JP3187420B2 - 狭い孔径分布をもつポリテトラメチレンアジパミドまたはナイロン46膜およびその製造法 - Google Patents

狭い孔径分布をもつポリテトラメチレンアジパミドまたはナイロン46膜およびその製造法

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    • B01D71/56Polyamides, e.g. polyester-amides

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は微孔質膜およびかかる膜の製法に関する。特
に、本発明は狭い孔径分布をもつポリテトラメチレンア
ジパミドまたはナイロン46膜に関する。従って、このよ
うな膜は、例えば液体特に水性液体から粒状物を効率よ
く濾過するのに有用である。これらは転移媒体としても
有用である。
微孔質膜は一方の表面から他方の表面に延びた微孔性
連続通路を含む多孔質固体である。これらの通路は湾曲
したトンネルを与え、濾過すべき液体はこのトンネルを
通過するはずである。微孔性膜を通過する液体中に含ま
れる粒子は濾過を行う膜構造上またはその中にトラップ
されることになる。僅かな圧力、一般的には約5〜50ps
ig(ポンド/平方インチゲージ圧)の範囲の圧力が流体
を該微孔性膜に強制的に通すために使用される。液体中
の、該膜の孔よりも大きな粒子は該膜中に入るのを阻止
されるか該膜の孔内にトラップされる。該液体および該
膜の孔よりも小さな粒子はこの膜を通過する。かくし
て、微孔質膜はあるサイズの粒子がこれを通過するのを
阻止し、一方同時に液体および該膜の孔よりも小さな粒
子が該膜を通過することを可能とする。微孔質濾過膜は
約0.1μ〜約10.0μの範囲内のサイズを有する粒子を保
持する能力をもつ。
多くの重要なミクロンおよびサブミクロンサイズの粒
子は微孔質膜を利用して分離できる。例えば、赤血球は
径8μであり、血小板は径約2μであり、またバクテリ
アおよび酵母は径0.5μまたはそれ以下である。水をバ
クテリアよりも小さな孔径を有する微孔質膜に通すこと
により、該水からバクテリアを除去することができる。
同様に、微孔質膜は目に見えない懸濁粒子を、電子工業
における集積回路の製造で使用する水から除去すること
を可能とする。微孔質膜はバブルポイントテストにより
特徴ずけられる。このバブルポイントテストは膜から最
初の気泡を発生させる圧力(初期バブルポイント)また
は該膜全体に渡り気泡を発生させる圧力(全体発泡点
(foam−all−over−point)または「FAOP」)の測定を
含む。初期バブルポイントおよびFAOPテストを実施する
手順は当分野で周知である。これらのテスト手順は、例
えばASTM F316−70およびANS/ASTM F316−70(1976年に
再度承認された)に詳細に記載されている。これらを本
発明の参考とする。微孔質膜のバブルポイント値は、該
膜の孔径に依存して一般に約5〜約100psigの範囲内に
ある。
微孔質膜は限外濾過(U.F.)膜および逆浸透(R.O.)
膜を含む半透膜とは区別できる。限外濾過膜は粒子濾過
というよりも、寧ろ分子の分離のために使用される。即
ち、これらは0.001μ(10Å)〜0.1μ(1000Å)のサイ
ズ範囲のタンパクおよび染料分子を含む大きな分子を分
離するのに使用される。限外濾過膜および微孔質膜とは
違い、逆浸透(R.O.)膜は篩として機能しない。大きな
分子を保持する代わりに、該逆浸透(R.O.)膜はある選
択された分子が透過することを可能とする。これら分子
の通過は該膜材料に対する該分子の化学的アフィニティ
ーにより決定される。該膜を通過する分子は該保持され
るものよりも大きくてもまた小さくてもよい。
厳密に言えば、逆浸透膜は濾過膜ではない。しかし、
「分子濾過」または「超濾過」なる用語がこれら膜の機
能を記述するのにしばしば使用される。
半透膜、即ち限外濾過(U.F.)膜および逆浸透(R.
