JP3184063B2 - 受発光方法、受発光素子およびその製造方法 - Google Patents

受発光方法、受発光素子およびその製造方法

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JP3184063B2 JP10215095A JP10215095A JP3184063B2 JP 3184063 B2 JP3184063 B2 JP 3184063B2 JP 10215095 A JP10215095 A JP 10215095A JP 10215095 A JP10215095 A JP 10215095A JP 3184063 B2 JP3184063 B2 JP 3184063B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、pn接合を有した受
発光素子を駆動して発光或は受光を行なう方法と、その
実施に用いて好適な受発光素子と、該受発光素子の製造
方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像の読み書きが可能な装置、例えば電
子写真方式の多機能複写機や多機能ファクシミリなどで
は、画像読み取りのための受光素子と、画像形成のため
に感光体を選択的に露光する発光素子とが必要になる。
そこで、例えば特開昭58-157252 号公報に開示された装
置では、発光ダイオードアレイをこれに順方向に電流を
供給することで発光素子として使用し、また、発光ダイ
オードが受けた光に対応する電気信号を発光ダイオード
から出力する手段を設けて該発光ダイオードアレイを受
光素子としても使用している。ここで発光ダイオード
は、第1導電型の半導体下地に所定の不純物を選択的に
拡散させて第2導電型の半導体領域を形成し、これら半
導体下地および半導体領域で構成されるpn接合を利用
して構成される。また上記不純物拡散は、第1導電型の
半導体下地の一部分を拡散制御膜で覆い、次に、第2導
電型の半導体領域形成予定領域を拡散制御膜で覆った状
態でなされる。形成された第2導電型の半導体領域の拡
散深さは、拡散防止膜に近い部分では他の部分に比べ浅
くなるがそこを除けば一様になる。この拡散深さは、一
般に拡散深さXjと称される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第2導電型
の半導体領域の上方に光を発する型の発光ダイオードい
わゆる上面発光型LEDでは、上記拡散深さXjと発光
強度との間に、図15(A)に示したごとく所定の関係
があることが知られている(例えば文献:「LEDプリ
ンタ設計」、トリケップス社(昭和62.8.31 第20頁)。
すなわちXjが、あるXjaなる拡散深さになるまで発
光強度は増加し、このXjaをピークに発光強度が減少
するという関係である。LEDの作製方法の違いにより
上記Xjaに多少の差異はあるが、上記関係は一般的に
成り立つ。
【0004】一方、上面発光型LEDを、これに逆バイ
アスを印加することにより受光素子として使用する場合
は、拡散深さXjと受光感度との間に今度は図15
(B)に示したごとく、Xjが減少するにつれて受光感
度が増加するという関係が生じる。なお、この図15
(B)に示した特性は、この出願に係る発明者による実
験結果であって、赤文字の読み取りに適した波長550
nmの照射光に対する感度とXjとの関係についての実
験結果である。この関係から、上面発光型LEDを受光
素子として使用する場合は、拡散深さを比較的浅い適性
値(これを以下、Xjbともいう)にする必要があるこ
とが分かる。
【0005】以上述べたように、発光強度を高めるに好
適なXjaおよび受光感度を高めるに好適なXjbは異
なる値であるので、1つの上面発光型LEDで、発光強
度および受光感度を共に満足する素子を構成することは
困難であり、これを解決出来る技術が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願の第一
発明の受発光方法によれば、第1導電型の半導体下地
と、該半導体下地にその表面から所定深さで形成された
