JP3188510B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3188510B2
JP3188510B2 JP7402092A JP7402092A JP3188510B2 JP 3188510 B2 JP3188510 B2 JP 3188510B2 JP 7402092 A JP7402092 A JP 7402092A JP 7402092 A JP7402092 A JP 7402092A JP 3188510 B2 JP3188510 B2 JP 3188510B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機を搭載した
車両において、駆動輪にスリップが発生した際の変速を
適正に行うための自動変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機を搭載した車両では、
図9に示す変速切換マップに基づいて変速機のシフトア
ップおよびシフトダウンが自動的に切換えられるように
なっている。前記変速切換マップは通常、車速とアクセ
ル開度とをベースにして各変速段のシフトアップライン
とシフトダウンラインとを決定する。このとき、これら
シフトアップラインとシフトダウンラインは、変速時の
アップ,ダウンハンチングを防止するために、シフトダ
ウンラインがシフトアップラインより低車速側に設定さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の自動変速機の変速制御装置にあっては、車速が車
輪の回転数または変速機の出力軸の回転数から検出され
るようになっていた。このため、車輪がスリップされた
場合に車輪の回転数が一時的に上昇して車速が高くなっ
たと誤認する。
【0004】即ち、車速とアクセル開度とによって決定
される運転状態が、例えば前記図9中A点、つまり、3
−2ダウンラインと2−3アップラインとの間の2速状
態にある場合、スリップによる車速誤認により2−3ア
ップラインを横切って運転状態がB点の3速にアップシ
フトされる。このようにアップシフトされることにより
トルクが低下し、駆動輪のスリップが低減する。そし
て、スリップが低減されることにより駆動輪の回転が正
常に戻り、運転状態が前記A点と略同じC点に復帰す
る。
【0005】ところが、前記C点は3−2ダウンライン
と2−3アップラインとの間に位置して、3−2ダウン
ラインを通過しないことから3速状態が維持されること
になる。このため、スリップが発生される以前(2速)
とスリップの低減後(3速)でギア位置が1段高く設定
された状態となり、連続した運転状態の途中で急激にト
ルク不足を生じてしまう。このため、運転者はスリップ
の低減後に更にアクセルを踏み込んで加速する必要があ
り、走行性が悪化されてしまう。また、このようにスリ
ップの低減後に更にアクセルを踏み込むことにより、再
度スリップを発生してしまうおそれがあるという課題が
あった。
【0006】尚、特開昭61−89157号公報には付
加的に発生される制御信号により自動変速機の切換特性
を駆動スリップ制御系に対して最適な方向に制御するも
のが開示されるが、これはアクセルペダルのキックダウ
ン時に変速機の高速切換を阻止するものである。このた
め、キックダウンによりスリップが発生された時には、
低速段の大きなトルクが維持されるためスリップが収束
されなくなってしまう。
【0007】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、車輪にスリップが発生した場合に、このスリップの
低減後の変速段がスリップ発生前の状態に復帰されるよ
うにして、スリップの発生前とスリップ低減後とで略等
しいトルクを得ることができる自動変速機の変速制御装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の第1の構成は図1に示すように、駆動輪a
の回転またはこの駆動輪aに連動した部分の回転から車
速を検出し、この車速に基づいて各変速段のシフトアッ
プラインおよび当該シフトアップラインより低車速側に
シフトダウンラインをそれぞれ自動的に決定する自動変
速機bを備えた車両において、駆動輪aのスリップを検
出するスリップ検知手段cと、スリップの検出時に各変
速段のシフトダウンラインを高車速側に移動して、対応
するシフトアップラインに近づけるシフトダウンライン
変更手段dと、を設けることにより構成する。
【0009】また、かかる目的を達成するために本発明
の第2の構成は図2に示すように、駆動輪aの回転また
はこの駆動輪aに連動した部分の回転から車速を検出
し、この車速に基づいて各変速段のシフトアップライン
および当該シフトアップラインより低車速側にシフトダ
