JP3187690U - 電解液生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極板を劣化させることなく電極板表面へのスケールの付着を効果的に防止することができ、また効果的に電解効率を向上させることができる電解液生成装置を提供する。
【解決手段】処理対象水を電気分解して電解液を生成する電解液生成装置1であって、処理対象水を受け入れる流入部10と、複数の電極板21を備え、電極板21間を通過する処理対象水を電気分解して電解液を生成する電解部20とを備え、複数の電極板21は、少なくとも一枚の陽極板21aと、互いに異極となるように極性反転される少なくとも一対の極性反転板21bとで一組の並列電極板Hを構成し、この一組乃至並列配置させた複数組で電極板群を構成すると共に、一組の並列電極板Hを構成する電極板21のうち、両端に配置される電極板21以外の電極板21が多孔板である電解液生成装置1である。
【選択図】図3

Description

本考案は、自然水等の処理対象水を電気分解して、例えば次亜塩酸ソーダを生成する次亜塩酸ソーダ生成装置等に使用するための電解液生成装置において、電極板を劣化させることなく電極板表面へのスケールの付着を効果的に防止することができ、また電解効率を効果的に向上させることができる電解液生成装置に関する。
貯水槽内に貯留された水道水の消毒装置として用いる電解液生成装置として、いわゆる有効塩素含有水生成装置が用いられている。
この有効塩素含有水生成装置は、複数の電極板を備えてなる電解部を有する装置本体を、貯水槽外に設置した状態で外部から電極板に直流電流を流して、複数の電極板間を通過する塩素イオンを含む処理対象水を電気分解することにより、有効塩素含有水を生成するように構成されているものが一般的である。
なお、ここで「有効塩素」とは、塩素イオンを含む処理対象水、例えば処理対象水が希薄塩水の場合には、塩(NaCl)と水(HO)とを混和してなる塩水を電気分解することで生成される次亜塩素酸ソーダ(NaClO)の電解反応での次亜塩素酸(ClO)のことを意味するものである。
このような有効塩素含有水生成装置を示す従来技術として、下記特許文献1がある。
特開平7−39876号公報
上記特許文献1に示すような従来の有効塩素含有水生成装置は、陽極板と陰極板とを並列配置させて備えるものが一般的であった。
このような従来の有効塩素含有水生成装置においては、長期間にわたる電気分解で陰極板の表面に水酸化カルシウム等の陽イオンの不純物が析出する(いわゆるスケールが付着する)ことで、電解効率の低下や通水路の閉塞等が生じるという問題があった。
そして、その防止策として、電極板に逆極性の電圧を印加することによりスケールを除去する方法や、スケールを塩酸等で溶解することで除去する方法等が提案されている。
しかし電極板に逆電圧を印加する方法は、逆電圧を頻繁に印加すればスケールを効果的に除去できるが、逆電圧の印加を頻繁に行うと陽極板のコーティング膜が少しずつ消耗し、劣化するので、陽極板の寿命を著しく短縮させるという問題があった。
またスケールを塩酸等で溶解する方法は、コストが高く、作業負担が大きいという問題があった。
そこで本考案は上記従来技術の問題を解消し、電極板を劣化させることなく電極板表面へのスケールの付着を効果的に防止することができ、また電解効率を効果的に向上させることができる電解液生成装置の提供を課題とする。
本発明の電解液生成装置は、処理対象水を電気分解して電解液を生成する電解液生成装置であって、処理対象水を受け入れる流入部と、複数の電極板を備え、該電極板間を通過する処理対象水を電気分解して電解液を生成する電解部とを備え、前記複数の電極板は、少なくとも一枚の陽極板と、互いに異極となるように極性反転される少なくとも一対の極性反転板とで一組の並列電極板を構成し、この一組乃至並列配置させた複数組で電極板群を構成してあると共に、前記一組の並列電極板を構成する電極板のうち、両端に配置される電極板以外の電極板が多孔板であることを第1の特徴としている。
また本考案の電解液生成装置は、上記第1の特徴に加えて、一組の並列電極板が、一対の陽極板と、該一対の陽極板の間に配置される一対の極性反転板とで構成されていることを第2の特徴としている。
また本考案の電解液生成装置は、上記第1の特徴に加えて、一組の並列電極板が、一枚の陽極板と、一対の極性反転板とで構成されていることを第3の特徴としている。
また本考案の電解液生成装置は、上記第1〜第3の何れか一つの特徴に加えて、電極板群を、処理対象水の対流方向に複数備えると共に、少なくとも最も上流側に配置される電極板群を構成する電極板の表面積を、その下流に配置される電極板群を構成する電極板の表面積よりも大きく形成してあることを第4の特徴としている。
