JP3182631B2 - 浄化槽 - Google Patents

浄化槽

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JP3182631B2 JP10758393A JP10758393A JP3182631B2 JP 3182631 B2 JP3182631 B2 JP 3182631B2 JP 10758393 A JP10758393 A JP 10758393A JP 10758393 A JP10758393 A JP 10758393A JP 3182631 B2 JP3182631 B2 JP 3182631B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水洗便所の汚水及び/
又は厨房雑排水の処理に用いる浄化槽に関し、特に家庭
用便所、公衆便所や公共施設、キャンプ場、海水浴場、
スキー場、別荘などの便所の汚水及び/又は厨房雑排水
の処理に適した浄化槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の水洗便所の汚水処理に用いられて
いる便槽は、し尿浄化槽、貯溜槽及び汲取槽を組み合わ
せたものである。
【0003】しかしながら、上述の如き従来の便槽で
は、バキューム車によるくみ取り処理が必要で、維持管
理が大変であり、しかも、一時的に利用者が増大するよ
うな場合は、最大利用者に見合った容量の便槽を設置し
ておかなければならず、設備費が高くなり不経済である
という問題がある。
【0004】本発明者は、このような問題を解決するた
めに、先に、腐敗室、濾過室、通気性土壌を不透水性部
材で区画し、その中に浸潤部材を埋設し、該浸潤部材の
下方に集水管を設けた土壌処理槽及び貯留槽をこの順に
配設して、腐敗室で分離した上澄液を濾過室で濾過し、
土壌処理槽で有機物の分解、脱窒処理を行った後、集水
管で貯留槽に集めるようにした改良便槽(特開平4−1
71089号公報)及び脱窒装置(特開平4−4095
号公報)を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、し尿浄化槽にお
ける土壌処理は、汚水が重力水として地下浸透すること
を前提として考えられており、国の構造基準において
も、処理水を貯留するための貯留槽を設けることが義務
づけられている。そのため、上記改良便槽や脱窒装置
おいても、貯留槽を設けたのであるが、このような貯留
槽を設けるには、広い敷地を必要とし、コスト高となる
という問題がある。
【0006】本発明の目的は、かかる従来技術の問題点
を解消し、維持管理が容易で、利用者数の変動にも対応
することができ、しかも広い敷地を必要とせず、低コス
トで設置することのできる浄化槽を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく、鋭意検討を重ねた結果、不透水性部材で区
画していない通気性土壌内に埋設した特定の浸潤部材で
は、従来考えられていた地下浸透処理ではなく、土壌浸
潤蒸散処理が行われることを見出し、更に、この土壌浸
潤蒸散処理では、集水管や貯留槽がいらなくなることを
見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】即ち、本発明は、腐敗室、濾過室及び通気
性土壌内に埋設した浸潤部材をこの順に配設した浄化槽
において、該浸潤部材が、吸収性シートの管状体側面に
吸水性シートからなる複数個の翼片を突出形成せしめた
ものであり、該通気性土壌を不透水性部材で区画せず、
かつ該浸潤部材の下方に集水管を設けず、貯留槽も設け
ずに、浸潤処理水を毛管上昇させて大気中に蒸散させる
ことを特徴とする浄化槽である。
【0009】
【作用】本発明の浄化槽においては、水洗便所からの流
入汚水及び/又は厨房からの雑排水を腐敗室にて微生物
の作用により浮上物、沈殿物、上澄液に分離し、濾過室
で上澄液に含まれている浮遊物を濾過し、この上澄液
、吸収性シートの管状体側面に吸水性シートからなる
複数個の翼片を突出形成せしめてなる浸潤部材に供給し
、不透水性部材で区画していない通気性土壌内に浸潤
させ、土壌中に含まれる微生物の作用により有機物を分
解した後、蒸散させる。
【0010】特に、腐敗室を第1腐敗室と第2腐敗室と
で構成することにより、浮上物、沈澱物の除去をより完
全なものとすることができる。
【0011】土壌中の水の移動には浸透と浸潤があり、
前者は土壌間隙が水で満たされた状態、即ち飽和の流れ
であり、後者は土壌間隙が水と気体(空気、炭酸ガス、
水蒸気等)とで占められている状態、即ち不飽和の流れ
である。本発明においては、後者の浸潤を利用して上澄
液の処理を行なうものである。
【0012】前記湿潤部材により、不透水性部材で区画
していない通気性土壌内に浸潤させた上澄液は、不飽和
の流れとなり、重力水として地下浸透することなく地表
面に向けて毛管上昇し、大気中に蒸散することが判明し
た。不飽和の流れにおいては、土壌の間隙水の負圧が高
く、十分に空気を吸い込むため、好気性が保持され、好
氣性菌によって上澄液中の有機物、例えば窒素化合物が
ほぼ完全に酸化される。特に、腐敗室から供給されてく
る上澄液は、溶存酸素が零に近いものであるが、浸潤部
材からサイホン現象と不飽和の流れで土壌中に浸潤する
際に、サイホン流動する水は負圧が保てる限度まで空気
を吸い込むという原理により、極めて効率よく酸素を取
り込むことができる。また、この上澄液は、BOD濃度
が高く、土壌微生物にとって餌となる有機物を多量に含
んでいる。これらによって、微生物の呼吸作用と代謝活
動を活発化して、酸化反応を促進し、目詰まりを防止す
ることができる。特に、本発明で使用する特定の浸潤部
材を用いることによって、極めて有効に不飽和の流れを
作り出すことが可能となり、目詰まり防止効果が顕著と
なる。
