JP3183190B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Description
とシラン系ガスを供給しながらSiN膜を半導体基板上
に成膜するプラズマCVD法を用いて、ゲート絶縁膜を
有するトランジスタが形成された半導体基板の上面をプ
ラズマSiN膜にて覆うための半導体装置の製造方法に
関するものである。
層間絶縁膜として、SiN膜が広く使われている。そし
て、プラズマSiN膜を用いた場合には、プラズマSi
N膜中に含まれる水素がホットキャリア注入による界面
凖位の発生を助長してホットキャリア劣化を招くことが
知られている(電子情報通信学会技術研究報告90−1
23、p33、「ホットキャリア効果」、辰馬賢一郎
他)。この対策として、パッシベーション膜中の水素量
を低減していくと、膜応力が増加しAl(アルミ)ボイ
ド等の発生を招く問題が生じる。又、他の手法にて低応
力化を図ると、特に段差部での被覆性から耐湿性に問題
が生じる。このように、保護膜として必要な耐湿性、低
応力、又、UV透過性、電荷保持あるいは製造上重要と
なる膜厚の均一性、加工上の再現性等を十分に満足しつ
つ、ホットキャリア寿命の向上を図ることができない。
レッジ化)、低応力化に加え、UV透過性、電荷保持特
性を確保しつつ、又、基本的な膜厚を変えることなく、
さらには、従来の製造方法に対しごく簡単な成膜条件の
変更のみでスループットのダウン、コストアップも招く
ことなく、ホットキャリア寿命の向上性に優れた半導体
装置を提供することが望まれている。
よりデバイスの性能保護に優れるとともに製造が容易な
半導体装置の製造方法を提供することにある。
(主に弱く結合したSi−Hからの)水素が存在し、短
チャンネルMOSデバイスでは、この水素がデバイスに
侵入し、ゲート酸化膜の劣化を引き起こすとされてい
る。そこで、本発明では、プラズマSiN膜の形成時に
含有される水素のうち、Si−H結合に着目し、このS
i−H結合量を低減したプラズマSiN膜と、これまで
用いられてきたプラズマSiN膜とを積層した構造とし
ている。
SiN膜中から水素がデバイスに向かって侵入しようと
するが、Si−H結合量を低減したプラズマSiN膜に
よりブロック(トラップ)される(これは、プラズマS
iN膜中からの水素が、Si−H結合量を低減したプラ
ズマSiN膜において、シリコンのダングリングボンド
と結合してデバイス側への進行が抑制されるためである
と推定される)。その結果、デバイスの悪影響(より具
体的にはゲート酸化膜の劣化)を防ぎ、ホットキャリア
の長寿命化に優れたものとなる。
成は、アンモニアガスを一定量供給すると共にシラン系
ガスを増量させながら供給している状態であって、なお
かつ、高周波電源電圧を印加している状態で低水素プラ
ズマSiN膜を形成し、その後に、アンモニアガスおよ
びシラン系ガスを一定量供給している状態で前記低水素
プラズマSiN膜の上に、当該プラズマSiN膜よりも
水素含有量が多いプラズマSiN膜を形成することで容
易に実現できる。また、低水素プラズムSiN膜は、ア
ンモニアガス及びシラン系ガスを増量させながら供給し
ている状態であって、なおかつ、高周波電源電圧を印加
している状態でも形成される。
SiN膜を形成する際、シラン系ガスを流す前において
窒素ガスを流した状態で電源電圧を印加して下地層の表
面に対しプラズマによる粗面化処理を施し、その後、シ
ラン系ガスを供給して成膜を開始させても良い。このよ
うにすると、下地層の表面が粗面化された状態で低水素
プラズマSiN膜が形成されて密着させることができ
る。
系ガスが一定量供給された状態となった後、窒素ガスの
供給量を低下させるとともにアンモニアガスの供給量を
増加させると、低水素プラズマSiN膜の成膜時にはS
i−N結合を強くできる。一方、高水素プラズマSiN
膜の成膜時には応力低減および面内均一性の向上を図る
ことができる。
態を図面に従って説明する。
の縦断面図を示す。本装置は自動車用ICに具体化した
