JPH08232883A - 多層階給水配管系における給水量制御方法及び制御装置 - Google Patents

多層階給水配管系における給水量制御方法及び制御装置

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JPH08232883A
JPH08232883A JP34187595A JP34187595A JPH08232883A JP H08232883 A JPH08232883 A JP H08232883A JP 34187595 A JP34187595 A JP 34187595A JP 34187595 A JP34187595 A JP 34187595A JP H08232883 A JPH08232883 A JP H08232883A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流量検出器を使用することなく、常設する圧力
計が検出する圧力に基づいて、不特定多数の端末給水口
を有する多層階給水配管系の各端末給水口から得られる
放水の流量を均等かつ必要流量にして得られるように制
御する方法及び装置を提示する。 【解決手段】下方にポンプを備えた垂直方向配管及びそ
の垂直方向配管から上下多層階に分岐して設けられた不
特定多数の端末給水口(蛇口)を備えた水平方向配管と
からなる多層階給水配管系において、前記各上下多層階
に分岐された各水平方向配管の基部に、全ての端末給水
口から均等かつ必要量の流量の放水が得られるように調
整された開度の流量調整弁を各介装させ、また前記ポン
プの吐出口の近く又は、給水配管系内の圧力の低い箇所
に圧力計を設け、そして前記ポンプと圧力計との間に圧
力計からの信号によりポンプの回転数及び/又は稼働台
数を調整する吐出量制御器を設けてなる多層階給水配管
系における給水量制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプの回転数ま
たは/及び稼働台数を増減させて吐出量を調整するポン
プを用いて、不特定多数の端末給水口を有する多層階給
水配管系の各端末給水口から均等かつ必要な流量が得ら
れるように給水量を制御する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特定の配管末端における所要の圧力を均
等に保持したいという使用者側からの要請に対し、可変
速モータにより駆動するポンプの回転速度を変化させて
対応する方法が提示されている。この場合、吐出圧力を
一定にする方式、あるいは推定末端圧力を一定にする方
式など種々なる制御方式が提案されている。吐出圧力を
一定にする方式としては、特公平5−41840号公報
の第1頁から第2頁にかけて、従来例として記載されて
いる可変速給水装置がある。この場合、図6に示すよう
に定圧制御されるポンプ性能曲線が開示されてあり、横
軸には流量が、縦軸には圧力が表示され、21がポンプ
の性能曲線である。この場合、ポンプの吐出圧力Pは配
管末端必要圧力Pnに最大流量時の管路の圧力損失Pc
を加えた圧力でポンプの吐出圧力が一定圧力になるよう
に回転速度を制御している。しかし、この方法によると
流量の二乗に比例して変化する管路の抵抗のため配管末
端の必要圧力Pnの変動が大きく、図6の斜線で示す範
囲ではエネルギーの損失が生じる。また、上記公報に
は、上記従来例に連なる他の従来例として、末端圧力を
一定にする方法も同時に記載されている。すなわち、図
7に示すように、末端圧力が一定になるように、管路の
圧損を見込んでポンプの吐出圧力Pを定める。管路の圧
力損失Pcの流量に対応する変化、すなわち、抵抗曲線
に従ってポンプ吐出圧力を変化させる。図7ではポンプ
を用いた給水設備で配管末端の必要圧力に、この場合の
見込みの圧力損失を加えた分をポンプ吐出圧力としてい
る。しかしながら、このような方法は流量計が必要であ
るため高価である。そして、この場合、配管は個々に異
なり、ポンプ特性も個々に異なるため、個別のポンプ装
置毎に適用せざるを得ず、大規模のポンプ設備には可能
としても、大量生産し、汎用されるポンプ装置には不向
きであると記載されている。また、特公平4−7300
号公報に記載された「可変速ポンプを備えた給水装置」
のようにポンプの性能を記憶させておいて制御する方法
もあるが、データを採取するために膨大な時間と労力と
を必要とし、実際的でない。
【0003】特公平5−9639号公報には、変速原動
機と、この変速原動機により駆動されるポンプと、前記
変速原動機の速度を制御する速度制御手段と、このポン
プの吐き出し側の圧力を検出する圧力検出手段と、前記
速度制御手段を制御する信号を発生する中央演算処理手
段と、前記ポンプを連結した管路系の負荷抵抗曲線の関
数、及び前記ポンプの任意の回転速度におけるH〜Q性
能曲線の関数を記憶する記憶手段とを備え、前記H〜Q
性能曲線の関数と吐き出し圧力とから管路系を流れる流
量を演算する。次に、この流量と負荷抵抗曲線の関数か
ら目標圧力を演算し、実運転点における吐き出し圧力が
目標圧力になるようにポンプの回転速度を制御する方法
とその装置が開示されている。このようにして、圧力検
出手段で検出されたポンプの吐き出し側の圧力から、記
憶手段に記憶されたH〜Q曲線の関数に基づいて、流量
計を用いることなしに管路系を流れる流量Qを演算によ
り求め、さらに、この流量Qと管路系の負荷抵抗曲線の
関数とから目標圧力を演算により求めることができる。
したがって、ポンプの回転速度をH〜Q曲線上の演算に
より求めた目標圧力と合致する点で示される回転速度に
制御すれば、流量を検出する必要がなく推定末端圧力を
一定して制御することが可能になるとするものである。
ただし、Qの演算には詳細なポンプ特性と、据付け現場
の状態とが判っている必要があり、また大量生産方式に
よるのは容易なものではない。
【0004】この他に、特公平6−12116号公報に
て開示された発明として、給水管の圧力検出手段と、原
動機の可変速手段と、ポンプの回転速度信号を出力する
回転速度検出手段と、使用最大水量時必要圧力の設定手
段と、締切り時の必要最低圧力の設定手段と、ポンプ締
切り運転時の圧力とポンプの回転数との関係を記憶した
データテーブルと、ポンプの回転速度信号により表され
る回転速度に対応する目標圧力をデータテーブルにて検
索して得られるポンプ回転速度と前記の使用最大水量時
必要圧力及び締切り時の必要最低圧力とを用いた演算に
よって得られた係数を用いて求められたポンプ回転速度
により目標圧力を算出し、この目標圧力を表す目標信号
を出力する目標圧力演算手段と、ポンプ吐き出し圧力と
目標圧力とが一致するように、前記可変速の回転速度を
制御する可変速給水装置とを設けた可変速給水装置が開
示されている。上述の末端圧力一定方式は、不特定多数
の給水配管末端のうち、最も給水圧力の低い場所を給水
配管末端とし、その配管末端の圧力を一定に保持するこ
とを狙ったものであって、ポンプを使用する不特定多数
の給水配管を含む全体の系では不必要な電力が消費され
ていることになる。即ち、最も給水圧力の低い場所を給
水配管末端以外のとする場合には、給水配管末端には必
要以上の圧力が与えられていることになり、電力が不必
要に消費されていることになる。また、従来のインバー
タによる可変速原動機を使用したポンプによる給水圧制
御装置は、必要圧力を制御する場合にその圧力変動の時
間的要素が考慮されていない。さらにまた、上記の従来
技術には、共に、流量調整弁として近時盛んに使用され
るフラッシュバルブの動作、すなわち、通水路の大きさ
と、小穴の管径とを加減することにより給水量と給水時
間とを加減し、調整する動作を考慮したものではなく、
また、時間的要素を含んだ給水配管末端圧力の制御方式
の考慮がなされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、流量検出器
を使用することなく、常設する圧力計が検出する圧力に
基づいて、不特定多数の端末給水口を有する多層階給水
配管系の各端末給水口から得られる放水の流量を均等か
つ必要流量にして得られ、また、ポンプの吐出量の変動
に伴う吐出圧力の時間的応答を早めて省エネルギー効果
の大きくするようにポンプ吐出量を制御する方法及び装
置を提示することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記に鑑み
鋭意研究の結果、下記構成の発明によって上記課題を解
決するに至った。 (1)垂直方向配管から上下多層階に分岐して設けられ
た多数の水平方向配管に取着された不特定多数の端末給
水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給水が使用時に
得られるように給水流量を制御する多層階給水配管系に
おける給水量制御方法において、前記各上下多層階に分
岐された多数の水平方向配管の各基部に流量調整弁を介
装させた後、使用時に、前記全ての端末給水口から均等
かつ必要流量の放水が得られるように前記各階の流量調
整弁の開度を各々調整することを特徴とする多層階給水
配管系における給水量制御方法。
【0007】(2)垂直方向配管から上下多層階に分岐
して設けられた多数の水平方向配管に取着された不特定
多数の端末給水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給
水が使用時に得られるように給水流量を制御する多層階
給水配管系における給水量制御方法において、下方に配
設されたポンプの吐出口近くに常設の圧力計を配備し、
また、前記各上下多層階に分岐された多数の水平方向配
管の各基部に流量調整弁を介装させた後、使用時に前記
全ての端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が得
られるように、前記各階の流量調整弁の開度を各々調整
した後、前記圧力計からの信号により前記ポンプの回転
数または/及び稼働台数を増減する吐出量制御器によっ
て前記ポンプからの吐出量を自動的に調整することを特
徴とする多層階給水配管系における給水量制御方法。
【0008】(3)各階の流量調整弁の開度及びポンプ
からの吐出量を調整する方法が、各階毎に配設された水
平方向配管の配管末端部に着脱自由に仮設圧力計を配設
した後、下方に配設されたポンプの吐出口に近く配備し
た常設の圧力計が検出する圧力を、各階の配水管末端部
において必要として予め要請された圧力Foを維持する
に必要な目標圧力Hmとして設定するための目標圧力の
設定工程と、使用時に全ての端末給水口から均等かつ必
要量の流量の放水が得られるように、各階にある水平方
向配管の基部に介装された流量調整弁の開度の調整工程
と、前記常設の圧力計が随時検出する圧力の変動を捕え
て吐出量制御器によって前記ポンプからの吐出量を自動
的に調整する工程とからなり、前記目標圧力の設定工程
