JP3184329U - オゾン水の散水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高い洗浄機能、脱臭機能や殺菌機能を保持した状態でオゾン水を任意の場所に散水することができる使い勝手のよいオゾン水の散水システムを提供する。
【解決手段】水道水にオゾンを溶解させて2.5ppm以上のオゾン濃度のオゾン水を生成するオゾン水生成器と、オゾン水生成器で生成された所定体積のオゾン水を収容する容器2と、容器2に接続されるポンプ3とを有し、容器とポンプとが走行自在なキャリア6で保持され、容器にオゾン水を注水した状態でキャリアを任意の場所に移動し、ポンプに接続されるホース先端の手持式スプレーガン5により容器内のオゾン水を散水できるように構成した。
【選択図】図2

Description

本考案は、主として、水道水にオゾンを溶解させて生成したオゾン水を任意の場所に散水して当該場所の洗浄、脱臭や殺菌等を行い得るオゾン水の散水システムに関する。
オゾンを水道水に溶解させて生成したオゾン水は、高い酸化力を有することから、洗浄、脱臭や殺菌等に広く利用されている。このようなオゾン水を用いて小便器を洗浄するシステムは例えば特許文献1で知られている。このものは、水道水にオゾンを溶解させてオゾン水を生成するオゾン水生成器と、このオゾン水生成器と洗浄対象としての複数の小便器とを接続する流水管と、流水管に介設される自動排水弁とを備える。そして、自動排水弁を開弁して、オゾン水生成器からのオゾン水を小便器に流水させることで小便器が洗浄される。このものは、設備を構築するのに多大なコストがかかるばかりでなく、小便器のオゾン水が流れる領域しか洗浄されないという問題がある。このため、小便器の他の部分や小便器周辺の床面なども同時にオゾン水にて洗浄や脱臭を行いたいとの要望が多い。
ここで、オゾン水生成器により水道水にオゾンを溶解させてオゾン水を生成した場合、オゾン水の濃度は時間の経過と共に低下し、その濃度が所定値(例えば、0.5ppm)以下になると、洗浄機能、脱臭機能や殺菌機能を発揮し難いことが一般に知られており、オゾン水を溜め置きして散水することは従来行われていなかった。このことから、高い洗浄機能、脱臭機能や殺菌機能を保持した状態でオゾン水を散水するために、オゾン水を散水しようとする任意の場所までオゾン水生成器自体を移動し、当該場所にてオゾン水生成器によりオゾン水を生成しながらオゾン水を散水することが考えられている(例えば特許文献2参照)。然し、このものでは、オゾン水を散水しようとする場所にてオゾン水生成器に水道蛇口からの一次側ホース(または配管)や電源からのケーブルを接続する必要があり、水道蛇口の位置や、一次側ホースやケーブルの長さ等によって散水範囲が制限される。しかも、一次側ホースやケーブルの長さが長いような場合、これら一次側ホースやケーブルを引き回しながらオゾン水生成器を移動させてオゾン水を散水する必要があり、作業性が著しく悪く、使い勝手のよいものとは言えない。
そこで、本考案者は、鋭意研究を重ね、夏季の如く水道水の水温が高いときにはオゾン水の濃度低下が速く、このように濃度低下が速い場合でも、生成したオゾン水の濃度、並びに、スプレーガンを用いて散水するときの噴出圧や噴出量やホースを含めた損失を考慮すれば、容器に注水してから散水が終了するまでの時間が所定時間内(例えば、60分〜90分)であれば、散水したオゾン水が高い洗浄機能、脱臭機能や殺菌機能を保持していることの知見を得た。
特開2004−60419号公報 特開2002−360671号公報
本考案は、以上の点に鑑み、高い洗浄機能、脱臭機能や殺菌機能を保持した状態でオゾン水を任意の場所に散水することができる使い勝手のよいオゾン水の散水システムを提供することをその課題とする。
