JP3183383B2 - 多層階給水配管系における給水量制御方法 - Google Patents

多層階給水配管系における給水量制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプの回転数ま
たは/及び稼働台数を増減させて吐出量を調整するポン
プを用いて、不特定多数の端末給水口を有する多層階給
水配管系の各端末給水口から均等かつ必要な流量が得ら
れるように給水量を制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、特定の配管末端における所要の
圧力を均等に保持したいという使用者側からの要請に対
し、可変速モータにより駆動するポンプの回転速度を変
化させて対応する方法が提示されている。この場合、吐
出圧力を一定にする方式、あるいは推定末端圧力を一定
にする方式など種々なる制御方式が提案されている。吐
出圧力を一定にする方式としては、特公平5−4184
0号公報の第1頁から第2頁にかけて、従来例として記
載されている可変速給水装置がある。この場合、図6に
示すように定圧制御されるポンプ性能曲線が開示されて
あり、横軸には流量が、縦軸には圧力が表示され、21
がポンプの性能曲線である。この場合、ポンプの吐出圧
力Pは配管末端必要圧力Pnに最大流量時の管路の圧力
損失Pcを加えた圧力でポンプの吐出圧力が一定圧力に
なるように回転速度を制御している。しかし、この方法
によると流量の二乗に比例して変化する管路の抵抗のた
め配管末端の必要圧力Pnの変動が大きく、図6の斜線
で示す範囲ではエネルギーの損失が生じる。また、上記
公報には、上記従来例に連なる他の従来例として、末端
圧力を一定にする方法も同時に記載されている。すなわ
ち、図7に示すように、末端圧力が一定になるように、
管路の圧損を見込んでポンプの吐出圧力Pを定める。管
路の圧力損失Pcの流量に対応する変化、すなわち、抵
抗曲線に従ってポンプ吐出圧力を変化させる。図7では
ポンプを用いた給水設備で配管末端の必要圧力に、この
場合の見込みの圧力損失を加えた分をポンプ吐出圧力と
している。しかしながら、このような方法は流量計が必
要であるため高価である。そして、この場合、配管は個
々に異なり、ポンプ特性も個々に異なるため、個別のポ
ンプ装置毎に適用せざるを得ず、大規模のポンプ設備に
は可能としても、大量生産し、汎用されるポンプ装置に
は不向きであると記載されている。また、特公平4−7
300号公報に記載された「可変速ポンプを備えた給水
装置」のようにポンプの性能を記憶させておいて制御す
る方法もあるが、データを採取するために膨大な時間と
労力とを必要とし、実際的でない。
【0003】特公平5−9639号公報には、変速原動
機と、この変速原動機により駆動されるポンプと、前記
変速原動機の速度を制御する速度制御手段と、このポン
プの吐き出し側の圧力を検出する圧力検出手段と、前記
速度制御手段を制御する信号を発生する中央演算処理手
段と、前記ポンプを連結した管路系の負荷抵抗曲線の関
数、及び前記ポンプの任意の回転速度におけるH〜Q性
能曲線の関数を記憶する記憶手段とを備え、前記H〜Q
性能曲線の関数と吐き出し圧力とから管路系を流れる流
量を演算する。次に、この流量と負荷抵抗曲線の関数か
ら目標圧力を演算し、実運転点における吐き出し圧力が
目標圧力になるようにポンプの回転速度を制御する方法
とその装置が開示されている。このようにして、圧力検
出手段で検出されたポンプの吐き出し側の圧力から、記
憶手段に記憶されたH〜Q曲線の関数に基づいて、流量
計を用いることなしに管路系を流れる流量Qを演算によ
り求め、さらに、この流量Qと管路系の負荷抵抗曲線の
関数とから目標圧力を演算により求めることができる。
したがって、ポンプの回転速度をH〜Q曲線上の演算に
より求めた目標圧力と合致する点で示される回転速度に
制御すれば、流量を検出する必要がなく推定末端圧力を
一定して制御することが可能になるとするものである。
ただし、Qの演算には詳細なポンプ特性と、据付け現場
の状態とが判っている必要があり、また大量生産方式に
よるのは容易なものではない。
【0004】この他に、特公平6−12116号公報に
て開示された発明として、給水管の圧力検出手段と、原
動機の可変速手段と、ポンプの回転速度信号を出力する
回転速度検出手段と、使用最大水量時必要圧力の設定手
段と、締切り時の必要最低圧力の設定手段と、ポンプ締
切り運転時の圧力とポンプの回転数との関係を記憶した
データテーブルと、ポンプの回転速度信号により表され
る回転速度に対応する目標圧力をデータテーブルにて検
索して得られるポンプ回転速度と前記の使用最大水量時
必要圧力及び締切り時の必要最低圧力とを用いた演算に
よって得られた係数を用いて求められたポンプ回転速度
により目標圧力を算出し、この目標圧力を表す目標信号
を出力する目標圧力演算手段と、ポンプ吐き出し圧力と
目標圧力とが一致するように、前記可変速の回転速度を
制御する可変速給水装置とを設けた可変速給水装置が開
示されている。上述の末端圧力一定方式は、不特定多数
の給水配管末端のうち、最も給水圧力の低い場所を給水
配管末端とし、その配管末端の圧力を一定に保持するこ
とを狙ったものであって、ポンプを使用する不特定多数
の給水配管を含む全体の系では不必要な電力が消費され
ていることになる。即ち、最も給水圧力の低い場所を給
水配管末端以外のとする場合には、給水配管末端には必
要以上の圧力が与えられていることになり、電力が不必
要に消費されていることになる。また、従来のインバー
タによる可変速原動機を使用したポンプによる給水圧制
御装置は、必要圧力を制御する場合にその圧力変動の時
間的要素が考慮されていない。さらにまた、上記の従来
技術には、共に、流量調整弁として近時盛んに使用され
るフラッシュバルブの動作、すなわち、通水路の大きさ
と、小穴の管径とを加減することにより給水量と給水時
間とを加減し、調整する動作を考慮したものではなく、
また、時間的要素を含んだ給水配管末端圧力の制御方式
の考慮がなされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、流量検出
器を使用することなく、常設する圧力計が検出する圧力
に基づいて、不特定多数の端末給水口を有する多層階給
水配管系の各端末給水口から得られる放水の流量を均等
