JP3185764B2 - 表示装置の制御装置、及び表示装置 - Google Patents

表示装置の制御装置、及び表示装置

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JP3185764B2
JP3185764B2 JP20497498A JP20497498A JP3185764B2 JP 3185764 B2 JP3185764 B2 JP 3185764B2 JP 20497498 A JP20497498 A JP 20497498A JP 20497498 A JP20497498 A JP 20497498A JP 3185764 B2 JP3185764 B2 JP 3185764B2
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孝雄 大竹
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示装置の制御装置、
及び表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機等の記録装置では、コンピ
ュータの導入により高度な制御技術、データ処理技術を
駆使するようになったため、利用できる機能も多様化し
またそのための機能選択や機能実行の条件設定に多くの
且つ種々の操作が必要になる。オペレータにとっては、
覚える操作の種類が多く操作が煩雑になるため、操作手
順の間違いや誤操作が発生しやすくなる。そこで、でき
るだけオペレータの操作を容易にするため、コンソール
パネルが採用されている。コンソールパネルは、操作選
択のための各種キースイッチや、テンキー等の操作手段
が設けられ、さらにキー操作による選択、設定状態、操
作案内のメッセージを表示する表示ランプや表示器が設
けられる。
【0003】従来のユーザインターフェースは、キーや
LED、液晶表示器を配置したコンソールパネルが主流
を占め、例えばバックリットタイプやメッセージ表示付
きのもの等がある。バックリットタイプのコンソールパ
ネルは、予め所定の位置に固定メッセージが配置された
表示板を背後からランプ等で選択的に照明することによ
って、その部分を読めるようにしたものであり、メッセ
ージ表示付きのコンソールパネルは、例えば液晶表示素
子から構成され、表示面積を大きくすることなく様々な
メッセージを随時表示するようにしたものである。これ
らのコンソールパネルにおいて、そのいずれを採用する
かは、複写機のシステム構成の複雑さや操作性等を考慮
して複写機毎に決定されている。
【0004】図72は複写機に採用されるコンソールパ
ネルの一例を示す図であり、本出願人が既に別途提案
(特開平1−118860号、特開平1−118858
号、特開平1−118861号)しているものである。
【0005】このコンソールパネル701には、その上
部にメニュー表示板702が配置されており、それぞれ
のパネル部分(703〜708)の内容が文字で表示さ
れている。
【0006】このうちソーター用パネル703には、1
つのスイッチ709と2つの表示ランプ710が配置さ
れており、ソーターが接続された場合におけるソーティ
ングのモード(スタックモードと丁合モード)を選択す
ることができるようになっている。
【0007】機能選択用パネル704には、画像の編
集、または修正・確認を行うためのスイッチ711、ジ
ョブメモリに記憶させるためのスイッチ712、ページ
連写機能やわく消し機能、とじしろ機能その他いろいろ
な複写形態をとるためのスイッチ713及び両面コピー
をとるためのスイッチ714と、これらのスイッチの選
択の有無を表示するための表示ランプ715が配置され
ている。
【0008】単色カラー強調用パネル705には、その
一番上にカラー現像剤の種類(色)を示す表示ランプ7
15が4個配置され、残りの部分には、4つのスイッチ
716〜719とこれらのスイッチ716〜719のい
ずれが設定されたかの表示を行うための表示ランプ71
0が配置されている。これらは、マーキングカラースイ
ッチ716、部分カラー変換スイッチ717、連写カラ
ー合成スイッチ718、単色カラースイッチ719であ
る。
【0009】コピー濃度パネル706には、5段階のコ
ピー濃度のいずれが選択されたかを示す表示ランプ71
0と、これらのコピー濃度の1つを選択するためのシフ
トキー720、721が配置されている。上側のシフト
キー720が押されるとコピー濃度が薄くなる方向、下
側のシフトキー721が押されるとコピー濃度が濃くな
る方向でそれぞれ濃度設定が行われ、例えば16段階に
調整できるようになっている。コピー濃度パネル706
の下には自動濃度調整スイッチ723が配置され、その
操作により自動濃度表示ランプ722が点灯して自動濃
度調整モードとなる。
【0010】倍率・用紙選択用パネル707には、その
左側に倍率の設定および表示を行う部分が配置されてお
り、右側に用紙の選択を行う部分が配置されている。倍
率の設定および表示を行う部分には、任意倍率を設定す
るシフトキー724、725及び倍率表示部723が配
置され、その隣には、予め定められた固定倍率の選択を
行う固定倍率キー726とその倍率表示板727と表示
ランプ710が配置されている。コピー用紙の選択を行
う部分には、用紙サイズあるいは用紙の種類を表示した
8種類の表示板728と、これらのうちの1つを選択す
るためのシフトキー729、730が配置されている。
また、8種類の表示板728の左隣りには、いずれの用
紙サイズあるいは用紙が選択されたかを示す表示ランプ
710が配置されている。さらに、倍率・用紙選択用パ
ネル707の下方には、予めセットされた倍率と用紙サ
イズの組み合わせを選択する自動用紙/倍率選択スイッ
チ731が配置されている。
【0011】倍率・用紙選択用パネル707の右側に位
置する表示パネル708には、この複写機の図柄732
と液晶表示部733とが配置されている。図柄732
は、供給トレイの選択状態や紙づまりの生じた場所等を
ランプの点灯で表示し、液晶表示部733は、漢字を含
んだ文章により種々のメッセージを表示し、機能の選択
や実行条件の設定を行う。
【0012】さらに、表示パネル708の下方にも、種
々のキーまたはボタンが配置されている。これらは、複
写機を基本状態すなわち優先モードに戻すためのオール
クリアボタン734、コピー枚数をセットしたり、複写
機の診断を行う際の診断内容の特定等を行うための数値
入力に用いるテンキー735、連続コピーを行っている
ときで、他の緊急コピーをとる必要があるときに使用さ
れる割り込みボタン736、コピー作業を途中で停止す
るときや、コピー枚数の設定時やソータのビンの設定時
のクリアボタンとして使用するストップクリアボタン7
37、コピー作業を開始させるためのスタートボタン7
38、液晶表示部733に表示されたメッセージに対し
てカーソルを動かすための選択キー739、カーソルで
指定された場所に設定するための設定キー740等であ
る。
【0013】以上説明したコンソールパネルは、例えば
用紙の選択やコピー濃度の設定といった基本操作のエリ
アと、例えば機能選択や単色カラー強調といった応用操
作のエリアを分離した配置となっている。これに加えて
液晶表示部733に漢字カナ混じり文を表示して応用操
作の補助を行うことで、パネル操作における間違いの発
生を可能な限り低下させるよう工夫している。
【0014】複写機の場合には、本体マシンに各種の機
能を備えたもの、付加装置としてソータや自動原稿送り
装置、用紙トレイ、ICカード装置等の装備されたもの
等その組み合わせが非常に多くなる。当然、これらの組
み合わせに応じて利用可能な機能も異なるので、コンソ
ールパネルに配置される機能選択のためのスイッチの数
や操作に伴う装置内での処理も異なり、また、それに対
応して表示ランプや表示器の配置や数も異なってくる。
そのため、コンソールパネルは、複写機の規模によって
スイッチ類や表示器類の配置、サイズを決定し設計がな
されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】例えば、複写機等の記
録装置においては、近年多機能化が図られている。従っ
て、所望の画像記録を行う場合には、多くの選択肢、あ
るいは機能や実行条件の中から所望の選択肢、あるいは
機能や実行条件を選択する必要がある。しかし、上述し
た従来のようなコンソールパネルを用いたものにおいて
は、現在どのような選択肢が選択されているか、あるい
はどのような機能が選択されているか、実行条件はどの
ように設定されているかを確認するのは非常に煩わしい
ものである。また、記録装置が使用されない間は、ディ
スプレイには同じ画面が表示され続けることになるが、
長い間同じ画面が表示されることは表示画質の劣化につ
ながる。そこで、本発明は、機能選択を容易に確認する
ことができ、且つ表示画質の劣化を防止できる表示装置
の制御装置、及び表示装置を提供することを目的とする
ものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の表示装置の制御装置は、記録装置
に対する機能選択のために用いるものであり、電源がオ
ンされた場合に表示される第1の画面と、該第1の画面
以外の画面である第2の画面とを少なくとも有し、前記
第1の画面と前記第2の画面とを択一的且つ相互に切り
換え可能に表示する表示装置の制御装置であって、前記
第1の画面と前記第2の画面の各々に、少なくとも1つ
ずつの機能を表示すると共に、前記第1の画面を表示し
ていると共に前記第2の画面を不表示としている際、前
記第2の画面における機能選択状態を表示する第1の表
示制御手段と、前記第2の画面を表示してから所定時間
以上操作がない場合、表示中の画面を消去する第2の表
示制御手段と、前記第2の表示制御手段により表示中の
画面が消去されている状態で表示復帰させる入力手段
と、前記第2の表示制御手段により表示中の画面が消去
されている状態で前記入力手段による入力があった場合
に前記第1の画面を表示させる第3の表示制御手段とを
備えることを特徴とする。請求項2記載の表示装置は、
記録装置に対する機能選択のために用いるものであり、
電源がオンされた場合に表示される第1の画面と、該第
1の画面以外の画面である第2の画面とを少なくとも有
し、前記第1の画面と前記第2の画面とを択一的且つ相
互に切り換え可能に表示する表示装置であって、前記第
1の画面と前記第2の画面の各々に、少なくとも1つず
つの機能を表示すると共に、前記第1の画面を表示して
いると共に前記第2の画面を不表示としている際、前記
第2の画面における機能選択状態を表示する第1の表示
制御手段と、前記第2の画面を表示してから所定時間以
上操作がない場合、表示中の画面を消去する第2の表示
制御手段と、前記第2の表示制御手段により表示中の画
面が消去されている状態で表示復帰させる入力手段と、
前記第2の表示制御手段により表示中の画面が消去され
ている状態で前記入力手段による入力があった場合に前
記第1の画面を表示させる第3の表示制御手段とを備え
ることを特徴とする。請求項3記載の表示装置の制御装
置は、請求項1記載の表示装置の制御装置において、前
記第2の表示制御手段は、所定時間以上操作がない場
合、表示中の画面を消去すると共に、時間に応じて表示
が変化する画面を表示することを特徴とする。請求項4
記載の表示装置は、請求項2記載の表示装置において、
前記第2の表示制御手段は、所定時間以上操作がない場
合、表示中の画面を消去すると共に、時間に応じて表示
が変化する画面を表示することを特徴とする。
【0017】なお、各請求項における構成要素が発明の
詳細な説明のどの箇所に相当するかについて説明する。
段落[0235]には、「電源スイッチがオンされる
と、図37(b)に示す初期画面(全自動画面)を表
示」すると記載されているが、段落[0239]の記載
によれば、ダイアグでの設定によって、電源オン時の初
期画面として、基本コピー画面と、全自動画面の何れか
を設定できると記載されている。そして、請求項1、2
記載の構成は、初期画面として基本コピー画面が設定さ
れている場合に相当している。従って、請求項1、2に
おける「電源がオンされた場合に表示される第1の画
面」は基本コピー画面に相当し、「第1の画面以外の画
面である第2の画面」としては、例えば、図25に示す
モード選択キー309〜310の操作によってディスプ
レイに択一的に切り換え表示される応用コピー(図3
3)、専門コピー(図34)の2つの画面があり得る。
そして、例えば、段落[0181]に「選択モード画面
としては、図32〜図34に示す基本コピー、応用コピ
ー、専門コピーの3画面が設定され、モード選択キー3
08〜310の操作によってCRTディスプレイに切り
換え表示される。」と記載されているように、基本コピ
ー画面と応用コピー画面、あるいは基本コピー画面と専
門コピー画面は択一的且つ相互に切り換え可能になされ
ている。請求項1、2における「前記第1の画面と前記
第2の画面とを択一的且つ相互に切り換え可能に表示す
る」という記載はこのことに相当している。また、例え
ば、段落[0182]には、「設定状態表示領域Bに
は、他モードの選択状態、例えば基本コピー画面に対し
て応用コピーと専門コピーの選択状態が表示される。こ
の選択状態の表示では、選択領域Cのカスケードの状態
がデフォルト(最下段)以外である場合にそのカスケー
ドが表示される。」という記載があるが、これは、例え
ば、基本コピー画面を「第1の画面」、応用コピー画面
を「第2の画面」とするとき、「第1の画面」が表示さ
れているときに「第2の画面」における機能選択状態を
表示することを意味している。請求項1、2における
「前記第1の画面と前記第2の画面の各々に、少なくと
も1つずつの機能を表示すると共に、前記第1の画面を
表示していると共に前記第2の画面を不表示 としている
際、前記第2の画面における機能選択状態を表示する第
1の表示制御手段」の構成はこのことに相当している。
更に、段落[0297]には「図54(d)に示す処理
では、或る画面が表示されてから一定時間、例えば15分
以上にわたり何も操作がない場合、或いはマシンの操作
や状態変化がない場合には待機状態(予熱モード)の画
面を表示する。」という記載があるが、請求項1、2に
おける「前記第2の画面を表示してから所定時間以上操
作がない場合、表示中の画面を消去する第2の表示制御
手段」の構成はこのことに相当している。また更に、例
えば、段落[206]には、「この基本コピー画面は、
……予熱画面時の予熱キーを操作することによって表示
され」と記載されており、請求項1、2における「前記
第2の表示制御手段により表示中の画面が消去されてい
る状態で表示復帰させる入力手段と、前記第2の表示制
御手段により表示中の画面が消去されている状態で前記
入力手段による入力があった場合に前記第1の画面を表
示させる第3の表示制御手段」の構成はこのことに相当
している。従って、「入力手段」は例えば予熱キーであ
り、「第3の表示手段」は、例えば、表示中の画面が表
示されている状態で、例えば予熱キーによる入力があっ
た場合に基本コピー画面に復帰させる手段である。ま
た、請求項3、4における「前記第2の表示制御手段
は、所定時間以上操作がない場合、表示中の画面を消去
すると共に、時間に応じて表示が変化する画面を表示す
る」構成については、例えば、段落[0297]には、
「図54(d)に示す処理では、或る画面が表示されて
から一定時間、例えば15分以上にわたり何も操作がない
場合、或いはマシンの操作や状態変化がない場合には待
機状態(予熱モード)の画面を表示する。更に、待機状
態画面を表示した後は、一定時間内に何等かの操作があ
ればその操作内容に対応した表示画面の切り換えを行う
が、何も操作がない場合にはタイマーをリセットして一
定時間毎、例えば 1.5秒毎に図54(a)〜(c)に示
すように待機状態画面の表示位置を変更する。」という
記載があり、請求項3、4における上記構成はこのこと
に相当している。
【0018】
【作用】電源がオンされた場合に表示される第1の画面
と、該第1の画面以外の画面である第2の画面の各々
に、少なくとも1つずつの機能を表示すると共に、第1
の画面と第2の画面とを択一的且つ相互に切り換え可能
に表示し、前記第1の画面を表示していると共に前記第
2の画面を不表示としている際、前記第2の画面におけ
機能選択状態を表示するので、第2の画面における機
能選択状態の確認が容易となる。また、第2の画面が表
示されている状態において、所定時間以上操作がない場
合、第2の表示制御手段により表示中の画面が消去され
るので、表示画質の劣化を防止できる。更に、画面が表
示が消去されている状態において、入力手段による入力
があった場合には、第3の表示制御手段により、記録装
置の電源がオンされた場合に表示される第1の画面が表
示されるので、操作性の向上を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。以下の実施例では、本発明を複写機に適用した
場合について説明する。説明に先立って、本実施例の説
明についての目次を示す。以下の説明において、(I)
〜(II)は本発明が適用される複写機の全体構成の概
要を説明する項であって、その構成の中で本発明の実施
例を説明する項が(III)である。
【0020】目次 (I)装置の概要 (I−1)装置構成 (I−2)システムの機能・特徴 (I−3)システム構成 (I−4)シリアル通信方式 (I−5)ステート分割 (II)具体的な各部の構成 (II−1)光学系 (II−2)ベルト廻り (II−3)用紙搬送系 (II−4)原稿自動送り装置 (II−5)ソータ (III)ユーザインターフェース(U/I) (III−1)ユーザインターフェースの特徴 (III−2)制御システムの構成 (III−3)表示画面の構成 (III−4)キー/LEDボード及びディスプレイ表
示回路 (III−5)ユーザインターフェースにおける各種処
理 (III−6)ダイアグモード表示方式
【0021】(I)装置の概要 (I−1)装置構成 図1は本発明が適用される複写機の全体構成の1例を示
す図である。本発明が適用される複写機は、ベースマシ
ン1に対して幾つかの付加装置が装備可能になったもの
であり、基本構成となるベースマシン1は、上面に原稿
を載置するプラテンガラス2が配置され、その下方に光
学系3、マーキング系5の各装置が配置されている。他
方、ベースマシン1には、上段トレイ6−1、中段トレ
イ6−2、下段トレイ6−3が取り付けられ、これら各
給紙トレイは全て前面に引き出せるようになっており、
操作性の向上と複写機の配置スペースの節約が図られる
と共に、ベースマシン1に対して出っ張らないスッキリ
としたデザインの複写機が実現されている。また、給紙
トレイ内の用紙を搬送するための用紙搬送系7には、イ
ンバータ9、10およびデュープレックストレイ11が
配置されている。さらに、ベースマシン1上には、CR
Tディスプレイからなるユーザインターフェイス12が
取付けられると共に、プラテンガラス2の上にDADF
(デュープレックスオートドキュメントフィーダ:自動
両面原稿送り装置)13が取り付けられる。また、ユー
ザインターフェース12は、スタンドタイプであり、そ
の下側にカード装置が取り付け可能となっている。
【0022】次に、ベースマシン1の付加装置を挙げ
る。DADF13の代わりにRDH(リサイクルドキュ
メントハンドラー:原稿を元のフィード状態に戻し原稿
送りを自動的に繰り返す装置)15或いは通常のADF
(オートドキュメントフィーダ:自動原稿送り装置)、
エディタパッド(座標入力装置)付プラテン、プラテン
カバーのいずれかを取付けることも可能である。また、
用紙搬送系7の供給側には、MSI(マルチシートイン
サータ:手差しトレイ)16およびHCF(ハイキャパ
シティフィーダ:大容量トレイ)17を取付けることが
可能であり、用紙搬送系7の排出側には、1台ないし複
数台のソータ19が配設可能である。なお、DADF1
3を配置した場合には、シンプルキャッチトレイ20或
いはソータ19が取付可能であり、また、RDH15を
取付けた場合には、コピーされた1組1組を交互に重ね
てゆくオフセットキャッチトレイ21、コピーされた1
組1組をステープルでとめるフィニッシャ22が取付可
能であり、さらに、紙折機能を有するフォールダ23が
取付可能である。
【0023】(I−2)システムの機能・特徴 (A)機能 この複写機は、ユーザのニーズに対応した多種多彩な機
能を備えつつ複写業務の入口から出口までを全自動化す
ると共に、上記ユーザインターフェイス12において
は、機能の選択、実行条件の選択およびその他のメニュ
ー等の表示をCRTディスプレイで行い、誰もが簡単に
操作できることを大きな特徴としている。
【0024】その主要な機能として、CRTディスプレ
イ上で表示画面を切換えることにより、基本コピー、応
用コピーおよび専門コピーの各モードに類別して、それ
ぞれのモードで機能選択や実行条件の設定等のメニュー
を表示すると共に、キー入力により画面のカスケードを
移動させて機能を選択指定したり、実行条件データを入
力可能にしている。
【0025】本発明が適用される複写機の機能として
は、主要機能、自動機能、付加機能、表示機能、ダイア
グ機能等がある。
【0026】主要機能では、用紙サイズがA6〜A2、
B6〜B3までの定形は勿論、定形外で使用でき、先に
説明したように3段の内蔵トレイを有している。また、
7段階の固定倍率と 1%刻みの任意倍率調整及び99%〜
101%の間で0.15%刻みの微調整ができる。さらに、固
定7段階及び写真モードでの濃度選択機能、両面機能、
1mm〜16mmの範囲での左右単独とじ代設定機能、ビ
リング機能等がある。
【0027】自動機能では、自動的に原稿サイズに合わ
せて行う用紙選択、用紙指定状態で行う倍率選択、濃度
コントロール、パワーオン後のフューザレディで行うス
タート、コピーが終了して一定時間後に行うクリアとパ
ワーセーブ等の機能がある。
【0028】付加機能では、合成コピー、割り込み、予
熱モード、設定枚数のクリア、オートモードへのオール
クリア、機能を説明するインフォメーション、ICカー
ドを使用するためのPキー、設定枚数を制限するマキシ
マムロック原稿戻しやDADFを使用するフルジョブリ
カバリー、ジャム部以外の用紙を排紙するパージ、ふち
けしなしの全面コピー、原稿の部分コピーや部分削除を
行うエディタ、1個ずつジョブを呼び出し処理するジョ
ブプログラム、白紙をコピーの間に1枚ずつ挿入する合
紙、ブックものに利用する中消し/枠消し等がある。
【0029】表示機能では、CRTディスプレイ等を用
い、ジャム表示、用紙残量表示、トナー残量表示、回収
トナー満杯表示、フューザが温まるまでの待ち時間表
示、機能選択矛盾やマシンの状態に関する情報をオペレ
ータに提供するメッセージ表示等の機能がある。
【0030】また、ダイアグ機能として、NVRAMの
初期化、入力チェック、出力チェック、ジャム回数や用
紙フィード枚数等のヒストリファイル、マーキングや感
材ベルトまわりのプロセスコードに用いる初期値の合わ
せ込み、レジゲートオンタイミングの調整、コンフィギ
ュレーションの設定等の機能がある。
【0031】さらには、オプションとして、先に説明し
たようなMSI、HCF、セカンドデベのカラー(赤、
青、緑、茶)、エディター等が適宜装備可能になってい
る。
【0032】(B)特徴 上記機能を備える複写機のシステム全体として下記の特
徴を有している。
【0033】(イ)省電力化の達成 1.5kVAでハイスピード、高性能の複写機を実現して
いる。そのため、各動作モードにおける 1.5kVA実現
のためのコントロール方式を決定し、また、目標値を設
定するための機能別電力配分を決定している。また、エ
ネルギー伝達経路の確定のためのエネルギー系統表の作
成、エネルギー系統による管理、検証を行うようにして
いる。
【0034】(ロ)低コスト化 高額部品を内製化し技術改善および標準化を図ると共
に、画材ライフのハード側からの改善、トナー消費の低
減により画材費の低減化を図っている。
【0035】(ハ)信頼性の向上 部品故障の低減及び長寿命化を図り、各パラメータのイ
ン/アウト条件を明確化し、設計不具合を低減化し、10
0kCVノーメンテナンスの実現を図っている。
【0036】(ニ)高画質の達成 本装置においてはトナー粒子にフェライトからなるマイ
クロキャリアを使用して精細にし、また反発磁界により
現像する方式を採用している。また感光体としては有機
感材を何層にも塗って形成した高感度汎色有機感材ベル
トを採用し、さらにセットポイントを駆使したピクトリ
アルモードにより中間調を表現できるようにしている。
これらのことによりジェネレーション・コピーの改善、
黒点低減化を図り、従来にない高画質を達成している。
【0037】(ホ)操作性の改善 原稿をセットしコピー枚数を入力するだけでスタートキ
ーの操作により所定のモードでコピーを実行する全自動
モードを有すると共に、基本コピー、応用コピー、専門
コピーに分割した画面によるコピーモードの設定を含
め、多様なモード設定をユーザの要求に応じて選択でき
るようにしている。これらのユーザインターフェース
は、CRTディスプレイとその周囲に画面と対応して配
置した少数のキー及びLEDにより行い、見易い表示メ
ニューと簡単な操作でモード設定を可能にしている。ま
た、不揮発性メモリやICカードにコピーモードやその
実行条件等を予め記憶しておくことにより、所定の操作
の自動化を可能にしている。
【0038】(C)差別化の例 本発明が適用される複写機では、ICカードに格納され
たプログラムにより複写機の機能を左右することができ
る。従って、ICカードに格納されるプログラムをカー
ド単位で変化させることで、複写機の使用に対する差別
化が可能になる。これについて、分かり易い例を幾つか
挙げて説明する。
【0039】第1の例として、雑居ビルに複数の会社が
共同使用する複写機が備えられていたり、一つの会社内
や工場内であっても異なった部門間で共同使用する複写
機が備えられている場合を説明する。後者の共同使用
は、予算管理上で必要となるものであり、従来ではコピ
ーライザ等の機器を用いて各部門の使用管理を行ってい
た。
【0040】この複写機は、図1で示したベースマシン
1にICカード装置、DADF13、ソータ19、ユー
ザインターフェース12、供給トレイ(6−1〜6−
3)、およびデュープレックストレイ11を備えた比較
的高度なシステム構成の複写機であるとする。共同使用
者の中には、DADF13やソータ19を必要とする人
あるいは部門もあれば、なんら付加装置を必要としない
人または部門もある。
【0041】これら使用態様の異なる複数の人または部
門が複写機の費用負担を各自のコピーボリュームからだ
けで決定しようとすれば、低ボリュームのコピーしかと
らない人または部門は、各種付加装置が装備された複写
機の導入に反対してしまい、複写機を高度に使用しよう
とする人または部門との間の調整が困難となってしま
う。
【0042】このような場合には、各人または各部門の
使用態様に応じたICカードを用意しておき、高度な機
能を望む人あるいは部門ほど基本的な費用を多く負担す
ると共に、多くの機能を活用することができるようにし
ておけばよい。例えば最も高度なICカードの所有者
は、そのICカードをICカード装置にセットした状態
で複写機を動作させることにより、DADF13、ソー
タ19、供給トレイ(6−1〜6−3)およびデュープ
レックストレイ11を自在に使用することができ、事務
効率も向上させることができる。これに対してコピー用
紙のソーティングを必要としない人は、ソーティングに
ついてのプログラムを欠くICカードをセットして、キ
ャッチトレイ20のみを使用することで経費を節減する
ことができる。
【0043】第2の例として、コピー業者がICカード
でセルフコピーサービス店を営む場合を説明する。店の
中には、複数台の複写機が配置されており、それぞれに
ICカード装置22が取りつけられている。客はサービ
ス態様に応じたICカードを請求し、これを自分の希望
する複写機にセットしてセルフサービスでコピーをと
る。複写機に不慣れな客は、操作説明の表示機能をプロ
グラムとして備えたICカードを請求し、これをセット
することでUI12に各種操作情報の表示を可能とし、
コピー作業を間違いなく実行することができる。DAD
F13の使用の可否や、多色記録の実行の可否等も貸与
するICカードによって決定することができ、また使用
機種の制限も可能となって料金にあった客の管理が可能
になる。更にコピー枚数や使用したコピー用紙のサイズ
等のコピー作業の実態をICカードに書き込むことがで
きるので、料金の請求が容易になり、常連客に対するコ
ピー料金の割り引き等の細かなサービスも可能になる。
【0044】第3の例として、特定ユーザ向けのプログ
ラムを格納したICカードを用いたサービスについて説
明する。例えば特許事務所では写真製版により縮小され
た特許公報類を検討するときに原寸と同一のコピーをと
る必要から 200%という比較的大きな拡大率でコピーを
とる仕事がある。また官庁に提出する図面を作成する際
に、その要請に応えるために元の図面を小刻みに縮小あ
るいは拡大する作業が行われる。また、市役所あるいは
区役所等の住民票のコピーを行う部門では、請求の対象
外となる人に関する記載箇所や個人のプライバシを保護
するために秘密にすべき箇所の画情報を削除するように
して謄本や抄本を作成する。
【0045】このように使用者(ユーザ)によっては、
複写機を特殊な使用態様で利用する要求がある。このよ
うな要求にすべて満足するように複写機の機能を設定す
ると、コンソールパネルが複雑となり、また複写機内部
のROMが大型化してしまう。そこで特定ユーザ別にI
Cカードを用意し、これをセットさせることでそのユー
ザに最も適する機能を持った複写機を実現することがで
きる。
【0046】例えば特許事務所の例では、専用のICカ
ードを購入することで、固定倍率として通常の数種類の
縮倍率の他に 200%の縮倍率を簡単に選択できるように
なる。また微調整を必要とする範囲で例えば 1%刻みで
縮倍率を設定することができるようになる。更に住民票
の発行部門では、テンキー等のキーを操作することによ
って液晶表示部等のディスプレイに住民票の種類や削除
すべき欄や項目を指示することができるようになり、こ
の後スタートボタンを押すことでオリジナルの所望の範
囲のみがコピーされたり、必要な部分のみが編集されて
記録されるようになる。
【0047】(I−3)複写機の電気系制御システムの
構成 図2は本発明が適用される複写機のサブシステムの構成
を示す図、図3はCPUによるハード構成を示す図であ
る。
【0048】本発明が適用される複写機のシステムは、
図2に示すようにメイン基板31上のSQMGRサブシ
ステム32、CHMサブシステム33、IMMサブシス
テム34、マーキングサブシステム35からなる4つの
サブシステムと、その周りのU/Iサブシステム36、
INPUTサブシステム37、OUTPUTサブシステ
ム38、OPTサブシステム39、IELサブシステム
40からなる5つのサブシステムとによる9つのサブシ
ステムで構成している。そして、SQMGRサブシステ
ム32に対して、CHMサブシステム33及びIMMサ
ブシステム34は、SQMGRサブシステム32と共に
図3に示すメインCPU41下にあるソフトウエアで実
