JP3187027B2 - 金属箔製造用陽極構造体 - Google Patents

金属箔製造用陽極構造体

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ジェイ. クラウザー シドニー
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シー. ブリッグス ジョーン
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ジーエー−テック インコーポレテッド(ディービーエー グールド エレクトロニックス インコーポレーテッド)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には金属を
電着方法に関し、特に、この方法に使う陽極に関する。
本発明は、高品質、無孔性の薄銅箔の生成に特に応用で
き、この点について特に説明する。また、本発明は、他
の金属箔の電気形成や厚みのある銅箔生成にも好適に応
用できる。
【0002】
【従来の技術】電着による箔生成における基本的技術に
ここ数年間大きな変化はない。この点で、電着による銅
箔生成は一般的に銅イオンを含む電解液に回転ドラム陰
極を浸漬させることで行われている。電気伝導材ででき
た円弧形陽極を一つ以上電解液に浸漬させ、ドラム陰極
に隣接配置させる。陽極には、ドラム陰極の湾曲にほぼ
一致する面を形成して、陽極と陰極間に均一な内部電極
間隙を形成する。電解液の限界電流密度よりも低い密度
の電流を陽極と陰極とに流すことによって、銅箔を回転
ドラム面上に生成する。ドラム陰極が電解液から出てく
るごとにドラム陰極から電着箔を連続的に取りはがすこ
とによって、連続箔製造が可能となる。
【0003】銅箔の実際の製造は、陰極が最初に電解液
に入った際の、ドラム陰極表面への銅原子の核生成を介
して始まる。ドラムが電圧のかかった陽極を通過して電
解液中を回転し続けると、これら銅原子上に銅が連続的
に形成される。ドラム陰極表面の進入点での電流分布
は、銅の核生成の品質に重要な影響をもたらす。このた
め、銅の核生成は迅速に行われ、ドラム陰極の表面が電
解液に入る点における電流密度の均一で急激な上昇がド
ラム上に形成される銅の密度を著しく増加させ、これが
最終的に得られる箔の孔隙率を低減させる。言い換えれ
ば、ドラムが電解液に入る際の急速な電流上昇が、良好
な銅の核生成にとって非常に重要である。薄箔への需要
が増加するに従い、無孔銅箔を得るために、ドラム表面
での最初の銅の核生成がますます重要となる。
【0004】これまでに知られている従来の電解液槽
は、一般的に、電解液に完全に浸漬した陽極を備えてい
る。こうした構成では、ドラム陰極が電解液に入る際
に、緩慢な電流の「斜面状立ち上がり」が生じ、これに
よって、ドラム陰極表面の銅の核生成が不十分となる。
浸漬した陽極に対しドラム表面が放射方向に対向するま
では、ドラム陰極表面上の望ましい電流密度が発生しな
いため、この緩慢な電流上昇が発生する。電流上昇時間
を改善するために、浸漬した陽極の頂部(すなわち、上
端縁沿い)に絶縁遮蔽部材を取り付けることがよく知ら
れている。この構成により、陽極単独の場合よりも電流
上昇が改善されるが、問題が完全に取り除かれる訳では
ない。銅の核生成をさらに改善するために、ドラム陰極
表面の進入点における電解液の液面近くに配備されたス
トライク陽極(第二の陽極)を使うこともよく知られて
いる。主陽極よりも高い電流密度になるようにストライ
ク陽極に電圧をかける。この構成の問題点は、第二の陽
極、すなわちストライク陽極、を制御する第二の整流器
を必要とすることである。さらに、ストライク陽極の使
用によって銅の核生成は改善されるが、この方法では緩
慢な電流の「斜面状立ち上がり」問題は完全には解消し
ない。
【0005】O' Haraのアメリカ特許No. 5,833,819は、
中実のストライク陽極の代わりに部分浸漬させた「ネッ
ト型ストライク陽極」を使って上昇時間を短縮させるこ
とを提案している。このネット型ストライク陽極は大幅
に電流上昇時間を低減しかつ銅の核生成を改善させる
が、やはり第二の整流器の操作を必要とする。さらに、
上記「ストライク陽極」とアメリカ特許No. 5,833,819
に開示されたネット型ストライク陽極との両方とも、電
解液に入れる際のドラム陰極の表面に、より高い電流密
度を付与することを開示しており、また、両方ともがス
トライク陽極と主陽極との間に何らかの種類の絶縁板を
取り付けることを必要としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題およびその他の問題を解決し、緩慢な電流上昇の問
題を取り除き、さらに絶縁板やドラム陰極表面により高
密度の電流を供給するための第二の整流器を必要としな
い陽極を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の好適な実施例に