かつ必要流量にして得られ、また、ポンプの吐出量の変
動に伴う吐出圧力の時間的応答を早めて省エネルギー効
果の大きくするようにポンプ吐出量を制御する方法を
示することを目的とする。
【0006】(1)垂直方向配管から上下多層階に分岐
して設けられた多数の水平方向配管に取着された不特定
多数の端末給水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給
水が使用時に得られるように給水流量を制御するため、
下方に配設されたポンプの吐出口近くに常設の圧力計を
配備し、また、前記各上下多層階に分岐された多数の水
平方向配管の各基部に流量調整弁を介装させた後、使用
時に前記全ての端末給水口から均等かつ必要量の流量の
放水が得られるように、前記各階の流量調整弁の開度を
各々調整した後、前記圧力計からの信号により前記ポン
プの回転数または/及び稼働台数を増減する吐出量制御
器によって前記ポンプからの吐出量を自動的に調整する
多層階給水配管系における給水量制御方法において、
階層の流量調整弁の開度及びポンプの吐出量を調整する
方法が、各水平部位毎に配設された水平方向給水配管の
給水配管末端部に仮設圧力計を着脱自由に配設した後、
給水圧力が低い箇所の近くに常設された圧力計が検出す
る圧力を目標圧力Hmとして設定するための目標圧力の
設定工程と、各水平部位にある水平方向給水管に配設さ
れた流量調整弁の開度を調整する流量調整弁の開度調整
工程と、常設の圧力計の検出する圧力の変動を捕らえて
ポンプの吐出量を調整するポンプ吐出量の調整工程から
なり、目標圧力の設定工程が、多層階給水配管計の全て
の流量調整弁と端末給水口を閉じた状態で、垂直方向給
水配管で最も実揚程の高い最上層水平部位(m階)にお
いて連結される水平方向給水管に設けられている流量調
整弁、及び当該水平部位に位置する最末端給水口を含む
特定少数の端末給水口のみを全開にして放水し、線形プ
ログラミングのシンプレックス法に基づいて当該水平部
位の給水配管に位置する全給水口を全開して放水したと
きの流量抵抗を推定して、目標圧力Hmを設定する工程
であり、各水平部位に設けられた流量調整弁の開度を調
整する流量調整弁の開度調整工程が、給水管系の実揚程
が最上層階(m階)水平部位を除く、1階からm−1階
に水平部位が変化する都度、異なる各水平部位毎に、他
の水平部位に設けられている水平方向配水管に配設され
た流量調整弁及び端末給水口を一旦全て閉じた状態に保
持した後、当該各水平部位に設けられた流量調整弁及び
当該各水平部位に位置する最末端給水口を含む特定少数
の端末給水口のみを全開にして放水し、線形プログラミ
ングのシンプレッ クス法に基づいて当該水平部位の給水
配管に位置する全給水口を全開して放水したときの流量
抵抗を推定して、当該給水配管末端部において必要とし
て予め要請された圧力Foを維持し、また常設圧力計が
目標圧力Hmを維持するように、当該調整弁の開度を調
整する工程であり、ポンプの吐出量の調整工程が常設の
圧力計の検出する圧力変動を捕らえてポンプの吐出量を
調整する工程であり、目標圧力工程及び流量調整弁の開
度調整工程が終了した後において、多層階給水配管系の
端末給水口が開閉されるにつれて、ポンプの吐出口に近
く常設された圧力計によりポンプから吐出する水圧を検
出し、この検出圧力が目標圧力Hmを保持するように、
ポンプの回転数又は/及び稼働台数を調整する工程であ
ることを特徴とする直接給水式多層階給水配管における
給水量制御方法。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】(2)垂直方向配管から上下多層階に分岐
して設けられた多数の水平方向配管に取着された不特定
多数の端末給水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給
水が使用時に得られるように給水流量を制御するため、
給水圧力が低い箇所の近くに常設の圧力計を配備し、ま
た、前記各上下多層階に分岐された多数の水平方向配管
の各基部に流量調整弁を介装させた後、使用時に前記全
ての端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が得ら
れるように、前記各階の流量調整弁の開度を各々調整し
た後、前記圧力計からの信号により前記ポンプの回転数
または/及び稼働台数を増減する吐出量制御器によって
前記ポンプからの吐出量を自動的に調整する多層階給水
配管系における給水量制御方法において、各階層の流量
調整弁の開度及びポンプの吐出量を調整する方法が、各
水平部位毎に配設された水平方向給水配管の給水配管末
端部に仮設圧力計を着脱自由に配設した後、給水圧力が
低い箇所の近くに常設された圧力計が検出する圧力を目
標圧力Hmとして設定するための目標圧力の設定工程
と、各水平部位にある水平方向給水管に配設された流量
調整弁の開度を調整する流量調整弁の開度調整工程と、
常設の圧力計の検出する圧力の変動を捕らえてポンプの
吐出量を調整するポンプ吐出量の調整工程からなり、目
標圧力の設定工程が、多層階給水配管計の全ての流量調
整弁と端末給水口を閉じた状態で、垂直方向給水配管で
最も実揚程の高い最上層水平部位(m階)において連結
される水平方向給水管に設けられている流量調整弁、及
び当該水平部位に位置する当該水平部位に位置する最末
端給水口を含む特定少数の端末給水口のみを全開にして
放水し、線形プログラミングのシンプレックス法に基づ
いて当該水平部位の給水配管に位置する全給水口を全開
して放水したときの流量抵抗を推定して、目標圧力Hm
を設定する工程であり、各水平部位に設けられた流量調
整弁の開度を調整する流量調整弁の開度調整工程が、給
水管系の実揚程が最上層階(m階)水平部位を除く、1
階からm−1階に水平部位が変化する都度、異なる各水
平部位毎に、他の水平部位に設けられている水平方向配
水管に配設された流量調整弁及び端末給水口を一旦全て
閉じた状態に保持した後、当該各水平部位に設けられた
流量調整弁及び当該各水平部位に位置する最末端給水口
を含む特定少数の端末給水口のみを全開にして放水し、
線形プログラミングのシンプレッ クス法に基づいて当該
水平部位の給水配管に位置する全給水口を全開して放水
したときの流量抵抗を推定して、当該給水配管末端部に
