JP3186755B1 - 無線通信システムおよび通話規制メッセージ挿入方法 - Google Patents

無線通信システムおよび通話規制メッセージ挿入方法

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Abstract

【要約】 【課題】無線通信装置の突然の着信音の発生を防止する
こと、及び、不快な個人的な会話をいち早く終了させる
ことが可能な無線通信装置、無線通信システム、メッセ
ージ挿入方法および着信音規制方法を提供することにあ
る。 【解決手段】交換局3Aは携帯端末1Aの位置情報を入
手して、その位置が着信報知規制地域または通話規制地
域内であれば、割り当てられたトラフィックチャネル中
に着信報知規制信号または通話規制信号を挿入し、その
信号を受けた携帯端末1Aは、リンガーを鳴らす設定に
なっている場合でも呼出音を発生させることなく他の手
段(例えば、光や振動)に切り替えて呼び出しを報知す
る。また、通話が開始されると、通話中の音声信号に通
話規制メッセージを挿入し再生を繰り返す。また、携帯
端末1Aは、通話時間を監視しており、所定時間が経過
する毎に通話規制メッセージの再生音量を徐々に大きく
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信システム
および通話規制メッセージ挿入方法係り、更に詳しく
は、少なくとも携帯電話通信網で接続された規制情報管
理サーバ、交換局および基地局、並びに、前記基地局と
無線接続される無線通信装置からなる無線通信システム
およびその無線通信システムの通話規制メッセージ挿入
方法に関する。
【0002】また、本発明は、それらの処理手順を実行
させるプログラムを半導体メモリー、LD(レーザーデ
ィスク)、HD(ハードディスク)、FD(フロッピー
ディスク)、MD(ミニディスク)、CD(コンパクト
ディスク)又はDVD(デジタルビデオディスク)など
に記録した情報記憶媒体に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、携帯情報端末や携帯電話機に代表
される無線通信装置の普及は目覚しく、特に携帯電話機
では通話料金や本体価格の低下に伴い、一人に一台の時
代となりつつあり、若者の間では既に必須アイテムとな
っている。
【0004】また、それらの無線通信装置では基本機能
である通話機能に加え、文字送受信機能、テキストデー
タや各種ファイルを送受信する電子メール機能およびN
TTドコモのiモードに代表されるインターネット接続
機能を具備するものを各通信事業者が短期間に競って商
品化しており、次々に性能アップと機能アップが図られ
ている。なお、インターネットに接続して、各種ファイ
ルを含む電子メールを送受信する従来の携帯電話機は、
特開平10−313338、特開平11−98248、
特開平11−112554および特開2000−321
42などに開示されており、また周知であるのでその詳
細な説明は省略するが、これらに開示された発明を本願
発明に利用できることは言うまでもない。従って、本明
細書に技術内容を記載していなくても、公報番号などで
引用した文献に開示されている発明は、直接的かつ一義
的に導き出せる事項である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで話は変わる
が、無線通信装置の使用による騒音が社会問題の一つと
なっている。例えば、電車の中では無線通信装置の電源
を切るように社内放送で勧告しているのでが、マナーの
悪いユーザは多数存在し、その数は一向に減る気配すら
ない。一方、この様にマナー違反が横行する中、使用を
控えていたユーザまでもが車中使用を開始し、公共の場
は今では不正使用の無法地帯と化している。また、図書
館や病院、映画館、コンサート会場、入学・卒業式会場
及び結婚式場などでも無線通信装置の使用は好ましくな
いのであるが、モラルのないユーザの使用により着信音
の発生や聞きたくもない個人的な会話が突然始まり、こ
の厚顔無恥さ加減に対して大変な不快感を覚える。さら
に、無線通信装置の不正使用が原因で喧嘩にまで発展
し、最悪は暴行や傷害などの刑事事件に至ったケースも
ある。
【0006】本発明は、上記の問題点を解決する為にな
されたものであり、無線通信装置の不正使用による突然
の着信音の発生を防止すること、および、不快な個人的
な会話をいち早く終了させることが可能な無線通信シス