基づき、外部メッキ面を有したドラム陰極と陽極部とか
ら成る金属箔製造装置が提供される。ドラム陰極は所定
液面まで電解液に部分浸漬され、ほぼ水平な軸周りを回
転する。陽極部は電解液に浸漬された主陽極部から成
る。主陽極部はドラム陰極に対向する半円筒状の湾曲陽
極面を有する。主陽極部の寸法は、ドラム陰極のメッキ
面から距離を取れるものとし、ほぼ均一な間隙を陽極と
陰極との間に形成する。主陽極の上端に陽極の延長部を
配置する。陽極延長部は、少なくとも一つの開口部が形
成された第一の領域を有する。第一の領域は、陰極のメ
ッキ面から一定距離離されて電解液に浸漬される構成と
され、第一の領域の一部分が電解液の所定液面の上方に
突き出ることを特徴とする。一つの電源が陽極集合体に
接続されるので、主陽極部と陽極延長部とが同じ電位と
なる。
【0008】本発明では、 電解液に部分浸漬された回
転ドラムの表面に金属を電着させるための電着槽が備え
られる。電着槽は、主陽極本体部と陽極延長部から成る
陽極を備える。主陽極本体部は、ドラムの湾曲径よりわ
ずかに大きい径を有した円弧状の主陽極本体表面を有す
る。主陽極本体部は、ドラムに隣接して完全に電解液に
浸漬し、これによってほぼ均一な間隙が陽極とドラム間
に形成される。陽極延長部は開放した格子状構造を有
し、陽極延長表面はドラムに対向する。陽極延長部が電
解液内に配置され、その一部が電解液上に延びる構成と
され、電解液が開放した格子状構造を流通自在となるこ
とを特徴とする。電源が主陽極本体部と陽極延長部に接
続され、陽極本体部表面と陽極延長部表面に同一の電位
を発生させる構成において、ドラムと主陽極本体部とが
隣接する領域のドラムに主陽極本体部が第一の電流密度
を発生させ、かつドラムと陽極延長部とが隣接する領域
のドラムに陽極延長部が第二の電流密度を発生させるこ
とを特徴とする。第二の電流密度は第一の電流密度より
低い。
【0009】本発明の目的は、陰極表面への金属電着に
使う陽極集合体を提供することである。本発明の別の目
的は、高品質で無孔性の金属箔製造に回転ドラムと共に
使用する陽極集合体を提供することである。本発明の別
の目的は、ドラム陰極表面の良好な銅の核生成を簡易化
するための部分を有した上記陽極集合体を提供すること
である。
【0010】本発明の別の目的は、ストライク陽極や絶
縁板や第二の整流器を必要としない上記陽極を提供する
ことである。これら及びこれら以外の目的は、以下に説
明する本発明の好適な実施例と添付図面とによって明ら
かになる。
【0011】
【発明の実施の形態】添付図面を参照するが、これは本
発明の好適な実施例を説明することだけが目的であっ
て、それに限定する意図ではない。図1は、本発明の好
適な実施例を表わす金属箔を電気的に形成する電気形成
槽10を示す。本発明は特に銅箔生成に応用可能であ
り、この点に関して説明を行うが、本明細書を読み進む
うちに、本発明が他の金属箔生成にも有利に応用できる
ことが分かってくるであろう。
【0012】おおまかに言えば、電気形成槽10は通
常、ドラム陰極12と陽極集合体40とで構成される。
図1に示す実施例では、陽極集合体40は左側陽極部4
2と右側陽極部44とから成る。陽極部42、44はほ
ぼ円弧形であって、各々がドラム陰極12に対向する陽
極面46を有する。陽極部42、44の寸法は、ほぼ均
一な内部電極間隙20が陽極部42、44の面46とド
ラム陰極12との間に形成されるようなものとする。ド
ラム陰極12と陽極部42、44は、内部電極間隙20
を流れる電解液16を溜めるタンク18内に配設され
る。
【0013】ドラム陰極12はほぼ円筒状で、ほぼ水平
な軸の周りを回転するように従来の手段によって取り付
けられる。ドラム陰極12は、いずれかの適切な電気伝
導金属または合金、例えば鉛、ステンレススチール、ニ
オブ、タンタル、チタン、またはこれらの合金で作成で
き、滑らかなメッキ面22を有する。メッキ面22は、
チタン、ニオブ、タンタル、クロム、またはこれらの合
金で作成できる。本発明では、ドラム陰極12は、ステ
ンレススチール製としクロムメッキ面22を有すること
が好ましい。ドラム陰極12は、従来技術であるところ
のいずれかの適切なモータ駆動装置(図示せず)で回転
させることができる。ドラム陰極12は、矢印Rで示さ
れる一定の方向に、所望の箔厚を作り出すのに十分な期
間メッキ面22が電解液16と接触し続けていられる円
周速度にて回転することが好ましい。当業技術によれ
ば、金属イオンが電着過程で激減してしまうことが分か
っている。これら金属イオンは貯蔵槽(図示せず)から
供給される電解液によって補充される。
【0014】電解液16は、従来技術で知られているよ
うに、また図1に図式化したように、導管38によって
間隙20へ連続して送り込まれる。内部電極間隙20を
通して電解液16を連続循環させることによって、電解
液16をドラム陰極12の底部から内部電極間隙20を
通して陽極部42、44の上端へと流動させる。以下に
詳述するが、図2から図8に示すように、間隙20内の