行されているので、通信が不要なサブシステム間インタ
ーフェース(実線表示)で接続されている。しかし、そ
の他のサブシステムは、メインCPU41とは別個のC
PU下のソフトウエアで実行されているので、シリアル
通信インターフェース(点線表示)で接続されている。
次にこれらのサブシステムを簡単に説明する。
【0049】SQMGRサブシステム32は、U/Iサ
ブシステム36からコピーモードの設定情報を受信し、
効率よくコピー作業が実施できるように各サブシステム
間の同期をとりながら、各サブシステムに作業指示を発
行すると共に、各サブシステムの状態を常時監視し、異
常発生時には速やかな状況判断処理を行うシーケンスマ
ネージャーである。
【0050】CHMサブシステム33は、用紙収納トレ
イやデュープレックストレイ、手差しトレイの制御、コ
ピー用紙のフィード制御、コピー用紙のパージ動作の制
御を行うサブシステムである。
【0051】IMMサブシステム34は、感材ベルト上
のパネル分割、感材ベルトの走行/停止の制御、メイン
モータの制御その他感材ベルト周りの制御を行うサブシ
ステムである。
【0052】マーキングサブシステム35は、コロトロ
ンや露光ランプ、現像機、感材ベルトの電位、トナー濃
度の制御を行うサブシステムである。
【0053】U/Iサブシステム36は、ユーザインタ
ーフェースの全ての制御、マシンの状態表示、コピーモ
ード決定等のジョブ管理、ジョブリカバリーを行うサブ
システムである。
【0054】INPUTサブシステム37は、原稿の自
動送り(DADF)や原稿の半自動送り(SADF)、
大型サイズ(A2)の原稿送り(LDC)、コンピュー
タフォーム原稿の送り(CFF)、原稿の2枚自動送り
(2−UP)の制御、原稿の繰り返し自動送り(RD
H)の制御、原稿サイズの検知を行うサブシステムであ
る。
【0055】OUTPUTサブシステム37は、ソータ
ーやフィニッシャーを制御し、コピーをソーティングや
スタッキング、ノンソーティングの各モードにより出力
したり、綴じ込み出力するサブシステムである。
【0056】OPTサブシステム39は、原稿露光時の
スキャン、レンズ移動、シャッター、PIS/NON−
PISの制御を行い、また、LDCモード時のキャリッ
ジ移動を行うサブシステムである。
【0057】IELサブシステム40は、感材ベルト上
の不要像の消し込み、像に対する先端・後端の消し込
み、編集モードに応じた像の消し込みを行うサブシステ
ムである。
【0058】上記システムは、図3に示す7個のCPU
を核として構成され、ベースマシン1とこれを取り巻く
付加装置等の組み合わせに柔軟に対応することを可能に
している。ここで、メインCPU41は、ベースマシン
1のメイン基板上にあってSQMGRサブシステム3
2、CHMサブシステム33、IMMサブシステム34
のソフトを含み、シリアルバス53を介して各CPU4
2〜47と接続される。これらのCPU42〜47は、
図2に示すシリアル通信インターフェースで接続された
各サブシステムと1対1で対応している。シリアル通信
は、100msecを1通信サイクルとして所定のタイミ
ングに従ってメインCPU41と他の各CPU42〜4
7との間で行われる。そのため、機構的に厳密なタイミ
ングが要求され、シリアル通信のタイミングに合わせる
ことができない信号については、それぞれのCPUに割
り込みポート(INT端子信号)が設けられシリアルバ
ス53とは別のホットラインにより割り込み処理され
る。すなわち、例えば64cpm(A4LEF)、309m
m/secのプロセススピードでコピー動作をさせ、レ
ジゲートのコントロール精度等を±1mmに設定する
と、上記の如き100msecの通信サイクルでは処理で
きないジョブが発生する。このようなジョブの実行を保
証するためにホットラインが必要となる。
【0059】従って、この複写機では、各種の付加装置
を取りつけることができるのに対応して、ソフトウェア
についてもこれら各付加装置に対応したシステム構成を
採用することができるようになっている。
【0060】このような構成を採用した理由の1つは、
(I)これらの付加装置すべての動作制御プログラムを
仮にベースマシン1に用意させるとすれば、このために
必要とするメモリの容量が膨大になってしまうことによ
る。また、(II)将来新しい付加装置を開発したり、
現在の付加装置の改良を行った場合に、ベースマシン1
内のROM(リード・オンリ・メモリ)の交換や増設を
行うことなく、これらの付加装置を活用することができ
るようにするためである。
【0061】このため、ベースマシン1には、複写機の
基本部分を制御するための基本記憶領域と、ICカード
からの機能情報と共に取り込まれたプログラムを記憶す
る付加記憶領域が存在する。付加記憶領域には、DAD
F13の制御プログラム、ユーザインターフェース12
の制御プログラム等の各種プログラムが格納されるよう
になっている。そして、ベースマシン1に所定の付加装
置を取りつけた状態でICカードをICカード装置22
にセットすると、ユーザインターフェース12を通して
コピー作業に必要なプログラムが読み出され、付加記憶
装置にロードされるようになっている。このロードされ
たプログラムは、基本記憶領域に書き込まれたプログラ
ムと共働して、あるいはこのプログラムに対して優先的
な地位をもってコピー作業の制御を行う。ここで使用さ
れるメモリは電池によってバックアップされたランダム
・アクセス・メモリから構成される不揮発性メモリであ
る。もちろん、ICカード、磁気カード、フロッピーデ
ィスク等の他の記憶媒体も不揮発性メモリとして使用す
ることができる。この複写機ではオペレータによる操作
の負担を軽減するために、画像の濃度や倍率の設定等を
プリセットすることかできるようになっており、このプ
リセットされた値を不揮発性メモリに記憶するようにな
っている。
【0062】(I−4)シリアル通信方式 図4はシリアル通信の転送データ構成と伝送タイミング
を示す図、図5は1通信サイクルにおける相互の通信間
隔を示すタイムチャートである。
【0063】メインCPU41と各CPU(42〜4
7)との間で行われるシリアル通信では、それぞれ図4
(a)に示すようなデータ量が割り当てられる。同図
(a)において、例えばユーザインターフェースの場合
にはメインCPU41からの送信データTXが 7バイ
ト、受信データRXが15バイトであり、そして、次のス
レーブすなわちオプティカルCPU45に対する送信タ
イミングti (同図(c))が26msecであることを示し
ている。この例によると、総通信量は86バイトとなり、
9600BPSの通信速度では約100msecの周期となる。そ
して、データ長は、同図(b)に示すようにヘッダー、
コマンド、そしてデータから構成している。同図(a)
による最大データ長による送受信を対象とすると、全体
の通信サイクルは、図5に示すようになる。ここでは、
9600BPSの通信速度から、1バイトの送信に要する時
間を1.2msecとし、スレーブが受信終了してから送信を
開始するまでの時間を1msecとし、その結果、100msecを
1通信サイクルとしている。
【0064】(I−5)ステート分割 図6はメインシステムのステート分割を示す図である。
ステート分割はパワーONからコピー動作、及びコピー
動作終了後の状態をいくつかに分割してそれぞれのステ
ートで行うジョブを決めておき、各ステートでのジョブ
を全て終了しなければ次のステートに移行しないように
してコントロールの能率と正確さを期するようにするた
めのもので、各ステートに対応してフラグを決めてお
き、各サブシステムはこのフラグを参照することにより
メインシステムがどのステートにいるか分かり、自分が
何をすべきか判断する。また各サブシステムもステート
分割されていてそれぞれ各ステートに対応して同様にフ
ラグを決めており、メインシステムはこのフラグを参照
して各サブシステムのステートを把握し管理している。
【0065】先ず、パワーオンするとプロセッサーイニ
シャライズの状態になり、ダイアグモードかユーザーモ
ード(コピーモード)かが判断される。ダイアグモード
はサービスマンが修理用等に使用するモードで、NVR
AMに設定された条件に基づいて種々の試験を行う。
【0066】ユーザーモードにおけるイニシャライズ状
態においてはNVRAMの内容により初期設定を行う。
例えば、キャリッジをホームの位置、レンズを倍率100
%の位置にセットしたり、また各サブシステムにイニシ
ャライズの指令を行う。イニシャライズが終了するとス
タンバイに遷移する。
【0067】スタンバイは全てのサブシステムが初期設
定を終了し、スタートボタンが押されるまでのステート
であり、全自動画面で「おまちください」の表示を行
う。そしてコルツランプを点灯して所定時間フューザー
空回転を行い、フューザーが所定のコントロール温度に
達するとU/Iがメッセージで「コピーできます」を表
示する。このスタンバイ状態は、パワーON1回目では
数10秒程度の時間である。
【0068】セットアップはスタートボタンが押されて
起動がかけられたコピーの前準備状態であり、メインモ
ータ、ソーターモータが駆動され、感材ベルトのVDDP
等の定数の合わせ込みを行う。またADFモータがON
し、1枚目の原稿送り出しがスタートし、1枚目の原稿
がレジゲートに到達して原稿サイズが検知されてAPM
Sモードではトレイ、倍率の決定がなされ、ADF原稿
がプラテンに敷き込まれる。そして、ADF2枚目の原
稿がレジゲートまで送り出され、サイクルアップに遷移
する。
【0069】サイクルアップはベルトを幾つかのピッチ
に分割してパネル管理を行い、最初のパネルがゲットパ
ークポイントへくるまでのステートである。即ち、コピ
ーモードに応じてピッチを決定し、オプチカル・サブシ
ステムに倍率を知らせてレンズ移動を行わせる。そし
て、CHMサブシステム、IMMサブシステムにコピー
モードを通知し、倍率セットが認識されると、倍率と用
紙サイズによりスキャン長が決定されてオプチカル・サ
ブシステムに知らせる。そして、マーキング・サブシス
テムにコピーモードを通知し、マーキング・サブシステ
ムの立ち上げが終了すると、IMMサブシステムでピッ
チによって決まるパネルL/Eをチエックし、最初のコ
ピーパネルが見つかり、ゲットパークポイントに到達す
るとゲットパークレディとなってサイクルに入る。
【0070】サイクルはコピー動作中の状態で、ADC
(Automatic Density Control)、AE(Automat
ic Exposure )、DDPコントロール等を行いながら
コピー動作を繰り返し行う。そしてR/L=カウント枚
数になると原稿交換を行い、これを所定原稿枚数だけ行
うとコインシデンス信号が出てサイクルダウンに入る。
【0071】サイクルダウンは、キャリッジスキャン、
用紙フィード等を終了し、コピー動作の後始末を行うス
テートであり各コロトロン、現像機等をOFFし、最後
に使用したパネルの次のパネルがストップパーク位置に
停止するようにパネル管理して特定のパネルだけが使用
されて疲労を生じないようにする。
【0072】このサイクルダウンからは通常スタンバイ
に戻るが、プラテンモードでコピーしていた場合に再度
スタートキーを押すリスタートの場合にはセットアップ
に戻る。またセットアップ、サイクルアップからでもジ
ャム発生等のサイクルダウン要因が発生するとサイクル
ダウンに遷移する。
【0073】パージはジャムが発生した場合のステート
で原因ジャム用紙を取り除くと他の用紙は自動的に排出
される。通常、ジャムが発生するとどのようなステート
からでもサイクルダウン→スタンバイ→パージと遷移す
る。そしてパージエンドによりスタンバイまたはセット
アップに遷移するが、再度ジャムが発生するとサイクル
ダウンへ遷移する。
【0074】ベルトダウンはタッキングポイントよりト
レイ側でジャムが発生したような場合に生じ、ベルトク
ラッチを切ることによりベルト駆動が停止される状態
で、ベルトより先の用紙は排出することができる。
【0075】ハードダウンはインターロックが開けられ
て危険な状態になったり、マシーンクロックフェイルが
発生して制御不能になったような状態で、24V電源供給
が遮断される。そして、これらベルトダウン、ハードダ
ウン要因が除去されるとスタンバイに遷移する。
【0076】(II)具体的な各部の構成 (II−1)光学系 図7(a)は光学系の概略側面図、図7(b)は平面
図、(c)は(b)のX−X方向側面図である。
【0077】本実施例の走査露光装置3は、像を感材ベ
ルト4の移動速度よりも速い速度で感材上に露光するP
IS(プリセッション・イメージング・システム)方式
を採用すると共に、第2走査系Bを固定し、第1走査系
Aを独立して移動可能にする方式を採用している。すな
わち、第1走査系Aは、露光ランプ102および第1ミ
ラー103を有する第1キャリッジ101と、第2ミラ
ー106および第3ミラー107を有する第2キャリッ
ジ105から構成され、プラテンガラス2上に載置され
た原稿を走査する。一方、第2走査系Bは、第4ミラー
110および第5ミラー111を有する第3キャリッジ
109と、第6ミラー113を有する第4キャリッジ1
12から構成されている。また、第3ミラー107と第
4ミラー110の光軸上にはレンズ108が配置され、
倍率に応じてレンズモータにより移動されるが、走査露
光中は固定される。
【0078】これら第1走査系Aおよび第2走査系B
は、直流サーボモータであるキャリッジモータ114に
より駆動される。キャリッジモータ114の出力軸11
5の両側に伝達軸116、117が配設され、出力軸1
15に固定されたタイミングプーリ115aと伝達軸1
16、117に固定されたタイミングプーリ116a、
117a間にタイミングベルト119a、119bが張
設されている。また、伝達軸116にはキャプスタンプ
ーリ116bが固定されこれに対向して配置される従動
ローラ120a、120b間には、第1のワイヤーケー
ブル121aがたすき状に張設され、該ワイヤーケーブ
ル121aには、前記第1キャリッジ101が固定され
ると共に、ワイヤーケーブル121aは、第2キャリッ
ジ105に設けられた減速プーリ122aに巻回されて
おり、キャリッジモータ114を図示矢印方向に回転さ
せた場合には、第1キャリッジ101が速度V1 で図示
矢印方向に移動すると共に、第2キャリッジ105が速
度V1 /2 で同方向に移動するようにしている。
【0079】また、伝達軸117に固定されたタイミン
グプーリ117bとこれに対向して配置される伝達軸1
23のタイミングプーリ123a間には、タイミングベ
ルト119cが張設され、伝達軸123のキャプスタン
プーリ123bとこれに対向して配置される従動ローラ
120c間に第2のワイヤーケーブル121bが張設さ
れている。該ワイヤーケーブル121bには、前記第4
キャリッジ112が固定されると共に、ワイヤーケーブ
ル121bは、第3キャリッジ109に設けられた減速
プーリ122bに巻回されており、キャリッジモータ1
14を図示矢印方向に回転させた場合には、第4キャリ
ッジ112が速度V2 で図示矢印方向に移動すると共
に、第3キャリッジ109が速度V2 /2 で同方向に移
動するようにしている。
【0080】さらに、図7(b)に示すように、伝達軸
117には、タイミングプーリ117aの回転をタイミ
ングプーリ117bに伝達させるためのPISクラッチ
125(電磁クラッチ)が設けられていて、該PISク
ラッチ125の通電がオフになるとこれを係合させ、回
転軸115の回転が伝達軸117、123に伝達され
る。また、PISクラッチ125に通電されこれが解放
すると伝達軸117、123には回転軸115の回転が
伝達されないように構成されている。また、図7(c)
に示すように、タイミングプーリ116aの側面には、
係合突起126aが設けられ、LDCロックソレノイド
127のオンにより係合片126bが係合突起126a
に係合して、伝達軸116を固定しすなわち第1走査系
Aを固定し、LDCロックスイッチ129をオンさせる
ようにしている。さらに、タイミングプーリ123aの
側面には、係合突起130aが設けられ、PISロック
ソレノイド131のオンにより係合片130bが係合突
起130aに係合して、伝達軸123を固定しすなわち
第2走査系Bを固定しPISロックスイッチ132をオ
ンさせるようにしている。
【0081】以上のように構成した走査露光装置おいて
は、PISクラッチ125の係合解放によりPISモー
ドとNON−PISモードの露光方式が選択される。P
ISモードは、例えば倍率が65%以上の時にPISクラ
ッチ125を係合させて第2走査系Bを速度V2 で移動
させることにより、感材ベルト4の露光点を感材と逆方
向に移動させ、光学系の走査速度V1 をプロセススピー
ドVP より相対的に速くして単位時間当たりのコピー枚
数を増大させる。このとき、倍率をMとするとV1 =V
P ×3.5/(3.5M−1)であり、M=1、VP =308.9m
m/sとするとV1 =432.5mm/sとなる。また、V2
はタイミングプーリ117b、123aの径により決
まりV2 =(1/3〜1/4)V1 となっている。一方、N
ON−PISモードにおいては、縮小時における走査系
の速度の増大および照明パワーの増大を防止し消費電力
を抑制するために、例えば64%以下の場合には、PIS
クラッチ125を解放させると共にPISロックソレノ
イドをオンさせることにより、第2走査系Bを固定し露
光点を固定してスキャンし、駆動系の負荷および原稿照
明パワーの増大を回避し、1.5kVAの実現に寄与する
ものである。
【0082】上記レンズ108は、図8(a)に示すよ
うに、プラテンガラス2の下方に配設されるレンズキャ
リッジ135に固定された支持軸136に摺動可能に取
付けられている。レンズ108はワイヤー(図示せず)
によりレンズモータZ137に連結されており、該レン
ズモータZ137の回転によりレンズ108を支持軸1
36に沿ってZ方向(図で縦方向)に移動させて倍率を
変化させる。また、レンズキャリッジ135は、ベース
側の支持軸139に摺動可能に取付けられると共に、ワ
イヤー(図示せず)によりレンズモータX140に連結
されており、レンズモータX140の回転によりレンズ
キャリッジ135を支持軸139に沿って、X方向(図
で横方向)に移動させて倍率を変化させる。これらレン
ズモータ137、140は4相のステッピングモータで
ある。レンズキャリッジ135が移動するとき、レンズ
キャリッジ135に設けられた小歯車142は、レンズ
カム143の雲型面に沿って回転し、これにより大歯車
144が回転し、ワイヤーケーブル145を介して第2
走査系の取付基台146を移動させる。従って、レンズ
モータX140の回転によりレンズ108と第2走査系
Bの距離を所定の倍率に対して設定可能になる。
【0083】また、図8(b)に示すように、レンズ1
08の1側面にはレンズシャッタ147がリンク機構1
48により開閉自在に設けられ、シャッタソレノイド1
49のオンオフにより、イメージスキャン中はレンズシ
ャッタ147が開となり、イメージスキャンが終了する
と閉となる。レンズシャッタ147により遮光する目的
は、ベルト感材上にDDPパッチ、ADCパッチを形成
することと、PISモード時において第2走査系Bがリ
ターンするときの像の消込を防止することである。
【0084】図9は光学系のサブシステムの概要を示す
ブロック構成図を示している。オプティカルCPU45
は、メインCPU41とシリアル通信およびホットライ
ンにより接続され、メインCPU41から送信されるコ
ピーモードにより感材上に潜像を形成するために、各キ
ャリッジ、レンズ等のコントロールを行っている。制御
用電源152は、ロジック用(5V)、アナログ用(±1
5V)、ソレノイド、クラッチ用(24V)からなり、モ
ータ用電源153は38Vで構成される。
【0085】キャリッジレジセンサ155は、第1ミラ
ー101のレジスト位置に対応するように配置され、第
1走査系Aに取付けられたアクチュエータがキャリッジ
レジセンサ155を踏み外すと信号を出力する。この信
号はオプティカルCPU45に送られレジストレーショ
ンを行うための位置或いはタイミングを決定したり、第
1走査系Aのリターン時におけるホーム位置Pを決定す
るようになっている。また、キャリッジの位置を検出す
るために第1ホームセンサ156a、第2ホームセンサ
156bが設けられており、第1ホームセンサ156a
は、レジスト位置と第1走査系Aの停止位置との間の所
定位置に配置され、第1走査系Aの位置を検出し信号を
出力している。また、第2ホームセンサ156bは第2
走査系の位置を検出し信号を出力している。
【0086】ロータリエンコーダ157は、キャリッジ
モータ114の回転角に応じて90°位相のずれたA相、
B相のパルス信号を出力するタイプのものであり、例え
ば、200パルス/回転で第1走査系のタイミングプーリ
の軸ピッチが0.1571mm/パルスに設計されている。偏
倍用ソレノイド159は、CPU45の制御により偏倍
レンズ(図示せず)を垂直方向に移動させ、偏倍レンズ
の移動を偏倍スイッチ161のオンオフ動作で確認して
いる。レンズホームセンサ161、162は、レンズX
モータ140およびレンズZモータ137のホーム位置
を検出するセンサである。LDCロックソレノイド12
7は、CPU45の制御により第1走査系Aを所定位置
に固定するもので、ロックしたことをLDCロックスイ
ッチ129により確認している。PISロックソレノイ
ド131は、NON−PISモード時にPISクラッチ
125が解放されたときに、第2走査系Bを固定するも
ので、ロックしたことをPISロックスイッチ132で
確認している。PISクラッチ125は、通電時にクラ
ッチを解放させ非通電時にクラッチを係合させるタイプ
のもので、PISモード時の消費電力を低減させ、1.5
kVAの実現に寄与している。
【0087】図10(a)、(b)は光学系のスキャン
サイクルの制御を示し、本制御は第1走査系Aを指定さ
れた倍率、スキャン長で走査するもので、ホットライン
よりスキャンスタート信号を受信すると起動する。メイ
ンより受信したスキャン長データから、レジセンサの割
り込みからスキャン終了までのエンコーダクロックのカ
ウント数であるイメージ・スキャンカウントが演算され
る。先ず、倍率に対応した基準クロックデータを設定し
た後、ステップ2でキャリッジモータをスキャン方向
(CW)に回転させ、スキャン時の加速制御を行う(ス
テップ3)。次いでステップ4においてPLL(位相制
御)モードにセットし、ステップ5でレジセンサがオフ
の割り込み信号があれば、イメージスキャンを開始しエ
ンコーダクロックのカウント数が上記スキャン長に相当
する値以上になると(ステップ6)、PLLモードを解
除して速度モードにセットし、キャリッジモータをリタ
ーン方向(CCW)に回転させる。次いで、ステップ8
においてCWからCCW(逆転信号)への割り込みがあ
るか否かが判断され、あればリターン時の加速制御を行
い(ステップ9)、エンコーダのカウント数が予め設定
されたブレーキ開始点に到れば(ステップ10)、リタ
ーン時の減速制御を行い(ステップ11)、再度逆転信
号があればキャリッジモータを停止する(ステップ1
2)。また、(b)に示すように、シャッタをオン
(開)するカウント数を設定し、エンコーダのクロック
数がシャッタオンカウント以上になればシャッタを開
き、エンコーダのクロック数がシャッタオフカウント以
上になればでシャッタを閉じてイメージスキャンを終了
する。
【0088】(II−2)ベルト廻り ベルト廻りはイメージング系とマーキング系からなって
いる。
【0089】イメージング系はIMMサブシステム34
によって管理され、潜像の書込み、消去を行っている。
マーキング系はマーキングサブシステム35により管理
され、帯電、露光、表面電位検出、現像、転写等を行っ
ている。この複写機においては、以下に述べるようにベ
ルト上のパネル管理、パッチ形成等を行ってコピーの高
速化、高画質化を達成するために、IMMサブシステム
34とマーキングサブシステム35とが互いに協動して
いる。
【0090】図11はベルト廻りの概要を示す図であ
る。ベースマシーン1内には有機感材ベルト4が配置さ
れている。有機感材ベルトは電荷発生層、トランスファ
層等何層にも塗って感材を形成しているので、Seを蒸
着して感材を形成する感光体ドラムに比して自由度が大
きく、製作が容易になるのでコストを安くすることがで
き、またベルト回りのスペースを大きくすることができ
るので、レイアウトがやり易くなるという特徴がある。
【0091】一方、ベルトには伸び縮みがあり、またロ
ールも温度差によって径が変化するので、ベルトのシー
ムから一定の距離にベルトホールを設けてこれを検出
し、またメインモータの回転速度に応じたパルスをエン
コーダで発生させてマシーンクロックを形成し、一周の
マシーンクロックを常時カウントすることにより、ベル
トの伸び縮みに応じてキャリッジのスタートの基準とな
るピッチ信号、レジゲートのタイミングを補正する。
【0092】本装置における有機感材ベルト4は長さが
1m以上あり、A4サイズ4枚、A3サイズ3枚が載る
ようにしているが、ベルトにはシームがあるため常にパ
ネル(ベルト上に形成される像形成領域)管理をしてお
かないと定めたパネルのコピーがとれない。そのため、
シームから一定の距離に設けられたベルトホールを基準
にしてパネルの位置を定め、ユーザーの指定するコピー
モード、用紙サイズに応じてベルト上に載るパネル数
(ピッチ数)を決め、またスタートボタンを押して最初
にコピーをとるパネルがロール201の近傍のゲットパ
ークの位置にきたとき信号を出し、ここからコピーがと
れるという合図をするようにしている。
【0093】有機感材ベルト4はチャージコロトロン
(帯電器)211によって一様に帯電されるようになっ
ており、図の時計方向に定速駆動されている。そして最
初のパネルがレジ(露光箇所)231の一定時間前にき
たときピッチ信号を出し、これを基準としてキャリッジ
スキャンと用紙フィードのタイミングがとられる。チャ
ージコロトロン211によって帯電されたベルト表面は
露光箇所231において露光される。露光箇所231に
は、ベースマシン1の上面に配置されたプラテンガラス
2上に載置された原稿の光像が入射される。このため
に、露光ランプ102と、これによって照明された原稿
面の反射光を伝達する複数のミラー101〜113およ
び光学レンズ108とが配置されており、このうちミラ
ー101は原稿の読み取りのためにスキャンされる。ま
たミラー110、111、113は第2の走査光学系を
構成し、これはPISと呼ばれるもので、プロセススピ
ードを上げるのには限界があるため、プロセススピード
を上げずにコピー速度が上げられるように、ベルトの移
動方向と反対方向に第2の走査光学系をスキャンして相
対速度を上げ、最大64枚/min(CPM)を達成するよ
うにしている。
【0094】露光箇所231でスリット状に露光された
画情報によって有機感材ベルト4上には原稿に対応した
静電潜像が形成される。そして、IEL(インターイメ
ージランプ)215で不要な像や像間のイレーズ、サイ
ドイレーズを行った後、静電潜像は、通常黒色トナーの
現像装置216、またはカラートナーの現像装置217
によって現像されてトナー像が作成される。トナー像は
有機感材ベルト4の回転と共に移動し、プリトランスフ
ァコロトロン(転写器)218、トランスファコロトロ
ン220の近傍を通過する。プリトランスファコロトロ
ン218は、通常、交流印加によりトナーの電気的付着
力を弱めトナーの移動を容易にするためのものである。
また、ベルトは透明体で形成されているので、転写前に
プリトランスファランプ225(イレーズ用に兼用)で
背面からベルトに光を照射してさらにトナーの電気的付
着力を弱め、転写が行われ易くする。
【0095】一方、ベースマシン1の供給トレイに収容
されているコピー用紙、あるいは手差しトレイ16に沿
って手差しで送り込まれるコピー用紙は、送りロールに
よって送り出され、搬送路501に案内されて有機感材
ベルト4とトランスファコロトロン220の間を通過す
る。用紙送りは原則的にLEF(Long Edge Feed)
によって行われ、用紙の先端と露光開始位置とがタッキ
ングポイントで一致するようにレジゲートが開閉制御さ
れてトナー像がコピー用紙上に転写される。そしてデタ
ックコロトロン221、ストリップフィンガ222で用
紙と感材ベルト4とが剥がされ、転写後のコピー用紙は
ヒートロール232およびプレッシャロール233の間
を通過して熱定着され、搬送ロール234、235の間
を通過して図示しない排出トレイ上に排出される。
【0096】コピー用紙が剥がされた感材ベルト4はプ
レクリーンコロトロン224によりクリーニングし易く
され、ランプ225による背面からの光照射により不要
な電荷が消去され、ブレード226によって不要なトナ
ー、ゴミ等が掻き落とされる。
【0097】なお、ベルト4上にはパッチジェネレータ
212により像間にパッチを形成し、パッチ部の静電電
位をESVセンサ214で検出して濃度調整用としてい
る。またベルト4には前述したようにホールが開けられ
ており、ベルトホールセンサ213でこれを検出してベ
ルトスピードを検出し、プロセススピード制御を行って
いる。またADC(Auto Density Control)センサ
219で、パッチ部分に載ったトナーからの反射光量と
トナーがない状態における反射光量とを比較してトナー
の付着具合を検出し、またポップセンサ223で用紙が
剥がれずにベルトに巻きついてしまった場合を検知して
いる。
【0098】図12は感材ベルト4上のパネル分割の様
子を示すものである。ベルト4はシーム部251がある
ので、ここに像がのらないようにしており、シーム部か
ら一定距離lの位置にベルトホール252が設けられ、
例えば周長1158mmの場合でlは70mmとしている。図
の253、254は感材ベルト面をNピッチ分割したと
きの先頭と最後のパネルで、図のBはパネルの間隔、C
はパネル長、Dはパネルのピッチ長さであり、4ピッチ
分割の場合は289.5mm、3ピッチ分割の場合は386m
m、2ピッチ分割の場合は579mmである。シーム25
1は、パネル253のLE(Lead Edge)とパネル2
54のTE(Tail Edge)との中央にくるようにA=
B/2 とする。なお、パネルのLEは用紙のLEと一致
させる必要があるが、TEは必ずしも一致せず、パネル
適用の最大用紙TEと一致する。
【0099】図13はIMMサブシステムの機能の概略
を示すブロック構成図である。IMMサブシステム34
の機能を概説すると、IELサブシステム40とバスラ
インによるシリアル通信を行い、高精度のコントロール
を行うためにホットラインにより割り込み信号を送って
像形成の管理を行うと共に、マーキングサブシステム3
5、CHMサブシステム33に制御信号を送ってベルト
廻りのコントロールを行っている。
【0100】また有機感材ベルト4に開けたホールを検
出してメインモータの制御を行うと共に、パネルの形成
位置を決定してパネル管理を行っている。また低温環境
の場合にはフューザーの空回転を行わせて定着ロールを
所定温度に維持し、迅速なコピーが行えるようにしてい
る。そして、スタートキーが押されるとセットアップ状
態になり、コピーに先立ってVDDP 等の定数の合わせ込
みを行い、コピーサイクルに入ると原稿サイズに基づい
