JP3189052U - 便器用吸液具 - Google Patents

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Abstract

【課題】小水又は洗浄用水等の水分による洋式便器及び洋式便器周辺の汚損を抑制することができ、無用に脱落及び位置ずれすることなく、且つ取り外し易い便器用吸液具を提供する。
【解決手段】便器上縁2bに便器用吸液具1が配されていると、吸水層11が水分を吸収するため、水分による便器21及び便器21周辺の汚損が抑制される。指持部12は、吸水層11に突設されており、便器21に無用に接着せず、しかも、便器上縁2bから突出する。従って、指持部12に指を引っ掛けて吸水層11を持ち上げることによって吸水層11と便器21との間に空隙を設ければ、吸水層11を容易に摘持して便器用吸液具1を容易に取り外すことができる。接着層は吸水層11の下面における長手方向両端部以外に全面的に設けられているため、便器用吸液具1の便器上縁2bに対する接着面は広い。故に、便器用吸液具1は無用に脱落及び位置ずれし難い。
【選択図】図3

Description

本考案は、洋式便器に配される便器用吸液具に関する。
一般的な洋式トイレは、洋式便器(腰掛便器)と便座とを備える。
洋式便器は、上部に開口を有する。便座は、後部を洋式便器に枢支されており、前部が上げ下げされる。
下げられた便座の上面は座面である。以下では、座面の逆側の面を、便座裏という。
便座裏には、複数個の弾性突起が互いに離隔して突設されている。下げられた便座は、洋式便器の開口を縁取る上縁に、弾性突起を介在して支持される。便座が下げられたときの便座と洋式便器との衝突は、弾性突起によって緩衝される。
一般に、男性の小用は、便座を上げて洋式便器に対面する立ち姿勢にてなされる。このとき、小水の一部が便器上縁に付着することがある。小水の付着に気付かないまま便座を上げ下げすると、便座を把持した手に、便器上縁に付着した小水が触れ、不快な思いをすることがある。
また、下げられた便座の便座裏と便器上縁との間には、弾性突起の突出量に応じた隙間が生じる。故に、便座への着座姿勢にて小用がなされた場合、洋式便器の内部に受容されるべき小水の一部が洋式便器と便座との隙間を経て外部へ飛び出し、洋式便器及び洋式便器周辺の床面等を汚損する虞れがある。
近年、洗浄装置付きのトイレが普及している。洗浄装置は、局部又は肛門を洗浄する洗浄用水を噴射する。洗浄装置付きのトイレの場合、洗浄用水の一部が洋式便器と便座との隙間を経て外部へ飛び出し、洋式便器及び洋式便器周辺の床面等を汚損する虞れがある。
以下では、小水及び洗浄用水等を区別しない場合は水分という。
従来、便器上縁に配される便器用吸液具が公知である(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の便器用吸液具(文中「便器用水止め具」)は、2層の吸水層(文中「透水層」)と、2層の吸水層の間に介在する保水層とを備える。2層の吸水層は、何れも、便器上縁の形状に対応する弧帯状の平面形状を有する。2層の吸水層の内、下側の吸水層の下面中央部には、真空吸着性を有する滑り止めパッドが設けられている。
この便器用吸液具は、滑り止めパッドが便器上縁に着脱可能に吸着することによって、便器上縁に配される。便器用吸液具に付着した水分は、まず、吸水層に吸収される。吸水層に吸収された水分は、保水層に吸収保持される。このため、洋式便器及び洋式便器周辺の汚損が抑制される。
水分の吸収保持によって汚損した便器用吸液具は、適宜のタイミングで取り換えられる。
便器用吸液具を洋式便器から取り外すときには、使用者は、便器用吸液具の端部を洋式便器から浮かし、浮いた部分を摘持する。便器用吸液具の端部を洋式便器から浮かすために、使用者は、例えば下側の吸水層の下面と便器上縁との間に指を挿入する。
特開2000−325260号公報
便器用吸液具は、使用時には無用に脱落又は位置ずれすることがなく、且つ、交換時には洋式便器から取り外し易いことが望まれる。
ところが、特許文献1に記載の便器用吸液具の場合、下側の吸水層の下面周縁部に滑り止めパッドが設けられていない。このため、便器用吸液具の便器上縁に対する接着面が狭い。従って、滑り止めパッドの吸着力が弱いと、使用時に便器用吸液具が無用に脱落又は位置ずれする虞がある。