ものであり、MOSトランジスタを備えている。自動車
用ICの使用環境(特に温度環境)は厳しく、要求され
る機能としては、自動車の保証年数を19年として、
(ICの19年間の間欠的な使用に耐えるべく)、周波
数20MHz、Vd ;−5.5V、デューティ比50/
50%でインバータ動作させたとき、動作スピードが1
0%遅くなる時を、DCストレスVd =5.5Vで見積
もったときの値、1.7年を満足するものである。
M(フラッシュメモリを含む)に用いてもよい。半導体
基板としてのP型シリコン基板1にはPウェル領域2と
Nウェル領域3とが形成されている。P型シリコン基板
1のPウェル領域2の表面部にはNチャネルMOSトラ
ンジスタTr1とNチャネルMOSトランジスタTr2
とが形成されている。又、P型シリコン基板1の表面部
にはNチャネルMOSトランジスタTr3が形成されて
いる。さらに、P型シリコン基板1のNウェル領域3の
表面部にはPチャネルMOSトランジスタTr4とPチ
ャネルMOSトランジスタTr5とが形成されている。
の詳細な構成を説明すると、P型シリコン基板1の表面
部にはフィールド酸化膜(LOCOS酸化膜)4が形成
されている。NチャネルMOSトランジスタTr1,T
r2の形成領域において、P型シリコン基板1の表面部
にはゲート酸化膜5が形成され、その上にはポリシリコ
ンゲート電極8が形成されている。ポリシリコンゲート
電極8の下方でのPウェル領域2にはN+ ソース領域6
とN+ ドレイン領域7とが形成されている。
成領域において、P型シリコン基板1の表面部にはゲー
ト酸化膜9が形成され、その上にはポリシリコンゲート
電極12が形成されている。ポリシリコンゲート電極1
2の下方でのP型シリコン基板1にはN+ ソース領域1
0とN+ ドレイン領域11とが形成されている。
r5の形成領域において、P型シリコン基板1の表面部
にはゲート酸化膜13が形成され、その上にはポリシリ
コンゲート電極16が形成されている。ポリシリコンゲ
ート電極16の下方でのNウェル領域3にはP+ ソース
領域14とN+ ドレイン領域15とが形成されている。
ここで各ゲート酸化膜5,9,13の膜厚は200Å程
度である。
には、BPSG膜17が形成され、その上に第1層アル
ミ配線(多層配線)18a,18b,18cが形成され
ている。第1層アルミ配線18aとNチャネルMOSト
ランジスタTr1のN+ ソース領域6とがコンタクトホ
ールを介して電気的に接続されている。第1層アルミ配
線18a,18b,18cの表面を含むBPSG膜17
の上には、膜厚が1000ÅのプラズマSiN膜19が
形成されている。プラズマSiN膜19の上には第1層
間絶縁膜としてのTEOS(テトラエチルオルトシリケ
ート)膜20が形成されている。TEOS膜20の上の
所定領域にはSOG(スピンオングラス)膜21が形成
され、このSOG膜21にて表面の平滑化が図られてい
る。
の上には、第2層間絶縁膜としてのTEOS膜22が形
成されている。TEOS膜22の上には、第2層アルミ
配線(多層配線)23a,23bが形成され、第2層ア
ルミ配線23bと第1層アルミ配線18cとがコンタク
トホールを介して電気的に接続されている。そして、多
層化されたアルミ配線(第2層アルミ配線23a,23
b、第1層アルミ配線18a,18b,18c等)を用
いて、基板1に形成されたデバイスに電源電圧とグラン
ド電圧の印加が行われる。
含むTEOS膜22の上には低水素プラズマSiN膜2
4が形成され、その上には高水素プラズマSiN膜25
が形成されている。低水素プラズマSiN膜24は、プ
ラズマSiN膜25よりも水素含有量が少ない。具体的
には、高水素プラズマSiN膜25のSi−H結合量が
8×1021/cm3 であり、低水素プラズマSiN膜2
4のSi−H結合量が6×1021/cm3 以下である。
プラズマSiN膜24,25の合計の膜厚は16000
Å程度であり、低水素プラズマSiN膜24の膜厚は5
00Å程度である。
応力・高ステップカバレッジ(段差被覆性)を有する。
