JP3182444U - 貝類養殖の係止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】輸送、保管、養殖現場の取り扱いにおいて、重量荷重の負荷において変形、破損、歪みが無く、しかも、母線への安定な取り付け、容易性、および稚貝の脱離が非常に少ない養殖用インサート貝係止具を提供する。
【解決手段】貝に開けた細孔に疎通可能な細長の樹脂製根幹2内に両端方向に伸びる金属線補強材料が封入されており、根幹の長手方向の両端部に一対の貝の抜け防止部4が設けられ、根幹上には根幹の中心付近を起点にして母線を挟む十分な間隔を持った先端部が中心側に傾斜した形状の一対の母線抑突起5が左右対称に設けられていることを特徴とするインサート型養殖用貝係止具、およびその複数個のインサート型養殖用貝係止具が、互いに隣接する係止具同士と根幹の長手方向に対して直角方向に伸びる少なくとも一つの連結用部材を介して多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本考案は長期間使用する場合に於いても、養殖貝が挿入係止具より抜け落ちたり、挿入係止具が切断して養殖貝が海水に落下しないように、安定した状態で各種養殖貝を長時間、保持し得る、歩留の良い、養殖貝が離脱することが比較的少ない構造を有する挿入型の養殖貝係止具およびその係止具のロール巻き、ボビン巻き、切り離し、養殖用ロープ取り付けといった操作が容易で、しかも安定にロープに取り付けるのに便利な養殖用貝係止具が連続的に多数順次並列に帯状に連結された養殖貝の連結係止具に関する。
先行技術における帆立貝の養殖方法の大部分は、挿入型係止具を用いる方法であり、この帆立貝係止具の基本構造は、細長の根幹の両端部に対称に抜け防止部および略中心寄りに、ロープのような母線止め突起が対称に設けられている構造のものである。これを、細縄、紐、又はロープのような母線に、帆立貝係止具を略等間隔にとりつけ、その係止具に帆立貝の稚貝を対象に取り付けるようなものが一般的になっている。詳細には、ほたて稚貝の貝殻に、稚貝の生体には影響がなく、しかも、稚貝を吊るした場合に貝の口が常時下向きの浮遊状態になるような、貝殻の耳のような形状をした貝殻の位置を耳部と呼び、その耳部に人為的な穿孔による孔穴部を設けて、その孔穴部に貝掛止具の細長の根幹を疎通して貝を取り付けるものである。その細長の根幹の両先端には、鋭利に尖がった通常「かえし」、「あぐ」、「もどし」、(日本大百科全書 15 第905頁 「釣り針」参照)又は俗に「アゲ」とも呼ばれる場合もある「引っかかり部」(以下、「アグ」構造ともいう)の機能をはたすアグ構造の抜け防止部を有する貝係止具を、その細長の根幹を軸方向にしたがって稚貝の貝殻に穿孔した細孔に挿通すると、抜け防止部を構成するアグ部が毛羽たちにより、稚貝が容易に抜けて離脱しないような構造になっている。このような養殖方法は、俗に耳吊養殖と称され、帆立貝の耳吊養殖に用いる貝の挿入型貝係止具が従来より多数提案され実用に供されている。
しかし、気象現象による海水の揺動や、貝の成長、海洋生物の付着、あるいは、海中という特殊な環境下における材料の疲労、劣化というような予期せぬ現象が加わり、長期間ほたて貝耳吊用掛止具を使用すると、特にアグ構造のような抜け防止部に対して海水中の貝の揺動により帆立貝の耳部の突起形状部に接触しながら回転運動の力が加わり、アグ部のような抜け防止部にクリープ現象も加わり、抜け防止部を形成するアグ部が係止具の根幹に密着することにより、さらに、貝に海洋生物の付着による重量付加も加わり貝係止具の破損やアグ構造の無機能化により、貝が貝係止具から抜け落ちて容易に離脱する現象が見られる。
例えば、特許文献1、2には基材の中央部にロープへの挿入状態でロープに係止するための取付突子を設け、基材における、前記取付突子を突出し、帆立貝の耳に設けた穴を基材の端部側より取り付け突子を経て、内側に挿入することで、この帆立貝を貝係止突子により係止するように構成した貝係止具が提案されている。
しかしこの特許文献1の貝の係止具の場合、帆立貝の係止突子により係止している場合に於いて、海水の潮の流れに依り、貝係止具が自在に回転し、帆立貝係止突子が帆立貝の耳部の凸部に接触し、係止突子に疲労が加わり、長期間使用することによって、貝の係止突子が根幹材に密着して貝に設けた穴より、抜け落ちるという問題と、貝に付着した海洋生物からなる雑物の重量に耐えきれず、基材が折損し帆立貝が海中に落下するという、重大な不都合が生ずるという問題を抱えている。
特許文献3には樹脂で形成した棒状の軸部の先部に先鋭な先部挿入部及び、抜け止め部を備え、軸部の後部には先鋭な後部挿入部及び、抜け止め具を備えた養殖帆立貝の係止具が提案されている。
しかし、このような特許文献3の養殖帆立貝の係止具の場合も、この特許文献1の貝係止具の場合と同様に係止突子部が根幹部に密着し、帆立貝の耳に設けた穴内に掛け止め部がその先端部から入りこんでしまい、帆立貝が軸部外側に抜け落ちてしまうという問題を包含している。
特許文献4、5には、細長いピン状の中間部に対称的に内側の係止突起を、両側に離間して、対称的に外側の係止突起を備え、内側の係止突起をロープに係止し、外側の係止突起に帆立貝を係止するように、連続成形で構成された養殖帆立貝の係止ピンが提案されている。
しかし、この特許文献4、5の養殖帆立貝の係止ピンの場合に於いてもこの特許文献1、2の貝係止具の場合に比して、若干に改良されてはいるが、同様に帆立貝をロープに挿入する時に内側の係止具を切離して挿入するものであって、係止具が海水の潮の流れによって自在に回転し、外側の係止突起が貝の耳の凸部に接触し、外側の係止突起が根幹に密着し、帆立貝が軸部外側に抜け落ちてしまうという問題を包含している。
この養殖帆立貝の係止具からの離脱を防止するために、合成樹脂の材料の選定による対応、およびアグ構造の抜け防止部の構造や形状を改良および工夫するという抜け防止部の改良による問題点への対応だけでは、貝の離脱を完全に防止することには限界があり、さらなる工夫が求められる。
初期の養殖用帆立貝係止具としては、特許文献6に見るとおり、弾性針金を加工して、貝を吊り下げるような構造にすることも知られている。
また、特許文献7には、母線に係止された、先端部に塊状掛止部を有する合成樹脂製細線を、ほたて稚貝の耳部に穿孔した小孔に挿通して、ほたて貝の脱離を防止することも知られている。しかし、能率よく、しかも要領よく多数の稚貝を貝係止具に短時間に取り付ける為には、これらの線材では限界があった。
この養殖用帆立貝係止具の貝への装着に利便性、生産および流通方法の面から考察すれば、合理的な生産方法は、特許文献8,9に見られるとおり、通常は多数個取りの金型を使用して連続的に大量に製造することになり、しかもまとめて沢山の帆立貝係止具を養殖現場に供給するための保管および輸送の利便性、さらには、切断差込機へのセットの利便性の点から、多数の養殖用帆立貝係止具が、並列的に多数並べられた連結状態のもので、ロール巻きまたはボビンに巻き取った状態で取り扱われているのが実情である。
