JP3182114B2 - シート状開閉蓋を有する包装体 - Google Patents

シート状開閉蓋を有する包装体

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JP3182114B2
JP3182114B2 JP14867297A JP14867297A JP3182114B2 JP 3182114 B2 JP3182114 B2 JP 3182114B2 JP 14867297 A JP14867297 A JP 14867297A JP 14867297 A JP14867297 A JP 14867297A JP 3182114 B2 JP3182114 B2 JP 3182114B2
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憲司 中村
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憲司 中村
中村 興司
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシート状開閉蓋を有する
包装体に関する。より詳しくは、本発明は、家庭用商品
で数回にかけて消費するような物品を収納した包装体に
関し、特に、アルコールなどの清浄液や化粧水を繊維素
材(例えば不織布、ガーゼ、コットン等)に含浸させた
ウェットティッシュを収納するのに適したシート状開閉
蓋を有する包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭用商品で数回にかけて消費するよう
な物品として、最近ではアルコールや保湿剤、界面活性
剤等を含む清浄液を繊維素材に含浸させたウェットティ
ッシュが皮膚の汚れの拭取り、化粧落とし、幼児のおむ
つ交換時のお尻の清浄、授乳時の拭取り等に広く使用さ
れている。
【0003】従来のウェットティッシュ包装体は通常1
0枚〜数十枚程度のウェットティッシュを収納した柔軟
なシート材から形成された比較的扁平な封入袋であり、
取出し口およびこの取出し口を覆う開閉蓋を備えてい
る。例えば、開閉蓋を片面に感圧接着剤を塗布した柔軟
なシート片として、このシート片を袋体本体に形成され
た取出し口を覆うように貼着したものがある。
【0004】従来のウェットティッシュ包装体において
は、開閉蓋の開閉を容易にするために開閉蓋の周縁の一
部には感圧接着剤を塗布しないで摘み部としている。摘
み部と反対側の端部には開閉蓋が剥離してしまうのを防
止するために固定部が設けられている。この固定部はヒ
ートシールによって開閉蓋を袋本体に固着したり、ある
いは開閉蓋にその切込みを入れておき、その切込みより
先は剥がれないようにするとか、あるいは開閉蓋には何
らの工夫も施さず、袋本体側の開口部分が完全に抜けて
しまわないように、例えばU字型の切込みを備えた取出
口としておくことなど工夫をしている。
【0005】使用者は、開閉蓋の開閉の際は、この摘み
部を指で摘んで、摘み部を引っ張ることにより、開閉蓋
が摘み部から反摘み部側に向けて順次袋体の表面から剥
離し、この際に袋体の表面に形成された閉ループ状また
は開ループ状の取出し口を形成るための切離し用切込み
線により囲まれた部分が開閉蓋に貼着して一緒に剥離し
て、取出し口が露出する。そして、固定部の箇所で開閉
蓋の剥離が停止する。
【0006】この状態で使用者は取出し口を通して指を
袋体内部に差込み、袋体内部のウェットティッシュの端
を摘み、摘んだウェットティッシュを取出し口を通して
取出す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように使用者は袋
を開閉するのであるが、特に開閉は一方向しでしか行え
ず、このため右利きの人、左利きの人あるいは物を持っ
ていたりするときには両側あるいは他の方向から開けら
れると便利であると思うことがある。右利きの人が開け
る場合は摘み部を左側にして開けていく方が開き易い
し、左利きの人の場合はその逆となる。従って、袋の向