上記課題を解決するために、本考案のオゾン水の散水システムは、水道水にオゾンを溶解させて2.5ppm以上のオゾン濃度のオゾン水を生成するオゾン水生成器と、オゾン水生成器で生成された所定体積のオゾン水を収容する容器と、容器に接続されるポンプとを有し、容器とポンプとが走行自在なキャリアで保持され、容器にオゾン水を注水した状態でキャリアを任意の場所に移動し、ポンプに接続されるホース先端の手持式スプレーガンにより容器内のオゾン水を散水できるように構成したことを特徴とする。
本考案によれば、作業者は、オゾン水生成器が設置された場所にて、当該オゾン水生成器により水道水にオゾンを溶解させてオゾン水を生成し、この生成したオゾン水を所定体積(例えば、10L)で容器に注入する。この場合、容器は、キャリアから取外自在としておいてもよい。そして、オゾン水を散水しようとする場所にキャリアごと移動させ、適宜キャリアを移動させながら、スプレーガンによりオゾン水を散水していく。容器に注水する時点でのオゾン水の濃度を2.5ppm以上としたため、容器に注水してから所定の時間(例えば、60分)内に散水すれば、夏季の如くオゾン水の濃度低下が速い場合でも、当該場所に散水したオゾン水の濃度が0.5ppm以上になり、高い洗浄機能、脱臭機能や殺菌機能を発揮することが確認された。なお、容器に注水する時点でのオゾン水の濃度を3ppm以上とすれば、容器に注水してから90分経過した時点で散水したオゾン水の濃度が0.5ppm以上になることが確認された。
このような本考案は、オゾン水生成器で生成されたオゾン水を容器に移し替えて、キャリアで任意の場所まで容器を移動させてオゾン水を散水するようにしたため、散水範囲が制限されるものではなく、また、散水時に水道蛇口からの一次側ホースやケーブルの引き回しを行う必要もないため、使い勝手もよい。
本考案において、ホース先端に取り付けられ、オゾン水を所定の噴出角で噴出するノズルを有するガン本体を備え、ガン本体からノズルまでの長さを変更する変更手段を更に備えることが好ましい。尚、変更手段としては、ガン本体とノズルとの間に着脱自在に装着可能な所定長さの部材や、ガン本体とノズルとを接続する伸縮可能な部材を用いることができる。これによれば、例えば、便器の裏側への散水の如く、オゾン水を局所的に散水して洗浄するときには、変更手段によりガン本体からノズルまでの長さを短くしておけば操作性がよく、他方、例えば、便器周辺の床面への散水の如く、オゾン水を広範囲に散水して洗浄するときには、変更手段によりガン本体からノズルまでの長さを長くしておけば、広範囲への散水が容易になり、使い勝手を向上できる。この場合、噴出角を調整する噴出角調整手段を更に備えることが好ましい。
ところで、容器内のオゾン水をポンプを用いてホース先端のスプレーガンで散水するとき、容器内のオゾン水の濃度と、任意の場所に実際に散水したオゾン水の濃度とに差が生じる。そこで、本考案者は、鋭意研究を重ね、ホースの全長を10m以下に設定し、スプレーガンから噴出されるオゾン水の圧力が10kgf/cm以下、噴出量が3L/min以下となるように構成すれば、夏季の如くオゾン水の濃度低下が速い場合でも、容器内に注水してから所定時間内に噴出させたオゾン水の濃度は確実に0.5ppm以上となり、高い洗浄能力、脱臭能力や殺菌能力を有することの知見を得た。
本考案の実施形態のオゾン水の散水システムの構成を示す図。 小便器の洗浄に使用されるオゾン水の散水システムを示す図。 小便器周辺の床面の洗浄に使用されるオゾン水の散水システムを示す図。 本考案の他の実施形態のオゾン水の散水システムを示す図。 (a)〜(c)は、実験結果を示すグラフ。
以下、図面を参照して、本考案の実施形態のオゾン水の散水システムについて説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図1〜図3を参照して、本実施形態のオゾン水の散水システムは、オゾン水生成器1と、持ち運び自在な蓋付きの容器2と、容器2に接続されるポンプ3とを有する。オゾン水生成器1には、図示しない水道蛇口に通じる一次側の配管10が接続されており、この配管10を介して供給される水道水にオゾンを溶解させて2.5ppm以上(例えば、3.4ppm)のオゾン水を生成し、生成したオゾン水を注出口から二次側のホース11を介して3L/minの流量で注出できるようになっている。オゾン水生成器1としては、間接電解方式等の公知構造のものを使用できるため、ここでは、詳細な説明を省略する。
