JP2960420B2 - ユーザインターフェース用表示装置、及び記録装置 - Google Patents

ユーザインターフェース用表示装置、及び記録装置

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JP2960420B2
JP2960420B2 JP63202593A JP20259388A JP2960420B2 JP 2960420 B2 JP2960420 B2 JP 2960420B2 JP 63202593 A JP63202593 A JP 63202593A JP 20259388 A JP20259388 A JP 20259388A JP 2960420 B2 JP2960420 B2 JP 2960420B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、記録装置に対する機能選択を行うために用
いるユーザインターフェース用表示装置、及び機能選択
を行うユーザインターフェース用表示装置を有する記録
装置に関する。
[従来の技術] 近年、複写機等の記録装置では、コンピュータの導入
により高度な制御技術、データ処理技術を多駆使するよ
うになったため、利用できる機能の多様化しまたそのた
めの機能選択に多くの且つ種々の操作が必要になる。オ
ペレータにとっては、覚える操作の種類が多く操作が煩
雑になるため、操作手順の間違いや誤操作が発生しやす
くなる。そこで、できるだけオペレータの操作を容易に
するため、コンソールパネルが採用されている。コンソ
ールパネルは、操作選択のための各種キースイッチや、
テンキー等の操作手段が設けられ、さらにキー操作によ
る選択、設定状態、操作案内のメッセージを表示する表
示ランプや表示器が設けられる。
従来のユーザインターフェースは、キーやLED、液晶
表示器を配置したコンソールパネルが主流を占め、例え
ばバックリットタイプやメッセージ表示付きのもの等が
ある。バックリットタイプのコンロールパネルは、予め
所定の位置に固定メッセージが配置された表示板を背後
からランプ等で選択的に照明することによって、その部
分を読めるようにしたものであり、メッセージ表示付き
のコンソールパネルは、例えば液晶表示素子から構成さ
れ、表示面積を大きくすることなく様々なメッセージを
随時表示するようにしたものである。これらのコンソー
ルパネルにおいて、そのいずれを採用するかは、複写機
のシステム構成の複雑さや操作性等を考慮して複写機毎
に決定されている。
第84図は複写機に採用されるコンソールパネルの一例
を示す図であり、本出願人が既に別途提案(例えば特開
平1−118860号、特開平1−118858号、特開平1−1188
61号)しているものである。
このコンソールパネル701には、その上部にメニュー
表示板702が配置されており、それぞれのパネル部分(7
03〜708)の内容が文字で表示されている。
このうちソーター用パネル703には、1つのスイッチ7
09と2つの表示ランプ710が配置されており、ソーター
が接続された場合におけるソーティングのモード(スタ
ックモードと丁合モード)を選択することができるよう
になっている。
機能選択用パネル704には、画像の編集、または修正
・確認を行うためのスイッチ711、ジョブメモリに記憶
させるためのスイッチ712、ページ連写機能やわく消し
機能、とじしろ機能その他いろいろな複写形態をとるた
めのスイッチ713及び両面コピーをとるためのスイッチ7
14と、これらのスイッチの選択の有無を表示するための
表示ランプ715が配置されている。
単色カラー強調用パネル705には、その一番上にカラ
ー現像剤の種類(色)を示す表示ランプ715が4個配置
され、残りの部分には、4つのスイッチ716〜719とこれ
らのスイッチ716〜719のいずれが設定されたかの表示を
行うための表示ランプ710が配置されている。これら
は、マーキングカラースイッチ716、部分カラー変換ス
イッチ717、連写カラー合成スイッチ718、単色カラース
イッチ719である。
コピー濃度パネル706には、5段階のコピー濃度のい
ずれか選択されたかを示す表示ランプ710と、これらの
コピー濃度の1つを選択するためのシフトキー720、721
が配置されている。上側のシフトキー720が押されると
コピー濃度が薄くなる方向、下側のシフトキー721が押
されるとコピー濃度が濃くなる方向でそれぞれ濃度設定
が行われ、例えば16段階に調整できるようになってい
る。コピー濃度パネル706の下には自動濃度調整スイッ
チ723が配置され、その操作により自動濃度表示ランプ7
22が点灯して自動濃度調整モードとなる。
倍率・用紙選択用パネル707には、その左側に倍率の
設定および表示を行う部分が配置されており、右側に用
紙の選択を行う部分が配置されている。倍率の設定およ
び表示を行う部分には、任意倍率を設定するシフトキー
724、725及び倍率表示部723が配置され、その隣には、
予め定められた固定倍率の選択を行う固定倍率キー726
とその倍率表示板727と表示ランプ710が配置されてい
る。コピー用紙の選択を行う部分には、用紙サイズある
いは用紙の種類を表示した8種類の表示板728と、これ
らのうちの1つを選択するためのシフトキー729、730が
配置されている。また、8種類の表示板728の左隣りに
は、いずれの用紙サイズあるいは用紙が選択されたかを
示す表示ランプ710が配置されている。さらに、倍率・
用紙選択用パネル707の下方には、予めセットされた倍
率と用紙サイズの組み合わせを選択する自動用紙/倍率
選択スイッチ731が配置されている。
倍率・用紙選択用パネル707の右側に位置する表示パ
ネル708には、この複写機の図柄732と液晶表示部733と
が配置されている。図柄732は、供給トレイの選択状態
や紙づまりの生じた場所等をランプの点灯で表示し、液
晶表示部733は、漢字を含んだ文章により種々のメッセ
ージを表示し、機能の選択を行う。
さらに、表示パネル708の下方にも、種々のキーまた
はボタンが配置されている。これらは、複写機を基本状
態すなわち優先モードに戻すためのオールクリアボタン
734、コピー枚数をセットしたり、複写機の診断を行う
際の診断内容の特定等を行うための数値入力に用いるテ
ンキー735、連続コピーを行っているときで、他の緊急
コピーをとる必要があるときに使用される割り込みボタ
ン736、コピー作業を途中で停止するときや、コピー枚
数の設定時やソータのビンの設定時のクリアボタンとし
て使用するストップクリアボタン737、コピー作業を開
始させるためのスタートボタン738、液晶表示部733に表
示されたメッセージに対してカーソルを動かすための選
択キー739、カーソルで指定された場所に設定するため
の設定キー704等である。
以上説明したコンソールパネルは、例えば用紙の選択
やコピー濃度の設定といった基本操作のエリアと、例え
ば機能選択や単色カラー強調といった応用操作のエリア
を分離した配置となっている。これに加えて液晶表示部
733に漢字カナ混じり文を表示して応用操作の補助を行
うことで、パネル操作における間違いの発生を可能な限
り低下させるよう工夫している。
複写機の場合には、本体マシンに各種の機能を備えた
もの、付加装置としてソータや自動原稿送り装置、用紙
トレイ、ICカード装置等の装備されたもの等その組み合
わせが非常に多くなる。当然、これらの組み合わせに応
じて利用可能な機能も異なるので、コンソールパネルに
配置される機能選択のためのスイッチの数や操作に伴う
装置内での処理も異なり、また、それに対応して表示ラ
ンプや表示器の配置や数も異なってくる。そのため、コ
ンソールパネルは、複写機の規模によってスイッチ類や
表示器類の配置、サイズを決定し設計がなされている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述した従来のコンソールパネルを用
いたものにおいては、現在どのような機能が選択されて
いるかを確認するのは非常に煩わしいものである。この
ことは、特に、多機能化されている装置の場合において
顕著である。
そこで、本発明は、選択されている機能の確認を容易
に行えるようにし、設定ミスの低減を図ったユーザイン
ターフェース用表示装置、及び該ユーザインターフェー
ス用表示装置を有する記録装置を提供することを目的と
する。
[課題を解決するための手段] そのために、本発明は、記録装置に対する機能選択を
行うために用いるユーザインターフェース用表示装置、
該ユーザインターフェース用表示装置を有する記録装置
において、複数の機能を複数のグループに分割して、該
分割した機能のグループ毎にそれぞれ割り当てたもので
あり、かつ選択されることにより択一的かつ相互に切り
換え可能に表示される複数の選択モード画面を有し、該
複数の選択モード画面の各々に対応して設けられた複数
の表示画面切り換え入力手段のうちいずれか1つを入力
することにより、入力された表示画面切り換え入力手段
に対応する選択モード画面を表示すると共に、少なくと
も1つの選択モード画面が表示されている際に、該1つ
の選択モード画面における機能の選択内容を表示し、か
つ、前記1つの選択モード画面以外の少なくとも1つの
他の選択モード画面における機能の選択状態を表示し、
前記複数の選択モード画面の各々に対応して設けられた
前記複数の表示画面切り換え入力手段の位置と異なる位
置に前記選択状態を表示することを特徴とするものであ
る。
なお、選択されることにより択一的かつ相互に切り換
え可能に表示される複数の選択モード画面として、例え
ば、第26図に示す複数の表示画面切り換え入力手段とし
てのモード選択キー308〜310の操作によって、ディスプ
レイに択一的かつ相互に切り換え可能に表示される基本
コピー(第33図)、応用コピー(第34図)、専門コピー
(第35図)の3画面があり得る。
[作用] 本発明は、記録装置に対する機能選択を行うために用
いるユーザインターフェース用表示装置、及び該ユーザ
インターフェース用表示装置を有する記録装置におい
て、複数の機能を複数のグループに分割して、該分割し
た機能のグループ毎にそれぞれ割り当てたものであり、
かつ選択されることにより択一的かつ相互に切り換え可
能に表示される複数の選択モード画面を有し、該複数の
選択モード画面の各々に対応して設けられた複数の表示
画面切り換え入力手段のうちいずれか1つを入力するこ
とにより、入力された表示画面切り換え入力手段に対応
する選択モード画面を表示すると共に、少なくとも1つ
選択モード画面が表示されている際に、該1つの選択モ
ード画面における機能の選択内容を表示し、かつ、前記
1つの選択モード画面以外の少なくとも1つの他の選択
モード画面における機能の選択状態を表示し、前記複数
の選択モード画面の各々に対応して設けられた前記複数
の表示画面切り換え入力手段の位置と異なる位置に前記
選択状態を表示することを特徴とする。
従って、表示中の画面における機能の選択内容が表示
されるので、機能の選択内容の確認が容易になり、オペ
レータの操作性の向上を図ることができる。
また、択一的かつ相互に切り換え可能に表示される複
数の選択モード画面のうち、少なくとも1つの選択モー
ド画面を表示している際、他の選択モード画面に画面切
り換えをすることなく、即ち、以前表示されていた他の
選択モード画面を再び表示することなく、他の選択モー
ド画面での機能の選択状態を知ることができ、無駄に画
面切り換え操作をする必要がない。
更に、複数の選択モード画面の各々に対応して設けら
れた複数の表示画面切り換え入力手段の位置と異なる位
置に、他の選択モード画面での機能選択状態を表示する
ので、オペレータが複数の表示画面切り換え入力手段を
容易に認識できる。
[実施例] 以下、実施例について説明するが、まず本発明の基本
的な考え方を第1図を参照して説明する。
第1図に示すように機能選択するユーザインターフェ
ース01にディスプレイ02を使用する。そして、記録装置
に対して機能選択を行うために用いるユーザインターフ
ェース用表示装置、該ユーザインターフェース用表示装
置を有する記録装置において、複数の機能を複数のグル
ープに分割して、該分割した機能のグループ毎にそれぞ
れ割り当てたものであり、かつ選択されることにより択
一的かつ相互に切り換え可能に表示される複数の選択モ
ード画面を有し、該複数の選択モード画面の各々に対応
して設けられた複数の表示画面切り換え入力手段のうち
いずれか1つを入力することにより、入力された表示画
面切り換え入力手段に対応する選択モード画面を表示す
ると共に、少なくとも1つの選択モード画面が表示され
ている際に、該1つの選択モード画面における機能の選
択内容を表示し、かつ、前記1つの選択モード画面以外
の少なくとも1つの他の選択モード画面における機能の
選択状態を表示し、前記複数の選択モード画面の各々に
対応して設けられた前記複数の表示画面切り換え入力手
段の位置と異なる位置に前記選択状態を表示するもので
ある。
目次 以下の実施例では、ユーザインターフェース用表示装
置を有する複写機を例として説明する。説明に先立っ
て、本実施例の説明についての目次を示す。以下の説明
において、(I)〜(II)は本発明が適用される複写機
の全体構成の概要を説明する項であって、その構成の中
で本発明の実施例を説明する項が(III)である。
(I)装置の概要 (I−1)装置構成 (I−2)システムの機能・特徴 (I−3)システム構成 (I−4)シリアル通信方式 (I−5)ステート分割 (II)具体的な各部の構成 (II−1)光学系 (II−2)ベルト廻り (II−3)用紙搬送系 (II−4)原稿自動送り装置 (II−5)ソータ (III)ユーザインターフェース(U/I) (III−1)ユーザインターフェースの特徴 (III−2)制御システムの構成 (III−3)表示画面の構成 (III−4)キー/LEDボード及びディスプレ イ表示回路 (III−5)ユーザインターフェースにおける各 種処理 (III−6)ダイアグモード表示方式 (III−7)ジャム画面表示 (III−8)ベースモード決定方式 (I)装置の概要 (I−1)装置構成 第2図は本発明が適用される複写機の全体構成の1例
を示す図である。
本発明が適用される複写機は、ベースマシン1に対し
て幾つかの付加装置が装備可能になったものであり、基
本構成となるベースマシン1は、上面に原稿を載置する
プラテンガラス2が配置され、その下方に光学系3、マ
ーキング系5の各装置が配置されている。他方、ベース
マシン1には、上段トレイ6−1、中段トレイ6−2、
下段トレイ6−3が取り付けられ、これら各給紙トレイ
は全て前面に引き出せるようになっており、操作性の向
上と複写機の配置スペースの節約が図られると共に、ベ
ースマシン1に対して出っ張らないスッキリとしたデザ
インの複写機が実現されている。また、給紙トレイ内の
用紙を搬送するための用紙搬送系7には、インバータ
9、10およびデュープレックストレイ11が配置されてい
る。さらに、ベースマシン1上には、CRTディスプレイ
からなるユーザインターフェイス12が取付けられると共
に、プラテンガラス2の上にDADF(デュープレックスオ
ートドキュメントフィーダ:自動両面原稿送り装置)13
が取り付けられる。また、ユーザインターフェース12
は、スタンドタイプであり、その下側にカード装置が取
り付け可能となっている。
次に、ベースマシン1の付加装置を挙げる。DADF13の
代わりにRDH(リサイクルドキュメントハンドラー:原
稿を元のフィード状態に戻し原稿送りを自動的に繰り返
す装置)15或いは通常のADF(オートドキュメントフィ
ーダ:自動原稿送り装置)、エディタパッド(座標入力
装置)付プラテン、プラテンカバーのいずれかを取付け
ることも可能である。また、用紙搬送系7の供給側に
は、MSI(マルチシートインサータ:手差しトレイ)16
およびHCF(ハイキャパシティフィーダ:大容量トレ
イ)17を取付けることが可能であり、用紙搬送系7の排
出側には、1台ないし複数台のソータ19が配設可能であ
る。なお、DADF13の配置した場合には、シンプルキャッ
チトレイ20或いはソータ19が取付可能であり、また、RD
H15を取付けた場合には、コピーされた1組1組を交互
に重ねてゆくオフセットキャッチトレイ21、コピーされ
た1組1組をステープルでとめるフィニッシャ22が取付
可能であり、さらに、紙折機能を有するフォールダ23が
取付可能である。
(I−2)システムの機能・特徴 (A)機能 本複写機は、ユーザのニーズに対応した多種多彩な機
能を備えつつ複写業務の入口から出口までを全自動化す
ると共に、上記ユーザインターフェイス12においては、
機能の選択、実行条件の選択およびその他のメニュー等
の表示をCRTディスプレイで行い、誰もが簡単に操作で
きることを大きな特徴としている。
その主要な機能として、CRTディスプレイ上で表示画
面を切換えることにより、基本コピー、応用コピーおよ
び専門コピーの各モードに類別して、それぞれのモード
で機能選択や実行条件の設定等のメニューを表示すると
共に、キー入力により画面のカスケードを移動させて機
能を選択指定したり、実行条件データを入力可能にして
いる。
本発明が適用される複写機の機能としては、主要機
能、自動機能、付加機能、表示機能、ダイアグ機能等が
ある。
主要機能では、用紙サイズがA6〜A2、B6〜B3までの定
形は勿論、定形外で使用でき、先に説明したように3段
の内蔵トレイを有している。また、7段階の固定倍率と
1%刻みの任意倍率調整及び99%〜101%の間で0.15%
刻みの微調整ができる。さらに、固定7段階及び写真モ
ードでの濃度選択機能、両面機能、1mm〜16mmの範囲で
の左右単独とじ代設定機能、ビリング機能等がある。
自動機能では、自動的に原稿サイズに合わせて行う用
紙選択、用紙指定状態で行う倍率選択、濃度コントロー
ル、パワーオン後のフューザレディで行うスタート、コ
ピーが終了して一定時間後に行うクリアとパワーセーブ
等の機能がある。
付加機能では、合成コピー、割り込み、予熱モード、
設定枚数のクリア、オートモードへのオールクリア、機
能を説明するインフォメーション、ICカードを使用する
ためのPキー、設定枚数を制限するマキシマムロック原
稿戻しやDADFを使用するフルジョブリカバリー、ジャム
部以外の用紙を排紙するパージ、ふちけしなしの全面コ
ピー、原稿の部分コピーや部分削除を行うエディタ、1
個ずつジョブを呼び出し処理するジョブプログラム、白
紙をコピーの間に1枚ずつ挿入する合紙、ブックものに
利用する中消し/枠消し等がある。
表示機能では、CRTディスプレイ等を用い、ジャム表
示、用紙残量表示、トナー残量表示、回収トナー満杯表
示、フューザが温まるまでの待ち時間表示、機能選択矛
盾やマシンの状態に関する情報をオペレータに提供する
メッセージ表示等の機能がある。
また、ダイアグ機能として、NVRAMの初期化、入力チ
ェック、出力チェック、ジャム回数や用紙フィード枚数
等のヒストリファイル、マーキングや感材ベルトまわり
のプロセスコードに用いる初期値の合わせ込み、レジゲ
ートオンタイミングの調整、コンフィギュレーションの
設定等の機能がある。
さらには、オプションとして、先に説明したようなMS
I、HCF、セカンドデベのカラー(赤、青、緑、茶)、エ
ディター等が適宜装備可能になっている。
(B)特徴 上記機能を備える本複写機のシステム全体として下記
の特徴を有している。
(イ)省電力化の達成 1.5kVAでハイスピード、高性能の複写機を実現してい
る。そのため、各動作モードにおける1.5kVA実現のため
のコントロール方式を決定し、また、目標値を設定する
ための機能別電力配分を決定している。また、エネルギ
ー伝達経路の確定のためのエネルギー系統表の作成、エ
ネルギー系統による管理、検証を行うようにしている。
(ロ)低コスト化 高額部品を内製化し技術改善および標準化を図ると共
に、画材ライフのハード側からの改善、トナー消費の低
減により画材費の低減化を図っている。
(ハ)信頼性の向上 部品故障の低減及び長寿命化を図り、各パラメータの
イン/アウト条件を明確化し、設計不具合を低減化し、
100kCVノーメンテナンスの実現を図っている。
(ニ)高画質の達成 本装置においてはトナー粒子にフェライトからなるマ
イクロキャリアを使用して精細にし、また反発磁界によ
り現像する方式を採用している。また感光体として有機
感材を何層にも塗って形成した高感度汎色有機感材ベル
トを採用し、さらにセットポイントを駆使したピクトリ
アルモードにより中間調を表現できるようにしている。
これらのことによりジェネレーション・コピーの改善、
黒点低減化を図り、従来にない高画質を達成している。
(ホ)操作性の改善 原稿をセットしコピー枚数を入力するだけでスタート
キーの操作により所定のモードでコピーを実行する全自
動モードを有すると共に、基本コピー、応用コピー、専
門コピーに分割した画面によりコピーモードの設定を含
め、多様なモード設定をユーザの要求に応じて選択でき
るようにしている。これらのユーザインターフェース
は、CRTディスプレイとその周囲に画面と対応して配置
した少数のキー及びLEDにより行い、見易い表示メニュ
ーと簡単な操作でモード設定を可能にしている。また、
不揮発性メモリやICカードにコピーモードやその実行条
件等を予め記憶しておくことにより、所定の操作の自動
化を可能にしている。
(C)差別化の例 本発明が適用される複写機は、ICカードに格納された
プログラムにより複写機の機能を左右することができ
る。従って、ICカードに格納されるプログラムをカード
単位で変化させることで、複写機の使用に対する差別化
が可能になる。これについて、分かり易い例を幾つか挙
げて説明する。
第1の例として、雑居ビルに複数の会社が共同使用す
る複写機が備えられていたり、一つの会社内や工場内で
あっても異なった部門間で共同使用する複写機が備えら
れている場合を説明する。後者の共同使用は、予算管理
上で必要となるものであり、従来ではコピーライザ等の
機器を用いて各部門の使用管理を行っていた。
この複写機は、第2図で示したベースマシン1にICカ
ード装置、DADF13、ソータ19、ユーザインターフェース
12、供給トレイ(6−1〜6−3)、およびデュープレ
ックストレイ11を備えた比較的高度なシステム構成の複
写機であるとする。共同使用者の中には、DADF13やソー
タ19を必要とする人あるいは部門もあれば、なんら付加
装置を必要としない人または部門もある。
これら使用態様の異なる複数の人または部門が複写機
の費用負担を各自のコピーボリュームからだけで決定し
ようとすれば、低ボリュームのコピーしかとらない人ま
たは部門は、各種付加装置が装備された複写機の導入に
反対してしまい、複写機を高度に使用しようとする人ま
たは部門との間の調整が困難となってしまう。
このような場合には、各人または各部門の使用態様に
応じたICカードを用意しておき、高度な機能を望む人あ
るいは部門ほど基本的な費用を多く負担すると共に、多
くの機能を活用することができるようにしておけばよ
い。例えば最も高度なICカードの所有者は、そのICカー
ドをICカード装置にセットした状態で複写機を動作させ
ることにより、DADF13、ソータ19、供給トレイ(6−1
〜6−3)およびデュープレックストレイ11を自在に使
用することができ、事務効率も向上させることができ
る。これに対してコピー用紙のソーティングを必要とし
ない人は、ソーティングについてのプログラムを欠くIC
カードをセットして、キャッチトレイ20のみを使用する
ことで経費を節減することができる。
第2の例として、コピー業者がICカードでセルフコピ
ーサービス店を営む場合を説明する。
店の中には、複数台の複写機が配置されており、それ
ぞれにICカード装置22が取りつけられている。客はサー
ビス態様に応じたICカードを請求し、これを自分の希望
する複写機にセットしてセルフサービスでコピーをと
る。複写機に不慣れな客は、操作説明の表示機能をプロ
グラムとして備えたICカードを請求し、これをセットす
ることでUI12に各種操作情報の表示を可能とし、コピー
作業を間違いなく実行することができる。DADF13の使用
の可否や、多色記録の実行の可否等も貸与するICカード
によって決定することができ、また使用機種の制限も可
能となって料金にあった客の管理が可能になる。更にコ
ピー枚数や使用したコピー用紙のサイズ等のコピー作業
の実態をICカードに書き込むことができるので、料金の
請求が容易になり、常連客に対するコピー料金の割り引
き等の細かなサービスも可能になる。
第3の例として、特定ユーザ向けのプログラムを格納
したICカードを用いたサービスについて説明する。例え
ば特許事務所では写真製版により縮小された特許公報類
を検討するときに原寸と同一のコピーをとる必要から20
0%という比較的大きな拡大率でコピーをとる仕事があ
る。また官庁に提出する図面を作成する際に、その要請
に応えるために元の図面を小刻みに縮小あるいは拡大す
る作業が行われる。また、市役所あるいは区役所等の住
民票のコピーを行う部門では、請求の対象外となる人に
関する記載箇所や個人のプライバシを保護するために秘
密にすべき箇所の画情報を削除するようにして謄本や抄
本を作成する。
このように使用者(ユーザ)によっては、複写機を特
殊な使用態様で利用する要求がある。このような要求に
すべて満足するように複写機の機能を設定すると、コン
ソールパネルが複雑となり、また複写機内部のROMが大
型化してしまう。そこで特定ユーザ別にICカードを用意
し、これをセットさせることでそのユーザに最も適する
機能を持った複写機を実現することができる。
例えば特許事務所の例では、専用のICカードを購入す
ることで、固定倍率として通常の数種類の縮倍率の他に
200%の縮倍率を簡単に選択できるようになる。また微
調整を必要とする範囲で例えば1%刻みで縮倍率を設定
することができるようになる。更に住民票の発行部門で
は、テンキー等のキーを操作することによって液晶表示
部等のディスプレイに住民票の種類や削除すべき欄や項
目を指示することができるようになり、この後スタート
ボタンを押すことでオリジナルの所望の範囲のみがコピ
ーされたり、必要な部分のみが編集されて記録されるよ
うになる。
(I−3)複写機の電気系制御システムの構成 第3図は本発明が適用される複写機のサブシステムの
構成を示す図、第4図はCPUによるハード構成を示す図
である。
本発明が適用される複写機のシステムは、第3図に示
すようにメイン基板31上のSQMGRサブシステム32、CHMサ
ブシステム33、IMMサブシステム34、マーキングサブシ
ステム35からなる4つのサブシステムと、その周りのU/
Iサブシステム36、INPUTサブシステム37、OUTPUTサブシ
ステム38、OPTサブシステム39、IELサブシステム40から
なる5つのサブシステムとによる9つのサブシステムで
構成している。そして、SQMGRサブシステム32に対し
て、CHMサブシステム33及びIMMサブシステム34は、SQMG
Rサブシステム32と共に第4図に示すメインCPU41下にあ
るソフトウエアで実行されているので、通信が不要なサ
ブシステム間インターフェース(実線表示)で接続され
ている。しかし、その他のサブシステムは、メインCPU4
1とは別個のCPU下のソフトウエアで実行されているの
で、シリアル通信インターフェース(点線表示)で接続
されている。次にこれらのサブシステムを簡単に説明す
る。
SQMGRサブシステム32は、U/Iサブシステム36からコピ
ーモードの設定情報を受信し、効率よくコピー作業が実
施できるように各サブシステム間の同期をとりながら、
各サブシステムに作業指示を発行すると共に、各サブシ
ステムの状態を常時監視し、異常発生時には速やかな状
況判断処理を行うシーケンスマネージャーである。
CHMサブシステム33は、用紙収納トレイやデュープレ
ックストレイ、手差しトレイの制御、コピー用紙のフィ
ード制御、コピー用紙のパージ動作の制御を行うサブシ
ステムである。
IMMサブシステム34は、感材ベルト上のパネル分割、
感材ベルトの走行/停止の制御、メインモータの制御そ
の他感材ベルト周りの制御を行うサブシステムである。
マーキングサブシステム35は、コントロンや露光ラン
プ、現像機、感材ベルトの電位、トナー濃度の制御を行
うサブシステムである。
U/Iサブシステム36は、ユーザインターフェースの全
ての制御、マシンの状態表示、コピーモード決定等のジ
ョブ管理、ジョブリカバリーを行うサブシステムであ
る。
INPUTサブシステム37は、原稿の自動送り(DADF)や
原稿の半自動送り(SADF)、大型サイズ(A2)の原稿送
り(LDC)、コンピュータフォーム原稿の送り(CFF)、
原稿の2枚自動送り(2−UP)の制御、原稿の繰り返し
自動送り(RDH)の制御、原稿サイズの検知を行うサブ
システムである。
OUTPUTサブシステム37は、ソーターやフィニッシャー
を制御し、コピーをソーティングやスタッキング、ノン
ソーティングの各モードにより出力したり、綴じ込み出
力するサブシステムである。
OPTサブシステム39は、原稿露光時のスキャン、レン
ズ移動、シャッター、PIS/NON−PISの制御を行い、ま
た、LDCモード時のキャリッジ移動を行うサブシステム
である。
IELサブシステム40は、感材ベルト上の不要像の消し
込み、像に対する先端・後端の消し込み、編集モードに
応じた像の消し込みを行うサブシステムである。
上記システムは、第4図に示す7個のCPUを核として
構成され、ベースマシン1とこれを取り巻く付加装置等
の組み合わせに柔軟に対応することを可能にしている。
ここで、メインCPU41は、ベースマシン1のメイン基板
上にあってSQMGRサブシステム32、CHMサブシステム33、
IMMサブシステム34のソフトを含み、シリアルバス53を
介して各CPU42〜47と接続される。これらのCPU42〜47
は、第3図に示すシリアル通信インターフェースで接続
された各サブシステムと1対1で対応している。シリア
ル通信は、100msecを1通信サイクルとして所定のタイ
ミングに従ってメインCPU41と他の各CPU42〜47との間で
行われる。そのため、機構的に厳密なタイミングが要求
され、シリアル通信のタイミングに合わせることができ
ない信号については、それぞれのCPUに割り込みポート
(INT端子信号)が設けられシリアルバス53とは別のホ
ットラインにより割り込み処理される。すなわち、例え
ば64cpm(A4LEF)、309mm/secのプロセススピードでコ
ピー動作をさせ、レジゲートのコントロール精度等を±
1mmに設定すると、上記の如き100msecの通信サイクルで
は処理できないジョブが発生する。このようなジョブの
実行を保証するためにホットラインが必要となる。
従って、この複写機では、各種の付加装置を取りつけ
ることができるのに対応して、ソフトウェアについても
これら各付加装置に対応したシステム構成を採用するこ
とができるようになっている。
このような構成を採用した理由の1つは、(I)これ
らの付加装置すべての動作制御プログラムを仮にベース
マシン1に用意させるとすれば、このために必要とする
メモリの容量が膨大になってしまうことによる。また、
(II)将来新しい付加装置を開発したり、現在の付加装
置の改良を行った場合に、ベースマシン1内のROM(リ