O.)膜は薄い非−多孔質の外層をもち、該外層は通常か
なり厚い支持層上に支持されている。この外層はしばし
ば「スキン」と呼ばれる。半透膜のこの「スキン」はミ
クロンの範囲の非−多孔質材料であるが、Å単位で測定
された分子サイズの開口を含む。1Åは1μの1万分の
1(1/10000)である。半透膜内での分離は該スキンに
より制御され、該スキンは流れに対する全体としての抵
抗を減ずるために薄いものでなければならない。該逆浸
透(R.O.)膜の保全性を維持するために、より一層厚い
多孔質膜が存在する。半透膜は分子を分離する。従っ
て、半透膜を使用して分離を実施するためには、微孔質
膜に必要とされる圧力よりもかなり高い圧力が必要とさ
れる。例えば、米国特許第3,703,570号(ブッシュ(Bus
ch))の半透性R.O.膜は50%の塩の除去のために約600p
sigの圧力を必要とした。同様に、米国特許第3,699,038
号(ブーム(Boom))に記載された半透性膜を使用した
塩溶液からの塩の95%分離を達成するのに、約600psig
の圧力が必要とされた。該バブルポイントテストは半透
膜の特徴付けには適用または利用されない。その代わり
に、このような膜は塩または他の溶質の排除率を測定す
ることにより特徴付けされる。
同様に、微孔質膜は人レザー材料、例えば特開昭44−
26749(1969;テイジン(Teijin))、米国特許第3,208,
875号(ホールデン(Holden))、米国特許第3,000,757
号(ジョンストン(Johnston))および米国特許第3,19
0,765号(ユアン(Yuan))に記載されているものとも
区別すべきである。上記テイジンの日本国特許出願はウ
レタン発泡体中に存在するものと同様な不連続気泡を含
むレザー代用品の製法を開示している。このテイジンの
日本国特許出願の実施例3および4を追試すると、泡状
のナイロン材料を生成する。室温でアルコールに不溶性
のナイロンから作成したこの実施例3および4のレザー
材料は、該シートの両面にスキンを有していた。
同様に、米国特許第3,208,875号(ホールデン)、米
国特許第3,000,757号(ジョンストン)および米国特許
第3,190,765号(ユアン)に記載されている水蒸気透過
性シート材料は、レザー代用品材料として有用なポリマ
ーシート材料を開示する他の特許の例である。上記テイ
ジンの材料と同様に、これらのシートは、微孔質膜の特
徴である材料の一方の側から他方の側に及ぶ湾曲したト
ンネルを与える連続通路を形成する微小孔を含まない。
更に、これらのレザー代用材料はその表面の一方または
両方に薄い非−多孔質のスキンを含む。これらのスキン
および本質的に不連続の気泡の故に、該人工レザー材料
は液体流を通すことができない。その代わりに、該気泡
間に存在する物質を介しておよび該スキンを介して蒸気
の拡散を可能とする。従って、これらの人工レザー材料
は一般に、カナギー&ビッカース(Kanagy and Vicker
s)によりジャーナルオブザアメリカンレザーケミスツ
アッソシエーション(Journal of the Americal Leathe
r Chemists Association),45,pp.211−242(1950年4
月19日)に記載された方法で測定されたレザー透過性値
(LPV)、即ち5000g/hr/100m2により特徴付けられる。
濾過用のナイロン微孔質膜を製造する元々の方法は、
遅くかつ効率の悪い蒸気平衡法であった。これはしばし
ば「乾式」法と呼ばれる。アルコール可溶性のナイロン
膜の乾式製造法は、米国特許第3,408,315号(ペイン(P
aine))に記載されている。この方法において、ポリマ
ー溶液の液体成分は異なる相対的揮発性に基いて選択さ
れている。ポリマー、より揮発性の(容易に蒸発され
る)溶媒および余り揮発性でない(蒸発の容易でない)
成分から溶液を調製する。この方法は、該揮発性の高い
成分が速やかに蒸発し、徐々に濃度の変化を生じ、つい
には該ポリマーの沈殿に導くという原理に基いている。
このポリマー溶液を表面上に展開し、次いで蒸気平衡
チャンバー内で緩慢で厄介な制御された多段蒸発に付
す。連続する各段階は該溶液の揮発性成分の余り凝集し
ていない蒸気を含み、この段階での平衡に達するまで該
展開されたナイロン溶液から次第に増大する量の溶媒を
蒸発することを可能とする。該揮発性の高い溶媒は、該
溶媒中のポリマー濃度が微孔質構造を形成しつつ該ポリ
マーを沈殿させるのに十分に高くなるまで、蒸発により
徐々に除去される。全体に渡り微孔質の、即ち薄いスキ
ンをもたない膜を得るために、該溶媒の蒸発は各段階に
おいて平衡条件近傍で実施する必要がある。さもない
と、該溶媒は表面から優先的に蒸発して、局部的に該ポ
リマー濃度の高い部分を生じ、そこで局所的なポリマー
の沈殿を生ずる恐れがある。この膜の残部は後になって
初めて形成されることになる。このように、迅速な蒸発