特に近年の養殖現場における状況は、帆立貝を養殖する帆立貝係止具には合成樹脂で成形された従来のものを使用して養殖したにもかかわらず、近年養殖貝にザラボヤ等の予期せぬ海洋生物というような、地球環境の変化に付随したかのような各種雑生物が大量に発生して、それが養殖帆立貝に多量に付着するために、養殖後に帆立貝を水揚げする際に、生物が付着した貝の重量に挿入係止具が耐えきれず抜け落ちや、場合によっては挿入係止具が破損、切断されて、貝が海水に落下するため、養殖用母線だけの引き上げによる貝の収集には限界があるのが実情である。このために、帆立貝を水揚げして出荷するまでの合間の時期に、一度船上に養殖貝を引揚げて、洗浄を行ったり、或いは水揚げする際に、海水に落下する貝を拾うため、海水にベルトコンベアを用意して収穫を行う等の対策が講じられているが、これには、多くの時間、労力および経費の負担が余儀なくされ、帆立養殖漁家よりその対策が切望されている。
特開平8−196162号公報 実用新案登録第2509760号公報 特許第3786285号公報 特開2006−280329号公報 特許第3924302号 特開昭56−102744号公報 特開平4−71436号公報 特開平2003−52270号公報 特開平2003−289743号公報
本考案は、養殖貝を、例えば該帆立貝を養殖する場合において、長時間使用する養殖貝の挿入型係止具において、細長の根幹部をインサート部品による複合材料にすることにより性能を向上させ、しかも貝の抜け防止部に加わる過度の負荷が集中した場合に、細長の根幹部において若干負荷を吸収するという新規な仕組みにより、養殖貝が係止突子より、抜け落ちることの防止を図り、且つ、基体が養殖貝に付着した各種雑生物の重量に耐えられず、基体が折損し、帆立貝が海中に落下することを防止するという課題を解決した、貝養殖の為の挿入型係止具として、新規なインサート貝係止具を提供することに有る。
また、本考案は、長期間使用する場合に於いても、帆立貝が挿入係止具の抜け防止部より抜け落ちたり、挿入係止具が切断して帆立貝が海水に落下しないように、安定した状態で帆立貝を長時間、保持し得る、歩留の良い帆立貝の挿入係止具を提供することにある。
さらに、本考案は、ロール巻き、ボビン巻き、切り離し、養殖用ロープ取り付けが機械により容易にできるとともに、安定にロープに取り付けられる為にほたて貝が経時変化において容易に離脱することが比較的少ない構造の帆立貝掛止具およびその帆立貝掛止具が連続的に多数順次帯状に連結した並列状連結帆立貝掛止具を提供することにより課題解決をすることができたものである。
本発明は、養殖帆立貝の帆立貝係止具からの離脱は、帆立貝係止具を構成する合成樹脂およびアグ構造の抜け防止部の構造だけの欠損に原因があるのではなく、帆立貝係止具の根幹を含む全体的な観点から配慮した材料設計および構造設計を総合的に検討した結果、それを構成する主要部である根幹の材料の性質、強度、特性などの影響が貝係止具の全体に本質的に起因していることを知見して、新規な観点の材料を利用することによりそれに対応できるのではないかという手法を知見したものである。
本考案は、上記の課題を解決する為に、詳細に以下の手段を採ることを特徴とするものである。
即ち、本考案の第1の特徴点は、貝に開けた細孔に疎通可能な細長の樹脂製根幹内に両端方向に伸びる金属線補強材料が封入されており、根幹の長手方向の両端部に一対の貝の抜け防止部が設けられ、根幹上には根幹の中心付近を起点にして母線を挟む十分な間隔を持った先端部が中心側に傾斜した形状の一対の母線抑突起が左右対称に設けられていることを特徴とする養殖用インサート貝係止具にある。
本考案の第2の特徴点は、貝に開けた細孔に疎通可能な細長の樹脂製根幹内に両端方向に伸びる金属線補強材料が封入されており、根幹の長手方向の両端部に一対の貝の抜け防止部が設けられ、根幹上には根幹の中心付近を起点にして母線を挟む十分な間隔を持った先端部が中心側に傾斜した形状の一対の母線抑突起が左右対称に設けられており、さらに、その左右対称に設けられ母線抑突起のほぼ中央部に樹脂製根幹の長手方向に対して直角方向に伸びる金属線材料からなる中央連結用部材が切断され突出した状態で切断片が埋設されていることを特徴とする養殖用インサート貝係止具、にある。
本考案の第3の特徴点は、貝に開けた細孔に疎通可能な細長の樹脂製根幹内に両端方向に伸びる金属線補強材料が封入されており、根幹の長手方向の両端部に一対の貝の抜け防止部が設けられ、根幹上には根幹の中心付近を起点にして母線を挟む十分な間隔を持った先端部が中心側に傾斜した形状の一対の母線抑突起が左右対称に設けられた構造からなる複数個の養殖用貝係止具が、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して直角方向に伸びる少なくとも一つの連結用部材を介して多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする養殖用連続インサート貝係止具、にある。
本考案の第4の特徴点は、複数個の養殖用貝係止具が、互いに隣接する係止具と根幹の長手方向のその中心付近において根幹の長手方向に対して直交方向に伸びる少なくとも一つの金属線材料からなる中央連結用部材を介して多数順次並列に帯状に連結した構造からことを特徴とする養殖用連結インサート貝係止具、にある。
本考案の第5の特徴点は、複数の養殖用貝係止具が、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して根幹の中央部を起点として直交方向に伸びる金属製補強材料からなる中央連結用部材と、母線抑突起部の先端部の結合点とからなる少なくとも二点を介して結合した状態で多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする養殖用連結インサート貝係止具、にある。
本考案の第6の特徴点は、複数の養殖用貝係止具が、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して根幹の中央部を起点として直交方向に伸びる金属製補強材料からなる中央連結用部材と、貝の抜け防止部と母線抑突起部との間を任意に起点として直角方向に伸びる側連結用部材からなる少なくとも二点を介して結合した状態で多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする養殖用連結インサート貝係止具、にある。
本考案の第7の特徴点は、複数の養殖用貝係止具が、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して根幹の中央部を起点として直交方向に伸びる金属製補強材料からなる中央連結用部材と、根幹の抜け防止部の末端を起点として直角方向に伸びる一本又は二本の側連結用部材からなる少なくとも二点を介して結合した状態で多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする養殖用連結インサート貝係止具、にある。
本考案の第8の特徴点は、養殖貝の抜け防止部が、アグ構造からなることを特徴とする養殖用インサート貝係止具、にある。
本考案の第9の特徴点は、金属線補強材料が、鉄製、アルミニウム製、銅製、ステンレス製あるいはその他の合金製からなる金属材料であることを特徴とする養殖用インサート貝係止具、にある。
