JP3183701B2 - アコースティックエミッション計測処理装置 - Google Patents

アコースティックエミッション計測処理装置

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JP3183701B2
JP3183701B2 JP07704092A JP7704092A JP3183701B2 JP 3183701 B2 JP3183701 B2 JP 3183701B2 JP 07704092 A JP07704092 A JP 07704092A JP 7704092 A JP7704092 A JP 7704092A JP 3183701 B2 JP3183701 B2 JP 3183701B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被計測物中の局所にお
ける急速なエネルギ解放(塑性変形、割れの発生や成長
等)により発生する過渡的な弾性波であるアコースティ
ックエミッションを信号として検出して、この信号を解
析処理するアコースティックエミッション計測処理装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アコースティックエミッション(以下A
E波とも言う。)は弾性波動であり連続媒体中を数m以
上にわたって伝播するため、1つのセンサの感度範囲す
なわち測定範囲が広く、センサを走査しなくても、セン
サを被計測物の上に固定しておくだけで十分な情報を得
ることができる。そのため最近アコースティックエミッ
ション計測処理装置は、材料研究(物理現象の観測)や
非破壊検査(健全性の診断)に広く用いられるようにな
ってきた。アコースティックエミッション計測処理装置
は、被計測物中で発生するAE波をセンサで検出し、こ
のセンサの検出信号(以下AE信号と言う。)を受動的
に計測して解析することにより、AE波の発生源に関す
る情報を得るものである。従来のアコースティックエミ
ッション計測処理装置は、被計測物の表面に配置される
少なくとも1つのセンサと、少なくとも1つのセンサに
対応して設けられて対応するセンサが検知したAE信号
に基づき解析に必要な複数種類のデータを発生する少な
くとも1つの信号検出装置と、少なくとも1つの信号検
出装置が出力するデータを記憶するメモリと、解析用演
算装置を備えてメモリに記憶されたデータに基づいて解
析処理を行うデータ解析装置とを具備して構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置では、デー
タ解析装置中の解析用演算装置が、データ解析だけなく
信号検出装置から出力されるデータを転送し、メモリに
記憶させる作業も行っていた。そのためデータをメモリ
に記憶させる作業と、データ解析作業とを同時に行うこ
とができず、AEデータの高速な取得・処理に不向きで
あるという問題がある。特に、従来の装置で計測精度を
高めるために、被計測物に取付けるセンサの数を多くし
た場合には、取得・処理速度が著しく遅くなり、必要な
データを取りこぼすなどの問題があった。
【0004】本発明の目的は、データを高速で取得・処
理することができるアコースティックエミッション計測
処理装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、被計測物の表
面に配置した少なくとも1つのセンサに対応して設けら
れて対応するセンサが検知したアコースティックエミッ
ション信号に基づき解析に必要なデータを発生する少な
くとも1つの信号検出装置と、少なくとも1つの信号検
出装置が出力するデータを記憶するメモリと、解析用演
算装置を備えてメモリに記憶されたデータに基づいて解
析処理を行うデータ解析装置とを具備してなるアコース
ティックエミッション計測処理装置を改良の対象とす
る。
【0006】請求項1の発明では、少なくとも1つの信
号検出装置が出力するデータをメモリに記憶させるため
のデータ処理を行うデータ処理用演算装置を設ける。そ
してメモリを解析用演算装置とデータ処理用演算装置
両方から同時にアクセスできる共有メモリとする。
【0007】請求項2の発明では、データの解析処理速
度を速くするために、データ処理用演算装置に解析用演
算装置の解析処理の一部を分担させる。
【0008】請求項3の発明では、データの解析処理速
度を速くするために、少なくとも1つの信号検出装置が
それぞれ出力する複数種類のパラメータの内累積すべき
パラメータをそれぞれ計数して、累積値を記憶部に記憶