特許文献1に記載の便器用吸液具の場合、下側の吸水層の下面全面に滑り止めパッドを設ければ、使用時の無用な脱落及び位置ずれは抑制される。ところが、このような構成では、滑り止めパッドが邪魔をして、下側の吸水層の下面と便器上縁との間に使用者の指を挿入し難いことがある。即ち、便器用吸液具が取り外し難い。
本考案は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、無用に脱落及び位置ずれすることなく、且つ取り外し易い便器用吸液具を提供することにある。
第1考案に係る便器用吸液具は、上部に開口を有する洋式便器の前記開口を縁取る上縁の形状に対応する弧帯状の平面形状を有する吸水層と、前記上縁に着脱可能に接着する接着層とを備える便器用吸液具において、前記吸水層の幅方向に突出し、摘持又は指掛け可能な指持部が前記吸水層に一体的に設けられており、前記接着層は、前記吸水層の一面の少なくとも一部に設けられており、前記指持部には設けられていないことを特徴とする。
第2考案に係る便器用吸液具は、前記指持部は、前記吸水層の弧の凸側へ突出していることを特徴とする。
第3考案に係る便器用吸液具は、前記吸水層は、第1の吸水層と、前記一面を有する第2の吸水層とを有し、前記指持部は、前記第1及び第2の吸水層の少なくとも一方に設けられており、前記第1及び第2の吸水層の間に介在し、前記第1又は第2の吸水層が吸収した水分を吸収保持する保水層を更に備えることを特徴とする。
第4考案に係る便器用吸液具は、上部に開口を有する洋式便器の前記開口を縁取る上縁の形状に対応する弧帯状の平面形状を有する吸水層と、前記上縁に着脱可能に接着する接着層とを備える便器用吸液具において、前記接着層は、前記吸水層の一面における長手方向両端部以外に全面的に設けられている。
第5考案に係る便器用吸液具は、前記吸水層は、第1の吸水層と、前記一面を有する第2の吸水層とを有し、前記第1及び第2の吸水層の間に介在し、前記第1又は第2の吸水層が吸収した水分を吸収保持する保水層を更に備えることを特徴とする。
第6考案に係る便器用吸液具は、前記第1の吸水層は、前記第2の吸水層よりも厚くしてあることを特徴とする。
第1考案にあっては、便器用吸液具は、洋式便器の開口を縁取る上縁に配される。このために、接着層が便器上縁に着脱可能に接着する。
吸水層は、弧状帯状の平面形状を有する。吸水層の平面形状は、便器上縁の形状に対応する。
接着層は吸水層の一面の少なくとも一部に設けられている。
便器上縁に便器用吸液具が配されていると、便器用吸液具の吸水層が水分を吸収するため、水分による洋式便器及び洋式便器周辺の汚損が抑制される。
指持部は、吸水層に一体的に設けられている。指持部の、吸水層からの突出方向は、吸水層の幅方向である。このため、便器上縁に便器用吸液具が配されていると、指持部は便器上縁から突出する。従って、指持部のサイズが大きければ、使用者が指持部を摘持することは容易である。また、指持部のサイズが摘持には不向きなほど小さい場合でも、使用者が指持部に指を引っ掛けることによって吸水層を持ち上げれば、吸水層と便器上縁との間に空隙が生じるため、吸水層を摘持することは容易である。
指持部には接着層が設けられていない。仮に、指持部が洋式便器に接着されていると、指持部を摘持したり指持部に指を引っ掛けたりすることが難しくなる。換言すれば、接着層が設けられていない指持部は、摘持又は指掛けが容易である。
以上のように、指持部を利用すれば便器用吸液具の取り外しは容易である。従って、便器用吸液具の取り外しを容易にするために、接着層を設ける範囲を無用に制限する必要はない。このため、便器用吸液具の便器上縁に対する接着面が広い。この結果、便器用吸液具の無用な脱落及び位置ずれが抑制される。
第2考案にあっては、指持部は、吸水層の弧の凸側へ突出している。このため、接着層が便器上縁に接着されている場合、指持部は、洋式便器の外部側へ突出する。仮に、指持部が、吸水層の弧の凹側へ突出していると、指持部は、洋式便器の内部側へ突出する。
洋式便器の内部は水分を受容する。仮に、指持部が洋式便器の内部側へ突出していると、洋式便器の内部に受容されるべき水分が指持部に付着し易くなる。この結果、指持部が無用に汚損する。換言すれば、洋式便器の外部側へ突出する指持部は、洋式便器の内部に受容されるべき水分によって無用に汚損することを抑制することができる。