てイメージ先端、後端の縁消しを行って必要な像領域を
形成する。またインターイメージ領域にパッチを形成し
てトナー濃度調整用のパッチの形成を行っている。さら
にジャム要因、ベルトフェール等のハードダウン要因が
検出されると、ベルトの停止、あるいはシーケンスマネ
ージャと交信してマシンの停止を行う。
【0101】次にIMMサブシステムの入出力信号、及
び動作について説明する。ブラックトナーボトル26
1、カラートナーボトル262におけるトナーの検出信
号が入力されてトナー残量が検出される。
【0102】オプチカルレジセンサ155からはIMM
サブシステムからマーキングサブシステムへ出すPGリ
クエスト信号、バイアスリクエスト信号、ADCリクエ
スト信号の基準となるオプチカルレジ信号が入力され
る。
【0103】プラテン原稿サイズセンサS6 〜S10から
は原稿サイズが入力され、これと用紙サイズとからIE
L215による消し込み領域が決定される。
【0104】ベルトホールセンサ213からはベルトホ
ール信号が入力され、メインモータ264、265によ
りプロセススピードの制御を行ってベルトが一周する時
間のバラツキに対する補正を行っている。メインモータ
は2個設けて効率のよい動作点で運転できるようにし、
負荷の状態に応じてモータのパワーを効率よく出せるよ
うにし、また電力の有効利用を図ると共に、停止位置精
度を向上させるためにモータによる回生制動を行ってい
る。またモータは逆転駆動を行うことができる。これは
ブレードを感材ベルトに密着させてクリーニングを行う
とブレードの手前側に紙粉やトナーの滓が溜るのでこれ
を落とすためである。またモータによるベルト駆動はベ
ルトクラッチ267を介して行っており、ベルトのみ選
択的に停止することができる。このモータの回転と同期
してエンコーダからパルスを発生させ、これをマシンク
ロックとして使用してベルトスピードに応じたマシンク
ロックを得ている。
【0105】なお、ベルトホールセンサ213で一定時
間ホールが検出できなかったり、ホールの大きさが変わ
ってしまったような場合にはこのことがIMMからシー
ケンスマネージャに伝えられてマシンは停止される。
【0106】また、IMMサブシステムは、IELサブ
システム40とシリアル通信を行うと共に、ホットライ
ンを通じて割り込み信号を送っており、IELイネーブ
ル信号、IELイメージ信号、ADCパッチ信号、IE
Lブラックバンド信号を送出している。IELイメージ
信号で不要な像の消し込みを行い、ADCパッチ信号で
IELサブシステム40により、パッチジェネレータ2
12で形成されたパッチ領域の形状、面積を規定すると
共に、電荷量を調整して静電電位を500〜600Vの一定電
位に調整する。IELブラックバンド信号はブレード2
26によりベルト4を損傷しないように、所定間隔毎に
像間にブラックバンドを形成してトナーを付着させて一
種の潤滑剤の役割りを行わせ、特に白紙に近いような状
態のようなトナー量が極めて少ないときコピーの場合で
もベルト4を損傷しないようにしている。
【0107】さらに、IMMはマーキングサブシステム
35とはホットラインによる通信を行っており、オプチ
カチカルレジ信号を基準にしてパッチ形成要求信号、バ
イアス要求信号、ADC要求信号を送出する。マーキン
グサブシステム35はこれを受けてパッチジェネレータ
212を駆動してパッチを形成すると共に、ESVセン
サ214を駆動して静電電位を検出し、また現像機21
6、217を駆動してトナー画像を形成している。また
プリトランスファコロトロン218、トランスファコロ
トロン220、デタックコロトロン221の駆動制御を
行っている。
【0108】IMMからはピッチリセット信号1が送出
されており、これを基準にしてキャリッジのスタートの
タイミングをとるようにしている。
【0109】またカラー現像器ユニットが装着されてい
るか否かの検知信号が入力され、現像器のトナーが黒色
かカラーかを検出している。
【0110】CHMサブシステム33へはIMMからレ
ジゲートトリガ信号を送ってタッキングポイントで用紙
と像の先端とが一致するように制御すると共に、レジゲ
ートの開くタイミングを補正する必要がある場合は、そ
の補正量を算出して送っている。
【0111】またブレード226で掻き落としたトナー
は回収トナーボトル268に回収され、ボトル内のトナ
ー量の検出信号がIMMに入力され、所定量を超えると
警報するようにしている。
【0112】またIMMはファンモータ263を駆動し
て異常な温度上昇を防止し、環境温度が許容温度範囲内
にあって安定した画質のコピーが得られるようにしてい
る。
【0113】図14はタイミングチャートを示すもので
ある。制御の基準となる時間はオプチカルレジセンサ位
置である。オプチカルレジセンサオン/オフ信号の所定
時間(T1 )後よりIELがオフされる。すなわちT1
まではオンしていて先端消し込みを行い、T2 以後はオ
ンして後端消し込みを行っている。こうしてIELイメ
ージ信号により像形成が行われ、またレジゲートのタイ
ミングを制御することでタッキングポイントでの用紙の
先端と像の先端とを一致させている。像形成終了後、パ
ッチジェネレータ要求信号(基準時よりT5 後)により
ADCパッチ信号が発生し、インターイメージにパッチ
を形成する。またパッチ形成後、バイアス要求信号が発
せられて(T6 後)現像が行われ、その後ADC要求信
号が発せられ(T7 後)てトナー濃度の検出が行われ
る。またブラックバンド信号によりインターイメージに
ブラックバンドが形成される。なお、AE(Auto Exp
osure)スキャン中においては、IELイメージ信号の
ON/OFFは行わない。
【0114】(II−3)用紙搬送系 図15において、用紙トレイとして上段トレイ6ー1、
中段トレイ6ー2、下段トレイ6ー3、そしてデュープ
レックストレイ11がベースマシン内に装備され、オプ
ションによりサイドに大容量トレイ(HCF)17、手
差しトレイ(MSI)16が装備され、各トレイには適
宜ノーペーパーセンサ、サイズセンサ、およびクラッチ
等が備えられている。ここで、ノーペーパーセンサは、
供給トレイ内のコピー用紙の有無を検知するためのセン
サであり、サイズセンサはトレイ内に収容されているコ
ピー用紙のサイズを判別するためのセンサである。ま
た、クラッチは、それぞれの紙送りロールの駆動をオン
・オフ制御するための部品である。このように複数の供
給トレイに同一サイズのコピー用紙をセットできるよう
にすることによって、1つの供給トレイのコピー用紙が
なくなったとき他の供給トレイから同一サイズのコピー
用紙を自動的に給送する。
【0115】コピー用紙の給送は、専用に設けられたフ
ィードモータによって行われ、フィードモータにはステ
ップモータが使用されている。コピー用紙の給送が正常
に行われているかどうかはフィードセンサによって検知
される。そして、一旦送り出されたコピー用紙の先端を
揃えるためのレジストレーション用としてゲートソレノ
イドが用いられる。このゲートソレノイドは、通常のこ
の種のソレノイドと異なり通電時にゲートが開きコピー
用紙を通過させるような制御を行うものである。従っ
て、コピー用紙の到来しない待機状態ではゲートソレノ
イドに電源の供給がなく、ゲートは開いたままとなって
消費電力の低減を図っている。そして、コピー用紙が到
来するわずか手前の時点にゲートソレノイドが通電さ
れ、通過を阻止するためにゲートが閉じる。しかる後、
所定のタイミングでコピー用紙の搬送を再開する時点で
通電を停止しゲートを開くことになる。このような制御
を行うと、コピー用紙の先端が通過を阻止されている時
点でのゲートの位置の変動が少なくなり、コピー用紙が
比較的強い力でゲートに押し当てられた場合でもその位
置決めを正確に行うことができる。
【0116】用紙の両面にコピーする両面モードや同一
面に複数回コピーする合成モードにより再度コピーする
場合には、デュープレックストレイ11へスタックする
搬送路に導かれる。両面モードの場合には、搬送路から
直接デュープレックストレイ11へスタックされるが、
合成モードの場合には、一旦搬送路から合成モード用イ
ンバータ10へ搬送され、しかる後反転してデュープレ
ックストレイ11へに導かれる。なお、搬送路501か
らソーター等への排紙出口502とデュープレックスト
レイ11側との分岐点にはゲート503が設けられ、デ
ュープレックストレイ11側において合成モード用イン
バータ10へ導く分岐点には搬送路を切り換えるための
ゲート505、506が設けられ、さらに、排紙出口5
02はゲート507が設けられトリロールインバータ9
で反転させることにより、コピーされた面を表側にして
排出できるようにしている。
【0117】上段トレイ及び中段トレイは、用紙枚数が
500枚程度、A3〜B5、リーガル、レター、特B4、
11×17の用紙サイズが収容可能なトレイである。そ
して、図16に示すようにトレイモータ551を有し、
用紙が少なくなるとトレイ552が傾く構造になってい
る。センサとしては、用紙サイズを検知する3つのペー
パーサイズセンサ553〜555、用紙切れを検知する
ノーペーパーセンサ556、トレイ高さの調整に使用す
るサーフェースコントロールセンサ557を備えてい
る。また、トレイの上がりすぎを防止するためのイマー
ジェンシイスイッチ558がある。下段トレイは、用紙
枚数が1100枚程度、上段トレイ及び中段トレイと同様の
用紙サイズが収納可能なトレイである。
【0118】図15において、デュープレックストレイ
は、用紙枚数が50枚程度、上記各トレイと同じ用紙サイ
ズが収容可能なトレイであり、用紙の1つの面に複数回
のコピーを行ったり、2つの面に交互にコピーを行う場
合にコピー済の用紙を一時的に収容するトレイである。
デュープレックストレイ11の入口側搬送路には、フィ
ードロール507、ゲート505が配置され、このゲー
ト505により合成モードと両面モードに応じた用紙搬
送の切り換え制御を行っている。例えば両面モードの場
合には、上方から搬送されてきた用紙がゲート505に
よりフィードロール509側に導かれ、合成モードの場
合には、上方から搬送されてきた用紙がゲート505、
506により一旦合成モード用インバータ10に導か
れ、しかる後反転するとゲート506によりフィードロ
ール510、デュープレックストレイ11側に導かれ
る。デュープレックストレイ11に用紙を収納して所定
のエッジ位置まで自由落下させるには、一般に17°〜20
°程度のトレイ傾斜角が必要である。しかし、この複写
機では、装置のコンパクト化を図りデュープレックスト
レイ11を狭いスペースの中に収納したため、最大で 8
°の傾斜角しかとれない。そこで、デュープレックスト
レイ11には、図17に示すようにサイドガイド561
とエンドガイド562が設けられている。これらサイド
ガイドとエンドガイドの制御では、用紙サイズが決定さ
れるとその用紙サイズに対応する位置で停止させる。
【0119】大容量トレイ(HCF)は、数千枚のコピ
ー用紙を収容することのできる供給トレイである。例え
ば原稿を拡大したり縮小してコピーをとる必要のない顧
客や、コピー量が少ない顧客は、ベースマシン単体を購
入することが適切な場合が多い。これに対して、多量の
コピーをとる顧客や複雑なコピー作業を要求する顧客に
とってはデュープレックストレイや大容量トレイが必要
とされる場合が多い。このような各種要求を実現する手
段として、この複写機システムではそれぞれの付加装置
を簡単に取りつけたり取り外すことができる構造とし、
また付加装置の幾つかについては独立したCPU(中央
処理装置)を用意して複数のCPUによる分散制御を行
うことにしている。このことは、単に顧客の希望する製
品が容易に得られるという利点があるばかりでなく、新
たな付加装置の取り付けの可能性は顧客に対して新たな
コピー作業の可能性を教示することになり、オフィスの
事務処理の進化を推進させるという点でこの複写機シス
テムの購入に大きな魅力を与えることになる。
【0120】手差しトレイ(MSI)16は、用紙枚数
50枚程度、用紙サイズA2F〜A6Fが収容可能なトレ
イであって、特に他のトレイに収容できない大きなサイ
ズの用紙を使うことができるものである。従来のこの種
の手差しトレイは、1枚ずつ手差しを行うので、手差し
が行われた時点でコピー用紙を手差しトレイから優先的
に送り出せばよく、手差しトレイ自体をオペレータが選
択する必要はない。これに対してこの複写機の手差しト
レイ16は複数枚のコピー用紙を同時にセットすること
ができる。従って、コピー用紙のセットをもってその手
差しトレイ16からの給送を行わせると、コピー用紙を
複数枚セットしている時点でそのフィードが開始される
可能性がある。このような事態を防止するために、手差
しトレイ16の選択を行わせるようにしている。
【0121】この複写機では、トレイにヌジャーロール
513、フィードロール512、テイクアウェイロール
511を一体に取り付ける構成を採用することによって
コンパクト化を図っている。用紙先端がテイクアウェイ
ロール511にニップされた後、フィードアウトセンサ
ーで先端を検知して一時停止させることによって、転写
位置を合わせるためのプレレジストレーションを行い、
フィーダ部での用紙の送り出しばらつきを吸収してい
る。送り出された用紙は、アライナ装置515を経て感
材ベルト4の転写位置に給送される。
【0122】(II−4)原稿自動送り装置 (DAD
F) 図18においてDADF13は、ベースマシン1のプラ
テンガラス2の上に取りつけられている。このDADF
13には、原稿601を載置する原稿トレイ602が備
えられている。原稿トレイ602の原稿送り出し側に
は、送出パドル603が配置されており、これにより原
稿601が1枚ずつ送り出される。送りだされた原稿6
01は、第1の駆動ローラ605とその従動ローラ60
6および第2の駆動ローラ607とその従動ローラ60
8により円弧状搬送路609に搬送される。さらに、円
弧状搬送路609は、手差し用搬送路610と合流して
水平搬送路611に接続されると共に、円弧状搬送路6
09の出口には、第3の駆動ローラ612とその従動ロ
ーラ613が設けられている。この第3の駆動ローラ6
12は、ソレノイド(図示せず)により上下に昇降自在
になっており、従動ローラ613に対して接離可能に構
成されている。水平搬送路611には、図示しない駆動
モータにより回動される停止ゲート615が設けられる
と共に、水平搬送路611から円弧状搬送路609に向
けて反転用搬送路616が接続されている。反転用搬送
路616には、第4の駆動ローラ617が設けられてい
る。また、水平搬送路611の出口と対向してプラテン
ガラス2の上にベルト駆動ローラ619が設けられ、そ
の従動ローラ620間に張設されたベルト621を正逆
転可能にしている。このベルト搬送部の出口には、第5
の駆動ローラ622が設けられ、また、前記手差し用搬
送路610には第6の駆動ローラ623が配設されてい
る。該駆動ローラ623はベースマシン1の前後方向
(図で紙面と垂直方向)に2個設けられ、同一サイズの
原稿を2枚同時に送ることが可能に構成されている。な
お、625は第7の駆動ローラ626により送出パドル
603の表面をクリーニングするクリーニングテープで
ある。
【0123】次に図19をも参照しつつフォトセンサS
1〜S12について説明する。S1は原稿トレイ602上の
原稿601の有無を検出するノーペーパーセンサ、S2
は原稿の通過を検出するテイクアウエイセンサ、S3、
S4は手差し用搬送路610の前後に設けられるフィー
ドセンサ、S5はスキューローラ627により原稿の斜
め送りが補正され停止ゲート615において原稿が所定
位置にあるか否かを検出するレジセンサ、S6〜S10は
原稿のサイズを検出するペーパサイズセンサ、S11は原
稿が排出されたか否かを検出する排出センサ、S12はク
リーニングテープ625の終端を検出するエンドセンサ
である。
【0124】次に図20をも参照しつつ上記構成からな
るDADF13の作用について説明する。(イ)はプラ
テンモードであり、プラテン2上に原稿601を載置し
て露光するモードである。
【0125】(ロ)はシンプレックスモードであり、原
稿トレイ602には、原稿601をそのコピーされる第
1の面が上側となるようにして積層する。スタートボタ
ンを押すと先ず、第1の駆動ローラ605および第2の
駆動ローラ607が回転するが、第3の駆動ローラ61
2は上方に移動して従動ローラ613と離れると共に、
停止ゲート615は下降して水平搬送路611を遮断す
る。これにより原稿601は円弧状搬送路609を通
り、停止ゲート615に押し当てられる(1〜2)。こ
の停止ゲート615の位置でスキューローラ627によ
り、原稿はその端部が水平搬送路611と直角になるよ
うに補正されると共に、センサS6 〜S10で原稿サイズ
が検出される。次いで、第3の駆動ローラ612が下方
に移動して従動ローラ613と接触すると共に、停止ゲ
ート615は上昇して水平搬送路611を開き、第3の
駆動ローラ612、ベルト駆動ローラ619および第5
の駆動ローラ622が回転し、原稿のコピーされる面が
下になってプラテン2上の所定位置に送られ露光された
後、排出される。なお、手差し用搬送路610から単一
原稿を送る場合にも同様な作用となり、原稿を1枚づつ
送る機能に加え、同一サイズの2枚の原稿を同時に送る
機能(2−UP)、大型原稿を送る機能(LDC)、コ
ンピュータ用の連続用紙を送るコンピュータフォームフ
ィーダ(CCF)機能を有する。
【0126】(ハ)はデュープレックスモードであり、
原稿の片面を露光する工程は上記(ロ)の1〜3の工程
と同様であるが、片面露光が終了するとベルト駆動ロー
ラ619が逆転し、かつ、第3の駆動ローラ612は上
方に移動して従動ローラ613と離れると共に、停止ゲ
ート615は下降して水平搬送路611を遮断する。従
って、原稿は反転用搬送路616に搬送され、さらに第
4の駆動ローラ617および第2の駆動ローラ607に
より、円弧状搬送路609を通り、停止ゲート615に
押し当てられる(4〜5)。次いで、第3の駆動ローラ
612が下方に移動して従動ローラ613と接触すると
共に、停止ゲート615は上昇して水平搬送路611を
開き、第3の駆動ローラ612、ベルト駆動ローラ61
9および第5の駆動ローラ622が回転し、原稿の裏面
が下になってプラテン2上の所定位置に送られ露光され
る。両面の露光が終了すると再びベルト駆動ローラ61
9が逆転し、再度反転用搬送路616に搬送され以下同
様にしてプラテン2上を通って第5の駆動ローラ622
により排出される(7〜10)。従って排出された原稿
は、コピーされる第1の面が下側になって最初に原稿ト
レイ602に積層した順番で積層されることになる。
【0127】(II−5)ソータ 図21においてソータ19は、可動台車651上にソー
タ本体652と20個のビン653を有している。ソータ
本体652内には、搬送ベルト655を駆動させるベル
ト駆動ローラ656およびその従動ローラ657が設け
られると共に、チェーン659を駆動させるチェーン駆
動スプロケット660およびその従動スプロケット66
1が設けられている。これらベルト駆動ローラ656お
よびチェーン駆動スプロケット660は1個のソータ用
モータ658により駆動される。搬送ベルト655の上
部には用紙入口662、用紙出口663および図示しな
いソレノイドにより駆動される切換ゲート665が設け
られている。また、チェーン659には、コピー用紙を
各ビンへ切換供給するためのインデクサー666が取付
けられている。図22に示すように、ソータ用モータ6
58のドライブシャフト671の回転はタイミングベル
ト672を介してプーリ673に伝達される。該プーリ
673の回転は、ベルト駆動ローラ656に伝達される
と共に、ギヤ装置674を介してチェーン駆動スプロケ
ット660に伝達される。
【0128】次にその作用を図23により説明する。
(イ)はノンソートモードを示し、切換ゲート665は
ノンソートの位置にあってコピー用紙を最上段の排出ト
レイに送るものである。(ロ)はソートモードを示し、
切換ゲート665がソート位置に切換えられ、奇数枚目
の用紙が上から下のビンに向けて奇数段目のビンに搬送
され、偶数枚目の用紙が下から上のビンに向けて偶数段
目のビンに搬送される。これによりソート時間が短縮さ
れる。(ハ)および(ニ)はスタックモードを示し、
(ハ)は4枚の原稿を原稿毎に4部コピーした例を示
し、(ニ)は1ビン当たりの最大収納枚数を越えた場合
であり、例えば50枚を越えた場合には次の段のビンに収
納するようにしている。
【0129】(III)ユーザインターフェース(U/
I) (III−1)ユーザインターフェースの特徴 図24はディスプレイを用いたユーザインターフェース
の取り付け状態を示す図、図25はディスプレイを用い
たユーザインターフェースの外観を示す図である。
【0130】(A)システムの特徴 この複写機のユーザインターフェースは、モニター、キ
ー入力や表示出力を制御するモジュール(ビデオコント
ローラ)と、キー入力情報やマシンのステートを管理し
て表示画面に反映させ、コピーモードを決定してマシン
の動作コマンドを生成してジョブを管理するモジュール
(ジョブコントローラ)からなる分割構成を採用してい
る。そして、これら分割された機能をインターフェース
コマンドにより結合し、ジョブを処理している。また、
画面データは、各画面毎に階層構造のデータベースにし
て持ち、さらに付加装置や付加機能の有無に応じて変化
する可変データについては、実装状態に応じて制御でき
るように表示制御データとして持っている。キー管理や
ジョブ管理をするモジュールにおいても、ステートテー
ブルやコピーモードテーブルを持ってキー入力やマシン
ステートの変化に応じて更新することによって、多機能
化された装置できめこまかに対応できるようにしてい
る。このようなシステム構成を採用することによって、
表示手段としてディスプレイからコンソールパネルに変
える場合であっても、全体を設計変更することなくキー
入力と表示出力を制御する部分のモジュールのみを変え
るだけで柔軟に対応できるようになっている。
【0131】(B)取付位置の特徴 この複写機は、ユーザインターフェースとして先に述べ
た如き従来のコンソールパネルを採用するのではなく、
スタンドタイプのディスプレイを採用することを特徴と
している。ディスプレイを採用すると、図24(a)に
示すように複写機本体(ベースマシン)1の上方へ立体
的に取り付けることができるため、特に、ユーザインタ
ーフェース12を図24(b)に示すように複写機本体
1の右奥隅に配置することによって、ユーザインターフ
ェース12を考慮することなく複写機のサイズを設計す
ることができ、装置のコンパクト化を図ることができ
る。また、複写機において、プラテンの高さすなわち装
置の高さは、原稿をセットするのに程よい腰の高さにな
るように設計され、この高さが装置としての高さを規制
している。
【0132】従来のコンソールパネルは、複写機の上面
に取り付けられるため、ほぼ腰の高さで手から近い位置
にあって操作としてはしやすいが、目から結構離れた距
離に機能選択や実行条件設定のための操作部及び表示部
が配置されることになる。その点、この複写機のユーザ
インターフェース12では、図24(c)に示すように
プラテンより高い位置、すなわち目の高さに近くなるた
め、見やすくなると共にその位置がオペレータにとって
下方でなく前方で、且つ右側になり操作もしやすいもの
となる。しかも、ディスプレイの取り付け高さを目の高
さに近づけることによって、その下側をユーザインター
フェースの制御基板やカード装置24、キーカウンター
等のオプションキットの取り付けスペースとしても有効
に活用できる。従って、カード装置24を取り付けるた
めの構造的な変更が不要となり、全く外観を変えること
なくカード装置24を付加装備でき、同時にディスプレ
イの取り付け位置、高さを見やすいものとすることがで
きる。また、ディスプレイは、所定の角度で固定しても
よいが、角度を変えることができるような構造を採用し
てもよいことは勿論である。
【0133】図24(d)はユーザインターフェースを
取り付けた様子を示す正面図、同図(e)は側面図であ
る。この複写機におけるユーザインターフェースでは、
図示のように本体1のトップカバー287奥の隅にダク
ト形状のサポート286を立て、ここにアンダーカバー
285、ベース284を取り付け、その上にディスプレ
イ280本体の回転ベース283を取り付け、全体とし
てマシン外側ラインからはみ出さないようにしている。
回転ベース283は、横方向の回転と縦方向の回転が可
能になったものであり、パソコンやワープロ等のディス
プレイに用いられているものでよい。このようにする
と、プラテンの手前側に平面的に取り付ける従来のコン
ソールパネルと違って、その正面の向きを簡単に変える
ことができるので、図24(c)に示すようにディスプ
レイの画面をオペレータの目線に合わせて若干上向きで
且つ図24(b)に示すように左向き、つまり中央上方
(オペレータの目の方向)へ向けることによって、さら
に見やすく操作性のよいユーザインターフェース12を
提供できる。例えばディスプレイ280本体の取り付け
は、ユーザの身長のばらつきを考慮して、90%のユーザ
を満足させるようにベース284、アンダーカバー28
5、サポート286を含めた高さ、傾き角度を設定しよ
うとすると、角度としては、横向き及び上向きにそれぞ
れ10°±5°程度が望ましい値となる。この角度は、上
からの写り込みの光も排除できる角度でもある。
【0134】さらに、この複写機のユーザインターフェ
ースでは、ディスプレイ280本体の下側と横にキーボ
ード281、282を配置するが、特にキーボード28
2は、横へ出っ張ることになると同時にユーザ側からさ
らに遠くなる位置にある。一般にコピー枚数を設定して
スタートキーを操作するだけのユーザは凡そ80%に及ぶ
とみられており、このような使用頻度の高いきーが操作
位置から遠くなることは好ましくない。そこで、キーボ
ード282をディスプレイ280の表示面よりさらに中
央へ向けることによって、キーを近くして操作性をよく
し、また、外形上の出っ張りをなくすことができる。こ
の角度は、例えば30°±5°程度が望ましい値である。
このようにすると、コンパクトな装置では、オペレータ
が装置の中央部にいて、移動することなく原稿セット、
ユーザインターフェースの操作を行うことができる。ま
た、サポート286を使用することによって、トップカ
バー287での取り付け専有面積をディスプレイ280
本体のサイズより小さくし且つその位置もより隅に設定
でき、ADFとの干渉をなくすと共に図24(e)の側
面図から明らかなようにユーザインターフェースの下方
の原稿送りスペースとその視界を確保することができ
る。さらに、サポート286の中は、ユーザインターフ
ェースの制御基板、IC装置の配置スペースとして利用
できるが、ユーザインターフェースの制御基板はベース
284の中を利用してもよい。なお、図24(d)はサ
ポート286の前面を化粧パネル288で覆い、その下
方にカード装置24、電源スイッチSWを取り付けた状
態を示している。
【0135】同図(f)はサポートの下端部の取り付け
状態を示す図、同図(g)はトップカバーにおけるユー
ザインターフェース取り付け構造の例を示す図である。
この複写機のユーザインターフェースは、本体1のパネ
ルトップ287上に出っ張るため、搬送時の損傷を受け
やすくなる。このような問題をなくすためには、ユーザ
インターフェースの取り付けが簡単な構造を採用する
と、別梱包で搬入して据え付け時に組み立てることがで
きる。このような要求にあった取り付け構造の1例を示
したのが同図(f)、(g)である。この取り付け方法
は、パネルトップ287に取り付けフレーム289を設
け、この取り付けフレーム289にサポート286を嵌
め込むものである。この場合のサポート286の固定
は、同図(g)に示すように取り付けフレーム289の
前方にロケットピン290を設け、サポート286を滑
り込ませてロケットピン290にサポート286の孔を
嵌合させ、後方をねじ291止めしている。
【0136】図24(h)はサポート286の上端でア
ンダーカバー285を回転可能な構造で固定した例を示
す図である。この取り付け方法では、アンダーカバー2
85とサポート286との間で円筒状に嵌合する凹凸部
を設け、アンダーカバー285をサポート286で回転
可能にしたもので、その回転中心部に孔を設けてハーネ
スを通している。なお、360°を越えて無制限に回転で
きるようにするとハーネスが捩じれてしまうので、一定
の角度内でのみ回転が可能となるようにストッパー(図
示せず)を設けてもよい。また、ユーザインターフェー
スが180°回転できるようにすると、マシンを後ろから
点検するときの作業性がよくすることができる。また、
上記のようなユーザインターフェースの配置では、手を
伸ばしてキーボードを操作するため突き指操作に近くな
ると、女性のように爪を伸ばしたユーザは、キー操作に
抵抗感を持つことになる。そこで、このような問題を改
善するには、キーの形状を斜め上に向くようにしたり、
ぼたん形状の出っ張りを設けたりするとよい。
【0137】(C)画面上での特徴 一方、ディスプレイを採用する場合においても、多機能
化に対応した情報を提供するにはそれだけ情報が多くな
るため、単純に考えると広い表示面積が必要となり、コ
ンパクト化に対応することが難しくなるという側面を持
っている。コンパクトなサイズのディスプレイを採用す
ると、必要な情報を全て1画面により提供することは表
示密度の問題だけでなく、オペレータにとって見易い、
判りやすい画面を提供するということからも難しくな
る。
【0138】そこで、コンパクト化を命題としてユーザ
インターフェースにディスプレイを採用する場合には、
そのバランス上からディスプレイもコンパクトなサイズ
のものを採用して、その中で表示制御に工夫をすること
が必要となる。この複写機では、ディスプレイが、コン
ソールパネルで使用されているLEDや液晶表示器に比
べ、多様な表示態様、表示制御を採用することができる
というメリットを活用し、コンパクトなサイズであって
も判りやすく表示するために種々の工夫を行っている。
【0139】例えばこの複写機のユーザインターフェー
スでは、基本コピー、応用コピー、専門コピーの各コピ
ーモードに類別して表示画面を切り換えるようにし、そ
れぞれのモードで機能選択や実行条件の設定等のメニュ
ーを表示すると共に、キー入力により画面のカスケード
(カーソル)を移動させ選択肢を指定したり実行条件デ
ータを入力できるようにしている。また、メニューの選
択肢によってはその詳細項目をポップアップ表示(重ね
表示やウインドウ表示)して表示内容の拡充を図ってい
る。その結果、選択可能な機能や設定条件が多くても、
表示画面をスッキリさせることができ、操作性を向上さ
せることができる。その他に、上記各画面の設定状態を
一覧表示するレビュー画面や、機能を説明するインフォ
メーション画面、標準のコピーモードを実行するときに
利用する全自動画面、初期のマシン設定やマシン点検動
作等をさせるためのダイアグ画面、ジャムを表示するジ
ャム画面等を切り換え表示できるようにしている。
【0140】このようにこの複写機では、画面の分割構
成、各画面での領域分割、輝度調整やグレイ表示その他
の表示態様の手法で工夫し、さらには、操作キーとLE
