JP3184767B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP3184767B2 JP23548196A JP23548196A JP3184767B2 JP 3184767 B2 JP3184767 B2 JP 3184767B2 JP 23548196 A JP23548196 A JP 23548196A JP 23548196 A JP23548196 A JP 23548196A JP 3184767 B2 JP3184767 B2 JP 3184767B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/032Patterns comprising isolated recesses
    • B60C11/0323Patterns comprising isolated recesses tread comprising channels under the tread surface, e.g. for draining water

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤの摩耗に伴
う耐ハイドロプレーニング性能の低下を抑制しうる空気
入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車用などの空気入りタイヤは、トレ
ッド面に、該トレッド面を凹ませたトレッド溝を形成す
ることによって、ウエット路面を走行する際にタイヤの
外へ水を排出でき、路面との摩擦を確保している。した
がって、接地面におけるトレッド溝の溝面積が大きくな
ると、排水性能が高まり、耐ハイドロプレーニング性能
を向上させうる。
【0003】しかしながら、トレッド面が摩耗すると、
通常、接地面の溝面積が減少するため、タイヤ新品時に
比べて耐ハイドロプレーニング性能が低下してしまうと
いう問題がある。特にコーナリング中にハイドロプレー
ニング現象が発生すると、舵がきかなかくなり、車両が
スピン状態になるなど事故につながることが多い。この
ため、空気入りタイヤについて、摩耗に伴う耐ハイドロ
プレーニング性能の低下を抑制することが急務となる。
【0004】従来、例えば特開昭58−136502号
公報は、図5に示すように、溝の断面において、溝底に
楕円状部cを形成することにより、溝底巾bを溝開口部
の巾aよりも大としたタイヤ周方向溝gを提案してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開昭58−136502号公報のタイヤ周方向溝g
は、トレッド面の摩耗が進行すると、楕円状部cが現れ
ることによって溝巾が増加することが予想されるが、ト
レッド溝の溝底に形成される楕円状部cはタイヤ周方向
に連続して設けられている結果、タイヤ新品時において
トレッド陸部eの剛性を弱体化し、操縦安定性能の低下
を免れない。
【0006】また、この特開昭58−136502号公
報では、トレッド面での接地面に占める全溝面積が、タ
イヤ新品時から摩耗の段階において、どのように変化す
るのかという点については、何ら言及されていない。
【0007】本発明者らは、以上のような問題点につい
て鋭意研究を重ねた結果、先ず第一に、トレッドの陸部
内に、新品タイヤのトレッド面には現れない陸部内溝を
隔設することを基本として、タイヤ新品時のトレッド陸
部の剛性低下を防止し、第二に、摩耗したトレッド面に
現れた陸部内溝と前記トレッド溝との摩耗したトレッド
面での接地面における溝面積和(SG)と、接地面の全
面積(S)との比である溝比Rm(=SG/S)をタイ
ヤ新品時の溝比Rnよりも大とすることによって、トレ
ッド面の摩耗が進行した場合に耐ハイドロプレーニング
性能の低下を抑制しうることを見出したのである。
【0008】以上のように、本発明は、タイヤの摩耗に
伴う耐ハイドロプレーニング性能の低下を抑制しうる空
気入りタイヤの提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、トレッド面に、該トレッド面を凹ませ溝底
からタイヤ半径方向外側にのびてこのトレッド面に至る
溝壁を有するトレッド溝と、非トレッド溝部分であるト
レッド陸部とを形成した空気入りタイヤであって、前記
トレッド溝はタイヤ周方向に広巾でのびる主溝を含み
かつ前記トレッド陸部に、一端が前記主溝の前記溝壁か
つ新品タイヤでのトレッド面下方で開口し前記トレッド
陸部の内部をのびることにより、新品タイヤのトレッド
面には現れない陸部内溝を隔設するとともに、しかもこ