第2導電型の半導体領域とを具え、これら半導体下地お
よび半導体領域で構成されるpn接合を利用して発光ま
たは受光を行なうに当たり、前記第1導電型の半導体下
地の、前記第2導電型の半導体領域の一部端部から所定
距離だけ離れた位置に、該半導体下地の主面と交差する
端面を形成しておく。そして、前記第2導電型の半導体
領域の表面および前記端面のいずれか一方を光取り出し
面として用い他方を受光面として用いる。この第一発明
の実施に当たり、前記所定深さおよび所定距離の一方を
発光強度を考慮した適性寸法とし、他方を受光感度を考
慮した適性寸法としておくのが好適である。
【0007】また、この出願の第二発明の受発光素子に
よれば、第1導電型の半導体下地と、該半導体下地に形
成され、深さが発光強度を考慮した適性深さとされ表面
が光取り出し面とされる第2導電型の半導体領域と、前
記第2導電型の半導体領域の一部端部から受光感度を考
慮した適性距離だけ離れた位置に前記半導体下地の一部
を除去して形成され受光面とされる端面と、これら第1
導電型の半導体下地および第2導電型の半導体領域で構
成されるpn接合に順バイアスおよび逆バイアスを選択
的に印加するための電極対とを具えたことを特徴とす
る。
【0008】また、この第二発明における別の態様は、
第1導電型の半導体下地と、該半導体下地に形成され深
さが受光感度を考慮した適性深さとされその表面が受光
面とされる第2導電型の半導体領域と、前記第2導電型
の半導体領域の一部端部から発光強度を考慮した適性距
離だけ離れた位置に前記半導体下地の一部を除去して形
成され光取り出し面とされる端面と、これら第1導電型
の半導体下地および第2導電型の半導体領域で構成され
るpn接合に順バイアスおよび逆バイアスを選択的に印
加するための電極対とを具えたことを特徴とする。
【0009】なお、この第二発明において、pn接合に
順バイアスおよび逆バイアスを選択的に印加するとは、
受発光素子を発光動作させる場合と受光動作させる場合
にpn接合へ印加する電圧の極性を切り換える意味であ
る。
【0010】また、この出願の第三発明の受発光素子の
製造方法によれば、第二発明の受発光素子を製造するに
当たり、第1導電型の半導体下地の、第2導電型の半導
体領域を形成する予定領域に、該第2導電型の拡散領域
を形成するための不純物を、該形成される第2導電型の
半導体領域の深さが発光強度を考慮した適性深さとなる
ように、導入し、該形成された第2導電型の半導体領域
の一部端部から受光感度を考慮した適性距離だけ離れた
位置において前記第1導電型の半導体下地の一部を除去
して前記端面を形成することを特徴とする。
【0011】またこの第三発明では別の態様として、第
1導電型の半導体下地の、第2導電型の半導体領域を形
成する予定領域に、該第2導電型の拡散領域を形成する
ための不純物を、該形成される第2導電型の半導体領域
の深さが受光感度を考慮した適性深さとなるように、導
入し、該形成された第2導電型の半導体領域の一部端部
から発光強度を考慮した適性距離だけ離れた位置におい
て前記第1導電型の半導体下地の一部を除去して前記端
面を形成する方法も主張する。
【0012】
【作用】この第一および第二発明の構成によれば、第2
導電型の半導体領域の表面および受発光素子端面の一方
が光取り出し面とされ、他方は受光面とされる。また、
第2導電型の半導体領域の底面において該半導体領域と
第1導電型の半導体下地とで構成されるpn接合部分
(底面pn接合部分ともいう)の接合深さは、第2導電
型の半導体領域の深さを適正化することで、発光強度
(受光感度)に好適な深さとでき、一方、該第2導電型
の半導体領域の素子端面側の側面において該半導体領域
と第1導電型の半導体下地とで構成されるpn接合部分
(側面pn接合部分ともいう)の素子端面から見た距離
すなわち素子端面から見た接合深さは、第2導電型の半
導体領域と素子端面との距離を適正化することで、受光
感度(発光強度)に好適な深さとできる。このため、1
つの受発光素子において、発光動作に好適な系と受光動
作に好適な系が成立する。