Dとをうまく組み合わせることにより操作部を簡素な構
成にし、ディスプレイの表示制御や表示内容、操作入力
を多様化且つ簡素化し、装置のコンパクト化と多機能化
を併せ実現するための問題を解決している。このような
考えによりCRTディスプレイを用いて構成したユーザ
インターフェースの外観を示したのが図25である。こ
の例では、CRTディスプレイ301の下側と右側の正
面にキー/LEDボードを配置している。画面の構成と
して選択モード画面では、その画面を複数の領域に分割
しその1つとして選択領域を設け、さらにその選択領域
を縦に分割しそれぞれをカスケード領域として各機能を
個別に選択設定できるようにしている。
【0141】そこで、キー/LEDボードでは、縦に分
割した画面の選択領域の下側にカスケードの選択設定の
ためのカスケードキー319−1〜319−5を配置
し、選択モード画面を切り換えるためのモード選択キー
308〜310その他のキー(302〜304、30
6、307、315〜318)及びLED(305、3
11〜314)は右側に配置する構成を採用している。
このようにキー及びLEDの数を少なくし、かつこれら
をCRTディスプレイ301の横と下に配置しているの
で、サイズをCRTディスプレイ301より僅かに大き
くするだけでよく、コンパクトなユーザインターフェー
スを提供することができる。なお、図25は、ペアのア
ップ/ダウンキーをカスケードキー319−1〜319
−5として配置した例を示しているが、アップ方向或い
はダウン方向のキーだけを配置してもよいし、アップ、
ダウンのそれぞれのキーを独立に配置してもよい。
【0142】(III−2)制御システムの構成 図26はU/I用CPUとシリアル通信で接続されたメ
インCPUとの関係を示す図、図27はユーザインター
フェースのハードウエア構成を示す図、図28はユーザ
インターフェースのソフトウエア構成を示す図である。
【0143】(A)ハードウエア構成 メインCPU41(例えば1チップCPUインテル社の
7810を使用)は、図26に示すようにROM323、N
VRAM(不揮発性メモリ)324、ベースマシンとの
データの授受を行うインターフェース(例えば周辺LS
Iインテル社の8255を使用)321、付加装置(OPT
ION)とのデータの授受を行うインターフェース32
2を有し、バスがバスアービター326を介して通信制
御回路(例えばインテル社の78PG11Eを使用)327に
接続され、通信制御回路327を通してシリアルの通信
ライン上でU/I用CPU46その他のCPUとの通信
を行うように構成されている。ROM323は、先に説
明したシーケンスマネージャーやイメージングモジュー
ル、コピーハンドリングモジュール等の各サブシステム
を含むプログラムを格納するものである。バスアービタ
ー326は、システムRAM325を有し、メインCP
U41から他のCPUに送出するデータ及び他のCPU
から受信するデータを保持し、メインCPU41がシリ
アル通信のタイミングと非同期でデータを授受できるよ
うにするものであり、ROM328は、通信制御回路3
27によりシリアル通信ラインでのデータの送受信を行
う通信プログラムを格納するものである。なお、通信に
関するこれらのバスアービター326や通信制御回路3
27に関する機能を全てメインCPU41で行うように
構成してもよい。メインCPU41におけるシーケンス
マネージャーのサブシステムは、シリアル通信により各
サブシステムの状態を監視し、ユーザインターフェース
からコピーモードの信号を受信すると、所定のタイミン
グで効率よくコピー作業が実施できるように各サブシス
テムに作業指示を行う。
【0144】U/I用CPU(例えば1チップCPUイ
ンテル社の8031を使用)46を備えたユーザインターフ
ェースのシステムは、ハードウエアとして図27に示す
ように基本的にCRT基板331とCRTディスプレイ
301とキー/LEDボード333より構成される。そ
して、CRT基板331は、全体を統括制御するU/I
用CPU46、CRTディスプレイ301を制御するC
RTコントローラ(例えば基板HD6845Sを使用)33
5、キー/LEDボード333を制御するキーボード/
ディスプレイコントローラ(例えば基板8279を使用)3
36を備え、さらに、メモリとして上記の各プログラム
を格納するプログラムメモリ(ROM)337、フレー
ムデータを格納するフレームメモリ(ROM)338、
一部は不揮発性メモリとして構成され各テーブルや表示
制御データ等を格納すると共に作業領域として使用され
るRAM339、2組のV−RAM(ビデオ用RAM)
340、キャラクタジェネレータ342等を有してい
る。
【0145】メインCPU41とCRT基板331のU
/I用CPU46との間では、ドライバ344とレシー
バ343を介してシリアルの通信ラインによりデータの
送受信が行われる。TXDがCRT基板331からの送
信信号、RXDがCRT基板331への受信信号であ
る。クロック発生器346には、例えば11.0592MHz
の水晶発振器が用いられ、これをU/I用CPU46内
部で1/12に分周することによって、0.9216MHzの基
本周波数を生成している。そして、U/I用CPU46
の通信では、これを内部タイマにより 1〜 256分周(プ
ログラマブル)することにより転送クロックを設定して
いる。従って、基本周波数0.9216MHzをプログラムで
1/3に分周決定し、さらに1/32に分周すると、転送ク
ロックは9600Hz(送信ビット速度は9600BPS)にな
る。
【0146】U/I用CPU46は、メインCPU41
からマシンの状態信号を受信し、また、キーボード/デ
ィスプレイコントローラ336からキー/LEDボード
333の操作信号を入力してCRTディスプレイ301
に表示する画面の切り換え、コピーモードの設定、CR
Tディスプレイ301に表示するメッセージの生成を行
う。そして、キー/LEDボード333の操作信号の入
力処理において、スタートキー318が操作されると、
そのときのコピーモードをチェックし矛盾がなければメ
インCPU41へそのコピーモードを送信し、コピーモ
ードに矛盾がある場合にはJコードメッセージを生成し
てCRTディスプレイ301に表示するような処理を行
う。CRTディスプレイ301の表示処理では、表示画
面に対応してキャラクタジェネレータのコードを設定
し、そのコードをV−RAM340に書き込む。そのキ
ャラクタジェネレータのコードを設定する情報を格納し
たものがフレームメモリ338である。V−RAM34
0にコードが書き込まれると、CRTコントローラ33
5の制御によってラスタアドレスに同期してキャラクタ
ジェネレータ342のドットデータが読み出され、並/
直変換回路355でシリアルデータに変換され、CRT
ディスプレイ301に表示される。
【0147】ウォッチドッグタイマ(W.D.T)34
5は、U/I用CPU46の暴走をチェックするもので
あり、U/I用CPU46がある特定の番地例えばデー
タ領域7000〜77FFのいずれかの番地をリードした時リセ
ットされる。従って、150mS以内にこの特定番地をリ
ードするようにプログラムを作成しておくことによっ
て、U/I用CPU46が暴走すると、150msec以上経
過しても特定番地がリードされなくなりウォッチドッグ
タイマ(W.D.T)345がリセットされないので、
U/I用CPU46暴走に対する処理がなされる。
【0148】キーボード/ディスプレイコントローラ3
36は、U/I用CPU46に入力しているクロック発
生器346の出力をカウンタ347で1/4に分周して2.
7648MHzにしたクロックを入力し、さらにプリスケー
ラにより1/27に分周して102kHzにすることにより4.
98mSのキー/LEDスキャンタイムを作り出してい
る。このスキャンタイムは、長すぎると入力検知に長い
時間を要することになるためオペレータによるキー操作
時間が短いときに入力データの取り込みがなされなくな
るという問題が生じ、逆にあまり短くするとCPUの動
作頻度が多くなりスループットを落とすことになる。従
って、これらの状況を勘案した最適のスキャンタイムを
選択する必要がある。
【0149】(B)ソフトウエア構成 ユーザインターフェースのソフトウエア構成は、図28
に示すようにI/O管理やタスク管理、通信プロトコル
の機能を有するモニターと、キー入力管理や画面出力管
理の機能を有するビデオコントローラと、ジョブの管理
や制御、選択の判定、モード決定等の機能を有するジョ
ブコントローラからなる。ここで、所定枚数のコピーを
取る場合、そのコピー動作をスタートさせて所定枚数の
コピーを行い終了させるまでが1つのジョブとされる。
このようにソフトウエアを分割して構成し、ビデオコン
トローラで画面の編集制御やキー入力の変換処理を行う
ことによって、ジョブコントローラでは、表示装置やキ
ーボードに関係なくソフトウエアを設計することができ
る。従って、例えばディスプレイをコンソールパネルに
取り換える場合でもジョブコントローラは全く変えるこ
となく、ビデオコントローラをコンソールパネルに合わ
せて設計変更するだけでよい。つまり、ビデオコントロ
ーラは、表示装置やキーボードとジョブコントローラと
の間にあって、ジョブコントローラへ論理キーを渡し、
ジョブコントローラから受けたインターフェースコマン
ドを表示装置やキーボードへ反映させるようにすればよ
い。
【0150】このようなソフトウエアの分割を可能にし
ているのが論理キーとインターフェースコマンドであ
り、ジョブコントローラからインターフェースコマンド
でビデオコントローラを制御することによってジョブコ
ントローラでは画面を全く意識せずジョブの管理を行え
るようにし、ソフトウエアの構築を容易にしている。従
って、キー入力に関しては、ビデオコントローラでキー
の物理的情報を処理し、ジョブコントローラでモードを
認識してキー受付条件のチェックを行いジョブのコント
ロールを行う。画面表示では、ジョブコントローラでマ
シンの状態情報や選択モード情報等により画面制御を行
いビデオコントローラにインターフェースコマンドを発
行することによって、ビデオコントローラでそのコマン
ドを実行し画面の編集、描画を行う。なお、以下で説明
するキー変化検出部362、その他のデータの処理や生
成、コントロールを行うブロックは、それぞれ一定のプ
ログラム単位(モジュール)で示したものであり、これ
らの構成単位は説明の便宜上まとめたものであって、さ
らにあるものはその中を複数のモジュールで構成した
り、或いは複数のモジュールをまとめて構成することも
あることは勿論である。
【0151】「ビデオコントローラ」キー変化検出部3
62は、物理キーテーブル361によりモニターから渡
される物理キーの情報について二重押しチェックやキー
連続押し状態検知を行うものである。キー変換部363
は、このようにして検知された現在押状態の物理キーを
論理キー(論理的情報)に変換するものであり、その論
理キー(カーレントキー)のキー受付条件のチェックを
ジョブコントローラに依頼する。変換テーブル364
は、この物理キーから論理キーへの変換の際にキー変換
部363が参照するものであり、例えばカスケードキー
は同じ物理キーであっても複数の論理的情報を有し、表
示中の画面によって論理的情報は異なるので、表示制御
データ367の表示画面情報により物理キーから論理キ
ーへの変換テーブルが切り換えられる。
【0152】画面切り換え部368は、ジョブコントロ
ーラからキー受付信号と論理キーを受け、或いはビデオ
コントローラ内で直接キー変換部363から論理キーを
受けて、論理キーが基本コピー画面や応用コピー画面を
呼び出し、或いはカスケードの移動によってポップアッ
プ画面を展開するような単なる画面切り換えキーで、モ
ード更新やステート更新のないキーの場合には表示制御
データ367の画面番号で更新する。画面切り換え部3
68では、テーブルとしてポップアップ画面を展開する
論理キーを記憶し、当該論理キーが操作され且つ750m
sec以内に他のキー入力がなかった場合には、ポップ
アップ画面を展開するように表示制御データ367の更
新を行う。この処理は、ある選択肢の選択過程において
一時的にカスケードキーの操作によってポップアップ画
面を持つ選択肢が選択される場合があり、このような場
合にもポップアップ画面が一々展開されるのを防止する
ために行うものである。従って、ポップアップ画面を展
開する論理キーであっても750msec以内に他のキー
入力があった場合には、一時的なキー入力としてキャン
セルされることになる。また、ジャムの発生等のステー
トの更新、カスケードの移動その他のコピーモードの更
新、メッセージやカウント値の更新の場合には、表示制
御部369がジョブコントローラからインターフェース
コマンドを受けて解析し、表示制御データ367の更新
を行う。
【0153】表示制御データ367は、表示する画面番
号や画面内の表示変数情報等、各画面の表示を制御する
データを持ち、ダイアログデータ370は、各画面の基
本フレーム、各フレームの表示データ、表示データのう
ち変数データの参照アドレス(表示変数情報を格納した
表示制御データ367のアドレス)を持つ階層構造のデ
ータベースである。ダイアログ編集部366は、表示制
御データ367の画面番号をもとに表示する画面の基本
フレーム、表示データをダイアログデータ370から読
み出し、さらに変数データについては表示制御データ3
67の表示変数情報に従って表示データを決定して画面
を編集しV−RAM365に表示画面を描画展開する。
【0154】カスケードキーの操作では、カスケードキ
ーがオンからオフになった時、引き続き750msec押
され続けた時、その後もさらに引き続き押され続け125
msec経過した時、を契機として対応するキーが受付
可であれば1ランク移動する。また、その移動先がモー
ド受付不可であれば1ランクスキップされ次のキーが選
択される。この動作は、カスケードがアップしたことに
よりそれに対応する論理コードがジョブコントローラに
キー受付として渡され、表示データとしてジョブコント
ローラからビデオコントローラにフィードバックされ
る。
【0155】「ジョブコントローラ」キー管理部374
は、ステートテーブル371を参照して論理キーが今受
付可能な状態か否かをチェックするものであり、受け付
け可であればその後750msec経過するまで他のキー
情報が入力されないことを条件としてキー情報を確定し
キーコントロール部375に送る。キーコントロール部
375は、キーの受付処理を行ってコピーモード378
の更新、モードチェックやコピー実行コマンドの発行を
行い、マシン状態を把握して表示管理部377に表示制
御情報を渡すことによって表示制御を行うものである。
コピーモード378には、基本コピー、応用コピー、専
門コピーの各コピー設定情報がセットされる。表示管理
部377は、キー管理部374又はキーコントロール部
375による処理結果を基にインターフェースコマンド
をビデオコントローラに発行し、インターフェースルー
チン(表示制御部369)を起動させる。ステート管理
部372は、キー受付状態やジャムやフェイルの発生、
インターロックが開いている等のマシンの状態情報から
ステートの変化を判断してキー受付のためのステートテ
ーブル371を更新する。そして、これらのステート情
報によってキーの受付条件がチェックされる。ジョブコ
ントロール部376は、スタートキーの操作後、マシン
の動作情報を受けてマシン制御のためのコマンドを発行
して原稿1枚に対するコピー動作を実行するための管理
を行うものである。コマンドコントロール部373は、
本体から送信されてきたステートコマンドよりマシンの
状態をステート管理部372及びジョブコントロール部
376に通知すると共に、ジョブ実行中はジョブコント
ロール部376からその実行のためのコマンドを受けて
本体に送信する。
【0156】従って、スタートキーが操作され、キーコ
ントロール部375がコピーモードに対応したコマンド
を送信バッファ380にセットすることによってコピー
動作が実行されると、マシンの動作状態のコマンドが逐
次受信バッファ379に受信される。コマンドコントロ
ール部373よりこのコマンドをジョブコントロール部
376に通知することによって所定枚数のコピーが終了
してマシン停止のコマンドが発行されるまで、1枚ずつ
コピーが終了する毎に次のコピー実行のコマンドが発行
される。コピー動作中において、ジャム発生のコマンド
を受信すると、コマンドコントロール部373を通して
ステート管理部372でジャムステートを認識し、ステ
ートテーブル371を更新すると同時にキーコントロー
ル部375を通して表示管理部377からビデオコント
ローラにジャム画面制御のインターフェースコマンドを
発行する。
【0157】「インターフェースコマンド」図29はイ
ンターフェースコマンドの構成例を示す図である。先に
説明したようにジョブコントローラでは、図29に示す
ようなステート登録、通常設定、編集設定、ジョブプロ
設定、表示、表示制御、モード、マシン動作、イニシャ
ライズ、ダイアグの各コマンドをビデオコントローラに
発行してそれぞれの表示制御を行い、ビデオコントロー
ラでは、インターフェースコマンドを解析してダイアロ
グ編集を行う。このようなインターフェースコマンド方
式の採用によってジョブコントローラとビデオコントロ
ーラがそれぞれ独立に設計可能となり、ビデオコントロ
ーラを変更することによって簡単にディスプレイをコン
ソールパネルに変更したり、他の入出力手段に変更する
ことができるようにしている。
【0158】ビデオコントローラの表示制御部369で
は、これらのコマンドを解析(図29のコマンド解析)
して表示制御データ367の更新処理を行う。登録コマ
ンドでは、コンフィグ、倍率、セカンドデベのカラー、
トレイに関する登録を行い、例えば「コンフィグ」で各
画面の初期設定を、「トレイ」で用紙サイズや向き、紙
質の登録を行う。また、通常設定コマンドでは、機能選
択に関する画面の制御を行い、例えば「カスケード」で
通常設定画面におけるカスケード設定状態を表示し、
「任意倍率」で任意倍率を倍率表示として指定の倍率値
を表示し、「カスケード消去」でカスケード不要の場合
の消去を行う。表示コマンドでは、メッセージやノーペ
ーパー等のメンテナンス情報の表示を制御し、モードコ
マンドでは、ジャムクリア要求画面の表示(ジャムコマ
ンド)や予熱画面の表示のオン/オフ(予熱コマンド)
制御を行う。また、LED(図示省略)のオン/オフを
行う。このようにソフトのつくりやすさや処理上の都合
等から分類コマンドで大別し、それぞれの処理コードで
処理を行うようにしている。
【0159】「テーブル」図30はジョブコントローラ
に用意されるテーブルの例を示す図である。この複写機
では、上記のようにユーザインターフェースでキー管理
やコピーモードの生成のために種々のテーブルを持って
いる。特に、64cpm、309mm/secのプロセスス
ピードでコピー動作をさせるような高速の複写機に適用
した場合、ユーザインターフェースは、マシンの制御を
統括管理するシーケンスマネージャー(SQMGRサブ
システム)との間がシリアル通信で接続され、マシンス
テート情報が所定の通信タイミングでないと渡されない
ことから、ユーザインターフェースのキー操作とマシン
の動作とを直結させることはできない。そのために種々
のステートを生成してキー受付管理を行う必要が生じ、
テーブルが使用される。
【0160】ジョブコントローラでは、ユーザの要求を
論理キーで処理し、ユーザに入力設定情報やマシン情報
を提供するために各種のテーブルを用意してこれらの情
報を処理している。ステートテーブル371はその1つ
であって、先に説明したようにキーの受付を管理するの
に用いられるものであり、そのテーブル構成を示したの
が図30(a)である。ステート情報としては、ジョブ
ステート、マシンステート、ランケース、コンステート
(コンソールステート)、ステートケース、モード情報
からなる。
【0161】ジョブステートは、ジョブコントローラの
状態を示すものであり、同図(b)に示すように通常の
ジョブ(1stジョブ)か割り込みジョブ(2ndジョブ)
か、さらにそのジョブが終了状態(COMPLETE)か実行中(I
NCOMPLETE)か、デュープレックスモードの状態(S/
S,D/S,S/D,D/D)がどうかの情報に区別
し、デュープレックストレイを使用するモード(S/
D,D/D)の場合には、さらにその中でジョブが終了
状態か実行中かの情報を管理している。例えばプラテン
上に原稿をセットして設定枚数5枚のコピーを実行する
場合には、その5枚のコピーを実行している間、すなわ
ち5枚のコピーの実行を終了するまでがインコンプリー
ト、終了するとコンプリートとなる。
【0162】マシンステートは、図30(c)に示すよ
うに本体からマシンの状態をもらったときに覚えておく
情報であり、本体が初期状態(INITIARIZE)、コピーサイ
クルに入った所謂動作状態(PROGRESS)、コピーサイクル
が終わって止まろうとしている状態(SOFTDOWN COIN) 、
ジャムやベルト切断等の異常停止状態(SOFTDOWN PAUS
E)、ジャム後に自動的に排紙する状態(PURGE)、マシン
の停止状態(STAND-BY)、スタート指令でパージを実行す
る状態(PURGE STAND-BY)、マシンがジャムで停止した状
態(JAM)かの情報がある。従って、マシン動作との関係
は、スタンバイからスタートキーが操作されると、プロ
グレスになり、ソフトダウンコインを経て通常に動作終
了すると再びスタンバイになる。しかし途中でジャムが
発生すると、ソフトダウンポーズになり、停止するとジ
ャムになる。そして、用紙を排出する必要があればパー
ジスタンバイになり、用紙を排出するするとパージにな
って再度コピーを続行するとプログレスに移行する。
【0163】ランケースは、ステート管理部で作り出さ
れるキー管理特有のステートの1つであり、マシンステ
ートの情報であって、さらにプログレスやパージでスト
ップキーを押していないか押されたか、ソフトダウンコ
インのプラテンモードでスタートキーが押されていない
か押されたか、パージスタンバイでジョブコンプリート
かインコンプリートの情報を持っている。この複写機で
は、本体との通信があるためその通信との兼ね合いでキ
ーの受付が変わるので、このような情報を持っている。
そして、ジョブステート、ランケース、ステートケース
等のそれぞれの状態でキー対応のテーブルを持ってい
て、このテーブルから受付可能か否かを検索している。
【0164】コンソールステートは、ステート管理が作
り出すステートであって、レディ(RDY)、ウエイト(WAI
T)、Jコード、コーション、Uコード、ジャム等、コン
ソール上のキー受付情報や表示情報を持ち、ステートケ
ースでは、Jコードのナンバーを持っている。このよう
なステートによって表示するメッセージやプライオリテ
ィが違う。モード情報では、オートスタートやパワーセ
ーブ、編集入力等の情報を持っている。以上の各ステー
ト情報によってキー管理を行っている。
【0165】図30(d)はコピーモードテーブル37
8の構成を示すものであり、バイト0 から12までの本体
送信情報とバイト13から24までのFEATURE RECOVERY情報
とバイト25、26のジョブステータスからなる。キー管理
部374で上記のステートテーブル371に基づいてキ
ー受付条件のチェックが行われ、キーコントロール部3
75によってキーの受付処理が行われると、このコピー
モードテーブル378が更新され、そして、スタートキ
ーが操作されコピーモードを決定するときにまた参照さ
れる。
【0166】上記のほか、コマンドコントロール部37
3には、Uコードテーブル、ジャムステータス情報、コ
ーションテーブル等を持っている。このうちUコードテ
ーブルは、マシンに異常が生じたときに本体から送られ
てくる情報より生成するものであり、この情報をもとに
ステートケースに応じてコンステートを作ることによっ
て、キー管理部で受付可能なUコードか否かを判断す
る。コーションテーブルは、インターロック開、トレイ
抜け、ノーペーパーの状態等の情報を有するものであ
る。
【0167】「画面データ」図31は画面データの構成
例を示す図である。この複写機では、付加装置等の実装
状況が異なってカスケードや選択肢すなわち選択可能な
機能が変わる場合でも、その組み合わせに対応した画面
を用意することなく、基本的には図28に示すように画
面のデータベースをダイアログデータ370としてRO
Mに持ち、その変数を表示制御データ367としてRA
Mに持つことによって、特定の表示ブロックを変化させ
て1画面のデータで編集できるようにしている。
【0168】図31(a)はダイアログデータのメモリ
空間の構成を示したものであり、32kバイトのチップを
8枚使用し、ページ(Page Number)と絶対アドレス
(Absolute Address) でアクセスする構造になってい
る。そして、図示のようにページ0の一部をジャンプテ
ーブルとして用い、各画面(フレーム)のデータの格納
アドレスをポイントすることによって、画面番号(フレ
ームNo.とポップアップNo.)によりアクセスできる。基
本的なデータ構造は、同図(b)に示すように何のデー
タかを示すIDとページと絶対アドレス、そして先頭の
表示位置(ScreenPosition)のあるものと、先頭の表示
位置のないものからなり、例えばメッセージデータ(Me
ssage Variable)、セットカウント等の数値データ(Num
eric Variable)、表示内容の固定された形状データ(Fi
gure Variable)、装置の実装状況によって内容が変化す
る変数データ(Elementary Variable)、取り外されたト
レイ等をブリンク表示するブリンクデータ(Blink Vari
able)、予めセット可能なカスケードデータ(Presettab
le Variable)、ベーシックフレームのデータ、ポップア
ップフレームのデータ等に用いられる。
【0169】ダイアログデータの全体のデータ構造は、
同図(c)に示すようにジャンプテーブルJT、フレー
ムF1、F2、…、各フレームを構成するベーシックフ
レームBFやポップアップフレームPF等の構成フレー
ム、オブジェクトリファレンスOR、それぞれの具体的
な表示データが格納されたオブジェクトデータODから
なり、オブジェクトデータODに実際の表示情報を持
ち、他は矢印に示すように階層構造(木構造)のポイン
タとなっている。そして、構成フレームで全画面データ
が用意され、それぞれの画面に対応する全表示データが
オブジェクトリファレンスORとオブジェクトデータO
Dの対で用意され、各画面の制御には、オブジェクトリ
ファレンスORの参照情報(Test Variable)が用いられ
る。例えばオン/オフ表示される設定状態表示領域のデ
ータの場合、オンのデータとオフのデータがオブジェク
トリファレンスORとオブジェクトデータODに用意さ
れ、そのいずれを用いるかは参照情報の示すアドレスの
表示制御データ367の設定に依存するようになってい
る。つまり、参照情報(Test Variable)は、表示制御デ
ータ367の参照アドレスを示し、そのアドレスに表示
制御部369(図28)がコピーモードや付加装置の実
装状態に応じてデータをセットすればよい。従って、ソ
ーター等が実装されているか否かに応じた表示制御も同
様である。
【0170】次に各データ構造を詳述する。ジャンプテ
ーブルJTは、それぞれのフレームに対応してページと
絶対アドレスからなり、対応するフレームF1、F2、
…の先頭アドレスをポイントしている。フレームF1、
F2、…は、基本コピー画面や応用コピー画面、専門コ
ピー画面、レビュー画面、インフォメーション画面、ジ
ャム画面等である。各フレームは、その先頭にデータが
幾つあるかを示す「Possibilities」情報を有し、その
後に「ID」とデータアドレスによりベーシックフレー
ム、ポップアップフレームからなる各構成フレームの先
頭アドレスをポイントしている。例えば基本コピー画面
の場合、構成フレームは、ポップアップのないベーシッ
クフレームBF、倍率のポップアップフレーム、コピー
濃度のポップアップフレームPFからなる。ベーシック
フレームBF、ポップアップフレームPF等の構成フレ
ームも同様にその先頭に「Possibilities」情報を有
し、その後に「ID」とデータアドレスにより当該フレ
ームを構成する全てのオブジェクトリファレンスORの
先頭アドレスをポイントすると共に、先頭の表示位置
(Screen Position)を持っている。オブジェクトリファ
レンスORは、「Possibilities」情報の後に表示制御
データ367のアドレスを内容とする参照情報(Test V
ariable)、最大の表示領域情報(Max Height & Width)
を有し、そして、各オブジェクトデータODに対応して
「ID」とデータアドレス、リバースやグレイ等の表示
態様データ(Rev/Gray)、定数(Constant)のデータが
続いている。
【0171】例えばメッセージデータの例では、メッセ
ージデータがk個あるとすると、オブジェクトリファレ
ンスORは定数「0」から「k」までのデータを有し、そ
れぞれが対応するメッセージデータのオブジェクトデー
タODをポイントしている。そこでいま、オブジェクト
リファレンスORのポイントする定数「0」のオブジェ
クトデータのキャラクタ列が「コピーできます。」、定
数「1」のそれが「コピーしています。」であるとする
と、このオブジェクトリファレンスORの参照情報で示
すアドレスの表示制御データ367に表示制御部369
から「0」を書き込むことによって「コピーできま
す。」を表示することができ、「1」を書き込むことに
よって「コピーしています。」を表示することができ
る。このようにオブジェクトリファレンスORには、例
えばメッセージデータであれば上段のメッセージと下段
のメッセージに分けそれぞれに全データが用意されてい
る。ダイアログ編集部366では、そのオブジェクトリ
ファレンスORにおいて参照情報をもとにオブジェクト
データODを選択し、そのポイントするオブジェクトデ
ータODを処理することによって、例えば「コピーでき
ます。」のキャラクタを読み出して最終的にV−RAM
に書き込む。
【0172】また、オブジェクトデータODが数データ
の場合には、1行しか使用しないので高さ情報(Heigh
t)はなく、データの幅(タイル数,Width)、ゴシック
体、明朝体等のフォントを指定するデータ、リバース等
の表示属性データ、参照情報(Test Var.)が続く。この
参照情報の指定するアドレスの表示制御データ367に
はカウント値や倍率値等の表示すべき数値が書き込まれ
ている。グレイスケールの場合には同様にその領域のサ
イズ(Height,Width) とレベル(オフ「00」、レベル1
「01」、レベル2「10」、…)が続く。このようにダイ
アログデータでは、種々の性格のデータを含んでおり、
それを基本コピー画面で類別して示したのが同図(d)
である。
【0173】同図(d)に示す基本コピー画面では、先
に述べたように設定状態表示領域及びソーターのカスケ
ード名のデータEV(Elementary Variable)がオン/オ
フ表示されるデータとなる。従って、このようなデータ
の場合には、同図(e)に示すように定数「1」と「0」
によりオンとオフ(ブランク)が対になったリファレン