の陸部内溝は、前記溝壁からのびて終端するにより他の
陸部内溝とは独立した有底孔からなるとともに、 陸部内
溝のタイヤ半径方向内側面からタイヤ新品時のトレッド
面までのタイヤ半径方向の距離HLは主溝の深さの10
0%以下、しかも摩耗したトレッド面に現れた陸部内溝
と前記トレッド溝との摩耗したトレッド面での接地面に
おける溝面積和(SG)と、接地面の全面積(S)との
比である溝比Rm(=SG/S)をタイヤ新品時の溝比
Rnよりも大とすることを特徴とする空気入りタイヤで
ある。
【0010】又請求項2記載の発明は、前記トレッド溝
が、前記主溝と、この主溝に交わる向きにのびる副溝と
を含み、かつ前記陸部内溝は、前記主溝および副溝の両
溝壁が交差する隣り合う交差位置の間の溝壁において開
口するとともに、前記タイヤ摩耗時の溝比Rmをタイヤ
新品時の溝比Rnの1.05倍以上かつ1.50倍以下
とすることを特徴としている。
【0011】又、請求項3記載の発明は、前記陸部内溝
が、一方の溝壁に設けられた陸部内溝が、他方の向き合
う溝壁に設けた陸部内溝とは前記開口がトレッド溝の溝
長さ方向に位置ずれして設けられことを特徴としてい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づき説明する。図1に示すように、空気入りタイ
ヤは、ラジアル構造カーカス9と、このカーカスを締め
つけるベルト層10とを具え、本実施形態ではJISに
規定される乗用車用タイヤ(タイヤサイズ225/5
0)を例示している。また、空気入りタイヤは、トレッ
ド面2に、該トレッド面2を凹ませ溝底3からタイヤ半
径方向外側にのびてこのトレッド面2に至る溝壁4、4
を有するトレッド溝5と、非トレッド溝部分であるトレ
ッド陸部6とを形成している。
【0013】本実施形態では、前記トレッド溝5は、タ
イヤ周方向に広巾でのびる主溝5aと、この主溝5aに
交わる向きにのびる副溝5bとを含むとともに、タイヤ
周方向に細巾でのびる細溝5cとから構成されている。
【0014】前記主溝5aは、排水効果を高めるべく本
例では、溝巾GW1が13mmの広巾をなし、トレッド面
に4本配設される。
【0015】前記副溝5bは、溝巾GW2が5mmで形成
され、本例では一方のトレッド縁Eから他方のトレッド
縁Eまで連なってのびる。なお細溝5cは、溝巾GW3
が約2mmで形成される。
【0016】また、前記トレッド溝5は、本実施形態で
は、各溝深さは全て8mmに統一しており、また溝巾が溝
底3までほぼ一定をなすとともに、溝壁4と溝底3と
は、例えば曲率半径が0.5mm程度の小円弧を介して接
続されている。ただし、溝断面の形状は、これに限定さ
れるものではない。
【0017】なお前記溝巾GW1、GW2は、タイヤサ
イズに応じて適宜変えることができ、例えばトレッド巾
TWの1〜15%、好ましくは2〜10%程度とするこ
とができ、さらに好ましくはGW1>GW2とするのが
望ましい。
【0018】次に、前記トレッド陸部6には、本例で
は、一端がトレッド溝5の前記溝壁4かつ新品タイヤで
のトレッド面下方で開口し前記トレッド陸部6の内部を
のびて終端することにより、新品タイヤのトレッド面2
には現れない陸部内溝7を隔設することを特徴としてい
る。
【0019】このように、陸部内溝7は、隔設されるこ
とによって、タイヤ新品時におけるトレッド陸部の著し
い剛性低下を防ぐことが可能となる。
【0020】そして、この陸部内溝7は、摩耗したトレ
ッド面2A(図1に一点鎖線で示す)に現れることによ
って、陸部内溝7と前記トレッド溝5との摩耗したトレ
ッド面2Aでの接地面における溝面積和(SG)と、接
地面の全面積(S)との比である溝比Rm(=SG/
S)をタイヤ新品時について同様に求めた新品時の溝比
Rnよりも大となるように設定される。
【0021】したがって、トレッド面2が摩耗した場合
であっても、接地面に占める溝面積の割合が従来のよう
に低下することなくむしろ増大することによって、摩耗
の進行に伴う耐ハイドロプレーニング性能の低下を抑制
しうる。
【0022】なお、前記タイヤ摩耗時の溝比Rmは、好
ましくは、タイヤ新品時の溝比Rnの1.05倍以上か
つ1.50倍以下、さらに好ましくは1.10倍以上
1.30倍以下とすることが、ウエット路面における耐
ハイドロプレーニング性能を向上しうる効果を十分かつ
確実に発揮しうる点で望ましい。
【0023】又、前記陸部内溝7は、トレッド溝5のう
ち、排水性能に最も効果を発揮する主溝5aで、少なく
とも開口しかつタイヤ軸方向にのびる如く設けられる。
また、その溝断面は略矩形状をなす。
