JP3187363U - 配管支持具 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂製の立て管に変形や垂れ下がりを生ずることなく、これを適切に支持することができる配管支持具を提供する。
【解決手段】樹脂製の給水立て管Pを、スラブSに着座した状態で支持する配管支持具1であって、給水立て管Pを緊結保持するバンド部2と、バンド部2から外方に延在しスラブSの孔縁部Sbに着座するバンド支持部3と、を備え、バンド部2のバンド幅を、支持する給水立て管Pの呼び径が15A〜25Aのときに34〜75mmとし、呼び径が32A〜50Aのときに34〜80mmとし、呼び径が65Aおよび80Aのときに42〜90mmとし、呼び径が100Aのときに50〜90mmとし、呼び径が125Aおよび150Aのときに50〜100mmとし、呼び径が200Aのときに65〜130mmとしたものである。
【選択図】図1
【解決手段】樹脂製の給水立て管Pを、スラブSに着座した状態で支持する配管支持具1であって、給水立て管Pを緊結保持するバンド部2と、バンド部2から外方に延在しスラブSの孔縁部Sbに着座するバンド支持部3と、を備え、バンド部2のバンド幅を、支持する給水立て管Pの呼び径が15A〜25Aのときに34〜75mmとし、呼び径が32A〜50Aのときに34〜80mmとし、呼び径が65Aおよび80Aのときに42〜90mmとし、呼び径が100Aのときに50〜90mmとし、呼び径が125Aおよび150Aのときに50〜100mmとし、呼び径が200Aのときに65〜130mmとしたものである。
【選択図】図1
Description
本考案は、給水管、給湯管、排水管等の樹脂製の立て管を、スラブ上で支持する配管支持具に関するものである。
従来、この種の立て管を支持する配管支持具として、いわゆる床バンドが知られている。この床バンドは、配管支持用の環状部材を二つ割りの半円弧形で対称形の部材により形成し、その二つ割りの半円弧形の部材の両端部分に、向き合わせた二つの平行部分を形成し、この二つの平行部分をボルト締めするようにしている。そして、このように構成された床バンドは、スラブ上に載置された状態で、立て管を緊結支持する。また、立て管とスラブの貫通孔との間隙は、モルタルで穴埋めされ、さらに床バンドは、スラブ上において、床を構成するモルタルに埋め込まれている。
近年、給水管や給湯管等の管材として、立て管においても、鋼管に代えて樹脂管(ポリエチレン管、架橋ポリエチレン管、ポリブデン管)が用いられるようになってきている。一方、立て管を支持する上記従来の床バンドは、鋼管支持用に設計され、立て管を強く緊結(ボルト締め)することで、立て管のみならず立て管に満たされた水道水(湯)を含んで、その軸方向の荷重を受け得る(支持する)ようになっている。
このため、樹脂製の立て管を適切に緊結すべく、鋼管の場合と同様に強くボルト締めすると、立て管が変形してしまう、或いは立て管の表面を傷つけてしまうおそれがある。一方で、立て管が変形しない程度に締付けを加減すると、振動等により立て管が軸方向に滑って(ずれて)、経時的に配管の垂れ下がりを生ずるおそれがある。
このため、樹脂製の立て管を適切に緊結すべく、鋼管の場合と同様に強くボルト締めすると、立て管が変形してしまう、或いは立て管の表面を傷つけてしまうおそれがある。一方で、立て管が変形しない程度に締付けを加減すると、振動等により立て管が軸方向に滑って(ずれて)、経時的に配管の垂れ下がりを生ずるおそれがある。
本考案は、樹脂製の立て管に変形や垂れ下がりを生ずることなく、これを適切に支持することができる配管支持具を提供することを課題としている。
本考案の配管支持具は、スラブに形成された貫通孔に挿通して配管された樹脂製の立て管を、スラブに着座した状態で支持する配管支持具であって、立て管を緊結保持するバンド部と、バンド部から外方に延在すると共に、貫通孔が形成されたスラブの孔縁部に着座するバンド支持部と、を備え、バンド部のバンド幅を、支持する立て管の呼び径が15A〜25Aのときに34〜75mmとし、呼び径が32A〜50Aのときに34〜80mmとし、呼び径が65Aおよび80Aのときに42〜90mmとし、呼び径が100Aのときに50〜90mmとし、呼び径が125Aおよび150Aのときに50〜100mmとし、呼び径が200Aのときに65〜130mmとしたことを特徴とする。
ところで、この種の市販の配管支持具(床バンド)では、強くボルト締めすることを前提としているため、呼び径15A〜100Aの立て管(鋼管)に対し、バンド幅が25mm程度の細いものが用いられている。