【0013】また、第2導電型の半導体領域の前記端面
側の部分の深さを、前記所定深さより深くし、残りの部
分の深さを前記所定の深さとする構成では、側面pn接
合部分の接合面積の拡大が図れる。
【0014】また、この出願の第三発明の受発光素子の
製造方法によれば、第二発明の受発光素子を容易に製造
することができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照してこの出願の各発明の実
施例について説明する。しかしながら説明に用いる各図
は、この発明を理解出来る程度に各構成成分の寸法、形
状および配置関係を概略的に示してある。また、説明に
用いる各図において同様な構成成分については同一の番
号を付し、その重複する説明を省略することもある。
【0016】1.受発光方法および受発光素子の説明 1−1.第1の実施例 図1および図2は第1の実施例の受発光素子の説明に供
する図である。特に図1(A)はその斜視図、図1
(B)はその上面図、図2(A)はこの受発光素子を図
1(A)中のS平面に沿って切った断面図(ただし切り
口の図)、図2(B)は正面図である。なお、この例で
は3個の受発光素子を具えた受発光素子アレイの例を示
しているが、この発明で言う受発光素子は受発光素子を
1個具える場合およびアレイ状に具える場合いずれも含
むことは理解されたい。
【0017】図1および図2において、11は第1導電
型の半導体下地、13は第2導電型の半導体領域、15
は端面、17は上記して底面pn接合部分(図2(A)
参照)、19は上記した側面pn接合部分(図2(A)
参照)、21は拡散マスク、23は第1電極、25は第
2電極をそれぞれ示している。
【0018】ここで、第1の半導体下地11は受発光素
子の設計に応じた種々のものを用い得る。典型的には化
合物半導体基板を挙げることが出来、ここでは、GaA
s基板にN型GaAsP層またはN型GaAlAs層を
エピタキシャル成長させた基板いわゆるN型GaAsP
エピタキシャル基板またはN型GaAlAsエピタキシ
ャル基板を用いる。
【0019】また、第2導電型の半導体領域13は、上
記半導体下地11にその表面から所定深さα(図2
(A)参照。拡散深さαということもある。)で形成さ
れたP型拡散領域ここではZnドープの拡散領域で構成
してある。以下、第2導電型の半導体領域13をP型拡
散領域13と称することもある。ただし、この第1の実
施例ではP型拡散領域13の表面を光取り出し面とする
場合(すなわち底面pn接合部分17を主に発光部とし
て使用すること)を想定しているので、上記所定深さα
を、発光強度を考慮した適性深さとしてある。この適正
深さとは、これに限られないが、図15(A)に示した
結果から言えば5〜10数μmといえる。
【0020】また、端面15は、P型拡散領域13の一
部端部から所定距離β(図2(A)参照。)だけ離れた
位置において半導体下地11の主面11a(図2参照)
と交差する(この例では直交する)面で構成してある。
ただし、この第1の実施例では端面15を外部光の受光
面とする場合(すなわち側面pn接合部分19を主に受
光部として使用すること)を想定しているので、上記所
定距離βを、受光感度を考慮した適性距離としてある。
この適性距離は、第2の受発光部19近傍に形成される
空乏層幅Wとホール拡散長との和で主に規定できる。こ
の空乏層幅は駆動電圧により変わり、ホール拡散長は受
光させる光の波長で変わるが、いずれにしろ適性距離は
数μm〜数10μmであろうと考える。なお、図15
(B)に示したデータはN型半導体下地にP型拡散領域
を形成したモデルにおいてP型拡散領域を経由して光が
受発光素子に入る際のデータであるので、この図15
(B)中のXjbをこの第1の実施例の場合の所定距離
βとしてそのまま適用出来ないことは理解されたい。な
お上記端面15は、半導体下地11に多数の受発光素子
を作り込んだ後にこの半導体下地11を受発光素子単位
に分割する工程で形成出来る(詳細は製造方法の項にて
説明する。)。また、ここでは主面11aと端面15と
が直交するよう交差した端面の例を示したが、端面15
が主面11aに対し斜面となるように交差する場合があ