電解液16の液面Lは、陽極部42、44の形状と配置
関係および間隙20内の電解液16の流速によって決定
される。
【0015】上記陽極集合体40を見ると、陽極部4
2、44はほぼ円弧状で、内部電極間隙20を形成する
ようにドラム陰極12に隣接配置されている。本発明
は、まず第一に陽極部44に関するものであり、その実
施例を図2および3に示す。陽極部44は、基本的に、
ドラム陰極に対面する円弧状陽極面46を有した円弧板
である。陽極部44は、電解液に対して不活性であれ
ば、いかなる電気伝導材でも作成できる。詳細には、陽
極部44は、鉛、チタン、タンタル、プラチナ、あるい
はこれら材料のうちの一つで被覆した銅芯から成る複合
構造物で作製されることが望ましい。本発明では、図2
および3に最も良く図示されている、少なくとも一つの
開口部48が 陽極部44の上端部に形成されている。
図示した実施例では、開口部48は細長いスロットで
あり、陽極部44は主陽極部44Aと、陽極延長部44B
と、主陽極44Aと陽極延長部44Bとを接続する壁部4
4Cとに分離される。本明細書を読み進むとさらに良く
理解できるが、開口部48には二通りの目的が有る。第
一の目的は、電解液16が通過することの出来る通路を
陽極44沿いに形成し、ここを通過した電解液が陽極4
4の上端からオーバーフローすることなく電解液を間隙
20から流出させることである。第二の目的は、陽極部
44の主陽極部44Aから上方に離れた陽極延長部44B
の範囲を規定することである。
【0016】本発明のある態様では、開口部48は、間
隙20内の電解液16の流動との関連からその配置と寸
法とが決まる。特に、開口部48の寸法は、陽極部44
Bの上面からわずかに上方の間隙20内液面Lに電解液
16が達することができるようなものとする。ここで言
う「わずかに上方」とは、およそ2分の1インチ以内と
いう意味である。電解液16の液面Lが開口部48より
上方であって、かつ陽極部44Bの上端面より下方であ
ることが好ましい。また、図3に最も良く示されている
ように、電解液16の流動を制御して、陽極延長部44
Bのごくわずかな部分だけを液面Lの上方に延長させるこ
とが更に好ましい。
【0017】以下に詳述するが、開口部48によって、
内部電極間隙20へ送り込まれた電解液16は陽極部4
4を通って陽極部44の背後のタンク領域へと流動する
ことができる。図2に最も良く示されているように、陽
極44は基本的に3つの陽極「領域」に分けることがで
きる。陽極延長部44Bは「領域1」とされる第一の領
域を成し、開口部48は「領域2」とされる第二の領域
を成し、主陽極部44Aは「領域3」とされる第三の領
域を成す。
【0018】陽極部44は、電源70に接続されて正に
帯電される。電源70は、一般的には整流器であって、
ドラム陰極12を負に帯電するよう操作できる。図1に
最も良く示されている電気形成槽10では、ドラム陰極
12の底部に近い場所の陽極部44とドラム陰極12間
の内部電極間隙20へ電解液16が送り込まれる。これ
によって、矢印で示されるような、電解液16の内部電
極間隙20に沿った上昇流が発生する。図3に図解する
ように、電解液16は電極間隙20からスロット48を
通って流出する。間隙20を通る電解液16の流速と、
スロット48の寸法と配置関係とに基づいて、電解液1
6の液面Lが陽極延長部44Bの面に対して決定される。
スロット48に対する電解液16の液面Lの位置によ
り、スロット48上端すぐ上方に電解液の部分「A」が
発生する。部分Aでの電解液16の流動は、開口部48
を通過する時よりも一般的に小さくなる。周知技術とし
て、電着工程においては、ドラム陰極12の表面22に
銅箔を生成する時に電解液16中の銅がメッキに使われ
る。部分Aにおける電解液16の流速が比較的低いた
め、部分Aの電解液16中のメッキに使われる金属イオ
ンは、主陽極部44A前面の金属イオンのようにはすば
やく補充されない。部分Aの電解液16の比較的低い流
速の結果、イオン濃度および電解液の液面L近くの限界
電流iL を主陽極部44Aの前面よりも低くすることがで
きる。
【0019】金属を電着するに際し、高品質の箔を得る
ためには、3段階に分けてメッキ面22上に銅を形成す
る必要があると出願人は考えている。第一の段階では、
銅の核生成と成長がメッキ面22で始まるが、これを短
時間維持することが好ましい。第二の段階では、第一の
段階で新たに生成された銅結晶上における銅の成長が減
速し、低速での成長が短時間行われる。第三の段階で
は、最大レベルの電流密度を付与することで、新たに生
成された銅層上に銅が付着する。重要なことは、銅付着
のいずれの段階においても電流密度が電解液の限界電流
密度iLを越えないことが好ましい。特に、部分Aでの電
流密度が電解液16の限界電流密度iLを長期間にわたっ
て越えないことが好ましい。限界電流密度iLを長期間に
わたって越えるような条件下では、生成される箔は多孔
性でその機械的特性は不良なものとなる。
【0020】本発明では、3段階で銅付着を実現させる