が、当該多層階給水配管系の全ての流量調整弁と端末給
水口とを閉塞した状態で、垂直方向配管で最も実揚程の
高い最上層階において分岐されている水平方向給水配管
の基部に介装されている流量調整弁を全開すると共に、
これに延設されている水平方向配管に取着されていて、
末端部に近接する端末給水口(以後、最末端給水口と略
す)を含み通常使用される最大使用数の端末給水口のみ
を全開し、当該水平部位に設けられている水平方向給水
配管の給水配管末端部に配設された仮設圧力計が検出す
る当該水平部位の給水配管の給水配管末端部の水圧を読
み取り、読み取った仮設圧力計の圧力Fmが、当該給水
配管末端部において必要として予め要請された圧力Fo
を保持するように、ポンプの回転数または/及び稼働台
数を調整し、調整の終わった時点で、ポンプの吐出口に
近い垂直方向給水配管部位に配設した常設の圧力計が検
出する圧力を目標圧力Hmとして設定する工程であり、
各水平部位に設けられた水平方向給水管に配設された流
量調整弁の開度の調整工程が、給水配管系の実揚程が1
階からm−1階まで変化する都度、異なる各水平部位毎
に、その他の水平部位に設けられている水平方向給水配
管に配設された流量調整弁と、端末給水口とを一旦全て
閉じた状態に保持した後、当該水平部位に設けられた水
平方向給水配管に設けられた流量調整弁を全開すると共
に、当該水平部位に位置する最末端給水口を含み通常使
用される最大使用数の端末給水口のみを全開し、当該水
平方向給水配管の給水配管末端部に仮設した仮設圧力計
(P1からPm−1)の検出する圧力(F1 からFm
−1)が各給水配管末端部に要請される圧力Foを保持
し、かつポンプの吐出口近くに設けた常設の圧力計が目
標圧力Hm保持するように、当該水平部位に設けられた
流量調整弁(S1からSm−1)の開度を逐次調整し、
その後、各水平部位毎に配設した仮設圧力計を系外に排
除する工程であり、ポンプの吐出量調整工程が、常設の
圧力計の検出する圧力の変動を捕えてポンプの吐出量を
調整する工程であり、目標圧力の設定工程及び流量調整
弁の開度の調整工程が終了した後において、多層階給水
配管系内の端末給水口が開閉するにつれて、ポンプの吐
出口に近く常設された圧力計によりポンプから吐出する
水圧を検出し、この検出圧力が目標圧力Hmを保持する
ように、ポンプの回転数または/及び稼働台数を調整し
て、ポンプの吐出量の調整する工程であることを特徴と
する(2)項記載の多層階給水配管系における給水量制
御方法。
【0009】(4)各階層の流量調整弁の開度及びポン
プの吐出量を調整するする方法が、各水平部位毎に配設
された水平方向給水配管の給水配管末端部に仮設圧力計
を着脱自由に配設した後、ポンプの吐出口に近い垂直方
向給水管部位に配設した常設の圧力計が検出する圧力を
目標圧力Hmとして設定するための目標圧力の設定工程
と、各水平部位にある水平方向給水管に配設された流量
調整弁の開度を調整する流量調整弁の開度調整工程と、
常設の圧力計の検出する圧力の変動を捕らえてポンプの
吐出量を調整するポンプ吐出量の調整工程からなり、目
標圧力の設定工程が、多層階給水配管計の全ての流量調
整弁と端末給水口を閉じた状態で、垂直方向給水配管で
最も実揚程の高い最上層水平部位(m階)において連結
される水平方向給水管に設けられている流量調整弁、及
び当該水平部位に位置する当該水平部位に位置する最末
端給水口を含む特定少数の端末給水口のみを全開にして
放水し、線形プログラミングのシンプレックス法に基づ
いて当該水平部位の給水配管に位置する全給水口を全開
して放水したときの流量抵抗を推定して、目標圧力Hm
を設定する工程であり、
【0010】各水平部位に設けられた流量調整弁の開度
を調整する流量調整弁の開度調整工程が、給水管系の実
揚程が最上層階(m階)水平部位を除く、1階からm−
1階に水平部位が変化する都度、異なる各水平部位毎
に、他の水平部位に設けられている水平方向配水管に配
設された流量調整弁及び端末給水口を一旦全て閉じた状
態に保持した後、当該各水平部位に設けられた流量調整
弁及び当該各水平部位に位置する最末端給水口を含む特
定少数の端末給水口のみを全開にして放水し、線形プロ
グラミングのシンプレックス法に基づいて当該水平部位
の給水配管に位置する全給水口を全開して放水したとき
の流量抵抗を推定して、当該給水配管末端部において必
要として予め要請された圧力Foを維持し、また常設圧
力計が目標圧力Hmを維持するように、当該調整弁の開
度を調整する工程であり、ポンプの吐出量の調整工程が
常設の圧力計の検出する圧力変動を捕らえてポンプの吐
出量を調整する工程であり、目標圧力工程及び流量調整
弁の開度調整工程が終了した後において、多層階給水配
管系の端末給水口が開閉されるにつれて、ポンプの吐出
口に近く常設された圧力計によりポンプから吐出する水
圧を検出し、この検出圧力が目標圧力Hmを保持するよ
うに、ポンプの回転数又は/及び稼働台数を調整する工
程であることを特徴とする(3)項に記載の直接給水式
多層階給水配管における給水量制御方法。
【0011】(5)垂直方向配管から上下多層階に分岐
して設けられた多数の水平方向配管に取着された不特定
多数の端末給水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給
水が使用時に得られるように給水流量を制御する多層階
給水配管系における給水量制御方法において、給水圧力
が低い箇所の近く、例えば、垂直方向で給水圧力が低い
箇所又は、不特定多数の給水管末端のうち給水圧力が低
い箇所の近くに常設の圧力計を配備し、また、前記各上
下多層階に分岐された多数の水平方向配管の各基部に流
量調整弁を介装させた後、使用時に前記全ての端末給水
口から均等かつ必要量の流量の放水が得られるように、
前記各階の流量調整弁の開度を各々調整した後、前記圧
力計からの信号により前記ポンプの回転数または/及び
稼働台数を増減する吐出量制御器によって前記ポンプか
らの吐出量を自動的に調整することを特徴とする多層階
給水配管系における給水量制御方法。
【0012】(6)各階の流量調整弁の開度及びポンプ
からの吐出量を調整する方法が、各階毎に配設された水
平方向配管の配管末端部に着脱自由に仮設圧力計を配設
した後、給水圧力が低い箇所の近く、例えば、垂直方向
で給水圧力が低い箇所又は、不特定多数の給水管末端の
うち給水圧力が低い箇所の近くに常設された圧力計が検
出する圧力を、各階の配水管末端部において必要として
予め要請された圧力Foを維持するに必要な目標圧力H
mとして設定するための目標圧力の設定工程と、使用時
に全ての端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が
得られるように、各階にある水平方向配管の基部に介装
された流量調整弁の開度の調整工程と、前記常設の圧力
計が随時検出する圧力の変動を捕えて吐出量制御器によ
って下方に配設されたポンプからの吐出量を自動的に調
整する工程とからなり、前記目標圧力の設定工程が、当
該多層階給水配管系の全ての流量調整弁と端末給水口と
を閉塞した状態で、垂直方向配管で最も実揚程の高い最
上層階において分岐されている水平方向給水配管の基部
に介装されている流量調整弁を全開すると共に、これに
延設されている水平方向配管に取着されていて、末端部
に近接する端末給水口(以後、最末端給水口と略す)を
含み通常使用される最大使用数の端末給水口のみを全開
し、当該水平部位に設けられている水平方向給水配管の
給水配管末端部に配設された仮設圧力計が検出する当該
水平部位の給水配管の給水配管末端部の水圧を読み取
り、読み取った仮設圧力計の圧力Fmが、当該給水配管
末端部において必要として予め要請された圧力Foを保
持するように、ポンプの回転数または/及び稼働台数を
調整し、調整の終わった時点で、給水圧力が低い箇所の
近く、例えば、垂直方向で給水圧力が低い箇所又は、不
特定多数の給水管末端のうち給水圧力が低い箇所の近く
に常設された圧力計が検出する圧力を目標圧力Hmとし
て設定する工程であり、各水平部位に設けられた水平方
向給水管に配設された流量調整弁の開度の調整工程が、
給水配管系の実揚程が1階からm−1階まで変化する都
度、異なる各水平部位毎に、その他の水平部位に設けら
れている水平方向給水配管に配設された流量調整弁と、
端末給水口とを一旦全て閉じた状態に保持した後、当該
水平部位に設けられた水平方向給水配管に設けられた流
量調整弁を全開すると共に、当該水平部位に位置する最
末端給水口を含み通常使用される最大使用数の端末給水
口のみを全開し、当該水平方向給水配管の給水配管末端
部に仮設した仮設圧力計(P1からPm−1)の検出す
る圧力(F1からFm−1)が各給水配管末端部に要請
される圧力Foを保持し、かつ、給水圧力が低い箇所の
近く、例えば、垂直方向で給水圧力が低い箇所又は、不
特定多数の給水管末端のうち給水圧力が低い箇所の近く
に常設された圧力計が目標圧力Hm保持するように、当
該水平部位に設けられた流量調整弁(S1からSm−
1)の開度を逐次調整し、その後、各水平部位毎に配設
した仮設圧力計を系外に排除する工程であり、ポンプの
吐出量調整工程が、常設の圧力計の検出する圧力の変動
を捕えてポンプの吐出量を調整する工程であり、目標圧
力の設定工程及び流量調整弁の開度の調整工程が終了し
た後において、多層階給水配管系内の端末給水口が開閉
するにつれて、給水圧力が低い箇所の近く、例えば、垂
直方向で給水圧力が低い箇所又は、不特定多数の給水管
末端のうち給水圧力が低い箇所の近くに常設された圧力
計によりポンプから吐出する水圧を検出し、この検出圧
力が目標圧力Hmを保持するように、ポンプの回転数ま
たは/及び稼働台数を調整して、ポンプの吐出量の調整
する工程であることを特徴とする(5)項に記載の多層
階給水配管系における給水量制御方法。
【0013】(7)各階層の流量調整弁の開度及びポン
プの吐出量を調整する方法が、各水平部位毎に配設され
た水平方向給水配管の給水配管末端部に仮設圧力計を着
脱自由に配設した後、給水圧力が低い箇所の近く、例え
ば、垂直方向で給水圧力が低い箇所又は、不特定多数の
給水管末端のうち給水圧力が低い箇所の近くに常設され
た圧力計が検出する圧力を目標圧力Hmとして設定する
ための目標圧力の設定工程と、各水平部位にある水平方
向給水管に配設された流量調整弁の開度を調整する流量
調整弁の開度調整工程と、常設の圧力計の検出する圧力
の変動を捕らえてポンプの吐出量を調整するポンプ吐出
量の調整工程からなり、目標圧力の設定工程が、多層階
給水配管計の全ての流量調整弁と端末給水口を閉じた状
態で、垂直方向給水配管で最も実揚程の高い最上層水平
部位(m階)において連結される水平方向給水管に設け
られている流量調整弁、及び当該水平部位に位置する当
該水平部位に位置する最末端給水口を含む特定少数の端
末給水口のみを全開にして放水し、線形プログラミング
のシンプレックス法に基づいて当該水平部位の給水配管