っても良い。
【0021】また、拡散マスク21は、P型拡散領域1
3を形成する際に不純物拡散領域を特定するためのもの
であるが、製造が済んだ後においては第1電極23をN
型半導体下地11と絶縁する絶縁膜としても用いてい
る。この拡散マスク21は任意好適な材料で構成出来
る。ここでは、Al23 膜により拡散マスク21を構
成している。
【0022】第1電極23および第2電極25は、P型
拡散領域13およびN型半導体下地11で構成されるp
n接合に対し、受発光素子を発光動作させるとき順方向
バイアスを印加し、受発光素子を受光動作させるとき或
は逆方向バイアスを印加するためのものである。これら
電極は任意好適な材料で構成出来るが、ここでは、第1
電極23をAlの薄膜により構成し、第2電極25をA
u合金の薄膜で構成している。
【0023】この第1実施例の受発光素子で発光を行な
う場合は、第1電極23側が高い電位となるように第1
および第2電極23,25間に電圧を印加してこの受発
光素子にキャリアを注入する。すると、N型半導体下地
11およびP型拡散領域13の界面に構成されているp
n接合付近で電子と正孔との再結合が生じて発光が生じ
る。一方、この第1実施例の受発光素子で受光を行なう
場合は第1電極23側が低い電位となるように第1およ
び第2電極23,25間に電圧を印加する。このような
逆バイアス状態において、端面15側やP型拡散領域1
3の上方から光がこの受発光素子に入るとpn接合付近
でフォトキャリアが発生するので、このpn接合付近に
生じている空乏層領域のP側には正孔がN側には電子が
蓄えられる。これらは公知の方法で光電流として検出さ
れる。しかし、この第1の実施例では、P型拡散領域1
3と端面15との距離β(図2(A)参照)を受光感度
を考慮した適性距離としてあるので、側面pn接合部分
で光吸収を行なわせた方が受光感度の点で有利である。
そこで、受光動作においては端面15を受光面として用
いる。この第1の実施例の受発光素子での上記好ましい
使用例を、図3に図示した。
【0024】1−2.第2の実施例 P型拡散領域13の拡散深さαを受光感度を考慮した適
性深さとし、かつ、端面15とP型拡散領域13との距
離βを発光強度を考慮した適性距離とした受発光素子
(第2の実施例の受発光素子)を構成しても良い。図4
はこの第2の実施例の受発光素子の構造およびその好ま
しい使用例を、図3に対応させて、図示したものであ
る。この第2の実施例の受発光素子では、P型拡散領域
13の表面を受光面として用い、端面15から光取り出
し面として用いるのが良い。
【0025】1−3.第3の実施例 底面pn接合部分17の受発光面積は、P型拡散領域1
3の平面積を調整することにより調整でき、然も、受発
光面積を広くすることは比較的容易である。しかし、側
面pn接合部分の受発光面積は、何ら工夫しないと、P
型拡散領域の所定深さαによって制約を受ける。そこ
で、この第3の実施例では、P型拡散領域13の端面1
5側の部分の深さを、前記所定深さαより深くし、残り
の部分の深さを前記所定の深さαとする。この様子を図
5(A)と図5(B)とに示す。ここで、図5(A)に
示した素子は、第1の実施例の受発光素子にこの第3の
実施例の考えを適用した素子に相当し、図5(B)に示
した素子は、第2の実施例の受発光素子にこの第3の実
施例の考えを適用した素子に相当する。いずれの場合も
側面pn接合部分19の接合面積が拡大するので、それ
ぞれの好適な使用例を考慮した場合、前者にあっては受
光面積の拡大が図れ、後者にあっては発光面積の拡大が
図れることになる。
【0026】
【0027】2.製造方法の説明 次に、受発光素子の製造方法の実施例について説明す
る。
【0028】2−1.製造方法の第1の実施例 先ず、第1の実施例の受発光素子或は、第2の実施例の
受発光素子を製造する方法を説明する。この説明を図6
〜図11に示した工程図を参照して行なう。なお、各図
において(A)は試料の上面図、(B)はこの試料を上
面図中のI−I線に沿って切った断面図(ただし切り口
の図)、(C)はこの試料を上面図中のII−II線に沿っ