容器2は、オゾン水に対して耐腐食性を有する材料(例えば、ガラス、樹脂やステンレス等)で作製され、作業者が持ち運ぶことができる程度の大きさを有するものである。容器2の容積は、特に限定されないが、容積が小さいと(例えば、5L未満)、容器内のオゾン水がすぐに無くなって注水回数を多くする必要があることや、容積が大きいと(例えば、20L超)、オゾン水が注水された状態での容器を移動させるのが重労働になること等を考慮すれば、例えば、5L以上20L以下とすることが好ましく、例えば、10Lとすることができる。また、容器2の底部にドレンを設けることが好ましい。これによれば、散布作業の終了後にオゾン水を排水することで、オゾン水による容器2の腐食を抑えることができる。
ポンプ3としては、例えば、セラミックポンプ等の吸引式の電動ポンプを用いることができるが、手動式や加圧式のものを用いることもできる。電動ポンプとしては、バッテリ内蔵のものが好ましい。尚、吸引式のポンプを用いる場合には、容器2の上面に吸気口を設け、加圧式のポンプを用いる場合には、容器2の上面にリリーフ弁を設ければよい。
ポンプ3には、ホース4が接続されており、ホース4の先端には手持式スプレーガン(以下「スプレーガン」という)5が接続されている。ホース4の全長は10m以下に設定することが好ましい。10mよりも長いと、ホース4内でオゾンの損失が大きくなってオゾン水の濃度の低下が大きくなる。スプレーガン5は、ホース4先端に取り付けられ、オゾン水を所定の噴出角θで噴出するノズル52を有するガン本体51を備える。ガン本体51にはスイッチ51aが設けられており、作業者がスイッチ51aをONすることにより、ノズル52からオゾン水を散水できるようになっている。ノズル52には、噴出角調整手段52aが設けられ、オゾン水の噴出角θを調整できるようになっている。これにより、散水場所に応じて、オゾン水を広角(例えば、円錐状)に散水したり(このときの噴出量は、例えば0.5L/min)、オゾン水を狭角(例えば、ストレート状)に散水したり(このときの噴出量は、例えば1L/min)することができる。ノズル52からの噴出量は、0.3L/min以上3L/min以下が好ましく、0.5L/min以上3L/min以下がより好ましい。噴出量が3L/minを超える場合、ポンプ3内部での撹拌作用が大きくなってオゾン水の濃度低下が増大する一方で、噴出量が0.3L/min未満では、作業効率の低下を招く場合がある。ノズル52からの噴出圧は、10kgf/cm以下が好ましい。噴出圧が10kgf/cmを超えると、オゾンが崩壊して酸素になり、ノズル52から噴出した直後のオゾン水濃度が0ppmとなってしまう。
また、図3に示すように、ガン本体51とノズル52との間には、両者間の長さを変更する変更手段としての所定長さで円筒状の延長ポール53を取り付けることができ、散水場所や散水対象物に応じて、ガン本体51からノズル52までの長さを調整できるようになっている。尚、変更手段としては、延長ポール53に限定されず、例えば、ガン本体51とノズル52との間に接続される伸縮自在な部材を用いることができる。
容器2とポンプ3とは、走行自在なキャリア6により保持され、これら容器2及びポンプ3を保持した状態のキャリア6を任意の場所に移動できるようになっている。移動の際、容器2がキャリア6から落下しないように、ベルト61等により容器2をキャリア6に固定することが好ましい。これと共に、キャリア6の保持面に窪みを形成し、この窪みに容器2の下部を嵌め込めば、容器2を確実に保持できてよい。また、キャリア6には、スプレーガン5のガン本体51の形状に対応する収容部62が設けられ、キャリア6を移動する際、スプレーガン5を固定できるようになっている。キャリア6としては、図示した台車に限らず、容器2とポンプ3を保持して走行可能なものであれば、その形状等は任意である。また、図4に示すように、ホース4の巻き取り及び繰り出しが可能な巻き取り器63をキャリア6に搭載してもよい。