おいて必要として予め要請された圧力Foを維持し、ま
た常設圧力計が目標圧力Hmを維持するように、当該調
整弁の開度を調整する工程であり、ポンプの吐出量の調
整工程が常設の圧力計の検出する圧力変動を捕らえてポ
ンプの吐出量を調整する工程であり、目標圧力工程及び
流量調整弁の開度調整工程が終了した後において、多層
階給水配管系の端末給水口が開閉されるにつれて、給水
圧力が低い箇所の近くに常設された圧力計によりポンプ
から吐出する水圧を検出し、この検出圧力が目標圧力H
mを保持するように、ポンプの回転数又は/及び稼働台
数を調整する工程であることを特徴とする直接給水式多
層階給水配管における給水量制御方法。
【0014】(3)常設された圧力計にて検出された圧
力の変動に基づきポンプの回転数または/及び稼働台数
を制御する場合に、ポンプに吐出量制御器を、圧力計に
圧力算出部をそれぞれ連接し、さらに、圧力算出部と吐
出量制御器との間には圧力データを搬送する回路を設
け、常設された圧力計で一定短時間内に検出した圧力に
基いて、上記圧力算出部で一定短時間内の平均圧力を算
出し、上記圧力算出部から一定短時間毎に搬送される圧
力データの変動に準じて、吐出量制御器においてポンプ
の回転数または/及び稼働台数を適正ポンプの回転数ま
たは/及び稼働台数に調整することを特徴とする(1)
又は(2)項のいずれかに記載の多層階給水配管系にお
ける給水量制御方法。
【0015】(4)常設する圧力計の検出する圧力が目
標圧力と合致するように、ポンプの回転数または/及び
稼働台数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間毎
に搬送される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が負
のときには速やかにポンプの回転数または/及び稼働台
数を最大にして常設された圧力計の検出する圧力を目標
圧力Hmに復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間
の間はポンプの回転数または/及び稼働台数を変化させ
ず、圧力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと等
しくなるまでポンプの回転数または/及び稼働台数を順
次低下させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しく
は正の状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合に
はポンプの稼働を停止することを特徴とする(1)ない
し(3)項のいずれか1項に記載の多層階給水配管系に
おける給水量制御方法。
【0016】(5)常設する圧力計の検出する圧力が目
標圧力と合致するように、ポンプの回転数または/及び
稼働台数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間毎
に搬送される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が負
のときには、ポンプの回転数または/及び稼働台数を順
次増大させて常設された圧力計の検出する圧力を目標圧
力Hmに復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間の
間はポンプの回転数または/及び稼働台数を変化させ
ず、圧力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと等
しくなるまでポンプの回転数または/及び稼働台数を順
次低下させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しく
は正の状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合に
はポンプの稼働を停止することを特徴とする(1)ない
し(3)項のいずれか1項に記載の多層階給水配管系に
おける給水量制御方法。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、
験例によって以下に図面を参照して詳述する。図1は本
発明に係る実験例の、給水配管系内の給水量制御装置の
各部配置を示す立面配置図である。図において、1はポ
ンプ、2は垂直方向配管、3は水平方向配管、4は流量
調整弁、6は給水配管末端部、7は仮設圧力計、8は端
末給水口、9は吐出量制御器10は圧力算出部、11は
圧力計である。図2は本発明に係る実験例の、給水配管
系内の給水量制御装置の各部配置を示す平面配置図であ
る。
【0023】[ 実験例1]図1及び図2に基づいて給
水量制御方法とその結果を説明する。 垂直方向給水配
管2及びそれから上下多層階に分岐して設けられた水平
方向給水配管3・・・に取着された不特定多数の端末給
水口(蛇口)8・・・の全てから、均等な流量の給水が
使用時に得られるように給水流量を制御する多層階給水
配管系における給水量制御方法として、前記各上下多層
階に分岐された水平方向給水配管の基部に流量調整弁4
・・・を介装させた後、前記全ての端末給水口8・・・
から均等かつ必要流量の放水が得られるように前記各階
層の水平方向給水配管に設けられた各流量調整弁4・・
・の開度を各々調整して給水した。
【0024】[実験例2]図1及び図2に基づいて、仮
設圧力計を使用したポンプの吐出量の調整とその結果を
説明する。ポンプ1に連接させた垂直方向給水配管2に
各水平部位(各階)毎に配設された水平方向給水配管3
・・・を連接し、上記垂直方向給水配管2と各水平部位
毎の水平方向給水配管3・・・との連接部に近く、各水
平方向給水配管毎に流量調整弁4・・・を設け、さら
に、ポンプ1の吐出口に近い垂直方向給水配管2に圧力
計11を常設し、また、各水平方向給水配管毎の給水配
管末端部6・・・に順次仮設圧力計7・・・を配設す
る。その後、すべての流量調整弁4・・・と端末給水口
8・・・とを閉じた状態で、垂直方向給水配管2で最も
実揚程の高い位置において連接されている水平部位に設
けられている水平方向給水配管に設けられている流量調
整弁4・・・と、この水平部位に位置する最末端給水口
を含み使用される最大使用数の端末給水口8・・・とを
全開し、該水平部位の給水配管末端部6・・・に設けら