この構成によれば、バンド部のバンド幅が、従来のバンド幅に対し1.5〜3倍程度の広幅に形成されている。したがって、バンド部は、立て管を広い面積を持って緊結することとなる。このため、立て管の支持に際し、軸方向に高い摩擦力を維持したまま、バンド部の緊結力(ボルト締め)を比較的弱くすることができる。よって、樹脂製の立て管に変形や垂れ下がりを生ずることなく、これを適切に支持することができる。
この構成によれば、バンド部のバンド幅が、従来のバンド幅に対し1.5〜3倍程度の広幅に形成されている。したがって、バンド部は、立て管を広い面積を持って緊結することとなる。このため、立て管の支持に際し、軸方向に高い摩擦力を維持したまま、バンド部の緊結力(ボルト締め)を比較的弱くすることができる。よって、樹脂製の立て管に変形や垂れ下がりを生ずることなく、これを適切に支持することができる。
この場合、バンド部は、立て管を周方向に囲繞する半円状の一対のバンド片と、各バンド片の両端から延び、一対のバンド片の一方の端部同士および他方の端部同士を締結するための各一対、計2組の緊結片と、を有し、各一対、計2組の緊結片が、バンド支持部を兼ねていることが好ましい。
この構成によれば、バンド幅を広くするだけで、一般的な床バンドの形態(単純な形態)を踏襲しつつ、樹脂製の立て管を適切に支持することができる。なお、各一対、計2組の緊結片は、各バンド片の幅に合わせて幅広に形成することが好ましい。また、計2組の緊結片は、ボルト締めとすることが好ましい。かかる場合には、立て管を均一に緊結すべく、緊結片の幅に対応させて複数の箇所でボルト締めとすることが好ましい。
同様に、バンド部は、立て管を周方向に囲繞する半円状の一対のバンド片と、各バンド片の両端から延び、一対のバンド片の一方の端部同士を回動自在に連結するヒンジ部、および他方の端部同士を締結するための一対の緊結片と、を有し、バンド支持部は、各バンド片から外方に突設され、180°点対称位置に配設された一対の支持片を有していることが好ましい。
この構成によれば、いわゆる吊バンドや立バンドの形態を踏襲しつつ、床バンドの機能を持たせることができる。すなわち、蝶番付きのバンドに一対の支持片を設けることで、立て管を支持するための作業性の良好な床バンドを構成することができる。なお、一対の支持片は、ヒンジ部や一対の緊結片から90°位置ズレした位置に配設することが好ましい。
この場合、各支持片には、軽量化のための抜き孔が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、スラブの孔縁部に着座する支持片が、長いものであっても、或いは幅広のバンド片と同幅であっても、これを軽量化することができる。すなわち、幅広のバンド部を有する配管支持具において、配管の支持強度を損なうことなく、その重量の増加を抑制することができる。
また、各バンド片には、立て管に対しバンド片より摩擦係数の高いコーティング部が設けられていることが好ましい。
同様に、各バンド片には、立て管に対しバンド片より摩擦係数の高いカラーが装着されていることが好ましい。
これらの構成によれば、立て管に対するバンド部の緊結力(締付け力)を抑えつつ、すなわち立て管の変形を抑制しつつ、立て管の軸方向へのズレを有効に防止することができる。また、コーティングおよびカラーに、立て管より柔らかい材料を用いれば、揺れ等により立て管が傷つくのを防止することができる。
以下、添付の図面を参照して、本考案の一実施形態に係る配管支持具について説明する。この配管支持具は、いわゆる床バンドであり、樹脂管で構成された給水管、給湯管、排水管等の立て管を、スラブ上(うえ)で支持するものである。この実施形態では、ポリエチレン管(水道用ポリエチレン管)で構成された給水立て管(給水管)を支持する金属製(スチールやステンレス製)の配管支持具について説明する。
図1は、給水立て管およびこれを支持する本実施形態の配管支持具を表している。同図に示すように、給水立て管Pは、例えば各階のパイプシャフトPSに配管され、各階のスラブSを貫通して上下方向に延在している。特に図示しないが、給水の同時使用を考慮し、上向き配管となる給水立て管Pでは、下階から上階に向かって段階的に細くなり、下向き配管となる給水立て管Pでは、上階から下階に向かって段階的細くなっている。
各階のスラブSには、配管用の貫通孔Saが形成されており、給水立て管Pはこの貫通孔Saに挿通するようにして縦通しで配管されている。この場合、貫通孔Saは、挿通する給水立て管Pの外径より50mm程度太径に形成され、給水立て管Pを配管した後、モルタルM等で穴埋めされる。このモルタルMにより、給水立て管Pの横ブレが防止される。