は半透性または完全に固体のスキンを形成する。従っ
て、この乾式法の速度は、より揮発性の成分をゆっくり
蒸発させて、蒸気平衡を維持する必要があるために制限
される。該平衡チャンバー内で膜を形成した後、溶媒を
洗い流し、かつ生成した微孔質膜を乾燥する。ミリポア
社(Millipore Company)は1964年頃から1975年頃まで
ジュラロン(DURALON)なる商標の下でアルコール可溶
性の親水性微孔質ナイロン膜を製造販売していた。
米国特許第3,876,738号(マリナッシオ−ナイト(Mar
inaccio−Knight)は最初のナイロン微孔質膜の迅速か
つ効率的な製法を開示している。この方法においては、
ナイロンを添加した溶液を調製し、これを非溶媒系を含
む冷却浴に浸漬することにより、上記のような乾式法に
おける緩慢で厄介な平衡段階を経ることなく、ナイロン
膜を調製している。マリナッシオおよびナイトは、好ま
しくはアルコール−不溶性のナイロン、例えばナイロン
6、66、または610から、溶媒として蟻酸を使用して、
カタストロフィー的にナイロンの微孔質膜を作成するの
に直接的浸漬が利用できることを最初に発見した。
該マリナッシオ−ナイトの特許は、特別な方法で該ナ
イロン溶媒の特性を変えることにより、薄いスキンまた
は気泡構造の形成が回避できることを開示している。全
体的に微小孔を有する膜は、かくして該改質ナイロン溶
液が該冷却液体の表面下で完全に固化(膜に注型)され
る限り、カタストロフィー的に形成することができた。
該マリナッシオ−ナイトの特許は、また全体的に微孔
質であるナイロン膜を作成するために、凝集したポリマ
ー溶液を調製するように該溶媒を変える必要があること
をも開示している。このような溶液は、蟻酸(良溶媒)
を異なる溶解度パラメータをもつ非−溶媒(ドーパン
ト)、例えば水、メタノール、グリセリン、および/ま
たは蟻酸メチルで変性することにより達成できる。この
溶媒系の改良された(ドーピングされた)溶解度パラメ
ータは、該溶媒のものとは異なる溶解度パラメータを有
する非−溶媒を添加することにより達成される。
蟻酸−メタノール−水溶媒系の溶解度パラメータは組
成の関数である。非溶媒の量および非溶媒の型は該蟻酸
の溶解度パラメータを改良して、ナイロンの適当な凝集
を誘発するようなものである必要がある。
該マリナッシオ−ナイトの特許は、更に非溶媒は、該
溶媒および存在する場合には回ドープ溶液中で使用され
る非溶媒との相互の混和性(溶解性)に基いて、該冷却
浴中で使用するように選択できることも開示している。
該ドープ溶液と同一の非溶媒および溶媒を該冷却浴中で
使用する場合、該冷却浴中の溶媒対非溶媒の比を低くす
べきであり、その結果該微孔質微小構造の注型、即ち該
ドープ溶液のカタストロフィー的な沈殿による固体構造
の生成が該冷却浴表面の背後で起こる。
該マリナッシオ−ナイトの特許は、該ポリマー溶液で
使用する溶媒系が、「該フィルム内での微小孔の発生の
原因となる」キーパラメータの一つであると記載してい
る(第2欄、第37−38行)。非溶媒のみを含む非溶媒系
とは違い、該マリナッシオ−ナイトの特許で使用する溶
媒系は物質の組み合わせを含む(第2欄、第6−10
行)。この溶媒系の性質は溶解度パラメータを基にして
経験的に決定できる(第2欄、第4−61行)。溶媒系の
溶解度パラメータは第3の成分を添加することにより変
えることができる(第2欄、第67行〜第3欄、第4
行)。これら分子の凝集を支配する該溶解度パラメータ
は該混合物の溶解度パラメータであり、また該特許は与
えられた混合物についてこの溶解度パラメータを如何に
求めるかをも開示している(第3欄、第63行〜第4欄、
第4行)。この特許は、更に微孔質の膜を作成するのに
適した該ポリマーの凝集は非溶媒または他の添加剤を添
加することにより達成できることを開示している(第4
欄、第33−36行)。この一般的な教示の特殊な応用のた
めに、この特許は、次に実施例に示された手順を参照す
るよう当業者に指示している。(第4欄、第41−47
行)。
該マリナッシオ−ナイトの特許は、重要なプロセスパ
ラメータ:ポリマー、溶媒系、冷却浴組成、ポリマー組
成、ポリマー溶液の熟成、冷却の時点、冷却浴および溶
媒の温度および冷却浴添加物を明らかにしている(第2
欄、第19−25行)。この特許は、更に「好ましい」フィ
ルム形成ポリマーがナイロンポリマー、特にアルコール
不溶性ナイロンポリマーであることを記載している(第
5欄、第52−53行)。この特許は、特に3種のアルコー
ル不溶性ナイロン:ナイロン6(アライド(Allied)A
8205)、610(ザイテル(Zytel)−31)および66(ヘキ
サメチレンジアミンとアジピン酸との縮合生成物)を有
用なものとしている(第7欄、第19行;第8欄、第26
行;第9欄、第16−17行)。
同様に、この特許は該フィルム構造がカタストロフィ
ー的に、即ち制御された雰囲気内でのゲル化の緩慢な平
衡段階を経ることなく形成されることを開示している。