しかし、高水素プラズマSiN膜25には膜中に水素が
含まれており、その水素が基板に形成したMOSトラン
ジスタにおけるホットキャリアの劣化を招く要因とな
る。低水素プラズマSiN膜24は、水素を通過させな
い性質を有する。
ことにより、これまでパッシベーション膜として用いら
れてきたプラズマSiN膜25中から水素がデバイスに
向かって侵入しようとするが、Si−H結合量を低減し
たプラズマSiN膜24によりブロック(トラップ)さ
れる。これは、プラズマSiN膜25中からの水素が、
Si−H結合量を低減したプラズマSiN膜24におい
て、シリコンのダングリングボンドと結合してデバイス
側への進行が抑制されるためであると推定される。
製造方法を、図2〜図6を用いて説明する。図2に示す
ように、P型シリコン基板1を用意し、Pウェル領域2
とNウェル領域3とを形成する。そして、LOCOS酸
化法を用いてP型シリコン基板1の表面部にフィールド
酸化膜4を形成するとともに、ゲート酸化膜5,9,1
3を形成する。
膜5,9,13の上にポリシリコンゲート電極8,1
2,16を形成する。さらに、図4に示すように、ソー
ス領域6,10,14とドレイン領域7,11,15を
イオン注入法により形成する。
BPSG膜17、第1層アルミ配線18a,18b,1
8c、プラズマSiN膜19、TEOS膜20、SOG
膜21、TEOS膜22、第2層アルミ配線23a,2
3bを順次、積層する。
D法により、低水素プラズマSiN膜24を形成し、さ
らに、その上に図1に示すように、高水素プラズマSi
N膜25を形成する。その後、プラズマSiN膜24,
25に対し所定領域をエッチングにより除去して開口さ
せアルミパッド部とする。
水素プラズマSiN膜25との積層方法について詳細に
説明する。本実施の形態において、プラズマCVD装置
としては日本エー・エス・エム株式会社製のEAGLE
−10を用いており、同装置は枚葉式プラズマCVD装
置である。
ときのパワーの供給状況、圧力の変化状況、窒素ガス
(N2 )とアンモニアガス(NH3 )の供給状況、シラ
ンガス(SiH4 )の供給状況を示す。
(N2 )とアンモニアガス(NH3 )の供給とを同時に
開始する。目的の真空度(4.3Torr)を得るため
の減圧時間として15秒を要する。又、窒素ガス
(N2 )とアンモニアガス(NH3 )とは10秒間にて
所定の供給量(N2 ;1200sccm、NH3 ;18
00sccm)とすることができる。そして、目的の真
空度とガス流量を得たときに高周波電源電圧(RFパワ
ー)を下部電極と上部電極との間に印加する(High 4
85W、Low215W)。パワー・オンから5秒経過し
たときに、シランガス(SiH4 )の供給を開始する。
このとき、成膜が開始される。そして、5秒が経過する
までは直線的にシラン(SiH4 )の供給を増加させ
る。この5秒間に、図1の低水素プラズマSiN膜24
が形成される。シランガス(SiH4 )の供給が所定の
値(150sccm)になった後は、一定量の供給を維
持する。これにより、図1の高水素プラズマSiN膜2
5が形成される。
に示す一般的な一層よりなるプラズマSiN膜を形成す
るときと比べて説明する。図8の一層のみの成膜におい
ては、減圧動作と窒素ガス(N2 )とアンモニアガス
(NH3 )の供給とを同時に開始し、目的の真空度を得
るとともに一定の窒素ガスとアンモニアガスとが供給で
きると、シランガスの供給を開始して一定の供給量とな
った後において、RFパワーをオンして成膜を開始して
所定の膜厚となるまで積む。
ランガスのランプアップのタイミング(時期)を変える
ことにより、成膜初期に形成されたプラズマSiN膜と
シランガス供給安定時に形成されたプラズマSiN膜と
の間に特性の違いを生じさせることができる。つまり、
図7に示す場合においては、意図的にRFパワー・オン
のタイミングとシランガス(SiH4 )の供給開始のタ
イミングをズラして、低水素プラズマSiN膜24を形
成している。このように、減圧下で、かつ、放電可能な