テムおよび通話規制メッセージ挿入方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
無線通信システムは、上記の目的を達成するために、少
なくとも携帯電話通信網で接続された規制情報管理サー
バ、交換局および基地局、並びに、前記基地局と無線接
続される無線通信装置からなる無線通信システムであっ
て、前記無線通信システムは、他の通信装置から通話要
求を受けると、通話が開始される以前に、通話要求を受
けた無線通信装置が通話規制地域にいるか否かを判断
し、通話規制地域にいる場合でも制御信号または規制メ
ッセージからなる通話規制信号とともに通話要求を受け
た電話ID番号を前記基地局を経由して報知するように
構成されており、前記無線通信装置は、待ち受け中に呼
び出されたことを検知すると、当該呼び出しを報知し、
所定の接続操作があると前記基地局を経由して通信回線
を接続し通話可能状態にするとともに、前記通話規制信
号に基づいて所定のメッセージ信号が挿入された音声信
号を再生することを特徴とする。
【0008】請求項2に係る本発明の無線通信システム
は、請求項1に記載の無線通信システムにおいて、前記
無線通信装置は、通話時間を監視し、所定時間が経過す
る毎に前記所定のメッセージ信号の再生音量を徐々に大
きくすることを特徴とする。
【0009】請求項3に係る本発明の無線通信システム
は、請求項1または請求項2に記載の無線通信システム
において、前記無線通信装置は、音声信号中に前記所定
のメッセージ信号を挿入することにより、呼び出し側の
前記他の通信装置に同じ内容のメッセージを聞かすこと
を特徴とする。
【0010】請求項4に係る本発明の無線通信システム
は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の無線通信
システムにおいて、前記無線通信システムは、更に通話
要求を受けた無線通信装置が着信規制地域にいるか否か
を判断し、着信規制地域にいる場合には着信報知規制信
号を前記基地局を経由して報知するように構成されてお
り、前記無線通信装置は、待ち受け中に呼び出されたこ
とおよび着信報知規制信号を検知すると、リンガーを鳴
らす設定になっていた場合でも呼出音を発生させず、そ
れに替えて着信ランプを点滅させたり、バイブレータを
振動させることにより呼び出しを報知することを特徴と
する。
【0011】請求項5に係る本発明の無線通信システム
は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の無線通信
システムにおいて、前記規制情報管理サーバは、通信ネ
ットワークを経由して、規制情報提供者端末から通話規
制や着信音規制を行う位置情報や規制時間帯、日付また
は曜日情報を入手し、更に入手し又は測定した前記無線
通信装置の位置情報に基づいて、通話要求を受けた前記
無線通信装置が通話規制地域にいるか否かを判断するこ
とを特徴とする。
【0012】請求項6に係る本発明の通話規制メッセー
ジ挿入方法は、少なくとも携帯電話通信網で接続された
規制情報管理サーバ、交換局および基地局、並びに、前
記基地局と無線接続される無線通信装置からなる無線通
信システムの通話規制メッセージ挿入方法であって、前
記無線通信システムは、他の通信装置から通話要求を受
けると、通話が開始される以前に、通話要求を受けた無
線通信装置が通話規制地域にいるか否かを判断し、通話
規制地域にいる場合でも制御信号または規制メッセージ
からなる通話規制信号とともに通話要求を受けた電話I
D番号を前記基地局を経由して報知するステップを含
み、前記無線通信装置は、待ち受け中に呼び出されたこ
とを検知するステップと、当該呼び出しを報知し、所定
の接続操作があると前記基地局を経由して通信回線を接
続し通話可能状態にするステップと、前記通話規制信号
に基づいて所定のメッセージ信号が挿入された音声信号
を再生するステップを含むことを特徴とする。
【0013】請求項7に係る本発明の通話規制メッセー
ジ挿入方法は、請求項6に記載の通話規制メッセージ挿
入方法において、前記無線通信装置は、通話時間を監視
し、所定時間が経過する毎に前記所定のメッセージ信号
の再生音量を徐々に大きくするステップを含むことを特
徴とする。
【0014】請求項8に係る本発明の通話規制メッセー
ジ挿入方法は、請求項6または請求項7に記載の通話規
制メッセージ挿入方法において、前記無線通信装置は、
音声信号中に前記所定のメッセージ信号を挿入すること
により、呼び出し側の前記他の通信装置に同じ内容のメ