しかし、該ドープ溶液は該冷却浴中で固化される前に、
該ナイロン溶媒系で飽和された雰囲気、即ち蟻酸および
水蒸気に富む雰囲気に暴露することができる(第6欄、
第51−61行)。
次に、該マリナッシオ−ナイトの特許は、特定の微孔
質アルコール不溶性ナイロン、即ちアライド社(Allied
Corporation)により製造され、A−8205なる商品名で
市販されているナイロン6の製造に対するこの発明の適
用を記載している。かくして、実施例1は孔径1.00μm
(μ)をもつナイロン製微孔質膜の製造手順を記載して
いる。実施例1は該ドープ溶液の最も有利な調製法を表
す。しかし、当業者が即座に認識するであろうように、
メタノールと蟻酸とは反応する。従って実施例2は一旦
最終的な化学平衡が達成された後の実施例1と同様な成
分を含むドープ溶液を示すために与えられている。
実施例3は、該冷却浴中の水の割合を50%から70%に
増大すると、生成する膜の孔径が減少することを当業者
に教示している。
実施例4は、メタノールよりも約50%少ない量のグリ
セリンを使用することにより、約20%大きな孔径の膜を
製造できることを、当業者に教示している。換言すれ
ば、グリセリンを該蟻酸にドーピングした場合、その異
なる溶解度パラメータを反映して、異なった様式で該蟻
酸の溶解度パラメータを変える。
実施例5は、該冷却浴中のメタノール濃度を僅かに低
下させ、かつ同時に水の量を70%まで増加させることに
より、孔径が変化することを当業者に教示している。
実施例7は他のナイロン6およびザイテル31−ナイロ
ン610も同様な結果を与えることを教示している。
実施例6は、ナイロン6、実施例1の蟻酸とメタノー
ルとを含む系の外部作業限界を規定する工場的実験であ
る。この実験はナイロン6について3つの主なプロセス
変数、即ち(1)ナイロンポリマー濃度、(2)該溶媒
系における非溶媒の濃度および(3)該冷却浴の組成を
変えている。実施例1の好ましい組成はこの3種の変数
で形成される立方体の中心にあることが確認された。こ
れらの外部限界が与えられれば、当業者は該プロセス変
数を選択して所定のナイロン微孔質膜を作成することが
できる。
米国特許第4,340,479号(ポール(Pall))はメチレ
ン基対アミド基の比約5:1〜7:1を有するナイロン樹脂か
ら得た親水性ナイロン微孔性膜、かかる膜の製造法、お
よびかかる膜を組み込んだ物品を意図している。簡単に
言えば、このポールの特許は、全体的形状は疎水性であ
るが、親水性膜材料に転化されるナイロン樹脂で構成さ
れる点で特異であるといわれるナイロン膜材料を開示し
ている。このナイロン膜材料は、更に該膜の軟化点直下
の温度に加熱した場合に、「元の状態に戻る(revert
s)」という点で、他のナイロン膜材料とは異なるとさ
れている。該軟化点直下の温度において、該ポール特許
の膜材料は高い疎水性となって、最早水で湿潤しないと
されている。
ポールは、該疎水性樹脂を親水性で微孔質のナイロン
膜に転化する該方法の段階が「該注型溶液の核生成」段
階であると主張している。この「核生成」は該ナイロン
ポリマー−溶媒溶液への非溶媒の制御された添加により
達成され、その結果肉眼観察可能な沈殿が形成される。
例えば、ポール特許は以下の如く述べている。
本発明によれば、アルコール不溶性ポリアミド樹脂膜
シートは本来的に親水性のものとして与えられる。これ
は、該シートを作成した該アルコール不溶性ポリアミド
樹脂が疎水性であるが故に、最も顕著な性質である。
Dr.ポールはその宣言において、該疎水性の出発樹脂
中の親水性の発生が上記の「核生成」段階によるものと
している。
親水性の現象は、主として該注型樹脂溶液の核生成の
結果として生ずる。
このポールの特許は、親水性微孔質(即ち、スキンを
もたない)膜が約5:1〜約7:1の範囲内のCH2:NHCO(メチ
レン基対アミド基の比)を有するポリアミド樹脂だけか
ら、この発明の方法に従って作成できることを教示して
いる。
本発明によれば、アルコール不溶性ポリアミド樹脂膜
シートは本来的に親水性のものとして与えられる。これ
は、該シートを作成した該アルコール不溶性ポリアミド
樹脂が疎水性であるが故に、最も顕著な性質である。こ
の現象は約5:1〜約7:1の範囲内のメチレン基CH2対アミ
ド基NHCOの比:CH2:NHCOを有するアルコール不溶性ポリ
アミド樹脂のみについて起こる(第8欄、第18−26行お
よび第9欄、第16−25行参照)。
ポールは上記マリナッシオ−ナイトの特許で特定され
たナイロンと同一のナイロン6、66および610を好まし
いものとして記載した。
このポールの特許はその微孔質膜が「スキンレス(sk
inless)」であるとしている。この特許では「スキンレ
ス」微孔質膜を「スキンをもつ(skinned)」膜のKL
ロフィールをもたないものとして定義している。
スキンをもつ膜は全く異なる挙動を示し、水で湿潤し
