JP2016086769A - 養殖後に回収が容易な貝係止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造および成形において省資源、省力化ができて、しかも、輸送、保管、養殖現場の取り扱いにおいて、変形、破損、歪みが無く、しかも、母線へ左右対称に安定な取り付けが容易で、かつ稚貝の養殖に適し、脱離が非常に少なく、養殖後は母線に残る貝係止具単体の残骸が少ない養殖用貝係止具を提供する。【解決手段】樹脂製棒状の長尺根幹の長手方向の一端または両端に、根幹の先端側から中心方向に順次先端貝孔挿入部および貝抜け防止部を備えた貝保持用部位、貝吊り下げ部位、およびロープ止め部位を有する貝係止具において、そのロープ止め部位は、根幹の中央部分に母線を挟むに十分な間隔を持った一対のロープ止め突起が根幹を起点にしてロープを挟む間隔でそれぞれ設置されており、その一方のロープ止め突起はその先端部が中心側に傾斜した状態で設置され、他方のロープ止め突起は中心側に傾斜または垂直の状態で設置されている構造とする。【選択図】図1

Description

本発明は、帆立貝のような貝の養殖に於いて、稚貝をロープに安定に取付けることができ、養殖後に回収が容易な特性を備えた貝養殖用樹脂製係止具に関する。
特に、貝の養殖、とりわけ帆立貝の養殖に用いる、ロール巻き、ボビン巻き、切り離し、養殖用ロープ取り付けが容易で、しかもロープのような母線に回転や移動が少なく安定に取り付けることができるとともに、養殖期間は貝が離脱することが比較的少ないが、収穫における使用済みの貝係止具の回収が容易で、しかも母線への残骸が比較的少ない環境汚染にも対処した貝係止具単体、その貝係止具単体が連続的に多数順次帯状に連結した並列状連結帆立貝係止具に関する。
初期の養殖用帆立貝係止具としては、弾性針金を加工して、貝を吊り下げるような構造にすることは公知である(例えば、特許文献1参照)。また、母線に係止された、先端部に塊状係止具を有する合成樹脂製細線を、殻高4センチ前後に生長した稚貝の耳状部(以下、その位置を「耳」と略称する)に穿孔した小孔に挿通して、ほたて貝の脱離を防止する、いわゆる耳つり法といわれる養殖法が公知である(例えば、特許文献2参照)。
このような帆立貝の養殖方法には、稚貝の耳状部に穴を明け、これにテグスを通してロープに結び、海中に吊下げて養殖する耳つり法や、ループ方式と言われている。しかし、この方法は、作業手間がかかり、貝の生存率の低下にも影響するので不安があった。
同様に、ネット、網、籠を使用して貝を収納し養殖することも提案された時代もあったが、現在では普及していない。
その後、作業効率を図るために、一本の小さな棒状物にロープのような母線に対して、差し込み部分と、稚貝の耳状部の穴に差し込む部分の二つの構造を備えた係止具が開発され、この帆立貝係止具の単品の大部分は、その基本構造が細長の根幹により構成されており、通常その大きさや形状、機能から当業界においては便宜上、「ピン(pin)」、係止具、掛止具、ハンガーとも呼称されている場合があるが、ここでは「係止具」、または、場合によっては「ピン」という用語で総称して表す。
このピンと呼称される貝係止具をロープに差し込み、さらに稚貝の耳の孔にも挿通させた状態で、通常は1本のロープに対して、約8〜16cm間隔で15〜25本ぐらい略等間隔で取り付けて使用される場合が多く、これを海中に垂らして養殖する耳吊養殖が普及しており、この養殖方法は、通称、「垂下方式」とも呼ばれ普及している。
現在、帆立貝のような貝は、養殖によるものが多く、そのほたて貝の養殖の垂下方式に供するプラスチック製の帆立貝係止具の単品の構造は、ピンを構成する根幹の長手方向の両端部に対称に貝の抜け防止部および根幹の略中心部分には、一対のロープ止め突起がその先端部が中心側にそれぞれ傾斜した状態で根幹を起点にして左右対称に設置されている構造からなるロープ止めの機能を果たす、略「ハ」の字型のロープ抑え部がほぼ対称に設けられている構造のものである。詳細には、ほたて稚貝の耳部に穿孔による孔部を設けて、その孔部に係止具の根幹の両末端に形成されたアグまたはかえし状といわれる抜け防止機能を備えた抜け防止部を有するピンを、その根幹の軸方向に一致するように稚貝の孔部に挿通すると、抜け防止部のアグまたはかえし部の構造の毛羽たちにより、稚貝が容易に抜けることにより離脱しないような構造になっている。
しかし、海水の揺動や、貝の成長、あるいは、海中という特殊な環境下における材料の疲労、海洋生物の付着というような予期せぬ現象が加わり、長期間ほたて貝に耳吊用帆立貝掛止具を使用すると、特に抜け防止部に対して海水中の貝の揺動により帆立貝の殻の耳部の突起形状部に接触しながら回転運動の力が加わり、抜け防止部にクリープ現象が発生し、抜け防止部が貝掛止具の根幹に密着することによって、帆立貝が貝掛止具から離脱する現象が見られる場合もある。
この養殖用帆立貝掛止具の利便性、生産性および流通性の面から考察すれば、合理的な生産方法は、通常は多数個取りの金型を使用して連続的に大量に製造することになり、しかもまとめて沢山の帆立貝係止具を養殖現場に供給するための保管および輸送の利便性、さらには、切断差込機へのセットの利便性の点から、多数の養殖用帆立貝係止具単体が、貝係止具の根幹の軸方向が平行になるように隣接する係止具と順次並列的に多数連結状態に繋いで、ロール巻きまたはボビンに巻き取った状態の並列状連結帆立貝掛止具の状態で取り扱われているのが実情である。
技術用語として通常は、帯状、輪状の形態を含めて総称して、フープ(hoop)と称されることから、この養殖業界では、貝係止具の根幹の軸方向が平行になるように隣接する係止具と順次繋がった並列状連結帆立貝係止具を通称「フープピン」と呼称している。この貝係止具であるピンを手刺機を利用している場合もあるが、近年これを自動挿入する自動刺機が主流となっている。そして、この並列状連結帆立貝掛止具のこの連結構造に関して、ロープにスムーズに挿入することができる作業性、ロープ取り付け後のピンの安定性、帆立貝の取り付け後の安定性、および成形性などの多面的な対策が検討されてきた。
このために、帆立貝係止具単品の構造の視点からの対策、および並列状連結帆立貝係止具(フープピン)の連結構造の視点からの対策が重要になっている。貝係止具単品の対策としては、この養殖帆立貝係止具からの離脱を防止するために、専ら抜け防止部の構造や形状を改良および工夫することは知られている(特許文献11、特許文献12)。
しかし抜け防止部の改良だけでは、離脱を完全に防止することが期待できず、さらなる工夫が求められる。貝の耳部の穴に挿入する係止具を構成する根幹の両端部に、貝抜け防止の為に設ける、「かえし」、または「あぐ」と呼称される抜け防止部の部分を、二つにした、いわゆるダブルアグ構造にしたものが知られている。更には、根幹の中央部を台形状にずらした構造とする、いわゆる台形型貝係止具も提案されており、ロープへの安定な取り付け構造が要求されている。