使用者が便器用吸液具を取り外す際に、汚損が少ない指持部に触れることは、汚損が多い指持部に触れる場合よりも、使用者の手の汚損及び心理的な抵抗感を低減することができる。
第4考案にあっては、便器用吸液具は、洋式便器の開口を縁取る上縁に配される。このために、接着層が便器上縁に着脱可能に接着する。
吸水層は、弧状帯状の平面形状を有する。吸水層の平面形状は、便器上縁の形状に対応する。
接着層は吸水層の一面における長手方向両端部以外に全面的に設けられている。このため、便器用吸液具の便器上縁に対する接着面が広い。この結果、便器用吸液具の無用な脱落及び位置ずれが抑制される。吸水層における接着層が設けられた一面は、接着層が便器上縁に接着すると、吸水層の下面となる。
便器上縁に便器用吸液具が配されていると、便器用吸液具の吸水層が水分を吸収するため、水分による洋式便器及び洋式便器周辺の汚損が抑制される。
便器用吸液具を洋式便器から取り外すときには、使用者は、吸水層の長手方向両端部の内、少なくとも一方を洋式便器から浮かし、浮いた部分を摘持する。吸水層を洋式便器から浮かすために、使用者は、吸水層の長手方向一端部の下面と便器上縁との間に指を挿入する。吸水層の下面における長手方向両端部には接着層は設けられていない。このため、便器用吸液具の洋式便器からの取り外しを接着層が阻害することはない。
第3考案又は第5考案にあっては、便器用吸液具は、第1の吸水層を上側にし、第2の吸水層を下側にして、便器上縁に配される。第1の吸水層又は第2の吸水層が吸収した水分は、保水層が吸収保持する。このため、吸水層のみで構成されている便器用吸液具よりも吸水量を向上させることができる。また、一旦吸収した水分が便器用吸液具から漏出することを抑制することができる。
第3考案の場合、指持部は、第1及び第2の吸水層の何れか一方に設けられていてもよく、両方に設けられていてもよい。つまり、指持部を設ける位置が無用に限定されないため、設計の自由度が高い。
第6考案にあっては、便器用吸液具は、便器上縁に配されたときに上側に位置する第1の吸水層の方が、下側に位置する第2の吸水層よりも厚い。
水分は、第1の吸水層の上面か、又は、各吸水層の側面に付着することによって、各吸水層に吸収される。このため、第1及び第2の吸水層夫々の厚みが同じであったとしても、第1の吸水層の方が、第2の吸水層よりも水分が付着し易い。水分が付着し易い第1の吸水層が厚いと、水分は効率的に吸収される。
一方、水分が付着し難い第2の吸水層を第1の吸水層以上に厚くしても、効率的な吸水には寄与しない。そればかりか、便器用吸液具が無用に厚くなり、便器用吸液具に当接した便座が洋式便器から浮いてしまう虞がある。
換言すれば、第1の吸水層が厚く、第2の吸水層が薄い便器用吸液具は、効率よく水分を吸収し、且つ、洋式便器と便座との間に好適に収まることができる。
本考案の便器用吸液具による場合、指持部を利用すれば、便器用吸液具を容易に摘持することができる。このため、便器用吸液具を洋式便器から容易に取り外すことができる。また、便器用吸液具の便器上縁に対する接着面を最大限にすることができる。この結果、便器用吸液具の無用な脱落及び位置ずれを抑制することができる。
本考案の便器用吸液具による場合、吸水層の長手方向両端部の少なくとも一方を利用すれば、便器用吸液具を容易に摘持することができる。このため、便器用吸液具を洋式便器から容易に取り外すことができる。また、便器用吸液具の便器上縁に対する接着面を最大限にすることができる。この結果、便器用吸液具の無用な脱落及び位置ずれを抑制することができる。
本考案の実施の形態1に係る便器用吸液具の構成を示す上側から見た斜視図である。 便器用吸液具の構成を示す下面図である。 便器用吸液具の使用状態を示す斜視図である。 便器用吸液具の使用状態を示す斜視図である。 便器用吸液具の使用状態を示す正面図である。 本考案の実施の形態2に係る便器用吸液具の構成を示す下側から見た斜視図である。
以下、本考案を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下の説明では、図において矢符で示す上下、前後、及び左右を使用する。
実施の形態 1.