ウンラインをそれぞれ自動的に決定する自動変速機bを
備えた車両において、駆動輪aのスリップを検出するス
リップ検知手段cと、スリップが検出されたときにタイ
マーで所定時間をカウントしてスリップの収束を推定す
るスリップ収束推定手段eと、スリップの収束が推定さ
れたことに応じて、各変速段のシフトダウンラインを高
車速側に移動して、対応するシフトアップラインに近づ
けるシフトダウンライン変更手段dと、を設けることに
より構成する。
【0010】
【作用】以上の構成により本発明にかかる自動変速機の
変速制御装置の第1の構成にあっては、スリップ検知手
段cにより駆動輪aのスリップが検出されると、シフト
ダウンライン変更手段dにより自動変速機bの各変速段
のシフトダウンラインが高車速側に移動されて、対応す
るシフトアップラインに近づけられる。このため、スリ
ップが低減して駆動輪a回転が低下し、運転状態が低車
速側に変化された場合に、変速点が対応するシフトアッ
プラインに近づくように高車速側に移動された前記シフ
トダウンラインを横切り易くなり、スリップ低減後の変
速段をスリップ発生前の変速段に復帰することができ
る。
【0011】また、本発明の第2の構成にあっては、前
記第1の構成に加えてスリップ収束推定手段eを設け、
スリップの収束が推定されたことに応じてシフトダウン
ライン変更手段dを作動することにより、スリップの低
減が不安定な状態でシフトダウンライン変更手段dが作
動されるのを阻止することができる。このため、不安定
なスリップの低減状態でシフトダウンされてトルクが増
大されるのを防止して、スリップがハンチング状態で再
発生するのを防止することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。図3から図6は本発明にかかる自動変速機の
変速制御装置の一実施例を示し、図3は本発明の変速制
御装置が適用される自動車10の概略構成図、図4は本
実施例においてホイルスピンを検出するためのフローチ
ャート、図5は本実施例の変速制御においてシフトダウ
ンを実行するための基本フローチャート、図6は駆動輪
にスリップが発生した場合の変速制御を実行するための
フローチャートである。
【0013】前記自動車10は図1に示したように自動
変速機12が搭載され、この自動変速機12にはエンジ
ン14の出力回転がトルクコンバータ16を介して入力
されると共に、自動変速機12で適宜変速されたエンジ
ン回転はプロペラシャフト18を介して駆動輪としての
後輪20に伝達される。尚、22は従動輪としての前輪
である。
【0014】前記自動変速機12は、液圧制御装置24
から供給される制御液圧により、変速機12に内蔵され
た複数のクラッチおよびブレーキが適宜締結および解除
され、このことにより変速ギアの切換えが行われること
により自動変速される。また、前記液圧制御装置24か
ら前記トルクコンバータ16に供給する液圧通路を切換
えることにより、このトルクコンバータ16のロックア
ップおよびロックアップ解除が行われるようになってい
る。
【0015】前記液圧制御装置24にはPT総合制御コ
ントローラ26から出力される変速信号およびロックア
ップ信号により、前記液圧制御装置24から自動変速機
12およびトルクコンバータ16に供給する変速用およ
びロックアップ用の制御液圧が制御される。
【0016】前記PT総合制御コントローラ26には、
アクセルペダル28の踏込量に対応したアクセル開度信
号が入力されると共に、後輪20および前輪22の回転
数信号が入力される。また、前記PT総合制御コントロ
ーラ26からエンジン14のスロットルアクチュエータ
30にスロットルコントロール信号が出力され、自動変
速機12の変速制御と共にエンジン14の出力制御が行
われ、パワープラントのトラクションコントロールが行
われる。尚、本実施例では駆動輪としての前記後輪20
の回転数から車速を判断するようになっている。
【0017】ここで、本実施例では前記PT総合制御コ
ントローラ26により駆動輪20のスリップ(ホイルス
ピン)を判断し、このスリップ発生時の変速を制御する
ようになっている。即ち、前記ホイルスピンの判断は図
4に示したフローチャートによって行い、ホイルスピン
が無い場合は図5に示したフローチャートによって通常
のシフトダウン制御が行われると共に、ホイルスピンが
発生した場合は図6に示したフローチャートによってシ
フトダウン制御が行われる。
【0018】前記図4のフローチャートはサブルーチン
として処理され、所定時間毎のサンプリング周期に設定
される。このサブルーチンでは、まず、ステップ100
およびステップ101によって現在の車速Vおよび前回
の車速V0 を読み込み、ステップ102によって加速度
Gを計算する。次に、ステップ103では前記加速度G
が予め設定された所定値、例えば0.5より小さいかど