各階のスラブS上には、給水立て管Pを支持する2分割構造の配管支持具1が設けられている。配管支持具1は、給水立て管Pを周方向に緊結し、この状態でスラブS上に着座するように設けられている。すなわち、配管支持具1は、貫通孔Saが形成されたスラブSの孔縁部Sbに着座する。これにより、給水立て管P(およびこれに充填された水を含む)は、配管支持具1を介してスラブSに支持される。そして、詳細は後述するが、配管支持具1は、支持対象となる給水立て管Pの径に対応したものが用意されている。なお、スラブS上の配管支持具1は、このまま露出させた状態としてもよいし、スラブS上に打設したモルタルM(床を構成)により隠蔽(埋設)するようにしてもよい。
図2は、第1実施形態に係る配管支持具1の外観斜視図である。同図に示すように、配管支持具1は、給水立て管Pを保持するバンド部2と、バンド部2を支持すると共にスラブS上に着座するバンド支持部3と、を備えている。具体的には、配管支持具1は、半円状の一対のバンド片11から成るバンド部2と、各バンド片11の両端部からそれぞれ延在し、それぞれが一対の緊結片12から成る2つの緊結部4と、を備えており、この2つの緊結部4が、バンド支持部3を兼ねている。したがって、2つの緊結部4は、相互に180°点対称位置に配設され、且つ上記スラブSの孔縁部Sbに着座するように、バンド部2からそれぞれ長く延在している。
バンド部2は、その内径が、支持する給水立て管Pの外径とほぼ同一(内径≦外径)となるように形成されている。各バンド片11と、バンド片11の両端から径方向に延びる一対の緊結片12とは、板金で一体に形成されており(プレス成形)、この板金の2つを突合せることで、2分割構造の配管支持具1が構成されている。そして、本実施形態の配管支持具1を構成するバンド部2と、2つの緊結部4とは、市販の床バンドに比して十分に広幅に形成されている。
図3は、給水立て管Pの呼び径と配管支持具1のバンド幅Wの関係を表している。同図に示すように、給水立て管Pの呼び径が15A〜25Aのときにバンド幅Wを34〜75mmとし、呼び径が32A〜50Aのときにバンド幅Wを34〜80mmとし、呼び径が65Aおよび80Aのときにバンド幅Wを42〜90mmとし、呼び径が100Aのときにバンド幅Wを50〜90mmとし、呼び径が125Aおよび150Aのときにバンド幅Wを50〜100mmとし、呼び径が200Aのときにバンド幅Wを65〜130mmとしている。
すなわち、配管支持具1のバンド幅Wは、従来の床バンドのバンド幅Wに対し1.5〜3倍程度の広幅に形成されている。実際の配管支持具1のバンド幅Wは、給水立て管Pとバンド部2との間に生ずる摩擦力を考慮し、従来の床バンドのバンド幅Wに対し2倍程度とすることが好ましい。なお、同図示では省略したが、バンド部2の径や各緊結部4の長さは、従来の床バンドと同様に、給水立て管Pの呼び径の大小に対応して設計されている。
2つの緊結部4は、バンド部2と同幅に形成されており、各緊結片12には、その幅に対応して、ボルト締め用の4個の挿通孔13a,13bが形成されている。4個の挿通孔13a,13bのうち、バンド部2側となる内側の2個の挿通孔13aには、バンド部2を緊結するために、2本のボルト14およびナット15が取り付けられ。外側の2個の挿通孔13bには、緊結片12同士を一体化してバンド支持部3とするために、2本のボルト14およびナット15が取り付けられている。すなわち、2つの緊結部4の内側の2組のボルト14を締め付けることにより、給水立て管Pがバンド部2により緊結され、外側の2組のボルト14を締め付けることにより、緊結片12同士が一体化して強固なバンド支持部3(緊結部4)となる。
以上のように、第1実施形態の配管支持具1によれば、バンド幅Wが鋼管用の床バンドに比して十分に幅広に形成されているため、バンド部2は、給水立て管Pを広い面積を持って緊結することができる。このため、給水立て管Pの支持に際し、バンド部2の緊結力(ボルト締め)を比較的弱くしても、軸方向に高い摩擦力を持たせることができる。したがって、樹脂製の給水立て管Pに変形や垂れ下がりを生ずることなく、これを適切に支持することができる。
次に、図4を参照して、第1実施形態の変形例に係る配管支持具1について説明する。なお、変形例に係る配管支持具1の基本形態は、上記第1実施形態の配管支持具1と同一である。
図4(a)の第1変形例に係る配管支持具1Aは、そのバンド部2にリブ部21が形成されている。すなわち、各バンド片11には、その幅方向中間部に、外方に突出変形させた帯状のリブ部21が形成(プレス成形)されている。このリブ部21は、バンド部2(バンド片11)の剛性を高めるべく補強部として機能する。したがって、このバンド部2では、上記第1実施形態のものに比して、その肉厚を幾分薄くすることができる。