状態においてシランガスを増量させながら供給すること
により低水素プラズマSiN膜24を成膜することがで
きることとなる。
Hの結合量に対するデバイスの寿命の測定結果を示す。
つまり、横軸にはSi−Hの結合量をとり、縦軸には1
0%特性が低下するまでの時間Gm10%をとってい
る。このとき、作動電圧としては5.5ボルトとしてい
る。又、サンプルとしてNチャネルMOSトランジスタ
を用い、かつ、W(ゲート幅)/L(ゲート長)=2
5.0/1.0としている。
ャリア寿命との関係から、1.7年の連続使用に耐える
ためには、低水素プラズマSiN膜のSi−H結合量が
6×1021/cm3 以下であることが必要であることが
分かる。
プラズマSiN膜)を用いた場合と比較例(一層タイプ
のプラズマSiN膜)におけるMOSトランジスタの劣
化寿命の測定結果を示す。即ち、横軸にMOSトランジ
スタにおける単位ゲート幅あたりのドレイン電流の最大
値Isubmax/Wをとり、縦軸にGm10%をとってい
る。又、サンプルとしてNチャネルMOSトランジスタ
を用い、かつ、W/L=25.0/1.0としている。
ここで、基板電流の最大値Isubmaxとは、図11に示す
ようにVG とIsub との関係において最大値をとるI
sub 値を指す。
ルトとしたときにおいて1.7年の連続使用に対し、従
来品である一層タイプのプラズマSiN膜ではその仕様
を満足することができなかったが、本実施の形態である
二層タイプのプラズマSiN膜を用いるとその仕様を満
足することができることが分かる。
(ロ)の特徴を有する。 (イ) パッシベーション膜(表面保護膜)としてのプ
ラズマSiN膜において二層構造とし、下側層を上層の
プラズマSiN膜よりも水素含有量が少ない低水素プラ
ズマSiN膜としたので、上層のプラズマSiN膜中の
水素のデバイスへの侵入を抑制してホットキャリア寿命
を確保することができる。 (ロ) 低水素プラズマSiN膜を有する二層構造のプ
ラズマSiN膜を製造する方法として、アンモニアガス
を一定量供給している状態においてシラン系ガスを増量
させながら供給することにより、低水素プラズマSiN
膜24を形成し、アンモニアガスおよびシラン系ガスを
一定量供給することにより、低水素プラズマSiN膜2
4の上に、当該プラズマSiN膜よりも水素含有量が多
いプラズマSiN膜25を形成するようにした。よっ
て、同一の装置を用いて連続的にパッシベーション膜と
なるプラズマSiN膜を形成することができる。
する。図7においてはシランガス(SiH4 )の供給は
直線的に増加させたが、図12に示すように、シランガ
スの供給の際に、直線ではなくて曲線的に増加させても
よい(図12では一点鎖線の場合と実線の場合の2つの
場合を示す)。
スの供給の際に、階段状に(ステップ的に)増加させて
もよい(図13では実線にて3段階のステップ動作を行
う場合を示し、一点鎖線にて2段階のステップ動作を行
う場合を示す)。
スの供給の際に、一時的な減量時期を持たせながら増加
させてもよい。あるいは、図15に示すように、パワー
・オン後において、窒素ガス(N2 )とアンモニアガス
(NH3 )とを増量させている途中においてシランガス
を増量させることにより、低水素プラズマSiN膜24
を形成してもよい。 (第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態を、第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
ては低水素プラズマSiN膜24と高水素プラズマSi
N膜25の形成後においてアルミパッド部を開口すべく
プラズマSiN膜24,25のエッチングを行うが、こ
の際、図16に示すようにアルミ配線23bの上の低水
素プラズマSiN膜24においては浮いた状態となりや
すい。この密着不良箇所からエッチング液が入り込んで
目的の形状の開口部を得にくい。つまり、水素を多く含
むプラズマSiN膜と水素が少ないプラズマSiN膜と