に位置する全給水口を全開して放水したときの流量抵抗
を推定して、目標圧力Hmを設定する工程であり、各水
平部位に設けられた流量調整弁の開度を調整する流量調
整弁の開度調整工程が、給水管系の実揚程が最上層階
(m階)水平部位を除く、1階からm−1階に水平部位
が変化する都度、異なる各水平部位毎に、他の水平部位
に設けられている水平方向配水管に配設された流量調整
弁及び端末給水口を一旦全て閉じた状態に保持した後、
当該各水平部位に設けられた流量調整弁及び当該各水平
部位に位置する最末端給水口を含む特定少数の端末給水
口のみを全開にして放水し、線形プログラミングのシン
プレックス法に基づいて当該水平部位の給水配管に位置
する全給水口を全開して放水したときの流量抵抗を推定
して、当該給水配管末端部において必要として予め要請
された圧力Foを維持し、また常設圧力計が目標圧力H
mを維持するように、当該調整弁の開度を調整する工程
であり、ポンプの吐出量の調整工程が常設の圧力計の検
出する圧力変動を捕らえてポンプの吐出量を調整する工
程であり、目標圧力工程及び流量調整弁の開度調整工程
が終了した後において、多層階給水配管系の端末給水口
が開閉されるにつれて、給水圧力が低い箇所の近く、例
えば、垂直方向で給水圧力が低い箇所又は、不特定多数
の給水管末端のうち給水圧力が低い箇所の近くに常設さ
れた圧力計によりポンプから吐出する水圧を検出し、こ
の検出圧力が目標圧力Hmを保持するように、ポンプの
回転数又は/及び稼働台数を調整する工程であることを
特徴とする(6)項に記載の直接給水式多層階給水配管
における給水量制御方法。
【0014】(8)常設された圧力計にて検出された圧
力の変動に基づきポンプの回転数または/及び稼働台数
を制御する場合に、ポンプに吐出量制御器を、圧力計に
圧力算出部をそれぞれ連接し、さらに、圧力算出部と吐
出量制御器との間には圧力データを搬送する回路を設
け、常設された圧力計で一定短時間内に検出した圧力に
基いて、上記圧力算出部で一定短時間内の平均圧力を算
出し、上記圧力算出部から一定短時間毎に搬送される圧
力データの変動に準じて、吐出量制御器においてポンプ
の回転数または/及び稼働台数を適正ポンプの回転数ま
たは/及び稼働台数に調整することを特徴とする(2)
項ないし(7)のいずれかに記載の多層階給水配管系に
おける給水量制御方法。
【0015】(9)常設する圧力計の検出する圧力が目
標圧力と合致するように、ポンプの回転数または/及び
稼働台数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間毎
に搬送される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が負
のときには速やかにポンプの回転数または/及び稼働台
数を最大にして常設された圧力計の検出する圧力を目標
圧力Hmに復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間
の間はポンプの回転数または/及び稼働台数を変化させ
ず、圧力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと等
しくなるまでポンプの回転数または/及び稼働台数を順
次低下させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しく
は正の状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合に
はポンプの稼働を停止することを特徴とする(2)項な
いし(8)のいずれかに記載の多層階給水配管系におけ
る給水量制御方法。
【0016】(10)常設する圧力計の検出する圧力が
目標圧力と合致するように、ポンプの回転数または/及
び稼働台数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間
毎に搬送される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が
負のときには、ポンプの回転数または/及び稼働台数を
順次増大させて常設された圧力計の検出する圧力を目標
圧力Hmに復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間
の間はポンプの回転数または/及び稼働台数を変化させ
ず、圧力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと等
しくなるまでポンプの回転数または/及び稼働台数を順
次低下させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しく
は正の状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合に
はポンプの稼働を停止することを特徴とする(2)ない
し(8)のいずれかに記載の多層階給水配管系における
給水量制御方法。
【0017】(11)下方に直接給水用のポンプを備え
た垂直方向配管及びその垂直方向配管から上下多層階に
分岐して設けられた不特定多数の端末給水口(蛇口)を
備えた水平方向配管とからなる多層階給水配管系に、前
記各上下多層階に分岐された各水平方向配管の基部に、
全ての端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が得
られるように調整された開度の流量調整弁を介装させ、
また前記ポンプの吐出口の近くに圧力計を設け、そして
前記ポンプと圧力計との間に圧力計からの信号によりポ
ンプの回転数及び/または稼働台数を調整する吐出量制
御器を設けてなる水平方向配管とからなる多層階給水配
管系に、前記各上下多層階に分岐された各水平方向配管
の基部に、全ての端末給水口から均等かつ必要量の流量
の放水が得られるように調整された開度の流量調整弁を
介装させ、また前記ポンプの吐出口の近くに圧力計を設
け、そして前記ポンプと圧力計との間に圧力計からの信
号によりポンプの回転数及び/または稼働台数を調整す
る吐出量制御器を設けてなることを特徴とする多層階給
水配管系における給水量制御装置。
【0018】(12)吐出量制御器が適正ポンプの回転
数または/及び稼働台数に合わせてポンプの回転数また
は/及び稼働台数を調整する場合、圧力算出部から一定
短時間毎に搬送される圧力から目標圧力を減じて得る圧
力差が負のときには速やかにポンプの回転数または/及
び稼働台数を最大にして常設する圧力計の検出する圧力
を目標圧力Hmに復帰させ、圧力差が0の場合には一定
短時間の間はポンプの回転数または/及び稼働台数を変
化させず、圧力差が正の場合には検出圧力が目標圧力H
mと等しくなるまでポンプの回転数または/及び稼働台
数を順次低下させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0
若しくは正の状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ
場合にはポンプの稼働を停止する機能を有する吐出量制
御器であることを特徴とする(11)項に記載の多層階
給水配管系における給水量制御装置。
【0019】(13)下方に直接給水用のポンプを備え
た垂直方向配管及びその垂直方向配管から上下多層階に
分岐して設けられた不特定多数の端末給水口(蛇口)を
備えた水平方向配管とからなる多層階給水配管系に、前
記各上下多層階に分岐された各水平方向配管の基部に、
全ての端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が得
られるように調整された開度の流量調整弁を介装させ、
また給水圧力が低い箇所の近く例えば、垂直方向で給水
圧力が低い箇所又は、不特定多数の給水管末端のうち給
水圧力が低い箇所の近くに圧力計を設け、そして前記ポ
ンプと圧力計との間に圧力計からの信号によりポンプの
回転数及び/または稼働台数を調整する吐出量制御器を
設けてなることを特徴とする多層階給水配管系における
給水量制御装置。
【0020】(14)吐出量制御器が適正ポンプの回転
数または/及び稼働台数に合わせてポンプの回転数また
は/及び稼働台数を調整する場合、圧力算出部から一定
短時間毎に搬送される圧力から目標圧力を減じて得る圧
力差が負のときには、ポンプの回転数または/及び稼働
台数を順次増加させて常設する圧力計の検出する圧力を
目標圧力Hmに復帰させ、圧力差が0の場合には一定短
時間の間はポンプの回転数または/及び稼働台数を変化
させず、圧力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hm
と等しくなるまでポンプの回転数または/及び稼働台数
を順次低下させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若
しくは正の状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場
合にはポンプの稼働を停止する機能を有する吐出量制御
器であることを特徴とする(13)項に記載の多層階給
水配管系における給水量制御装置。
【0021】(15)圧力計と吐出量制御器との間に、
該圧力計にて一定短時間内に検出された圧力を集計する
と共に、該一定短時間内の平均圧力を算出し、この平均
圧力を一定時間毎に吐出量制御器に向けて搬送する圧力
算出部が配設されていることを特徴とする(11)項な
いし(14)に記載の多層階給水配管系における給水量
制御装置。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、実
施例によって以下に図面を参照して詳述する。図1は本
発明実施例の、給水配管系内の給水量制御装置の各部配
置を示す立面配置図である。図において、1はポンプ、
2は垂直方向配管、3は水平方向配管、4は流量調整
弁、6は給水配管末端部、7は仮設圧力計、8は端末給
水口、9は吐出量制御器10は圧力算出部、11は圧力
計である。図2は本発明実施例の、給水配管系内の給水
量制御装置の各部配置を示す平面配置図である。
【0023】[ 実施例1]図1及び図2に基づいて給
水量制御方法とその結果を説明する。垂直方向給水配管
2及びそれから上下多層階に分岐して設けられた水平方
向給水配管3・・・に取着された不特定多数の端末給水
口(蛇口)8・・・の全てから、均等な流量の給水が使
用時に得られるように給水流量を制御する多層階給水配
管系における給水量制御方法として、前記各上下多層階
に分岐された水平方向給水配管の基部に流量調整弁4・
・・を介装させた後、前記全ての端末給水口8・・・か
ら均等かつ必要流量の放水が得られるように前記各階層
の水平方向給水配管に設けられた各流量調整弁4・・・
の開度を各々調整して給水した。その結果、各端末給水
口8・・・から得られた放水の流量は均等かつ必要量で
あった。