ッセージを聞かすステップを含むことを特徴とする。
【0015】請求項9に係る本発明の通話規制メッセー
ジ挿入方法は、請求項6乃至請求項8のいずれかに記載
の通話規制メッセージ挿入方法において、前記無線通信
システムは、更に通話要求を受けた無線通信装置が着信
規制地域にいるか否かを判断し、着信規制地域にいる場
合には着信報知規制信号を前記基地局を経由して報知す
るステップを含み、前記無線通信装置は、待ち受け中に
呼び出されたことおよび着信報知規制信号を検知する
と、リンガーを鳴らす設定になっていた場合でも呼出音
を発生させず、それに替えて着信ランプを点滅させた
り、バイブレータを振動させることにより呼び出しを報
知するステップを含むことを特徴とする。
【0016】請求項10に係る本発明の通話規制メッセ
ージ挿入方法は、請求項6乃至請求項9のいずれかに記
載の通話規制メッセージ挿入方法において、前記規制情
報管理サーバは、通信ネットワークを経由して、規制情
報提供者端末から通話規制や着信音規制を行う位置情報
や規制時間帯、日付または曜日情報を入手するステップ
と、更に入手し又は測定した前記無線通信装置の位置情
報に基づいて、通話要求を受けた前記無線通信装置が通
話規制地域にいるか否かを判断するステップとを含むこ
とを特徴とする。
【0017】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面と共に
詳細に説明する。
【0018】実施例1:図1は、本発明に係る無線通信
システムの基本構成図である。なお、本システムは、P
DCやPHS通信システムだけではなく、IS−95規
格やIMS2000規格(第三世代)によるCDMA
(Code Division Multiple Access:符号分割多元接
続)通信システムに適している。
【0019】1Aは、無線通信システムの利用者が用い
る無線通信装置としての携帯端末であり、基本的な音声
通信機能だけではなく、電子メールや文字通信機能およ
びGPS(Global Positioning S
ystem)による位置検出機能を有する。なお、GP
S衛星からの電波により位置を決定する方法に関して
は、「ザ ジーピーエス ナビゲーション メッセー
ジ、ナビゲーション第25巻、第2号、第147頁乃至
第165頁(The GPS Navigation Message, Navigation
Vol.25, No.2);1978年」や「ア ポジション
フィキシング アルゴリズム フォー ザ ローコスト
ジーピーエス レシーバ、アイイーイーイー トラン
ザクション オン エーイーエス(A Position Fixing A
lgorithm forthe Low Cost GPS Receiver, IEEE Trans.
on AES);1976年3月」などに詳細が記載されてお
り、それらの技術を本発明に利用できる。
【0020】2Aは、無線通信システムのサービスエリ
アをカバーする基地局であり、位置登録された携帯端末
1Aと必要な信号を送受信して、音声通信だけではなく
電子メール機能やWEB接続機能(ブラウザ機能)を実
現する。
【0021】3Aは、交換局であり、無線通信システム
内の基地局2Aを携帯電話通信網6Aを経由して制御し
たり、公衆回線やインターネット通信網からなる通信ネ
ットワーク7Aとの接続などを行う。
【0022】4Aは、規制情報管理サーバであり、通信
ネットワーク7Aを経由して、規制情報提供者端末5A
から、通話規制や着信音規制を行う位置情報(例えば、
GPSで使用する位置座標情報または住所などでもよ
い)や規制時間帯、日付または曜日情報を入手する。ま
た、規制情報管理サーバ4Aは、位置検出機能を有する
携帯端末1Aから位置情報を入手したり、基地局2Aを
利用して携帯端末1Aの位置を測定し、規制情報提供者
端末5Aが指定した地域内に位置する携帯端末1Aに対
して規制情報(例えば、規制メッセージを再生させるた
めの制御コマンドや音声による規制メッセージなど)を
送信する。尚、GPSを用いて位置検出を行う携帯端末
の従来技術としては、特開平9−247730、特開平
10−103992、特開平10−257555、特開
平11−27736および特開平11−27729など
がある。また、基地局を利用して位置測定する従来技術
としては、特開平4−229729、特開平7−389
51、特開平8−191266、特開平9−15974
6および特開平9−161177などがあり、これらの
技術をそのまま利用できることは言うまでもない。な
