JP3182366B2 - 無人誘導車両の制御装置 - Google Patents

無人誘導車両の制御装置

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JP3182366B2
JP3182366B2 JP07822597A JP7822597A JP3182366B2 JP 3182366 B2 JP3182366 B2 JP 3182366B2 JP 07822597 A JP07822597 A JP 07822597A JP 7822597 A JP7822597 A JP 7822597A JP 3182366 B2 JP3182366 B2 JP 3182366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無人誘導車両の制
御装置に関し、さらに詳しくは、複数の無人誘導車両を
効率よく運用することができる無人誘導車両の制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、部品もしくは製品等の物品ま
たは人間等を作業者が入力した目的地に自動的に搬送す
るために、無人搬送台車(Automated Guided Vehicle;
略称AGV)と呼ばれる無人誘導車両(以後、単に「車
両」と略称することがある)が用いられることがある。
この車両は、前記物品を荷台に載せた後、作業者が入力
した目的地への走行経路を表すデータに従って走行を開
始する。このような車両が用いられる工場の床面で、車
両が走行すべき走行経路上には、たとえば磁気テープま
たは白線などの誘導線が予め設置されている。前記車両
は、前記誘導線をセンサで検知し、走行経路から外れな
いように、走行する。前記走行経路上に設置される誘導
線は、たとえば車両の入出庫ステーション、荷積みをす
るための荷積みステーションおよび荷をおろすための荷
卸しステーションなどに連なって延びている。また前記
各ステーションが複数存在する場合には、工場の広さを
有効利用するために、走行経路上に交差点部および合流
点部を設けている。このような走行経路上に設けられる
交差点部および合流点部などの領域は、車両にとっては
他の車両との衝突を回避するために、進入するまでに他
の車両が占有しているか否かを確認しなければならない
制限領域となる。
【0003】このような制限領域よりも手前側の走行経
路上には、上記した交差点部または合流点部の種類およ
び進入方法などをコード化した入側専用マーカが設置さ
れている。車両は、前記入側専用マーカを読み取ると、
その制限領域の占有要求を表す占有要求信号を、工場の
中央制御室などに設けられる中央制御装置へ送信する。
中央制御装置は、前記占有要求信号を受信すると、他の
車両が前記制限領域を占有しているか否かを確認し、前
記制限領域を他の車両が占有していると判断すると、前
記占有要求信号を送信した車両に対して、占有不許可を
表す占有不許可信号を送信する。前記車両は、前記占有
不許可信号を受信すると前記制限領域よりも手前側で停
止して、占有許可信号を受信するまでそのまま待機状態
を維持する。
【0004】前記制限領域を占有していた他の車両が、
制限領域を通過し、これによって中央制御装置から占有
許可信号が送信され、その占有許可信号を受信すると、
前記待機状態にあった車両は、再び走行を開始し、前記
制限領域に進入する。このようにして、制限領域内で、
複数の車両同士が衝突することを防いでいる。
【0005】また制限領域よりも車両の走行方向出側の
走行経路上には、制限領域の出口を示す出側マーカが設
置されており、車両がこの出側マーカを読み取ると、中
央制御装置に占有解除を表す占有解除信号を送信する。
中央制御装置は占有解除信号を受信すると、この制限領
域を前記車両が通過したと判断し、さらに他の車両の占
有要求信号を受信したときに、その車両に対して占有許
可信号を送信する。
【0006】上記の従来技術に類似する他の従来技術
は、たとえば特開平8−147035号公報に開示され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術で
は、制限領域の周辺に入側専用マーカおよび出側マーカ
を設置しなければならないので、たとえば複雑に交差し
て、入り組んだ走行経路を構成しようとすると、交差点