かつその空気流−圧力降下の相関関係を測定した場合、
その曲線は初めは平坦ではなく上向きに傾斜している。
このことは大きな孔の存在を示す。より垂直線に近い曲
線への転移は緩慢であり、大きな半径を有し、第3図の
急峻な立ち上がりの代わりに傾斜した曲線が得られ、こ
のことは広範囲の孔径範囲を反映している。このような
膜はバクテリアによる攻撃を受けた場合に滅菌フィルタ
を得るには余り適しておらず、非滅菌流体を得るか、あ
るいは無菌性が得られる場合には、低い処理速度を得る
ために極めて高い圧力降下を犠牲にしている(第26欄、
第33−44行参照)。
要約すれば、この発明以前において、「乾式」(平
衡)法によるアルコール可溶性ナイロンからのナイロン
膜の製造が知られていた。マリナッシオ−ナイトの方法
は急速浸漬法によるアルコール可溶性およびアルコール
不溶性ナイロン両者からナイロン膜を作成する方法を開
示しており、この方法において該膜の構造は冷却浴の表
面下で形成された。上記ポール特許は親水性のスキンレ
スナイロン膜が約5:1〜約7:1の範囲内のメチレン基対ア
ミド基の比を有する疎水性ポリアミド樹脂のみから作成
できることを教示した。
米国特許第4,788,226号(カリー(Curry))は精密濾
過で使用するのに適したスキンレスポリアミド親水性膜
を開示している。これらの膜はポリテトラメチレンアジ
パミド(ナイロン46)単独またはこれと他の少なくとも
1種のポリアミドとの混合物で作成される。このカリー
の特許は該付随的なポリアミドがポリヘキサメチレンア
ジパミド(ナイロン6,6)、ポリ−ε−カプロラクタム
(ナイロン6)、およびポリヘキサメチレンセバカミド
(ナイロン610)を含むことができる旨記載している。
また、ナイロン46膜は湿式法または乾式法の何れを使用
して注型することもできることを開示している(第2
欄、第27−29行)。
本発明は従来技術の、特に上記ポール特許の教示とは
相反するものであり、かつ該ポール特許で指定されたメ
チレン基対アミド基の比の範囲外にあるナイロン樹脂か
ら調製した親水性の「スキンレス」(KLテストの下での
定義で「KLテストスキンレス」)微孔質膜を提供する。
更に、該ポール特許における主張とは逆に、ドープ溶液
の調製において肉眼観察可能な沈殿の生成の必要なしに
膜を作成する。最後に、該ポール特許の教示とは逆に、
ポールの定義に従って「スキンレス」である膜が僅かに
少量の蟻酸を含む冷却浴内で作成する。
本発明は狭い孔径分布を有するポリテトラメチレンア
ジパミド膜およびその製造法を提供する。本発明は、ま
た非常に狭い孔径分布をもち、結果として微小分子をク
ロマトグラフィー基質から固定化マトリックスに移す際
の転移媒体として有用な膜をも提供する。
発明の簡単な説明 本発明の一局面によれば、狭い孔径分布をもつ微孔質
親水性膜はポリテトラメチレンアジパミド、即ちナイロ
ン46で構成される。この膜は腸管外液の効率の良い濾
過、電子工業で使用する超純度の水の濾過において有用
であり、およびクロマトグラフィー並びに電気泳動用の
転移媒体として有用である。
もう一つの本発明の局面によれば、該ポール特許の定
義の下でスキンレスの親水性微孔質ナイロン膜をナイロ
ン46樹脂から作成する。
更に別の本発明の局面によれば、効果的で、簡単かつ
経済的な親水性ポリテトラメチレンアジパミド、即ちナ
イロン46製の微孔質膜の製法が提供され、該方法は以下
の諸工程、即ち(1)ポリテトラメチレンアジパミド樹
脂(ナイロン46)、ナイロン46用の溶媒およびドーピン
グからドープ溶液を作成する工程および(2)該ドープ
溶液を冷却浴の表面下で直接、生成する注型体中に微小
孔を迅速に形成するのに十分な時間注型する工程を含
む。この迅速冷却は21ヒルデブランド(Hildebrands)
を越える溶解度パラメータを有する冷却液を使用するこ
とにより実施する。
別の本発明の局面によれば、該ドープ溶液はポリテト
ラメチレンアジパミド(ナイロン46)の沈殿形成を回避
するように調製される。沈殿形成の回避なナイロンの添
加前に該溶媒をドーパントすることにより達成できる。
本発明の他の局面によれば、ナイロン46を先ず溶媒に
溶解し、次いでドーパントを該溶液に添加して該ドープ
溶液を調製する。該ドーパントは局所的にのみ沈殿生成
するように添加する。この方法は該沈殿したナイロンの
濾別または再溶解の必要性を回避する。
本発明の更に他の局面によれば、本発明の上記方法は
そのオン−ライン調節を必要としない。これはこの方法
の操業コストを節減する。
更に他の本発明の局面によれば、ポリテトラメチレン
アジパミド(ナイロン46)で作成された本発明の膜は親
水性であり、かつ低収縮性である。
本発明のその他の局面は本明細書の記載並びに添付し
た請求の範囲を考察することにより当業者には明らかと
なろう。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の好ましい態様に従う、溶媒と非溶