て切った断面図(ただし切り口の図)である。
【0029】先ず、N型半導体下地11上に拡散マスク
形成用の膜21aを好適な成膜方法で好適な膜厚に形成
する(図6)。次に、この拡散マスク形成用の膜21a
に、P型拡散領域の形成予定領域を露出するための開口
部21xを、公知のリソグラフィ技術およびエッチング
技術により形成して、拡散マスク21を得る(図7)。
次に、この試料上全面に拡散制御膜31を形成する。そ
して、この拡散制御膜を介して不純物例えば亜鉛を、形
成されるP型拡散領域の深さが発光強度を考慮した適性
深さ(若しくは受光感度を考慮した適性深さ)となるよ
うに、半導体下地11内に導入し、当該P型拡散領域1
3を得る(図8)。なお、拡散制御膜31は拡散深さの
制御を向上させる目的およびN型半導体下地11からの
砒素抜けを防止する目的で形成されるもので、例えば、
膜厚を適性化したPSG(Phospho Silicate Glass)
膜、SiO2 膜、Al23 膜或はSiN膜等で構成出
来る。
【0030】次に、拡散制御膜31を好適な方法により
剥離する。次いで、この試料上面に、各P型拡散領域ご
との第1の電極23を公知の金属膜成膜技術、リソグラ
フィ技術およびエッチング技術によりそれぞれ形成す
る。また、半導体下地11裏面には共通な電極として第
2電極25を公知の金属膜形成技術により形成する(図
9)。
【0031】次に、この試料を個々の受発光素子(受発
光素子が1個の場合アレイ状の場合いずれもあり得る。
以下、同様。)に分割する処理を行なう。このため、こ
の試料上に試料を除去する領域(除去領域)33以外を
覆うエッチング防止膜35を形成する(図10)。この
エッチング防止膜35の形成に当っては、受発光素子に
対し除去領域33が所定関係となるように形成するが、
特に受発光に使用する端面15を形成するための除去領
域がP型拡散領域の一部端部から受光感度を考慮した適
性距離(若しくは発光強度を考慮した適性距離)だけ離
れた位置となるように、このエッチング防止膜35を形
成する。エッチング防止膜35は任意好適な材料で構成
出来る。この実施例では、レジストによりエッチング防
止膜35を構成している。
【0032】次に、このエッチング防止膜35の形成が
済んだ試料を好適なウエットエッチング手段或はドライ
エッチング手段によって処理する。このエッチング処理
において、試料の除去領域に当たる部分が除去される。
この除去は半導体下地11の裏面に達するまで行なって
も良いが、この実施例では、P型拡散領域13の拡散深
さαを越えるある程度の深さまで、行なう(図11)。
その後エッチング防止膜を剥離し、次いで、このエッチ
ングで形成された凹部37(図11参照)の底から例え
ばダイシングソーによりこの試料を分割する(図11
(C)の点線参照)。これにより、目的の受発光素子が
得られる。ここで、エッチングを所定深さまで行ないそ
の後はダイシングによって切断する処理をとった理由
は、こうするとダイシング時の衝撃が端面15に及ぶこ
とが軽減されるので特性に優れる受発光素子が得られる
ため、および、下地裏面までエッチングを行なう場合に
比べ分割を短時間で行なうことが出来るためである。
【0033】2−2.製造方法の第2の実施例 次に、P型拡散領域13の一部の拡散深さを残りの部分
より深くして受発光面積の拡大を図った第3の実施例の
受発光素子を製造する例について説明する。図12、図
13はその説明に供する要部工程図であり、図6〜図1
1と同様な表記方法で示した工程図である。
【0034】先ず、製造方法の第1の実施例において説
明した手順で、N型半導体下地11上に拡散マスク21
を形成する。次に、この試料上に第1の拡散制御膜形成
用の膜41を好適な成膜方法により形成する(図1
2)。この膜41は、例えば、膜厚を適性化したPSG
膜、SiO2 膜、Al23 膜或はSiN膜等で構成出
来る。
【0035】次に、この第1の拡散制御膜形成用の膜4
1が、半導体下地11の、P型拡散領域を形成する予定
領域の一部であって所定深さαとしたい部分上にのみ残
存するように、この膜41をパターニグする。これによ