部または合流点部となる制限領域の周辺に入側専用マー
カおよび出側マーカを設置することが困難になり、した
がって複雑に入り組んだ走行経路を実現することはでき
ない。これによって走行経路を設計する際に制約を受け
るという問題を有する。
【0008】また、たとえば既存の走行経路を変更する
際に、制限領域の設置位置を変更すると、前記車両の誤
作動を防ぐために、既存の入側専用マーカおよび出側マ
ーカを変更前の設置位置から排除しなければならず、ま
た新たに設けられる制限領域の周辺に、前記各マーカを
設置しなければならないので、前記変更作業に手間を要
する。
【0009】本発明の目的は、入側専用マーカおよび出
側マーカを必要とせず、走行経路の設計上の自由度を向
上させ、制限領域の設置位置の変更を容易に行うことが
できる無人誘導車両の制御装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、車両に設けられ、予め定める走行経路およびこの走
行経路が交差する交差点部に設定され、複数の占有領域
から成る制限領域を記憶し、自車が予め定める走行経路
を走行するように、自車の走行を制御する車両側制御手
段と、車両に設けられ、常に自車位置を演算して求める
自車位置演算手段と、車両に設けられ、前記自車位置よ
りも前方の制限領域の各占有領域のうち、自車の通過に
必要な占有領域の占有要求を表す占有要求信号を、自車
が前記占有領域に到達するまでの期間内に送信し、かつ
各占有領域を通過終了毎に占有解除信号を送信する送信
手段と、前記車両の送信手段から送信される占有要求信
号に応答して、前記占有領域の占有の有無を確認して、
占有されていないときには、前記車両に占有許可信号を
送信するとともに、前記占有領域の占有情報を記憶し、
占有されているときには、前記占有要求した車両に占有
不許可信号を送信する中央制御手段とを含み、前記車両
側制御手段は、中央制御手段からの占有許可信号を受信
したときには、自車に前記占有領域を通過させ、中央制
御手段からの占有不許可信号を受信したときには、自車
を前記占有領域手前の定められた位置に停車させること
を特徴とする無人誘導車両の制御装置である。本発明に
従えば、車両には、その車両の位置、すなわち自車位置
を演算して求める自車位置演算手段と、自車位置よりも
走行方向前方の走行経路が交差する交差点部の制限領域
のうちの各占有領域に対する占有要求を表す占有要求信
号を送信する送信手段と、車両が走行すべき予め定める
走行経路および交差点部、合流点部ならびに人が走行経
路を横断するときのための横断歩道などを含む制限領域
の各占有領域の設置位置に関する情報を記憶し、かつ車
両の走行を制御する車両側制御手段とが設けられる。車
両側制御手段は、上記したように走行経路および制限領
域の各占有領域の設置位置に関する情報を記憶してお
り、その記憶した走行経路を走行するように、自車の走
行を制御する。車両側制御手段は、記憶している走行経
路および制限領域の占有領域の設置位置情報と、自車位
置演算手段が演算して求めた自車位置とを対照して、車
両の走行方向前方に設置される制限領域の通過に必要な
占有領域の有無を確認する。車両の走行方向前方に占有
領域が設置されている場合には、送信手段は、前記車両
の通過に必要な占有領域の占有要求を表す信号を、その
占有領域に自車が到達するまでの期間内に中央制御手段
に送信する。中央制御手段は、前記占有要求信号を受信
すると、前記占有領域が他の車両あるいは人などによっ
て占有されているか否かを後述する占有情報に基づいて
確認し、占有されていなければ占有許可を表す占有許可
信号を前記占有要求信号を送信した車両に対して送信す
るとともに、前記占有領域の占有情報を記憶する。逆に
前記占有領域が占有されているときは、占有不許可信号
を前記車両に対して送信する。車両側制御手段は、中央
制御手段からの占有許可信号を受信すると、車両が停止
状態のときには車両を発進させ、また走行状態のときに
は、そのまま走行状態を維持させて、前記占有領域を通
過させる。逆に中央制御手段からの占有不許可信号を受
信すると、車両を前記占有領域の手前の定められた位置
に停止させる。このように本発明の車両の制御装置の構
成では、車両側制御手段が自車位置と、制限領域内の通
過に必要な占有領域とを対照して、自車位置よりも前方