たため、陽極部44を3つの領域に分離している。上記
のように、電源によって、陽極部44は正に帯電され、
ドラム12は負に帯電される。同じ電源により主陽極部
44Aと陽極延長部44Bの両方に帯電させるので、主陽
極部44A表面の電位は陽極延長部44B表面の電位と同
一になる。メッキ面22を有したドラム陰極12は、矢
印Rで示された時計方向に回転する。ドラム陰極12の
メッキ面22が最初に電解液16に入る時点でメッキ面
22への銅の核生成が始まる。陽極延長部44Bの表面
上の電位は、ドラム陰極12のメッキ面22に特定の電
流密度を発生させる。陽極延長部44Bの表面の電位は
陽極部44Aの表面の電位と同じであるが(両者とも同
じ電源70に接続されている)、陽極延長部44Bによ
ってドラム陰極12のメッキ面22に発生する「電流密
度」は、開口部48が存在するために、主陽極部44A
によってメッキ面22に発生する「電流密度」より僅か
に低い値となる。部分Aにおいては低流速にもかかわら
ず、陽極延長部44Bによってドラム陰極のメッキ面2
2に発生した「電流密度」はメッキ面22上に銅の核生
成をさせるのに十分な電流密度であり、しかも部分Aに
おいて電解液の限界電流iLを越えていない。こうして、
メッキ面22が陽極延長部44Bで規定される「領域
1」を横断する時に、銅がメッキ面22上に核生成す
る。
【0021】メッキ面22は次に、スロット48で規定
される「領域2」を横断する。スロット48で規定され
るこの広い開口領域のために、領域2におけるメッキ面
22上の平均電流密度は領域1におけるものより低く、
そのためメッキ面22上の銅の成長が停止するか減速さ
れる。ドラム面22は次に、「領域3」を規定する主陽
極部44Aを横断し、主陽極部44Aがメッキ面22に対
向する高速電解液流動および高電流密度の領域にドラム
面が入ると、銅箔成長が始まる。メッキ面22が回転し
て、陽極部44に続いて陽極部42を通過する間に、銅
箔成長が続行されてCで示される銅箔が形成され、この
銅箔はドラム12から外されて巻き取りローラ99へ巻
き取られる。
【0022】このように陽極部44は、3つの異なる電
着領域を有した陽極構造体として一体的に構成される。
領域1では、陽極延長部44Bによって、部分「A」の
電解液16の下方限界電流と同じ電流密度が形成され
る。しかし、電流密度はメッキ面22に金属が核生成す
るに十分な値である。領域2では、電流密度を領域1よ
りも低くして、付着を停止させるか、少なくとも領域1
の付着率より低下させる。領域3では、主陽極部44A
で形成された高電流密度で完全な金属形成が生じる。
【0023】このように本発明は、出願人が電着工程に
おける金属電着に対する理想的なエネルギー付与手順と
考えているものである。当然ながら当業者は、形状すな
わち陽極延長部44Bのスロット48の長さや幅が、ド
ラム陰極上に誘導された電流密度に影響することを理解
するであろう。陽極延長部44Bは、領域1によってド
ラム陰極12上に誘導された電流密度が主陽極部44A
によってドラム陰極12上に発生する電流密度の少なく
とも70%となるように設計されていることが好まし
い。また、主陽極部44Aによってドラム陰極12の表
面22に発生する電流密度の約70%から約85%まで
の範囲とすることがより一層好ましい。この低減された
エネルギー付与レベルは、ドラム陰極12が最初に電解
液16に浸入する部分Aの電解液16の限界電流iLを越
えずに、しかしドラム陰極12の表面22に核生成させ
るには十分なものである。
【0024】図4と5を参照しながら、発明の別の実施
例を表わす陽極部144を示す。陽極144は、符号1
44Aで示される主陽極部と、符号144Bで示される陽
極延長部とを有する。主陽極部144Aと陽極延長部1
44Bとは一体的に形成され、一体として湾曲した棒あ
るいは板の形状を有する。陽極部144は陽極面146
を有する。主陽極部144Aは陽極144の大部分を構
成し、主陽極部144Aの陽極面146が完全に電解液
16に浸漬できる寸法を有する。陽極延長部144B
は、陽極部144の上端に形成されて、陽極部144を
形成する板あるいは棒の上端あるい上部に形成された孔
154の第一群を有する。図示した実施例では、孔15
4は互いに等間隔に離れて形成された同じ寸法の円筒状
の穴である。陽極延長部144Bの孔154各々の寸法
と間隔とを選択することによって、開口した格子状構造
を形成し、且つドラム陰極12に対向する所定面を形成
する。好適な実施例では、孔154の直径はドラム陰極
12の表面22と陽極部44の陽極面46との間の空間
距離より小さく、孔154どうしの間隔は孔154の直
径にほぼ等しい。本明細書を読み進めると理解できるこ
とであるが、陽極延長部144Bの孔154を円筒状以
外の形状とすることもできる。例えば、スロット状、正
方形、三角形、矩形、その他の幾何学形状として、陽極
延長部144Bを貫通して形成して良い。孔154の目
的は、開口した格子状構造を陽極部144の上端に作成