り、第1の拡散制御膜41aが得られる(図13)。次
に、この試料上に第2の拡散制御膜43を好適な成膜方
法により形成する。この結果、半導体下地11の、P型
拡散領域を形成する予定領域上に、拡散制御膜であって
その前記端面側に当たる一部の膜厚が他の部分より薄く
された拡散制御膜45が形成できる。なお、この第2の
拡散制御膜43は、例えば、膜厚を適性化したPSG
膜、SiO2 膜、Al23 膜或はSiN膜等で構成出
来る。もちろん、一部の膜厚が異なる拡散制御膜の形成
方法はこの例に限られない。形成した拡散制御膜の一部
が薄くなるように該当部分を選択的にエッチングするこ
とで、一部の膜厚が異なる拡散制御膜を形成しても良
い。
【0036】次に、このように形成した一部の膜厚が薄
い拡散制御膜を介して不純物例えば亜鉛を半導体下地1
1に導入する。この際、第1および第2の拡散制御膜4
1a,43が積層されている部分に、拡散深さが発光強
度を考慮した適性深さ(若しくは受光感度を考慮した適
性深さ)の拡散領域が得られる様に、不純物導入条件を
制御する。この不純物導入においては、半導体下地11
の、第2の拡散制御膜43のみ設けてある部分では、第
1および第2の拡散制御膜41a,43が積層されてい
る部分に比べ拡散制御膜の厚さが薄いので、深い拡散深
さのP型拡散領域が形成できる(図13)。
【0037】その後は、製造方法の第1実施例において
図9〜図11を参照して説明した手順と同様な手順で、
拡散制御膜の除去、第1および第2電極の形成、個々の
受発光素子への分割を順次行なう。これにより、第3の
実施例の受発光素子が得られる。
【0038】3.第二発明の受発光素子の利用例 第二発明の各実施例の各受発光素子を用いることで、画
像読み書き用の光学ヘッドさらには画像読み書き装置を
構成することが出来る。これについて図14(A)およ
び(B)を参照して簡単に説明する。なお、図14
(B)は図14(A)中のW部分を拡大した図である。
【0039】この図14において、51は第3の実施例
の受発光素子すなわちP型拡散領域の一部の拡散深さが
残りの部分より深くされた受発光素子であって、然も、
図5(A)を用いて説明した様に端面側を受光部とし、
かつ、P型拡散領域上方を発光方向として使用して好適
な受発光素子を示す。さらに、この図14において、5
3は受発光素子駆動用のIC、55は受発光素子51お
よびその駆動用IC53を搭載している配線基板、57
は受発光素子51およびその駆動用IC53を電気的に
接続しているワイヤ、59は受発光素子の発光を感光体
ドラム上に集束させるための光学系例えば集束性ロッド
レンズアレイ、61は画像を読み取る対象例えば原稿か
らの光を受発光素子51の端面に集束させるための光学
系例えば集束性ロッドレンズアレイ、63は原稿を照明
する光源をそれぞれ示す。例えば、これら構成成分51
〜63で、画像読み書き用の光学ヘッド65を構成出来
る。さらに図14において、67は感光体ドラム、69
は帯電器、71は現像器、73は転写器、75はクリー
ナをそれぞれ示す。さらに、図14において、77は原
稿、79は例えばガラス基板から成る原稿支持台、81
は画像形成用媒体をそれぞれ示す。原稿77および画像
形成用媒体81それぞれは図示しない専用の送り機構で
それぞれ移動される。例えば、この送り機構、原稿支持
台79、感光体ドラム67、帯電器69、現像器71、
転写器73、クリーナ75、画像読み書き用の光学ヘッ
ド65およびこれらを制御する図示しない制御部で、画
像読み書き装置、例えば電子写真方式による多機能複写
機や多機能ファクシミリを構成できる。ただし、受発光
素子51は、その端面が原稿77と対向し、かつ、P型
拡散領域の上面が感光体ドラム65と対向する様な配置
関係とする。この画像読み書き装置では、光学ヘッドの
機械的な移動なしに原稿77からの画像の読み取りと感
光体ドラムへの画像の書き込み(静電潜像の形成)が行
なえるので光学ヘッドを移動するための空間および移動
機構を不要とできるから、小型かつ耐久性に優れる画像
読み書き装置が得られる。
【0040】なお、上述の各実施例では、第1導電型の