以下、上記オゾン水の散水システムの使用方法について、集団トイレの複数の小便器Tと床面Fを洗浄(尿石除去を含む)、脱臭する場合を例に説明する。先ず、オゾン水生成器1が設置された場所(例えば、シンク)にて、作業者は、オゾン水生成器1により水道水にオゾンを溶解させて3ppm以上の濃度のオゾン水を生成し、オゾン水生成器1のホース11から注出されるオゾン水を容器2の注入口21から容器2内に注ぐ。容器2内に所定体積(例えば、10L)のオゾン水が注水されると、注水を止めて容器2の蓋22を閉じる。作業者は、オゾン水が注水された容器2をキャリア6まで運び、キャリア6に載せた容器2をベルト61で固定し、容器2にポンプ3を取り付けることにより、容器2とポンプ3とが走行自在なキャリア6により保持される。そして、容器2とポンプ3を保持したキャリア6を散水しようとする各小便器Tの近くに移動させ、キャリア6を移動させながら、スプレーガン5のノズル52を各小便器Tに指向させて、ガン本体51のスイッチ51aを握ってONすることにより、オゾン水がノズル52から噴出され、各小便器Tにオゾン水を散水して洗浄、脱臭する。このとき、噴出角調整手段52aによりノズル52からストレートにオゾン水を噴出させることが好ましい。これによれば、操作性よく小便器Tの死角部分(例えば、裏の縁部分)等に局所的に散水できてよい。
全ての小便器Tの洗浄が終了すると、図3に示す如くスプレーガン5のガン本体51とノズル52とを取り外し、両者間に延長ポール53を装着する。そして、ノズル52をトイレ床面Fに指向させて、ガン本体51のスイッチ51aをONすることにより、床面Fにオゾン水を散水して洗浄、脱臭する。このとき、噴出角調整手段52aによりノズル52から円錐状にオゾン水を噴出させれば、床面Fのような広範囲な場所に対して容易に散水できる。また、延長ポール53を装着してガン本体51からノズル52までの長さを長くすることで、散水したオゾン水が飛散して作業者が濡れるのを抑制できてよい。床面Fへのオゾン水の散水が終了すると、容器2底部のドレンからオゾン水を排水する。
このように、本実施形態によれば、オゾン水生成器1で生成されたオゾン水を容器2に移し替えて、キャリア6で任意の場所まで移動させてスプレーガン5によりオゾン水を散水するようにしたため、散水範囲が制限されるものではなく、また、散水時に従来例の如く一次側ホースやケーブルの引き回しを行う必要もないため、使い勝手もよい。しかも、容器2に注水するオゾン水の濃度を2.5ppm以上にすることで、容器に注水してから所定の時間(例えば、60分)が経過するまでの間に、キャリア6を移動させて散水すれば、たとえ夏場のようにオゾン水の濃度低下が速い場合でも、スプレーガン5から実際に散水されたオゾン水の濃度を0.5ppm以上に保つことができるため、高い洗浄機能や脱臭機能を持つ状態でオゾン水を散水することができる。さらに、散水場所や散水対象物に応じて、延長ポール53によりガン本体51からノズル52までの長さを変更できるため、使い勝手をより一層向上できる。
ところで、容器2内のオゾン水をポンプ3により増圧してホース4先端のスプレーガン5のノズル52から散水するとき、スプレーガン5の形態に関係なく、容器2内のオゾン水の濃度と、任意の場所に実際に散水したオゾン水の濃度とに差が生じる。本考案者は、鋭意研究を重ね、ホース4の全長を10m以下に設定し、スプレーガン5から噴出されるオゾン水の圧力が10kgf/cm以下、噴出量が3L/min以下となるように、ポンプ3やノズル(絞り)52等を構成すれば、夏季の如くオゾン水の濃度低下が速い場合でも、容器内に注水してから所定時間内に噴出させたオゾン水の濃度は確実に0.5ppm以上となり、高い洗浄能力、脱臭能力や殺菌能力を有することの知見を得た。