本考案の第10の特徴点は、養殖用貝係止具又は養殖用連結貝係止具の外套材料が、可撓性のプラスチック材料から成形されてなることを特徴とする養殖用インサート貝係止具、にある。
本考案の第11の特徴点は、所定の寸法に裁断したインサート部品の所定数を、貝係止具の形状に賦型した多数個取りの固定金型キャビティ内にそれぞれ配置する工程、可動金型により閉じる工程、および合成樹脂をキャビティ内に射出する工程からなることを特徴とする養殖用インサート貝係止具の射出成形方法、にある。
本考案の第12の特徴点は、金属薄板を多数のインサート部品が並列状に連結して配列された構造を有するように加工されたインサート金具を、貝係止具の形状に賦型した多数個取りの固定金型のキャビティ内に配置する工程、可動金型により金型を閉じる工程、および合成樹脂をキャビティ内に射出する工程からなることを特徴とする養殖用インサート連結貝係止具の射出成形方法、にある。
本考案の第13の特徴点は、インサート金具が金属薄板を中央連結部材の役割を果たす脊柱の長手方向に対して、直角方向にインサート部品が一定の間隔で多数並列に帯状に順次連結して配置されている状態にプレス加工された格子状のリブ構造を有する金属格子材料であることを特徴とする養殖用インサート連結貝係止具の射出成形方法、にある。
本考案の第14の特徴点は、帆立貝、牡蠣及び真珠貝等の養殖に使用することを特徴とする養殖用インサート貝係止具、にある。
本考案の第15の特徴点は、養殖用連結貝係止具が、帯状状態で、ロール状に巻かれた状態で、およびボビンに巻かれた状態で保管、輸送および供給されることを特徴とする養殖用連続インサート貝係止具、にある。
本願考案は、挿入止具の内側に細い鉄線を入れることで、吊下げロープに挿入するときに容易に挿入できるばかりでなく、貝耳の細孔にも容易に挿通することができ、且つ、挿入止具の基体の強度が増し、帆立貝に付着した重量物に耐えられ、根幹のような基体が折損することを防止することができる。また、吊下げロープに挿入止具を挿入した時、ロープ抑えの中央に細い鉄線を入れ、これに合成樹脂で被膜をした凸部がロープに固定されることによって、挿入止具が海水の潮の流れによって自在に回転することはなく、係止突子が常に上向状態を維持されることによって、係止突子が帆立貝の耳の突起物に接触することなく係止突子にクリープ現象による疲労を防止することができ、係止突子が疲労で基体に密着し帆立貝が抜け落ちることを防止することができる。
インサートプラスチックなどから製造される、養殖用並列状連結帆立貝掛止具は、帯状でも変形、歪み、破損などが無く安定であり、しかもロール巻き取り、ボビン巻取りが安定にできるために、輸送、保管、取り扱い性が容易である。しかも帆立貝掛止具を母線に簡単に、しかも容易に挿通できるとともに、極めて安定に母線へ固定ができる。また、ほたて稚貝の穿孔部に挿通することが簡単にできる。連結帆立貝掛止具の構造および設計は、無駄な材料の消費を抑えて、ピン抑え部と連結用部材の残留突起は、連結の為の役割ばかりでなく帆立貝掛止具の母線からのずれを防止するというような多機能の役割を果たす。結果的には帆立貝のような養殖貝の離脱を飛躍的に防止することができるという、いわゆる歩留まりの高いコスト的にも優れた作用効果を奏する。この貝係止具は、帆立貝の養殖ばかりでなく、牡蠣及び真珠貝等、各種養殖貝の挿入止具に広範囲に適用可能である。
細い鉄線からなるインサート部品を根幹内に封入したインサート貝係止具の正面断面図を示す模式図である。 細い鉄線からなるインサート部品を根幹内に封入した別態様のインサート貝係止具の正面断面図を示す模式図である。 インサート貝係止具の横断面図を示す模式図である。 インサート貝係止具の多数を連結した並列状連結インサートフープ貝係止具の模式図である。 インサート部品を並列に多数連結してなるインサートリブ構造からなるインサート金具の模式図である。 インサート貝係止具により海水中でロープに帆立貝を取り付けた状態を示す模式図である。 インサート貝係止具により海水中でロープに帆立貝を取り付けた状態の要部拡大された模式図である。
本考案の基本的な養殖貝係止具の各種実施態様の詳細を、図面などを参考にして説明をすると、所定の寸法に裁断した細長い金属線材料からなるインサート部品(以下、「インサートパーツ」と呼称することもある。)を封入した養殖用インサート貝係止具の単品(以下、「インサートバラピン」と呼称することもある。)(1)の最も基本的な構造のものを、図1を参考にして説明する。貝に開けた細孔に挿通可能な細長の樹脂製根幹(2)内に、その両端方向に伸びる金属線補強材料からなるインサート部品(3)が封入されており、根幹の長手方向の両端部に一対の貝の抜け防止部(4)が設けられ、根幹上には根幹の中心付近を起点にして母線を挟む十分な間隔(W)を持った先端部が中心側に傾斜角度(θ)を有する形状の一対の母線抑突起(5)が左右対称(5a)(5b)に設けられている構造を有する養殖用インサート貝係止具の単品である。
このインサートバラピンとは、細い金属線補強材料からなるインサートパーツ(3)を細長い樹脂根幹(2)内に封入することで、複合強化した図1、図2に見られるような養殖用インサート貝係止具の単品(インサートバラピン)である。しかし、いわゆる強化貝係止具(インサートピン)の単品(バラピン)の製品について説明をしたが、実際には例えば図4などに見るとおりの、それらのインサートバラピンが並列状に多数連結した、いわゆる並列状連結貝係止具(「インサートフープピン」または「インサートリブピン」)の状態のものが実際に流通したり、または取り扱われるのが普通であるから、これらの単品および連結複合のインサート貝係止具のそれらの各製品を総称して、説明上特別の支障がない限り、単に「インサートピン」と呼称することもある。
インサート貝係止具の単品(インサートバラピン)(1)の最も好ましい別の態様のものを、図2を参考にして説明をすれば、その基本構造の主要部は図1の貝係止具と共通するが、その概要は、貝の耳部に開けた細孔に挿通可能な細長の樹脂製根幹(2)内に両端方向に伸びる金属線補強材料からなるインサートパーツ(3)が封入されており、根幹の長手方向の両端部に一対の貝の抜け防止部(4)が設けられ、根幹上には根幹の中心付近を起点にして母線を挟む十分な間隔(W)を持った先端部が中心側に適度の傾斜角度(θ)を有する形状の一対の母線抑突起(5)が左右対称(5a、5b)に設けられており、さらに、その左右対称に設けられた母線抑突起のほぼ中央部に樹脂製根幹の長手方向に対して直角方向に伸びる金属線材料からなる中央連結用部材を切り離した際に残る残渣ともいえる、短く突出した状態で残る切断片(9)が埋設されている養殖用インサート貝係止具の単品(インサートバラピン)である。この切断片(9)の状態は裸線の状態のものであっても良いし、根幹を構成するような樹脂で被覆された状態のものであっても良い。その切断片(9)が突出した状態で埋設されている状態のものであるが、切断前の状態のものは、後述のとおり、連結帆立貝係止具の成形においてインサートパーツを樹脂中に封入する際に金具の保形に必要な部分であるが、成形後の連結帆立貝掛止具の保型にも寄与し、更には、実際の養殖において貝係止具(インサートピン)をロープなどの母線に取り付け場合に、図6、図7に見るとおり、その切断片(9)がロープ(R)内に強固に取り込まれて安定にロープに固定されるという多機能な役割を果たす。