うかを判断し、この所定値より小さい場合(YES)に
ホイルスピンが収束されたと判断して、ステップ104
によりスピンフラグSPNFを立てる(SPNF=1)。一方、
前記加速度Gが所定値以上の場合(NO)には、ステッ
プ105に進んでスピンダウンフラグSPDWF が立ってい
る(SPDWF =1)かどうかを判断し、立っていない場合
(NO)はそのままリターンされると共に、立っている
場合(YES)はステップ106に進んでスピンフラグ
SPNFをリセットする(SPNF=0)。
【0019】そして、前記スピンフラグSPNFをリセット
した後、ステップ107によってタイマーを設定し、サ
ンプリング周期のカウントCANT回数が20回を越えた場
合(YES)にホイルスピンが収束されたと推定して、
ステップ108によってスピンダウンフラグSPDWF をリ
セットする(SPDWF =0)。一方、前記ステップ107
でカウントCANT回数が20回以下である場合(NO)に
ステップ109に進んで現在のカウントCANT回数に1を
加えてリターンされる。
【0020】一方、図5のフローチャートに示したシフ
トダウンの制御では、まず、ステップ110によって前
記図4のフローチャートで求めたスピンフラグSPNFが立
っているかどうかを判断し、立っていない場合(NO)
はステップ111によってギア位置Gが1速であるかど
うかを判断する。1速の場合(YES)はそのままリタ
ーンすると共に、1速以外の場合(NO)はステップ1
12に進んでギア位置Gが4速であるかどうかを判断す
る。4速の場合(YES)はステップ113に進む一
方、4速でない場合(NO)はステップ114に進んで
ギア位置が3速であるかどうかを判断する。そして、3
速の場合(YES)はステップ115に進み、3速でな
い場合(NO)はステップ116に進む。
【0021】前記ステップ113以降の制御、前記ステ
ップ115以降の制御、およびステップ116以降の制
御では、図9に示した変速マップに基づいて現在の車速
Vから最適変速段が設定される。
【0022】即ち、前記ステップ113では前記変速マ
ップからアクセル開度に応じた2−1シフトダウン車速
1 を読み込む。次のステップ117では車速Vが前記
2−1シフトダウン車速E1 より小さいかどうかを判断
し、小さい場合(YES)はステップ118に進んでギ
ア位置を1速に設定する。一方、車速Vが2−1シフト
ダウン車速E1 以上の場合(NO)はステップ119に
進み、前記変速マップからアクセル開度に応じた3−2
シフトダウン車速E2 を読み込み、次のステップ120
で車速Vが3−2シフトダウン車速E2 より小さいかど
うかを判断する。
【0023】前記ステップ120で車速Vが3−2シフ
トダウン車速E2 より小さいと判断された場合(YE
S)にステップ121に進み、ギア位置を2速に設定す
る。一方、車速Vが3−2シフトダウン車速E2 以上の
場合(NO)はステップ122に進み、アクセル開度に
応じた4−3シフトダウン車速E3 を読み込む。そし
て、次のステップ123で車速Vが4−3シフトダウン
車速E3 より小さいかどうかを判断し、小さい場合(Y
ES)はステップ124によってギア位置を3速に設定
する一方、車速Vが4−3シフトダウン車速E3 以上の
場合(NO)はそのままリターンし、ステップ112で
設定されている4速のギア位置が維持される。
【0024】次に、前記ステップ115では前記ステッ
プ113と同様にアクセル開度に応じた2−1シフトダ
ウン車速E1 を読み込み、ステップ125で車速Vと2
−1シフトダウン車速E1 との大小関係を判断する。そ
して、車速Vが2−1シフトダウン車速E1 より小さい
場合(YES)はステップ126でギア位置を1速に設
定し、車速Vが2−1シフトダウン車速E1 以上の場合
(NO)はステップ127により3−2シフトダウン車
速E2 を読み込み、次にステップ128で車速Vと3−
2シフトダウン車速E2 との大小関係を判断する。そし
て、車速Vが3−2シフトダウン車速E2 より小さい場
合(YES)はステップ129によってギア位置を2速
に設定し、車速Vが3−2シフトダウン車速E2 以上の
場合(NO)はそのままリターンし、ステップ114で
設定された3速状態が維持される。
【0025】次に、前記ステップ116ではアクセル開
度に応じた2−1シフトダウン車速E1 を読み込み、ス
テップ130で判断された車速Vと2−1シフトダウン
車速E1 との大小関係から、車速Vが2−1シフトダウ
ン車速E1 より小さい場合(YES)はステップ131
によりギア位置を1速に設定すると共に、車速Vが2−
1シフトダウン車速E1 以上の場合(NO)はそのまま
リターンし、ステップ111,ステップ112およびス
テップ114でそれぞれ検索された以外のギア位置、つ