なお、本考案は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、オゾン水生成器1が設定されたシンク等に容器2を運び、オゾン水を注水する場合を例に説明したが、例えば、容器2を保持したキャリア6をオゾン水生成器1の近くに移動させ、容器2をキャリア6に載せた状態で、容器2内にオゾン水を注水することもできる。このとき、オゾン水生成器1の二次側ホース11を長くすればよい。これによれば、オゾン水が注水された容器2をキャリア6まで運ぶ作業が不要となり、作業者の作業性を向上できる。
また、上記実施形態では、1つの容器2を用いる場合を例に説明したが、複数の作業者により散水を行う場合には、複数個の容器2を用いて同時に散水することができ、作業性を向上させることができる。このとき、オゾン生成器1は1つあればよい。
上記実施形態では、トイレの小便器T及び床面Fにオゾン水を散水して洗浄・脱臭する場合を例に説明したが、散水場所は任意であってよく、例えば、洗面台の洗浄・除菌、ゴミ置き場の脱臭、給食センターやレストランの調理場の床面(U字溝を含む)の除菌・害虫忌避、食品加工工場での食材の除菌・機器や床面の洗浄・除菌、病院や福祉施設の床面の洗浄、ドッグランや芝生の消臭・消毒等のためにオゾン水を散水する場合にも本考案を適用することができる。
また、災害やテロ等の有事での消防活動において、オゾン水による除染が必要と認められる消防隊員や被災者にオゾン水を散水する場合にも、本考案を適用することができる。この場合、消防隊員や被災者に対し体温に近い温度のオゾン水を散水することが好ましく、例えば、30〜35℃のぬるま湯をオゾン水生成器1に給水してオゾン水を生成し、生成したオゾン水をポンプ3で増圧してスプレーガン5から散水すればよい(後述の実験3参照)。
次に、本考案の実施形態の効果を確認するため、上記オゾン水の散水システムを用いて以下の実験を行った。実験1では、オゾン水生成器1から容器2にオゾン水を注水してからの容器2内のオゾン水の濃度の経時変化と、そのオゾン水をスプレーガン5から散水し、その散水したオゾン水の濃度とを測定した。このとき、噴出圧を10kgf/cm、噴出量を3L/minとした。図5(a)は夏季(水道水の水温が25℃)での測定結果を示し、図5(b)は秋季(水道水の水温が20℃)での測定結果を示し、図5(c)は冬季(水道水の水温が7℃)での測定結果を示す。尚、注水時のオゾン水の濃度は、夏季が3.4ppmであり、秋季が3.5ppmであり、冬季が5.7ppmであった。本実験1によれば、夏季は秋季や冬季に比べて水道水の水温が高く、オゾン生成器1から注水されたオゾン水濃度が低く、時間経過に伴うオゾン水濃度の低下も速くて条件は悪いが、このように最も条件の悪い夏季でも、注水してから60分経過後(本実験1では90分経過後)に散水したオゾン水の濃度を0.5ppm以上に保つことができ、散水されたオゾン水が高い洗浄機能、脱臭機能や殺菌能力を持つことが確認された。
実験2では、オゾン水生成器1で生成したオゾン水を容器2内に注水し、注水から90分経過後に容器2内のオゾン水濃度を測定したところ、1.2ppmであった。この1.2ppmのオゾン水をノズルから以下の第1〜第4条件で夫々噴出させ、各条件で噴出させたオゾン水の濃度を夫々測定した。第1条件として、噴出圧を10kgf/cmとし、噴出量を3L/minとし、ホース4の全長を10mとした。第1条件で噴出させたオゾン水の濃度を測定したところ、0.5ppmであった。第2条件として、噴出圧を64kgf/cmとした点を除き上記第1条件と同じとし、この第2条件で噴出させたものの濃度を測定したところ、0ppmであった。これは、噴出圧が10kgf/cmを超えると、オゾンが崩壊して酸素になるためであると考えられる。第3条件として、噴出量を10L/minした点を除き上記第1条件と同じとし、この第3条件で噴出させたオゾン水の濃度を測定したところ、0.3ppmであった。