きを変えたりせずに、何れの方向からでも開けられると
便利である。なお、この場合も取出し口が完全に大きく
開いた状態にできなければ、内容物が取出し難いことは
明らかである。
【0008】また、合成樹脂シートを主体とする開閉蓋
は腰が強く、上述のようにして開閉蓋を開いた後で摘み
部を放すと、開閉蓋が戻ってしまい、ウェットティッシ
ュの取出しができない。そこで使用者は、開いた開閉蓋
を一方の手で押さえつつ、他方の手でウェットティッシ
ュを取出している。このように両手を使うため、ウェッ
トティッシュの取出し作業が難しいという問題がある。
【0009】特に、ウェットティッシュを2枚、3枚と
続けて使用する場合に(例えば、赤ちゃんのお尻を拭く
場合など、汚れが1枚では落ちないとき)、1枚ごとに
開閉蓋を開けてウェットティッシュを取出さなければな
らないので、非常に面倒である。
【0010】
【発明の目的】本発明は、開閉蓋を少なくとも2方向か
ら剥離することができるようにした包装体を提供するこ
とを目的とする。
【0011】また、本発明は、使用時に開閉蓋の一端部
を摘んで開いた開閉蓋を開いた状態のままとでき、見映
えがよく、構造が簡単な包装体を提供することを目的と
する。
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、柔軟な
シートから形成された封入袋の内部に内容物が収納さ
れ、該封入袋は取出し口または該取出し口を形成するた
めの切離し用切込み、および該取出し口または取出し口
を形成するための切離し用切込みを覆う開閉蓋を具備し
ており、該開閉蓋が可撓性のシート片からなり、該シー
ト片の片面に封入袋本体に繰返し貼着剥離可能な接着剤
層が設けられており、前記開閉蓋は腰のあるフィルム層
と軟らかいフィルム層からなるラミネートフィルムであ
り、少なくとも2方向から剥離可能であり、前記腰のあ
フィルム層には該開閉蓋の剥離開始側とは反対側の各
端部に開閉蓋の剥離方向に交差して該腰のあるフィルム
層のほぼ全深さに達する切込みが形成されていることを
特徴とするシート状開閉蓋を有する包装体により前述の
目的を達成した。
【0014】
【0015】また、本発明の開閉蓋は、実施例に示すよ
うに、厚みのあるフィルム層とそれよりも薄いフィルム
層とからなるラミネートフィルムであることが好まし
い。
【0016】本発明では、ラミネートフィルムの腰のあ
るフィルム層に接着剤を塗布して、袋本体に貼着するよ
うにするとともに、包装体の開閉蓋を閉じた状態では軟
らかいフィルム層が外部に露出しているようにすること
が好ましい。
【0017】
【作 用】本発明では、開閉蓋が2層のラミネートフィ
ルムからなり、そのうちの1層には開閉蓋の剥離開始側
とは反対側の端部に切込みがある。剥離開始側の端部か
ら開閉蓋を開いていくと、開閉蓋は封入袋本体から剥離
されていく。この際に開閉蓋の剥離開始側とは反対側の
端部には前記切込みが設けられているので、開閉蓋を剥
離していくと、その切込みの箇所で力のかかり方が変化
するので手にショックが伝わる。このショックのある箇
所が端部であるので、そこで開閉蓋から手を離せばよ
い。このようにすると切込みから先の端部が袋体本体に
貼着したままである。本発明では切込みが少なくても2
辺にあるので使用者はその2辺の各辺と反対側の方向か
ら開閉蓋を開くことができる。従って、使用時に右方向
からでも左方向からでも開くことができ便利である。ま
た4辺に切込みを設けた場合は4つの方向から開くこと
ができる。
【0018】また、開閉蓋が2層のラミネートフィルム
からなり、そのうちの1層に切込みがある場合、開閉蓋
を剥離する際に、使用者は開閉蓋の先端が切込みを越え
た状態まで曲げるので、切込みのないフィルム層がヒン
ジ部となり、使用者が手を放しても開閉蓋の切込みから
先(開いた端部側)の部分が重錘として作用し、開閉蓋
が開いた状態を保つ。
【0019】以上のようにして、使用時に開閉蓋を開い
た状態のままとでき、使用者は、片手でウェットティッ
シュを極めて容易に取出せる。また、一方の手が汚れて
いるときにも全く問題なく、汚れを拭うことができる。