する計数器を各信号検出装置に対応して設け、計数器の
記憶部を解析用演算装置で用いるメモリの一部とする。
【0009】請求項4の発明では、センサの数が多くな
った場合においても、できるだけデータの解析処理速度
を速くするために、データのアドレス付けを工夫する。
すなわちこの発明では、複数の信号検出装置が出力する
データをアコースティックエミッション信号の発生順に
共有メモリに記憶させるためのメモリアドレスの付与を
行う。
【0010】請求項5の発明では、共有メモリへのデー
タの記憶処理を速くするために、アコースティックエミ
ッション信号の終了を検出すると信号検出を終了した信
号検出装置のデータを共有メモリに順次記憶させる。
【0011】請求項6の発明では、請求項4及び5の発
明をより具体化するために、データ処理用演算装置を、
リアルタイムクロックと、アドレス割当表と、信号発生
順位決定手段と、メモリアドレス割当手段と、信号終了
判定手段と、データ書込み手段とから構成する。信号発
生順位決定手段は、複数の信号検出装置の出力からアコ
ースティックエミッション信号の発生順位を決定する。
メモリアドレス割当手段は、信号発生順位決定手段が決
定した順位に従って複数の信号検出装置に対するメモリ
アドレスを割当ててメモリアドレス割当表にメモリアド
レスを書込むと共に共有メモリの対応するメモリアドレ
スのメモリ部分にリアルタイムクロックの出力を書込
む。信号終了判定手段は、複数の信号検出装置がそれぞ
れ検出するアコースティックエミッション信号の終了を
判定し、信号検出が終了した信号検出装置に対応するメ
モリアドレスをメモリアドレス割当表から読み出す。デ
ータ書込み手段は、信号終了判定手段が読み出したメモ
リアドレスに該当する共有メモリのメモリ部分に対応す
る信号検出装置が検出したデータを書込む。
【0012】
【作用】請求項1の発明のように、データ処理用演算装
置を設け且つデータを記憶するメモリを解析用演算装置
とデータ処理用演算装置の両方から同時にアクセスでき
共有メモリとすると、データをメモリに記憶させる作
業とメモリから読み出したデータを解析する解析作業と
を実質的に並行して行うことができるため、センサの数
が多くなった場合でも高速処理が可能になる。また二つ
の演算装置を用いる場合でも、データを記憶するメモリ
を共有メモリとすると、通信などのデータ転送手段を用
いてメモリにアクセスする必要がなくなるため、更に処
理速度が速くなる。
【0013】請求項2の発明のように、データ処理用演
算装置に解析用演算装置の解析処理の一部を分担させる
と、解析すべきデータの量が多い場合でも、データの解
析処理速度を速くすることができる。
【0014】請求項3の発明のように、累積すべきパラ
メータをそれぞれ計数して累積値を記憶部に記憶する計
数器を各信号検出装置に対応して設け、計数器の記憶部
を解析用演算装置で用いるメモリの一部とすると、解析
用演算装置を用いて累積演算を行う必要がなく、しかも
累積演算結果を通信などのデータ転送手段を用いて解析
用演算装置のメモリに転送する必要もなくなるため、解
析用演算装置の負担を少なくしてデータの解析処理速度
を速くすることができる。
【0015】メモリに記憶すべきデータは、AE信号の
終了時にはじめて確定する。しかしながら各AE信号の
終了の順序は発生の順序とは一致しない。このため複数
の信号検出装置を基準にしてメモリアドレスの付与を行
うと、解析処理を行う場合に、AE信号の発生順を決定
する演算処理を行わなければならず、解析処理速度が遅
くなる。そこで請求項4の発明のように、複数の信号検
出装置が出力するデータをAE信号の発生順に共有メモ
リに記憶させるようにメモリアドレスの付与を行うと、
解析時にAE信号の発生順を決定する演算処理を行う必
要がなくなり解析用演算装置による解析処理速度が速く
なる。
【0016】請求項5の発明によれば、全ての信号検出
装置の信号検出の終了を待たずに、アコースティックエ
ミッション信号の終了を検出すると信号検出を終了した
信号検出装置のデータから順次共有メモリに記憶させる
ため、共有メモリへのデータの記憶処理が速くなる。
【0017】請求項6の発明によれば、請求項4の発明
を簡単に具体化できる。特に本発明のように、メモリア
ドレス割当表へのメモリアドレスの書込みと一緒に共有
メモリの対応するメモリアドレスのメモリ部分へのリア
ルタイムクロックの出力(AE信号の発生時刻)の書込
みを行うと、リアルタイムクロックの出力をAE信号の
検出が終るまで一時的に記憶しておくためのメモリが不
要になる利点がある。