図1は、本考案の実施の形態1に係る便器用吸液具1の構成を示す上側から見た斜視図である。
図2は、便器用吸液具1の構成を示す下面図である。
図3及び図4並びに図5は、便器用吸液具1の使用状態を示す斜視図並びに正面図である。図3は、後述する便座22が上げられている状態を示しており、図4及び図5は、便座22が下げられている状態を示している。図5には、後述する便蓋23の図示は省略している。
まず、図3〜図5に示すトイレ2の構成について説明する。
トイレ2は、一般的な洋式のものである。トイレ2は、便器21、便座22、及び便蓋23を備えている。
便器21は、洋式便器である。便器21は、上部に開口(以下、便器開口という)2aを有する。
便器開口2aを縁取る上縁(以下、便器上縁という)2bは、帯状の平坦面である。特に、便器上縁2bの前部は、弧帯状をなす。
便器21の後部には、左右方向を軸長方向とした枢軸210が配されている。
便座22はO型便座である。便座22は、環状の板状をなす。
便座22の中央部には、便器開口2aに対応して、空孔220が設けられている。
便座22の後部は、枢軸210を介して便器21に回動可能に支持されている。このため、便座22は、便座22の前部を上げ下げすることによって、枢軸210を中心に揺動可能である。
便器21に対面する立ち姿勢にてトイレ2を使用する場合、便座22は上げられる。
便座22に着座してトイレ2を使用する場合、便座22は下げられる。便座22が下げられた場合における便座22の上面は座面であり、下面は便座裏22aである。
便座裏22aには、4個の弾性突起221,221,…が突設してある。このため、下げられた便座22の便座裏22aと便器上縁2bとが対面配置される。このとき、弾性突起221,221,…は、便器上縁2bに接触して便座22を支持する。
弾性突起221,221,…は、便座裏22aの前部及び後部を除く便座裏22aの左部及び右部に、2個ずつ適長離隔配置されている。
下げられた便座22の便座裏22aと便器上縁2bとの間には、弾性突起221,221,…が介在しているため、隙間aが生じる。また、便座22が便器21に直接的に当接することがない。更に、便座22が下げられたときの便座22と便器21との衝突が緩和される。
便蓋23は、便座22を覆う卵型の板状をなす。便蓋23の後部は、枢軸210を介して便器21に回動可能に支持されている。このため、便蓋23の前部が下げられると、下方へ揺動した便蓋23によって便座22が被覆される。一方、便蓋23の前部が上げられると、便蓋23が上方へ揺動し、便座22から離隔する。
なお、トイレ2は、図示しない洗浄装置を備えていてもよい。洗浄装置は図示しない噴射ノズルを備えている。噴射ノズルは、便器21の内部に対して出没する。便器21の内部に突出した噴射ノズルからは、局部又は肛門を洗浄する洗浄用水が噴射される。
次に、図1〜図5を参照しつつ、便器用吸液具1の構成について説明する。
便器用吸液具1は、吸水層11及び接着層13を備えている。
吸水層11は、不織布又はスポンジ等を用いて、吸水性及び弾性を有する板状になしてある。吸水層11は、弧帯状の平面形状を有する。吸水層11の平面形状は、便器上縁2bの前部の形状に対応している。吸水層11の厚みは隙間aの高さに対応している。吸水層11の幅は便器上縁2bの幅に対応している。
なお、吸水層11は消臭性(特に、アンモニア臭に対する消臭性)を有していてもよい。このために、吸水層11は活性炭粉末又は消臭剤等を担持している。吸水層11が不織布を用いてなる場合には、不織布が消臭性繊維を用いて構成されていてもよい。
吸水層11の長手方向両端部には、指持部12,12が一体に設けられている。故に、各指持部12も吸水性及び弾性を有する。各指持部12の厚みは吸水層11の厚みに等しい。各指持部12は、角部が丸い三角形状の平面形状を有し、三角形の一辺が、吸水層11の長手方向両端の外形線から延長されており、三角形の他の一辺が、吸水層11に一体である。
各指持部12の突出方向は、吸水層11の幅方向であり、且つ、吸水層11の円弧の凸側である。