お、規制情報提供者端末5Aは、通常PC(Perso
nal Computer)が利用されるが、インター
ネット接続機能(例えば、iモードやEZウェブ)を有
する携帯端末1AやPDA(携帯情報端末:Perso
nal Digital Assistance)など
から規制情報管理サーバ4Aに直接規制情報を送信する
ことも可能である。
【0023】図2は、本発明に係る無線通信装置の構成
ブロック図である。
【0024】1は、送受信部であり、アンテナ15で受
信した電波信号を中間周波数帯に変換したり、中間周波
数帯の送信信号を無線周波数帯に変換して送信する。な
お、このアンテナ15は、GPSアンテナも兼用する。
【0025】2は、モデム部であり、送受信信号を変復
調する。
【0026】3は、音声コーデック部であり、音声信号
の符号化や復号化を行う。また、音声コーデック部3
は、当該音声信号の後に付加された規制メッセージの復
号化も行う。
【0027】4は、アナログフロントエンド部であり、
符号化された音声信号をディジタル/アナログ変換して
レシーバ6を駆動したり、マイク5より入力された音声
信号をアナログ/ディジタル変換して音声コーデック3
に出力する。なお、アナログフロントエンド部4は、後
述する規制メッセージ発生部11が発生させた規制メッ
セージと復号化した音声信号とを合成して出力すること
により、通話音声に規制メッセージを挿入することも可
能である。
【0028】7は、制御部であり、例えばマイクロプロ
セッサ(図示せず)とROM(ReadOnly Memory:図示せ
ず)およびRAM(Random Access Memory:図示せず)な
どからなり、ROMに格納されている制御プログラムを
読み込んで各種制御を行う。また、RAMには、送信す
る情報や受信した情報などが一時的に記憶されるように
なっている。また、制御部7は、通話に必要な制御(例
えば、位置登録、待受け、リンク確立、ハンドオーバな
どの制御)や表示制御など無線通信装置の全ての制御、
特に後述する位置検出部が検出した位置情報を規制情報
管理サーバ4Aの要求に従って送信する。
【0029】8は、キー入力部であり、所定の操作手順
に従って必要なデータを入力する。
【0030】9は、表示部であり、カラー液晶表示装置
(以下、「カラーLCD」という)や有機EL(有機エ
レクトロ・ルミネッセンス)、PDP(プラズマ・ディ
スプレイ・パネル)などから成り、発呼者データや画像
データなど必要な情報を表示する。
【0031】10は、記憶部であり、発呼または電子メ
ールの送信に使用する電話帳データや写真などの画像デ
ータ、着信メロディの楽曲データおよび保留メロディデ
ータなどを記憶する。
【0032】11は、規制メッセージ発生部であり、制
御部7の指示の下に、記憶する規制メッセージを読み出
してフロントエンド部4に出力する。ただし、音声コー
デック部3を経由する場合もある。なお、規制情報管理
サーバ4Aが規制メッセージを事前に送信してきた場合
または音声信号の後に付加する場合は、この規制メッセ
ージ発生部11は必ずしも必要ではない。
【0033】12は、外部接続端子であり、DSC(デ
ジタル・スチル・カメラ)やDVC(デジタル・ビデオ
・カメラ)などの画像データ入力装置やMIDI対応音
楽装置などから画像データや楽曲データが入力される。
また、外部入出力装置14として、カーナビゲーション
装置などの位置検出機能を有する装置から位置情報を入
手することも可能である。すなわち、車に搭載されたカ
ーナビゲーション装置から外部接続端子を経由して、位
置情報が得られるということである。
【0034】13は、位置検出部であり、周知技術であ
るGPSを用いて携帯端末1Aの位置検出(GPS衛星
を利用した三角測量などによる)を行う。なお、規制情
報管理サーバ4Aが位置検出機能を有する場合、この位
置検出部13は必ずしも必要ではない。
【0035】つぎに、上述のように構成された本発明に
係る無線通信システムと従来の無線通信システムの相違
点について説明する。
【0036】従来の無線通信システムでは、交換局3A
は他の通信装置から携帯端末1Aに対する通話要求を受
けると、基地局2Aを経由してページングチャネル(ま
たは制御チャネル)で携帯端末1Aの電話ID番号を報
知し、それを監視していた携帯端末1Aは所定の手順で
データの送受信を行って、トラフィックチャネル(また
は通話チャネル)の割り当てを受けた後、リンガーを鳴
らしてユーザに呼び出されたことを知らせる。そして、
ユーザが携帯端末1Aの通話ボタンを押すと、無線回線