【0018】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明のアコースティックエミッショ
ン計測処理装置の一実施例の概略構成を示すブロック図
である。同図においてS1〜Simax はimax 個の信号
検出装置、RTCはリアルタイムクロック、CPU1は
解析用演算装置、CPU2はデータ処理用演算装置、S
Mは共有メモリ、MATはメモリアドレス割当表、DP
は表示装置、C1〜Cimax ×3 は計数器である。リア
ルタイムクロックRTC及びメモリアドレス割当表MA
Tは、データ処理用演算装置CPU2に内蔵されている
と見ることができるもので、メモリアドレス割当表MA
Tは複数の信号検出装置に割当られたメモリアドレスを
記憶する。共有メモリSMは、解析用演算装置CPU1
とデータ処理用演算装置CPU2の両方から同時にアク
セスできるもので、通称デュアルポートメモリと呼ばれ
ている。この共有メモリSMには、複数の信号検出装置
S1〜Simax が出力したデータが記憶される。この共
有メモリSMは、データ処理用演算装置CPU2が共有
メモリSMへのデータの記憶作業を行っている場合で
も、解析用演算装置CPU1が共有メモリSMに記憶さ
れているデータを用いて解析作業を行うことを可能にし
ている。解析用演算装置CPU1は主として共有メモリ
SMに記憶されたデータに基づいて解析処理を行い、デ
ータ処理用演算装置CPU2は主として複数の信号検出
装置S1〜Simax が出力するデータを共有メモリに記
憶させるためのデータ処理を行う。
【0019】信号検出装置S1〜Simax は、被計測物
の表面に配置した複数のセンサに対応してそれぞれ設け
られて対応するセンサが検知したAE信号に基づき解析
に必要な複数種類のパラメータを含むデータを発生す
る。例えば、本実施例の各信号検出装置は図2に示す構
成を有していてる。入力端子ITには図示しないセンサ
が接続され、この入力端子ITにはアナログのAE信号
が入力される。このセンサとしては、例えば圧電セラミ
ックス素子を用いることができる。圧電セラミックス素
子には、共振型と広帯域型とがあり、波形解析等のよう
にAE波の波形そのものを問題にする場合には広帯域型
が用いられるが、それ以外の場合には共振型が用いられ
る。被計測物に応じて使用する圧電セラミックス素子の
周波数特性を選択することになるが、金属材料では通常
100kHz〜1MHzの範囲で、コクリート等では1
0〜300kHzの範囲で周波数を選択することが多
い。圧電セラミックス素子の出力信号は数μV〜数mV
という低いレベルであり、しかも出力インピーダンスは
静電容量性であるため、信号対雑音比(SN比)を確保
するためには、プリアンプとセンサとを結ぶケーブルは
できる限り短くする必要がある。そこで図示していない
センサにはプリアンプが設けられており、このプリアン
プである程度の増幅とインピーダンス変換とを行う。信
号変換器S1〜Simax に入力されたAE信号は、増幅
回路101によって増幅される。各センサから出力され
るAE信号の波形をすべてデジタル化して記録すると情
報量が多すぎて現実的ではないため、個々のAE信号の
性質を特徴づけるパラメータをAE信号から抽出して、
パラメータだけを記録する。代表的なパラメータとして
は、イベント数EV(AE信号の発生回数)、リングダ
ウンカウントRDC[図5(1)に示すAE信号でしき
い値電圧TLを越えるパルスの数。]、ピーク値PK
[図5(1)に示すAE信号のピークの値]、立上り時
間RT[図5(1)に示すように、しきい値電圧SLを
越える最初のパルスが発生してからピーク値に至るまで
の時間]、持続時間DUR[図5(1)に示すように、
しきい値電圧を越えるパルスが発生している期間]、エ
ネルギENC[図5(1)に示す波形の包絡線によって
囲まれる部分の面積に相当]である。本実施例ではこれ
らのパラメータをデータとして検出する。
【0020】増幅回路101の出力は絶対値回路102
により絶対値化されてピーク検出器103に入力され
る。ピーク検出器103は、図5(1)の波形に示すピ
ーク値PKを検出し、図示しないレジスタに値を記憶す
る。ピークタイミング検出器104は、ピーク値を得た
時点のタイミングを検出する。増幅回路101からの増
幅信号は比較回路105の第1の比較器105aに入力
される。第1の比較器105aは、しきい値設定回路1
06から入力されるしきい値電圧と増幅信号とを比較し
て、しきい値電圧以上のパルスが発生する毎にゲート回