れた仮設圧力計7・・・が検出した最上階の給水配管末
端部の水圧を読み取り、該仮設圧力計7・・・の検出す
る圧力が、当該給水配管末端部において必要として予め
要請された圧力Fo を保持するように、ポンプ1の吐出
量を調整し、調整の終わった時点で、ポンプ1の吐出口
に近い垂直方向給水配管2に配設した圧力計11の検出
圧力を目標圧力Hm として定める。
【0025】その後、実揚程が1階からm−1階まで変
化する都度、各段階で異なる各水平部位毎に、その他の
水平部位の水平方向給水配管に設けられた流量調整弁4
・・・と端末給水口8・・・とを全て閉じた状態に保持
すると共に、当該水平部位に位置する最末端給水口を含
み使用される最大使用数の端末給水口8・・・とを全開
し、当該水平方向給水配管の給水配管末端部6に設けら
れた仮設圧力計7・・・(P1 からPm-1 )が検出し
た当該水平方向給水配管の給水配管末端部の水力が、当
該給水配管末端において必要として予め要請された圧力
F0 を保持するように、当該水平部位の流量調整弁4
・・・(S1 からSm-1 )の開度を調整し、各水平部
位毎に流量調整弁4・・・の開度を調整した後は、各水
平部位毎に配設した仮設圧力計7・・・を系外に排除す
る。 その後は、ポンプ1の吐出口に近く常設された圧
力計11から吐出量制御器9に搬送される圧力データを
基準として、ポンプ1の吐出口に近く常設された圧力計
11の検出値がポンプ吐出目標圧力Hm を保持するよ
うにして、ポンプ1の吐出量を調整した。その結果、多
層階給水配管系における各端末給水口8・・・から得ら
れる放水の流量を均等かつ必要流量に制御することがで
きた。
【0026】図3は本発明に係る別の実験例になる給
配管系内の給水量制御装置の各部配置を示す立面配置図
である。図において、10は圧力算出部である。図4は
本発明に係る実験例になる給水配管系内の給水量制御装
置の各部配置を示す平面配置図である。 [実験例3]図3及び図4に基づいて、圧力算出計を使
用したポンプの吐出量の調整とその結果を説明する。常
設された圧力計11にて検出された検出圧力データを吐
出量制御器9に搬送する場合に、ポンプ1に吐出量制御
器9を、圧力計11に圧力算出部10をそれぞれ連接
し、さらに、圧力算出部10と吐出量制御器9との間に
は圧力データを搬送する回路を設け、常設された圧力計
11で一定短時間内に検出した圧力に基づいて、上記圧
力算出部10で一定短時間内の平均圧力を算出し、上記
圧力算出部10から一定時間毎に搬送される圧力データ
の変動に準じて、吐出量制御器9においてポンプ1の吐
出量を適正ポンプ吐出量に調整する外は実験例1と同様
にして処理した。その結果、さらに精度よく端末給水口
8・・・から得られる放水の流量を均等かつ必要流量に
制御することができた。
【0027】[実験例4]平均圧力から目標圧力Hm
を減じて得る圧力差が負、0、正の各の場合におけるポ
ンプ吐出量の調整と、その結果について説明する。前記
実験例2または実験例3において、適正ポンプ吐出量に
合わせてポンプ1の吐出量を調整する場合、常設の圧力
計11の検出した圧力、または一定短時間内の平均圧力
から目標圧力Hm を減じて得る圧力差が負のときに
は、速やかにポンプの吐出量を最大にして常設する圧力
計の検出する圧力を目標圧力Hm に復帰させ、圧力差
が0のときには、一定短時間までポンプ1の吐出量を変
化させず、圧力差が正のときには、ポンプ1の吐出量を
順次低下させて、常設する圧力計の検出する圧力が目標
圧力Hm になるまで調整し、一定短時間毎の圧力差が
0若しくは正の状態が数次の連続する一定単位時間に及
ぶ場合にはポンプの稼働を停止することするようにし
た。その結果、さらに好ましい吐出量の調整が得られ、
放水の流量を均等かつ必要流量に制御することができ
た。
【0028】〔実験例5〕各水平部位(各階)の給水配
管入口に制御弁を設けてなる給水圧制御装置において、
各々独立した水平部位の制御弁の開度を定める際に、全
給水配管末端を開口することなく特定の個所の給水配管
末端のみ開口して、線形プログラミングのシンプレック
ス法を用いることにより複雑な設定手段を排除して容易
に、目標圧力及び調整弁の開度を設定する場合の実験例
を説明する。i階の水平部位において連結される水平方
向給水管に設けられている流量調整弁、及び当該水平部
位に位置する最末端給水口を含む特定少数の端末給水口
のみを全開にして放水し、該最上層水平部位に設けられ
ている給水配管末端部に配設された仮設圧力計の検出す
る水圧を読み取り、読み取った仮設圧力計の圧力Fmが
当該給水配管末端部において必要として予め要請された
圧力Foを維持するように、ポンプの回転数または/及
び稼働台数を調整し、調整の終った時点で当該常設の圧
力計が検出する圧力を目標圧力Hm、Viをi階の調整
弁Siの流量抵抗、Riをi階の全管路抵抗、hiをi階
の実揚程とするとi階において次の(1)式が成立す
る。Hm=Vi +Ri +hi +Fo今i階の水平部
位階の給水口の数をn、riを調整弁からそれぞれの給
水口までの管路抵抗、inを相隣る給水口間の管路抵抗
(但し、i は調整弁から第1番目の給水口までの管路抵
抗でri に等しい)とすると、riとinの関係があるの
で、Riは(2)式で示される。 ri 1=Li 1 ri 2=Li 1+Li 2 ri 3=Li 1+Li 2+ Li 3 ・ ・ ri n=Li 1+ Li 2+ Li 3+………+Li n Ri=ri 1+ri 2+ri 3+………+ri n =n Li 1+(n−1)Li 2+(n−2)Li 3+…+Li n ……… (2) ここで、Li 1=Li 2=Li 3=………=Li nとするとri nは(3)式 で示される。 ri n=Li 1+ Li 2+Li 3+………+Li n=n Li ………(3) (1)式と(3)式から(4)式が得られる。 Ri=〔n(n+1)/2〕Li 1 …………… (4) (4)式から、Li 1は調整弁から第1番目の給水口ま
での管路抵抗Li 1が実験的に求められれば、i階の全
管路抵抗Riを計算で求めることができる。
【0029】今、多層階給水配管系全ての流量調整弁と
端末給水口を閉じた状態で、垂直方向配管で最も実揚程
の高い最上階層水平部位(m階)において連結される水
平方向配管に設けられている流量調整弁、及び当該水平