が接続されて通話可能となる(CDMA規格:TIA/
EIA/IS−95参照)。
【0037】一方、本発明に係る無線通信システムで
は、交換局3Aは携帯端末1Aの位置情報を入手して、
その位置が着信報知規制地域または通話規制地域内であ
れば、割り当てられたトラフィックチャネル中に着信報
知規制信号または通話規制信号(制御信号や規制メッセ
ージを含む)を挿入し、その信号を受けた携帯端末1A
は、リンガーを鳴らす設定になっていた場合でも呼出音
を発生させることなく、他の手段(例えば、光や振動)
に切り替えて呼び出しを報知する。また、通話が開始さ
れると、通話規制の制御信号や規制メッセージに基づい
て、通話中の音声信号に通話規制メッセージを挿入して
その再生を繰り返す。また、携帯端末1Aは、通話時間
を監視しており、所定時間が経過する毎に通話規制メッ
セージの再生音量を徐々に大きくするというものであ
る。
【0038】つぎに、上述のように構成された本発明に
係る無線通信システムの動作について説明するが、携帯
端末1Aのユーザが着信および通話規制されているコン
サート会場にいる場合を一例にして説明する。
【0039】まず、コンサート会場の管理人は、規制情
報提供者端末5Aを操作して、予め規制情報としてコン
サート会場の住所および規制日付と規制時間帯(例え
ば、平成12年9月22日18時〜22時)を規制情報
管理サーバ4Aに登録しているものと仮定する。また、
ユーザは携帯端末1Aをコンサート会場に持ちこんでお
り、携帯端末1Aは呼び出しがあった場合、着信音を鳴
らすように設定されているものと仮定する。
【0040】携帯端末1Aのユーザが、電源ボタンを操
作して電源をオン状態にすると、制御部7はROMから
制御プログラムを読み込んで必要な初期設定を行った
後、基地局2Aと所定の手順に従って信号を送受信して
位置登録を行い、待ち受け状態に入る。
【0041】交換局3Aは、他の通信装置から携帯端末
1Aに対する通話要求を受けると、基地局2Aを経由し
てページングチャネルで携帯端末1Aの電話ID番号を
報知する。一方、携帯端末1Aは、ページングチャネル
を連続的または断続的に監視しており、自己が呼び出さ
れたことを検出すると、基地局2Aと所定の手順に従っ
てデータの送受信を行い、トラフィックチャネルの割り
当てを受ける。また、携帯端末1Aは、呼び出された場
合(発呼する場合も同じ)には、位置検出部13によっ
て自己の位置を検出し位置情報(例えば、経度と緯度)
を入手して、トラフィックチャネルにて当該位置情報を
送信する。また、交換局3Aは、携帯端末1Aの電話I
D番号とその位置情報を規制情報管理サーバ4Aに送信
する。但し、規制情報管理サーバ4Aが位置検出機能を
有する場合、位置情報を送信する必要はない。
【0042】つぎに、規制情報管理サーバ4Aは、交換
局3Aから携帯端末1Aの電話ID番号とその位置情報
を入手すると、まず携帯端末1Aの現在位置が通話規制
や着信音規制を行う地域内に居るか否かを判断する。こ
の場合、コンサート会場にいるので着信音規制および通
話規制されていると判断する。但し、規制情報管理サー
バ4Aが位置検出機能を有する場合には、携帯端末1A
の電話ID番号に基づいて現在位置を自ら検出する。そ
して、規制情報管理サーバ4Aは、現在の日時が規制日
および規制時間帯に入っているか否かを判断する。この
場合、現在の日時が平成12年9月22日18時30分
とすると、規制日および規制時間帯が平成12年9月2
2日18時〜22時であるので、規制情報管理サーバ4
Aは携帯端末1Aが規制地域内にいると判断し、その旨
を交換局3Aに通知する。
【0043】つぎに、交換局3Aは、規制情報管理サー
バ4Aから携帯端末1Aが規制地域内にいる旨の通知を
受けると、トラフィックチャネルにて呼び出し側通信装
置の電話ID番号とともに、呼び出し音を発生させない
為のNON−RING信号および通話音声と同時に挿入
する規制メッセージ信号(例えば、「通話規制地域で
す。できるだけ早く通話を終了してください。」という
内容のメッセージ)を携帯端末1Aに送信する。但し、
規制メッセージ信号に替えて、規制メッセージ発生部1
1から規制メッセージを音声信号に挿入させる為のコマ
ンド信号を送信するようにしてもよい。
【0044】携帯端末1Aは、NON−RING信号お
よび規制メッセージ信号を受信すると、リンガーを鳴ら
す設定になっていた場合でも呼出音を発生させず、それ
に替えて着信ランプを点滅させたり、バイブレータを振