ード・オンリ・メモリ)の交換や増設を行うことなく、
これらの付加装置を活用することができるようにするた
めである。
このため、ベースマシン1には、複写機の基本部分を
制御するための基本記憶領域と、ICカードから本複写機
の機能情報と共に取り込まれたプログラムを記憶する付
加記憶領域が存在する。付加記憶領域には、DADF13の制
御プログラム、ユーザインターフェース12の制御プログ
ラム等の各種プログラムが格納されるようになってい
る。そして、ベースマシン1に所定の付加装置を取りつ
けた状態でICカードをICカード装置22にセットすると、
ユーザインターフェース12を通してコピー作業に必要な
プログラムが読み出され、付加記憶装置にロードされる
ようになっている。このロードされたプログラムは、基
本記憶領域に書き込まれたプログラムと共働して、ある
いはこのプログラムに対して優先的な地位をもってコピ
ー作業の制御を行う。ここで使用されるメモリは電池に
よってバックアップされたランダム・アクセス・メモリ
から構成される不揮発性メモリである。もちろん、ICカ
ード、磁気カード、フロッピーディスク等の他の記憶媒
体も不揮発性メモリとして使用することができる。この
複写機ではオペレータによる操作の負担を軽減するため
に、画像の濃度や倍率の設定等をプリセットすることか
できるようになっており、このプリセットされた値を不
揮発性メモリに記憶するようになっている。
(I−4)シリアル通信方式 第5図はシリアル通信の転送データ構成と伝送タイミ
ングを示す図、第6図は1通信サイクルにおける相互の
通信間隔を示すタイムチャートである。
メインCPU41と各CPU(42〜47)との間で行われるシリ
アル通信では、それぞれ第5図(a)に示すようなデー
タ量が割り当てられる。同図(a)において、例えばユ
ーザインターフェースの場合にはメインCPU41からの送
信データTXが7バイト、受信データRXが15バイトであ
り、そして、次のスレーブすなわちオプティカルCPU45
に対する送信タイミングti(同図(c))が26msecであ
ることを示している。この例によると、総通信量は86バ
イトとなり、9600BPSの通信速度では約100msecの周期と
なる。そして、データ長は、同図(b)に示すようにヘ
ッダー、コマンド、そしてデータから構成している。同
図(a)による最大データ長による送受信を対象とする
と、全体の通信サイクルは、第6図に示すようになる。
ここでは、9600BPSの通信速度から、1バイトの送信に
要する時間を1.2msecとし、スレーブが受信終了してか
ら送信を開始するまでの時間を1msecとし、その結果、1
00msecを1通信サイクルとしている。
(I−5)ステート分割 第7図はメインシステムのステート分割を示す図であ
る。
ステート分割はパワーONからコピー動作、及びコピー
動作終了後の状態をいくつかに分割してそれぞれのステ
ートで行うジョブを決めておき、各ステートでジョブを
全て終了しなければ次のステートに移行しないようにし
てコントロールの能率と正確さを期するようにするため
のもので、各ステートに対応してフラグを決めておき、
各サブシステムはこのフラグを参照することによりメイ
ンシステムがどのステートにいるか分かり、自分が何を
すべきか判断する。また各サブシステムもステート分割
されていてそれぞれ各ステートに対応して同様にフラグ
を決めており、メインシステムはこのフラグを参照して
各サブシステムのステートを把握し管理している。
先ず、パワーオンするとプロセッサーイニシャライズ
の状態になり、ダイアグモードかユーザーモード(コピ
ーモード)かが判断される。ダイアグモードはサービス
マンが修理用等に使用するモードで、NVRAMに設定され
た条件に基づいて種々の試験を行う。
ユーザーモードにおけるイニシャライズ状態において
はNVRAMの内容により初期設定を行う。例えば、キャリ
ッジをホームの位置、レンズを倍率100%の位置にセッ
トしたり、また各サブシステムにイニシャライズの指令
を行う。イニシャライズが終了するとスタンバイに遷移
する。
スタンバイは全てのサブシステムが初期設定を終了
し、スタートボタンが押されるまでのステートであり、
全自動画面で「おまちください」の表示を行う。そして
コルツランプを点灯して所定時間フューザー空回転を行
い、フューザーが所定のコントロール温度に達するとU/
Iがメッセージで「コピーできます」を表示する。この
スタンバイ状態は、パワーON1回目では数10秒程度の時
間である。
セットアップはスタートボタンが押されて起動がかけ
られたコピーの前準備状態であり、メインモータ、ソー
ターモータが駆動され、感材ベルトのVDDP等の定数の
合わせ込みを行う。またADFモータがONし、1枚目の原
稿送り出しがスタートし、1枚目の原稿がレジゲートに
到達して原稿サイズが検知されてAPMSモードではトレ
イ、倍率の決定がなされ、ADF原稿がプラテンに敷き込
まれる。そして、ADF2枚目の原稿がレジゲートまで送り
出され、サイクルアップに遷移する。
サイクルアップはベルトを幾つかのピッチに分割して
パネル管理を行い、最初のパネルがゲットパークポイン
トへくるまでのステートである。即ち、コピーモードに
応じてピッチを決定し、オプチカル・サブシステムに倍
率を知らせてレンズ移動を行わせる。そして、CHMサブ
システム、IMMサブシステムにコピーモードを通知し、
倍率セットが認識されると、倍率と用紙サイズによりス
キャン長が決定されてオプチカル・サブシステムに知ら
せる。そして、マーキング・サブシステムにコピーモー
ドを通知し、マーキング・サブシステムの立ち上げが終
了すると、IMMサブシステムでピッチによって決まるパ
ネルL/Eをチエックし、最初のコピーパネルが見つか
り、ゲットパークポイントに到達するとゲットパークレ
ディとなってサイクルに入る。
サイクルはコピー動作中の状態で、ADC(Automatic D
ensity Control)、AE(Automatic Exposure)、DDPコ
ントロール等を行いながらコピー動作を繰り返し行う。
そしてR/L=カウント枚数になると原稿交換を行い、こ
れを所定原稿枚数だけ行うとコインシデンス信号が出て
サイクルダウンに入る。
サイクルダウンは、キャリッジスキャン、用紙フィー
ド等を終了し、コピー動作の後始末を行うステートであ
り各コロトロン、現像機等をOFFし、最後に使用したパ
ネルの次のパネルがストップパーク位置に停止するよう
にパネル管理して特定のパネルだけが使用されて疲労を
生じないようにする。
このサイクルダウンからは通常スタンバイに戻るが、
プラテンモードでコピーしていた場合に再度スタートキ
ーを押すリスタートの場合にはセットアップに戻る。ま
たセットアップ、サイクルアップからでもジャム発生等
のサイクルダウン要因が発生するとサイクルダウンに遷
移する。
パージはジャムが発生した場合のステートで原因ジャ
ム用紙を取り除くと他の用紙は自動的に排出される。通
常、ジャムが発生するとどのようなステートからでもサ
イクルダウン→スタンバイ→パージと遷移する。そして
パージエンドによりスタンバイまたはセットアップに遷
移するが、再度ジャムが発生するとサイクルダウンへ遷
移する。
ベルトダウンはタッキングポイントよりトレイ側でジ
ャムが発生したような場合に生じ、ベルトクラッチを切
ることによりベルト駆動が停止される状態で、ベルトよ
り先の用紙は排出することができる。
ハードダウンはインターロックが開けられて危険な状
態になったり、マシーンクロックフェイルが発生して制
御不能になったような状態で、24V電源供給が遮断され
る。
そして、これらベルトダウン、ハードダウン要因が除
去されるとスタンバイに遷移する。
(II)具体的な各部の構成 (II−1)光学系 第8図(a)は光学系の概略側面図、第8図(b)は
平面図、(c)は(b)のX−X方向側面図である。
本実施例の走査露光装置3は、像を感材ベルト4の移
動速度よりも速い速度で感材上に露光するPIS(プリセ
ッション・イメージング・システム)方式を採用すると
共に、第2走査系Bを固定し、第1走査系Aを独立して
移動可能にする方式を採用している。すなわち、第1走
査系Aは、露光ランプ102および第1ミラー103を有する
第1キャリッジ101と、第2ミラー106および第3ミラー
107を有する第2キャリッジ105から構成され、プラテン
ガラス2上に載置された原稿を走査する。一方、第2走
査系Bは、第4ミラー110および第5ミラー111を有する
第3キャリッジ109と、第6ミラー113を有する第4キャ
リッジ112から構成されている。また、第3ミラー107と
第4ミラー110の光軸上にはレンズ108が配置され、倍率
に応じてレンズモータにより移動されるが、走査露光中
は固定される。
これら第1走査系Aおよび第2走査系Bが、直流サー
ボモータであるキャリッジモータ114により駆動され
る。キャリッジモータ114の出力軸115の両側に伝達軸11
6、117が配設され、出力軸115に固定されたタイミング
プーリ115aと伝達軸116、117に固定されたタイミングプ
ーリ116a、117a間にタイミングベルト119a、119bが張設
されている。また、伝達軸116にはキャプスタンプーリ1
16bが固定されこれに対向して配置される従動ローラ120
a,120b間には、第1のワイヤーケーブル121aがたすき状
に張設され、該ワイヤーケーブル121aには、前記第1キ
ャリッジ101が固定されると共に、ワイヤーケーブル121
aは、第2キャリッジ105に設けられた減速プーリ122aに
巻回されており、キャリッジモータ114を図示矢印方向
に回転させた場合には、第1キャリッジ101が速度V1で
図示矢印方向に移動すると共に、第2キャリッジ105が
速度V1/2で同方向に移動するようにしている。
また、伝達軸117に固定されたタイミングプーリ117b
とこれに対向して配置される伝達軸123のタイミングプ
ーリ123a間には、タイミングベルト119cが張設され、伝
達軸123のキャプスタンプーリ123bとこれに対向して配
置される従動ローラ120c間に第2のワイヤーケーブル12
1bが張設されている。該ワイヤーケーブル121bには、前
記第4キャリッジ112が固定されると共に、ワイヤーケ
ーブル121bは、第3キャリッジ109に設けられた減速プ
ーリ122bに巻回されており、キャリッジモータ114を図
示矢印方向に回転させた場合には、第4キャリッジ112
が速度V2で図示矢印方向に移動すると共に、第3キャ
リッジ109が速度V2/2で同方向に移動するようにしてい
る。
さらに、第8図(b)に示すように、伝達軸117に
は、タイミングプーリ117aの回転をタイミングプーリ11
7bに伝達させるためのPISクラッチ125(電磁クラッチ)
が設けられていて、該PISクラッチ125の通電がオフにな
るとこれを係合させ、回転軸115の回転が伝達軸117、12
3に伝達される。また、PISクラッチ125に通電されこれ
が解放すると伝達軸117、123には回転軸115の回転が伝
達されないように構成されている。また、第8図(c)
に示すように、タイミングプーリ116aの側面には、係合
突起126aが設けられ、LDCロックソレノイド127のオンに
より係合片126bが係合突起126aに係合して、伝達軸116
を固定しすなわち第1走査系Aを固定し、LDCロックス
イッチ129をオンさせるようにしている。さらに、タイ
ミングプーリ123aの側面には、係合突起130aが設けら
れ、PISロックソレノイド131のオンにより係合片130bが
係合突起130aに係合して、伝達軸123を固定しすなわち
第2走査系Bを固定しPISロックスイッチ132をオンさせ
るようにしている。
以上のように構成した走査露光装置においては、PIS
クラッチ125の係合解放によりPISモードとNON−PISモー
ドの露光方式が選択される。PISモードは、例えば倍率
が65%以上の時にPISクラッチ125を係合させて第2走査
系Bを速度V2で移動させることにより、感材ベルト4
の露光点を感材と逆方向に移動させ、光学系の走査速度
V1をプロセススピードVPより相対的に速くして単位時
間当たりのコピー枚数を増大させる。このとき、倍率を
MとするとV1=VP×3.5/(3.5M−1)であり、M=
1、VP=308.9mm/sとするとV1=432.5mm/sとなる。ま
た、V2はタイミングプーリ117b、123bの径により決ま
りV2=(1/3〜1/4)V1となっている。一方、NON−PIS
モードにおいては、縮小時における走査系の速度の増大
および照明パワーの増大を防止し消費電力を抑制するた
めに、例えば64%以下の場合には、PISクラッチ125を解
放させると共にPISロックソレノイドをオンさせること
により、第2走査系Bを固定し露光点を固定してスキャ
ンし、駆動系の負荷および原稿照明パワーの増大を回避
し、1.5KVAの実現に寄与するものである。
上記レンズ108は、第9図(a)に示すように、プラ
テンガラス2の下方に配設されるレンズキャリッジ135
に固定された支持軸136に摺動可能に取付けられてい
る。レンズ108はワイヤー(図示せず)によりレンズモ
ータZ137に連結されており、該レンズモータZ137の回転
によりレンズ108を支持軸136に沿ってZ方向(図で縦方
向)に移動させて倍率を変化させる。また、レンズキャ
リッジ135は、ベース側の支持軸139に摺動可能に取付け
られると共に、ワイヤー(図示せず)によりレンズモー
タX140に連結されており、レンズモータX140の回転によ
りレンズキャリッジ135を支持軸139に沿って、X方向
(図で横方向)に移動させて倍率を変化させる。これら
レンズモータ137、140は4相のステッピングモータであ
る。レンズキャリッジ135が移動するとき、レンズキャ
リッジ135に設けられた小歯車142は、レンズカム143の
雲型面に沿って回転しこれにより大歯車144が回転しワ
イヤーケーブル145を介して第2走査系の取付基台146を
移動させる。従って、レンズモータX140の回転によりレ
ンズ108と第2走査系Bの距離を所定の倍率に対して設
定可能になる。
また、第9図(b)に示すように、レンズ108の1側
面にはレンズシャッタ147がリンク機構148により開閉自
在に設けられ、シャッタソレノイド149のオンオフによ
り、イメージスキャン中はレンズシャッタ147が開とな
り、イメージスキャンが終了すると閉となる。レンズシ
ャッタ147により遮光する目的は、ベルト感材上にDDPパ
ッチ、ADCパッチを形成することと、PISモード時におい
て第2走査系Bがリターンするときの像の消込を防止す
ることである。
第10図は光学系のサブシステムの概要を示すブロック
構成図を示している。オプティカルCPU45は、メインCPU
41とシリアル通信およびホットラインにより接続され、
メインCPU41から送信されるコピーモードにより感材上
に潜像を形成するために、各キャリッジ、レンズ等のコ
ントロールを行っている。制御用電源152は、ロジック
用(5V)、アナログ用(±15V)、ソレノイド、クラッ
チ用(24V)からなり、モータ用電源153は38Vで構成さ
れる。
キャリッジレジセンサ155は、第1ミラー101のレジス
ト位置に対応するように配置され、第1走査系Aに取付
けられたアクチュエータがキャリッジレジセンサ155を
踏み外すと信号を出力する。この信号はオプティカルCP
U45に送られレジストレーションを行うための位置或い
はタイミングを決定したり、第1走査系Aのリターン時
におけるホーム位置Pを決定するようになっている。ま
た、キャリッジの位置を検出するために第1ホームセン
サ156a、第2ホームセンサ156bが設けられており、第1
ホームセンサ156aは、レジスト位置と第1走査系Aの停
止位置との間の所定位置に配置され、第1走査系Aの位
置を検出し信号を出力している。また、第2ホームセン
サ156bは第2走査系の位置を検出し信号を出力してい
る。
ロータリエンコーダ157は、キャリッジモータ114の回
転角に応じて90°位相のずれたA相、B相のパルス信号
を出力するタイプのものであり、例えば、200パルス/
回転で第1走査系のタイミングプーリの軸ピッチが0.15
71mm/パルスに設計されている。偏倍用ソレノイド159
は、CPU45の制御により偏倍レンズ(図示せず)を垂直
方向に移動させ、偏倍レンズの移動を偏倍スイッチ161
のオンオフ動作で確認している。レンズホームセンサ16
1、162は、レンズXモータ140およびレンズZモータ137
のホーム位置を検出するセンサである。LDCロックソレ
ノイド127は、CPU45の制御により第1走査系Aを所定位
置に固定するもので、ロックしたことをLDCロックスイ
ッチ129により確認している。PISロックソレノイド131
は、NON−PISモード時にPISクラッチ125が解放されたと
きに、第2走査系Bを固定するもので、ロックしたこと
をPISロックスイッチ132で確認している。PISクラッチ1
25は、通電時にクラッチを解放させ非通電時にクラッチ
を係合させるタイプのもので、PISモード時の消費電力
を低減させ1.5kVAの実現に寄与している。
第11図(a)、(b)は光学系のスキャンサイクルの
制御を示し、本制御は第1走査系Aを指定された倍率、
スキャン長で走査するもので、ホットラインよりスキャ
ンスタート信号を受信すると起動する。メインより受信
したスキャン長データから、レジセンサの割り込みから
スキャン終了までのエンコーダクロックのカウント数で
あるイメージ・スキャンカウントが演算される。先ず、
倍率に対応した基準クロックデータを設定した後、ステ
ップでキャリッジモータをスキャン方向(CW)に回転
させ、スキャン時の加速制御を行う(ステップ)。次
いでステップにおいてPLL(位相制御)モードにセッ
トし、ステップでレジセンサがオフの割り込み信号が
あれば、イメージスキャンを開始しエンコーダクロック
のカウント数が上記スキャン長に相当する値以上になる
と(ステップ)、PLLモードを解除して速度モードに
セットし、キャリッジモータをリターン方向(CCW)に
回転させる。次いで、ステップにおいてCWからCCW
(逆転信号)への割り込みがあるか否かが判定され、あ
ればリターン時の加速制御を行い(ステップ)、エン
コーダのカウント数が予め設定されたブレーキ開始点に
到れば(ステップ)、リターン時の減速制御を行い
(ステップ)、再度逆転信号があればキャリッジモー
タを停止する(ステップ)。また、(b)に示すよう
に、シャッタをオン(開)するカウント数を設定し、エ
ンコーダのクロック数がシャッタオンカウント以上にな
ればシャッタを開き、エンコーダのクロック数がシャッ
タオフカウント以上になればシャッタを閉じてイメージ
スキャンを終了する。
(II−2)ベルト廻り ベルト廻りはイメージング系とマーキング系からなっ
ている。
イメージング系はIMMサブシステム34によって管理さ
れ、潜像の書込み、消去を行っている。マーキング系は
マーキングサブシステム35により管理され、帯電、露
光、表面電位検出、現像、転写等を行っている。本複写
機においては、以下に述べるようにベルト上のパネル管
理、パッチ形成等を行ってコピーの高速化、高画質化を
達成するために、IMMサブシステム34とマーキングサブ
システム35とが互いに協動している。
第12図はベルト廻りの概要を示す図である。
ベースマシーン1内には有機感材ベルト4が配置され
ている。有機感材ベルトは電荷発生層、トランスファ層
等何層にも塗って感材を形成しているので、Seを蒸着し
て感材を形成する感光体ドラムに比して自由度が大き
く、製作が容易になるのでコストを安くすることがで
き、またベルト回りのスペースを大きくすることができ
るので、レイアウトがやり易くなるという特徴がある。
一方、ベルトには伸び縮みがあり、またロールも温度
差によって径が変化するので、ベルトのシームから一定
の距離にベルトホールを設けてこれを検出し、またメイ
ンモータの回転速度に応じたパルスをエンコーダで発生
させてマシーンクロックを形成し、一周のマシーンクロ
ックを常時カウントすることにより、ベルトの伸び縮み
に応じてキャリッジのスタートの基準となるピッチ信
号、レジゲートのタイミングを補正する。
本装置における有機感材ベルト4は長さが1m以上あ
り、A4サイズ4枚、A3サイズ3枚が載るようにしている
が、ベルトにはシームがあるため常にパネル(ベルト上
に形成された像形成領域)管理をしておかないと定めた
パネルのコピーがとれない。そのため、シームから一定
の距離に設けられたベルトホールを基準にしてパネルの
位置を定め、ユーザーの指定するコピーモード、用紙サ
イズに応じてベルト上に載るパネル数(ピッチ数)を決
め、またスタートボタンを押して最初にコピーをとるパ
ネルがロール201の近傍のゲットパークの位置にきたと
き信号を出し、ここからコピーがとれるという合図をす
るようにしている。
有機感材ベルト4はチャージコロトロン(帯電器)21
1によって一様に帯電されるようになっており、図の時
計方向に定速駆動されている。そして最初のパネルがレ
ジ(露光箇所)231の一定時間前にきたときピッチ信号
を出し、これを基準としてキャリッジスキャンと用紙フ
ィードのタイミングがとられる。チャージコロトロン21
1によって帯電されたベルト表面は露光箇所231において
露光される。露光箇所231には、ベースマシン1の上面
に配置されたプラテンガラス2上に載置された原稿の光
像が入射される。このために、露光ランプ102と、これ
によって照明された原稿面の反射光を伝達する複数のミ
ラー101〜113および光学レンズ108とが配置されてお
り、このうちミラー101は原稿の読み取りのためにスキ
ャンされる。またミラー110、111、113は第2の走査光
学系を構成し、これはPISと呼ばれるもので、プロセス
スピードを上げるのには限界があるため、プロセススピ
ードを上げずにコピー速度が上げられるように、ベルト
の移動方向と反対方向に第2の走査光学系をスキャンし
て相対速度を上げ、最大64枚/min(CPM)を達成するよ
うにしている。
露光箇所231でスリット状に露光された画情報によっ
て有機感材ベルト4上には原稿に対応した静電潜像が形
成される。そして、IEL(インターイメージランプ)215
で不要な像や像間のイレーズ、サイドイレーズを行った
後、静電潜像は、通常黒色トナーの現像装置216、また
はカラートナーの現像装置217によって現像されてトナ
ー像が作成される。トナー像は有機感材ベルト4の回転
と共に移動し、プリトランスファコロトロン(転写器)
218、トランスファコロトロン220の近傍を通過する。プ
リトランスファコロトロン218は、通常、交流印加によ
りトナーの電気的付着力を弱めトナーの移動を容易にす
るためのものである。また、ベルトは透明体で形成され
ているので、転写前にプリトランスファランプ225(イ
レーズ用に兼用)で背面からベルトに光を照射してさら
にトナーの電気的付着力を弱め、転写が行われ易くす
る。
一方、ベースマシン1の供給トレイに収容されている
コピー用紙、あるいは手差しトレイ16に沿って手差しで
送り込まれるコピー用紙は、送りロールによって送り出
され、搬送路501に案内されて有機感材ベルト4とトラ
ンスファコロトロン220の間を通過する。用紙送りは原
則的にLEF(Long Edge Feed)によって行われ、用紙の
先端と露光開始位置とがタッキングポイントで一致する
ようにレジゲートが開閉制御されてトナー像がコピー用
紙上に転写される。そしてデタックコロトロン221、ス
トリップフィンガ222で用紙と感材ベルト4とが剥がさ
れ、転写後のコピー用紙はヒートロール232およびプレ
ッシャロール233の間を通過して熱定着され、搬送ロー
ル234、235の間を通過して図示しない排出トレイ上に排
出される。
コピー用紙が剥がされた感材ベルト4はプレクリーン
コロトロン224によりクリーニングし易くされ、ランプ2
25による背面からの光照射により不要な電荷が消去さ
れ、ブレード226によって不要なトナー、ゴミ等が掻き
落とされる。
なお、ベルト4上にはパッチジェネレータ212により
像間にパッチを形成し、パッチ部の静電電位をESVセン
サ214で検出して濃度調整用としている。またベルト4
には前述したようにホールが開けられており、ベルトホ
ールセンサ213でこれを検出してベルトスピードを検出
し、プロセススピード制御を行っている。またADC(Aut
o Density Control)センサ219で、パッチ部分に載った
トナーからの反射光量とトナーがない状態における反射
光量とを比較してトナーの付着具合を検出し、またポッ
プセンサ223で用紙が剥がれずにベルトに巻きついてし
まった場合を検知している。
第13図は感材ベルト4上のパネル分割の様子を示すも
のである。
ベルト4はシーム部251があるので、ここに像がのら
ないようにしており、シーム部から一定距離lの位置に
ベルトホール252が設けられ、例えば周長1158mmの場合
でlは70mmとしている。図の253、254は感材ベルト面を
Nピッチ分割したときの先頭と最後のパネルで、図のB
はパネルの間隔、Cはパネル長、Dはパネルのピッチ長
さであり、4ピッチ分割の場合は289.5mm、3ピッチ分
割の場合は386mm、2ピッチ分割の場合は579mmである。
シーム251は、パネル253のLE(Lead Edge)とパネル254
のTE(Tail Edge)との中央にくるようにA=B/2とす
る。
なお、パネルのLEは用紙のLEと一致させる必要がある
が、TEは必ずしも一致せず、パネル適用の最大用紙TEと
一致する。
第14図はIMMサブシステムの機能の概略を示すブロッ
ク構成図である。
IMMサブシステム34の機能を概説すると、IELサブシス
テム40とバスラインによるシリアル通信を行い、高精度
のコントロールを行うためにホットラインにより割り込
み信号を送って像形成の管理を行うと共に、マーキング
サブシステム35、CHMサブシステム33に制御信号を送っ
てベルト廻りのコントロールを行っている。
また有機感材ベルト4に開けたホールを検出してメイ
ンモータの制御を行うと共に、パネルの形成位置を決定
してパネル管理を行っている。また低温環境の場合には
フューザーの空回転を行わせて定着ロールを所定温度に
維持し、迅速なコピーが行えるようにしている。そし
て、スタートキーが押されるとセットアップ状態にな
り、コピーに先立ってVDDP等の定数の合わせ込みを行
い、コピーサイクルに入ると原稿サイズに基づいてイメ
ージ先端、後端の縁消しを行って必要な像領域を形成す
る。またインターイメージ領域にパッチを形成してトナ
ー濃度調整用のパッチの形成を行っている。さらにジャ
ム要因、ベルトフェール等のハードダウン要因が検出さ
れると、ベルトの停止、あるいはシーケンスマネージャ
と交信してマシンの停止を行う。
次にIMMサブシステムの入出力信号、及び動作につい
て説明する。
ブラックトナーボトル261、カラートナーボトル262に
おけるトナーの検出信号が入力されてトナー残量が検出
される。
オプチカルレジセンサ155からはIMMサブシステムから
マーキングサブシステムへ出すPGリクエスト信号、バイ
アスリクエスト信号、ADCリクエスト信号の基準となる
オプチカルレジ信号が入力される。
プラテン原稿サイズセンサS6〜S10からは原稿サイ
ズが入力され、これと用紙サイズとからIEL215による消
し込み領域が決定される。
ベルトホールセンサ213からはベルトホール信号が入
力され、メインモータ264、265によりプロセススピード
の制御を行ってベルトが一周する時間のバラツキに対す
る補正を行っている。メインモータは2個設けて効率の
よい動作点で運転できるようにし、負荷の状態に応じて
モータのパワーを効率よく出せるようにし、また電力の
有効利用を図ると共に、停止位置精度を向上させるため
にモータによる回生制動を行っている。またモータは逆
転駆動を行うことができる。これはブレードを感材ベル
トに密着させてクリーニングを行うとブレードの手前側
に紙粉やトナーの滓が溜るのでこれを落とすためであ
る。またモータによるベルト駆動はベルトクラッチ267
を介して行っており、ベルトのみ選択的に停止すること
ができる。このモータの回転と同期してエンコーダから
パルスを発生させ、これをマシンクロックとして使用し
てベルトスピードに応じたマシンクロックを得ている。
なお、ベルトホールセンサ213で一定時間ホールが検
出できなかったり、ホールの大きさが変わってしまった
ような場合にはこのことがIMMからシーケンスマネージ
ャに伝えられてマシンは停止される。
また、IMMサブシステムは、IELサブシステム40とシリ
アル通信を行うと共に、ホットラインを通じて割り込み
信号を送っており、IELイネーブル信号、IELイメージ信
号、ADCパッチ信号、IELブラックバンド信号を送出して
いる。IELイメージ信号で不要な像の消し込みを行い、A
DCパッチ信号でIELサブシステム40により、パッチジェ
ネレータ212で形成されたパッチ領域の形状、面積を規
定すると共に、電荷量を調整して静電電位を500〜600V
の一定電位に調整する。IELブラックバンド信号はブレ
ード226によりベルト4を損傷しないように、所定間隔
毎に像間にブラックバンドを形成してトナーを付着させ
て一種の潤滑剤の役割りを行わせ、特に白紙に近いよう
な状態のようなトナー量が極めて少ないときコピーの場
合でもベルト4を損傷しないようにしている。
さらに、IMMはマーキングサブシステム35とはホット
ラインによる通信を行っており、オプチカチカルレジ信
号を基準にしてパッチ形成要求信号、バイアス要求信
号、ADC要求信号を送出する。マーキングサブシステム3
5はこれを受けてパッチジェネレータ212を駆動してパッ
チを形成すると共に、ESVセンサ214を駆動して静電電位
を検出し、また現像機216、217を駆動してトナー画像を
形成している。またプリトランスファコロトロン218、
トランスファコロトロン220、デタックコロトロン221の
駆動制御を行っている。
IMMからはピッチリセット信号が送出されており、
これを基準にしてキャリッジのスタートのタイミングを
とるようにしている。
またカラー現像器ユニットが装着されているか否かの
検知信号が入力され、現像器のトナーが黒色かカラーか
を検出している。
CHMサブシステム33へはIMMからレジゲートトリガ信号
を送ってタッキングポイントで用紙と像の先端とが一致
するように制御すると共に、レジゲートの開くタイミン
グを補正する必要がある場合は、その補正量を算出して
送っている。
またブレード226で掻き落としたトナーは回収トナー
ボトル268に回収され、ボトル内のトナー量の検出信号
がIMMに入力され、所定量を超えると警報するようにし
ている。
まIMMはファンモータ268を駆動して異常な温度上昇を
防止し、環境温度が許容温度範囲内にあって安定した画
質のコピーが得られるようにしている。
第15図はタイミングチャートを示すものである。
制御の基準となる時間はオプチカルレジセンサ位置で
ある。オプチカルレジセンサオン/オフ信号の所定時間
(T1)後よりIELがオフされる。すなわちT1まではオン
していて先端消し込みを行い、T2以後はオンして後端消
し込みを行っている。こうしてIELイメージ信号により
像形成が行われ、またレジゲートのタイミングを制御す