部位に位置する最末端給水口のみを全開にして放水し、
該最上層水平部位に設けられている給水配管末端部に配
設された仮設圧力計の検出する水圧を読み取り、読み取
った仮設圧力計の圧力Fmが当該給水配管末端部におい
て必要として予め要請された圧力Foを維持するよう
に、ポンプの吐出量を調整し、調整の終った時点で常設
の圧力計が検出する圧力をHm'とすると(5)式が成
立する。 Hm’=Vm+rmn+hm+F =Vm+nLm +hm+F ……… (5) また、当該最上層水平部位における流量調整弁及び通常
使用される最大数の端末給水管を全開し、仮設圧力計の
圧力Fmが当該給水配管末端部において必要として予め
要請された圧力Foを維持するように、ポンプの吐出量
を調整したときの常設圧力計の指示値をHmとすれば
(6)式が成立し、(5)式と(6)式から(7)式が
得られる。 Hm=Vm+Rm+hm+F =Vm+〔n(n+1)/2〕Lm 1+hm+F ……… (6) Hm =Vm+〔(n+1)/2〕〔Hm’−(Vm+hm+Fo )〕+hm +Fo ……… (7) (7)式において、Vm=0とすれば、測定したHm’
を用いて目標圧力Hmを知ることができる。
【0030】次に給水管系の実揚程が1階からm−1階
に水平部位が変化する都度、異なる各水平部位毎に、他
の水平部位に設けられている水平方向配水管に配設され
た流量調整弁及び端末給水口を一旦全て閉じた状態に保
持した後、当該各水平部位に設けられた流量調整弁を及
び当該各水平部位に位置する最末端給水口をのみを全開
にして、当該水平部位に設けられた水平方向給水管の給
水配管末端部に仮設した仮設圧力計(P1からPm-1)
の検出圧力(F1からFm-1)が、当該給水配管末端部
において必要として予め要請された圧力Fo及び常設圧
力計が目標圧力Hmを保持するように、当該水平部位に
設けられた流量調整弁(S1からSm-1)の流量抵抗
(V1からVm-1)を(8)式を用いて計算して、仮の
設定開度による流量抵抗をVi’を決める。 Hm =Vi’+rin +hi+Fo =Vi’+nLi +hi+Fo ……… (8) 但し、i=1,2,……………,m−1
【0031】次いで当該水平方向給水管に通常使用され
る最大数の端末給水口を全開にして放水した場合に、当
該給水配管末端部において必要として予め要請された圧
力Foを維持し、かつ前記の常設の圧力計が目標圧力H
mを維持できるように当該各階に設けられた流量調整弁
(S1からSm-1)の流量抵抗(V1からVm-1)を、線
形プログラミングのシンプレックス法により(10)式
で算出し、調整弁の開度を再度調整する。 Hm=Vi+Ri+hi+F =Vi+〔n(n+1)/2〕i +hi+Fo ……… (9) Hm=Si+〔(n+1)/2〕〔Hm−(Si’+hi+F )〕+hi+Fo ………(10) 最後に、通常使用される端末給水口の最大数を考慮して
上記の計算による各階の流量調整弁の開度を再調整し、
各階の流量調整弁の開度を決定する。以上のように水平
方向給水管の流量抵抗を線形プログラミングのシンプレ
ックス法に基づき推定し、容易に各水平部位に設けられ
た流量調整弁の開度を調整することにより、短時間に効
率よく流量調整弁の開度を決めることができる。
【0032】[実験例6]図3及び図4に基づいて、平
均圧力の圧力算出部による吐出量制御と、その結果を説
明する。圧力計11と吐出量制御器9との間に、圧力計
11にて一定時間内に表示された圧力を集計し平均圧力
を算出し、この平均圧力を一定時間毎に吐出量制御器9
に向けて搬送する圧力算出部10が配設された以外は、
実験例2と同様の給水配管系を設けて実施した。その結
果、多層階給水配管系における各端末給水口8・・・か
ら得られる放水の流量を均等かつ必要流量に制御するこ
とができた。また、各作動部の損耗度をより低減させ、
装置の保守をより容易にすることができた。
【0033】[実験例7]図3及び図4に基づいて、平
均圧力の圧力算出部による吐出量制御と、その結果を説
明する。圧力計11と吐出量制御器9との間に、圧力計
11にて一定短時間内に表示された圧力を集計し平均圧
力を算出し、この平均圧力を一定時間毎に吐出量制御器
9に向けて搬送する圧力算出部10が配設された以外
は、実験例5と同様の給水配管系を設けた。その結果、
多層階給水配管系における各端末給水口8から得られる
放水の流量を均等かつ必要流量に制御することができ
た、また、各作動部の損耗度をより低減させ、装置の保
守がより容易になった。
【0034】[実験例8]図5は本発明に係る実験例
従来例とを対比して給水配管系内の流量不足と流量調整
時のエネルギー損失の大小を明示した模式図である。図
5に基づいて本発明と従来例とを対比し、その結果を説
明する。図において、曲線Aは給水配管系内を流れる流
量(Q)の変動を掲示的に表示したものであり、曲線B
は従来方式の流量調整状態を示すものである。そして、
曲線Cは本発明になる装置でポンプ1の吐出量を調整す
る場合に、圧力算出部10から一定短時間毎に搬送され
る圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が負のときには
速やかにポンプ1の吐出量を最大にして圧力計11の検
出する圧力を目標圧力に復帰させ、圧力差が0の場合に
は一定短時間の間はポンプ1の吐出量を変化させず、圧
力差が正の場合には検出する圧力が目標圧力と等しくな
るまでポンプ1の吐出量を順次低下させて調整し、一定
短時間毎の圧力差が0若しくは正の状態が数次に亙って
連続する一定単位時間に及ぶ場合には、ポンプ1の稼働
を停止する方法を採った場合の流量調整状態を示すもの
である。また、横軸はいずれも時間の経過を示し、縦軸
は曲線Aの場合は流量の変動を、曲線BとCとの場合は
いずれもポンプ1の吐出口に近い位置の圧力計11の検
出する圧力変動を示す。従って、図5より明らかな如
く、本発明による場合には直斜線で示される給水配管系
内の流量不足は従来方式に比して大幅に減ぜられ、ま
た、鎖斜線で示されるポンプ1のエネルギー過剰損失も
大幅に減ぜられた。その結果、本発明によるときは、直
接給水式多層階給水配管系の各端末給水口8・・・から
得られる放水の流量を、簡便なる方法と装置により均等
かつ必要流量に制御することができた。
【0035】[実験例9]図8は、3階給水配管系内の