半導体下地をN型基板とし、第2導電型半導体領域をP
型拡散領域とした例を説明したが、反対導電型の構成と
してももちろん良い。
【0041】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
出願の第一発明によれば、第1導電型の半導体下地とこ
れに形成された第2導電型の半導体領域とで構成される
pn接合を利用して発光または受光を行なうに当たり、
前記第2導電型の半導体領域の一部端部から所定距離だ
け離れた位置に、該半導体下地の主面と交差する端面を
形成しておく。そして、前記第2導電型の半導体領域の
表面および前記端面のいずれか一方を光取り出し面とし
て用い他方を受光面として用いる。このため、発光動作
時の光取り出し面、受光動作時の受光面を、発光効率お
よび受光効率を考慮し、別々にできる。したがって、受
発光効率に優れかつ発光量および受光量の多い受発光動
作が行なえる。
【0042】また、この出願の第二発明の受発光素子に
よれば、第1導電型の半導体下地と、この下地に適性深
さで形成され表面が光取り出し面(受光面)とされる第
2導電型の半導体領域と、この第2導電型の半導体領域
の一部端部から適性距離だけ離れた位置に前記半導体下
地の一部を除去して形成され受光面(光取り出し面)と
される端面と、これら第1導電型の半導体下地および第
2導電型の半導体領域で構成されるpn接合に順バイア
スおよび逆バイアスを選択的に印加するための電極対と
を具える。このため、第一発明の実施を容易とする。
【0043】また、この出願の第三発明によれば、第二
発明の受発光素子を容易に製造出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の受発光素子の説明図(その1)
である。
【図2】第1の実施例の受発光素子の説明図(その2)
である。
【図3】第1の実施例の受発光素子の好ましい使用例の
説明図である。
【図4】第2の実施例の受発光素子及びその好ましい使
用例の説明図である。
【図5】第3の実施例の受発光素子及びその好ましい使
用例の説明図である。
【図6】製造方法の第1の実施例の説明図である。
【図7】製造方法の第1の実施例の図6に続く説明図で
ある。
【図8】製造方法の第1の実施例の図7に続く説明図で
ある。
【図9】製造方法の第1の実施例の図8に続く説明図で
ある。
【図10】製造方法の第1の実施例の図9に続く説明図
である。
【図11】製造方法の第1の実施例の図10に続く説明
図である。
【図12】製造方法の第2の実施例の要部説明図であ
る。
【図13】製造方法の第2の実施例の図12に続く要部
説明図である。
【図14】応用例の説明図である。
【図15】課題の説明に供する図である。
【符号の説明】
11:第1導電型の半導体下地 13:第2導電型の半導体領域(例えばP型拡散領域) 15:端面 17:底面pn接合部分 19:側面pn接合部分 21:拡散マスク(層間絶縁膜も兼ねる) 23:第1電極 25:第2電極 45:一部の膜厚が他の部分より薄くされた拡散制御膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 登 正治 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−66454(JP,A) 特開 平6−314820(JP,A) 特開 昭55−74190(JP,A) 特開 平1−100987(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/00 - 33/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体下地と、該半導体下
    地にその表面から所定深さで形成された第2導電型の半
    導体領域とを具え、これら半導体下地および半導体領域
    で構成されるpn接合を利用して受光または発光を行な
    うに当たり、 前記第1導電型の半導体下地の、前記第2導電型の半導
    体領域の一部端部から所定距離だけ離れた位置に、該半