ることでタッキングポイントでの用紙の先端と像の先端
とを一致させている。像形成終了後、パッチジェネレー
タ要求信号(基準時よりT5後)によりADCパッチ信号が
発生し、インターイメージにパッチを形成する。またパ
ッチ形成後、バイアス要求信号が発せられて(T6後)現
像が行われ、その後ADC要求信号が発せられ(T7後)て
トナー濃度の検出が行われる。またブラックバンド信号
によりインターイメージにブラックバンドが形成され
る。
なお、AE(Auto Exposure)スキャン中においては、I
ELイメージ信号のON/OFFは行わない。
(II−3)用紙搬送系 第16図において、用紙トレイとして上段トレイ6−
1、中段トレイ6−2、下段トレイ6−3、そしてデュ
ープレックストレイ11がベースマシン内に装備され、オ
プションによりサイドに大容量トレイ(HCF)17、手差
しトレイ(MSI)16が装備され、各トレイには適宜ノー
ペーパーセンサ、サイズセンサ、およびクラッチ等が備
えられている。ここで、ノーペーパーセンサは、供給ト
レイ内のコピー用紙の有無を検知するためのセンサであ
り、サイズセンサはトレイ内に収容されているコピー用
紙のサイズを判別するためのセンサである。また、クラ
ッチは、それぞれの紙送りロールの駆動をオン・オフ制
御するための部品である。このように複数の供給トレイ
に同一サイズのコピー用紙をセットできるようにするこ
とによって、1つの供給トレイのコピー用紙がなくなっ
たとき他の供給トレイから同一サイズのコピー用紙を自
動的に給送する。
コピー用紙の給送は、専用に設けられたフィードモー
タによって行われ、フィードモータにはステップモータ
が使用されている。コピー用紙の給送が正常に行われて
いるかどうかはフィードセンサによって検知される。そ
して、一旦送り出されたコピー用紙の先端を備えるため
のレジストレーション用としてゲートソレノイドが用い
られる。このゲートソレノイドは、通常のこの種のソレ
ノイドと異なる通電時にゲートが開きコピー用紙を通過
させるような制御を行うものである。従って、コピー用
紙の到来しない待機状態ではゲートソレノイドに電源の
供給がなく、ゲートは開いたままとなって消費電力の低
減を図っている。そして、コピー用紙が到来するわずか
手前の時点にゲートソレノイドが通電され、通過を阻止
するためにゲートが閉じる。しかる後、所定のタイミン
グでコピー用紙の搬送を再開する時点で通電を停止しゲ
ートを開くことになる。このような制御を行うと、コピ
ー用紙の先端が通過を阻止されている時点でのゲートの
位置の変動が少なくなり、コピー用紙が比較的強い力で
ゲートに押し当てられた場合でもその位置決めを正確に
行うことができる。
用紙の両面にコピーする両面モードや同一面に複数回
コピーする合成モードにより再度コピーする場合には、
デュープレックストレイ11へスタックする搬送路に導か
れる。両面モードの場合には、搬送路から直接デュープ
レックストレイ11へスタックされるが、合成モードの場
合には、一旦搬送路から合成モード用インバータ10へ搬
送され、しかる後反転してデュープレックストレイ11へ
に導かれる。なお、搬送路501からソーター等への排紙
出口502とデュープレックストレイ11側との分岐点には
ゲート503が設けられ、デュープレックストレイ11側に
おいて合成モード用インバータ10へ導く分岐点には搬送
路を切り換えるためのゲート505、506が設けられ、さら
に、排紙出口502はゲート507が設けられトリロールイン
バータ9で反転させることにより、コピーされた面を表
側にして排出できるようにしている。
上段トレイ及び中段トレイは、用紙枚数が500枚程
度、A3〜B5、リーガル、レター、特B4、11×17の用紙サ
イズが収容可能なトレイである。そして、第17図に示す
ようにトレイモータ551を有し、用紙が少なくなるとト
レイ552が傾く構造になっている。センサとしては、用
紙サイズを検知する3つのペーパーサイズセンサ553〜5
55、用紙切れを検知するノーペーパーセンサ556、トレ
イ高さの調整に使用するサーフェースコントロールセン
サ557を備えている。また、トレイの上がりすぎを防止
するためのイマージェンシイスイッチ558がある。下段
トレイは、用紙枚数が1100枚程度、上段トレイ及び中段
トレイと同様の用紙サイズが収納可能なトレイである。
第16図において、デュープレックストレイは、用紙枚
数が50枚程度、上記各トレイと同じ用紙サイズが収容可
能なトレイであり、用紙の1つの面に複数回のコピーを
行ったり、2つの面に交互にコピーを行う場合にコピー
済の用紙を一時的に収容するトレイである。デュープレ
ックストレイ11の入口側搬送路には、フィードロール50
7、ゲート505が配置され、このゲート505により合成モ
ードと両面モードに応じた用紙搬送の切り換え制御を行
っている。例えば両面モードの場合には、上方から搬送
されてきた用紙がゲート505によりフィードロール509側
に導かれ、合成モードの場合には、上方から搬送されて
きた用紙がゲート505、506により一旦合成モード用イン
バータ10に導かれ、しかる後反転するとゲート506によ
りフィードロール510、デュープレックストレイ11側に
導かれる。デュープレックストレイ11に用紙を収納して
所定のエッジ位置まで自由落下させるには、一般に17°
〜20°程度のトレイ傾斜角が必要である。しかし、本複
写機では、装置のコンパクト化を図りデュープレックス
トレイ11を狭いスペースの中に収納したため、最大8°
の傾斜角しかとれない。そこで、デュープレックストレ
イ11には、第18図に示すようにサイドガイド561とエン
ドガイド562が設けられている。これらサイドガイドと
エンドガイドの制御では、用紙サイズが決定されるとそ
の用紙サイズに対応する位置で停止させる。
大容量トレイ(HCF)は、数千枚のコピー用紙を収容
することのできる供給トレイである。例えば原稿を拡大
したり縮小してコピーをとる必要のない顧客や、コピー
量が少ない顧客は、ベースマシン単体を購入することが
適切な場合が多い。これに対して、多量のコピーをとる
顧客や複雑なコピー作業を要求する顧客にとってはデュ
ープレックストレイや大容量トレイが必要とされる場合
が多い。このような各種要求を実現する手段として、こ
の複写機システムではそれぞれの付加装置を簡単に取り
つけたり取り外すことができる構造とし、また付加装置
の幾つかについては独立したCPU(中央処理装置)を用
意して複数のCPUによる分散制御を行うことにしてい
る。このことは、単に顧客の希望する製品が容易に得ら
れるという利点があるばかりでなく、新たな付加装置の
取り付けの可能性は顧客に対して新たなコピー作業の可
能性を教示することになり、オフィスの事務処理の進化
を推進させるという点でこの複写機システムの購入に大
きな魅力を与えることになる。
手差しトレイ(MSI)16は、用紙枚数50枚程度、用紙
サイズA2F〜A6Fが収容可能なトレイであって、特に他の
トレイに収容できない大きなサイズの用紙を使うことが
できるものである。従来のこの種の手差しトレイは、1
枚ずつ手差しを行うので、手差しが行われた時点でコピ
ー用紙を手差しトレイから優先的に送り出せばよく、手
差しトレイ自体をオペレータが選択する必要はない。こ
れに対して本複写機の手差しトレイ16は複数枚のコピー
用紙を同時にセットすることができる。従って、コピー
用紙のセットをもってその手差しトレイ16からの給送を
行わせると、コピー用紙を複数枚セットしている時点で
そのフィードが開始される可能性がある。このような事
態を防止するために、手差しトレイ16の選択が行わせる
ようにしている。
本複写機では、トレイにヌジャーロール513、フィー
ドロール512、テイクアウェイロール511を一体に取り付
ける構成を採用することによってコンパクト化を図って
いる。用紙先端がテイクアウェイロール511にニップさ
れた後、フィードアウトセンサーで先端を検知して一時
停止させることによって、転写位置を合わせるためのプ
レレジストレーションを行い、フィーダ部での用紙の送
り出しばらつきを吸収している。送り出された用紙は、
アライナ装置515を経て感材ベルト4の転写位置に給送
される。
(II−4)原稿自動送り装置(DADF) 第19図においてDADF13は、ベースマシン1のプラテン
ガラス2の上に取りつけられている。このDADF13には、
原稿601を載置する原稿トレイ602が備えらえている。原
稿トレイ602の原稿送り出し側には、送出パドル603が配
置されており、これにより原稿601が1枚ずつ送り出さ
れる。送りだされた原稿601は、第1の駆動ローラ605と
その従動ローラ606および第2の駆動ローラ607とその従
動ローラ608により円弧状搬送路609に搬送される。さら
に、円弧状搬送路609は、手差し用搬送路610と合流して
水平搬送路611に接続されると共に、円弧状搬送路609の
出口には、第3の駆動ローラ612とその従動ローラ613が
設けられている。この第3の駆動ローラ612は、ソレノ
イド(図示せず)により上下に昇降自在になっており、
従動ローラ613に対して接離可能に構成されている。水
平搬送路611には、図示しない駆動モータにより回動さ
れる停止ゲート615が設けられると共に、水平搬送路611
から円弧状搬送路609に向けて反転用搬送路616が接続さ
れている。反転用搬送路616には、第4の駆動ローラ617
が設けられている。また、水平搬送路611の出口と対向
してプラテンガラス2の上にベルト駆動ローラ619が設
けられ、その従動ローラ620間に張設されたベルト621の
正逆転可能にしている。このベルト搬送部の出口には、
第5の駆動ローラ622が設けられ、また、前記手差し用
搬送路610には第6の駆動ローラ623が配設されている。
該駆動ローラ623はベースマシン1の前後方向(図で紙
面と垂直方向)に2個設けられ、同一サイズの原稿を2
枚同時に送ることが可能に構成されている。なお、625
は第7の駆動ローラ626により送出バドル603の表面をク
リーニングするクリーニングテープである。
次に第20図をも参照しつつフォトセンサS1〜S12に
ついて説明する。S1は原稿トレイ602上の原稿601の有
無を検出するノーペーパーセンサ、S2は原稿の通過を
検出するテイクアウエイセンサ、S3、S4は手差し用搬
送路610の前後に設けられるフィードセンサ、S5はスキ
ューローラ627により原稿の斜め送りが補正され停止ゲ
ート615において原稿が所定位置にあるか否かを検出す
るレジセンサ、S6〜S10は原稿のサイズを検出するペ
ーパサイズセンサン、S11は原稿が排出されたか否かを
検出する排出センサ、S12はクリーニングテープ625の
終端を検出するエンドセンサである。
次に第21図をも参照しつつ上記構成からなるDADF13の
作用について説明する。(イ)はプラテンモードであ
り、プラテン2上に原稿601を載置して露光するモード
である。
(ロ)はシンプレックスモードであり、原稿トレイ60
2には、原稿601をそのコピーされる第1の面が上側とな
るようにして積層する。スタートボタンを押すと先ず、
第1の駆動ローラ605および第2の駆動ローラ607が回転
するが、第3の駆動ローラ612は上方に移動して従動ロ
ーラ613と離れると共に、停止ゲート615は下降して水平
搬送路611を遮断する。これにより原稿601は円弧状搬送
路609を通り、停止ゲート615に押し当てられる(〜
)。この停止ゲート615の位置でスキューローラ627に
より、原稿はその端部が水平搬送路611と直角になるよ
うに補正されると共に、センサS6〜S10で原稿サイズ
が検出される。次いで、第3の駆動ローラ612が下方に
移動して従動ローラ613と接触すると共に、停止ゲート6
15は上昇して水平搬送路611を開き、第3の駆動ローラ6
12、ベルト駆動ローラ619および第5の駆動ローラ622が
回転し、原稿のコピーされる面が下になってプラテン2
上の所定位置に送られ露光された後、排出される。な
お、手差し用搬送路610から単一原稿を送る場合にも同
様な作用となり、原稿を1枚づつ送る機能に加え、同一
サイズの2枚の原稿を同時に送る機能(2−UP)、大型
原稿を送る機能(LDC)、コンピュータ用の連続用紙を
送るコンピュータフォームフィーダ(CCF)機能を有す
る。
(ハ)はデュープレックスモードであり、原稿の片面
を露光する工程は上記(ロ)の〜の工程と同様であ
るが、片面露光が終了するとベルト駆動ローラ619が逆
転し、かつ、第3の駆動ローラ612は上方に移動して従
動ローラ613と離れると共に、停止ゲート615は下降して
水平搬送路611を遮断する。従って、原稿は反転用搬送
路616に搬送され、さらに第4の駆動ローラ617および第
2の駆動ローラ607により、円弧状搬送路609を通り、停
止ゲート615に押し当てられる(〜)。次いで、第
3の駆動ローラ612が下方に移動して従動ローラ613と接
触すると共に、停止ゲート615は上昇して水平搬送路611
を開き、第3の駆動ローラ612、ベルト駆動ローラ619お
よび第5の駆動ローラ622が回転し、原稿の裏面が下に
なってプラテン2上の所定位置に送られ露光される。両
面の露光が終了すると再びベルト駆動ローラ619が逆転
し、再度反転用搬送路616に搬送され以下同様にしてプ
ラテン2上を通って第5の駆動ローラ622により排出さ
れる(〜)。従って排出された原稿は、コピーされ
る第1の面が下側になって最初に原稿トレイ602に積層
した順番で積層されることになる。
(II−5)ソータ 第22図においてソータ19は、可動台車651上にソータ
本体652と20個のビン653を有している。ソータ本体652
内には、搬送ベルト655を駆動させるベルト駆動ローラ6
56およびその従動ローラ657が設けられると共に、チェ
ーン659を駆動させるチェーン駆動スプロケット660およ
びその従動スプロケット661が設けられている。これら
ベルト駆動ローラ656およびチェーン駆動スプロケット6
60は1個のソータ用モータ658により駆動される。搬送
ベルト655の上部には用紙入口662、用紙出口663および
図示しないソレノイドにより駆動される切換ゲート665
が設けられている。また、チェーン659には、コピー用
紙を各ビンへ切換供給するためのインデクサー666が取
付けられている。第23図に示すように、ソータ用モータ
658のドライブシャフト671の回転はタイミングベルト67
2を介してプーリ673に伝達される。該プーリ673の回転
は、ベルト駆動ローラ656に伝達されると共に、ギヤ装
置674を介してチェーン駆動スプロケット660に伝達され
る。
次にその作用を第24図により説明する。(イ)はノン
ソートモードを示し、切換ゲート665はノンソートの位
置にあってコピー用紙を最上段の排出トレイに送るもの
である。(ロ)はソートモードを示し、切換ゲート665
がソート位置に切換えられ、奇数枚目の用紙が上から下
のビンに向けて奇数段目のビンに搬送され、偶数枚目の
用紙が下から上のビンに向けて偶数段目のビンに搬送さ
れる。これによりソート時間が短縮される。(ハ)およ
び(ニ)はスタックモードを示し、(ハ)は4枚の原稿
を原稿毎に4部コピーした例を示し、(ニ)は1ビン当
たりの最大収納枚数を越えた場合であり、例えば50枚を
越えた場合には次の段のビンに収納するようにしてい
る。
(III)ユーザインターフェース(U/I) (III−1)ユーザインターフェースの特徴 第25図はディスプレイを用いたユーザインターフェー
スの取り付け状態を示す図、第26図はディスプレイを用
いたユーザインターフェースの外観を示す図である。
(A)システムの特徴 本複写機のユーザインターフェースは、モニター、キ
ー入力や表示出力を制御するモジュール(ビデオコント
ローラ)と、キー入力情報やマシンのステートを管理し
て表面画面に反映させ、コピーモードを決定してマシン
の動作コマンドを生成してジョブを管理するモジュール
(ジョブコントローラ)からなる分割構成を採用してい
る。そして、これら分割された機能をインターフェース
コマンドにより結合し、ジョブを処理している。また、
画面データは、各画面毎に階層構造のデータベースにし
て持ち、さらに付加装置や付加機能の有無に応じて変化
する可変データについては、実装状態に応じて制御でき
るように表示制御データとして持っている。キー管理や
ジョブ管理をするモジュールにおいても、ステートテー
ブルやコピーモードテーブルを持ってキー入力やマシン
ステートの変化に応じて更新することによって、多機能
化された装置できめこまかに対応できるようにしてい
る。このようなシステム構成を採用することによって、
表示手段としてディスプレイからコンソールパネルに変
える場合であっても、全体を設計変更することなくキー
入力と表示出力を制御する部分のモジュールのみを変え
るだけで柔軟に対応できるようになっている。
(B)取付位置の特徴 本複写機は、ユーザインターフェースとして先に述べ
た如き従来のコンソールパネルを採用するのではなく、
スタンドタイプのディスプレイを採用することを特徴と
している。ディスプレイを採用すると、第25図(a)に
示すように複写機本体(ベースマシン)1の上方に立体
的に取り付けることができるため、特に、ユーザインタ
ーフェース12を第25図(b)に示すように複写機本体1
の右奥隅に配置することによって、ユーザインターフェ
ース12を考慮することなく複写機のサイズを設計するこ
とができ、装置のコンパクト化を図ることができる。ま
た、複写機において、プラテンの高さすなわち装置の高
さは、原稿をセットするのに程よい腰の高さになるよう
に設計させ、この高さが装置としての高さを規制してい
る。
従来のコンソールパネルは、複写機の上面に取り付け
られるため、ほぼ腰の高さで手から近い位置にあって操
作としてはしやすいが、目から結構離れた距離に機能選
択や実行条件設定のための操作部及び表示部が配置され
ることになる。その点、本複写機のユーザインターフェ
ース12では、第25図(c)に示すようにプラテンより高
い位置、すなわち目の高さに近くなるため、見やすくな
ると共にその位置がオペレータにとって下方でなく前方
で、且つ右側になり操作もしやすいものとなる。しか
も、ディスプレイの取り付け高さを目の高さに近づける
ことによって、その下側をユーザインターフェースの制
御基板やカード装置24、キーカウンター等のオプション
キットの取り付けスペースとしても有効に活用できる。
従って、カード装置24を取り付けるための構造的な変更
が不要となり、全く外観を変えることなくカード装置24
を付加装備でき、同時にディスプレイの取り付け位置、
高さを見やすいものとすることができる。また、ディス
プレイは、所定の角度で固定してもよいが、角度を変え
ることができるような構造を採用してもよいことは勿論
である。
第25図(d)はユーザインターフェースを取り付けた
様子を示す正面図、同図(e)は側面図である。本複写
機におけるユーザインターフェースでは、図示のように
本体1のトップカバー287奥の隅にダクト形状のサポー
ト286を立て、ここにアンダーカバー285、ベース284を
取り付け、その上にディスプレイ280本体の回転ベース2
83を取り付け、全体としてマシン外側ラインからはみ出
さないようにしている。回転ベース283は、横方向の回
転と縦方向の回転が可能になったものであり、パソコン
やワープロ等のディスプレイに用いられているものでよ
い。このようにすると、プラテンの手前側に平面的に取
り付ける従来のコンソールパネルと違って、その正面の
向きを簡単に変えることができるので、第25図(c)に
示すようにディスプレイの画面をオペレータの目線に合
わせて若干上向きで且つ第25図(b)に示すように左向
き、つまり中央上方(オペレータの目の方向)へ向ける
ことによって、さらに見やすく操作性のよりユーザイン
ターフェース12を提供できる。例えばディスプレイ280
本体の取り付けは、ユーザの身長のばらつきを考慮し
て、90%のユーザを満足させるようにベース284、アン
ダーカバー285、サポート286を含めた高さ、傾き角度を
設定しようとすると、角度としては、横向き及び上向き
にそれぞれ10°±5°程度が望ましい値となる。この角
度は、上から写り込みの光も排除できる角度でもある。
さらに、本複写機のユーザインターフェースでは、デ
ィスプレイ280本体の下側と横にキーボード281、282を
配置するが、特にキーボード282は、横へ出っ張ること
になると同時にユーザ側からさらに遠くなる位置にあ
る。一般にコピー枚数を設定してスタートキーを操作す
るだけのユーザは凡そ80%に及ぶとみられており、この
ような使用頻度の高いキーが操作位置から遠くなること
は好ましくない。そこで、キーボード282をディスプレ
イ280の表示面よりさらに中央へ向けることによって、
キーを近くして操作性をよくし、また、外形上の出っ張
りをなくすことができる。この角度は、例えば30°±5
°程度が望ましい値である。このようにすると、コンパ
クトな装置では、オペレータが装置の中央部にいて、移
動することなく原稿セット、ユーザインターフェースの
操作を行うことができる。また、サポート286を使用す
ることによって、トップカバー287での取り付け専有面
積をディスプレイ280の本体のサイズより小さく且つそ
の位置もより隅に設定でき、ADFとの干渉をなくすと共
に第25図(e)の側面図から明らかなようにユーザイン
ターフェースの下方の原稿送りスペースとその視界を確
保することができる。さらに、サポート286の中は、ユ
ーザインターフェースの制御基板、IC装置の配置スペー
スとして利用できるが、ユーザインターフェースの制御
基板はベース284の中を利用してもよい。なお、第25図
(d)はサポート286の前面を化粧パネル288で覆い、そ
の下方にカード装置24、電源スイッチSWを取り付けた状
態を示している。
同図(f)はサポートの下端部の取り付け状態を示す
図、同図(g)はトップカバーにおけるユーザインター
フェース取り付け構造の例を示す図である。本複写機の
ユーザインターフェースは、本体1のパネルトップ287
上に出っ張るため、搬送時の損傷を受けやすくなる。こ
のような問題をなくすためには、ユーザインターフェー
スの取り付けが簡単な構造を採用すると、別梱包で搬入
して据え付け時に組み立てることができる。。このよう
な要求にあった取り付け構造の1例を示したのが同図
(f)、(g)である。この取り付け方法は、パネルト
ップ287に取り付けフレーム289を設け、この取り付けフ
レーム289にサポート286を嵌め込むものである。この場
合のサポート286の固定は、同図(g)に示すように取
り付けフレーム289の前方にロケットピン290を設け、サ
ポート286を滑り込ませてロケットピン290にサポート28
6の孔を嵌合させ、後方をねじ291止めしている。
第25図(h)はサポート286の上端でアンダーカバー2
85を回転可能な構造で固定した例を示す図である。この
取り付け方法では、アンダーカバー285とサポート286と
の間で円筒状に嵌合する凹凸部を設け、アンダーカバー
285をサポート286で回転可能にしたもので、その回転中
心部に孔を設けてハーネスを通している。なお、360°
を越えて無制限に回転できるようにするとハーネスが捩
じれてしまうので、一定の角度内でのみ回転が可能とな
るようにストッパー(図示せず)を設けてもよい。ま
た、ユーザインターフェースが180°回転できるように
すると、マシンを後ろから点検するときの作業性がよく
することができる。また、上記のようなユーザインター
フェースの配置では、手を伸ばしてキーボードを操作す
るため突き指操作に近くなると、女性のように爪を伸ば
したユーザは、キー操作に抵抗感を持つことになる。そ
こで、このような問題を改善するには、キーの形状を斜
め上に向くようにしたり、ぼたん形状の出っ張りを設け
たりするとよい。
(C)画面上での特徴 一方、ディスプレイを採用する場合においても、多機
能化に対応した情報を提供するにはそれだけ情報が多く
なるため、単純に考えると広い表示面積が必要となり、
コンパクト化に対応することが難しくなるという側面を
持っている。コンパクトなサイズのディスプレイを採用
すると、必要な情報を全て1画面により提供することは
表示密度の問題だけでなく、オペレータにとって見易
い、判りやすい画面を提供するということからも難しく
なる。
そこで、コンパクト化を命題としてユーザインターフ
ェースにディスプレイを採用する場合には、そのバラン
ス上からディスプレイもコンパクトなサイズのものを採
用して、その中で表示制御に工夫をすることが必要とな
る。本複写機では、ディスプレイが、コンソールパネル
で使用されているLEDや液晶表示器に比べ、多様な表示
態様、表示制御を採用することができるというメリット
を活用し、コンパクトなサイズであっても判りやすく表
示するために種々の工夫を行っている。
例えば本複写機のユーザインターフェースでは、基本
コピー、応用コピー、専門コピーの各コピーモードに類
別して表示画面を切り換えるようにし、それぞれのモー
ドで機能選択や実行条件の設定等のメニューを表示する
と共に、キー入力により画面のカスケード(カーソル)
を移動させ選択肢を指定したり実行条件データを入力で
きるようにしている。また、メニューの選択肢によって
はその詳細項目をポップアップ表示(重ね表示やウイン
ドウ表示)して表示内容の拡充を図っている。その結
果、選択可能な機能や設定条件が多くても、表面画面を
スッキリさせることができ、操作性を向上させることが
できる。その他に、上記各画面の設定状態を一覧表示す
るレビュー画面や、機能を説明するインフォメーション
画面、標準のコピーモードを実行するとに利用する全自
動画面、初期のマシン設定やマシン点検動作等をさせる
ためのダイアグ画面、ジャムを表示するジャム画面等を
切り換え表示できるようにしている。
このように本複写機では、画面の分割構成、各画面で
の領域分割、輝度調整やグレイ表示その他の表示態様の
手法で工夫し、さらには、操作キーとLEDとをうまく組
み合わせることにより操作部を簡素な構成にし、ディス
プレイの表示制御や表示内容、操作入力を多様化且つ簡
素化し、装置のコンパクト化と多機能化を併せ実現する
ための問題を解決している。このような考えによりCRT
ディスプレイを用いて構成したユーザインターフェース
の外観を示したのが第26図である。この例では、CRTデ
ィスプレイ301の下側と右側の正面にキー/LEDボードを
配置している。画面の構成として選択モード画面では、
その画面を複数の領域に分割しその1つとして選択領域
を設け、さらにその選択領域を縦に分割しそれぞれをカ
スケード領域として各機能を個別に選択設定できるよう
にしている。そこで、キー/LEDボードでは、縦に分割し
た画面の選択領域の下側にカスケードの選択設定のため
のカスケードキー319−1〜319−5を配置し、選択モー
ド画面を切り換えるためのモード選択キー308〜310その
他のキー(302〜304、306、307、315〜318)及びLED(3
05、311〜314)は右側に配置する構成を採用している。
このようにキー及びLEDの数を少なくし、かつこれらをC
RTディスプレイ301の横と下に配置しているので、サイ
ズをCRTディスプレイ301より僅かに大きくするだけでよ
く、コンパクトなユーザインターフェースを提供するこ
とができる。なお、第26図は、ペアのアップ/ダウンキ
ーをカスケードキー319−1〜319−5として配置した例
を示しているが、アップ方向或いはダウン方向のキーだ
けを配置してもよいし、アップ、ダウンのそれぞれのキ
ーを独立に配置してもよい。
(III−2)制御システムの構成 第27図はU/I用CPUとシリアル通信で接続されたメイン
CPUとの関係を示す図、第28図はユーザインターフェー
スのハードウエア構成を示す図、第29図はユーザインタ
ーフェースのソフトウエア構成を示す図である。
(A)ハードウエア構成 メインCPU41(例えば1チップCPUインテル社の7810を
使用)は、第27図に示すようにROM323、NVRAM(不揮発
性メモリ)324、ベースマシンとのデータの授受を行う
インターフェース(例えば周辺LSIインテル社の8255を
使用)321、付加装置(OPTION)とのデータの授受を行
うインターフェース322を有し、バスがバスアービター3
26を介して通信制御回路(例えばインテル社の78PG11E
を使用)327に接続され、通信制御回路327を通してシリ
アルの通信ライン上でU/I用CPU46その他のCPUとの通信
を行うように構成されている。ROM323は、先に説明した
シーケンスマネージャーやイメージングモジュール、コ
ピーハンドリングモジュール等の各サブシステムを含む
プログラムを格納するものである。バスアービター326
は、システムRAM325を有し、メインCPU41から他のCPUに
送出するデータ及び他のCPUから受信するデータを保持
し、メインCPU41がシリアル通信のタイミングと非同期
でデータを授受できるようにするものであり、ROM328
は、通信制御回路327によりシリアル通信ラインでのデ
ータの送受信を行う通信プログラムを格納するものであ
る。なお、通信に関するこれらのバスアービター326や
通信制御回路327に関する機能を全てメインCPU41で行う
ように構成してもよい。メインCPU41におけるシーケン
スマネージャーのサブシステムは、シリアル通信により
各サブシステムの状態を監視し、ユーザインターフェー
スからコピーモードの信号を受信すると、所定のタイミ
ングで効率よくコピー作業が実施できるように各サブシ
ステムに作業指示を行う。
U/I用CPU(例えば1チップCPUインテル社の8031を使
用)46を備えたユーザインターフェースのシステムは、
ハードウエアとして第28図に示すように基本的にCRT基
板331とCRTディスプレイ301とキー/LEDボード333より構
成される。そして、CRT基板331は、全体を統括制御する
U/I用CPU46、CRTディスプレイ301を制御するCRTコント
ローラ(例えば基板HD6845Sを使用)335、キー/LEDボー
ド333を制御するキーボード/ディスプレイコントロー
ラ(例えば基板8279を使用)336を備え、さらに、メモ
リとして上記の各プログラムを格納するプログラムメモ
リ(ROM)337、フレームデータを格納するフレームメモ
リ(ROM)338、一部は不揮発性メモリとして構成され各
テーブルや表示制御データ等を格納すると共に作業領域
として使用されるRAM339、2組のV−RAM(ビデオ用RA
M)340、キャラクタジェネレータ342等を有している。
メインCPU41とCRT基板331のU/I用CPU46との間では、
ドライバ344とレシーバ343を介してシリアルの通信ライ
ンによりデータの送受信が行われる。TXDがCRT基板331
からの送信信号、RXDがCRT基板331への受信信号であ
る。クロック発生器346には、例えば11.0592MHzの水晶
発振器が用いられ、これをU/I用CPU46内部で1/12に分周
することによって、0.9216MHzの基本周波数を生成して
いる。そして、U/I用CPU46の通信では、これを内部タイ
マにより1〜256分周(プログラマブル)することによ
り転送クロックを設定している。従って、基本周波数0.