給水量制御装置の各部位配置を示す立面配置図で、常設
圧力計は、3階の末端に配設されている。図9は、各階
の蛇口あたりの排水量との総流量の関連グラフを示し、
図10は、各階における圧力と吐出口の圧力の関連グラ
フである。上記の各図に基づいて、常設圧力計を給水圧
力の低い箇所に配設して圧力を検出し、ポンプの回転数
を段階的に順次変化させて目標圧力を調整した場合の
験例と、その結果を説明する。図8に示すように、給水
圧力が低い箇所(本図では3階の末端)に圧力計11を
常設し、ポンプ1の吐出量を調整する場合に、圧力算出
部10から一定時間毎に搬送される圧力から目標圧力を
減じて得る圧力差が負のときには、常設する圧力計の検
出する圧力Hmに至る過程において、Hm−1、Hm−
2の段階を設けて、ポンプの回転数を段階に応じて順次
増加させてHmに復帰させ、また、圧力差が0の場合に
は一定時間の間はポンプの回転数を変化させず、さら
に、圧力差が正の場合には、検出圧力が目標圧力と等し
くなるまでポンプの回転数を段階的に順次低下させて、
ポンプ1の吐出量を調整し、そして、一定短時間毎の圧
力差が0若しくは正の状態が数次に亙って連続する一定
単位時間に及ぶ場合には、ポンプ1の稼動を停止する方
法を採った場合の実験例である。結果:図9のグラフに
示したように、1F、2F、3Fの各階の蛇口における
排水量は蛇口の個数が変化しても、略均一であり、か
つ、総流量の変化率も略均一で緩やかである。また、図
10のグラフに示したように、1F、2F、3Fの各階
における圧力は、蛇口の個数が変化しても、略均一であ
り、また、吐出口圧力の変化も略均一で緩やかであるこ
とが観取される。
【0036】高価な流量検出器を使用することなく、不
特定多数の端末給水口を有する直接給水式給水配管系の
各端末給水口から得られる流量を均等かつ必要量にし
て、得られるように制御することが容易になるととも
に、流量調節弁以降の水の流速をほぼ一定に抑え、部分
的に生じていた不必要な放水を減じ節水を可能にした。
また、ポンプの吐出量を調整する際に、一定短時間の間
欠的調整を行うので装置の各作動部の損耗度を低減さ
せ、装置の保守をより容易なものとすることができた。
この間、給水配管系内回路においては圧力値を一定短時
間毎に間欠的に搬送するものの、上記圧力値は一定短時
間内の平均圧力を搬送するため、実質的にはタイムラグ
なしに調整できる。また、本発明は、系内圧力の変動に
対して、系内流量を調整し、機器の使用頻度を低くして
部品の寿命を延ばした。さらに、流量調節弁の調整によ
り、各階層毎の実揚程差が除去された状態と同様にして
いるため、多層階の給水配管系における給水流量の調整
を意識することなく、単一階層での給水流量の調整を考
慮するだけで済ませることができる。
【0037】そのうえ、本発明は、現実に消費されてい
る一定短時間内最大使用量を対象としてポンプ吐出量を
調整しているため、不必要なポンプ吐出量を必要とせ
ず、従来に比して大幅な省力化を可能にした。また、本
発明は、高価な流量計を用いる計測を必要とせず、装置
の保守を軽便なものにした。さらに、ポンプ吐出流量
(Q)−水圧(H)曲線及び配管抵抗曲線等の精度の高
い情報を入力し、給水配管末端部位の圧力を推定して制
御して行く従来の末端圧力を一定にし制御する従来のよ
うな複雑な手段を用いることもないので、端末給水口に
おける簡便な省エネ型流量調整をすることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、下
記のような効果を発揮する。請求項1の発明によれば、
簡便にして、正確な流量の放水を全ての端末給水口から
均等かつ必要流量で行うことができる。また、目標圧力
を設定するための工程が、水平方向給水管に設けられて
いる流量調整弁及び特定少数の端末給水口のみ全開して
放水するという設定条件の容易な状態で、水平方向給水
管の流量抵抗を線形プログラミングのシンプレックス法
に基づき推定し、容易に目標圧力Hmを算出するので、
短時間に効率よく目標圧力を決めることができる。ま
た、各水平部位に設けられた流量調整弁の開度を調整す
る流量調整弁の開度調整工程を、当該各水平部位に設け
られた流量調整弁、及び特定少数の端末給水口のみ全開
して放水するという設定条件の容易な状態で、水平方向
給水管の流量抵抗を線形プログラミングのシンプレック
ス法に基づき推定し、容易に行うことができる。
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】請求項2の発明によれば、簡便にして、正
確な流量の放水を全ての端末給水口から均等かつ必要流
量をさらに精度よく得ることができ、特に低階層の場合
に有効である。そして、目標圧力を設定するための工程
において、最上層水平部位(m階)に位置する多数の端
末給水口を全開することなく、水平方向給水管に設けら
れている流量調整弁及び特定少数の端末給水口のみ全開
して放水するという設定条件の容易な状態で、容易に目
標圧力Hmを算出するので、短時間に効率よく目標圧力
を決めることができる。また、各水平部位に設けられた
流量調整弁の開度調整工程で、給水管系の実実揚程が最
上層階(m階)水平部位を除く、1階からm−1階に水
平部位が変化する都度、異なる各水平部位毎に、他の水
平部位に設けられている水平方向配水管に配設された流
量調整弁及び端末給水口を一旦全て閉じた状態に保持し
た後、各水平部位に設けられた流量調整弁、及び特定少
数の端末給水口のみ全開して放水するという設定条件の
容易な状態で、容易に各水平部位に設けられた流量調整
弁の開度を調整できる。
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実験例の、給水配管系内の給水
量制御装置の各部配置を示す平面配置図である。
【図2】 本発明に係る実験例の、別の給水配管系内の
給水量制御装置の各部配置を示す平面配置図である。
【図3】 本発明に係る実験例の、別の給水配管系内の
給水量制御装置の各部配置を示す立面配置図である。
【図4】 本発明に係る実験例の、別の給水配管系内の
給水量制御装置の各部配置を示す平面配置図である。
【図5】 本発明に係る実験例と従来例とを対比して流
量調整時のエネルギー損失の大小を明示した模式図であ
る。
【図6】 従来例の、吐出圧力一定方式の給水圧制御方
式を示す線図である。
