流値を低下させることなくアバランシェ降伏を抑制
してドレイン耐圧を向上させる効果が高い。実際に、本
実施例におけるゲート幅1mmあたりの最大ドレイン電
流値は380mAであり、ドレイン耐圧は29Vであっ
た。一方、バリア層19は形成されているが、前述の溝
状のくぼみ及びn型埋込み領域18が形成されていない
FETでは、その最大ドレイン電流値はゲート幅1mm
あたり380mAであり、ドレイン耐圧は23Vであっ
た。つまり、本実施例により、最大ドレイン電流値及び
ドレイン耐圧の双方を更に一層向上させることができ
る。
【0031】このように構成されたFETは、第1の実
施例方法と同様の工程により製造することができる。即
ち、高抵抗基板11上に、膜厚が500nmのバッファ
層12、膜厚が200nmのn型チャネル層13、膜厚
が40nmのバリア層19及び膜厚が150nmのn型
コンタクト層14を順次成膜する工程以外は、第1の実
施例方法と同様の工程である。
【0032】なお、第1及び第2の実施例において、n
型チャネル層はn型GaAs層であったが、例えばn型
InGaAs層であってもよい。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ゲート電極とドレイン電極との間のチャネル層内に、禁
制帯幅がチャネル層を構成する半導体材料よりも大きな
半導体材料からなるn型埋込み領域を設け、更にn型埋
込み領域の不純物濃度を第1の半導体材料と等しいもの
とするか、又はゲート電極及びドレイン電極との間に禁
制帯幅が第1の半導体材料のものよりも大きい第3の半
導体材料からなるバリア層を設けているので、最大ドレ
イン電流を減少させることなくドレイン破壊耐圧を向上
させることができる。このため、大きな出力電力を得る
ことができる。また、禁制帯幅がチャネル層を構成する
半導体材料よりも大きな半導体材料からなるバリア層を
形成することにより、更に一層ドレイン破壊耐圧が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る電界効果トランジ
スタを示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例方法に係る電界効果トラ
ンジスタの製造方法を工程順に示す断面図である。
【図3】同じく、本発明の第1の実施例方法を示す図で
あって、図2(a)及び(b)に示す工程の次工程を工
程順に示す断面図である。
【図4】同じく、本発明の第1の実施例方法を示す図で
あって、図3(a)及び(b)に示す工程の次工程を工
程順に示す断面図である。
【図5】同じく、本発明の第1の実施例方法を示す図で
あって、図4(a)及び(b)に示す工程の次工程を工
程順に示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係る電界効果トランジ
スタを示す断面図である。
【図7】従来の高出力用電界効果トランジスタを示す断
面図である。
【図8】特開昭64−61067号公報に記載された電
界効果トランジスタを示す断面図である。
【符号の説明】
1、11;高抵抗基板 2、12;バッファ層 3、13;n型チャネル層 3a;開口部 4、14;n型コンタクト層 4a;リセス開口部 5、15;ソース電極 6、16;ゲート電極 7、17;ドレイン電極 8、18;n型埋込み領域 9;SiO2膜 9a;ゲート開口部 10;SiN膜 10a;開口部 19;バリア層

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の半導体材料からなるチャネル層
    と、前記チャネル層上に形成されたゲート電極及びドレ
    イン電極とを有する電界効果トランジスタにおいて、前
    記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記チャネル
    層内に、不純物濃度が前記第1の半導体材料と等しく
    制帯幅が前記第1の半導体材料のものよりも大きい第2
    の半導体材料からなるn型埋込み領域を有することを特
    徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】 第1の半導体材料からなるチャネル層
    と、前記チャネル層上に形成されたゲート電極及びドレ
    イン電極とを有する電界効果トランジスタにおいて、前
    記ゲート電極と前記ドレイン電極との間の前記チャネル
    層内に、禁制帯幅が前記第1の半導体材料のものよりも
    大きい第2の半導体材料からなるn型埋込み領域を有
    し、前記チャネル層と前記ゲート電極及び前記ドレイン
    電極との間に禁制帯幅が前記第1の半導体材料のものよ
    りも大きい第3の半導体材料からなるバリア層が形成さ
    れていることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  3. 【請求項3】 前記第1の半導体材料及び前記第2の半
    導体材料は化合物半導体であることを特徴とする請求項
    又は2に記載の電界効果トランジスタ。
  4. 【請求項4】 前記第1の半導体材料はGaAs及びI
    nGaAsからなる群から選択された1種の半導体であ
    り、前記第2の半導体材料はAlGaAs及びInGa
    Pからなる群から選択された1種の半導体であることを
    特徴とする請求項に記載の電界効果トランジスタ。
  5. 【請求項5】 半導体基板上に第1の半導体材料からな
    るチャネル層を形成する工程と、前記チャネル層内に
    純物濃度が前記第1の半導体材料と等しく禁制帯幅が前
    記第1の半導体材料のものよりも大きい第2の半導体材
    料からなるn型埋込み領域を形成する工程と、前記チャ
    ネル層上に前記n型埋込み領域を挟んでゲート電極及び
    ドレイン電極を形成する工程とを有することを特徴とす
    る電界効果トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に第1の半導体材料からな
    るチャネル層を形成する工程と、前記チャネル層内に禁
    制帯幅が前記第1の半導体材料のものよりも大きい第2
    の半導体材料からなるn型埋込み領域をエピタキシャル
    法によって選 択的に形成する工程と、前記チャネル層上
    に前記n型埋込み領域を挟んでゲート電極及びドレイン
    電極を形成する工程とを有することを特徴とする電界効
    果トランジスタの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の半導体材料及び前記第2の半
    導体材料は化合物半導体であることを特徴とする請求項
    5又は6に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
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