JP6478157B2 - 殺菌液供給装置及びこれを備えた便器装置 - Google Patents
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Description
例えば、下記特許文献1には、銀イオンを含む洗浄水を、殺菌対象としての便器の内面に噴出する便器ノズルを設けた衛生洗浄装置が開示されている。この衛生洗浄装置は、筒状の便器ノズル本体部に、軸心から外方へ放射状に延びる3枚の羽根部材を設けた挿入軸部、径大部、拡大部及びフランジ部を先端部に向かって有した噴流形成部材を挿入した構成とされている。
図1〜図4は、本実施形態に係る殺菌液供給装置及びこれを備えた便器装置を模式的に示す図である。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、便器装置を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態では、この殺菌液供給装置20を、周壁部で囲まれた殺菌対象10の内面に向けて殺菌液を供給する構成としている(図2(a)も参照)。また、殺菌液供給装置20を、殺菌液供給部として便器装置1に一体的に組み込み、この便器装置1が備える殺菌対象としてのボウル部(便鉢)10の内面に向けて殺菌液を供給する構成としている。
便器装置1は、床等の設置面に設置される着座式のいわゆる洋式の便器装置とされている。また、便器装置1は、ボウル部10に加え、給水管2及び外部排水管3に接続される給排水機構等を備えている。また、便器装置1には、ボウル部10に対して開閉自在(起倒自在)とされた便座4や便蓋5が設けられている。
また、便器装置1に、人体検知センサーや着座センサー、便座4や便蓋5の開閉を検知する便座センサーや便蓋センサー等の各種センサーを設けた構成としてもよい。また、便器装置1に、上記した各種機能装置を操作する操作部としてのリモコン装置や、リモコン装置の各種信号の送受信を可能とする送受信装置等を設けた構成としてもよい。
また、便器装置1には、給水機構を作動させて洗浄水をボウル部10に供給する洗浄操作部が設けられている。このような洗浄操作部としては、操作レバーや操作ボタン等としてもよく、また、人体検知センサーや着座センサー等の各種センサーを洗浄操作部として把握、つまり、検知を操作と把握するような態様としてもよい。
この給水機構の洗浄操作がなされれば、リム部11に沿うように洗浄水が供給され、ボウル部10内面の洗浄がなされる。
本実施形態では、トラップ部16を、排水管部15に一端の接続口16aが接続され、他端の排水口16bが上方側を向きボウル部10に溜水可能とする溜水状態と下方側を向く排水状態とに切り替えられる構成としている。つまり、トラップ部16を、いわゆるターントラップ式のものとしている。
便器装置1内には、このトラップ部16の排水口16b側の端部を上下動させる駆動機構が設けられている。このような駆動機構としては、モーター等の回転駆動部によってアーム軸18廻りに一端部が回転自在に保持され、他端部の連結部がトラップ部16の排水口16b側の端部に連結された駆動アーム17を備えたものとしてもよい。
図1の実線にて示すように、トラップ部16の排水口16bが上方側を向いた溜水が可能な状態では、トラップ部16の排水口16bに略至るまで溜水され、ボウル部10の排水管部15が封水された状態となる。この溜水レベルLV1は、一般的な溜水の水位としてもよい。また、この溜水レベルLV1を、ボウル部10内の溜水面が低くなりすぎないよう適宜のレベルとしてもよく、例えば、ボウル部10の内面の乾燥や内面への汚物の付着等を防ぐ観点等から比較的に大きな溜水面が形成されるように適宜の水位としてもよい。
また、本実施形態では、ボウル部10の水位を溜水レベルLV1よりも低い低水位レベルLV2に低下可能な構成としている。この低水位レベルLV2では、図1及び図2(a)に示すように、通常の喫水線としての溜水レベルLV1よりも下側のボウル部10の内面が露出する。トラップ部16の排水口16bが上記した溜水状態よりも下方側となるように駆動アーム17を回転駆動してトラップ部16を低水位状態とすることで低水位レベルLV2となる。この低水位レベルLV2への切り替えは、適宜の操作部の操作等によってなされるものとしてもよく、洗浄動作に伴いなされるものとしてもよい。また、この低水位レベルLV2は、少なくとも破封レベルよりも高い水位であればよい。また、この低水位レベルLV2を、後記する殺菌液供給装置20から供給される殺菌液をボウル部10の内面に効果的に散水する観点や、蒸発や排水先側の一時的な負圧等によって破封が生じ難いように適宜の水位としてもよい。