路109にリングダウン信号を出力する。また絶対値回
路102からの出力は、比較回路105の第2の比較手
段105bに入力され、絶対値信号がしきい値電圧を越
える毎に信号をAEイベント設定器112に出力する。
AEイベント設定器112は、最初の信号が入力された
ときにイベント開始信号EV1を出力し、以後入力され
る信号の間隔が一定時間以上になるとイベント終了信号
EV2を出力する。イベント開始信号EVは、図1の対
応する計数器Cに出力される。イベント開始信号EV1
は、すべてのゲート回路108〜111に入力される。
ゲート回路108では、イベント開始信号EV1が入力
されてから、クロック発振器107からのクロック信号
を立ち上がり時間計数用カウンタ/レジスタ113に出
力する。カウンタ/レジスタ113は、ピークタイミン
グ検出器104からピーク値を検出したことを示すタイ
ミング信号が入力されるまでクロック信号のカウントを
行い、カウント値をレジスタに記憶する。ゲート回路1
09は、イベント開始信号EV1が入力されると、第1
の比較器105bから出力されるリングダウン信号をリ
ングダウン計数用カウンタ/レジスタ114に出力する
と共に出力端子OT1からその信号を出力する。出力端
子OT1から出力されたリングダウン信号は、図1の対
応する計数器Cに入力されてカウントされる。リングダ
ウン計数用カウンタ/レジスタ114に入力されたリン
グダウン信号は、カウントされてレジスタに記憶され
る。ゲート回路110にイベント開始信号EV1が入力
されると、持続時間(デュレーション)計数用カウンタ
/レジスタ115にクロック信号を出力する。カウンタ
/レジスタ115はAEイベント設定器112からイベ
ント開始信号EV1が出力されてからイベント終了信号
EV2が出力されるまで、クロック信号をカウントして
計数値をレジスタに記憶する。ゲート回路111は、増
幅回路101から出力された増幅信号をエネルギ変換器
117で変換したエネルギ信号ENを、イベント開始信
号EV1が出力されてからエネルギ計数用カウンタ/レ
ジスタ116に出力する。カウンタ/レジスタ116
は、イベント終了信号EV2が入力されるまで、エネル
ギ信号ENをカウントして計数値をレジスタに記憶す
る。エネルギ信号は出力端子OT3から図1の対応する
計数器Cに出力される。出力端子OT2からは、イベン
ト開始信号EV1及びイベント終了信号EV2が出力さ
れ、これらの信号は図1のデータ処理用演算装置CPU
2に入力される。なおイベント開始信号EV1は、図1
の対応する計数器Cでカウントされる。ピーク検出器1
03で検出したピーク検出値PK、カウンタ/レジスタ
113で計数した立ち上がり時間RT、カウンタ/レジ
スタ114で計数したリングダウンカウントRDC、カ
ウンタ/レジスタ115で計数した持続時間DUR及び
カウンタ/レジスタ115で計数したエネルギENは、
データ処理用演算処理装置CPU2からの指令によりデ
ータとして出力されて共有メモリSMの所定アドレスに
記憶される。
【0021】各信号検出装置S1〜Simax では、AE
信号を検出すると上記の検出動作が行われ、各信号検出
装置の出力端子OT1〜OT3からはリアルタイムに信
号RD,EV1,EV2及びENが出力される。図5
(1),(2),(3)及び(imax )は信号検出装置
S1,S2,S3及びSimax に対応するセンサが検出
したAE信号を模擬的に示した例である。この図から判
るように、データは信号の終了時にはじめて確定するも
のであり、センサの取付け位置によって、各AE信号の
発生時刻及び終了時刻が異なり、発生順序と終了順序と
は一致しない。AE信号の発生時刻は、AE波発生源を
決定するために重要な要素であり、解析の基準となる要
素である。信号検出装置S1〜Simax からの各AE信
号の発生順序を基準にして、各信号検出装置S1〜Si
max からのデータを共有メモリSMに記憶させるための
アドレス付けを行うと、解析用演算装置の解析処理を速
くすることができる。
【0022】本実施例では、AE信号の発生順すなわち
各センサがAE信号を検出した順番に複数の信号検出装
置S1〜Simax が出力するデータを共有メモリSMに
記憶させるためのメモリアドレスの付与を行う。具体的
には、図3に示す手段201〜204及びメモリアドレ
ス割当表MATをデータ処理用演算装置内に構成する。
信号発生順位決定手段201は、信号検出装置S1〜S
imax の何れかの信号の開始を知ると、リアルタイムク
ロックRTCから時刻データを取得する。そして複数の
