JP3188905U - ダブル駆動のハブ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】自転車の後輪に取り付けたダブル駆動のハブ装置を提供する。【解決手段】ダブル駆動のハブ装置は、ハブ本体２０と、心軸２５と、サブペダル２８と、を有し、その内、該ハブ本体は、自転車の後輪の中心に取り付けられ、内部に貫通孔２１が形成され、両端近傍の外周面にそれぞれフランジ２２が設けられ、該フランジに複数の係合孔２２１が間隔をおいて環状に配列するように形成され、両端にそれぞれ凸縁２３，２４が延設され、そのうちの１つの凸縁２４の外周面に結合部２４１が形成され、該結合部が自転車の動力伝送装置の後側動力伝送リング３０に結合され、該心軸は、前記ハブ本体の貫通孔２１に貫設され、外周面における該貫通孔と対応する箇所に一方通行の軸受２５１が環設され、両端近傍の外周面にそれぞれ軸受部材が環設され、該サブペダルは、前記心軸の両端に結合されると共に、該心軸と連動する。【選択図】図２

Description

本考案は、特に自転車の後輪に取り付けたハブに関するものである。

自転車の動力を伝送する方法は、主にペダル部材と後輪との間に動力伝送装置が取り付けられ、そのペダルを回転すると、動力伝送装置のチェンやギアなどの部品を介して動力を後輪に伝送し、自転車を駆動することができる。
既存の動力伝送装置は、自転車のペダルに該ペダルと連動する前駆動リングが取り付けられ、後輪の中心に台湾の実用新案第Ｍ３７４９８１号の「自転車のハブ構造」のようなハブが取り付けられ、該ハブに後駆動リングが取り付けられ、その前駆動リング及び後駆動リングにチェンやベルトなどの撓性ユニットが環設され、使用する時、ペダルを回転すると、この動力伝送装置により自転車を駆動することができる。

しかしながら、上述した構造を有する自転車において、乗車者がペダルを踏み続けることが必要であるので、坂や凹凸の地面で走行する場合に、使用者の負担がかなり重くなり、また、タンデム自転車であれば、前側の乗車者しかペダルを踏んでいなくて、後ろの乗車者が乗ったままで、タンデム自転車の楽しさを失ってしまう。

上記の問題を解決するために、当業者が台湾の実用新案第Ｍ３８６２２８号の「タンデム自転車」を開発した。このタンデム自転車は、フレームを長くすると共に、フレームの前側及び後側にそれぞれペダル及び動力伝送装置を取り付け、また、前側及び後側の動力伝送装置がそれぞれフレームの中間の動力伝送軸と連動し、該動力伝送軸がもう１つの動力伝送装置に連動して後輪を回転させ、タンデム自転車を駆動することができる。

しかしながら、タンデム自転車に乗る時に、２人の乗車者がペダルを軽く踏むと、自転車を駆動することができ、２人乗りの楽しさを味わうことができるが、タンデム自転車の動力伝送構造が複雑で製造コストが高いと共に、フレームが長過ぎて安全問題にも繋がり、一般の道で走行すると、非常に危険であった。

上述した問題を解決するために、本考案に係るダブル駆動のハブ装置は、ハブ本体と、心軸と、サブペダルと、を有し、その内、該ハブ本体は、自転車の後輪の中心に取り付けられ、内部に貫通孔が形成され、両端近傍の外周面にそれぞれフランジが設けられ、該フランジに複数の係合孔が間隔をおいて環状に配列するように形成され、両端にそれぞれ凸縁が延設され、そのうちの１つの凸縁の外周面に結合部が形成され、該結合部が自転車の動力伝送装置の後側動力伝送リングに結合され、該心軸は、前記ハブ本体の貫通孔に貫設され、外周面における該貫通孔と対応する箇所に一方通行の軸受が環設され、両端近傍の外周面にそれぞれ軸受部材が環設され、該サブペダルは、前記心軸の両端に結合されると共に、該心軸と連動するものを提供する。

かかるダブル駆動のハブ装置において、前記ハブ本体及びその両端近傍のフランジが一体成形となってもよい。

かかるダブル駆動のハブ装置において、前記フランジがそれぞれハブ本体の両端近傍の外周面に締め付けられてもよい。

かかるダブル駆動のハブ装置において、前記ハブ本体における一端の凸縁の結合部がねじ状を呈することが好ましい。

かかるダブル駆動のハブ装置において、
前記心軸の両端にそれぞれ結合端が設けられ、
前記サブペダルが心軸と連動するように結合端に環設され、
前記結合端にサブペダル及び心軸を締め付けるための固定部材が取り付けられることが好ましい。