この殺菌液生成部22には、給水元となる給水管2に接続される給水ライン21及び吐出管24に接続される供給ライン23が接続されている。
給水ライン21には、殺菌液生成部22への給水を供給または遮断する給水弁21aが設けられている。この給水弁21aは、開閉弁(ON/OFF弁)としてもよい。この給水ライン21は、例えば、当該便器装置1の給水機構の給水ラインから分岐して設けられたものとしてもよい。
供給ライン23には、殺菌液を供給または遮断する供給弁23aが設けられている。この供給弁23aは、開閉弁(ON/OFF弁)としてもよい。なお、このような供給弁23aを設けずに、逆止弁等の逆流防止機構を設けた構成としてもよい。
この殺菌液生成部22は、給水ライン21に接続された電解槽内に、電源に接続され、陽極及び陰極を構成する一対の電極22a,22aを設けた構成とされている。また、殺菌液生成部22は、一対の電極22a,22a間に、高分子電解質膜22bを設けた構成とされている。また、殺菌液生成部22の電解槽内には、電気分解によって生成されたオゾンガスを水に溶解させる溶解部が設けられている。このような電解式の殺菌液生成部22としては、その他、種々の構成とされたものとしてもよい。
また、殺菌液生成部22の構成によっては、オゾンガスを水に溶解させる気液混合部を設けるようにしてもよい。このような気液混合部としては、例えば、圧壊式や、せん断式、加圧溶解式、エジェクタ式等の適宜の構成とされたものとしてもよい。また、殺菌液生成部22を、オゾン濃度変更可能な構成とされたものとしてもよい。また、図例では、この殺菌液生成部22を、ボウル部10の奥側の上部に設けられた上ケース部6内に設けた例を示しているが、便器装置1の適宜の箇所に設けるようにしてもよい。
この吐出管24は、供給ライン23を介して供給された殺菌液の流通路を形成するように中空筒状とされ、本実施形態では、略円筒状とされている。また、吐出管24は、下端部の吐出口25に向けて上下に長尺状の流通路を設けた構成とされている。図例では、上端部の接続部24aの流通路を、その下方側の上下に長尺状の流通路に対して屈曲状に設けた例を示している。
散水面部29は、平面視して(面に垂直な方向に見て)、吐出管24の吐出口25よりも大判状とされている。本実施形態では、この散水面部29を、面に垂直な方向に見て、円形状とし(図3(d)参照)、吐出口25よりも大径状としている。また、この散水面部29は、図2(b)に示すように、この散水面部29に衝突して飛散する殺菌液が蓋部14に干渉しないように、蓋部14よりも下方側に位置するように配される構成とされている。
また、この散水面部29における配設箇所となるボウル部10の周壁部の奥側部位に対向する周壁部側部位となる便器奥行方向手前側部位に殺菌液が当たるように、上記した吐出管24の吐出口25を設けた構成としている。つまり、吐出管24の吐出口25を、散水面部29の手前側部位の上方側に位置するように設けた構成としている。換言すれば、吐出口25の中心(軸心)が散水面部29の円心よりも便器奥行方向手前側に位置するように、これら吐出管24及び散水部28を設けた構成としている。また、図例では、吐出口25の中心(軸心)と散水面部29の円心とを、便器幅方向で一致させた例を示している。
この散水面部29は、衝突した殺菌液を面域方向に沿わせて飛散させ易いように、平滑面とされたものとしてもよく、例えば、研磨等によって平坦な鏡面状とされたものとしてもよい。また、この散水面部29と吐出口25との間隙は、散水面部29に衝突して面域方向に沿って飛散する殺菌液がボウル部10の内面の広範囲に亘って付着するように、適宜の寸法としてもよい。また、この散水面部29と吐出管24の下端開口26との間隙は、散水面部29に衝突して面域方向に沿って飛散する殺菌液が下端筒部に干渉しないように、適宜の寸法としてもよい。
また、散水面部29を、傾斜状とした態様に代えて、または加えて、吐出管24の吐出口25からの吐出方向に直交する面が傾斜状となるように吐出管24を設けた態様としてもよい。つまり、吐出口25を、斜め手前側かつ下方側に向けて開口するように設けた態様としてもよい。
本実施形態では、この支持部27を、吐出管24に支持されたものとしている。また、この支持部27を、散水部28を下方側から支持する構造としている。
この支持部27は、吐出管24に固定される固定部27aを上端部に設け、下端部に散水部28を支持する支持片部27bを設けた構成とされている。これら固定部27a及び支持片部27bは、これらを連結するように上下に長尺状に設けられた連結片部の上下端部からそれぞれ便器奥行方向手前側に突出するように設けられている。つまり、支持部27の連結片部は、散水部28よりも便器奥行方向奥側に位置するように設けられている。