のエッチングレートを比べた場合に水素が少ないプラズ
マSiN膜の方がエッチングレートが速く、下地層のア
ルミ配線23bと接する低水素プラズマSiN膜24に
おいては密着不良箇所からエッチング液が急速に進入し
サイドエッチングされてしまう。
に示すように、シランガス(SiH 4 )を流す前におい
て窒素ガス(N2 )を流した状態でRFパワー(高周波
電源電圧)を印加してアルミ配線23bの表面に対しプ
ラズマによる粗面化処理を施し、その後に成膜を開始す
る。
給とアンモニアガス(NH3 )の供給とを同時に開始
し、5秒後に窒素ガス(N2 )とアンモニアガス(NH
3 )とを所定の供給量(N2 ;2900sccm、NH
3 ;300sccm)にする。そして、5秒が経過した
時にRFパワーを10秒間オンにする。このプリプラズ
マ処理により窒素ガス(N2 )がプラズマ化して下地層
であるアルミ配線(図1の符号23b)の表面がたたか
れ表面に凹凸が形成される。
過すると、RFパワーを印加する(High 485W、L
ow215W)。パワー・オンから3秒経過したときに、
シランガス(SiH4 )の供給を開始して成膜を開始す
る。そして、5秒間のシランガス(SiH4 )の供給増
加により低水素プラズマSiN膜24を形成し、シラン
ガス(SiH4 )の供給を所定の値(150sccm)
にする。その後、さらに5秒経過した時に窒素ガス(N
2 )の供給量を減少するとともにアンモニアガス(NH
3 )の供給量を増加して5秒後に窒素ガス(N2 )の供
給量を1200sccmに、アンモニアガス(NH3 )
の供給量を1800sccmにする。この状態で高水素
プラズマSiN膜25が積まれていく。
iN膜24の成膜時、即ち、シランガスのランプアップ
時(徐々に流量を増加している時)に窒素ガスの流量を
多くしているのは、アンモニアガス中の窒素からSiN
膜を作る場合と窒素ガス中の窒素からSiN膜を作る場
合とを比較すると窒素ガス中の窒素にて形成したSiN
膜の方がSi−N結合が強くなり密着性が向上するため
である。ただし、窒素ガス中の窒素からSiN膜を作る
とその膜は応力が大きくなったり面内均一性が悪くなる
ので、シランガスの供給が安定したら窒素ガスの流量を
減らしアンモニアガスの流量を増加させ、低応力かつ面
内均一性に優れた高水素プラズマSiN膜25を得るよ
うにしている。
おいてキャリアガスとして機能する。このように本実施
形態においては下記の特徴を有している。 (イ) シラン系ガスを流す前において窒素ガスを流し
た状態で電源電圧を印加して下地層の表面に対しプラズ
マによる粗面化処理を施し、その後に成膜を開始するよ
うにしたので、下地層の表面が粗面化された状態で低水
素プラズマSiN膜24が形成されて下地層に密着させ
ることができる。つまり、プラズマによりAl(アル
ミ)の表面がたたかれAl表面が凹凸状態となり、水素
が少ないプラズマSiN膜24とアルミ配線23bとの
密着性が向上する。
板温度が上がり、その上に成膜される低水素プラズマS
iN膜24の成膜時の温度に近づき密着性の向上が図ら
れる。 (ロ) 低水素プラズマSiN膜24の形成後において
窒素ガスの供給量を低下させるとともにアンモニアガス
の供給量を増加させたので、低水素プラズマSiN膜2
4の成膜時にはSi−N結合を強くでき、高水素プラズ
マSiN膜25の成膜時には応力低減、面内均一性の向
上を図ることができる。
Fパワーを一旦オフにしているが、必ずしもオフにする
必要はない。ただし、長時間RFパワーをオンにし続け
ると下地層(アルミ)の凹凸が大きくなりすぎるのでプ
リプラズマ時間は所定の時間を超えないようにするのが
望ましい。
する。図18に示すように、窒素ガス(N2 )とアンモ
ニアガス(NH3 )との流量を逆転させることなく、プ
リプラズマ動作を行ってもよい。
図7,17等に示すようにガスの供給量(流量)を規定
したが、チャンバ内のガス濃度を規定してもよい。即
ち、流量が少ない時は濃度が小さくなり、多いときは濃
度が高くなるので、チャンバ内のガス濃度が所定値とな