樹脂製根幹部(2)内にインサートパーツ(3)を封入することで、貝係止具を吊下げロープ(R)に挿入するときに、湾曲することなく容易に挿入することができる。さらに、帆立貝係止具の根幹である基体の強度が著しく増す為に、帆立貝に付着した海洋生物の付着による重量物の増加に耐え、且つ帆立貝の成長における重量増加に耐えることができ、帆立貝係止具の根幹である基体が折損することを防止することができる。というのも、根幹が、合成樹脂だけでは、軟弱で耐久性が不足する。一方で、強固な金属材料だけでは、予期せぬ不定期の海水のうねり、波動、ロープの上下遥動が稚貝に直接伝わり、貝の孔部の破損、抜け落ち、重量加算、材料の疲労という現象ばかりでなく、運動、荷重、ふるい落とし、衝撃のような負荷が加わるが、海水中のこれらの負荷を複合材料の特有の挙動を発現して適度に見事に吸収、緩和することができないという、従来型貝係止具には見られないインサートピン特有の予期せぬ成果が期待できる。
さらに、この細い短い金属線材料からなる切断片(9)が残る状態のインサートバラピンの詳細な役割を詳細に説明すれば、吊下げロープからなる母線(R)に帆立インサートバラピン(1)を挿入することにより母線抑突起部(5)によりロープを固定した場合に、中央付近に細い鉄線が入っていれば、帆立貝係止具が海水の潮の流れによって切断片(9)のアンカー効果により自在に回転することはなく、インサートピンの母線抑突起部(5)が常に上向状態を維持されることによって、母線抑突起部(5)が帆立貝の耳の突起物(10)に接触することなく、しかもアグ構造の舌片状突起(4a)、(4b)のクリープ現象による疲労を防止することができるために、アグ部が疲労で根幹に密着することにより、帆立貝が抜け落ちるのを防止することができるという複合的な機能を果たす。
インサートパーツの樹脂製根幹内に封入された状態のものは、図1に描かれているインサートピンの根幹を、一点破線の方向に従った横断面図である図3に見るとおり、樹脂製根幹(2)の内部にインサートパーツ(3)が埋設されている。この埋設状態は、樹脂製根幹(2)とインサートパーツ(3)が同心円状に埋設されていることが理想の状態であるが、小型の製品であるという特有の事情からすれば、成形上の技術上の問題から、若干同心円状がずれる、いわゆる偏心状態のものも有り得る。インサート金具の径は、断面円形の場合には、0.1〜0.8mm以内のもの、好ましくは0.2〜0.5mm程度のものが任意に使用できる。また、断面が四角形、長方形のような角型のインサート金具の場合には、縦横の寸法が0.15×0.8mm程度の範囲内のもの、好ましくは0.2×0.5mm程度のものが推奨される。
金属線材料からなるインサートパーツ(3)を根幹内(2)に封入した状態のものであるから、インサートパーツの径は、根幹の径より必然的に小さい径のものとなる。通常は、その金属材料の外側に射出成形により合成樹脂の皮膜を作り、鉄線の強度で帆立貝係止具の強度を増す。これによって、貝係止具を海中で長時間使用する場合に於いて帆立貝などに付着した重量物に耐えられる強度を有する。勿論インサートパーツと根幹樹脂材料を強固に結合した複合効果を達成するために、インサートパーツを、例えば予めシランカップリング剤、チタネートカプリング剤で表面処理することも可能である。
インサートパーツ(3)の長さも、根幹の長さ(L)と同じ長さのものまたは若干それより短めに加工したものを使用する。その金属線材料の材質は、ステンレス、鉄、銅、アルミニウム、合金のような各種材料を使用することができる。その金属線材料の長手方向における横断面の形状は、円形、楕円、角材、正方形、長方形、三角形など各種不特定の断面形状のものとすることができる。
インサートピンを構成する根幹(2)の直径は、通常は、0.5〜8mm程度のものが一般的に用いられる実用可能な範囲であるが、普及サイズとしては、約1.2mm、1.5mm、1.8mm、さらに目的によっては2mm、3mmなどの大きさのものが実用的である。根幹の両端部の直径を大きくすれば、強固になるが、その分貝に穿孔する口径も大きくなるわけであり、貝孔が破損するリスクも大きくなるし、柔軟性がなくなり緩衝性も喪失するので、養殖貝にロープの衝動が直接伝動することにもなり好ましくない。根幹の直径は、均一な太さの棒状のものでも良いが、一般には根幹の長さ方向の中央部分が比較的太く、両端部にいくにしたがって細くなる傾向のものが貝孔に根幹を差し込む場合に便利であるから、両端を細くしている。この連結貝係止具の太さ、大きさというようなサイズは、最終的には、海水の状態なども考慮して、養殖貝の養殖環境に応じて、養殖業者の需要に応じて決めるようなことであるが、一応、大量に供給する標準サイズの例である。根幹2の断面は、円形、直方形、長方形、楕円形といった種々の形態を取りうる。稚貝を取り付ける場合の力学的な構造を考慮して、任意に、採り得るが、通常は円形、楕円形、というような略長方形の断面構造をとることも可能である。
本考案のインサートピン(1)の単品の詳細な構造を説明すれば、前記のように根幹(2)の片面又は両末端は、細紐、縄、ロープのような母線に容易に差し込めるように、円錐形や丸型のような、根幹(2)の中心部の直径よりやや細い直径の鋭利な末端構造になっていることが推奨される。この鋭利な末端構造は、稚貝の耳部に穿孔した孔部に対して挿通が容易になり、稚貝の取り付け作業の能率を上げるために寄与する。その根幹(2)の端部から、テーパー状を経て、中心部側に少し寄った箇所に、舌片状、アグ部のようなアグ構造の舌片状突起(4a)、(4b)を有する抜け防止部(4)となっている。このようなアグ構造を有し、さらに慣用の「ピン」の状態の製品であるから、このようなインサートピンを、「インサートアグピン」と総称することもできる。
本考案のインサートピンの詳細な構造および機能をさらに詳細に説明をすれば、抜け防止部(4)は、ロープ、縄、紐のような母線(R)に挿入する為に、先端部がテーパー状になっている。同様に、母線抑突起(5)は、根幹(2)の中心部に若干傾斜した突起片のような構造になっている。この母線抑突起(5)の傾斜角θは、通常20〜90°、好ましくは45〜80°程度あれば十分である。母線へ挿入する場合に、容易に傾斜して簡単に挿入できるが、逆からの動きを止めるにおいて有利に働く。帆立貝掛止具を母線へ挿入する場合には、若干中心部側へ倒れる程度の強度を有することが推奨される。この傾斜角θは、根幹(2)が母線からスライドによる大幅なずれや偏り、抜け落ちることを防ぐとともに、一対の母線抑突起(5)の間隔が母線の直径と同じか、若干広いので、または若干狭くしてバネ構造とすることも一応有り得るが、根幹(2)のスライドによる若干の遊びが、母線のゆれが、直接養殖用帆立貝の稚貝に伝わる力を緩和する作用をすることも有り得るばかりでなく、また、この母線抑突起(5)の突起片およびその傾斜角は必要以上に根幹(2)が母線から移動することを確実に止めることにおいて有利な構造と作用を有する。