かかるダブル駆動のハブ装置において、
前記心軸の結合端の端面にねじ穴が凹設され、
前記固定部材が心軸のねじ穴に螺合されることが好ましい。

上述したように、本考案に係るダブル駆動のハブ装置を有すれば、一般の自転車のフレームを長くすることが不要で、複雑な動力伝送構造もなく、製造コストを節約し、自転車の安全性も高め、２人乗りの楽しさを味わうことができる。本考案に係るダブル駆動のハブ装置を既存の自転車の後輪に取り付けると、一般の自転車を２人乗り用の自転車にすることができる。

本考案に係るダブル駆動のハブ装置において、自転車に取り付けた状態を示す側視図である。 本考案に係るダブル駆動のハブ装置の部分分解断面図である。 本考案に係るダブル駆動のハブ装置において、メンペダルを踏む状態を示す側視図である 本考案に係るダブル駆動のハブ装置において、図３の状態を示す部分断面図である。 本考案に係るダブル駆動のハブ装置において、サブペダルを踏む状態を示す側視図である。 本考案に係るダブル駆動のハブ装置において、図５の状態を示す部分断面図である。 本考案に係るダブル駆動のハブ装置において、メンペダル及びサブペダルを同時に踏む状態を示す側視図である。 本考案に係るダブル駆動のハブ装置において、図７の状態を示す部分断面図である。

以下、添付図面を参照して本考案の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、下記実施例は、本考案の好適な実施の形態を示したものにすぎず、本考案の技術的範囲は、下記実施例そのものに何ら限定されるものではない。

図１及び図２に示すように、本考案に係るダブル駆動のハブ装置は、自転車の後輪１０の中心に取り付けられ、ハブ本体２０を有し、該ハブ本体２０の内部に貫通孔２１が形成され、該ハブ本体２０の外周面における両端近傍にそれぞれフランジ２２が設けられ、該フランジ２２に複数の係合孔２２１が間隔をおいて環状に配列するように形成され、自転車のスポーク１１の内端がこれらの係合孔２２１に係合される。本実施例におけるハブ本体２０及びフランジ２２が一体成形となってもよく、それらのフランジ２２がハブ本体２０の外周面に締め付けられてもよい。

さらに、前記ハブ本体２０の一端に凸縁２３が延設され、他端に凸縁２４が延設され、該凸縁２４の外周面に結合部２４１が形成され、この結合部２４１が自転車の動力伝送装置の後側動力伝送リング３０に結合される。なお、本実施例において、凸縁２４の結合部２４１がねじ状を呈し、後側動力伝送リング３０の中心にねじ穴３１が形成され、該結合部２４１が後側動力伝送リング３０のねじ穴３１に螺合して連動することができる。
一方、他の実施例においては、後側動力伝送リング３０が凸縁２４の結合部２４１に環設されると共に、少なくとも１本のピンが後側動力伝送リング３０及び凸縁２４の結合部２４１に挿設されることによって、後側動力伝送リング３０及び凸縁２４を結合して連動することができる。

前記ハブ本体２０の貫通孔２１に心軸２５が貫設され、該心軸２５におけるフランジ２２と対応する箇所にそれぞれ一方通行の軸受２５１が環設され、これらの軸受２５１が一方通行のころ軸受にしてもよく、一方通行の玉軸受にしてもよく、心軸２５を回転自在にしっかりと貫通孔２１に組み合わせればよい。
また、この心軸２５の回転方向が自転車を走行させるための回転方向と一致する場合に、心軸２５が一方通行の軸受２５１に当接しながらハブ本体２０を回転させ、一方、この心軸２５の回転方向が自転車を走行させるための回転方向と反対する、または心軸２５が回転してない場合には、心軸２５が一方通行の軸受２５１に当接しないと共に、ハブ本体２０を回転させることもしない。

前記心軸２５におけるハブ本体２０の凸縁２３、２４に対応する箇所にそれぞれ内軸受２６が環設され、これらの内軸受２６によりハブ本体２０が心軸２５を回転自在かつ穏やかに保持することができる。該心軸２５の外周面の両端にそれぞれ外軸受２７が環設され、自転車の後フォーク１２が外軸受２７に固定される。さらに、心軸２５における内軸受２６及び外軸受２７の間にチューブ２６１が環設され、該チューブ２６１により内軸受２６と外軸受２７との間に所定の距離を維持する。

前記心軸２５の両端にそれぞれ結合端２５２が設けられ、該結合端２５２の外周面に少なくとも１つの当接面が設けられ、即ち、四角形や六角形などの円形ではない断面を備える。自転車のサブペダル２８が心軸２５と連動するように結合端２５２に環設され、固定部材２９によりサブペダル２８及び結合端２５２を締め付ける。
本実施例における、心軸２５の結合端２５２の端面にねじ穴２５３が凹設され、固定部材２９がボルト２９１であり、該ボルト２９１がサブペダル２８のクランクの末端を通過して心軸２５のねじ穴２５３に螺合され、この構造によれば、サブペダル２８を回動すると、サブペダル２８が心軸２５を連動することができる。