【0024】[実施例2]図1及び図2に基づいて、仮
設圧力計を使用したポンプの吐出量の調整とその結果を
説明する。ポンプ1に連接させた垂直方向給水配管2に
各水平部位(各階)毎に配設された水平方向給水配管3
・・・を連接し、上記垂直方向給水配管2と各水平部位
毎の水平方向給水配管3・・・との連接部に近く、各水
平方向給水配管毎に流量調整弁4・・・を設け、さら
に、ポンプ1の吐出口に近い垂直方向給水配管2に圧力
計11を常設し、また、各水平方向給水配管毎の給水配
管末端部6・・・に順次仮設圧力計7・・・を配設す
る。その後、すべての流量調整弁4・・・と端末給水口
8・・・とを閉じた状態で、垂直方向給水配管2で最も
実揚程の高い位置において連接されている水平部位に設
けられている水平方向給水配管に設けられている流量調
整弁4・・・と、この水平部位に位置する最末端給水口
を含み使用される最大使用数の端末給水口8・・・とを
全開し、該水平部位の給水配管末端部6・・・に設けら
れた仮設圧力計7・・・が検出した最上階の給水配管末
端部の水圧を読み取り、該仮設圧力計7・・・の検出す
る圧力が、当該給水配管末端部において必要として予め
要請された圧力Fo を保持するように、ポンプ1の吐出
量を調整し、調整の終わった時点で、ポンプ1の吐出口
に近い垂直方向給水配管2に配設した圧力計11の検出
圧力を目標圧力Hm として定める。
【0025】その後、実揚程が1階からm−1階まで変
化する都度、各段階で異なる各水平部位毎に、その他の
水平部位の水平方向給水配管に設けられた流量調整弁4
・・・と端末給水口8・・・とを全て閉じた状態に保持
すると共に、当該水平部位に位置する最末端給水口を含
み使用される最大使用数の端末給水口8・・・とを全開
し、当該水平方向給水配管の給水配管末端部6に設けら
れた仮設圧力計7・・・(P1 からPm-1 )が検出し
た当該水平方向給水配管の給水配管末端部の水力が、当
該給水配管末端において必要として予め要請された圧力
F0 を保持するように、当該水平部位の流量調整弁4
・・・(S1 からSm-1 )の開度を調整し、各水平部
位毎に流量調整弁4・・・の開度を調整した後は、各水
平部位毎に配設した仮設圧力計7・・・を系外に排除す
る。 その後は、ポンプ1の吐出口に近く常設された圧
力計11から吐出量制御器9に搬送される圧力データを
基準として、ポンプ1の吐出口に近く常設された圧力計
11の検出値がポンプ吐出目標圧力Hm を保持するよ
うにして、ポンプ1の吐出量を調整した。その結果、多
層階給水配管系における各端末給水口8・・・から得ら
れる放水の流量を均等かつ必要流量に制御することがで
きた。
【0026】図3は本発明の別の実施例になるは給水配
管系内の給水量制御装置の各部配置を示す立面配置図で
ある。図において、10は圧力算出部である。図4は本
発明実施例になる給水配管系内の給水量制御装置の各部
配置を示す平面配置図である。 [実施例3]図3及び図4に基づいて、圧力算出計を使
用したポンプの吐出量の調整とその結果を説明する。常
設された圧力計11にて検出された検出圧力データを吐
出量制御器9に搬送する場合に、ポンプ1に吐出量制御
器9を、圧力計11に圧力算出部10をそれぞれ連接
し、さらに、圧力算出部10と吐出量制御器9との間に
は圧力データを搬送する回路を設け、常設された圧力計
11で一定短時間内に検出した圧力に基づいて、上記圧
力算出部10で一定短時間内の平均圧力を算出し、上記
圧力算出部10から一定時間毎に搬送される圧力データ
の変動に準じて、吐出量制御器9においてポンプ1の吐
出量を適正ポンプ吐出量に調整する外は実施例1と同様
にして処理した。その結果、さらに精度よく端末給水口
8・・・から得られる放水の流量を均等かつ必要流量に
制御することができた。
【0027】[実施例4]平均圧力から目標圧力Hm
を減じて得る圧力差が負、0、正の各の場合におけるポ
ンプ吐出量の調整と、その結果について説明する。前記
実施例2または実施例3において、適正ポンプ吐出量に
合わせてポンプ1の吐出量を調整する場合、常設の圧力
計11の検出した圧力、または一定短時間内の平均圧力
から目標圧力Hm を減じて得る圧力差が負のときに
は、速やかにポンプの吐出量を最大にして常設する圧力
計の検出する圧力を目標圧力Hm に復帰させ、圧力差
が0のときには、一定短時間までポンプ1の吐出量を変
化させず、圧力差が正のときには、ポンプ1の吐出量を
順次低下させて、常設する圧力計の検出する圧力が目標
圧力Hm になるまで調整し、一定短時間毎の圧力差が
0若しくは正の状態が数次の連続する一定単位時間に及
ぶ場合にはポンプの稼働を停止することするようにし
た。その結果、さらに好ましい吐出量の調整が得られ、
放水の流量を均等かつ必要流量に制御することができ
た。
【0028】〔実施例5〕各水平部位(各階)の給水配
管入口に制御弁を設けてなる給水圧制御装置において、
各々独立した水平部位の制御弁の開度を定める際に、全
給水配管末端を開口することなく特定の個所の給水配管
末端のみ開口して、線形プログラミングのシンプレック
ス法を用いることにより複雑な設定手段を排除して容易
に、目標圧力及び調整弁の開度を設定する場合の実施例
を説明する。i階の水平部位において連結される水平方
向給水管に設けられている流量調整弁、及び当該水平部
位に位置する最末端給水口を含む特定少数の端末給水口
のみを全開にして放水し、該最上層水平部位に設けられ
ている給水配管末端部に配設された仮設圧力計の検出す
る水圧を読み取り、読み取った仮設圧力計の圧力Fmが
当該給水配管末端部において必要として予め要請された
圧力Foを維持するように、ポンプの回転数または/及
び稼働台数を調整し、調整の終った時点で当該常設の圧
力計が検出する圧力を目標圧力Hm、Viをi階の調整
弁Siの流量抵抗、Riをi階の全管路抵抗、hiをi階
の実揚程とするとi階において次の(1)式が成立す
る。 Hm=Vi +Ri +hi +Fo 今i階の水平部位階の給水口の数をn、riを調整弁か
らそれぞれの給水口までの管路抵抗、inを相隣る給水
口間の管路抵抗(但し、i は調整弁から第1番目の給水
口までの管路抵抗でri に等しい)とすると、riとin
の関係があるので、Riは(2)式で示される。 ri 1=Li 1 ri 2=Li 1+Li 2 ri 3=Li 1+Li 2+ Li 3 ・ ・ ri n=Li 1+ Li 2+ Li 3+………+Li n Ri=ri 1+ri 2+ri 3+………+ri n =n Li 1+(n−1)Li 2+(n−2)Li 3+…+Li n ……… (2) ここで、Li 1=Li 2=Li 3=………=Li nと
するとri nは(3)式で示される。 ri n=Li 1+ Li 2+Li 3+………+Li n=n Li ………(3) (1)式と(3)式から(4)式が得られる。 Ri=〔n(n+1)/2〕Li 1 …………… (4) (4)式から、Li 1は調整弁から第1番目の給水口ま
での管路抵抗Li 1が実験的に求められれば、i階の全
管路抵抗Riを計算で求めることができる。
【0029】今、多層階給水配管系全ての流量調整弁と
端末給水口を閉じた状態で、垂直方向配管で最も実揚程
の高い最上階層水平部位(m階)において連結される水
平方向配管に設けられている流量調整弁、及び当該水平
部位に位置する最末端給水口のみを全開にして放水し、
該最上層水平部位に設けられている給水配管末端部に配
設された仮設圧力計の検出する水圧を読み取り、読み取
った仮設圧力計の圧力Fmが当該給水配管末端部におい
て必要として予め要請された圧力Foを維持するよう
に、ポンプの吐出量を調整し、調整の終った時点で常設
の圧力計が検出する圧力をHm'とすると(5)式が成
立する。 Hm’=Vm+rmn+hm+F =Vm+nLm +hm+F ……… (5) また、当該最上層水平部位における流量調整弁及び通常
使用される最大数の端末給水管を全開し、仮設圧力計の
圧力Fmが当該給水配管末端部において必要として予め
要請された圧力Foを維持するように、ポンプの吐出量
を調整したときの常設圧力計の指示値をHmとすれば
(6)式が成立し、(5)式と(6)式から(7)式が
得られる。 Hm=Vm+Rm+hm+F =Vm+〔n(n+1)/2〕Lm 1+hm+F ……… (6) Hm =Vm+〔(n+1)/2〕〔Hm’−(Vm+hm+Fo )〕+hm +Fo ……… (7) (7)式において、Vm=0とすれば、測定したHm’
を用いて目標圧力Hmを知ることができる。
【0030】次に給水管系の実揚程が1階からm−1階
に水平部位が変化する都度、異なる各水平部位毎に、他
の水平部位に設けられている水平方向配水管に配設され
た流量調整弁及び端末給水口を一旦全て閉じた状態に保
持した後、当該各水平部位に設けられた流量調整弁を及
び当該各水平部位に位置する最末端給水口をのみを全開
にして、当該水平部位に設けられた水平方向給水管の給
水配管末端部に仮設した仮設圧力計(P1からPm-1)
の検出圧力(F1からFm-1)が、当該給水配管末端部
において必要として予め要請された圧力Fo及び常設圧
力計が目標圧力Hmを保持するように、当該水平部位に
設けられた流量調整弁(S1からSm-1)の流量抵抗
(V1からVm-1)を(8)式を用いて計算して、仮の
設定開度による流量抵抗をVi’を決める。 Hm =Vi’+rin +hi+Fo =Vi’+nLi +hi+Fo ……… (8) 但し、i=1,2,……………,m−1
【0031】次いで当該水平方向給水管に通常使用され
る最大数の端末給水口を全開にして放水した場合に、当
該給水配管末端部において必要として予め要請された圧
力Foを維持し、かつ前記の常設の圧力計が目標圧力H
mを維持できるように当該各階に設けられた流量調整弁
(S1からSm-1)の流量抵抗(V1からVm-1)を、線
形プログラミングのシンプレックス法により(10)式
で算出し、調整弁の開度を再度調整する。 Hm=Vi+Ri+hi+F =Vi+〔n(n+1)/2〕i +hi+Fo ……… (9) Hm=Si+〔(n+1)/2〕〔Hm−(Si’+hi+F )〕+hi+Fo ………(10) 最後に、通常使用される端末給水口の最大数を考慮して
上記の計算による各階の流量調整弁の開度を再調整し、
各階の流量調整弁の開度を決定する。以上のように水平
方向給水管の流量抵抗を線形プログラミングのシンプレ
ックス法に基づき推定し、容易に各水平部位に設けられ
た流量調整弁の開度を調整することにより、短時間に効
率よく流量調整弁の開度を決めることができる。
【0032】[実施例6]図3及び図4に基づいて、平
均圧力の圧力算出部による吐出量制御と、その結果を説
明する。圧力計11と吐出量制御器9との間に、圧力計
11にて一定時間内に表示された圧力を集計し平均圧力
を算出し、この平均圧力を一定時間毎に吐出量制御器9
に向けて搬送する圧力算出部10が配設された以外は、
実施例2と同様の給水配管系を設けて実施した。その結