9216MHzをプログラムで1/3に分周決定し、さらに1/32に
分周すると、転送クロックは9600Hz(送信ビット速度は
9600BPS)になる。
U/I用CPU46は、メインCPU41からマシンの状態信号を
受信し、また、キーボード/ディスプレイコントローラ
336からキー/LEDボード333の操作信号を入力してCRTデ
ィスプレイ301に表示する画面の切り換え、コピーモー
ドの設定、CRTディスプレイ301に表示するメッセージの
生成を行う。そして、キー/LEDボード333の操作信号の
入力処理において、スタートキー318が操作されると、
そのときのコピーモードをチェックし矛盾がなければメ
インCPU41へそのコピーモードを送信し、コピーモード
に矛盾がある場合にはJコードメッセージを生成してCR
Tディスプレイ301に表示するような処理を行う。CRTデ
ィスプレイ301の表示処理では、表示画面に対応してキ
ャラクタジェネレータのコードを設定し、そのコードを
V−RAM340に書き込む。そのキャラクタジェネレータの
コードを設定する情報を格納したものがフレームメモリ
338である。V−RAM340にコードが書き込まれると、CRT
コントローラ335の制御によってラスタアドレスに同期
してキャラクタジェネレータ342のドットデータが読み
出され、並/直変換回路355でシリアルデータに変換さ
れ、CRTディスプレイ301に表示される。
ウォッチドッグタイマ(W.D.T)345は、U/I用CPU46の
暴走をチェックするものであり、U/I用CPU46がある特定
の番地例えばデータ領域7000〜77FFのいずれかの番地を
リードした時リセットされる。従って、150mS以内にこ
の特定番地をリードするようにプログラムを作成してお
くことによって、U/I用CPU46が暴走すると、150msec以
上経過しても特定番地がリードされなくなりウォッチド
ッグタイマ(W.D.T)345がリセットされないので、U/I
用CPU46暴走に対する処理がなされる。
キーボード/ディスプレイコントローラ336は、U/I用
CPU46に入力しているクロック発生器346の出力をカウン
タ347で1/4に分周して2.7648MHzにしたクロックを入力
し、さらにプリスケーラにより1/27に分周して102kHzに
することにより4.98mSのキー/LEDスキャンタイムを作り
出している。このスキャンタイムは、長すぎると入力検
知に長い時間を要することになるためオペレータによる
キー操作時間が短いときに入力データの取り込みがなさ
れなくなるという問題が生じ、逆にあまり短くするとCP
Uの動作頻度が多くなりスループットを落とすことにな
る。従って、これらの状況を勘案した最適のスキャンタ
イムを選択する必要がある。
(B)ソフトウエア構成 ユーザインターフェースのソフトウエア構成は、第29
図に示すようにI/O管理やタスク管理、通信プロトコル
の機能を有するモニターと、キー入力管理や画面出力管
理の機能を有するビデオコントローラと、ジョブの管理
や制御、選択の判定、モード決定等の機能を有するジョ
ブコントローラからなる。ここで、所定枚数のコピーを
取る場合、そのコピー動作をスタートさせて所定枚数の
コピーを行い終了させるまでが1つのジョブとされる。
このようにソフトウエアを分割して構成し、ビデオコン
トローラで画面の編集制御やキー入力の変換処理を行う
ことによって、ジョブコントローラでは、表示装置やキ
ーボードに関係なくソフトウエアを設計することができ
る。従って、例えばディスプレイをコンソールパネルに
取り換える場合でもジョブコントローラは全く変えるこ
となく、ビデオコントローラをコンソールパネルに合わ
せて設計変更するだけでよい。つまり、ビデオコントロ
ーラは、表示装置やキーボードとジョブコントローラと
の間にあって、ジョブコントローラへ論理キーを渡し、
ジョブコントローラから受けたインターフェースコマン
ドを表示装置やキーボードへ反映させるようにすればよ
い。
このようなソフトウエアの分割を可能にしているのが
論理キーとインターフェースコマンドであり、ジョブコ
ントローラからインターフェースコマンドでビデオコン
トローラを制御することによってジョブコントローラで
は画面を全く意識せずジョブの管理を行えるようにし、
ソフトウエアの構築を容易にしている。従って、キー入
力に関しては、ビデオコントローラでキーの物理的情報
を処理し、ジョブコントローラでモードを認識してキー
受付条件のチェックを行いジョブのコントロールを行
う。画面表示では、ジョブコントローラでマシンの状態
情報や選択モード情報等により画面制御を行いビデオコ
ントローラにインターフェースコマンドを発行すること
によって、ビデオコントローラでそのコマンドを実行し
画面の編集、描画を行う。なお、以下で説明するキー変
化検出部362、その他のデータの処理や生成、コントロ
ールを行うブロックは、それぞれ一定のプログラム単位
(モジュール)で示したものであり、これらの構成単位
は説明の便宜上まとめたものであって、さらにあるもの
はその中を複数のモジュールで構成したり、或いは複数
のモジュールをまとめて構成することもあることは勿論
である。
「ビデオコントローラ」 キー変化検出部362は、物理キーテーブル361によりモ
ニターから渡される物理キーの情報について二重押しチ
ェックやキー連続押し状態検知を行うものである。キー
変換部363は、このようにして検知された現在押状態の
物理キーを論理キー(論理的情報)に変換するものであ
り、その論理キー(カーレントキー)のキー受付条件の
チェックをジョブコントローラに依頼する。変換テーブ
ル364は、この物理キーから論理キーへの変換の際にキ
ー変換部363が参照するものであり、例えばカスケード
キーは同じ物理キーであっても複数の論理的情報を有
し、表示中の画面によって論理的情報は異なるので、表
示制御データ367の表示画面情報により物理キーから論
理キーへの変換テーブルが切り換えられる。
画面切り換え部368は、ジョブコントローラからキー
受付信号と論理キーを受け、或いはビデオコントローラ
内で直接キー変換部363から論理キーを受けて、論理キ
ーが基本コピー画面や応用コピー画面を呼び出し、或い
はカスケードの移動によってポップアップ画面を展開す
るような単なる画面切り換えキーで、モード更新やステ
ート更新のないキーの場合には表示制御データ367の画
面番号で更新する。画面切り換え部368では、テーブル
としてポップアップ画面を展開する論理キーを記憶し、
当該論理キーが操作され且つ750msec以内に他のキー入
力がなかった場合には、ポップアップ画面を展開するよ
うに表示制御データ367の更新を行う。この処理は、あ
る選択肢の選択過程において一時的にカスケードキーの
操作によってポップアップ画面を持つ選択肢が選択され
る場合があり、このような場合にもポップアップ画面が
一々展開されるのを防止するために行うものである。従
って、ポップアップ画面を展開する論理キーであっても
750msec以内に他のキー入力があった場合には、一時的
なキー入力としてキャンセルされることになる。また、
ジャムの発生等のステートの更新、カスケードの移動そ
の他のコピーモードの更新、メッセージやカウント値の
更新の場合には、表示制御部369がジョブコントローラ
からインターフェースコマンドを受けて解析し、表示制
御データ367の更新を行う。
表示制御データ367は、表示する画面番号や画面内の
表示変数情報等、各画面の表示を制御するデータを持
ち、ダイアログデータ370は、各画面の基本フレーム、
各フレームの表示データ、表示データのうち変数データ
の参照アドレス(表示変数情報を格納した表示制御デー
タ367のアドレス)を持つ階層構造のデータベースであ
る。ダイアログ編集部366は、表示制御データ367の画面
番号をもとに表示する画面の基本フレーム、表示データ
をダイアログデータ370から読み出し、さらに変数デー
タについては表示制御データ367の表示変数情報に従っ
て表示データを決定して画面を編集しV−RAM365に表示
画面を描画展開する。
カスケードキーの操作では、カスケードキーがオンか
らオフになった時、引き続き750msec押され続けた時、
その後もさらに引き続き押され続け125msec経過した
時、を契機として対応するキーが受付可であれば1ラン
ク移動する。また、その移動先がモード受付不可であれ
ば1ランクスキップされ次のキーが選択される。この動
作は、カスケードがアップしたことによりそれに対応す
る論理コードがジョブコントローラにキー受付として渡
され、表示データとしてジョブコントローラからビデオ
コントローラにフィードバックされる。
「ジョブコントローラ」 キー管理部374は、ステートテーブル371を参照して論
理キーが今受付可能な状態か否かをチェックするもので
あり、受け付け可であればその後750msec経過するまで
他のキー情報が入力されないことを条件としてキー情報
を確定しキーコントロール部375に送る。キーコントロ
ール部375は、キーの受付処理を行ってコピーモード378
の更新、モードチェックやコピー実行コマンドの発行を
行い、マシン状態を把握して表示管理部377に表示制御
情報を渡すことによって表示制御を行うものである。コ
ピーモード378には、基本コピー、応用コピー、専門コ
ピーの各コピー設定情報がセットされる。表示管理部37
7は、キー管理部374又はキーコントロール部375による
処理結果を基にインターフェースコマンドをビデオコン
トローラに発行し、インターフェースルーチン(表示制
御部369)を起動させる。ステート管理部372は、キー受
付状態やジャムやフェイルの発生、インターロックが開
いている等のマシンの状態情報からステートの変化を判
断してキー受付のためのステートテーブル371を更新す
る。そして、これらのステート情報によってキーの受付
条件がチェックされる。ジョブコントローラ部376は、
スタートキーの操作後、マシンの動作情報を受けてマシ
ン制御のためのコマンドを発行して原稿1枚に対するコ
ピー動作を実行するための管理を行うものである。コマ
ンドコントロール部373は、本体から送信されてきたス
テートコマンドよりマシンの状態をステート管理部372
及びジョブコントロール部376に通知すると共に、ジョ
ブ実行中はジョブコントロール部376からその実行のた
めのコマンドを受けて本体に送信する。
従って、スタートキーが操作され、キーコントロール
部375がコピーモードに対応したコマンドを送信バッフ
ァ380にセットすることによってコピー動作が実行され
ると、マシンの動作状態のコマンドが逐次受信バッファ
379に受信される。コマンドコントロール部373よりこの
コマンドをジョブコントロール部376に通知することに
よって所定枚数のコピーが終了してマシン停止のコマン
ドが発行されるまで、1枚ずつコピーが終了する毎に次
のコピー実行のコマンドが発行される。コピー動作中に
おいて、ジャム発生のコマンドを受信すると、コマンド
コントロール部373を通してステート管理部372でジャム
ステートを認識、ステートテーブル371を更新すると同
時にキーコントロール部375を通して表示管理部377から
ビデオコントローラにジャム画面制御のインターフェー
スコマンドを発行する。
「インターフェースコマンド」 第30図はインターフェースコマンドの構成例を示す図
である。
先に説明したようにジョブコントローラでは、第30図
に示すようなステート登録、通常設定、編集設定、ジョ
ブプロ設定、表示、表示制御、モード、マシン動作、イ
ニシャライズ、ダイアグの各コマンドをビデオコントロ
ーラに発行してそれぞれの表示制御を行い、ビデオコン
トローラでは、インターフェースコマンドを解析してダ
イアログ編集を行う。このようなインターフェースコマ
ンド方式の採用によってジョブコントローラとビデオコ
ントローラがそれぞれ独立に設計可能となり、ビデオコ
ントローラを変更することによって簡単にディスプレイ
をコンソールパネルに変更したり、他の入出力手段に変
更することができるようにしている。
ビデオコントローラの表示制御部369では、これらの
コマンドを解析(第30図のコマンド解析)して表示制御
データ367の更新処理を行う。登録コマンドでは、コン
フィグ、倍率、セカンドデベのカラー、トレイに関する
登録を行い、例えば「コンフィグ」で各画面の初期設定
を、「トレイ」で用紙サイズや向き、紙質の登録を行
う。また、通常設定コマンドでは、機能選択に関する画
面の制御を行い、例えば「カスケード」で通常設定画面
におけるカスケード設定状態を表示し、「任意倍率」で
任意倍率を倍率表示として指定の倍率値を表示し、「カ
スケード消去」でカスケード不要の場合の消去を行う。
表示コマンドでは、メッセージやノーペーパー等のメン
テナンス情報の表示を制御し、モードコマンドでは、ジ
ャムクリア要求画面の表示(ジャムコマンド)や予熱画
面の表示のオン/オフ(予熱コマンド)制御を行う。ま
た、LED(図示省略)のオン/オフを行う。このように
ソフトのつくりやすさや処理上の都合等から分類コマン
ドで大別し、それぞれの処理コードで処理を行うように
している。
「デーブル」 第31図はジョブコントローラに用意されるテーブルの
例を示す図である。
本複写機では、上記のようにユーザインターフェース
でキー管理やコピーモードの生成のために種々のテーブ
ルを持っている。特に、64cpm、309mm/secのプロセスス
ピードでコピー動作をさせるような高速の複写機に適用
した場合、ユーザインターフェースは、マシンの制御を
統括管理するシーケンスマネージャー(SQMGRサブシス
テム)との間がシリアル通信で接続され、マシンステー
ト情報が所定の通信タイミングでないと渡されないこと
から、ユーザインターフェースのキー操作とマシンの動
作とを直結させることはできない。そのために種々のス
テートを生成してキー受付管理を行う必要が生じ、テー
ブルが使用される。
ジョブコントローラでは、ユーザの要求を論理キーで
処理し、ユーザに入力設定情報やマシン情報を提供する
ために各種のテーブルを用意してこれらの情報を処理し
ている。ステートテーブル371はその1つであって、先
に説明したようにキーの受付を管理するのに用いられる
ものであり、そのテーブル情報を示したのが第31図
(a)である。ステート情報としては、ジョブステー
ト、マシンステート、ランケース、コンステート(コン
ソールステート)、ステートケース、モード情報からな
る。
ジョブステートは、ジョブコントローラの状態を示す
ものであり、同図(b)に示すように通常のジョブ(1s
tジョブ)か割り込みジョブ(2ndジョブ)か、さらにそ
のジョブが終了状態(COMPLETE)か実行中(INCOMPLET
E)か、デュープレックスモードの状態(S/S,D/S,S/D,D
/D)がどうかの情報に区別し、デュープレックストレイ
を使用するモード(S/D,D/D)の場合には、さらにその
中でジョブが終了状態か実行中かの情報を管理してい
る。例えばプラテン上に原稿をセットして設定枚数5枚
のコピーを実行する場合には、その5枚のコピーを実行
している間、すなわち5枚のコピーの実行を終了するま
でがインコンプリート、終了するとコンプリートとな
る。
マシンステートは、第31図(c)に示すように本体か
らマシンの状態をもらたったときに覚えておく情報であ
り、本体が初期状態(INITIARIZE)、コピーサイクルに
入った所謂動作状態(PROGRESS)、コピーサイクルが終
わって止まろうとしている状態(SOFTDOWN COIN)、ジ
ャムやベルト切断等の異常停止状態(SOFTDOWN PAUS
E)、ジャム後に自動的に排紙する状態(PURGE)、マシ
ンの停止状態(STAND−BY)、スタート指令でパージを
実行する状態(PURGE STAND−BY)、マシンがジャムで
停止した状態(JAM)かの情報がある。従って、マシン
動作との関係は、スタンバイからスタートキーが操作さ
れると、プログレスになり、ソフトダウンコインを経て
通常に動作終了すると再びスタンバイになる。しかし途
中でジャムが発生すると、ソフトダウンポーズになり、
停止するとジャムになる。そして、用紙を排出する必要
があればパージスタンバイになり、用紙を排出するする
とパージになって再度コピーを続行するとプログレスに
移行する。
ランケースは、ステート管理部で作り出されるキー管
理特有のステートの1つであり、マシンステートの情報
であって、さらにプログレスやパージでストップキーを
押していないか押されたか、ソフトダウンコインのプラ
テンモードでスタートキーが押されていないか押された
か、パージスタンバイでジョブコンプリートかインコン
プリートの情報を持っている。本複写機では、本体との
通信があるためその通信との兼ね合いでキーの受付が変
わるので、このような情報を持っている。そして、ジョ
ブステート、ランケース、ステートケース等のそれぞれ
の状態でキー対応のテーブルを持っていて、このテーブ
ルから受付可能か否かを検索している。
コンソールステートは、ステート管理が作り出すステ
ートであって、レディ(RDY)、ウエイト(WAIT)、J
コード、コーション、Uコード、ジャム等、コンソール
上のキー受付情報や表示情報を持ち、ステートケースで
は、Jコードのナンバーを持っている。このようなステ
ートによって表示するメッセージやプライオリティが違
う。モード情報では、オートスタートやパワーセーブ、
編集入力等の情報を持っている。以上の各ステート情報
によってキー管理を行っている。
第31図(d)はコピーモードテーブル378の構成を示
すものであり、バイト0から12までの本体送信情報とバ
イト13から24までのFEATURE RECOVERY情報とバイト25、
26のジョブステータスからなる。キー管理部374で上記
のステートテーブル371に基づいてキー受付条件のチェ
ックが行われ、キーコントロール部375によってキーの
受付処理が行われると、このコピーモードテーブル378
が更新され、そして、スタートキーが操作されコピーモ
ードを決定するときにまた参照される。
上記のほか、コマンドコントロール部373には、Uコ
ードテーブル、ジャムステータス情報、コーションテー
ブル等を持っている。このうちUコードテーブルは、マ
シに異常が生じたときに本体から送られてくる情報より
生成するものであり、この情報をもとにステートケース
に応じてコンステートを作ることによって、キー管理部
で受付可能なUコードか否かを判断する。コーションテ
ーブルは、インターロック開、トレイ抜け、ノーペーパ
ーの状態等の情報を有するものである。
「画面データ」 第32図は画面データの構成例を示す図である。
本複写機は、付加装置等の実装状況が異なってカスケ
ードや選択肢すなわち選択可能な機能が変わる場合で
も、その組み合わせに対応した画面を用意することな
く、基本的には第29図に示すように画面のデータベース
をダイアログデータ370としてROMに持ち、その変数を表
示制御データ367としてRAMに持つことによって、特定の
表示ブロックを変化させて1画面のデータで編集できる
ようにしている。
第32図(a)はダイアログデータのメモリ空間の構成
を示したものであり、32kバイトのチップを8枚使用
し、ページ(Page Number)と絶対アドレス(Absolute
Address)でアクセスする構造になっている。そして、
図示のようにページ0の一部をジャンプテーブルとして
用い、各画面(フレーム)のデータの格納アドレスをポ
イントすることによって、画面番号(フレームNo.とポ
ップアップNo.)によりアクセスできる。基本的なデー
タ構造は、同図(b)に示すように何のデータかを示す
IDとページと絶対アドレス、そして先頭の表示位置(Sc
reen Position)のあるものと、先頭の表示位置のない
ものからなり、例えばメッセージデータ(Message Vari
able)、セットカウント等の数値データ(Numeric Vari
able)、表示内容の固定された形状データ(Figure Var
iable)、装置の実装状況によって内容が変化する変数
データ(Elementary Variable)、取り外されたトレイ
等をブリンク表示するブリンクデータ(Blink Variabl
e)、予めセット可能なカスケードデータ(Presettable
Vadriable)、ベーシックフレームのデータ、ポップア
ップフレームのデータ等に用いられる。
ダイアログデータの全体のデータ構造は、同図(c)
に示すようにジャンプテーブルJT、フレームF1、F2、
…、各フレームを構成するベーシックフレームBFやポッ
プアップフレームPF等の構成フレーム、オブジェクトリ
ファレンスOR、それぞれの具体的な表示データが格納さ
れたオブジェクトデータODかなり、オブジェクトデータ
ODに実際の表示情報を持ち、他は矢印に示すように階層
構造(木構造)のポインタとなっている。そして、構成
フレームで全画面データが用意され、それぞれの画面に
対応する全表示データがオブジェクトリファレンスORと
オブジェクトデータODの対で用意され、各画面の制御に
は、オブジェクトリファレンスORの参照情報(Test Var
iable)が用いられる。例えばオン/オフ表示される設
定状態表示領域のデータの場合、オンのデータとオフの
データがオブジェクトリファレンスORとオブジェクトデ
ータODに用意され、そのいずれを用いるかは参照情報の
示すアドレスの表示制御データ367の設定に依存するよ
うになっている。つまり、参照情報(Test Variable)
は、表示制御データ367の参照アドレスを示し、そのア
ドレスに表示制御部369(第29図)がコピーモードや付
加装置の実装状態に応じてデータをセットすればよい。
従って、ソーター等が実装されているか否かに応じた表
示制御も同様である。
次に各データ構造を詳述する。ジャンプテーブルJT
は、それぞれのフレームに対応してページと絶対アドレ
スからなり、対応するフレームF1、F2、…の先頭アドレ
スをポイントしている。フレームF1、F2、…は、基本コ
ピー画面や応用コピー画面、専門コピー画面、レビュー
画面、インフォメーション画面、ジャム画面等である。
各フレームは、その先頭にデータが幾つあるかを示す
「Possibilities」情報を有し、その後に「ID」とデー
タアドレスによりベーシックフレーム、ポップアップフ
レームからなる各構成フレームの先頭アドレスをポイン
トしている。例えば基本コピー画面の場合、構成フレー
ムは、ポップアップのないベーシックフレームBF、倍率
のポップアップフレーム、コピー濃度のポップアップフ
レームPFからなる。ベーシックフレームBF、ポップアッ
プフレームPF等の構成フレームも同様にその先頭に「Po
ssibilities」情報を有し、その後に「ID」とデータア
ドレスにより当該フレームを構成する全てのオブジェク
トリファレンスORの先頭アドレスをポイントすると共
に、先頭の表示位置(Screen Position)を持ってい
る。オブジェクトリファレンスORは、「Possibilitie
s」情報の後に表示制御データ367のアドレスを内容とす
る参照情報(Test Variable)、最大の表示領域情報(M
ax Height & Width)を有し、そして、各オブジェクト
データODに対応して「ID」とデータアドレス、リバース
やグレイ等の表示態様データ(Rev/Gray)、定数(Cons
tant)のデータが続いている。
例えばメッセージデータの例では、メッセージデータ
がk個あるとすると、オブジェクトリファレンスORは定
数「0」から「k」までのデータを有し、それぞれが対
応するメッセージデータのオブジェクトデータODをポイ
ントしている。そこでいま、オブジェクトリファレンス
ORのポイントする定数「0」のオブジェクトデータのキ
ャラクタ列が「コピーできます。」、定数「1」のそれ
が「コピーしています。」であるとすると、このオブジ
ェクトリファレンスORの参照情報で示すアドレスの表示
制御データ367に表示制御部369から「0」を書き込むこ
とによって「コピーできます。」を表示することがで
き、「1」を書き込むことによって「コピーしていま
す。」を表示することができる。このようにオブジェク
トリファレンスORには、例えばメッセージデータであれ
ば上段のメッセージと下段のメッセージに分けそれぞれ
に全データが用意されている。ダイアログ編集部366で
は、そのオブジェクトリファレンスORにおいて参照情報
をもとにオブジェクトデータODを選択し、そのポイント
するオブジェクトデータODを処理することによって例え
ば「コピーできます。」のキャラクタを読み出して最終
的にV−RAMに書き込む。
また、オブジェクトデータODが数データの場合には、
1行しか使用しないので高さ情報(Height)はなく、デ
ータの幅(タイル数,Width)、ゴシック体、明朝体等の
フォントを指定するデータ、リバース等の表示属性デー
タ、参照情報(Test Var.)が続く。この参照情報の指
定するアドレスの表示制御データ367にはカウント値や
倍率値等の表示すべき数値が書き込まれている。グレイ
スケールの場合には同様にその領域のサイズ(Height,W
idth)とレベル(オフ「00」、レベル1「01」、レベル
2「10」、…)が続く。このようにダイアログデータで
は、種々の性格のデータを含んでおり、それを基本コピ
ー画面で類別して示したのが同図(d)である。
同図(d)に示す基本コピー画面では、先の述べたよ
うに設定状態表示領域及びソーターのカスケード名のデ
ータEV(Elementary Variable)がオン/オフ表示され
るデータとなる。従って、このようなデータの場合に
は、同図(e)に示すように定数「1」と「0」により
オンとオフ(ブランク)が対になったリファレンスデー
タとなる。従って、参照情報(Test Variable)の指定
するアドレスの表示制御データには「1」か「0」が書
き込まれ、「1」の場合には例えば「ソーター」が表示
され「0」の場合にはブランクとなる。
同図(f)は変更のない固定カスケードに適用される
データ構造例を示したものであり、同図(d)に示す基
本コピー画面では縮小/拡大や両面コピー、コピー濃度
の各カスケードに適用されるデータCV(Cascade Variab
le)である。このデータでは、オブジェクトリファレン
スORに各カスケードについて枠有り(ON)と枠無し(OF
F)のリファレンスを一連のデータとして持っている。
そして、参照情報(Test Variable)の指定するアドレ
スの表示制御データには枠有りにするカスケード番号が
書き込まれる。従って、このデータの場合には、表示制
御データで枠有りを指定しているカスケードのみ枠有り
(ON)のデータが選択され、それ以外のカスケーフォは
枠無し(OFF)のデータが選択される。先に説明したよ
うに枠有りでは、右側と下側に立体感を出す枠(影)が
表示されると共にバックが高輝度で表示され、枠無しで
は、バックがグレー階調で表示される。
同図(g)はトレイのようなブリンクに適用されるデ
ータ構造の例を示したものであり、同図(d)に示す基
本コピー画面では手差しを除くトレイの表示領域に適用
されるデータBL(Blink Variable)である。このデータ
では、参照情報(Test Variable)の指定するアドレス
の表示制御データにブリンク指定のデータがセットされ
ると、先頭の表示位置(Screen Position)とサイズ(H
eight,Width)によって指定される領域をブリングに設
定する。つまり、ブリンク表示の対象となる領域につい
ては全てこのデータが用意される。
同図(h)は予め設定変更が可能なカスケードに適用
されるデータ構造例を示したものであり、同図(d)に
示す基本コピー画面では、用紙トレイやソーターの各カ
スケードに適用されるデータPC(Presettable Cascade
Variable)である。このデータでは、枠有りのカスケー
ドを制御するための参照情報と「ID」と各カスケードの
リファレンス情報を有するグループ(Group of Figure
s)のアドレスを持ち、その後に各カスケード位置に対
応して参照情報(Tech Rep Variable)と先頭の表示位
置(Screen Position)を持っている。そして、各カス
ケード対応の参照情報(Tech Rep Variable)で示す表
示制御データに選択肢が設定される。
同図(i)〜(m)は表示制御データの仕様例を示す
図である。この図に示す仕様に従って表示制御部369が
表示制御データの設定を行う。例えば専門コピー画面に
おいてジョブメモリーのカスケードをデフォルト以外に
設定すると、表示制御部369によって表示制御データ367
のアドレスAOCに「1」が書き込まれる。従って、基本
コピー画面が表示されたときには、その設定状態表示領
域に「ジョブメモリー」のカスケード名が表示される。
(III−3)表示画面の構成 本複写機のユーザインターフェースでは、CRTディス
プレイを最大限に有効活用し、キー/LEDボードの構成を
簡素化している。その中でも画面をシンプル且つ見易
く、選択設定や確認、メッセージの伝達機能を有効的に
発揮させるため、画面の分割に工夫をしている。画面と
しては、コピーモードを選択するための選択モード画
面、コピーモードの設定状態を確認するためのレビュー
画面、標準のモードでコピーを実行するための全自動画
面、多機能化したコピーモードについて説明画面を提供
するインフォメーション画面、ジャムが発生したときに
その位置を適切に表示するジャム画面等のより構成して
いる。さらに、選択モード画面は、機能が多く1画面で
は煩雑になり、また、機能の中には極一般に使用される
機能だけでなく専門的な機能もあることから、これらを
使用される内容に応じて3分割している。この分割した
画面は、適宜、複数の表示画面切り換え入力手段として
のモード選択キー308〜310により選択して択一的かつ相
互に切り換え可能に表示させることができ、それぞれの
画面により所望の機能を選択設定できる。さらに、これ
らの画面の中で選択領域や他のモードの設定状態表示領
域、メッセージ領域等に分割することにより、操作状態
に応じてユーザに情報の的確な伝達を行えるように構成
している。
本複写機は、これら種々の画面の中でも、例えば選択
モード画面やインフォメーション画面で、全ての情報を
一度に表示できない項目については、その細部項目を展
開するポップアップ画面を設け、その画面を持つ選択肢
が選択された場合にはポップアップ画面を上書きするこ
とによってオリジナルの画面を簡素化しわかりやすい画
面の構成となるように工夫している。また同様に、ジャ
ム画面についても、ジャムが発生した場合にそのときの
画面の上にジャム画面を上書きしている。
第33図は基本コピー画面とそのポップアップ画面の例
を示す図、第34図は応用コピー画面とそのポップアップ
画面の例を示す図、第35図は専門コピー画面とそのポッ
プアップ画面の例を示す図、第36図はインフォメーショ
ン画面の例を示す図、第37図はジャム画面の例を示す図
である。
選択モード画面としては、第33図〜第35図に示す基本
コピー、応用コピー、専門コピーの3画面が設定され、
モード選択キー308〜310の操作によってCRTディスプレ
イに切り換え表示される。これらの画面のうち、最も一
般によく用いられる機能を類別してグループ化したのが
基本コピー画面であり、その次によく用いられる機能を
類別してグループ化したのが応用コピー画面であり、残
りの特殊な専門的機能を類別してグループ化したのが専
門コピー画面である。
各選択モード画面は、基本的に上から2行で構成する
メッセージ領域A、3行で構成する設定状態表示領域
B、9行で構成する選択領域Cに区分して使用される。
メッセージ領域Aには、コピー実行条件に矛盾があると
きのJコードメッセージ、サービスマンに連絡が必要な
ハード的な故障のときのUコードメッセージ、オペレー
タに種々の注意を促すCコードメッセージ等が表示され
る。このうち、Jコードメッセージは、各カスケードの
設定内容によるコピー実行条件の組み合わせチェックテ
ーブルを備え、スタートキー318が操作されると、テー
ブルを参照してチェックを行いコピーモードに矛盾があ
る場合に出力される。設定状態表示領域Bには、他モー
ドの選択状態、例えば基本コピー画面に対して応用コピ
ーと専門コピーの機能選択状態が表示される。この選択
状態の表示では、選択領域Cのカスケードの状態がデフ
ォルト(最下段)以外である場合にそのカスケードが表
示される。なお、複数の表示画面切り換え入力手段とし
てのモード選択キー308〜310の位置と異なる位置に設定
状態表示領域Bが存在するものである。選択領域Cに
は、上段にカスケード名が表示され、各カスケード領域
の最下段がデフォルト領域、それより上の領域がデフォ
ルト以外の領域となっていて、カスケードキーの操作に
よって5つのカスケード領域で個別に選択できるように
なっている。従って、選択操作しない場合には、デフォ
ルト領域が選択され、すべてのデフォルトの状態ガ全自
動コピーのモードとなる。また、選択領域は、縦5つに
分割されたカスケード領域に対応する下方のカスケード
キー319−1〜319−5で選択設定が行われる。なお、メ
ッセージ領域Aの右側はセットカウントとメイドカウン
トを表示するカウント部として、また、設定状態表示領
域Bの下1行はトナーボトル満杯、トナー補給等のメン
テナンス情報部として用いる。以下に各選択モード画面
のカスケード領域の内容を説明する。
(A)基本コピー画面 基本コピー画面は、第33図(a)に示すように「用紙
トレイ」、「縮小/拡大」、「両面コピー」、「コピー
濃度」、「ソーター」のカスケードからなる。
「用紙トレイ」では、自動がデフォルトになってい
て、この場合には、原稿サイズと同じ用紙を収容したト
レイが自動的に選択される。カスケードキーの操作によ
りデフォルト以外の領域を使って手差しトレイや大容量
トレイ、上段トレイ、中段トレイ、下段トレイのいずれ
かを選択できる。なお、各トレイの欄には図示のように
収容されている用紙を判別しやすいようにその用紙サイ
ズ、種類及びアイコン(絵文字)が表示される。用紙
は、長手方向に送り込む設定と、長手方向と直角方向に
送り込む設定がある。
「縮小/拡大」は、等倍がデフォルトになっていて、
カスケードキーの操作により自動、固定/任意が選択で
きる。自動では、選択されている用紙サイズに合わせて
倍率を自動的に設定し、コピーする。倍率(線倍率)
は、50%から200%まで任意に1%刻みで設定すること
ができ、カスケードキーの操作により固定/任意が選択
されると、具体的な設定対象となる内容が第33図(b)
に示すポップアップ画面により表示され、50.7%、70
%、81%、100%、121%、141%、200%の7段階設定か
らなる固定倍率を選択することができると共に、1%ず
つ連続的に変化する任意倍率を選択設定することができ
る。なお、選択設定された倍率値は基本コピー画面内に
表示されるものであり、請求項における、少なくとも1
つの選択モード画面が表示されている際に、該1つの選
択モード画面における機能の選択内容を表示する構成に
相当する。
「両面コピー」は、片面がデフォルトになっていて、
デフォルト以外として原稿→コピーとの関係において両
面→片面、両面→両面、片面→両面が選択できる。例え
ば両面→片面は、両面原稿に対して片面コピーを行うも
のであり、片面→両面は、片面原稿を両面コピーにする
ものである。両面コピーをとる場合には、最初の面にコ
ピーが行われたコピー用紙がデュープレックストレイに
まず収容される。次にこのデュープレックストレイから
コピー用紙が再び送り出され、裏面にコピーが行われ
る。
「コピー濃度」は、自動がデフォルトになっていて、
デフォルト以外として7段階の濃度設定ができ、また写
真モードでも7段階の濃度設定ができる。この内容の設
定は第33図(c)に示すポップアップ画面により行われ
る。
「ソーター」は、コピー受けがデフォルトになってい
て、デフォルト以外として丁合いとスタックが選択でき