スデータとなる。従って、参照情報(Test Variable)の
指定するアドレスの表示制御データには「1」か「0」が
書き込まれ、「1」の場合には例えば「ソーター」が表
示され「0」の場合にはブランクとなる。
【0174】同図(f)は変更のない固定カスケードに
適用されるデータ構造例を示したものであり、同図
(d)に示す基本コピー画面では縮小/拡大や両面コピ
ー、コピー濃度の各カスケードに適用されるデータCV
(Cascade Variable)である。このデータでは、オブジ
ェクトリファレンスORに各カスケードについて枠有り
(ON)と枠無し(OFF)のリファレンスを一連のデ
ータとして持っている。そして、参照情報(Test Varia
ble)の指定するアドレスの表示制御データには枠有り
にするカスケードNo.が書き込まれる。従って、このデ
ータの場合には、表示制御データで枠有りを指定してい
るカスケードのみ枠有り(ON)のデータが選択され、
それ以外のカスケードは枠無し(OFF)のデータが選
択される。先に説明したように枠有りでは、右側と下側
に立体感を出す枠(影)が表示されると共にバックが高
輝度で表示され、枠無しでは、バックがグレー階調で表
示される。
【0175】同図(g)はトレイのようなブリンクに適
用されるデータ構造の例を示したものであり、同図
(d)に示す基本コピー画面では手差しを除くトレイの
表示領域に適用されるデータBL(Blink Variable)で
ある。このデータでは、参照情報(Test Variable)の
指定するアドレスの表示制御データにブリンク指定のデ
ータがセットされると、先頭の表示位置(Screen Posit
ion)とサイズ(Height,Width)によって指定される領
域をブリンクに設定する。つまり、ブリンク表示の対象
となる領域については全てこのデータが用意される。
【0176】同図(h)は予め設定変更が可能なカスケ
ードに適用されるデータ構造例を示したものであり、同
図(d)に示す基本コピー画面では、用紙トレイやソー
ターの各カスケードに適用されるデータPC(Presetta
ble Cascade Variable)である。このデータでは、枠有
りのカスケードを制御するための参照情報と「ID」と
各カスケードのリファレンス情報を有するグループ(Gr
oup of Figures)のアドレスを持ち、その後に各カスケ
ード位置に対応して参照情報(Tech Rep Variable)と
先頭の表示位置(Screen Position)を持っている。そ
して、各カスケード対応の参照情報(Tech Rep Variabl
e)で示す表示制御データに選択肢が設定される。
【0177】同図(i)〜(m)は表示制御データの仕
様例を示す図である。この図に示す仕様に従って表示制
御部369が表示制御データの設定を行う。例えば専門
コピー画面においてジョブメモリーのカスケードをデフ
ォルト以外に設定すると、表示制御部369によって表
示制御データ367のアドレスAOCに「1」が書き込
まれる。従って、基本コピー画面が表示されたときに
は、その設定状態表示領域に「ジョブメモリー」のカス
ケード名が表示される。
【0178】(III−3)表示画面の構成 この複写機のユーザインターフェースでは、CRTディ
スプレイを最大限に有効活用し、キー/LEDボードの
構成を簡素化している。その中でも画面をシンプル且つ
見易く、選択設定や確認、メッセージの伝達機能を効果
的に発揮させるため、画面の分割に工夫をしている。画
面としては、コピーモードを選択するための選択モード
画面、コピーモードの設定状態を確認するためのレビュ
ー画面、標準のモードでコピーを実行するための全自動
画面、多機能化したコピーモードについて説明画面を提
供するインフォメーション画面、ジャムが発生したとき
にその位置を適切に表示するジャム画面等により構成し
ている。さらに、選択モード画面は、機能が多く1画面
では煩雑になり、また、機能の中には極一般に使用され
る機能だけでなく専門的な機能もあることから、これら
を使用される内容に応じて3分割している。この分割し
た画面は、適宜モード選択キー308〜310により選
択して切り換え表示させることができ、それぞれの画面
により所望の機能を選択設定できる。さらに、これらの
画面の中を選択領域や他のモードの設定状態表示領域、
メッセージ領域等に分割することにより、操作状態に応
じてユーザに情報の的確な伝達を行えるように構成して
いる。
【0179】この複写機では、これら種々の画面の中で
も、例えば選択モード画面やインフォメーション画面
で、全ての情報を一度に表示できない項目については、
その細部項目を展開するポップアップ画面を設け、その
画面を持つ選択肢が選択された場合にはポップアップ画
面を上書きすることによってオリジナルの画面を簡素化
しわかりやすい画面の構成となるように工夫している。
また同様に、ジャム画面についても、ジャムが発生した
場合にそのときの画面の上にジャム画面を上書きしてい
る。
【0180】図32は基本コピー画面とそのポップアッ
プ画面の例を示す図、図33は応用コピー画面とそのポ
ップアップ画面の例を示す図、図34は専門コピー画面
とそのポップアップ画面の例を示す図、図35はインフ
ォメーション画面の例を示す図、図36はジャム画面の
例を示す図である。
【0181】選択モード画面としては、図32〜図34
に示す基本コピー、応用コピー、専門コピーの3画面が
設定され、モード選択キー308〜310の操作によっ
てCRTディスプレイに切り換え表示される。これらの
画面のうち、最も一般によく用いられる機能を類別して
グループ化したのが基本コピー画面であり、その次によ
く用いられる機能を類別してグループ化したのが応用コ
ピー画面であり、残りの特殊な専門的機能を類別してグ
ループ化したのが専門コピー画面である。
【0182】各選択モード画面は、基本的に上から2行
で構成するメッセージ領域A、3行で構成する設定状態
表示領域B、9行で構成する選択領域Cに区分して使用
される。メッセージ領域Aには、コピー実行条件に矛盾
があるときのJコードメッセージ、サービスマンに連絡
が必要なハード的な故障のときのUコードメッセージ、
オペレータに種々の注意を促すCコードメッセージ等が
表示される。このうち、Jコードメッセージは、各カス
ケードの設定内容によるコピー実行条件の組み合わせチ
ェックテーブルを備え、スタートキー318が操作され
ると、テーブルを参照してチェックを行いコピーモード
に矛盾がある場合に出力される。設定状態表示領域Bに
は、他モードの選択状態、例えば基本コピー画面に対し
て応用コピーと専門コピーの選択状態が表示される。こ
の選択状態の表示では、選択領域Cのカスケードの状態
がデフォルト(最下段)以外である場合にそのカスケー
ドが表示される。選択領域Cには、上段にカスケード名
が表示され、各カスケード領域の最下段がデフォルト領
域、それより上の領域がデフォルト以外の領域となって
いて、カスケードキーの操作によって5つのカスケード
領域で個別に選択できるようになっている。従って、選
択操作しない場合には、デフォルト領域が選択され、す
べてデフォルトの状態が全自動コピーのモードとなる。
また、選択領域は、縦5つに分割されたカスケード領域
に対応する下方のカスケードキー319−1〜319−
5で選択設定が行われる。なお、メッセージ領域Aの右
側はセットカウントとメイドカウントを表示するカウン
ト部として、また、設定状態表示領域Bの下1行はトナ
ーボトル満杯、トナー補給等のメンテナンス情報部とし
て用いる。以下に各選択モード画面のカスケード領域の
内容を説明する。
【0183】(A)基本コピー画面 基本コピー画面は、図32(a)に示すように「用紙ト
レイ」、「縮小/拡大」、「両面コピー」、「コピー濃
度」、「ソーター」のカスケードからなる。
【0184】「用紙トレイ」では、自動がデフォルトに
なっていて、この場合には、原稿サイズと同じ用紙を収
容したトレイが自動的に選択される。カスケードキーの
操作によりデフォルト以外の領域を使って手差しトレイ
や大容量トレイ、上段トレイ、中段トレイ、下段トレイ
のいずれかを選択できる。なお、各トレイの欄には図示
のように収容されている用紙を判別しやすいようにその
用紙サイズ、種類及びアイコン(絵文字)が表示され
る。用紙は、長手方向に送り込む設定と、長手方向と直
角方向に送り込む設定がある。
【0185】「縮小/拡大」は、等倍がデフォルトにな
っていて、カスケードキーの操作により自動、固定/任
意が選択できる。自動では、選択されている用紙サイズ
に合わせて倍率を自動的に設定し、コピーする。倍率
(線倍率)は、50%から200%まで任意に 1%刻みで設
定することができ、カスケードキーの操作により固定/
任意が選択されると、具体的な設定対象となる内容が図
32(b)に示すポップアップ画面により表示され、5
0.7%、70%、81%、100%、121%、141%、200%の7
段階設定からなる固定倍率を選択することができると共
に、1 %ずつ連続的に変化する任意倍率を選択設定する
ことができる。
【0186】「両面コピー」は、片面がデフォルトにな
っていて、デフォルト以外として原稿→コピーとの関係
において両面→片面、両面→両面、片面→両面が選択で
きる。例えば両面→片面は、両面原稿に対して片面コピ
ーを行うものであり、片面→両面は、片面原稿を両面コ
ピーにするものである。両面コピーをとる場合には、最
初の面にコピーが行われたコピー用紙がデュープレック
ストレイにまず収容される。次にこのデュープレックス
トレイからコピー用紙が再び送り出され、裏面にコピー
が行われる。
【0187】「コピー濃度」は、自動がデフォルトにな
っていて、デフォルト以外として7段階の濃度設定がで
き、また写真モードでも7段階の濃度設定ができる。こ
の内容の設定は図32(c)に示すポップアップ画面に
より行われる。
【0188】「ソーター」は、コピー受けがデフォルト
になっていて、デフォルト以外として丁合いとスタック
が選択できる。丁合いは、ソーターの各ビンにコピー用
紙を仕分けするモードであり、スタックモードは、コピ
ー用紙を順に堆積するモードである。
【0189】(B)応用コピー画面 応用コピー画面は、図33(a)に示すように「特殊原
稿」、「とじしろ」、「カラー」、「合紙」、「排出
面」のカスケードからなる。
【0190】「特殊原稿」は、デフォルト以外のカスケ
ードで同一サイズの2枚の原稿を1枚の用紙にコピーす
る二丁掛機能(2−UP)、コンピュータの連帳出力の
原稿について孔をカウントして1頁ずつコピーする機能
(CFF;コンピュータフォームフィーダ)、A2/B
3等の大型原稿をコピーする機能(LDC)が選択で
き、後者の2機能が図33(b)、(c)に示すポップ
アップ画面で展開される。
【0191】「とじしろ」は、コピーの右端部または左
端部に 1mm〜16mmの範囲で“綴代”を設定するもの
であり、右とじ、左とじ、綴代の長さをデフォルト以外
で設定することができ、細部項目は図33(d)、
(e)に示すポップアップ画面で展開される。
【0192】「カラー」は、黒がデフォルトになってい
て、デフォルト以外で赤を選択できる。
【0193】「合紙」は、OHPコピーの際に中間に白
紙を挟みこむ機能であり、デフォルト以外で選択でき
る。
【0194】「排出面」は、おもて面とうら面のいずれ
かを強制的に指定して排紙させるようにデフォルト以外
で選択できる。
【0195】(C)専門コピー画面 専門コピー画面は、図34(a)に示すように「ジョブ
メモリー」、「編集/合成」、「等倍微調整」、「わく
消し」のカスケードからなる。
【0196】「ジョブメモリー」は、カードを使用する
ページプログラムであって、複数のジョブを登録してお
き、それを呼び出してスタートキーを押すことによって
自動的にコピーを行うようにするものであって、その登
録と呼び出しがデフォルト以外で選択でき、細部項目が
図34(b)、(c)に示すポップアップ画面で展開さ
れる。
【0197】「編集/合成」は、編集機能と合成機能を
デフォルト以外で選択できる。編集機能は、エディタ等
を用いて編集のためのデータを入力するための機能であ
り、図34(d)に示すポップアップ画面で展開されさ
らにこの中を図34(e)〜(k)に示すポップアップ
画面により領域指定、マーキングカラー、抽出・削除、
部分写真、部分カラーの各機能の細部が展開され選択で
きるようになっている。部分カラーは、指定した領域の
みカラー1色でコピーし、残りの部分は黒色でコピーす
る。部分写真は、指定した領域に写真をコピーし、部分
削除は、指定した領域をコピーしないようにする。マー
キングカラーは、マーキングを行う領域を指定すると、
一例としてはその部分にカラーの薄い色を重ねて記録
し、あたかもマーキングを行ったような効果を得るもの
である。
【0198】合成機能は、デュープレックストレイを使
用し2枚の原稿から1枚のコピーを行う機能であり、図
34(l)に示すポップアップ画面により展開される
が、合成機能としては、シート合成と並列合成がある。
シート合成は、第1の原稿と第2の原稿の双方全体を1
枚の用紙に重ねて記録する機能であり、第1の原稿と第
2の原稿についてそれぞれ異なった色でコピーを行うこ
とも可能である。他方、並列合成は、第1の原稿の全体
に第2の原稿の全体をくっつけた形で1枚の用紙に合成
コピーを作成する機能である。
【0199】「等倍微調整」は、99%〜101%の倍率で
0.15%の刻みで設定するものであり、この機能をデフォ
ルト以外で選択でき、その細部は図34(m)に示すポ
ップアップ画面により展開される。
【0200】「わく消し」は、原稿の周辺部分の画情報
についてはコピーを行わず、あたかも画情報の周辺に
“枠”を設定したようにするものであり、わく消しを
2.5mmで行う標準をデフォルトとし、図34(n)に
示すポップアップ画面による任意の寸法の設定とわく消
しをしない全面コピーモードをデフォルト以外で選択で
きる。
【0201】(D)インフォメーション画面 インフォメーション画面は、図35(a)に示すような
コピーモードのそれぞれについてコピーのとり方等の説
明画面を提供するための画面であり、インフォメーショ
ンキー302の操作によって表示され、この画面で表示
されたインフォメーションコードをテンキーから入力す
ることによって同図(b)、(c)に示すようにポップ
アップ画面により説明画面が表示される。
【0202】(E)ジャム画面 ジャム画面は、図36(a)、(b)に示すようにコピ
ー実行中に表示されていた画面の上に重ねて表示され、
元の画面の輝度を1ランクずつ落とすことによってジャ
ム表示の内容が鮮明になるようにしている。このジャム
画面の特徴は、本体のイメージに合わせて内部を黒で表
現し、ドアハンドルの絵を付加し、且つドアオープンの
メッセージを付加していることである。
【0203】(F)その他の構成画面 図37はレビュー画面と全自動画面の例を示す図であ
る。
【0204】レビュー画面は、3つに分割された上記の
各選択モード画面で選択されているコピーモードの状態
を表示するものであって、図37(a)に示すように各
選択モード画面のカスケードの設定状態を1画面に表示
するものである。このレビュー画面では、選択項目すな
わちカスケード名とそのとき選択されているモードすな
わち選択肢を表示し、選択されているモードがデフォル
トの場合には例えばグレイバックで、デフォルト以外の
場合には通常の輝度を背景にした表示を採用している。
このようにデフォルトの状態かデフォルト以外の状態か
で区別することによって、特に全自動モードから変えた
デフォルト以外のカスケード(選択肢)を目立つように
表示している。また、画面構成は、基本コピー、応用コ
ピー、専門コピーの各コピーモードに分けて3段で表示
し、この表示位置をモード選択キーの位置と対応させ、
さらに白抜きの矢印でその画面選択キーを指示すること
によって、レビュー画面から各モード画面への切り換え
をわかりやすくしている。この表示によりオペレータ
は、各カスケードの設定状態を確認することができ、操
作性を向上させ、コピーミスを少なくすることができ
る。
【0205】全自動画面は、図37(b)に示すような
画面で、パワーオンされたときや予熱モードで予熱キー
306が操作されたとき或いはオールクリアキー316
が操作されたときに表示され。各選択モード画面のカス
ケードがすべてデフォルトに設定されている状態の画面
である。この画面では、その指示のとおりプラテン上に
原稿をセットし、テンキーによりコピー枚数を設定して
スタートキー318を押すと、原稿と同じサイズの用紙
が選択されて設定枚数のコピーが実行される。
【0206】(G)画面の変化 図38は画面が変化する契機を説明するための図であ
る。画面の変化は、それぞれ図38に示す条件を契機に
して行われる。まず、電源が投入され、初期化(イニシ
ャル)が終了すると、ダイアグモードへの移行指示がな
い場合には基本コピー画面が表示される。この基本コピ
ー画面は、さらにオールクリアキー、基本コピーのモー
ド選択キー、予熱画面時の予熱キーを操作することによ
って表示され、応用コピー画面、専門コピー画面、レビ
ュー画面は、それぞれのモード選択キーの操作によって
切り換え表示される。これらの画面においてのみスター
トキーが受け付けられ、コピー動作の実行が可能とな
る。また、専門コピー画面では、編集やジョブプログラ
ムが選択されると、その入力画面、に変化し、入力が終
了すると元の専門コピー画面に戻る。また、これらの画
面からインフォメーションキーの操作、さらにそのコー
ドの入力ではインフォメーション画面に移行し、予熱キ
ー(パワーセーブキー)の操作で予熱画面に移行する。
そして、ジャムが発生した場合には、そのコピー実行時
の選択モード画面上にジャム画面が重表示される。焼付
防止画面は、上記のいずれかの画面のままで所定の時間
経過してもキー入力が一切ない場合にタイマーの動作に
よって移行し、キー操作によって元の画面に復帰する。
【0207】(H)表示態様 図39は画面レイアウトの類別例を示す図である。この
複写機では、先に説明したように複数の画面に分割して
切り換え表示し、さらには細部情報をポップアップ画面
で展開することによって、その時々における余分な情報
を少なくし1画面の情報を簡素化しているが、これらは
例えば図39に示す画面レイアウトに類別化される。す
なわち、同図(a)は選択モード画面のレイアウト、同
図(b)はレビュー画面や全自動画面、編集入力画面、
ジョブプログラム画面等のレイアウト、同図(c)は予
熱画面や焼付防止画面、インフォメーション画面、ダイ
アグ画面等のレイアウトである。
【0208】この複写機では、これらのレイアウトの表
示領域やその入力設定状態等に応じて表示態様を変える
ことによってアクセントのある見易く判り易い画面を構
成している。例えば図39(a)に示すレイアウトの選
択モード画面では、先に説明したようにメッセージ領域
(カウント領域を含む)と設定状態表示領域(メンテナ
ンス情報領域を含む)と選択領域に分割しているが、そ
れぞれの領域の表示態様を変え、基本的にはバックを
白、キャラクタを黒(白地に黒文字)で表示するノーマ
ル表示と、バックを黒、キャラクタを白(黒字に白文
字)で表示する反転表示を使い、さらに明表示部の輝度
を変えることによって多彩な表示態様を実現している。
【0209】具体的に採用している表示態様をさらに説
明すると、選択されているものは、ノーマル表示を採用
して特に目立つようにし、現在の状態を一目で理解させ
るようにしている。そして、選択対象となるもの(選択
できるもの)は、ライトグレー地に黒文字の表示を採用
し目にやさしい明るいグレーのカードに模したものとし
ている。これは、各フレームで表示面積が大きい点を考
慮したものである。また、デスクトップベースは、黒文
字にも白文字にも干渉せず目立たないダークグレーを採
用し、メッセージ領域は、通常の複写機のバックリット
ディスプレイを模した黒地に白文字の表示を採用してい
る。カラー表示の場合には、黒字にグリーンと赤文字が
理想的である。さらに、カードに影(縁取り)をつける
ことにより立体感を出し、よりカードに近いイメージの
表現を実現している。コンピュータディスプレイは、複
雑な操作を連想させるため、ユーザインターフェースの
イメージとしては好ましくないという問題がある。その
点、カードイメージの表現は、コンピュータ的ディスプ
レイのイメージを排除でき、また、カードに書き込んで
処理するといった日常的な作業イメージを模倣すること
で、日常の作法イメージをそのまま応用でき、操作に近
親感を持たせることができる。その他、文字の大きさを
例えば3段階に、また太さを2段階に、ベース色を白黒
含めて4段階に変化させることにより、上記の表示に加
えてさらに変化を持たせることができる。
【0210】上記のような表示態様を採用することによ
り選択モード画面では、例えばカウント部を含むメッセ
ージ領域では、バックを黒にしてメッセージの文字列の
みを高輝度表示にし、バックリッドタイプのコンソール
パネルと同じような表現を採用することによって、メッ
セージを文字列として見やすく親しみやすい表示にして
いる。また、設定状態表示領域では、背景を網目表示、
すなわちドットを或る所定の均等な密度、例えば1対1
の白黒表示し、カスケード名の表示部分をノーマル表示
にしている。すなわち、この表示は、各カスケード名を
カードイメージで表現したものである。さらに設定状態
表示領域の下1行は、トナーボトルの満杯やトナー補給
等のメンテナンス情報領域として使用されるが、この情
報は、設定状態表示情報とはその性格が異なるので、そ
の違いが明瞭に認識できるようにメッセージ領域と同様
の表示態様を採用している。そして、選択領域では、周
囲を網目表示にし、カスケード表示領域全体を輝度の低
いグレイ表示にすると共に、横と下に影(縁取り)表示
を付加することによって、設定状態表示領域と同様に立
体感を出したカードイメージの表示を行っている。そし
て、この領域における選択肢やカスケード名を黒文字で
表示すると共に、この表示に加えて設定された選択肢の
白地を高輝度にすることによって、カスケード位置を特
に目立つようにしているので、視認性を高め、操作確認
を容易にし操作ミスの軽減を図ることができる。また、
例えば基本コピー画面において用紙トレイのカスケード
で用紙切れとなったトレイの選択肢はバックを黒にして
文字を高輝度表示としている。
【0211】図37(b)に示す全自動画面は図39
(b)に示す画面レイアウトになるが、この画面では、
表示領域の背景を暗い網目表示にし、「原稿セット」等
の各操作指示を表示した領域を明るい網目表示にすると
共にその境界を縁取りして表示の明瞭性を向上させ見易
くしている。このように背景の表示態様は、適宜自由に
変更して組み合わせることができることは勿論である。
【0212】上記のようにメッセージ領域、設定状態表
示領域、選択領域に領域分割した1画面において、各領
域を異なる表示態様、イメージで表示することにより各
領域の情報の認識、確認が的確に行える。また、他の領
域との区別が明瞭になるので、他領域との情報の混同を
防止できる。
【0213】なお、文字の表示においても、反転表示や
ブリンク表示することによって、表示情報毎にそれぞれ
特徴のある注意をユーザに喚起できる。また、上記のよ
うに文字列におけるバックとその文字の輝度の変化を工
夫するだけでなく、選択肢やカスケード名その他の文字
列に対してアイコン(絵文字)を付加しよりイメージ的
に特徴付けした表示態様を採用している点でも特徴があ
る。例えば基本コピー画面では、カスケード名「縮小/
拡大」、「両面コピー」、「コピー濃度」、「ソータ
ー」のそれぞれ頭に付加したもの、また「用紙トレイ」
の選択肢で、下段、中段、上段の用紙サイズの後ろに付
加したものがそれである。このアイコンは、文字列だけ
により情報のアクセントが薄まるのを別の面からすなわ
ちイメージにより視覚的にユーザに情報を伝達するもの
であり、情報の内容によっては文字列よりも正確且つ直
観的に必要な情報をユーザに伝達できるという点で大き
なメリットがある。
【0214】(III−4)キー/LEDボード及びデ
ィスプレイ表示回路 (A)キー/LEDボード ユーザインターフェースは、図25に示すようにCRT
ディスプレイとキー/LEDボードにより構成される
が、この複写機では、特にCRTディスプレイの画面を
使って選択肢の表示及びその設定を行うように構成して
いるため、キー/LEDボードにおけるキー及びLED
の数を最小限に抑えるように工夫している。
【0215】すなわち、先に説明しているようにCRT
ディスプレイを有効に活用するために、CRTディスプ
レイに表示する画面を分割し、且つそれぞれの画面にお
いても領域を分割して表示内容の整理、見易い画面を構
成するように工夫している。例えば選択モードの画面
は、基本コピーと応用コピーと専門コピーに3分割して
切り換え表示し、さらにそれぞれの画面の選択領域を5
つのカスケード領域に分割してそれぞれのカスケード領
域で機能の選択設定を行うようにしている。そして、画
面切り換えのためのモード選択キー308〜310と、
各カスケード領域の選択のためのカスケードキー319
−1〜319−5による8つのキーで機能の選択、設定
をできるようにしている。従って、モード選択キー30
8〜310を操作して基本コピー画面、応用コピー画
面、専門コピー画面のいずれかを選択すると、その後は
カスケードキー319−1〜319−5の操作以外、テ
ンキー307による数値入力だけで全ての機能を選択
し、所望の機能によるコピーを実行させることができ
る。カスケードキー319−1〜319−5は、それぞ
れのカスケード領域で設定カーソルを上下させて機能を
選択設定するため、上方への移動キーと下方への移動キ
ーがペアになったものである。このように選択モードの
画面は、3つの中からモード選択キー308〜310に
よって選択されその1つが表示されるだけであるので、
その画面がどのモード選択キー308〜310によって
選択されているのかを表示するのにLED311〜31
3が用いられる。つまり、モード選択キー308〜31
0を操作して選択モードの画面を表示させると、そのモ
ード選択キー308〜310に対応するLED311〜
313が点灯する。
【0216】多くの機能を備えると、ユーザにとっては
その全ての機能を覚え、使いこなすことが容易ではなく
なる。そこで、コピーモードのそれぞれについてコピー
のとり方の説明画面を提供するのにインフォメーション
キー302が用いられる。このインフォメーション機能
は、次のようにして実行される。まず、インフォメーシ
ョンキー302が操作されると図32(c)に示すよう
なインフォメーションインデックス画面でインフォメー
ションコードの一覧表を表示する。この画面に指定され
たインフォメーションコードをテンキー307により選
択入力すると、そのコードに対応するインフォメーショ
ンポップアップ画面に移行し、そこでコピーモードの説
明画面を表示する。
【0217】また、上記のように選択モードの画面が3
つに分割され、3つの画面で定義される各種の機能の選
択設定が行われるため、他の画面も含めた全体の設定状
態を確認できるようにすることも要求される。そこで、
このような全画面の設定状態を確認するのにレビューキ
ー303が用いられる。このレビューキー303は、レ
ビュー画面を表示させるキーであり、このキーを操作す
ると、基本コピー、応用コピー、専門コピーの全画面に
関する設定状態を示した図32(b)に示すようなレビ
ュー画面が表示される。
【0218】デュアルランゲージキー304は、表示画
面の言語を切り換えるキーである。国際化に伴って種々
の異なる言語を使用するユーザが装置を共有する場合も
多い。このような環境においても、言語の障害をなくす
ために例えば日本語と英語の2言語により表示データ及
びフォントメモリを用意し、デュアルランゲージキー3
04の操作によって表示データ及びフォントメモリを切
り換えることによって、日本語と英語を自由に切り換え
て表示画面を出力できるようにする。なお、2言語に限
らずさらに複数の言語を容易し、デュアルランゲージキ
ー304の操作によって所定の順序で言語を切り換える
ようにしてもよいし、日本語の方言を加えてもよい。
【0219】予熱キー306は、非使用状態における消
費電力の節約と非使用状態からコピー動作への迅速な移
行を可能にするために予熱モードを設定するものであ
り、この予熱キー306の操作によって予熱モードと全
自動モードとの切り換えを行う。従って、そのいずれの
状態にあるかを表示するものとしてLED305が使用
される。
【0220】オールクリアキー316は、複写機をクリ
アすなわち各選択モード画面のデフォルトに設定した全
自動モードとするもであり、全自動画面を表示する。こ
れは図32(a)に示すようにオペレータに現在のコピ
ーモードが全自動のモードであることを伝える画面の内
容になっている。
【0221】割り込みキー315は、連続コピーを行っ
ているときで、他の緊急コピーをとる必要があるときに
使用されるキーであり、割り込みの処理が終了した際に
は元のコピー作業に戻すための割り込みの解除も行われ
る。LED314は、この割り込みキー315が割り込
み状態にあるか解除された状態にあるかを表示するもの
である。
【0222】ストップキー317は、コピー作業を途中
で停止するときや、コピー枚数の設定時やソーターのビ
ンの設定時に使用する。
【0223】スタートキー318は、機能選択及びその
実行条件が終了しコピー作業を開始させるときに操作す
るものである。
【0224】図40(a)はキーボードスキャンの設定
マップの例を示す図、図40(b)はLEDスキャンの
設定マップの例を示す図である。
【0225】キー/LEDは、先に説明したようにキー
ボード/ディスプレイコントローラ336で 102kHz
のクロックより4.98msecのスキャンタイムを作り出
して処理しているが、そのスキャンでは、図40(a)
に示すように「0」〜「7」までの8スキャンを1サイ
クルとし、各スキャンを「0」〜「7」までの1バイト
のデータで構成し、先に説明した物理テーブルを生成し
ている。同様にLEDも図40(b)に示すようなスキ
ャンマップによりオン/オフ制御している。
【0226】(B)ディスプレイ 図41はディスプレイの表示タイミングを示す図、図4
2はV−RAMのアドレス対応例を示す図、図43は第
1のV−RAMの番地とCRT表示位置との対応を示す
図、図44はキャラクタジェネレータの読み出し回路を
説明するための図、図45はドットパターンとデータ及
びスキャンアドレスの対応例を示す図である。
【0227】CRTディスプレイ301は、例えば9イ
ンチサイズのものを用い、ペーパーホワイトの表示色、
ノングレアの表面処理を施したものが用いられる。この
サイズの画面を使って、160mm(H)×110mm(V)の
表示領域に総ドット数480×240、ドットピッチ0.33mm
×0.46mm、タイル(キャラクタ)のドット構成を 8×
16にすると、タイル数は60×15になる。そこで、漢字や
かなを16ドット×16ドット、英数字や記号を 8ドット×
16ドットで表示すると、漢字やかなでは、2つのタイル
を使って30×15文字の表示が可能になる。また、タイル
単位で通常輝度、グレー1、グレー2、黒レベルの4階
調で指定し、リバースやブリンク等の表示も行う。この
ような表示の入力信号タイミングは、ドット周波数fd
を10MHz、480×240とすると、図41に示すように64