動させることにより呼び出しを報知するとともに、規制
メッセージ信号を記憶部10に記憶する。
【0045】コンサート会場にいるユーザは、着信ラン
プやバイブレータなどで着信報知を受け、キー入力部8
に含まれる通話ボタンを押すと無線通信回線が接続さ
れ、呼び出し相手と通話することが可能となる。
【0046】制御部7は、無線通信回線を接続すると、
交換局3Aから通話音声信号に規制メッセージを挿入す
る指示を受けているので、相手の音声信号と規制メッセ
ージ信号を同時に再生してレシーバ6から出力する。こ
れによって、通話音声中に規制メッセージである「通話
規制地域です。できるだけ早く通話を終了してくださ
い。」というメッセージが聞こえてくる。なお、制御部
7は、通話開始からの時間を計測しており、例えば最初
の10秒間は小さな音で規制メッセージを再生するが、
所定時間(例えば、5秒)毎に再生音量を大きくするよ
うな構成になっている。また、制御部7は、当該ユーザ
の音声信号中にもこの規制メッセージを挿入することに
より、呼び出し側にも同じ内容のメッセージを聞かすよ
うになっている。この実施例では、交換局3Aが最初に
規制メッセージを送信してきた場合を説明したが、通話
中の音声信号の後に規制メッセージを付加し、それを携
帯端末1Aが再生するようにしてもよい。また、交換局
3Aが規制メッセージ挿入コマンドを送信し、携帯端末
1Aは規制メッセージ発生部11に記憶する規制メッセ
ージを読み出して再生する構成としてもよい。また、当
該ユーザの音声信号中に規制メッセージ発生部11から
読み出した規制メッセージを挿入するようにしてもよ
い。
【0047】なお、携帯端末1Aが発呼側の場合も同様
であって、所定の手順でデータの送受信を行って、トラ
フィックチャネルの割り当てを受けた後、交換局3Aは
携帯端末1Aの位置情報を入手して、その位置が通話規
制地域内であれば、割り当てたトラフィックチャネル中
に通話規制信号(制御信号や規制メッセージを含む)を
挿入し、その信号を受けた携帯端末1Aは通話が開始さ
れると通話規制の制御信号や規制メッセージに基づい
て、通話中の音声信号に通話規制メッセージを挿入して
その再生を繰り返す。また、携帯端末1Aは、通話時間
を監視しており、所定時間が経過する毎に通話規制メッ
セージの再生音量を徐々に大きくする。さらに、基地局
2Aが着信報知規制地域または通話規制地域を報知し、
携帯端末1Aが自己の位置を検出することにより、規制
がかかっているか否かを判断してリンガーの制御や規制
メッセージの挿入を自ら行うように構成してもよい。
【0048】上記実施例の場合、携帯端末1Aの位置情
報から着信規制や通話規制がかけられていることを判断
したが、他の実施例としては、待ち受けや通話の合間に
規制電波を検出し、その検出結果に基づいて規制がかけ
ているか否かを判断するという方法が考えられる。
【0049】まず、コンサート会場の管理人が、規制電
波発生装置を当該会場に設置して、着信規制電波や通話
規制電波(例えば、CDMA方式の場合、互いに異なる
所定の拡散符号で変調されている)を発生させる。携帯
端末1Aは、待ち受け中にページングチャネルを断続的
に監視する空き時間を利用して、当該拡散符号で逆拡散
することにより着信規制電波の有無を検出し、所定の電
界強度以上のレベルであれば、着信規制がかけられてい
ると判断する。そして、携帯端末1Aは、リンガーを鳴
らす設定になっている場合でも呼出音を発生させず、そ
れに替えて着信ランプを点滅させたり、バイブレータを
振動させることにより呼び出しを報知する。そして、コ
ンサート会場にいるユーザは、着信ランプやバイブレー
タなどで着信報知を受け、キー入力部8に含まれる通話
ボタンを押すと無線通信回線が接続され、呼び出し相手
と通話を開始する。
【0050】制御部7は、通話信号を送受信する空き時
間を利用して、当該拡散符号で逆拡散することにより通
話規制電波の有無を検出し、所定の電界強度以上のレベ
ルであれば、通話規制がかけられていると判断する。そ
して、携帯端末1Aは、規制メッセージ発生部11に指
示し、相手の音声信号と規制メッセージ信号を同時に再
生してレシーバ6から出力させる。これによって、通話
音声中に規制メッセージである「通話規制地域です。で
きるだけ早く通話を終了してください。」というメッセ
ージが聞こえてくる。なお、制御部7は、通話開始から
の時間経過を計測しており、例えば最初の10秒間は小
さな音で規制メッセージを再生するが、所定時間(例え
ば、5秒)毎に再生音量を大きくするような構成になっ