同様に、並列状連結帆立貝係止具(フープピン)の連結構造の視点からの改良として、根幹に設けられているロープ止めの先端部分を隣接するピンの根幹に連結した構造の養殖帆立貝の係止具が知られている(特許文献3、4)。
また、帆立貝係止具の単品を、連結材を利用して、一本の連結材により中央部とロープ止めの先端部で繋ぐこと、或いは二本の連結材で繋ぐことなどが提案されている(特許文献4、5、6)。また、貝係止具の単品であるピンの中央部で連結材により多数連結することも提案されている(特許文献7)。
さらに、貝係止具であるピンを二本の連結材によりロープ止め内の根幹部分を連結するが、連結材をロープ止め突起側にそれぞれ近接するよう配置して連結することも提案されている(特許文献8)。
さらに又、帆立貝係止具の根幹の中央部分を台形状に屈曲させその台形部分として、対のロープ止め突起の先端部で隣接する帆立貝係止具の根幹と順次平行に帯状に並列に連結した貝係止具が知られている(特許文献9〜13)。
帆立貝係止具の強度面から考察すれば、養殖後の耳吊養殖で成長した帆立貝の収穫は船上に設けてある、ローラで巻き上げて回収されるが、その途中で帆立貝が海底に落下するという事故が発生している為、船上から海中にコンベアを設置し、落下した帆立貝の回収が行われているのが実情である。その為、係止具の根幹を太くして強度を上げることが理想であるが、根幹の径を大きくすることは、貝殻に穿孔する径を大きくすることになり、貝殻の破損や貝の生育にも大きく影響することになり制約がある。しかも、係止具の残骸が問題を発生させる原因にもなる。
このように、貝係止具において、貝の抜け防止、安定性、貝孔への挿入の便利さ、取り扱いの容易性などの技術的問題を解決するという課題は従来から多く知られている。しかしながら、本発明の課題である、特に養殖用のプラスチック製係止具を用いた帆立貝の養殖が終わり、収穫の為に海水からロープを引き上げて、養殖貝をロープから分離した後に、ロープに付着して残る係止具の残骸をできるだけ減らして、係止具の残骸をロープから取り除く作業の労力を軽減し、破片の散らかりによる環境汚染の防止、残骸物が魚貝類の餌になる危険性を回避する為に、係止具に工夫をすることにより技術的な課題を解決するという技術思想は知られていない。
本発明は、帆立貝のような貝の養殖に於ける稚貝をロープに取付けるために使用する樹脂製貝係止具において、養殖期間中は貝の離脱が少なく、養殖後には母線から回収が容易であり、回収後には母線に係止具の破片や残骸が残らないようにするという貝係止具の課題を解決することにある。
貝の養殖現場では、養殖期間が終わって、貝を母線から引き抜くことにより、貝を収穫する際に、係止具から貝だけが引き抜かれ、母線に係止具の残骸が残り、この残骸を取り除く作業が、人手に頼っており、必要以上に労力を要することになり、この残骸を少なくする対策が望まれる。
特に、貝係止具単体および並列状連結帆立貝係止具において、貝の養殖、特に帆立貝の養殖に用いる、ロール巻き、ボビン巻き、切り離し、養殖用ロープ取り付けが容易で、しかもロープのような母線に安定に取り付けることができるとともに、帆立貝が離脱することが比較的少なく、取り扱いも安定しており、係止具として適正な性能を維持しながら、さらに貝の養殖期間が終わり、貝の収穫後に使用済みの貝係止具の回収が容易であり、母線に残る残骸の量を少なくし、残骸を取り除く労力負担を軽減させるという課題を解決したものである。
本発明の貝係止具とは、詳細には、並列状連結帆立貝係止具より1個を切り離した単品とした貝係止具単体を表すが、さらに、その単体が並列状連結帆立貝係止具も指す。
これらの係止具類は、手刺機および自動刺機により、母線に容易かつ安定に挿通でき、規格どおりの母線位置に等間隔に、対称に極めて安定に固定ができ、しかも貝抜け防止具の付近の根幹に若干のストレート部を有するので、帆立稚貝の貝殻の穿孔部の径を比較的小さくすることができる。また、この係止具に要求される特性としては、貝孔に挿通することが容易にできるとともに、ロープ止めの機能として、連結の為の役割および帆立貝係止具の母線からのずれを防止するというような多機能を併せ持ち、貝の生育に伴う重量負担にもかかわらず帆立貝の離脱も防止可能なことである。さらには、連結した帆立貝係止具のロール巻き取り、ボビン巻取りが安定にできるために、輸送、保管、自動刺機への設置、取り扱いが容易であるという性能を維持しながら、残骸の問題点を解決する必要がある。
詳細には、この並列状連結貝係止具を構成する係止具単体の構造を吟味すると、係止具単体は、樹脂製細棒状の根幹の長手方向の一端または両端に、根幹の先端側から中心方向に順次先端貝孔挿入部、貝抜け防止部、および貝吊り下げ部を有する構造からなる貝保持用部位と、根幹の中央部分には母線を挟むに十分な間隔を持った一対のロープ止め突起がその先端部が中心側にそれぞれ傾斜した状態で根幹を起点にして左右対称に設置されている構造からなるロープ止め部位から構成されている。
このよう係止具単体がロープに挿通された状態で養殖に使用された場合に、養殖後の係止具の回収が円滑にできず、ロープに残骸が残る原因および理由を吟味したら、種々の理由が挙げられる。
例えば、ロープの材料と樹脂製根幹材料に密着性の強弱に起因する原因、ロープから養殖貝を狭隘構造を有するロールで機械的に引き抜く場合に、貝抜け防止部の保持強度がロープ止め部位の止め強度に比較して弱い為に、養殖貝だけが貝抜け防止部から容易に抜けてしまう原因などが挙げられる。
さらに、係止具が母線に残る原因を係止具の材料および構造の面から検討した結果、係止具に形成されているロープ止めの構造を解析すれば、一対の剛性のあるロープ止め突起が、ハの字型になり、母線を左右から支持しており、この支持構造が必要以上に保持作用をしているのではないかという原因が挙げられる。
この一対のロープ止め突起は、狭隘部を有するローラで巻き上げる場合に、相対的に強い剛性を有する突起側に、帆立貝が付着してロープから引き抜かれていくが、弱い側の突起が、ロープの反対側に残骸として食い込み、取り除く為には非常に労力を必要とする。
一方で、一対のロープ止め突起の形体を必要以上に細く加工したり、脆弱にすれば、養殖期間中、係止具が母線を自由に左右移動することになり、母線に係止具および貝を安定に取り付けることができないという問題が発生する。
さらに、残骸の問題ばかりでなく、養殖期間にロープのような母線からの貝の離脱がなく係留し、しかも養殖期間中は貝係止具をロープに等間隔で固定するという機能を果たす係止具であって、養殖後はロープから離脱が容易な係止具を、特に構造的な面から検討した結果、本発明者等は、一対のロープ止め突起の部分に、特に一方の突起部分に比較して他方の突起材料を比較的細く加工したり、或いは根幹に取り付ける突起の角度を変えるといった改造や工夫をすれば、係止具の性能を維持しながら、母線への係止具の残骸を少なくするという課題を解決することができることを知見したものである。