【0024】ここで、陸部内溝7は、いずれのトレッド
溝5(5a、5b、5c)にも設けることができるが、
一般に、乗用車用の空気入りタイヤのトレッド溝5は、
溝巾が1.5〜30mm、溝深さが1.6〜10mm程度の
種々のものがあり、本発明の陸部内溝7はトレッド溝5
のなかで最も溝が深くかつ溝巾が最も大なタイヤ周方向
にのびる主溝5aに設けられている。
【0025】このように、摩耗後期においても最後まで
残存する最も溝深さが大きい主溝5aに陸部内溝7を設
けることによって、陸部内溝7による溝面積増大効果を
長期に亘って持続させることが可能となる点で好まし
い。また、排水性に最も効果のある溝巾が最も大な主溝
5aに陸部内溝7を設けることによって、該陸部内溝7
の成形を容易としつつ摩耗時における耐ハイドロプレー
ニング性能の低下抑制効果を高めうる点でも好ましい。
【0026】かかる観点より、陸部内溝7が設けられる
トレッド溝5は、溝巾が5mm以上、好ましくは8mm以
上、溝深さは5mm以上、さらに好ましくは7mm以上が望
ましく、上限は例えば30mm以下(トレッド巾の3〜1
5%)としうる。
【0027】また、前述の摩耗時の溝比Rmを新品時の
溝比Rnよりも大とする効果は、最も耐ハイドロプレー
ニング性能が低下しがちな摩耗中期から摩耗後期にかけ
ての範囲で保ちうることが望ましく、具体的には、主溝
5aがタイヤ新品時の深さの60〜80%摩耗した範囲
で、好ましくは50〜80%摩耗した範囲で、より好ま
しくは50%摩耗したときから主溝の深さが摩耗限度、
即ち1.6mmになるまでの範囲で保ちうることが望まし
い。
【0028】かかる観点より、図2、図3に示す如く、
陸部内溝7のタイヤ半径方向外側面7aからタイヤ新品
時のトレッド面2までのタイヤ半径方向の距離HUは、
主溝5aの深さDLの50%以上とするのが望ましい。
【0029】同様に、陸部内溝7のタイヤ半径方向内側
面7bからタイヤ新品時のトレッド面2までのタイヤ半
径方向の距離HLは、前記距離HUよりも大かつ主溝5
aの深さDLの80%、好ましくは主溝5aの深さDL
から摩耗限度の1.6mmを減じた長さとするのが望まし
い。
【0030】なお、陸部内溝7の前記距離HUが、主溝
5aの深さDLの25%未満とすることもできるが、こ
の場合には、陸部内溝7のタイヤ半径方向外側に位置す
るトレッド陸部6の剛性が小となる傾向にあり、操縦安
定性能の低下や偏摩耗を発生させる場合がある。
【0031】また、陸部内溝7の前記距離HLは、主溝
5aの深さDLの100%を超えるときには、陸部内溝
7の下のトレッドゴムゲージが小となり、クラックが生
じやすくなるため、前記距離HLは、主溝5aの深さの
100%以下としている。なお「100%以下」とは距
離HLが実質的に100%以下であることをいう。さら
に成形性や実用性を考慮すると、主溝5aの深さDL−
1.6mmとするのが望ましい。
【0032】また陸部内溝7は、図2、図3に示す如
く、この陸部内溝7が配される主溝5aの方向に沿った
陸部内溝長さUN、および前記陸部内溝7の開口7aか
ら陸部内溝7の最奥部までの最短距離である陸内溝深さ
UFは、1.5〜30mmとするのが望ましい。
【0033】前記陸部内溝の長さUN又は深さUFが
1.5mmに満たないと、トレッド面2の摩耗時に、前記
摩耗時の溝比Rmを新品時の溝比Rnよりも大とするた
めには、多数の陸部内溝7を形成する必要があり、成形
用金型が高価となりまた生産工程が複雑化するなど、製
造コストが上昇する傾向にある。逆に、前記陸部内溝の
長さUN又は深さUFが30mmを超えると、トレッド陸
部6の剛性が小となり、ゴム欠け等の損傷が生じやすく
なる。
【0034】したがって、前記陸部内溝長さUNおよび
深さUFは、好ましくは2.0〜20mm、さらに好まし
くは5〜10mmとするのが望ましい。
【0035】さらに、陸部内溝7は、本実施形態ではタ
イヤ赤道面と平行な断面を略矩形状としたものを例示し
ているが、この場合、タイヤ半径方向外側面7aの面積
US(図3にハッチングにて示す)は、2.5〜900
mm2 とするのが望ましい。
【0036】前記陸部内溝の面積USが、2.5mm2
満たないと、摩耗時の耐ハイドロプレーニング性能の低
下を抑制するためには、多数の陸部内溝7を形成する必
要があり、上記同様製造コストが上昇する傾向にある。
逆に、前記面積USが900mm2 を超えると、トレッド
陸部6の剛性が小となり、ゴム欠け等の損傷が生じやす
くなる。
【0037】したがって、陸部内溝のタイヤ半径方向外
側面7aの面積USは、好ましくは4.0〜400mm