し、ドラム陰極12に対向する陽極面146の表面積を
縮小させて、電解液16を陽極延長部144Bを流通さ
せることである。孔154を含む陽極延長部144B領
域は、ドラム陰極12のメッキ面22に銅を核生成させ
るための「領域1」を規定する。
【0025】図示した実施例では、陽極延長部144B
には、板を形成する陽極部144を形成する板を貫通す
る複数の第二の孔164も含まれる。第二の孔164の
寸法は第一の孔154の寸法よりも大きい。孔164は
開口した格子状構造を陽極延長部144Bに「領域2」
を形成する。「領域2」の孔164によって規定された
陽極表面の面積は、「領域1」の孔154によって規定
された陽極表面よりかなり小さい。孔154と同様、孔
164をスロット状、正方形、三角形、矩形、その他の
幾何学形状としても、本発明から逸脱することはない。
図示した実施例では、孔164は円筒状であり、孔15
4に比べてかなり大きな寸法を有する。好適な実施例で
は、孔164は孔154のおよそ一倍半の大きさであ
る。孔154と同様、孔164は開口した格子状構造で
あって、電解液16を内部電極間隙20から陽極部14
4背後の空間へ流通させる。領域2の孔164の寸法を
特定して、領域2の陽極面の面積を領域1の陽極面の面
積より小さくする。図示のごとく、主陽極部144Aが
領域3を規定する。
【0026】陽極部144は符号170の電源に接続さ
れて、正に帯電される。電源170は一般的には整流器
であって、ドラム陰極12を負に帯電することができ
る。同じ電源で主陽極部144Aと陽極延長部144Bの
両方を帯電させるため、主陽極部144A(すなわち領
域3)の面沿いに発生した電位は陽極延長部144Bの
領域1および2の面上の電位と同じである。
【0027】領域1の面上の電位はドラム陰極12のメ
ッキ面22に特定の電流密度を発生させる。当然ながら
当業者は、領域1の陽極延長部144Bの面上の電位が
主陽極部144Aの面上の電位と同じではあるが、孔1
54によって規定される領域1の表面面積が縮小されて
いるため、領域1によってドラム陰極12のメッキ面2
2に形成される電流密度が主陽極部144Aによってメ
ッキ面22に形成される電流密度より低くなることを理
解するであろう。しかし、陽極延長部144Bの領域1
によって規定されるドラム陰極12のメッキ面22上の
電流密度は、部分Aにおける電解液の限界電流iLを越え
ることなくメッキ面22上に銅を核生成させるに十分な
レベルにある。陽極延長部144Bの領域1はこのよう
に、液面「L」近くの電解液16の低流域「A」内の結晶
生成率を制御する。結晶生成の制御は、ドラム陰極12
が最初に電解液16に浸入する際に、適正な電流密度
(ドラム陰極12の表面で測定)を形成させることによ
って行う。
【0028】次に領域2を参照すると、領域2における
開口面積(孔164によって決定される)の陽極の無孔
表面面積に対する比率が大きいため、領域2の平均電流
密度の方が低くなり、そのためメッキ面22上の銅の成
長が停止あるいは減速する。銅の十分な成長が再開され
るのは、領域3においてのみで、主陽極部144Aがメ
ッキ面22に対向する電解液の高速流域で高電流密度の
流域にドラム面22が浸入する時である。
【0029】陽極部144はこのように、異なった3つ
の電着領域を一体的に構成した陽極構造を呈する。領域
1では、部分「A」の電解液16の下方限界電流と同じ
で、メッキ面22に金属を核生成させるに十分な電位の
電流密度が陽極延長部144Bによって形成される。領
域2では、電流密度が領域1より低く、領域1で形成さ
れた付着速度を停止させるか少なくとも低下させる。領
域3では、主陽極部144Aが形成した高電流密度のレ
ベルで十分な金属形成が生じる。
【0030】陽極部144はこのように本発明の別の実
施例によって、電着工程における金属電着の理想的なエ
ネルギー付与手順と考えられることをも提示する。当業
者には理解されることであるが、孔154、164の直
径および間隔は当然ながらメッキ面上の電流密度の大き
さと分布に影響を与える。本発明によると、孔154、
164の寸法と各々の間隔は、領域1によってドラム陰
極12の表面22に誘導される電流密度が主陽極部14
4Aによって表面22に生じる電流密度の少なくとも7
0%となるように設計することが好ましく、主陽極部1
44Aによって表面22に生じる電流密度の約70%か
ら約85%の範囲となるようにすることがより一層好ま
しい。領域2によってドラム陰極12の表面22に誘電
される電流密度は領域1のものより低い。
【0031】次に図6を参照する。符号244の陽極部
は本発明の他の実施例を図示する。陽極部244は、主
陽極部244Aと別個の陽極延長部244Bとで構成され
る。陽極延長部244Bは主陽極部244Bから離れてい
る。図4および5に示された実施例の陽極延長部144
Bと同様、陽極延長部244Bは格子状構造を構成する複
数の孔254を含む。孔254は、スロット状、正方
形、三角形、矩形、その他の幾何学形状のいずれであっ