吸水層11及び指持部12,12は、不織布又はスポンジ等を用いてなるシートを所望の形状に裁断してなる。
吸水層11の下面の長手方向中央部には、弧帯状の平面形状を有する接着層13が設けられている。接着層13の幅は吸水層11の幅に等しいが、接着層13の長手方向の長さは吸水層11の長手方向の長さよりも短い。
接着層13は、吸水層11の下面に接着剤が塗布されることによって形成された薄層状になしてある。接着層13は、便器21に対して着脱可能な接着性を有する。工場出荷時には、接着層13は、図示しない剥離紙によって覆われている。
接着層13の厚みは、吸水層11の厚みに比べれば無視することができる。このため、便器用吸液具1の厚みは吸水層11の厚みと看做せる。
なお、便器用吸液具1が備える接着層は、接着層13に限定されるものではない。例えば、接着層は、吸水層11の下面に貼着された両面テープ状のものを用いてなる構成でもよい。両面テープ状の接着層は、一面が吸水層11に対して接着固定され、他面が便器21に対して着脱可能に接着する。
吸水層11の下面の長手方向両端部には、接着層13は設けられていない。また、各指持部12の下面にも、接着層13は設けられていない。各指持部12の下面は、吸水層11の下面における接着層13が設けられていない部分に連続している。図2においては、接着層13が設けられていない部分(非接着領域)をハッチングで示している。
便器用吸液具1は使い捨てでもよく、洗浄によって再使用可能でもよい。
なお、吸水層11に吸収された水分が吸水層11又は指持部12,12から漏出しないように、吸水層11の表面及び/又は指持部12,12夫々の表面に、防水層が形成してあってもよい。ただし、防水層は、吸水層11による吸水及び接着層13による接着を妨げない位置に形成される。
次に、便器用吸液具1の使用手順について説明する。
使用者は、まず、接着層13を覆う剥離紙を除去する。次いで、吸水層11の円弧の凸側が前側になるように、接着層13を便器上縁2bの前部に接着させる。この結果、便器用吸液具1は、吸水層11が便器上縁2bの前部を覆い、指持部12,12が便器上縁2bから前方に突出する姿勢で、便器21に配される。
便器用吸液具1を便器21に配した後で便座22を下げれば、吸水層11は、便器上縁2bの前部と、便座裏22a前部との間を閉塞する。即ち、吸水層11は隙間aを閉塞する。このとき、吸水層11は、下げられた便座22の弾性突起221,221間に配される。換言すれば、吸水層11が、下げられた便座22の弾性突起221と便器上縁2bとの間に介在することはない。
吸水層11の下面には、長手方向両端部を除いて全面的に接着層13が設けられている。このため、便器用吸液具1の便器上縁2bに対する接着面は広い。故に、便座22が上げられていたとしても、便器用吸液具1の無用の脱落及び位置ずれを抑制することができる。
ここで、吸水層11の下面周縁部の全周に亘って接着層13が設けられていない場合を考える。この場合、便器用吸液具1の便器21からの取り外しの際に、後述するように指持部12を利用しなくても、使用者が吸水層11の下面と便器上縁2bとの間に指を挿入すれば、吸水層11、延いては便器用吸液具1を摘持して、便器用吸液具1を便器21から取り外すことができる。このとき、指の挿入位置は、吸水層11の長手方向両端部に限定されない。つまり、便器用吸液具1の取り外しの自由度が高まる。ところが、便器用吸液具1の便器上縁2bに対する接着面が狭くなるため、接着層13の接着力が弱いと、便器用吸液具1の無用の脱落又は位置ずれを招く虞がある。かといって、接着層13の接着力が強すぎれば、便器用吸液具1の取り外しに支障を来す虞がある。
次に、便器用吸液具1による水分の吸収について説明する。
小用、或いは洗浄装置の使用等によって、水分が便器21の内部に受容されることなく滴下又は飛散等した場合、滴下又は飛散等した水分は、吸水層11の上面又は後端面に付着する。吸水層11に付着した水分は、吸水層11に吸収される。
吸水層11によって便器上縁2bが覆われているため、水分が便器上縁2bに付着する虞はない。従って、便器上縁2bが、水分によって汚損される虞はない。更に、便座22を把持した手に、便器上縁2bに付着している水分が触れる虞もない。