まり、2速状態が維持される。
【0026】ところで、前記図5に示すフローチャート
ではステップ110によってスピンフラグSPNFが立って
いる(SPNF=1)と判断した場合(YES)は、ステッ
プ132によってスピンダウン時の変速制御を行う。こ
のスピンダウン時の変速制御は図6に示したフローチャ
ートによって行われる。このスピンダウン時のフローチ
ャートは前記図5に示したフローチャートと略同様の制
御が行われるようになっているが、特に異なる点はシフ
トダウン時に図9の変速マップから読み込む変速ライン
をシフトアップライン(E4 〜E6 )としたことにあ
る。
【0027】即ち、図6に示したフローチャートでは、
まず、ステップ140によりギア位置Gが1速であるか
どうかを判断し、1速の場合(YES)はそのままリタ
ーンすると共に、1速以外の場合(NO)はステップ1
41に進んでギア位置Gが4速であるかどうかを判断す
る。4速の場合(YES)はステップ142に進む一
方、4速でない場合(NO)はステップ143に進んで
ギア位置が3速であるかどうかを判断する。そして、3
速の場合(YES)はステップ144に進み、3速でな
い場合(NO)はステップ145に進む。
【0028】前記ステップ142では前記変速マップか
らアクセル開度に応じた1−2シフトアップ車速E4
読み込む。次のステップ146では車速Vと1−2シフ
トアップ車速E4 との大小関係を判断し、車速Vが1−
2シフトアップ車速E4 より小さい場合(YES)はス
テップ147に進んでギア位置を1速に設定すると共
に、ステップ148によってスピンダウンフラグSPDWF
を立てる。一方、車速Vが1−2シフトアップ車速E4
以上の場合(NO)はステップ149に進み、前記変速
マップからアクセル開度に応じた2−3シフトアップ車
速E5 を読み込み、次のステップ150で車速Vと2−
3シフトアップ車速E5 との大小関係を判断する。
【0029】前記ステップ150で車速Vが2−3シフ
トアップ車速E5 より小さいと判断された場合(YE
S)はステップ151に進み、ギア位置を2速に設定す
ると共に、ステップ152によってスピンダウンフラグ
SPDWF を立てる。一方、車速Vが2−3シフトアップ車
速E5 以上の場合(NO)はステップ153に進み、ア
クセル開度に応じた3−4シフトアップ車速E6 を読み
込む。そして、次のステップ154で車速Vが3−4シ
フトアップ車速E6 より小さいかどうかを判断し、小さ
い場合(YES)はステップ155によってギア位置を
3速に設定すると共に、ステップ156によってスピン
ダウンフラグSPDWF を立てる。一方、車速Vが3−4シ
フトアップ車速E6 以上の場合(NO)はそのままリタ
ーンし、ステップ141で設定されている4速のギア位
置が維持される。
【0030】次に、前記ステップ144ではアクセル開
度に応じた1−2シフトアップ車速E4 を読み込み、ス
テップ157で車速Vと1−2シフトアップ車速E4
の大小関係を判断する。そして、車速Vが1−2シフト
アップ車速E4 より小さい場合(YES)はステップ1
58でギア位置を1速に設定すると共に、ステップ15
9でスピンダウンフラグSPDWF を立てる。一方、車速V
が1−2シフトアップ車速E4 以上の場合(NO)はス
テップ160により2−3シフトアップ車速E5 を読み
込み、次にステップ161で車速Vと2−3シフトアッ
プ車速E5 との大小関係を判断する。そして、車速Vが
2−3シフトアップ車速E5 より小さい場合(YES)
はステップ162によってギア位置を2速に設定すると
共に、ステップ163によってスピンダウンフラグSPDW
F を立てる。また、車速Vが2−3シフトアップ車速E
5 以上の場合(NO)はそのままリターンし、ステップ
143で設定された3速状態が維持される。
【0031】次に、前記ステップ145ではアクセル開
度に応じた1−2シフトアップ車速E4 を読み込み、ス
テップ164で判断された車速Vと1−2シフトアップ
車速E4 との大小関係から、車速Vが1−2シフトアッ
プ車速E4 より小さい場合(YES)はステップ165
によりギア位置を1速に設定すると共に、ステップ16
6によってスピンダウンフラグSPDWF を立てる。また、
車速Vが1−2シフトアップ車速E4 以上の場合(N
O)はそのままリターンし、ステップ140,ステップ
141およびステップ143でそれぞれ検索された以外
のギア位置、つまり、2速状態が維持される。
【0032】以上の構成により本実施例の自動変速機1
2の変速制御装置にあっては、常時図4に示したフロー
チャートでホイルスピン、つまり、後輪20のスリップ
を検出しており、スピンフラグSPNFが立っていない場
合、つまり、スリップが発生していない場合のシフトダ
ウン制御は、図5のフローチャートに示したように、図