ても良い。図4および5に示された実施例では、陽極延
長部144Bの一部により大きな寸法の孔164を形成
して領域2を構成するが、これとは違って、図6の実施
例では、陽極延長部244Bと主陽極部244Aの間に形
成された空所246(すなわち空間)によって領域2は
構成される。当業者には理解されることであるが、陽極
延長部244Bの電解液中への配置は、例えば、陽極延
長部244Bを上方から懸垂させたり、あるいは陽極延
長部244Bを支持板によって主陽極部244Aに取り付
けてたり、と様々な方法によって可能である。本発明で
は、陽極延長部244Bと主陽極部244Aの両方が電源
270に接続されて、陽極延長部244Bの表面と主陽
極部244Aの表面に均一な電位を発生させる。
【0032】図1から図5に開示された先行実施例で
は、図6の概略図に示されるように、陽極延長部244
Bは部分的に電解液16に浸漬されて、陽極延長部24
4Bのわずかの部分だけが電解液16の液面「L」の上方
に延びる。周知のように、主陽極部244Aは完全に電
解液16中に浸漬できる寸法設計となっている。陽極部
244は、基本的には、陽極部44および144につい
述べた前記方法と同様の方法で機能する。このため、ド
ラム陰極12のメッキ面22が最初に電解液16に浸入
すると、メッキ面22上で銅の核生成が始まる。前術の
実施例のように、間隙20の領域にある電解液16はよ
り低い限界電流を有することになるため、陽極延長部2
44Bの孔254によって形成されるより低い電流密度
は電解液16の限界電流を越えない電流となり、さらに
はドラム陰極12のメッキ面22上の銅の核生成を均一
なものとさせる。この初期の核生成は、陽極延長部24
4Bと主陽極部244Aの間の間隙246をドラム陰極
12が通過する間は、低速成長か無成長となる。完全な
金属成長は、ドラム陰極12のメッキ面22が主陽極2
44Aの高速流域で高電流密度の流域に浸入する時に開
始される。このように図6に開示された実施例は、前の
実施例と同じ実質的効果をもたらすが、多孔性あるいは
格子状の陽極延長部244Bを追加することによってど
のように現存の陽極244Aを改造するかを図示する。
上記のごとく、陽極延長部244Bは主陽極244Aと
同じ電位レベルになるようにし、またより望ましくは、
同じ電源270で行い、陽極延長部244Bの表面沿い
の電位を主陽極部244Aの表面沿いの電位と同じとす
る。陽極延長部244Bの縮小された表面面積は、領域
1に発生させる電流密度を低減させるが、その電流密度
は、ドラム陰極12のメッキ面22が電解液16に浸入
する時のメッキ面22の核生成には十分なものである。
【0033】次に本発明のさらに別の実施例を示す図7
を参照する。図7では、符号344で示される陽極部
は、主陽極344Aと陽極延長部344Bとで構成され
る。陽極延長部344Bは、金属網あるいはエキスパン
ドメタルのシート346で形成するのが好ましい。金属
シート346は主陽極部344Aに固定されたフレーム
348に固定される。金属網あるいはエキスパンドメタ
ルのシート346には開口344Bがあって、前述の実
施例のように開口のある格子状構造を有する。陽極延長
部344Bは、主陽極部233Aの上端に、例えば溶接
などの方法で固定するのが好ましく、主陽極部344A
と陽極延長部344Bの間に良好な電気伝導経路を形成
する。このため、フレーム348を、主陽極部344A
と同じか互換性のある材料で形成するのが好ましい。陽
極延長部344Bは、主陽極部344Aが電解液16中
に浸漬したとき、陽極延長部344Bの一部が電解液1
6の液面「L]の上方に延長するような寸法設計とす
る。前述の実施例のように、主陽極部344Aは電源3
70に接続される。陽極延長部344Bを形成する金属
シート346が主陽極部344Aに取り付けられている
ため、金属シート346のすべての箇所の電位は、主陽
極部334A沿いの電位と同一となる。シート346の
形と構造によって、特定の電流密度がドラム陰極12の
表面22に発生する。表面22の電流密度は、ドラム陰
極12が電解液16に浸入すると、前記した方法でドラ
ム陰極12のメッキ表面22に金属の核を生成させる。
分かってくることであるが、金属の核生成と形成は、メ
ッシュシート346で規定される全面積に亘って発生
し、十分な金属成長はメッキ面22が主陽極部344A
に達した時に開始される。この実施例には成長が抑制さ
れた「領域」や「空間部」は含まれないが、それでもエ
キスパンドメタルシート346が主陽極部344Aと同
じ電位に印加される限り、図示された構成のエキスパン
ドメタルシートあるいは開口式メタルシート346を使
うことによって、満足すべき結果が得られるものと考え
られる。また、前述の実施例に比べると、金属網(メッ
シュ)あるいはエキスパンドメタルシート346が表面
22に発生した電流密度に影響を与え得ることが分か
る。上記のごとく前術の実施例では、陽極延長部の電流
密度は主陽極部344Aによって発生する電流密度の少