図１に示すように、本考案に係るダブル駆動のハブ装置を自転車の後輪１０に取り付ける時、自転車の後側動力伝送リング３０が凸縁２４の結合部２４１に環設しながら、撓性ユニット３３を介して自転車の前側動力伝送リング３２と連動する。
自転車の前側動力伝送リング３２及び後側動力伝送リング３０をスプロケットにしては、その撓性ユニット３３をチェンにすることが好ましく、自転車の前側動力伝送リング３２及び後側動力伝送リング３０を歯付プーリにしては、その撓性ユニット３３を歯付ベルトにすることが好ましい。また、自転車の前側動力伝送リング３２にメンペダル３４が取り付けられ、乗車者がメンペダル３４を踏むと、前側動力伝送リング３２を回転して自転車を駆動することができ、メンペダル３４を踏んでいない、または、反対方向へ踏むと、メンペダル３４が前側動力伝送リング３２を連動することはない。

図３及び図４に示すように、前側の乗車者がメンペダル３４を踏む時に、前側動力伝送リング３２が回転しながら撓性ユニット３３により後側動力伝送リング３０を連動し、また、後側動力伝送リング３０がハブ本体２０と連動することから、後側動力伝送リング３０がハブ本体２０を回転して後輪１０を駆動することができる。
図５及び図６に示すように、後側の乗車者がサブペダル２８を踏む時に、サブペダル２８が心軸２５と連動することから、心軸２５を回転しながら一方通行の軸受２５１によりハブ本体２０を回転させて後輪１０を駆動することができる。

本考案に係るダブル駆動のハブ装置は、一般の自転車の後輪に取り付ければよいことから、前側の乗車者及び後側の乗車者がそれぞれのペダルを踏んで同時に自転車を駆動することができ、例えば、図７及び図８に示すように、ハブ本体２０を同時にメンペダル３４及びサブペダル２８からの動力を受けて後輪１０を回転することができるので、２人乗りが１人乗りより軽く踏めば、坂や凹凸の地面で走行しても自転車を簡単に駆動することができる。

１０ 後輪
１１ スポーク
１２ 後フォーク
２０ ハブ本体
２１ 貫通孔
２２ フランジ
２２１ 係合孔
２３、２４ 凸縁
２４１ 結合部
２５ 心軸
２５１ 軸受
２５２ 結合端
２５３ ねじ穴
２６ 内軸受
２６１ チューブ
２７ 外軸受
２８ サブペダル
２９ 固定部材
２９１ ボルト
３０ 後側動力伝送リング
３１ ねじ穴
３２ 前側動力伝送リング
３３ 撓性ユニット
３４ メンペダル

Claims (6)

1. 自転車の後輪の中心に取り付けられ、内部に貫通孔が形成され、両端近傍の外周面にそれぞれフランジが設けられ、該フランジに複数の係合孔が間隔をおいて環状に配列するように形成され、両端にそれぞれ凸縁が延設され、そのうちの１つの凸縁の外周面に結合部が形成され、該結合部が自転車の動力伝送装置の後側動力伝送リングに結合されるハブ本体と、
   前記ハブ本体の貫通孔に貫設され、外周面における該貫通孔と対応する箇所に一方通行の軸受が環設され、両端近傍の外周面にそれぞれ軸受部材が環設される心軸と、
   前記心軸の両端に結合されると共に、該心軸と連動するサブペダルと、を有することを特徴とするダブル駆動のハブ装置。
2. 前記ハブ本体及びその両端近傍のフランジが一体成形となることを特徴とする請求項１に記載のダブル駆動のハブ装置。
3. 前記フランジがそれぞれハブ本体の両端近傍の外周面に締め付けられることを特徴とする請求項１に記載のダブル駆動のハブ装置。
4. 前記ハブ本体における一端の凸縁の結合部がねじ状を呈することを特徴とする請求項１乃至３の何れか１項に記載のダブル駆動のハブ装置。
5. 前記心軸の両端にそれぞれ結合端が設けられ、
   前記サブペダルが心軸と連動するように結合端に環設され、
   前記結合端にサブペダル及び心軸を締め付けるための固定部材が取り付けられることを特徴とする請求項１乃至４の何れか１項に記載のダブル駆動のハブ装置。
6. 前記心軸の結合端の端面にねじ穴が凹設され、
   前記固定部材が心軸のねじ穴に螺合されることを特徴とする請求項５に記載のダブル駆動のハブ装置。

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