9の変速マップのシフトダウンラインE1 〜E3 を基準
にして、アクセル開度と車速Vとの関係をもって決定さ
れる。このときのシフトダウンラインE1 〜E3はシフ
トアップラインE4 〜E6 より低車速側に設定され、シ
フトアップとシフトダウンとの変速ハンチングを防止す
るようになっており、通常走行時の滑らかな変速を可能
とする。
【0033】一方、スピンフラグSPNFが立っている場
合、つまり、スリップが発生された場合のシフトダウン
制御は、図6のフローチャートに示したようにシフトア
ップラインE4 〜E6 を基準として行われるようになっ
ており、例えば、ホイルスピンが発生して図9中A点か
らB点にアップシフトした後、ホイルスピンの収束によ
り再度C点に復帰した場合、2−3シフトアップライン
5 を横切ってA点と同じギア位置、つまり、この場合
2速にダウンシフトすることができる。従って、スリッ
プの発生前とスリップ収束後のギア位置を同じにするこ
とができるため、連続した走行においてスリップの発生
前とスリップ低減後において略等しいトルクを得ること
ができ、運転操作性を良好なものとすることができる。
【0034】ところで、前記実施例ではホイルスピンを
検出するに図4のフローチャートを用いて、後輪20つ
まり駆動輪自体のアウトプット軸における回転速度の前
回と現在との回転加速度Gからスリップを判断するよう
にしたものを開示したが、これに限ること無く例えば、
図7または図8に示すように駆動輪(後輪20)と従動
輪(前輪22)との回転速度の差からスリップ比を算出
してスリップを判断することができる。
【0035】即ち、図7に示すフローチャートはスリッ
プ比が所定値以上の場合にタイマーを作動してスリップ
の収束を推定するようにしたもので、まず、ステップ1
60〜162によって駆動輪速度VSP と従動輪速度VSP1
からスリップ比SVSP(SVSP=VSP/VSP1)を算出し、ステ
ップ163ではこのスリップ比SVSPが予め設定した所定
値1.1 より大きいかどうかを判断する。そして、大きい
場合(YES)はステップ164および165によって
タイマーSTIMを作動し、サンプリング周期を20回カウ
ントしてスリップの収束を推定し、この収束が推定され
た場合にステップ166によりスピンフラグSPNFを立て
るようになっている。
【0036】尚、前記ステップ163でスリップSVSPが
所定値以下である場合(NO)はスリップが発生されて
いないと判断して、ステップ167および168により
スピンフラグSPNFおよびタイマーSTIMがリセットされ
る。
【0037】一方、図8に示すフローチャートは現在の
スリップ比と前回のスリップ比との比較からスリップの
減少傾向を判断するようにしたもので、まず、ステップ
170から172によってスリップ比SVSPを算出し、ス
テップ173で現在のスリップ比SVSPと前回検出したス
リップ比SVSP0 とを比較し、現在のスリップ比SVSPが小
さい場合(YES)はステップ174および175によ
りタイマーCOUNT を作動し、サンプリング周期が5回カ
ウントされた時点でステップ176でスピンフラグSPNF
を立てるようになっている。
【0038】尚、前記ステップ173で現在のスリップ
比SVSPが前回のスリップ比SVSP0 以上であると判断した
場合(NO)は、ステップ177および178によりタ
イマーCOUNT およびスピンフラグSPNFをリセットすると
共に、前記ステップ175で所定数がカウントされてい
ない場合(NO)と共にステップ179により現在のス
リップ比SVSPを前回のスリップ比SVSP0 に置き換えてリ
ターンされる。
【0039】ところで、前記図7または図8のフローチ
ャートを用いてホイルスピン判断を行った場合は、スリ
ップが収束されたと推定された時点でスピンフラグSPNF
が立てられるようになっている。このため、スリップが
収束された後に図6に示すスピンダウン時のシフトダウ
ン制御が行われるため、スリップの発生と低減とのハン
チングを防止して走行安定性の大幅な向上を図ることが
できる。
【0040】尚、前記図6に示したフローチャートでは
スピンダウン時のシフトダウン変速が、シフトアップラ
インE4 〜E6 を基準として判断するようにした場合を
開示したが、これに限ること無く従来のシフトダウンラ
インE1 〜E3 をこれに対応するシフトアップラインE
4 〜E6 により近付く方向に変更することによっても、
同様の機能を発揮することができる。
【0041】また、本実施例の後輪駆動用の自動車10
に例をとって本発明を説明したが、前輪駆動される自動
車にあっても本発明を適用できることは勿論であり、更
には図4に示したフローチャートを用いてホイルスピン
を検出する場合には、四輪駆動車にあっても本発明を適
