JP3184239B2 - 矯味経口用医薬組成物 - Google Patents
矯味経口用医薬組成物Info
- Publication number
- JP3184239B2 JP3184239B2 JP12473791A JP12473791A JP3184239B2 JP 3184239 B2 JP3184239 B2 JP 3184239B2 JP 12473791 A JP12473791 A JP 12473791A JP 12473791 A JP12473791 A JP 12473791A JP 3184239 B2 JP3184239 B2 JP 3184239B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydrochloride
- basic
- bitterness
- pharmaceutical composition
- acid addition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
テル型プロドラッグタイプの塩基性β−ラクタム系抗生
物質(以下、単に「塩基性β−ラクタム系抗生物質」と
いうこともある。)の酸付加塩の苦味等の不快な味が改
善された経口用医薬組成物に関する。
ト、塩酸セフォチアムヘキセチル、塩酸レナンピシリ
ン、塩酸バカンピシリン等の塩基性β−ラクタム系抗生
物質の酸付加塩は苦味等の不快な味を有するため、これ
らを含有する薬剤を経口剤して投与するには、苦くて飲
みにくい等の問題があった。このことは、苦味に対して
敏感な小児においては、一層深刻な問題であった。
付加塩に結合剤、マスク化剤等でコーティングを施し、
苦味等を改善しようとする試みがなされたが、これらの
製剤はコーティング層が厚く、溶解性が悪いので、当該
塩基性β−ラクタム系抗生物質の酸付加塩の消化管から
の吸収性を悪くし、バイオアベイラビリティーを低くす
る等の問題があった。
酸付加塩の苦味等の不快な味の改善された飲みやすい経
口製剤の開発が試みられているが、十分満足のいく製剤
は得られておらず、このような製剤の開発が待望されて
いる。
は、塩基性β−ラクタム系抗生物質の酸付加塩の苦味等
の不快な味が改善された経口用医薬組成物を提供するこ
とである。
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、塩基性β−ラク
タム系抗生物質の酸付加塩に薬理学的に許容される弱ア
ルカリ性化合物であるクエン酸のアルカリ金属塩または
アルカリ土類金属塩の特定量を配合することによって、
苦味等の不快な味を改善できること、しかも、消化管か
らの吸収が容易に行われることを見出して本発明を完成
するに至った。
成されたものであり、pKa4〜11のエステル型プロ
ドラッグタイプの塩基性β−ラクタム系抗生物質の酸付
加塩に薬理学的に許容される弱アルカリ性化合物が配合
されてなる苦味の改善された経口用医薬組成物であっ
て、該薬理学的に許容される弱アルカリ性化合物がクエ
ン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩であ
り、該弱アルカリ性化合物が、該塩基性β−ラクタム系
抗生物質の酸付加塩100重量部に対して50〜78重
量部の割合で配合される、組成物である。
物質の酸付加塩としては、塩酸セフキャネルダロキセー
ト、塩酸セフォチアムヘキセチル、塩酸レナンピシリ
ン、塩酸バカンピシリン、塩酸タランピシリン、塩酸ピ
ブメシリナム、トシル酸スルタミシリン等、好ましくは
塩酸セフキャネルダロキセート、塩酸セフォチアムヘキ
セチル、塩酸レナンピシリン、塩酸バカンピシリンが挙
げられる。酸付加塩としては、塩酸、硫酸等の鉱酸塩、
酢酸、トシル酸、マレイン酸等の有機酸塩が例示され
る。
物質のpKaは、4〜11であるが、好ましくは5〜1
0、より好ましくは6〜9.5である。
ルカリ性化合物は、上記塩基性β−ラクタム系抗生物質
の酸付加塩を遊離の塩基性薬物にしうるものである。
たはアルカリ土類金属塩が挙げられる。
カリ性化合物は、塩基性β−ラクタム系抗生物質の酸付
加塩100重量部に対して、50〜78重量部の割合で
配合される。
添加剤(例えば結合剤、マスク化剤、賦形剤、矯味剤、
香料、滑沢剤、崩壊剤、緩衝剤、抗酸化剤等)を含有し
ていてもよい。
しては、デンプン類、デキストリン、アラビアゴム、ゼ
ラチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CM
C−Na)、メチルセルロース(MC)、ホリビニルア
ルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PV
P)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPM
C)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、マク