ている。また、制御部7は、当該ユーザの音声信号中に
もこの規制メッセージを挿入することにより、呼び出し
側にも同じ内容のメッセージを聞かすようになってい
る。
【0051】なお、上述した無線通信装置や無線通信シ
ステムの各動作を時系列的に処理するステップまたは工
程とすることにより、本発明に係るメッセージ挿入方法
および着信音規制方法とすることができる。
【0052】更に、上述した無線通信装置や無線通信シ
ステムが具備する制御部が行う各動作の処理手順を規定
するプログラムを情報記録媒体(例えば、半導体メモリ
ー、LD(レーザーディスク)、HD(ハードディス
ク)、FD(フロッピーディスク)、MD(ミニディス
ク)、CD(コンパクトディスク)又はDVD(デジタ
ルビデオディスク)など)に記憶させ、その処理手順
(例えば、アプリケーションプログラム)を各種の情報
処理装置にインストールすることにより、同様の動作を
行わせることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係る無線通
信システムおよび通話規制メッセージ挿入方法によれ
ば、無線通信装置が規制地域内に位置すれば、呼び出さ
れたことを着信音を発生させて報知するように設定され
ている場合でも着信音を発生させないので、図書館や病
院、映画館、コンサート会場、入学・卒業式会場及び結
婚式場などにおいて不意に静寂が破られることが無くな
る。
【0054】また、通話が開始されても、その会話音声
中に通話規制メセージが挿入されるので、不快な長電話
をいち早く終了させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線通信システムの基本構成図で
ある。
【図2】本発明に係る無線通信装置の構成ブロック図で
ある。
【符号の説明】
1A 携帯端末 2A 基地局 3A 交換局 4A 規制情報管理サーバ 5A 規制情報提供者端末 6A 携帯電話通信網 7A 通信ネットワーク 1 送受信部 2 モデム部 3 音声コーデック部 4 アナログフロントエンド 5 マイク 6 レシーバ 7 制御部 8 キー入力部 9 表示部 10 記憶部 11 規制メッセージ発生部 12 外部接続端子 13 位置検出部 14 外部入出力装置 15 アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04M 1/00 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも携帯電話通信網で接続された規
    制情報管理サーバ、交換局および基地局、並びに、前記
    基地局と無線接続される無線通信装置からなる無線通信
    システムであって、 前記無線通信システムは、他の通信装置から通話要求を
    受けると、通話が開始される以前に、通話要求を受けた
    無線通信装置が通話規制地域にいるか否かを判断し、通
    話規制地域にいる場合でも制御信号または規制メッセー
    ジからなる通話規制信号とともに通話要求を受けた電話
    ID番号を前記基地局を経由して報知するように構成さ
    れており、 前記無線通信装置は、待ち受け中に呼び出されたことを
    検知すると、当該呼び出しを報知し、所定の接続操作が
    あると前記基地局を経由して通信回線を接続し通話可能
    状態にするとともに、前記通話規制信号に基づいて所定
    のメッセージ信号が挿入された音声信号を再生するこ
    と、 を特徴とする無線通信システム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の無線通信システムにおい
    て、 前記無線通信装置は、通話時間を監視し、所定時間が経
    過する毎に前記所定のメッセージ信号の再生音量を徐々
    に大きくすること、 を特徴とする無線通信システム。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の無線通信
    システムにおいて、 前記無線通信装置は、音声信号中に前記所定のメッセー
    ジ信号を挿入することにより、呼び出し側の前記他の通
    信装置に同じ内容のメッセージを聞かすこと、 を特徴とする無線通信システム。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    無線通信システムにおいて、 前記無線通信システムは、更に通話要求を受けた無線通
    信装置が着信規制地域にいるか否かを判断し、着信規制