る。丁合いは、ソーターの各ビンにコピー用紙を仕分け
するモードであり、スタックモードは、コピー用紙を順
に堆積するモードである。
(B)応用コピー画面 応用コピー画面は、第34図(a)に示すように「特殊
原稿」、「とじしろ」、「カラー」、「合紙」、「排出
面」のカスケードからなる。
「特殊原稿」は、デフォルト以外のカスケードで同一
サイズの2枚の原稿を1枚の用紙にコピーする二丁掛機
能(2−UP)、コンピュータの連帳出力の原稿について
孔をカウントして1頁ずつコピーする機能(CFF;コンピ
ュータフォームフィーダ)、A2/B3等の大型原稿をコピ
ーする機能(LDC)が選択でき、後者の2機能が第34図
(b)、(c)に示すポップアップ画面で展開される。
「とじしろ」は、コピーの右端部または左端部に1mm
〜16mmの範囲で“綴代”を設定するものであり、右と
じ、左とじ、綴代の長さをデフォルト以外で設定するこ
とができ、細部項目は第34図(d)、(e)に示すポッ
プアップ画面で展開される。
「カラー」は、黒がデフォルトになっていて、デフォ
ルト以外で赤を選択できる。
「合紙」は、OHPコピーの際に中間に白紙を挟みこむ
機能であり、デフォルト以外で選択できる。
「排出面」は、おもて面とうら面のいずれかを強制的
に指定して排紙させるようにデフォルト以外で選択でき
る。
(C)専門コピー画面 専門コピー画面は、第35図(a)に示すように「ジョ
ブメモリー」、「編集/合成」、「等倍微調整」、「わ
く消し」のカスケードからなる。
「ジョブメモリー」は、カードを使用するページプロ
グラムであって、複数のジョブを登録しておき、それを
呼び出してスタートキーを押すことによって自動的にコ
ピーを行うようにするものであって、その登録と呼び出
しがデフォルト以外で選択でき、細部項目が第35図
(b)、(c)に示すポップアップ画面で展開される。
「編集/合成」は、編集機能と合成機能をデフォルト
以外で選択できる。編集機能は、エディタ等を用いて編
集のためのデータを入力するための機能であり、第35図
(d)に示すポップアップ画面で展開されさらにこの中
を第35図(e)〜(k)に示すポップアップ画面により
領域指定、マーキングカラー、抽出・削除、部分写真、
部分カラーの各機能の細部が展開され選択できるように
なっている。部分カラーは、指定した領域のみカラー1
色でコピーし、残りの部分は黒色でコピーする。部分写
真は、指定した領域に写真をコピーし、部分削除は、指
定した領域をコピーしないようにする。マーキングカラ
ーは、マーキングを行い領域を指定すると、一例として
はその部分にカラーの薄い色を重ねて記録し、あたかも
マーキングを行ったような効果を得るものである。
合成機能は、デュープレックストレイを使用し2枚の
原稿から1枚のコピーを行う機能であり、第35図(l)
に示すポップアップ画面により展開されるが、合成機能
としては、シート合成と並列合成がある。シート合成
は、第1の原稿と第2の原稿の双方全体を1枚の用紙に
重ねて記録する機能であり、第1の原稿と第2の原稿に
ついてそれぞれ異なった色でコピーを行うことも可能で
ある。他方、並列合成は、第1の原稿の全体に第2の原
稿の全体をくっつけた形で1枚の用紙に合成コピーを作
成する機能である。
「等倍微調整」は、99%〜101%の倍率で0.15%の刻
みで設定するものであり、この機能をデフォルト以外で
選択でき、その細部は第35図(m)に示すポップアップ
画面により展開される。
「わく消し」は、原稿の周辺部分の画情報については
コピーを行わず、あたかも画情報の周辺に“枠”を設定
したようにするものであり、わく消しを2.5mmで行う標
準をデフォルトとし、第35図(n)に示すポップアップ
画面による任意の寸法の設定とわく消しをしない全面コ
ピーモードをデフォルト以外で選択できる。
(D)インフォメーション画面 インフォメーション画面は、第36図(a)に示すよう
なコピーモードのそれぞれについてコピーのとり方等の
説明画面を提供するための画面であり、インフォメーシ
ョンキー302の操作によって表示され、この画面で表示
されたインフォメーションコードをテンキーから入力す
ることによって同図(b)、(c)に示すようにポップ
アップ画面により説明画面が表示される。
(E)ジャム画面 ジャム画面は、第37図(a)、(b)に示すようにコ
ピー実行中に表示されていた画面の上に重ねて表示さ
れ、元の画面の輝度を1ランクずつ落とすことによって
ジャム表示の内容が鮮明になるようにしている。このジ
ャム画面の特徴は、本体のイメージに合わせて内部を黒
で表現し、ドアハンドルの絵を付加し、且つドアオープ
ンのメッセージを付加していることである。
(F)その他の構成画面 第38図ばレビュー画面と全自動画面の例を示す図であ
る。
レビュー画面は、3つに分割された上記の各選択モー
ド画面で選択されているコピーモードの状態を表示する
ものであって、第38図(a)に示すように各選択モード
画面のカスケードの設定状態を1画面に表示するもので
ある。このレビュー画面では、選択項目すなわちカスケ
ード名とそのとき選択されているモードすなわち選択肢
を表示し、選択されているモードがデフォルトの場合に
は例えばグレイバックで、デフォルト以外の場合には通
常の輝度を背景にした表示を採用している。このように
デフォルトの状態かデフォルト以外の状態かで区別する
ことによって、特に全自動モードから変えたデフォルト
以外のカスケード(選択肢)を目立つように表示してい
る。また、画面構成は、基本コピー、応用コピー、専門
コピーの各コピーモードに分けて3段で表示し、この表
示位置をモード選択キーの位置と対応させ、さらに白抜
きの矢印でその画面選択キーを指示することによって、
レビュー画面から各モード画面への切り換えをわかりや
すくしている。この表示によりオペレータは、各カスケ
ードの設定状態を確認することができ、操作性を向上さ
せ、コピーミスを少なくすることができる。
全自動画面は、第38図(b)に示すような画面で、パ
ワーオンされたときや予熱モードで予熱キー306が操作
されたとき或いはオールクリアキー316が操作されたと
きに表示され。各選択モード画面のカスケードがすべて
デフォルトに設定されている状態の画面である。この画
面では、その指示のとおりプラテン上に原稿をセット
し、テンキーによりコピー枚数を設定してスタートキー
318を押すと、原稿と同じサイズの用紙が選択されて設
定枚数のコピーが実行される。
(G)画面の変化 第39図は画面が変化する契機を説明するための図であ
る。
画面の変化は、それぞれ第39図に示す条件を契機にし
て行われる。まず、電源が投入され、初期化(イニシャ
ル)が終了すると、ダイアグモードへの移行指示がない
場合には基本コピー画面が表示される。この基本コピー
画面は、さらにオールクリアキー、基本コピーのモード
選択キー、予熱画面時の予熱キーを操作することによっ
て表示され、応用コピー画面、専門コピー画面、レビュ
ー画面は、それぞれのモード選択キーの操作によって切
り換え表示される。これらの画面においてのみスタート
キーが受け付けられ、コピー動作の実行が可能となる。
また、専門コピー画面では、編集やジョブプログラムが
選択されると、その入力画面、に変化し、入力が終了す
ると元の専門コピー画面に戻る。また、これらの画面か
らインフォメーションキーの操作、さらにそのコードの
入力ではインフォメーション画面に移行し、予熱キー
(パワーセーブキー)の操作で予熱画面に移行する。そ
して、ジャムが発生した場合には、そのコピー実行時の
選択モード画面上にジャム画面が重表示される。焼付防
止画面は、上記のいずれかの画面のままで所定の時間経
過してもキー入力が一切ない場合にタイマーの動作によ
って移行し、キー操作によって元の画面に復帰する。
(H)表示態様 第40図は画面レイアウトの類別例を示す図である。
本複写機は、先に説明したように複数の画面に分割し
て切り換え表示し、さらには細部情報をポップアップ画
面で展開することによって、その時々における余分な情
報を少なくし1画面の情報を簡素化しているが、それら
は例えば第40図に示す画面レイアウトに類別化される。
すなわち、同図(a)は選択モード画面のレイアウト、
同図(b)はレビュー画面や全自動画面、編集入力画
面、ジョブプログラム画面等のレイアウト、同図(c)
は予熱画面や焼付防止画面、インフォメーション画面、
ダイアグ画面等のレイアウトである。
本複写機では、これらのレイアウトの表示領域やその
入力設定状態等に応じて表示態様を変えることによって
アクセントのある見易く判り易い画面を構成している。
例えば第40図(a)に示すレイアウトの選択モード画面
では、先に説明したようにメッセージ領域(カウント領
域を含む)と設定状態表示領域(メンテナンス情報領域
を含む)と選択領域に分割しているが、それぞれの領域
の表示態様を変え、基本的にはバックを白、キャラクタ
を黒(白地に黒文字)で表示するノーマル表示と、バッ
クを黒、キャラクタを白(黒字に白文字)で表示する反
転表示を使い、さらに明表示部の輝度を変えることによ
って多彩な表示態様を実現している。
具体的に採用している表示態様をさらに説明すると、
選択されているものは、ノーマル表示を採用して特に目
立つようにし、現在の状態を一目で理解させるようにし
ている。そして、選択対象となるもの(選択できるも
の)は、ライトグレー地に黒文字の表示を採用し目にや
さしい明るいグレーのカードに模したものとしている。
これは、各フレームで表示面積が大きい点を考慮したも
のである。また、デスクトップベースは、黒文字にも白
文字にも干渉せず目立たないダークグレーを採用し、メ
ッセージ領域は、通常の複写機のバックリットディスプ
レイを模した黒地に白文字の表示を採用している。カラ
ー表示の場合には、黒字にグリーンと赤文字が理想的で
ある。カードに影(縁取り)をつけることにより立体感
を出し、よりカードに近いイメージの表現を実現してい
る。コンピュータディスプレイは、複雑な操作を連想さ
せるため、ユーザインターフェースのイメージとしては
好ましくないという問題がある。その点、カードイメー
ジの表現は、コンピュータ的ディスプレイのイメージを
排除でき、また、カードに書き込んで処理するといった
日常的な作業イメージを模倣することで、日常の作法イ
メージをそのまま応用でき、操作に近親感を持たせるこ
とができる。その他、文字の大きさを例えば3段階に、
また太さを2段階に、ベース色を白黒含めて4段階に変
化させることにより、上記の表示に加えてさらに変化を
持たせることができる。
上記のような表示態様を採用することにより選択モー
ド画面では、例えばカウント部を含むメッセージ領域で
は、バックを黒にしてメッセージの文字列のみを高輝度
表示にし、バックリッドタイプのコンソールパネルと同
じような表現を採用することによって、メッセージを文
字列として見やすく親しみやすい表示にしている。ま
た、設定状態表示領域では、背景な網目表示、すなわち
ドットを或る所定の均等な密度、例えば1対1の白黒表
示し、カスケード名の表示部分をノーマル表示にしてい
る。すなわち、この表示は、各カスケード名をカードイ
メージで表現したものである。さらに設定状態表示領域
の下1行は、トナーボトルの満杯やトナー補給等のメン
テナンス情報領域として使用されるが、この情報は、設
定状態表示情報とはその性格が異なるので、その違いが
明瞭に認識できるようにメッセージ領域と同様の表示態
様を採用している。そして、選択領域では、周囲を網目
表示にし、カスケード表示領域全体を輝度の低いグレイ
表示にすると共に、横と下に影(縁取り)表示を付加す
ることによって、設定状態表示領域と同様に立体感を出
したカードイメージの表示を行っている。そして、この
領域における選択肢やカスケード名を黒文字で表示する
と共に、この表示に加えて設定された選択肢の白地を高
輝度にすることによって、カスケード位置を特に目立つ
ようにしているので、視認性を高め、操作確認を容易に
し操作ミスの軽減を図ることができる。また、例えば基
本コピー画面において用紙トレイのカスケードで用紙切
れとなったトレイの選択肢はバックを黒にして文字を高
輝度表示としている。
第38図(b)に示す全自動画面は第40図(b)に示す
画面レイアウトになるが、この画面では、表示領域の背
景を暗い網目表示にし、「原稿セット」等の各操作指示
を表示した領域を明るい網目表示にすると共にその境界
を縁取りして表示の明瞭性を向上させ見易くしている。
このように背景の表示態様は、適宜自由に変更して組み
合わせることができることは勿論である。
上記のようにメッセージ領域、設定状態表示領域、選
択領域に領域分割した1画面において、各領域を異なる
表示態様、イメージで表示することにより各領域の情報
を認識、確認が的確に行える。また、他の領域との区別
が明瞭になるので、他領域との情報の混同を防止でき
る。
なお、文字の表示においても、反転表示やブリンク表
示することによって、表示情報毎にそれぞれ特徴のある
注意をユーザに喚起できる。また、上記のように文字列
におけるバックとその文字の輝度の変化を工夫するだけ
でなく、本複写機は、選択肢やカスケード名その他の文
字列に対してアイコン(絵文字)を付加しよりイメージ
的に特徴付けした表示態様を採用している点でも特徴が
ある。例えば基本コピー画面では、カスケード名「縮小
/拡大」、「両面コピー」、「コピー濃度」、「ソータ
ー」のそれぞれ頭に付加したもの、また「用紙トレイ」
の選択肢で、下段、中段、上段の用紙サイズの後ろに付
加したものがそれである。このアイコンは、文字列だけ
により情報のアクセントが薄まるのを別の面からすなわ
ちイメージにより視覚的にユーザに情報を伝達するもの
であり、情報の内容によっては文字列よりも正確且つ直
観的に必要な情報をユーザに伝達できるという点で大き
なメリットがある。
(III−4)キー/LEDボード及びディスプレイ表示回路 (A)キー/LEDボード ユーザインターフェースは、第26図に示すようにCRT
ディスプレイとキー/LEDボードにより構成されるが、本
複写機では、特にCRTディスプレイの画面を使って選択
肢の表示及びその設定を行うように構成しているため、
キー/LEDボードにおけるキー及びLEDの数を最小限に抑
えるように工夫している。
すなわち、先に説明しているようにCRTディスプレイ
を有効に活用するために、CRTディスプレイに表示する
画面を分割し、且つそれぞれの画面においても領域を分
割して表示内容の整理、見易い画面を構成するように工
夫している。例えば選択モードの画面は、基本コピーと
応用コピーと専門コピーに3分割して切り換え表示し、
さらにそれぞれの画面の選択領域を5つのカスケード領
域に分割してそれぞれのカスケード領域で機能の選択設
定を行うようにしている。そして、画面切り換えのため
のモード選択キー308〜310と、各カスケード領域の選択
のためのカスケードキー319−1〜319−5による8つの
キーで機能の選択、設定をできるようにしている。従っ
て、モード選択キー308〜310を操作して基本コピー画
面、応用コピー画面、専門コピー画面のいずれかを選択
すると、その後はカスケードキー319−1〜319−5の操
作以外、テンキー307による数値入力だけで全ての機能
を選択し、所望の機能によるコピーを実行させることが
できる。カスケードキー319−1〜319−5は、それぞれ
のカスケード領域で設定カーソルを上下させて機能を選
択設定するため、上方への移動キーと下方への移動キー
がペアになったものである。このように選択モードの画
面は、3つの中からモード選択キー308〜310によって選
択されその1つが表示されるだけであるので、その画面
がどのモード選択キー308〜310によって選択されている
のかを表示するのにLED311〜313が用いられる。つま
り、モード選択キー308〜310を操作して選択モードの画
面を表示させると、そのモード選択キー308〜310に対応
するLED311〜313が点灯する。
多くの機能を備えると、ユーザにとってはその全ての
機能を覚え、使いこなすことが容易ではなくなる。そこ
で、コピーモードのそれぞれについてコピーのとり方の
説明画面を提供するのにインフォメーションキー302が
用いられる。このインフォメーション機能は、次のよう
にして実行される。まず、インフォメーションキー302
が操作されると第33図(c)に示すようなインフォメー
ションインデックス画面でインフォメーションコードの
一覧表を表示する。この画面に指定されたインフォメー
ションコードをテンキー307により選択入力すると、そ
のコードに対応するインフォメーションポップアップ画
面に移行し、そこでコピーモードの説明画面を表示す
る。
また、上記のように選択モードの画面が3つに分割さ
れ、3つの画面で定義される各種の機能の選択設定が行
われるため、他の画面も含めた全体の設定状態を確認で
きるようにすることも要求される。そこで、このような
全画面の設定状態を確認するのにレビューキー303が用
いられる。このレビューキー303は、レビュー画面を表
示させるキーであり、このキーを操作すると、基本コピ
ー、応用コピー、専門コピーの全画面に関する設定状態
を示した第33図(b)に示すようなレビュー画面が表示
される。
デュアルランゲージキー304は、表示画面の言語を切
り換えるキーである。国際化に伴って種々の異なる言語
を使用するユーザが装置を共有する場合も多い。このよ
うな環境においても、言語の障害をなくすために例えば
日本語と英語の2言語により表示データ及びフォントメ
モリを用意し、デュアルランゲージキー304の操作によ
って表示データ及びフォントメモリを切り換えることに
よって、日本語と英語を自由に切り換えて表示画面を出
力できるようにする。なお、2言語に限らずさらに複数
の言語を容易し、デュアルランゲージキー304の操作に
よって所定の順序で言語を切り換えるようにしてもよい
し、日本語の方言を加えてもよい。
予熱キー306は、非使用状態における消費電力の節約
と非使用状態からコピー動作への迅速な移行を可能にす
るために予熱モードを設定するものであり、この予熱キ
ー306の操作によって予熱モードと全自動モードとの切
り換えを行う。従って、そのいずれの状態にあるかを表
示するものとしてLED305が使用される。
オールクリアキー316は、複写機をクリアすなわち各
選択モード画面のデフォルトに設定した全自動モードと
するもであり、全自動画面を表示する。これは第33図
(a)に示すようにオペレータに現在のコピーモードが
全自動のモードであることを伝える画面の内容になって
いる。
割り込みキー315は、連続コピーを行っているとき
で、他の緊急コピーをとる必要があるときに使用される
キーであり、割り込みの処理が終了した際には元のコピ
ー作業に戻すための割り込みの解除も行われる。LED314
は、この割り込みキー315が割り込み状態にあるか解除
された状態にあるかを表示するものである。
ストップキー317は、コピー作業を途中で停止すると
きや、コピー枚数の設定時やソーターのビンの設定時に
使用する。
スタートキー318は、機能選択及びその実行条件が終
了しコピー作業を開始させるときに操作するものであ
る。
第41図(a)はキーボードスキャンの設定マップの例
を示す図、第41図(b)はLEDスキャンの設定マップの
例を示す図である。
キー/LEDは、先に説明したようにキーボード/ディス
プレイコントローラ336で102kHzのクロックより4.98mse
cのスキャンタイムを作り出して処理しているが、その
スキャンでは、第41図(a)に示すように「0」〜
「7」までの8スキャンを1サイクルとし、各スキャン
を「0」〜「7」までの1バイトのデータで構成し、先
に説明した物理テーブルを生成している。
同様にLEDも第41図(b)に示すようなスキャンマッ
プによりオン/オフ制御している。
(B)ディスプレイ 第42図はディスプレイの表示タイミングを示す図、第
43図はVーRAMのアドレス対応例を示す図、第44図は第
1のVーRAMの番地とCRT表示位置との対応を示す図、第
45図はキャラクタジェネレータの読み出し回路を説明す
るための図、第46図はドットパターンとデータ及びスキ
ャンアドレスの対応例を示す図である。
CRTディスプレイ301は、例えば9インチサイズのもの
を用い、ペーパーホワイトの表示色、ノングレアの表面
処理を施したものが用いられる。このサイズの画面を使
って、160mm(H)×110mm(V)の表示領域に総ドット
数480×240、ドットピッチ0.33mm×0.46mm、タイル(キ
ャラクタ)のドット構成を8×16にすると、タイル数は
60×15になる。そこで、数字やかなを16ドット×16ドッ
ト、英数字や記号を8ドット×16ドットで表示すると、
漢字やかなでは、2つのタイルを使って30×15文字の表
示が可能になる。また、タイル単位で通常輝度、グレー
1、グレー2、黒レベルの4階調で指定し、リバースや
ブリンク等の表示も行う。このような表示の入力信号タ
イミングは、ドット周波数fdを10MHz、480×240とする
と、第42図に示すように64μSを水平同期信号の周期で
48μSの間ビデオデータを処理し、16.90mSの垂直同期
信号の周期で15.36mSの間ビデオデータを処理されるこ
とになる。
クロック発生回路353は、並/直変換回路355から出力
するドットの周波数のクロックを発生するものであり、
カウンタ354でキャラクタジェネレータ342から読み出す
並列のドットデータの読み出し周期に分周している。従
って、カウンタ354の出力クロックによりキャラクタジ
ェネレータ342から複数ビットのドットデータを並/直
変換回路355に入力し、シリアルデータにして属性付加
回路356へ送出する。属性付加回路356は、CRTコントロ
ーラ335からブランキング信号を入力して、表示期間の
み属性データに応じてビデオ信号を制御するものであ
る。また、ワンショット回路348は、CRTコントローラ33
5から出力されるブランキング信号のうち垂直同期のブ
ランキング信号でU/I用CPU46の割り込み信号を生成する
ものである。
V−RAM340に書き込まれるビデオデータは、1タイル
につき16ビットで構成され、そのうちの12ビットを使っ
てキャラクタジェネレータのコードを表し、さらに残り
4ビットを使って属性を表す。そのため、V−RAM340
は、CRT画面の番地に対応させてキャラクタジェネレー
タのコードを下位8ビットはRAM−Lに、上位4ビット
及び属性の4ビットはRAM−Hに書き込むように構成さ
れ、これらを2画面分保持している。
V−RAM340のアドレスは、第43図に示すようにU/I用C
PU46とCRTコントローラ335がそれぞれ独自に管理し、V
−RAM340へのビデオデータの書き込みはU/I用CPU46で行
い、CRTディスプレイ301への表示はCRTコントローラ335
で行う。例えばCRTコントローラ335からV−RAM340のア
ドレスを見ると第44図に示すようになり、「0」番地、
「1」番地、……にそれぞれキャラクタジェネレータの
コード及び属性が書き込まれている。従ってCRTコント
ローラ335は、第45図に示す回路により表示タイミング
に同期して対応する番地のデータ「D0→D7」(L側)、
「D0→D4」(H側)を読み出すと共に、ラスタアドレス
「RA」を生成してキャラクタジェネレータをアクセスす
ることによって各タイルのスキャンラインのデータ「D0
→D7」を並/直変換回路355に出力する。例えば「富」
の漢字のドットパターンは、第46図のように表すことが
できるが、先に述べたように漢字は2タイルで構成して
いるので、スキャンアドレス「A0→A3」に対応してまず
左側半分をタイルとする出力「D0→D7」、続いて右側半
分をタイルとする出力「D0→D7」がキャラクタジェネレ
ータ341の出力となる。
なお、このタイルの出力に対応して4ビットの属性も
読み出されるが、第47図はその属性データに従ったビデ
オ信号の制御回路の構成例を示す図である。この図に示
すように属性の制御は、ビデオデータとリバース信号の
属性データはEXOR回路によって論理処理し、リバース信
号がオン(ハイレベル)の場合にビデオデータを反転さ
せ、さらにその出力をアンド回路で処理することによっ
てブリンク信号がオンの場合には、クロックでオン/オ
フさせ、グレイ信号により信号レベルを変えるようにす
ればよい。グレイ信号は、第38図に示す例の場合には2
ビットで構成しているが、これを4ビットで構成し例え
ば10階調のグレイステップを実現するようにしてもよ
い。この場合の回路は、第40図であればビデオアウトプ
ットのレベルをオープンコレクターの出力で制御するこ
とになるので、その階調に応じた数のオープンコレクタ
ー及び抵抗の回路が接続される。先に選択モード画面で
説明したように分割領域を明瞭に表示し、或いはカスケ
ードの位置等の注目領域を明瞭に表示するために背景を
変化させているが、その手法として表示属性の制御によ
るグレイ表示、リバース表示が利用される。さらに、例
えば第38図(b)で示しているようにドットによる背景
の表示態様の制御は、タイルのドットパターンによって
発生され、オン/オフのビデオデータとして第47図の回
路に入力される。すなわち、第38図(b)における「原
稿セット」、「枚数セット」、「スタート」の表示領域
の背景と、その外側の背景とは、タイルのドット密度を
変えることによって表示態様を変えている。
上記のようにしてCRT画面の表示されるビデオ信号
は、CRTコントローラ335のスタートアドレスをダイナミ
ックに変更することにより第1のV−RAMと第2のV−R
AMを切り換えてそのいずれかを選択して読み出し表示さ
れる。そのために、U/I用CPU46には、ブランキング開始
信号及び表示期間信号を入力するポート、表示許可信号
を出力するポートがそれぞれ用意される。そして、U/I
用CPU46では、ブランキング開始信号によりCRTのブラン
キング期間の開始時の立ち下がりエッジで割り込みがか
かり、表示期間信号によりCRT表示状態を認識する。ま
た、表示許可信号によりCRTへの表示許可及び禁止を指
示する。
(III−5)ユーザインターフェースにおける各種処理 (A)機能選択コピー開始処理 まず、電源スイッチがオンされてからコピー動作を開
始するまでの全体の処理の概要を説明する。
第48図は電源オンからコピー動作が開始するまでの全
体の処理の流れを説明するための図である。
電源スイッチがオンされると、第38図(b)に示す初
期画面(全自動画面)を表示し、次のキー入力を待ち、
その操作内容を判定する。ここで、テンキー307の入力
があると、全自動による等倍コピーの枚数設定入力と判
断し、スタートキー318の操作によってコピーモード及
びその実行条件をメインCPU41に送信する。これによっ
てメインCPU41がコピー動作スタートの制御を行い、設
定枚数のコピー動作を開始する。
初期画面において、テンキー307ではなくモード選択
キー(308〜310)の入力があった場合には、そのキーが
基本コピーのモード選択キー310か、応用コピーのモー
ド選択キー309か、専門コピーのモード選択キー308かに
応じて対応する選択モード画面を表示する。そして、当
該選択モード画面で各カスケードの設定が終了するまで
カスケードキー319−1〜319−5によるカスケードの設
定処理を行い、続いて別のモード選択の入力があるか否
かを判断し、別のモード選択があれば同様にモード選
択、カスケードの設定処理を行う。モード選択がなくテ
ンキー307の入力があると、コピー枚数の入力を判定
し、スタートキー318の操作によってコピーモード及び
その実行条件をチェックしてメインCPU41に送信する。
これによってメインCPU41がコピー動作スタートの制御
を行い、設定枚数のコピー動作を開始する。
次に、オペレータによる操作及びマシンの状態に対応
した具体的な処理の例を第29図を参照しつつ説明する。
まず、電源がオンされ初期化されると、ステートテー
ブル317が初期ステートでキー入力がないことを条件に
キー管理部374から画面切り換え部368に初期画面の指示
を出す。ビデオコントローラでは、この指示を受けて画
面切り換え部368が表示制御データ367の表示画面を初期
画面にする。
表示制御データ367において初期画面が基本コピー画
面とされている場合には、ダイアログ編集部366がダイ
アログデータ370から基本コピーのフレームを読み出
す。このフレームには各領域毎に表示制御データ367の
アドレスが示されているので、ダイアログ編集部366に
よってこのアドレスを基に表示制御データ367を読み出
し編集してV−RAM365に基本コピー画面を描画する。同
時に基本コピーのLEDを点灯する。ここで、キーボード
の応用コピー、専門コピーのモード選択キーが操作され
ると、キー管理部374でキー受付条件のチェックを行っ
て同様に画面切り換え部368に対応する画面の指示を出
す。なお、表示制御データ367において初期画面が全自
動画面とされていれば全自動画面が描画される。この設
定は、ダイアグモードで行われる。
これらの画面の表示状態において、オペレータによっ
てカスケードキーが操作され物理キーテーブル361が更
新されると、キー変化検出部361でそれを検知し、キー
変換部363で論理キーに変換する。カスケードキーは、
画面によって論理キーへの変換が異なるので、表示制御
データ367の画面情報より変換テーブル364の参照位置を
制御し論理キーへの変換が行われる。例えば、第26図に
おいてカスケードキー19ー3が操作された場合、画面が
基本コピー画面であれば両面コピーカスケードの論理キ
ーに変換されるが、応用コピー画面であればカラーカス
ケードの論理キーに変換される。
キー管理部374では、ステートテーブル371より今受け
付けられる状態か否かを判断し、この場合には選択モー
ド画面でのカスケードキーという条件で受付許可し、こ
のキーをキーコントロール部375さらにはここからステ
ート管理部372に送る。キーコントロール部375では、こ
のキーからコピーモード378を更新すると共に表示管理
部377にカスケードの表示情報を渡し、表示管理部377で
インターフェースコマンドを生成して表示制御部369に
発行する。表示制御部369は、このインターフェースコ
マンドを受けて表示制御データ367のカスケード設定情
報を更新する。以後、この内容はダイアログ編集部366
により画面に反映されることは、先に説明した通りであ
る。このようにして各選択モード画面の切り換えを行
い、各カスケードが設定されると、その設定状態がディ
スプレイに表示されると共に、ジョブコントローラのコ
ピーモード378、ステートテーブル371が更新されてゆ
く。
そして、スタートキーが操作されると、キーコントロ
ール部375は、コピーモード378をチェックを行いコピー
実行コマンドを発行する。このコピー実行コマンドの発
行は、送信バッファ380にセットすることにより行わ
れ、モニターによりシリアルの通信ラインを介してメイ
ンCPUに送信される。モード設定が矛盾している場合に
は、表示管理部377から表示制御のインターフェースコ
マンドを生成、発行してメッセージを制御する。
コピー実行コマンドの発行を契機にジョブコントロー
ル部376は、コピー1枚毎にコピー動作を管理する。例
えばマシンがコピー動作を開始してマシン状態コマンド
が受信バッファ379に刻々と受信されると、コマンドコ
ントロール部373でこれを解析してステート管理部372及
びジョブコントロール部376に通知する。ジョブコント
ロール部376は、マシン状態コマンドを受けてコピー1
枚毎に設定枚数までマシン動作に必要なコマンドを発行
する。これは、コマンドコントロール部373を通して送
信バッファ380にセットされる。他方、ステート管理部3
72は、このマシン状態コマンドに従ってステートテーブ
ル371を更新する。従って、このステートになるとキー
管理部374でモード選択キーやカスケードキー等が受付
許可されなくなる。
コピー実行中にジャムが発生しマシンからジャム発生
コマンドを受信すると、その情報がコマンドコントロー
ル部373を通してジョブコントロール部376及びステート
管理部372に渡される。その結果、ステートテーブル371
はジャム発生状態で更新され、ジョブは中断される。そ
して、キーコントロール部375でジャムの発生位置を認
識してその情報を表示管理部377に渡すことによって、
表示管理部377からジャムゾーンのパラメータを付加し
た例えばモードの分類でジャムの処理コードによるイン
ターフェースコマンドを生成し発行する。そこで、表示
制御部369がこのコマンドを処理し表示制御データ367を
ジャム画面表示の内容に更新することによって、その時
の画面の輝度を1ランク下げその上にジャムゾーンを表
した画面が上書きされたジャム画面がディスプレイに表
示される。
また、マシン状態コマンドでは、トナー残量や回収ボ
トルの状態、用紙切れ、インターロック開等の状態をキ
ーコントロール部375で認識して表示管理部377を通して
メッセージ領域、メンテナンス情報領域、カウント部等
の制御を行う。
ダイアグモードは、例えば電源をオンするときに、オ
ールクリアキーを同時に操作するという特殊の操作によ
って移行する。このモードも、キー管理部374を通して
キーコントロール部375において認識される。そして、
表示管理部377を通してダイアグコマンドを発行して、
ダイアグ画面を制御する。このモードでは、表示制御デ
ータ367の特定領域について登録、設定でき、ダイアグ
モード以外の通常のモードでは設定できないようになっ
ている。例えば全自動画面を表示するか、全自動画面を
表示しないようにするかの設定はその1つである。
(B)画面切り換え制御 第42図により説明したように複写機のディスプレイで
は、1画面の表示に約17mSの時間を要する。他方、V−
RAM340を書き替えるには約100mSの時間を要し、6回の
表示繰り返し時間に相当する。
ところで、先に説明したようにモード選択キー308〜3
10やインフォメーションキー302、レビューキー303、デ
ュアルランゲージキー304、オールクリアキー316が操作
された場合には、各画面の間で切り換えが行われる。ま
た、インフォメーション画面が表示されている状態でテ
ンキー307が操作された場合、選択モード画面でカスケ
ードキー319−1〜319−5が操作され特定の選択肢が選
択された場合には、ポップアップ画面に移行する。この
ような画面の切り換え、ポップアップ画面の展開を行う
際に、その書き替え期間中は表示を中断させると、約10
0msecの時間画面が表示されないことになり、オペレー
タの目には画面のチラツキとして感じられ画面が見にく
くなる。
表示画面の切り換えを行う方法としては、上記のよう
に表示データの書き替えが終了するまで表示を中断する
方法の他に、垂直ブランキング期間を使用する方法もあ
る。この方法によると、第42図から明らかなように垂直
ブランキング期間は1.54msecしかなく、この始まり信号
を検出してフルに書き替え時間として使用しても、約80
回の垂直ブランキング期間を必要とする。そのため、表
示時間に換算すると1秒以上の時間を要することにな
り、この間の画面の変化もまた、オペレータにとっては
見にくいものとなる。また、第38図(b)に示す全自動
画面の表示を行わないように予め設定することもできる
が、この場合には、ある選択モード画面を表示中にオー
ルクリアキー316が操作されると、その画面におけるカ
スケードがすべてデフォルトにリセットされる。従っ
て、画面上ではカスケードの設定領域が切り替わること
になり、同様に見にくい状態が生じる。
そこで、本複写機では、上記のような画面の切り換え
条件が生じた場合、非表示状態にあるV−RAM(裏V−R
AM)340に新しい表示画面を書き込んでCRTコントローラ
335のスタートアドレスをダイナミックに切り換える。
しかし、書き替え情報量が少ない場合、例えばカスケー
ドキーの操作によりその設定領域を移動するだけの場合
や、テンキーによる数値入力値を表示する場合には、垂
直ブランキング期間を使用する。