の制限領域内の占有領域を確認するので、上記した従来
技術のように、地上の制限領域周辺の入側専用マーカを
設ける必要がない。したがって、上記したような複雑な
交差点部を構成することが困難という従来技術の問題を
解決して、車両の走行経路の設計上の自由度を向上させ
ることができる。また、地上側に入側専用マーカを設け
る必要がないので、従来技術と比較して制限領域の変更
を容易に行うことができる。さらに、車両が制限領域を
通過する際、前記制限領域のうち車両が通過するために
必要な占有領域だけを占有し、残余の領域は占有しない
ので、前記制限領域のうち残余の領域に他の車両を通過
させることが可能となる。したがって制限領域を占有領
域と残余の領域とに分割しない構成と比較して、車両を
効率的に運用することができる。また車両側制御手段
は、その車両が制限領域に含まれる1つの占有領域の通
過を終了する毎に、前記占有領域の占有の解除を表す信
号を、中央制御手段へ送信するので、車両が通過した占
有領域が、その車両の通過後すぐに占有解除されるの
で、車両が制限領域内を通過しているときでも、すでに
通過した占有領域については、他の車両による占有が可
能となり、これによって車両の運用の効率をより向上さ
せることができる。
【0011】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
発明の構成に加えて、前記送信手段は、前記自車位置演
算手段からの自車位置情報に基づき、自車の占有が許可
された占有領域の通過の終了を確認したときに、中央制
御手段に占有解除信号を送信し、中央制御手段は、車両
側制御手段からの占有解除信号に応答して、前記占有領
域の占有情報の記憶を消去することを特徴とする。本発
明に従えば、車両側制御手段は、前記自車位置と、制限
領域の設置位置に関する情報とを対照して、車両が占有
領域の通過の終了を確認すると、送信手段によって占有
解除信号を送信する。中央制御手段は、前記占有解除信
号を受信すると、前記車両が通過した後の占有領域の占
有情報の記憶を消去する。このように本発明の構成で
は、車両が前記占有領域を通過したことを自車位置と制
限領域の設置位置情報とを対照して確認するので、上記
した従来技術のように、制限領域の周辺に出側マーカを
設ける必要がない。したがって、車両の走行経路の設計
上の自由度をより向上させることができ、かつ制限領域
の変更を容易に行うことができる。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある無人誘導車両の制御装置の電気的構成を簡略化して
示すブロック図である。無人誘導車両(以後、単に「車
両」と略称することがある)の制御装置は、FA(Fact
ory Automotion)化など自動化された工場で、部品また
は製品などの物品を自動的に搬送するための装置であ
り、基本的には、物品を搬送する複数の車両1と、車両
1の走行経路に沿って所定の間隔をあけて工場の床19
に埋設される複数の発信手段である発信器2a,2b,
2c,…(以後、発信器の参照符を総括して「2」とす
ることがある)と、前記工場の中央制御室などに設置さ
れる中央制御手段である中央制御部14とを含んで構成
される。
【0014】発信器2は、たとえばトランスポンダによ
って実現され、IC素子とコイルとを備える。この発信
器2は、埋設される周辺で定まった磁界が発生すると、
前記コイル内に誘導電流が発生し、この誘導電流が前記
IC素子に導かれ、IC素子からその発信器2の設置位
置に対応した位置情報である発信器2のIDタグを表す
位置信号を、前記コイルを介して発信するように構成さ
れている。
【0015】前記車両1は、車両1の自車位置を演算し
て求める自車位置演算手段である自車位置演算部3と、
前記中央制御部14との相互の通信を行う通信部4と、
車両1の走行を制御する車両側制御手段である車両側制
御部5とを含んで構成される。
【0016】前記自車位置演算部3は、演算器6と、前
記発信器2へ磁界を与えるとともに前記発信器2からの
位置信号を検出する位置信号検出器7と、車両1の操舵
輪の操舵角を検出する方向検出器8と、車両1の駆動輪
の回転数を計測し、車両1の走行距離を検出する距離検
出器9と、車両1の変位量検出器20と変換器13とを
含んで構成される。位置信号検出器7によって、車両1