帆立貝を耳吊り養殖する場合に於いて、一般には、帆立貝の特に、稚貝の生体に直接影響のない殻の部分を耳部として、その部分に穿孔により穴を開け、この孔に帆立貝係止具を通して海中に吊下げて養殖する場合に、孔の周辺に亀裂及び欠損を生じない程度の孔径にしなければならない。帆立貝の場合に稚貝の大きさにもよるが、穿孔する孔径は約1.2mm乃至2.0mm程度であり、通常好ましくは約1.5mm乃至1.6mm程度が適正とされており、それに挿入する帆立貝係止具の樹脂製の根幹の径も、汎用サイズの場合には、好ましくは約1.5mm乃至1.6mmの程度の範囲内にある合成樹脂で作成されることが合理的である。
本考案のインサートピンを構成する細長の合成樹脂製根幹(2)を製作する場合に、根幹の長さ(L)は、稚貝の大きさおよび養殖後の成長貝の大きさを考慮して任意に設計できるが、一応30〜120mm程度のものが成形可能であるが、通常は50〜90mm程度であり、好ましい汎用サイズの場合には、60〜80mm程度である。連結帆立貝掛止具の大きさは、ほたて貝の大きさ、海水の状況により任意に決め得るが、普通帆立貝掛止具の根幹(2)の長さ(L)は、最高20cm程度のものまで任意に設計できる。この帆立貝掛止具は、根幹1の左右対象に舌片状アゲ部分からなる抜け防止部5を設けた典型的なものであるが、勿論、根幹(2)の一端部だけに舌片状アグ部(4aまたは4b)を設けた片側構造のものも一応考えられるが、これは設計変更の範囲内のものである。
養殖用インサート貝掛止具(インサートアグピン)の、貝の取り付け部分を構成する根幹(2)の端部に設けられている、抜け防止部(4)は、アグ部の舌片状突起(4a)、(4b)からなる場合が多く、通常は各種形状の舌片状アグ部、二重アグ部のような各種構造の先端部になっており、例えば、根幹(2)と同じ軸方向の切れ目を設けて、先端部分が切れ目を境界にして上下または左右にずれた二つの細長片からなる構造のもの、或いは、切れ目のない単なる舌片状のもの、T字状のものなど、帆立貝の抜け落ちを防止する為に任意に工夫した構造のものを使用することにより、養殖用の稚貝の離脱を大幅に防ぐことができる。
詳細には、インサートアグピンの根幹(2)の両端部に取り付けられている貝の抜け防止部(4)の詳細は、左右二つの貝のアグ構造の舌片状突起(4a)、(4b)となっており、それは、いわゆるアグ構造からなることを特徴とするものである。このアグ構造は釣ばり、銛に見られる獲物の抜け落ちを防止する漁具に見られる周知慣用のものであるが、貝係止具という特有の用途において、非常に合理的に機能する。このアグ構造は、アグ部分が−枚の舌片状のもの、アグ部分が舌片状を二つに切り裂いた二重アグ構造のもの、アグ部分が根幹の上下に対称に取り付けられた構造のもの、アグ部分として舌片状が並べて二段に取り付けられた構造のもの、それには若干の性能の違いがあるが、公知の各種のものが任意に採用できる。これらのアグ構造は、根幹(2)のインサート複合材料と一体となり予期せぬ性能を発現し、養殖の歩留まりを向上させることを知見できる。
貝係止具において、金属線材料からなるインサートパーツを封入した根幹(2)からなる帆立貝インサート係止具(インサートピン)の材料学的な挙動を分析すれば、帆立貝に穿孔する穴の径に挿入する帆立貝係止具の根幹の径の程度では、貝の成長、および海洋生物の付着による貝の重量増加に対して、十分に対処することができない。強力な金属材料だけからなる帆立貝係止具では、十分に養殖環境に適合した材料にはならない。というのも、ロープに固定された帆立貝係止具に取り付けられた養殖用貝は、海中に浮遊状態で生息しているわけでありますから、例えば、海水の波のうねりに連動して動くロープの上下振動、海流の振動を若干に吸収するある程度の緩衝効果も期待されます。金属と合成樹脂の複合材料が、養殖貝にダイレクトに衝動が伝わらないという適度な性質を備えているということは、本考案者の知見に基づくものである。
本考案の帆立などの貝係止具の単品(インサートバラピン)について説明をしたが、次に、それらのインサートバラピンが並列状に多数連結した、いわゆる並列状の養殖用連結インサート貝係止具(「インサートフープピン」または「インサートリブピン」)について図面を参照にしながら詳細に説明すると以下のとおりである。
本考案の養殖用連結インサート貝係止具(インサートフープピン、またはインサートリブピン)とは、インサートバラピンが、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して直角方向に伸びる少なくとも一つの連結用部材(6)を介して多数順次並列に帯状に連結した構造からなるインサートピンである。この連結用部材(6)による連結状態および連結箇所は、基本的な構造のものとして、
(イ)貝係止具の根幹の両端部を平行する2本の連結用部材により貝係止具の単品を順次多数連結したものが挙げられる。別の態様としては、
(ロ)貝の抜け防止部(4)と母線抑突起(5)の間の根幹を固定して複数の連結用部材で貝係止具の単品を多数連結するもの、
(ハ)一対の母線抑突起(5)の間の根幹を連結用部材で順次多数連結するもの、
(ニ)対の母線抑突起(5)の左右二つの先端部(5a,5b)で貝係止具の単品を順次多数連結するもの、
(ホ)一対の母線抑突起(5)の間の根幹における連結用部材によるものと母線抑突起(5)の少なくとも一点で貝係止具の単品を多数連結するもの
などが挙げられるが、少なくとも二点で連結することが連結貝係止具の形状を安定にするにおいて好ましい。本発明の並列状連結帆立貝用インサート貝係止具の全体の構造および使用態様は、各種連結構造のものが考えられるが、並列状に多数結合した養殖用連結貝掛止具を構成するところのインサートバラピンの並べられた間隔の距離は、普通には、約1.5〜8mm程度あればよい。
養殖用連結貝係止具(インサートフープピン)の最も好ましいものは、複数個の養殖用貝係止具の単品(インサートバラピン)が、互いに隣接する係止具と根幹の長手方向のその中心付近において根幹の長手方向に対して直交方向に伸びる少なくとも一つの金属線材料からなる中央連結用部材(6)を介して多数順次並列に帯状に連結した構造からなる連結貝係止具(インサートフープピン)である。この金属線材料の切断前の格子状の状態のものは、連結帆立貝掛止具の成形においてインサート金具を樹脂中に封入する際に金具の保形に必要な役割を果たすが、成形後の養殖用連結貝係止具の保型にも寄与し、更には、単品に切り離した帆立貝掛止具をロープなどの母線に取り付け場合に、その切断片(9)がロープ内に取り込まれ安定にロープに固定される役割を果たす。勿論、連結貝係止具の形状安定の為には、他の一点でも合成樹脂製の連結用部材または突起先端部などで結合する構造を採るのが理想的である。
養殖用連結インサート貝係止具であるインサートピンとして、図4のような、いわゆるインサートバラピンの連結構造を採るような各種インサートフープピンの具体的な態様のものとして、複数のインサートバラピンが、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して根幹の中央部を起点として直交方向に伸びる金属製補強材料からなる中央連結用部材(6)と、貝の抜け防止部(4)と母線抑突起部(5)との間を任意に起点として直角方向に伸びる側連結用部材からなる少なくとも二点を介して結合した状態で多数順次並列に帯状に連結した基本的な構造のものを挙げることができる。