支持片部27bは、散水部28の下端面に沿うように設けられている。本実施形態では、散水部28を、この支持片部27b、つまりは、支持部27に、一体的に設けた構成としている。なお、このような態様に代えて、支持部27と散水部28とを別体としてもよく、支持部27を吐出管24に一体的に設けた態様等としてもよい。
また、この制御部19には、CPU等の制御回路や、メモリ等によって構成され、各種動作プログラム等を記憶する記憶部等が設けられている。
この制御部19によって各部の制御がなされて以下のように殺菌液の供給がなされるものとしてもよい。
なお、殺菌液の供給は、洗浄操作に連動してなされるものに限られず、洗浄操作の有無に関わらず、殺菌液の供給が可能な構成としてもよい。この場合は、便器装置1に、適宜の操作部等を設けた態様としてもよい。殺菌液の供給態様としては、その他、種々の変形が可能である。
つまり、下方側に向けて開口するように吐出口25が設けられた吐出管24から吐出された殺菌液が当たるように吐出口25の下方側に間隙を隔てて対向するように配され、上方側に向く平坦面状の散水面部29を有した散水部28を設けた構成としている。また、この散水部28を吐出管24の外方側において支持する支持部27を設けた構成としている。従って、吐出口25から吐出された殺菌液を散水面部29に衝突させ、散水面部29の面域方向に飛散させるようにして概ね全周に亘って散水することができる。また、吐出管内に他部材を挿入したようなものと比べて、散水部28や支持部27が圧力損失要因となり難く、流速の低下を抑制することができ、殺菌対象としてのボウル部10内面の広い範囲に効果的に散水することができる。また、散水面部29に衝突した殺菌液が水滴状に飛散するので、例えば、ミスト状の殺菌液を噴霧するような態様では、噴霧時に濃度が低下する傾向があるオゾン水等を殺菌液とした場合にも、濃度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、吐出管24及び散水部28を、平面視してボウル部10の周壁部に位置するように配される構成としている。従って、例えば、これら吐出管24及び散水部28を、平面視してボウル部10の中心に位置するように設けたものと比べて、殺菌液の供給ライン23を目立ち難くしたり、配管し易くなる。
また、本実施形態では、便器装置1を、着座式の便器装置としているが、和式の便器装置や、小便器等としてもよい。
また、本実施形態では、殺菌液供給装置20の殺菌対象を、便器装置1のボウル部10とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、殺菌液供給装置20を、周壁部で囲まれた殺菌対象としての洗面台のボウル部や手洗器、厨房のシンク等の水槽や、浴槽、洗濯槽、食器等の物品乾燥庫、物品洗浄乾燥庫に設置されるものとしてもよく、その他、種々の殺菌対象に設置されるものとしてもよい。
10 ボウル部(殺菌対象)
20 殺菌液供給装置
24 吐出管
25 吐出口
27 支持部
28 散水部
29 散水面部
Claims (4)
- 周壁部で囲まれた殺菌対象の内面に向けて殺菌液を供給する殺菌液供給装置であって、
下方側に向けて開口するように吐出口が設けられた吐出管と、該吐出口から吐出された殺菌液が当たるように該吐出口の下方側に間隙を隔てて対向するように配され、上方側に向く平坦面状の散水面部を有した散水部と、この散水部を前記吐出管の外方側において支持する支持部と、を備えており、
前記吐出管及び前記散水部は、平面視して前記殺菌対象の周壁部に位置するように配される構成とされ、かつ前記散水部の散水面部が配設箇所に対向する周壁部側に向くように傾斜状とされ、前記吐出管の吐出口の中心が前記散水面部の中心よりも前記配設箇所に対向する周壁部側に位置するように設けられていることを特徴とする殺菌液供給装置。 - 請求項1において、
前記支持部は、前記散水部を下方側から支持する構造とされていることを特徴とする殺菌液供給装置。 - 請求項1または2において、
前記支持部は、前記吐出管に支持されていることを特徴とする殺菌液供給装置。 - 殺菌対象としてのボウル部と、このボウル部の内面に向けて殺菌液を供給する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の殺菌液供給装置と、を備えていることを特徴とする便器装置。
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