るように調整しつつ半導体装置を製造してもよい。 (第3の実施の形態)次に、第3の実施の形態を、第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
ョン膜としてのプラズマSiN膜にに対して二層構造と
したが、本実施の形態においては、パッシベーション膜
および層間絶縁膜としてのプラズマSiN膜に適用して
いる。つまり、図1に示したICにおけるプラズマSi
N膜19にも適用している。以下、図1におけるNチャ
ネルMOSトランジスタTr3の形成領域を拡大した図
19を用いて本実施の形態を説明する。
プラズマSiN膜31を積層した構成となっている。低
水素プラズマSiN膜30と高水素プラズマSiN膜3
1との合計の膜厚は1000Åであり、低水素プラズマ
SiN膜30の膜厚は160Åとなっている。その他
は、第1の実施の形態と同じであり、同一の符号を付す
ことによりその説明は省略する。
膜中に含まれた水素が、基板に形成したMOSトランジ
スタにおけるホットキャリアの劣化を招く要因となる。
又、高水素プラズマSiN膜31には膜中に水素が含ま
れており、この水素が基板に形成したMOSトランジス
タにおけるホットキャリアの劣化を招く要因となる。低
水素プラズマSiN膜30は、水素を通過させない。そ
の結果、膜20,22,31中から水素がデバイスに向
かって侵入しようとするが、Si−H結合量を低減した
プラズマSiN膜30によりブロック(トラップ)され
る。
iN膜に適用することにより、デバイスの性能保護に優
れたものとなる。又、第1の実施の形態においても述べ
たように、多層構造とする際に製造が容易である。 (第4の実施の形態)次に、第4の実施の形態を、第3
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
ミ配線と第2層アルミ配線との間において配置された層
間絶縁膜にプラズマSiN膜を用いた場合(多層配線間
に配置されたプラズマSiN膜に適用した場合)であっ
たが、本実施の形態においては、MOSトランジスタと
当該トランジスタの上に配置した配線との間に配置され
た絶縁膜にプラズマSiN膜を用いた場合にも適用して
いる。つまり、図1に示したICにおけるBPSG膜1
7の代わりにプラズマSiN膜を用いたものである。
ルMOSトランジスタTr3の形成領域を拡大した図)
を用いて本実施の形態を説明する。NチャネルMOSト
ランジスタTr3のゲート電極12上に低水素プラズマ
SiN膜40を形成し、その上に高水素プラズマSiN
膜41を積層した構成となっている。このプラズマSi
N膜40,41の上にアルミ配線18a,18b,18
cが形成されている。その他は、第3の実施の形態と同
じであり、同一の符号を付すことによりその説明は省略
する。
SiN膜41には膜中に水素が含まれており、この水素
が基板に形成したMOSトランジスタにおけるホットキ
ャリアの劣化を招く要因となる。低水素プラズマSiN
膜40は、水素を通過させない。その結果、高水素プラ
ズマSiN膜41中から水素がデバイスに向かって侵入
しようとするが、Si−H結合量を低減したプラズマS
iN膜40によりブロック(トラップ)される。
るものでなく、層間絶縁膜としてのプラズマSiN膜の
み、あるいは、MOSトランジスタのゲート電極を覆う
絶縁膜としてのプラズマSiN膜のみに適用してもよ
い。即ち、表面保護膜であるパッシベーション膜には本
発明を適用せずに、多層配線間に配置されている層間絶
縁膜にのみ適用したり、MOSトランジスタと当該トラ
ンジスタの上に配置した配線との間に配置されている絶
縁膜にのみ適用してもよい。
応用できる。さらに、自動車用ICに限ることはなく他
のIC(半導体装置)に適用できる。
面図。
図。
図。
図。
図。
図。
ー供給の各状況を説明するための説明図。
給、減圧、パワー供給の各状況を説明するための説明
図。
に対するデバイスの寿命の測定結果を示す図。
を示す図。
のVG とIsub との関係図。