2 、さらに好ましくは25〜100mm2 とするのが望ま
しい。
【0038】さらに、陸部内溝7は、前記主溝5aおよ
び副溝5bの両溝壁が交差する隣り合う交差位置P、P
の間の溝壁4において開口することが好ましい。陸部内
溝7が前記主溝5aおよび副溝5bの両溝壁が交差する
交差位置Pで開口すると、2つの溝壁4、4に連続して
開口することとなり、トレッド陸部6の剛性を著しく低
下させる傾向がある。したがって、内部陸溝7は、前記
交差位置P、Pの間の溝壁、つまり2つの溝壁に跨がら
ず、1つの溝壁内にて開口することにより、トレッド陸
部6の剛性を損なうことなく、摩耗の進行に伴う耐ハイ
ドロプレーニング性能の低下を抑制しうる。
【0039】また、前記陸部内溝7は、本実施形態で
は、他の陸部内溝7と互いに連通しない独立した有底孔
からなるもので構成している。このように内部陸溝7を
構成することによって、タイヤ新品時のトレッド陸部6
の著しい剛性の低下を抑制しうる点で好ましいものとな
る。
【0040】さらに、本実施形態では、前記陸部内溝7
は、主溝5aの一方の溝壁4にのみ設けられものを例
示しているが、陸部内溝7が主溝5aの向き合う溝壁
4、4に設けられる場合には、向き合う溝壁4に設けら
れた陸部内溝7の開口を、主溝5aの溝長さ方向に位置
ずれさせて設けるのが望ましい。
【0041】前記陸部内溝7が、主溝5aの向き合う溝
壁4に対面して設けられると、トレッド陸部6の剛性が
該陸部内溝7の近傍にて低下する傾向にあり、また金型
の製造が複雑化し、しかもタイヤを金型から取り出すの
が困難となってゴム欠けなどを発生させる虞がある。
【0042】したがって、陸部内溝7は、例えば、副溝
5bのタイヤ周方向の配設ピッチと略同様な配設ピッチ
でタイヤ周方向に分散して隔設するものが好ましい。こ
のとき、陸部内溝7は、副溝5bから主溝5aの深さD
Lの少なくとも20%以上、好ましくは35%以上の距
離KNを主溝5aの長さ方向に隔てて設けるのが、トレ
ッド陸部6の剛性低下を抑制しうる点で好ましい。
【0043】以上のような陸部内溝7は、加硫成形また
は加硫後にハンドカット機を用いて手彫りすることによ
り得られる。
【0044】加硫成形する場合には、図4(a)に示す
如く、トレッド溝5を成形する溝成形ブレード10の壁
面に、油圧又は空気圧Lを用いて突出可能なピストン1
1を設ける方法や、図4(b)に示す如く、溝成形ブレ
ード10に、上下する押片12とリンク13により接続
された機械式に作動するピストン11を設ける方法や、
図4(c)に示すように、溝成形ブレード10の壁面
に、固定的な突部14を設ける方法などがある。
【0045】前二者の場合には、金型コストが上昇する
が、良好な成形性が得られる点で好ましい。溝成形ブレ
ード10に固定的な突部14を設ける場合には、金型コ
ストは低減しうるが、加硫後、タイヤを金型から取り外
し難い。
【0046】したがって、固定的な突部14を用いて陸
部内溝7を加硫成形する場合には、金型をタイヤ赤道C
の位置で接離可能な分割面15としうる割型とし、かつ
溝成形ブレード10の前記分割面15に向く壁面に固定
突部14を設けることによって、成形後のタイヤの抜け
性を高め、成形性を高めうる点で好ましい。なお、ブレ
ードを先細状に形成したときには、さらに抜け性を高め
うる。
【0047】以上詳述したが、陸部内溝7は、開口の形
状、個数、大きさなどは、前記実施形態以外にも種々変
更しうる。
【0048】
【実施例】タイヤサイズが225/50ZR16(トレ
ッド巾:214mm)であり、かつ図1、図2に示す構造
を有して内部陸溝を種々変化させた本発明のタイヤ(実
施例1〜3)について試作するとともに、その性能につ
いてテストを行った。なお、内部陸溝を有しない従来構
成のタイヤ(従来例)についても併せてテストを行い性
能の比較を行った。タイヤ構造の詳細およびテスト要領
は次の通りである。
【0049】タイヤ構造 カーカス カーカスコード:ポリエステル コード角度:タイヤ赤道に対して90° プライ数:1
【0050】ベルト層 ベルトコード:スチール コード角度:タイヤ赤道に対して20° プライ数:2(コードが交差するようにプライを重置)
【0051】バンド層 バンドコード:ナイロン コード角度:タイヤ赤道に対して0°で螺旋巻き 層数:1
【0052】トレッド溝の溝巾 GW1:13mm(6%) GW2:5mm(2.3%) GW3:2mm(0.9%) ( )内の値は、トレッド巾に対する割合 トレッド陸部の周方向長さ:26mm
【0053】テストは、試供タイヤをリム(6.5JJ
×16)にリム組みし、前輪2.2kgf/cm2 、後輪2.