第49図は画面編集処理を説明するための図であり、同
図(a)は処理の流れ、同図(b)はモジュール構成例
を示す。
上記のように画面の変更内容が多い場合には裏V−RA
Mにデータを展開した後V−RAMを切り換えるため、画面
編集処理では、第49図(a)に示すようにまず1画面の
書き替え処理か否かの判断を行う必要がある。画面は、
第32図で説明したようにフレームNo.とポップアップN
o.、そして表示制御データの設定内容に従って編集され
展開される。従って、フレームNo.或いはポップアップN
o.が変更された場合には当然画面が書き替えとなり、裏
V−RAMが使用されるが、オールクリアキーが操作され
た場合にも各カスケードが全てデフォルトにリセットさ
れるため各カスケードが移動するので、変更内容が多く
なり裏V−RAMが使用されることになる。従って、この
ように裏V−RAMを使用する処理か表V−RAMの一部を書
き替える処理かの判断をまず行うことになる(ステップ
)。
画面の書き替え処理の場合には、ダイアログ初期化を
行う。この処理では、フレームNo.とポップアップNo.か
らダイアログデータの先頭アドレスを求め、ダイアログ
リードポインタを設定する(ステップ)。
そして、構成情報群から「Possibility」の数だけ1
ブロックずつチェック処理を行い、固定アイテムか可変
アイテムかを調べる(ステップ、)。
YESの場合(固定アイテムの場合)には、画面グレイ
チェックを行ったのちリード処理を起動し、裏V−RAM
に出力して表示データを展開する(ステップ〜)。
NOの場合(可変アイテムの場合)には、構成情報と参
照情報(Test Variable)のアドレスをアップデートテ
ーブルに登録し、全ての可変アイテムを登録終了する
と、アップデートテーブルにEOF(エンドオブファイ
ル)コードをセットする(ステップ〜)。
上記〜の処理を「Possibility」の数だけ行う
と、次は、アップデートテーブルをEOFコードまで1ブ
ロックずつチェックし、上記〜と同様の処理を行う
(ステップ〜)。
例えば選択モード画面の画面書き替え処理では、バッ
クがグレイ表示となるのでまず全体をグレイ表示態様で
展開し、その上に表示データ編集展開する。このように
することによって上書きする部分だけ処理すればよいの
で、処理量を少なくすることができる。画面書き替え処
理は、以上のようにして行われるが、上記の判断処理
でNOの場合には、部分書き替え処理が行われる。
部分書き替え処理では、アップデータテーブルをチェ
ックして変化した可変アイテムのダイアログデータをリ
ードし、その表示ブロックデータを作成して表V−RAM
に出力する。
ポップアップ表示とは、画面の表示が納まらない場合
に、選択されたモードを現在表示中の画面の延長として
クローズアップして展開表示するもので、表示中の画面
上の一部を特定モードのクローズアップされたウインド
ウで上書きする。
ポップアップオープンは、ポップアップ対象のモード
を選択して一定時間、例えば750msec経過したことを条
件とし、750msec経過以前にさらにカスケードキーが操
作される等、他のキー入力があるとキャンセルされる。
これは、他のモード決定と同様に一過的なモード選択に
対して応答処理することの無駄をなくすためである。こ
のようなポップアップオープンによって、その部分に対
応するカスケードキーによりポップアップウインドウ上
のモード選択を可能にする一方、ポップアップウインド
ウによって隠された部分のモードはカスケードキーによ
り変更できないようにする。
ポップアップクローズは、ポップアップウインドウ上
の「閉じる」(クローズキー)が選択され一定時間経
過、例えば500msec後、画面変更キーやオートクリアキ
ーその他ポップアップウインドウ外のキー(カスケード
キーを含む)が操作されたとき、予熱モードに入ったと
き、割り込みモードに入ったとき等に行われる。従っ
て、一旦画面が変更されてまた元の画面に戻ったときも
それ以前のポップアップは閉じている。なお、クローズ
キーが操作されてポップアップがクローズするときは、
一旦カスケードでポップアップを閉じることを表示し、
他のキーの入力は受け付けない。(C)多画面の設定状
態表示 第50図は設定状態表示領域の変更処理の流れを説明す
るための図である。
第48図で説明したように初期画面において、テンキー
307ではなくモード選択キー(308〜310)の入力があっ
た場合には、そのキーが基本コピーのモード選択キー31
0か、応用コピーのモード選択キー309か、専門コピーの
モード選択キー308かに応じて対応する選択モード画面
を表示する。そして、当該選択モード画面でカスケード
キー319−1〜319−5によるカスケードの設定処理を行
い、続いて別のモード選択の入力があるか否かを判断
し、別のモード選択があれば同様にモード選択、カスケ
ードの設定処理を行う。ここで、選択モード画面の設定
状態表示領域には、他の選択モード画面の設定状態を表
示するが、各選択モード画面における設定状態表示領域
の内容は次の処理によって書き替えられる。
まず、現在表示中の画面を認識し、基本コピーの画面
であれば、設定状態表示領域に応用コピーのデフォルト
以外のカスケードのモード名及び同様に専門コピーのデ
フォルト以外のカスケードのモード名を、応用コピーの
画面であれば、設定状態表示領域に基本コピーのデフォ
ルト以外のカスケードのモード名及び同様に専門コピー
のデフォルト以外のカスケードのモード名を、また、専
門コピーの画面であれば、設定状態表示領域に基本コピ
ーのデフォルト以外のカスケードのモード名及び同様に
応用コピーのデフォルト以外のカスケードのモード名を
それぞれ表示する。
そして、表示中の画面においてカスケードで設定状態
の変更があると、他のコピーモードの対応する設定状態
内部データについてデフォルトのカスケードを削除し、
デフォルト以外のカスケードを登録する。また、オール
クリアキーが操作されると、カスケードを全てデフォル
トにする。この処理では、例えば基本コピー画面に対す
るものであれば、第32図(i)〜(m)に示す仕様に従
って表示制御データのアドレスA0C〜A0F、A11〜A15のセ
ル値の更新を行うことになる。
(D)併用禁止の制御 複写機では、用紙トレイの選択、コピー倍率にそれぞ
れ自動機能を有している。自動用紙選択は、コピー実行
の際に原稿サイズを検知してそのサイズに合わせて同サ
イズの用紙を選択する機能であり、自動倍率は、用紙サ
イズが特定された場合に、原稿サイズから指定された用
紙サイズに合うようにコピー倍率を設定する機能であ
る。従って、上記自動機能は、そのいずれかが選択され
ている場合には問題ないが、双方とも自動の場合には、
用紙サイズもコピー倍率も特定できないことになる。つ
まり、両方の自動機能を併用することは禁止されてい
る。そこで、このような状態が選択設定された場合に
は、ユーザに「自動用紙選択モードで自動倍率モードは
行えません」等のJコードメッセージを出力している。
多機能の複写機では、実際にスタートキーを操作して
コピー指令を出すまでに、数ステップの機能選択操作を
行うことになる。しかも、その選択操作の順序は決して
一定ではなく各機能を独立的に選択設定できるようにし
ている。従って、併用が禁止されていることを知らずに
両自動機能を選択する場合もあるが、意識しなくても他
の機能を選択する操作途中において一時的に両自動機能
が選択される場合もある。また、通常の場合、スタート
キーを操作する迄は、操作途中にあってユーザは最終的
な決定を下していないとみるべきであるが、この段階
で、併用禁止等のメッセージを出力することは、ユーザ
にとって途中の操作に対して逐一指示を差し込まれるこ
とになり操作性にも問題が生じる。本複写機は、スター
トキーが操作された時に、最終的な整合判断を行ってそ
の結果をメッセージで出力することにより、このような
問題を解消している。
また、整合しないモードが設定されるのを防止するた
めに、本複写機は、倍率モードを用紙選択モードに連動
させるようにしている。そのアルゴリズムを設定するた
めに示した図が第51図である。
用紙選択(用紙トレイ)と倍率設定(縮小/拡大)の
カスケードは、第51図(b)に示すようにデフォルトが
自動等倍になっているが、これらの設定状態が変化する
とその変化に応じてコピーモードテーブルのAPMSステー
ト(第31図(d)のバイト2、ビットD4、D3)を第51図
(c)に示す4ステートで更新すると共に、一定の条件
で倍率カスケードを用紙カスケードに連動させている。
第51図(c)において、「00」はデフォルト状態の自動
倍率、「01」は用紙が自動で倍率が任意/固定の自動用
紙、「10」は用紙が自動以外で倍率が自動の自動倍率、
「11」は用紙は自動以外で倍率が任意/固定のマニュア
ルをそれぞれ示している。なお、この中で手差しトレイ
は対象外となる。
本複写機では、上記の各状態のうち自動倍率モードの
ときに用紙が自動に選択されると、そのほとんどが原稿
サイズに合わせて用紙サイズを選択するのが通常である
ことから倍率のカスケードを等倍に連動させる。また、
自動倍率モードのときに手差し以外の特定のトレイが選
択されると、特定サイズの用紙に合わせて原稿がコピー
されるように倍率のカスケードを自動に連動させる。こ
のように用紙の選択モードに対応して通常の最も多く利
用されるであろうモードに倍率モードを連動させ、同時
にAPMSステートを更新することによって、併用禁止され
たモードの同時選択を少なくしている。しかし、この連
動制御は、あくまでも簡便的に行うものであり、ユーザ
の選択を絶対的に制限するものではない。従って、連動
制御にもかかわらず上記の組み合わせ以外の選択操作が
行われた場合には、そのモードが選択される。そして、
スタートキーが操作されたときに、併用禁止の機能がと
もに選択されている場合には、第31図(d)のコピーモ
ードテーブルにおいて、倍率とトレイ(TRAY)の内容と
APMSステートとを照合することによって、その判定を行
いキーコントロール部375から表示管理部377を通して併
用禁止メッセージを出力するコマンドを発行することに
なる。その倍率連動チェックコントロールの処理フロー
を示したのが第51図(a)である。
次にそのモジュールの動作概要を説明すると、まず、
用紙トレイのカスケードキーが操作されると、用紙トレ
イのカスケードキーが自動に選択されたか否かを調べ、
自動の場合(YESの場合)には、続いてAPMSステートを
調べて自動倍率モードであればコピーモードテーブルの
倍率を等倍にセットし、表示管理部377を通して等倍カ
スケードの表示処理を行うと共に、APMSステート更新処
理を行う。また、APMSステートが自動倍率モードでない
場合にはそのままAPMSステート更新処理を行う。
用紙トレイのカスケードキーが自動以外の選択である
場合(NOの場合)には、続いて手差しトレイ以外か、AP
MSステートが自動等倍モードかを調べ、いずれもYESの
場合にはコピーモードテーブルの倍率を自動にセット
し、表示管理部377を通して自動倍率カスケードの表示
処理を行うと共に、APMSステート更新処理を行う。ま
た、手差しトレイが選択されたか又はAPMSステートが自
動等倍モードでない(少なくともいずれかの判定処理が
NOの場合)にはそのままAPMSステート更新処理を行う。
以上のような倍率連動チェックコントロールによっ
て、スタートキーが操作されたときにAPMSステートと用
紙トレイと倍率の3つの情報からモード整合チェックの
判定を行うことができる。
(E)選択肢制御 第52図は使用可能な付加機能に伴う選択肢制御の処理
を説明するための図、第53図は付加装置と機能との関係
を説明するための図である。
本発明が適用される複写機には、様々な付加装置が装
備可能になっている。或るカスケードに着目した場合に
おいて、そのカスケードが単純に有効か否かであるとき
は、そのまま画面を変えないことも考えられるが、画面
に表示が残っていればユーザが誤ってそのモードを選択
することも当然発生する。しかし、例えばアウトプット
装置、インプット装置、用紙トレイを挙げただけでも多
様な組み合わせが存在する。アウトプット装置では、ソ
ーターやフィニッシャの有無があり、用紙トレイでは、
MSIやHCFの有無、インプット装置では、DADFやRDHの有
無がある。さらに用紙トレイでは、MSIとHCFの両方が装
備できるためそれぞれのいずれかがある場合、いずれも
ある場合、いずれもない場合の組み合わせがあり、これ
らを含めると全体では10のパラメータになる。このパラ
メータに対応したカスケードの変化例を示したのが第53
図であり、左端(第1)のカスケードがアウトプット、
第2のカスケードが用紙トレイ、第3のカスケードが拡
大/縮小、第4のカスケードが両面、第5のカスケード
が濃度の機能で構成された例を示している。
第53図に示すように例えばアウトプットでは、ソータ
ーが装備された場合、フィニッシャが装備された場合
で、それぞれのカスケード名が変わり機能の選択肢も変
わる。従って、アウトプット装置の有無だけでも単純に
考えて3枚の選択モード画面が必要になり、これに用紙
トレイ、アウトプット装置が加わると、3×4×2=24
枚の選択モード画面が必要になる。その外に、セカンド
デベの偏倍、LDC、枠消し、ページ連写、ジョブプログ
ラム、エディタ等の有無を加え、基本コピー画面、応用
コピー画面、専門コピー画面に反映する機能との関係を
みると、その組み合わせ総数は数千にも及ぶ。このすべ
ての組み合わせに対応して画面を用意し管理すると、画
面を記憶する領域(ダイアログデータ370)が膨大にな
ると共にそれだけダイアログ編集での処理量が多くなる
という問題がある。
そこで、本複写機では、ダイアログデータ370と表示
制御データ367により少ない画面データ両でコンフィギ
ュレーション設定の可能なデータ構造を採用し、コンフ
ィギュレーション情報を表示制御データ367に設定する
ことによって各画面のカスケード名及び選択肢を制御す
ると共に、変換テーブル364も切り換えることによって
キー変換部363での論理キーへの変換を制御している。
そのコンフィギュレーション設定処理の流れを示したの
が第52図である。
コンフィギュレーション設定処理は、第52図(a)に
示すようにパワーオンで本体からのコマンドによりコン
フィギュレーション情報を受信し、その情報に従ってキ
ーコントローる部375から表示管理部377を通して表示制
御部369を起動することによって画面データ表示用RAMか
らなる表示制御データ369な内容を更新する。その更新
処理は、同図(b)に示すようにソーター、カラー、イ
ンプット、HCFトレイ等のそれぞれについて有無を調
べ、例えば「有」、「無」に応じて「1」、「0」のフ
ラグを設定する。
この処理を第32図で説明した表示制御データの設定で
みると、例えばソーター有りの場合には、同図(i)、
(m)の仕様からアドレスA1Bに「1」が設定されると
共に、アドレスA38、A39、A3Aにそれぞれ「2」、
「3」、「4」が設定される。その結果、同図(d)に
示すようにカスケード名として「ソーター」が、その下
の選択肢として「コピー受け」、「丁合い」、「スタッ
ク」が表示される。なお、アドレスA38、A39、A3Aのセ
ル値に上記の順序を変えて設定すると、選択肢の表示順
序を変えることができる。また、ソーター無しの場合に
はアドレスA1Bに「0」が設定され、アドレスA38、A3
9、A3Aにそれぞれ「1」が設定される。その結果、カス
ケード名、各選択肢は全てブランクとなる。用紙トレイ
の場合には、同図(j)の仕様から各アドレスのセル値
を「1」から「7」のいずれに設定するかによって、そ
の表示順序を変えることができる。
同図(c)、(d)はフルコンフィギュレーションの
キーコードテーブルをROMに持った構成の例を示したも
のである。この場合には、まず、パワーオンによりフル
コンフィギュレーションのキーコード変換テーブルをRO
MからRAM(364)にコピーし、本体からコンフィギュレ
ーション情報を受信すると、その情報に従ってRAMのキ
ーコード変換テーブル364を更新する。この更新によっ
て、例えばソーターが実装されている場合、フィニッシ
ャーが実装されている場合のそれぞれに応じた論理キー
変換が行われように制御されることは勿論、ソーターも
フィニッシャーも実装されていない場合には、そのカス
ケードキーが仮に操作されても無効として処理される。
(F)全自動モードコントロール 本複写機のユーザインターフェースにおける全自動モ
ードは、選択モード画面のいずれかを表示し且つ各カス
ケードをデフォルト設定にした状態と、全自動画面を表
示した状態の2通りがある。この同じ全自動モードであ
っても、前者の場合には各カスケードの状態を確認でき
るが、後者の場合にはそれができない。しかし、使用初
期で装置に慣れない状況では、選択モード画面が表示さ
れると、5つのカスケードが表示されるためどのような
操作、設定をすればよいのか操作に戸惑いを感じるとい
う問題があり、このような場合には全自動画面が使用し
やすいと思われるのに対し、操作に慣れた利用者の場合
にはむしろ選択モード画面を表示して各カスケードの設
定状態を確認したいという要求が出てくる。
そこで、本複写機は、オールクリア状態のときの画面
として全自動画面を表示するか、選択モード画面を表示
するかをダイアグモードで不揮発性メモリに設定記憶さ
せる。この画面を表示する契機は、例えばオールクリア
キーが操作された時、割り込みモードに入った時、予熱
キーにより予熱状態から復帰した時、オールクリア機能
が動作した時、パワーオン時等である。これに対して全
自動画面の表示をやめる契機は、ジョブ終了状態でモー
ド選択キー、レビューキー、インフォーメーションキー
が操作された時である。
全自動モードでは、先に示した選択モード画面からも
明らかなようにトレイは自動選択、倍率は等倍、コピー
濃度は自動、両面機能は片面のモードが設定される。従
って全自動画面でのキーの受付は、ダイレクトキーと画
面変更キーのみが可能となる。このようなキーの受付管
理は、先に説明したようにステートテーブル371に従っ
てキー管理部374が行い、キーコントロール部375が第31
図(d)に示すようなコピーモード378を生成してコピ
ーモードの管理を行っている。
また、アウトプットモードは、設定枚数の入力内容に
より、1枚のときはコピー受けとし、2枚以上のときは
丁合モードとする。この処理では、先に説明した第31図
(d)のコピーモードテーブルのバイト19、20の設定枚
数が参照される。この丁合モードを自動的に選択するか
否かは、不揮発性メモリの設定とする。なお、割り込み
モード時は、ソートモードでの割り込みもあるので、自
動的にソートモードとはしない。
次に第54図(a)により全自動モードのチェックコン
トロールの流れを説明する。
本複写機のユーザインターフェースでは、先に説明し
たようにスタートキーが操作された時に最終的なモード
決定を行うようになっている。従って、全自動モードの
チェックにおいても、スタートキーが操作されるのを待
ち、スタートキーが操作されると、全自動画面か否かを
調べる(ステップ、)。
全自動画面(NO)でない場合には、モード画面の内容
を判断し、実行条件をチェックしてコピーモードを設定
する(ステップ〜)。
全自動画面(YES)の場合には、不揮発性メモリの内
容が全自動モードに設定され、インプットモード情報が
ADFであり、且つ設定枚数が2以上であるか否かを調
べ、全ての条件がYESの場合にはアウトプットモード情
報を丁合モードにセットし、少なくともいずれかの条件
がNOの場合にはアウトプットモード情報をコピー受けに
セットする(ステップ〜)。
そして、ユーザインターフェースからメインCPUへ設
定モードによりマシンコマンドを送信する(ステップ
)。
第54図(b)はインプット決定処理の流れを説明する
ための図、第54図(c)は設定枚数入力チェック処理の
流れを説明するための図である。
ユーザインターフェースと本体(シーケンスマネージ
ャー)との間では、ユーザインターフェースで操作入力
に応じてコピーモードを決定してマシンスタートコマン
ドを本体に送信するが、本体では、マシン状態を監視し
つつコマンドに従ってシーケンス上のマシンコントロー
ルを行っている。そして、原稿がセットされているかい
ないか、原稿がどこにセットされているかは、常にセン
サで検知し原稿の有無を判定してユーザインターフェー
スにインプットステータスコマンドを送信してくる。ユ
ーザインターフェースでは、そのコマンドからインプッ
トモードを決定している。また、全自動モードでは、プ
ライオリティがSADF、ADF、プラテンの順に決められて
いて、このプライオリティに従ってインプットモードの
決定処理が行われる。
インプット決定処理では、第54図(b)に示すように
まずインプットステータスコマンドを受信するのを待
ち、該コマンドを受信すると、次にインプットステータ
ス情報が第1のプライオリティのSADFに原稿セットされ
た状態か否かを調べる。
SADFに原稿がある場合(YESの場合)には、インプッ
トモード情報をSADFにセットする。
SADFに原稿がない場合(NOの場合)には、インプット
ステータス情報がDADF原稿か否かを調べ、YESの場合に
はインプットモード情報をADFにセットし、NOの場合に
はインプットモード情報をプラテンにセットする。
また、設定枚数入力チェック処理では、第54図(c)
に示すようにまずテンキーの入力を待ち、テンキーの入
力により設定枚数入力が1桁目か2桁目かを認識し、1
桁目の場合にはそのままRAMの設定枚数情報の1桁目に
入力値をセットし、2桁目以降の場合にはRAMの設定枚
数情報のそれぞれセットされている桁の数値を1桁ずつ
上位にシフトして1桁目に入力値をセットする。
(G)焼付防止画面の制御 第55図は待機状態の焼付防止画面による表示処理の例
を説明するための図である。
ユーザインターフェースとしてCRTディスプレイを用
いた場合、複写機等の装置では、非使用状態における消
費電力の節約と非使用状態からコピー動作への迅速な移
行を可能にするために待機状態では予熱モードにしてお
くのが普通である。この予熱モードは、オペレータが使
用を終了したときに予熱キー306を操作すると、その操
作毎に設定/解除されるが、オペレータが予熱キー306
の操作を忘れた場合にも消費電力の節約を図るために自
動的に予熱モードに移行するようにしている。この場
合、待機状態における予熱モードであることをオペレー
タに判りやすくするためにそのモード画面をCRTディス
プレイに表示する。ところが、この待機状態は、使用頻
度が低くなると長い時間同じモード画面を表示すること
になる。このような固定表示は、CRTディスプレイを劣
化させ、表示画質を低下させると共にディスプレイの寿
命を短くすることになる。そこで、本複写機では、この
ような固定表示によるCRTディスプレイの劣化を第55図
(d)に示す表示制御によって防止している。
第55図(d)に示す処理では、或る画面が表示されて
から一定時間、例えば15分以上にわたり何も操作がない
場合、或いはマシンの操作や状態変化がない場合には待
機状態(予熱モード)の画面を表示する。さらに、待機
状態画面を表示した後は、一定時間内に何等かの操作が
あればその操作内容に対応した表示画面の切り換えを行
うが、何も操作がない場合にはタイマーをリセットして
一定時間毎、例えば1.5秒毎に第55図(a)〜(c)に
示すように待機状態画面の表示位置を変更する。なお、
予熱モードにおいて予熱キー306を操作すると、全自動
画面に切り替わり、全自動のコピーモードとなる。待機
状態画面の表示位置を変化させる処理は、予め複数の表
示位置及び表示順序を設定しておき、その順序に従って
変更してもよいし、乱数発生手段等を用いてランダムに
表示位置を変更してもよい。このようにすると、一定時
間以上の長時間にわたって固定表示を行うことがなくな
るので、部分的に一部の画素だけが著しく焼け付いて劣
化するということを防ぐことができる。また、上記焼付
防止画面と同じようにディスプレイの一部に画面を表示
し時々移動させる表示(ムービングクロック)をオペレ
ータの操作やマシン動作の中断時に利用してもよい。こ
の制御は、スタートキーが操作される前のモード設定段
階において、あるキー入力があった後、一定時間経過し
ても次のキー入力がない場合、或いはスタートキーが操
作され、マシンがコピー動作を開始した後、ジャム等の
発生により一定時間画面が固定表示された場合に行う。
そして、キー入力その他何等かの状態変化があったと
き、例えばオートスタートでマシンが動作したとき、オ
ペレータがマシンを操作してインターロックの開閉や用
紙トレイの抜き差し等があったとき、メッセージ(U,J,
CAUTION)の表示事由の発生/クリア、ジャムの発生/
クリア等のマシンの状態が変化したときには、元の画面
に復帰させる。なおこの場合、グラフィックが常に画面
上に収まるように表示することは勿論である。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものでは
なく、種々の変形が可能である。例えば上記の実施例で
は、ユーザインターフェースにCRTディスプレイを用い
たが、プラズマディスプレイやELディスプレイ、液晶デ
ィスプレイ、蛍光表示管等を用いてもよいし、さらにタ
ッチパネルを装着してもよい。その配置としても右奥の
隅としたが、左奥の隅にしてもよい。また、CRTディス
プレイの表示態様を制御することによってアクセントの
ある表示を行うようにしたが、カラーディスプレイを使
用して色彩的な変化を持たせるようにしてもよいし、選
択モード画面を上段からメッセージ領域、設定状態表示
領域、選択領域に領域分割したが、選択領域を真中にメ
ッセージ領域、設定状態表示領域をその両側に領域割り
当てる他、様々に変形できることはいうまでもない。
画面を切り換える場合だけでなく、ポップアップ画面
を展開する場合や、選択モード画面でのクリア処理(全
自動画面の設定処理)の場合も2組の画像用メモリを用
いるようにしたが、画像用メモリの書き換え速度との関
係で、表示タイミングの合間に書き換えが可能であれ
ば、直接表示中の画像用メモリの内容を書き換えるよう
にしてもよいことは勿論である。
(III−6)ダイアグモード表示方式 以上、ユーザインターフェースの表示システムに関し
て詳細に説明したが、次に、具体的にはどのような画面
表示がなされるかをダイアグモードを使用して自己診断
を行う場合を例にとって説明する。なお、以下の説明に
おいては各種データの構造、授受の仕方等については説
明の重複を避けるために必要最小限にとどめることにす
る。
上述したように、ダイアグモードはサービスマンが複
写機をユーザの要望に合わせるために調整する場合や故
障修理の際に使用するモードであり、種々の機能を有し
ている。ダイアグモードとして如何なる機能を持たせる
かは適宜決定すればよい事項であるが、ここでは次の機
能を考えることにする。
P0…NVRAM初期化 P1…入力チェック P2…出力チェック P3…ヒストリーファイル P5…サブシステムチェック P6…パラメータ設定 P8…モード設定 以下、これらのダイアグモードの各機能について表示
画面と共に説明する。
(1)P0モード 複写機が出荷されるときはNVMにはある値が書き込ま
れており、これが初期値であるが、通常ユーザの要求に
応じて調整、変更が行われる。この調整、変更は後述す
るP3(ヒストリーファイル)、P6(パラメータ設定)、
P8(モード設定)で行われるが、P0モードは調整、変更
されたNVRAMの値を初期状態に戻すために使用されるモ
ードである。
NMVの初期化というのはNVMの設定に外ならず、従って
後述するP6モードのパラメータ設定を使用して初期値に
設定すれば初期化を行うことはできるが、その場合には
初期値をコード表で探して入力しなければならないし、
初期化というのは設定とは異なる特別な操作であること
に鑑み、本複写機においては初期化と設定とを区別して
いるのである。
以下、P0モードの際の操作を、第56図のフローチャー
トおよび第57図の画面表示の例を参照して説明する。
先ず、所定の操作、例えば適当なファンクションキー
を押しながら電源を投入すると、ダイヤグモードに入
る。そのときの表示画面は第57図aのようであり、ダイ
ヤグモードであることの表示と文字Pが表示される。こ
のときマシンは何の動作も行わず、その状態は変化しな
い。この状態でテンキーから0を入力するとP0モードに
入り、画面表示は第57図bのようにP0モードに入ったこ
とを表示する。この画面において、初期化のためのリモ
ート値、即ち上述したコード番号に相当する番号とその
解説が表示されている。1は、以下の2〜9に示されて
いる全ての項目の初期化を行うリモート値であることを
示し、以下同様に2はP6−マーキング、つまりP6で設定
したマーキングの初期化を行うリモート値、3はDADFの
初期化を行うリモート値、4はCHMの初期化を行うリモ
ート値、5はIMMの初期化を行うリモート値、6はP6の
システムで設定した値の初期化を行うリモート値、7は
ユーザインターフェースの初期化を行うリモート値、8
はP3の初期化を行うリモート値、9はP8の初期化を行う
リモート値、であることを示している。前にも述べたよ
うに、従来では、例えば全ての初期化を行うにはコード
表から該当するリモート値を捜し出して入力していたの
であるが、本複写機ではこのようにリモート値とその解
説が表示されるので、サービスマンはいちいちコード表
を捜す必要はなく、操作性のよいものである。
また、NVMの初期化を細分化し、サブシステム毎に初
期化を行えるようにしたことも特徴の一つである。つま
り、工場出荷時にはパラメータとして設計値が設定され
ているが、使用されていく過程において変更されたパラ
メータ値が次第に固定値となり、ROM化されたり、次の
機種の設計に使用されたりする。従って、当該固定値と
されたパラメータについては初期化を行う必要はないの
であるが、従来はNVMに書き込まれている全てのパラメ
ータ値を初期化していたので、固定化されたパラメータ
値については再度設定し直さなければならないものであ
った。これに対して、サブシステム毎にNVMの初期化を
行えるようにしておけば、必要なサブシステムに対して
のみ初期化を行えるので、結果的にNVM初期化の作業を
軽減させることができるものである。このためには、NV
Mに対して各サブシステム毎に所定のバイト数、例えば1
00バイトを割り付け、指定されたサブシステムのパラメ
ータ値のみを初期値に戻すようにすればよい。
なお、このときもマシンの状態は変化しない。
第57図bの状態で、例えば、全てを初期化するため
に、テンキーで1を入力すると、第57図cに示すように
カーソル800の次の位置に1が表示される。このときも
マシンは何の動作も行わないのでその状態は変化しな
い。ここでスタートキーが押されると第57図dに示され
るように「INIT.」の文字が表示され、初期化が開始さ
れたことを作業者に知らせると共に、マシンは入力され
たコード番号に該当するリーモート(サブシステム)の
NVMの初期化を行う。なお、初期状態とはP3では全て
0、P6およびP8ではコード表に示す初期値である。
全てを初期化した場合はこれで終了であるが、例えば
7のP6−UIの初期化を行い、次に4のP6−CHMの初期化
を行おうとするときには、上述した手順中第57図cで7
を入力して初期化を行い、終了したらストップキーを押
して直前の画面に復帰させ、更にクリアーキーを押して
P0モードの初期画面に復帰させて第57図bの画面に戻
し、この状態で4を入力して初期化を行う。また、どの
画面の状態においてもPキー(プログラムキー)を押す
ことによって第57図aのダイアグモードの初期画面に戻
ることができる。つまり、ストップキー、クリアキーお
よびPキーは入力誤りの際に所望の画面に復帰するため
の操作に用いられるのである。
第57図では1画面には9項目しか表示されていない
が、より多くの項目がある場合には、カスケードキーを
操作することによりカーソルを上下に移動させて選択す
るようにするか、または、カスケードキーの操作により
画面をスクロールさせるようにすればよい。
(2)P1モード このモードは、スイッチまたはセンサが正しく動作し
ているかどうかを、回路基板のポート側のレベルでチェ
ックし、コネクタ側のレベルで表示することにより入力
チェックを行うものである。勿論、ポートレベルを表示
することは可能であるが、そのためにはポート、例えば
ICのピンの部分に多くの配線を施さなければならず、シ
ョートしてICを破壊してしまう危険性もあるので、コネ
クタ側のレベルで表示するようにしたのである。しか
し、実際にはポートとコネクタの間にはゲート、ドライ
バ等が介在しているので、ポートレベルをコネクタレベ
ルに変換する手段、例えば論理回路あるいは変換用のサ
ブルーチンが必要である。どのような変換手段を採用す
るかは適宜選択できるが、本複写機においては設計変更
への対応の容易性を考慮してサブルーチンを採用してい
る。
以下に、P1モードの際の操作手順と表示画面の例を示
すが、操作手順のフローチャートは第56図に示すP0モー
ドの場合と同様であるので表示画面例を説明するにとど
める。
第57図aの画面でテンキーにより1を入力すれば、P1
モードに入り、第58図aの画面が表示される。この画面
において、コードNo.の欄にはチェックしようとするス
イッチまたはセンサのコード番号を入力する。全てのス
イッチまたはセンサにはコード番号が付されているので
チェックしたいスイッチまたはセンサのコード番号をコ
ード表で捜して入力するのである。そして、コード番号
で指定された項目に対してスイッチまたはセンサのON/O
FF(高レベル/低レベル)状態が表示されるが、表示に
は次の2種類が用意されている。一つは、スイッチまた
はセンサからの入力がディジタルである場合であり、こ
の場合にはPWB基板のコネクタ信号のレベルで判定され
た「H」/「L」を第58図aのレベルの欄に表示する。
なお、H/Lは例えば500msec毎に判定されるようになされ
る。もう一つはスイッチまたはセンサからの入力がアナ
ログである場合であり、この場合には、H/Lレベルに変
換されて表示されるものと、アナログ値を8ビットでA/
D変換し、第58図aの「A/D」欄に0〜255の値で表示さ
れるものがある。例えば、前者の例としてはPOPセンサ
があり、コネクタ側のレベルがH/L判定基準値、例えば2
V(ボルト)以上のときにはH(高レベル)とされる。
後者の例としては、フェーザサーミスタ、露光ランプサ
ーミスタ等がある。なお、A/D値は例えば10msec周期で
書き換えられるようになされ、表示の更新は例えば500m
sec毎に行われるようになされる。
第58図aの「COUNT」欄にはスイッチまたはセンサのH
/Lの変化回数が表示される。例えばスイッチは切り替え
が行われるときにはバウンドしてチャタリングを生じる
ことがあり、それはそのままコネクタ側のレベルに現れ
るので、その変化回数を表示し、これを接触不良等の判
断材料に使用する。この変化回数を測定するには、従来
はオシロスコープを用いるしかなかったが、本複写機で
はPWB基板のコネクタ側レベルの変化で判定した変化回
数がシーケンスマネジャーSQMGRサブシステムのCPU内の
RAMに格納されているので当該データを呼び出して画面
に表示するのである。
第58図bは、第58図aの状態においてテンキーにより
23を入力し、スタートキーを押して23というコード番号
のスイッチまたはセンサの入力チェックを行ったときの
画面である。これによると、コードNo.23のスイッチま
たはセンサは低レベルLであり、H/Lの変化回数は2回
であることが分かる。第58図bの状態から次のスイッチ
またはセンサの入力チェックを行うには、P0モードで述
べたと同様にストップキーを押し、更にクリアキーを押
して第58図aの画面に戻り、入力チェックを行いたいス
イッチまたはセンサのコード番号をテンキーで入力する
ようにする。
以上のように本複写機のダイヤグP1モードでは、従来