【図7】 従来例の、末端圧力一定方式の給水圧制御方
式を示す線図である。
【図8】 本発明に係る実験例の3階給水配管系内の給
水量制御装置の常設圧力計を、3階の末端に配設した各
部位配置を示す立面配置図である。
【図9】 図8に示す各階の蛇口あたりの排水量との総
流量の関連グラフである。
【図10】 図8に示す各階における圧力と吐出口の圧
力の関連グラフである。
【符号の説明】
1:ポンプ 2:垂直方向配管 3:水平方向配管
4:流量調整弁 6:給水配管末端部 7:仮設圧力計 8:端末給水
口 9:吐出量制御器 10:圧力算出部 11:圧力計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 15/00 E03B 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直方向配管から上下多層階に分岐して設
    けられた多数の水平方向配管に取着された不特定多数の
    端末給水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給水が使
    用時に得られるように給水流量を制御するため、下方に
    配設されたポンプの吐出口近くに常設の圧力計を配備
    し、また、前記各上下多層階に分岐された多数の水平方
    向配管の各基部に流量調整弁を介装させた後、使用時に
    前記全ての端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水
    が得られるように、前記各階の流量調整弁の開度を各々
    調整した後、前記圧力計からの信号により前記ポンプの
    回転数または/及び稼働台数を増減する吐出量制御器に
    よって前記ポンプからの吐出量を自動的に調整する多層
    階給水配管系における給水量制御方法において、各階層
    の流量調整弁の開度及びポンプの吐出量を調整する方法
    が、各水平部位毎に配設された水平方向給水配管の給水
    配管末端部に仮設圧力計を着脱自由に配設した後、ポン
    プの吐出口に近い垂直方向給水管部位に配設した常設の
    圧力計が検出する圧力を目標圧力Hmとして設定するた
    めの目標圧力の設定工程と、各水平部位にある水平方向
    給水管に配設された流量調整弁の開度を調整する流量調
    整弁の開度調整工程と、常設の圧力計の検出する圧力の
    変動を捕らえてポンプの吐出量を調整するポンプ吐出量
    の調整工程からなり、目標圧力の設定工程が、多層階給
    水配管計の全ての流量調整弁と端末給水口を閉じた状態
    で、垂直方向給水配管で最も実揚程の高い最上層水平部
    位(m階)において連結される水平方向給水管に設けら
    れている量流量調整弁、及び当該水平部位に位置する最
    末端給水口を含む特定少数の端末給水口のみを全開にし
    て放水し、線形プログラミングのシンプレックス法に基
    づいて当該水平部位の給水配管に位置する全給水口を全
    開して放水したときの流量抵抗を推定して、目標圧力H
    mを設定する工程であり、各水平部位に設けられた流量
    調整弁の開度を調整する流量調整弁の開度調整工程が、
    給水管系の実揚程が最上層階(m階)水平部位を除く、
    1階からm−1階に水平部位が変化する都度、異なる各
    水平部位毎に、他の水平部位に設けられている水平方向
    配水管に配設された流量調整弁及び端末給水口を一旦全
    て閉じた状態に保持した後、当該各水平部位に設けられ
    た流量調整弁及び当該各水平部位に位置する最末端給水
    口を含む特定少数の端末給水口のみを全開にして放水
    し、線形プログ ラミングのシンプレックス法に基づいて
    当該水平部位の給水配管に位置する全給水口を全開して
    放水したときの流量抵抗を推定して、当該給水配管末端
    部において必要として予め要請された圧力Foを維持
    し、また常設圧力計が目標圧力Hmを維持するように、
    当該調整弁の開度を調整する工程であり、ポンプの吐出
    量の調整工程が常設の圧力計の検出する圧力変動を捕ら
    えてポンプの吐出量を調整する工程であり、目標圧力工
    程及び流量調整弁の開度調整工程が終了した後におい
    て、多層階給水配管系の端末給水口が開閉されるにつれ
    て、ポンプの吐出口に近く常設された圧力計によりポン
    プから吐出する水圧を検出し、この検出圧力が目標圧力
    Hmを保持するように、ポンプの回転数又は/及び稼働
    台数を調整する工程であることを特徴とする直接給水式
    多層階給水配管における給水量制御方法。
  2. 【請求項2】垂直方向配管から上下多層階に分岐して設
    けられた多数の水平方向配管に取着された不特定多数の
    端末給水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給水が使
    用時に得られるように給水流量を制御するため、給水圧
    力が低い箇所の近くに常設の圧力計を配備し、また、前
    記各上下多層階に分岐された多数の水平方向配管の各基
    部に流量調整弁を介装させた後、使用時に前記全ての端
    末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が得られるよ
    うに、前記各階の流量調整弁の開度を各々調整した後、
    前記圧力計からの信号により前記ポンプの回転数または
    /及び稼働台数を増減する吐出量制御器によって前記ポ
    ンプからの吐出量を自動的に調整する多層階給水配管系
    における給水量制御方法において、各階層の流量調整弁
    の開度及びポンプの吐出量を調整する方法が、各水平部
    位毎に配設された水平方向給水配管の給水配管末端部に
    仮設圧力計を着脱自由に配設した後、給水圧力が低い箇
    所の近くに常設された圧力計が検出する圧力を目標圧力
    Hmとして設定するための目標圧力の設定工程と、各水
    平部位にある水平方向給水管に配設された流量調整弁の
    開度を調整する流量調整弁の開度調整工程と、常設の圧
    力計の検出する圧力の変動を捕らえてポンプの吐出量を