このように、本発明は、係止具を母線への手刺機および自動刺機により、ロープ、ひも、縄のような母線に安定かつ容易に挿通でき、しかも規格どおりの母線位置に等間隔に、対称に極めて安定に固定ができ、さらに帆立稚貝の貝殻の穿孔部の径を比較的小さくすることができる。また、ロープ止めの機能を、連結の為の役割および帆立貝係止具の母線からのずれを防止するという役割を果たすといった多機能なものとしたことに併せて、貝の生育に伴う重量負担にもかかわらず帆立貝の離脱を防止することを可能にした。さらには、連結した帆立貝係止具のロール巻き取り、ボビン巻取りが安定にできるために、輸送、保管、自動刺機への設置、取り扱いが容易であるという課題を解決するとことができ、同時に、養殖後に母線から使用済み係止具の取り除きおよび回収が容易にできるという多くの課題を同時に解決することができたものである。
本発明は、上記の貝係止具に係わる課題を解決する為に、詳細に以下の手段を採ることを特徴とするものである。
本発明の第1の特徴点は、樹脂製棒状の長尺根幹の長手方向の一端または両端に、根幹の先端側から中心方向に順次先端貝孔挿入部および貝抜け防止部を備えた貝保持用部位、貝吊り下げ部位、およびロープ止め部位を有する貝係止具において、そのロープ止め部位は、根幹の中央部分に母線を挟むに十分な間隔を持った一対のロープ止め突起が根幹を起点にしてロープを挟む間隔でそれぞれ設置されており、その一方のロープ止め突起はその先端部が中心側に傾斜した状態で設置され、他方のロープ止め突起は中心側に傾斜または垂直の状態で設置されている構造からなり、一方のロープ止め突起の強度に対して、他方のロープ止め突起の強度を60〜95%にしたことを特徴とする養殖用貝係止具単体、にある。
本発明の第2の特徴点は、一対のロープ止め突起において、一方が傾斜突起から構成され、他方が垂直突起から構成されており、これらの突起は母線を挟む間隔を持った位置から長尺根幹を起点にしてそれぞれ設置されていることを特徴とする貝係止具単体、にある。
本発明の第3の特徴点は、貝吊り下げ部位を構成するアグに隣接する長尺根幹部分が表面と裏面が平行なストレート部を有する構造からなることを特徴とする養殖用貝貝係止具単体、にある。
本発明の第4の特徴点は、貝吊り下げ部位を構成する長尺根幹部分は、抜け防止部とロープ止め突起の間が傾斜軸および平行軸によって構成されていることを特徴とする養殖用貝係止具単体、にある。
本発明の第5の特徴点は、貝抜け防止部が一重または二重のアグ、かえし構造、又は一方のカール方向が上向き他方のカール方向は下向きの構造からなることを特徴とする養殖用貝係止具単体、にある。
本発明の第6の特徴点は、ポリアミド樹脂、ポリエステル、ポリエチレンまたはポリプロピレン樹脂を用いて成形されていることを特徴とする養殖用貝係止具単体、にある。
本発明の第7の特徴点は、上記の養殖用貝係止具単体の多数を根幹の軸方向が平行になるように並列に帯状に湾曲自在に連結したことを特徴とする養殖用帯状貝連結係止具、にある。
本発明の第8の特徴点は、養殖用貝係止具単体の隣接する根幹同士の連結が、一方のロープ止め傾斜突起の先端部、および他方のロープ止め垂直突起である一本の細い可撓性連結材からなる垂直突起の先端部の少なくとも二箇所で結合していることを特徴とする養殖用帯状連結貝係止具、にある。
本発明の第9の特徴点は、養殖用貝係止具単体の、50〜30000個が順次並列に連結することにより帯状に、ロール状に、又はボビン状に巻かれた状態にあることを特徴とする養殖用帯状貝連結係止具、にある。
本発明は、プラスチックなどの樹脂から製造される、養殖用貝係止具、特に帆立貝係止具単体は、母線に取り付けた場合に、貝の抜け防止の強度(保持力)を有するが、使用後は引き抜きの力により残骸が少なく容易に母線から取り除くことが可能な、バランスのとれた強度を備えた係止具である。しかもその帯状の並列帯状連結貝係止具でも、変形、歪み、破損、偏りなどが無く安定であり、かつロール巻き取り、ボビン巻取りが安定にできるために、輸送、保管、機械セットのような取り扱いが便利である。
また、貝係止具単体をロープのような母線に手刺機および自動刺機(ピンセッター)においても、他方のロープ止め突起が一方の突起に比べ、比較的細く非対称に加工されていることに起因して、単体の切り離しが正確、容易であり、貝殻穿孔の穴部に挿通することが容易にできるとともに、貝係止具にずれが無く、母線へ左右対称に、等間隔に極めて安定に固定できる。また、他方を垂直突起の構造にした場合には、係止具の母線に対する回転も抑制され、結果的には、貝の離脱を防止することができる。
さらに、貝係止具が回転してアグが帆立貝の耳の段差に接触して、アグに疲労が発生して根幹に密着して、係止具が帆立貝の穴より抜けるような障害の発生が少ない。
本発明の並列状連結帆立貝係止具は、ロープ止め突起の少なくとも片方が連結用部材を兼ねるという構造であるが故に、比較的簡単な構造設計ができるために、成形上に不良品発生リスクが非常に少ないという利点も有する。
また母線に残る係止具の残骸を取り除く作業が軽減されるので養殖業の省力化を達成するにおいて有利に作用するばかりでなく、回収中に海水中に係止具の破片の散らばりも未然に防止できるので、魚介類がプラスチック片を飲み込むこともないので、海洋の環境汚染を防止するという役割も果たすことができる。
したがって、本発明の係止具は、帆立貝の養殖に最も適しているが、牡蠣などの他の貝の養殖にも容易に転用できる可能性を持っている。
本発明の帆立貝係止具単体図。 〔図1(a)〕は、本発明の帆立貝係止具単体の正面図。 〔図1(b)〕は、本発明の帆立貝延伸掛止具単体の平面図。 係止具の貝吊り下げ部位の部分拡大図。 貝係止具単体を母線に取り付け貝を吊り下げた状態に於いて、保持力の関係を示す正面図。 本発明の養殖用帆立貝連結係止具の係止具単体の連結状態を示す模式図。 本発明の係止具により海中で養殖している状態を表す模式図。
以下、本発明の詳細を説明する。
本願発明の実施形態を、図面を参考にして詳細に説明すると、本発明の養殖用貝係止具、特に帆立貝の養殖に適した係止具単体Mを構成する基本構造は、特に図1(a)および、図1(b)に見るように、樹脂(プラスチック)製の小さな棒状の細長根幹1の中央部分が「ロープ止め部位11」より構成されており、根幹1の長手方法の一端または両端部分が「貝保持用部位12」により構成される、ロープ止め部位11と貝保持用部位12の間に貝吊り下げ部位13を有する構造からなり、一体成形されたものが好ましい。
根幹1の直径は、0.5〜5mm程度、根幹1の長さは50〜100mmのものが一般的に任意に用いられる可能な範囲である。根幹を大きくすれば、貝穴を大きくする必要があり、貝の損傷を大きくするので、55〜70mm程度のものが汎用サイズである。