更に、開閉蓋の開閉をせずに続けて何枚もウェットティ
ッシュを取出せる。特に、最近、大判化している乳幼児
のお尻拭き等用のウェットティッシュも容易に取出すこ
とができる。また、病人の清拭用ウェットティッシュの
収納も容易に行える。
【0020】開閉蓋を閉じるときには、使用者が開いた
側の端部を摘んで封入袋本体側へ戻すことにより、開閉
蓋を容易に閉じることができる。
【0021】
【実施例】以下図面に示した実施例に基いて本発明を詳
細に説明する。図1は、本発明の包装体の一実施例を示
す斜視図、図2は図1に示した実施例の開閉蓋を開いた
状態を示す斜視図である。
【0022】図1および図2に示した実施例の包装体
は、柔軟なシートから形成された封入袋1からなる。図
示した実施例においては、封入袋1は所謂ピロータイプ
の袋(長手方向の一端部および横方向の両端部がシール
された袋)からなり、封入袋1の内部にはウェットティ
ッシュ3(図2参照)が封入されている。封入袋1はウ
ェットティッシュ3を取出すための取出し口12(図2
参照)およびこの取出し口12を覆う開閉蓋14を備え
ており、従来公知の携帯用ウェットティッシュ封入袋と
同様の構造のものを用いることができる。
【0023】なお、以下の実施例の説明では封入袋1に
収納される内容物3をウェットティッシュとして説明す
るが、本発明における内容物3はウェットティッシュに
限定されない。本発明における内容物3は一度に消費し
ないで少量ずつまたは少数ずつ繰返し封入袋から取出さ
れて使用されるもので、保存性、防塵性、防菌性、気密
性または液密性等を要求されるものが適している。
【0024】内容物としては、例えば、不織布やコット
ン等の繊維素材に化粧水や乳液を含浸させた化粧品;ガ
ーゼ、綿棒、脱脂綿、消毒剤や治療剤を含浸させたガー
ゼ等の医療品;ビス、ナット、釘等の工具類;ピン、ク
リップ等の文具類;ドライ菓子、ウエット菓子、固形調
味料等の食品等である。
【0025】封入袋1の袋体本体11を構成する柔軟な
シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂シ
ートの単材かまたは複合材、あるいは、これら合成樹脂
シートとアルミフォイル、紙(合成紙を含む)等とを張
合わせた複合シートを用いればよい。
【0026】なお、袋体本体11を構成するシートは収
納する内容物3に応じて気密性や液密性のものを使用す
ればよい。例えば、ウェットティッシュ、化粧水や薬剤
を含浸させた繊維素材、ウエット菓子等は液密性または
気密性のシートを用いるのが好ましい。また、ドライ菓
子に乾燥剤を同封したり、釘等に防錆剤を同封した場合
は、同封の薬剤の効果を持続させるために気密性のシー
トを用いるとよい。
【0027】袋体本体11に設けられる取出し口12は
楕円形、円形、長方形、菱形等の閉ループ形状とする。
また、取出し口12を切離し用切込み13(図1参照)
により形成する場合、切離し用切込み13は、例えば袋
体本体11の平面においてミシン目状である切込みや袋
体本体11を構成するシート材を厚み方向に切断した断
面においてシート材の外側面から内側面の近傍に向けて
断面V字状である切込みとし、この切込みが袋体本体1
1の平面において閉ループを描いて袋体本体11に形成
されている。
【0028】開閉蓋14は袋体本体11とは別体のシー
ト片でつくられ、後述のように感圧接着剤により袋体本
体11に貼着されている。この実施例では袋体本体11
のシートおよび開閉蓋14のシートは共に液密性シート
である。開閉蓋14の形状は取出し口12を完全に覆う
ことができれば特に限定されず、例えば、図1および図
2に示すような長方形、楕円形等とすることができる。
図1に示した実施例では、開閉蓋14の2つの端部を例
えば半円状に突出させてそれぞれ摘み部16としてい
る。
【0029】図3は図1および図2に示した開閉蓋の一
実施例の拡大断面図であり、封入袋1の開閉蓋14はラ
ミネートフィルムからなり、腰のあるフィルム層とそれ
より軟らかいフィルム層とからなる。この実施例のラミ
ネートフィルムでは腰のあるフィルム層14aは厚さが