行われていたレベル表示に加え、A/D値および変化回数
をも表示するので、スイッチまたはセンサの状態を容易
に把握することができるものである。
(3)P2モード P2モードは出力チェックであり、ハードウェアを部品
単位で動作させ、その動作をみることで部品のチェック
を行うために設けられている。
以下に出力チェックの際の操作手順を第59図のフロー
チャートと第60図の表示画面例を参照しつつ説明する。
第57図aのダイアグモードの初期画面の状態でテンキ
ーから2を入力するとP2モードに入り、第60図aに示す
画面が表示される。この状態で、出力チェックを行いた
い部品のコードNo.を入力するが、いま、逆転モータ
(リバースチェンジモータ)1の出力チェックを行うた
めにコードNo.802をテンキーから入力すると第60図bに
示すように802という数字が表示される。この画面の状
態でスタートキーが押されると、マシンが動作してコー
ドNo.に該当する出力ポートをONとする。このとき表示
画面は第60図cに示すように、コードNo.802の行にONと
表示されて逆転モータ1の出力ポートがONとなったこと
が分かる。このとき当該部品が不良状態にあれば出力ポ
ートがONとなされても動作しないので、オペレータは上
記の操作で出力ポートをONとし、当該部品が動作するか
しないかを確認すれば部品のチェックを行うことができ
るのである。
第60図cの状態、即ち単一の部品の出力チェックを行
った状態でストップキーを押すと、ストップキーは直前
に入力したコードNo.の出力のみをOFFとする機能を有す
るので、この場合は第60図bのコードNo.だけが表示さ
れた画面に戻る(実線801の画面遷移)。そして、第60
図bの状態でクリアキーを押すと、クリアキーは直前の
データを消去する機能を有しているから、実線802に従
って、第60図aのP2モードの初期画面に戻る。なお、ど
の画面においてもPキーが押されるとダイヤグモードの
初期画面である第57図aに戻る。
以上は単一部品の出力チェックについての説明である
が、第60図c示されているように、一つのコードNo.に
ついて出力ONとするとカーソルは次の行に移動し、次の
コードNo.の入力を待機する状態に入るので、例えば、
逆転モータ1のチェックの後、引き続いてメインモータ
1のチェックを行う場合には、第60図cの状態でそのま
まメインモータ1のコードNo.である801を入力し、スタ
ートキーを押せば画面は第60図dのようになる。なお、
これは第59図の波線803に従う画面遷移である。
このように本複写機の出力チェックでは一つの画面で
多項目の出力チェックを連続して行うことができるよう
になされている。つまり、出力チェックは関連する複数
個の部品について行うのが一般的であるが、従来はユー
ザインターフェースの表示文字数が少ないために1コー
ド分の表示しかできず、従って関連する部品の出力チェ
ックを行う場合にはコードNO.を一つ一つ入力してチェ
ックを行い、その結果をメモするなどして総合的に判断
せざるを得ないものであった。それに対して本複写機に
おいては、一つの画面では複数個、例えば10コード分の
部品の出力チェックを行うことができるので、関連する
部品を一括してチェックすることができ、操作性がよい
ものである。
上記のように複数のコードNo.の出力チェックを同一
画面上で行えるようにすると次のような問題が生じる。
つまり、いくつかの部品の出力チェックを行い、いま第
60図eの状態にあるとすると、この状態で全てのコード
No.の出力をOFFとして出力チェックを終了したい場合も
あろうし、例えばコードNo.801のみの出力を一旦OFFと
して引き続き出力チェックを続行したい場合もあるの
で、あるコードNo.の出力のみをOFFとする操作と、全て
のコードNo.の出力をOFFとする操作を区別しなければな
らないのである。
そのためにどのキーにどのような機能を持たせるかは
適宜設定できるところであるが、本複写機においては、
一つのコードNo.の出力をOFFにする場合にはストップキ
ーを使用し、全てのコードNo.の出力をOFFとする場合に
はPキーを使用することとし、他のモード時における各
キーの機能と矛盾せず、相似な機能を持たせることにし
たのである。
さて、第60図eの状態で、例えば、メインモータ1
(コードNo.801)の出力のみをOFFとしたい場合には次
のような操作を行う。上記のようにストップキーは直前
のコードNo.についてだけOFFとするから、もし第60図e
の状態でコードNo.805の出力をOFFにするなら単にスト
ップキーを押せばよいのであるが、それ以前のコードN
o.である801については、先ず第60図eの状態でテンキ
ーで801を入力してスタートキーを押し(第60図f)、
次にストップキーを押してOFFとする(第60図g)。こ
のときには直前の801の行ばかりでなく、その3行上の8
01の行もOFFとなされる。これは出力チェックが終了し
たにもかかわらず以前の同一コードNo.をON表示のまま
にしておくとオペレータが見誤って故障と判断しかねな
いので、同一コードNo.のON、OFF表示は常に同じ状態に
しておく必要があるのである。勿論、同一コードNo.が
入力されたときに以前の同じコードNo.を削除する編集
機能を持たせることはできるが処理が複雑になるので、
上述したように同一のコードNo.の有無を確認して画面
上に同一コードNo.が表示されているときには同一の表
示を行うにとどめるのがよいのである。
なお、この画面の状態においても次の行にはカーソル
が表示されてコードNo.入力の待機状態になされてい
る。この画面遷移は第59図の波線804に従うものであ
る。
第60図gの状態でクリアキーが押されると、OFF状態
にある最下のコードNo.が消去され、第60図hの画面に
なる。このときそれ以前のコードNo.801の行はOFF表示
されたままであるので、過去に出力チェックが行われた
が、現在は終了していることが分かるのでオペレータは
誤った判断をすることはない。これは第59図の波線805
に従う画面遷移である。
以上のように、ストップキーを使用することにより、
複数の部品の出力チェックを行っている場合、その中の
ある部品について出力をOFFさせることができる。これ
に対して、第60図eの状態で全ての部品の出力をOFFす
る場合、出力チェックを取り消す場合、もしくはダイヤ
グモードを変更する場合にはPキーを操作することによ
りどの画面の状態からでもダイヤグモードの初期画面に
戻ることができる。
このように、複数の部品の出力チェックを行っている
場合には、ストップキーとPキーを使い分けることによ
り所望のコードNo.の部品について出力をOFFとすること
ができるので操作がよいものである。
(4)P3モード P3のヒストリーファイルは、SQMGRサブシステムのCPU
内のRAMに格納されているヒストリーファイルからデー
タを得てU/Iの画面に表示することにより複写機の履歴
を参照することでマシンの調整箇所の目安としたり、次
の複写機の設計資料としたり、更には各種カウンターの
内容を参照することにより部品交換の目安とするために
設けられているものであり、第61図に示す内容を含んで
いる。HISI(High Frequency Service Item)は各トレ
イのフィード枚数等を参照するもので、第62図に示すよ
うに13種類の項目を含んでいる。
ダイヤグモードの初期画面(第57図a)で3を入力し
てP3モードに入り、そこで1を入力するとHFSIの画面が
表示され、スタートキーを押すと第63図aに示す画面と
なる。この画面において、1〜13の番号は第62図のNo.
に対応している。例えば、第63図aから上段トレイのフ
ィード数は1234枚であることが分かる。なお、HFSIの種
類は13しかないので第63図aの14以下は空欄になされて
いる。
ジャムヒストリーは最近発生したジャム20回分をジャ
ムコードで記憶しておき表示するもので、その例を第63
図bに示す。この画面でNo.1が一番最近に発生したジャ
ムのコードである。つまり、一番最近に発生したジャム
は13というコードのジャムであること、その前のジャム
もコードNo.13のジャムであることが分かる。そして作
業者はコード表を参照しながらジャムの内容を確認する
のである。
フェイルヒストリーはUコード、即ちサービスマンに
連絡が必要なハードの故障が何回発生したかを表示する
もので、最近発生したフェイル情報を20回分フェイルコ
ードで記憶しておき表示するものであり、1例を第63図
cに示す。第63図bの画面と同様に1に表示されている
のが一番最近に発生したフェイルのコードNo.である。
従ってこの図によれば、最近3回のフェイルが発生して
おり、一番最近に発生したフェイルはコードNo.が82と
いうフェイルであることが分かる。当該コードNo.がど
のようなフェイルであるかはコード表を参照して確認す
る。
ジャムカウンターは本体(PROC)と入出力(IN/OUT)
に分かれており、それぞれ本体、入出力に設けられてい
る各種カウンターの内容を参照できるものである。本体
のジャムカウンター表示の例を第63図dに、入力のジャ
ムカウンター表示の例を第63図eにそれぞれ示す。第63
図dによれば本体には26個のジャムカウンターがあり、
コードNo.1のカウンターは1回ジャムを検知し、コード
No.9のカウンターは2回ジャムを検知していること等が
分かる。第63図eについても同様である。
以上のようにP3モードにおいては、従来の1項目ずつ
の表示に比較し各種のヒストリーがそれぞれ1画面上に
表示されるので、作業者は一目で各ヒストリーを確認で
きるものである。
(5)P5モード P5のサブシステムチェックは、マーキングのサブシス
テムの単体動作あるいはセットアップ動作を自動的に実
行させてチェックするものであり、第64図に示すように
14のモードを有している。
第65図にP5モードの表示画面の例を示す。
まず、適当なファンクションキーを押しながら電源ON
すると、ダイヤグモードに入り(第57図a)、この状態
でテンキー5を押すと、P5システムチェックに入り、画
面表示は第65図aに示すようにP5モードに入ったことを
表示する。そして、例えばパッチジェネレータリモート
(PGREM)セットアップ用コードである10を入力する
と、表示画面は第65図bのようにチェックモード表示と
なり、この状態でスタートキーを押すと、パッチジェネ
レータリモートセットアップが自動的に実行される。こ
の時の表示画面は第65図cのようにコードナンバー10、
パッチ領域の電圧を示すVPGA、及びモニターするリモー
ト値が表示される。そして、ストップキーを押すと、第
65図bの表示画面に戻り、この状態でPキーを押すと、
自己診断モードの初期画面に戻る。また、第65図bの表
示画面にある状態で、クリアキーを押すと、第65図aの
表示画面の状態になり、他のチェックコードが入力可能
になる。こうして、各チェックモードに応じたコードナ
ンバーを入力することにより、ダイヤグモードにおける
各モードを走らせることができる。
(6)P6モード P6はパラメータ設定、即ち、マシンのばらつきをなく
し、設計値通りの状態にするためにNVRAMの値を調整す
るモードである。
第66図にパラメータ設定を行う際の操作のフローチャ
ートを、第67図に表示画面の例を示す。
先ず、所定のキー操作により第57図aのダイアグモー
ドの初期画面を呼び出し、テンキーで6を入力すると第
67図aに示すP6モードの初期画面が表示される。この状
態でコードNo.を入力すると該コードNo.によって指定さ
れた項目に対するマシン制御のパラメータの現在の設定
値(CURRENT)および初期値(INITIAL)が表示される
が、いま、DADF原則開始タイミングのパラメータを確認
するためにコードNo.500を入力すると、画面は第67図b
に示すように変わり、スタートキーが押されると、第67
図cに示すように入力されたコードNo.31を先頭に10コ
ード分のコードNo.と、そのコードNo.に該当するモード
の現在の設定値および初期値が表示される。この画面か
らコードNo.500〜502の設定値は128であり、初期値は10
0であることが分かる。コードNo.503〜509は使用されて
いないのでNG(No Good)という表示がなされている。
このときスタートキーボードが押されたので、始めてマ
シンは動作し、コードNo.500のカレント値である128をN
VMから読み出す。
第67図cに示すように、入力されたコードNo.から連
続する10のコードを表示するのは、コード番号はばらば
らに付されるのでなく、関連するもの毎に付されるので
あり、また、あるパラメータを変更する場合には関連す
る箇所のパラメータを参照する必要があるからである。
これに対して従来は、パラメータ値の表示は一度には1
つしか表示されないので、パラメータを変更しようとす
ると、関連するパラメータ値を一つ一つ入力することに
よって参照していたが、上述した標示によれば一つのコ
ードNo.を入力するだけで関連するコードNo.のパラメー
タも表示されるので作業効率を向上させることができる
ものである。なお、第67図cでは連続する10コードを表
示するようになされているが、いくつのコードを表示す
るかは必要に応じて決定できるものである。
また、第67図cにおいて初期値を表示するのは、NVRA
Mの値を調整する際には初期値が目安になるからであ
る。従来は現在の設定値だけが表示されていたが、上記
の表示では初期値をも表示しているので、初期値を知る
ためにコード表を参照する必要はなく、この点でも作業
効率を向上できるものである。
第67図cの状態でコードNo.500の設定値を128から105
に変更しようとしてテンキーで105を入力すると、画面
は第67図dに示すように、コードNo.500の行の表示が白
黒反転され、カレント値が105に変わる。この状態でス
タートキーが押されると画面は第67図eに示すように白
黒反転表示から通常の表示状態に戻ると共にNVMには105
が書き込まれる。このように設定値を書き換える箇所の
表示を白黒反転表示することによって作業者は容易に作
業内容を確認することができ、結果として作業効率を向
上させることができるものである。
第67図eの状態から次にコードNo.502の設定値を更新
しようとする場合には、カスケードキーでカーソルを上
下させるか、または画面をスクロールさせて502の位置
にカーソルを合わせ、上記の操作を行えばよい。従来、
設定値を変更する場合にはコードNo.を一つ一つ入力し
なければならなかったが、カスケードキーで所望の位置
にカーソルを移動させるだけでパラメータ設定を行うこ
とができるので、パラメータ設定の作業をスピードアッ
プさせることができる。
なお、第67図bの状態でクリアキーを押せば入力され
たコードNo.をクリアして第67図aのP6モードの初期画
面に戻り、第67図cの状態、および第02図eの状態でス
トップキーを押せば第67図bの画面に復帰し、また、ど
の画面の状態においてもPキーを押すことによりダイヤ
グモードの初期画面(第57図a)に戻ることができる。
以上の説明において、テンキーで設定された設定値が
設定範囲の上限より大きい場合には設定範囲上限値に自
動的に補正され、設定範囲下限より小さい場合には設定
範囲下限値に自動的に補正されるようになされている。
(7)P8モード P8は優先トレイの変更、オートクリア有無の指定、AP
S(自動用紙選択)/ATS(自動トレイ選択)の有無の設
定等、マシンの機能をユーザの希望するモードに変更す
るものである。第68図にモード設定の種類とそのコード
No.の一部を示すが、ユーザの種々の要求に対応できる
ように多くのモード設定を行うことができるようになさ
れている。
以下、第69図のフローチャートと第70図の表示画面の
例を参照してP8のモード設定を行う際の手順を説明す
る。
先ず、所定のキー操作により第57図aのダイアグモー
ドの初期画面を呼び出し、テンキーで8を入力すると第
70図aに示すP8モードの初期画面が表示される。この状
態で、いま、ソータの1ビンに収納する枚数を設定する
ためにコードNo.31をテンキーで入力すると、画面は第7
0図bに示すように変わり、スタートキーが押される
と、第70図cに示すように入力されたコードNo.31を先
頭に10コード分のコードNo.と、そのコードNo.に該当す
るモードの現在の設定値(CURRENT)および初期値(INI
TIAL)が表示される。コードNo.34〜40は使用されてい
ないのでNG(No Good)という表示がなされている。こ
のときスタートキーボードが押されたので、始めてマシ
ンは動作し、コードNo.31のカレント値である50をNVMか
ら読み出す。ここでコードNo.31のモードのカレント値
を50から25に変更しようとしてテンキーで25を入力する
と、画面は第70図dに示すように、コードNo.31の行の
表示が白黒反転され、カレント値が25に変わる。この状
態でスタートキーが押されると画面は第70図eに示すよ
うに通常の表示状態に戻ると共にNVMには25が書き込ま
れる。この場合、カーソルがコードNo.31の箇所にある
のでテンキーで所望のカレント値を入力すれば足りる
が、もし第70図cの状態でコードNo.34のモードの設定
を変更しようとする場合には、カーソルをカスケードキ
ーによりコードNo.34の箇所に移動させて上述した操作
を行わなければならない。なお、第70図bの状態でクリ
アキーを押せば入力されたコードNo.をクリアして第70
図aのP8モードの初期画面に戻り、第70図cの状態、お
よび70図eの状態でストップキーを押せば第70図bの画
面に復帰し、また、どの画面の状態においてもPキーを
押すことによりダイヤグモードの初期画面(第57図a)
に戻ることができる。
以上述べた操作によりコードNo.が付されたモードに
付いてはユーザが所望の状態に設定できるのであるが、
次に、本複写機におけるモード設定の特徴であるAPS/AT
S機能の切り換えについて説明する。
本複写機のようにAPS(自動用紙選択)およびATS(自
動トレイ選択)機能を有する複写機において、ATSモー
ドに設定されていれば、コピーの最中に現在使用されて
いるトレイに用紙がなくなった場合には各トレイの用紙
サイズを検索し、同一サイズの用紙が入っているトレイ
があれば、自動的にトレイを切り換えてコピー動作が続
行されるようになされている。しかし、その一方、トレ
イによっては色紙、OHP用紙等の特殊用紙が入れられる
ものもあり、その場合に用紙サイズが同じだからといっ
てATS機能により特殊用紙が入ったトレイが選択される
と、色紙、OHP用紙等の特別な用紙にコピーされてしま
うという不都合が生じることになる。
そこで、本複写機のダイヤグモードのP8ではAPS/ATS
機能の有無の設定を行えるようにしたのである。
なお、APS/ATSモードの有無の設定は一般的には全て
のトレイに対して行うことができるが、上記の説明で上
段トレイに限ったのは、特殊用紙は上段トレイに入れら
れる場合が多いからである。
さて、第68図に示されているように当該モードはコー
ドNo.73が付されているので、上段トレイをAPS/ATSの対
象から外す場合には、第70図aの状態でテンキーから73
を入力してスタートキーを押し、73〜82のコードNo.、
およびそのカレント値と初期値が表示された状態でテン
キーで1を入力しスタートキーを押せばよい。
第71図に上段トレイがAPS/ATSの対象から外された場
合のトレイ選択の判定処理のフローチャートを示す。即
ち、以下の説明においては上段トレイはAPS/ATSの対象
から外されているものとする。
選択トレイ判定処理においては、先ずステップS1で現
在使用中のトレイの用紙の有無が判断される。この判断
は第72図に示すトレイステータステーブル、および第31
図dのコピーモードテーブルを参照することで行うこと
ができる。つまり、トレイステータステーブルは第72図
に示すように全部で12バイト構成のテーブルであり、上
段トレイからデュープレックストレイまでの各トレイに
ついてそれぞれ2バイトで用紙の有無、用紙サイズ等の
トレイの状態を示すものであり、更に第31図dのテーブ
ルのTRAYの項で現在使用しているトレイが分かるから、
これらの情報を参照することによりステップS1の判断を
行うことができるのである。なお、第72図において、C3
とあるのはトレイが本体にセットされていないことを示
すコードである。
さて、第71図のステップS1でまだ用紙が有ると判断さ
れると当該トレイを使用し続け、用紙が無い場合にはス
テップS2で現在APSモードが選択されているのかどうか
が判断される。この処理は第31図dのコピーモードテー
ブルのAPMS STATEの項を参照することにより行うことが
できる。本複写機のP8においては、APSモードの場合に
限ってAPS/ATSの有無の設定が可能なようになされてい
るから、ステップS2でAPSモードでないと判断されると
ステップS7に分岐して画面状にノーペーパーである旨を
表示して処理を終了し、APSモードであればステップS3
において、これまで使用していた用紙と同じサイズの用
紙が入ったトレイの有無が判断される。この処理も第72
図に示すトレイステータステーブルおよび第31図dのコ
ピーモードテーブルを参照することで行うことができ
る。つまり、トレイステータステーブルのサイズの項目
を参照すれば各トレイに収納されている用紙のサイズを
知ることができ、またコピーモードテーブルのTRAYの項
から現在使用中のトレイNo.が分かるから、当該トレイ
の用紙サイズと同じサイズの用紙が収納されているトレ
イNo.を検索すればよい。
同一サイズの用紙が入ったトレイが見つかればステッ
プS4で当該トレイが上段トレイであるかが判断される。
この処理はトレイステータステーブルのトレイNo.を参
照することにより行うことができる。上段トレイでなけ
ればステップS6で当該トレイを次に使用するトレイとし
てコピーモードテーブル(第31図d)のTRAYの項に当該
トレイのトレイNo.を書き込み、処理を終了する。
ステップS4で同一サイズの用紙が入ったトレイが上段
トレイと判断されると、ステップS5で上段トレイがAPS/
ATS禁止モードか否かが判断される。上述したところか
らAPS/ATSモードが禁止されているか否かはNVRAMで設定
されるから、このステップS5の処理はNVRAMの値を参照
することにより行うことができる。この場合上段トレイ
はAPS/ATSモードが禁止されている状態にあるから、再
びステップS3に戻ってトレイステータステーブルの次の
トレイNo.以下のトレイについて検索を行う。ステップS
3以下の処理の結果、同一サイズの用紙が入ったトレイ
がなければステップS7に分岐して画面上にノーペーパー
である旨を表示して処理を終了する。
以上述べてきたように、本複写機のダイヤグモードの
P8において、所定のトレイをAPS,ATSモードの対象から
外すことができるようにしたので、特殊用紙を使用する
場合に不都合が生じることを防止できるものである。
(III−7)ジャム画面表示 ジャムが生じたときどのような画面を表示するかは第
37図で簡単に説明したが、以下、詳細に説明する。な
お、データ構造、データの流れあるいは通信方式等は詳
細に説明してあるので重複を避けて必要最小限にとどめ
ることにする。
複写機においては原稿の搬送路およびコピー用紙の搬
送路にはジャムを検知するために多くのセンサが配置さ
れている。本複写機においては、特にデュープレックス
トレイを使用する場合にはコピー用紙の搬送路は数メー
トルにも及び、それだけジャムの可能性が高くなるの
で、第73図に示すように本体には14箇所、ソータおよび
DADFにはそれぞれ5箇所にセンサが配置されている。こ
れら各センサのセンサ番号と名称を第74図に示す。第73
図のセンサに付されているS1、S2、…という番号はそれ
ぞれ第74図のセンサ番号1、2、…に対応している。ま
た、第73図、第74図からセンサ番号1〜14のセンサは本
体に配置されており、センサ番号21〜25のセンサはソー
タに配置されており、センサ番号31〜35のセンサはDADF
に配置されていることが分かる。
ジャムのデータの流れは次のようである。各トレイの
制御、コピー用紙のフィード制御等を行うためにCHMサ
ブシステムが設けられていることは(I−3)の項で述
べたところであるが、該CHMサブシステムは上記のセン
サをも監視しており、これによりジャムが検知される。
ジャムが検知されるとCHMサブシステムはインターフェ
ースコマンドでSQMGRサブシステムに通知し、更にSQMGR
サブシステムはU/Iサブシステムに通知する。これによ
りU/Iサブシステムは所定のジャム画面を表示するので
ある。
以上のように本複写機内には多くのセンサが配置され
ているが、通常ジャムの表示を行う際には必ずしもセン
サ毎に表示する必要はなく、ゾーン毎に表示すれば足り
るから、以下の説明では本体は第37図aに示すように本
体は10のゾーンに分けられているものとし、INPUTジャ
ム、即ち原稿ジャム、およびOUTPUTジャム、即ちソータ
でのジャムも同様にゾーン毎に表示するものとする。
次にジャム画面をどのように構成すればよいかを考え
てみる。まず考えられるのは、一目でジャムゾーンを確
認できるように、ジャムを生じている全てのゾーンを一
つの画面で表示することである。そのためには、ジャム
ゾーンの全ての組み合わせの画面を用意するか、または
ジャムゾーンを示す画面を一つ用意し、SQMGRサブシス
テムから送られてくるジャムデータからどのゾーンでジ
ャムを生じているかを判断し、ジャムを生じている全て
のゾーンに対して白黒反転表示のデータを与えるとか、
ブリンクデータを与えるといった処理が必要になる。し
かし、前者は膨大なメモリ容量を必要とするので現実的
ではなく、後者については、処理が複雑になるので処理
速度の点からみても得策でないばかりか、他の表示の際
のデータ構造と異なってくるという点でも得策でないの
である。従って、本複写機においては、一つのゾーンに
対して一つの画面を用意して各画面に優先順位を付けて
おき、複数のゾーンでジャムが生じている場合には上記
優先順位に従って順次所定時間毎に画面を切り換えるよ
うにする。これによれば必要なメモリ容量もそれほどで
はなく、制御も容易である。
さて、ジャムの分類としては次の二つがある。一つは
センサによる検知方式による分類であって、ONジャムと
OFFジャムがあり、それぞれ、センサがコピー開始から
所定時間経過してもONしない場合、センサがONした後所
定時間経過してもOFFしない場合に検知されるものであ
る。もう一つは、マシン動作中に生じたジャムか、また
はジャムが解消されないまま電源が切られ、次に電源を
投入したときに検知されたジャムで、前者をダイナミッ
クジャム、後者をスタティックジャムという。
本複写機はダイナミックジャムとスタティックジャム
の双方に適用できるが、以下はスタティックジャムに適
用した場合について説明する。
第75図にスタティックジャムの表示制御のフローチャ
ートを示す。先ず、ステップS11でスタティックジャム
が発生しているか否かが判断される。この判断は次のよ
うにして行うことができる。U/IサブシステムはSQMGRサ
ブシステムからジャムステータス情報を受け取る。その
構造は第76図に示すように、全体で5バイトのテーブル
であり、原因ジャムコードNo.に1バイトを使用し、残
りの領域には、33−2,1−4,…というジャムが生じてい
るゾーンを示すコードが1ビットで格納されている。第
74図に示されているようにジャムセンサは24個であるか
らジャムゾーンコードは最大24個である。従ってジャム
ゾーンコードを格納するには3バイトあれば足りるが、
MSBは通常フラグ等の特別な用途に使用されるのでMSBを
除くため4バイト構成になされている。そして、このジ
ャムゾーンを示すコードNo.に対応して1枚のジャム画
面が用意されている。従って、該ジャムステータステー
ブルを参照すればスタティックジャムが生じているか否
かを判断できることになる。なお、第76図の原因ジャム
コードというのは第77図のジャム時のマシン動作および
オペレータの動作の例を示す図のジャムコードの欄に記
載されている番号である。例えば一番上の行によれば、
センサNo.が1である上段トレイのフィードアウトセン
サが用紙を検出しないことによって生じるONジャムのコ
ードNo.は3であることが分かる。また、表示画面の欄
から、このジャムの場合には1−3というコードの画面
が表示されることが分かる。なお、第77図において
「↑」印は上の欄と同じ意味であることを示す。
ステップS11でスタティックジャムが生じていなけれ
ば再びステップS11に戻り、スタティックジャムが発生
するまで待機する。スタティックジャムが発生していれ
ばステップS12で全てのジャムがクリアされているかど
うか判断される。この判断もジャムステータステーブル
を参照することによって行うことができる。スタティッ
クジャムが発生していてもオペレータがすぐにジャムを
クリアしていればジャム画面を表示する必要はないか
ら、ステップS12の判断が必要なのである。従って、ス
テップS12で全てのジャムが解消されていればステップS
16に分岐してジャム画面をクリアして処理は終了する
が、ステップS12で未だにジャムが解消されていないと
判断されると、ジャム画面の表示を行うためにステップ
S13以下の処理が行われる。ステップS13ではジャムカウ
ンタの値が発生しうる全てのジャムの数に等しいか否か
が判断される。この判断の意味は次の通りである。第76
図に示されているようにジャムゾーンコードの領域とし
て28ビット分が用意されているからどのゾーンでジャム
が発生しているかを知るためには、これら28ビットの領
域を全て検索しなければならない。この処理を行うのが
ステップS13である。つまり、第76図の例ではステップS
13の右辺の値は28である。最初にステップS13の判断処
理を行う場合のジャムカウンタの値は0であり、このと
き1バイト目のLSBをアクセスしてジャムゾーンコード
が書き込まれているかどうか検索する。第76図の例では
1−4というジャムゾーンコードが格納されているから
ステップS14で当該ジャムゾーンコード1−4に対応す
るジャム画面のコードNo.をスタティックジャムテーブ
ル(図示せず)に登録する。次にステップS15でジャム
カウンタの値に1を加えてステップS13に戻る。このと
きジャムカウンタの値は1になっているが28に等しくな
いのでジャムステータステーブルの1バイト目の2ndLSB
をアクセスしてジャムゾーンコードが書き込まれている
かどうか検索する。第76図の例では1−3というジャム
ゾーンコードが格納されているからステップS14で当該
ジャムゾーンコード1−3に対応するジャム画面のコー
ドNo.をスタティックジャムテーブルに登録し、ステッ
プS15でジャムカウンタをインクリメントしてステップS
13に戻る。なお、この処理の過程において、ジャムステ
ータステーブルのジャムゾーンコードが書き込まれてい
ないビットを検索した場合にもジャムカウンタはステッ
プS15でインクリメントされる。この処理を28回繰り返
すと全てのジャムゾーンコードを検索できる。そして、
ジャムカウンタの値が28になるとステップS3からステッ
プS17に分岐してスタティックジャム画面の表示を行
い、処理は終了となる。
第75図のステップS17のスタティックジャム画面表示
のサブルーチンを第78図に示す。
先ず、ステップS21でジャムキューカウンタ(JAM QUE
COUNTER)の値が0でないかが判断される。ジャムキュ
ーカウンタというのは上記のスタティックジャムテーブ
ルに幾つのジャム画面が登録されているかを示すカウン
タで、第76図の例ではジャムゾーンコードは23個格納さ
れており、1つのジャムゾーンコードに対して1つのス
タティックジャム画面が用意されているから、この場合
ジャムキューカウンタの値は23である。ジャムキューカ
ウンタの値が0ということはスタティックジャムカウン
タに登録されているスタティックジャム画面が無い、つ
まりスタティックジャムは生じていないことを意味し、
この場合はスタティックジャム画面を表示する必要はな
いことになる。以上の理由でステップS21の判断が行わ
れるのである。従って、ステップS21の判断がNO、つま
りジャムキューカウンタの値が0であれば処理は終了と
なる。ステップS21でジャムキーカウンタの値が0でな
ければ、次にステップS22でジャムディスクカウンタ
(図示せず)をリセットしてスタティックジャムテーブ
ルからスタティックジャム画面のコードNo.を一つ抽出
し、該スタティックジャム画面のコードNo.をジャムデ
ィスクカウンタに登録する。ジャムディスクカウンタと
いうのは、どのスタティックジャム画面を表示するのか
を示すポインタであり、表示されるべきスタティックジ
ャム画面のコードNo.が一つだけ登録される。そしてス
テップS23では、ジャムディスクカウンタに登録された
スタティックジャム画面をディスプレイに表示する。次
にステップS24でジャムキューカウンタの値が1より大
きいかが判断される。ジャムキューカウンタの値が1、
即ちスタティックジャムの生じている箇所が1箇所であ
る場合には、ステップS23で表示されている画面を表示
し続けることになり、スタティックジャムが複数箇所で
生じている場合には順次表示する必要があるのでこの判
断が設けられているのである。従って、ステップS24で
ジャムキューカウンタの値が1であればサブルーチンの
処理は終了して当該ジャムが解消されるまで画面表示を
続行し、ジャムキューカウンタの値が1より大きい、即
ちスタティックジャムが複数箇所で生じている場合に
は、ステップS25の処理が行われる。ステップS25はジャ
ムディスクカウンタのポインタを更新する処理である。
つまり、ステップS22でジャムディスクカウンタに登録
されたスタティックジャム画面No.はステップS23で表示
されたので、次に表示するスタティックジャム画面のコ
ードNo.をジャムディスクカウンタに登録する必要があ
るが、ステップS25ではそのため処理を行っているので
ある。ステップS25でジャムディスクカウンタがインク
リメントされると、所定の時間、例えば5秒間のタイマ
ーをセットする。この処理によりステップS23で表示さ
れたスタティックジャム画面は5秒間だけ表示されるこ
とになる。5秒を経過すると再びステップS21以下の処
理が行われる。このようにして全てのジャムが解消され
るまで、スタティックジャムテーブルに登録されたスタ
ティックジャム画面が5秒間づつ繰り返し表示されるこ
とになる。
なお、ジャム画面が順次表示されているときにある箇
所のジャムが解消された場合には、当該ジャムゾーンの
コードNo.はジャムステータステーブルから削除され、
従ってスタティックジャムテーブルからも削除されるの
で、以後表示されることはない。
第78図のステップS23で表示される順序は予め定めら
れた優先順位に従うようになされる。そのためには、ジ
ャムステータステーブルにジャムゾーンのコードNo.を
登録する際に優先順位に従って登録してもよいし、スタ
ティックジャムテーブルに登録されたスタティックジャ
ム画面No.を優先順位でソートしてもよいものである。
優先順位は任意に定めてよいが、例えばINPUT UNIT
(原稿廻りのジャム)、本体、OUTPUT UNIT(ソータ廻
りのジャム)の順とすることができる。更に、本体では
例えば第37図aに示すゾーンNo.順に優先させるように
することができる。INPUT UNIT、OUTPUT UNITについて
も同様に適宜優先順位を定めることができる。
第79図にスタティックジャム画面の例を示す。
第79図aは表示位置を示す図で、領域Aは第33図aの
メッセージ領域Aと同じであり、ここにはメッセージが
表示されると共に図の斜線の部分にはジャムの発生原因
がコード番号で表示される。このコード番号は第77図の
ジャムコードの欄に記載されている番号である。ユーザ
は当該コードNo.の意味は理解できないにしても、例え
ば電話で問い合わせをする場合には、ジャムコードNo.