信号検出装置S1〜Simax に順番にアクセスして、イ
ベント開始信号EV1を出力した信号検出装置のうち最
も若い番号を特定する。信号発生順位決定手段201が
最初のAE信号の発生を検出すると、メモリアドレス割
当手段202は、メモリアドレス割当表MATの対応す
る信号検出装置の欄に割当てる共有メモリSMのアドレ
スを書込むと同時に共有メモリSMの割当てたアドレス
のメモリ部分にリアルタイムクロックRTCから得た時
刻データを書込む。そして次の信号検出装置Sn+1 〜S
imax に順番にアクセスして、イベント開始信号EV1
の発生を検出すると、前述と同様にしてメモリアドレス
割当表MATへのアドレスの書込みと共有メモリSMへ
の時刻データの書込みとを行う。このようにしてAE信
号の発生順に従ってメモリアドレスの付与を行う。図5
の例のように信号検出装置S2、S1,Simax ,S3
の順にAE信号を検出した場合には、この順番でアドレ
スが付与される。コンピュータによりデータ処理用演算
装置を構成する場合、各AE信号の発生時間差の間に前
述のアドレス付けを行うことは十分に可能である。同時
に複数のAE信号が発生した場合には、信号発生順位決
定手段201が複数の信号検出装置S1〜Simax にア
クセスする順番に従ってメモリアドレスの付与が行なわ
れる。尚この場合にも発生時刻には、アドレス付与の処
理時間の遅れを伴うことはない。
【0023】信号終了判定手段203は、信号発生順位
決定手段201と同様に複数の信号検出装置S1〜Si
max に順番にアクセスして、イベント終了信号EV2を
出力する信号検出装置を特定し、特定した信号検出装置
の割当アドレスをメモリアドレス割当表MATから読取
り、共有メモリSMの読取ったメモリアドレスのメモリ
部分にデータ(PK,RT,RDC,DUR,ENC
等)を書込む。この書込み作業はデータ書込み手段20
4により行う。この処理は、イベント終了信号EV2が
出力された順番に行なわれるので、すべてのAE信号が
終了するまでデータの書込みを待つ必要がなく、データ
処理が速くなる。
【0024】データ処理用演算装置CPU2としてコン
ピュータを用いた場合に、図3の手段201〜204を
ソフトウエアで実現する場合には、例えば図4に示すア
ルゴリズムに従ってプログラムを作成すればよい。図4
のアルゴリズムでは、何れかの信号検出装置からイベン
ト開始信号EV1が出力されるとステップST2からス
テップST3に進む。ステップST4からステップST
9までは、信号発生決定手段201とメモリアドレス割
当手段202を実現するものである。ステップST3で
AE信号の発生時刻を取得し、ステップST4で最初の
信号検出装置S1を特定し、ステップST5で特定した
信号検出装置からイベント開始信号EV1が出力されて
いるか否かを判定し、信号EV1が出力されていない場
合には、ステップST8に進んで次の信号検出装置を特
定する。ステップST5でイベント開始信号EV1の発
生を検出するとステップST6に進み、メモリアドレス
の割当とメモリアドレス割当表へのメモリアドレスの書
込みを行う。次にステップST7で時刻データを共有メ
モリに書込み、ステップST8へと進む。ステップST
9で全ての信号検出装置へのアクセスが終了したことを
検出すると、ステップST10へと進む。
【0025】ステップ10からステップST16は、図
3の信号終了判定手段203とデータ書込み手段204
とを実現する。ステップST10で何れかの信号検出装
置からのイベント終了信号EV2の発生を検出すると、
ステップST11へと進み、ステップST11で最初の
信号検出装置S1を特定し、ステップST12で特定し
た信号検出装置からイベント終了信号EV2が出力され
ているか否かを判定し、信号EV2が出力されていない
場合には、ステップST15に進んで次の信号検出装置
を特定する。ステップST12でイベント終了信号EV
2の発生を検出すると、ステップST13に進んで、メ
モリアドレス割当表からメモリアドレスを取得し、ステ
ップST14で信号検出装置iのデータを共有メモリに
書込み、ステップST15へと進む。ステップST16
で全ての信号検出装置へのアクセスが終了したことを検
出すると、ステップST2へと進む。以後これを繰り返
す。尚各信号検出装置はデータを出力すると各カウンタ
/レジスタに記憶しているデータを自動的にリセットす
る。
【0026】計数器C11〜Cimax は、対応する信号
検出装置がそれぞれ出力するリングダウン信号RDの発
生回数を累積して、累積値を記憶部に記憶する。計数器