また本考案の電解液生成装置は、上記第1〜第4の何れか一つの特徴に加えて、流入部と電解部との間と、複数の電極板群の間との少なくとも一方に、処理対象水の温度を調整する温度調整部を備えていることを第5の特徴としている。
請求項1に記載の電解液生成装置によれば、処理対象水を電気分解して電解液を生成する電解液生成装置であって、処理対象水を受け入れる流入部と、複数の電極板を備え、該電極板間を通過する処理対象水を電気分解して電解液を生成する電解部とを備え、前記複数の電極板は、少なくとも一枚の陽極板と、互いに異極となるように極性反転される少なくとも一対の極性反転板とで一組の並列電極板を構成し、この一組乃至並列配置させた複数組で電極板群を構成してあると共に、前記一組の並列電極板を構成する電極板のうち、両端に配置される電極板以外の電極板が多孔板であることから、陽極板を陰極に極性反転させる必要がない。
よって極性反転に伴う陽極板の劣化を確実に防止することができると共に、陰極板にスケールが付着することを効果的に防止することができる。
また一組の並列電極板を構成する電極板のうち、両端に配置される電極板以外の電極板を多孔板で形成することで、極性反転時にも通常の電解処理を行うことができる。よって極性反転に伴い電解効率が低下することを効果的に防止することができる。
また請求項2に記載の電解液生成装置によれば、上記請求項1に記載の構成による作用効果に加えて、一組の並列電極板が、一対の陽極板と、該一対の陽極板の間に配置される一対の極性反転板とで構成されていることから、一対の陽極板を備える構成とすることで、電解効率を効率的に向上させることができる。
また請求項3に記載の電解液生成装置によれば、上記請求項1に記載の構成による作用効果に加えて、一組の並列電極板が、一枚の陽極板と、一対の極性反転板とで構成されていることから、少ない電極板数で極性反転に伴う陽極板の劣化を確実に防止することができると共に、陰極板にスケールが付着することを効果的に防止することができる。
また請求項4に記載の電解液生成装置によれば、上記請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の構成による作用効果に加えて、電極板群を、処理対象水の対流方向に複数備えると共に、少なくとも最も上流側に配置される電極板群を構成する電極板の表面積を、その下流に配置される電極板群を構成する電極板の表面積よりも大きく形成してあることから、最も上流側に配置される電極板群において、電解電流によるジュール熱による電極板の発熱を効果的に利用して、処理対象水を加温することができる。
特に寒冷地や冬期において、最も上流側に配置される電極板群で処理対象水の温度を電解処理にとって適温な温度に加温させることができ、最も上流側に配置される電極板群よりも下流の電極板群における電解効率を効果的に向上させることができる。よって高効率な電解液生成装置とすることができる。
また請求項5に記載の水没型電解液生成装置によれば、上記請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の構成による作用効果に加えて、流入部と電解部との間と、複数の電極板群の間との少なくとも一方に、処理対象水の温度を調整する温度調整部を備えていることから、処理対象水の温度を電解処理にとって適温な温度に調整することができる。
よって複数の並列電極板群における電解効率を効果的に向上させることができる。従って一段と高効率な電解液生成装置とすることができる。
本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置の使用状態を示す図である。 本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 図2(b)のA−A線方向における断面図である。 本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置の電極板を示す図で、(a)は並列電極板群を示す斜視図、(b)は並列電極板群の回路構成を示す摸式図である。 本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置の変形例を示す図で、図3に相当する図である。 本考案の第2の実施形態に係る電解液生成装置における並列電極板群の回路構成を示す摸式図である。