同様に、複数のインサートバラピンが、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して根幹の中央部を起点として直交方向に伸びる金属製補強材料からなる中央連結用部材(6)と、根幹の抜け防止部(3)の末端を起点として直角方向に伸びる一本又は複数の側連結用部材(図示せず)からなる少なくとも二点を介して結合した状態で多数順次並列に帯状に連結した構造などのものが好ましい実施態様として挙げることができる。
しかし、本考案の養殖用連結インサート貝係止具(インサートフープピンまたはインサートリブピン)として、最も好ましい合理的に機能する典型的なものは、図4に示すとおり、複数のインサートバラピンが、互いに隣接する該インサートバラピン同士と根幹の長手方向に対して根幹の中央部を起点として直交方向に伸びる金属製補強材料からなる中央連結用部材(6)と、母線抑突起部の先端部の結合点(7)とからなる少なくとも二点を介して結合した状態で多数順次並列に帯状に連結した構造からなる連結貝係止具が理想的である。これは、母線抑突起部(5)の先端部の結合点(7)を使用するので、無駄な連結用部材の使用を省略できるばかりでなく、連結用部材の使用跡が貝係止具のロープへの取り付けの邪魔になることはない。それに、中央連結用部材(6)の役割は、連結貝係止具の取り扱いにおいて形状安定性に良い役割を果たすばかりでなく、貝係止具の単品をロープに取り付けた場合に、回転などを防止する役割を果たすことになる。したがって、成形の際には、母線抑突起部(5)の先端部の結合点(7)点および中央連結用部材(6)の接合点を、材料的に若干細くして、切り離しが容易に出来るように配慮することが好ましい。
本考案の連結構造を採るインサートピンの材料およびその構造の概要について、図面を参照にしながら詳細に説明すると以下のとおりである。
本考案のインサートフープピンまたはインサートリブピンの全体の構造および使用態様は、図4に示すような構造のものである。並列状の連結帆立貝掛止具を構成するインサートバラピンの間隔は、普通には、1.5〜8mm程度あればよい。連結貝掛止具を構成するインサートピンの大きさは、ほたて貝の大きさ、海水の状況により任意に決め得るが、普通帆立貝掛止具の根幹(2)の長さは、最高200mm程度のものまで任意に設計できる。しかし、稚貝の大きさを考慮すれば、長さが50〜100mm程度のものが一般サイズとして推奨され得るが、好適には、長さが約70〜80mm程度の長さのものが実用的な標準サイズとして普及サイズとすることもできる。この帆立貝掛止具は、根幹(2)の左右対象に舌片状アゲ部分(4a、4b)からなる抜け防止部(4)を設けた典型的なものであるが、勿論、根幹(2)の一端部だけに舌片状アゲ部(4aまたは4b)を設けた片側構造のものも一応考えられるが、これは設計変更の範囲内のものであって、これらは上記インサートバラピンの説明と基本的には共通する。
本考案の養殖用連結インサート貝係止具(インサートフープピン)を構成する帆立貝掛止具の単品(インサートバラピン)と隣接する同類の帆立貝掛止具の単品(インサートバラピン)をつなぐ母線抑突起(5)が、母線止めの役割と連結用部材の役割を兼ねるという構造は、根幹(2)への不必要な連結用部材の切り残し残渣が無いという点で非常に有意な構造である。また、帆立貝掛止具として切り離しをした場合に、成形材料の若干の消耗や損失も防ぐことになり、省資源としての評価もできる。このような構造は、成形性の容易性や、多数取り成形において、複雑で無用な構造成形を省略しているので、不良品の発生を防止するという点で、成形上のリスクを回避するという点でも有利であることが挙げられる。
さらに、並列状養殖用連結インサート貝係止具(インサートフープピン)を、斜め状突起である母線抑突起(5)で連結するということは、帆立貝掛止具への単品(インサートバラピン)への切り離しに於いて、根幹(2)の平行方向に力を加えると容易に分離することができる。これは、並列状連結帆立貝掛止具から単品を切り離す場合に、無用な力を加える必要がないから、歪みなどを少なくすることができる。
根幹(2)の中央部を連結用部材(6)と、母線抑突起(5)という、少なくとも二点で連結するということは、歪、湾曲、破損などを防ぎ、インサートフープピンの形状も変形させるような力が加わることを防止することができる。さらに、インサートフープピンの輸送、保管、ロープ取り付けなどの取り扱いにおいても、さらに、ロール巻き、又はボビンへの巻取りの場合の形状安定に極めて有利である。なお、必要な場合には、インサートフープピンの必要な箇所を連結用部材でさらに連結することも可能である。
この並列的に一定の間隔を持って並んで隣接する複数のインサートバラピンが連続的に多数順次帯状に連結してなるインサートフープピンの連結間隔は、例えば1〜12mm、好ましくは2〜6mm程度の間隔を持って並列的に隣接する。インサートフープピンを構成するインサートバラピンの連結数は、供給する養殖現場の事情にもよるが、30〜50個程度の少量から、100〜300個程度、場合によっては1000〜3000個程度、必要によっては、5000〜10000個と状況を考慮して任意に決めることができる。
インサートバラピン、インサートフープピンの材料は、金属、プラスチック、木材など、多くの材料が用いられるが、一般には、プラスチックが最も適している。プラスチック材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミド、などの各種汎用のプラスチック材料が強度、耐久性、耐水性、再処理性、無毒性、価格などの事情を考慮して使用される。特にエンジニアプラスチックの範ちゅうに属する材料であれば任意に使用できるので、これらの例示のプラスチック材料に限定されるものではない。特に耐久性、成形性、価格などの面を総合的にみれば、ナイロンのようなポリアミド樹脂が適している。これは普通にナイロン6、66、11、12、46、610という商品名で容易に入手できる材料である。ナイロン11、12などは吸水性が小さく幹棒に適している。
本考案の耳吊用のインサートバラピンまたはインサートフープピンからなる、インサートピンの成形方法は、プラスチック材料の幹棒を、切削、溶着のような二次加工により容易に製造することができる。しかし、本件発明のインサートピンは一時期に多量に使用されることも有り得るという事情からすれば、実用的には、本考案の根幹(2)の末端部に特殊な舌片状アゲ部分(4a、4b)のような抜け防止部(4)を有する帆立貝掛止具を一度に多数個成形する、いわゆる多数個取り金型を作り、所定の寸法に金属線材料を裁断したインサート部品(「インサートパーツ」という)を封入した多数の帆立貝掛止具が連結した連結帆立貝掛止具の状態の製品を、一度に多量に射出成形することが理想的な製造方法である。
具体的には、本考案の養殖貝用係止具の単品(インサートバラピン)の場合には、所定の寸法に金属線材料を裁断したインサート部品(「インサートパーツ」という)の所定数を、貝係止具の形状に賦型した多数個取りの固定金型キャビティ内にそれぞれ配置してから可動金型を閉じ、合成樹脂をキャビティ内に射出することによる養殖用貝係止具の射出成形方法により製造することができる。勿論、インサートフープピンを単品に切り離して分離することにより製造することもできる。