媒との混合を模式的に示した図である。
第2図は、本発明の好ましい態様に従う、ドープ溶液
の調製を模式的に示した図である。
第3図は、本発明の好ましい態様に従って実施する膜
の注型を模式的に示した図である。
第4図は、本発明の好ましい態様に従って実施する膜
の乾燥を模式的に示した図である。
発明の詳細な説明 狭い孔径分布をもつ親水性微孔質膜はポリテトラメチ
レンアジパミド(ナイロン46)ポリマーから作成し得
る。更に、冷却浴組成物が21ヒルデブランドを越える溶
解度パラメータを有する場合においてさえ、スキン層を
形成することなく、このような膜を該冷却液の表面下で
迅速に形成し得ることが分かった。
本発明で使用するのに適したナイロンは以下の一般式
を有するポリテトラメチレンアジパミド樹脂である。
−[NH−(CH2−NH−CO−(CH2−CO]− 好ましいポリテトラメチレンアジパミド樹脂は、オラ
ンダ国ハーレン(Heerlen)に事務所をもつDSM社により
製造されたナイロン(Nylon)46樹脂である。この樹脂
はDSMケミカルセールズ(Chemical Sales)USA社(ジョ
ージア州30337、アトランタ、ベストロード4751、ウォ
ーターストーンスート140)により商標スタニル(Stany
l)として米国で頒布されている。現時点で最も好まし
いものは商品名スタニルKS 400として市販されている樹
脂である。スタニルKS 500、スタニルKS 300およびスタ
ニルKS 200なる商品名の樹脂もその他の好ましい樹脂で
ある。ポリテトラメチレンアジパミドの製法は当分野で
周知である。例えば、この樹脂の様々な製法が米国特許
第4,722,997号(ロエルディンク(Roerdink)等)、米
国特許第4,719,284号(ニーリンガー(Nielinger)
等)、米国特許第4,716,214号(ガイマンス(Gayman
s))に記載されている。
ナイロン46を溶解する任意の溶媒単独またはこれと非
溶媒との組み合わせが本発明において使用できる。しか
し、ドーピングされたこのような溶媒は、迅速な冷却に
より微孔質膜の形成を可能とする溶解度パラメータをも
つ必要がある。本発明において、使用できる溶媒は蟻
酸、蟻酸と無機酸(例えば、HCl)とo−クレゾールと
の混合物を含む。通常好ましい溶媒は蟻酸である。実験
において、スイスのフルカ社(Fulka Company)により
製造され、無水蟻酸パリス(PURISS)P.A.として購入で
きる蟻酸が現在のところ好ましい。しかし、他の型およ
び等級の蟻酸も使用できる。本発明の膜の製造のための
溶媒の選択、即ち特定の蟻酸の選択並びにその濃度の選
択は当技術分野の通常の技術範囲にある。
上記のマリナッシオ−ナイトの特許の教示に従って溶
媒の溶解度パラメータを変えることのできる任意のドー
パントが本発明において利用できる。しかし、最良の結
果は、現時点では該溶媒と混和性の非−溶媒を使用する
ことにより達成される。現時点で好ましい非−溶媒、そ
の好ましい順に挙げるとメタノール、水およびグリセリ
ンである。他のドーパントは無機塩、例えばKClおよび
有機ポリマーを含む。電荷−改善性ポリマーの使用が特
に好ましい。電荷−改善性ポリマーの使用の利点は、該
膜に正または負の電荷を付与できることにある。このよ
うなポリマーは米国特許第4,473,474号(オストライヒ
ャー(Ostreicher)等)、米国特許第4,473,475号(バ
ーンズ(Barnes)等)、米国特許第4,604,208号(チャ
ウ(Chau)等)、米国特許第4,702,840号(デゲン(Deg
en)等)および米国特許第4,707,266号(デゲン(Dege
n)等)に記載されているものを含む。好ましいポリマ
ーはポリエピクロロヒドリンおよび特にハーキュルズ
(Hercules)社により製造されているR4308樹脂であ
る。
本発明の膜の製法の好ましい態様を模式的に第1〜4
図に示した。第1図を参照すると、先ず非−溶媒と溶媒
とを容器5内で混合して均一な溶液12を調製する。この
非−溶媒は該溶媒と混和性でなければならない。2種の
混和性液体の混合は当分野の通常の技術的半範疇にあ
り、かつ公知の装置を使用して達成できる。時間を節約
し、かつ均一な混合を確保するために、第1図に示され
たような公知の攪拌機を使用して攪拌することが好まし
い。該溶媒と非−溶媒とが相互に反応する場合には、該
混合物を十分に反応させて平衡に達せしめることが好ま
しい。例えば、メタノールと蟻酸とを使用した場合、混
合時間は該平衡を達成するのに必要とされる20分前後と
すべきである。
次に、第2図に示した如く、ナイロン46樹脂を該容器
5に添加する。このナイロンは該溶媒−非溶媒溶液12に
溶解する。この溶解操作は当業者には公知の装置を使用
して実施できる。例えば、この溶解操作は該溶液および
ナイロン46樹脂を含む該容器5を「回転」させることに
より、あるいは公知の攪拌機15を使用して実施できる。