ロゴール類、エチルセルロース(EC)、酢酸ビニル樹
脂、アミノアルキルメタアクリレートコポリマー(オイ
ラギッドRS)、アミノアルキルメタアクリレートコポ
リマー(オイラギッドE)、ポリビニルアセタールジエ
チレンアミノアセテート(AEA)、セルロースアセテ
ートフタレート(CAP)、メタアクリル酸−メタアク
リル酸アルキルコポリマー(オイラギッドL)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMC
P)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテート
サクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、結
晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ジメチル
アミノエチルメタアクリル酸メチルメタアクリル酸共重
合体、メチルビニルピリジンメチルアクリレートアクリ
ル酸共重合体、ワックス、高級脂肪酸、トリグリセリド
等、好ましくはPVP、HPMC、EC、AEA、オイ
ラギッドEが挙げられる。
酸カルシウム、リン酸カルシウム、結晶セルロース等
が、矯味剤としては蔗糖、マンニット、サッカリン、食
塩等が、香料としてはレモンオイル、オレンジ油、バニ
リン等が、滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウム、
タルク、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステ
ル等が、崩壊剤としてはカルボキシメチルセルロースカ
ルシウム、タルク、デンプン、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルスターチ等が、緩衝剤とし
てはアミノ酢酸、アルギン酸ナトリウム、安息香酸ナト
リウム等が、抗酸化剤としては亜硫酸水素ナトリウム等
が挙げられる。
ラクタム系抗生物質の酸付加塩に弱アルカリ性化合物を
配合することによって、例えば、塩基性β−ラクタム系
抗生物質の酸付加塩に薬理学的に許容される弱アルカリ
性化合物を粉末、懸濁、乳化又は溶液の状態で流動層造
粒機、ロータリー型造粒機、噴霧乾燥造粒機、高速混合
造粒機、マイクロカプセル化法機等により混和すること
により製造されるが、好ましくは次のようにして製造さ
れる。
を上記の如き賦形剤、結合剤又はマスク化剤の溶液又は
懸濁液(例えば、塩化メチレン溶液、塩化メチレン−エ
タノール混液、エタノール−水混液、水溶液等)と混合
練合、乾燥し、粉末を得る。次に、好適にはマスク化剤
等を用いて流動層造粒機等により、この粉末をコーティ
ング造粒して素粒剤を得る。この素粒剤に弱アルカリ性
化合物をそのまま、あるいはその造粒物を又は結合剤の
存在下、懸濁液として、混和し製造される。
の手段に従い、例えばカプセル剤、細粒剤、顆粒剤、ド
ライシロップ剤等としてもよく、また、所望によりさら
に他の添加剤を配合して上記の如き製剤としてもよい。
ここに添加剤としては、上記で例示した結合剤、マスク
化剤、賦形剤、矯味剤、香料、滑沢剤、崩壊剤等が挙げ
られる。
び比較例を挙げるが、本発明はこれらによって何ら限定
されるものではない。 実施例1 塩酸セフキャネルダロキセート45g、乳糖100g及
びアビセル50gを混合して流動層造粒機内に入れ、ポ
リビニルピロリドン5g水溶液で造粒し細粒を得た。こ
の細粒に、エチルセルローズ50g及びタルク10gの
混合物の塩化メチレン−エタノール混液1000mlでコ
ーティングを施し、素細粒を得た。この素細粒に35g
のクエン酸三ナトリウムの粉末を混合し、苦味をマスク
した塩酸セフキャネルダロキセート細粒を得た。一方、
別にサッカリンナトリウム4g及び蔗糖300gの混合
物をヒドロキシプロピルセルロースの2%水溶液を用い
て、常法通り造粒し、矯味用粒状体とした。塩酸セフキ
ャネルダロキセートの粒剤、矯味用粒状体及びレモンオ
イル微量を用いて、1g当たり塩酸セフキャネルダロキ
セート含量100mgとなるように混合し、苦味の改善さ
れた服用しやすい細粒を得た。
のエタノール−塩化メチレン混液をスプレードライして
微粉末を得た。この微粉末をステアリン酸25g、トリ
ステアリン酸グリセライド50g、エチルセルロース5
0gの塩化メチレン−エタノール混液でコーティングを
施し、素細粒を得た。この素細粒に125gのクエン酸
三ナトリウム及びサッカリンを混合し、蔗糖を加えて、
1g当たり塩酸バカンピシリン含量100mgとなるよう
混合し、苦味の改善された服用しやすい細粒を得た。
100mgの苦味の改善された服用しやすい細粒を得た。
チル含量100mgの苦味の改善された服用しやすい細粒
を得た。
石酸ナトリウムを用いて、1g当たり塩酸セフキャネル