μSを水平同期信号の周期で48μSの間ビデオデータを
処理し、16.90mSの垂直同期信号の周期で15.36mSの
間ビデオデータを処理されることになる。
【0228】クロック発生回路353は、並/直変換回
路355から出力するドットの周波数のクロックを発生
するものであり、カウンタ354でキャラクタジェネレ
ータ342から読み出す並列のドットデータの読み出し
周期に分周している。従って、カウンタ354の出力ク
ロックによりキャラクタジェネレータ342から複数ビ
ットのドットデータを並/直変換回路355に入力し、
シリアルデータにして属性付加回路356へ送出する。
属性付加回路356は、CRTコントローラ335から
ブランキング信号を入力して、表示期間のみ属性データ
に応じてビデオ信号を制御するものである。また、ワン
ショット回路348は、CRTコントローラ335から
出力されるブランキング信号のうち垂直同期のブランキ
ング信号でU/I用CPU46の割り込み信号を生成す
るものである。
【0229】V−RAM340に書き込まれるビデオデ
ータは、1タイルにつき16ビットで構成され、そのうち
の12ビットを使ってキャラクタジェネレータのコードを
表し、さらに残り 4ビットを使って属性を表す。そのた
め、V−RAM340は、CRT画面の番地に対応させ
てキャラクタジェネレータのコードを下位 8ビットはR
AM−Lに、上位 4ビット及び属性の 4ビットはRAM
−Hに書き込むように構成され、これらを2画面分保持
している。
【0230】V−RAM340のアドレスは、図42に
示すようにU/I用CPU46とCRTコントローラ3
35がそれぞれ独自に管理し、V−RAM340へのビ
デオデータの書き込みはU/I用CPU46で行い、C
RTディスプレイ301への表示はCRTコントローラ
335で行う。例えばCRTコントローラ335からV
−RAM340のアドレスを見ると図43に示すように
なり、「0」番地、「1」番地、…にそれぞれキャラクタ
ジェネレータのコード及び属性が書き込まれている。従
ってCRTコントローラ335は、図44に示す回路に
より表示タイミングに同期して対応する番地のデータ
「D0→D7」(L側)、「D0→D4」(H側)を読
み出すと共に、ラスタアドレス「RA」を生成してキャ
ラクタジェネレータをアクセスすることによって各タイ
ルのスキャンラインのデータ「D0→D7」を並/直変
換回路355に出力する。例えば「富」の漢字のドット
パターンは、図45のように表すことができるが、先に
述べたように漢字は2タイルで構成しているので、スキ
ャンアドレス「A0→A3」に対応してまず左側半分を
タイルとする出力「D0→D7」、続いて右側半分をタ
イルとする出力「D0→D7」がキャラクタジェネレー
タ341の出力となる。
【0231】なお、このタイルの出力に対応して4ビッ
トの属性も読み出されるが、図46はその属性データに
従ったビデオ信号の制御回路の構成例を示す図である。
この図に示すように属性の制御は、ビデオデータとリバ
ース信号の属性データはEXOR回路によって論理処理
し、リバース信号がオン(ハイレベル)の場合にビデオ
データを反転させ、さらにその出力をアンド回路で処理
することによってブリンク信号がオンの場合には、クロ
ックでオン/オフさせ、グレイ信号により信号レベルを
変えるようにすればよい。グレイ信号は、図37に示す
例の場合には2ビットで構成しているが、これを 4ビッ
トで構成し例えば10階調のグレイステップを実現するよ
うにしてもよい。この場合の回路は、図39であればビ
デオアウトプットのレベルをオープンコレクターの出力
で制御することになるので、その階調に応じた数のオー
プンコレクター及び抵抗の回路が接続される。先に選択
モード画面で説明したように分割領域を明瞭に表示し、
或いはカスケードの位置等の注目領域を明瞭に表示する
ために背景を変化させているが、その手法として表示属
性の制御によるグレイ表示、リバース表示が利用され
る。さらに、例えば図37(b)で示しているようにド
ットによる背景の表示態様の制御は、タイルのドットパ
ターンによって発生され、オン/オフのビデオデータと
して図46の回路に入力される。すなわち、図37
(b)における「原稿セット」、「枚数セット」、「ス
タート」の表示領域の背景と、その外側の背景とは、タ
イルのドット密度を変えることによって表示態様を変え
ている。
【0232】上記のようにしてCRT画面の表示される
ビデオ信号は、CRTコントローラ335のスタートア
ドレスをダイナミックに変更することにより第1のV−
RAMと第2のV−RAMを切り換えてそのいずれかを
選択して読み出し表示される。そのために、U/I用C
PU46には、ブランキング開始信号及び表示期間信号
を入力するポート、表示許可信号を出力するポートがそ
れぞれ用意される。そして、U/I用CPU46では、
ブランキング開始信号によりCRTのブランキング期間
の開始時の立ち下がりエッジで割り込みがかかり、表示
期間信号によりCRT表示状態を認識する。また、表示
許可信号によりCRTへの表示許可及び禁止を指示す
る。
【0233】(III−5)ユーザインターフェースに
おける各種処理 (A)機能選択コピー開始処理 まず、電源スイッチがオンされてからコピー動作を開始
するまでの全体の処理の概要を説明する。
【0234】図47は電源オンからコピー動作が開始す
るまでの全体の処理の流れを説明するための図である。
【0235】電源スイッチがオンされると、図37
(b)に示す初期画面(全自動画面)を表示し、次のキ
ー入力を待ち、その操作内容を判定する。ここで、テン
キー307の入力があると、全自動による等倍コピーの
枚数設定入力と判断し、スタートキー318の操作によ
ってコピーモード及びその実行条件をメインCPU41
に送信する。これによってメインCPU41がコピー動
作スタートの制御を行い、設定枚数のコピー動作を開始
する。
【0236】初期画面において、テンキー307ではな
くモード選択キー(308〜310)の入力があった場
合には、そのキーが基本コピーのモード選択キー310
か、応用コピーのモード選択キー309か、専門コピー
のモード選択キー308かに応じて対応する選択モード
画面を表示する。そして、当該選択モード画面で各カス
ケードの設定が終了するまでカスケードキー319−1
〜319−5によるカスケードの設定処理を行い、続い
て別のモード選択の入力があるか否かを判断し、別のモ
ード選択があれば同様にモード選択、カスケードの設定
処理を行う。モード選択がなくテンキー307の入力が
あると、コピー枚数の入力を判定し、スタートキー31
8の操作によってコピーモード及びその実行条件をチェ
ックしてメインCPU41に送信する。これによってメ
インCPU41がコピー動作スタートの制御を行い、設
定枚数のコピー動作を開始する。
【0237】次に、オペレータによる操作及びマシンの
状態に対応した具体的な処理の例を図28を参照しつつ
説明する。
【0238】まず、電源がオンされ初期化されると、ス
テートテーブル371が初期ステートでキー入力がない
ことを条件にキー管理部374から画面切り換え部36
8に初期画面の指示を出す。ビデオコントローラでは、
この指示を受けて画面切り換え部368が表示制御デー
タ367の表示画面を初期画面にする。
【0239】表示制御データ367において初期画面が
基本コピー画面とされている場合には、ダイアログ編集
部366がダイアログデータ370から基本コピーのフ
レームを読み出す。このフレームには各領域毎に表示制
御データ367のアドレスが示されているので、ダイア
ログ編集部366によってこのアドレスを基に表示制御
データ367を読み出し編集してV−RAM365に基
本コピー画面を描画する。同時に基本コピーのLEDを
点灯する。ここで、キーボードの応用コピー、専門コピ
ーのモード選択キーが操作されると、キー管理部374
でキー受付条件のチェックを行って同様に画面切り換え
部368に対応する画面の指示を出す。なお、表示制御
データ367において初期画面が全自動画面とされてい
れば全自動画面が描画される。この設定は、ダイアグモ
ードで行われる。
【0240】これらの画面の表示状態において、オペレ
ータによってカスケードキーが操作され物理キーテーブ
ル361が更新されると、キー変化検出部361でそれ
を検知し、キー変換部363で論理キーに変換する。カ
スケードキーは、画面によって論理キーへの変換が異な
るので、表示制御データ367の画面情報より変換テー
ブル364の参照位置を制御し論理キーへの変換が行わ
れる。例えば、図25においてカスケードキー19ー3
が操作された場合、画面が基本コピー画面であれば両面
コピーカスケードの論理キーに変換されるが、応用コピ
ー画面であればカラーカスケードの論理キーに変換され
る。
【0241】キー管理部374では、ステートテーブル
371より今受け付けられる状態か否かを判断し、この
場合には選択モード画面でのカスケードキーという条件
で受付許可し、このキーをキーコントロール部375さ
らにはここからステート管理部372に送る。キーコン
トロール部375では、このキーからコピーモード37
8を更新すると共に表示管理部377にカスケードの表
示情報を渡し、表示管理部377でインターフェースコ
マンドを生成して表示制御部369に発行する。表示制
御部369は、このインターフェースコマンドを受けて
表示制御データ367のカスケード設定情報を更新す
る。以後、この内容はダイアログ編集部366により画
面に反映されることは、先に説明した通りである。この
ようにして各選択モード画面の切り換えを行い、各カス
ケードが設定されると、その設定状態がディスプレイに
表示されると共に、ジョブコントローラのコピーモード
378、ステートテーブル371が更新されてゆく。
【0242】そして、スタートキーが操作されると、キ
ーコントロール部375は、コピーモード378をチェ
ックを行いコピー実行コマンドを発行する。このコピー
実行コマンドの発行は、送信バッファ380にセットす
ることにより行われ、モニターによりシリアルの通信ラ
インを介してメインCPUに送信される。モード設定が
矛盾している場合には、表示管理部377から表示制御
のインターフェースコマンドを生成、発行してメッセー
ジを制御する。
【0243】コピー実行コマンドの発行を契機にジョブ
コントロール部376は、コピー1枚毎にコピー動作を
管理する。例えばマシンがコピー動作を開始してマシン
状態コマンドが受信バッファ379に刻々と受信される
と、コマンドコントロール部373でこれを解析してス
テート管理部372及びジョブコントロール部376に
通知する。ジョブコントロール部376は、マシン状態
コマンドを受けてコピー1枚毎に設定枚数までマシン動
作に必要なコマンドを発行する。これは、コマンドコン
トロール部373を通して送信バッファ380にセット
される。他方、ステート管理部372は、このマシン状
態コマンドに従ってステートテーブル371を更新す
る。従って、このステートになるとキー管理部374で
モード選択キーやカスケードキー等が受付許可されなく
なる。
【0244】コピー実行中にジャムが発生しマシンから
ジャム発生コマンドを受信すると、その情報がコマンド
コントロール部373を通してジョブコントロール部3
76及びステート管理部372に渡される。その結果、
ステートテーブル371はジャム発生状態で更新され、
ジョブは中断される。そして、キーコントロール部37
5でジャムの発生位置を認識してその情報を表示管理部
377に渡すことによって、表示管理部377からジャ
ムゾーンのパラメータを付加した例えばモードの分類で
ジャムの処理コードによるインターフェースコマンドを
生成し発行する。そこで、表示制御部369がこのコマ
ンドを処理し表示制御データ367をジャム画面表示の
内容に更新することによって、その時の画面の輝度を1
ランク下げその上にジャムゾーンを表した画面が上書き
されたジャム画面がディスプレイに表示される。
【0245】また、マシン状態コマンドでは、トナー残
量や回収ボトルの状態、用紙切れ、インターロック開等
の状態をキーコントロール部375で認識して表示管理
部377を通してメッセージ領域、メンテナンス情報領
域、カウント部等の制御を行う。
【0246】ダイアグモードは、例えば電源をオンする
ときに、オールクリアキーを同時に操作するという特殊
の操作によって移行する。このモードも、キー管理部3
74を通してキーコントロール部375において認識さ
れる。そして、表示管理部377を通してダイアグコマ
ンドを発行して、ダイアグ画面を制御する。このモード
では、表示制御データ367の特定領域について登録、
設定でき、ダイアグモード以外の通常のモードでは設定
できないようになっている。例えば全自動画面を表示す
るか、全自動画面を表示しないようにするかの設定はそ
の1つである。
【0247】(B)画面切り換え制御 図41により説明したようにこの複写機のディスプレイ
では、1画面の表示に約17mSの時間を要する。他方、
V−RAM340を書き替えるには約 100mSの時間を
要し、6回の表示繰り返し時間に相当する。
【0248】ところで、先に説明したようにモード選択
キー308〜310やインフォメーションキー302、
レビューキー303、デュアルランゲージキー304、
オールクリアキー316が操作された場合には、各画面
の間で切り換えが行われる。また、インフォメーション
画面が表示されている状態でテンキー307が操作され
た場合、選択モード画面でカスケードキー319−1〜
319−5が操作され特定の選択肢が選択された場合に
は、ポップアップ画面に移行する。このような画面の切
り換え、ポップアップ画面の展開を行う際に、その書き
替え期間中は表示を中断させると、約100msecの時間
画面が表示されないことになり、オペレータの目には画
面のチラツキとして感じられ画面が見にくくなる。
【0249】表示画面の切り換えを行う方法としては、
上記のように表示データの書き替えが終了するまで表示
を中断する方法の他に、垂直ブランキング期間を使用す
る方法もある。この方法によると、図41から明らかな
ように垂直ブランキング期間は1.54msecしかなく、この
始まり信号を検出してフルに書き替え時間として使用し
ても、約80回の垂直ブランキング期間を必要とする。
そのため、表示時間に換算すると1秒以上の時間を要す
ることになり、この間の画面の変化もまた、オペレータ
にとっては見にくいものとなる。また、図37(b)に
示す全自動画面の表示を行わないように予め設定するこ
ともできるが、この場合には、ある選択モード画面を表
示中にオールクリアキー316が操作されると、その画
面におけるカスケードがすべてデフォルトにリセットさ
れる。従って、画面上ではカスケードの設定領域が切り
替わることになり、同様に見にくい状態が生じる。
【0250】そこで、この複写機では、上記のような画
面の切り換え条件が生じた場合、非表示状態にあるV−
RAM(裏V−RAM)340に新しい表示画面を書き
込んでCRTコントローラ335のスタートアドレスを
ダイナミックに切り換える。しかし、書き替え情報量が
少ない場合、例えばカスケードキーの操作によりその設
定領域を移動するだけの場合や、テンキーによる数値入
力値を表示する場合には、垂直ブランキング期間を使用
する。
【0251】図48は画面編集処理を説明するための図
であり、同図(a)は処理の流れ、同図(b)はモジュ
ール構成例を示す。
【0252】上記のように画面の変更内容が多い場合に
は裏V−RAMにデータを展開した後V−RAMを切り
換えるため、画面編集処理では、図48(a)に示すよ
うにまず1画面の書き替え処理か否かの判断を行う必要
がある。画面は、図31で説明したようにフレームNo.
とポップアップNo.、そして表示制御データの設定内容
に従って編集され展開される。従って、フレームNo.或
いはポップアップNo.が変更された場合には当然画面が
書き替えとなり、裏V−RAMが使用されるが、オール
クリアキーが操作された場合にも各カスケードが全てデ
フォルトにリセットされるため各カスケードが移動する
ので、変更内容が多くなり裏V−RAMが使用されるこ
とになる。従って、このように裏V−RAMを使用する
処理か、表V−RAMの一部を書き替える処理かの判断
をまず行うことになる(ステップ1)。
【0253】画面の書き替え処理の場合には、ダイアロ
グ初期化を行う。この処理では、フレームNo.とポップ
アップNo.からダイアログデータの先頭アドレスを求
め、ダイアログリードポインタを設定する(ステップ
2)。
【0254】そして、構成情報群から「Possibility」
の数だけ1ブロックずつチェック処理を行い、固定アイ
テムか可変アイテムかを調べる(ステップ3、4)。
【0255】YES の場合(固定アイテムの場合)には、
画面グレイチェックを行ったのちリード処理を起動し、
裏V−RAMに出力して表示データを展開する(ステッ
プ5〜7)。
【0256】NOの場合(可変アイテムの場合)には、構
成情報と参照情報(Test Variable)のアドレスをアッ
プデートテーブルに登録し、全ての可変アイテムを登録
終了すると、アップデートテーブルにEOF(エンドオ
ブファイル)コードをセットする(ステップ8〜1
0)。
【0257】上記3〜10の処理を「Possibility」の
数だけ行うと、次は、アップデートテーブルをEOFコ
ードまで1ブロックずつチェックし、上記5〜7と同様
の処理を行う(ステップ11〜12)。
【0258】例えば選択モード画面の画面書き替え処理
では、バックがグレイ表示となるのでまず全体をグレイ
表示態様で展開し、その上に表示データを編集展開す
る。このようにすることによって上書きする部分だけ処
理すればよいので、処理量を少なくすることができる。
画面書き替え処理は、以上のようにして行われるが、上
記1の判断処理でNOの場合には、部分書き替え処理が行
われる。
【0259】部分書き換え処理では、アップデータテー
ブルをチェックして変化した可変アイテムのダイアログ
データをリードし、その表示ブロックデータを作成して
表V−RAMに出力する。
【0260】ポップアップ表示とは、画面の表示が納ま
らない場合に、選択されたモードを現在表示中の画面の
延長としてクローズアップして展開表示するもので、表
示中の画面上の一部を特定モードのクローズアップされ
たウインドウで上書きする。
【0261】ポップアップオープンは、ポップアップ対
象のモードを選択して一定時間、例えば750msec経過し
たことを条件とし、750msec経過以前にさらにカスケー
ドキーが操作される等、他のキー入力があるとキャンセ
ルされる。これは、他のモード決定と同様に一過的なモ
ード選択に対して応答処理することの無駄をなくすため
である。このようなポップアップオープンによって、そ
の部分に対応するカスケードキーによりポップアップウ
インドウ上のモード選択を可能にする一方、ポップアッ
プウインドウによって隠された部分のモードはカスケー
ドキーにより変更できないようにする。
【0262】ボップアップクローズは、ポップアップウ
インドウ上の「閉じる」(クローズキー)が選択され一
定時間経過、例えば500msec後、画面変更キーやオート
クリアキーその他ポップアップウインドウ外のキー(カ
スケードキーを含む)が操作されたとき、予熱モードに
入ったとき、割り込みモードに入ったとき等に行われ
る。従って、一旦画面が変更されてまた元の画面に戻っ
たときもそれ以前のポップアップは閉じている。なお、
クローズキーが操作されてポップアップがクローズする
ときは、一旦カスケードでポップアップを閉じることを
表示し、他のキーの入力は受け付けない。
【0263】(C)多画面の設定状態表示 図49は設定状態表示領域の変更処理の流れを説明する
ための図である。図47で説明したように初期画面にお
いて、テンキー307ではなくモード選択キー(308
〜310)の入力があった場合には、そのキーが基本コ
ピーのモード選択キー310か、応用コピーのモード選
択キー309か、専門コピーのモード選択キー308か
に応じて対応する選択モード画面を表示する。そして、
当該選択モード画面でカスケードキー319−1〜31
9−5によるカスケードの設定処理を行い、続いて別の
モード選択の入力があるか否かを判断し、別のモード選
択があれば同様にモード選択、カスケードの設定処理を
行う。ここで、選択モード画面の設定状態表示領域に
は、他の選択モード画面の設定状態を表示するが、各選
択モード画面における設定状態表示領域の内容は次の処
理によって書き替えられる。
【0264】まず、現在表示中の画面を認識し、基本コ
ピーの画面であれば、設定状態表示領域に応用コピーの
デフォルト以外のカスケードのモード名及び同様に専門
コピーのデフォルト以外のカスケードのモード名を、応
用コピーの画面であれば、設定状態表示領域に基本コピ
ーのデフォルト以外のカスケードのモード名及び同様に
専門コピーのデフォルト以外のカスケードのモード名
を、また、専門コピーの画面であれば、設定状態表示領
域に基本コピーのデフォルト以外のカスケードのモード
名及び同様に応用コピーのデフォルト以外のカスケード
のモード名をそれぞれ表示する。
【0265】そして、表示中の画面においてカスケード
で設定状態の変更があると、他のコピーモードの対応す
る設定状態内部データについてデフォルトのカスケード
を削除し、デフォルト以外のカスケードを登録する。ま
た、オールクリアキーが操作されると、カスケードを全
てデフォルトにする。この処理では、例えば基本コピー
画面に対するものであれば、図31(i)〜(m)に示
す仕様に従って表示制御データのアドレスA0C〜A0F、A1
1〜A15のセル値の更新を行うことになる。
【0266】(D)併用禁止の制御 複写機では、用紙トレイの選択、コピー倍率にそれぞれ
自動機能を有している。自動用紙選択は、コピー実行の
際に原稿サイズを検知してそのサイズに合わせて同サイ
ズの用紙を選択する機能であり、自動倍率は、用紙サイ
ズが特定された場合に、原稿サイズから指定された用紙
サイズに合うようにコピー倍率を設定する機能である。
従って、上記自動機能は、そのいずれかが選択されてい
る場合には問題ないが、双方とも自動の場合には、用紙
サイズもコピー倍率も特定できないことになる。つま
り、両方の自動機能を併用することは禁止されている。
そこで、このような状態が選択設定された場合には、ユ
ーザに「自動用紙選択モードで自動倍率モードは行えま
せん」等のJコードメッセージを出力している。
【0267】多機能の複写機では、実際にスタートキー
を操作してコピー指令を出すまでに、数ステップの機能
選択操作を行うことになる。しかも、その選択操作の順
序は決して一定ではなく各機能を独立的に選択設定でき
るようにしている。従って、併用が禁止されていること
を知らずに両自動機能を選択する場合もあるが、意識し
なくても他の機能を選択する操作途中において一時的に
両自動機能が選択される場合もある。また、通常の場
合、スタートキーを操作する迄は、操作途中にあってユ
ーザは最終的な決定を下していないとみるべきである
が、この段階で、併用禁止等のメッセージを出力するこ
とは、ユーザにとって途中の操作に対して逐一指示を差
し込まれることになり操作性にも問題が生じる。この複
写機では、スタートキーが操作された時に、最終的な整
合判断を行ってその結果をメッセージで出力することに
より、このような問題を解消している。
【0268】また、整合しないモードが設定されるのを
防止するために、この複写機では、倍率モードを用紙選
択モードに連動させるようにしている。そのアルゴリズ
ムを説明するために示した図が図50である。
【0269】用紙選択(用紙トレイ)と倍率設定(縮小
/拡大)のカスケードは、図50(b)に示すようにデ
フォルトが自動等倍になっているが、これらの設定状態
が変化するとその変化に応じてコピーモードテーブルの
APMSステート(図30(d)のバイト2、ビットD
4、D3)を図50(c)に示す4ステートで更新する
と共に、一定の条件で倍率カスケードを用紙カスケード
に連動させている。図50(c)において、「00」はデ
フォルト状態の自動倍率、「01」は用紙が自動で倍率が
任意/固定の自動用紙、「10」は用紙が自動以外で倍率
が自動の自動倍率、「11」は用紙が自動以外で倍率が任
意/固定のマニュアルをそれぞれ示している。なお、こ
の中で手差しトレイは対象外となる。
【0270】この複写機では、上記の各状態のうち自動
倍率モードのときに用紙が自動に選択されると、そのほ
とんどが原稿サイズに合わせて用紙サイズを選択するの
が通常であることから倍率のカスケードを等倍に連動さ
せる。また、自動等倍モードのときに手差し以外の特定
のトレイが選択されると、特定サイズの用紙に合わせて
原稿がコピーされるように倍率のカスケードを自動に連
動させる。このように用紙の選択モードに対応して通常
の最も多く利用されるであろうモードに倍率モードを連
動させ、同時にAPMSステートを更新することによっ
て、併用禁止されたモードの同時選択を少なくしてい
る。しかし、この連動制御は、あくまでも簡便的に行う
ものであり、ユーザの選択を絶対的に制限するものでは
ない。従って、連動制御にもかかわらず上記の組み合わ
せ以外の選択操作が行われた場合には、そのモードが選
択される。そして、スタートキーが操作されたときに、
併用禁止の機能がともに選択されている場合には、図3
0(d)のコピーモードテーブルにおいて、倍率とトレ
イ(TRAY)の内容とAPMSステートとを照合すること
によって、その判定を行いキーコントロール部375か
ら表示管理部377を通して併用禁止メッセージを出力
するコマンドを発行することになる。その倍率連動チェ
ックコントロールの処理フローを示したのが図50
(a)である。
【0271】次にそのモジュールの動作概要を説明する
と、まず、用紙トレイのカスケードキーが操作される
と、用紙トレイのカスケードキーが自動に選択されたか
否かを調べ、自動の場合(YES の場合)には、続いてA
PMSステートを調べて自動倍率モードであればコピー
モードテーブルの倍率を等倍にセットし、表示管理部3
77を通して等倍カスケードの表示処理を行うと共に、
APMSステート更新処理を行う。また、APMSステ
ートが自動倍率モードでない場合にはそのままAPMS
ステート更新処理を行う。
【0272】用紙トレイのカスケードキーが自動以外の
選択である場合(NOの場合)には、続いて手差しトレイ
以外か、APMSステートが自動等倍モードかを調べ、
いずれもYES の場合にはコピーモードテーブルの倍率を
自動にセットし、表示管理部377を通して自動倍率カ
スケードの表示処理を行うと共に、APMSステート更
新処理を行う。また、手差しトレイが選択されたか又は
APMSステートが自動等倍モードでない(少なくとも
いずれかの判定処理がNOの場合)にはそのままAPMS
ステート更新処理を行う。
【0273】以上のような倍率連動チェックコントロー
ルによって、スタートキーが操作されたときにAPMS
ステートと用紙トレイと倍率の3つの情報からモード整
合チェックの判定を行うことができる。
【0274】(E)選択肢制御 図51は使用可能な付加機能に伴う選択肢制御の処理を
説明するための図、図52は付加装置と機能との関係を
説明するための図である。
【0275】本発明が適用される複写機には、様々な付
加装置が装備可能になっている。或るカスケードに着目
した場合において、そのカスケードが単純に有効か否か
であるときは、そのまま画面を変えないことも考えられ
るが、画面に表示が残っていればユーザが誤ってそのモ
ードを選択することも当然発生する。しかし、例えばア
ウトプット装置、インプット装置、用紙トレイを挙げた
だけでも多様な組み合わせが存在する。アウトプット装
置では、ソーターやフィニッシャの有無があり、用紙ト
レイでは、MSIやHCFの有無、インプット装置で
は、DADFやRDHの有無がある。さらに用紙トレイ
では、MSIとHCFの両方が装備できるためそれぞれ
のいずれかがある場合、いずれもある場合、いずれもな
い場合の組み合わせがあり、これらを含めると全体では
10のパラメータになる。このパラメータに対応したカス
ケードの変化例を示したのが図52であり、左端(第
1)のカスケードがアウトプット、第2のカスケードが
用紙トレイ、第3のカスケードが拡大/縮小、第4のカ
スケードが両面、第5のカスケードが濃度の機能で構成
された例を示している。
【0276】図52に示すように例えばアウトプットで
は、ソーターが装備された場合、フィニッシャが装備さ
れた場合で、それぞれのカスケード名が変わり機能の選
択肢も変わる。従って、アウトプット装置の有無だけで
も単純に考えて3枚の選択モード画面が必要になり、こ
れに用紙トレイ、アウトプット装置が加わると、3×4×
2=24枚の選択モード画面が必要になる。その外に、セ
カンドデベの偏倍、LDC、枠消し、ページ連写、ジョ
ブプログラム、エディタ等の有無を加え、基本コピー画
面、応用コピー画面、専門コピー画面に反映する機能と
の関係をみると、その組み合わせ総数は数千にも及ぶ。
このすべての組み合わせに対応して画面を用意し管理す
ると、画面を記憶する領域(ダイアログデータ370)
が膨大になると共にそれだけダイアログ編集での処理量
が多くなるという問題がある。
【0277】そこで、この複写機では、ダイアログデー
タ370と表示制御データ367により少ない画面デー
タ両でコンフィギュレーション設定の可能なデータ構造
を採用し、コンフィギュレーション情報を表示制御デー
タ367に設定することによって各画面のカスケード名
及び選択肢を制御すると共に、変換テーブル364も切
り換えることによってキー変換部363での論理キーへ
の変換を制御している。そのコンフィギュレーション設
定処理の流れを示したのが図51である。
【0278】コンフィギュレーション設定処理は、図5
1(a)に示すようにパワーオンで本体からのコマンド
によりコンフィギュレーション情報を受信し、その情報
に従ってキーコントロール部375から表示管理部37
7を通して表示制御部369を起動することによって画
面データ表示用RAMからなる表示制御データの内容を
更新する。その更新処理は、同図(b)に示すようにソ
ーター、カラー、インプット、HCFトレイ等のそれぞ
れについて有無を調べ、例えば「有」、「無」に応じて
「1」、「0」のフラグを設定する。
【0279】この処理を図31で説明した表示制御デー
タの設定でみると、例えばソーター有りの場合には、同
図(i)、(m)の仕様からアドレスA1Bに「1」が
設定されると共に、アドレスA38、A39、A3Aに
それぞれ「2」、「3」、「4」が設定される。その結
果、同図(d)に示すようにカスケード名として「ソー
ター」が、その下の選択肢として「コピー受け」、「丁
合い」、「スタック」が表示される。なお、アドレスA
38、A39、A3Aのセル値に上記の順序を変えて設
定すると、選択肢の表示順序を変えることができる。ま
た、ソーター無しの場合にはアドレスA1Bに「0」が
設定され、アドレスA38、A39、A3Aにそれぞれ
「1」が設定される。その結果、カスケード名、各選択
肢は全てブランクとなる。用紙トレイの場合には、同図
(j)の仕様から各アドレスのセル値を「1」から「7」
のいずれに設定するかによって、その表示順序を変える
ことができる。
【0280】同図(c)、(d)はフルコンフィギュレ