果、多層階給水配管系における各端末給水口8・・・か
ら得られる放水の流量を均等かつ必要流量に制御するこ
とができた。また、各作動部の損耗度をより低減させ、
装置の保守をより容易にすることができた。
【0033】[実施例7]図3及び図4に基づいて、平
均圧力の圧力算出部による吐出量制御と、その結果を説
明する。圧力計11と吐出量制御器9との間に、圧力計
11にて一定短時間内に表示された圧力を集計し平均圧
力を算出し、この平均圧力を一定時間毎に吐出量制御器
9に向けて搬送する圧力算出部10が配設された以外
は、実施例5と同様の給水配管系を設けた。その結果、
多層階給水配管系における各端末給水口8から得られる
放水の流量を均等かつ必要流量に制御することができ
た、また、各作動部の損耗度をより低減させ、装置の保
守がより容易になった。
【0034】[実施例8]図5は本発明の実施例と従来
例とを対比して給水配管系内の流量不足と流量調整時の
エネルギー損失の大小を明示した模式図である。図5に
基づいて本発明と従来例とを対比し、その結果を説明す
る。図において、曲線Aは給水配管系内を流れる流量
(Q)の変動を掲示的に表示したものであり、曲線Bは
従来方式の流量調整状態を示すものである。そして、曲
線Cは本発明になる装置でポンプ1の吐出量を調整する
場合に、圧力算出部10から一定短時間毎に搬送される
圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が負のときには速
やかにポンプ1の吐出量を最大にして圧力計11の検出
する圧力を目標圧力に復帰させ、圧力差が0の場合には
一定短時間の間はポンプ1の吐出量を変化させず、圧力
差が正の場合には検出する圧力が目標圧力と等しくなる
までポンプ1の吐出量を順次低下させて調整し、一定短
時間毎の圧力差が0若しくは正の状態が数次に亙って連
続する一定単位時間に及ぶ場合には、ポンプ1の稼働を
停止する方法を採った場合の流量調整状態を示すもので
ある。また、横軸はいずれも時間の経過を示し、縦軸は
曲線Aの場合は流量の変動を、曲線BとCとの場合はい
ずれもポンプ1の吐出口に近い位置の圧力計11の検出
する圧力変動を示す。従って、図5より明らかな如く、
本発明による場合には直斜線で示される給水配管系内の
流量不足は従来方式に比して大幅に減ぜられ、また、鎖
斜線で示されるポンプ1のエネルギー過剰損失も大幅に
減ぜられた。その結果、本発明によるときは、直接給水
式多層階給水配管系の各端末給水口8・・・から得られ
る放水の流量を、簡便なる方法と装置により均等かつ必
要流量に制御することができた。
【0035】[実施例9]図8は、3階給水配管系内の
給水量制御装置の各部位配置を示す立面配置図で、常設
圧力計は、3階の末端に配設されている。図9は、各階
の蛇口あたりの排水量との総流量の関連グラフを示し、
図10は、各階における圧力と吐出口の圧力の関連グラ
フである。上記の各図に基づいて、常設圧力計を給水圧
力の低い箇所に配設して圧力を検出し、ポンプの回転数
を段階的に順次変化させて目標圧力を調整した場合の実
施例と、その結果を説明する。図8に示すように、給水
圧力が低い箇所(本図では3階の末端)に圧力計11を
常設し、ポンプ1の吐出量を調整する場合に、圧力算出
部10から一定時間毎に搬送される圧力から目標圧力を
減じて得る圧力差が負のときには、常設する圧力計の検
出する圧力Hmに至る過程において、Hm−1、Hm−
2の段階を設けて、ポンプの回転数を段階に応じて順次
増加させてHmに復帰させ、また、圧力差が0の場合に
は一定時間の間はポンプの回転数を変化させず、さら
に、圧力差が正の場合には、検出圧力が目標圧力と等し
くなるまでポンプの回転数を段階的に順次低下させて、
ポンプ1の吐出量を調整し、そして、一定短時間毎の圧
力差が0若しくは正の状態が数次に亙って連続する一定
単位時間に及ぶ場合には、ポンプ1の稼動を停止する方
法を採った場合の実施例である。 結果:図9のグラフに示したように、1F、2F、3F
の各階の蛇口における排水量は蛇口の個数が変化して
も、略均一であり、かつ、総流量の変化率も略均一で緩
やかである。また、図10のグラフに示したように、1
F、2F、3Fの各階における圧力は、蛇口の個数が変
化しても、略均一であり、また、吐出口圧力の変化も略
均一で緩やかであることが観取される。
【0036】高価な流量検出器を使用することなく、不
特定多数の端末給水口を有する直接給水式給水配管系の
各端末給水口から得られる流量を均等かつ必要量にし
て、得られるように制御することが容易になるととも
に、流量調節弁以降の水の流速をほぼ一定に抑え、部分
的に生じていた不必要な放水を減じ節水を可能にした。
また、ポンプの吐出量を調整する際に、一定短時間の間
欠的調整を行うので装置の各作動部の損耗度を低減さ
せ、装置の保守をより容易なものとすることができた。
この間、給水配管系内回路においては圧力値を一定短時
間毎に間欠的に搬送するものの、上記圧力値は一定短時
間内の平均圧力を搬送するため、実質的にはタイムラグ
なしに調整できる。また、本発明は、系内圧力の変動に
対して、系内流量を調整し、機器の使用頻度を低くして
部品の寿命を延ばした。さらに、流量調節弁の調整によ
り、各階層毎の実揚程差が除去された状態と同様にして
いるため、多層階の給水配管系における給水流量の調整
を意識することなく、単一階層での給水流量の調整を考
慮するだけで済ませることができる。
【0037】そのうえ、本発明は、現実に消費されてい
る一定短時間内最大使用量を対象としてポンプ吐出量を
調整しているため、不必要なポンプ吐出量を必要とせ
ず、従来に比して大幅な省力化を可能にした。また、本
発明は、高価な流量計を用いる計測を必要とせず、装置
の保守を軽便なものにした。さらに、ポンプ吐出流量
(Q)−水圧(H)曲線及び配管抵抗曲線等の精度の高
い情報を入力し、給水配管末端部位の圧力を推定して制
御して行く従来の末端圧力を一定にし制御する従来のよ
うな複雑な手段を用いることもないので、端末給水口に
おける簡便な省エネ型流量調整をすることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、下
記のような効果を発揮する。以下、各請求項の発明に対
応させて各項記載の発明の効果を列記する。
【0039】請求項1の発明によれば、従来技術におい
ては、高価な流量検出器、複雑な制御方式、無駄なエネ
ルギー等を必要としたが、各上下多階層に分岐された多
数の水平方向配管の各基部に、流量調整弁を介装させた
後、各階の流量調整弁を調整する簡単な作業を採用する
だけで、使用時に上下多階層に分岐して設けられた多数
の水平方向配管に取着された不特定多数の端末給水口
(蛇口)の全てから、均等な流量の給水を得ることがで
きる。
【0040】請求項2の発明によれば、さらに、各階の
流量調整弁を調整した後、常設の圧力計からの信号によ
り、配設の吐出量制御器によってポンプからの吐出量を
自動的に調整することにより、使用時に全ての端末給水
口から均等かつ、必要量の放水がを得ることができる。
【0041】請求項3の発明によれば、各階層の流量調
整弁の開度を調整する場合に、給水配管末端部に仮設圧
力計を着脱自由に配設したので、次の流量調整弁の開度
の設定に際して、仮設圧力計の調整が容易である。ま
た、ポンプの吐出口近くに配備した圧力計の検出圧力
を、各階の配管端末部において必要とする目標圧力Hm
を決定するための目標圧力の設定工程と、調整弁の開度
設定工程と、ポンプの吐出量の調整工程、の各工程を簡
単な操作の連携操作としたことによって、簡便にして、
正確な流量の放水を全ての端末給水口から均等かつ必要
流量で行うことができる。
【0042】請求項4の発明によれば、目標圧力を設定
するための工程が、水平方向給水管に設けられている流
量調整弁及び特定少数の端末給水口のみ全開して放水す
るという設定条件の容易な状態で、水平方向給水管の流
量抵抗を線形プログラミングのシンプレックス法に基づ
き推定し、容易に目標圧力Hmを算出するので、短時間
に効率よく目標圧力を決めることができる。また、各水
平部位に設けられた流量調整弁の開度を調整する流量調
整弁の開度調整工程を、当該各水平部位に設けられた流
量調整弁、及び特定少数の端末給水口のみ全開して放水
するという設定条件の容易な状態で、水平方向給水管の
流量抵抗を線形プログラミングのシンプレックス法に基
づき推定し、容易に行うことができる。
【0043】請求項5の発明によれば、給水圧力が低い
箇所の近くに常設された圧力計からの信号により稼動す
る吐出量制御器によって吐出量を自動的に調整すること
により、使用時に全ての端末給水口から均等かつ、必要
量の放水をさらに精度よく得ることができ、特に低階層
の場合に有効である。
【0044】請求項6の発明によれば、各階層の流量調
整弁の開度を調整する場合に、給水配管末端部に仮設圧
力計を着脱自由に配設し、水平部位に設けられた水平方
向給水配管に設けられた流量調整弁の開度の設定に際し
て、仮設圧力計の調整を容易にした。また、垂直方向で
給水圧力が低い箇所の近くに常設された圧力計が検出す
る圧力から、各階の配管端末部において必要とする目標
圧力Hmを決定するための目標圧力の設定工程と、調整
弁の開度設定工程と、ポンプの吐出量の調整工程、の各
工程を簡単な操作の連携操作としたことによって、簡便
にして、正確な流量の放水を全ての端末給水口から均等
かつ必要流量をさらに精度よく得ることができ、特に低
階層の場合に有効である。
【0045】請求項7の発明によれば、目標圧力を設定
するための工程において、最上層水平部位(m階)に位
置する多数の端末給水口を全開することなく、水平方向
給水管に設けられている流量調整弁及び特定少数の端末
給水口のみ全開して放水するという設定条件の容易な状
態で、容易に目標圧力Hmを算出するので、短時間に効
率よく目標圧力を決めることができる。また、各水平部
位に設けられた流量調整弁の開度調整工程で、給水管系
の実実揚程が最上層階(m階)水平部位を除く、1階か
らm−1階に水平部位が変化する都度、異なる各水平部
位毎に、他の水平部位に設けられている水平方向配水管
に配設された流量調整弁及び端末給水口を一旦全て閉じ
た状態に保持した後、各水平部位に設けられた流量調整
弁、及び特定少数の端末給水口のみ全開して放水すると
いう設定条件の容易な状態で、容易に各水平部位に設け
られた流量調整弁の開度を調整できる。
【0046】請求項8の発明によれば、常設された圧力
計にて検出された圧力の変動に基づきポンプ吐出量を制
御する場合に、圧力算出部で一定短時間内の平均圧力を
算出し、圧力算出部から一定短時間毎に搬送される圧力
データの変動に準じて、ポンプの吐出量を適正ポンプ吐
出量に調整するので、ポンプ作動時間が間欠的になり、
機器の損耗度を低減することができる。
【0047】請求項9の発明によれば、ポンプの吐出量
を調整する場合に、圧力算出部から搬送される圧力から