なくとも70%、より好ましくは約70%から約85%
の範囲であることが望ましい。しかし本実施例では、電
流密度の低い領域2が存在しないため、陽極延長部34
4Bによってドラム表面22に発生する電流密度を主陽
極部344Aの電流密度の70%未満に低減させること
が好ましい。このために、メッキ面22に対するシート
346の位置を図8の一点鎖線で示されるように調整す
ることができる。
【0034】上記記載は、本発明の特定の実施例であ
る。この実施例は、図示の目的のみに記載されたもので
あり、当業者であれば、発明の精神および範囲から逸脱
することなく多くの変更や改造を行い得るものである。
クレームの発明あるいはその等価発明の範囲を越えるこ
とがない限り、全てのこうした改造や変更も含まれる。
【0035】
【発明の効果】このように、本発明の陽極集合体では、
陽極延長部または別個の陽極部の構成によって、ドラム
陰極12が電解液16に浸入するとドラム陰極12のメ
ッキ面22で金属の核生成が起きる。重要な点は、各実
施例において、陽極構造のいずれの所の電位も陽極の主
要部の電位と同じである、ということである。したがっ
て、別個の整流器すなわち動力源を各陽極部のそれぞれ
のために設ける必要はない。さらに、ドラム陰極12が
電解液16に浸入する所に近い陽極構造の開口部によっ
て、陽極延長部の電流密度は主陽極部の電流密度よりも
低くできると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例による陽極集合体を示す
電解液槽の、一部断面の端面図
【図2】図1の陽極集合体の斜視図
【図3】図2の陽極集合体の上方部の拡大断面図
【図4】本発明の第一の代替実施例を表わす陽極集合体
の斜視図
【図5】図4の陽極集合体の上方部の拡大断面図
【図6】本発明の第二の代替実施例を表わす陽極集合体
の斜視図
【図7】本発明の第三の代替実施例を表わす陽極集合体
の斜視図
【図8】図7の陽極集合体の上方部の拡大断面図
【符号の説明】
10 電気形成槽 12 ドラム陰極 16 電解液 18 タンク 20 内部電極間隙 22 メッキ面 40 陽極集合体 42、44 陽極部 44A 主陽極部 44B 陽極延長部 46 陽極面 48 スロット 70 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャングタオ ヴァング アメリカ合衆国 オハイオ 44106 ク リーブランド 2496 ダービーシャイア ー ロード (72)発明者 ジョーン シー. ブリッグス アメリカ合衆国 アリゾナ 85225 チ ャンドラー 1369 イー.フリント ス トリート (72)発明者 マイケル エル. スティーブンス アメリカ合衆国 アリゾナ 85215 メ ッサ 6638 イースト スノーデン サ ークル (56)参考文献 特開 平9−157883(JP,A) 特開 平10−18076(JP,A) 特開 平6−81186(JP,A) 特開 平8−209396(JP,A) 特開 平6−93490(JP,A) 特開 昭63−282288(JP,A) 特公 平3−1390(JP,B2) 特公 平3−1391(JP,B2) 米国特許5833819(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 1/04 C25D 7/06 C25D 17/10 - 17/12

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドラム陰極と陽極集合体とから成る金属箔
    製造装置であって、 前記ドラム陰極は、外側メッキ面を有し、前記陽極集合
    体のほぼ中央付近の開口部からのみ送り込まれた電解液
    の設定液面まで部分的に浸漬され、かつ略水平軸を回転
    可能に構成され、 前記陽極集合体は、 前記ドラム陰極に対向する半円筒状に湾曲した陽極面を
    有し、前記ドラム陰極の前記メッキ面との間に略一定の
    間隔を空けるような外形寸法を有し、かつ前記電解液に
    浸漬された主陽極部と、 少なくとも一つの開口部が形成されて前記陰極の前記メ
    ッキ面から所定距離分はなれた第一の領域を有し、かつ
    少なくともその一部が前記電解液に浸漬され、前記ドラ
    ム陰極が前記電解液に侵入する側の前記主陽極部の上端
    に配置され、前記主陽極部と電気的に接続された陽極延
    長部と、 前記主陽極部または前記陽極延長部に接続された一つの
    エネルギー源、 とで構成され、前記電解液に浸漬される前記ドラム陰極の電流密度がい
    ずれの箇所においても前記電解液の限界電流密度を越え
    ない ことを特徴とする金属箔製造装置。
  2. 【請求項2】前記陽極延長部が前記主陽極部と一体的に
    構成されていることを特徴とする、請求項1記載の装
    置。
  3. 【請求項3】前記エネルギー源が前記主陽極部に取り付