これは、噴出量が3L/minを超えると、ポンプ3内部でのオゾン水の撹拌が大きくなり、オゾン水に溶解していたオゾンの脱離量が多くなるためであると考えられる。第4条件として、ホース4の全長を20mと長くした点を除き上記第1条件と同じとし、この第4条件で噴出させたオゾン水の濃度を測定したところ、0.3ppmであった。これは、ホース4の全長が10mよりも長いと、ホース4内でのオゾン水濃度の低下が大きくなるためであると考えられる。本実験2によれば、ホース4の全長を10m以下とし、オゾン水の噴出圧を10kgf/cm以下とし、噴出量を3L/min以下にすることにより、容器2への注水から90分経過後に噴出したオゾン水は高い洗浄能力、脱臭能力や殺菌能力を有することが確認された。
実験3では、給湯器により水温35℃にしたぬるま湯をオゾン水生成器1に供給してオゾン水を生成し、生成したオゾン水を容器2に注水した。注水直後のオゾン水の濃度を測定したところ、2.5ppmであった。このとき、容器2としては、保温性に優れたものを用い、注水から1時間経過しても、容器2内のオゾン水及びノズル52から噴出させたオゾン水の温度が30℃以下にならないようにした。容器2内に注水してから30分経過した後、ポンプ3により増圧してスプレーガン5からオゾン水を噴出し、噴出したオゾン水の濃度を測定したところ、0.8ppmであった。このとき、ホース4の全長を2mとし、噴出圧を3kgf/cmとし、噴出量を1.5L/minとした。本実験3によれば、有事での消防活動において、消防隊員や被災者に対して、本考案の散水システムを用いて体温に近い温度を有するオゾン水を散水すれば、確実に除染できることが確認された。
1…オゾン水生成器、2…容器、3…ポンプ、4…ホース、5…手持式スプレーガン、51…ガン本体、52…ノズル、52a…噴出角調整手段、53…延長ポール(変更手段)、6…台車(キャリア)。

Claims (6)

  1. 水道水にオゾンを溶解させて2.5ppm以上のオゾン濃度のオゾン水を生成するオゾン水生成器と、オゾン水生成器で生成された所定体積のオゾン水を収容する容器と、容器に接続されるポンプとを有し、容器とポンプとが走行自在なキャリアで保持され、容器にオゾン水を注水した状態でキャリアを任意の場所に移動し、ポンプに接続されるホース先端の手持式スプレーガンにより容器内のオゾン水を散水できるように構成したことを特徴とするオゾン水の散水システム。
  2. 前記手持式スプレーガンは、ホース先端に取り付けられ、オゾン水を所定の噴出角で噴出するノズルを有するガン本体を備え、ガン本体からノズルまでの長さを変更する変更手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載のオゾン水の散水システム。
  3. 前記手持式スプレーガンは、前記噴出角を調整する噴出角調整手段を更に備えたことを特徴とする請求項2記載のオゾン水の散水システム。
  4. 前記ホースの全長を10m以下に設定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のオゾン水の散水システム。
  5. 前記手持式スプレーガンから噴出されるオゾン水の圧力が10kgf/cm以下となるように構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のオゾン水の散水システム。
  6. 前記手持式スプレーガンから噴出されるオゾン水の噴出量が3L/min以下となるように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のオゾン水の散水システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104488581A (zh) * 2014-12-01 2015-04-08 江门市江海区雷迅太阳能科技有限公司 一种轻型施肥灭菌便移设备

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