また。根幹の径としては、約1.2mm、1.5mm、1.8mm、2mm、3mmなどの大きさのものが実用的である。根幹は均一な太さの棒状のものでも良いが、一般には根幹1の長さ方向の中央部分が比較的太く、両端部にいくにしたがって細くなる傾向のものが貝の損傷防止などを考慮して決めることが推奨される。特に延伸された根幹部分を有するものは断面積が細くなっており、引張強度は非常に高い。
この連結帆立貝係止具Mの太さ、大きさというようなサイズは、最終的には、海水の状態、稚貝の大きさ、係止具の材料の強度等も考慮して、特にほたて貝の養殖現場、環境に応じて、養殖業者の需要に応じて決めるようなことである。
一応、大量に供給する汎用の標準サイズの例である。根幹1の断面は、円形、直方形、長方形、楕円形といった種々の任意の形態を取りうる。稚貝を取り付ける場合の力学的な構造を考慮して、任意に、取り得るが、通常は円形、楕円形となる場合が多いが、場合によっては略正方形、略長方形の断面構造という任意の形態をとることも可能である。
このロープ止め部位11を説明すると、根幹1の中央部付近にロープ、縄、又は紐のような母線Rに帆立貝係止具(ピン)Mを掛止した場合のずれ、ピンの偏りの動きを防止するピン抑え部の機能を果たす、一対のロープ止め細長片(以下、「突起」と総称する)からなる、いわゆる、突起111、112が、根幹の中央付近に存在して、根幹の中心付近を起点にして母線を挟むに十分な強度および間隔を持って、(i)先端が中心側に傾斜した状態で設置される突起(傾斜突起)を基本構造とするが、一方の突起を他方に比べて細く加工すること、別態様として、(ii)一方の突起111が傾斜突起であり、他方の突起112が細く加工された垂直突起であって、根幹1の面を起点にしてロープを挟持する間隔で、左右対称に設置されている、いわゆる傾斜突起および垂直突起の併用型の突起の構造も本発明の基本的な構造である。
このように、ロープ止め部位11は、図2,3に示すように、一対のロープ止め突起が、一方の突起111が、その先端部が中心側に傾斜した傾斜突起であり、他方の突起112が根幹1に対して垂直方向に伸びる、一方の突起より細く加工された垂直突起の構造のものが母線取り付け安定などの面から推奨される。
この他方を垂直突起にする構造は、垂直突起112が母線Rと密接している距離があるために根幹1の回転運動を阻止する役割を果たすとともに、傾斜突起111は根幹1が回転すればその突起先端部が母線Rとすぐに離れてしまうが、垂直突起112は母線Rと接触する面が多い為に、貝係止の安定性に寄与する。さらに、垂直突起は、根幹の引抜きの場合も、ロープと平行に垂直に立っているために、引抜きの反対方向に根本から折り曲り、ロープに破片が残ることなく通過するために、残骸として残るものが少ない。
この対のロープ止め突起111、112の、母線Rに挿入されている貝係止具Mを引き抜く場合に、その抗力を「保持力:P kgf」と定義すれば、一方の突起111の保持力を、例えば好ましくは、Pを0.005〜10kgf程度に設計した場合には、他方のロープ止め突起112の保持力を一方の突起の保持力に対して、60〜95%程度とすること、即ち0.003〜9、5kgfにすることにより貝係止具の貝の養殖の歩留まりを挙げ、養殖後の貝係止具のロープに付着する残骸を減らすことができる。保持力が60%以下になると、貝係止具Mを母線に固定する力が低下するので養殖期間に安定に取り付けることができない。また、保持力が95%以上になると、母線Rから貝係止具Mの引き抜きに対してバラツキがあって敏感に精度良く作用しない。
保持力とは、ロープの長手方向に対して直交方向に刺さっている係止具の根幹1を引く抜く場合の力(kgf)にも相当する程度のものであり、単に強度とも表記している。
この一対のロープ止め突起111、112の相対的な保持力の調整は、好ましくは一方の突起に対して他方の突起の平均直径、断面積を小さくするというような、一方の突起の材料を細くして相対的に強度を下げたものを使用するとか、突起の根幹1の取り付け傾斜角度30〜90度の範囲で調整することにより保持力のような強度を容易に調整することができる。
ロープ止め部位11の詳細な設計は、養殖規模を考慮して、例えば、直系約1cm程度のロープを母線Rに使用した場合に対応する貝係止具の場合には、突起先端間隔が0.6〜1.6cm程度に、突起の付け根の間隔は、1.0〜2.0cm程度にすることにより、母線の径より若干幅広にする。母線を挟むという使用状態を考慮して、突起の先端部の間隔は、突起の付け根の間隔より狭くすることにより、突起の傾斜の角度を変えることにより傾斜に起因する強度を調節するというように、最も好ましい程度の間隔に調整するということは使用状況を考慮して任意に決める設計事項の範囲である。
傾斜突起とは、一応傾斜突起と総称しているが、その突起の大きさおよび形状は、通常は長さが3〜8mm程度、好ましくは4mm程度、太さ(直径)が0.5〜3mm程度、好ましくは1mm程度の細長い棒状のもの、円筒状のもの、長方型のものなどの立体の各種形体のものが挙げられる。
一方、垂直突起とは、一応垂直突起と総称しているが、その大きさおよび形体は、長さが1.5〜8mmの範囲、好ましくは2mm程度であり、幅が0.5〜1.5mmの範囲、好ましくは0.7mm程度である。厚さが0.5〜1.5mmの範囲、好ましくは0.7mm程度であり、典型的な垂直突起の形体は、長さ3mm程度、幅0.7mm程度、厚さ0.7mm程度の長方型の材料からなる立体状の細片であることが好ましい。
このような係止具の使用状態に於ける、力のバランスを吟味すれば、これを図3に基づいて説明をすれば、貝の養殖期間は、母線Rに対して、根幹(1)が海水の搖動により母線R内を左右に自在に移動することなく固定するようにロープ止め突起111、112が保持力Pで固定しているが、養殖を終え、貝を収穫する場合に、例えば貝係止具の間隔を持った対の支柱を有するロールと接触させて、貝Sを双方から引っ張る力Pを加えて引き抜くことになります。
勿論、貝ごと母線Rから引き抜くので、貝が抜け止め具221の貝係止力Pが、保持力Pより大きくし、P>Pとなるように設計をしなければならない。
このような引き抜き力Pに対して、貝S自体が根幹1から不用意に簡単に抜けてしまうと、母線Rに係止具の残骸が残ることになります。そうすると、引っ張る力Pはロープ止め突起111、112の保持力Pより大きいことが推奨される。ロープ止め突起111、112の保持力Pは、根幹1が海水の搖動により左右に自在に移動することを防止するとともに、貝の養殖後は、母線Rから根幹1を容易に離脱できる程度の強度を発現する材料および構造を有することが好ましい
貝係止具を構成する貝保持用部位12には、樹脂製棒状の細長根幹1の長手方向の一端または両端に、根幹の先端側から中心方向に順次、先端貝孔挿入部121、貝抜け防止部122、および貝吊り下げ部123を有する構造を有しており、この貝抜け防止部122には、通常は、アグ、かえし、二重アグ、T字、のような各種の構造をした貝の抜け防止機能を有する貝の抜け止め具が設けられている。