    地域にいる場合には着信報知規制信号を前記基地局を経
    由して報知するように構成されており、 前記無線通信装置は、待ち受け中に呼び出されたことお
    よび着信報知規制信号を検知すると、リンガーを鳴らす
    設定になっていた場合でも呼出音を発生させず、それに
    替えて着信ランプを点滅させたり、バイブレータを振動
    させることにより呼び出しを報知すること、 を特徴とする無線通信システム。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
    無線通信システムにおいて、 前記規制情報管理サーバは、通信ネットワークを経由し
    て、規制情報提供者端末から通話規制や着信音規制を行
    う位置情報や規制時間帯、日付または曜日情報を入手
    し、更に入手し又は測定した前記無線通信装置の位置情
    報に基づいて、通話要求を受けた前記無線通信装置が通
    話規制地域にいるか否かを判断すること、 を特徴とする無線通信システム。
  6. 【請求項6】少なくとも携帯電話通信網で接続された規
    制情報管理サーバ、交換局および基地局、並びに、前記
    基地局と無線接続される無線通信装置からなる無線通信
    システムの通話規制メッセージ挿入方法であって、 前記無線通信システムは、他の通信装置から通話要求を
    受けると、通話が開始される以前に、通話要求を受けた
    無線通信装置が通話規制地域にいるか否かを判断し、通
    話規制地域にいる場合でも制御信号または規制メッセー
    ジからなる通話規制信号とともに通話要求を受けた電話
    ID番号を前記基地局を経由して報知するステップを含
    み、 前記無線通信装置は、待ち受け中に呼び出されたことを
    検知するステップと、当該呼び出しを報知し、所定の接
    続操作があると前記基地局を経由して通信回線を接続し
    通話可能状態にするステップと、前記通話規制信号に基
    づいて所定のメッセージ信号が挿入された音声信号を再
    生するステップを含むこと、 を特徴とする通話規制メッセージ挿入方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の通話規制メッセージ挿入
    方法において、 前記無線通信装置は、通話時間を監視し、所定時間が経
    過する毎に前記所定のメッセージ信号の再生音量を徐々
    に大きくするステップを含むこと、 を特徴とする通話規制メッセージ挿入方法。
  8. 【請求項8】請求項6または請求項7に記載の通話規制
    メッセージ挿入方法において、 前記無線通信装置は、音声信号中に前記所定のメッセー
    ジ信号を挿入することにより、呼び出し側の前記他の通
    信装置に同じ内容のメッセージを聞かすステップを含む
    こと、 を特徴とする通話規制メッセージ挿入方法。
  9. 【請求項9】請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の
    通話規制メッセージ挿入方法において、 前記無線通信システムは、更に通話要求を受けた無線通
    信装置が着信規制地域にいるか否かを判断し、着信規制
    地域にいる場合には着信報知規制信号を前記基地局を経
    由して報知するステップを含み、 前記無線通信装置は、待ち受け中に呼び出されたことお
    よび着信報知規制信号を検知すると、リンガーを鳴らす
    設定になっていた場合でも呼出音を発生させず、それに
    替えて着信ランプを点滅させたり、バイブレータを振動
    させることにより呼び出しを報知するステップを含むこ
    と、 を特徴とする通話規制メッセージ挿入方法。
  10. 【請求項10】請求項6乃至請求項9のいずれかに記載
    の通話規制メッセージ挿入方法において、 前記規制情報管理サーバは、通信ネットワークを経由し
    て、規制情報提供者端末から通話規制や着信音規制を行
    う位置情報や規制時間帯、日付または曜日情報を入手す
    るステップと、更に入手し又は測定した前記無線通信装
    置の位置情報に基づいて、通話要求を受けた前記無線通
    信装置が通話規制地域にいるか否かを判断するステップ
    と、 を含むことを特徴とする通話規制メッセージ挿入方法。
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