以下の図面を参照して、本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置を説明し、本考案の理解に供する。しかし、以下の説明は本考案の実用新案登録請求の範囲に記載の考案を限定するものではない。
先ず図1〜図4を参照して、本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置1を説明する。
本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置1は、複数の電極板を備えてなる電解部を有する装置本体を貯水槽の近傍に設置し、電源から電極板間に直流電流を流して、複数の電極板間を通過する塩素イオン含有液(以下、処理対象水とする)を電気分解することにより、有効塩素含有水たる次亜塩素酸含有水(以下、電解液とする)を生成する、いわゆる無隔膜式有効塩素含有水生成器である。
より具体的には、この電解液生成装置1は、図1に示すように、貯水槽3の貯水Wの塩素イオン濃度を残塩計5で計測し、残塩が不足した場合に、電源2、揚水ポンプ4を介して処理対象水たる貯水Wを本体内に流入させ、電気分解することで電解液を生成する装置である。そして、電解液生成装置1で生成された電解液は貯水Wへ環流される。
なお本実施形態においては、図2に示すように、略直方体形状で電解液生成装置1の本体1aを形成する構成としてある。勿論、本体1aの形状、大きさ等は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
また本体1aは、例えば塩化ビニール、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)等の素材で形成することができる。
この電解液生成装置1は、図2、図3に示すように、流入部10と、電解部20と流出部30と、ガス抜き管40とから構成される。
前記流入部10は、主として、処理対象水である貯水Wを本体1aの中に受け入れて電解部20へと導くためのものである。
より具体的には、図示しないチューブ等の配管を介して貯水Wを流入口11から流入部10内に受け入れて、電解待機中においては流入部10内に貯水Wを貯め置き、電解中においては流入部10内の貯水Wを電解部20へと随時流入させる。
なお、流入部10内に受け入れた貯水Wを電解部20へと随時流入させる処理水の流れは、後に述べる電解部20における処理対象水の電気分解時に発生する電解ガスGの浮力による上昇流(いわゆるガスリフト)によって発生する潮流を利用して自動的に行われる。
前記電解部20は、複数の電極板を備え、流入部10から送られた処理対象水たる貯水Wを複数の電極板間を通過させることで、貯水W中の塩化物を電気分解して電解液を生成し、流出部30へと送るためのものである。
本第1の実施形態においては、この電解部20は、図3に示すように、一対の陽極板21aと、一対の陽極板21aの間に配置されて互いに異極となるように極性反転される一対の極性反転板21bとを並列配置させて構成される一組の並列電極板Hを三組備える構成としてある。より具体的には、並列電極板Hを二組並列配置させて構成される第1の電極板群J1を対流方向の最も上流に配置してある。また一組の並列電極板Hで構成される第2の電極板群J2を第1の電極板群J1の下流に配置してある。
また図3に示すように、最も上流側に配置される第1の電極板群J1を構成する電極板21の長さL(貯水Wの対流方向の長さ)を、その下流に配置される第2の電極板群J2を構成する電極板21の長さMよりも長くしてある。その他の電極板21の構成(厚みや図4(a)に示す電極板21の長手方向の長さ等)は、第1の電極板群J1を構成する電極板と第2の電極板群J2を構成する電極板21とで同じ構成としてある。つまり本第1の実施形態においては、第1の電極板群J1を構成する電極板21の表面積を、第2の電極板群J2を構成する電極板21の表面積よりも大きく形成してある。
また本第1の実施形態においては、図3に示す第1の電極板群J1を構成する隣接する電極板間の長さPと、第2の電極板群J2を構成する隣接する電極板間の長さQとを同じ長さとしてある。
更に本第1の実施形態においては、図3、図4に示すように、一対の極性反転板21bを、複数の貫通孔Tを備える多孔板で形成する構成としてある。
なお本第1の実施形態においては、複数の貫通孔Tを同じ大きさの円で形成する構成としてある。勿論、このような構成に限るものではなく、複数の貫通孔Tの形状、大きさ、数、形成位置等は適宜変更可能である。
この極性反転板21bは、例えばチタン板で形成することができる。
一方、陽極板21aは、例えばチタン板の表面の片面又は両面に白金やレアメタル酸化物等を被覆させることで形成することができる。