厚く、それより軟らかいフィルム層14bは厚さが薄
い。本実施例では腰のあるフィルム層14aの材質は、
袋体本体11と同様に、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ
スチレン等の合成樹脂シートの単材かまたは複合材、あ
るいは、これら合成樹脂シートにアルミ蒸着したもの、
これら合成樹脂フィルムとアルミフォイルまたは紙(合
成紙を含む)との張合わせ、アルミフォイルと紙(合成
紙を含む)との張合わせ、等の複合シートからなる液密
性シートを用いている。
【0030】この腰のあるフィルム層14aには、図3
に示すようにほぼ全深さに達する切込みSが2つ形成さ
れている。切込みSの形成位置は、後述のように開閉蓋
14を袋体本体11に貼着した状態で、切離し用切込み
13よりも外側位置とする。また、切込みSは図1に示
すように開閉蓋14の横方向に剥離可能部のほぼ全幅に
亘って延在している。図1に示すように切込みSは開閉
蓋14の長手方向(剥離方向)に対しほぼ直交している
ことが好ましい。
【0031】本実施例においては腰のあるフィルム層1
4aの上に、軟らかいフィルム層14bがラミネートさ
れている。腰のあるフィルム層14aの厚さは10〜3
00μ程度で、好ましくは50〜250μである。この
厚いフィルム層は腰があり、やや硬めなものであるので
開閉蓋を袋に貼着した際に波打たない。軟らかいフィル
ム層14bはフィルム層14aよりも柔軟なフィルムか
らなり、その厚さは1〜50μ、好ましくは15〜40
μの厚さである。軟らかいフィルム層14bの材質はポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の合成樹脂シー
トまたはアルミフォイルまたは紙(合成紙を含む)等の
柔軟性を有するものであれば何でもよい。
【0032】本発明において、腰がある或いは柔らかい
という柔軟性の測定は図4に示したようなカンチレバー
法によって測定する。布の曲げ剛性に関するJIS規格
のカンチレバー法に類似の方法であり、先ず、図4に示
すように45度の傾斜角を有する台30に、測定すべき
シート40を載せる。この測定すべきシート(試料)4
0の寸法は幅10mm、長さ100mmとする(なお、この
大きさが得られない場合は幅、長さが小さくてもよ
い)。上記のような試料片40を台30の上面に載せて
試料片40の先端を台30の上面の先端点Aに合わせ、
次いで、試料片40をその先端が台30の斜面Bに接す
るまでスライドさせる。この斜面Bに接するまでに必要
なスライド長lを求めて柔軟度とする。このスライド長
lが小さいほど柔軟であり、スライド長lが長いほど腰
があることになる。
【0033】前記カンチレバー法によりポリエステルフ
ィルムおよびポリプロピレンフィルムの柔軟度を測定し
た一例を表1に示した。
【0034】
【表1】 No.1の試料は厚さが25μのポリエステルフィルムであ
り、測定によればスライド長は48mmであった。No.2の
試料は厚さが16μのポリエステルフィルムであり、ス
ライド長は40mmであった。No.3の試料は厚さが12μ
のポリエステルフィルムであり、スライド長は35mmで
あった。これに対してNo.4の試料は15μの厚さのポリ
プロピレンフィルムであり、スライド長は27mmであっ
た。
【0035】この結果から見て、No.1、No.2およびNo.3
のポリエステルフィルムは腰があり、本発明における開
閉蓋の本体を構成するメインのフィルムとして使用する
のに適していることが分かった。一方、No.4のポリプロ
ピレンフィルムは柔軟性が良好であり、蝶番の役目をす
る柔らかなフィルムとして使うのに適していることが分
かる。
【0036】なお、同じ素材であれば厚みが厚いフィル
ムの方が腰があり、薄いフィルムの方が柔軟であること
が分かる。
【0037】本発明においては、腰のあるフィルム層
と、それよりも柔らかく蝶番の役目を行なえるフィルム
層とからなるものであり、その各フィルム層の材質や厚
みによりそれらの組合せは特に限定されない。