の下方に向けて磁界が発生し、車両1が発信器2の直上
に到達すると、前記コイルが励磁されて、上記したよう
に発信器2から、その発信器2のIDタグを表す位置信
号が発信される。この位置信号は、前記位置信号検出器
7によって検出される。このとき、その位置信号がどの
位置で検出されたかという詳細位置情報がチェックされ
る。前記検出された発信器2のIDタグを表す位置信号
は、変換器13に出力される。
【0017】
【表1】
【0018】表1は、IDタグと発信器2の設置位置座
標との相関を示す。前記位置信号は、上記したように発
信器2のIDタグを表す。変換器13は、位置信号検出
器7から「0001」、「0002」、「0003」な
どのIDタグを電気信号として受信し、そのIDタグ
と、予め記憶されているIDタグおよびその発信器2の
設置位置座標のデータとを比較対照して、前記IDタグ
に対応する座標と詳細位置情報とにより自車位置座標を
演算し、前記車両1の自車位置に関する情報として演算
器6へ出力する。なお発信器2は、車両1の位置信号検
出器7が直上に配置されたときにだけ位置信号を発信す
る。演算器6は、方向検出器8、距離検出器9および変
位量検出器20により常に自車位置を演算しており、車
両1が発信器2の上を通過したときに変換部13より得
られる位置データにより補正する。このようにして演算
された自車位置情報は、車両1が配置される座標を表す
電気信号として車両側制御部5へ出力される。
【0019】前記通信部4は、送受信手段を含み、モデ
ム10および通信アンテナ11からなる。モデム10
は、車両側制御部5からの指令信号を変調して、中央制
御部14に後述する占有要求信号を通信アンテナ11を
介して送信し、また中央制御部14からの占有許可信号
または占有不許可信号を通信アンテナ11を介して受信
する。
【0020】車両側制御部5は、車両1内部の制御指令
信号を総括しており、中央制御部14との通信、走行経
路および制限領域の配置情報の記憶ならびに車両1の速
度制御および操舵制御などを行っている。
【0021】前記中央制御部14は、通信アンテナ15
と、モデム17と、中央制御回路18とを備える。中央
制御回路18は、たとえば中央演算処理回路(略称;C
PU)によって実現される。
【0022】図2は、車両1が制限領域を通過する際の
状態を説明するための平面図である。図2に示されるよ
うに、走行経路が交差する交差点部である制限領域は複
数(本実施形態では4)の占有領域A,B,C,Dで構
成される。この各占有領域A〜Dは、表2に示されるよ
うに、座標を表すデータによって車両側制御部5に記憶
されている。
【0023】
【表2】
【0024】表2は、各占有領域A〜Dと、各占有領域
A〜Dが設置される座標で表す領域との相関を示す。た
とえば占有領域Aは、座標(x11)−(x22)で構
成される長方形の領域である。同様に占有領域B〜D
は、表2に示される各座標で構成される長方形の領域で
ある。
【0025】図3は、車両側制御部5の動作を説明する
ためのフローチャートである。ステップa1で動作を開
始し、ステップa2へ移行する。ステップa2では、車
両1が走行すべき走行経路に関する情報が入力される。
この走行経路に関する情報の入力方法としては、たとえ
ば中央制御部14に出発地から目的地まで最短時間で走
行できる走行経路を選定させて、その選定された走行経
路の座標のデータを表す信号を、モデム17および通信
アンテナ15を介して送信させ、車両側制御部5に記憶
させてもよく、また車両1に設けられる操作パネル部
(図示せず)で、目的地および走行経路の座標のデータ
を作業者が入力して車両側制御部5に記憶させてもよ
い。車両1が走行すべき走行経路に関する情報の入力が
終了すると、車両1は前記入力された走行経路に沿って
走行を開始し、ステップa3へ移行する。
【0026】ステップa3では、車両側制御部5は、記
憶している前記走行経路に関する情報と、自車位置演算
部3が算出した自車位置とを対照して、前記走行すべき
走行経路に沿って走行しているか否かを確認しながら車
両1の走行を制御する。また車両側制御部3は、前記走
行経路に関する情報および制限領域の設置位置に関する
情報と、前記自車位置とを対照して、自車位置よりも走
行方向前方に設置される制限領域の有無を確認しステッ
プa4へ移行する。ステップa4では、車両1が制限領
域よりも予め定める距離、たとえば2[m]、手前に到
達したか否かが判断される。前記判断が否定されるとス
テップa3へ戻り、走行状態を継続する。前記判断が肯
定されるとステップa5へ移行する。ステップa5で
は、車両1が前記制限領域A〜Dに到達するまでの期間
内に、中央制御部14に、占有要求を表す占有要求信号
を送信する。前記占有要求とは、上記した制限領域のう
ち、車両1が通過するときに占有する領域、すなわち車
両1の通過に必要な領域に対しての占有を要求するとい
う意味である。たとえば、車両1が、図2に示されるよ
うな制限領域A〜Dにおいて右折しようとするときに
は、前記占有要求は通過するために必要な各占有領域
A,B,Dに対して行われる。車両1は、車両1の個別
の番号を含めて各占有領域A,B,Dに対する占有要求
を表す占有要求信号を送信し、この占有要求信号は、中
央制御部14の通信アンテナ15によって受信されてモ
デム17に導かれ、モデム17は、前記信号を電気的信
号に変換して中央制御回路18へ出力する。中央制御回
路18は、前記変換された占有要求信号を受信すると、
各占有領域A,B,Dの占有の有無を確認した後、前記
占有要求信号を送信した車両1に対して、モデム17を
介し通信アンテナ15から占有許可信号または占有不許
可信号を送信して、ステップa6へ移行する。なお、中
央制御部14から、占有許可信号または占有不許可信号
を出力する際の中央制御回路18の動作についての詳細
な説明は後述する。
【0027】ステップa6では、占有許可信号を受信し
たか否かが判断される。前記判断が否定されると、すな
わち占有不許可信号を受信したと判断すると、ステップ
a7へ移行し、車両側制御部5は、車両1を制限領域手
前の定められた位置、たとえば1[m]手前の位置で停
止させ、前記ステップa6で占有許可信号を受信するま
で、停止状態を維持させる。
【0028】ステップa6において、占有許可信号を受
信したと判断されるとステップa8へ移行する。ステッ
プa8では車両1を、制限領域への進入を開始する。こ
のとき車両1は占有領域A、占有領域Bおよび占有領域
Dをこの順序で通過し、前記各占有領域A,B,Dを通
過する毎に、その占有領域の占有解除を表す占有解除信
号を前記中央制御部14へ送信し、ステップa9へ移行
する。ステップa9では車両1が目的地に達したか否か
が判断され、前記判断が否定されるとステップa3へ戻
り、ステップa3〜ステップa9の動作を繰返す。また
前記判断が肯定されると、ステップa10へ移行し、動
作が終了する。
【0029】図4は、中央制御部14の動作を説明する
ためのフローチャートである。ステップb1から動作が
始まり、ステップb2へ移行する。ステップb2では、
占有要求信号を受信したか否かが判断される。上記した
図3のステップa5において、車両1が占有要求信号を
送信すると、通信アンテナ15がその占有要求信号を受
信し、そのデータは、モデム17に電気信号に変換され
て中央制御回路18へ導かれ、ステップb3へ移行す
る。ステップb3では、占有情報の有無が確認される。
中央制御回路18は、前記各占有領域A〜Dを含む走行
経路上の全ての占有領域の占有情報の有無を記憶してお
り、ステップb3では、車両1が占有を要求する各占有
領域A,B,Dについて前記占有情報の有無を確認す
る。前記確認後ステップb4へ移行する。ステップb4
では、前記ステップb3において、前記占有要求された
各占有領域A,B,Dが占有されているか否かが判断さ
れる。前記判断が否定されるとステップb5へ移行し、
中央制御回路18は前記各占有領域A,B,Dの占有情
報を記憶する。また前記判断が肯定されるとステップb
6へ移行する。
【0030】ステップb6では、前記各占有領域A,
B,Dの占有解除を表す信号を受信したか否かが判断さ
れ前記判断が否定されると、ステップb7へ移行する。
ステップb7では、占有不許可信号を送信し、ステップ
b6に戻る。ステップb6およびb7の動作は、前記判
断が肯定されるまで繰返される。前記判断が肯定され、
占有解除信号を受信するとステップb8へ移行する。ス
テップb8では中央制御回路18に記憶されている占有
領域A,B,Dに関する占有情報が消去され、ステップ
b5に移行する。ステップb5において、占有情報を記
憶すると、ステップb9へ移行する。ステップb9で
は、中央制御部14から前記各占有領域A,B,Dに対
する占有許可を表す占有許可信号が前記車両1に対して
送信される。
【0031】ステップb9で占有許可信号を送信する
と、ステップb10へ移行し、動作を終了する。
【0032】このように本発明の実施の一形態の車両1
の制御装置の構成では、車両側制御部1が自車位置と予
め定める制限領域とを重ね合わせて比較し、自車位置よ
りも前方の制限領域を確認するので、上記した従来技術
のように、地上の制限領域周辺の入側専用マーカおよび
出側マーカを設ける必要はない。したがって、上記した
ような複雑な交差点を構成することが困難という従来技
術の問題を解決して、交差点部などを含む車両1の走行
経路の設計上の自由度を向上させることができる。ま
た、地上に前記各マーカを設ける必要がないので、既存
の制限領域の設置位置を変更する際に、車両側制御部5
の記憶する制限領域の設置位置に関する情報を変更する
だけでよく、従来技術と比較して、制限領域の位置を変
更する手間を大幅に低減させることができる。
【0033】さらに、車両が制限領域を通過する際、前
記制限領域のうち、車両1が通過するために必要な占有
領域だけを占有し、残余の領域は占有しないので、たと
えば上記した図2に示されるように右折する際、残余の
領域である占有領域Cに他の車両を通過させることが可
能となる。したがって、制限領域を複数の占有領域で分
割しない構成に比較して、複数の車両1を効率的に運用
することができる。
【0034】また前記占有領域A,B,Dのうち車両1
がすでに通過した占有領域AまたはAおよびBについて
は、車両1の通過後すぐに占有を解除されるので、より
効率的に車両1を運用することができる。
【0035】また上記した実施形態では、各占有領域A
〜Dの形状は、2点の座標データで構成される長方形状
に形成されているので、車両側制御部5が記憶すべき各
占有領域A〜Dの設置情報の情報量を可及的に少なくす
ることができ、また車両1が、各占有領域A〜D内に進
入したか否かおよび各占有領域A〜Dから離脱したか否
かを容易に判断させることができる。これによって車両
側制御部5の負担を軽減させることができる。しかしな
がら本発明の構成では、前記各占有領域A〜Dの形状は
長方形状に限定されず、他の多角形状あるいは円形状で
あってもよい。
【0036】また上記した制限領域は、走行経路が交差
する交差点部あるいは合流点部などの領域に限定され
ず、たとえば人が走行経路を横断する横断歩道などの領
域であってもよい。前記横断歩道領域は、人が前記走行
経路を横断する際に車両1の進入を阻止するための領域
であり、前記横断歩道領域の両側の所定位置に予め設置
される占有要求発信装置などに備えられるボタンを押下
することによって、前記装置から占有要求信号が中央制
御部14へ送信され、前記領域を占有領域とすることが
できる。したがって車両1が前記占有領域へ進入するこ
とを阻止して、人が安全に前記走行経路を横断できる領
域を確保することができ、これによって人と車両1との
衝突を防止することができる。また制限領域は上記した
交差点部および合流点部ならびに横断歩道などの領域に
限らず、たとえば上記したAGVの走行経路と軌道車両
が走る軌道との交差点部であってもよい。このように制
限領域は、任意に封鎖および封鎖解除したい走行経路上
の領域を確保するためのものであり、希望する制限領域
を車両側制御部5および中央制御部14に記憶させるだ
けでよいので、容易に前記領域の設定を行うことができ
る。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両側制
御手段が自車位置と、予め定める制限領域とを対照し
て、自車位置よりも前方の制限領域を確認するので、上
記した従来技術のように、地上の制限領域周辺の入側専
用マーカを設ける必要がない。したがって、上記したよ
うな複雑な交差点部を構成することが困難という従来技
術の問題を解決して、車両の走行経路の設計上の自由度
を向上させることができる。また、地上側に入側専用マ
ーカを設ける必要がないので、従来技術と比較して制限
領域の位置を変更するときに、その変更する工事の手間
を低減させることができる。
【0038】さらに、車両が制限領域を通過する際、前
記制限領域のうち車両が通過するために必要な占有領域
だけを占有し、残余の領域は占有しないので、前記制限
領域のうち残余の領域に他の車両を通過させることが可
能となる。したがって制限領域を占有領域と残余の領域
とに分割しない構成と比較して、車両を効率的に運用す
ることができる。さらに、複数の占有領域のうち車両が
通過した占有領域が、その車両の通過後すぐに占有解除
されるので、車両が制限領域内を通過しているときで
も、すでに通過した占有領域については、他の車両によ
る占有が可能となり、これによって車両の運用の効率を
より向上させることができる。
【0039】また本発明によれば、車両が前記占有領域
を通過したことを自車位置と制限領域の配置情報とを対
照して確認するので、上記した従来技術のように、制限
領域の周辺に出側マーカを設ける必要がない。したがっ
て、車両の走行経路の設計上の自由度をより向上させる
ことができ、かつ制限領域の位置を変更する手間を低減
させることができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である無人誘導車両の制
御装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】車両1が制限領域を通過するときの状態を説明
するための平面図である。
【図3】車両側制御部5の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図4】中央制御部14の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 車両 2 発信器 3 自車位置演算部 4 通信部 5 車両側制御部 6 演算器 14 中央制御部 A〜D 占有領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−233810(JP,A) 特開 昭63−172311(JP,A) 特開 平5−265550(JP,A) 特開 平2−309406(JP,A) 特開 平2−24706(JP,A) 特開 昭61−262903(JP,A) 特開 昭63−163608(JP,A) 特開 平4−112212(JP,A) 特開 平6−131046(JP,A) 特開 昭63−73303(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設けられ、予め定める走行経路お
    よびこの走行経路が交差する交差点部に設定され、複数
    の占有領域から成る制限領域を記憶し、自車が予め定め
    る走行経路を走行するように、自車の走行を制御する車
    両側制御手段と、 車両に設けられ、常に自車位置を演算して求める自車位
    置演算手段と、 車両に設けられ、前記自車位置よりも前方の制限領域の
    各占有領域のうち、自車の通過に必要な占有領域の占有
    要求を表す占有要求信号を、自車が前記占有領域に到達
    するまでの期間内に送信し、かつ各占有領域を通過終了
    毎に占有解除信号を送信する送信手段と、 前記車両の送信手段から送信される占有要求信号に応答
    して、前記占有領域の占有の有無を確認して、占有され
    ていないときには、前記車両に占有許可信号を送信する
    とともに、前記占有領域の占有情報を記憶し、占有され
    ているときには、前記占有要求した車両に占有不許可信
    号を送信する中央制御手段とを含み、 前記車両側制御手段は、中央制御手段からの占有許可信
    号を受信したときには、自車に前記占有領域を通過さ
    せ、中央制御手段からの占有不許可信号を受信したとき
    には、自車を前記占有領域手前の定められた位置に停車
    させることを特徴とする無人誘導車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記送信手段は、前記自車位置演算手段
    からの自車位置情報に基づき、自車の占有が許可された
    占有領域の通過の終了を確認したときに、中央制御手段
    に占有解除信号を送信し、 中央制御手段は、車両側制御手段からの占有解除信号に
    応答して、前記占有領域の占有情報の記憶を消去するこ
    とを特徴とする請求項1記載の無人誘導車両の制御装
    置。
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