用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す自動変速機の変速制御装置にあっては、スリップの
検出時に各変速段のシフトダウンラインを高車速側に
動して、対応するシフトアップラインに近づけるように
したので、スリップが低減して駆動輪回転が低下し、運
転状態が低車速側に変化された場合に、スリップ低減後
の変速段をスリップ発生前の変速段に復帰させ易くな
る。このため、スリップの発生前とスリップ低減後で略
等しいトルクを得ることができるため、スリップ発生時
の運転操作性が悪化されるのを防止することができる。
【0043】また、本発明の請求項2に示す自動変速機
の変速制御装置にあっては、スリップの収束が推定され
たことに応じて各変速段のシフトダウンラインを高車速
側に移動して、対応するシフトアップラインに近づける
ようにしたので、不安定なスリップの低減状態でシフト
ダウンライン変更手段が作動されるのを阻止することが
でき、このようにスリップの収束を推定する機能を備え
ることによってシフトダウンされたときに、トルクの増
大によりスリップがハンチング状態で再発生するのを防
止することができるという各種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念の第1の構成を示す概略構成図で
ある。
【図2】本発明の概念の第2の構成を示す概略構成図で
ある。
【図3】本発明が適用される車両の一実施例を概略的に
示す構成図である。
【図4】本発明の制御に用いられるホイルスピン検出の
ための一実施例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の制御に用いられる通常のシフトダウン
制御用の一実施例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の制御に用いられるスピンダウン時のシ
フトダウン制御用の一実施例を示すフローチャートであ
る。
【図7】本発明の制御に用いられるホイルスピン検出の
ための他の実施例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の制御に用いられるホイルスピン検出の
ための他の実施例を示すフローチャートである。
【図9】自動変速機の変速制御に用いられる変速マップ
の一実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 自動車 12 自動変速機 14 エンジン 16 トルクコン
バータ 20 後輪(駆動輪) 22 前輪(従動
輪) 24 液圧制御装置 26 PT走行制
御コントローラ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−234964(JP,A) 特開 昭61−89157(JP,A) 特開 平2−199355(JP,A) 特開 平1−238747(JP,A) 特開 昭61−99748(JP,A) 特開 昭64−32934(JP,A) 実開 昭61−114146(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪回転またはこの駆動輪に連動した
    部分の回転から車速を検出し、この車速に基づいて各変
    速段のシフトアップラインおよび当該シフトアップライ
    ンより低車速側にシフトダウンラインをそれぞれ自動的
    に決定する自動変速機を備えた車両において、 駆動輪のスリップを検出するスリップ検知手段と、 スリップの検出時に各変速段のシフトダウンラインを高
    車速側に移動して、対応するシフトアップラインに近づ
    けるシフトダウンライン変更手段と、 を設けたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 駆動輪回転またはこの駆動輪に連動した
    部分の回転から車速を検出し、この車速に基づいて各変
    速段のシフトアップラインおよび当該シフトアップライ
    ンより低車速側にシフトダウンラインをそれぞれ自動的
    に決定する自動変速機を備えた車両において、 駆動輪のスリップを検出するスリップ検知手段と、スリップが検出されたときにタイマーで所定時間をカウ
    ントしてスリップの収束を推定するスリップ収束推定手
    段と、 スリップの収束が推定されたことに応じて、各変速段の
    シフトダウンラインを高車速側に移動して、対応するシ
    フトアップラインに近づける シフトダウンライン変更手
    段と、 を設けたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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