また、吸水層11によって隙間aが閉塞されているため、水分が隙間aを経て外部へ飛び出す虞はない。従って、便器21及び便器21の周辺の床面等が水分によって汚損される虞はない。
指持部12,12は、便器上縁2bから前方へ、即ち便器21の外部側へ突出している。仮に、指持部12,12が便器21の内部側へ突出していると、指持部12,12が存在しなければ便器21の内部に受容されるはずだった水分まで指持部12,12、延いては吸水層11が吸水してしまう。このため、便器用吸液具1が無用に汚損する。
さて、使用者は、水分の吸収によって汚損された便器用吸液具1を便器21から取り外し、新たな便器用吸液具1を便器21に配置する。
便器用吸液具1の取り外しは、便器用吸液具1を交換する場合の他、便器21を清掃する場合にも行なわれる。
便器用吸液具1を便器21から取り外す場合、使用者は、指持部12,12の一方に指を引っ掛けて、指持部12、延いては吸水層11の、指持部12に連続している端部(即ち、吸水層11の長手方向一端部)を持ち上げる。吸水層11の長手方向両端部には接着層13が設けられていないため、吸水層11は指持部12の持ち上げに伴って容易に持ち上がる。この結果、吸水層11と便器上縁2bとの間に空隙が生じる。使用者は、このようにして生じた空隙に指を挿入し、吸水層11を摘持する。そして、摘持した吸水層11を持ち上げることによって、接着層13を便器上縁2bから引き剥がす。即ち、使用者は、便器用吸液具1を便器21から取り外す。
各指持部12には接着層13が設けられていない。従って、指持部12が、便器21又は使用者の指等に無用に接着し、便器用吸液具1の取り外しを阻害する虞はない。
なお、便器用吸液具1を便器21から取り外す場合、使用者は、便器上縁2bの前方に突出している指持部12,12の一方を摘持してもよい。このとき、使用者は、摘持した指持部12、延いては吸水層11を持ち上げることによって、接着層13を便器上縁2bから引き剥がす。即ち、使用者は、便器用吸液具1を便器21から取り外す。
指持部12を摘持して取り外す便器用吸液具1の場合、吸水層11の下面全面に接着層13が設けられていてもよい。何故ならば、この場合には、吸水層11を摘持する必要がないからである。
また、1個の指持部12が、吸水層11の長手方向中央部に設けられていてもよい。この場合、吸水層11の下面周縁部における指持部12の近傍を除く吸水層11の下面に全面的に接着層13が設けられていてもよい。
以上のような便器用吸液具1の取り外しの際、使用者は、便器用吸液具1を摘持するために便器21に触れる必要はない。また、指持部12を利用して吸水層11を摘持するか、又は指持部12を摘持すれば、便器用吸液具1を取り外せることは、直感的に理解することができる。このため、指持部12を利用すれば、便器21に直接触れたくない使用者や便器用吸液具1を初めて取り外す使用者であっても、容易に便器用吸液具1を取り外すことができる。
ところで、吸水層11は吸水性のみならず弾性も有する。このため、弾性突起221,221,…と同様に、便座22が下げられたときの便座22と便器21との衝突を緩和することができる。
なお、便座22は、U型便座でもよい。この場合、吸水層11の上面の一部が、便座22における2個の前端部同士の間から露出するが、機能的に問題が生じることはない。
また、使用者は、複数個の便器用吸液具1,1,…を、便器上縁2bの前部のみならず、便器上縁2bの左部、右部、及び後部等にも配してもよい。ただし、便器用吸液具1が存在しない場合に水分による汚損が最も生じ易いのは便器上縁2bの前部であるため、少なくともここに便器用吸液具1が配されていれば、便器21及び便器21周辺の汚損を十分に抑制することができる。
ここで、指持部が、吸水層11から吸水層11の長手方向に突出している場合について考える。この場合、指持部が便器上縁2bから突出しないため、指持部を摘持したり指持部に指を引っ掛けたりし難い。