【0038】開閉蓋14の片面(袋体本体11に接する
側の面、本実施例では厚いフィルム層14aの薄いフィ
ルム層14bと反対側の面)に、摘み部16を除いて、
ポリエステル系、アクリル系、ゴム系等の感圧接着剤1
5が塗布されており、開閉蓋14は袋体本体11に形成
された取出し口12または取出し口12を形成するため
の切離し用切込み13を覆って、繰返し開閉可能に袋体
本体11に貼着される。
【0039】この実施例では、図2に示すように、上述
の閉ループに囲まれた部分18は、ウェットティッシュ
3を使用するために開閉蓋14を最初に開封する際に袋
体本体11から切離されて開閉蓋14に貼着したままと
なり、切離された跡が取出し口12となる。
【0040】本実施例では、使用者が開閉蓋14の一方
の摘み部16を指で摘んで引っ張ることにより、開閉蓋
14が一方の摘み部16a側から反対側の端部に向けて
順次袋体本体11の表面から剥離し、この際に袋体本体
11の表面に形成された閉ループ状の取出し口12を形
成するための切離し用切込み線により囲まれた部分18
が開閉蓋14に貼着して一緒に剥離して、取出し口12
が露出する(図2参照)。
【0041】このように一方の摘み部16aを摘んで開
閉蓋14を開いていくと、封入袋本体11から剥離され
ていくが、この際に、図2に示すように、開閉蓋14を
2箇所の切込みSにより開閉蓋14を構成している厚い
フィルム層14aは切込みSにより不連続となってお
り、最初の切込みSの箇所で開閉蓋を開いている使用者
に軽いショックが伝わり、更にそのまま開閉蓋を剥離し
て行くと反対側端部の切込みSの箇所で使用者にショッ
クが伝わり、これにより使用者は開閉蓋14が十分に開
いたことを十分に知ることができる。そこで、使用者が
摘み部16aから手を放せばよい。このようにすると切
込みSから先の端部は袋体本体から剥れず、開閉蓋14
は袋体本体11に貼着したままとなる。
【0042】また、この時点までに開閉蓋の摘み部16
a側の端部が摘み部16b側の切込みSを越えて曲げら
れているので、開閉蓋14は摘み部16a側の重さによ
り折曲げ状態、すなわち開いた状態を保つ。
【0043】以上のようにして、使用時に摘み部16を
摘んで開いた開閉蓋14を開いた状態のままに保持で
き、この状態で使用者は取出し口12を通して片方の手
の指を袋体本体11の内部に差込み、袋体本体11内部
のウェットティッシュ3の端を摘み、摘んだウェットテ
ィッシュ3を取出し口12を通して取出すことができ
る。従って、使用者は、片手でウェットティッシュ3を
極めて容易に取出せる。また、一方の手が汚れていると
きにも全く問題なく、汚れを拭うことができる。特に、
最近、大判化している乳幼児のお尻拭き用、病人の清拭
用等のウェットティッシュ3も容易に取出すことができ
る。
【0044】ウェットティッシュ3を取出した後に開閉
蓋14を閉じるときには、使用者が摘み部16aを摘ん
で封入袋本体11側へ戻すことにより、開閉蓋14を容
易に閉じることができる。
【0045】図1〜図3に示したように、本発明によれ
ば開閉蓋14にも袋体本体11にも切込みS以外には何
ら固定手段を設けていないので、摘み部16b側からも
前述したのと同様にして開閉部14の開閉を行うことが
できる。
【0046】図3に示した開閉蓋の製造工程を図5に従
って説明する。図5に示す実施例においてはラミネート
フィルムを構成する厚い連続フィルム14aの片面に感
圧接着剤15を塗布し、その上に剥離紙6を貼着する
(図5(a)参照)。この場合、接着剤を全面的に塗布
してもよいが、好ましくは摘み部16を形成する箇所に
は接着剤15を塗布しないでおく。
【0047】次いで図5(b)に示すように、フィルム
14aに切込みSを入れる。この切込みSは後にこのよ
うにして得られたフィルムを図1に示したラベルに形成
したときには、ラベルの幅方向のほぼ全域に亘るような
長さであり且つその深さは図5(b)に示されるように
フィルム14aのほぼ全深さに達している。このSの間
隔はこの工程により得られるラベルの間隔に合わせて所
定間隔としている。図1〜図3に示した実施例では1つ