目標圧力を減じて得る圧力差が負のときには速やかにポ
ンプの吐出量を最大にして表示圧力を目標圧力Hm に
復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間の間はポン
プの吐出量を変化させず、圧力差が正の場合には検出圧
力が目標圧力Hm と等しくなるまでポンプの吐出量を
順次低下させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若し
くは正の状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合
にはポンプの稼働を停止する方法を採るので、多層階給
水配管系内の流量変動に迅速に対応して、ポンプの吐出
量を制御し、省エネルギーに大きく寄与する。また、上
記目標圧力を減じて得る圧力差が負のときには速やかに
ポンプの吐出量を最大にして表示圧力を目標圧力Hm
に復帰させる手段は、ポンプの給水系の水の流量が多
く、目標圧力Hmを超えるようなポンプの吐出量が必要
なときにも対応して、ポンプの給水系の必要な流量を確
保するものである。さらに、端末給水口の放水量が通常
使用される状態を外れて増大した場合においても、常設
する圧力計の検出する圧力から目標圧力を差し引いた圧
力が負になると、ポンプの吐出量を最大にするという機
能が働くため、すべての端末給水口から均一かつ必要量
の放水が得られる。また、多層階給水配管系内の流量変
動に迅速に対応して、ポンプの吐出量を制御し、省エネ
ルギーに大きく寄与する。
【0048】請求項10の発明によれば、適正ポンプ吐
出量に合わせてポンプの吐出量を調整する場合、前記目
標圧力を減じて得る圧力差が負のときには、ポンプの回
転数又は/及び稼動台数を順次増加させて表示圧力を目
標圧力Hm に復帰させ、圧力差が0の場合には一定短
時間の間はポンプの吐出量を変化させず、圧力差が正の
場合には検出圧力が目標圧力Hm と等しくなるまでポ
ンプの吐出量を順次低下させて調整し、一定短時間毎の
圧力差が0若しくは正の状態が数次の連続する一定単位
時間に及ぶ場合にはポンプの稼働を停止する方法を採る
ので、多層階給水配管系内の流量変動に対応して、継続
的に精度よくポンプの吐出量を制御することができ、省
エネルギーに大きく寄与する。また、圧力算出部から一
定短時間毎に搬送される圧力から目標圧力を減じて得る
圧力差が負のときには、順次ポンプの吐出量を増大して
表示圧力を目標圧力Hm に復帰させる手段は、ポンプ
の給水系の水の流量が多く、目標圧力Hmを超えるよう
なポンプの吐出量が必要なときにも対応して、ポンプの
給水系の必要な流量を継続的に精度よく確保することが
できる。さらに、端末給水口の放水量が通常使用される
状態を外れて増大した場合においても、常設する圧力計
の検出する圧力から目標圧力を差し引いた圧力が負にな
ると、ポンプの吐出量順次増大するという機能が働き、
目標圧力に対し継続的かつ精度よくすべての端末給水口
から均一かつ必要量の放水を得ることができる。
【0049】請求項11の発明によれば、各上下多層階
に分岐された各水平方向給水配管の基部に流量調整弁を
介装させたので、その開度を調整して全ての端末給水口
から均等かつ必要量の流量の放水が得られるように調整
できる。また、ポンプの吐出口の近くに圧力計を設け、
圧力計からの信号によりポンプの回転数及び/または稼
働台数を調整する吐出量制御器を設けてなる装置によ
り、多層階給水配管系内の流量変動に迅速に対応して、
ポンプの吐出量を制御することができる。
【0050】請求項12の発明によれば、吐出量制御器
の機能として、前記目標圧力を減じて得る圧力差が負の
ときには速やかにポンプの吐出量を最大にして表示圧力
を目標圧力Hm に復帰させ、圧力差が0の場合には一
定短時間の間はポンプの吐出量を変化させず、圧力差が
正の場合には検出圧力が目標圧力Hm と等しくなるま
でポンプの吐出量を順次低下させて調整し、一定短時間
毎の圧力差が0若しくは正の状態が数次の連続する一定
単位時間に及ぶ場合にはポンプの稼働を停止する機能を
有する吐出量制御器としたことにより、各給水口におい
て必要圧力に復帰させるための回復時間の短縮を可能と
して、省エネルギー効果を発揮すると共に、不連続な圧
力変化(ノッキング現象)の発生を防ぐことができる。
【0051】請求項13の発明によれば、各上下多層階
に分岐された各水平方向給水配管の基部に流量調整弁を
介装させたので、その開度を調整して全ての端末給水口
から均等かつ必要量の流量の放水が得られるように調整
できる。また、給水圧力が低い箇所の近くに圧力計を設
け、圧力計からの信号によりポンプの回転数及び/また
は稼働台数を調整する吐出量制御器を設けてなる装置を
としたので、多層階給水配管系内の流量変動に対応し
て、継続的に精度よくポンプの吐出量を制御することが
できる。
【0052】請求項14の発明によれば、吐出量制御器
の機能として、適正ポンプ吐出量に合わせてポンプの吐
出量を調整する場合、前記目標圧力を減じて得る圧力差
が負のときには、ポンプの回転数又は/及び稼動台数を
順次増加させて表示圧力を目標圧力Hm に復帰させ、
圧力差が0の場合には一定短時間の間はポンプの吐出量
を変化させず、圧力差が正の場合には検出圧力が目標圧
力Hm と等しくなるまでポンプの吐出量を順次低下さ
せて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しくは正の状
態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合にはポンプ
の稼働を停止する機能を有する吐出量制御器としたこと
により、各給水口において必要圧力に復帰させるための
回復時間の短縮を可能として、省エネルギー効果を発揮
すると共に、不連続な圧力変化(ノッキング現象)の発
生を精度よく防止することができる。
【0053】請求項15の発明によれば、圧力計にて一
定短時間内に検出された圧力を集計すると共に、一定短
時間内の平均圧力を算出し、この平均圧力を一定短時間
毎に吐出量制御器に向けて搬送する圧力算出部を配設す
るので、不必要なポンプ吐出量を必要とせず、従来に比
して大幅な省力化を可能にした。また、圧力調整に関係
する部品の使用頻度を低下させ、部品の寿命を延ばすこ
とができる。さらに、常設する圧力計の検出する圧力の
変動時、一定短時間内における常設する圧力計の検出す
る圧力から、目標圧力Hm を差し引いて得た圧力差を
計測し、前記の圧力差に対応して流量を変化させるため
にポンプの回転数または/及び稼働台数を制御するの
で、各端末給水口において必要圧力に復帰させるための
回復時間が短縮され、大幅な省エネルギーが可能にな
り、また不連続な圧力変化(ノッキング現象)の発生を
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の、給水配管系内の給水量制御装
置の各部配置を示す平面配置図である。
【図2】本発明実施例の、別の給水配管系内の給水量制
御装置の各部配置を示す平面配置図である。
【図3】本発明実施例の、別の給水配管系内の給水量制
御装置の各部配置を示す立面配置図である。
【図4】本発明実施例の、別の給水配管系内の給水量制
御装置の各部配置を示す平面配置図である。
【図5】本発明の実施例と従来例とを対比して流量調整
時のエネルギー損失の大小を明示した模式図である。
【図6】従来例の、吐出圧力一定方式の給水圧制御方式
を示す線図である。
【図7】従来例の、末端圧力一定方式の給水圧制御方式
を示す線図である。
【図8】本発明実施例の3階給水配管系内の給水量制御
装置の常設圧力計を、3階の末端に配設した各部位配置
を示す立面配置図である。
【図9】図8に示す各階の蛇口あたりの排水量との総流
量の関連グラフである。
【図10】図8に示す各階における圧力と吐出口の圧力
の関連グラフである。
【符号の説明】
1:ポンプ 2:垂直方
向配管 3:水平方向配管 4:流量調
整弁 6:給水配管末端部 7:仮設圧
力計 8:端末給水口 9:吐出量
制御器 10:圧力算出部 11:圧力計

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直方向配管から上下多層階に分岐して設
    けられた多数の水平方向配管に取着された不特定多数の
    端末給水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給水が使
    用時に得られるように給水流量を制御する多層階給水配
    管系における給水量制御方法において、前記各上下多層
    階に分岐された多数の水平方向配管の各基部に流量調整
    弁を介装させた後、使用時に、前記全ての端末給水口か
    ら均等かつ必要流量の放水が得られるように前記各階の
    流量調整弁の開度を各々調整することを特徴とする多層
    階給水配管系における給水量制御方法。
  2. 【請求項2】垂直方向配管から上下多層階に分岐して設
    けられた多数の水平方向配管に取着された不特定多数の
    端末給水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給水が使
    用時に得られるように給水流量を制御する多層階給水配
    管系における給水量制御方法において、下方に配設され
    たポンプの吐出口近くに常設の圧力計を配備し、また、
    前記各上下多層階に分岐された多数の水平方向配管の各
    基部に流量調整弁を介装させた後、使用時に前記全ての
    端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が得られる
    ように、前記各階の流量調整弁の開度を各々調整した
    後、前記圧力計からの信号により前記ポンプの回転数ま
    たは/及び稼働台数を増減する吐出量制御器によって前
    記ポンプからの吐出量を自動的に調整することを特徴と
    する多層階給水配管系における給水量制御方法。
  3. 【請求項3】各階の流量調整弁の開度及びポンプからの
    吐出量を調整する方法が、各階毎に配設された水平方向
    配管の配管末端部に着脱自由に仮設圧力計を配設した
    後、下方に配設されたポンプの吐出口に近く配備した常
    設の圧力計が検出する圧力を、各階の配水管末端部にお
    いて必要として予め要請された圧力Foを維持するに必
    要な目標圧力Hm として設定するための目標圧力の設
    定工程と、使用時に全ての端末給水口から均等かつ必要
    量の流量の放水が得られるように、各階にある水平方向
    配管の基部に介装された流量調整弁の開度の調整工程
    と、前記常設の圧力計が随時検出する圧力の変動を捕え
    て吐出量制御器によって前記ポンプからの吐出量を自動
    的に調整する工程とからなり、 前記目標圧力の設定工程が、当該多層階給水配管系の全