貝保持部位12を構成する、先端貝孔挿入部121の構造は、貝耳部の穴に容易に挿入できるように、根幹1の先端部が細くすることによる加工がなされている。
貝抜け防止部122の構造は、ロープ止め突起の構造と一体になって本発明の課題を解決するものであり、その構造的な特徴は、慣用的には、貝抜け防止部が一重または二重のアグ、又はかえし構造からなるものが採用できる。一重アグのカールの曲率半径を一段階に、または二段階に変えることにより貝の抜け防止効果を調節することができる。同様に、二重のアグの場合には、カールの曲率半径を変えることは勿論のこと、左右カールの曲率半径を変えたりすることができる。アグの形状をシングルにすれば、養殖中潮の流れにより係止に材料疲労が発生する為に、帆立貝の穴より抜け落ちるという問題が発生する確率が高くなる。
この為、任意の曲率半径の上向きアグと、下向きアグの二種類を用いることにより、潮の流れによりアグに疲労が発生しても、一片のアグが壊れ、これが邪魔をして帆立貝の穴より抜け落ちないようにすることが最も適した構造配置である。一方のカール方向が上向き他方のカール方向は下向きというように、アグのカールに着目してカールの向きを変えたり、大きさ変えたりすることにより抜け防止効果を調節することができる。
貝係止具の強度(保持力;kgf)Pは、係止具を貝孔に挿入し、係止が復元をして、貝に接触した根幹径の位置で決められる。本発明の係止の形状は、小さな曲率半径の円弧を用いることによって貝穴に挿入する際に支障とならない程度にストレート形状131に加工することができ、この位置より根幹の位置に傾斜132を持たせることによって、太い根幹に帆立貝を支持させることができ、歩留まりの良い係止具を提供することができる。
これらの技術事項は残骸防止を達成するにおいて関与する重要な事項であるが、成形加工の技術も考慮して任意に決める設計事項である。
貝保持用部位12の構造を図2に基づいて説明をすれば、根幹1のアグに隣接する部位の状態は、約1.5〜4mm程度、好ましくは2mm程度の間隔が表面と裏面が平行に並んだ直線領域131(ストレート部)からなる構造のものが貝の係留に有益である。
貝保持用部位12の長尺(細長)根幹1の抜け防止部122とロープ止め突起111、112の間の貝吊り下げ部13は、ストレート部、傾斜部(スロープ部)という任意の構造のものが採用できるが、傾斜部132(スロープ部)に続き平行部133(ストレート部)が形成されている構成のものが、貝の係留や強度の面から好ましい構造であるばかりでなく、このストレート部131と貝抜け防止部122の段差は貝がスライドして抜け落ちるのを防止すると共に、貝抜け止め具123のアグも作用して、強力な強度(保持力)を発現する。
図2に基づいてロープ止め部位11と貝保持部位12との区間の根幹1の形状を説明すると、約5〜12mm程度の根幹1部分が傾斜領域(スロープ部)を有しており、5〜12mm程度の根幹1部分がストレート部からなる形態が最も適している。根幹1の区間をストレート部にすれば、貝穴への挿入が容易になるが、根幹1の支持力が低下するので、延伸加工などにより補強することも推奨される。図2の根幹1の構造は、貝の母線R側に必要以上に近づくことや、巻きつかないなどの役割を果たすので、推奨される。
母線の選定は、強度を持たせることも必要であるが、縒りの程度を調節して、係止具の挿入を容易にすることは勿論のこと、安定な固定の為に、材質、太さ、および縒りの程度を考慮して任意に調整する。
このような貝養殖の状態において、養殖後の貝の収穫において、母線Rに貝係止具Mの残骸が残ることを防止する方法を鋭意検討した結果、ロープ止め突起111、112の少なく一方の突起を、他方の突起より保持力Pを小さくすることにより、残骸の問題を改善できるということを知見したものである。
このロープ止め突起111、112の対の状態を詳細に説明すれば、一方の突起111の保持力Pを0.005kgfと設定した場合に対して、他方の突起112の保持力を約60〜95%程度にするという、何れかの突起の保持力を相対的に変えるという手法で解決できるものであり、さらに、樹脂材料、構造、成形等によるばらつきを考慮して設計すれば、残骸の問題が適正に解決できる。突起112の相対的な保持力の割合を60%以下にすれば、母線Rに対して根幹1を固定する保持力が不足することになり、適正に機能しなくなる。
一方、95%以上にすると、左右突起の力Pの格差がなくなり、精度が左右均一に成りがちなので、引き抜いても残骸の量に顕著な格差が見られない傾向を示す。
ロープ止め突起の保持力Pの具体的な調整は、一方の突起111の平均直径が1〜3mm程度である場合に、他方の突起112は、それよりやや小さい、平均直径が0.8〜2.8mm程度と、相対的に平均直径を細めにすることにより、相対的に他方の突起の強度を下げることにより保持力Pを調整することが可能である。
また、突起の傾斜角を、一方の突起の傾斜角を30〜60度にした場合に、他方の突起の傾斜角を40〜90度程度に、好ましくは90度の垂直方向の角度に調整することも可能であり、いずれにせよ、両突起の根幹1に対する傾斜角を変えることで、突起の強度(保持力)を調整することも可能である。
この一対のロープ止め突起の一方が根幹1に対して傾斜角を持って設置された傾斜突起であり、他方が、根幹3に対して垂直に設置された垂直突起の構造であることが好ましく、この詳細な形態は、図1(a)の貝係止具の単品Mの垂直突起片112の状態、および図4の養殖用並列状連結係止具Bにみる、ロープ止め垂直突起片112の状態になっており、ロープ止めの構造は、傾斜突起と垂直突起を併設することが最も推奨される態様である。
貝係止具の養殖事情や強度面から考察すれば、養殖後の耳吊養殖で成長した帆立貝の収穫は船上に設けてある、ロープRをローラで巻き上げて回収されるが、その途中で帆立貝が海底に落下するという事故が発生することもあり、船上から海中にコンベアを設置し、落下した帆立貝を回収する作業が行われているのが実情であり、係止具の根幹を太くして強度を上げることが理想であるが、しかし、根幹1の径を大きくすることには以下の理由により制約がある。
稚貝Sを養殖場のロープRに係止する際の稚貝の貝殻の大きさは約4〜5cm程度であり、貝係止具を使用して、ロープに稚貝を吊り下げる期間は約1年半程度である。この期間に稚貝が成長し、収穫時期には約160gと成長しており、さらに、これにザラボヤと称する付着物も加わり、その重量は約500gになる場合もあり、これに加えて、潮の流れの力、帆立貝と帆立貝が絡み合う力、および洋上クリーナーで洗浄する時の高圧の力、などが加わる場合も有る。このような総合的な力(kgf)に耐えて、貝をロープに支持するだけの強度が貝係止具には要求される。