ーションのキーコードテーブルをROMに持った構成の
例を示したものである。この場合には、まず、パワーオ
ンによりフルコンフィギュレーションのキーコード変換
テーブルをROMからRAM(364)にコピーし、本
体からコンフィギュレーション情報を受信すると、その
情報に従ってRAMのキーコード変換テーブル364を
更新する。この更新によって、例えばソーターが実装さ
れている場合、フィニッシャーが実装されている場合の
それぞれに応じた論理キー変換が行われように制御され
ることは勿論、ソーターもフィニッシャーも実装されて
いない場合には、そのカスケードキーが仮に操作されて
も無効として処理される。
【0281】(F)全自動モードコントロール この複写機のユーザインターフェースにおける全自動モ
ードは、選択モード画面のいずれかを表示し且つ各カス
ケードをデフォルト設定にした状態と、全自動画面を表
示した状態の2通りがある。この同じ全自動モードであ
っても、前者の場合には各カスケードの状態を確認でき
るが、後者の場合にはそれができない。しかし、使用初
期で装置に慣れない状況では、選択モード画面が表示さ
れると、5つのカスケードが表示されるためどのような
操作、設定をすればよいのか操作に戸惑いを感じるとい
う問題があり、このような場合には全自動画面が使用し
やすいと思われるのに対し、操作に慣れた利用者の場合
にはむしろ選択モード画面を表示して各カスケードの設
定状態を確認したいという要求が出てくる。
【0282】そこで、この複写機では、オールクリア状
態のときの画面として全自動画面を表示するか、選択モ
ード画面を表示するかをダイアグモードで不揮発性メモ
リに設定記憶させる。この画面を表示する契機は、例え
ばオールクリアキーが操作された時、割り込みモードに
入った時、予熱キーにより予熱状態から復帰した時、オ
ールクリア機能が動作した時、パワーオン時等である。
これに対して全自動画面の表示をやめる契機は、ジョブ
終了状態でモード選択キー、レビューキー、インフォー
メーションキーが操作された時である。
【0283】全自動モードでは、先に示した選択モード
画面からも明らかなようにトレイは自動選択、倍率は等
倍、コピー濃度は自動、両面機能は片面のモードが設定
される。従って全自動画面でのキーの受付は、ダイレク
トキーと画面変更キーのみが可能となる。このようなキ
ーの受付管理は、先に説明したようにステートテーブル
371に従ってキー管理部374が行い、キーコントロ
ール部375が図30(d)に示すようなコピーモード
378を生成してコピーモードの管理を行っている。
【0284】また、アウトプットモードは、設定枚数の
入力内容により、1枚のときはコピー受けとし、2枚以
上のときは丁合モードとする。この処理では、先に説明
した図30(d)のコピーモードテーブルのバイト19、
20の設定枚数が参照される。この丁合モードを自動的に
選択するか否かは、不揮発性メモリの設定とする。な
お、割り込みモード時は、ソートモードでの割り込みも
あるので、自動的にソートモードとはしない。
【0285】次に図53(a)により全自動モードのチ
ェックコントロールの流れを説明する。この複写機のユ
ーザインターフェースでは、先に説明したようにスター
トキーが操作された時に最終的なモード決定を行うよう
になっている。従って、全自動モードのチェックにおい
ても、スタートキーが操作されるのを待ち、スタートキ
ーが操作されると、全自動画面か否かを調べる(ステッ
プ1、2)。
【0286】全自動画面(NO)でない場合には、モード
画面の内容を判断し、実行条件をチェックしてコピーモ
ードを設定する(ステップ3〜5)。
【0287】全自動画面(YES)の場合には、不揮発性
メモリの内容が全自動モードに設定され、インプットモ
ード情報がADFであり、且つ設定枚数が2以上である
か否かを調べ、全ての条件がYES の場合にはアウトプッ
トモード情報を丁合モードにセットし、少なくともいず
れかの条件がNOの場合にはアウトプットモード情報をコ
ピー受けにセットする(ステップ6〜10)。
【0288】そして、ユーザインターフェースからメイ
ンCPUへ設定モードによりマシンコマンドを送信する
(ステップ11)。
【0289】図53(b)はインプット決定処理の流れ
を説明するための図、図53(c)は設定枚数入力チェ
ック処理の流れを説明するための図である。
【0290】ユーザインターフェースと本体(シーケン
スマネージャー)との間では、ユーザインターフェース
で操作入力に応じてコピーモードを決定してマシンスタ
ートコマンドを本体に送信するが、本体では、マシン状
態を監視しつつコマンドに従ってシーケンス上のマシン
コントロールを行っている。そして、原稿がセットされ
ているかいないか、原稿がどこにセットされているか
は、常にセンサで検知し原稿の有無を判定してユーザイ
ンターフェースにインプットステータスコマンドを送信
してくる。ユーザインターフェースでは、そのコマンド
からインプットモードを決定している。また、全自動モ
ードでは、プライオリティがSADF、ADF、プラテ
ンの順に決められていて、このプライオリティに従って
インプットモードの決定処理が行われる。
【0291】インプット決定処理では、図53(b)に
示すようにまずインプットステータスコマンドを受信す
るのを待ち、該コマンドを受信すると、次にインプット
ステータス情報が第1のプライオリティのSADFに原
稿セットされた状態か否かを調べる。
【0292】SADFに原稿がある場合(YES の場合)
には、インプットモード情報をSADFにセットする。
【0293】SADFに原稿がない場合(NOの場合)に
は、インプットステータス情報がDADF原稿か否かを
調べ、YES の場合にはインプットモード情報をADFに
セットし、NOの場合にはインプットモード情報をプラテ
ンにセットする。
【0294】また、設定枚数入力チェック処理では、図
53(c)に示すようにまずテンキーの入力を待ち、テ
ンキーの入力により設定枚数入力が1桁目か2桁目かを
認識し、1桁目の場合にはそのままRAMの設定枚数情
報の1桁目に入力値をセットし、2桁目以降の場合には
RAMの設定枚数情報のそれぞれセットされている桁の
数値を1桁ずつ上位にシフトして1桁目に入力値をセッ
トする。
【0295】(G)焼付防止画面の制御 図54は待機状態の焼付防止画面による表示処理の例を
説明するための図である。
【0296】ユーザインターフェースとしてCRTディ
スプレイを用いた場合、複写機等の装置では、非使用状
態における消費電力の節約と非使用状態からコピー動作
への迅速な移行を可能にするために待機状態では予熱モ
ードにしておくのが普通である。この予熱モードは、オ
ペレータが使用を終了したときに予熱キー306を操作
すると、その操作毎に設定/解除されるが、オペレータ
が予熱キー306の操作を忘れた場合にも消費電力の節
約を図るために自動的に予熱モードに移行するようにし
ている。この場合、待機状態における予熱モードである
ことをオペレータに判りやすくするためにそのモード画
面をCRTディスプレイに表示する。ところが、この待
機状態は、使用頻度が低くなると長い時間同じモード画
面を表示することになる。このような固定表示は、CR
Tディスプレイを劣化させ、表示画質を低下させると共
にディスプレイの寿命を短くすることになる。そこで、
この複写機では、このような固定表示によるCRTディ
スプレイの劣化を図54(d)に示す表示制御によって
防止している。
【0297】図54(d)に示す処理では、或る画面が
表示されてから一定時間、例えば15分以上にわたり何も
操作がない場合、或いはマシンの操作や状態変化がない
場合には待機状態(予熱モード)の画面を表示する。さ
らに、待機状態画面を表示した後は、一定時間内に何等
かの操作があればその操作内容に対応した表示画面の切
り換えを行うが、何も操作がない場合にはタイマーをリ
セットして一定時間毎、例えば 1.5秒毎に図54(a)
〜(c)に示すように待機状態画面の表示位置を変更す
る。なお、予熱モードにおいて予熱キー306を操作す
ると、全自動画面に切り替わり、全自動のコピーモード
となる。待機状態画面の表示位置を変化させる処理は、
予め複数の表示位置及び表示順序を設定しておき、その
順序に従って変更してもよいし、乱数発生手段等を用い
てランダムに表示位置を変更してもよい。このようにす
ると、一定時間以上の長時間にわたって固定表示を行う
ことがなくなるので、部分的に一部の画素だけが著しく
焼け付いて劣化するということを防ぐことができる。ま
た、上記焼付防止画面と同じようにディスプレイの一部
に画面を表示し時々移動させる表示(ムービングクロッ
ク)をオペレータの操作やマシン動作の中断時に利用し
てもよい。この制御は、スタートキーが操作される前の
モード設定段階において、あるキー入力があった後、一
定時間経過しても次のキー入力がない場合、或いはスタ
ートキーが操作され、マシンがコピー動作を開始した
後、ジャム等の発生により一定時間画面が固定表示され
た場合に行う。そして、キー入力その他何等かの状態変
化があったとき、例えばオートスタートでマシンが動作
したとき、オペレータがマシンを操作してインターロッ
クの開閉や用紙トレイの抜き差し等があったとき、メッ
セージ(U,J,CAUTION)の表示事由の発生/
クリア、ジャムの発生/クリア等のマシンの状態が変化
したときには、元の画面に復帰させる。なおこの場合、
グラフィックが常に画面上に収まるように表示すること
は勿論である。
【0298】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記
の実施例では、ユーザインターフェースにCRTディス
プレイを用いたが、プラズマディスプレイやELディス
プレイ、液晶ディスプレイ、蛍光表示管等を用いてもよ
いし、さらにタッチパネルを装着してもよい。その配置
としても右奥の隅としたが、左奥の隅にしてもよい。ま
た、CRTディスプレイの表示態様を制御することによ
ってアクセントのある表示を行うようにしたが、カラー
ディスプレイを使用して色彩的な変化を持たせるように
してもよいし、選択モード画面を上段からメッセージ領
域、設定状態表示領域、選択領域に領域分割したが、選
択領域を真中にメッセージ領域、設定状態表示領域をそ
の両側に領域割り当てる他、様々に変形できることはい
うまでもない。さらには、モード選択キーを分割した画
面の数に対応して配置したが、1個のモード選択キーだ
けで画面の切り換え操作を行うように構成してもよい。
【0299】画面を切り換える場合だけでなく、ポップ
アップ画面を展開する場合や、選択モード画面でのクリ
ア処理(全自動画面の設定処理)の場合も2組の画像用
メモリを用いるようにしたが、画像用メモリの書き換え
速度との関係で、表示タイミングの合間に書き換えが可
能であれば、直接表示中の画像用メモリの内容を書き換
えるようにしてもよいことは勿論である。また、ユーザ
インターフェースの操作が中断したまま一定時間が経過
すると、注意を喚起するための画面(ムービングクロッ
ク)が表示されるが、このような画面やさらにはジャム
画面等の切り換え表示にも本発明が適用できる。
【0300】(III−6)ダイアグモード表示方式 以上、ユーザインターフェースの表示システムに関して
詳細に説明したが、次に、具体的にはどのような画面表
示がなされるかをダイアグモードを使用して自己診断を
行う場合を例にとって説明する。なお、以下の説明にお
いては各種データの構造、授受の仕方等については説明
の重複を避けるために必要最小限にとどめることにす
る。
【0301】上述したように、ダイアグモードはサービ
スマンが複写機をユーザの要望に合わせるために調整す
る場合や故障修理の際に使用するモードであり、種々の
機能を有している。ダイアグモードとして如何なる機能
を持たせるかは適宜決定すればよい事項であるが、ここ
では次の機能を考えることにする。
【0302】 (1)P0…NVRAM初期化 (2)P1…入力チェック (3)P2…出力チェック (4)P3…ヒストリーファイル (5)P5…サブシステムチェック (6)P6…パラメータ設定 (7)P8…モード設定以下、これらのダイアグモード
の各機能について表示画面と共に説明する。
【0303】(1)P0モード 複写機が出荷されるときはNVMにはある値が書き込ま
れており、これが初期値であるが、通常ユーザの要求に
応じて調整、変更が行われる。この調整、変更は後述す
るP3(ヒストリーファイル)、P6(パラメータ設
定)、P8(モード設定)で行われるが、P0モードは
調整、変更されたNVRAMの値を初期状態に戻すため
に使用されるモードである。
【0304】NVMの初期化というのはNVMの設定に
外ならず、従って後述するP6モードのパラメータ設定
を使用して初期値に設定すれば初期化を行うことはでき
るが、その場合には初期値をコード表で探して入力しな
ければならないし、初期化というのは設定とは異なる特
別な操作であることに鑑み、本複写機においては初期化
と設定とを区別しているのである。
【0305】以下、P0モードの際の操作を、図55の
フローチャートおよび図56の画面表示の例を参照して
説明する。
【0306】先ず、所定の操作、例えば適当なファンク
ションキーを押しながら電源を投入すると、ダイヤグモ
ードに入る。そのときの表示画面は図56(a)のよう
であり、ダイヤグモードであることの表示と文字Pが表
示される。このときマシンは何の動作も行わず、その状
態は変化しない。この状態でテンキーから0を入力する
とP0モードに入り、画面表示は図56(b)のように
P0モードに入ったことを表示する。この画面におい
て、初期化のためのリモート値、即ち上述したコード番
号に相当する番号とその解説が表示されている。1は、
以下の2〜9に示されている全ての項目の初期化を行う
リモート値であることを示し、以下同様に2はP6−マ
ーキング、つまりP6で設定したマーキングの初期化を
行うリモート値、3はDADFの初期化を行うリモート
値、4はCHMの初期化を行うリモート値、5はIMM
の初期化を行うリモート値、6はP6のシステムで設定
した値の初期化を行うリモート値、7はユーザインター
フェースの初期化を行うリモート値、8はP3の初期化
を行うリモート値、9はP8の初期化を行うリモート
値、であることを示している。前にも述べたように、従
来では、例えば全ての初期化を行うにはコード表から該
当するリモート値を捜し出して入力していたのである
が、本複写機ではこのようにリモート値とその解説が表
示されるので、サービスマンはいちいちコード表を捜す
必要はなく、操作性のよいものである。
【0307】また、NVMの初期化を細分化し、サブシ
ステム毎に初期化を行えるようにしたことも特徴の一つ
である。つまり、工場出荷時にはパラメータとして設計
値が設定されているが、使用されていく過程において変
更されたパラメータ値が次第に固定値となり、ROM化
されたり、次の機種の設計に使用されたりする。従っ
て、当該固定値とされたパラメータについては初期化を
行う必要はないのであるが、従来はNVMに書き込まれ
ている全てのパラメータ値を初期化していたので、固定
化されたパラメータ値については再度設定し直さなけれ
ばならないものであった。これに対して、サブシステム
毎にNVMの初期化を行えるようにしておけば、必要な
サブシステムに対してのみ初期化を行えるので、結果的
にNVM初期化の作業を軽減させることができるもので
ある。そのためには、NVMに対して各サブシステム毎
に所定のバイト数、例えば 100バイトを割り付け、指定
されたサブシステムのパラメータ値のみを初期値に戻す
ようにすればよい。なお、このときもマシンの状態は変
化しない。
【0308】図56(b)の状態で、例えば、全てを初
期化するために、テンキーで1を入力すると、図56
(c)に示すようにカーソル800の次の位置に1が表
示される。このときもマシンは何の動作も行わないので
その状態は変化しない。ここでスタートキーが押される
と図56(d)に示されるように「INIT.」の文字
が表示され、初期化が開始されたことを作業者に知らせ
ると共に、マシンは入力されたコード番号に該当するリ
ーモート(サブシステム)のNVMの初期化を行う。な
お、初期状態とはP3では全て0、P6およびP8では
コード表に示す初期値である。
【0309】全てを初期化した場合はこれで終了である
が、例えば7のP6−UIの初期化を行い、次に4のP
6−CHMの初期化を行おうとするときには、上述した
手順中図56(c)で7を入力して初期化を行い、終了
したらストップキーを押して直前の画面に復帰させ、更
にクリアーキーを押してP0モードの初期画面に復帰さ
せて図56(b)の画面に戻し、この状態で4を入力し
て初期化を行う。また、どの画面の状態においてもPキ
ー(プログラムキー)を押すことによって図56(a)
のダイアグモードの初期画面に戻ることができる。つま
り、ストップキー、クリアキーおよびPキーは入力誤り
の際に所望の画面に復帰するための操作に用いられるの
である。
【0310】図56では1画面には9項目しか表示され
ていないが、より多くの項目がある場合には、カスケー
ドキーを操作することによりカーソルを上下に移動させ
て選択するようにするか、または、カスケードキーの操
作により画面をスクロールさせるようにすればよい。
【0311】(2)P1モード このモードは、スイッチまたはセンサが正しく動作して
いるかどうかを、回路基板のポート側のレベルでチェッ
クし、コネクタ側のレベルで表示することにより入力チ
ェックを行うものである。勿論、ポートレベルを表示す
ることは可能であるが、そのためにはポート、例えばI
Cのピンの部分に多くの配線を施さなければならず、シ
ョートしてICを破壊してしまう危険性もあるので、コ
ネクタ側のレベルで表示するようにしたのである。しか
し、実際にはポートとコネクタの間にはゲート、ドライ
バ等が介在しているので、ポートレベルをコネクタレベ
ルに変換する手段、例えば論理回路あるいは変換用のサ
ブルーチンが必要である。どのような変換手段を採用す
るかは適宜選択できるが、本複写機においては設計変更
への対応の容易性を考慮してサブルーチンを採用してい
る。
【0312】以下に、P1モードの際の操作手順と表示
画面の例を示すが、操作手順のフローチャートは図55
に示すP0モードの場合と同様であるので表示画面例を
説明するにとどめる。
【0313】図56(a)の画面でテンキーにより1を
入力すれば、P1モードに入り、図57(a)の画面が
表示される。この画面において、コードNo.の欄にはチ
ェックしようとするスイッチまたはセンサのコード番号
を入力する。全てのスイッチまたはセンサにはコード番
号が付されているのでチェックしたいスイッチまたはセ
ンサのコード番号をコード表で捜して入力するのであ
る。そして、コード番号で指定された項目に対してスイ
ッチまたはセンサのON/OFF(高レベル/低レベ
ル)状態が表示されるが、表示には次の2種類が用意さ
れている。一つは、スイッチまたはセンサからの入力が
ディジタルである場合であり、この場合にはPWB基板
のコネクタ信号のレベルで判定された「H」/「L」を
図57(a)のレベルの欄に表示する。なお、H/Lは
例えば 500msec毎に判定されるようになされる。もう一
つはスイッチまたはセンサからの入力がアナログである
場合であり、この場合には、H/Lレベルに変換されて
表示されるものと、アナログ値を 8ビットでA/D変換
し、図57(a)の「A/D」欄に 0〜 255の値で表示
されるものがある。例えば、前者の例としてはPOPセ
ンサがあり、コネクタ側のレベルがH/L判定基準値、
例えば 2V(ボルト)以上のときにはH(高レベル)と
される。後者の例としては、フューザサーミスタ、露光
ランプサーミスタ等がある。なお、A/D値は例えば10
msec周期で書き換えられるようになされ、表示の更新は
例えば500msec毎に行われるようになされる。
【0314】図57(a)の「COUNT」欄にはスイ
ッチまたはセンサのH/Lの変化回数が表示される。例
えばスイッチは切り替えが行われるときにはバウンドし
てチャタリングを生じることがあり、それはそのままコ
ネクタ側のレベルに現れるので、その変化回数を表示
し、これを接触不良等の判断材料に使用する。この変化
回数を測定するには、従来はオシロスコープを用いるし
かなかったが、本複写機ではPWB基板のコネクタ側レ
ベルの変化で判定した変化回数がシーケンスマネジャー
SQMGRサブシステムのCPU内のRAMに格納され
ているので当該データを呼び出して画面に表示するので
ある。
【0315】図57(b)は、図57(a)の状態にお
いてテンキーにより23を入力し、スタートキーを押し
て23というコード番号のスイッチまたはセンサの入力
チェックを行ったときの画面である。これによると、コ
ードNo.23のスイッチまたはセンサは低レベルLであ
り、H/Lの変化回数は2回であることが分かる。図5
7(b)の状態から次のスイッチまたはセンサの入力チ
ェックを行うには、P0モードで述べたと同様にストッ
プキーを押し、更にクリアキーを押して図57(a)の
画面に戻り、入力チェックを行いたいスイッチまたはセ
ンサのコード番号をテンキーで入力するようにする。
【0316】以上のように本複写機のダイヤグP1モー
ドでは、従来行われていたレベル表示に加え、A/D値
および変化回数をも表示するので、スイッチまたはセン
サの状態を容易に把握することができるものである。
【0317】(3)P2モード P2モードは出力チェックであり、ハードウェアを部品
単位で動作させ、その動作をみることで部品のチェック
を行うために設けられている。
【0318】以下に出力チェックの際の操作手順を図5
8のフローチャートと図59の表示画面例を参照しつつ
説明する。
【0319】図56(a)のダイアグモードの初期画面
の状態でテンキーから2を入力するとP2モードに入
り、図59(a)に示す画面が表示される。この状態
で、出力チェックを行いたい部品のコードNo.を入力す
るが、いま、逆転モータ(リバースチェンジモータ)1
の出力チェックを行うためにコードNo.802をテンキーか
ら入力すると図59(b)に示すように802という数字
が表示される。この画面の状態でスタートキーが押され
ると、マシンが動作してコードNo.に該当する出力ポー
トをONとする。このとき表示画面は図59(c)に示
すように、コードNo.802の行にONと表示されて逆転モ
ータ1の出力ポートがONとなったことが分かる。この
とき当該部品が不良状態にあれば出力ポートがONとな
されても動作しないので、オペレータは上記の操作で出
力ポートをONとし、当該部品が動作するかしないかを
確認すれば部品のチェックを行うことができるのであ
る。
【0320】図59(c)の状態、即ち単一の部品の出
力チェックを行った状態でストップキーを押すと、スト
ップキーは直前に入力したコードNo.の出力のみをOF
Fとする機能を有するので、この場合は図59(b)の
コードNo.だけが表示された画面に戻る(実線801の画面
遷移)。そして、図59(b)の状態でクリアキーを押
すと、クリアキーは直前のデータを消去する機能を有し
ているから、実線802に従って、図59(a)のP2モ
ードの初期画面に戻る。なお、どの画面においてもPキ
ーが押されるとダイヤグモードの初期画面である図56
(a)に戻る。
【0321】以上は単一部品の出力チェックについての
説明であるが、図59(c)示されているように、一つ
のコードNo.について出力ONとするとカーソルは次の
行に移動し、次のコードNo.の入力を待機する状態に入
るので、例えば、逆転モータ1のチェックの後、引き続
いてメインモータ1のチェックを行う場合には、図59
(c)の状態でそのままメインモータ1のコードNo.で
ある801を入力し、スタートキーを押せば画面は図59
(d)のようになる。なお、これは図58の波線803に
従う画面遷移である。
【0322】このように本複写機の出力チェックでは一
つの画面で多項目の出力チェックを連続して行うことが
できるようになされている。つまり、出力チェックは関
連する複数個の部品について行うのが一般的であるが、
従来はユーザインターフェースの表示文字数が少ないた
めに1コード分の表示しかできず、従って関連する部品
の出力チェックを行う場合にはコードNo.を一つ一つ入
力してチェックを行い、その結果をメモするなどして総
合的に判断せざるを得ないものであった。それに対して
本複写機においては、一つの画面で複数個、例えば10
コード分の部品の出力チェックを行うことができるの
で、関連する部品を一括してチェックすることができ、
操作性がよいものである。
【0323】上記のように複数のコードNo.の出力チェ
ックを同一画面上で行えるようにすると次のような問題
が生じる。つまり、いくつかの部品の出力チェックを行
い、いま図59(e)の状態にあるとすると、この状態
で全てのコードNo.の出力をOFFとして出力チェック
を終了したい場合もあろうし、例えばコードNo.801のみ
の出力を一旦OFFとして引き続き出力チェックを続行
したい場合もあるので、あるコードNo.の出力のみをO
FFとする操作と、全てのコードNo.の出力をOFFと
する操作を区別しなければならないのである。
【0324】そのためにどのキーにどのような機能を持
たせるかは適宜設定できるところであるが、本複写機に
おいては、一つのコードNo.の出力をOFFにする場合
にはストップキーを使用し、全てのコードNo.の出力を
OFFとする場合にはPキーを使用することとし、他の
モード時における各キーの機能と矛盾せず、相似な機能
を持たせることにしたのである。
【0325】さて、図59(e)の状態で、例えば、メ
インモータ1(コードNo.801)の出力のみをOFFとし
たい場合には次のような操作を行う。上記のようにスト
ップキーは直前のコードNo.についてだけOFFとする
から、もし図59(e)の状態でコードNo.805の出力を
OFFにするなら単にストップキーを押せばよいのであ
るが、それ以前のコードNo.である801については、先ず
図59(e)の状態でテンキーで801を入力してスター
トキーを押し(図59(f))、次にストップキーを押
してOFFとする(図59(g))。このときには直前
の801の行ばかりでなく、その3行上の801の行もOFF
となされる。これは出力チェックが終了したにもかかわ
らず以前の同一コードNo.をON表示のままにしておく
とオペレータが見誤って故障と判断しかねないので、同
一コードNo.のON、OFF表示は常に同じ状態にして
おく必要があるのである。勿論、同一コードNo.が入力
されたときに以前の同じコードNo.を削除する編集機能
を持たせることはできるが処理が複雑になるので、上述
したように同一のコードNo.の有無を確認して画面上に
同一コードNo.が表示されているときには同一の表示を
行うにとどめるのがよいのである。
【0326】なお、この画面の状態においても次の行に
はカーソルが表示されてコードNo.入力の待機状態にな
されている。この画面遷移は図58の波線804に従うも
のである。
【0327】図59(g)の状態でクリアキーが押され
ると、OFF状態にある最下のコードNo.が消去され、
図59(h)の画面になる。このときそれ以前のコード
No.801の行はOFF表示されたままであるので、過去に
出力チェックが行われたが、現在は終了していることが
分かるのでオペレータは誤った判断をすることはない。
これは図58の波線805に従う画面遷移である。
【0328】以上のように、ストップキーを使用するこ
とにより、複数の部品の出力チェックを行っている場
合、その中のある部品について出力をOFFさせること
ができる。これに対して、図59(e)の状態で全ての
部品の出力をOFFする場合、出力チェックを取り消す
場合、もしくはダイヤグモードを変更する場合にはPキ
ーを操作することによりどの画面の状態からでもダイヤ
グモードの初期画面に戻ることができる。
【0329】このように、複数の部品の出力チェックを
行っている場合には、ストップキーとPキーを使い分け
ることにより所望のコードNo.の部品について出力をO
FFとすることができるので操作がよいものである。
【0330】(4)P3モード P3のヒストリーファイルは、SQMGRサブシステム
のCPU内のRAMに格納されているヒストリーファイ
ルからデータを得てU/Iの画面に表示することにより
複写機の履歴を参照することでマシンの調整箇所の目安
としたり、次の複写機の設計資料としたり、更には各種
カウンターの内容を参照することにより部品交換の目安
とするために設けられているものであり、図60に示す
内容を含んでいる。HISI(High Frequency Service
Item)は各トレイのフィード枚数等を参照するもの
で、図61に示すように13種類の項目を含んでいる。
【0331】ダイヤグモードの初期画面(図56
(a))で3を入力してP3モードに入り、そこで1を
入力するとHFSIの画面が表示され、スタートキーを
押すと図62(a)に示す画面となる。この画面におい
て、1〜13の番号は図61のNo.に対応している。例
えば、図62(a)から上段トレイのフィード数は1234
枚であることが分かる。なお、HFSIの種類は13し
かないので図62(a)の14以下は空欄になされてい
る。
【0332】ジャムヒストリーは最近発生したジャム2
0回分をジャムコードで記憶しておき表示するもので、
その例を図62(b)に示す。この画面でNo.1が一番
最近に発生したジャムのコードである。つまり、一番最
近に発生したジャムは13というコードのジャムである
こと、その前のジャムもコードNo.13のジャムである
ことが分かる。そして作業者はコード表を参照しながら
ジャムの内容を確認するのである。
【0333】フェイルヒストリーはUコード、即ちサー
ビスマンに連絡が必要なハードの故障が何回発生したか
を表示するもので、最近発生したフェイル情報を20回
分フェイルコードで記憶しておき表示するものであり、
1例を図62(c)に示す。図62(b)の画面と同様
に1に表示されているのが一番最近に発生したフェイル
のコードNo.である。従ってこの図によれば、最近3回
のフェイルが発生しており、一番最近に発生したフェイ
ルはコードNo.が82というフェイルであることが分か
る。当該コードNo.がどのようなフェイルであるかはコ
ード表を参照して確認する。
【0334】ジャムカウンターは本体(PROC)と入
出力(IN/OUT)に分かれており、それぞれ本体、
入出力に設けられている各種カウンターの内容を参照で
きるものである。本体のジャムカウンター表示の例を図
62(d)に、入出力のジャムカウンター表示の例を図
62(e)にそれぞれ示す。図62(d)によれば本体
には26個のジャムカウンターがあり、コードNo.1の
カウンターは1回ジャムを検知し、コードNo.9のカウ
ンターは2回ジャムを検知していること等が分かる。図
62(e)についても同様である。
【0335】以上のようにP3モードにおいては、従来
の1項目ずつの表示に比較し各種のヒストリーがそれぞ
れ1画面上に表示されるので、作業者は一目で各ヒスト
リーを確認できるものである。
【0336】(5)P5モード P5のサブシステムチェックは、マーキングのサブシス
テムの単体動作あるいはセットアップ動作を自動的に実
行させてチェックするものであり、図63に示すように
14のモードを有している。
【0337】図64にP5モードの表示画面の例を示