を知らせることによって速やかな対応が可能である。ま
た、第79図aの領域Bは第33図aの設定状態表示領域B
と選択領域Cを含むものであり、この領域にはジャム画
面が表示される。
第79図bに示すのは下段トレイで生じたジャムの画面
の例である。この図において、下段トレイは黒く塗りつ
ぶされているが、ブリンクを行わせてもよいものであ
る。このときには第79図aの領域Aには例えば「紙づま
りです使用中の用紙トレイを引き出し一番上の用紙を取
り除いてください。」というメッセージが表示される。
この図に示す画面が下段トレイのONジャムのジャム画面
であるとすると、第77図を参照すれば、当該ジャムはジ
ャムNo.は7で、当該表示画面は1−1というコードNo.
であることが分かる。また、このときモータ1、2およ
びベルトクラッチは直ちに停止されるのではなく、ジャ
ム紙より先行している用紙は排出し、ビリングしてから
停止される。これがコンポーネントの欄のS(ソフトダ
ウン)の意味である。フューザはN/A(No Action)、即
ちそのまま動作し続けるようになされている。マシン動
作の停止後、ユーザが使用中のトレイを引き抜いてジャ
ム紙を除去し、トレイを元に戻すことでセンサNo.3のセ
ンサがOFFになればジャムがクリアされることになる。
第79図cは本体のゾーン1で生じたジャムの画面の例
である。この図において、本体のゾーン1の部分は黒く
塗りつぶされているが、ブリンクを行わせてもよいもの
である。このとき所定のメッセージが表示されることは
いうまでもない。この図に示す画面が上段トレイのOFF
ジャムのジャム画面であるとすると、第77図を参照すれ
ば、当該ジャムはジャムNo.は4で、当該表示画面は2
−1というコードNo.であることが分かる。また、この
ときモータ1、2およびベルトクラッチはソフトダウン
され、フューザはそのまま動作し続ける。そして、ジャ
ムクリア方法の欄に記載されている手順でジャム紙を取
り除いてセンサNo.が1,2,3,5のセンサがOFFになればジ
ャムがクリアされることになる。
以上のジャム画面を表示するについては第79図b,cに
示すようなパターンをそのときの画面に上書きするよう
にしてジャムが生じる直前の画面を少し残しておくよう
にする。これは、ユーザが直前の画面の情報、即ちどの
ようなコピーをしていたのかという情報を必要とするこ
とがあるからである。
以上、スタティックジャム時のジャム画面の表示につ
いて説明してきたが、ダイナミックジャム時にも同様に
できることは明かである。
(III−8)ベースモード決定方式 ここではベースモード決定方式について説明する。
本複写機は徹底した多機能化、自動化が図られている
が、これら各機能の組合せによってはコピー実行条件が
決定されない場合があり、通常、このような矛盾を含む
機能の組合せが設定され、コピー実行条件が決定されな
い場合にはJコードメッセージを表示してユーザに対し
て注意を喚起するようになされる。例をあげると次のよ
うである。
AMSモードでAPSモードが選択された場合には用紙サイ
ズもコピー倍率も決定できないことは上述したところで
ある。このときは例えば「自動用紙選択モードで自動倍
率モードは行えません」というJコードメッセージが表
示される。
コピー枚数は自然数をもって設定しなければならない
ので、コピー枚数が0でスタートキーが押されたときは
複写機は動作しない。このときは例えば「コピー枚数を
セットしてください」というJコードメッセージが表示
される。
LDCモードでAPSモードが選択された場合、LDCは第1
走査系(キャリッジ)を固定した状態でADF等の原稿送
り装置により原稿を送ることで大きな原稿をコピーする
モードであり、従って、原稿サイズは決定されないのに
対して、AMSモードは原稿サイズが決定されないと機能
しないから、この組合せが指示された場合にはコピー実
行条件が矛盾しているとして、例えば「特殊原稿A2/B3
で自動用紙選択は使えません」というJコードメッセー
ジが表示される。
以上のように種々のJコードメッセージを表示するこ
とにより、ユーザに対して矛盾を含むコピー実行条件の
回避を要求するのであるが、しかし一方、ユーザ側にし
てみれば複写機の機能あるいは動作を熟知している訳で
はなく、コピーする場合にいちいちその機能あるいは動
作を考慮してコピー実行条件を設定するわけでもないか
ら、日常的にある程度の頻度で併用できない機能を選択
してしまうケースが発生することは避けられない。この
ように、多機能化された装置であっても操作が複雑で誤
操作する機会が頻繁に生じると、いわゆる使い勝手が悪
く便利な装置とは思われず、高機能化、全自動化を目的
として開発された複写機にとっては好ましくないものと
なる。
これに対して、互いに矛盾する機能の組合せが設定さ
れた場合に自動的にカスケードを移動させるようにする
ことによりJコードメッセージを表示しないようにする
ことが考えられ、AMSモードとATSモードが選択された場
合には当該処理を行うことは既に述べた(III−5のD
項参照)。
この項で述べるのも同様な処理であるが、モードの組
合せが異なっている。
さて、いまLDCモードとCFFモードについて考えてみる
と次のようである。
LDCは第1走査系(キャリッジ)を固定させた状態と
し、ADF等の原稿送り装置により原稿を送ることで大き
な原稿をコピーするモードである。従って、原稿サイズ
は決定されないのでAMSモードとすることはできない。
なぜなら、AMSモードは原稿サイズが決定されないと機
能しないからである。従って、通常この組合せが指示さ
れた場合にはコピー実行条件が矛盾しているとしてJコ
ードメッセージが表示されることになる。また、APSモ
ードは原稿サイズが決定できないと機能しないから、LD
CとAPSの組合せに対しても通常はJコードメッセージが
表示される。
CFFモードにおいても第1走査系は固定されるので、
同様の事情によりAPSモードとの組合せは禁止されてい
る。
しかし、上記の3つの組合せの場合には、よく使われ
る標準的なコピー実行条件を見い出すことができるの
で、その実行条件を最適な組み合わせ、即ちベースモー
ドとして予め定めておき、ユーザによってLDCモード、C
FFモードが指示された場合には自動的に上記予め定めら
れた組み合わせに設定すればJコードメッセージを表示
する必要はなく使い勝手のよいユーザインターフェース
を構築することができる。
先ず、LDCモードが指示された場合の処理を第29図お
よび第80図のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS31でモードインプットを指示するキ
ーが押下されるまで待機し、モード入力が行われるとス
テップS32で入力されたモードがLDCモードか否かが判断
され、YESであればステップS33において、ステップS31
で指示される前のモードがLDCモードであったかどうか
が判断される。
ここまでの処理は実際には次のようにして行われる。
いま、ユーザがキー操作によりLDCモードを選択したと
すると、操作された物理キーデータはキー変換部363で
論理キーデータに変換され、ステートテーブル371でキ
ー受付が可能であればキー管理部374で入力されたモー
ドデータがLDCモードであると確定される。このことに
よりS32の処理を行うことができる。なお、このときキ
ー管理部374でLDCモードであるという判断がなされなか
った場合には、第80図aの処理は終了し、通常の処理が
続行される。キー管理部374でLDCモードが確定される
と、キーコントロール部375は第31図dのコピーモード
テーブル378を検索する。コピーモードテーブル378には
直前のコピー実行条件が格納されているから、コピーモ
ードテーブル378のLDCの項目を参照することによりステ
ップS33の処理を行うことができる。ステップS33でYES
の場合には、直前のコピーはLDCモードではないから、
キーコントロール部375は当該LDCモードのデータをコピ
ーモードテーブル378の所定の位置に格納し、モードの
更新を行うと共に、ステップS34によりベースモードが
決定される。なお、コピーモードテーブル378を検索し
た結果、直前のモードがLDCモードであった場合、ステ
ップS33の判断はNOであるから処理は終了し、コピーモ
ードテーブル378を更新することなくコピーが実行され
る。つまり、以前にLDCモードが指示されていればその
とき既にベースモードに設定されているから、次にまた
LDCモードが指示されたからといって再度ベースモード
を設定する処理を行う必要はないからである。
ステップS34の処理は、具体的には第80図bに示すよ
うに行われる。先ず、ステップS35において、予め定め
られているLDCベースコードテーブルに基づいてコピー
モードを作成する。
LDCベースモードテーブルの例を第81図に示す。第81
図によれば、LDCモードが指示されたときには倍率は100
%に固定される。上述したようにLDCモードのときには
倍率を自動選択にすることはできないからである。従っ
て、等倍微調整は無しとされる。また、トレイは、手差
しトレイ(MSI)が付いているものでは手差しトレイが
設定され、手差しトレイが付いていない場合には下段ト
レイが設定される。LDCモードでのコピーは基本的にはA
2サイズあるいはB3サイズという大きい原稿に対して大
きい用紙でコピーを行うため、MSI以外のトレイにはセ
ットできないのでMSIをベースモードとし、MSIが付いて
いない場合には、強制的に下段トレイを設定する。編集
/合成は無しとされ、両面コピーはS/Sモード、即ち原
稿、コピー共に片面に設定される。編集/合成および両
面コピーは基本的に両面トレイ(DUPLEX TRAY)を使用
するモードであり、LDCモードを使用しなければならな
い大きい用紙は両面トレイには収納できないので上記の
ように設定している。また、アウトプットはコピー受付
が設定される。これは通常のアウトプットは大型原稿を
搬出できないためである。とじしろは選択可能であるが
あまり意味のないことなので無しに、枠消しは標準枠消
しに設定され、更に排出面は、大きい原稿を面を指定し
て排出することはできないので自動に、それぞれ設定さ
れる。
以上の条件はLDCモードの場合によく使用されている
条件であるのでベースモードとしたが、勿論、この条件
に限定されるものではない。
以上のベースモード設定の処理は、キーコントロール
部375がベースモードテーブルのデータをコピーモード
テーブル378の該当する項目を更新することで行われ
る。
ステップS35の処理が終了するとステップS36でカスケ
ードの表示位置を移動させる処理を行う。つまり、カス
ケードの表示位置をベースモードで設定された通りの位
置に移動させるのである。この処理は次のように行われ
る。キーコントロール部375がコピーモードテーブル378
の内容を把握し、表示管理部377に表示制御情報(イン
ターフェースコマンド)を渡すと、表示制御部369は当
該インターフェースコマンドを解析し、表示制御データ
部367を更新する。するとダイアログ編集部366は表示制
御データ部367の画面番号、表示変数等のデータに基づ
いて、画面の基本フレーム、表示データをダイアログデ
ータ部370から読み出し、更に変数データについては表
示制御データ部367の表示変数情報に従って表示データ
を決定して画面を編集し、V−RAM365に表示する画面を
書き込む。
以上のようにして表示される画面の例を第34図を参照
して説明する。LDCモードは応用コピーであるので、先
ず第26図の応用コピーキー309を押して第34図aの応用
コピーの画面を表示し、当該画面でその設定を行う。カ
スケードは全ての項目が最下段、即ちデフォルトの状態
にあり、特殊原稿はなし、とじしろなし、単色カラーは
黒、OHP合紙はなし、排出面は自動にそれぞれなされて
いる。従って、カスケードキーを操作して特殊原稿の欄
のカスケードを「A2/B3(LDC)」の箇所に移動させるこ
とによりLDCモードを設定することができる。この操作
により第80図の処理が行われて第81図のベースモードが
決定されると、カスケードはベースモードで決定される
位置に表示されることになるが、ベースモードにおいて
も、とじしろはなし、排出面は自動に設定されるから、
第34図aの画面ではカスケードは移動しない。また、LD
Cモードを指定するとポップアップが開いて第34図cの
ポップアップ画面が表示され、用紙トレイの欄のカスケ
ードは「手差し」の箇所に自動的に移動される。
この状態でスタートキーが押されるとベースモードで
決定された実行条件でコピーが行われる。
以上がLDCモードが指定された場合の処理であり、次
にCFFモードが指定された場合の処理について第82図の
フローチャートを参照して説明する。
処理の内容およびデータの流れは、ベースモードの内
容を除いて第80図のLDCモードの場合と同様である。CFF
モードの場合のベースモードテーブルは第83図に示すよ
うであり、トレイは下段トレイが設定され、CFFサイズ
は11インチ、両面コピーはS/Sにそれぞれ設定される。
これは次の理由による。CFFモードでは原稿サイズが決
定されないので自動用紙選択を行うことはできず、従っ
てトレイを指定しなければならないので、強制的に下段
トレイに設定している。また、コンピュータ用紙は11イ
ンチのものが最もよく使用されるのでCFFサイズは11イ
ンチとし、両面コピーについては、当該サイズの用紙は
デュープレックストレイに収納できないので、S/Sモー
ドに設定している。
なお、ベースモードがこれに限られるものではないこ
とはLDCモードの場合と同様である。
CFFモードは応用コピーであるので、LDCモードの場合
と同様に第34図の画面で、特殊原稿の欄のカスケードを
「CFF」の箇所に移動させることで行うことができる。C
FFモードが指定されると第34図bのポップアップが開
く。図から明らかなようにCFFサイズは11インチが、用
紙トレイは下段がデフォルトになっているので、この場
合カスケードは移動しない。
以上説明したように、LDCモードおよびCFFモードが指
示された場合にはコピー実行条件は自動的にベースモー
ドテーブルの内容の通りに設定されるのであるが、ベー
スモードが決定された後に、他のモードを設定すること
は可能である。例えば、LDCモードでアウトプットをコ
ピー受付以外に設定してもよいし、とじしろを右とじ、
あるいは左とじに設定してもよい。また、CFFモード時
にCFFサイズを11インチから例えば10インチに変更して
もよいものである。しかし、一旦ベースモードに設定さ
れた後に再び矛盾するモードの組合せが選択されてスタ
ートキーが押された場合には、Jコードメッセージが表
示されることになる。例えば、LDCモードで自動用紙選
択が選択された場合、LDCモードでは原稿サイズが決定
できないので矛盾した機能の組合せと判断されてJコー
ドメッセージが表示される。また、LDCモードで両面コ
ピーがS/DあるいはD/Dが選択された場合にも、Jコード
メッセージが表示される。大型原稿および大型用紙をデ
ュープレックストレイに収納することができないからで
ある。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明は、記録装置
に対する機能選択を行うために用いるユーザインターフ
ェース用表示装置、及び該ユーザインターフェース用表
示装置を有する記録装置において、複数の機能を複数の
グループに分割して、該分割した機能のグループ毎にそ
れぞれ割り当てたものであり、かつ選択されることによ
り択一的かつ相互に切り換え可能に表示される複数の選
択モード画面を有し、該複数の選択モード画面の各々に
対応して設けられた複数の表示画面切り換え入力手段の
うちいずれか1つを入力することにより、入力された表
示画面切り換え入力手段に対する選択モード画面を表示
すると共に、少なくとも1つの選択モード画面が表示さ
れている際に、該1つの選択モード画面における機能の
選択内容を表示し、かつ、前記1つの選択モード画面以
外の少なくとも1つの他の選択モード画面における機能
の選択状態を表示し、前記複数の選択モード画面の各々
に対応して設けられた前記複数の表示画面切り換え入力
手段の位置と異なる位置に前記選択状態を表示すること
を特徴とする。
従って、表示中の画面における機能の選択内容が表示
されるので、機能の選択内容の確認が容易になり、オペ
レータの操作性の向上を図ることができる。
また、択一的かつ相互に切り換え可能に表示される複
数の選択モード画面のうち、少なくとも1つの選択モー
ド画面を表示している際、他の選択モード画面に画面切
り換えをすることなく、即ち、以前表示されていた他の
選択モード画面を再び表示することなく、他の選択モー
ド画面での機能の選択状態を知ることができ、無駄に画
面切り換え操作をする必要がない。
更に、複数の選択モード画面の各々に対応して設けら
れた複数の表示画面切り換え入力手段の位置と異なる位
置に、他の選択モード画面での機能選択状態を表示する
ので、オペレータが複数の表示画面切り換え入力手段を
容易に認識できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的な考え方を説明するための図、
第2図は全体の概略構成を示す図、第3図は制御系のシ
ステム構成を示す図、第4図はCPUのハード構成を示す
図、第5図はシリアル通信の転送データ構成と伝送タイ
ミングを示す図、第6図は1通信サイクルにおける相互
の通信間隔を示すタイムチャート、第7図はプロセッサ
の状態遷移図、第8図は走査露光装置の構成を示す図、
第9図はレンズ駆動系の構成を示す図、第10図は光学系
の制御システム構成を示す図、第11図は光学系の動作を
説明するための図、第12図はマーキング系を説明するた
めの概略構成図、第13図は感材ベルト上のパネル分割を
説明するための図、第14図はマーキング系の機能の概略
を示すブロック構成図、第15図はマーキング系制御シー
ケンスのタイミングチャートを示す図、第16図は用紙搬
送系を説明するための側面図、第17図は用紙トレイの側
面図、第18図はデュープレックストレイの平面図、第19
図は原稿自動送り装置の側面図、第20図はセンサの配置
例を示す平面図、第21図は原稿自動送りの作用を説明す
るための図、第22図はソータの構成を示す側面図、第23
図はソータの駆動系を説明するための図、第24図はソー
タの作用を説明するための図、第25図はディスプレイを
用いたユーザインターフェースの取り付け状態を示す
図、第26図はディスプレイを用いたユーザインターフェ
ースの外観を示す図、第27図はU/I用CPUとシリアル通信
で接続されたメインCPUとの関係を示す図、第28図はユ
ーザインターフェースのハードウエア構成を示す図、第
29図はユーザインターフェースのソフトウエア構成を示
す図、第30図はジョブコントローラに用意されるテーブ
ルの例を示す図、第31図は画面データの構成例を示す
図、第32図は画面編集処理を説明するための図、第33図
は基本コピー画面とそのポップアップ画面の例を示す
図、第34図は応用コピー画面とそのポップアップ画面の
例を示す図、第35図は専門コピー画面とそのポップアッ
プ画面の例を示す図、第36図インフォメーション画面と
そのポップアップ画面の例を示す図、第37図はジャム画
面の例を示す図、第38図はレビュー画面と全自動画面の
例を示す図、第39図は画面の切り換え制御を説明するた
めの図、第40図は画面レイアウトの類別例を示す図、第
41図a)はキーボードスキャンの設定マップの例を示す
図、第41図b)はLEDスキャンの設定マップの例を示す
図、第42図は表示タイミングを示す図、第43図はV−RA
Mのアドレス対応例を示す図、第44図は第1のV−RAMの
番地とCRT表示位置との対応を示す図、第45図はキャラ
クタジェネレータの読み出し回路を説明するための図、
第46図はドットパターンとデータ及びスキャンアドレス
の対応例を示す図、第47図は属性データに従ったビデオ
信号の制御回路の構成例を示す図、第48図は電源オンか
らコピー動作が開始するまでの全体の処理の流れを説明
するための図、第49図は画面編集処理を説明するための
図、第50図は設定状態表示領域の変更処理の流れを説明
するための図、第51図はモード整合チェックのアルゴリ
ズムを説明するための図、第52図は使用可能な付加機能
に伴う選択肢制御の処理を説明するための図、第53図は
付加装置と機能との関係を説明するための図、第54図
(a)は全自動モードのチェックコントロールの流れを
説明するための図、第54図(b)はインプット決定処理
の流れを説明するための図、第54図(c)は設定枚数入
力チェック処理の流れを説明するための図、第55図は待
機状態の焼付防止画面による表示処理の例を説明するた
めの図、第56図はP0モード時の操作手順のフローチャー
トを示す図、第57図はP0モード時の画面表示の例を示す
図、第58図はP1モード時の画面表示の例を示す図、第59
図はP2モード時の操作手順のフローチャートを示す図、
第60図はP2モード時の画面表示の例を示す図、第61図は
ヒストリーファイルの内容の例を示す図、第62図はHFSI
の種類の例を示す図、第63図はP3モード時の画面表示の
例を示す図、第64図はP5の各モードの例を示す図、第65
図はP5モード時の画面表示の例を示す図、第66図はP6モ
ード時の操作手順のフローチャートを示す図、第67図は
P6モード時の画面表示の例を示す図、第68図はP8モード
で設定が可能なモードの例を示す図、第69図はP8モード
時の操作手順のフローチャートを示す図、第70図はP8モ
ード時の画面表示の例を示す図、第71図は選択トレイ判
定処理のフローチャートを示す図、第72図はトレイステ
ータステーブルの構成例を示す図、第73図はジャムセン
サの配置例を示す図、第74図はセンサNo.とその名称を
示す図、第75図はジャム画面表示のメインフローを示す
図、第76図はジャムステータステーブルの構成例を示す
図、第77図はジャム時のマシン動作およびオペレータの
動作を示す図、第78図はジャム画面表示処理のサブルー
チンを示す図、第79図はスタティックジャム画面の例を
示す図、第80図はLDCモード時のベースモード決定処理
のフローチャートを示す図、第81図はLDCモードのベー
スモードテーブルを示す図、第82図はCFFモード時のベ
ースモード決定処理のフローチャートを示す図、第83図
はCFFモードのベースモードテーブルを示す図、第84図
はコンソールパネルを用いた従来のユーザインターフェ
ースの例を示す図である。 01……ユーザインターフェース、02……ディスプレイ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−81653(JP,A) 特開 昭62−140124(JP,A) 特開 昭62−271042(JP,A) 特開 昭62−73327(JP,A) 特開 昭62−156721(JP,A) 特開 平1−273062(JP,A) 特開 昭62−272286(JP,A) 特開 昭62−72059(JP,A) 特開 昭63−125953(JP,A) 特開 昭58−105241(JP,A) 特開 昭62−36231(JP,A) 特開 昭63−280269(JP,A) 特開 平1−247345(JP,A) 特開 昭62−255974(JP,A) 特開 平1−164965(JP,A) 特許2605281(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 21/00 370 - 540 G06F 3/14 360

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録装置に対する機能選択を行うために用
    いるユーザインターフェース用表示装置において、 複数の機能を複数のグループに分割して、該分割した機
    能のグループ毎にそれぞれ割り当てたものであり、かつ
    選択されることにより択一的かつ相互に切り換え可能に
    表示される複数の選択モード画面を有し、該複数の選択
    モード画面の各々に対応して設けられた複数の表示画面
    切り換え入力手段のうちいずれか1つを入力することに
    より、入力された表示画面切り換え入力手段に対応する
    選択モード画面を表示すると共に、 少なくとも1つの選択モード画面が表示されている際
    に、該1つの選択モード画面における機能の選択内容を
    表示し、かつ前記1つの選択モード画面以外の少なくと
    も1つの他の選択モード画面における機能の選択状態を
    表示し、 前記複数の選択モード画面の各々に対応して設けられた
    前記複数の表示画面切り換え入力手段の位置と異なる位
    置に前記選択状態を表示する ことを特徴とするユーザインターフェース用表示装置。
  2. 【請求項2】機能選択を行うユーザインターフェース用
    表示装置を有する記録装置において、 複数の機能を複数のグループに分割して、該分割した機
    能のグループ毎にそれぞれ割り当てたものであり、かつ
    選択されることにより択一的かつ相互に切り換え可能に
    表示される複数の選択モード画面を有し、該複数の選択
    モード画面の各々に対応して設けられた複数の表示画面
    切り換え入力手段のうちいずれか1つを入力することに
    より、入力された表示画面切り換え入力手段に対応する
    選択モード画面を表示すると共に、 少なくとも1つの選択モード画面が表示されている際
    に、該1つの選択モード画面における機能の選択内容を
    表示し、かつ、前記1つの選択モード画面以外の少なく
    とも1つの他の選択モード画面における機能の選択状態
    を表示し、 前記複数の選択モード画面の各々に対応して設けられた
    前記複数の表示画面切り換え入力手段の位置と異なる位
    置に前記選択状態を表示する ことを特徴とする記録装置。
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