なお、リブ部21は、相互に平行に複数形成してもよい。また、リブ部21の突出寸法を、バンド片11の周方向の中間部では浅く(小さく)、両外側に向かって徐々に深く(大きく)するようにしてもよい。このようにすれば、ボルト締めされたバンド部2は、給水立て管Pを均一締め付けることとなる。これにより、給水立て管Pの変形が抑制される。
図4(b)の第2変形例に係る配管支持具1Bは、そのバンド部2にコーティングが施されている。すなわち、各バンド片11には、その表面を樹脂コーティングしたコーティング部22が設けられている。この樹脂コーティングは、給水立て管Pに対し金属製のバンド片11より摩擦係数の高いもの、例えば塩ビコーティングとすることが好ましい。このように、第2変形例の配管支持具1Bでは、バンド部2においてコーティング部22が給水立て管Pに直接接触する。このため、大きな摩擦力が得ることができ、給水立て管Pが軸方向にずれるのを有効に防止することができる。
図4(c)の第3変形例に係る配管支持具1Cは、そのバンド部2にカラー23が装着されている。すなわち、各バンド片11の内側には、半円状のカラー23が装着されている。カラー23は、バンド片11の内周面に対応すると共に給水立て管Pに接触するカラー本体23aと、カラー本体23aの上下に連なる一対の掛止め部23bと、で一体に形成されている。各掛止め部23bは、カラー本体23aから折り返すように形成されており、この一対の掛止め部23bをバンド片11の上下の端部に内側から嵌め入れることにより、カラー23がバンド片11に装着されている。そして、カラー23は、給水立て管Pに対し金属製のバンド片11より摩擦係数の高い材料、例えば樹脂やゴム等で構成されている。
このような、第3変形例の配管支持具1Cでも、カラー23が給水立て管Pに直接接触するため、大きな摩擦力が得ることができ、給水立て管Pが軸方向にずれるのを有効に防止することができる。なお、カラー23を、給水立て管Pと同材質のポリエチレンで構成し、給水立て管Pに融着する(接着は不可能)ようにしてもよい。もっとも、この場合には、給水立て管Pのズレは確実に防止されるため、バンド部2を幅広に形成しなくてもよい。
次に、図5を参照して、第2実施形態に係る配管支持具1Dについて説明する。この配管支持具1Dは、いわゆる吊バンドや立バンドを改良したものであり、第1実施形態における2つの緊結部4のうちの、一方の緊結部4に相当する部分に、一対のバンド片11を回動自在に連結するヒンジ部5が構成されている。また、他方の緊結部4Aは、第1実施形態のものより短く形成されている。そして、バンド部2には、外方に突設された一対の支持片16から成るバンド支持部3が、別途形成されている。
第2実施形態の緊結部4Aは、第1実施形態の緊結部4と異なりバンド支持部3の機能は無く、第1実施形態の緊結片12における外側の2個の挿通口13bは設けられていない。すなわち、緊結片12の2個の挿通孔13aには、2本のボルト14およびナット15が取り付けられ。この2本のボルト14を締め付けることにより、給水立て管Pがバンド部2により緊結される。
バンド支持部3を構成する一対の支持片16は、それぞれ第1実施形態の緊結片12と同様に板状に形成され、且つ起立した状態でバンド片11に取り付けられている。そして、一方の支持片16は、一方のバンド片11の周方向中間位置に取り付けられ、他方の支持片16は、他方のバンド片11の周方向中間位置に取り付けられている。すなわち、一対の支持片16は、バンド部2において、緊結部4Aから周方向に90°位置ズレすると共に相互に180°点対称位置に配設されている。各支持片16は、バンド片11の外周面に溶着(すみ肉溶接)されており、第1実施形態の緊結片12と同様に、バンド片11の外周面から径方向に長く延在している。
また、各支持片16には、複数の抜き孔17が形成されている。抜き孔17は、縦長に形成されており、支持片16において軸方向の荷重に対する支持強度を維持しつつ、軽量化が図られている。そして、この実施形態においても、第1実施形態と同様に、バンド部2、緊結部4Aおよびバンド支持部3は、従来の床バンドに比してそのバンド幅Wが広幅に形成されている(図3参照)。すなわち、この配管支持具1Dにおいても、そのバンド幅Wは、従来の床バンドのバンド幅Wに対し1.5〜3倍程度の広幅に形成されている。