    ての流量調整弁と端末給水口とを閉塞した状態で、垂直
    方向配管で最も実揚程の高い最上層階において分岐され
    ている水平方向給水配管の基部に介装されている流量調
    整弁を全開すると共に、これに延設されている水平方向
    配管に取着されていて、末端部に近接する端末給水口
    (以後、最末端給水口と略す)を含み通常使用される最
    大使用数の端末給水口のみを全開し、当該水平部位に設
    けられている水平方向給水配管の給水配管末端部に配設
    された仮設圧力計が検出する当該水平部位の給水配管の
    給水配管末端部の水圧を読み取り、読み取った仮設圧力
    計の圧力Fmが、当該給水配管末端部において必要とし
    て予め要請された圧力Foを保持するように、ポンプの
    回転数または/及び稼働台数を調整し、調整の終わった
    時点で、ポンプの吐出口に近い垂直方向給水配管部位に
    配設した常設の圧力計が検出する圧力を目標圧力Hmと
    して設定する工程であり、 各水平部位に設けられた水平方向給水管に配設された流
    量調整弁の開度の調整工程が、給水配管系の実揚程が1
    階からm−1階まで変化する都度、異なる各水平部位毎
    に、その他の水平部位に設けられている水平方向給水配
    管に配設された流量調整弁と、端末給水口とを一旦全て
    閉じた状態に保持した後、当該水平部位に設けられた水
    平方向給水配管に設けられた流量調整弁を全開すると共
    に、当該水平部位に位置する最末端給水口を含み通常使
    用される最大使用数の端末給水口のみを全開し、当該水
    平方向給水配管の給水配管末端部に仮設した仮設圧力計
    (P1からPm−1)の検出する圧力(F1からFm−
    1)が各給水配管末端部に要請される圧力Foを保持
    し、かつポンプの吐出口近くに設けた常設の圧力計が目
    標圧力Hm保持するように、当該水平部位に設けられた
    流量調整弁(S1からSm−1)の開度を逐次調整し、
    その後、各水平部位毎に配設した仮設圧力計を系外に排
    除する工程であり、ポンプの吐出量調整工程が、常設の
    圧力計の検出する圧力の変動を捕えてポンプの吐出量を
    調整する工程であり、目標圧力の設定工程及び流量調整
    弁の開度の調整工程が終了した後において、多層階給水
    配管系内の端末給水口が開閉するにつれて、ポンプの吐
    出口に近く常設された圧力計によりポンプから吐出する
    水圧を検出し、この検出圧力が目標圧力Hmを保持する
    ように、ポンプの回転数または/及び稼働台数を調整し
    て、ポンプの吐出量の調整する工程であることを特徴と
    する請求項2記載の多層階給水配管系における給水量制
    御方法。
  4. 【請求項4】各階層の流量調整弁の開度及びポンプの吐
    出量を調整するする方法が、各水平部位毎に配設された
    水平方向給水配管の給水配管末端部に仮設圧力計を着脱
    自由に配設した後、ポンプの吐出口に近い垂直方向給水
    管部位に配設した常設の圧力計が検出する圧力を目標圧
    力Hmとして設定するための目標圧力の設定工程と、各
    水平部位にある水平方向給水管に配設された流量調整弁
    の開度を調整する流量調整弁の開度調整工程と、常設の
    圧力計の検出する圧力の変動を捕らえてポンプの吐出量
    を調整するポンプ吐出量の調整工程からなり、目標圧力
    の設定工程が、多層階給水配管計の全ての流量調整弁と
    端末給水口を閉じた状態で、垂直方向給水配管で最も実
    揚程の高い最上層水平部位(m階)において連結される
    水平方向給水管に設けられている量流量調整弁、及び当
    該水平部位に位置する当該水平部位に位置する最末端給
    水口を含む特定少数の端末給水口のみを全開にして放水
    し、線形プログラミングのシンプレックス法に基づいて
    当該水平部位の給水配管に位置する全給水口を全開して
    放水したときの流量抵抗を推定して、目標圧力Hmを設
    定する工程であり、 各水平部位に設けられた流量調整弁の開度を調整する流
    量調整弁の開度調整工程が、給水管系の実揚程が最上層
    階(m階)水平部位を除く、1階からm−1階に水平部
    位が変化する都度、異なる各水平部位毎に、他の水平部
    位に設けられている水平方向配水管に配設された流量調
    整弁及び端末給水口を一旦全て閉じた状態に保持した
    後、当該各水平部位に設けられた流量調整弁及び当該各
    水平部位に位置する最末端給水口を含む特定少数の端末
    給水口のみを全開にして放水し、線形プログラミングの
    シンプレックス法に基づいて当該水平部位の給水配管に
    位置する全給水口を全開して放水したときの流量抵抗を
    推定して、当該給水配管末端部において必要として予め
    要請された圧力Foを維持し、また常設圧力計が目標圧
    力Hmを維持するように、当該調整弁の開度を調整する
    工程であり、 ポンプの吐出量の調整工程が常設の圧力計の検出する圧
    力変動を捕らえてポンプの吐出量を調整する工程であ
    り、目標圧力工程及び流量調整弁の開度調整工程が終了
    した後において、多層階給水配管系の端末給水口が開閉
    されるにつれて、ポンプの吐出口に近く常設された圧力
    計によりポンプから吐出する水圧を検出し、この検出圧
    力が目標圧力Hmを保持するように、ポンプの回転数又
    は/及び稼働台数を調整する工程であることを特徴とす
    る請求項3記載の直接給水式多層階給水配管における給
    水量制御方法。
  5. 【請求項5】垂直方向配管から上下多層階に分岐して設
    けられた多数の水平方向配管に取着された不特定多数の
    端末給水口(蛇口)の全てから、均等な流量の給水が使
    用時に得られるように給水流量を制御する多層階給水配
    管系における給水量制御方法において、給水圧力が低い
    箇所の近くに常設の圧力計を配備し、また、前記各上下
    多層階に分岐された多数の水平方向配管の各基部に流量
    調整弁を介装させた後、使用時に前記全ての端末給水口
    から均等かつ必要量の流量の放水が得られるように、前
    記各階の流量調整弁の開度を各々調整した後、前記圧力
    計からの信号により前記ポンプの回転数または/及び稼
    働台数を増減する吐出量制御器によって前記ポンプから
    の吐出量を自動的に調整することを特徴とする多層階給
    水配管系における給水量制御方法。
  6. 【請求項6】各階の流量調整弁の開度及びポンプからの
    吐出量を調整する方法が、各階毎に配設された水平方向
    配管の配管末端部に着脱自由に仮設圧力計を配設した
    後、給水圧力が低い箇所の近くに常設された圧力計が検
    出する圧力を、各階の配水管末端部において必要として
    予め要請された圧力Foを維持するに必要な目標圧力H
    mとして設定するための目標圧力の設定工程と、使用時
    に全ての端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が
    得られるように、各階にある水平方向配管の基部に介装
    された流量調整弁の開度の調整工程と、前記常設の圧力
    計が随時検出する圧力の変動を捕えて吐出量制御器によ
    って下方に配設されたポンプからの吐出量を自動的に調
    整する工程とからなり、前記目標圧力の設定工程が、当
    該多層階給水配管系の全ての流量調整弁と端末給水口と
    を閉塞した状態で、垂直方向配管で最も実揚程の高い最
    上層階において分岐されている水平方向給水配管の基部
    に介装されている流量調整弁を全開すると共に、これに
    延設されている水平方向配管に取着されていて、末端部
    に近接する端末給水口(以後、最末端給水口と略す)を
    含み通常使用される最大使用数の端末給水口のみを全開
    し、当該水平部位に設けられている水平方向給水配管の
    給水配管末端部に配設された仮設圧力計が検出する当該
    水平部位の給水配管の給水配管末端部の水圧を読み取
    り、読み取った仮設圧力計の圧力Fmが、当該給水配管
    末端部において必要として予め要請された圧力Foを保
    持するように、ポンプの回転数または/及び稼働台数を
    調整し、調整の終わった時点で、給水圧力が低い箇所の
    近くに常設された圧力計が検出する圧力を目標圧力Hm
    として設定する工程であり、各水平部位に設けられた水
    平方向給水管に配設された流量調整弁の開度の調整工程
    が、給水配管系の実揚程が1階からm−1階まで変化す
    る都度、異なる各水平部位毎に、その他の水平部位に設
    けられている水平方向給水配管に配設された流量調整弁
    と、端末給水口とを一旦全て閉じた状態に保持した後、
    当該水平部位に設けられた水平方向給水配管に設けられ
    た流量調整弁を全開すると共に、当該水平部位に位置す
    る最末端給水口を含み通常使用される最大使用数の端末
    給水口のみを全開し、当該水平方向給水配管の給水配管
    末端部に仮設した仮設圧力計(P1からPm−1)の検
    出する圧力(F1からFm−1)が各給水配管末端部に
    要請される圧力Foを保持し、かつ、給水圧力が低い箇
    所の近くに常設された圧力計が目標圧力Hm保持するよ
    うに、当該水平部位に設けられた流量調整弁(S1から
    Sm−1)の開度を逐次調整し、その後、各水平部位毎
    に配設した仮設圧力計を系外に排除する工程であり、ポ
    ンプの吐出量調整工程が、常設の圧力計の検出する圧力
    の変動を捕えてポンプの吐出量を調整する工程であり、
    目標圧力の設定工程及び流量調整弁の開度の調整工程が
    終了した後において、多層階給水配管系内の端末給水口
    が開閉するにつれて、給水圧力が低い箇所の近くに常設
    された圧力計によりポンプから吐出する水圧を検出し、
    この検出圧力が目標圧力Hmを保持するように、ポンプ
    の回転数または/及び稼働台数を調整して、ポンプの吐
    出量の調整する工程であることを特徴とする請求項5記
    載の多層階給水配管系における給水量制御方法。
  7. 【請求項7】各階層の流量調整弁の開度及びポンプの吐
    出量を調整する方法が、各水平部位毎に配設された水平
    方向給水配管の給水配管末端部に仮設圧力計を着脱自由
    に配設した後、給水圧力が低い箇所の近くに常設された
    圧力計が検出する圧力を目標圧力Hmとして設定するた