なお、便器用吸液具1は指持部12,12を備えていない構成でもよい。この場合、便器用吸液具1の便器21からの取り外しの際に、使用者が吸水層11の長手方向一端部の下面と便器上縁2bとの間に指を挿入すれば、吸水層11、延いては便器用吸液具1を摘持して、便器用吸液具1を便器21から取り外すことができる。
実施の形態 2.
図6は、本考案の実施の形態2に係る便器用吸液具3の構成を示す下側から見た斜視図である。
以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
便器用吸液具3は、第1及び第2の吸水層31,32と、保水層33と、接着層35とを備えている。第1及び第2の吸水層31,32並びに保水層33夫々の平面視の形状及び寸法は、実施の形態1の吸水層11の平面視の形状及び寸法に等しい。接着層35の平面視の形状及び寸法は、実施の形態1の接着層13の平面視の形状及び寸法に等しい。
第1及び第2の吸水層31,32夫々は、不織布又はスポンジ等を用いて、吸水性及び弾性を有するよう構成されている。第1の吸水層31は、第2の吸水層32よりも厚い。
保水層33は、シート状の保水材を用いてなる。保水層33を構成すべき保水材としては、紙おむつ又は生理用品等に用いられる吸水性ポリマーが好適である。保水層33は、第1の吸水層31の下面と第2の吸水層32の上面との間に積層されている。
保水層33と第1及び第2の吸水層31,32夫々とは、例えば接着によって一体化されている。ただし、第1及び第2の吸水層31,32から保水層33への水分の移動が阻害されることはない。
第1の吸水層31の長手方向両端部には、指持部311,311が一体に設けられている。第2の吸水層32の長手方向両端部には、指持部321,321が一体に設けられている。保水層33の長手方向両端部には、指持部331,331が一体に設けられている。各指持部311,321,331は、第1及び第2の吸水層31,32並びに保水層33の一体化に伴って一体化されている。指持部311,321,331夫々の平面視の形状及び寸法、並びに配置位置及び突出方向は、実施の形態1の指持部12のそれらに等しい。
以下では、一体化されている指持部311,321,331を、指持部34という。
第2の吸水層32の下面における長手方向中央部には、接着層35が設けられている。接着層35は、真空吸着性を有する平面視弧帯状のパッドである。接着層35の幅は第2の吸水層32の幅に等しい。接着層35の長手方向の長さは第2の吸水層32の長手方向の長さよりも短い。接着層35の上面は、第2の吸水層32の下面に、例えば貼着によって固定してある。接着層35は、例えば、ウレタン系の合成樹脂を発泡せしめて構成されたシートを所望の形状に裁断してなる。接着層35の下面が便器上縁2bに押し付けられたとき、接着層35の下面に露出している多数の気泡の夫々が、内部空気の排出によって、真空吸着作用をなす。このような接着層35は、便器21に対して着脱可能な接着性を有する。
第2の吸水層32の下面における長手方向両端部には、接着層35は設けられていない。また、各指持部34の最下面(即ち、各指持部321の下面)にも、接着層35は設けられていない。各指持部34の最下面は、第2の吸水層32の下面における接着層35が設けられていない部分に連続している。図6においては、接着層35が設けられていない非接着領域をハッチングで示している。
便器用吸液具3の最大厚み、即ち、第1及び第2の吸水層31,32、保水層33、並びに接着層35夫々の厚みの和は、隙間aの高さに対応している。
以上のような便器用吸液具3は、実施の形態1の便器用吸液具1と同様に使用され、便器用吸液具1と略同様の作用効果を奏する。
更に詳細には、使用者は、接着層35を便器上縁2bの前部に着脱可能に接着させる。この結果、便器用吸液具3は便器21に配される。
滴下又は飛散等した水分は、第1の吸水層31の上面又は第1及び第2の吸水層31,32夫々の後端面に付着する。第1及び第2の吸水層31,32に付着した水分は、第1及び第2の吸水層31,32に吸収される。このとき、水分が付着し易い第1の吸水層31の方が、水分が付着し難い第2の吸水層32よりも厚いため、第1及び第2の吸水層31,32による吸水は効率よく行なわれる。