同様に、本考案の養殖用連結貝係止具の連続係止具(フープ)の成形の場合には、所定の寸法に、しかも所定数が連結した状態に裁断して金型キャビティ内に配置できるように加工した金属材料からなる格子状のインサート金具を、貝係止具の形状に賦型した多数個取りの固定金型キャビティ内内に配置してから可動金型を閉じ、合成樹脂をキャビティ内に射出することにより養殖用連結貝係止具の連続射出成形方法という手法により製造することができる。
インサートフープピンの最も好ましいインサート金具は、図5に見られように、細い金属線からなるインサートパーツ(3)が、貝係止具を吊下げ母線に自動挿入機械で挿入する時に切断しやすいような太さの中央連結用部材(6)が脊柱の役割を果たして一定の間隔で多数並列に帯状に順次連結した、養殖用連結貝係止具に対応するように配置することができるように格子状にプレス加工されたリブ構造の金属格子材料(「インサートリブ」ともいう。)である。このようなインサートリブ材料または部品は、薄いロール状鉄板を、プレス機械で格子状にプレス加工により打ち抜いたものを使用することが好ましい。インサートの部品を多数リブ状に連結するとは、1〜50、または30〜50個程度の少量から、100〜300個程度、場合によっては1000〜3000個程度、必要によっては、5000〜10000個と状況を考慮して任意に決めることができる範囲である。
勿論、普通、鉄線、テグス、紐、ガラス繊維または炭素繊維のような各種強化繊維材料を所定の金型に収まるように加工した部品をインサート材料として使用することもできる。
しかし、成形品の寸法精度を高めるために、図5に示すような、インサートリブを構成するインサートパーツの両端部のずれを防止する為に、所定の寸法を有する孔が直列的に設けられた枠に入れてインサートパーツの端部を固定した状態で、金型キャビティ内に配置するという、いわゆる枠状の形態(インサートフレーム)で、金型キャビティ内に配置するという、いわゆる多数個取り射出成形(フープ成形)が適している。
このように、インサートフープピンである、並列状養殖用連結インサート貝係止具とした構造の製品を作ることは、その後母線取り付けピンセッターを使用して、容易に母線(R)に取り付けるために有益である。射出成形されたインサートフープピンを、熱処理、アニーリング、塗布、塗装等の後処理により、製品の耐海水性、強度および品質を上げることは任意に採用することである。
本考案の養殖用連結インサート貝係止具、インサートピンは、帆立貝の養殖に最も適しているが、それ以外にも牡蠣及び真珠貝等の各種養殖貝に使用することができる。
本考案の貝係止具は、インサートバラピン、インサートフープピンとして、例えば、帯状状態で、ロール状に巻かれた状態で、およびボビンに巻かれた状態で保管、輸送および養殖現場に供給されて、実用に供される。
この図1、図2の帆立貝掛止具(インサートバラピン)として、図4の並列状連結貝係止具(インサートフープピン)から切り離して、帆立貝の耳部に穿孔した細孔に挿通して海水中で養殖に使用する模式図が図6、図7である。
図6は、ロープの母線(R)にインサートバラピンをセットして、養殖帆立貝の耳部の穿孔した細孔にそのインサートバラピンを挿通して吊るした、海水中の状態を表すものである。
そして、中央連結用部材の切断片(9)が、母線内に入り込み、インサートピンのねじれ、回転、あそびなどを是正する。
図7は、ロープの母線(R)にインサートバラピンをセットして、養殖帆立貝の耳部の穿孔した細孔にそのインサートバラピンを挿通して吊るした、海水中の状態を表す要部拡大図である。貝の耳の凸が、インサートピンのアグ部構造舌片状突起(4a)、(4b)に直接接触してインサートピンの機能低下をもたらすことがない。
以下、本考案の有効性に関する評価を、実施例を挙げて説明をするが、本考案はこの態様に限定されるものではない。
(養殖用連結インサート貝係止具(インサートフープピンの成形))
本考案のほたて貝耳吊用並列状連結帆立貝係止具を、樹脂材料として、ナイロン11を用いて、図5に見るようにインサート金具として、多数のインサート部品が並列状に連結して配列された構造を有するように加工されたインサート金具、ある場合には、所定の寸法に金属薄板を格子状に加工して得られたインサートリブとインサートリブの各インサート部品の両端を等間隔に保持するためのインサートフレームで固定した状態(「インサートフレーム」という)からなっているインサート金具を、貝係止具の多数を賦型した多数個取り固定金型内に配置してから可動型を閉める。次いで、金型キャビティ内に慣用の射出成形により、ナイロン11樹脂を射出することにより、並列状連結帆立貝掛止具の50個が一体に連結した状態のユニットを、一度に多数個成形をした。
その並列状連結帆立貝掛止具の形状は、先行技術にみられるような種々の形態のものを採り得るが、本考案の実施例では、最も典型的な帆立貝掛止具として、図4に示す幹棒型であり、幹棒1の長さ70mm、太さ平均約1.5mmのものを選び、その両端部に本発明の通常二重アグまたはWアグといわれる舌片状アグ部の構造を有する抜け防止部(4)を対で有し、中央部に母線に取り付ける対のずれ又は滑り止め突起のような母線抑突起(5a,5b)を有するものが成形できた。
(並列状養殖用連結インサート貝係止具(インサートフープピン)の保形試験)
長さ50cm程度の帯状のインサートフープピンを10回程度巻取り、まき戻しを繰り返しても、並列状連結帆立貝掛止具には、破損、離脱、変形、歪みがなく、安定した形状を保持しており、輸送、保管、養殖現場の母線へのセット、および取り扱いに耐えうる構造であることを確認した。
(水中揺動試験)
(A)直径7mm程度のロープに、根幹(2)の中央部に連結用部材(6)の切り離しの残渣ともいえる切断片(9)が残る本発明のインサートバラピンを、10個を12cm間隔で、切断片(9)がロープ中に埋め込まれるように取り付けた。比較の為、(B)根幹(2)の中央部に切断片(9)の無いもの10個を12cm間隔で取り付けたもの、および(C)インサートピンではない通常のバラピンにより吊るしたものを比較する。帆立貝として、通常に養殖現場でつける稚貝程度の大きさと重量のものを使用する。
これを水中に吊るして、約24時間2センチ程度上下運動(15回/分)を与える。
これにより、(A)本考案のインサートピン(1)は、貝のずれや、回転、脱落がなく、偏り、或いは回転が無いことを確認することができた。(B)本考案の別態様の根幹の中央部に突起残渣に相当する切断片(9)のないインサートピンでは、貝1個程度が貝のずれや、回転、脱落がある。一方、(C)インサート成形でない従来のバラピンでは、偏りが4個と若干多く、しかも、帆立貝の耳の突起物に接触して、抜け防止部(4a、4b)が根幹(2)に密着し、帆立貝掛止具より帆立貝が3個程度落下したのを発見することができる。この試験の結果、帆立貝掛止具の回転が貝の離脱に影響することが予測されるばかりでなく、インサートピンは、貝の脱落に対処できる。
強度試験
(引っ張り強度(静荷重)試験;工業技術センター)
(A)インサートピン(1) 10〜30kg
(B)インサートピン(2) 10〜30kg
(C)非インサートピン 4〜8kg