Cimax +1〜Cimax×2 は対応する信号検出装置がそれ
ぞれ出力するイベント開始信号EV1の発生回数を累積
して、累積値を記億部に記憶する。計数器C(imax×2
+1 )〜計数器Cimax ×3 は、対応する信号検出装
置がそれぞれ出力するエネルギ信号の発生回数を累積し
て、累積値を記憶部に記憶する。各計数器の記憶部は、
解析用演算装置CPU1のメモリの一部を構成している
ため、解析用演算装置CPU1は解析に各累積値を必要
とする場合には、共有メモリに記憶されているデータか
ら累積値を演算しなくても、直ちに累積値を得ることが
できる。従って解析用演算装置CPU1の解析処理作業
が速くなる。
【0027】解析用演算装置CPU1は、共有メモリS
Mに記憶されたデータ及び計数器C1〜Cimax ×3 に
記憶された累積値を用いて解析作業を行って、その結果
をCRTやプリンタ等から表示装置DPに表示させる。
解析用演算装置CPU1で行う解析処理では、各パラメ
ータのグラフ表示のための解析や、AEイベントの発生
位置の分布解析等を実行する。
【0028】上記実施例では、計数器C〜Cimax ×3
を用いて累積値を求めているが、計数器C〜Cimax ×
3 を用いずに、データ処理用演算装置CPU2により、
累積演算を行ってもよい。またデータ処理用演算装置C
PU2で、解析用演算装置CPU1で行うその他の演算
の一部を分担するようにしてもよい。
【0029】上記実施例において、解析用演算装置及び
表示装置としては、市販のマイクロコンピュータ及びデ
ィスプレイを用いることができる。そしてその他の構成
は、適宜のチャンネルボードに構成し、市販のマイクロ
コンピュータと接続するように構成することができる。
【0030】また上記実施例は複数のセンサを用いるも
のであるが、請求項1〜3の発明は1個のセンサを用い
る場合にも当然適用できるものである。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、データ処理用
演算装置を設け且つデータを記憶するメモリを解析用演
算装置とデータ処理用演算装置の両方から同時にアクセ
スできる共有メモリとしたので、データをメモリに記憶
させる作業とメモリから読み出したデータを解析する解
析作業とを実質的に並行して行うことができ、データ転
送の時間も不要であるのでセンサの数が多くなった場合
でもデータの高速取得・処理が可能になる利点がある。
請求項2の発明によれば、データ処理用演算装置に解析
用演算装置の解析処理の一部を分担させたので、解析す
べきデータの量が多い場合でも、データの解析処理速度
を速くすることができる利点がある。請求項3の発明に
よれば、累積すべきデータをそれぞれ計数して累積値を
記憶部に記憶する計数器を各信号検出装置に対応して設
け、計数器の記憶部を解析用演算装置で用いるメモリの
一部としたので、解析用演算装置を用いて累積演算を行
う必要がなく、またデータ転送の時間も不要となるた
め、解析用演算装置の負担を少なくしてデータの解析処
理速度を速くすることができる利点がある。請求項4の
発明によれば、複数の信号検出装置が出力するデータを
AE信号の発生順に共有メモリに記憶させるようにメモ
リアドレスの付与を行うため、解析用演算装置による解
析処理速度が速くなる利点がある。請求項5の発明によ
れば、全ての信号検出装置の信号検出の終了を待たず
に、アコースティックエミッション信号の終了を検出す
ると信号検出を終了した信号検出装置のデータから順次
共有メモリに記憶させるため、共有メモリへのデータの
記憶処理が速くなる。請求項6の発明によれば、メモリ
アドレス割当表へのメモリアドレスの書込みと一緒に共
有メモリの対応するメモリアドレスのメモリ部分へのリ
アルタイムクロックの出力(AE信号の発生時刻)の書
込みを行うため、リアルタイムクロックの出力をAE信
号の検出が終るまで一時的に記憶しておくためのメモリ
が不要になる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の概略構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の実施例で用いる信号検出装置の構成を
示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例のデータ処理用演算装置の具体
的構成の一例を説明するためのブロック図である。
【図4】各信号検出装置で検出するAE信号の状態を模
擬的に示す波形図である。
【図5】データ処理用演算装置をソフトウエアを用いて