一方、貝の生育や生態の事情からすれば、この耳吊養殖において懸念される問題点は、稚貝の殻の耳部に穿孔するものであるために、あけた穴の直径を0.1mm大きくするだけで稚貝の成長が10日程遅れると云われており、この稚貝が受ける損傷を防止するために、稚貝の殻の耳部の穴の口径はなるべく小さくすることが望まれる。
稚貝の殻の耳部に大きな穴をあけると、貝の殻の耳割れが発生することや、成長が遅れるというリスクを考慮しても、根幹1の径が最大1.5mm以下でも掛止具が脱落しない10kgf程度の強度を有する貝係止具が要求されるが、現在使用されている係止具は、根幹の径が1.6mm程度の掛止具であっても寝床の断面積と材料の引張降伏点から計算すれば静止の状態でも約6kgf程度である。このような制約から根幹1の径が1.5mmでも10kgf程度の強度のある掛止具の開発が要求される。
本発明は、貝係止具という特異な形態の製品に対して、部分強化という、特に延伸強化という新たな視点からの技術的な手法を付加することも可能であり、貝係止具という材料強度の観点からの対策および貝の穿孔などによる養殖現場の貝の損傷および成長のリスクを解消する、根幹1の強化、並びに引き抜き力に対する強化は、養殖後の貝の収穫後に、母線Rに残る貝係止具の残骸を減らすという技術的な問題点を解決することにも寄与する。
本発明の養殖用貝係止具単体Mの実施態様を説明したが、通常は取り扱い上便利な、図4、図5などに示すとおり、係止具単体Mの複数が、隣接する多数の係止具と根幹1を平行に順次帯状に並列に湾曲自在に連結した帯状連結貝係止具Bとなっている。
この場合、上記の養殖用貝係止具単体の多数を根幹の軸方向が平行になるように並列に帯状に湾曲自在に連結したことを特徴とする養殖用帯状貝連結係止具としたことにある。
その連結の結合状態は安定な連結の為に、ロープ止め突起片111、112などによるも、根幹1に対して略直角方向に延びる、連結をする為の、細線、幹、ストランドの形態をした材料からなる一本の可撓性連結部材112を利用するものが挙げられる。
養殖用貝係止具単体の連結形態は、一対のロープ止め傾斜突起111、112によるいずれも傾斜突起の先端の二箇所で連結した状態のもの、または一方の傾斜突起111と他方の傾斜突起が角度を変えた一本の細い可撓性連結材からなる垂直突起112の先端により連結した、少なくとも二箇所で隣接する根幹同士が平行に連結している養殖用帯状貝連結係止具とすることである。
最も好ましい連結態様は、貝延伸係止具単体の連結が、図4に見るとおり、単体の一方のロープ止め傾斜突起片111の先端部において連結して、他方のロープ止め垂直突起片112からなる可撓性連結材の先端部により連結した、少なくとも二箇所で隣接する根幹同士が軸方向に帯状に並列に連結した構造の連結貝係止具1(フープピン)である。この連結構造は、図4に見るとおりである。
貝穴に挿入する便利さを考慮して、帯状貝連結係止具Bの連結部を係止具単体Mであるバラピンに切断し易くするために、垂直突起の接合部を、本来の幅0.7mm程度、厚さ0.7mm程度の規模を、幅0.7mm程度、厚さ0.4mm程度に細く加工することが好ましい。
このような帯状貝連結係止具Bは、貝係止具単体Mの連結数の、50〜30000個が順次並列に連結することにより帯状に、又はロール状に、ボビン状に巻かれた状態に少なくとも二箇所で任意に連結した養殖用並列状連結係止具とすることが好ましい。
その帆立貝係止具の単品が並列的に連結した構造を説明すれば、この並列的に一定の間隔を、たとえば、1〜8mm、好ましくは2〜3mm程度の等間隔に並んで隣接する複数の帆立貝係止具が連続的に多数順次帯状に平行に連結してなる並列状連結貝係止具であるが、勿論、二点、三点で連結することも設計上可能である。
貝係止具単体Mの連結状態の詳細は、通常任意に作成することができるが、取り扱いの事情も考慮すれば、金型成形規模では通常50〜120個程度で成形されるが、実際の並列状連結貝係止具の連結数は、供給する養殖現場の事情にもよるが、50〜30000個が順次帯状に連結してなる並列状連結帆立貝係止具であり、順次帯状に任意に連結する。
並列状連結帆立貝係止具Bを構成する係止具単体Mの連結数は、小規模の場合は、30〜50個程度の少量から、100〜500個程度、場合によっては1000〜5000個程度と、場合によっては5000〜30000個、好ましくは8000〜10000個程度で流通可能である。いずれにせよ養殖規模の状況を考慮して任意に決めることができる。ここで規定する寸法や条件は、標準の大きさの稚貝の場合であり、貝の大きさや、養殖時期、養殖場所、および貝係止具の材料の強度を考慮して任意に変えることができる設計変更の範囲内のことである。
なお、根幹1にある突出部113は、連結貝係止具を自動機でバラピンにする際に、貝係止具の中心より左右対称に設けられているロープ止めの根元を位置きめとして切断されているものでありますが、本発明の場合には、仮に片方のロープ止め突起111を無くした場合に、残る一方の細紐状のロープ止め突起112がロープ止めの役割を兼ね備え、位置決めのための突起形状の突出部113を設けたものである。したがって、この突出部113の形状は、特定の形態に限定される必要はないので、任意の形状を有することになる。
本発明の貝係止具Mの構造に起因した機能を詳細に説明すれば、根幹1を起点にして傾斜ロープ止め突起111、112に於いて、一方の傾斜突起111に対して他方の傾斜突起112の構造を、突起の断面を一方側に比べて細く加工することによって、比較的脆弱にすることにより、母線からの引抜きを容易にするという構造設計にできる。別態様の、各図に見るような、他方の突起112が「連結用部材」ともいえる垂直突起である場合には、図3に基づいて説明をすれば、垂直突起112が母線Rに取り付けられた場合に、母線Rに垂直突起112が密接に接している為に、単に傾斜突起111のように突起先端部で母線Rに点で接している場合に比較して、貝係止具の回転やねじれなどを阻止する力において有利であり、母線Rに貝係止具Mを安定的に固定するという効果が期待される。
特に、この連結用部材を兼ねる細長の垂直突起112の役割は、貝係止具Mを母線Rに挿入して取り付けた場合に、過剰な移動を防止する役割を果たすこともあり、貝係止具が対称に母線Rに適正に配置されるとともに、この垂直突起112を構成する細長の部材が母線Rに若干埋め込まれたり、絡んだりして、或いは密接に接触して、貝係止具Mの母線Rに対する回転運動、揺動、又は移動のような相対的な動きを抑制する機能を果たすことになり、養殖における、貝の脱落を防止するという有意な機能を果たすことも有り得る。一方、挿入側に残骸部分が無いという構造の場合には、挿入をスムーズにするということになりバランスのとれた機能の発現に寄与することになる。