ワー供給の各状況を説明するための説明図。
ワー供給の各状況を説明するための説明図。
ワー供給の各状況を説明するための説明図。
ワー供給の各状況を説明するための説明図。
めの断面図。
法でのガス供給、パワー供給の各状況を説明するための
説明図。
給の各状況を説明するための説明図。
部断面図。
部断面図。
としてのシリコン基板、5,9,13…ゲート酸化膜、
18a,18b,18c…第1層アルミ配線(多層配
線)、20…TEOS膜、21…SOG膜、22…TE
OS膜、23a,23b…第2層アルミ配線(多層配
線)、24…低水素プラズマSiN膜、25…高水素プ
ラズマSiN膜。
Claims (9)
- 【請求項1】 アンモニアガスとシラン系ガスを供給し
ながらSiN膜を半導体基板上に成膜するプラズマCV
D法を用いて、ゲート絶縁膜を有するトランジスタが形
成された半導体基板の上面をプラズマSiN膜にて覆う
ための半導体装置の製造方法において、 前記アンモニアガスを一定量供給すると共に前記シラン
系ガスを増量させながら供給している状態であって、な
おかつ、高周波電源電圧を印加している状態で低水素プ
ラズマSiN膜を形成する第1工程と、 前記アンモニアガス及び前記シラン系ガスを一定量供給
している状態で前記低水素プラズマSiN膜の上に、当
該低水素プラズマSiN膜よりも水素含有量が多いプラ
ズマSiN膜を形成する第2工程とを備えたことを特徴
とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記第1工程は、減圧下で、かつ、放電
可能な状態において前記シラン系ガスを増量させながら
供給するものである請求項1に記載の半導体装置の製造
方法。 - 【請求項3】 前記第1工程は、前記シラン系ガスを連
続的に増量させながら供給するものである請求項1に記
載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 前記第1工程は、前記シラン系ガスを階
段状に増量させながら供給するものである請求項1に記
載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記低水素プラズマSiN膜は、Si−
H結合量が6×10 21 /cm 3 以下である請求項1に記
載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】 前記第1工程では、前記シラン系ガスを
流す前において窒素ガスを流した状態で前記高周波電源
電圧を印加して下地層の表面に対しプラズマによる粗面
化処理を施し、その後、前記シラン系ガスを供給して成
膜を開始するようにした請求項1に記載の半導体装置の
製造方法。 - 【請求項7】 前記第1工程では、前記シラン系ガスが
一定量供給された状態となった後、前記窒素ガスの供給
量を低下させると共に前記アンモニアガスの供給量を増
加させるようにした請求項6に記載の半導体装置の製造
方法。 - 【請求項8】 前記第1工程では、前記シラン系ガスが
一定量供給された状 態となった後、前記アンモニアガス
の供給量を増加させるようにした請求項1に記載の半導
体装置の製造方法。 - 【請求項9】 アンモニアガスとシラン系ガスを供給し
ながらSiN膜を半導体基板上に成膜するプラズマCV
D法を用いて、ゲート絶縁膜を有するトランジスタが形
成された半導体基板の上面をプラズマSiN膜にて覆う
ための半導体装置の製造方法において、 前記アンモニアガス及び前記シラン系ガスを増量させな
がら供給している状態であって、なおかつ、高周波電源
電圧を印加している状態で低水素プラズマSiN膜を形
成する第1工程と、 前記アンモニアガス及び前記シラン系ガスを一定量供給
している状態で前記低水素プラズマSiN膜の上に、当
該低水素プラズマSiN膜よりも水素含有量が多いプラ
ズマSiN膜を形成する第2工程とを備えたことを特徴
とする半導体装置の製造方法。
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