のラベルに2つの切込みSが設けられる。
【0048】なお、上述のように切込みSを入れた後、
または切込みSを入れる前に、開閉蓋14に通常行なわ
れるような印刷を、適宜フィルム層14aの上に施して
もよい。
【0049】次いで、上述のように切込みSが形成され
た厚いフィルム14aの上に薄いフィルム14bをラミ
ネートする。剥離紙6の上に感圧接着剤15により貼着
された厚いフィルム14aおよび薄いフィルム14bか
らなるラミネートフィルムに通常の方法と同様、所定の
大きさのラベルにするための切込みTを図5(d)に示
すように入れる。
【0050】次いで、開閉蓋として不要な部分を除去し
て剥離紙6の上に感圧接着剤15により貼着された開閉
蓋14を得る(図5(e)参照)。
【0051】このラベル成形用の切込みTはこのように
して開閉蓋14だけを剥離紙6上に残すのであるが、こ
の作業を容易とするためラベル成形用の切込みTは接着
剤まで到達するようにすることが好ましい。
【0052】上述のように成形した開閉蓋14を用い
て、特公昭58−22411号公報または特公平1−3
722号公報等に開示された方法に従い、製袋機によっ
てピロータイプに製袋加工する。
【0053】上述した実施例においては、開閉蓋として
厚いフィルム層と薄いフィルム層とからなるラミネート
フィルムを用いており、厚いフィルム層を包装体本体の
取出し口に接する側に使用して、これに切込みSを設け
ていたが、薄いフィルム層を包装体本体の取出し口に接
する側に使用してこれに切込みSを設けるようにするこ
ともできる。すなわち、一般的には腰のあるフィルム層
14aの方が軟らかいフィルム層14bよりも厚さが厚
いが、両者の材質によっては厚みについては逆になって
もよい。例えばフィルム層14aを25μのポリエステ
ルフィルムとし、フィルム層14bを40μのポリエチ
レンフィルムとできる。
【0054】
【0055】図には本発明の別の実施例を示した。図
は本発明の包装体の平面図であり、同じ符号は他の実
施例について説明したものと同じ部品あるいは部材であ
る。この実施例においては切込みSが開閉蓋の4辺に設
けられており、各切込みSに対応して摘み部16がそれ
ぞれ設けられている。従って、この実施例では上下左右
の4つの方向から自由に開閉蓋を開閉することができ
る。この実施例は包装体が比較的大きな場合は有利であ
る。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、開閉蓋は袋体本体に完
全には固着されていないが、切込みによって、その剥離
を停止すべき箇所を使用者は知ることができ、その箇所
で剥離を停止することにより開閉蓋が袋体本体から完全
に剥れないで済む。
【0057】すなわち、開閉蓋がラミネートフィルム
あり、そのうちの1層に切込みが設けられているので、
開閉蓋を剥離して行く際に切込みの部分で使用者はショ
ックを受け、その箇所で剥離を停止すればよいことが分
かる。従って、本発明で切込みを開閉蓋の2辺に設けて
いるため少なくとも切込みのある辺とは反対側の方向か
ら剥離を開始することができる。このため本発明によれ
ば、開閉蓋は左右いずれの側からでも開けられるので、
袋の向きを変えたりせずに左利きの人でも右利きの人で
も便利に使用することができる。
【0058】また、本発明によれば、開閉蓋は少なくと
も2方向から開くことできるが、袋体本体に設けられた
開口部分は何ら細工することなく完全な閉ループ状の取
出し口とすることができるので、内容物が取出し難くな
ったりすることなく、取出し口を大きく開放することが
できる。
【0059】また、本発明では開閉蓋が2層のラミネー
トフィルムからなり、一方のフィルム層にほぼその全深
さに達する切込みが形成されているので、一端部から開
閉蓋を開いていくと、開閉蓋は封入袋本体から剥離され
て行く。この際に開閉蓋の剥離開始側と反対側の端部に
おいて開閉蓋の切込みのあるフィルム層は切り込みによ
り不連続となり、その箇所の他方のフィルム層がヒンジ
部となり、開閉蓋の剥離開始側先端部は切込みを越えて
曲がっているので、使用者が手を放しても開閉蓋の剥離