さらに細長の垂直突起112は、貝係止具の単体Mを母線Rへ押圧による挿入をすることにより取りつける場合の、この細長の垂直突起112が、母線Rの周囲に密接に接することから必要以上に押し込まれることを防止する機能を果たすことになり、ロープ止め突起111、112の保護や、貝係止具Mがバランスよく左右対称に、各貝係止具が順次平行に母線Rに取り付けるにおいても有利な機能を果たす。
さらには、並列状連結貝係止具Bの細長の連結用部材である垂直突起112を細長の比較的幅が狭く、厚さの薄い弱い長方型の連結用部材とすることは、貝係止具Mの単品の切り離しが容易に達成でき、本発明の場合に、切り離しの容易性の為に、連結材の結合部分を、厚さを約0.7mmから0.4mm程度に予め細く加工しているということは、切り離しの作業効率の向上、および切り離しの際にひずみの力が加わることを防ぎ、貝係止具単体Mの歪みや、並列状連結貝係止具Bの他の部分に不必要な力が加わることを防ぐことになり、作業効率などの向上をもたらすという多機能な役割を果たすことも有り得る。
貝係止具単体Mおよび並列状連結貝延伸係止具Bの材料は、ポリアミド樹脂、ポリエステル、ポリエチレンまたはポリプロピレン樹脂を用いて成形することが推奨されるが、状況によっては、並列状連結貝延伸係止具Bを構成する帆立貝係止具単体Mの材料は、アルミニウム、金属、プラスチック、木材など、多くの材料が用いられるが、一般には、熱可塑性樹脂である、プラスチックが最も適している。プラスチック材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアクリレート、ポリアミド、などの各種汎用のプラスチック材料が強度、耐久性、耐水性、再処理性、無毒性、価格などの事情を考慮して使用される。特にエンジニアリングプラスチックの範疇に属する材料であれば任意に使用できるので、これらの例示のプラスチック材料に限定されるものではない。特に耐久性、成形性、価格などの面を総合的にみれば、ナイロンのようなポリアミド樹脂が適している。これは普通にナイロン6、66、11、12、46、610という商品名で容易に入手できる材料である。ナイロン11、12などは吸水性が小さく根幹に適している。さらに、耐水性、耐加水分解性をポリマーブレンド、添加剤、熱処理、延伸加工等により改良した材料を選定することも推奨される。
本発明の耳吊用の貝係止具Mおよび並列状連結貝係止具単体Bの入手方法は、プラスチック材料の幹棒1を、切削、溶着のような二次加工により成形する手法により製造することも一応可能であろうが、基本的には射出成形により一体成形することが最良である。しかも大きさ、寸法、品質が一定のものが要求され、汎用のピンセッターに供すると有利であるという事情からすれば、工業的には、本発明の樹脂(プラスチック)製の細長い小さな棒状の根幹1の中央部分の領域が「ロープ止め部位11」からなり、根幹1の一端または両端部分の領域に「貝保持用部位12」を有する状態の係止具を基本構造とするものを一度に多数個成形する、いわゆる一度に射出成形をして、それを必要により順次結合する長尺の並列状連結帆立貝係止具Bとするような、いわゆる一体成形および、又は二次加工により成形することが工業的に有利な理想的な製造方法を組み合わせて成形することができる。このように、並列状連結帆立貝係止具Bは、単品Mが多数連結した構造であり、その場合に一対のロープ止め突起の一方の突起を他方の突起より軟弱にすること、突起の太さ、大きさ、傾斜角、材料の選定などを調整した製品を作ることは、その後母線取り付けピンセッターを使用して、容易に取り付けるために有益であり、貝の安定係留、さらに、養殖後の係止具Mの母線Rへの残骸を少なくするなどの事情を考慮してきめる技術事項である。射出成形された帯状の並列状連結貝係止具Bを、熱処理、アニーリング、塗布、塗装、架橋処理等の後処理により、製品の耐海水性、強度および品質を上げることは任意に採用することである。
以下、本発明の係止具の残骸が少ないという評価による有効性を、実施例を挙げて説明をするが、本発明はこの態様に限定されるものではない。
(並列状連結貝係止具の成形)
本発明のほたて貝耳吊用並列状連結貝係止具Bを、樹脂材料として、ナイロン11を用いて、射出成形により、図1、図4などに示すような形態の傾斜突起と垂直突起を有する、帆立貝係止具単体Mの多数が一体に連結した状態のユニットを、一度に80個の成形をした。貝抜け防止部の構造は慣用のダブルアグ構造のものを採用した。
その係止具単体の概要は以下のとおりである。
根幹の概略
長さ 約50mm
ロープ止め部位の平均直径 約2mm
ロープ止め部位の概略
傾斜突起 長さ 約4mm、 直径 約0.8mm
垂直突起 長さ 約2.8mm 幅0.7mm 厚さ約0.7mm
傾斜突起と垂直突起の付け根間隔 約10 mm
貝保持部位の概略
先端貝挿入部の概要 長さ 約5mm 先端円錐
貝吊り下げ部位の概要
根幹傾斜部 約10mm
平行部 約 8mm
(並列状連結貝係止具の保形試験)
長さ1m程度の帯状の並列状連結帆立貝係止具を10回巻取り、巻戻しを繰り返しても、並列状連結帆立貝係止具には、破損、離脱、変形、歪みがなく、安定した形状を保持しており、輸送、保管、貝穴挿通、機械セットなど、他方の突起が比較的細い連結材料で構成されているにもかかわらず、養殖現場の取り扱いに耐え得る強度を有する構造であることを確認することができる。
(自動挿入機(ピンセッター)における簡単な挿入試験)
本発明の並列状連結貝係止具を慣用の自動挿入装置(ピンセッター)へセットして、直径8mmのロープに順次自動挿入する。貝係止具のロープへの取り付け間隔を12cmとして、ロープ1本当たり、20本取り付け、同時に養殖貝を取り付けた。貝係止具(ピン)のロープへの取付け状態を観察すれば、ロープを中心にして、20個の全部が左右対称に取り付けられていることが確認された。これは貝係止具の他方の垂直突起自体を細く加工し、さらにその結合先端部分を、0,7mmから0.4mmとさらに細く加工することにより、隣接する貝係止具との結合状態を弱くすることにより、切り離しの際の力が、並列状連結帆立貝係止具の全体に加わる負荷を軽減した対策も理由の一つとして挙げられる
(水中揺動試験) 直径7mm程度のロープに、係止具の根幹1の中央部に一対のロープ止め突起を有する構造において、一方の突起(傾斜突起)と他方の突起の太さおよび取付け傾斜を変えることにより、強度を調節した下記の実験例1,2、比較実験例1の三種類の実験例によりロープ止め突起の残骸または根幹の残骸が残る状況を調べる。

〔突起の異なる実施態様〕
1. 実験例1;本発明の係止具(一方が傾斜突起、他方が細い垂直突起)
2. 実験例2;本発明の係止具(一方が傾斜突起、他方が細い傾斜突起)
3.比較実験例1;従来型係止具(一方が傾斜突起、他方が同じ強度の傾斜突起)

詳細な実施態様は、帆立貝係止具20個を、直径0.8mmのロープに、約12cm間隔で、ロープに取り付けた。養殖貝として実験用の成長貝を利用する。