貝養殖現場において、経済的に安価に性能の良いインサートピンを提供することにより、帆立具、それ以外にも牡蠣及び真珠貝等の各種養殖貝に使用できる製品を提供することができたものであり、漁業の養殖現場および地域産業という産業の発達に著しく寄与するものである。
しかも、貝にインサートピンの取り付け作業が非常に簡便になり、養殖業者の省力化が達成できたものである。さらに、非常に小さなピンにインサートパーツを封入するという、高度な成形技術を駆使して、インサートピンを誕生させるということは、合成樹脂、複合成形の技術分野の発展に寄与するものである。特に、ピンの貝への取り付けが容易であり、安定に、長期間脱落がなく安定に取り付けができるために、貝の離脱が少ないということにも貢献して、養殖、水産、漁業の産業分野の進展に寄与するものである。
R 母線
S 養殖貝
L 根幹の長さ
W 母線抑突起のロープ間隔
1 インサートピン(貝係止具)
2 根幹
3 インサート部品
4 抜け防止部
4a アグ構造の舌片状突起
4b アグ構造の舌片状突起
5 母線抑突起
6 中央連結用部材
7 母線抑突起部の先端部の結合点
9 中央連結用部材切断片(9)
10 貝の耳の凸部

Claims (15)

  1. 貝に開けた細孔に挿通可能な細長の樹脂製根幹内に両端方向に伸びる金属線補強材料が封入されており、根幹の長手方向の両端部に一対の貝の抜け防止部が設けられ、根幹上には根幹の中心付近を起点にして母線を挟む十分な間隔を持った先端部が中心側に傾斜した形状の一対の母線抑突起が左右対称に設けられていることを特徴とする養殖用インサート貝係止具。
  2. 貝に開けた細孔に挿通可能な細長の樹脂製根幹内に両端方向に伸びる金属線補強材料が封入されており、根幹の長手方向の両端部に一対の貝の抜け防止部が設けられ、根幹上には根幹の中心付近を起点にして母線を挟む十分な間隔を持った先端部が中心側に傾斜した形状の一対の母線抑突起が左右対称に設けられており、さらに、その左右対称に設けられ母線抑突起のほぼ中央部に樹脂製根幹の長手方向に対して直角方向に伸びる金属線材料からなる中央連結用部材が切断され突出した状態の切断片が埋設されていることを特徴とする養殖用インサート貝係止具。
  3. 貝に開けた細孔に疎通可能な細長の樹脂製根幹内に両端方向に伸びる金属線補強材料が封入されており、根幹の長手方向の両端部に一対の貝の抜け防止部が設けられ、根幹上には根幹の中心付近を起点にして母線を挟む十分な間隔を持った先端部が中心側に傾斜した形状の一対の母線抑突起が左右対称に設けられた構造からなる複数個の養殖用貝係止具が、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して直角方向に伸びる少なくとも一つの連結用部材を介して多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする養殖用連結インサート貝係止具。
  4. 複数個の養殖用貝係止具が、互いに隣接する係止具と根幹の長手方向のその中心付近において根幹の長手方向に対して直交方向に伸びる少なくとも一つの金属線材料からなる中央連結用部材を介して多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする請求項3に記載の養殖用連結インサート貝係止具。
  5. 複数の養殖用貝係止具が、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して根幹の中央部を起点として直交方向に伸びる金属製補強材料からなる中央連結用部材と、母線抑突起部の先端部の結合点とからなる少なくとも二点を介して結合した状態で多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする請求項3または4に記載の養殖用連結インサート貝係止具。
  6. 複数の養殖用貝係止具が、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して根幹の中央部を起点として直交方向に伸びる金属製補強材料からなる中央連結用部材と、貝の抜け防止部と母線抑突起部との間を任意に起点として直角方向に伸びる側連結用部材からなる少なくとも二点を介して結合した状態で多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の養殖用連結インサート貝係止具。
  7. 複数の養殖用貝係止具が、互いに隣接する該係止具同士と根幹の長手方向に対して根幹の中央部を起点として直交方向に伸びる金属製補強材料からなる中央連結用部材と、根幹の抜け防止部の末端を起点として直角方向に伸びる一本又は二本の側連結用部材からなる少なくとも二点を介して結合した状態で多数順次並列に帯状に連結した構造からなることを特徴とする請求項3に記載の養殖用連結インサート貝係止具。
  8. 養殖貝の抜け防止部が、アグ構造からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の養殖用インサート貝係止具。
  9. 金属線補強材料が、鉄製、アルミニウム製、銅製、ステンレス製あるいはその他の合金製からなる金属材料であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の養殖用インサート貝係止具。
  10. 養殖用貝係止具又は養殖用連結貝係止具の外套材料が、可撓性のプラスチック材料から成形されてなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の養殖用貝係止具。
  11. 所定の寸法に金属線材料を裁断したインサート部品の所定数を、貝係止具の形状に賦型した多数個取りの固定金型キャビティ内にそれぞれ配置する工程、可動金型により金型を閉じる工程、および合成樹脂をキャビティ内に射出する工程からなることを特徴とする養殖用インサート貝係止具の射出成形方法。
  12. 多数のインサート部品が並列状に連結して配列された構造を有するように加工されたインサート金具を、貝係止具の形状に賦型した多数個取りの固定金型のキャビティ内に配置する工程、可動金型により金型を閉じる工程、および合成樹脂をキャビティ内に射出する工程からなることを特徴とする養殖用インサート連結貝係止具の射出成形方法。
  13. インサート金具が金属薄板を中央連結部材の役割を果たす脊柱の長手方向に対して、直角方向にインサート部品が一定の間隔で多数並列に帯状に順次連結して配置されている状態にプレス加工された格子状のリブ構造を有する金属格子材料であることを特徴とする請求項12に記載の養殖用インサート連結貝係止具の射出成形方法。
  14. 帆立貝、牡蠣及び真珠貝等の養殖に使用することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の養殖用インサート貝係止具。
  15. 養殖用連結貝係止具が、帯状状態で、ロール状に巻かれた状態で、またはボビンに巻かれた状態で保管、輸送または供給されることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載のインサート貝係止具。

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