本第1の実施形態においては、図3に示すように、第1の電極板群J1の真ん中に配置される陽極板21aをチタン板の表面の両面に白金やレアメタル酸化物等を被覆させた陽極板で構成することで、並列配置される二組の並列電極板Hで陽極板を兼用する構成としてある。一方、第1の電極板群J1の真ん中に配置される陽極板21a以外の陽極板21aは、チタン板の表面の片面に白金やレアメタル酸化物等を被覆させた陽極板で構成してある。勿論、このような構成に限るものではなく、第1の電極板群J1の真ん中に、チタン板の表面の片面に白金やレアメタル酸化物等を被覆させた陽極板を二枚配置する構成としてもよい。
また本第1の実施形態においては、図2(b)において簡略化して示すように、複数の電極板21は、端部に接続部22を備える構成としてある。この接続部22と電源ケーブル2aの各線(図示しない)とが接続されて電源の供給が行われる構成としてある。
より具体的には、図4に示す一対の陽極板21aには、電源2、接続部22を介して陽極の電圧が印加される。また図4に示す一対の極性反転板21bには、電源2の極性反転回路、接続部22を介して陽極と陰極との電圧が一定周期で反転されて印加される。
なお、電解部20による貯水Wの電解時に発生する電解ガスGは、ガス抜き管40から排出される。
前記流出部30は、電解部20で生成された電解液を受け入れて流出口31から貯水槽3へと導くためのものである。
より具体的には、電解部20から流出部30内に貯水W(電解液)を受け入れて、電解待機中においては流出部30内に貯水Wを貯め置き、電解中においては流出部30内の貯水Wを貯水槽3へと随時流出させる。
次に、以上の構成からなる電解液生成装置1による電解液の生成過程の一例を、図1〜図3を参照しつつ説明する。
まず、残塩計5により、貯水槽3内の塩素イオン濃度を計測する。
そして塩素イオン濃度が規定値未満となった場合に、電源2により電解液生成装置1が自動的に電源ONされる。
そして揚水ポンプ4を介して貯水Wが本体1a内に流入される。
流入部10から電解部20に送られた貯水Wは、複数の電極板21間を通過する際に電気分解される。
より具体的には、第1の電極板群J1と第2の電極板群J2とを通過する際に貯水Wがそれぞれ電気分解される。またこの際、貯水Wの対流方向に十分な長さを有する第1の電極板群J1の各電極板21の電解電流によるジュール熱によって、貯水Wが電解処理にとって適温な温度に加温される。そして第2の電極板群J2によって貯水Wの効率的な電気分解が行われる。
そして電解部20で電気分解された貯水Wは、流出部30へと送られ、流出口31から貯水槽3へと環流される。
上記の各動作が継続された後、残塩計5によって貯水槽3内の塩素イオン濃度が規定値以上となったことが確認されると、電解液生成装置1が自動的に電源OFFされる。
このような構成からなる本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置1は、以下の効果を奏する。
一対の陽極板21aの間に互いに異極となるように極性反転される一対の極性反転板21bを備えることで、スケール除去の為に陽極板21aの極性を陰極に反転させる必要がない。よって極性反転に伴って陽極板21aが劣化することを確実に防止することができる。
また極性反転板21bを頻繁に極性反転させることができることで、極性反転板21bが陰極となった場合に、電極に陽イオンの不純物が析出すること(スケールが付着すること)を効果的に防止することができる。
よってスケールの除去に塩素剤等の除去剤が必要でなく、電解液生成装置1を稼働させるだけで自動的に陰極板へのスケールの付着が防止できることから、省コスト化及び省力化が可能な電解液生成装置1とすることができる。
更に一対の極性反転板21bを多孔板で形成することで、極性反転板21bの極性反転時にも通常の電解処理を行うことができる。より具体的には、図4(b)に示す、一対の極性反転板21bのうち、左側の極性反転板211が陽極で、右側の極性反転板212が陰極となった場合には、一対の陽極板21a、陽極たる極性反転板211と陰極たる極性反転板212とで電気分解が行われる。その後、極性反転板211と極性反転板212の極性が反転し、極性反転板211が陰極で、極性反転板212が陽極となった場合には、一対の陽極板21a、陽極たる極性反転板212と陰極たる極性反転板211とで電気分解が行われる。従って、極性反転に伴い電解効率が低下することを効果的に防止することができる。