これらの3種類の実験ロープを水中に並べ、約24時間不規則な上下運動、搖動運動を与えた。
これらの3種類の実験ロープを狭隘部を有する慣用のローラで巻き上げ、ロープに係止具の残骸が残る状態を観察した。

〔残骸破片の残る個数〕
1. 実験例1;本発明の係止具 3
2. 実験例2;本発明の係止具 4
3.比較実験例1; 14

全体の状況を目視判定により考察する。
本発明の帆立貝係止具(一方が傾斜突起、他方が細い垂直突起)は、特に比較的細く(0.7×0.7mm)に加工され、しかも垂直突起とすることにより、ロープに残る破片の量を少なくすることができる。しかも、海中でロープの搖動試験をしても係止具の左右移動が抑制され、特に垂直突起がロープに密接に接触している為に大きなずれ、偏り、或いは回転が無く、可撓性であり、安定に係止できる。係止具をロープから引き抜いても垂直突起は引き抜きの反対方向に傾斜して、容易に引き抜かれて残骸を残さずに除去できる。

実験例2の本発明の係止具である、一方の傾斜突起の直径が約1mm、他方の突起の直径が約0.7mmに加工した傾斜突起である。この係止具により貝をロープに取り付けた場合に、左右の搖動運動により、細い側の傾斜突起側に係止具が動くことがある。また、係止具を引き抜くと、細い傾斜突起がロープ側に傾斜して取り付けられているので、突っ張りの抗力があり、過度の引き抜き力を要する。

比較実験例1;従来型係止具(一方が傾斜突起、他方が同じ強度の傾斜突起)の場合には、ロープ止め突起が比較的安定に機能しているが、この一対のロープ止め突起は、狭隘部を有するローラで巻き上げた場合に、相対的に強い剛性を有する突起側に帆立貝が付着してロープから引き抜かれていくが、弱い側の突起が、ロープの反対側に残骸として食い込むことにより多く残る為に、それを取り除く為に、非常に労力を必要とする。

以上のことからすれば、特に、実験1の本発明の帆立貝係止具(一方が傾斜突起、他方が細い垂直突起)は、係止具としての優れた性能および機能を有している。
貝の養殖現場において、特に、帆立貝養殖現場において、経済的に安価に強力な貝係止具を提供することにより、帆立貝係止具の取り付けおよび貝の取り付け作業が容易にできるとともに、安定に取り付けができるために、貝の離脱が少ないという労力、効率、経済的な面においても貢献するので、養殖産業の発展に著しく寄与するものである。さらに、養殖後に母線からの貝係止具の離脱を容易にして、残骸が少なくなるので、残骸の除去作業の労力の軽減をはかることができる。
このように養殖水産業の発展に大きく貢献するものである。
また、貝係止具単体という特定の分野の特定の用途において、残骸などによる海洋汚染などの環境汚染対策などにも寄与することができる。
B 並列状連結貝係止具
M 貝係止具単体
P 力の作用方向
R ロープ、縄、紐のような母線
S 貝
1 係止具の根幹
11 ロープ止め部位
111 ロープ止め突起(傾斜突起)
112 ロープ止め突起(垂直突起)
113 位置決め突起
12 貝保持用部位
121 先端貝孔挿入部
122 貝抜け防止部
123 貝抜け止め具(アグ部)
13 貝吊り下げ部位
131 平行貝寝床部(ストレート部)
132 傾斜部(スロープ部)
133 平行根幹部(ストレート部)
特開昭56−102744号公報 特開平4−71436号公報 特許第3375617号公報 特開2004−208619号公報 特開2002−136241号公報 特開2003−289743号公報 意匠登録第1184322号公報 意匠登録第1318240号公報 意匠登録第1253339号公報 特開2006−129754号公報 特開2006−280312号公報 特開2010−220549号公報 実用新案登録第3185844号公報

Claims (9)

  1. 樹脂製棒状の長尺根幹の長手方向の一端または両端に、根幹の先端側から中心方向に順次先端貝孔挿入部および貝抜け防止部を備えた貝保持用部位、貝吊り下げ部位、およびロープ止め部位を有する貝係止具において、そのロープ止め部位は、根幹の中央部分に母線を挟むに十分な間隔を持った一対のロープ止め突起が根幹を起点にしてロープを挟む間隔でそれぞれ設置されており、その一方のロープ止め突起はその先端部が中心側に傾斜した状態で設置され、他方のロープ止め突起は中心側に傾斜または垂直の状態で設置されている構造からなり、一方のロープ止め突起の強度に対して、他方のロープ止め突起の強度を60〜95%にしたことを特徴とする養殖用貝係止具単体。
  2. 一対のロープ止め突起が、一方が傾斜突起であり他方が垂直突起であって、母線を挟む間隔を持った位置から長尺根幹を起点にしてそれぞれ設置されていることを特徴とする請求項1に記載の貝係止具単体。
  3. 貝吊り下げ部位を構成するアグに隣接する長尺根幹部分が表面と裏面が平行なストレート部を有する構造からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の養殖用貝貝係止具単体。
  4. 貝吊り下げ部位を構成する長尺根幹部分は、抜け防止部とロープ止め突起の間が傾斜部および平行部によって構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の養殖用貝係止具単体。
  5. 貝抜け防止部が一重または二重のアグ、かえし構造、又は一方のカール方向が上向き他方のカール方向は下向きの構造からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の養殖用貝係止具単体。
  6. ポリアミド樹脂、ポリエステル、ポリエチレンまたはポリプロピレン樹脂を用いて成形されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の養殖用貝係止具単体。
  7. 請求項1の養殖用貝係止具単体の多数を根幹の軸方向が平行になるように順次並列に帯状に湾曲自在に連結したことを特徴とする養殖用帯状連結貝係止具。
  8. 養殖用貝係止具単体の隣接する根幹同士の連結が、一方のロープ止め傾斜突起の先端部、および他方のロープ止め垂直突起である一本の細い可撓性連結材からなる垂直突起の先端部の少なくとも二箇所で結合していることを特徴とする請求項7に記載の養殖用帯状連結貝係止具。
  9. 養殖用貝係止具単体の、50〜30000個が順次並列に連結することにより帯状に、ロール状に、又はボビン状に巻かれた状態にあることを特徴とする請求項7又は8に記載の養殖用帯状連結貝係止具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018000131A (ja) * 2016-07-05 2018-01-11 株式会社エム.シー.アイ.エンジニアリング 養殖用帆立貝掛止具

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