開始側端部が重錘として作用し、開閉蓋を開いた状態を
保つ。
【0060】このようにして、使用時に開閉蓋を開いた
状態のままとでき、使用者は、片手でウェットティッシ
ュを極めて容易に取出せる。また、一方の手が汚れてい
るときにも全く問題なく、汚れを拭うことができる。更
に、開閉蓋の開閉をせずに続けて何枚もウェットティッ
シュを取出せる。
【0061】開閉蓋を閉じるときには、使用者が開いた
側の端部を摘んで封入袋本体側へ戻すことにより、開閉
蓋を容易に閉じることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装体の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示した実施例の開閉蓋を開いた状態を示
す斜視図である。
【図3】図1に示す実施例の開閉蓋部の拡大断面図であ
る。
【図4】本発明のフィルムの柔軟度を測定するためのカ
ンチレバー法に使用する台の側面図であり、(a)は試
料片を載せた状態、(b)は試料片をスライドさせた状
態を示す。
【図5】本発明の開閉蓋の製造手順を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の更に別の実施例の包装体の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 封入袋 3 内容物(ウェットティッシュ) 11 袋体本体 12 取出し口 13 切離し用切込み 14 開閉蓋 14a 腰のあるフィルム層 14b 軟らかいフィルム層 15 接着剤 16 摘み部 30 台 40 試料 S 切込み T 開閉蓋の輪郭の切込み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−19280(JP,A) 実開 昭58−67775(JP,U) 実開 昭62−569(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 67/00 - 79/02 B65D 81/18 - 81/30 B65D 81/38 B65D 83/08 A47K 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟なシートから形成された封入袋の内
    部に内容物が収納され、該封入袋は取出し口または該取
    出し口を形成するための切離し用切込み、および該取出
    し口または取出し口を形成するための切離し用切込みを
    う開閉蓋を具備しており、該開閉蓋が可撓性のシート
    片からなり、該シート片の片面に封入袋本体に繰返し貼
    着剥離可能な接着剤層が設けられており、前記開閉蓋は
    腰のあるフィルム層と軟らかいフィルム層からなるラミ
    ネートフィルムであり、少なくとも2方向から剥離可能
    であり、前記腰のあるフィルム層には該開閉蓋の剥離開
    始側とは反対側の各端部に開閉蓋の剥離方向に交差して
    腰のあるフィルム層のほぼ全深さに達する切込みが形
    成されていることを特徴とするシート状開閉蓋を有する
    包装体。
  2. 【請求項2】 開閉蓋の2辺に前記剥離方向に交差する
    切込みが設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の包装体。
  3. 【請求項3】 開閉蓋の4辺に前記剥離方向に交差する
    切込みが設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の包装体。
  4. 【請求項4】 前記腰のあるフィルム層に接着剤層が設
    けられており、該接着剤層が封入袋本体に貼着するとと
    もに、包装体の開閉蓋を閉じた状態では前記軟らかいフ
    ィルム層が外部に露出していることを特徴とする請求項
    1ないし3の何れか1項に記載の包装体。
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