また貯水Wの対流方向に電極板群を複数備える構成とすることで、電解部20で電気分解されることなく貯水槽3へ環流される貯水Wの量(いわゆる未電気分解貯水量)を効果的に低減させることができる。よって高効率な電解液生成装置1とすることができる。
また第1の電極板群J1を構成する電極板21の数を、その下流に配置される第2の電極板群J2を構成する電極板21の数よりも多くし、且つ第1の電極板群J1を構成する電極板21の長さL(貯水Wの対流方向の長さ)を、第2の電極板群J2を構成する電極板21の長さMよりも長くすることで、第1の電極板群J1において、電解電流によるジュール熱による電極板21の発熱を効果的に利用して、貯水Wを加温することができる。
特に寒冷地や冬場において、第1の電極板群J1で貯水Wを電解処理にとって適温な温度に加温させて第2の電極板群J2へと送ることができる。従って第1の電極板群J1よりも下流の第2の電極板群J2における電解効率を効果的に向上させることができる。よって高効率な電解液生成装置1とすることができると共に、節電と原料の節約とを図ることができる。従って、省コスト化を実現可能な電解液生成装置1とすることができる。
なお、ここで「電解処理にとって適温な温度」とは、15℃〜25℃程度、より好適には18℃〜22℃程度のことを意味するものである。
また第1の電極板群J1で貯水Wを電解処理にとって適温な温度に加温する構成は、本実施形態の構成に限るものではない。例えば第1の電極板群J1を構成する電極板21へ負荷する電気量や、電極板の数、厚み、形状等を適宜変化させることで貯水Wを所望の温度に加温する構成とすることができる。
これに対して従来の電解液生成装置は、陽極板と陰極板とを並列配置させて備えるものが一般的であった。
このような従来の電解液生成装置においては、長期間にわたる電気分解で陰極板の表面に水酸化カルシウム等の陽イオンの不純物が析出する(いわゆるスケールが付着する)ことで、電解効率の低下や通水路の閉塞等が生じるという問題があった。
そして、その防止策として、電極板に逆極性の電圧を印加することによりスケールを除去する方法や、スケールを塩酸等で溶解することで除去する方法が一般的に用いられていた。
しかし電極板に逆電圧を印加する方法は、逆電圧を頻繁に印加すればスケールを効果的に除去できるが、逆電圧の印加を頻繁に行うと陽極板のコーティング膜が少しずつ消耗し、劣化するので、陽極板の寿命を著しく短縮させるという問題があった。
またスケールを塩酸等で溶解する方法は、コストが高く、作業負担が大きいという問題があった。
よって本第1の実施形態の電解液生成装置1の構成とすることで、陽極板21aを劣化させることなく電極板21表面へのスケールの付着を効果的に防止することができ、また電解効率を効果的に向上させることができる電解液生成装置1とすることができる。
次に図5を参照して、本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置1の変形例を説明する。
本変形例は、既述した電解液生成装置1に対して、本体1a内に貯水Wの温度を調整する温度調整部50を備える構成とするものである。
その他の構成は既述した本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置1と同一であることから、同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号、同一アルファベットを付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
図5を参照して、本変形例においては、流入部10と電解部20との間及び第1の電極板群J1と第2の並列電極板群J2との間に、貯水Wの温度を調整する温度調整部50を備える構成としてある。
なお温度調整部50としては、電解液生成装置1を冬場や北海道等の寒冷地で使用する場合等、貯水Wを加温させる必要がある場合には、ヒーター等の加熱器具を用いることができる。
一方、夏場や沖縄等の温暖地、熱帯地で電解液生成装置1を使用する場合等、貯水Wを冷却する必要がある場合には、チタンスパイラルパイプを用いたラジエータ等の冷却器具を用いることができる。
勿論、加熱器具と冷却器具とを組み合わせて用いる構成としてもよい。
このように温度調整部50を備える構成とすることで、電解液生成装置1の使用環境に合わせて電極板群における電解効率を効果的に向上させることができる。よって一段と高効率な電解液生成装置1とすることができる。従って、一段と省コスト化及び省力化が可能な電解液生成装置1とすることができる。
次に図6を参照して、本考案の第2の実施形態に係る電解液生成装置6を説明する。