す。まず、適当なファンクションキーを押しながら電源
ONすると、ダイヤグモードに入り(図56(a))、
この状態でテンキー5を押すと、P5システムチェック
に入り、画面表示は図64(a)に示すようにP5モー
ドに入ったことを表示する。そして、例えばパッチジェ
ネレータリモート(PGREM)セットアップ用コード
である10を入力すると、表示画面は図64(b)のよ
うにチェックモード表示となり、この状態でスタートキ
ーを押すと、パッチジェネレータリモートセットアップ
が自動的に実行される。この時の表示画面は図64
(c)のようにコードナンバー10、パッチ領域の電圧
を示すVPGA、及びモニターするリモート値が表示さ
れる。そして、ストップキーを押すと、図64(b)の
表示画面に戻り、この状態でPキーを押すと、自己診断
モードの初期画面に戻る。また、図64(b)の表示画
面にある状態で、クリアキーを押すと、図64(a)の
表示画面の状態になり、他のチェックコードが入力可能
になる。こうして、各チェックモードに応じたコードナ
ンバーを入力することにより、ダイヤグモードにおける
各モードを走らせることができる。
【0338】(6)P6モード P6はパラメータ設定、即ち、マシンのばらつきをなく
し、設計値通りの状態にするためにNVRAMの値を調
整するモードである。図65にパラメータ設定を行う際
の操作のフローチャートを、図66に表示画面の例を示
す。
【0339】先ず、所定のキー操作により図56(a)
のダイアグモードの初期画面を呼び出し、テンキーで6
を入力すると図66(a)に示すP6モードの初期画面
が表示される。この状態でコードNo.を入力すると該コ
ードNo.によって指定された項目に対するマシン制御の
パラメータの現在の設定値(CURRENT)および初期値(I
NITIAL)が表示されるが、いま、DADF原則開始タイ
ミングのパラメータを確認するためにコードNo.500を入
力すると、画面は図66(b)に示すように変わり、ス
タートキーが押されると、図66(c)に示すように入
力されたコードNo.31を先頭に10コード分のコードN
o.と、そのコードNo.に該当するモードの現在の設定値
および初期値が表示される。この画面からコードNo.500
〜502の設定値は128であり、初期値は100であることが
分かる。コードNo.503〜509は使用されていないのでN
G(No Good)という表示がなされている。このときス
タートキーボードが押されたので、始めてマシンは動作
し、コードNo.500のカレント値である128をNVMから
読み出す。
【0340】図66(c)に示すように、入力されたコ
ードNo.から連続する10のコードを表示するのは、コ
ード番号はばらばらに付されるのでなく、関連するもの
毎に付されるのであり、また、あるパラメータを変更す
る場合には関連する箇所のパラメータを参照する必要が
あるからである。これに対して従来は、パラメータ値の
表示は一度には1つしか表示されないので、パラメータ
を変更しようとすると、関連するパラメータ値を一つ一
つ入力することによって参照していたが、上述した表示
によれば一つのコードNo.を入力するだけで関連するコ
ードNo.のパラメータも表示されるので作業効率を向上
させることができるものである。なお、図66(c)で
は連続する10コードを表示するようになされている
が、いくつのコードを表示するかは必要に応じて決定で
きるものである。
【0341】また、図66(c)において初期値を表示
するのは、NVRAMの値を調整する際には初期値が目
安になるからである。従来は現在の設定値だけが表示さ
れていたが、上記の表示では初期値をも表示しているの
で、初期値を知るためにコード表を参照する必要はな
く、この点でも作業効率を向上できるものである。
【0342】図66(c)の状態でコードNo.500の設定
値を128から105に変更しようとしてテンキーで105を入
力すると、画面は図66(d)に示すように、コードN
o.500の行の表示が白黒反転され、カレント値が105に変
わる。この状態でスタートキーが押されると画面は図6
6(e)に示すように白黒反転表示から通常の表示状態
に戻ると共にNVMには105が書き込まれる。このよう
に設定値を書き換える箇所の表示を白黒反転表示するこ
とによって作業者は容易に作業内容を確認することがで
き、結果として作業効率を向上させることができるもの
である。
【0343】図66(e)の状態から次にコードNo.502
の設定値を更新しようとする場合には、カスケードキー
でカーソルを上下させるか、または画面をスクロールさ
せて502の位置にカーソルを合わせ、上記の操作を行え
ばよい。従来、設定値を変更する場合にはコードNo.を
一つ一つ入力しなければならなかったが、カスケードキ
ーで所望の位置にカーソルを移動させるだけでパラメー
タ設定を行うことができるので、パラメータ設定の作業
をスピードアップさせることができる。
【0344】なお、図66(b)の状態でクリアキーを
押せば入力されたコードNo.をクリアして図66(a)
のP6モードの初期画面に戻り、図66(c)の状態、
および図66(e)の状態でストップキーを押せば図6
6(b)の画面に復帰し、また、どの画面の状態におい
てもPキーを押すことによりダイヤグモードの初期画面
(図56(a))に戻ることができる。
【0345】以上の説明において、テンキーで設定され
た設定値が設定範囲の上限より大きい場合には設定範囲
上限値に自動的に補正され、設定範囲下限より小さい場
合には設定範囲下限値に自動的に補正されるようになさ
れている。
【0346】(7)P8モード P8は優先トレイの変更、オートクリア有無の指定、A
PS(自動用紙選択)/ATS(自動トレイ選択)の有
無の設定等、マシンの機能をユーザの希望するモードに
変更するものである。図67にモード設定の種類とその
コードNo.の一部を示すが、ユーザの種々の要求に対応
できるように多くのモード設定を行うことができるよう
になされている。以下、図68のフローチャートと図6
9の表示画面の例を参照してP8のモード設定を行う際
の手順を説明する。
【0347】先ず、所定のキー操作により図56(a)
のダイアグモードの初期画面を呼び出し、テンキーで8
を入力すると図69(a)に示すP8モードの初期画面
が表示される。この状態で、いま、ソータの1ビンに収
納する枚数を設定するためにコードNo.31をテンキー
で入力すると、画面は図69(b)に示すように変わ
り、スタートキーが押されると、図69(c)に示すよ
うに入力されたコードNo.31を先頭に10コード分の
コードNo.と、そのコードNo.に該当するモードの現在の
設定値(CURRENT)および初期値(INITIAL)が表示され
る。コードNo.34〜40は使用されていないのでNG
(No Good)という表示がなされている。このときスタ
ートキーボードが押されたので、始めてマシンは動作
し、コードNo.31のカレント値である50をNVMか
ら読み出す。ここでコードNo.31のモードのカレント
値を50から25に変更しようとしてテンキーで25を
入力すると、画面は図69(d)に示すように、コード
No.31の行の表示が白黒反転され、カレント値が25
に変わる。この状態でスタートキーが押されると画面は
図69(e)に示すように通常の表示状態に戻ると共に
NVMには25が書き込まれる。この場合、カーソルが
コードNo.31の箇所にあるのでテンキーで所望のカレ
ント値を入力すれば足りるが、もし図69(c)の状態
でコードNo.34のモードの設定を変更しようとする場
合には、カーソルをカスケードキーによりコードNo.3
4の箇所に移動させて上述した操作を行わなければなら
ない。なお、図69(b)の状態でクリアキーを押せば
入力されたコードNo.をクリアして図69(a)のP8
モードの初期画面に戻り、図69(c)の状態、および
図69(e)の状態でストップキーを押せば図69
(b)の画面に復帰し、また、どの画面の状態において
もPキーを押すことによりダイヤグモードの初期画面
(図56(a))に戻ることができる。
【0348】以上述べた操作によりコードNo.が付され
たモードに付いてはユーザが所望の状態に設定できるの
であるが、次に、本複写機におけるモード設定の特徴で
あるAPS/ATS機能の切り換えについて説明する。
【0349】本複写機のようにAPS(自動用紙選択)
およびATS(自動トレイ選択)機能を有する複写機に
おいて、ATSモードに設定されていれば、コピーの最
中に現在使用されているトレイに用紙がなくなった場合
には各トレイの用紙サイズを検索し、同一サイズの用紙
が入っているトレイがあれば、自動的にトレイを切り換
えてコピー動作が続行されるようになされている。しか
し、その一方、トレイによっては色紙、OHP用紙等の
特殊用紙が入れられるものもあり、その場合に用紙サイ
ズが同じだからといってATS機能により特殊用紙が入
ったトレイが選択されると、色紙、OHP用紙等の特別
な用紙にコピーされてしまうという不都合が生じること
になる。
【0350】そこで、本複写機のダイヤグモードのP8
ではAPS/ATS機能の有無の設定を行えるようにし
たのである。
【0351】さて、図67に示されているように当該モ
ードはコードNo.73が付されているので、上段トレイ
をAPS/ATSの対象から外す場合には、図69
(a)の状態でテンキーから73を入力してスタートキ
ーを押し、73〜82のコードNo.、およびそのカレン
ト値と初期値が表示された状態でテンキーで1を入力し
スタートキーを押せばよい。なお、APS/ATSモー
ドの有無の設定は一般的には全てのトレイに対して行う
ことができるが、上記の説明で上段トレイに限ったの
は、特殊用紙は上段トレイに入れられる場合が多いから
である。
【0352】図70に上段トレイがAPS/ATSの対
象から外された場合のトレイ選択の判定処理のフローチ
ャートを示す。即ち、以下の説明においては上段トレイ
はAPS/ATSの対象から外されているものとする。
【0353】選択トレイ判定処理においては、先ずステ
ップS1で現在使用中のトレイの用紙の有無が判断され
る。この判断は図71に示すトレイステータステーブ
ル、および図30(d)のコピーモードテーブルを参照
することで行うことができる。つまり、トレイステータ
ステーブルは図71に示すように全部で12バイト構成の
テーブルであり、上段トレイからデュープレックストレ
イまでの各トレイについてそれぞれ2バイトで用紙の有
無、用紙サイズ等のトレイの状態を示すものであり、更
に図30(d)のテーブルの TRAY の項で現在使用して
いるトレイが分かるから、これらの情報を参照すること
によりステップS1の判断を行うことができるのであ
る。なお、図71において、C3とあるのはトレイが本
体にセットされていないことを示すコードである。
【0354】さて、図70のステップS1でまだ用紙が
有ると判断されると当該トレイを使用し続け、用紙が無
い場合にはステップS2で現在APSモードが選択され
ているのかどうかが判断される。この処理は図30
(d)のコピーモードテーブルのAPMS STATE の項を参
照することにより行うことができる。本複写機のP8に
おいては、APSモードの場合に限ってAPS/ATS
の有無の設定が可能なようになされているから、ステッ
プS2でAPSモードでないと判断されるとステップS
7に分岐して画面状にノーペーパーである旨を表示して
処理を終了し、APSモードであればステップS3にお
いて、これまで使用していた用紙と同じサイズの用紙が
入ったトレイの有無が判断される。この処理も図71に
示すトレイステータステーブルおよび図30(d)のコ
ピーモードテーブルを参照することで行うことができ
る。つまり、トレイステータステーブルのサイズの項目
を参照すれば各トレイに収納されている用紙のサイズを
知ることができ、またコピーモードテーブルの TRAY の
項から現在使用中のトレイNo.が分かるから、当該トレ
イの用紙サイズと同じサイズの用紙が収納されているト
レイNo.を検索すればよい。
【0355】同一サイズの用紙が入ったトレイが見つか
ればステップS4で当該トレイが上段トレイであるかが
判断される。この処理はトレイステータステーブルのト
レイNo.を参照することにより行うことができる。上段
トレイでなければステップS6で当該トレイを次に使用
するトレイとしてコピーモードテーブル(図30
(d))のTRAYの項に当該トレイのトレイNo.を書
き込み、処理を終了する。ステップS4で同一サイズの
用紙が入ったトレイが上段トレイと判断されると、ステ
ップS5で上段トレイがAPS/ATS禁止モードか否
かが判断される。上述したところからAPS/ATSモ
ードが禁止されているか否かはNVRAMで設定される
から、このステップS5の処理はNVRAMの値を参照
することにより行うことができる。この場合上段トレイ
はAPS/ATSモードが禁止されている状態にあるか
ら、再びステップS3に戻ってトレイステータステーブ
ルの次のトレイNo.以下のトレイについて検索を行う。
ステップS3以下の処理の結果、同一サイズの用紙が入
ったトレイがなければステップS7に分岐して画面上に
ノーペーパーである旨を表示して処理を終了する。
【0356】以上述べてきたように、本複写機のダイヤ
グモードのP8において、所定のトレイをAPS,AT
Sモードの対象から外すことができるようにしたので、
特殊用紙を使用する場合に不都合が生じることを防止で
きるものである。
【0357】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、電源がオンされた場合に表示される第1の画
面と、該第1の画面以外の画面である第2の画面の各々
に、少なくとも1つずつの機能を表示すると共に、第1
の画面と第2の画面とを択一的且つ相互に切り換え可能
に表示し、前記第1の画面を表示していると共に前記第
2の画面を不表示としている際、前記第2の画面におけ
機能選択状態を表示するので、第2の画面における機
能選択状態の確認が容易となる。また、第2の画面が表
示されている状態において、所定時間以上操作がない場
合、第2の表示制御手段により表示中の画面が消去され
るので、表示画質の劣化を防止できる。更に、画面が表
示が消去されている状態において、入力手段による入力
があった場合には、第3の表示制御手段により、記録装
置の電源がオンされた場合に表示される第1の画面が表
示されるので、操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される複写機の全体構成の1例を
示す図である。
【図2】制御系のシステム構成を示す図である。
【図3】CPUのハード構成を示す図である。
【図4】シリアル通信の転送データ構成と伝送タイミン
グを示す図である。
【図5】1通信サイクルにおける相互の通信間隔を示す
タイムチャートである。
【図6】プロセッサの状態遷移図である。
【図7(a)】光学系の概略側面図である。
【図7(b)】光学系の概略平面図である。
【図7(c)】図7(b)のXーX方向側面図である。
【図8】レンズ駆動系の構成を示す図である。
【図9】光学系の制御システム構成を示す図である。
【図10】光学系の動作を説明するための図である。
【図11】マーキング系を説明するための概略構成図で
ある。
【図12】感材ベルト上のパネル分割を説明するための
図である。
【図13】マーキング系の機能の概略を示すブロック構
成図である。
【図14】マーキング系制御シーケンスのタイミングチ
ャートを示す図である。
【図15】用紙搬送系を説明するための側面図である。
【図16】用紙トレイの側面図である。
【図17】デュープレックストレイの平面図である。
【図18】原稿自動送り装置の側面図である。
【図19】センサの配置例を示す平面図である。
【図20】原稿自動送りの作用を説明するための図であ
る。
【図21】ソータの構成を示す側面図である。
【図22】ソータの駆動系を説明するための図である。
【図23】ソータの作用を説明するための図である。
【図24(a)】ディスプレイを用いたユーザインター
フェースの取り付け状態を示す図である。
【図24(b)】ディスプレイを用いたユーザインター
フェースの取り付け状態を示す図である。
【図24(c)】ディスプレイを用いたユーザインター
フェースの取り付け状態を示す図である。
【図24(d)】ユーザインターフェースを取り付けた
様子を示す正面図である。
【図24(e)】ユーザインターフェースを取り付けた
様子を示す側面図である。
【図24(f)】ユーザインターフェース取り付け構造
の例を示す図であり、サポートの下端部の取り付け状態
を示す図である。
【図24(g)】トップカバーにおけるユーザインター
フェース取り付け構造の例を示す図である。
【図24(h)】サポート286の上端でアンダーカバ
ー285を回転可能な構造で固定した例を示す図であ
る。
【図25】ディスプレイを用いたユーザインターフェー
スの外観を示す図である。
【図26】U/I用CPUとシリアル通信で接続された
メインCPUとの関係を示す図である。
【図27】ユーザインターフェースのハードウエア構成
を示す図である。
【図28】ユーザインターフェースのソフトウエア構成
を示す図である。
【図29】ジョブコントローラに用意されるテーブルの
例を示す図である。
【図30(a)】ジョブコントローラに用意されるステ
ートテーブル371の例を示す図である。
【図30(b)】図30(a)のジョブステートを説明
するための図である。
【図30(c)】図30(a)のマシンステートを説明
するための図である。
【図30(d)】コピーモードテーブル378の構成を
示す図である。
【図31(a)】画面データの構成例を示す図であり、
ダイアログデータのメモリ空間の構成例を示す図であ
る。
【図31(b)】基本的なデータ構造例を示す図であ
る。
【図31(c)】ダイアログデータの全体のデータ構造
例を示す図である。
【図31(d)】ダイアログデータが含んでいる種々の
性格のデータを基本コピー画面で類別して示す図であ
る。
【図31(e)】リファレンスデータの例を示す図であ
る。
【図31(f)】変更のない固定カスケードに適用され
るデータ構造例を示す図である。
【図31(g)】トレイのようなブリンクに適用される
データ構造の例を示す図である。
【図31(h)】予め設定変更が可能なカスケードに適
用されるデータ構造例を示す図である。
【図31(i)】表示制御データの仕様例を示す図であ
る。
【図31(j)】表示制御データの仕様例を示す図であ
る。
【図31(k)】表示制御データの仕様例を示す図であ
る。
【図31(l)】表示制御データの仕様例を示す図であ
る。
【図31(m)】表示制御データの仕様例を示す図であ
る。
【図32】基本コピー画面とそのポップアップ画面の例
を示す図である。
【図33(a)】応用コピー画面の例を示す図である。
【図33(b)】応用コピー画面のポップアップ画面の
例を示す図である。
【図33(c)】応用コピー画面のポップアップ画面の
例を示す図である。
【図33(d)】応用コピー画面のポップアップ画面の
例を示す図である。
【図33(e)】応用コピー画面のポップアップ画面の
例を示す図である。
【図34(a)】専門コピー画面の例を示す図である。
【図34(b)】ジョブメモリーのポップアップ画面の
例を示す図である。
【図34(c)】ジョブメモリーのポップアップ画面の
例を示す図である。
【図34(d)】「編集/合成」機能のポップアップ画
面の例を示す図である。
【図34(e)】「編集/合成」機能のポップアップ画
面の例を示す図である。
【図34(f)】「編集/合成」機能のポップアップ画
面の例を示す図である。
【図34(g)】「編集/合成」機能のポップアップ画
面の例を示す図である。
【図34(h)】「編集/合成」機能のポップアップ画
面の例を示す図である。
【図34(i)】「編集/合成」機能のポップアップ画
面の例を示す図である。
【図34(j)】「編集/合成」機能のポップアップ画
面の例を示す図である。
【図34(k)】「編集/合成」機能のポップアップ画
面の例を示す図である。
【図34(l)】合成機能のポップアップ画面の例を示
す図である。
【図34(m)】「等倍微調整」のためのポップアップ
画面の例を示す図である。
【図35(a)】インフォメーション画面の例を示す図
である。
【図35(b)】インフォメーション画面におけるポッ
プアップ画面の例を示す図である。
【図35(c)】インフォメーション画面におけるポッ
プアップ画面の例を示す図である。
【図36】ジャム画面の例を示す図である。
【図37】レビュー画面と全自動画面の例を示す図であ
る。
【図38】画面の切り換え制御を説明するための図であ
る。
【図39】画面レイアウトの類別例を示す図である。
【図40】(a)はキーボードスキャンの設定マップの
例を示す図、(b)はLEDスキャンの設定マップの例
を示す図である。
【図41】表示タイミングを示す図である。
【図42】V−RAMのアドレス対応例を示す図であ
る。
【図43】第1のV−RAMの番地とCRT表示位置と
の対応を示す図である。
【図44】キャラクタジェネレータの読み出し回路を説
明するための図である。
【図45】ドットパターンとデータ及びスキャンアドレ
スの対応例を示す図である。
【図46】属性データに従ったビデオ信号の制御回路の
構成例を示す図である。
【図47】電源オンからコピー動作が開始するまでの全
体の処理の流れを説明するための図である。
【図48(a)】画面編集処理の流れを示す図である。
【図48(b)】画面編集処理のためのモジュール構成
の例を示す図である。
【図49】設定状態表示領域の変更処理の流れを説明す
るための図である。
【図50(a)】モード整合チェックのアルゴリズムを
説明するための図である。
【図50(b)】モード整合チェックのアルゴリズムを
説明するための図である。
【図50(c)】モード整合チェックのアルゴリズムを
説明するための図である。
【図51(a)】使用可能な付加機能に伴う選択肢制御
の処理を説明するための図である。
【図51(b)】使用可能な付加機能に伴う選択肢制御
の処理を説明するための図である。
【図51(c)】使用可能な付加機能に伴う選択肢制御
の処理を説明するための図である。
【図51(d)】使用可能な付加機能に伴う選択肢制御
の処理を説明するための図である。
【図52】付加装置と機能との関係を説明するための図
である。
【図53(a)】全自動モードのチェックコントロール
の流れを説明するための図である。
【図53(b)】インプット決定処理の流れを説明する
ための図である。
【図53(c)】設定枚数入力チェック処理の流れを説
明するための図である。
【図54(a)】待機状態の焼付防止画面による表示処
理の例を説明するための図である。
【図54(b)】待機状態の焼付防止画面による表示処
理の例を説明するための図である。
【図54(c)】待機状態の焼付防止画面による表示処
理の例を説明するための図である。
【図54(d)】待機状態の焼付防止画面による表示処
理の例を説明するための図である。
【図55】P0モード時の操作手順のフローチャートを
示す図である。
【図56】P0モード時の画面表示の例を示す図であ
る。
【図57】P1モード時の画面表示の例を示す図であ
る。
【図58】P2モード時の操作手順のフローチャートを
示す図である。
【図59(a)】P2モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図59(b)】P2モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図59(c)】P2モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図59(d)】P2モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図59(e)】P2モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図59(f)】P2モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図59(g)】P2モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図59(h)】P2モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図60】ヒストリーファイルの内容の例を示す図であ
る。
【図61】HFSIの種類の例を示す図である。
【図62(a)】P3モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図62(b)】P3モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図62(c)】P3モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図62(d)】P3モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図62(e)】P3モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図63】P5の各モードの例を示す図である。
【図64】P5モード時の画面表示の例を示す図であ
る。
【図65】P6モード時の操作手順のフローチャートを
示す図である。
【図66(a)】P6モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図66(b)】P6モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図66(c)】P6モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図66(d)】P6モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図66(e)】P6モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図67】P8モードで設定が可能なモードの例を示す
図である。
【図68】P8モード時の操作手順のフローチャートを
示す図である。
【図69(a)】P8モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図69(b)】P8モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図69(c)】P8モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図69(d)】P8モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図69(e)】P8モード時の画面表示の例を示す図
である。
【図70】選択トレイ判定処理のフローチャートを示す
図である。
【図71】トレイステータステーブルの構成例を示す図
である。
【図72】コンソールパネルを用いた従来のユーザイン
ターフェースの例を示す図である。
【符号の説明】
1…ベースマシン、2…プラテンガラス、3…光学系、
4…感材ベルト、5…マーキング系、6…トレイ、7…
用紙搬送系、9、10…インバータ、11…デュープレ
ックストレイ、12…ユーザインターフェース、13…
自動両面原稿送り装置(DADF)、15…リサイクル
ドキュメントハンドラー(RDH)、16…マルチシー
トインサータ(MSI)、17…大容量トレイ(HC
F)、19…ソータ、20…シンプルキャッチトレイ、
21…オフセットキャッチトレイ、22…フィニッシ
ャ、23…フォールダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−261667(JP,A) 特開 昭63−111028(JP,A) 特開 昭59−83195(JP,A) 実開 昭48−8142(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/00 370 - 540 G03G 15/00 303 H04N 1/00 - 1/00 108 G06F 3/14 360

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録装置に対する機能選択のために用いる
    ものであり、電源がオンされた場合に表示される第1の
    画面と、該第1の画面以外の画面である第2の画面とを
    少なくとも有し、前記第1の画面と前記第2の画面とを
    択一的且つ相互に切り換え可能に表示する表示装置の制
    御装置であって、 前記第1の画面と前記第2の画面の各々に、少なくとも
    1つずつの機能を表示すると共に、前記第1の画面を表
    示していると共に前記第2の画面を不表示としている
    際、前記第2の画面における機能選択状態を表示する第
    1の表示制御手段と、 前記第2の画面を表示してから所定時間以上操作がない
    場合、表示中の画面を消去する第2の表示制御手段と、 前記第2の表示制御手段により表示中の画面が消去され
    ている状態で表示復帰させる入力手段と、 前記第2の表示制御手段により表示中の画面が消去され
    ている状態で前記入力手段による入力があった場合に前
    記第1の画面を表示させる第3の表示制御手段とを備え
    ることを特徴とする表示装置の制御装置。
  2. 【請求項2】記録装置に対する機能選択のために用いる
    ものであり、電源がオンされた場合に表示される第1の
    画面と、該第1の画面以外の画面である第2の画面とを
    少なくとも有し、前記第1の画面と前記第2の画面とを
    択一的且つ相互に切り換え可能に表示する表示装置であ
    って、 前記第1の画面と前記第2の画面の各々に、少なくとも
    1つずつの機能を表示すると共に、前記第1の画面を表
    示していると共に前記第2の画面を不表示としている
    際、前記第2の画面における機能選択状態を表示する第
    1の表示制御手段と、 前記第2の画面を表示してから所定時間以上操作がない
    場合、表示中の画面を消去する第2の表示制御手段と、 前記第2の表示制御手段により表示中の画面が消去され
    ている状態で表示復帰させる入力手段と、 前記第2の表示制御手段により表示中の画面が消去され
    ている状態で前記入力手段による入力があった場合に前
    記第1の画面を表示させる第3の表示制御手段とを備え
    ることを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】前記第2の表示制御手段は、所定時間以上
    操作がない場合、表示中の画面を消去すると共に、時間
    に応じて表示が変化する画面を表示することを特徴とす
    る請求項1記載の表示装置の制御装置。
  4. 【請求項4】前記第2の表示制御手段は、所定時間以上
    操作がない場合、表示中の画面を消去すると共に、時間
    に応じて表示が変化する画面を表示することを特徴とす
    る請求項2記載の表示装置。
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