【0013】このように不飽和の流れとして土壌中に浸
潤して処理された上澄水は、大部分が地表面に向けて上
昇し、大気中に蒸散する。従って、処理後の水を集める
集水管や、その水を一時的に貯めておく貯留槽を設ける
必要はない。
【0014】かかる本発明の浄化槽は、自然の微生物の
浄化作用を利用するものであるから、利用者数が大きく
変動しても十分に対応することができ、貯溜槽を設ける
必要がないので、敷地面積も狭くてすみ低コストで設置
することができる。また、腐敗室に溜った汚泥は、肥料
として処理できるので、バキューム車による汲み取りの
必要は全くなく、維持管理が極めて容易である。
【0015】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例を説明す
る。
【0016】図1は、本発明の浄化槽の一例を示す概略
縦断面図である。図1において、1は水洗便所、2は汚
水供給パイプ、3は第1腐敗室3aと第2腐敗室3bと
からなる腐敗室、4は濾過室、5はポンプ、6はポンプ
室、7は通気性土壌8内に埋設した浸潤部材である。
【0017】通気性土壌8は、従来の浄化槽とは異な
り、不透水性部材で区画されておらず、また浸潤部材7
の下方に集水管を設けず、貯留槽も設けていない。湿潤
部材7は、図2に示すように、吸水性シートからなる管
状体11の側面に同じく吸水性シートからなる複数個の
翼片12,12’を突出形成させており、管状体11内
には剛毛状繊維13が充填され、その中央部に透水性パ
イプ14が配設されている。管状体11の下面外側は、
不透水性シート15で覆われている。管状体11及び翼
片12,12’を構成する吸水性シートとしては、厚さ
1〜10mm程度のポリエステル繊維不織布が好適に用
いられる。
【0018】いま、水洗便所1から汚水供給パイプ2を
経由して供給された汚水は、第1腐敗室3a及び第2腐
敗室3bにおいて、微生物の作用により浮上物、沈澱
物、上澄液に分離され、そのうちの上澄液が濾過室4で
濾過される。このように濾過された高BOD濃度の上澄
液が、ポンプ室6内のポンプ5で浸潤部材7に送られ、
通気性土壌8中に均等に不飽和の状態で浸潤させられ
る。なお、山間地等で、濾過室4と浸潤部材7との間に
勾配をつけることができる場合は、ポンプ5及びポンプ
室6を省略して、自然の勾配により上澄液を濾過室4か
ら浸潤部材7へ送ることができる。
【0019】通気性土壌8内では、上澄液が不飽和の流
れとなり、土壌の間隙水の負圧が高く、好気性が保持さ
れている。BOD濃度の高い上澄液が通気性土壌8中に
浸潤する際に効率よく酸素を取り込み、好気性菌による
活発な酸化が行われ、上澄液中の有機物がほぼ完全に酸
化される。
【0020】このように酸化処理を受けた上澄液は、大
部分が通気性土壌8内を地表面に向けて毛管上昇し、大
気中に蒸散する。
【0021】以上の実施例においては、水洗便所の汚水
を処理する例について説明したが、本発明の浄化槽は、
厨房雑排水などの処理にも使用することができる。ま
た、厨房雑排水などのように比較的汚れの少ない汚水を
処理する場合は、腐敗室を1個だけにしてもよい。更
に、必要に応じて、濾過室4とポンプ室6の間、あるい
はポンプ室6を使用しない場合は、濾過室4と浸潤部材
7の間に、消毒室を設けることもできる。
【0022】
【発明の効果】本発明の効果は次の通りである。
【0023】(1)本発明の浄化槽で処理された排水
は、BOD、CODが共に3ppm以下、大腸菌が30
個/ml以下、全窒素が20ppm以下、硝酸性窒素が
10ppm以下であり、極めてきれいである。また、腐
敗室に溜った汚泥は肥料として処理できるので、バキュ
ーム車による汲み取りの必要はない。
【0024】(2)駆動装置を全く必要としないか、あ
るいは駆動装置を使うとしても上澄液を送るためのポン
プだけであり、特別な運転操作を必要とせず、設備費、
維持管理費も安い。
【0025】(3)自然の微生物による浄化を利用する
ものであるから、流入汚水量の変動による影響は直接的
に受けにくく、水洗便所の利用者数の大きな変動にも十
分対処することができる。
【0026】(4)貯水槽を必要としないため、設置面
積が狭くてすみ、低コストで設置することができる。
【0027】従って、本発明の浄化槽は、家庭用便所、
公衆便所や公共施設、キャンプ場、海水浴場、スキー
場、別荘などの便所の汚水及び/又は厨房雑排水処理に
極めて適しており、しかも狭い敷地に低コストで設置で
きるので、環境汚染を防ぐうえで非常に有意義な発明で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浄化槽の一例を示す概略縦断面図であ
る。
【図2】本発明の浄化槽に使用する浸潤部材の一例を示
す横断面図である。
【符号の説明】
3 腐敗室 3a 第1腐敗室 3b 第2腐敗室 4 濾過室 7 浸潤部材 8 通気性土壌 11 管状体 12、12’ 翼片

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腐敗室、濾過室及び通気性土壌内に埋設
    した浸潤部材をこの順に配設した浄化槽において、該浸
    潤部材が、吸収性シートの管状体側面に吸水性シートか
    らなる複数個の翼片を突出形成せしめたものであり、該
    通気性土壌を不透水性部材で区画せず、かつ該浸潤部材
    の下方に集水管を設けず、貯留槽も設けずに、浸潤処理
    水を毛管上昇させて大気中に蒸散させることを特徴とす
    る浄化槽。
  2. 【請求項2】 前記腐敗室が、第1腐敗室及び第2腐敗
    室からなる請求項1記載の浄化槽。
  3. 【請求項3】 前記濾過室と浸潤部材との間に、消毒槽
    及び/又はポンプ槽を設けた請求項1又は2記載の浄化
    槽。
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