第1及び第2の吸水層31,32に吸収された水分は、更に保水層33に吸収され、保持される。この結果、便器用吸液具3全体の吸水量が向上する。また、便器用吸液具3に吸収された水分が便器用吸液具3から漏出することが抑制される。
便器用吸液具3を便器21から取り外す場合、使用者は、指持部34,34の一方に指を引っ掛けて、指持部34、延いては第1及び第2の吸水層31,32と保水層33との積層体の、指持部34に連続している端部(即ち、この積層体の長手方向一端部)を持ち上げる。次いで、使用者は、この積層体を摘持する。或いは、使用者は指持部34を摘持する。何れにせよ、使用者は、摘持した便器用吸液具3を便器21から取り外す。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本考案の範囲は、上述した意味ではなく、実用新案登録請求の範囲と均等の意味及び実用新案登録請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、本考案の効果がある限りにおいて、便器用吸液具1,3に、実施の形態1,2に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
各実施の形態に開示されている構成要件(技術的特徴)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせによって新しい技術的特徴を形成することができる。
1,3 便器用吸液具
11 吸水層
12,34 指持部
13,35 接着層
21 便器(洋式便器)
2a 便器開口(開口)
2b 便器上縁(上縁)
31 第1の吸水層
32 第2の吸水層
33 保水層

Claims (6)

  1. 上部に開口を有する洋式便器の前記開口を縁取る上縁の形状に対応する弧帯状の平面形状を有する吸水層と、
    前記上縁に着脱可能に接着する接着層と
    を備える便器用吸液具において、
    前記吸水層の幅方向に突出し、摘持又は指掛け可能な指持部が前記吸水層に一体的に設けられており、
    前記接着層は、前記吸水層の一面の少なくとも一部に設けられており、前記指持部には設けられていないことを特徴とする便器用吸液具。
  2. 前記指持部は、前記吸水層の弧の凸側へ突出していることを特徴とする請求項1に記載の便器用吸液具。
  3. 前記吸水層は、第1の吸水層と、前記一面を有する第2の吸水層とを有し、
    前記指持部は、前記第1及び第2の吸水層の少なくとも一方に設けられており、
    前記第1及び第2の吸水層の間に介在し、前記第1又は第2の吸水層が吸収した水分を吸収保持する保水層を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の便器用吸液具。
  4. 上部に開口を有する洋式便器の前記開口を縁取る上縁の形状に対応する弧帯状の平面形状を有する吸水層と、
    前記上縁に着脱可能に接着する接着層と
    を備える便器用吸液具において、
    前記接着層は、前記吸水層の一面における長手方向両端部以外に全面的に設けられていることを特徴とする便器用吸液具。
  5. 前記吸水層は、第1の吸水層と、前記一面を有する第2の吸水層とを有し、
    前記第1及び第2の吸水層の間に介在し、前記第1又は第2の吸水層が吸収した水分を吸収保持する保水層を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の便器用吸液具。
  6. 前記第1の吸水層は、前記第2の吸水層よりも厚くしてあることを特徴とする請求項3又は5に記載の便器用吸液具。
JP2013006971U 2013-12-09 便器用吸液具 Expired - Lifetime JP3189052U (ja)

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