    導体下地の主面と交差する端面を形成しておき、 前記第2導電型の半導体領域の表面および前記端面のい
    ずれか一方を光取り出し面として用い他方を受光面とし
    て用いることを特徴とする受発光方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の受発光方法において、 前記所定深さおよび所定距離の一方を発光強度を考慮し
    た適性寸法とし、他方を受光感度を考慮した適性寸法と
    しておくことを特徴とする受発光方法。
  3. 【請求項3】 第1導電型の半導体下地と、 該半導体下地に形成され、深さが発光強度を考慮した適
    性深さとされ表面が光取り出し面とされる第2導電型の
    半導体領域と、 該第2導電型の半導体領域の一部端部から受光感度を考
    慮した適性距離だけ離れた位置に前記半導体下地の一部
    を除去して形成され受光面とされる端面と、 これら第1導電型の半導体下地および第2導電型の半導
    体領域で構成されるpn接合に順バイアスおよび逆バイ
    アスを選択的に印加するための電極対とを具えたことを
    特徴とする受発光素子。
  4. 【請求項4】 第1導電型の半導体下地と、 該半導体下地に形成され、深さが受光感度を考慮した適
    性深さとされその表面が受光面とされる第2導電型の半
    導体領域と、 該第2導電型の半導体領域の一部端部から発光強度を考
    慮した適性距離だけ離れた位置に前記半導体下地の一部
    を除去して形成され光取り出し面とされる端面と、 これら第1導電型の半導体下地および第2導電型の半導
    体領域で構成されるpn接合に順バイアスおよび逆バイ
    アスを選択的に印加するための電極対とを具えたことを
    特徴とする受発光素子。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の受発光素子に
    おいて、 前記第2導電型の半導体領域の前記端面側の部分の深さ
    を、前記適性深さより深くしてあり、残りの部分の深さ
    を前記適性深さとしてあることを特徴とする受発光素
    子。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の受発光素子を製造する
    に当たり、 第1導電型の半導体下地の、第2導電型の半導体領域を
    形成する予定領域に、該第2導電型の半導体領域を形成
    するための不純物を、該形成される第2導電型の半導体
    領域の深さが発光強度を考慮した適性深さとなるよう
    に、導入し、 該形成された第2導電型の半導体領域の一部端部から受
    光感度を考慮した適性距離だけ離れた位置において前記
    第1導電型の半導体下地の一部を除去して前記端面を形
    成することを特徴とする受発光素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の受発光素子を製造する
    に当たり、 第1導電型の半導体下地の、第2導電型の半導体領域を
    形成する予定領域に、該第2導電型の半導体領域を形成
    するための不純物を、該形成される第2導電型の半導体
    領域の深さが受光感度を考慮した適性深さとなるよう
    に、導入し、 該形成された第2導電型の半導体領域の一部端部から発
    光強度を考慮した適性距離だけ離れた位置において前記
    第1導電型の半導体下地の一部を除去して前記端面を形
    成することを特徴とする受発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の受発光素子の
    製造方法において、 前記第1導電型の半導体下地の、前記第2導電型の半導
    体領域を形成する予定領域上に、拡散制御膜であってそ
    の前記端面側に当たる一部の膜厚が他の部分より薄くさ
    れた拡散制御膜を形成した後に、前記不純物の導入を行
    なうことを特徴とする受発光素子の製造方法。
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