以上のように、第2実施形態の配管支持具1Dによれば、バンド幅Wが鋼管用の床バンドに比して十分に幅広に形成されているため、給水立て管Pの支持に際し、バンド部2の緊結力(ボルト締め)を比較的弱くしても、軸方向に高い摩擦力を持たせることができる。よって、樹脂製の給水立て管Pに変形や垂れ下がりを生ずることなく、これを適切に支持することができる。また、この配管支持具1Dは、吊バンドや立バンドを踏襲したヒンジ構造としているため、その取付け作業を簡単に行うことができる。なお、支持片16は、バンド片11から径方向に突出する本体部分と、バンド片11の外周面に添う取付け部分とで構成し、取付け部分でバンド片11に溶着する構成であってもよい。
次に、図6を参照して、第2実施形態の変形例に係る配管支持具1Eについて説明する。この変形例に係る配管支持具1Eでは、バンド支持部3を構成する各支持片16Aが、バンド片11と一体に形成されている。すなわち、この配管支持具1Eでは、支持片16Aを、板金を折り返して形成することにより、緊結片12、バンド片11、支持片16Aおよびヒンジ部5の一部が、板金で一体に形成されている。なお、折り返して形成した支持片16Aは、基端側をスポット溶接することで一体化されている。
これにより、製造工程において溶接作業が簡略化され、配管支持具1Eを簡単に製造することができる。また、支持片16Aは、2枚合せの構造となるため、支持片16Aに十分に支持強度を持たせることができる。なお、第2実施形態の配管支持具1D,1Eにおいても、バンド部2に、図4に示すリブ部21、コーティング部22、カラー23を設けることが可能である。
以上のように、本実施形態では、ポリエチレン管で構成された給水立て管を支持する配管支持具について説明したが、本考案の配管支持具は、ポリエチレン管の他、架橋ポリエチレン管、ポリブデン管、塩化ビニル管等の樹脂管にも適用可能である。また、本実施形態では、金属製の配管支持具について説明したが、樹脂製の配管支持具であってもよい。
1,1A,1B,1C,1D,1E 配管支持具、2 バンド部、3 バンド支持部、4,4A 緊結部、5 ヒンジ部、11 バンド片、12 緊結片、13a,13b 挿通孔、14 ボルト、15 ナット、16,16A 支持片、17 抜き孔、22 コーティング部、23 カラー、P 給水立て管、S スラブ、Sa 貫通孔、Sb 孔縁部、W バンド幅
Claims (6)
- スラブに形成された貫通孔に挿通して配管された樹脂製の立て管を、前記スラブに着座した状態で支持する配管支持具であって、
前記立て管を緊結保持するバンド部と、
前記バンド部から外方に延在すると共に、前記貫通孔が形成された前記スラブの孔縁部に着座する一対のバンド支持部と、を備え、
前記バンド部のバンド幅を、支持する前記立て管の呼び径が15A〜25Aのときに34〜75mmとし、呼び径が32A〜50Aのときに34〜80mmとし、呼び径が65Aおよび80Aのときに42〜90mmとし、呼び径が100Aのときに50〜90mmとし、呼び径が125Aおよび150Aのときに50〜100mmとし、呼び径が200Aのときに65〜130mmとしたことを特徴とする配管支持具。 - 前記バンド部は、
前記立て管を周方向に囲繞する半円状の一対のバンド片と、
前記各バンド片の両端から延び、前記一対のバンド片の一方の端部同士および他方の端部同士を締結するための各一対、計2組の緊結片と、を有し、
前記各一対、計2組の緊結片が、前記バンド支持部を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の配管支持具。 - 前記バンド部は、
前記立て管を周方向に囲繞する半円状の一対のバンド片と、
前記各バンド片の両端から延び、前記一対のバンド片の一方の端部同士を回動自在に連結するヒンジ部、および他方の端部同士を締結するための一対の緊結片と、を有し、
前記バンド支持部は、
前記各バンド片から外方に突設され、180°点対称位置に配設された一対の支持片を有していることを特徴とする請求項1に記載の配管支持具。 - 前記各支持片には、軽量化のための抜き孔が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の配管支持具。
- 前記各バンド片には、前記立て管に対し前記バンド片より摩擦係数の高いコーティング部が設けられていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の配管支持具。
- 前記各バンド片には、前記立て管に対し前記バンド片より摩擦係数の高いカラーが装着されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の配管支持具。
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