本第2の実施形態に係る電解液生成装置6は、既述した本考案の第1の実施形態に係る電解液生成装置1に対して、並列電極板Hの構成のみを異なる構成とするものである。
よって以下においては、異なる構成のみを説明し、その他の説明は省略するものとする。
具体的には、一枚の陽極板8と、一対の極性反転板9とを並列配置させてなる三枚の電極板で一組の並列電極板Hを形成する構成としてある。
また図示していないが、一組の並列電極板Hを構成する電極板のうち、両端に配置される電極板以外の電極板を多孔板で形成する構成としてある。
なお電極板の配置構成は、例えば図6(a)に示すように、一方の端部(図面の左端)に極性反転板9a、他方の端部(図面の右端)に陽極板8を配置すると共に、その間に極性反転板9bを配置するような構成とすることができる。この際、極性反転板9bは多孔板であり、陽極板8はチタン板の表面の片面(図面の左側の面)に白金やレアメタル酸化物等を被覆させた陽極板である。
このような構成とすることで、図6(a)に示すように、左側の極性反転板9aが陽極で、右側の極性反転板9bが陰極となった場合には、陽極たる極性反転板9a及び陽極板8と、陰極たる極性反転板9bとで電気分解が行われる。その後、極性反転板9aと極性反転板9bの極性が反転し、極性反転板9aが陰極で、極性反転板9bが陽極となった場合には、陽極たる極性反転板9b及び陽極板8と、陰極たる極性反転板9aとで電気分解が行われる。
また図6(b)に示すように、両端に極性反転板9a、9bを配置すると共に、その間に陽極板8を配置するような構成とすることができる。この際、陽極板8はチタン板の表面の両面に白金やレアメタル酸化物等を被覆させた多孔板である。
このような構成とすることで、図6(b)に示す、左側の極性反転板9aが陽極で、右側の極性反転板9bが陰極となった場合には、陽極たる極性反転板9a及び陽極板8と、陰極たる極性反転板9bとで電気分解が行われる。その後、極性反転板9aと極性反転板9bの極性が反転し、極性反転板9aが陰極で、極性反転板9bが陽極となった場合には、陽極たる極性反転板9b及び陽極板8と、陰極たる極性反転板9aとで電気分解が行われる。
以上のような構成とすることで、少ない電極板数で極性反転に伴う陽極板の劣化を確実に防止することができると共に、陰極板にスケールが付着することを効果的に防止することができる。
また一組の並列電極板Hを構成する電極板のうち、両端に配置される電極板以外の電極板を多孔板で形成することで、極性反転時にも通常の電解処理を行うことができる。よって極性反転に伴い電解効率が低下することを効果的に防止することができる。
なお本実施形態及び変形例においては、処理対象水の対流方向に第1の電極板群J1と第2の電極板群J2との二つの電極板群を備える構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、電極板群の数は電解液生成装置1の使用環境に併せて適宜変更可能である。
例えば処理対象水の対流方向に電極板群を三つ以上備える構成としてもよいし、処理対象水の対流方向に電極板群を一つだけ備える構成としてもよい。更に本実施形態のように電極板群を垂直方向に複数備える構成に代えて、電極板群を水平方向に複数備える構成としてもよいし、電極板群を垂直方向と水平方向とに複数備える構成としてもよい。
また電極板群を構成する電極板21の構成(数、形状、大きさ等)も本実施形態及び変形例のものに限るものではなく、電解液生成装置1の使用環境に併せて適宜変更可能である。
例えば既述した変形例において、夏場や沖縄等の温暖地、熱帯地で電解液生成装置1を使用する場合には、本変形例の構成に代えて、第1の電極板群J1の電極21の構成(数、形状、大きさ等)と第2の電極板群J2の電極21の構成(数、形状、大きさ等)とを同じ構成としてもよい。
また既述した実施例及び変形例において、第1の電極板群J1として並列電極板Hを三組備える構成や、第2の電極板群J2として並列電極板Hを二組備える構成としてもよい。
また最も上流側に配置される第1の電極板群J1を構成する電極板21の表面積を、その下流に配置される第2の電極板群J2を構成する電極板21の表面積よりも大きくする構成は、本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。例えば第1の電極板群J1を構成する電極板21の表面に凹凸を設ける構成とすることができる。本実施形態においては、一対の陽極板21aの間に一対の極性反転板21bを備える構成とすることで、陽極板21a及び極性反転板21bにスケールが付着しないことから、このような構成の電極21とすることも本考案の範囲に含まれるものである。