ダロキセート含量100mgの苦味の改善された服用しや
すい細粒を得た。
ン酸二ナトリウムを用いて、1g当たり塩酸バカンピシ
リン含量100mgの苦味の改善された服用しやすい細粒
を得た。
ルタミン酸ソーダを用いて、1g当たり塩酸セフォチア
ムヘキセチル含量100mgの苦味の改善された服用しや
すい細粒を得た。
びコーンスターチ90gを混合して流動層造粒機内に入
れ、ポリビニルピロリドン15gを溶解したエタノール
水溶液200mlで造粒し、粒剤を得た。この粒剤400
gにエチルセルロース10gの塩化メチレン−エタノー
ル混液500mlでコーティングを施し、素細粒を得た。
この素細粒に酒石酸ソーダ50gの造粒物(適量の賦形
剤を含有する)を混和し、苦味をマスクした塩酸セフキ
ャネルダロキセート細粒を得た。以下、実施例1に準じ
て、1g当たり塩酸セフキャネルダロキセート含量10
0mgとなるように混合し、苦味の改善された服用しやす
い細粒を得た。
ナトリウムを用いて、1g当たり塩酸セフキャネルダロ
キセート含量100mgの苦味の改善された服用しやすい
細粒を得た。
ーダを用いて、1g当たり塩酸セフキャネルダロキセー
ト含量100mgの苦味の改善された服用しやすい細粒を
得た。
トリウム3g、オレンジ油微量及びマンニットを加え9
50gとしたのち、流動層造粒機を使用してヒドロキシ
プロピルセルロースの2%水溶液により造粒し、1g当
たり塩酸セフキャネルダロキセート含量100mgの細粒
を得た。
て、パネル10名により苦味試験及び経口吸収比較試験
を行った。
酸セフキャネルダロキセート細粒は、苦味等の不快な味
がなく大変服用しやすく、良好な経口吸収性(バイオア
ベイラビリティー)を示すことが明確となった。
−ラクタム系抗生物質の酸付加塩の苦味等の不快な味が
改善されているので、苦味に対して敏感な小児にとって
も服用しやすく、消化管での吸収性もよく、良好なバイ
オアベイラビリティーを示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 pKa4〜11のエステル型プロドラッ
グタイプの塩基性β−ラクタム系抗生物質の酸付加塩に
薬理学的に許容される弱アルカリ性化合物が配合されて
なる苦味の改善された経口用医薬組成物であって、該薬
理学的に許容される弱アルカリ性化合物がクエン酸のア
ルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩であり、該弱ア
ルカリ性化合物が、該塩基性β−ラクタム系抗生物質の
酸付加塩100重量部に対して50〜78重量部の割合
で配合される、組成物。 - 【請求項2】 塩基性β−ラクタム系抗生物質が塩酸セ
フキャネルダロキセート、塩酸セフォチアムヘキセチ
ル、塩酸レナンピシリン又は塩酸バカンピシリンである
請求項1記載の経口用医薬組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12473791A JP3184239B2 (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 矯味経口用医薬組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12473791A JP3184239B2 (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 矯味経口用医薬組成物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000353638A Division JP2001139471A (ja) | 2000-11-20 | 2000-11-20 | 矯味経口用医薬組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04327531A JPH04327531A (ja) | 1992-11-17 |
JP3184239B2 true JP3184239B2 (ja) | 2001-07-09 |
Family
ID=14892871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12473791A Expired - Fee Related JP3184239B2 (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 矯味経口用医薬組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3184239B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100337630C (zh) * | 2002-03-12 | 2007-09-19 | 布里斯托尔-迈尔斯斯奎布公司 | 可口的口服悬浮液及其制备方法 |