    けられていることを特徴とする、請求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】前記第一の領域が前記陽極延長部に貫通形
    成された複数の開口から成ることを特徴とする、請求項
    3記載の装置。
  5. 【請求項5】前記陽極集合体が、前記第一の領域と前記
    主陽極部との間に設けられ、第一の領域の電流密度より
    低い電流密度をドラム陰極のメッキ面に発生させる第二
    の領域を有することを特徴とする、請求項4記載の装
    置。
  6. 【請求項6】前記陽極延長部は前記主陽極部から分離し
    ており、かつ前記陽極集合体の前記第二の領域が前記主
    陽極部と前記陽極延長部の間に設けられた空所で構成さ
    れることを特徴とする、請求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】前記陽極延長部が前記主陽極部と一体的に
    構成されており、且つ前記陽極集合体の前記第二の領域
    が前記陽極延長部に形成され、前記第一の領域の開口よ
    り大きな複数の第二の開口で構成されることを特徴とす
    る、請求項5記載の装置。
  8. 【請求項8】前記第一および第二の領域の開口が円筒状
    の穴であることを特徴とする、請求項7記載の装置。
  9. 【請求項9】領域1における開口間の距離が開口の直径
    にほぼ等しく、且つこの開口の直径が前記ドラム陰極と
    前記主陽極部間の距離より小さいことを特徴とする、請
    求項7記載の装置。
  10. 【請求項10】陽極のほぼ中央付近の開口部からのみ送
    り込まれた電解液に部分的に浸漬された回転ドラムの表
    面に金属を電着させるための電着槽において、陽極が、 前記ドラムの曲率半径よりも僅かに大きい曲率半径を有
    した円弧状の主陽極本体表面を有し、前記ドラムに隣接
    して前記電解液に完全に浸漬し、ドラムとの間に略一定
    の間隔を空けるように配された主陽極本体部と、 開放型格子状構造と前記ドラムに対向する陽極延長面を
    有し、この開放型格子状構造を前記電解液が流通できる
    ように前記電解液中でかつ前記ドラムが侵入する側に
    置され、前記主陽極部と電気的に接続された陽極延長部
    と、 前記主陽極本体部が前記ドラムと前記主陽極本体部とが
    隣接する領域の前記ドラムに第一の電流密度を発生さ
    せ、且つ前記陽極延長部が前記ドラムと前記主陽極延長
    部とが隣接する領域の前記ドラムに第一の電流密度より
    低い第二の電流密度を発生させ、 前記主陽極本体部
    たは前記陽極延長部に接続されて前記陽極本体面と前記
    陽極延長面とに同一の電位を発生させる動力源、 とで構成され前記第一の電流密度および前記第二の電流
    密度がともに前記電解液の限界電流密度を越えないこと
    を特徴とする陽極。
  11. 【請求項11】前記陽極延長部がエキスパンドメタル板
    で構成されることを特徴とする、請求項10記載の陽
    極。
  12. 【請求項12】前記陽極延長部が前記主陽極部と一体的
    に構成されており、前記開放型格子構造が前記陽極延長
    部に各々間隔を空けて形成された第一の開口の第一の群
    によって構成されることを特徴とする、請求項10記載
    の陽極。
  13. 【請求項13】前記第一の開口が前記陽極延長部を貫通
    する円筒状の穴であることを特徴とする、請求項12記
    載の陽極。
  14. 【請求項14】前記陽極延長部が、前記第一の開口群と
    前記主陽極本体部との間に設けられた前記第一の開口よ
    り大きな第二の開口の第二の群を有し、この第二の開口
    群が前記第二の電流密度より低い第三の電流密度を前記
    ドラムに発生させることを特徴とする、請求項10記載
    の陽極。
  15. 【請求項15】前記第二の開口が前記陽極延長部を貫通
    する円筒状の穴であることを特徴とする、請求項14記
    載の陽極。
  16. 【請求項16】前記陽極延長部が前記主陽極部から離れ
    た別個の部材であることを特徴とする、請求項10記載
    の陽極。
  17. 【請求項17】前記陽極延長部が、複数の貫通開口を有
    するブロック体で構成されることを特徴とする、請求項
    16記載の陽極。
  18. 【請求項18】前記開口が円筒状の穴であることを特徴
    とする、請求項17記載の陽極。
  19. 【請求項19】前記陽極延長部で発生する電流密度が、
    少なくとも前記主陽極本体部の電流密度の70%である
    ことを特徴とする、請求項10記載の陽極。
  20. 【請求項20】前記陽極延長部の一部が前記電解液上方
    に延設されることを特徴とする、請求項10記載の陽
    極。
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