また第1の実施形態及び変形例においては一対の極性反転板21bを多孔板で形成する構成とし、第2の実施形態においては中央に配置される電極板を多孔板で形成する構成として、一組の並列電極板を構成する電極板のうち、両端に配置される電極板以外の電極板を貯水Wが通過できる構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではない。つまり両端に配置される電極板以外の電極板を貯水Wが通過できる構成であれば、その構成は適宜変更可能である。例えば多孔板に代えてメッシュ板を用いる構成とすることができる。
また既述した本考案の第2の実施形態においても、第1の実施形態の変形例と同様に、流入部10と電解部20との間及び第1の電極板群J1と第2の電極板群J2との間に、貯水Wの温度を調整する温度調整部50を備える構成としてもよい。
このような構成とすることで、電解液生成装置6の使用環境に併せて電極板群における電解効率を効果的に向上させることができる。よって一段と高効率な電解液生成装置6とすることができる。従って、一段と省コスト化及び省力化が可能な電解液生成装置6とすることができる。
また本実施形態においては、貯水槽3の外部に電解液生成装置を設置する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、貯水槽3の内部に電解液生成装置を設ける構成(いわゆる水没型の電解液生成装置)としてもよい。
また電解液生成装置の給水タイプとしては、貯水Wを連続して本体に供給しながら電気分解を行って電解液を連続して供給する連続通水式電解液生成装置としてもよいし、本体内に貯水Wを一時的に貯留して電気分解を行い、これにより得られた一群の電解液を供給する貯水式(バッチ式)電解液生成装置としてもよい。
本考案の電解液生成装置は、浴場の浴槽、プールといった大型の貯水槽から、ビルの屋上等に配置される給水槽、一般家庭用の浴槽といった小型の貯水槽まで、様々な貯水槽を備える様々な産業分野において有用であり、産業上の利用可能性が大きい。
1 電解液生成装置
1a 本体
2 電源
2a 電源ケーブル
3 貯水槽
4 揚水ポンプ
5 残塩計
6 電解液生成装置
7 電源
8 陽極板
9 極性反転板
9a 極性反転板
9b 極性反転板
10 流入部
11 流入口
20 電解部
21 電極板
21a 陽極板
21b 極性反転板
22 接続部
30 流出部
31 流出口
40 ガス抜き管
50 温度調整部
211 極性反転板
212 極性反転板
G 電解ガス
H 並列電極板
J1 第1の電極板群
J2 第2の電極板群
L 長さ
M 長さ
P 長さ
Q 長さ
T 貫通孔
W 貯水

Claims (5)

  1. 処理対象水を電気分解して電解液を生成する電解液生成装置であって、処理対象水を受け入れる流入部と、複数の電極板を備え、該電極板間を通過する処理対象水を電気分解して電解液を生成する電解部とを備え、前記複数の電極板は、少なくとも一枚の陽極板と、互いに異極となるように極性反転される少なくとも一対の極性反転板とで一組の並列電極板を構成し、この一組乃至並列配置させた複数組で電極板群を構成してあると共に、前記一組の並列電極板を構成する電極板のうち、両端に配置される電極板以外の電極板が多孔板であることを特徴とする電解液生成装
  2. 一組の並列電極板が、一対の陽極板と、該一対の陽極板の間に配置される一対の極性反転板とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電解液生成装置。
  3. 一組の並列電極板が、一枚の陽極板と、一対の極性反転板とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電解液生成装置。
  4. 電極板群を、処理対象水の対流方向に複数備えると共に、少なくとも最も上流側に配置される電極板群を構成する電極板の表面積を、その下流に配置される電極板群を構成する電極板の表面積よりも大きく形成してあることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電解液生成装置。
  5. 流入部と電解部との間と、複数の電極板群の間との少なくとも一方に、処理対象水の温度を調整する温度調整部を備えていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電解液生成装置。
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