JP2006052169A (ja) * | 2004-08-12 | 2006-02-23 | Wakoudou Kk | ゾル状又はゲル状の服薬補助食品 |
JP4716063B2 (ja) * | 2009-09-30 | 2011-07-06 | ライオン株式会社 | 不快味マスキング粒子及びこれを含有する経口製剤 |
-
1991
- 1991-04-25 JP JP12473791A patent/JP3184239B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04327531A (ja) | 1992-11-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6173521B2 (ja) | ナルブフィンを含有する製剤及びそれらの使用 | |
JP2001518490A (ja) | 味遮蔽された製剤 | |
AU2003220058B2 (en) | Palatable oral suspension and method | |
JP6339089B2 (ja) | 非晶質トルバプタンを含有する経口投与懸濁剤 | |
CA2408198C (en) | Pharmaceutical composition comprising cefuroxime axetil | |
JPH11503763A (ja) | 安定な医薬組成物 | |
AU2003209673B2 (en) | Tasteless directly compressible fast-dissolving complexes and pharmaceutical formulations thereof | |
CA2691752A1 (en) | Pharmaceutical composition containing dihydropyridine calcium channel antagonist and method for the preparation thereof | |
US6727243B1 (en) | Compositions comprising cefuroxime axetil | |
WO2015128877A1 (en) | Pharmaceutical compositions of sitagliptin | |
JP5161077B2 (ja) | 3−{5−[4−(シクロペンチルオキシ)−2−ヒドロキシベンゾイル]−2−[(3−ヒドロキシ−1,2−ベンズイソオキサゾール−6−イル)メトキシ]フェニル}プロピオン酸またはその塩を含有する経口用組成物 | |
JP3110794B2 (ja) | 1,4−ジヒドロピリジン誘導体を含有する製剤 | |
JP4022269B2 (ja) | 医薬組成物 | |
JP2023507787A (ja) | オラパリブの溶解度及び生体利用効率が改善された組成物 | |
JP3184239B2 (ja) | 矯味経口用医薬組成物 | |
JP3899522B2 (ja) | 苦味が低減されたプランルカスト水和物を含有する製剤 | |
SK18142001A3 (sk) | Matricová zmes s maskovanou chuťou a spôsob jej výroby | |
JP3051459B2 (ja) | 流体形態で経口投与するための医薬調製物 | |
JP3454517B2 (ja) | 矯味経口剤 | |
JP2001139471A (ja) | 矯味経口用医薬組成物 | |
JP2004520358A (ja) | 改良された治療効能を有するβ−ラクタム抗生物質を含む徐放性薬剤組成物 | |
JP2004035518A (ja) | 苦味をマスキングしたカルバペネム系抗生剤含有経口顆粒製剤 | |
WO2010010367A1 (en) | Solid pharmaceutical composition comprising exemestane | |
EP1200129B1 (en) | Taste masking of oral quinolone liquid preparations using ion exchange resins | |
JP3597823B2 (ja) | 固形製剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080427 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090427 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090427 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100427 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |