JP3182136B2 - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JP3182136B2
JP3182136B2 JP17324799A JP17324799A JP3182136B2 JP 3182136 B2 JP3182136 B2 JP 3182136B2 JP 17324799 A JP17324799 A JP 17324799A JP 17324799 A JP17324799 A JP 17324799A JP 3182136 B2 JP3182136 B2 JP 3182136B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子部品、機械部品、医
療機器等の被洗浄物の洗浄に使用する洗浄装置に係るも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、洗浄装置には、被洗浄物を洗浄液
に浸漬して洗浄を行う浸漬洗浄機構や、被洗浄物に洗浄
液を噴射して洗浄を行う噴射洗浄機構等の前処理洗浄機
構が知られている。また、これらの前処理洗浄機構に加
えて、前処理洗浄機構で処理した被洗浄物を、溶剤を加
熱して発生させた蒸気と接触させて凝縮液化し、被洗浄
物の仕上げ洗浄を行う蒸気洗浄機構が知られている。
【0003】そして、従来これらの前処理洗浄機構や蒸
気洗浄機構に用いる溶剤としては、フロン113、1.
1.1.トリクロロエタン等のフッ素系溶剤、塩素系溶
剤が用いられていた。これらのフッ素系溶剤、塩素系溶
剤を用いて洗浄を行う場合には、前処理洗浄槽、例えば
浸漬洗浄機構、噴射洗浄機構に於て被洗浄物の洗浄処理
を行う時間と、蒸気洗浄機構に於て被洗浄物の蒸気洗浄
を行う時間とが、ほぼ一致している。また、被洗浄物の
乾燥は自然乾燥を行うのが一般的であった。そのため、
1つの洗浄ラインで、1つの蒸気洗浄機構を用いなが
ら、タイムラグがなく、一連に被洗浄物の洗浄作業を継
続する事が可能となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、地球環
境への与える影響の問題から、フロン113、1.1.
1.トリクロロエタン等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤を
用いた洗浄が行えなくなった結果、洗浄液として炭化水
素系溶剤、アルコール系溶剤等の可燃性溶剤を用いる洗
浄が行なわれる様になった。これらの可燃性溶剤は沸点
が高く、また、引火する危険が大きいものである。
【0005】そのため、沸点を低くし、引火の危険を減
少する方法として、減圧状態で蒸気洗浄を行う減圧蒸気
洗浄機構が用いられるようになった。ところが、減圧蒸
気洗浄機構で被洗浄物の減圧蒸気洗浄を行う場合は、洗
浄槽内を減圧する必要があるため、その減圧までの時間
を、非減圧洗浄に比較し余分に必要とする。また、減圧
蒸気洗浄が完了してから、被洗浄物に付着した凝縮液を
除去するために、更に減圧蒸気洗浄機構内の減圧度を高
めて突沸乾燥を行う必要が生じる。
【0006】このように、フロン113、1.1.1.
トリクロロエタン等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤を用い
た蒸気洗浄機構に比較し、炭化水素系溶剤、アルコール
系溶剤等の可燃性溶剤を用いた蒸気洗浄は多くの時間を
必要とする。その結果、浸漬洗浄や噴射洗浄等の前処理
洗浄に比較し、減圧蒸気洗浄に多くの時間と手数を要す
るものとなり、作業上効率の悪いものとなっている。
【0007】そのため、従来、被洗浄物の前処理洗浄
と、仕上げ蒸気洗浄とを効率良く行うためには、前処理
洗浄機構と減圧蒸気洗浄機構とを備えた1セットの洗浄
装置を複数セット配置し、その複数セットによって減圧
蒸気洗浄機構を複数配置し、一連の被洗浄物の洗浄を行
うようにしている。
【0008】しかしながら、前処理洗浄機構と減圧蒸気
洗浄機構からなる洗浄装置を、複数配置して洗浄を行う
事は、大きな設置面積を必要とするばかりでなく、極め
てコスト高となり好ましいものではない。また、減圧蒸
気洗浄機構が、洗浄装置に1つのみ備えられている場合
には、減圧蒸気洗浄機構が万一故障等をした場合は、被
洗浄物の洗浄が不可能となる場合が多いものであった。
【0009】特に、減圧蒸気洗浄機構は高い真空度を要
求されるため、機構が複雑となり、パイプやシール部分
等から不良が生じ易いものであった。また、洗浄液には
溶剤を用いるため、シール部分に劣化や破損を生じやす
い結果、減圧蒸気洗浄機構は前処理洗浄機構よりも、多
くのトラブルを発生する。
【0010】浸漬洗浄機構や噴射洗浄機構等の前処理機
構は、万一故障した場合にも、手動操作によってある程
度の洗浄効果を得ることが可能となる。しかしながら、
減圧蒸気洗浄機構に於て、トラブルが発生すると手動操
作によって減圧状態を形成する事は不可能であるため、
被洗浄物の一連の洗浄処理がストップしてしまう結果と
なり、多く損害を使用者に与えるものとなっている。
【0011】本発明は、上述の如き課題を解決するた
め、前処理洗浄機構に付随して、複数の減圧蒸気洗浄機
構を接続する事により、被洗浄物の前処理を短時間で行
う前処理洗浄機構に合わせて、前処理洗浄機構とほぼ同
速度の被洗浄物の仕上げ減圧蒸気洗浄を可能にしようと
するものである。
【0012】また、減圧蒸気洗浄機構を複数個備える事
によって、万一故障等が発生した場合にも、洗浄効率は
低下するものの、完全に洗浄作業がストップしてしま
う、従来装置の欠点を除去する事を可能とする。また、
複数の減圧蒸気洗浄機構を使用する事により、被洗浄物
の精密洗浄をも可能にできるものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の如き課
題を解決するため、前処理洗浄機構に接続して、可燃性
溶剤を用いる複数の減圧蒸気洗浄機構を配置するととも
に、この複数の減圧蒸気洗浄機構は、各々、蒸気発生
部、蒸気回収部及び減圧部を備えて成るものである。
【0014】また、前処理洗浄機構は、被洗浄物を洗浄
液中に浸漬して洗浄を行う浸漬洗浄機構であっても良
い。
【0015】また、前処理洗浄機構は、被洗浄物に洗浄
液を噴射して行う噴射洗浄機構であっても良い。
【0016】また、複数の減圧蒸気洗浄機構には、それ
ぞれ同一種類の洗浄液を充填したものであっても良い。
【0017】また、複数の減圧蒸気洗浄機構には、それ
ぞれ異なる種類の洗浄液を充填したものであっても良
い。
【0018】
【作用】本発明は上述の如く構成したもので、浸漬洗浄
機構、噴射洗浄機構等の前処理洗浄機構で洗浄した被洗
浄物を、複数の減圧蒸気洗浄機構に導入して洗浄する場
合について説明する。まず、減圧蒸気洗浄機構の動作を
行うには、減圧蒸気洗浄機構内の蒸気洗浄槽に被洗浄物
を収納した後、槽内を一定の減圧状態とする。次に蒸気
発生部から蒸気を発生させ被洗浄物の減圧蒸気洗浄を行
う。この蒸気洗浄完了後、蒸気洗浄槽内を減圧度を強く
し突沸乾燥を行う。この被洗浄物の乾燥により洗浄作業
を完了する。
【0019】前処理洗浄に比較し多くの時間を要する減
圧蒸気洗浄機構を複数配置して仕上げ減圧蒸気洗浄を行
うには、例えば、前処理洗浄の完了した被洗浄物を、第
1の減圧蒸気洗浄機構に導入し、この第1の減圧蒸気洗
浄機構内を減圧し蒸気洗浄を行う。この第1の減圧蒸気
洗浄機構は被洗浄物の仕上げ洗浄時間が、前処理洗浄機
構よりも長いものとなる。この第1の減圧蒸気洗浄機構
に於て、未だ蒸気洗浄が完了しない間に、前処理洗浄機
構が次の被洗浄物の前処理を完了した場合には、第1の
減圧蒸気洗浄機構とは異なる第2の減圧蒸気洗浄機構
に、次の被洗浄物を導入して仕上げ減圧蒸気洗浄を行
う。
【0020】すると、この第2の減圧蒸気洗浄機構が仕
上げ蒸気洗浄を行っている間に、第1蒸気洗浄機構に於
て、仕上げ洗浄を行っている被洗浄物の洗浄が完了す
る。そして、前処理洗浄機構から送られる、次の被洗浄
物の洗浄に第1の減圧蒸気洗浄機構は備える事が可能と
なる。
【0021】以上の如く、第1の減圧蒸気洗浄機構に於
て、仕上げ洗浄が継続中に、前処理機構から次の被洗浄
物を、第2の減圧蒸気洗浄機構に導入すれば、減圧蒸気
洗浄機構が、前処理洗浄機構の倍の処理時間を必要とす
る場合に於ても、効率良く一連に被洗浄物の減圧蒸気仕
上げ洗浄が可能となる。
【0022】また、前処理洗浄機構の被洗浄物の洗浄ス
ピードが更に速い場合には、これに対応する様、第3の
減圧蒸気洗浄槽を設ける事により一連の洗浄作業が可能
となる。このように、減圧蒸気洗浄機構の数を適宜数と
する事によって、前処理洗浄機構に合わせた、被洗浄物
の一連の洗浄仕上げ作業が可能となるものである。
【0023】また、上記の作用に於ては、被洗浄物の洗
浄スピードを前処理洗浄機構に合わせる目的で、複数の
蒸気洗浄機構を用いた場合を説明した。しかし、更に異
なる利用方法としては、前処理洗浄機構で洗浄した被洗
浄物に、高度の精密洗浄を行う場合に使用する。
【0024】この方法は、前処理洗浄機構で洗浄した被
洗浄物を、第1の減圧蒸気洗浄機構内に導入して減圧蒸
気洗浄を行う。この蒸気洗浄に於ては、被洗浄物に前処
理洗浄機構で処理しきれなかった汚物が付着しているた
め、この汚物が被洗浄物に凝縮した凝縮液によって洗い
流される。この洗い流された液から、汚染物質が洗浄槽
内に於て微量ながら蒸気化し、再度被洗浄物に付着する
ものとなる。
【0025】溶剤の沸点は定められているため、その沸
点より僅かに高い温度に加熱し、溶剤のみを洗浄蒸気と
して被洗浄物に付着させる事が理論的には可能である。
しかし、被洗浄物に付着してくる汚物には種々のものが
存在し、現実の減圧蒸気洗浄に於ては、溶剤のみを蒸発
気化して被洗浄物に凝縮し、汚染物質を全く揮発させ
ず、被洗浄物に凝縮させない事は困難であり、多少の汚
物が被洗浄物に再度付着するものとなる。
【0026】そこで、第1の減圧蒸気洗浄機構で減圧蒸
気洗浄を行い、清浄度の高まった被洗浄物を、第2の減
圧蒸気洗浄機構に導入する。この第2の減圧蒸気洗浄機
構にて再度減圧蒸気洗浄を行う事により、被洗浄物に付
着した汚物は、第1の減圧蒸気洗浄機構に被洗浄物を導
入した場合に比較して著しく低下しているから、第2の
減圧蒸気洗浄機構内で再度減圧蒸気洗浄を行えば、被洗
浄物から離脱する汚物も極めて少ないものとなり精密洗
浄が可能となる。
【0027】また、この被洗浄物から脱落した汚物が再
度蒸発して、洗浄蒸気と同時に極めて微量ながら被洗浄
物に付着する可能性があるが、第1の減圧蒸気洗浄機構
に於て付着する量に比べると、極めて微量なものとする
事ができる。
【0028】更に超精密洗浄を行おうとする場合には、
第3の減圧蒸気洗浄機構に、第2の減圧蒸気洗浄機構で
仕上げ洗浄を完了した被洗浄物を導入して減圧蒸気洗浄
を行えば、更に高度の精密洗浄を行う事が可能となるも
のである。上述の如き精密蒸気洗浄の過程で、蒸留再生
液を被洗浄物に噴射して清浄度を高めるようにしても良
い。
【0029】また、上述の如く複数回の蒸気洗浄を行う
ことにより、熱容量の小さい薄いものの洗浄に本発明は
適したものとなる。即ち熱容量の小さい薄いものは、洗
浄蒸気との接触により短時間で温度が上昇し凝縮液を十
分に付ける事ができない。そのため、表面にシミを生じ
やすいものとなる。しかし、複数の減圧蒸気洗浄機構を
通過させることにより表面にシミを発生させない洗浄を
可能とする。
【0030】また、上述の如く減圧蒸気洗浄機構を複数
装置用いる事によって、減圧蒸気洗浄機構に故障等が万
一発生した場合に於ても、その発生した減圧蒸気洗浄機
構は使用不能となるが、他の減圧蒸気洗浄機構が作動可
能であるため、前処理洗浄機構と接続した減圧蒸気仕上
げ洗浄に於て、効率は低下するものの洗浄処理が不能と
なる事はない。従って、安定性の良い洗浄作業を可能と
するものである。
【0031】また、複数の減圧蒸気洗浄機構には、同一
の洗浄液を用いるものとしても良いが、異なる種類の可
燃性溶剤を用いることにより、被洗浄物に付着している
異なる種類の汚染物質に的確に対応することが可能とな
る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に於て説明す
れば、(1)は第1の前処理洗浄機構で、内部に洗浄液
(2)を充填し、下端に超音波振動子、洗浄籠の回転機構
等の適宜の浸漬洗浄部材(3)を備えている。そして、前
処理洗浄機構(1)を構成する前処理槽(4)の開口部(5)
をシール材(6)を介して蓋体(7)により開閉可能に密閉
し、被洗浄物(8)を洗浄液(2)中に浸漬する事によっ
て、被洗浄物(8)の浸漬洗浄を行う。
【0033】また、この第1の前処理洗浄機構(1)とは
別個に、第2の前処理洗浄機構(10)を形成する。この
第2の前処理洗浄機構(10)は、前処理槽(11)の開口
部(12)をシール材(13)を介して蓋体(14)にて密閉
するとともに上部方向に、洗浄液(2)を噴射する噴射ノ
ズル(15)を配置している。そして、この噴射ノズル
(15)から噴射する洗浄液(2)を、被洗浄物(8)に噴射
して被洗浄物(8)の洗浄を可能とするものである。
【0034】第1、第2の前処理洗浄機構(1)(10)
は、上述の如き浸漬洗浄機構、噴射洗浄機構の他にも適
宜の洗浄機構を選択配置する事ができるが、この実施例
に於ては、上述の如き、第1前処理洗浄機構(1)と第2
前処理洗浄機構(10)により構成している。そして、こ
の二つの前処理洗浄機構(1)(10)に接続して、複数の
減圧蒸気洗浄機構を配置する。
【0035】一実施例に於ては、図面に示す如く、第1
の減圧蒸気洗浄機構(16)、第2の減圧蒸気洗浄機構
(17)、第3の減圧蒸気洗浄機構(18)を配置し、これ
らを、それぞれ独立的に3セット配置している。そし
て、第1の減圧蒸気洗浄機構(16)は、減圧洗浄槽(2
0)の開口部(21)を、シール材(22)を介して蓋体(2
3)にて開閉可能に密閉するとともに、内部に洗浄液
(2)を貯留し、この洗浄液(2)内に加熱体(24)を配置
して洗浄液(2)を加熱する事により、第1の減圧蒸気洗
浄機構(16)内に蒸気を供給している。また、第1の減
圧蒸気洗浄機構(16)内の上部内周には冷却コイル(3
1)を配置し、蒸気の凝縮と被洗浄物の乾燥を可能とし
ている。
【0036】そして、この第1の減圧蒸気洗浄機構(1
6)には真空ポンプ、凝縮器等の溶剤回収兼真空機構(2
5)に接続する配管(26)を設けている。また、第1の
減圧蒸気洗浄機構(16)には、真空解除弁(29)を接続
している。この溶剤回収兼真空機構(25)、配管(26)
及び真空解除弁(29)、は、第2の減圧蒸気洗浄機構
(17)、第3の減圧蒸気洗浄機構(18)にもそれぞれ形
成している。また、第2の減圧蒸気洗浄機構(17)及び
第3の減圧蒸気洗浄機構(18)は、別個に形成した蒸気
発生槽(図示せず)から、導入パイプ(27)により内部に
洗浄蒸気を導入する事を可能としている。また、前処理
槽(4)(11)及び減圧蒸気洗浄機構(16)(17)(18)
には各々ドレン(30)を形成している。
【0037】そして、上述の如く構成した洗浄装置に於
て、被洗浄物の洗浄を行うには2つの方法がある。まず
第1の洗浄方法としては、第1の前処理洗浄機構(1)内
に被洗浄物(8)を挿入浸漬して超音波洗浄、揺動洗浄等
適宜の浸漬洗浄処理を行う。そして、この浸漬洗浄を完
了した被洗浄物(8)を、第2の前処理洗浄機構(10)に
移動し、噴射ノズル(15)から洗浄液(2)を噴射して噴
射洗浄を行う。この噴射洗浄によって被洗浄物(8)の前
処理洗浄を完了する。
【0038】次に、第1の減圧蒸気洗浄機構(16)に前
処理の完了した被洗浄物(8)を移送する。そして、第1
の減圧蒸気洗浄機構(16)内を減圧し、配管(26)から
内部の大気を外部に排気した後、加熱体(24)により洗
浄液(2)を加熱し、蒸気を発生させ被洗浄物(8)の蒸気
洗浄を行う。
【0039】このように、第1の減圧蒸気洗浄機構(1
6)に於ては、溶剤回収兼真空機構(25)を作動させ、
槽内の減圧を行ってから蒸気洗浄を行うものとなるか
ら、被洗浄物(8)の蒸気洗浄処理に、第1、第2の前処
理洗浄機構(1)(10)よりも多くの時間を必要とする。
すると、第1の減圧蒸気洗浄機構(16)内に於て、被洗
浄物(8)の仕上げ蒸気洗浄が完了しないうちに、前処理
洗浄機構(1)(10)に於ては、次の被洗浄物(8)の前処
理洗浄が完了するものとなる。この第1、第2の前処理
洗浄機構(1)(10)で次の前処理が完了した被洗浄物
(8)は、第2の減圧蒸気洗浄機構(17)に導入する。
【0040】そして、第2の減圧蒸気洗浄機構(17)内
に於て減圧蒸気洗浄を行う。この第2の減圧蒸気洗浄機
構(17)に於ては、導入パイプ(27)を介して別個に形
成した蒸気発生槽(図示せず)から洗浄蒸気を導入する様
に構成している。この第2の減圧蒸気洗浄機構(17)を
第1の減圧蒸気洗浄機構(16)と同様に、減圧洗浄槽
(28)内の洗浄液(2)を加熱するものとしても良いが、
外部から洗浄蒸気を導入する方法によれば、被洗浄物
(8)に付着した汚物が溶剤に混入する割合が少ないた
め、良好な精密蒸気洗浄を行う事が可能となる。
【0041】そして、この第2の減圧蒸気洗浄機構(1
7)に於て洗浄作業を開始する時には、第1の減圧蒸気
洗浄機構(16)に於て被洗浄物(8)の蒸気洗浄が相当程
度進行している。そして、この第1の減圧蒸気洗浄機構
(16)に於て進行している蒸気洗浄が終了しない内に、
前処理洗浄機構(1)(10)が被洗浄物(8)の前処理を完
成した場合には、第3の減圧蒸気洗浄機構(18)に、こ
の被洗浄物(8)を導入して、前述と同様に被洗浄物(8)
の蒸気洗浄を行う。
【0042】このように、第3の減圧蒸気洗浄機構(1
8)で被洗浄物(8)の蒸気洗浄を開始した時には、第2
の減圧蒸気洗浄機構(17)の被洗浄物(8)の蒸気洗浄
は、相当程度進行しているものとなる。そして、第1の
減圧蒸気洗浄機構(16)に於ては、前処理洗浄機構(1)
(10)で、更に次の被洗浄物(8)の前処理を完了する前
に、第1の減圧蒸気洗浄機構(16)内に於ける被洗浄物
(8)の蒸気洗浄を完了する事ができる。
【0043】そして、第1の減圧蒸気洗浄機構(16)か
ら被洗浄物(8)を取り出し、被洗浄物(8)の蒸気洗浄を
完了するとともに前処理洗浄機構(1)(10)で処理し
た、次の被洗浄物(8)を第1の減圧蒸気洗浄機構(16)
に導入する事が可能となる。この場合、第1の減圧蒸気
洗浄機構(16)に於ては、減圧洗浄槽(20)内に洗浄液
(2)を充填し、この充填した洗浄液(2)を加熱して蒸気
を発生するものであるから、被洗浄物(8)に付着した凝
縮液の乾燥は自然乾燥で迅速ではないが、被洗浄物(8)
の汚物を除去する洗浄は可能となる。
【0044】また、仕上げ蒸気洗浄を完了した被洗浄物
(8)の突沸乾燥等を行おうとする場合には、この被洗浄
物(8)を第2の減圧蒸気洗浄機構(17)に導入し、真空
度を高める事により、溶剤の沸点を更に低下させて被洗
浄物(8)の乾燥を行う事が可能となる。更には、凝縮液
の付着した被洗浄物(8)を他の乾燥装置に移送してこれ
を乾燥する事も可能となるものである。
【0045】この様に、1つ洗浄装置に、減圧蒸気洗浄
機構(16)(17)(18)を複数個設ける事により、前処
理洗浄機構(1)(10)に於いて短時間で前処理の行われ
た被洗浄物(8)を、第1の減圧蒸気洗浄機構(16)、第
2の減圧蒸気洗浄機構(17)、第3の減圧蒸気洗浄機構
(18)にそれぞれ順次送り込む事によって、単独の減圧
蒸気洗浄機構では多くの時間を要している洗浄作業を、
複数の減圧蒸気洗浄機構(16)(17)(18)に分散する
事によって、前処理洗浄機構(1)(10)に於て処理する
処理時間と、同一速度での仕上減圧蒸気洗浄を可能とす
る事ができるものとなる。
【0046】この様に、上記の実施例に於ては前処理洗
浄機構(1)(10)の前処理速度に合わせて、被洗浄物
(8)の仕上げ洗浄を完了させるために、複数の減圧蒸気
洗浄機構(16)(17)(18)を用いたが、他の異なる実
施例に於ては、前処理洗浄機構(1)(10)で前処理の完
了した被洗浄物(8)を、高度の精密蒸気洗浄を行う場合
に用いる事が可能である。
【0047】この方法は、第1の減圧蒸気洗浄機構(1
6)に導入して被洗浄物(8)の蒸気洗浄を行い、この第
1の減圧蒸気洗浄機構(16)で蒸気洗浄を行った被洗浄
物(8)を、更に第2の減圧蒸気洗浄機構(17)に導入し
て被洗浄物(8)の蒸気洗浄を行う。そして、この第2の
減圧蒸気洗浄機構(17)で蒸気洗浄の完了した被洗浄物
(8)を、更に第3の減圧蒸気洗浄機構(18)に導入して
蒸気洗浄を行う事により、被洗浄物(8)の超精密な蒸気
洗浄を行う事を可能とするものである。
【0048】即ち、第1の減圧蒸気洗浄機構(16)に於
て被洗浄物(8)の蒸気洗浄を行うと、被洗浄物(8)に凝
縮した凝縮液は、被洗浄物(8)に付着した汚物とともに
第1の減圧蒸気洗浄機構(16)内に落下する。そして、
落下した汚物の内の僅かな量は、溶剤の蒸気とともに揮
発し、被洗浄物(8)に再度付着するものとなる。これ
は、溶剤に近い沸点を有する汚物が、被洗浄物(8)に再
度蒸発して付着するものであって、第1の減圧蒸気洗浄
機構(16)内に於てのみ処理する場合には、この様な微
量の汚物の被洗浄物(8)への付着を避ける事はできな
い。
【0049】この蒸気洗浄を完了した被洗浄物(8)を、
第2の減圧蒸気洗浄機構(17)に移送して蒸気洗浄を行
う事により、被洗浄物(8)に付着している汚物は、第1
の減圧蒸気洗浄機構(16)に於てほとんど除去されて、
微量の汚物が付着しているのみである。そのため、第2
の減圧蒸気洗浄機構(17)内に於て、蒸気と被洗浄物
(8)の凝縮が行われ、凝縮液とともに第2の減圧蒸気洗
浄機構(17)内に落下した汚物は極めて微量であって、
この微量な汚物の極一部が被洗浄物(8)に再度付着する
ものとなる。しかし、第1の減圧蒸気洗浄機構(16)の
みに於ける蒸気洗浄に比較すれば、被洗浄物(8)の著し
く精度の高い精密洗浄が可能となる。また、上述の如き
精密蒸気洗浄の過程で、蒸留再生液を被洗浄物(8)に噴
射して清浄度を高めるようにしても良い。
【0050】更に、この被洗浄物(8)の精密洗浄度を向
上させようとする場合には、第2の減圧蒸気洗浄機構
(17)で洗浄した被洗浄物(8)を、第3の減圧蒸気洗浄
機構(18)に導入して洗浄する事が可能となる。このよ
うに、被洗浄物(8)の蒸気洗浄を、複数の減圧蒸気洗浄
機構(16)(17)(18)で順次行うことにより、高度の
精密洗浄が可能となる。
【0051】また、複数の減圧蒸気洗浄機構(16)(1
7)(18)には同一種類の洗浄液(2)を充填しても良い
し、異なる種類の洗浄液(2)を充填して、異なる付着汚
物の洗浄効果を高めるものとしても良い。
【0052】
【発明の効果】本発明は、上述の如く構成したものであ
るから、前処理洗浄機構の前処理速度に合致させた、減
圧蒸気仕上げ洗浄を可能とする事ができ、従来の減圧蒸
気洗浄装置に比較し、著しく被洗浄物の洗浄処理速度を
向上する事が可能となる。
【0053】また、前処理洗浄機構は1セットで複数の
減圧蒸気洗浄機構を用いるものであるから、洗浄装置の
設置スペースを大きく拡大する事がなく、従来の洗浄装
置を複数セット配置するのに比較して、洗浄スペースを
狭くする事が可能となる。
【0054】また、減圧蒸気洗浄機構に万一故障等が発
生し、複数ある減圧蒸気洗浄機構の1つが作動不能とな
った場合も、他の減圧蒸気洗浄機構が作動可能である。
そのため、処理速度等は低下するものの、洗浄作業が不
能となる事はない。
【0055】また、複数の減圧蒸気洗浄機構を使用する
事により、高度の精密洗浄を可能とし、電子部品等の高
度精密洗浄を要求される被洗浄物の洗浄が可能となるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】前処理洗浄機構と減圧蒸気洗浄機構との配置関
係を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1、10 前処理洗浄機構 2 洗浄液 8 被洗浄物 16、17、18 減圧蒸気洗浄機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−57468(JP,A) 特開 平8−318233(JP,A) 特開 平9−38600(JP,A) 特開 昭54−113965(JP,A) 特開 平9−21586(JP,A) 特開 平11−57637(JP,A) 特開 平9−141216(JP,A) 特開 平10−34096(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 1/00 - 7/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前処理洗浄機構に接続して、可燃性溶剤
    を用いる複数の減圧蒸気洗浄機構を配置するとともに、
    この複数の減圧蒸気洗浄機構は、各々、蒸気発生部、蒸
    気回収部及び減圧部を備えたものである事を特徴とする
    洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前処理洗浄機構は、被洗浄物を洗浄液中
    に浸漬して洗浄を行う浸漬洗浄機構である事を特徴とす
    る請求項1の洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前処理洗浄機構は、被洗浄物に洗浄液を
    噴射して行う噴射洗浄機構である事を特徴とする請求項
    1の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 複数の減圧蒸気洗浄機構には、それぞれ
    同一種類の洗浄液を充填した事を特徴とする請求項1の
    洗浄装置。
  5. 【請求項5】 複数の減圧蒸気洗浄機構には、それぞれ
    異なる種類の洗浄液を充填した事を特徴とする請求項1
    の洗浄装置。
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