実現する場合のアルゴリズムを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
S1〜Simax …信号検出装置、RTC…リアルタイム
クロック、SM…共有メモリ、DP…表示装置、C1〜
Cimax ×3 …計数器、MAT…メモリアドレス割当
表、CPU1…解析用演算装置、CPU2…データ処理
用演算装置、201…信号発生順位決定手段、202…
メモリアドレス割当手段、203…信号終了判定手段、
203…データ書込み手段。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計測物の表面に配置した少なくとも1
    つのセンサに対応して設けられて対応する前記センサが
    検知したアコースティックエミッション信号に基づき解
    析に必要なデータを発生する少なくとも1つの信号検出
    装置と、前記少なくとも1つの信号検出装置が出力する
    前記データを記憶するメモリと、解析用演算装置を備え
    て前記メモリに記憶された前記データに基づいて解析処
    理を行うデータ解析装置とを具備してなるアコースティ
    ックエミッション計測処理装置であって、前記少なくと
    も1つの信号検出装置が出力する前記データを前記メモ
    リに記憶させるためのデータ処理を行うデータ処理用演
    算装置を設け、前記メモリを前記解析用演算装置と前記
    データ処理用演算装置の両方から同時にアクセスできる
    共有メモリとすることを特徴とするアコースティックエ
    ミッション計測処理装置。
  2. 【請求項2】 前記データ処理用演算装置に前記解析用
    演算装置の解析処理の一部を分担させる請求項1に記載
    のアコースティックエミッション計測処理装置。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも1つの信号検出装置が出
    力するパラメータの内累積すべきパラメータをそれぞれ
    計数して累積値を記憶部に記憶する計数器を各信号検出
    装置に対応して設け、 前記計数器の前記記憶部を前記解析用演算装置で用いる
    メモリの一部とすることを特徴とする請求項1に記載の
    アコースティックエミッション計測処理装置。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも1つのセンサ及び信号検
    出装置はそれぞれ複数個設けられ、前記データ処理用演
    算装置は、前記複数の信号検出装置が出力するデータを
    アコースティックエミッション信号の発生順に前記共有
    メモリに記憶させるためのメモリアドレスの付与を行う
    請求項1または3に記載のアコースティックエミッショ
    ン計測処理装置。
  5. 【請求項5】 前記データ処理用演算装置は、アコース
    ティックエミッション信号の終了を検出すると信号検出
    を終了した信号検出装置のデータを前記共有メモリに順
    次記憶させる請求項4に記載のアコースティックエミッ
    ション計測処理装置。
  6. 【請求項6】 前記データ処理用演算装置は、 リアルタイムクロックと、 前記複数の信号検出装置に割当られたメモリアドレスを
    記憶するメモリアドレス割当表と、 前記複数の信号検出装置の出力からアコースティックエ
    ミッション信号の発生順位を決定する信号発生順位決定
    手段と、 前記信号発生順位決定手段が決定した順位に従って前記
    複数の信号検出装置に対するメモリアドレスを割当てて
    前記メモリアドレス割当表にメモリアドレスを書込むと
    共に前記共有メモリの対応するメモリアドレスのメモリ
    部分に前記リアルタイムクロックの出力を書込むメモリ
    アドレス割当手段と、 前記複数の信号検出装置がそれぞれ検出するアコーステ
    ィックエミッション信号の終了を判定し、信号検出が終
    了した信号検出装置に対応するメモリアドレスを前記メ
    モリアドレス割当表から読み出す信号終了判定手段と、 前記信号終了判定手段が読み出したメモリアドレスに該
    当する前記共有メモリのメモリ部分に対応する信号検出
    装置が検出したデータを書込むデータ書込み手段とを具
    備している請求項5に記載のアコースティックエミッシ
    ョン計測処理装置。
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