一般に、ナイロンは約16〜23時間の範囲内で溶解する。
得られたドープ溶液16をパイプ17およびバルブ18を介
して該容器5から収容/混合容器20に移す。該収容/混
合容器20は更に混合するために攪拌機(図示せず)を含
むことができる。容器20をローラー(図示せず)上に配
置して、これを容易に貯蔵し、かつ注型領域に移動し得
るようにしても良い。該ドープ溶液の熟成はバッチ同志
の均一性を得るためにしばしば有利である。
好ましくは、容器5は水ジャケット(図示せず)を備
えていて、該ドープ溶液16の温度を制御できるようにな
っている。1バッチから次のバッチまで同一の温度を維
持することは、孔径に影響を与える他のパラメータも同
様に一定に維持された場合には、同一の孔径を有する膜
を作成するのに有益である。
第3図に示した如く、該ドープ溶液16は該収容/混合
容器20内の注型領域に送られる。このドープ溶液16はポ
ンプ23を使用して、導管21およびフィルタ25を介して注
型ヘッド27にポンプ輸送される。フィルタ25はデブリス
および不溶のナイロンを除去する。一般に、公知の10μ
フィルタをこの目的で使用する。該注型ヘッド27から、
該ドープ溶液16を、公知の注型ナイフ30を使用して注型
ドラム23に適用される。該ドープ溶液16は大気とのあら
ゆる実質的な接触を防止するように適用される。これ
は、該冷却浴の表面近傍またはその下方の該ドラム上に
該溶液を適用することにより達成できる。第2図に示し
た如く、別法においては、大気との実質上の接触は該注
型ナイフと該冷却浴表面との間の体積を該溶媒および非
−溶媒の十分な飽和状態を維持して防止することがで
き、かつ有意の蒸発を回避することができる。当業者に
は当然認識されるであろうように、大気との実質上の接
触は生成する膜上にスキン層を生成するであろう。
冷却浴容器37中の冷却媒35と接触した場合、該ドープ
溶液は固化して微孔質膜40を生成する。この冷却媒35は
水または水と他の溶媒および/または非−溶媒との混合
物であることが好ましい。しかし、該膜を極めて迅速に
形成するためには、該冷却液体は約21ヒルデブランドま
たはそれ以上の溶解度パラメータをもつべきである。
この微孔質膜40は洗浄タンク45に送られ、そこで水47
と接触して痕跡量の該溶媒および非−溶媒を洗い流す、
該膜40は該洗浄タンク45から最終洗浄タンク49に送ら
れ、そこでこの膜は純粋な1メガオームの水50と接触す
る。この湿潤膜を次いでローラー51に巻き取る。
巻き取った湿潤膜52を、次いで第4図に示したよう
に、公知の乾燥装置で乾燥する。好ましくは、この乾燥
を十分な拘束条件下で実施して、該膜の収縮を防止し、
かつ与えられた孔径に対して良好な流量を達成する。ナ
イロン膜の拘束下での乾燥に必要とされる条件および装
置は当分野で周知である。
以下、本発明を実施例により更に説明する。これらの
実施例は本発明を何等限定するものではない。
実施例1〜3 以下に記載する成分からドーピングしたナイロン46溶
液を調製した。
KS−400ナイロン 24.0g 蟻酸 118.1g メタノール 7.9g メタノールと蟻酸とを一緒に溶解し、エステル化反応
を穏やかに混合しつつ1時間進行させた。次いで、ペレ
ット状の24.0gのKS−400ナイロン46ポリマーを該溶液に
添加した。ナイロンと溶媒−非溶媒との溶液を実験室用
のリストシェーカーを使用して高速で16時間混合して、
ドープ溶液を得た。このドーピングした溶液の粘度をブ
ルックフィールド粘度計で測定したところ、2,791CPSで
あった。このドープ溶液を、「ゼロクエンチ(zero−qu
ench)」注型装置を使用して、冷却浴表面下部で膜に成
形した。この注型装置は実質的に大気と接触することな
く該ドープ溶液の展開を可能とする。このドープ溶液を
スプレダーの背後に注ぐ。次いで、このスプレダーを該
冷却浴の表面に移動させる。次に、ガラスを該冷却浴中
に押し込み、該ドープ溶液を展開し、かつ該冷却浴中に
即座に浸漬する。
3種の実験を上記の如く調製したドープ溶液を使用し
て実施した。これら3種の実験(実施例1、2および
3)において、該冷却浴は水に対するメタノールの体積
%濃度20、30および0(即ち、メタノールを含まず、水
のみ)を有していた。これら3つの実施例において作成
した親水性微孔質ナイロン46膜の諸特性を以下の表1に
まとめた。
実施例4〜7 以下に記載する成分から、ナイロン46のドーピングし
たポリマー溶液を調製した。
KS−400ナイロン 27.0g 蟻酸 113.1g グリセリン 7.9g 蟻酸と非溶媒(グリセリン)とを一緒に溶解し、1時
間穏やかに混合した。次いで、ナイロン46ポリマーを該
溶液に添加し、実験室用のリストシェーカー上で高速で
16時間混合して、ナイロンを溶解した。
この生成したドープ溶液を、「ゼロクエンチ」装置
(図示せず)を使用して膜に成形した。実施例3〜7の
冷却浴の組成を以下の表2に示した。表2において“Gl