    調整するポンプ吐出量の調整工程からなり、目標圧力の
    設定工程が、多層階給水配管計の全ての流量調整弁と端
    末給水口を閉じた状態で、垂直方向給水配管で最も実揚
    程の高い最上層水平部位(m階)において連結される水
    平方向給水管に設けられている流量調整弁、及び当該水
    平部位に位置する当該水平部位に位置する最末端給水口
    を含む特定少数 の端末給水口のみを全開にして放水し、
    線形プログラミングのシンプレックス法に基づいて当該
    水平部位の給水配管に位置する全給水口を全開して放水
    したときの流量抵抗を推定して、目標圧力Hmを設定す
    る工程であり、各水平部位に設けられた流量調整弁の開
    度を調整する流量調整弁の開度調整工程が、給水管系の
    実揚程が最上層階(m階)水平部位を除く、1階からm
    −1階に水平部位が変化する都度、異なる各水平部位毎
    に、他の水平部位に設けられている水平方向配水管に配
    設された流量調整弁及び端末給水口を一旦全て閉じた状
    態に保持した後、当該各水平部位に設けられた流量調整
    弁及び当該各水平部位に位置する最末端給水口を含む特
    定少数の端末給水口のみを全開にして放水し、線形プロ
    グラミングのシンプレックス法に基づいて当該水平部位
    の給水配管に位置する全給水口を全開して放水したとき
    の流量抵抗を推定して、当該給水配管末端部において必
    要として予め要請された圧力Foを維持し、また常設圧
    力計が目標圧力Hmを維持するように、当該調整弁の開
    度を調整する工程であり、ポンプの吐出量の調整工程が
    常設の圧力計の検出する圧力変動を捕らえてポンプの吐
    出量を調整する工程であり、目標圧力工程及び流量調整
    弁の開度調整工程が終了した後において、多層階給水配
    管系の端末給水口が開閉されるにつれて、給水圧力が低
    い箇所の近くに常設された圧力計によりポンプから吐出
    する水圧を検出し、この検出圧力が目標圧力Hmを保持
    するように、ポンプの回転数又は/及び稼働台数を調整
    する工程であることを特徴とする直接給水式多層階給水
    配管における給水量制御方法。
  3. 【請求項3】常設された圧力計にて検出された圧力の変
    動に基づきポンプの回転数または/及び稼働台数を制御
    する場合に、ポンプに吐出量制御器を、圧力計に圧力算
    出部をそれぞれ連接し、さらに、圧力算出部と吐出量制
    御器との間には圧力データを搬送する回路を設け、常設
    された圧力計で一定短時間内に検出した圧力に基いて、
    上記圧力算出部で一定短時間内の平均圧力を算出し、上
    記圧力算出部から一定短時間毎に搬送される圧力データ
    の変動に準じて、吐出量制御器においてポンプの回転数
    または/及び稼働台数を適正ポンプの回転数または/及
    び稼働台数に調整することを特徴とする請求項1又は2
    のいずれかに記載の多層階給水配管系における給水量制
    御方法。
  4. 【請求項4】常設する圧力計の検出する圧力が目標圧力
    と合致するように、 ポンプの回転数または/及び稼働台
    数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間毎に搬送
    される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が負のとき
    には速やかにポンプの回転数または/及び稼働台数を最
    大にして常設された圧力計の検出する圧力を目標圧力H
    mに復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間の間は
    ポンプの回転数または/及び稼働台数を変化させず、圧
    力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと等しくな
    るまでポンプの回転数または/及び稼働台数を順次低下
    させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しくは正の
    状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合にはポン
    プの稼働を停止することを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれか1項に記載の多層階給水配管系における給水
    量制御方法。
  5. 【請求項5】常設する圧力計の検出する圧力が目標圧力
    と合致するように、ポンプの回転数または/及び稼働台
    数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間毎に搬送
    される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が負のとき
    には、ポンプの回転数または/及び稼働台数を順次増大
    させて常設された圧力計の検出する圧力を目標圧力Hm
    に復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間の間はポ
    ンプの回転数または/及び稼働台数を変化させず、圧力
    差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと等しくなる
    までポンプの回転数または/及び稼働台数を順次低下さ
    せて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しくは正の状
    態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合にはポンプ
    の稼働を停止することを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれか1項に記載の多層階給水配管系における給水量
    制御方法。
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