4kgf/cm2 の空気圧を充填し2000ccのFR車に装
着するとともに、水深5mmのウエットアスファルト路面
テストコースを周回させ、テストドライバーのフィーリ
ングによりウエットコーナリング性能を評価した。な
お、タイヤは、新品時と、主溝の深さが80%摩耗した
ときの2段階でテストを行ない、従来例を100とする
指数で表示している。数値が大きい程良好である。
【0054】
【表1】
【0055】テストの結果、実施例のものは比較例のも
のに比べて80%摩耗時においても安定した耐ハイドロ
プレーニング性能を発揮しうることが確認できた。
【0056】
【発明の効果】叙上の如く本発明の空気入りタイヤは、
摩耗の進行により、陸部内溝が摩耗したトレッド面に現
れることによって、摩耗したトレッド面での接地面にお
ける溝面積和(SG)と、接地面の全面積(S)との比
Rn(=SG/S)をタイヤ新品時の溝比Rmよりも大
とすることができるから、タイヤ新品時に比べて耐ハイ
ドロプレーニング性能の低下を抑制しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す空気入りタイヤの
断面図である。
【図2】そのトレッドパターンを展開して示す平面図で
ある。
【図3】陸部内溝の斜視図である。
【図4】(a)〜(c)は、陸部内溝を成形する金型の
一例を示す断面図である。
【図5】従来のタイヤ周方向溝を示す断面図である。
【符号の説明】
2 トレッド面 3 溝底 4 溝壁 5 トレッド溝 5a 主溝 5b 副溝 6 トレッド陸部 7 陸部内溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 11/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド面に、該トレッド面を凹ませ溝底
    からタイヤ半径方向外側にのびてこのトレッド面に至る
    溝壁を有するトレッド溝と、 非トレッド溝部分であるトレッド陸部とを形成した空気
    入りタイヤであって、前記トレッド溝はタイヤ周方向に広巾でのびる主溝を含
    かつ 前記トレッド陸部に、一端が前記主溝の前記溝壁か
    つ新品タイヤでのトレッド面下方で開口し前記トレッド
    陸部の内部をのびることにより、新品タイヤのトレッド
    面には現れない陸部内溝を隔設するとともに、しかもこの陸部内溝は、前記溝壁からのびて終端するに
    より他の陸部内溝とは独立した有底孔からなるととも
    に、 陸部内溝のタイヤ半径方向内側面からタイヤ新品時のト
    レッド面までのタイヤ半径方向の距離HLは主溝の深さ
    の100%以下、 しかも 摩耗したトレッド面に現れた陸部内溝と前記トレ
    ッド溝との摩耗したトレッド面での接地面における溝面
    積和(SG)と、接地面の全面積(S)との比である溝
    比Rm(=SG/S)をタイヤ新品時の溝比Rnよりも
    大とすることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記トレッド溝は、前記主溝と、この主溝
    に交わる向きにのびる副溝とを含み、 かつ前記陸部内溝は、前記主溝および副溝の両溝壁が交
    差する隣り合う交差位置の間の溝壁において開口すると
    ともに、前記タイヤ摩耗時の溝比Rmをタイヤ新品時の
    溝比Rnの1.05倍以上かつ1.50倍以下としてな
    る請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】前記陸部内溝は、一方の溝壁に設けられた
    陸部内溝が、他方の向き合う溝壁に設けた陸部内溝とは
    前記開口がトレッド溝の溝長さ方向に位置ずれして設け
    られことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタ
    イヤ。
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