y"、“MeOH"および“FA"はそれぞれグリセリン、メタノ
ールおよび蟻酸の略号である。この得られた膜を水洗
し、乾燥し、テストに供した。該テストの結果を以下の
表2にまとめた。
実施例8〜11 以下に記載する成分から、ナイロン46のドーピングし
たポリマー溶液を調製した。
ナイロンKS−400 27.0g 蟻酸 114.1g メタノール 8.9g 蟻酸と非溶媒(メタノール)とを一緒に溶解し、1時
間穏やかに混合した。次いで、KS−400ナイロン46ポリ
マーを該溶液に添加し、得られた混合物を実験室用のリ
ストシェーカー上で高速で16時間混合して、ナイロンを
完全に溶解した。この溶液を実施例8〜11で使用した。
実施例8で使用した冷却浴は水であった。実施例9〜
11の冷却浴の組成は、以下の表3に示すように、30%メ
タノール/水、30%グリセリン/水および30%蟻酸/水
(v/v%)であった。
当業者は、本明細書に記載した本発明の多くの変更並
びに改良に思い至るであろう。本発明の精神の範囲内に
あるこれら全ての変更並びに改良は以下に規定する請求
の範囲に含まれるものと理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 67/00 - 71/82 510 C02F 1/44

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.75を越える初期バブルポイント対全体発
    泡点の比により規定される孔径分布をもつことを特徴と
    するポリテトラメチレンアジパミドの親水性微孔質膜。
  2. 【請求項2】所定の範囲内の効率的な濾過を達成するた
    めに、0.75を越える初期バブルポイント対全体発泡点の
    比により規定される孔径分布をもつ、ポリテトラメチレ
    ンアジパミドの親水性膜。
  3. 【請求項3】ポリテトラメチレンアジパミドの親水性膜
    を含む固定化マトリックスであって、該膜がクロマトグ
    ラフィー基質から移行した巨大分子を固定化するために
    該膜を使用することを可能とする、0.75を越える初期バ
    ブルポイント対全体発泡点の比により規定される孔径分
    布をもつことを特徴とする固定化マトリックス。
  4. 【請求項4】ポリテトラメチレンアジパミド、該ポリテ
    トラメチレンアジパミド用の溶媒および該溶媒用のドー
    パントからドープ溶液を調製する工程、および 該ドープ溶液を冷却液表面下部で直接注型して、膜の微
    孔構造を該冷却液表面下部で形成する工程、ここで該冷
    却液は21ヒルデブランドを越える溶解度パラメータを有
    する、 を含む親水性微孔質膜の製造法。
  5. 【請求項5】該ドープ溶液を調製する工程が 該溶媒にポリテトラメチレンアジパミドを溶解して、溶
    液を生成し、次いで該溶液にドーパントを添加して、ス
    キン層を形成することなしに該冷却液中で該溶液を注型
    できるように該溶液の溶解度パラメータを変化させ、次
    に 該ドーパントと該溶液とを混合して、該ドーパントを該
    溶液全体に分布せしめて、該ドープ溶液を調製する、 工程を含む請求の範囲第4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】該溶媒とドーパントを混合して混合物を形
    成し、次に 該混合物にポリテトラメチレンアジパミドを溶解して該
    ドープ溶液を調製する請求の範囲第4項に記載の方法。
  7. 【請求項7】該溶媒が蟻酸を含む請求の範囲第4項、第
    5項又は第6項に記載の方法。
  8. 【請求項8】該ドーパントが該溶媒と混和性の非−溶媒
    である請求の範囲第4項又は第5項に記載の方法。
  9. 【請求項9】該ドーパントが、メタノール、水、又はグ
    リセリンから選ばれる請求の範囲第4項、第5項又は第
    6項に記載の方法。
  10. 【請求項10】該冷却液が、a)水、b)メタノールと
    水の混合物、又はc)蟻酸と水の混合物、から選ばれる
    請求の範囲第4項に記載の方法。
  11. 【請求項11】該ドープ溶液が濁っており、該注型工程
    前に、該ドープ溶液を加熱して、濁りを除去する請求の
    範囲第4項に記載の方法。
  12. 【請求項12】該ドープ溶液を、可能な限り外気に暴露
    しないようにして形成する請求の範囲第4項に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】該溶解工程が、該ポリテトラメチレンア
    ジパミドの該溶媒溶液を混合する工程を含み、この混合
    工程が該溶液のゲル化を防止するように、かつ低剪断お
    よび強度にて回転又は振盪により行われる請求の範囲第
    5項に記載の方法。
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