    めの目標圧力の設定工程と、各水平部位にある水平方向
    給水管に配設された流量調整弁の開度を調整する流量調
    整弁の開度調整工程と、常設の圧力計の検出する圧力の
    変動を捕らえてポンプの吐出量を調整するポンプ吐出量
    の調整工程からなり、目標圧力の設定工程が、多層階給
    水配管計の全ての流量調整弁と端末給水口を閉じた状態
    で、垂直方向給水配管で最も実揚程の高い最上層水平部
    位(m階)において連結される水平方向給水管に設けら
    れている流量調整弁、及び当該水平部位に位置する当該
    水平部位に位置する最末端給水口を含む特定少数の端末
    給水口のみを全開にして放水し、線形プログラミングの
    シンプレックス法に基づいて当該水平部位の給水配管に
    位置する全給水口を全開して放水したときの流量抵抗を
    推定して、目標圧力Hmを設定する工程であり、 各水平部位に設けられた流量調整弁の開度を調整する流
    量調整弁の開度調整工程が、給水管系の実揚程が最上層
    階(m階)水平部位を除く、1階からm−1階に水平部
    位が変化する都度、異なる各水平部位毎に、他の水平部
    位に設けられている水平方向配水管に配設された流量調
    整弁及び端末給水口を一旦全て閉じた状態に保持した
    後、当該各水平部位に設けられた流量調整弁及び当該各
    水平部位に位置する最末端給水口を含む特定少数の端末
    給水口のみを全開にして放水し、線形プログラミングの
    シンプレックス法に基づいて当該水平部位の給水配管に
    位置する全給水口を全開して放水したときの流量抵抗を
    推定して、当該給水配管末端部において必要として予め
    要請された圧力Foを維持し、また常設圧力計が目標圧
    力Hmを維持するように、当該調整弁の開度を調整する
    工程であり、 ポンプの吐出量の調整工程が常設の圧力計の検出する圧
    力変動を捕らえてポンプの吐出量を調整する工程であ
    り、目標圧力工程及び流量調整弁の開度調整工程が終了
    した後において、多層階給水配管系の端末給水口が開閉
    されるにつれて、給水圧力が低い箇所の近くに常設され
    た圧力計によりポンプから吐出する水圧を検出し、この
    検出圧力が目標圧力Hmを保持するように、ポンプの回
    転数又は/及び稼働台数を調整する工程であることを特
    徴とする請求項6記載の直接給水式多層階給水配管にお
    ける給水量制御方法。
  8. 【請求項8】常設された圧力計にて検出された圧力の変
    動に基づきポンプの回転数または/及び稼働台数を制御
    する場合に、ポンプに吐出量制御器を、圧力計に圧力算
    出部をそれぞれ連接し、さらに、圧力算出部と吐出量制
    御器との間には圧力データを搬送する回路を設け、常設
    された圧力計で一定短時間内に検出した圧力に基いて、
    上記圧力算出部で一定短時間内の平均圧力を算出し、上
    記圧力算出部から一定短時間毎に搬送される圧力データ
    の変動に準じて、吐出量制御器においてポンプの回転数
    または/及び稼働台数を適正ポンプの回転数または/及
    び稼働台数に調整することを特徴とする請求項2ないし
    7のいずれかに記載の多層階給水配管系における給水量
    制御方法。
  9. 【請求項9】常設する圧力計の検出する圧力が目標圧力
    と合致するように、ポンプの回転数または/及び稼働台
    数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間毎に搬送
    される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が負のとき
    には速やかにポンプの回転数または/及び稼働台数を最
    大にして常設された圧力計の検出する圧力を目標圧力H
    mに復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間の間は
    ポンプの回転数または/及び稼働台数を変化させず、圧
    力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと等しくな
    るまでポンプの回転数または/及び稼働台数を順次低下
    させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しくは正の
    状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合にはポン
    プの稼働を停止することを特徴とする請求項2ないし8
    のいずれかに記載の多層階給水配管系における給水量制
    御方法。
  10. 【請求項10】常設する圧力計の検出する圧力が目標圧
    力と合致するように、ポンプの回転数または/及び稼働
    台数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間毎に搬
    送される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が負のと
    きには、ポンプの回転数または/及び稼働台数を順次増
    大させて常設された圧力計の検出する圧力を目標圧力H
    mに復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間の間は
    ポンプの回転数または/及び稼働台数を変化させず、圧
    力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと等しくな
    るまでポンプの回転数または/及び稼働台数を順次低下
    させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しくは正の
    状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合にはポン
    プの稼働を停止することを特徴とする請求項2ないし8
    のいずれかに記載の多層階給水配管系における給水量制
    御方法。
  11. 【請求項11】下方に直接給水用のポンプを備えた垂直
    方向配管及びその垂直方向配管から上下多層階に分岐し
    て設けられた不特定多数の端末給水口(蛇口)を備えた
    水平方向配管とからなる多層階給水配管系に、前記各上
    下多層階に分岐された各水平方向配管の基部に、全ての
    端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が得られる
    ように調整された開度の流量調整弁を介装させ、また前
    記ポンプの吐出口の近くに圧力計を設け、そして前記ポ
    ンプと圧力計との間に圧力計からの信号によりポンプの
    回転数及び/または稼働台数を調整する吐出量制御器を
    設けてなることを特徴とする多層階給水配管系における
    給水量制御装置。
  12. 【請求項12】吐出量制御器が適正ポンプの回転数また
    は/及び稼働台数に合わせてポンプの回転数または/及
    び稼働台数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間
    毎に搬送される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が
    負のときには速やかにポンプの回転数または/及び稼働
    台数を最大にして常設する圧力計の検出する圧力を目標
    圧力Hm に復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時
    間の間はポンプの回転数または/及び稼働台数を変化さ
    せず、圧力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと
    等しくなるまでポンプの回転数または/及び稼働台数を
    順次低下させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若し
    くは正の状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合
    にはポンプの稼働を停止する機能を有する吐出量制御器
    であることを特徴とする請求項11記載の多層階給水配
    管系における給水量制御装置。
  13. 【請求項13】下方に直接給水用のポンプを備えた垂直
    方向配管及びその垂直方向配管から上下多層階に分岐し
    て設けられた不特定多数の端末給水口(蛇口)を備えた
    水平方向配管とからなる多層階給水配管系に、前記各上
    下多層階に分岐された各水平方向配管の基部に、全ての
    端末給水口から均等かつ必要量の流量の放水が得られる
    ように調整された開度の流量調整弁を介装させ、また前
    記給水圧力が低い箇所の近くに圧力計を設け、そして前
    記ポンプと圧力計との間に圧力計からの信号によりポン
    プの回転数及び/または稼働台数を調整する吐出量制御
    器を設けてなることを特徴とする多層階給水配管系にお
    ける給水量制御装置。
  14. 【請求項14】吐出量制御器が適正ポンプの回転数また
    は/及び稼働台数に合わせてポンプの回転数または/及
    び稼働台数を調整する場合、圧力算出部から一定短時間
    毎に搬送される圧力から目標圧力を減じて得る圧力差が
    負のときには、ポンプの回転数または/及び稼働台数を
    順次増加させて常設する圧力計の検出する圧力を目標圧
    力Hmに復帰させ、圧力差が0の場合には一定短時間の
    間はポンプの回転数または/及び稼働台数を変化させ
    ず、圧力差が正の場合には検出圧力が目標圧力Hmと等
    しくなるまでポンプの回転数または/及び稼働台数を順
    次低下させて調整し、一定短時間毎の圧力差が0若しく
    は正の状態が数次の連続する一定単位時間に及ぶ場合に
    はポンプの稼働を停止する機能を有する吐出量制御器で
    あることを特徴とする請求項13記載の多層階給水配管
    系における給水量制御装置。
  15. 【請求項15】圧力計と吐出量制御器との間に、該圧力
    計にて一定短時間内に検出された圧力を集計すると共
    に、該一定短時間内の平均圧力を算出し、この平均圧力
    を一定時間毎に吐出量制御器に向けて搬送する圧力算出
    部が配設されていることを特徴とする請求項11ないし
    14に記載の多層階給水配管系における給水量制御装
    置。
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